- 1二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:24:48
- 2二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:30:28
猛毒性の植物のせいで人に贈る機会がないから花言葉もないとか言う植物やん
- 3二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:34:03
スノードロップでさえ「オレ、オマエ、キライ、シネ」の意味だというのに…
- 4二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:38:45
- 5二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:42:33
上野の科博の「毒」展にもあったなぁ……
トリカブトと並んで紹介されてた - 6二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:44:36
- 7二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:47:28
- 8二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 16:53:09
というわけで耐毒性が高いと噂のウマ娘が育てても大丈夫そうな植物について語るスレ
(マンチニールは殿堂入りなので除外)(毒展にさえ無かった劇物)
ちなみにスレ主はあの展示で「ヴェノム」と「トキシン」の違いを学びました。 - 9二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 17:02:01
- 10二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 17:12:21
- 11二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 17:22:04
- 12二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 17:37:19
サンクス。どれも毒を表すのは知ってたけど違いとか意識したことなかったからなるほどってなった。
ハリウッド映画で見るあの青いやつやポケモンのベノムショックは体内注入毒で、アフラトキシンやテトロドトキシンやトキシックファング(モンハン)は動物毒全般を指すもの、言いたいことも言えないこんな世の中は毒物全部ひっくるめたものって感じやね。
- 13二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 17:48:07
ツツジの蜜も吸いすぎると毒ってあったから、ウマ娘だとどこまでいけるのかは気になる
- 14二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 18:04:03
あー、それは多分レンゲツツジのグラヤノトキシンだね〜。接種すると吐き気やお腹壊しちゃう被害が出て、酷いと期外収縮起こして不整脈になっちゃったりするんだって〜。
ちなみにグラヤノトキシンの名前は日本にある「ハナヒリノキ(学名Leucothoe grayana)」っていう有毒の樹から見つかって命名されたらしいよ〜。昔はその樹の毒をお手洗い(汲み取り式)の殺虫剤として利用してたんだって。更に余談としてハナヒリっていうのはくしゃみ(嚏)のことで、この樹の葉っぱや茎を粉末にしたのが鼻に入るとくしゃみを出しちゃうから付いた名前だってさ〜。
グラヤノトキシンはレンゲツツジの他にもアセビとかネジキにも含まれてるから危ない毒だね〜…ところでアセビって聞くとなんか凄く怖い気持ちになるのなんでだろ…
- 15二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 18:04:49
馬酔木……
- 16二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 18:16:10
セイちゃん恐怖に耐えながら調べましたよ…アセビは昔だと「馬酔木」って書いたんだって…
なんか昔のウマ娘が間違えてこの木の葉っぱを食べちゃった時に、その毒を受けて酔ったようにふらふらになったかららしいね…だから今いるウマ娘もアセビが怖いのかも…
あと学名の属名は「Pieris japonica」って言うみたいだけど、「Pieris」がギリシャ神話に出てくる詩の女神様で「japonica」は日本だってさ。
毒の種類はさっきと同じグラヤノトキシンだけど、その中のグラヤノトキシンⅠって種類でそれはアセボトキシンとも言うんだって。血圧低下とか神経麻痺とか起こす怖い毒だよ…鹿さんとかの野生動物でさえ食べるの嫌がって残すんだって。 - 17二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 19:25:35
- 18二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 19:49:09
ベラドンナ!!!!!!
ベラドンナをお忘れなくっ!!!!!!!
パクパクでs - 19毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 20:00:42
そうだ、フラワーにゲルセミウム・エレガンスの危険さをちゃんと教えなきゃだったね。
ゲルセミウム・エレガンスは、マチン科ゲルセミウム属のつる性常緑低木なんだって。一応草というか低木の一種らしいよ。別名はいっぱいあるけど、日本では冶葛(やかつ)とか鉤吻(こうふん。お隣の国はピンインって発音)、あと断腸草とも言われてるんだ〜。
毒の種類は沢山あって、ゲルセミン(gelsemine)やコウミン (koumine)やゲルセミシン(gelsemicine)やゲルセヴェリン (gelseverine)やゲルセジン(gelsedine)や…とにかくアルカロイド系ばっかり…ゲルセ系の名前が多いね…特に若芽が一番毒性強くて、もし接種しちゃったら呼吸麻痺が一番起きやすいってさ。どうにも延髄の呼吸中枢を毒が阻害しちゃうとかで、これだけに収まらない症状が沢山出て命を落とすんだって…怖すぎるね〜…
ちなみに>>4で言った「1200年以上経っても消えない毒」っていうのは、このゲルセミウム・エレガンス…治葛が正倉院に納められてるって意味なんだよね。壺に16kg入ってたらしいけど今は390gしか無いんだってさ…誰が使ったのかは分かってないってさ…
- 20二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 20:10:01
- 21毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 20:12:38
一個、ゲルセミウム・エレガンスのより怖〜い話をしてあげるね…
昔々…お隣の大陸に神農様という凄い神様がいました。神農様は三皇五帝の1人にも数えられていて、人々に医療と農耕の術を教えたと伝わっているんだって。
木を加工して農具を作り五穀を蒔いて農耕をするという知識を与えたり、薬の知識を与えるために色んな薬草や毒草を赤い鞭で叩いた後舐めて確かめるという方法で人々に薬と毒を教えたそうです…ちなみに神農様は内臓が透けていたらしくって、毒を受けたらその部位が黒くなるから「この毒を受けたらここが悪くなる」というのも伝えたそうです…
そんな事を繰り返して、一説には1日に70回も中毒を起こすほどボロボロになっても身体を張った神農様ですが…四川の方で伝わってる伝承だと、ある時「断腸草」という草を食べてしまってその名の通り腸が捩じ切れて神農様はお亡くなりになったそうな……
そう、断腸草…ゲルセミウム・エレガンスの別名だね?それまで数多の毒に耐え切った神農様という神様をもヤってしまった毒…それはゲルセミウム・エレガンスかもしれないね…? - 22二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 20:16:56
- 23毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 20:26:17
あー!マックイーンさんそれ食べちゃダメーッ!ブルーベリーにちょっと似てるし甘いらしいけど猛毒だからー!
ベラドンナは和名で「オオカミナスビ」とか「セイヨウハシリドコロ」とも呼ばれてる多年草だよ〜。ベラドンナっていうのはイタリア語で「美しい女性」って意味まんまで、昔の女性はこの草から抽出した液体を使って散瞳してたらしいよ?…危なすぎない?
毒性は全体にあるけど、一番強いのはやっぱり根っこだって。トロパンアルカロイドっていう色んな毒成分がたっぷり詰まった成分があって、これが副交感神経を麻痺させることで興奮したり散瞳したりして命を失っちゃうんだってさ〜…あと何故かこの毒は鳥とか鹿さんとかウサギは効かないけど、ベラドンナを食べた動物を人が食べて中毒になった事例もあるらしいよ〜
でも薬になれるだけゲルセミウム・エレガンスよりマシかな?水とかエタノールに溶かしたベラドンナエキスを使った市販鼻炎薬があるみたい。ベラドンナ総アルカロイドは鼻水に効果があるからこそだけど、たまーに発疹出来ちゃうこともあるんだって。
- 24毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 20:37:03
ダメゼッタイ!!!!!!
パパベル・ソムニフェルム…和名「アツミゲシ」は地中海沿岸が原産地のアブナイお薬の元になるお花だよ。お花自体は綺麗だけどね…
怒られそうだからあまり詳しくは説明できないけど、よくあるアブナイお薬の原料にもなるから日本ではこれとソムニフェルム種の草は見つけ次第引っこ抜かれて焼却処分されてるよ。でも「繁殖力が強い+外国からいつの間にか種が紛れ込んでる+けし粒って言うくらいだから種もすごいちっさい」のコンボのせいで根絶までは中々至れないみたいなんだよね〜…
もし庭先に「葉っぱが茎を抱くようについてるケシ」を見つけたらちゃんと110番だよ!グビジンソウ(ひなげし)とは訳が違うんだから!下手に栽培したら捕まっちゃうからね!
- 25二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 20:40:54
ファインモーションが何か言いたそうな顔をしていた気がする…けど多分気のせい
- 26二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 20:41:57
なんか孫と花を眺めている写真を撮って貰ったら、その花がアブナイお薬の元の奴だったのを思い出した
- 27二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 20:48:28
ベラドンナはどっかのマスターの話でも使われてたな…
- 28二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 20:58:10
庭掃除したから焚き火しようかな
うちの庭、夾竹桃あるんだけど…… - 29二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:04:22
ベラドンナはシェイクスピアの戯曲でも使われてるくらいやべえ毒物だからな...昔から知られていたということであろう 確かロミオとジュリエットだったか?
含まれてるアトロピンは確か神経ガスにも効果があるとか言われてたっけな 具体的には地下鉄でバラ撒かれたやつとか - 30毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 21:05:03
おぉ〜、綺麗なお花…これはキョウチクトウだね。
キョウチクトウは街路樹や庭園樹にも使われる事が多い、インド原産の常緑低木だよ。名前の由来はお隣の大陸の人が「葉っぱが竹っぽくて花が桃っぽい」から付けたらしくて、それを音読みしたのがキョウチクトウだってさ〜。ちなみに日本にはキョウチクトウの花粉を媒介する虫さんとかが殆どいないから、花は見たことあっても実は中々無いと思うけどたまーに実ることもあるんだって。
枝を折ったら白い樹液が出てくるけど、これは勿論毒だよ〜。まあそんな毒だから食べる虫さんも少ないみたいだけど、キョウチクトウアブラムシとかキョウチクトウスズメ(鳥じゃなくてスズメガの一種ね?)の幼虫は食べれるんだって〜。わざわざ毒耐性つけてまで食べるとか凄いよね〜。(毒展にも解説あった)
毒の主成分はオレアンドリン。青酸カリを上回るほどで、口に入れたら最期なレベルの猛毒だよ。しかもこれ焼いた煙にも含まれちゃうから凄く厄介なんだ。もしこれを食べちゃった場合、まず100%胃の中の物を戻しちゃう。他にも手足が脱力したり倦怠感が襲ってきたり…色んな症状が起こって最悪命を落とすんだ〜。
古代のインドだと服毒で自分から命を失う人もいたんだってさ…(あと胎児をおろす時にも使ったらしい)有名な話だと、西南戦争で官軍がキョウチクトウの葉っぱをお箸代わりにして中毒起こしたり…フランスだとこの葉っぱを串焼きに使って命を落とした話もあるね〜。
>>28さん。さっき毒は煙にも含まれるって言ったけど、キョウチクトウは燃えにくい木なんだよね…下手に燃やしたらあなたどころか周りの人も中毒起こしかねないから絶対やっちゃダメだよ?
でもだからこそ、この木は乾燥や大気汚染にも強いんだって。これも割と有名な話だと思うけど、広島であの爆弾が投下された後…75年は草木も生えないって言われてた荒れた土地でもキョウチクトウは逞しく背を伸ばし、いち早く花をつけ、みるみる数を増やしたんだよね。だから復興の象徴として「広島市の花」に選ばれて今でも市の花なんだよ〜。
- 31毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 21:33:42
- 32ドクウツギ23/02/17(金) 21:41:11
- 33二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 21:51:51
- 34毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 22:08:57
出たな〜!日本三大有毒植物「ドクウツギ」!みんな、「本気で」「絶対に」食べちゃダメだからね!特にマックイーンさんとスペちゃんとオグリ先輩!
ドクウツギは、ドクウツギ科ドクウツギ属の落葉低木だよ〜。うん名前アピールしすぎ。
写真の赤いのはまだ未熟な物で、花びらが大きくなった偽核果っていうものなんだ〜。ちゃんと熟したら黒紫色の果実になって、その実は食べた人曰く甘いらしい…でも冗談抜きに食べちゃダメだよ?あとキョウチクトウと同じで木全体が毒だから串やお箸代わりなんてもってのほか!
文藝春秋で出された「毒草を食べてみた」って本の著者、植松さんは実際にドクウツギを食べたらしいけど…本を出せた以上命は助かったみたいだね。(別でドクウツギ果実酒を飲んだ人の話もあるみたいだけど)
毒の主成分はコリアミルチン。即効性の毒で、種に沢山含まれてるんだって。中枢神経を興奮させることで痙攣を起こして命を落としちゃう猛毒なんだってさ…そんな毒持ってるくせに美味しそうな見た目と甘さで子供が中毒起こして亡くなることもあるから「イチロベゴロシ」なんて物騒な別名までついてるみたい。
…でも何故か育て方のレクチャーがネットには転がってるんだってさ。なんで?
