- 1二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:31:05
さようなら、いままで指導をありがとう
本スレは「自分がウマ娘だったら」を妄想するスレです。
スレを開いたあなたも自分のウマ娘になった姿を想像してみましょう。
※入部希望者へ※
際限なくウマ娘が増えてしまうことを避けるため、原則一人一ウマ娘まででお願いします!(自SS内に登場させるだけなら二人以上も可です!)
前スレ
あにまんウマ娘になりたい部Part173|あにまん掲示板ウマ娘は考える脚である本スレは「自分がウマ娘だったら」を妄想するスレです。スレを開いたあなたも自分のウマ娘になった姿を想像してみましょう。※入部希望者へ※際限なくウマ娘が増えてしまうことを避けるため、…bbs.animanch.com過去スレ一覧
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建てられない場合は他の人にスレ建て代行をお願いすること!
スレの管理ができなくなるモバイル回線で建てないこと!
いいー?
- 2二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:31:52
- 3二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:32:24
お絵描き難しいけどウマ娘の容姿を錬成したい!そんな方の為のリンク↓
https://bbs.animanch.com/board/1290765/?res=2
ウマ娘の血統もガッツリ練りたい!そんな貴方にはこちらのリンク↓
https://bbs.animanch.com/board/1290765/?res=4
https://bbs.animanch.com/board/1290765/?res=5
SSでレース描写したいけどレース展開の基礎教えて!そんな方の為のリンク↓
https://bbs.animanch.com/board/1290765/?res=6
トレーニング描写したいけど競走馬育成の参考欲しい!そんな方の為のリンク↓
https://bbs.animanch.com/board/1290765/?res=13
ウマ娘は人間に近いのでヒトミミアスリート由来の知識もどうぞ↓
https://bbs.animanch.com/board/1290765/?res=7
あと蹄鉄
- 4二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:33:26
- 5二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:38:24
- 6二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:39:26
前スレ最後の最後で凄まじいSSラッシュだった……これがバレンタインか……。
- 7二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:42:23
- 8二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:44:50
O2
てえてえに溢れる素晴らしい前スレだったと思ったら次スレはSFだったし、衛府の七忍スレだった(?) - 9二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:46:02
このレスは削除されています
- 10フライングフレアの人23/02/14(火) 18:46:19
立て乙です
- 11メジロエスキーの人23/02/14(火) 19:04:56
立ておつ〜
- 12二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 19:07:18
俺介錯しもすの続きがあるの初めて知ったよ…。
それはそれとしてSSが怒涛の連打でびっくりした - 13二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 19:12:34
前スレ添付ミスに引っ張られがちだけど、スレ画芸のようなビターなバレンタインデーもいいよね
- 14カラレスミラージュの人23/02/14(火) 20:07:55
- 15二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 20:11:53
- 16メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:15:42
- 17フライングフレアの人23/02/14(火) 20:28:08
キャット&チョコレート
いつもトレーニングをつけてくださり、ありがとうございます。
よければアイネス先輩と3人で休みの日にでもやりませんか。
「キャット&チョコレート 日常編」─ピンチを切り抜けるアイデアの発想大会─「キャット&チョコレート 日常編」は、さまざまなアクシデントに対して、アイテムを駆使してどうピンチを切り抜ける…saikoro-table.com「いや、これはチョコレートではないでしょう…」
- 18メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:40:18
キャット&チョコレート、閃きの達人たるトレーナーたちでやってるとこ見たい
てなわけで(?)SSの続き投げていきます。バレンタインは関係ないです - 19メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:40:56
─────
時は進み、いよいよ夏真っ盛り。私たちは今学園主催の夏合宿に参加するために海辺までやってきている。ただ今は……
「エスキーちゃ〜ん……ここってどう解くのでしょう……?」
「そこはこうやって因数分解すると、xとyが求まるので……」
「なるほど! エスキーちゃん賢いです! これで手ごわい夏休みの宿題もおしまいですね!」
エスキーちゃんに宿題を教えてもらっていた……学年は私の方が上なのに。
「一応聞きますけど……去年まではどうされてたんですか……?」
終わらせた宿題を意気揚々と片付けていると、小さくため息をついたエスキーちゃんが呆れ半分心配半分に聞いてくる。えーっと去年は……
「確か少し遅れてしまったような……?」
「その記憶すら曖昧なんですか……はぁ……」
「ちょっと今私のことバカにしませんでした!?」
この合宿中こういうやりとりを頻繁に行っていた私たち。私が賢さ1と呼ばれる所以の醜態を晒し、それを彼女が呆れてツッコミを入れ、私が逆ギレをする。もちろん原因は私にあることは理解しているから、本格的に喧嘩を始めることはない。お笑いでいうところの定番ギャグというものだ。むしろこれがないとハリがない……という言い訳をする。
「まあプログレス姉さまが勉強が苦手なことは前々から分かっていたことなので……」
「なので?」
今まで私のすぐ横にぴったりとくっついて勉強を教えてくれていたエスキーちゃんがおもむろに立ち上がると、何も言わずに姿を消した。返事を無視されたと思った私が困惑している間に、彼女は何冊かの書籍を胸に抱えて再び姿を見せた。それを今まで宿題を広げていた机の空きスペースによいしょと置くと、
「これ、夏合宿終わるまでに全部やってもらいますから」
スパルタ教師へと変貌した。 - 20メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:41:41
「えーっと……エスキーちゃん? これわりと量あると思うのですけど……全部、ですか?」
「全部です」
「ウソですよね?」
「勉強でわたしがウソをつくと思われているんですか?」
目の前には国語や数学を始めとした基礎科目の他に、この学園特有のスポーツ系の科目についての分厚い参考書が科目ごとに1冊ずつ積み上げられている。そして夏合宿は残り1ヶ月ほど。
「もしこれをこなさなかったら……?」
「合宿最終日の自由時間はなしです。もちろん教えるわたしもですけど」
私だけだったら最悪自分だけが悲しい思いをするから、最大限の努力はするけどもまあ終わらなくてもいいかと思えた。ただそうじゃない。エスキーちゃんの時間も奪ってしまう。だったら頑張るしかない。私のせいで彼女の時間を奪うわけにはいかない。
「あー、そうですそうです。もちろんご褒美もちゃんと用意してありますよ?」
「スイーツですか!?」
「マックイーン姉さまじゃないんですから……」
再びため息をつくと、私の耳に口を寄せ囁く。
「最終日、プログレス姉さまに秘密の場所を教えてあげます。ドーベル姉さまにも教えていないとっておきを」
「……なにがなんでも終わらせます」
私の揺れる想いに気づいているのかどうなのか。仮に気づいていたとすればそれはお誘いに他ならず、気づいてなかったとしてもそれが私のモチベーションに繋がると分かっているということ。
(人をやる気にさせるのが上手ですよね、エスキーちゃん。もしかして指導者に向いているのではないでしょうか)
- 21メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:42:20
1番上に置かれていた参考書を手元に開けると再び頭をフル回転させながら必死にシャーペンを動かす。少し詰まっても考えることは放棄せず、先へ先へと走っていく。どうしても分からなくなってしまった場合でも横から優しい先生が
「ここはですね──」
と手を差し伸べてくれる。そしてまた前に進む。解いて解いて、たまには一休みして、笑って、難しくて泣きそうになって、だけど解けたらハイタッチもしたりして。
先生と生徒の関係でいるのはこの場だけ。そう願う。あくまで彼女とは対等でいたいから。理由はまだ言えないけど、なぜか心の底で強く願うようになった。
─────
そして迎えた合宿最終日前日。
「これで……終わり……です……」
最終科目の最後の問題が解き終わり、机にぱたりとひれ伏す私。エスキーちゃんはその背中をぽんぽんと叩いて健闘を讃えてくれた。
「よく頑張りました、プログレス姉さま。これで今までの復習はバッチリです」
「エスキーちゃんもありがとうございます。つきっきりでサポートしていただいて」
膨大な量をこなす私も間違いなく大変ではあったけれど、その私が記す解き方や解答を一つ一つチェックしながら、間違っている部分は厳しく指導しつつ、正解であればそれ以上に褒めてくれる。そして解答に窮すれば答えの糸口を教えてくれる。飴と鞭を上手に使い分けるその指導方法は、何度か先生と呼び間違えてしまうぐらい完璧なものだった。
「いえいえそれほどでも。兎にも角にもこれで夏休みが明けてからもバッチリ授業の内容が理解できますねっ!」
「……はい」
「で き ま す よ ね ?」
「……はい!」
圧がすごい。少しこわい。私より小さいはずなのに、威圧感だけなら比べものにならないほど私を圧倒している。これが無敗の2冠ウマ娘のなせる業なのだろうか。
- 22メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:43:29
「ふぅ……この先も勉強で分からないことがあればいつでも聞きにきてください。教えられる範囲で教えますから」
体や声からふっと力を抜き、今度はエスキーちゃんの方が机にぱたりと倒れ込む。昼間はトレーニングで体を酷使し、夕方以降は私の勉強を頭を酷使しながらつきっきりで見守っていれば、いくら彼女といえど疲弊するのも無理はない。そんな頑張り屋さんな彼女の背を私はゆっくりと撫でてあげる。
「ありがとうございます。そしてお疲れさまでした。今日はゆっくり休んでください」
「今日は部屋に戻ったらすぐ寝るようにします……あっ、それで肝心の話なんですけど」
むくりと起き上がりいつの日かと同じように耳元で内緒の話をしてくれる。
「明日、皆さんの目を盗んでこっそり2人だけで素敵な場所に行きましょう。きっとプログレス姉さまも気に入ってくれると思います」
「素敵な……場所……」
「はい。2人だけの秘密ですよ?」
私だけが知る貴方の秘密がもう1つ。他の誰にも知られたくない、知られるわけにはいかない。だから私は、
「分かっています。私とエスキーちゃんだけの秘密です♪」
芽吹き、根を張り、そして太陽へ手を伸ばす独占欲という名の花を枯らすことがないように水をやる。
──その先に何が待ち受けるのかを知ることはなく。
- 23メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:44:39
─────
翌日、合宿最終日。この日は午前中にのみトレーニング時間が設けられていて、午後はみんな一律で自由時間となっていた。トレーニング以外ならどう過ごすかは個々人に委ねられていて、体の休息に努める人、夏休みの宿題がまだ片付いておらず、合宿所に籠もって必死に手を動かす人、そして全力で夏を楽しもうとビーチで遊ぶ人、みんな思うがままに合宿での最後の時間を過ごしていた。私たちはというと、メジロの皆さんで集まって、
「ライアン、決めちゃって!」
「マックイーン、いくよ!」
「そう簡単に決めさせませんわ! はい!」
「マックイーン、こちらも反撃です!」
ビーチバレーをしていたり、
「ブライト、そっちのお城のバランス崩れてるよ」
「あら〜? ありがとうございます、ドーベル♪」
お城を作っていたり、
「みんな元気ね……」
ビーチパラソルの下でドリンク片手に優雅に海を眺めていたりしていた。
「青春って感じですねえ……」
「エスキーちゃんの年齢で言うことではないと思いますけど……それで秘密の場所って……?」
そう、今日はこの合宿中勉強を頑張ったご褒美にエスキーちゃんのとっておきを教えてもらえることになっていた。なんでもドーベルさんにも教えていないとかなんとか。
「皆さんこっち見てませんね……はい、今のうちにこっそり行ってしまいましょうっ!」
「わわっ!? いきなり手を引っ張らなくても……!」
他のメジロの方々がこちらを注目していないことを確認した上でエスキーちゃんは私の手を取り、皆さんがいる砂浜から少し離れた木が生い茂っているエリアまで小走りで駆けていく。まるで秘密の逃避行でもしているかのように。
- 24メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:45:53
(なんだか駆け落ちしているみたいです……)
