【SS・CP・閲覧注意】幼少期からウタの匂いを嗅ぐのが好きなルフィ PART11

  • 1二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 09:18:01
  • 2123/04/23(日) 09:20:03
  • 3123/04/23(日) 09:20:25
  • 4123/04/23(日) 09:20:50
  • 5123/04/23(日) 09:21:45
  • 6123/04/23(日) 09:22:07
  • 7123/04/23(日) 09:22:31
  • 8123/04/23(日) 09:22:52
  • 9123/04/23(日) 09:23:16
  • 10123/04/23(日) 09:23:42
  • 11123/04/23(日) 09:26:33

    ここはウタ限定匂いフェチなルフィと「ルフィならまあいいよ」なウタが嗅ぎつ嗅がれつしたり一緒にお風呂入ったりする文をスレ主がつらつらと投げていくスレです

    前スレでルフィとウタが一線超えた(語弊)後、ウタがレッドフォース号かサニー号どちらに乗るか思案中です

  • 12二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 09:34:24

    たておつ

  • 13二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 09:36:26

    立て乙です

  • 14123/04/23(日) 10:06:43

    ────────────────────

    夕方になるとシャンクスが船から戻ってきた。

    けど戻ってきたのはシャンクス1人だけ。他のみんなは出航の準備をしているらしい。


    「もう行くのか?」

    「ああ……明日の朝には」


    ゴードンと何か一言二言話した後、何処かへ向かうシャンクスをこっそり追いかける。

    2人きりになれるなら都合がいい。シャンクスとは改めてちゃんと話しておきたかったし。


    「……………………」


    やがて辿り着いたのは、あの日と同じ廊下。

    夕焼けに照らされる今はまだボロボロなままの街並みを見るその表情は、どこか寂しげにも見える。


    「……シャンクス、ちょっといい?」

  • 15123/04/23(日) 10:09:57

    「ん? ……ああ、ウタか。どうした?」

    「ちょっともう一回喋りたかったからね。後をつけてたの」

    「そうか……ああいいぞ、何を話したいんだ?」

    「んー、えっとね……


    ……もし私がこのまま赤髪海賊団に戻りたいって言ったら、私の居場所はまだあるのかなって」


    「…………!」

    「まあまだ悩んでる途中なんだけどね。もう一回海に出たいな〜とは思ってるんだけど……

    レッドフォース号に戻るか、ルフィ達の船に居候させてもらうか……そのどっちか迷ってるの」


    昔着てた服とかは流石に使えないだろうし、もしかしたらもう処分してるかもだけど……

    ぼんやりとした展望を語りつつ、シャンクスの顔に目を向ける。


    そのシャンクスは、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして驚いていた。

  • 16123/04/23(日) 10:13:52

    「……え、そんなに意外だった?」

    「あ、ああ……正直な。てっきりおれはこの島に残って活動を続けるもんだと……」

    「それも考えたんだけどね。今の私があるのはファンのみんなのお陰でもあるし。

    だけど……この前のライブで、私まだまだ足りないって思い知らされた。

    何が足りないのか、具体的に口に出しては言えないけど……多分それは、エレジアにいるだけじゃ手に入らないものなの。

    だから歌の修行も兼ねて、もう一回海に出たいなって思っただけ」

    「そうか……」

    「そしたらもう一回、次はもっとすごいライブを開いて……今度こそ私の歌で『新時代』を作ってみせる。

    その時はシャンクス、今度はちゃんと遅れずに来てよね?次遅刻したら今度は怒るからね」

    「ハハハ……分かった、約束するよ」

  • 17123/04/23(日) 10:16:27

    「……それで、どうかな?さっきの話……」

    「…………まあ、本音を言ってしまえば……」

    「しまえば?」


    「……お前がもう一度おれ達と一緒になりたいと言ってくれるなら、それは凄く嬉しい。

    お前の前じゃなけりゃおれは大泣きしてたかもしれないな。それぐらい嬉しいさ」

    「……もー。大袈裟なんだから……」


    「……だが…………」

    「?」


    「…………あれこれ言うのもよくないな。おれから言いたいことは1つ。

    ウタ、お前には……


    ……お前にはこの先、お前自身の為に選択をしてほしい」

  • 18123/04/23(日) 10:19:38

    「……私、自身の?」

    「……不幸な事故があったとは言え……お前の未来の選択肢を絞ってしまったのはおれ達大人だ。

    お前自身の努力とゴードンの尽力もあって、結果的にはその道がお前にとって意義のあるになったかもしれないが……

    可能性は1つじゃなかったはずだ。どこか別の島で降りていたかもしれないし、ずっとおれ達と一緒にいたかもしれない。