曰く「日当たりの良いところじゃないと花芽の付きが悪くなる」「食害は気にしなくてよさそうだけどさび病(カビの一種)には一応気をつけとこう」だって…
- 35二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 22:26:15
- 36毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 22:42:42
仏花で使われるはまだしも、実はスターアニスに「そっくり」ってだけでなんなら一番危ない部位じゃんか〜!騙そうたってそうはいかないぞ「シキミ」!
シキミは、マツブサ科シキミ属分類の常緑性小高木から高木の1種だよ〜。仏教の儀式で使われたり墓地で植えられてたり細工物を作られたりするくらいには身近な植物だね。
シキミは独特な香りがする葉っぱが有名で、仏教ではその香りと毒が邪気を追い払うと言われてたんだって。お墓に植えられたり飾られたりするのはそういう面もあるけど、他にも害獣がその香りを嫌がって近寄らないからお墓が荒らされないって意味もあったり、植えたシキミが成長してる=亡くなった人は冥界でも幸せにやってるという意味だとも言われてて縁起物としての面が強いみたいだね〜。建材では使われてない…っぽいけどさっき言った細工物や数珠、木炭とかでも使われるんだって〜。
でも毒性はハンパないよ。さっきのスターアニスは八角…トウシキミの実を使った香辛料だけど、シキミはその実が一番の猛毒を持ってて、しかも八角に似すぎてるから「毒八角」とも呼ばれて誤食した結果命を落とす人がいるんだ。怖い話として二次大戦前に「日本産スターアニス」としてシキミの実を輸出してた時期があって、海外で亡くなった事故があったらしい…それほど似てるって怖いよね〜…(まあトウシキミは同じシキミ属だし、混同する程似てるのも無理ないけど)
毒の主成分は神経毒のアニサチン。その威力は「シキミが植物で唯一、毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている」ってところでもう察せると思うよ。これが体内に入ると消化器官が壊されて意識消失や呼吸停止に陥ったり、てんかん発作や痙攣や幻覚症状が起こることも…そして酷い場合命を落とす…みんなも落ちている八角っぽいものは下手に拾わないようにね?それは植物界唯一の劇物かもしれないから…
- 37二次元好きの匿名さん23/02/17(金) 22:57:20
- 38毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 23:10:16
実際誤食事故があるので本当に気をつけなきゃダメですよ〜?
イヌサフランはイヌサフラン科の植物で、昔はユリ科でしたね〜ちなみにサフランライスのサフラン(アヤメ科)とは似てるだけで全然関係ないんだって〜。
ヨーロッパと北アフリカ原産で、秋になると綺麗な花が咲くんですよね〜。日本にもいつの間にか生えてたみたいだけど…毒草として有名なトリカブトでの中毒は2006年から2016年で3人の方が亡くなっている一方で、なんとイヌサフランは6人も亡くなっている。それほど誤食が多い種類みたい…
葉っぱは行者ニンニクやミョウガ、鱗茎はジャガイモやタマネギに間違われた事もあったらしいよ。そしてサフランに似ているのが誤食を起こすことにもやっぱり繋がってて、花柱を乾燥させたものをスパイスのサフランと間違って使って中毒を起こした事例もあるんだって…似てる植物って困っちゃうよね。
毒の主成分はコルヒチン。熱が出たり、喉や口の中が異常に熱くなったり、背中の疼痛、腎不全なんかの症状が出るんだってさ…そして最悪の場合呼吸不全に陥って…ちなみに薬にもなれて、痛風の治療に用いられる事もあるらしいね。あと植物の細胞分裂に影響する作用を使って種無しスイカを作るのにも役立つとか。毒と薬は表裏一体だね〜。
- 39毒物解説者セイちゃん23/02/17(金) 23:37:32
ちょっとちょっとタイキさん。「よく分からないけど食べる」は野生のもの、特にキノコ類とかでは絶対やっちゃダメですって。あとフラワーを巻き込まないでください。うーん…多分これヒトヨタケかな?まあ食べれなくはないですけど、種の判定ができないキノコ類は無闇に食べたら本当ダメですよ?痛い目見るどころか…命に関わりますからね。
ヒトヨタケはハラタケ目ナヨタケ科ヒメヒトヨタケ属のキノコだよ〜。前は「ヒトヨタケ科」だったらしいけどちゃんと調べたらナヨタケ科だったみたいで変わったらしいね。
よく枯れ木や埋もれ木に生えてて、成熟すると傘が周りから中心部に向かって自己消化で液化するんだって。ついには一夜で溶けて柄だけ残して、黒色の胞子を含んだ黒インクのような液になっちゃうから「一夜茸(ヒトヨタケ)」らしいよ?それでこの黒インクが流れて仲間を増やす…とまあそういう感じ。英語ではこのキノコを「インク・キャップス(インクの傘)」とも呼ぶんだって〜。
タイキさんが見つけたコレはまだ幼菌みたいだから、コレは食べると普通に美味しいキノコですね?軽く茹でて三杯酢とか山椒とか使うお吸い物が良さげですけど、脂質にも相性いいからバーベキューでお肉と一緒に食べるのもアリかと。
ただし、私たちは学生だから良いですけどお酒飲む人は絶対これ食べちゃダメです。地獄のような悪酔いに陥ります。ちなみに美味しいけどお酒はダメな種類という似ているものにホテイシメジとキララタケとかもあります。
毒の主成分はコプリン。今までの猛毒と比べれば全然マシですが、このコプリンの中には「代謝生成物1-アミノシクロプロパノール」とかいうのが入ってて、それが体内のアルデヒド脱水素酵素を阻害してしまうみたいですね〜。これが阻害されると、体内のエタノールを代謝した事で出来る「アセドアルデヒド」の代謝促進機能が阻害されちゃって、酷い悪酔いになってしまうそうですよ〜。普通なら4時間で回復するらしいので毒性としては本当に大したことないレベルですけど…食べたら1週間は禁酒確定ですね〜。
ま、セイちゃん達学生には無縁なので食べる分には問題なしです!でも再三言ってますが、本当にキノコは注意して食べなきゃダメですからね?
- 40毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 00:20:23
- 41二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 00:30:49
- 42毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 01:04:29
…大変だね…食中毒のしんどさはスペちゃんも分かると思うしなるべくわかりやすく解説してみる。
牡蠣の話だね?まー美味しいし結構食べちゃうことはあるけど…こればっかりは運次第ってのも大きいかなって思うよ〜?
生で食べる用の牡蠣には加工基準があって、牡蠣そのものを対象として規格基準が設けられているみたいなんだよね。食品衛生法とかに基づいて、「定期的な貝毒検査・大腸菌群最確数が一定以下の海域で採取されたもの」とかが基本的にお店に並んでるみたい。
あと加工基準を満たすために、紫外線殺菌された海水とか人工海水なんかを充分に循環させた環境下にて絶食状態で数日間飼育される場合があるんだって。こうしたら貝表面や貝の中に取り込まれた細菌の大部分を排出させてほぼ無菌状態になれるみたいだけど…引き替えに、この処理がされていないものに比べて身が痩せちゃうこともあるから加熱処理用のものよりも味が劣ることがあるんだってさ〜…ま、生牡蠣食べるなら「当たるの覚悟で良いのを食べる」か「味は少し我慢して安全を取る」かの2択かもね?
生牡蠣に当たる原因は色々あるけど…主に貝毒や細菌(腸炎ビブリオ、大腸菌とか)やウイルス(特にノロウイルス)だね。どの原因も生育環境の海水が原因で、二枚貝特有の摂餌行動によって貝の中身、特に消化器官(中腸腺等)に取り込まれて濃縮されてるから当たりやすいみたい。
貝毒は濾過された綺麗な海水で少し飼ってたら抜けてくらしいよ〜。細菌に関しては少しなら食べても大丈夫らしいけど、とりあえずそれを増殖させる環境に置くのはいけないね〜。そして夏場はまずダメ、腸炎ビブリオが大発生する。大腸菌は加熱すると消えるけど…生食するなら覚悟がいるかも。そして12、13%はノロの疑いがあると思った方が良いと思う…
スペちゃん、この事をツルちゃんとグラスちゃんに伝えてあげてね。一緒にエルとキングにも。
- 43二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 01:15:33
- 44二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 01:36:35
なんでここのセイちゃんはこんなに毒のことを知っているんだ…?
ま、まさか…いや…そんなことは…? - 45毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 01:38:47
セイちゃんも初めて見る事例なので調べるのに手間取りましたけど…どうやらこれは黒穂病みたいですね?
黒穂病は「ustilagomaydis」という名前の病原菌がトウモロコシを侵すことで起こる病気みたいですね〜。その黒っぽい粉が胞子で、それが風や雨に乗ってトウモロコシに取り付いた結果、果実の組織が異常増殖してそんな恐ろしい見た目になるんですって〜。(参考文献がちょっと少ないので完璧じゃないかもですけど、大凡こんな感じぐらいのノリでよろしくお願いしま〜す。)
タマモ先輩、信じられないかもですけど…オグリ先輩の言葉が正しいようです。メキシコではウイトラコチェという名前の食材らしくて、トルティーヤなんかに挟んで食べるらしいですよ?そして恐らく組織が異常増殖した結果だと思うのですが、本来のコーンよりタンパク質が豊富で身体にも良いみたいです。現地の珍味であって、牛肉くらいの値段で取引されるくらいの高級食材なんだとか…しかも缶詰まで売ってる。
香りはトウモロコシ味はトリュフと、見た目はかなりグロいですけど結構良い食材みたいですね〜?ただし一個注意点があって…この病気を起こす黒穂菌自体には毒が無いみたいですけど、感染したトウモロコシにカビが発生してそのカビが二次代謝産物であるマイコトキシン(有毒)を生産することがあるそうなので、タマモ先輩もオグリ先輩も食べるなら若くて新鮮なものを食べましょうね?
いやぁそれにしても、こんな見た目完全に終わってるものでも食べれるチャレンジ精神と美味しく食べる調理法を持ってる人間って…なんかすごいですよね…蒟蒻然りフグ然り…
- 46二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 01:44:39
見た目の割に体には良さそうなのか…
- 47毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 01:45:42
- 48二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 01:50:40
フグの毒の一番強烈な部分、卵巣を用意しますね?
次に塩に漬けて1年放置します。放置が終わったら塩を取り除いて今度は糠に漬けます。
今度も1年ぐらいですかね?放置が終わったら毒は抜けています。毒が抜ける原理は不明ですがフグの卵巣の糠漬けの完成です。
…バグ利用RTAか何かかな? - 49毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 02:05:03
日本人のフグとの関係は縄文時代から続いてますから…犠牲になった先人達、毒の研究をした先人達、捌く技術を編み出した先人達の意思を受け継いで、今私達はフグを美味しくいただけてる事を意識しなきゃいけませんね〜。
ところで毒展の展示にあったのですが、フグ毒としてお馴染みテトロドトキシンありますよね?なんとフグはその類縁対を鼻で嗅ぎ分けて、その成分を含んだものを優先的に食べているみたいですよ〜?ちゃんと鼻を効かなくしたらテトロドトキシン類縁体を狙わなくなったそうですし…なんでフグはそんな危険物を自分から摂取して、尚且つ自分に溜め込むことができるんでしょうねぇ?実はテトロドトキシン自体は美味しいのかもしれませんよ〜?
ちなみにフグ料理で有名なお店「玄品ふぐ」はトラフグを提供してますけど、玄品ふぐを運営している会社は独自の餌やりによって養殖フグを無毒化させることに成功して特許を取っているらしいです。なのであそこのフグ料理は基本問題ないと思ってじゃんじゃん食べちゃいましょう!
- 50二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 02:13:10
昔パラオ共和国に行ったときガイドに「この植物は触るだけでヤバいし飲ませたら死ぬので〇したい相手がいる人はこっそり持ち帰るといいですよ」というシャレにならないジョークを言われたんだがあれなんて植物だったんだろうなあ
デカくてつやつやの葉っぱだった - 51二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 02:16:13
- 52毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 02:29:50
うーん……情報少なすぎてぜんっぜん見当が付きませんが…パラオに植生している「ドラセナ属」という種類の観葉植物は、葉っぱもそれなりに大きい上にツヤツヤで一応毒があるみたいです。
ドラセナ属にはサポニンという毒性化合物が含まれているそうですが、別に触っても何も起きませんし飲んだだけで命を失うような重症にはならなさそうですねぇ…ただめっちゃ苦いぐらいだそうで…ああでも犬と猫には猛毒らしいので、飼ってる人はドラセナ属をなるべく置かないようにしましょうね?ユリと同じです。セイちゃんとのお約束。
もしかしたらネットに載ってないレベルのマイナー毒草なのか、セイちゃんが見つけれなかっただけで一応有名な種類なのか、それともそのガイドさんのジョークで毒も何もないただの草だったのかの3択ですかね…
おぉ…葉っぱの形お花の形がモロにケシですねぇ…多分自然に生えたものなんでしょうけどビックリしちゃいます。
- 53二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 02:45:01
50だが自分で英語でググり直してみたらこれだったっぽい
https://www.flickr.com/photos/jbfriday/9378976825/in/photostream/
多分本当にパラオの方にしか生えてないマイナー植物みたいだ…
- 54毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 02:57:15
おおー、自力で見つけたなんて凄いですね〜!何々…?