そう例えてしまう時点で既に私の彼女に対する想いは固まっていたのかもしれない。言葉にはまだしていないだけ。この合宿中、私が気づかないうちに外堀だけではなく内堀まで埋められてしまっていたようだ。毎日彼女がすぐ隣にいて、私に素敵な笑顔を見せてくれて、時々ドキッとさせることも言ってきて。
『今はプログレス姉さまだけのわたしですから』
『プログレス姉さまの寝顔、かわいくてつい撮っちゃいましたっ♪』
私はその度に心が跳ねて、鼓動が速くなって。
『今日も頑張ったのでわたしがぎゅーってしてあげますっ』
『プログレス姉さまの手、あったかいですねっ!』
頬が赤く染まり、言葉も上手く出てこないけど。目は、目だけは。
『わたし、プログレス姉さまのこと大好きですっ!』
貴方のその瞳から目を逸らせなくなっていた。
「ふぅ、着きましたっ! ここがわたしの秘密の洞窟ですっ!」
頭の中で想いがぐるぐると駆け巡っている間にいつの間にか森を抜けて別のビーチが眼前に広がっていた。ただそこには人の子一人おらず、遠くの方から学園の人たちの楽しそうな声が小さく響いてくるぐらいの静けさが保たれていた。ただエスキーちゃんの秘密の場所は静かな砂浜そのものではなく、山肌が波か何かで削られ抉られた、まるで隠れ家のような洞窟だった。
「よいしょっと。中は結構広いのですね。入り口だけ大きいのかと思っていました」
「ふふーんっ! 甘く見ましたねプログレス姉さまっ!」
どんなもんだいと胸を張るエスキーちゃん。こういうところは年相応でとってもキュート。ただ彼女はそれだけのウマ娘ではない。
- 25メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:46:25
「プログレス姉さま、顔を上げて天井を見てもらえませんか?」
「天井? あっ……」
そこに広がっていたのは、射し込んだ太陽の光を反射しキラキラ煌めく鉱石たち。一つ一つが星のようで、お昼なのに夜空の下に立っているかのよう。外の熱気もそれほど中に入ってこないのも手伝って、今が何時なのか分からなくなってしまうぐらいに。
「ねっ? 綺麗でしょ?」
「はい……とても……」
2人で仰向けに寝転び、真昼に広がる星空を静かに見つめる。彼女のお気に入りの場所、それは喧騒から離れた素敵な秘密基地だった。
─────
「日が傾いてきましたね……もう少し楽しみたかったんですけど……」
「エスキーちゃんと一緒ならあっという間でした」
仰向けになって洞窟の天井を見つめたり、たまに砂浜で城を建築したり、少し海に入ったりしていると、2人だけの時間は瞬く間に過ぎ去っていった。あれほど高い位置に昇っていた太陽も徐々に傾き、今では空の色を青から赤へと塗り替えていた。
「それにしてもエスキーちゃん、泳げないんですね。少し意外でした」
勉強もできるし、レース運びも目を見張るものがある。そしてなんといってもかわいくてかっこよくて……そんな彼女に苦手分野があるとは思いもしなかった。
そんな私のからかい混じりの発言に彼女は頬をぷくっと膨らませて言い訳、もとい反論を始めた。
「わたしにだって苦手なものの1つや2つぐらいありすよっ! ファッションセンスだってそんなにですし、もちろん苦手な食べ物だってありますから」
「ですけど合宿前のデ……お出かけの時のワンピースはとっても素敵でしたよ?」
まさかのオソロファッションになってしまったあの日の彼女はまさに可憐な美少女という言葉が似合う佇まいで私の前へと現れた。ただその立ちふるまいには、お茶目なところと洗練された凛々しさがスパイスとして含まれていたけれど。
- 26メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:47:30
「……あれは姉さまに選んでいただいたものですから。今日の水着もそうですし」
「……そうなんですね」
一見華奢な女の子に見える彼女だが、女性として強調される部分はそれなりに「ある」。身長は私の方が高いけれど、スタイルとしては彼女の方がいい。そんな彼女が今日身にまとっていたのはビキニの上にパレオを腰に巻いた、少女というより大人の女性らしさが押し出されている水着だった。てっきり私は彼女がドーベルさんに見てもらうために選んだものかと考えていたけれど、実情はそうではなかったらしい。
「似合って、ますか?」
「もちろんですよ」
夕日を背景に砂浜で儚げに微笑む彼女の姿はどんな絵画よりも可憐で綺麗で美しい。携帯やカメラはここには持ってきていないから、何度も何度も瞼のシャッターを切り、忘れないように心のフォルダに1枚1枚丁寧に収めていく。彼女が私だけに見せる笑顔を繰り返し繰り返し。いつまでも独占したい気持ちを抑えながら、彼女の吸い込まれそうな綺麗な瞳をまっすぐ見つめて。
─────
「エスキーちゃん。そろそろ集合時間ですから戻りましょうか」
「そう……ですね。ちょっぴり寂しいですけど」
空の主役が太陽から星に交代する前に彼女をここから連れ出す。集合時間に遅れないように、誰かが私たちを探しにくる前に彼女の手を取って、今度は私が元来た道へと連れて行こうとしたら……
- 27メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:48:24
「わっ!?」
「きゃっ!? プログレス姉さま大丈夫ですかっ!?」
早く帰らないということに意識を取られ、足元にできていた穴ぼこに躓き砂浜へ転んでしまった。幸いにも受け身の体勢で倒れ込むことができたから、頭から落ちることはなく顔に傷がつくことはもなかった。ただ受け身の体勢ということは今は仰向けになっているということ。倒れ込む直前にエスキーちゃんの手を離したけど、少しだけ引っ張ってしまった関係で彼女もこちらへ倒れ込んでしまっているということ。すなわち、
(顔が……)
目が逢う。時が止まる。心臓は高鳴り、貴方に鼓動が聞こえそう。綺麗な色をした唇の間からは甘い吐息が私に降り注いでいた。
(もし……もし……)
ここで目を閉じたらどうなるのだろう。そんな考えが頭をよぎる。いつか読んだ少女漫画みたいな、この前テレビで流れていたドラマみたいな、憧れていたシーンが私にもなんて。
(貴方になら……)
目の前が真っ暗になる。貴方が思わず息を呑むのが聞こえる。胸のドキドキが貴方に聞こえてしまっても構わない。この時、この一瞬が永遠なものになればそれだけでいい。
「プログレス姉さま……」
吐息が唇にかかる。そして訪れる柔らかい感触。おそるおそる目を開くとそこには……
- 28メジロエスキーの人23/02/14(火) 20:48:39
「エスキー、ちゃん……?」
「本当にしちゃったと思いました?」
右手の人差し指を私の唇に横向きに当てて微笑むエスキーちゃんの顔があった。いたずら混じりのその笑顔は少し子どもっぽくて、だけどほんのり頬も赤くなっていて。
「エスキーちゃんはいじわるです……」
私の乙女心をもて遊ぶなんて。
「いたずらしたのはプログレス姉さまの方が先じゃないですかっ! ほら、立ってください」
「よいしょ……っと。ありがとうございます」
彼女の差し伸べてくれた手を取り立ち上がる。もう一度彼女の手を引いて今度こそともほんの少し考えたけれど、流石にいたずらが過ぎると思い自重した。
「それでは合宿所まで戻りましょうか」
「また案内お願いしますね」
握った手を組み替える。指と指とが絡み合うそんな握り方に。一瞬だけびくっと跳ねた貴方は私の気持ちを汲み取ってくれたのか、言葉に出すことなく笑顔で応じてくれた。
誰かに見つかるまでのほんのわずかな時間だけど、今だけはこうしていたい。
──だってもう、私の心は貴方に奪われてしまったのだから。
- 29メジロエスキーの人23/02/14(火) 21:37:39
- 30フラワリングデブ23/02/14(火) 21:39:31
- 31フライングフレアの人23/02/14(火) 21:41:40
- 32二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 00:15:34
- 33メジロエスキーの人23/02/15(水) 06:18:46
余分にできた分も渡しとこ……
- 34ラプラスの中身23/02/15(水) 08:13:52
バレンタインデー、二日目─
というわけで軽く投げます - 35ラプラスの中身23/02/15(水) 08:14:26
「温度は…問題なしかな?」
思いを伝えることは誰にもできるが、その手軽さが時折不安を呼ぶ。思いが本当に思いとして受け取られるのだろうか、と。
「砂糖は正確に、でも思ったよりは多く…と」
そういう時、私達は形を作りたがる。抽象を抽象で止めずに、具象に昇華させたがる。
「このくらいのヤワさなら大丈夫そう。ここに残りの材料を、と」
それが、私達を結ぶもの。返礼を願わない無償の感謝。単に貴方の喜びだけが私の充足。
「そろそろかな?おー、いい感じに固まってるわ」
丁寧に、正確に。手間と労力の関数は、喜びの思いに比例するのが一般見解。
「予熱よし。さて、大体15分って感じか」
プレゼントは贈る人のため、同時に贈る自分のために。喜びが喜びを生む、最善の方程式。
「早速一口…うん、見た目の割には結構行けそう」
証明完了。
それでは、仕上げに愛情ひとつまみ。
特別なチョコ「お手製チョコチップクッキー」
『時期も時期なので作ってみました。不揃い気味ですが良ければどうぞ。コーヒーに合います。』 - 36ラプラスの中身23/02/15(水) 08:17:56
- 37メジロエスキーの人23/02/15(水) 12:32:55
不揃い気味なの推せる(?)
- 38二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 13:25:25
シュウ・ウエムラのラ・メゾン・デュ・ショコラコラボホリデイコレクションでいい?
- 39フライングフレアの人23/02/15(水) 13:32:54
なんやと思ったら化粧品かい
確かそっちはあんまり気にしてない人が多いんじゃなかったっけなぁ…(覚えてない) - 40二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 18:08:30
- 41二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 18:31:37
ナックル宅の壁です
wikiいろいろと更新しましたぞ
・ナックルさんの口調について少し記述
・ユリさん(サブトレ)のお顔などを追加
ナックル - uma-musumeになりたい部 @ ウィキ【11/2更新】(YSDメーカー様にて作成) 「誰より速く、かっ飛ばします! 『奇蹄グループ』、上空旋回中!」 プロフィール 名前----- ナックル(Knuckle) 誕生日----- 5月13日 身長----- ...w.atwiki.jp・SSの第2話を追加 読んでくれると嬉しいナク
【SS】DAY to Raise KNUCKLE - uma-musumeになりたい部 @ ウィキ【1/28更新】1997年12月。 当時6歳だった『今井ユリ』は、父とともに中山レース場で有馬記念を観ていた。 ユリは、その有馬記念で勝利したウマ娘『デイ』とそのトレーナー『太田拳高』に憧れ、トレーナーを志す。 月日...w.atwiki.jpよろしくお願いします
バレンタイン当日はユリナクふたりでチョコ作って一緒に食べてたよ かわいいね
- 42二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 19:35:12
思いつきチョコSSの時間です
- 43二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 19:35:27
「トレーナーさんトレーナーさん。今日が何の日かご存知で?」
「は?」
2月も半ば、フェブラリーステークスも目前となったある日の午後。
トレーナー室で担当ウマ娘のデータ整理をしていた俺のもとに、件の担当ウマ娘……バラカことバラカドボナールが姿を見せた。
「あーん……? 今日は……2月14日か。バレンタインデーだな?」
「そうです。いえ実際は今日が昨日で昨日が今日といいますか、僕にとっては昨日のことですがトレーナーさんにとっては多分明日の出来事でしょう」
デスクのカレンダーを見て答えた俺に、彼女が胡乱なことを言う。
相変わらず意味のわからん発言が目立つやつだ。仲の良い(本人は否定するが)ゴールドシップの発言が感染ったんじゃあるまいな。
「で? 去年は層仕立てのケーキをくれたが、今年もなにかあるのか」
「ええはい、そういうことです。何しろ今年からは絆の高まる僕らの間ではただの回復アイテムならざる特別プレゼントがなされることと相成りましたので!」
「はいはい。そいつはどうも」
彼女がチョコレートにカロリーや栄養による体力回復以外の何の意味を見出しているのかは知らんが、どうもそういうことらしかった。
「それで、特別プレゼントってのは?」
「はいこれです。じゃーん! ぷちザッハトルテもどき! ハイカカオでそこそこビターですが結構美味しいはずです!」
- 44二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 19:35:42
でん、と出されたチョコレートケーキ。確か4号サイズだったか、小さなホールサイズだ。
「おお、凄いな。……相変わらず凝り性というか、市販のを溶かして固めるだけとかじゃあ無いんだよなお前」
「それは勿論。今日という日は僕が! 珍しく!! トレーナーさんへの感謝を素直にお見せすることを天から許可されている日ですからね!」
「毎日見せてくれない?」
軽口を交わしつつケーキを受け取る。さて、結構甘そうだし、量もある。コーヒーなんかと一緒にじっくり……と、準備をすべく席を立ったところで、そわそわと此方を見る我が担当ウマ娘の姿が目に入った。
「……いっしょに食べるか。量もあるし、お前も甘いものは好きだろ、確か」
「……しょうがないですね、トレーナーさんがどうしてもと言うなら――」
「そこまででもないかな」
「――素直じゃありませんね全く! どうしてもと言いたい顔をしているので一緒に血糖値を高めましょう!」
もっと言い方を考えろ、と返し。
改めて二人分のコーヒーを準備することにしたのだった。
--------
バラカちゃんのプチトルテ
『いつもありがとうございます、トレーナーさん。これはほんの感謝の気持ちです。是非気持ちをお受け取りくださいますようお願い申し上げつつ、もののついでに僕の頑張りを目一杯褒め称えてくださると幸いです。