    それこそ、ルフィの仲間になるなんて道もあったかもしれない。

    そんな可能性を閉ざしてしまったのはおれ達だ……すまな「やめて」 …………!」


    「……誰が悪いとか誰のせいとか、そんな話をし始めたら日が暮れちゃうよ。

    そんな話しに来たんじゃないし、昨日も言ったけど謝って欲しいわけじゃないの」

    「し、しかしだな……

    …………いや、お前の言う通りだな。この話はもうしないようにするよ」

  • 19123/04/23(日) 10:24:48

    シャンクスは一度咳払いをした後、改めて私に向き直った。


    「まあそうは言っても、絶対に後悔しないなんてことはきっと無理だ。

    多少先のことがわかっても、おれだって結果的に間違っていたことは何度だってある。

    正解だと思って選んだ道に思わぬ落とし穴があることだってあるし、どう考えてもダメな道にとんでもないどんでん返しがあるかもしれない」

    「………………」


    「……お前はもう自分の意志で歩けるし、選ぶこともできる。

    例えお前にとって困難な道を選んでしまったとしても……それを乗り越えられる力が、お前にはきっとある。

    だから、お前が本当に選びたいと思った道を選んでくれれば良い。


    だが、もしお前が自分で考えて出した結論が『おれ達の船に戻る』なら……その時は勿論、盛大に歓迎するからな」

  • 20123/04/23(日) 10:28:29

    優しげな言葉と共に、シャンクスの大きな手がもう一度私の頭に触れた。

    もう私子供じゃないのに。頭を撫でられて喜ぶなんて赤ちゃんみたいじゃんか。

    ……だけど身体は正直だった。表情だって崩れちゃうし、髪の毛がへにゃりと垂れる感覚がした。


    ……やっぱりこの手、あったかいなあ。


    「……ありがとう、シャンクス。

    明日の朝にはもう船を出すんだよね?」

    「一応はそのつもりだな。何もなければそうするさ」

    「……それまでには結論を出すからさ。もうちょっとだけ待っててよ」

    「ああ、分かった」


    頷くシャンクスに笑顔で返して、私達は呼びに来たゴードンと一緒に夕食の用意されている食堂へ向かった。

    最後の1人は晩ご飯の後。きらきら瞬く星空の下にルフィを呼び出して、2人だけのちょっと秘密の時間の始まり。

  • 21123/04/23(日) 10:31:25

    続きはまた後で

  • 22二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 11:02:13

    ここのウタはルフィとの関係もより強いからそりゃ悩むよなァ

  • 23二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 14:08:26

    このレスは削除されています

  • 24二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 14:08:40

    このレスは削除されています

  • 25二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 14:08:51

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:15:06

    このレスは削除されています

  • 27二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 21:15:27

    このレスは削除されています

  • 28123/04/23(日) 22:36:48

    もう少しだけ

  • 29123/04/23(日) 22:37:17

    ────────────────────

    「ししし、サンジの飯美味かっただろ!」

    「ホント、お昼も夜もいっぱい食べちゃったよ。明日が怖いなあ……」

    「ん?なんで怖いんだ?」

    「……まあルフィには縁のない話だろうね……気にしなくていいよ」


    腹ごなしも兼ねまして、ルフィと夜のエレジア散歩。

    街灯なんて気の利いたものは無い(正確には壊れてる)し、お城から漏れる灯りと、月や星の光だけが今の私達の道標。


    「にしても、ここがウタの育った島なんだな」

    「うん。夜になると真っ暗になっちゃうし、こんな時間に出歩くことは私もあんまり無いんだけどね。

    でも見て、暗いおかげで星が綺麗だよ。流れ星とか流れないかなあ……」

    「そうだなァ……」


    暗くて見えにくかったけど、星を見上げるルフィの横顔は何故だかいつもより優しく見えた。

    ルフィもこんな顔するんだ……ちょっとギャップ萌えかも。

  • 30123/04/23(日) 22:40:56

    「んで、話って何だ?」

    「あ、うん。話というか相談なんだけどね……」

    「相談?」

    「うん。朝にね、これから私はどうすればいいかなって話したでしょ?」

    「あー……」

    「ゴードンとシャンクスとはもう話したからさ。後はルフィと話して決めたいなと思って……」

    「……そか」


    ……この話題に入った途端、ルフィの反応が若干鈍くなったような気がする。

    なんでだろう……あんまり話したくないのかな?