「セメカルプス・ベネノスの葉」
【トンケットまたは毒の木。毒オークとツタウルシ、マンゴー(アカカルディア科)と同じ科で。パラオへの訪問者は、暴風雨の間にこの木の下に立った後、発疹を勃発しました。(直訳)】
なるほど、セメカルプス属という種類の木の葉っぱみたいですね?この方の別の投稿には…
【ヤップとパラオには、ヤペセではチャンガト、パラオではトンゲトと呼ばれる毒の木があります。嵐の間に通行人が木の下に避難したとしても、木の有毒な樹液は皮膚を燃やす可能性があります。木は、白っぽい下側を持つ長い、うしきれの葉と、樹皮を切られたとににじみ出る長い湾曲した葉と黒い樹液によって認識することができます。(直訳)】
だそうなので…ヤップ島では「チャンガト」、パラオでは「トンゲト」という通名をされていて、恐らく水溶性かつ皮膚炎を引き起こすタイプの毒を所持しているみたいです。マンチニールの下位互換的な?セメカルプスという種類のwikiも最近編纂されたばかりなので、もしかしたら正式に登録されたのは結構最近なのかもしれませんね〜。
いやぁ未知の世界を開拓すると凄い面白いです。50さん見つけてくれてありがとうございました〜!
- 55毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 03:22:00
- 56二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 10:33:04
- 57毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 10:59:57
これは最早説明不要だと思ってたんだけど…テイオーさん、それを食べても某ゲームのように大きくはなれないんです。むしろ下手に食べると身体が壊れちゃいますよ?まあ無理じゃないみたいですけど…
ベニテングタケ(学名: Amanita muscaria)は、北半球の温暖な地や寒冷な地に生息しているハラタケ目テングタケ科テングタケ属のキノコだよ〜。そういや最近ちょっと話題になってた外国の収穫祭ホラゲーにもこの学名が出てたね〜?
ヨーロッパの寒冷地域では幸福を呼ぶキノコとも呼ばれてたり、一部では塩漬けにして食べることもあるんだってさ〜。ベニテングタケの毒はさっきのヒトヨタケより危険だけど、沢山食べない限りは命に関わるレベルにならない上に塩漬けとかしっかり茹でこぼしたりとかして毒性を抜いたら食べることも出来るみたい。ただものによっては似ている食用キノコのタマゴタケと誤認して食べちゃうケースもあるらしいから何にせよその場で食べちゃうのは良くないね?
毒の主成分はイボテン酸。食べてから20~30分で瞳孔開いて眩しくなったり、弱い酒酔い状態になったりするけどそれ以上は何もないよ〜。でもだからって食べすぎるとお腹壊したり戻したりしちゃうし、ほんの少しとはいえ猛毒のテングタケ類にあるアマトキシンも含んでるみたいだから最悪肝臓が壊れちゃうんだって〜。
まあ水溶性かつ、普通なら12~24時間程度で治る毒だから食べれないことはないし…さっきテトロドトキシンの時に「毒は美味しいのかも」ってセイちゃん言ったけど、実はこのイボテン酸…「旨味成分」が含まれてるから病みつきになる人は一定数いるんだってさ〜。
ただ何度も言うけど、毒が弱いからってその辺に生えてるのを見つけたとしても無闇に食べるべきじゃないし、ベニテングタケはモノによって毒の強さが違うって報告もあるみたいだから食べたいならちゃんと加工されたものを食べてみようね?命を落としたケースはほぼないみたいだけど体調不良は変わらないし、テイオーさんも業者さんがしっかり毒抜きしたものを食べるなら大丈夫だと思いま〜す。
- 58二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 11:21:42
- 59二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 11:26:03
- 60毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 11:36:08
お、コーヒーですか〜。…カフェさんはコーヒー豆をかなりこだわる方なので心配は無用だと思いますけど、コーヒー豆はカビが生えることが多いらしいですよ〜?そしてその生えたカビの毒で身体を壊したり、酷いと重篤化することもあるので注意が必要ですね〜。
低度のカビ毒は精々心身の働きが鈍くなる程度ですけど…高度のカビ毒になると心筋症、ガン、高血圧、腎臓病、脳損傷…なんて洒落にならない重症になってしまうこともあるのだとか。特に安いコーヒーは、豆が低品質でカビ率の高いものを摂取しがちだから要注意みたいです。このカビ毒(マイコトキシン)は発がん性物質だから脳に炎症を起こしちゃう可能性があって、その上熱分解されにくい性質だからたとえ焙煎しても消えないんだって〜…
ちなみにオーガニック・デカフェというカフェインレスコーヒー用の豆はカビ豆が多いらしいですよ?理由は「水分量が多いせい」ではなく、デカフェ用の豆はカフェインが抜けているからカビが生えやすいのだそうです。カフェインが無いとカビも生息しやすいということだね〜。梅の実は菌やカビを妨げる塩を使って梅干しにしないと痛みが早いのと同じかもね〜。
な〜んて解説しちゃいましたが、カフェさんはそんな適当にやる人じゃないでしょうしカビ豆さえ取り除けば全然無害なので!ああでも飲み過ぎには注意してくださいね?
(…この解説で合ってるのか分からない)(もし違う話だったらお名前を教えてくれると幸いで〜す)
- 61毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 12:01:09
それは多分青いトマトの果実や、果実以外の部位を口にすると毒になると言うことですかね〜。ちなみにセイちゃんはトマト普通に好きです。苦手な人は苦手だそうですが…トマトは赤い実以外は食べちゃいけないもので、かつては「毒リンゴ」なんて呼ばれてたそうですよ〜…?
トマト(学名: Solanum lycopersicum)は、アンデス山脈原産のナス科ナス属の植物だけど、ナス科の植物はアルカロイド系毒素を含んでいるものが多いんだよ〜。ちなみに「トマト」って名前は、メキシコ土語であるナワトル語で「ホオズキの実」「膨らんだ果実」を意味する “tomatl” (トマトゥル)に由来するんだってさ〜。
最早説明不要レベルの野菜だけど、実はトマトにもアルカロイド系毒素である「トマチン」という成分が含まれていて、これはジャガイモの芽でお馴染み「ソラニン」に近い成分だって。このトマチンは茎や葉っぱ、花とかを動物に食べられないようにトマト自身が分泌しているものだって考えられているみたい。含有量はお花が一番、次に葉っぱ、未熟な青トマトもまあまあ含まれているみたいだけど、みんな食べてる赤トマト(完熟)になったら一気に濃度が下がって食べても問題ないらしいよ〜。
昔の裕福な貴族達は、使ってたピューター(錫合金)食器に鉛が沢山含まれてたらしくて、この鉛がトマトの酸味で漏出して鉛中毒になっていた事が「毒リンゴ」の由来らしいけど、もしかしたら葉っぱや遺伝子改良前の野生に近い青い実を食べてトマチンの中毒で亡くなった人もいたから毒リンゴ呼ばわれされていたかもしれないね〜…一応鉛中毒の誤解が解けた後も、さっき解説した有毒植物ベラドンナに似ていたから毒であると信じる人も多くって、最初は観賞用になってたんだって〜。
まあ色々言ってたけど、完熟トマトを4トン食べなきゃ命には関わらないみたいだし、そもそも好んでお花や葉っぱや青い実を食べようとする人も早々いないよね。ただもしもトマチン濃度が高いものを摂取すると、お腹を壊したり胃の中戻したり…ひどくなるとめまいやふらつき、痙攣、呼吸困難になることもあるから最悪の場合命の危機に瀕するのはあるかも…
ドーベルさんの見たドラマがどういう展開かはちょっと分からないけど、その事件の犯人は食事にトマトの葉っぱかお花を入れて犯行に及んだのかもね〜?
- 62毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 13:04:56
フラワーに埋めるのを止めておいたマチンについても説明しよっかな〜
マチン(学名: Strychnos nux-vomica)はマチン科マチン属の常緑高木だよ〜。日本ではマチン呼びが多いけど外国では種小名の「ヌックス・フォミカ」(「胃の中のもの戻す木の実」という意味…だけど戻す作用は無いらしいよ)から取って「フォミカ」とか「ホミカ」とも呼ばれてるんだって〜。なんかそんな名前のキャラいたよね〜。
ちなみにマチンは昔の漢字だと「馬銭」って書くんだって。これは銭様斑点(昔のお金みたいな丸い斑点)がある髪をしたウマ娘のその模様とマチンの種が平べったい円形状をしてるのが似てるからついたらしいよ〜。そういやトレセンには銭様斑点をしてるウマ娘ってあんまりいない気がするけどなんでだろうね?
それでこのマチンの種、「マ銭子(まちんし)」とか「ホミカ子」とかいう名前で漢方とかの生薬に使われるんだって。かな〜り苦いらしいけどその分効き目は良いんだろうね〜。ただ毒性は結構強いから素人が下手に使うものじゃないみたい。
そしてマチン毒の主成分は、いうまでもなくストリキニーネ。今解説した苦味はこの成分のせいなんだって〜。ネコイラズや害獣駆除でも使われるけど、日本では1993年に毒物指定を受けてるから簡単には所持できないと思う。埼玉で起こった愛犬家◯害事件でも使われてることでも有名だよね…他にもシートン動物記では狼王ロボによくこのストリキニーネを盛ろうとしてたり、アガサクリスティの小説に出たり、八つ墓村でも使用シーンがあるほど知名度が高い毒だよ。
そんなストリキニーネを摂取しちゃった場合、強直性痙攣、後弓反張(体が弓形に反る)、痙笑(顔筋が痙攣して笑ったような顔になる)が起こるらしいけど、これは破傷風の症状に似てるんだって。しかも刺激によって痙攣がどんどん誘発されるってさ…怖すぎるね…意識障害はなくて、筋肉の激しい痛みと強い不安・恐怖を伴うとの事だからもう地獄みたいな苦しみを味わうことになりそう…そして最悪の場合、呼吸麻痺と乳酸アシドーシスを起こして命を落とすんだとか…
一応治療法はあるらしいから、大量摂取しなければ+早めに手を打てば生存の可能性はあるみたいだよ。何にせよ苦いし辛いし命に関わるし…ロクなことにならないから絶対摂取しちゃダメ! - 63二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 14:04:19
- 64二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 14:13:28
- 65毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 14:29:01
うわぁ…中々エグいですねぇ…ご愁傷様です。でもソラニンは下手するとそんなものじゃ済まない毒性を秘めてるんですよ〜…
ちょうど良いので解説しよっかな〜?ソラニンはジャガイモの芽だけでなく表皮にも含まれているアルカロイド系の神経毒ですね〜。ちなみに観賞用ながら強い毒性を持つことで有名なホオズキとイヌホオズキにも含まれてますよ。
中毒になると溶血作用によって上も下も大洪水になったり、頭痛や食欲減退にもなるのでかなり苦しいと思います。でもこれはまだ軽微な場合で、大量に摂取したとかで重症化すると低血圧、神経症状の兆しが見えてしまうそうですよ…その場合は24時間の入院観察が必要になって、最悪の場合昏睡状態に陥って命を落とすんだって…
ちなみに含有量は100g中20mg超えているとアウトみたいです。恐らく63さんはこれくらいのソラニンが含まれた芽ごとポテトサラダにしてしまったので大惨事になったと思いますよ〜。
もし中毒になったら、胃洗浄や吸着剤、下剤での治療でなんとかするそうです。解毒剤は使わないみたいなのでそういう意味でもつらいですねぇ…
ほほぉ?そんなシーンがあるんだ〜。確かにそうやって周りにある物体にも疑いをかけるべきと考えるのは悪くない気がするね?(加減は必要だろうけど)
- 6659ドーベル23/02/18(土) 14:29:52
- 67毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 14:43:01
- 68ソラニン中毒23/02/18(土) 15:27:50
芽は除いていたんですけど皮の処理が甘くて…ね。
そしてあんな状態でも「トイレまで動けたんでしょ?じゃあ軽症だ」と言われた時の何とも言えない気分 - 69毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 15:50:18
そうだったんですかぁ。芽ほどじゃないにしろ皮にも毒はありますからねぇ…じゃがバターとかフライドポテトとかに皮があるケースはありますけど、多分あれは油とか鉄板でしっかり焼いてるから大丈夫なのかもしれません。
まあジャガイモの芽を山ほど食べてやっとホオズキ並みの毒性を発揮するとかそんなレベルだと思いますので、トマトと同じでジャガイモの芽や皮ばかり大量に摂取することはまず無いですし気にする必要はないと思いますよ〜?寧ろホオズキはどんだけ強いソラニン入ってんだとかそういう考え方にするのが良いかと。
- 70二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 16:30:06
- 71二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 16:40:20
- 72二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 17:51:31
冷凍トマトでしたたかにぶん殴る方が手っ取り早くない?