……いつも迷惑かけてるのは分かってるけど、またきっと懲りずに迷惑かけるから。ごめんなさいも前倒ししておくね?』 - 45二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 19:36:04
以上でした。
チョコ菓子作るの結構楽しいですよね - 46二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 19:59:50
- 47二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 20:09:36
- 48メジロエスキーの人23/02/15(水) 20:13:00
- 49メジロエスキーの人23/02/15(水) 20:58:40
なんかそのまま続く形になりますが、自分もSSの続き投下しますね
- 50メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:00:07
─────
「ここ……っ!」
「……っ!?」
合宿が終わり、秋。まだ陽射しが厳しく私たちを照りつけるトレーニングコースで私はエスキーちゃんの菊花賞への練習相手として汗を流していた。レース自体は勝ってはいないものの、1ハロン距離が長い春の天皇賞で勝利していること、距離は違えど京都で開催されるエリザベス女王杯で優勝したことから、淀の舞台を知る者として是非にとエスキーちゃん自身から請われた。当然今の私が彼女のお誘いを断ることなどあり得ない。スケジュール帳を確認するまでもなく二つ返事で了承した。
「お疲れさま、2人とも。最後いい伸びだったよ」
併走トレーニングを終え、コースの外でエスキーちゃんと2人体を休めていると、2人分のタオルとドリンクを持ったドーベルさんが少し小走りで駆け寄ってきた。私たちは軽く一礼をするとタオルとドリンクを受け取り、汗を拭きながら乾いた喉を潤した。
「んっ……んっ……ふぅ、やっぱり走ったあとのスポーツドリンクは美味しいですねっ!」
「ですね。それにしてもエスキーちゃん、スタミナすごくついてきましたね」
レースまでおよそ1ヶ月ほど。前哨戦となる神戸新聞杯やセントライト記念をパスして本番へと向かう彼女は、徹底的に京都の3000mの対策を日本ダービーのあとから続けていた。ダービーから一気に3ハロンも延長されるこの舞台、当たり前ながらスタミナがなければ上位争いすら夢のまた夢。無敗クラシック2冠という偉業を達成していてもそれにあぐらをかくことはなく、ただ勝利だけを目指している彼女の姿は太陽に照らされ眩しく煌めいていた。
「そんなことはー……ありますねっ! タイムもそれを示していますし。ねっ、姉さまっ!」
話を振られたドーベルさんは手元のタブレットの電源を入れ、これまでのタイムがずらりと並べられた画面を私たちに見せてくれる。そこには私にもはっきりと分かるほどの綺麗な成長曲線が記されていた。
「こう数字で見せてもらうと改めて凄さが伝わってきますね……明日レースでも勝ってしまうのでは?」
「今から京都に行きましょうかっ!」
「プログレス、あまりこの子を調子に乗せないようにね。まあ確かに凄いのは事実なんだけどさ。アンタも無理はしないように」 - 51メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:01:22
私たちに見せていた表を閉じ、タブレットの画面の明かりを落とすドーベルさん。エスキーちゃんとのやりとりを傍から見ていると、長年連れ添った者にしか出せない雰囲気をかすかに感じ取り、もやもやとした感情が頭と心を支配する。
(私、私の方がエスキーちゃんのことを……いえ、何を私は考えているのでしょう。醜い感情をドーベルさん相手に抱いてしまうなんて……)
軽く頭を振り雑念を追い払う。運よく眼前の2人は私の不審な仕草に気づくことはなく、話は知らない間に菊花賞前後のスケジュールに移っていた。
「とりあえずスクーリングの予定は金曜の午前中に確保してあるから、当日の朝に出発してレース場に向かう段取りでよろしくね」
「了解ですっ! 淀の舞台は走ったことないですから、コースを見させていただくだけでもありがたいですねっ! ちなみになんですけど……その日のお昼からは時間、ありますよね?」
「予定は何も入ってないけど……はいはい分かった、空けておくからアンタの好きにして」
「やったあっ! 楽しみにしてますねっ!」
土曜にスクーリングという名の下見を行えないのは当然当日はレースが開催されるから。だから学園に申し出てレース当週の平日に行うのが一般的。別に特別彼女だから認められていることではなく、他の出走するウマ娘たちも申し出さえすれば支障なく許可される。それを今回彼女たちは直前の金曜日に行うらしい。その上でエスキーちゃんがドーベルさんに午後の予定を聞いたということは、そのままレース当日まで滞在するのだろう。あとは……
(言葉にはしませんでしたがデート、ですよね……)
エスキーちゃんの性格上バ場状態の確認をせずに出かけることはしないはず。だからレース当日は朝からレース場に赴いている上、レース前日も可能な限り間近で観戦することを心がけている。となれば自由時間はスクーリングの日の午後のみ。言うまでもなく彼女はドーベルさんのことが大好きだから、ドーベルさんの予定まで確認したということは「そういうこと」なのだと。2人だけで京都を巡るのだということに間違いない。
- 52メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:02:37
「いいですね……あっ」
「プログレス姉さま? どうかされました? いいですねって」
つい本音が漏れてしまい慌てて口を押さえる。しかしこぼれた5音は彼女たちの耳に届き、こちらへ注意を向けさせる羽目になってしまった。
「違うんです違うんです。お二人が仲良くて羨ましいなと思っただけですから!」
嘘ではない。ただし真意でもない。なぜなら「嫉妬」という感情を、「悔しい」という想いを言葉に乗せていないのだから。それでも彼女たちにはかすかに伝わっていたようで。
「姉さま……」
「もうそんな目で見ないの。次の月曜日休養にしてもらうから。プログレスは自分でなんとかしてね。アタシにできるのはこれぐらいだから」
「えっ……どうして私のために……?」
ここまでしてもらうほどの何かを私は与えられていない。エスキーちゃんにも、当然ドーベルさんに対しても。だから私のことは置いておいても構わない。そのはずなのに。
「わたしもプログレス姉さまとお出かけしたいですからっ!」
彼女たちはそんな私も受け止めてくれる。仮にそれがメジロの一族としての当然の振る舞いだったとしても、憐憫の情から発した施しだったとしても、私はただただ嬉しかった。
「ありがとうございます、エスキーちゃん、ドーベルさん。この恩はいずれどこかで必ず」
どのような形であっても絶対に。それが私にできる精一杯のことだから。
- 53メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:03:21
─────
迎えた菊花賞当日。私は京都レース場の観客席、ゴール前の特等席で彼女の勇姿を見守っていた。
『──さあ2度目の坂越え……おっと!? ここで早くもメジロエスキーが先団に取りついた! 掛かり気味か? それとも想定通りなのか?』
(息もまだ上がっていないみたいです。これは間違いなく想定通りのロングスパート……つまりここからはエスキーちゃんの独壇場……!)
『さあ第4コーナーで早くも先頭はメジロエスキー! ここからまだゴールまで400mありますが……突き放す突き放す突き放す! 後ろからは何にも来ない!』
スタートから好位につけて、そのままじっと我慢。そして迎えた2度目の坂越えで一気に加速して先団を捉えると、これまで鍛えたスタミナに物を言わせてロングスパートをかけ、一気に後続を引き離す。仕掛けどころを間違えない抜群のレースセンスに無尽蔵に近いスタミナが加わればもはや鬼に金棒、獅子に鰭、虎に翼。怖いものなど何もない。
『ぐんぐんリードが広がっていってこれは楽勝ムード! 無敗3冠はさらなる栄光への通過点に過ぎないのか! メジロエスキー、今圧勝でゴールイン! 無敗の3冠ウマ娘、ここに誕生!』
強い。ただそれだけで十分だった。見る者に勇気と希望を、そしてともに駆ける者には絶望を与えるその圧倒的な走り。レース場全体から万雷の拍手と割れんばかりの歓声が雨のように彼女に降り注ぐ。それを彼女は小さな体をもって一身で受け止め、深々と観客席に向かって一礼をする。応援してくれた現地のファンだけでなく、テレビやラジオで彼女の走りに声援を送ってくれた方たちに伝わるように長く深く。ワンピース姿の素敵な勝負服には跳ねた芝や土がくっつき、ドーベルさんに整えてもらった綺麗な黒髪は少しボサボサになり、かわいい顔には汗が流れている。それでも3000mを先頭で駆け抜けた彼女の姿はただひたすらに美しかった。
- 54メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:04:19
─────
レース後の控え室。まさに千客万来の祝福を受けたあとの彼女のところへ1人静かに立ち寄る。レースだけでなく多数の記者からの取材、そして学園の子たちからのおめでとうの言葉全てに対応しきった彼女は珍しく疲弊していた。机にうつ伏せになっているところを見ると、声をかけるのを躊躇ってしまう。ただ私の入室した時に聞こえた扉の音と近づいてくる足音に反応したのか、彼女の方から私に話しかけてくれた。
「プログレス姉さま、見守っていただいてありがとうございます。ゴール前でまっすぐレースを見つめる姿、ちゃんと分かってましたよ」
「ありがとうはこちらの台詞ですよ。素晴らしいレースを見せていただいてありがとうございます。そして優勝おめでとうございます!」
「ありがとうございますっ! 練習もいっぱい付き合っていただいて……今日勝つことができたのはプログレス姉さまのおかげですっ!」
椅子に座っていたところを勢いよく立ち上がり、私に向かって飛び込んでくるエスキーちゃん。私はそんな彼女をなんとか受け止め優しく抱き締める。
(エスキーちゃん柔らかくていい匂い……私とっても幸せです……)
ひそかに恋慕の情を寄せている相手を両腕の中に収められる多幸感は何物にも代えがたい喜びを与えてくれる。それでいて隙間なく相手に触れ合うことでまさに天にも昇るほどの幸福が私を包み込んでくれる。
「ん゛ん゛っ゛!」
一体どれほどの間彼女の温もりを全身で感じていたのだろう。実は私がこの部屋に入る前からこの場にいたドーベルさんの咳払いで我に返った私は腕の中に収まっていたエスキーちゃんを解放した。見られていたことをすっかり忘れていた私の真っ赤な顔は、控え室に備えつけられた鏡に見逃されることなくばっちりと映り込んでいた。恥ずかしい……
「エスキー、このあとはウイニングライブの準備があるから急ぎ目にお願いね。レース後のマスコミ対応はもう終わったけど、ライブ後にまたあるかもしれないから、想定問答は考えておいて。たぶん『3度目のwinning the soulはどんな気持ちで歌われましたか?』とか聞かれるかもしれないから」
「了解ですっ! バッチリキッチリ答えられるように頑張りますっ!」
- 55メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:06:02
そろそろお暇しないとと思い、2人に頭を下げ部屋の外に出ようとすると、エスキーちゃんから呼び止められる。
「プログレス姉さま、明日のことなんですけど……」
「エスキーちゃんはどこか行きたいところはありますか?」
京都には幾度となく足を運んだ関係で、主だった観光スポットであれば軽く案内ができる程度にはこの街に詳しくなった。それでも彼女の方が詳しいから逆に解説されるかもしれないけれど、それ以上に今度は私が彼女をエスコートしたいという想いが強い。
「金曜日は宇治と、ホテルへ向かう途中の伏見の方を姉さまと巡りましたし、そこ以外ならどこでも嬉しいですっ!」
夕方には新幹線に乗る必要がある関係で多くのエリアを訪れることはできない。朝から回れるにしても1つに絞らないといけない。
(だとしたら……あの場所は外したくないので……)
「清水寺辺りはどうでしょうか? いわゆる東山の方面になりますけど」
京都駅からそれほど遠くはなく、かつ有名スポットをいくつか回れる鉄板コース。南禅寺まで行くことができるかは時間次第ではあるけれど、仮に行けなくても満足できるレベルの観光はできると思う。
- 56メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:06:19
「清水寺……はいっ、そこでお願いしますっ!」
元気いっぱいの返事をもらえたことで集合時間と場所もこの場で決めてしまう。17時過ぎの新幹線に乗ることを考えると……
「朝10時に祇園四条駅の改札前に集合、でどうでしょう?」
「分かりましたっ! 携帯のスケジュールにも入れておいて……はいっ、それでは明日楽しみにしてますねっ!」
笑顔で手を振る彼女にこちらも手を振って応え、扉を開ける直前にドーベルさんにも一礼してから部屋から外に出る。扉を閉めて周りに誰もいないことを確認してから握りこぶしを作って小さくガッツポーズを決める。
(明日は2人きりで京都デート……!)
今にもスキップしそうなテンションでウイニングライブの会場へと早めに足を運ぶ。彼女のセンターをしっかりと目に焼きつけるために、そして早く席に座って明日のプランを考えるために、はしたなく思われない程度に早歩きで向かう。
(忘れられない1日にできますように……)
──天におわす神様に願いを捧げる。どうかこの幸せな日々が長く続きますようにと、強く、強く、力を込めて。
- 57メジロエスキーの人23/02/15(水) 21:07:10
- 58二次元好きの匿名さん23/02/15(水) 21:16:38
ウワーッ SSラッシュ!
とりあえず先行してたのを読んだ感想を
トレーナーとウマ娘それぞれの進行! まだ出会ってないけど運命的なものを感じる関係…
この二人がすんなり組んで挑むのか、まだ軽く悶着あるのか気になる楽しみ
- 59メメントヴィータのひと23/02/15(水) 22:20:54
デートに引き続きデート…!
エスキーさんとプログレスさんの甘々SSが見れるだけで私幸せです
というわけで(?)