    「と言っても、もう海に出ることは決めてるんだけどね。

    あとはルフィかシャンクスか、どっちの船に乗るかだけ」

    「………………」

  • 31123/04/23(日) 22:44:50

    「シャンクスも『お前が決めればいい』って言ってくれたんだけどさ……やっぱりまだ決めきれないんだよね。

    ルフィはどう思う?やっぱりルフィも私が決めればいいって考えてたりする?」

    「んー……まァ、そうだな。おれもそういうのはウタが決めなきゃイミがねェと思うぞ」

    「やっぱりか……あーもう、どうしよっかなー。明日の朝にはシャンクス達出航しちゃうのに……」


    自然とため息が漏れる。私の意思を尊重してくれるのは嬉しいんだけど、ちょっと尊重し過ぎだよ……

    もんもんと思考を巡らせながら、もう一度ルフィの顔を見る。



    「……………………」


    「……? ルフィ?」

    「…………いや、何でもねェ」


    ……絶対何でもなくない。すっごい何か言いたそうな顔してた。

  • 32123/04/23(日) 22:48:26

    「………………」

    「……ルフィ……」


    ……どうもルフィは私といると「ルフィらしくないルフィ」になるらしい。

    いや「ルフィらしい」っていうのが何かをはっきり説明できるかと言われれば私も怪しいんだけども……


    確かにこんなにハッキリしないルフィは珍しい。

    隠し事されてるみたいで何だかモヤモヤする。


    ……ここはちょっと踏み込んで、ハッキリさせておいたほうがいいかな。


    「……じゃあさルフィ、もう1つだけ聞いていいかな?」

    「ん?」



    「……ルフィは、どうしてほしい?」

  • 33123/04/23(日) 22:52:31

    「…………おれが?」

    「うん」

    「な、なんでそんなこと……」

    「いいから、どうなの?」


    たじろぐルフィもまた珍しい。

    まあこれに関しては私の質問の意図が分かってないからだろうけど。


    ルフィは暫くうんうんと唸ってたけど、やがてゆっくりと口を開いた。


    「…………おれは……


    ……やっぱり、ウタはシャンクス達のところに戻った方がいいと思う」

  • 34123/04/23(日) 22:56:39

    「……………………」


    それは「どうしてほしいか」じゃなくて「どうした方がいいと思うか」だよ、とちょっとだけツッコミたくなったけど……


    ……何となく、ルフィならそう言う気はしてた。

    あれだけ赤髪海賊団の音楽家だって言ってきたんだし、ルフィの中だときっともうそれで固まっちゃってるんだと思う。

    というか多分、ルフィはもう私がシャンクス達の船に戻るもんだと思ってるんだろうな。


    「ウタはシャンクス達の娘だし、赤髪海賊団の音楽家だし……久しぶりに会えたんなら、やっぱりそっちに戻って……

    …………戻って……」


    そこまで言って、何故かルフィは下を向いてしまった。

    目を凝らすと少し震えてるようにも見える。一体何が……


    「…………ルフィ?」



    「……やっぱダメだ」

  • 35123/04/23(日) 22:59:06

    「え?」


    ルフィが小さく呟くのと、私の身体が優しい暖かさに包まれたのはほぼ同時だった。


    「あ……」


    「……ウタ」

    「!」



    「……おれと一緒に、来てほしい」

  • 36123/04/23(日) 23:03:29

    「……え」

    「……シャンクスには悪ィけど……やっぱ、離したくねェ。ウタのこと……」


    言葉通り、少しだけ抱きしめる力が強くなった。

    鼻息は……荒くなってない。きっと今のルフィはすっごく真面目な顔してる。


    「ルフィ…………」

    「……おれは海賊王になる。そんで、『新時代』を作る。けど、おれ1人じゃ多分それはできねェ。

    仲間にも友達にも、色んな奴に助けられて来たし……こっから先だってきっとそうだ。お前が思ってる程おれは格好良くねェぞ?