- 73二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 18:10:09
- 74毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 18:30:00
そ、そんな手間取るより料理に気づかれないよう花や葉っぱを混入させた方が手っ取り早…おっとっと、悪用法を言ったらやる人いるかもしれませんしやめておきましょうかね。
えーと、小さいスカーレットさん?それモロに誤解なのでやめましょうね?毒展でキノコ研究家の人も言ってましたが、食用キノコの万能な判別法は無いのですよ。縦に裂けるだの虫喰いだの芋蔓と一緒に煮るだのでは食べる食べれないは分かりませんからね〜?
キノコ狩りに行くなら、まず専門家に「何キノコ」なのかを判断してもらう事。手に持ってるのがタマゴタケ(食用)ではなくドクツルタケ(猛毒)の可能性だってあるわけですし。そういうの鵜呑みにして下手に口にするとその場でコロッと逝っちゃいますからね〜…?
- 75二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 19:32:29
- 76二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 19:36:37
某SCPの前でクソつまらないギャグか下ネタ言わせた方が良さそう
- 77二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 19:45:56
セイちゃんじゃないけど。ヒメジは(オジサン)は塩焼きでもムニエルでも刺身でもいける。ヨーロッパでは高級魚だし
- 78毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 20:12:38
- 79二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 23:00:07
- 80二次元好きの匿名さん23/02/18(土) 23:36:27
- 81毒物解説者セイちゃん23/02/18(土) 23:54:39
ほほう?そういうものに興味がおありですか?野菜中心に…では簡単に説明してみましょうかね〜
最初は「ズッキーニ」と「ゴーヤ」だよ〜。普通のズッキーニとゴーヤは別に食べても何の問題もないけど、ズッキーニに関してはもしも「苦味が強い」ものに当たったらやめといた方が良いですね〜?
ズッキーニとゴーヤに含まれてる苦味は、「ククルビタシン」というステロイドの仕業なんですよ〜。この成分はゴーヤも同じものなんだけど、実はこれきゅうり等のウリ科植物ならヘタとかに若干入ってるものなんだよね。そしてこのククルビタシンは摂りすぎると身体を壊しちゃう代物でさ〜…苦味を我慢して食べたことで食中毒になる事例があるみたいだから…「ゴーヤは節度を守って」「ズッキーニは異様に苦いと感じたらそれはやめとく」を心がけると良いんじゃないかな〜。
お次は「インゲン豆」だよ〜。実は生で食べちゃダメなんですって〜。
生インゲンには「フィトヘマグルチニン」という成分が含まれていて、これは10分以上加熱したら消えるみたいだけど…もしそのまま摂取しちゃうと上と下が大洪水を起こしちゃうってさ〜。まあ中々そんな人いないと思うし、加熱すればいくら食べても問題ないからまだマシかもね?
セイちゃんが書いてる間に>>80さんが言ってたけど、「銀杏」は結構危ないよ〜。大人も注意すべきだけど子供はより注意しなきゃいけないものだからね?
銀杏は素手で触ると「ギンコール酸」っていうものの影響で皮膚がかぶれるんだ〜。ちなみにこのギンコール酸が銀杏の独特な匂いを出してるんだってさ。そしてそれ以上に恐ろしいのが中に含まれてる「メチルピリドキシン」。これは体内のビタミンB6と拮抗しちゃってビタミンB6欠乏を引き起こすらしいよ?そしてそうなると大事なアミノ酸生成を妨害されて痙攣を引き起こすんだって…大人は毎日5~6個食べたりでもしない限りは大丈夫みたいだけど、5歳未満の子はもっと少ない量で中毒になって最悪命を落とすかもだって…他のものより注意すべきだね〜。
- 82毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 00:24:27
さあ次は「モロヘイヤ」だよ〜。実はモロヘイヤってエジプトの呼び方で和名は「シマツナソ(縞綱麻)」なんだって。まあこれもお店のものを買った後ちゃんと処理をしてから食べたりする分には問題ないけど、家庭菜園する時とかは注意しなきゃ危ないよ〜?
みんなが食べてるモロヘイヤの若葉や茎とかには含まれていないみたいだけど、熟した種とか種さやとかには「ストロファンチジン」っていう強心配糖体や「サポニン」が含まれてて、下手に摂取しちゃうと心臓の収縮力を強化する強心作用のせいで動悸や心不全を起こすんだって。まあ種周りを食べなければ健康には良いんだし、葉っぱは遠慮なく食べちゃおうね。
次は意外にも「もやし」だよ〜。結構色んな料理に使われてる事でお馴染みだけど、もやしはインゲンと同じで生で食べちゃ絶対ダメなんだってさ。
生もやしは日光に当たらない=殺菌効果のない栽培をされてるから、お店で買う時点で1gあたり100万から1000万ぐらいの菌があるんだって〜…大腸菌、リステリア菌、サルモネラ菌、カンピロバクターなんかが沢山あるらしくって、この中毒で亡くなった方もいるらしいよ?
もちろん火を入れれば全部やられて無事に食べられるけど…2010年にイギリスでサルモネラ食中毒事件が起きた時、英国食品基準庁が豆もやしを完全に加熱して調理するよう勧告を出すほどみたいだからバカにしちゃいけないレベルの危険度だね〜…
さて、最後は「ルバーブ」だよ〜。…って聞いても分からない人多いかもだけど。これはタデ科ダイオウ属の植物で、フルーツみたいな使われ方をされてるものなんだって〜。ルバーブは茎を甘く調理してからパイやケーキなどに入れたりするもので、お肉の消化も手伝ってくれるからハーブとしても使われることもあるんだってさ〜。これに関してはセイちゃんよりマックイーンさんやフラッシュさんの方が詳しいかもね?
そんなルバーブだけど、茎は問題ない一方で葉っぱには「シュウ酸」や「アントラキノン」が含まれてて、腎毒性や腐食性を持つかなり恐ろしい毒らしいよ…それに当たると上下の大洪水や胃痛を引き起こして、命を落とすこともあるんだとか…
ただシュウ酸はトマトと同じで茎だと全然入ってない上に、アントラキノンは下剤にも使えるらしいよ?セイちゃんルバーブって初めて知ったけど一回食べてみたいな〜なんて?以上、食べ方注意の野菜等でした〜。 - 83二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 00:29:26
- 84二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 00:33:23
ウマ娘は多分可食分類はヒト種に準じるので玉葱とかニンニクも大丈夫だと思うんだけど、ドーピング云々でチョコレートのレース前摂取不可とかはありそう(ケルソはレース後なのでセーフ)
- 85毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 00:38:47
…薄々そんな気はしてましたが、ちゃんと食べましょうねブライアンさん?「食べ方を誤ると毒」というだけなんで、「適切な食べ方」をすれば健康に良いものですからね?
お肉はまあ…どれも生は絶対ダメです。生で食べれるのは小さい頃から生食をして菌に耐性のついているイヌイットさんぐらいですから。ちなみにイヌイットさんは生肉によってビタミン補給をしてるので、共に行動する外国から来た人達は自前のビタミンを持っていかないと欠乏症にかかっちゃうんですって〜。
あー確かにチョコレートはドーピングの疑いで出走取り消しになるので普通食べちゃダメなはずですね〜。…何やらレース中チョコ工場に行ったり量を測ったりしている人がいた気がしますが…まあ食べてないのでノーカンノーカン。
- 86毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 02:36:53
- 87二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 07:30:36
- 88二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 08:12:07
- 89二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 08:16:07
お ば か !
- 90二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 10:51:56
スカイ様はトレーナー様と毒展行かれましたの?
移動展なので関西の方でも見れそうなので楽しみですわ~ - 91二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 11:02:36
- 92二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 11:09:49
以前に無限に野菜食レポをさせられた事があったが、
もしブライアンが野菜を食レポしたらこんな感じ?|あにまん掲示板【ピーマン】どストレートな苦味で数々の児童の心を幾度となくへし折ってきた野菜界の精鋭。青臭さも抜群で少々の肉や調味料では中和しきれず、微塵切りにしてひき肉に混ぜ込んでもなお自己主張の激しい困った野郎と…bbs.animanch.comいくつかは本当に毒成分があるものもあったな…納得だ。ただの私の偏食だけでもなくて安心した。
姉貴とトレーナーが私の健康を願って野菜食べろって言っているんだ。それを無碍にはしたくないし、なんとかうまくついあいたいんだ。肉と付け合わせるとより美味しくなるものもあると聞くからな。
肉とか他の食べ物と一緒に食べると毒になるものはあるのか?
えーと、食い合わせ?というやつみたいな…
- 93二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 11:23:25
ドリアンとアルコールはガスが発生して胃袋裂けるとかガスが有毒で危険とか、なんか色々聞いた気がするなあ
天ぷらとスイカは確か油物と水分多いものを同時に摂取がお腹壊しやすくなるんだっけ
梅干しとうなぎは食い合わせいいので食べすぎる...んじゃなかったか
お前の姉貴が大人になったらドリアンと酒はあり得そうなラインだからその時はちゃんと止めるんだよ♡ - 94二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 11:25:56
- 95二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 12:32:02
ズグロモリモズのエピソードはこれが面白い
当時ニューギニア現地の
ズグロモリモズですが1990年代に
世界初の毒鳥とわかりました。
科学者が捕獲中に負った傷を
舐めて消毒してたら
「こいつは刺激的だあぁ!」となって
羽を引っこ抜いて舐めたら
「こいつは毒に違いねぇ!」となって
発表しました。
なおフグの4倍の毒です。
調査員。 — Joji Cokumu(赤字貿易経営者!倒産したけど今年は黒字化目指す!毒の人ではありません。) (_596_) 2022年06月10日 - 96毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 12:50:13
はいアウトで〜す。ギムレットさん、それは世界最強レベルのやばい猛毒を持ってる危険なキノコなので、持って帰ったりなんかしちゃ絶対ダメだよ?そもそも触るだけで大変なことになるんだから。
カエンタケ(Trichoderma cornu-damae)は、ボタンタケ目ボタンタケ科トリコデルマ属のキノコだよ〜。初夏から秋にかけて広葉樹(ミズナラやコナラ)の立ち枯れ木の根元とか、なかば地中に埋もれた倒木から生えるんだって〜。
最近の日本ではカシノナガキクイムシっていう虫がブナ科の樹木を結構枯れさせてるみたいで(いわゆる「ナラ枯れ」)、それに伴ってカエンタケの発生地域が広がってるとかいう指摘があるらしいよ。まあこの虫が直接カエンタケの胞子をばら撒いてるわけじゃないみたいだけど。
毒の成分は未だに未知の部分が多いみたいだけど、分かってるのはかび毒(マイコトキシン)として知られてる「トリコテセン類(ロリジンE、ベルカリンJ〈ムコノマイシンB〉、サトラトキシンHとかそのエステル類の計6種類)」が検出されているんだって〜。このトリコテセン類には皮膚刺激性もあるから、下手に手にとって観察するだけでも皮膚炎を起こす可能性があるんだ。まあ一応即座に手が爛れるってほどじゃないみたいだけどね?
とまあ規格外の猛毒を持ってるこのキノコは、たったの3g摂っただけで命を落としかねないほどだよ…もし摂取した場合10分前後の短時間で症状が現れる。初期は消化器系の症状が強くって、腹痛や上下大洪水を起こして、その後頭痛やらめまいやら手足のしびれやら呼吸困難やら…酷いと言語障害、白血球と血小板の減少および造血機能障害、全身の皮膚のびらん、肝不全や腎不全、呼吸器不全、胸痛といった多彩な症状が現れて、亡くなる確率はかなーり高いよ。その上回復しても、小脳の萎縮や言語障害、運動障害、もしくは脱毛や皮膚の剥落などの後遺症が残ることがあるんだってさ…解毒剤も無いから命を落とす可能性が高すぎる、仮に治ってもかなりキツい後遺症が残るかもしれない、世界一レベルに危険なキノコだよ。公園で見つけても絶対触らないように!
- 97毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 13:00:41知らないと危険!?食べ合わせの悪い食べ物一覧69選 - 社会人の教科書私たちは、普段の食事でさまざまな食材を同時に摂っています。ご飯などの主食に、肉や野菜などのおかずといった具合ですが、こうした組み合わせは体に良いものもある一方でbusiness-textbooks.com
セイちゃんなんか良い感じのサイト見つけましたよ〜。まあ全部が全部意識なんか出来ないでしょうし、ある程度気をつける(中毒性があるのはちゃんと注意して)ぐらいのノリでいいんじゃないかな〜って。
ブライアンさんの懸念する「お肉+◯◯の悪い食い合わせ」はあまり無いみたいだけど、「身体を温める効果を齎すお肉」と「身体を冷やす効果を齎す野菜」のセットは消化に悪いんだって〜。あと「タラコ+ソーセージ」や「バター+ソーセージ&ハム」は発がん性を発揮しちゃうらしいよ?気をつけようね?