ヴィータのバレンタインSSいざ投下ッ! - 60メメントヴィータのひと23/02/15(水) 22:21:17
段々と寒さもなくなってきた、2月の上旬。まだ隠しきれていない寒さもあるけど、それは今日という日の中では無意味だろう。
鞄の中を見て、確認する。丁寧に包装された梔子色の正方形の箱。それらを包む、皺1つも目立たない端だけが赤くなっている白いリボン。
果たしてどのような反応を見せてくれるのか。
そんな気持ちを胸にしまって、トレーナーが待つ部屋へ向かう。
部屋の前について、一度息を漏らす。吸って、扉をコンコンと、中にいるだろう待ち人を呼ぶ。しかし、反応は無く。扉に施錠はされておらず、中には誰もいなかった。私が待ち人だったようだ。
部屋と外の温度差はあまり無く、いつもは開かれているノートパソコンも閉じられたままで。それはトレーナーさんが朝、部屋の鍵を開けてからずっと外にいることを示していて。
メールでトレーナー室に着いたことを伝えると、直ぐにもうちょっと時間かかるかも、という文字列が送られてきた。
今頃同僚達からチョコを大量に貰っているのだろうなと思うと、今指でなぞっている箱が、なんだか粗末なものに見えてきて。もう、何事も無かったことにした方いいのではないかと自問して、二択の答えが出る。渡すか、渡さないか。どうするべきなのか。とりあえず、二択の答えをくしゃくしゃにまとめて、保留しておくことにした。
自問自答を忘れるために、外を見てみると風が吹き荒れていて、風も今日を楽しんでいるみたい―――なんて、頭お花畑みたいなことを考えてみる。
この調子でトレーナーさんにチョコを渡せたらな…。
使った後の針金みたいに弄れ曲がった自信は使われる前の針金のような状態に戻ることなく、ただ時間だけが過ぎていった。 - 61メメントヴィータのひと23/02/15(水) 22:23:52
「ヴィータ、開けてくれる?」
「…あ。はい!」
扉を開けると、見事なまでに両手が塞がっているトレーナーさんが居た。
その中でも目立つのは、高級ブランド店のもの。
「同僚とか先輩から色々貰っちゃってね、ヴィータ宛のもあるよ」
「あ、ありがとうございます」
よっこいしょとか歳に合わないことを言って荷物を降ろしていた。チョコの数は多分、5人ぐらい。手作りのものから既製品のもの、安そうなものから高級そうなまで、色々。
「その箱…」
手探りで箱を寄せて隠そうとするも、不自然に見えてしまったらしく、やはりと言うべきかバレてしまった。
「あ、えっと」
「頂戴」
「……どうぞ」
「開けてみていい?」
「はい」 - 62メメントヴィータのひと23/02/15(水) 22:24:32
リボンが丁寧に解かれて、箱が開かれていく。
中に入っていたのは、3つのカップケーキ。それぞれ違う装飾が施されていて、トレーナーさんが手に取ったのは桜のケーキ。
「食べても?」
「どうぞ。味…とかは他の方々から貰ったものより劣るからしれませんが…」
「そんなに畏まらくてもいいのに」
「だって……そちらのと比べると、粗末な物かと、思って」
「そんな。担当が作ってくれたものを粗末だなんて思うわけないだろ?」
トレーナーさんは、美味しいと何度も言いながら食べてくれて。美味しいと言われるほど段々恥ずかしさだけが積もっていった。
「ご馳走様でした」
「お粗末さまでした」
箱の中身は空っぽになっていた。完食してくれて、作ったこちら側も安心、というか満足感があった。
「でもこのリボン、ヴィータと同じ…」
「あっ」
しまった。完全に素だった。態々買いに行かず、部屋にあったものを使ったのが運の尽きだったか。
「それは、その―――」
「大切にするね」
「―――少し暖房弱めましょうか。外と温度差があるとアレですし」
「そうだね」
すっとリモコンを取ると温度設定を低くした。
早く暖房が弱まらないか。
この頬の赤さが自然なものだと思わせるように。 - 63メメントヴィータのひと23/02/15(水) 22:25:00
―――――
メメントヴィータのトリプルカップケーキ
私のために頑張ってくれるトレーナーさんへ向けて、私からのプレゼントです。桜モチーフと紅葉モチーフ、雪モチーフのものがあるので是非食べてみてくださいね。
これから色々なことがあるかもしれませんが、二人三脚で頑張って行きましょう。
感想は態々言わなくていいです。恥ずかしいですから。 - 64メジロエスキーの人23/02/15(水) 22:27:09
甘すぎて砂糖吐きそう
それでカップケーキを渡す意味なんですが、もしやこれって……? - 65メメントヴィータのひと23/02/15(水) 22:35:36
え、ただ昨日親がカップケーキ作ってくれたのでそれにしただけなんですが
今調べました
これは砂糖大量に出ますね - 66シュウマツノカジツの人23/02/16(木) 00:05:51
- 67二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 00:14:57
レッスン2はほぼ日本語なんですが…
- 68シュウマツノカジツの人23/02/16(木) 00:23:49
何本かバレンタインSSが投げられる一方、カジ中はぶっちゃけバレンタインネタが何も思いつかず何故か英会話ネタを思いついたため、一昨日(2/14)上司とした会話をLesson1としました
上司がばけもん見る目で僕を見てきます - 69二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 00:50:59
- 70二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 07:22:08
かわいい
切腹しないでもっと描いて♡ - 71ラプラスの中身23/02/16(木) 07:57:26
- 72メジロエスキーの人23/02/16(木) 12:37:29
切腹するならその前にいっぱい絵描いて♡
- 73二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 12:54:16
切腹しても丸一日は生きてられるからセーフ
- 74二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 13:08:26
待て、安易に切腹なんて言ったらどこから薩摩ホグワーツ生が現れるかわからんぞ
- 75二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 13:22:21
日根野弘就おっすおっす
- 76ラプラスの中身23/02/16(木) 17:04:42
netkeibaによるとギャウサルさんの母親で気性難に定評がある(最近「常識のレベルに近づいてきた」らしい)コレクターアイテムの2021さんの名前が決まったようです
頑張れ、スマイルコレクター! - 77二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 19:50:47
- 78カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:33:56
匿名telegraph芸を続けていると影が薄くなって存在が忘れ去られるというジンクスがあります
で す の で
ミラ中もバレンタインSS投稿しますね!
ただ自分の場合は本編の中のバレンタイン(2月█旬)イベがモチーフなので皆さんとは毛色が違いますが……それでもよろしければよろしくお願いします!
無彩の少女、虚飾の果て(後編) - uma-musumeになりたい部 @ ウィキ▽タグ一覧 SS カラレスミラージュ The worst is not, So long as we can say, 'This is the worst.' — William...w.atwiki.jp↑ここまでのあらすじ(正月編を更新し忘れていることに気づいた顔)
- 79カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:34:31
シニア級・冬季ローテーション、開幕。
基本的に中長距離路線、2000mより短い距離を走れない私にとって、目下の目標とするべきGⅠレースは4月以降……大阪杯、天皇賞・春、宝塚記念に絞られる。そしてその初戦・大阪杯には、クラシックを互いに分かち合った友人達こと“信号機組”が出走を表明していた。
余談ではあるが、この呼称はファン達の間で一定の市民権を得たらしく。スポーツ新聞の見出しを、信号機の名の通り3色で彩っていた。……正確には、“組”の部分は黒色なので4色なのだが。
そして、奇しくも4色目と似た容姿で、彼女達に一歩先を譲りながら邁進する私であったのだけれど……
【さあ逃げ切ったサックスアリカベ、1着でゴールイン!】
【2着にはカラレスミラージュ! アタマ差まで追い縋ったが、僅かに届かなかった!】
「ッ……!」
……新年明けて初めのGⅢレースを、2着入線で終えるという、微妙に不吉なスタートを切ってから。
【カラレスミラージュ、今1着でゴールイン!】
【ステイヤーズSの勝者は伊達じゃない! 3400m、ダイヤモンドSを制しました!】
「よし……っ」
……得意分野、長距離のGⅡレースで勝利を収め、なんとか盛り返したのでした。
「改めて、勝利お疲れ様……やっぱりお前、長距離の方が向いてないか?」
「……体力が保つか、そこが明暗を分けていたと思う」
「前はスタミナ不足が顕著だったからな。そこさえ補えてしまえば……と」
「うん」
【2月下旬】、レース明けの月曜日。基本的には疲労回復を兼ねて、前走の振り返りを進めるため直接トレーニングを行うことはなく。直近2戦の結果を眺めながら、2人で意見を交わしていた。
菊花賞は3000m、ステイヤーズSは3600mを終えて臨んだ、1月中旬アメリカJCC。ペースを長めに取って走るスタイルに馴染んでいてしまったからか、一気に距離を縮めた2200mではスパートを伸ばし切れず負けてしまうという結果に終わった。
一方、昨日のダイヤモンドSについては……3400m、前走ともども非根幹距離だけあって呼吸合わせが少しキツかったけど、それでも走りやすいレース展開を進めることが出来たと思う。
考えてみれば、1400mなんて短距離レースとほぼ同等の距離だ。その差に一発で適合するなんて無法、まあ私程度の才能では難しい話だろう。 - 80カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:34:51
「さて、以上を踏まえての次走だが」
「……阪神大賞典。そして、天皇賞・春。そこで、今度こそ」
「了解、同意が取れるなら問題ない。出走登録を進めておこう」
春の三冠を狙うか、勝ちの目を一つでも増やすか。大阪杯から天皇賞・春の距離変動を考えた時に、アメリカJCCの2200mを走り切れるなら、三冠路線を狙うのも悪くないと互いに考えていた。
けれど私は予想以上に、短期間で距離を合わせるのが下手だったようで。その上で3000m超が安定しているなら、無理を押して敗色濃厚の大阪杯へ挑むよりも、一貫して長距離のレースを選んだ方がいい。
結果として、再戦の舞台は阪神レース場に非ず、京都レース場に持ち越された。奇しくも其処は菊花賞……最後に皆へ挑み、そして負けた場所と同じ。距離こそ違うけれど、なんと因果なものか。
ぶるり、と身体が震えたのは、来るべき戦いに向けた闘志の現れか。それとも、暖房が効いていてなお肌を刺す、冬の冷気によるものか。一瞬舟を漕いでしまった私を咎めることもなく、トレーナーは席を立って部屋の奥へ向かう。
その背中を追うことも出来ず、首筋に絡められた睡魔の腕が、ただ私を引き摺り込んで……
「……つめ、たい」
微かな電子音に、軽くなった瞼が持ち上げられる。ぼやけて白く濁った視界、机に胸を着いて頭部を投げ出し、その背中にはブランケット。毛先が頬をくすぐる感触に一瞬顔をしかめて……自分の手が、動かないことに気付いた。
だらりと、胴体へ沿うように垂らされた両腕。錘でも載せていたのか、力の伝達も叶わず、悴んだ指先が温とも冷ともつかぬ感覚を脳に送る。
「…………」
のそのそ、もぞもぞ。言葉を発するのも億劫で、無言のまま上半身を揺すぶって身体を起こす。まともに開かない両手を、それでも机に載せて。ぼんやりと、前だけを見ていた。
「起きたか。随分寝覚めが悪そうだな」
「……おはよう」
「ああ、おはよう」
そんな私の前に戻ってきたのは、湯気立つマグカップを2個持ったトレーナー。白い方は自分へと、黒い方は私へと。白い液体が甘い香りと共に、温かさを運んでくれる。カップ越しに伝わる熱が、少し冷たさに凍りかけていた気持ちごと、指の不自由さを取り去ってくれた。
「ちょうど今出来たばかりだ、タイミングが良かったな」
「……いただき、ます」 - 81カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:35:09
交感神経の抑制作用を持つ、ホットミルク。私が不調の時に、トレーナーが入れてくれる一杯が、気付けばありふれた日常になっていた。……本当は、日常じゃダメなんだろうけど。
くい、とカップを傾けて。いつも通り上顎を濡らしながら、舌と頬に絡まる微かな甘味が、心を癒し脳を悦ば……せ…………?
「…………?」
カップを置く。両手を握り、再び開く。物理的に首を傾げながら、熱を持ったままの唇に舌を這わせる。……砂糖じゃない、乳糖でもない、油脂のような滑らかさ。リップクリームを塗った後のような潤い。これ、って。まさか。
「反応を見るに、口へ合ったようで良かったよ。ホットチョコレートなんざ作ったこと無かったからな」
ドッキリ大成功、そう言ってくつくつ笑うトレーナー。その声を聞きながら、頭と首の後ろがスーッと冷えていく錯覚を、密かに感じていた。
2月14日、バレンタインデー。とうに過ぎ去ったこのイベントが、如何なる物かを説明する必要は最早あるまい。重要なのは、このイベントが女性同士の友愛か、女性から男性への好愛を伝える方面に重きを置いているという、ただ一点。
クラスの皆も、私がGⅡ挑戦直前だったのを知っていたので。30粒300円くらいの市販チョコを義理チョコと言えば、「GⅠウマ娘様からの施しじゃ〜」なんて冗談混じりに受け取ってくれた。もらったお返しは、トレーニング終わりにちょくちょく摘んで。他の娘相手はそれで良かったけれど……この人相手に何やら渡すのを、完全に失念していた。
初めてと言う割には、矢鱈と素晴らしい味のそれを傾けつつ。私の反応に気付いたのか、普段通りの顔で語り掛けてくる。
「ああ、お前のチョコなら別に要らん。何としても渡したいとかなら別だが、そうじゃないなら強要するモンでも無い」
「けれど……」
「義理チョコの送り合いとか、友達同士でやってれば十分だ。俺も同僚とはやってるしな」
一瞬だけ驚いたけれど、考えてみれば外面は滅茶苦茶いいんだ、この人。それこそ私と同じで。だったら一方的に貰って貸しを作るでもなく、ある程度はその場で返して相殺するか……
「それとも、お前の本命チョコは俺宛だったか?」
「自分で言ってて悲しくならない?」
「絶対にあり得ないと分かってるからな」 - 82カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:35:32
そこで言葉を切り、再びカップを持つトレーナー。私も合わせて傾けて、絡まる甘味に舌鼓。うん、やっぱり牛乳の微かな甘さと、チョコの殴り付けるような甘さが相まって凄く幸せ。
「お前の食事量は粗方把握してるが、もう少し肉付けた方がいいのは事実だからな。このくらい作るさ」
「……それ、私以外に言ったら、セクハラじゃない?」
「誰がお前以外に言うかよ、安心しろ」
「…………」
先に中身を飲み干して、再び奥に向かうトレーナー。曰くもう一杯とのことで。折角だから私もリクエストしておいた。ここまで言わせた以上、ちょっとくらい太らないと、ね。
「……はぁ」
温かいドリンクに一息つくのとは違う、明らかに憂いを含んだ嘆息。油脂を存分に含んで濁った水面は、そんな私の顔を映そうともせず。それが少しだけ、救いに感じた。
私のトレーナーは、或いはトレーナーさんは。とてもいい人だ。私と同じで腹に一物、いや一物どころでは無い気もするけれど。何かを企んでいるとして、それはそれとして私に寄り添ってくれる。私を助けて、励まして、支えて……導いてくれる。
一般論として、担当ウマ娘のメンタルを保つことがトレーナーの利益に繋がることは間違いない。何なら彼自身も同じことを言うだろう。いや、過去に述べている……「俺はお前を勝たせるために動いているだけだ」という旨の発言を。
「嫌だな……」
『それとも、お前の本命チョコは俺宛だったか?』
『自分で言ってて悲しくならない?』
トレーナーの冗談に、すぐさま口を衝いて溢れ出した否定の言葉。本命……この場合は、恋情を向ける最大最良候補の意味。それは間違いなく心の底から却下出来る。けれど。
気になったこと。私は貴方に、何を返せているだろうか。正月の一件から、微かに胸の奥でじりじりと熱を持ち始めた思い。 - 83カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:35:50
嗚呼、貴方はきっと、本当は良い人だ。聡明で才能豊かで、本当は他者の隣に居続けられる人だ。その貴重なリソースが、他ならぬ私だけの為に注がれているという事実が……嬉しくもあり、悲しくも感じる。
私は貴方に、何を返せているだろうか。レースでの勝利? 否、レースで勝つのはウマ娘なら誰でも目指すべき目標。それに、私はここぞという場面で勝ち切れていないし。GⅠウマ娘の担当トレーナーって栄誉も、あの1度以来渡せていない。
トレーナーとしての経験? 否、それだって私じゃなくても良かった筈だ。何なら私相手に特化したプラン……特にメンタルケアなんて、他のまともな娘相手じゃきっと役立たない。
……ぐるぐると巡る思考。きっと彼ならば、こんな私の悩みだって冷ややかに笑い飛ばして、また先へ導いてくれるんだろう。今までだってそうして来たのだから。
だけど、何故かこの思いだけは、貴方に吐露することを躊躇ってしまって。
「……勝てばいい、それだけ」
だから、私は勝つ。勝たなきゃいけないし、何より、勝ちたい。あの3人に。とうとう届くかもしれない手応えは掴んでいる。準備も万端、次の阪神大賞典で全員ブチ抜いて、その後もう一度全員ブチ抜けばいい。それだけ。
そうすれば、私は同期の強敵達を見事に制してみせた強者として称えられるだろう。トレーナーも、今一度GⅠウマ娘の隣でその手腕を讃えられるだろう。そして、そのチャンスは今までで一番現実味を帯びている。……と言うのに。
僅かに残った中身を、ぐいっと傾けて呷る。髪のように黒いカップの底、溶け残った白いチョコがへばり付いているのが見えた。
……もし、私の願いが叶わなかったら。貴方の望みが叶わなかったら。私達の努力が、敵わなかったら。メンタルに余分な負荷を掛ける理由は無い。百害あって一理なし、理性では十分過ぎるほど理解していると言うのに。それでも……
カタカタと、カップが手の中で音を立てる。どうしてだろう、両手は既に温まっているはずなのに。こんな思いをしたことは、一度だってなかったのに。1人でいるこの空間が、今はただ──
──少し、█い。
【Sink into the MirageのLvが上がった】 - 84カラレスミラージュの人23/02/16(木) 20:36:12
以上です、長文失礼しました! あまあま!