    それに、この前みたいに無茶だってする。ケガもするし寿命だって縮める。海賊王になるんだ、安全な道ばっか通ってられねェからな」

    「……………………」


    「……でも、それでもおれはお前に一緒に来てほしい。おれの作る『新時代』、お前に隣で見ててほしいからよ……


    来てくれ、ウタ。おれはお前が……」

  • 37123/04/23(日) 23:06:38

    「…………………」


    私もルフィも、どちらの夢もまだ叶ってはいない。

    ルフィが最後に言い淀んだのも、昔の私との約束を覚えてたからなんだと思う。

    望むところ。まだ決着はついてないんだからね。


    絶対私の方が先に夢を叶えて、私から…………その、告白……するんだから。


    ……でも、よかった。


    「来てほしい」。私は多分、その一言が欲しかったんだと思う。

    シャンクスが先に言ってくれてたら、きっと私はレッドフォース号に戻ってた。

    でも、その言葉をくれたのはルフィだった。まあシャンクスからは言い辛いってのも分かるんだけどね。


    ……もうここまで真っ直ぐに言われちゃったら、私の返事も一つしかないよね。



    「……こちらこそ、よろしくお願いします」

  • 38123/04/23(日) 23:08:45

    本日はここまで

    決着もついたところであと更新2回ぐらいで終わりそうです

  • 39二次元好きの匿名さん23/04/23(日) 23:19:52

    めっちゃニヤニヤしてしまった
    いやールウタって本当にいいものですね

  • 40二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 06:47:12

    期待待機

  • 41二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 07:34:35

    もうこれプロポーズってことでいいですか??

  • 42二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 08:52:33

    このレスは削除されています

  • 43二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 08:52:43

    このレスは削除されています

  • 44二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 12:06:32

    ゾロが毎日あの顔してそう

  • 45二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 20:07:11

    あげとこ

  • 46二次元好きの匿名さん23/04/24(月) 21:38:52

    もうエンダアアアしてもいいんれすか!?

  • 47二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 06:49:57

    保守

  • 48二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 10:27:44

    このレスは削除されています

  • 49二次元好きの匿名さん23/04/25(火) 20:28:22

    あげとこ

  • 50123/04/25(火) 23:47:48

    ───────────────────

    翌朝。

    予定通りエレジアを出航し、穏やかな海を征くレッドフォース号。

    徐々に遠ざかるエレジアを見据えながら、ふとシャンクスは隣に立つベックマンに零した。


    「……何となくこうなる気はしてたが……いざフラれちまうと寂しいもんだな」

    「ん?何だお頭、未練があるなら『戻って来い』ってハッキリ言ってやりゃよかったじゃねェか」

    「……いや、これでいい。どんな道であれ、ウタが自分で選んだ道だ。

    そこにおれ達があれこれ口を出してちゃあ、ウタに嫌われちまうだろ?