- 98毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 13:17:02
あ、あれって移動展だったんですか?それなら別の地方でも見れるかもしれませんね〜?もし行く機会があるなら楽しめると思うから是非行ってみてね〜
お、テイオーさん次は幼児が蜂蜜を摂ってはいけない理由ですね?説明しましょうか。消費者庁のページに書いてあったからそれを引用するよ
蜂蜜は甘くて美味しいし栄養もあるけど、生後1歳未満の乳児に与えちゃダメ。もし食べさせたら「乳児ボツリヌス症」を発症することがあるからね。
生後1歳未満の乳児は、腸内環境が大人と違って腸管内でボツリヌス菌の定着と増殖が起こりやすいんだってさ。ボツリヌス菌は芽胞(がほう)を形成するんだけど、この芽胞で汚染された食品を乳児が食べちゃうと…腸管内で発芽、増殖して毒素を産生して乳児ボツリヌス症を発症することがあるみたいだよ。
症状は、便秘が数日間続いて全身の筋力低下、脱力状態、哺乳力の低下、泣き声が小さくなる、特に顔面は無表情になって、頸部筋肉が弛緩して頭部を支えられなくなっちゃう…みたいな症状を引き起こすことがあるんだとか。ほとんどの場合は適切な治療で治るみたいだけど、まれに亡くなることもあるんだってね…
ただし生後1歳以上になると離乳食とか食べるようになって腸内環境が整う時期になるから、これを過ぎればハチミツを避ける必要はないらしいよ。これが赤ちゃん時代に蜂蜜を摂取しちゃいけない理由です。勉強になったかな?
- 99毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 13:59:34
…私たち今インドネシアかパプアニューギニアにでもいるの?まあ見た目は可愛らしいけど、それ世界で(多分)唯一の「猛毒を持つ鳥」だから近づいちゃダメだよ?
これは「ズグロモリモズ」。アメリカとかだと「ピトフーイ(Pitohui dichrous)」って呼ばれることが多い、スズメ目コウライウグイス科の鳥だよ〜。
今まで「毒を持つ鳥」って存在は殆ど無いケースで、例えばツバメガンの一種は食べた虫の毒素が蓄積することがあったり…ヨーロッパウズラという鳥は渡りの時期に毒を持つ場合があったり(ドクニンジンを食べたから少し蓄積されるらしいよ)することこそあるけど…これは一時的なモノで常時毒まみれな鳥っていうのは今まで居なかったんだって。そんな中発見されたのがこのズグロモリモズ。(他にも親戚みたいな種類がいるけど割愛)
ズグロモリモズは筋肉や肝臓にも毒があって、更に皮膚と羽毛の毒が濃度が高いんだってさ。>>95さんが貼ってるウマートにも書いてるけど、触ると痺れやくしゃみとかが起こるらしいよ?まあこの毒は攻撃用じゃなくて天敵対策の毒みたいだから自分から捕まえたりしなきゃ良いらしいけどね〜。
とは言っても、羽一枚が命取りと言われてるこの毒はかなりえげつないものみたい。その名も「ホモバトラコトキシン」…心毒性、神経毒性を持つステロイドアルカロイドだって〜。これ実は南米の「モウドクフキヤガエル」が持つ毒(バトラコトキシン)と同じ系統らしいよ?ズグロモリモズは普段食べてるジョウカイモドキ科の甲虫の毒を溜め込んでいるうちに毒鳥になってるんじゃないかって言われてるね。
余談だけど、中国には「鴆」という怪鳥が歴史書とかに書かれてるみたい。この鳥は羽の先端まで毒だらけという鳥らしくて、「唐律疏議」っていう文献だと【人の命を奪う猛毒の使用と販売に対する刑罰】という部分で、【鴆毒・冶葛・烏頭・附子などは猛毒です。もし購入者が◯人を意図していると知りつつ売り、毒薬が◯人目的で使用されたら、購入者・販売者ともに絞首刑。未使用なら両者ともに流刑二千里に処せられる云々…】といった感じにトリカブトや治葛(ゲルセミウム・エレガンス)と一緒に書かれたこともあったらしいよ?命を奪うレベルの猛毒と肩を並べる…ピトフーイがもし鴆だったならこれくらいの毒性はあると考えて良いかもね…?
- 100二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 14:02:17
因みにスカイさんは隠しているんですけど、ボツリヌス菌が産み出すボツリヌストキシンは1gで100万人死んじゃいます。
毒で有名な青酸カリウムは1gで5人なので本当に比べ物にならないんです。絶対に蜂蜜を赤ちゃんにあげちゃいけませんよ?
菌だから加熱すれば殺菌はできるんですけど…芽胞で耐久性も高いので120度で4分掛かるんです。
蜂蜜にそんなことしたら蜂蜜と呼べなくなっちゃいます。
それと…ボツリヌス菌はスカイさんが言っていた「食べ合わせが悪い食べ物」のお話にも関わってきます。
ソーセージやハムには発色剤として亜硝酸ナトリウムを添加しているんですけど、それが発がん性の素になるんです。
それなら使わないようにすればいい、とはいかないんです。だって本当は「ボツリヌス菌を増やさない」ために添加しているからです。
亜硝酸ナトリウムの規制は「食べ合わせ次第で発がん性」か「無差別にボツリヌス菌」かのどっちがまだ許せるのか。
そういうお話になってきます。 - 101毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 14:11:19
フラワーめっちゃ賢いじゃん…賢さUFじゃん…こりゃ一本取られちゃったね〜。100スレ目もついでに取られちゃった。
ボツリヌスのお話しちゃうと結構長くなっちゃいそうだから最低限のことしか伝えなかったけど、フラワーの言う通りボツリヌストキシンは尋常じゃ無い強さを秘めてるんだよね〜…そりゃそんなものが乳児の体内で出されたら命取りになっちゃうよっていう…でも亜硝酸ナトリウムがボツリヌス対策とは知らなかったよ〜。まあセイちゃんその都度調べて解説してるにわかちゃんですから、専門知識の人がいたらこうやって補足してくれると嬉しいな〜って。
鴆鳥−実在から伝説へsquare.umin.ac.jpついでにちょっと見にくいかもだけど、ピトフーイについてしっかり解説してるサイトも貼っとくね?セイちゃんより何倍も詳しく書いてあるから。
- 102二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 16:11:51
- 103二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 16:25:59
- 104二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 16:28:00
- 105二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 16:48:31
その通りですね〜。ウナギの血液には「イクチオトキシン」という成分があって、それが毒なのですよ〜。まあこれはみんな食べてる蒲焼きとか肝吸いとか、そういう料理を作るとき60度より上で5分以上加熱処理をすれば毒性が消えるから安心して食べることが出来るのです。
このイクチオトキシンは、人間だけでなくその他哺乳類にも害を与えるので犬や猫も食べちゃダメなんですよ〜。もしかしたら野生の熊が野生のウナギを食べて中毒起こす…みたいな事例もどこかであったりするかもしれませんねぇ?
口に入れると上下大洪水が起きたり、目に入ると結膜炎を引き起こしたり…あと傷口に入るとそこが炎症を起こすので結構危ない毒だよ〜。ちなみにこのイクチオトキシン、アナゴにも含まれてるんだよね。ウナギとアナゴはお刺身を食べようと思わずちゃんと火を通したものを食べようね〜。
余談として、「ウナギと梅干しは食い合わせが悪い」とか言われることあるみたいだけどこれは別に医学的根拠がないらしいから好きなだけ食べて大丈夫みたいだよ?>>97で貼ったサイト曰く「ウナギと銀杏」が後世になって歪曲したんじゃないかって言われてるみたい。あとウナギと桃は消化不良を起こすとも書いてるからウナギの後桃を摂るのはやめといた方がいいかもしれないね〜?
- 106二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 16:55:26
ギンピー・ギンピー植えようぜ!
- 107二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 17:21:33
…それを植えるなんて最早テロですよテロ。あと花壇を魔境にしようとしないでね?
ギンピ・ギンピ(学名Dendrocnide moroides)は、イラクサ科に属する被子植物の一種だよ〜。このオーストラリアに生えてる巨大な草は全体を刺毛が覆ってて、この刺毛に触れたら人間にも有毒な神経毒を送り込むから、近づくだけで命取りなほど危ないものなんだ〜。ただ果実だけは刺毛さえしっかり取ったら一応食べれるらしいけどね。
もしギンピ・ギンピに触っちゃうと、中空の二酸化ケイ素の尖端を持つ刺毛が皮膚を突き刺して、忌まわしい程の苦痛を与えるんだよ〜…これを顔や胴体にさしちゃったアーニーさんという人曰く、「2から3日間、その痛みはほぼ耐えられないほどのものであった。私は働くことも眠ることもできず、2週間かそれ以上もひどい痛みに襲われた。この苦痛は2年もの間続き、冷たいシャワーを浴びた時にはいまだ痛みに襲われる。これに匹敵するものはない。他の痛みと比べても10倍以上は酷いものだ」って言ってるから、一旦引いたとしても数年間はまともな生活が出来なくなるぐらい長期性の毒みたい…
ギンピ・ギンピが痛みを与える主な毒については今まで結構研究されてたけどよく分からなかったみたい。でも2020年に漸く分かったらしいよ〜。刺毛に特異的に局在する主要な痛み誘導物質として、クモやイモガイの毒素に似た小タンパク質が見つかって、「ギンピエチド(gympietide)類」と命名されたんだって。このギンピエチド類は実験室での試験において著しい痛み応答を生み出すことが示されたから、この成分のせいで異常に痛いんだと思う。しかもギンピエチド類は複雑な構造をしてるから安定性が高く、これによって痛みが長時間持続するんじゃないかって言われてるみたい。怖いよねぇ…
もし刺さっちゃった場合、10倍に希釈した塩酸を塗ってワックス脱毛する事での刺毛の除去が推奨されてるみたい。もしそれが無理なら粘着テープかピンセット、またはその両方による刺毛の除去も出来なくは無いらしいけど…この時刺毛を破壊しないよう注意が必要で、最悪刺毛の破片が体内に残ったら激痛のさらなる悪化を招いちゃうらしいよ…
ともかくオーストラリアの熱帯雨林付近では肌を出さないようにした方がいいかもね?何年かかっても消えない激痛に襲われたくなければ…
- 108二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 17:46:15
- 109ウインディちゃんなのだ23/02/19(日) 17:53:46
- 110ウインディちゃんなのだ23/02/19(日) 17:56:23
- 111二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 17:57:56
鰻のお造りは完璧に血抜き出来るならどうぞって感じだよね
通販してるところや提供してるってお店も聞いたことは有る
食べてみたいがまだ機会が無い - 112二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 18:07:04
ウナギは単純にかば焼きがシェア占めすぎてるのが原因だと思う
部分的に毒があるくらいならやるのが人間だという事はフグが証明している通り - 113二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 18:23:27
うーん、Wikiには載ってませんが、ハーバーさんはドイツで毒ガスを作ったりしていたと書かれてるのでもしかしたらこの方法を使って何かしらの毒ガスを作った可能性はありますね?まあ使ってないかもですけど。
ハーバー・ボッシュ法 - Wikipediaja.m.wikipedia.orgあーっとウインディさん!?そのキノコは>>96でギムレットさんにも教えましたがカエンタケですから!齧るどころか触るだけでアウトなので、すぐに保健所へ連絡しましょう!絶対近づかないでくださいね〜!
ちなみにカエンタケの処理方法は「ゴム手袋をはめて摘み取ったら、周りの土ごとポリ袋に入れて”焼却処分”する」というのが一般的らしいですよ〜。
- 114毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 18:39:19
そしてこれはシャグマアミガサタケですね?消えたというのはよく分かりませんけど…このキノコ、麦芽エキス寒天培地というものを用いて培養することが出来るっちゃ出来るみたいですけど、純粋培養した菌株は不安定で死滅しやすい(光条件が菌株の生育に影響を与える可能性がある)らしいので、もしかしたらそんな感じで生育環境が悪かったから死滅しちゃったのかもしれませんね?
というわけで、「シャグマアミガサタケ」(学名Gyromitra esculenta)は子嚢菌門フクロシトネタケ科シャグマアミガサタケ属に属する猛毒キノコだよ〜。本州や北海道にも生えていますし、フィンランドでは食べられてる事でも有名ですね?