- 85二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 21:29:35
- 86二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 21:39:52
恋愛要素なしのおもおも信頼関係好き
もらったものを返したいのは分かるよ……でも大人と子供って思うともらっとけって思いもある
つまり返せるのは勝利という結果ということで頑張って! - 87メジロエスキーの人23/02/16(木) 22:03:09
2/16「杯中蛇影」
>【2月下旬】〜2人で意見を交わしていた。
菊花賞3着、ステイヤーズS1着、AJCC2着、ダイヤモンドS1着。うーん見事なステイヤー。そして次走は……
>「……阪神大賞典。そして、天皇賞・春。そこで、今度こそ」
阪大は飛ばしてもいい気はするけど、間違いなくステイヤーが歩む王道ローテ。再び7Fの距離短縮で信号機に臨むぐらいなら2F短縮→1F延長で大一番に臨む方が万全の態勢で挑めるのは正しい道理。
>ぶるり、と身体が震えたのは、来るべき戦いに向けた闘志の現れか。それとも、暖房が効いていてなお肌を刺す、冬の冷気によるものか。
最後まで読んでからもう一度読み返すと違った意味に思えてくるのは流石というか。
>首筋に絡められた睡魔の腕が、ただ私を引き摺り込んで……
こ、こわ〜……固有スキル自分に使ってるみたいじゃん(?)
>そんな私の前に戻ってきたのは、湯気立つマグカップを2個持ったトレーナー。白い方は自分へと、黒い方は私へと。
そうして寝落ちしてから目が覚めたミラージュの前には、心と体を温めてくれるホットミルクを差し出すトレーナーの姿が。そしてそのマグカッブの色ははたして。
>ドッキリ大成功、そう言ってくつくつ笑うトレーナー。
ホットチョコレート……なるほど、そっちから来たか……ついかわいいところもあるなと思ってしまった。そう、2月のこの時期は……
>2月14日、バレンタインデー。とうに過ぎ去ったこのイベント
>この人相手に何やら渡すのを、完全に失念していた。
レースに向けて必死だったから仕方ないのではと思うんだけれど。
- 88メジロエスキーの人23/02/16(木) 22:03:53
>「嫌だな……」
>私は貴方に、何を返せているだろうか。
>……ぐるぐると巡る思考。
>何故かこの思いだけは、貴方に吐露することを躊躇ってしまって。
螺旋階段を転がり落ちるようにどんどん深みへと沈んでいく思い、重い、想い。恋愛感情はなくとも敬愛の念は間違いなくそこにあって。まず女性から男性へという日本のバレンタインの主だった考え方も相まって、何も渡せていないのに受け取ってしまったという非対称性がより心を深く押し沈めていく。辛い。
>「……勝てばいい、それだけ」
なのになぜ。
>……もし、私の願いが叶わなかったら。
>貴方の望みが叶わなかったら。
>私達の努力が、敵わなかったら。
一人で無理に踊ろうとしなくても、信頼できる相方の手を取れば綺麗にステップが踏めるというのに。貴方の手はただ冷たく震えたままで動かない。
>──少し、█い。
■に入る文字ははたして……
>【Sink into the MirageのLvが上がった】
ウソでしょ……まあ固有スキル名の意味合いとしては合ってるかもしれないけどさあ……
とりあえず甘々という言葉の意味を辞書で引いてきてほしいと思いました! まる!
(よし、短くまとまったな……)
- 89感想タイム23/02/16(木) 22:23:14
あら〜バレンタインSSですわ〜
我ら!ダイヤモンドS勝ち鞍ステイヤーズ!……私勝ってなくね?こうしてフラワリングタイムは勝ち鞍にダイヤモンドSを作る為に乗り込み単勝1.0倍で大勝利を収め現役最強ステイヤーとしての実力を見せつけたのだった。ついた渾名は鬼畜。
大差勝ちだった。 - 90メジロエスキーの人23/02/16(木) 22:28:09
他の子からしたら悪夢ですわ……
- 91二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 22:47:55
雑に勝ち鞍増やして芝
- 92二次元好きの匿名さん23/02/16(木) 23:33:29
- 93二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 07:10:21
冬場と花粉の時期には欲しくなるやつじゃーん
- 94メジロエスキーの人23/02/17(金) 12:35:58
- 95二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 12:46:17
1〜2万なので一人一台ずつくらい行けそう
初めて使うやつが生理食塩水じゃなくて水道水入れてむせるまでがワンセット - 96二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 18:37:16
Vocal Mistも考えたけど専用の生理食塩水高いし入手性に不安を感じたのでボツ
- 97二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:27:02
言うて公式ページ見ると0.9%NaClって書いてるからこれかっこいい名前で呼んでるだけで普通の生理食塩水では……?
- 98二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:38:13
ツイッタートレンドのラプラスを見てアドマイヤラプラス???って思ってしまった私は末期だ
岩戸隠れしてくる - 99二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:40:51
岩戸隠れの前にツイッター断ちとあにまん断ちとネット断ちをしろ
- 100二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:44:25
最後の1つで全部断てるのでは
- 101二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:46:02
段階を踏んで断つことで禁断症状を抑えるんだぞ
俺はこの方法で37回禁煙に成功している - 102二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:50:27
- 103ラプラスの中の人23/02/17(金) 21:52:34
トレンド入り…えっぱかライブで私の新衣装が発表された!?(違う)
それはそれとしてチームカオスのメンバーで新衣装の案とかあったら適当に書いていってください - 104二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 22:08:56
- 105メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:23:53
SS投げますね。一昨日の続き? 違うんだなあこれが
- 106メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:24:29
「ふぅ……こんなもんかな」
あの大怪我からしばらく経ち、医者からも復帰へのゴーサインが出た明くる日、僕は怪我の前と同じように朝から坂を駆け上がっていた。
「実験付き合ってくれよカフェ〜……」
「嫌です……」
相変わらずのタキオンさんとカフェさん。ああ見えても仲がいいのかもしれない。僕とゴルシみたいな?
「いや、それは違うな……」
即座に自分の発言を否定しつつ、ラチの外で柔軟を行う。また怪我はしたくないし。すると……
「バラカさんっ! 探しましたっ!」
「うげっ……」
我がチームのもう一人の副部長様がやってきた。なぜか綺麗なスライディング土下座をキメながら。
「は?」
「本当に申し訳ございませんでしたっ! 許してもらえるとは思いませんけどお詫びはさせていただきたくっ!」
「ちょっと話が見えないんですけど、なんのことですか?」
(マジでなんなんだ。今日のラッキーパーソンは土下座をするチームメイトだったっけ?)
そんなことを頭の片隅で考えながら、改めて土下座される理由を考える。そもそも最近絡んでない、というよりこっちから絡もうとしてないから、特に謝られることをされた記憶がない。 - 107メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:25:06
ストレッチを引き続き行いながらも考えていると、メジロのご令嬢様は地面に擦りつけていた顔を上げて僕の疑問を解決してくれた。
「眼鏡を取って芝の上で追いかけっこした件ですっ! 眼鏡を取ってしまったこともそうですけど、なによりバラカさんが芝にトラウマがあったとは知らずあのような失礼な真似をしてしまい、なんとお詫びしたらいいか……」
「あーそのことですか。もういいですいいです」
忘れていた、というか記憶から消し去っていたことを思い出しなるほどと納得する。それと同時に今更なんでとの気持ちもふつふつと湧き上がってくる。
(トラウマのこと話したっけ?)
記憶にない。トレーナーさんは当然知っているし、あと誰かにも話したかもしれない。ただ目の前の少女に話した覚えは全くない。誰かに聞いたのか?
「許していただかなくても、せめてバラカさんが望む形での誠意を可能な限りはさせてくださいっ!」
再び土下座をされるのを脇目に、早く結論づけてどっか行ってほしい気持ちとどんな報いを受けさせるかの思いが交差する。そのときふと思い出したのは、昔スキャンダルを起こしてしまい、その謝罪動画を公開し話題になったあるアイドルだった。
「だったら頭丸刈りにしてください。そうしたら考えてあげます」
そう言い終えたタイミングで体をほぐし終わり、この場を後にしようと立ち上がる。実際は考えるだけで許すとか一言も言ってないわけだけどまあいいか。どうせお嬢様にはできっこないだろうし。
「……分かりました。数分待ってください」
「……え?」
ポケットから携帯を取り出すと誰かに電話をかけて何かを早口で伝える。一旦話が終わり電話を切ったかと思うと、再びどこかへ電話をかけ、また早口でお願いだかなんだかを口にしていた。
「ええ、本気です。はい、お願いします……っと、もう来てくれましたか、ありがとうございます」
「お嬢様本気なのですか……?」
「ええ、これがわたしが見せる誠意そのものですから」
- 108メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:25:36
無風の中、真っ白なシートを広げその真ん中にぴんと背を伸ばして正座をしているのをぼーっと見つめる。トレーニングコースとまるで合わない異様な光景に、僕の中のとっとと帰ろうという意識はどこかへぶっ飛んでいた。
「お嬢様、お待たせしました。それではこちらを」
目を閉じた彼女の前に置かれたのはハサミが一丁。その彼女の左斜め後ろには執事らしき人物が静かに佇んでいた。まるで大石内蔵助の介錯をした安場一平のように。その手にはバリカンが一つ握られていた。
「……それでは参ります」
目を見開いた彼女は目の前のハサミを手に取ると、長い髪をばっさりと切り落とした。躊躇することなく、肩の辺りまで一気に。
「マジか……」
こちらが啞然としているのを気にすることなくさらに短くカットしていく。そうしてベリーショートまで切り落としたかと思うと、後ろにいる執事からバリカンを受け取り……
「剃り残し、ありますか?」
綺麗な五分刈りを決めた少女がそこにいた。もはや声すら出ない。なんだこいつは……自分の髪が惜しくないのか……?