    それに……アイツなら、ルフィならウタを任せられる。ベックもそう思うだろ?」

    「……まあな」


    どこか吹っ切れたような顔で海を見つめるシャンクスに、ベックマンは一つタバコを燻らせながら短く答えた。


    「……アンタが後悔してないなら、それでいい」

  • 51123/04/25(火) 23:50:55

    『私、ルフィ達の船に乗りたい』


    少しだけ頬を赤く染めながらそう言ったウタの顔が思い出される。

    ハッキリとした自分の意志での言葉を受け、シャンクス達は寂しさと同時に安心感さえ覚えていた。


    と同時に、あれだけ自分達に懐いていたウタにここまで言わせる男になったかと、かつて自分が宝物を託した少年に思いを馳せた。


    「あの生意気なチビがなァ……デカくなったもんだ」

    「全くだ。月日が経つのは早いもんだな……

    ……ところでお頭、念の為確認なんだが……」

    「?」


    「もしルフィがウタの笑顔を奪うようなことがあれば……その時は?」


    「その時は……落とし前をつけさせるしかないよなァ?フフフ……」


    ……バカと親バカは死んでも治らねェな、と少しだけ思ったベックマンであった。

  • 52123/04/25(火) 23:54:09

    ───────────────────

    「……じゃあゴードン、私も行くね」

    「ああ、気をつけてな」


    シャンクス達が出航すれば、次はルフィ達の番。

    ファンのみんなにお別れと「絶対にまた戻って来る」という約束の配信をした後、映像電伝虫を1匹だけ連れて私もルフィ達の船に乗り込んだ。


    「今まで育ててくれてホントにありがとう!!絶対、ぜーったいまた戻ってくるから!!」

    「フフ、成長したお前に会えるのが今から楽しみだよ。

    ルフィ君達も気をつけてな、ウタを宜しく頼むぞ」

    「おう!!ゴードンのおっさんも元気でな!!ウタを今までありがとう!!」


    ゴードンは最後まで彼らしい穏やかな笑みを浮かべていた。

    とんでもない出会い方だったけど、今の私があるのは間違いなくゴードンのおかげでもある。

    歌を教えてくれたのも、ルフィともう一度引き合わせてくれたのもゴードンだった。どれだけ言葉を紡いでも、感謝を伝え切れる気がしない。

  • 53123/04/25(火) 23:57:45

    「………………っ」

    「……ウタ?」


    ……ダメだ。今日は泣かないって決めてたのに。

    じわりと滲み始める涙が目尻を濡らす。零れ落ちるのも時間の問題だ。


    「ん」

    「…………?」


    ふと、隣に立っていたルフィがハンカチを差し出してくれた。

    ハンカチからは私の好きなニオイがした。ルフィってこんな気遣いまでできるんだ……


    「…………っ……ふう。ごめんねゴードン、泣いてちゃ心配させちゃうよね。

    じゃあねゴードン!偶には旅先からも元気だよって連絡するから、心配しなくていいからね!」

    「……ああ、行ってきなさい」


    ルフィのお陰で、何とか笑顔で別れることができた。

    この先の冒険もきっと、笑顔の絶えないものになりますように。

  • 54123/04/25(火) 23:59:50

    短いけどここまで

    次の更新で完結となります

  • 55二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 00:57:32

    麦わらの一味とウタって考えれば考えるほど相性よく感じるわ

  • 56二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 06:40:19

    ほしゅ

  • 57二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 14:28:43

    でもこの後は打倒カイドウのワノ国なんだよね...
    ウタの笑顔が曇るシーンの心当たりが多すぎるぞ!

  • 58二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 20:57:43

    お父シャンは寂しい反面娘の門出で嬉しいとも思ってるだろうな

  • 59二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 23:26:02

    >>57

    最終的に晴れるから無問題

  • 60二次元好きの匿名さん23/04/26(水) 23:35:32

    一味入り直後にワノ国とかめちゃくちゃハードモードでちょっと笑える

  • 61二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 06:45:22

    しゅ

  • 62二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 07:02:48

    このレスは削除されています

  • 63二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 07:03:16

    このレスは削除されています

  • 64二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 07:03:26

    このレスは削除されています

  • 65二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 07:03:53

    このレスは削除されています

  • 66二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 16:13:04

    あげとこ

  • 67二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:49:00

    こういう時気遣いできるルフィいいな

  • 68二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 21:50:29

    足の爪の垢の臭いとか嗅ぐ感覚で好きなの?