毒の主成分は、ヒドラジン類の一種である「ギロミトリン(Gyromitrin)」、そしてその加水分解によって生成する「モノメチルヒドラジン」。ギロミトリンの沸点は143℃で揮発性は無いけど、沸騰水中だと速攻加水分解されてモノメチルヒドラジンになるんだって〜。そしてモノメチルヒドラジンの沸点は87.5℃で蒸気圧も高いらしいから、煮沸すると気化するんだって。だから調理中にこれらを吸い込むと中毒を起こしちゃうんだ〜。あと煮沸した煮汁の中にも溶出するから煮汁も危険だよ〜。
もし採取したやつをそのまま食べれば、食後7~10時間してから、吐き気・上下大洪水・激しい腹痛、痙攣なんかを起こすよ。重症の場合だと肝障害とその結果としての黄疸・発熱・めまい・血圧降下なんかが現れる上に、脳浮腫とそれに伴う意識障害ないしは昏睡、もしくは腸・腹膜・胸膜・腎臓・胃・十二指腸などの出血をきたして…最悪の場合、2~4日で命を落とすんだってさ。
ちなみにフィンランド料理では、毒抜きしたものをオムレツ・バターソテー・肉料理などに使うベシャメルソースなんかの素材として使うらしいね。こんな恐ろしい毒でも食材にできる人類…一応しっかりと毒抜きすれば買ったものを食べることもできるみたいだから、もし自信があるならフィンランドの店先で買ってみるのも良いかもね?でも自信が無いなら、ホント命に関わるからやめといた方がいいよ〜。
- 115二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:29:10
- 116二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:32:24
- 117二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 19:51:56
- 118二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 20:08:26
ピスピース!ゴルシちゃんだゾ!
スカイが言ってるこの「モノメチルヒドラジン」だが、コイツは実はロケットの推進剤として利用されてんだよな。
なんでかっつーと、コイツはテキトーな酸化剤と一緒に使ってやると自分で火がつくんだ。まったく、とんだ便利マッチだぜ!つまり、すげー便利な燃料なんだよな、コレ。実際、スペースシャトル・オービターの起動操作エンジン、つまりスラスターとかに使われてた歴史があるんだ。
とはいえ発癌性があったり、勝手に燃えだすとかいうやべー性質があるもんだから、日本じゃ危険物五類(自己反応性物質)に分類されてんだよな。
毒物・危険物が人類を宇宙に飛び出させる鍵になる……なーんて言っちゃあ夢のある話だが、もしこれを見てる皆が道端で拾っても絶対に家とか職場に持ち帰っちゃあダメだ!ゴルシちゃんとの約束だゾ?
- 119二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 20:08:28
ヒドラジンといえばロケット燃料だねぇ!
秋水やMe163の二液式ヴァルターロケットモーターの燃料だ!
HWK 109-509 - Wikipediaja.m.wikipedia.orgなんでそんな劇物を分解者であるキノコが合成するのか、まったくもって意味がわからないねぇ…
その辺の遺伝子をウイルスをキャリアにした遺伝子導入でモルモット君の臀部に導入したら尻からヒドラジンを吹き出すようになったねぇ…あとは過酸化水素とメタノールも同じように生成して、それを安全に噴射燃焼できれば世界で初めて自力で空を飛翔した人類だぞ!
- 120二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 20:10:17
- 121毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 20:14:58
なんかすでに>>117さんが答え出しちゃってましたけど、これは仰る通りドクツルタケだね〜。スペちゃん、消化管出血なんか起こしたくないでしょ?やめとこ?
ドクツルタケはハラタケ目テングタケ科テングタケ属のキノコだよ〜。前紹介したベニテングタケの親戚みたいなもので、間違えて食べちゃった人の話だと香りと味は良いらしいけど…こっちは毒性が半端なく強いから絶対食べちゃダメだからね?
毒の効果は117さんが大体言ってるけど、毒の成分的には「アマトキシン類」「ファロトキシン類(ファロイジンとか色々)」「ビロトキシン類」「ジヒドロキシグルタミン酸」が主な成分だってさ〜。
特にアマトキシンはかな〜りヤバくて、食べちゃった場合10~24時間もの間何も起こさず潜伏し続けるから早期発見が遅れがちなんだって…タチ悪いよねぇ。そして中毒者のうち約15%は、腎不全、肝不全、昏睡、呼吸困難なんかが進行して約10日で亡くなるみたい…それ以外の場合でも後遺症が残ることが多いから日本最強毒キノコの名は伊達じゃ無いよ。
- 122中山さん23/02/19(日) 20:15:50
山椒の痺れ成分とかカレーのスパイスとかは抽出濃縮するとヤバいクスリになるらしいな
なのでこの山椒ましましのラーメンを汁まで全部いただいて起きる「何か」にわたしが耐えられる方に賭けよう - 123二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 20:24:14
- 124毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 20:37:47
なんと、そんな使い方も出来るんですか〜。…シャグマアミガサタケはなんでそんなものを保有しているのやら。ゴルシさんとタキオンさん、詳しい説明ありがとうございま〜す!
あとタキオンさんはトレーナーさんをもっと労わりましょう?話を聞く限り爆散しかねない状況じゃないですか…
結構頑張って調べたんですが…お望みの答えかどうか分からない成果でした…
山椒はサンショオールという成分が辛味&痺れの主な原因みたいです。そして昔の人は川にこのサンショオールを流しての毒流し漁をしてたんだとか?(勿論今は環境破壊なので禁止されてますけど)そんなことに使われるぐらいなので摂り過ぎたら大変なことになりそうですし、「絶対お腹壊すのでそれ以前の問題になりそう」にセイちゃんは賭けますね〜。
そしてカレースパイスにも使われる中で、一番摂取量を間違えちゃいけない香辛料がありましたよ〜。それはズバリ、「ナツメグ」です!
ナツメグはニクズク属樹木「ニクズク」の種子またはそれを挽いて粉末にした香辛料で、料理に少し使う分には大丈夫ですけど…生のナツメグをたくさん(大体10g以上)摂取すると中毒症状を起こすんだ〜。生のナツメグには「モノアミン酸化酵素阻害薬」と精神活性物質である「ミリスチシン」が含まれているからなんだって。特にミリスチシンは、痙攣や動悸、吐き気や脱水症…あと全身へ疼痛感を引き起こしたり強力な精神錯乱状態を引き起こす事もあるみたい。つまりバッドなトリップだね…普通に食べる分には良いけど生ナツメグを10g以上摂るのは絶対ダメだよ?依存性もあるみたいだから毎日酷い気分を過ごしながらナツメグを舐める羽目を見るから…
- 125ボク!!!!!23/02/19(日) 20:47:48
- 126二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 20:53:56
- 127毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 20:55:56
おっと、爬虫類の毒性を解説するのは初めてですかね〜?ではウオッカさんに解説しちゃいましょっか〜。
ブラックマンバ(学名:Dendroaspis polylepis)は、コブラ科マンバ属に分類される毒ヘビだよ〜。大きいと4、5mは行くぐらい大型のヘビで、あのキングコブラに次ぐ大きさなんだって〜。体色自体は灰色や褐色だけど、口の中が黒いからブラックなんだってさ〜。
時速16kmぐらいの速さで動いて、瞬発力も高いから咬まれたら確実に毒を流し込まれちゃうよ〜。そしてこのブラックマンバの毒は強力かつ即効性で、咬まれた後治療せず放置なんかしたら高い割合で命を落とすってさ〜…そしてこの毒液には複数の毒素が含まれていて、その1つである「デンドロトキシン」は、神経系に到達すると神経のカリウムイオンチャネルを阻害して、カリウムイオンの神経からの放出を妨ぐらしいよ。だから興奮が元に戻らず、アセチルコリンというものの放出が続いて筋肉は収縮した状態が続くみたい。その状態が続くと被害者の体が麻痺していって…最後は命を落とす。なんてこともあるんだって。
ちなみに今使われてるこれの抗毒素は過免疫化動物の血漿に由来するものらしいけど、コストが高いし治療効果も限定的な上、投与された患者に血清病や重度のアナフィラキシーといった重篤な反応を引き起こすことがあるみたい…でも2018年に外国の研究チームが“中和できるヒト抗体カクテルからなる実験的組換え抗毒素”がマウスに効いたって報告を出したらしいから、もしかしたらこれを基にコストの低い抗毒素を作り出せるかもね!
- 128毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 21:19:19
おおっと、オペラオーさん。そのお花は見るだけなら良いですけど、間違っても口に入れようとは思わないでくださいね?どんな部位だろうと余さず毒を保有している恐ろしい草ですから…
「ジギタリス」は、オオバコ科ジギタリス属(キツネノテブクロ属、学名:Digitalis)の総称だよ〜。狭義だと特定のジギタリス属(Digitalis purpurea)を指すみたい。多分写真のそれも「Digitalis purpurea」っぽいね?
毒性の主成分は「ジギトキシン」。これは前も解説した強心配糖体の一種で、もしもジギタリスを食べたりした場合、細胞の膜輸送をする重要なタンパク質「ナトリウム-カリウムポンプ(Na+/K+-ATPase)」の動きを阻害して、「ナトリウム+」と「カリウム+」の成分濃度を上げるから心筋の収縮性を進めさせちゃうんだって。それによってジギタリス中毒とも呼ばれる副作用が起きて、不整脈や動悸などの循環器症状、吐き気や戻したりなんかの消化器症状、頭痛・眩暈とかの神経症状、視野が黄色く映る病気(黄視症)とかになっちゃうみたい。
実は昔からこのジギタリスは切り傷や打ち身に対して薬として使われていたんだって。1776年に、イギリスのウィリアム・ウィザリングって人がが強心剤としての薬効を発表て以来、鬱血性心不全の特効薬としても使われてるんだって。前は日本薬局方に「Digitalis purpurea」を基原とする生薬が「ジギタリス」「ジギタリス末」として医薬品各条に収載されていたみたいだけど、最終的には2005年1月に第14改正日本薬局方第2追補で削除されたんだって。
ちなみにだけどゴッホが「ひまわり (絵画)」などで鮮やかな黄色を表現したのは、このジギタリスを服用したことで副作用の黄視症を患っていたからだったんじゃないかって説もあるみたい。あとゴッホの晩年の作品「医師ガシェの肖像」には、ジギタリスが描かれているんだってさ〜?
綺麗な花には棘があるとはよく言うけど、ジギタリスの場合綺麗な花には毒があるってことだね…あの有名画家の作品にも影響を与えた可能性がある花…食べようなんて考えちゃいけないよ…
- 129二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 21:28:40
山椒は過剰摂取でトリップすることができるらしいよ。参考に知恵袋の体験者置いとくね。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1141475036
- 130毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 21:34:50
- 131因果律の破れ23/02/19(日) 21:43:47
- 132毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 21:51:37
- 133二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:17:47
- 134二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:18:55
このレスは削除されています
- 135二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:20:28
- 136108の人23/02/19(日) 22:21:03
- 137二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:22:16
会長……?あの、それ「見えない魔物」……。
- 138二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:23:32
- 139二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:25:37
- 140二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:27:48
- 141二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:28:55
- 142二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:29:12
- 143釣り好きのトレーナー23/02/19(日) 22:32:37
- 144オニダルマオコゼじゃないんだ23/02/19(日) 22:33:34
- 145二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:36:53
- 146毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 22:41:08
ほほぉ、これはまたちっこいクラゲだね〜?セイちゃん初めて知ったけど、あのオーストラリアウンバチクラゲと肩を並べるぐらい危険なヤツみたい…
「イルカンジクラゲ(学名:Carukia barnesi)は、箱虫綱(立方クラゲ類)Cubozoaに属するクラゲだよ〜。ちなみにイルカンジっていうのは「居る感じ」じゃなくてアボリジニのイルカンジ族から来てるんだって〜。でも実際こんな小ささじゃ「居る感じ」だし日本語で見ても言い得て妙って感じ?
部族の伝承曰く、【海にはとても小さくて尚且つ全く見ることができない「怪物」が生息しているといわれていた。また、その怪物は取るに足らないちっぽけな存在でありながら人々を苦しめ、時には命を奪う】ともいわれてたらしくて、その正体がイルカンジクラゲなんだってさ〜。
このクラゲに刺されてもしばらくは自分が刺されたことも気づかないし、その上傷跡もほとんど目立たないんだって。でも刺されると数分~数時間の間に、背中・胸の激痛、最高血圧が300近くにもなる急激な血圧上昇、強い精神不安などの症状が起こって最悪亡くなることもあるらしいよ…しかもこの時の痛みはモルヒネも効果が無いぐらいえげつないんだって。ギンピ・ギンピと同じくらいかも…そして厄介なのは毒の強さは勿論、イルカンジクラゲ類がちっちゃいからさっぱり見えないのが原因なんだってね?…しかもちっちゃい癖に触手自体は1mぐらいあって長いみたい。タチ悪いねぇ…
毒性についてだけど、さっきの症状がイルカンジ症候群と呼ばれてることは分かっているけど詳しい毒(何毒なのか)とかはまだ分からない点が多いみたい…セイちゃんの捜索力不足だったらゴメンネ。
ともかくオーストラリアの海で泳ぐ時は「肌の露出を抑える」か「クラゲ防止ネットの中で泳ぐ」という行動をした方が良さそう。そしてもし異常を感じたら速攻で病院に行こうね?