「この度は誠に申し訳ございませんでした。この度は誠に勝手ではありますが、こちらをわたしからの誠意として受け取っていただきたく存じます。それでは片付けも終わりましたので、この辺りで失礼いたします」
再び丁寧な土下座をかますと、ブレることなく立ち上がり、執事たちを引き連れこの場をあとにする少女。一切躊躇うことなく乙女の命とも呼ぶべき髪をあっさりと切り落とし、その上バリカンで頭を丸めるとという、おおよそ中等部のご令嬢が行うとはまるで思えない所業に、僕はしばらく息をするのを忘れてしまっていた。
- 109メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:26:41
- 110メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:27:08
午後からもそんな感じの話が周囲で流れまくり集中しようにもどうにもできずにイライラのみが募っていく。その苛つきを発散するために、午後のトレーニングでは必要以上に全力で坂路を駆け上がってしまった。
「復帰してすぐなんだからもう少し抑えめにだな……何かあったか?」
「いえ、何も。もう一本行ってきますね」
トレーナーの話を軽く受け流しつつ2本目のタイムを計測するために坂路の入口へと向かう。その途中で、
「カフェ〜タイムぐらいいいだろ〜」
「後ろ手に隠した試験管……飲ませる気でしょう……さっき研究室に来たあの子に頼めばいいのに……」
今朝ぶりに仲良し二人組とすれ違う。特に彼女たちと接点はないのだが少し気になった。
「まあいいか……」
そう独りごちり、若干早歩きをして坂路のスタート地点へとたどり着く。そしてトレーナーの合図とともに力強く前へ上へと駆け上がっていった。
──今朝のことを振り払うように。
─────
翌朝、前日と同じように朝から登坂を重ねる。この日の朝見た占いのラッキーパーソンは髪の長い人だったから、寮を出発するときからゴルシの襲来を待ち構えていたんだけど、珍しく一切出くわすことなく朝トレの終了を迎えた。
「遠くにいるのはもしかして……」
やっぱり副部長様だ。今朝はこちらに脇目も振らず長い髪を靡かせて周回コースを駆けていた。力強く、それでいて軽やかに向かい風を切り裂いて。僕はそれ以上気にかけることなく首にタオルをかけ、ドリンク片手にシャワールームへと向かった。ひとまず汗を洗い流し、朝からの授業へ臨むこととする。またうわさ話が聞こえてくるのは億劫だけど諦めて、その鬱憤をまとめて午後のトレーニングで晴らすこととしよう。
(あれ、何か引っかかるような……まあいいか)
そうしてシャワールームのドアを開けると、またタキオンさんとカフェさんの二人組を見かけて思わず苦笑してしまう僕であった。
- 111メジロエスキーの人23/02/17(金) 22:28:19
- 112二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 22:34:59
>真っ白なシートを広げその真ん中にぴんと背を伸ばして正座
切腹かな?
- 113二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 22:46:25
執事の胃に穴開かない?ねぇ?
- 114二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 06:45:40
次のキービジュらしきお漏らしにカオスのキャラいなかったぞ!一体どういう事なんだい!?
- 115二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 07:02:31
どうしていると思ったんですか?(現場ウマ)
- 116カラレスミラージュの人23/02/18(土) 07:05:01
逆にお伺いしたいんですけど、カオスの面々がこんな事前から前もってビジュアルお漏らしで心の準備をさせてくれるなんて穏当な登場の仕方をするんでしょうか……?
このバリカンは1ターンに14回断髪できる何気にとても珍しいバラカさん視点のSS(not written by Baraka de Bonheur no Hito)タキカフェとバラゴルの関係性、どちらかというとカフェとゴルシが照応しそうな印象
「うげっ……」だの「は?」だの態度がアレ過ぎて笑うけど経緯自体はエスキー側にあるのが
>なぜか綺麗なスライディング土下座をキメながら。
令嬢の姿か? これが……
>そもそも最近絡んでない、というよりこっちから絡もうとしてないから
好きの反対が無関心であるという話、ただ苦手意識が残っている分だけ完全には無関心じゃいられないんだろうなー
ここにきてバラカさんがエスキーの根幹を垣間見る展開、ギャグシナリオの中に重大な伏線仕組まれがち案件ですね分かります
>「だったら頭丸刈りにしてください。そうしたら考えてあげます」
口は災いのもと定期
ゴブガリエスキー、描写を見るに本人の覚悟がガンギマリ過ぎるから風格というかオーラはありそう(女の子としてそれでいいのかは知らない)
やっぱり本質的にエスキー(ボケ側、押し通す側)>バラカ(ツッコミ側、面食らう側)の力関係は崩せないんじゃないかと確信した
トレーナーさんはこういうことを言う…telegra.ph - 117二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 09:31:26
髪を剃られても困りますけれど誠意はわかりましたはい結構気まずいんですけど
……これ経緯(↓)が分からないと僕がド鬼畜みたいじゃありませんか? え? 経緯が分かっても心が狭い? 性根が腐ってる?
それは否定しかねますけど
狩る者、狩られる者 - uma-musumeになりたい部 @ ウィキ▽タグ一覧 SS バラカドボナール メジロエスキモー メジロエスキー ───── 「ふぅ……2本目終了っと。また下まで戻って数分休憩のあと3本目走ったら今日は終了ですね」 鬼畜、もといトレーナーから「...w.atwiki.jp - 118二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 14:04:39
すみません貼られたリンク先のタイトルが強すぎるんです
- 119メジロエスキーの人23/02/18(土) 14:22:05
そういえば最近の話じゃなかったね。大変失礼しました
- 120二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 14:50:13
誰かがラブラブコメコメしてる姿がみてぇ〜
バラカちゃんのってワンチャンありませんかそうですか - 121二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 15:08:39
「僕のラブコメに需要があるんですって。でも僕はラブい相手が居ないので代わりにトレーナーさんにお越しいただきました」
「俺にもねえよ」
「え? マジですか? 中央トレーナーとかいうエリートで身長190cmのアスリート体型で若い男性なのに?」
「要素羅列すると確かに恋人いてもおかしくないかもしれない、と思うだろ?」
「はい」
「一番最初の『中央トレーナー』ってのがな……恋に現を抜かす時間がないんだ」
「あー。つまり僕という大事な大事な担当ウマ娘が居るから? いやですね犯罪ですよ」
「お前と坂路なら坂路を選ぶレベルだわ」
「ぶっ飛ばしますよ」
- 122メジロエスキーの人23/02/18(土) 17:39:27
190cmのアスリート体型ヤバ……絶対学生時代の部活でレギュラー張ってたでしょ……
- 123二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 17:54:42
- 124二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 18:55:41
- 125ふらわりん23/02/18(土) 18:59:45
…………(頑張っておさげを作る私)
………(ちょっと無理があるんじゃないかという顔のトレーナーさん)
………(もう少し髪を伸ばせばよかったと落ち込む私)
………(尻尾を編み込んでくれるトレーナーさん)
………(驚き照れる私)
………(連れてかれるトレーナーさん) - 126メジロエスキーの人23/02/18(土) 19:10:55
- 127二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 19:28:13
- 128メジロエスキーの人23/02/18(土) 19:34:10
ロブロイみたいな髪型、いいよね……やってみたいね……
- 129カラレスミラージュの人23/02/18(土) 20:08:46
カフェ先輩のツインテール!?!?!?(手遅れ)
……とまあ冗談はさておき
普段の毛量を考慮しなくていいなら、ハヤヒデさんとかブライトさんみたいなボリューミーなヘアスタイルに興味がありますね……!
元々長髪だったのを切り落として今のショートボブにした経緯はあるんですけど(絶対忘れられている設定)、その時もストレートというかサラサラめだったのでガッツリ広がるタイプは体験してみたいです!
- 130メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:07:48
一昨日昨日と投下できなかったこの続き、投げていきますね
- 131メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:08:21
─────
翌朝9時30分。集合時刻より早めに四条大橋の東側でエスキーちゃんを待っている私はしきりに手鏡で髪が乱れていないか、化粧は崩れていないかを確認していた。先程から昨日の夜必死に考えてまとめたスケジュールを携帯でチェック→身だしなみの確認→スケジュールの確認……とエンドレスに繰り返している様は傍から見るといささか滑稽に見えているかもしれない。本人はそのようなことまで気は回っていないのだけれど。
(とりあえず17時に京都駅へ戻ることを考えると……少しぎりぎりにはなりますが夕焼けは見ることができそうですね……)
「京都デート半日プラン!」や「気になるあの子と行きたい京都のデートスポット!」といった各種サイトを巡ったり、今日の日の入りの時間を調べたりして作った私渾身のデートプラン。エスキーちゃんがエスコートしてくれたあのお台場デートと比べたらお粗末な出来かもしれないけれど、十分満足させられるものにはなっているはず。
「今日は1日天気が良さそうで何よりです……」
「天気がどうされました?」
「わっ!?」
携帯を見ながら独りごちていると、顔と携帯の隙間にエスキーちゃんの頭がぐいっと入り込んできた。彼女の不意の一撃に思わず手から携帯を落としそうになってしまった。
「おはようございます、プログレス姉さま。少し早かったでしょうか?」
「い、いえ、そんなことは……かわいい……」
彼女の姿を上から下までじっくりと見る。耳がぴょこんと飛び出したベレー帽に、トップスはオーバーサイズのスウェット。首元から白いものが見えているから中にはブラウスを着ているのだろうか。そしてスウェットのお腹の部分だけロングのプリーツスカートの中に入れ込んでいて、靴は丈が短いレザー製のもの。斜めに肩にかけたショルダーバッグはスカートの色と合わせていて、全体として背伸びしつつも彼女のキュートな部分が遺憾なく発揮されていて文句の付けどころがない。このような女の子がデートの待ち合わせ場所で待っていたら、惚れない男の子なんていないと思う。まあ私は前から惚れているのだけれど。 - 132メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:08:58
「今日のために頑張っちゃいました……えへへ……」
私の一言に人差し指で頬を掻きながら照れるエスキーちゃん。かわいすぎて今すぐにでも抱き締めて大好きと伝えたい欲求をなんとか堪え、手を繋ごうと手を伸ばす。
「集合時刻の5分前ですけど行きましょうか」
「はいっ! 今日はエスコートお願いしますねっ!」
互いの手が一番触れ合う形で手を繋ぐ。貴方は私を拒むことなく受け入れてくれる。今日この1日で少しでも私のことを好きになってくれるように、私の想いが"like"ではなく"love"だと伝わるように精一杯頑張ろう。
(この想い、伝わりますように……)
─────
「プログレス姉さま、ここってもしかして……」
「そうです。かの有名な『縁切り神社』ですよ」
最初に訪れたのは巷で話題になっている縁切り神社、安井金比羅宮。周囲の住宅街から切り離された静謐で異質な空間、これまで訪れた参拝者たちの強い想いや念が境内全体を包み込んでいるようだ。ただインターネットでまとめられたイメージが強烈すぎて、実は「縁結び」の神社でもあることはあまり知られていないのかもしれない。隣のエスキーちゃんも少し怯えているぐらいだし。
「大丈夫ですよ、エスキーちゃん。ここは悪い縁を切って、良縁を結んでくれる神社ですから。特に周囲の誰かに不満を持っているわけではありませんよ」
「よかったです……もしかしてトレーナーさんへの恨みつらみを書くのかと思っていました……」
「あはは……トレーナーさんにそのような感情は抱いていませんから安心してください。もちろん他の方にもです」
少なくともトレーナーさんに対する不満という不満は特にない。むしろよく導いてもらって感謝しているぐらい。ただエスキーちゃんに抱いているような情を彼に向けることはないけれど。
- 133メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:09:35
「もちろんわたしもありませんけど……願い事はなんて書きましょうか……」
「なんでもいいですよ。『プログレス姉さまともっと仲良くなりたい』といったものでも」
他人の願いを自分の都合のいいように誘導するのは心が引けるけれど、彼女にはもっと私の方を見てほしい。そしてもし……
(私のことを好きになってくれたら嬉しいなって……)
ただエスキーちゃんは私が誘導したことに気づくことなく、なるほどと軽く何度か頷いていた。少々残念な気持ちになったけれど、今はまだスタートしたところ。これから徐々に関係を進めていければいい。
「まずは本殿に参拝して、そのあとにお金を納めてからお札1枚に願い事を書くんですよ」
「それでそのお札を持って、願い事を念じながら石の中を行ったり来たりすると……」
「そして最後にお札を碑に貼りつけて完了です」
「なるほどです。それでは早速本殿を参拝しましょうか」
碑から歩いてすぐの場所にある本殿へ2人並んで参拝を済ませると、いよいよお札を書きにかかる。財布から100円玉を取り出して納めると、左手でお札を手にし、右手に持ったペンで願い事をしたためていく。
(私の願いは……)
悩むことはない。なぜなら私の想いは1つだけなのだから。
「エスキーちゃん。書けました?」
「これでよしっと……はいっ、ばっちりですっ!」
互いの願い事は見ないようにやや離れた記入台で書いていたから、もちろんエスキーちゃんは私の願いは知らないし、私も彼女の願いを知る由はない。最後にお札を貼りつけた場所を見に行けば分かるのだけれど、それはあまりにも無粋で失礼だからするつもりは微塵もない。彼女も考えは同じだと思う。
- 134メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:10:21
「それでは行きましょうか」
「はいっ!」
碑の前に立ち、小さく深呼吸をする。まずは表から裏へ、そして裏から表へ、碑の中央に開いた穴を身を屈めて通り抜ける。強く想いを念じながら、神様に通じますようにと願いを込めて。
(エスキーちゃんが私のことを好きになってくれますように……)