  • 69123/04/27(木) 23:25:05

    それでは最後の更新をば

  • 70123/04/27(木) 23:25:37

    ───────────────────

    「それでは!!新しい仲間、プリンセスウタの加入を祝ってェ〜!!」

    「「「「カンパーイ!!!」」」」


    歓迎会も兼ねて、ルフィの船での初めての宴。

    喉のことも考えて、私はお酒も控えめにしておいたけど……それでもすっごく楽しかった。

    これからはルフィだけじゃなくてみんなにもお世話になるんだし、早いところ顔と名前を一致させなくちゃ。


    「ウタァ!!食ってるかァ!?」

    「もっちろん!!いーっぱい頂いてるよ!!」


    「……意外と食うんだな」

    「ルフィの幼馴染だけあるなァ……」


    ……早くも歌姫ムーブの化けの皮が剥がれてきてるような気もするけど気にしたら負けだ。

    何でも自分自身で体験する為に来たんだ。自分を偽ってちゃ意味ないもんね。

  • 71123/04/27(木) 23:28:20

    ───────────────────

    『エレジア再建へ──音楽の都、再興への道』

    『歌姫ウタ、突然の活動休止!!その背後にはとある男の影が!?』

    『革命軍による天竜人護送船襲撃事件、犯人未だ逃走中』


    ニュース・クーが運んでくる新聞には、相変わらず有る事無い事がびっしり書かれていた。

    インタビューを受けるゴードンの記事が載っていたけど、政府の思惑としては大体ゴードンが考えていたのと同じような感じだったみたい。

    『四皇・赤髪により滅ぼされた国』って書いてある辺り、ガープさんはやっぱりちゃんと約束を守ってくれたってことかな。


    「んー……」

    「あら、どうしたのウタ?新聞と睨めっこして」

    「いや、滅んだ国ってどれぐらいで元に戻るものなのかなって思って……」

    「さあ……見当もつかないわね。私もエレジアは見せてもらったけど、あそこまでボロボロだと何から手をつければいいかさっぱりだわ」

  • 72123/04/27(木) 23:31:58

    「……………………」


    結局機会が無くて、ルフィ以外のみんなにはエレジアが滅んだ本当の理由はまだ話せていない。

    いつかは本当のことを打ち明けなきゃいけないとは思ってるけど……

    それは多分今じゃない。来るべき時のためにもう少し落ち着いて話せるようにしとこう。


    ……あ、それから。そのトットムジカについて。


    ライブの後、私が持っていたはずの例の楽譜は忽然と姿を消した。

    地下室を探しても紙片すら見つからなかった。破れてたら破れてたで問題ではあるんだけども。

    ライブで成仏(?)してしまったのかな、なんてことを考えたりもしたけれども……


    ……さっき荷物の整理をしてたら、まるで最初からあったかの様に例の楽譜が紛れ込んでました。

    やっぱり曰く付きにも程があるよコレ……船を出した時には影も形もなかったのに。


    仕方がない。こいつとも上手いこと付き合っていくしかないなあ……

  • 73123/04/27(木) 23:35:58

    ───────────────────

    新世界の海を進むサウザンドサニー号。

    この船の上で、最近ちょっとした怪事件が発生している。


    「あれ、また無い……」


    お気に入りのパーカーを洗って干してると、いつの間にか無くなってる。

    それも一度だけじゃなくて何度も。最終的には返ってくるからいいんだけど……


    ……犯人はいつも同じ。今日は着たまま看板で昼寝してたから引っ叩いてやった。


    「かー…………」


    ポカッ

    「いてっ」


    「もールフィ、また私のパーカー着て。勝手に持ってかないでって言ってるでしょ」

  • 74123/04/27(木) 23:40:28

    「ん……おーウタか、お前のコート借りてるぞ」

    「見ればわかるよ。なんで勝手に着てるのって言ってるの」

    「ししし、いいだろ?」

    「むー…………えい」


    ぎゅむ


    「!」

    「……本人よりパーカーの方がいいの?」

    「いや、そういうわけじゃ……」

    「………………」

    「……あー、うん。悪かった」

    「…………ん」


    何度か見たことのある光景ではあるけど、やっぱり慣れない。

    洗いたてとはいえ、普段私が着ているものをルフィに着られるのは何だか恥ずかしいしむず痒い。

    ……というか私、もしかして自分の服に嫉妬してる?そんなことないよね?