- 147二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:42:13
- 148二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:47:03
- 149二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 22:51:52
- 150中山さん23/02/19(日) 22:57:38
- 151騎士団長:923/02/19(日) 23:01:20
- 152二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 23:01:32
- 153毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 23:02:39
>>144さん、セイちゃんも最初オニダルマだと思ったから安心して。グラスちゃん介錯お願〜い…なんちゃって。
さてさて「ウンバチイソギンチャク(学名:Phyllodiscus semoni)」は沖縄などに生息している猛毒のイソギンチャクですよ〜。割と名の通った有毒生物のはずなのにWikiが無かったから、もし言葉が足りてなかったり補足した方がいい事とかあったら遠慮なく言っちゃってね〜?
体表面には1~2mmの刺胞球が無数にあって、その中に毒液と毒針を備えた刺胞が無数にあるんだって。この刺胞球にもし触っちゃうと、中から刺胞が飛び出してウンバチ(海の蜂)の名の通り、ハチに刺されたような痛みを感じるみたい。その痛みは数日続いて、傷が塞がるまでに数か月…その間刺傷の周りには痒みも続くんだって。一応命の危機まで至ることは少ないらしいけど、毒性はかなり強いみたい…ちなみに毒の名前は、主にタンパク質毒素の「PsTX-60A」(近種の「フサウンバチイソギンチャク」は「AvTX-60A」)だって事しか分からなかった…
もしもウンバチイソギンチャクに刺されたら、まずは海水などで患部を洗い流そうね。そしたら残ってる刺胞がある程度は取れるんだって。ただし!ハブクラゲに刺された時みたいにお酢を使わないこと!どうやらお酢には刺胞を刺激する効果があって、症状が悪化したケースもあるんだって…だから患部を洗った後は、冷水や氷なんかで患部を冷やして病院に行こうね?
余談だけど、ネットで調べると時々エグい傷の写真が出たりするから一応気をつけてね…
- 154二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 23:15:56
- 155二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 23:19:28
- 156毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 23:22:00
んんん?それってもしかしてソウシハギ!?やばいやばい!早くリリース!リリースして!食べようなんて考えないで!
焦ったぁ…「ソウシハギ(草紙剥、学名:Aluterus scriptus)」は、フグ目カワハギ科ウスバハギ属のお魚だよ〜…日本でも温暖化の影響で釣れやすくなってるから気をつけなきゃね…ウマヅラハギにも似てるけどソウシハギは決して食べてはいけない。もう一度言うよ?決して食べてはいけない。…まあとは言っても内臓さえ綺麗に取り除けば食べれるっちゃ食べれるらしいから、沖縄だと(流通量こそ少ないながら)お刺身や天ぷらにする場合があるみたい。でも触らぬソウシハギに中毒無しってことで…
そしてその内臓…肝臓や消化管内容物には、餌のイワスナギンチャクとかに由来する海産毒素の「パリトキシン」があって、もし食べると呼吸困難・手足のしびれなんかの症状を発症して最悪命を落とす事もあるんだよ…
このパリトキシンはアオブダイも保有してる毒で、マウスへの注射実験をした時テトロドトキシンが「8µg/kg」だったのに対してパリトキシンはなんと「0.15 µg/kg」…!だから強さで見るとテトロドトキシンを上回るんだって。まあこんな猛毒だから、ハワイの先住民族はイワスナギンチャクを矢毒としても使ってたってさ。
少し脱線しちゃったかな?パリトキシンが体内に入ってから発症までの時間は、大体3~36時間。主症状としては横紋筋融解症による筋肉痛、麻痺や痙攣、尿が茶褐色に変色するとかその他諸々…そして重症の場合は呼吸困難、不整脈、ショックや腎障害を起こすよ。この毒は人間の冠状動脈に対して極度の収縮作用があって、それが命を落とす最大の理由なんだとか…
2018年には三重県で、カワハギと間違われて売られた事例もあるみたいだから、キノコと同じで判別がつかないお魚はしっかり鑑定してから食べようね?
- 157二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 23:24:06
- 158二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 23:30:15
ハーバーボッシュ法は大気中の窒素を微生物を介さずに固定する方法でねぇ…
窒素を科学的に大量に固定することができると、
・肥料…>植物…>家畜 の食糧ツリー
・火薬…>兵器…>ロケット の爆薬火薬ツリー
・窒素利用する薬品や材料 の産業ツリー
がチートみたいに発展するんだねぇ…
具体的にどうチートなのかというと、第一次世界大戦で窒素源であるチリ硝石を禁輸してもハーバーボッシュ法で得たアンモニアで火薬や肥料を作って凌いでしまえた上に、今も結構使われてるんだねぇ、ハーバーボッシュ法。科学万歳ってやつさ。
- 159毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 23:35:25
ほほぉ、ウナギとアナゴのお刺身はあるっちゃあるんですね?セイちゃんも一度食べてみたいかも〜。でも提供するならフグ毒免許みたいな特別な資格が必要になりそう…
ミヤマイラクサ!春の山菜なんですね〜?葉っぱが開く前の若い茎を食べると…しかもアシが早い。4月ぐらいが採取時期ということはもうじき食べれそうかな?
どうやら「トウシキミの果実(八角)は甘い香りだけど、、シキミの果実は抹香の香り(ツンとする香り)」「トウシキミの果実(八角)の先端は鋭く尖らず徐々に細くなるけど、シキミの果実の先端は針のように鋭く尖る」という見分け方があるんだって〜。
あぁ…はい、さっきも言いましたが山椒は適度に摂りましょうね?中毒になると相当しんどいみたいですから…
これが…ゼファー(zephyr)魂…!
なんと、それは初耳でしたセイちゃん。何々…?
「頭痛が特徴的であるほか、急性の過剰症としては脳脊髄液圧の上昇や、慢性的な過剰症として、頭蓋内圧亢進症や皮膚のはげ落ち、口唇炎、脱毛症、食欲不振、筋肉痛などの症状に陥る」…だって。これは恐ろしい。
- 160毒物解説者セイちゃん23/02/19(日) 23:43:38
おっとセイちゃんここに来て痛恨のミス!よく見直したらキタマクラだったね…ま、まあソウシハギの方が怖いし。(言い訳)
というわけで、「キタマクラ」はフグ科のお魚だよ〜。そして157さんのいうように筋肉や卵巣は無毒らしいね〜。まあでも危ないなのは変わらないよ?内臓や肝臓は勿論、皮膚を覆う粘液にも毒が含まれているんだからね。
案の定食用にはあまり適してないけど、一応食べられないこともないみたい。とはいえやっぱりフグだし有毒だから食べられないものという認識が強いみたいだね〜?でも一方で見た目は可愛らしいから観賞魚としての人気はあるんだって。飼いやすいから釣れたキタマクラをリリースせずに飼育することもできるみたい。ただし!さっき言ったけど皮膚に毒があるから触るなら細心の注意が必要不可欠だよ!
157さんありがとね〜。釣り好きのセイちゃんが有毒魚間違えてどうすんのさ〜…(自責)
- 161二次元好きの匿名さん23/02/19(日) 23:51:28
- 162毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 00:10:36
はぁ…ふぅ…急に鑑定ラッシュが来て若干疲労困憊気味のセイちゃんで〜す…でもそれは…それだけは食べさせるわけにいかないんだ…!
>>149さんの言う通り、それは少量で命を奪いかねない猛毒を持つにんじん…セリ科の多年草「ドクニンジン(学名:Conium maculatum)」だよ。パセリにも似てるから毒パセリとも呼ばれてるってさ。
この植物は、かの有名な哲学者「ソクラテス」の処刑に毒薬として使われたのが有名だね。この話に基づいて、茎の赤い斑点はヨーロッパだと「ソクラテスの血」と呼ばれることもあるんだって。
見れば分かる通り、パセリや一般的な食用ニンジンの種とかなり似てるけど、実はドクニンジンって植物全体が常に変な匂いを放っているらしくて、この特徴で区別するのが良いみたい。
毒の成分は、主に多数の毒性アルカロイド(コニイン、N-メチルコニイン、コンヒドリン、N-プソイドコンヒドリン、γ-コニセインなど)があって、これらの毒の中で一番危ないのがコニインなんだって。
コニインは神経毒性の成分で、中枢神経の働きを狂わせて呼吸筋を麻痺させるらしいよ…そして悪心胃の中戻しや口渇、瞳孔散大→次に手足末端の麻痺(脚→腕→表情筋の順)→更には痙攣→最終的に呼吸筋麻痺による呼吸障害…の順に進行するとか…しかも意識は最期まで正常に保たれたまま命を落とすとか言ってるから、今際の際まで苦しみ抜くみたい…怖すぎるね…人間とウマ娘は勿論、家畜にとっても有害らしいよ。
有名な哲学者をも処した恐怖の毒…(実はドクニンジンじゃなくてドクゼリという説もあるらしいけど)そんなものを摂取したら苦しみ抜きながら命が消えるんだから、本気で気をつけなきゃダメだよ。ウマ娘は特にね!
- 163ビワハヤヒデ23/02/20(月) 00:16:15
ブライアン、あくまでこれは「こともある」という話であってだな……。うーん、口実がまた増えてしまったな……
- 164二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 00:25:32
- 165毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 00:31:58
そうなんですか〜。折角だしコンフリーについても解説しちゃいましょうかね〜?そして次は生物会最強クラスの猛毒持ちが控えてます…
コンフリーこと「ヒレハリソウ(学名:Symphytum officinale)」は、ムラサキ科ヒレハリソウ属の多年生草木だよ〜。なんか日本のヒレハリソウは、純粋なものじゃなくてオオハリソウとの雑種起源のものばっかりなんだってさ〜。初夏の6~8月頃に花をつけて、枝先に淡青色から淡紅色(たまに白)の釣り鐘形の花を垂れ下げるみたい。確かにジギタリスにも似てる気がするね?
日本では観賞用として明治時代に導入されて、家畜の飼料なんかに使われてたって。その後昭和40年代には健康食品として一時期大ブームになったから一部野生化したらしいよ?他にも葉っぱを天ぷらなどにして食べたり、胃潰瘍や大腸炎なんかの病気に対してコンフリーの錠剤やハーブティーを飲んだりしたこともあったって。ただ大量に服用すると肝臓を傷めるから今はやってないんだってさ〜。
まあタンニンとかも含まれてて100%毒って訳でもないみたいだけど、2004年に厚労省が「コンフリーを含む食品を摂取したことによる肝障害(肝静脈閉塞性疾患で、基本的に肝臓細静脈の非血栓性閉塞で起こる肝硬変や肝不全や肝臓癌)を起こす例が海外で沢山報告されてる」ということで注意してから、同月には食品としての販売を禁止したんだって〜。コンフリーの毒は加熱しても毒性が軽減されるってデータも無いみたいだから民間療法間違ってるって正したんだろうね〜?
毒成分は、ピロリジジンアルカロイドの「エチミジン(echimidine)」と「シンフィチン(Symphytine)」らしいよ。これのせいで肝臓が壊れちゃうんだって。
- 166毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 00:53:04
ああいえいえ、別に連投が嫌ってわけじゃないですよ〜?まあ小出しにしてくれたら嬉しいは嬉しいですけどぉ…セイちゃんも好きでやってる事ですし、もし知りたい毒物がまだまだあるなら小出し気味に挙げて行ってくれるとセイちゃん助かります♪
さあ今まで解説した中でもトップの座に君臨するほどの猛毒が来ましたね…これもWikiがないので不備があったら申し訳ないですけど、分かる範囲で解説しますよ〜!