最後までくぐり抜けると、お札の裏に糊を塗り、碑へと貼りつけに行く。見られることはないけれど、ぎりぎり手が届くぐらいの場所にぺたりと剥がれないように貼りつける。
「これでよし……と」
ホッとひと息つくとエスキーちゃんの方も碑をくぐり抜けてお札を貼りに行くところだった。糊が服につかないように若干体から離してお札を持っているから見ようと思えば見ることができるかもしれないけれど、そのような無粋な真似はメジロ、というより1人のウマ娘としてすることはできない。気にもならないといったら嘘になるけれど。
「よいしょっと……なんとか貼れましたっ!」
「でしたらおみくじを引きに行きましょうか」
「はいっ!」
碑のすぐ近くにある授与所に向かうと、なにやらここでは恋みくじというものが引けるらしい。2人ともせっかくだからと引いてみると……
「私は中吉でした」
「わたしは吉でした……最近おみくじで大吉や中吉を引けないんですよね……運は悪くないと思うんですが」
ただくじの中身を見せてもらうと、それほど悪いことは書いていないように思える。もちろん私にとっても。本人はしょんぼりしているけれど。
- 135メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:10:51
「結んで帰ります?」
「いえっ、持って帰りますっ! 仮に悪い結果でも引いたおみくじを持って帰るのがわたしのポリシーなのでっ! あっ、すいません、少しお手洗いに行ってきますね」
「ではここで待っていますね」
パタパタと駆けていく彼女がこちらの姿を視認できなくなったのを確認するやいなや、授与所にささっと立ち寄り御守を1つ購入する。買うのはもちろん、
(えんむすび御守……大切にしないと……)
この恋が実ろうと実らまいとまた来よう。そして結果報告をしよう。いつになるか分からないけれど必ず。
─────
エスキーちゃんがお手洗いから戻ってきたあと、安井金比羅宮をあとにしてすぐ近くに位置する建仁寺を訪れた。広い境内を2人のんびりと歩きつつ、このお寺の目玉ともいえる枯山水を含めた庭園を言葉静かに巡った。はるか昔、このお寺が建立された鎌倉時代から現代までの大河の流れに思いを馳せつつ、大好きな彼女と手を繋いで緑多き境内を歩いていく。
「わたし、ここ好きかもです。静かで落ち着いていて」
「気に入ってもらってよかったです」
彼女の言葉にほんわかとした安堵感に身体を包まれた。プランを組んでいるとき外すか入れるか一番迷ったのがこの名所だったから。
「わたしこの街のこと好きなんです。歴史が好きだったので自然と勉強する機会も多くて。ただあまり訪れる機会があまりなくて……なので今日プログレス姉さまと回れることが本当に嬉しいんです。伝わりにくいかもしれないですけど……」
「ううん、そんなことありません。エスキーちゃんの気持ち、楽しそうな顔と声からしっかり伝わっていますよ」
「ならよかったですっ!」
2人並んで眼前の枯山水を静かに座って眺める。交わす言葉の数は少なくとも互いの気持ちは伝わっている、そう思うことができた。
- 136メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:11:52
─────
時計が12時を回り、昼食を取るために北門から花見小路通に抜け、四条通を右に折れる。幾分歩くと目の前に見えてくる八坂神社のすぐ右手に小さく佇んているごはん処へ足を踏み入れる。あらかじめ料理を含めて予約していたこともあり、席への案内や料理の配膳は非常にスムーズだった。15種類のおばんざいとこのお店の名物料理の柚子の雑炊。量もそれなりにあったけれど、それはウマ娘、苦労することなく次々と胃袋に収めていく。
「どれも美味しいですねっ! こんな素敵なお店どこで知ったんですか?」
「以前京都を訪れたとき案内いただいたんです。その際にいただいた雑炊がとても美味しかったので、是非エスキーちゃんにも食べてほしいなと思いまして」
京都といえば貴船や鴨川沿いの伝統的な川床料理が有名だ。人によっては一乗寺や東大路通界隈の京都ラーメンも名物だと言う人もいるかもしれない。もちろんラーメンも美味しいけれど、私はこのような古来より受け継がれてきた伝統的な京料理も好きだ。エスキーちゃんの食の好みはまだそれほど知らないけれど、嫌いなものはあまりないと聞いていたのでこのお店をチョイスした。
「雑炊も温かくて体がぽっかぽかになります……あっという間に食べ切っちゃいました」
「満足してくれてなによりです。ちなみに私ももう食べ終わってしまいました、えへへ」
丸々1つ黄色い柚子が真ん中に入っている雑炊を2人ともペロリと平らげ満足そうな笑みを浮かべる。手元の温かいお茶を一口啜るとナプキンで口を軽く拭く。お手洗いで簡単に化粧を整えて席に戻ってくると、エスキーちゃんがなにやら頬を膨らませて私の方を睨んでいた。
「プログレス姉さま……」
「えっ!? エスキーちゃんどうかしました!?」
料理は美味しく食べていたのに……私が席に戻る間に一体何が……
- 137メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:12:25
「お会計、先に済まされていたんですね……わたしが出そうと思っていたのに……」
「ああ、そのことですか。当たり前です。今回は私がエスキーちゃんをエスコートしているのですから、お代ぐらい払わせてください」
注文する料理は既に決まっていたから当然代金も食べ終わる前に確定する。だから彼女がお手洗いに立ったタイミングで店員さんに頼んで会計を終わらせていた。
「むぅ……」
「もう、そんなに頬を膨らませたら、せっかくのかわいい顔が台無しですよ〜」
そう言いながらも膨らんだ頬をつんつんとつつく。何度か柔らかい頬の感触を指先で楽しんでいると、機嫌を直してくれたのか、頬を萎ませてそのかわいい顔に笑顔が浮かんだ。
「分かりました。でしたら今日はもう徹底的に甘えちゃいますからねっ! 覚悟してくださいっ!」
「ふふっ、どんとこいですよ」
それから二言三言言葉を交わすと、そろそろ次の行き先へ向かう時間になり席を立った。見送りの店員さんに料理や接客への感謝を伝えて店を出ると、元来た方角に進路を変え、今度は朱塗りが眩しい門をくぐる。そう、次に訪れるのは八坂神社と円山公園。こちらも秋の京都を楽しむなら是非訪れるべきスポットだ。
──デートは続く。甘えたな彼女とともに。
- 138メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:12:49
- 139フライングフレアの人23/02/18(土) 21:19:39
む、先行されてる
寝癖を直さないがゆえに河童呼びされた人が中身なのでフレアは外見にこだわれないかと
そんな感じでフレアの自己紹介的なSSを2レスほど投げます - 140フライングフレアの人23/02/18(土) 21:20:33
僕の名は、フライングフレア。
どういうわけだか中央トレセン学園に通えている、ある意味で運のいいウマ娘だ。
最近はトレーナーもついた。じきにトゥインクル・シリーズにデビューできるらしい。かなり運がいいが、より戻しがありそうで不安である。
他の生徒ならもう少しなにかあるだろうが、僕の場合は特筆すべき点もない。なので自己紹介はこのくらいで済む。楽で助かる。
さて、そんな僕だが悩みがある。いや、大した悩みではないのだが。というのも、現在僕はトレーニングを十分にできていないような気がするのだ。
トレーナーが付いた分、トレーニングの質は向上した。そのため、トレーナーの付いていない生徒よりは鍛えられているとは思う。しかし、元々体が弱かった僕では、必要な量がまるで違う。ここで鍛え、走る人たちと並ぶため、僕もまた全力を持って走らなくてはならない。そのため、もっと多くのトレーニングを積みたいのだ。幸い、僕には無駄に時間がある。増やそうと思えばいくらでも増やせるだろう。
しかし、考えなしのトレーニングではただ体を壊すだけというのは身をもって実感している。ということで、トレーナーに相談したのだが。
「今やっているトレーニングでもかなりキツくしているので、これ以上は体が壊れかねませんね。」
とのことだ。確かにかなり疲れるが、少しでも速く走るためならこのくらいはして当然としか思えない。これでは共に走ることになるお相手に失礼ではないだろうか。
とはいえ体が壊れかねないならば仕方がない。諦めて他の方法を取るしかない。というわけで寮の机に向かい開くのは図書室で借りた逃げの理論に関する本。ダートコースの走り方の本。そして短距離のペースについての本。理論を完全に理解すれば、実行の一助にはなる。現在時刻PM10:27。寝る前の時間は取れる。これからの道を思い、教本を読んで勉強していくのであった。 - 141フライングフレアの人23/02/18(土) 21:20:49
僕は、夢がない。この学園のウマ娘は大抵が何かを目指し、あるいは憧れ、来るのだという。しかし、僕は何も考えずになんとなく来ていた。ただただ自分にできることが知りたかった。いつの間にかデビューうんたらなどという話が生えてきただけで。
かなりぶっちゃけた話をしてしまえば、わざわざ怖い思いをしてレースに出るくらいなら、自分の部屋に籠もってボードゲームを詰めていたい。そのほうが心に優しいし、確実に楽しい。なんでここに居るのか、僕自身よくわからない。
しかし、だ。こうも思う。今ここにあるのは、「僕がここにいる」という事実のみである。ならば、ひとまずはそれに見合う自分になることが先決だろう。そのためにわざわざ目標も掲げたのだ。それを目指す点で、大して彼女等と違いはない。
問題を先送りにしても解決はしないだろうが、しかし考えても答えが出ない案件を必死に考えるくらいなら切り捨てたほうが合理的だと思う。そもそも夢は見つけるものだが、探すものではないだろう。とにかく今は心身を鍛え、走りの質を高め、この環境にいるだけの努力をする。それが全てである。
とにかく。思考がとっ散らかっているので纏めるが、今僕がするべきこととは「鍛えること」である。ここで走る相手に失礼のないように。今は、その一言である。
教本を閉じ、ノートに纏める。現在の走りの改善点を考えつつ、軽くイメージする。なるほどいくつか要点は見えた。一歩前進である。
今、僕には何ができる。何が使える。考え、これもまたノートに纏める。できることはすべてやる。それが僕がするべき礼儀だと思う。
「寝るか」
布団に潜る。一日が終わる。朝になれば、また走る。繰り返す。ただただ目の前だけ見て走っておけばいい。それが、僕の仕事なのだから。 - 142フライングフレアの人23/02/18(土) 21:21:22
- 143憤乱禍燐愚汰懜23/02/18(土) 21:28:32
- 144二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 21:32:57
- 145フライングフレアの人23/02/18(土) 21:44:33
- 146メジロエスキーの人23/02/18(土) 21:53:02
- 147二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 22:21:29
- 148フライングフレアの人23/02/18(土) 22:56:00
- 149メジロエスキーの人23/02/18(土) 23:54:13
まあ能力があれば面接酷くない限り入学はできると思うから、あとから夢見つけられたら大丈夫なんじゃないかな?
見つけられなかったら……それはまあ…… - 150二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 07:20:01
というかキャラストでG1勝つぜって目標が出来たわけだし
メインではどんな感じになっていくのか楽しみ - 151カラレスミラージュの人23/02/19(日) 10:29:55
- 152メジロエスキーの人23/02/19(日) 10:33:12
感想うめっ……うめっ……(文字を喰らう音)
- 153二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 11:19:54
ほう、誕生日が同じ馬か…試しにラプラスと同じ4月15日も調べてみよう
有名馬の誕生日一覧(4月)【おうまのアイコン wire-to-wire】競走馬のドット絵アイコン素材専門サイト。馬の誕生日データ集、JRA・地方・海外の重賞歴代勝ち馬一覧なども人気コンテンツです。horseicon.web.fc2.comデアリングタクト!ハーツクライ!フジキセキ!ダイイチルビー!ホウヨウボーイ!トウショウボーイ!コダマ!
…すごいメンバーだ
- 154フライングフレアの人23/02/19(日) 11:46:17
ぬやぁ…感想感謝します
- 155メメントヴィータのひと23/02/19(日) 12:01:06
では3月28日のヴィータも調べてみますか…
メジロアルダン、アドラーブル、コスモサンビーム、エイジアンウインズ、ユキチャン、グランプリボス、ノンコノユメ、ホワイトフーガ、ミツバ
海外馬でいうとJustifyか…
ぱっとみダート馬が多い印象を受ける
- 156カラレスミラージュの人23/02/19(日) 12:10:44
- 157メジロエスキーの人23/02/19(日) 12:13:42
- 158フライングフレアの人23/02/19(日) 12:16:31
4月1日
アスクビクターモア・コントレイル・モズスーパーフレア・レインボーライン・ヤマニンシュクル・パワーズコート・サニングデール・マジックナイト・モンテプリンス・ザベリワン
G1馬だけでこれか
そしてメリッサ…メリッサを歌うフレア…? - 159二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 12:18:59
ゴルシと同じ誕生日、とだけ思ってたけどハイセイコーも同じなのね
あんま詳しくはありませんけど(オグリみたいなアイドル馬だったとかなんとか?) - 160二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 13:31:22
- 161二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 13:32:07
クイン「頼まれたら普通にやるけど…?」
- 162メジロエスキーの人23/02/19(日) 13:33:15
- 163二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 13:47:16
クイン「なんなら三つ編みより楽まである」
- 164メジロエスキーの人23/02/19(日) 13:50:34
よしっ! 全部員ハーフツインの時間だあああ!!!
- 165二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 13:59:56
い、今から描くのは…(遅筆マン)
- 166ラピッドホライゾンの人23/02/19(日) 14:01:12
3/9
ダノンシャーク
グランシュヴァリエ
トランセンド
デアリングハート
ジョンヘンリー
翌日も調べたぼく「なんですかあ このメンバーは」 - 167カンパナーレボバー23/02/19(日) 14:03:51
そもそも何日生まれか知らないわ
流石に少しくらい自分で決めろ
それもそうだな - 168カンパナーレボバー23/02/19(日) 14:29:06
- 169二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 14:29:58
ほんとに雑に決めるやつがあるか
- 170メジロエスキーの人23/02/19(日) 14:34:28
普通にあり得る誕生日引いててくs……NijinskyとかRibot、Storm CatやTapitと同じ……?