  • 75123/04/27(木) 23:44:50

    「んー…………」スンスン

    「昨日も風呂入ったし、大丈夫じゃねェか?」

    「……ん、まあセーフかな」


    返してもらったパーカーをチェック。

    聞くところによるとルフィ、結構最近までお風呂は週一だったんだって。

    流石に一週間お風呂入ってない状態で同じことされてたらグーで行ってたけど……

    ライブの少し前ぐらいから急に毎日入るようになったらしい。そしてそれは今でも続いてる。

    昔の約束覚えてたのかな?あの時はまさかルフィとこんな関係になるとは思ってなかったなあ……


    「…………おー」モフモフ

    「……今度は何?急に髪の毛触ったりして。乱暴にしたら怒るからね」

    「いや、キレイだなーと思ってよ。おんなじ石鹸使ってるはずなのになァ」

    「あ……ん、ありがと」


    「それにいいニオイもするしな!好きだ!」

    「結局それかい!」

  • 76123/04/27(木) 23:47:47

    「……あ、ところでさ」

    「ん?」

    「お風呂にある石鹸って、もしかしてルフィが作ってる?」

    「ああ、おれが作ってるぞ。みんながもう一回集まった時に作ってみたらみんな気に入っちまってよ」

    「へー……どおりでみんないい匂いするわけだ」

    「お、折角だし久しぶりに一緒に作るか?材料もいくらかあったはずだしな」

    「いいねー、やろっか!」


    こんな風にのんびりしてられるのもきっと今のうちだけ。

    ルフィ達の行く先には、既に「海賊王」の輪郭が見え始めている。

    これからルフィ達が何と戦う事になるのかは、私にはまだ分からないけど……きっと激しい戦いになることは間違いない。

    海軍や世界政府が相手かもしれないし、この前の「黒ひげ」とか「ビッグマム」みたいな手ごわい海賊かもしれない。


    もしかすると、近いうちにシャンクス達とも戦う事になるかもしれない。

  • 77123/04/27(木) 23:52:18

    「今あるのはこのぐらいだな。ウタはどれにする?」

    「んー、どうしよっかなー……」


    そういう未知の世界を体験するために、勇気を出して新しい扉を開いたんだ。

    怖気付いてる場合じゃない。みんなには色々迷惑かけちゃうかもしれないけど……


    ルフィが隣にいてくれるから、私はもっと勇気を出せる。


    ルフィ、私の夢を後押ししてくれてありがとう。

    私にも、ルフィの夢を応援させてね。

    ニオイが分かるぐらいの、一番近くの特等席でね。


    「……あ、これ……」


    ふと、目についた香料を手に取ってみる。

    あの日私に勇気をくれた、ジャスミンの花の香りだった。



    「……ふふ、これにしよーっと!」

  • 78123/04/27(木) 23:53:13

    お し ま い

  • 79二次元好きの匿名さん23/04/27(木) 23:55:12

    乙でした!

  • 80123/04/27(木) 23:59:57

    性癖丸出しのスレタイで何ヶ月もスレ一覧に居座ってすまねェ

    こんなに長くなるとはおれも思ってなかったよ


    あともう読んでるか分かんねェけどPART1の>>26でSS投げてくれた文豪屋

    あんたのおかげで刺激されておれはここまで書けたんだありがとう



    というわけでこれにて完結と致します

    最後までお付き合い頂きどうもありがとうございました

  • 81二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 00:01:32

    お疲れ様でした!
    お話で毎日とても楽しく読ませていただきました!
    この二人の関係性史上最高に可愛くて萌えが止まらん

  • 82123/04/28(金) 00:08:03

    ホォ~

  • 83二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 00:12:18

    完結ありがとう!
    毎晩の楽しみが減ってしまう…

  • 84二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 00:19:40

    これ言われるの苦手な人もいると聞いたことあるけどあえて言わせてください
    小説投稿サイトに上げる予定があったら教えてほしいです

  • 85二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 00:35:14

    お疲れ様でした!!

  • 86123/04/28(金) 00:44:23

    >>84

    長すぎて面倒臭いので多分ないです

  • 87二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 00:58:52

    >>86

    ありがとうございます

    このスレを大切にさせていただきます

  • 88二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 01:31:37

    お疲れ様でした!新作待ってます!

  • 89二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 01:55:49

    このスレがまだパート2だった頃にタイトルに目を引かれ読みはじめてここまで追ってきたけどメチャクチャ面白かった!本当にお疲れ様でした!

  • 90二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 05:16:43

    完結お疲れ様です
    人生はこれからだって希望に満ちてていい終わり方
    新作あれば待ってるぜ

  • 91二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 06:57:25

    長期間お疲れ様でした!!

  • 92二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 11:48:26

    良き作品であった...

  • 93二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 13:03:53

    そういえばチャルロスおじさん1レスで処理されてたな…

  • 94二次元好きの匿名さん23/04/28(金) 23:05:17

    初期から読ませていただいてました
    素晴らしい作品をありがとうございました

  • 95二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 08:29:38

    このレスは削除されています

  • 96二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 09:29:44

    素晴らしい作品だった…

  • 97二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 10:35:07

    ありがとう…!
    それしか言う言葉が見つからない…!

  • 98二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 12:46:12

    完結おめでとうありがとうお疲れさま!
    でも終わっちゃったの寂しい……

  • 99二次元好きの匿名さん23/04/29(土) 21:37:14

    オマケでカイドウ戦後のワノ国の一幕ないかなーと思ったり・・・

  • 100123/04/29(土) 23:54:38

    無いなあ

  • 101二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 01:20:32

    おっ、フェチっぽいスレ発見!という感じでこのスレを読み始めたらとんでもない大作になってビックリだよ

  • 102二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 10:21:14

    >>100

    そっかー、残念

  • 103二次元好きの匿名さん23/04/30(日) 21:12:39

    このレスは削除されています

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