こいつの名は「マウイイワスナギンチャク」
学名はパリトア・トキシカ(Palythoa toxica)だよ…聞き覚えあるんじゃないかな?このイワスナギンチャクは、その名の通りハワイのマウイ島近海に生息するサンゴの一種なんだ。
実はさっきのソウシハギ&イワスナギンチャクでも触れた滅茶苦茶強い毒の「パリトキシン」を持っているんだけれど、このパリトキシンと言う名前はマウイイワスナギンチャクの学名から取られたんだってさ。そして某番組で紹介された【世界の猛毒生物ランキング】だと、「ピトフーイ」や「オーストラリアウンバチクラゲ」を押しのけて1位になるほどの超危険生物なんだよね…なんとその毒性はフグ毒(テトロドトキシン)の約60倍!青酸カリならば約8000倍なんて言われてる!異次元レベルの猛毒!…とは言っても自家製ではなくて、海に棲息している細菌や単細胞生物を体内に取り込んだ結果として有毒になるらしいよ。結局のところ塵積もみたい。
さっき解説したけど、この毒は心臓とその心筋、肺の血管なんかを急速に収縮させて、尚且つ赤血球を壊しちゃうから生き物は窒息するかのごとく息絶えるんだって…とんでもない神経毒だね…これは逸話だけど、かつてマウイイワスナギンチャクの科学的研究が行われたとき、ハワイ大学の学生さんがこの群体の上を泳いだだけで全身倦怠や筋肉痛&腹部の痙攣で数日間入院したなんて話もあるんだとか…
- 167毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 01:14:49
さて、某番組で取り上げられた恐ろしい事件を引用して、このイワスナギンチャクの恐ろしさを改めて紹介しましょうか〜…
イギリスのオックスフォードに、マシューズさんという一家がいました。長男のクリスさんと彼女のエマさん、そしてご両親との4人暮らしで、一家は全員健康そのもの。更に新しく犬と熱帯魚を家族に迎えて、穏やかでとても幸せな日々を過ごしていたそうです…
2018年4月のある日、突然クリスさんは激しい咳と頭痛に襲われました。同時にエマさんも同じ症状に襲われ、節々の痛みや酷い吐き気に見舞われた2人は病院に行きました。けれど医師はただの風邪だと告げます。何故か病院にいる間2人ともまったく咳をしていないという違和感はあるものの、2人は帰宅しました…
だがしかし、2人は帰ると速攻激しい咳を再発。処方されたお薬もまったく効かず、病状は悪化…ついに意識を失って倒れてしまいました。その上ご両親にも同じ症状が襲いかかったのです。母は呼吸困難になり、救急車を呼ぼうとした父も電話口で倒れてしまいました。辛うじて咳や頭痛、体中の痛み、吐き気、呼吸困難の症状を訴え救急車を呼べたものの、なんと短時間に家族全員が倒れてしまったのです。救急隊が到着するも、その救急隊員でさえ家に入った瞬間に苦しみ始めました。まるで有毒ガスが充満しているかのような状況…搬送されてから家の中を調査した結果…原因が判明。それこそが「熱帯魚の水槽に入っていたマウイイワスナギンチャクのパリトキシン」だったのです!
クリスさんはこのサンゴを毒サンゴとは知らずにネット通販で購入したそうですけど、何らかの衝撃を受けた水槽内のサンゴから猛毒の粘液が流れ出して、その毒が水槽内からポンプを伝わり蒸発した気体となって部屋中に充満。気づかぬうちに家族全員が鼻や口から毒を体内に取り込んだことが原因で倒れてしまったんだって…
幸いマシューズさん一家は、奇跡的に一命を取り留めたそうです。よかったよかった。救急車を呼べてなかったらと思うと…恐ろしいねぇ。以上、世界一の猛毒サンゴでした。 - 168毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 01:34:32
- 169二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 01:59:43
- 170二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 02:09:22
大丈夫、私も結構レスしてる(9=ソラニン中毒)
- 171二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 02:21:36
水槽の中のイソギンチャクが出す毒素が循環ポンプで揮発して一家全滅とか下手な推理小説も真っ青のびっくりピタゴラスイッチだな…
- 172二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 07:32:18
- 173二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 08:21:59
- 174二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 10:09:07
肝臓の生食でビタミン中毒といえば、一部の魚でもそうだねぇ!
厚生労働省によれば、ハタ科イシナギを筆頭にサメ・マグロ・カツオなど大型魚類でも見られるそうだ。曰く過剰なビタミンAによって「食後30分から12時間で発症し、激しい頭痛、発熱、吐き気、嘔吐、顔面の浮腫がみられ、下痢、腹痛を伴うこともある。特徴的な症状は2日目ごろから始まる顔面や頭部の皮膚の剥離で、軽症では顔面,頸部などの局所的な落屑に止まるが、重症の場合は落屑は全身に及ぶ。回復には20~30日を要する」そうだよ?直近十年間では死亡例は無いみたいだが、症例を見るに鳥肌モノだねぇ!
モルモット君はこれを聞いたら震えていたがね、もうイシナギの肝臓は1960年には食用禁止だ、安心したまえ!
- 175174の人23/02/20(月) 10:10:25
- 176Adobeじゃないよ23/02/20(月) 10:29:33
- 177二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 11:26:17
- 178毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 11:33:25
ポンプで揮発して空中にばら撒かれるってところを見る限り水溶性だとは思ってたけれど、科学的に見ればそういう感じだったんだね〜?専門家の補足はありがたいからこれからも色々教えていってくれると嬉しいな〜。Wikiにもちゃんと水溶性に「可溶」って書いてあるし、毒性の強さはおろか近づくだけで超危険な世界一危ない有毒生物かも〜。
パリトキシン - Wikipediaja.m.wikipedia.orgお魚のレバーってそういやあまり食べないな〜とか思ってたけど、ビタミンA過剰摂取になっちゃうからなんだ?調理してもダメならそりゃやめといた方がいいもんね〜。命に関わるレベルじゃなくても身体壊すなら食べないのがベストだし、厚労省もNG出してるなら安心ですかね?
タキオンさん補足ありがと〜。レバーはイシナギとかじゃなくて鶏肉とかで賄おう!過剰じゃなければ健康に良いからね!
- 179毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 11:56:08
177さんが出してくれたけど、この毛虫見た目はふわふわもこもこに見える一方で結構ヤバい毒を持ってるみたいだよ〜。
「サザン・フランネル・モス(学名:Megalopyge opercularis)」はメガロピギア科に属する蛾の一種で、アメリカ南東部やメキシコで見られることが多い蛾だよ〜。ちなみに「プス・キャタピラー」は別名で、子猫芋虫という意味らしいよ。成虫もプス・モスって呼ばれてるらしいから、サザンフランネルモス=子猫みたいっていう認識なんだろ〜ね〜?ちなみに和名はまだつけられてないんだって。
実はこの蛾、分かってないことが結構多いらしくて何毒なのかとかは調べた限り書いてなかったよ〜…ただ触っちゃった人の話だと「めっちゃくちゃ痛くなって赤く腫れ上がる」らしいよ。他にも発熱、水ぶくれ、吐き気、リンパ節炎、頭痛腹痛胸の痛み、低血圧、痙攣なんかも起こるんだって…そして最悪の場合、呼吸困難みたいな重篤症状に襲われて命を落とすケースもあるとか…
もし刺されちゃったら応急処置として、まず棘を粘着テープとか使って取り除く→残った毒液を水や石鹸で洗い流す→アイスパックや重曹を使って痛みを軽減させつつ病院にいくってのが最善らしいよ〜。北アメリカ最強毒蛾とも呼ばれるサザンフランネルモス…卵から蛹までこの毒針がついてるらしいから、ふわもこで可愛い見た目に騙されて触ろうとしちゃ絶対ダメだよアヤベさん?まあ成虫になれば毒の棘が無くなるって話もあるらしいけど、なんにせよあまり近寄らない方が良さそうだね…
- 180タキオン式高校化学23/02/20(月) 12:09:00
- 181二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 12:12:05
- 182二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 12:32:35
- 183毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 13:04:26
へぇ〜、そのビニロンって服の原料になれて、水に溶かさないようホルマリンにぶち込まれるんですね〜。その方面には詳しくないので勉強になるなぁ。
ぎょっ…ウミケムシ来ましたね…釣り針にかかったらめんどくさいやつです。
「ウミケムシ(学名:Chloeia flava)」は、環形動物門ウミケムシ科に属する生物の総称だよ〜。実は色んな種類がいるんだけど、日本で主に呼ばれてるウミケムシはChloeia flava種なんだってさ〜。見るからに毛虫だけど一応ゴカイの仲間だよ。
>>182さん、こいつは夜になると結構活発に泳ぐし、投げ釣りという方法で釣りしてるとたまに引っかかることもあるんだ。まあ外道(混獲)扱いされてるからリリースされる事が多いんだけどね。とは言っても投げ釣り外道枠だとクサフグと同じくらい嫌われてるよ〜。こいつゴカイの仲間のくせに釣り餌のゴカイ食べたり、魚の身餌でも食べにかかったり、当然毒持ちだしで困ったヤツなんだ〜…
そして問題の体毛は警戒した時に立たせるよ。この毛はイラクサと同じく中空で毒液があるから、人でも素手で触っちゃうと刺されるからね。刺さると毒が注入される構造だから仮に毒針を抜いたとしても毒は残るよ〜。もし刺されたらセロハンテープとかで毒針をそっと取り除いてから流水で洗い流すと良いみたい。まあ触る前に釣り針から抜くなり糸を切るなりしてリリースするのが得策だね〜。
そしてこんなビジュアルでも食べようと思ってしまうのが人間…ある人の話によれば、刺身調理は毛が多過ぎて無理ゲー。茹でれば毛は刺さらないらしいけど味が抜けちゃうみたい。しかも舌に毛が触るから食感も微妙…唯一、口の周りの筋肉だけはしっかりとした甘みがあって美味しかったらしいけど…アホみたいな手間かけてまで食べるもんじゃないみたい…残念。
- 184二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 13:47:38
- 185白毛のウマ娘23/02/20(月) 14:02:45
- 186Adobeじゃないよ23/02/20(月) 16:01:11
- 187毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 16:19:27
お〜、有毒生物のお手本みたいなのが来ましたね〜。ミークさん、ガラス越しに眺めてる分には綺麗ですけど、接近するのは危険すぎるから絶対やめとくように。
ヤドクガエル属は沢山いるし、ミークさんの見たこれがどのヤドクガエルかはちょっと分からないけど…一番危険と言われてる「モウドクフキヤガエル(Phyllobates terribilis)」について解説するよ〜。
両生綱無尾目ヤドクガエル科フキヤガエル属に分類されてて、コロンビアの固有種なんだって。原住民の人たちは、このカエルの毒を抽出して吹き矢の先に塗って狩猟に利用したんだよ〜。まあみんな知ってるとは思うけど、ヤドクガエルの名前の由来はここから来てるんだ〜。
ピトフーイでも触れたけど、ヤドクガエルの毒はパリトキシンに次いでヤバい毒と言われてるバトラコトキシンだよ。これが体内に入るとナトリウムチャネルっていう部分がが開放されて、身体の筋肉を収縮させるから心臓発作を引き起こすんだって…つまり心臓の筋肉を思いっきり締め付けにかかる感じかな…?怖い怖い…ちなみにヤドクガエルの筋肉や神経にはバトラコトキシンへの耐性があるから無事なんだって〜。
このバトラコトキシンはピトフーイやマウイイワスナギンチャクと同じで、餌であるアリやダニとか食べて貯蓄、もしくは体内で変成されるらしいよ。フグといお猛毒生物は餌の塵積もパターンが多いのかもね?だからコオロギとかショウジョウバエとか餌にして長期飼育されたものとかや飼育下繁殖個体は毒を持たないって言われてるみたい。ピトフーイもマウイイワスナギンチャクも、小さい個体を人の手で何年もかけて育てれば無毒な個体が出来るかもしれないね。
- 188二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 16:36:21
そういえばスイートピーの毒って結構ヤバかった気がする
- 189二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 17:41:59
割と花は愛でるものであって、干してお茶にするとかはあるけど
それはそれとして食べたりすると危ないような毒性があるものは結構多いんだな...
有名なのはアサガオの種だね チョコチップみたいでパンとかにも入れられそうな見た目だけど強力な下剤なので...
- 190二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 18:10:32
- 191二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 20:09:14
魚にはなんかつきまとうよねシガテラ毒
- 192毒物解説者セイちゃん23/02/20(月) 20:38:51
- 193二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 22:00:52
- 194二次元好きの匿名さん23/02/20(月) 23:54:35
- 195毒物解説者セイちゃん23/02/21(火) 01:13:33
セイちゃんそろそろ横になりますね…お昼くらいに「セイちゃんの毒解説Part2」みたいなタイトルのスレを立てるつもりだから、そっちでもみんなよろしく〜。
そういや>>148さんがドクササコも挙げてくれてたから、次スレは「ドクササコ」「スイートピー」「アサガオ」「バラハタ」の解説から始めよっかな?
- 196二次元好きの匿名さん23/02/21(火) 08:43:09
そりゃもう好奇心よ
- 197毒物解説者セイちゃん23/02/21(火) 10:57:44
- 198二次元好きの匿名さん23/02/21(火) 11:28:40
次スレも楽しみにしてるよー
- 199二次元好きの匿名さん23/02/21(火) 12:28:52
うめ
- 200二次元好きの匿名さん23/02/21(火) 12:31:30