- 171カンパナーレボバー23/02/19(日) 14:41:44
あと8日で誕プレ巻き上げられるじゃん
やったぜ - 172メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:34:32
今年最初の中央GⅠは無事的中ということで幸先いいスタートを切れました
ということで(?)、今日は早めにSSの続き投げます - 173メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:34:57
─────
「少々時期が早かったでしょうか……」
「そうかもですけど、ほらっ! 少しずつ赤く染まってきてますよっ!」
朱塗りの門をくぐり、石畳の階段や道を抜けた先に広がる八坂神社の中心地。私たちはそこでまたおみくじを引いたり能舞台や舞殿を見て回った。中でも身も心も美しくなるという言い伝えが残る美容水には2人とも興味津々で、互いに綺麗になりますようにと手の甲に2、3滴、もしかするともっと多くつけていたのがこの場所での一番のハイライトかもしれない。
そして入ってきた門と反対側に位置する真っ赤な鳥居を抜けた先に広がっていたのは円山公園。春には公園全体の桜が見事に咲き誇り、その中でも「祇園枝垂桜」と呼ばれている巨大な枝垂れ桜は夜になるとライトアップされ、その姿はまさに幻想的。実際生で見たことはないけれど、いつかは見ることができればと時期を見計らっている。ただ今は秋。桜は咲いてはいないが、ところどころ木々の葉が少しずつ色づき始めているのが目に入る。
「枝垂れ桜があるのは知ってたんですけど、それ以外にもこれだけ大きな日本庭園が広がってたなんて知りませんでした……」
私の左腕に自身の右腕を絡ませつつ、目を輝かせながら右、左、上と様々な方向へ視線を向ける彼女の姿を見ていると、胸の奥がほんのりと暖かくなる。自分の好きなものを好きな人が好きになってくれる幸福感は何事にも代えがたい。私は思わず飛び跳ねてしまうところを懸命に堪え、彼女を公園のさらに奥へと案内した。 - 174メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:35:37
「こちらが知恩院で、その奥には青蓮院があります。時間もまだありますし覗いてみましょうか」
「もちろんですっ! 歴史の舞台をこうして生で見ることができるなんてとってもとっても幸せですぅ……」
「……ごめんなさい、エスキーちゃん。私我慢できません」
「プログレス姉さま……? わっ!?」
駄目だ。かわいすぎる。ふにゃっと崩れた表情、甘くてとろける声、そして腕を組んでいるからこそより伝わる体の柔らかさ。昼食のあとに腕を組み始めてから必死に堪えてきたけれど、もう耐えられない。
「んん〜〜っ!!! 柔らかくてかわいくて暖かくて……もう離したくありません!!!」
「ちょっとプログレス姉さまっ!? なんだかいつもとキャラ違いませんっ!?」
「そんなことありませんよ? あー、もうこのままずっとエスキーちゃんのこと抱き締めていたいです……!」
大好きな人を目一杯抱き締める、これ以上の幸せはそうそうない。おそらく今世界で一番幸せなウマ娘は私で間違いないだろう。他の誰にも負ける気がしない。
「次行く場所あるんですよねっ!? 早く行かないと時間が……っ!」
「……はっ! うっかり忘れるところでした!」
エスキーちゃんの一言ではっと我に返る。そうだ、彼女にはもっと見せたい場所がある。ここで時間を浪費するわけにはいかない。
「ごめんなさい、エスキーちゃん。つい衝動が……」
「時間があるときなら構いませんけど、流石に急いでいるときは……」
「……分かりました。やや早歩きで見て回りますよ!」
「いや、そういうことを言いたかったわけではなくてですねっ!? プログレス姉さま聞いてますかっ!?」
そうと決まれば話は早い。知恩院や青蓮院には申し訳ないけれど、さっと見て回って次の場所へと向かわせてもらう。
(時間に余裕を持たせて回って、最後はエスキーちゃんのことをいっぱいいーっぱいぎゅっとしてあげるんですから!)
特急メジロプログレス、ただいま暴走中。停車するまでもうしばらくお待ちください。
- 175メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:36:11
─────
足早に知恩院と青蓮院を見て回ると、踵を返して再び円山公園へと戻る。そしてそのまま南の方へと通り抜け、ねねの道を辿り、東側にある高台寺への入口を横目にさらに南下を続けた。ただ2つほど寺社仏閣を回ると流石に心も落ち着きを取り戻し、先程の痴態が時間差で頭に流れ込んできて急に恥ずかしくなり、二寧坂への始点辺りで足を止めた。
「えーっと……エスキーちゃん?」
「どうされました、プログレス姉さま?」
「先程はごめんなさい。つい暴走してしまって……」
1人で勝手に楽しくなり、1人で勝手に盛り上がり……エスコートすると言っていたはずなのに、これではただの一人芝居だ。そう深く反省しているところ、私の左腕にしがみつく彼女は小首を傾げながら不思議そうに呟いた。
「プログレス姉さまってわりとこういうところありません?」
「えっ!? そうなんですか!?」
心当たりは……いくつか思い浮かぶ。それこそエスキーちゃんといる時でもここまでではないけれど、少々舞い上がってしまったことが幾度かあった。その際はすぐに落ち着くことはできたけれど、今日は
人きりのデートということもあって、熱が冷めるまでに時間がかかってしまった。
「うぅ……年上の貫禄がボロボロです……」
「大丈夫ですよ、プログレス姉さま。わたしは姉さまのこと優しくて素敵なお姉さんだって分かっていますから」
もしかしなくても年下の女の子、しかも好意を寄せている子に慰められているのは恥ずかしいことこの上ないけれど、頭をポンポンと撫でてもらえたからよしとしよう、うん。私はヘコんでもすぐに元通りになるのが取り柄だから。まあそれはそれとして……
「こんな私でも好きでいてくれますか……?」
と、まだ落ち込んでいるふりをして聞いてみる。明らかにどさくさに紛れている感が否めないけど、手段は選んでいられない。
- 176メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:36:51
「もちろん大好きですよ?」
「……ちゅーとかしてくれますか?」
「えっ? えーっと……」
あっ、流石に踏み込みすぎたかもしれない。ただ時間を逆再生する手段というものはこの世になく、一度口から飛び出した言葉をなかったことにすることはできない。元通りに戻ったはずのテンションが再び急降下を見せていると、目の前の彼女が急に背伸びをして私の頬に顔を寄せてきた。
「特別、ですよ?」
「えっ?」
柔らかいものが左の頬に触れたと思うと、彼女の顔が私から離れていく。想定外の事態に襲われて何度も目をぱちくりさせている私を見て、頬を朱色に染めた彼女が顔を俯かせたまま上目遣いで小さく囁いた。
「わたしとプログレス姉さまとの秘密、ですからね?」
「……はい」
いつもは元気で溌剌な彼女が真っ赤な顔をしてただ私の左腕にしがみついている。先程の急襲と普段とのギャップに私はダウン寸前だった。
「……ゆっくり歩きましょうか」
「はい。エスコート、お願いします」
──あの感触は当分忘れられそうにない。
─────
「チームの皆さんへのお土産、どうしましょうか?」
「やっぱり生八ツ橋が鉄板でしょうか。わたしは姉さまの分とメジロのお屋敷に持っていく分も合わせて買おうかなと思ってます」
先程のこともあり、互いに照れて言葉を上手く交わせない時間がしばらく続いた。ただ二年坂から産寧坂を歩いている最中、エスキーちゃんがお土産物屋さんやお菓子のお店、お箸を作ってくれるお店などに目を輝かせて私を引っ張ってくれたおかげで事件直後よりかは会話を続けることができるようになっていた。
- 177メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:37:48
そして今は若干季節外れかもしれないけれど、互いにコーンのアイスクリームを片手にベンチで休憩しながらお土産について相談している。ちなみに私がバニラ味でエスキーちゃんが抹茶味。なんでも『京都に来たからには抹茶味しかありえませんっ!』とのこと。私は前に一度食べたことがあるから、今回はシンプルなフレーバーをチョイスした。
「エスキーちゃんが生八ツ橋を買うなら、私はお菓子ではなく少し変わった物を買いましょうか。例えばお漬物とか」
「お漬物っ! わたし大好きですっ! 白ご飯にすっごく合うんですねぇ……自分用に買っちゃいたいぐらいですっ!」
「なら食べ終わったらお店に向かいましょうか。この辺りで2店舗ほど有名なお店がありますから、買うならそこで選んでしまいましょう」
幸いにも時間はそれなりに余裕がある。少しだけ早歩きしたおかげか、もう少しゆっくりしても予約している新幹線には十分間に合いそう。
「了解ですっ! あっ、姉さま姉さま」
「どうしました、エスキーちゃん?」
段取りも決まり、アイスクリームも半分以上食べ終わり、いよいよ完食に向けてラストスパートに入った頃、なにやら物欲しそうな顔で彼女が話しかけてきた。
「一口、いただけませんか?」
なんだそんなことか。それぐらいお安い御用、むしろ全部食べさせてあげたいぐらいだ。ひとまず彼女の要望通りスプーンで一口掬って彼女の口へと運ぶ。
「いいですよ。はい、あーん」
「あーん……ん〜っ! 美味しいですっ!」
かわいい。本当にかわいい。食べてしまいたいぐらいかわいい。だけどそれは許されないから、とりあえず今は彼女の持っている抹茶風味のアイスクリームを一口ねだることにした。
「でしたら私もエスキーちゃんのを一口もらってもいいですか?」
「もちろんいいですよっ! はい、あーんっ!」
「あーん……んっ、やっぱりこの味美味しいですね!」
エスキーちゃんが言うとおり、やはり京都に来たからには抹茶を食べないといけないなと、飲み込んでからもかすかに口の中に残る風味を堪能していると、隣に座るエスキーちゃんがなにやら不敵な笑みを浮かべた。
- 178メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:38:51
「えーっと、エスキーちゃん? もしかして私の頬にアイスクリームがついていたりします?」
念のためカバンから手鏡を取り出し確認するも、特に口の周りが汚れているようには見えない。それではエスキーちゃんはどうしてあのような笑みを浮かべたのだろう。私は分からないまま自身のアイスクリームを食べ進めると、待っていましたとばかりに彼女が口を開いた。
「スプーン、使っちゃいましたね」
「スプーンって……あっ」
「間接キス、しちゃいましたね」
食べさせあいの方に気を取られていて、そこまで気を回せていなかった。言われてみれば自分が使っていたスプーンでエスキーちゃんに食べさせていたような……
「もう、エスキーちゃん! 先程のことがあってその発言は確信犯ですよ!」
「えへへ、ごめんなさい。つい気になってしまって」
そう言って自分のアイスクリームをスプーンで掬って口に運ぶエスキーちゃん。あれ、これってもしかして……
「エスキーちゃんの方も間接キスになってませんか?」
「あーん……あっ」
スプーンを口にくわえた瞬間顔が徐々に赤く染まっていく。カウンターが飛んでくるとは考えていなかったのだろう、スプーンを口から抜き取るとそのまま固まってしまった。
「……とりあえずこの話はなかったことにして、早く食べきりましょうか」
「そう、ですね……」
- 179メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:39:06
先程のことがフラッシュバックしそうになるのを目の前の崩れそうになっている白い塊を口に止めどなく放り込むことでなんとか抑え、少しはしたないけれどコーンも全部食べきって包み紙とスプーンだけゴミ箱に入れる。2人揃って近くのお手洗いで軽く化粧を整えたところで、何事もなかったかのように再び腕を組んで目の前の坂を登り始めた。
(ただ意識するなというのは……)
頬に触れた柔らかい唇、そしてそこに間接キス。傍から見ると平静を保っているように見えるかもしれないけれど、当の本人は沸騰寸前だ。
(頑張れ私、負けるな私……)
私の想いはもう確定事項なのだから、あとは彼女に嫌われないように、好きになってもらうようにするだけ。そのためにもこれ以上の痴態を晒すわけにはいかない。
──いよいよ、本日のクライマックスが近づいてくるのだから。
- 180メジロエスキーの人23/02/19(日) 16:39:58
- 181二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 16:52:25
- 182二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 17:26:59
暴走プログレス可愛いね♡…なんか曲名みてぇだな
それにしてもなんだ食べさせ合うだけなのに砂糖ダバダバ吐き出しそうなイチャつき方は、間接キスまでしやがってよぉ…。
ぶぶ漬け食って帰れー! - 183メジロブブヅケ23/02/19(日) 18:01:53
プロエスてぇて〜^^
丁度尊い百合切らしてたから助かる - 184二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:43:00
- 185メジロエスキーの人23/02/19(日) 20:41:53
- 186二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:01:45
この尊く美しい流れでも1話のプロローグがグバァ…(吐血)
- 187二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:16:30
一応次スレのテンプレをセットした状態で待機しているので安心してほしい
- 188二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:20:36
最近は訴訟のハードルがアメリカ並みに下がってきているからね(大嘘)
- 189二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:31:02
チーム内で訴訟合戦とか嫌すぎるわ
- 190二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:32:39
- 191二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:36:31
おつうめ
- 192ラプラスの中身23/02/19(日) 21:37:20
>>200 なら全員地雷系ファッションになる
- 193フライングフレアの人23/02/19(日) 21:38:02
梅
- 194ラプラスの中身23/02/19(日) 21:38:28
夢の島公園
- 195二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:38:37
地雷系の何が人を惹きつけるのか
- 196二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:39:32
UMA
- 197二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:39:44
UME
- 198二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:41:02
おしり
- 199二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:43:09
梅しそ巻
- 200二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:43:28
ケツ