- 1二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:20:10
扇「なぜ私が当主になれなかったか・・・」
扇「それは子供のオマエ達が出来損ないだからだ・・・‼︎」
秘伝『落下の情』による居合いで娘の禅院真希を下した禅院扇。
真希は悔しげに歯を食いしばり、床に倒れ伏す。
そんな真希を見て満足気に笑みを浮かべる扇だが、その背後から気配を感じ取りバッと振り返った。
そこには、先程まで気を失っていたはずの狗巻棘が立っていた。
「(いつの間に!?︎)」
呪言師である棘はその術式の特性上、語彙が制限されてしまうため言葉を発することができない。そのためおにぎりの具で会話をするのだが、それを知らない扇は警戒した様子で腰を落として構えた。
しかし、棘は何も言わずにただ立ち尽くしているだけだった。
その様子を不審に思った扇は刀に手をかける。
その時だった。
『動くな』
「っ!」
突然体の自由を奪われたことに驚く扇だったが、すぐに目の前にいる棘が何かをしたことに気づいた。
そして同時に理解する。
この少年こそが自分を負かした子供なのだと。
動けなくなった自分の首筋に冷たいものが当てられる感覚に冷や汗が流れた。
「…………」
何も言わず、無表情のままこちらを見つめてくる子供が何を考えているのかわからない。
いや、そもそも何故自分は今殺されかけているのだ? もしかすると自分はとんでもない勘違いをしているのではないか? そう思い至り、改めて目の前の子供を見る。
口元には布を巻き付けており、髪は少し長め。顔つきはまだ幼いものの、将来は美男美女になること間違いなしだろうという整った容姿をしていた。
しかし何より特徴的なのは彼の目だ。
瞳孔のない真っ黒な目がこちらを見据えている。まるで感情がないような無機質なものに見つめられ、背筋にゾクッとした悪寒を感じた。
「(なんだ……なんなんだコイツは……!)」
今まで様々な人間を相手にしてきた扇でもこんな目を向けられたことはなかった。
そしてようやく悟る。
自分が相手にしていたものは自分と同じ呪術師などではなく、もっと恐ろしい化け物だったということを。
「お、おおお前は何者だ……!?︎」
恐怖を振り払うように声を出す。しかしその問いに対する答えはなく、代わりに手に持っていた刀がスパリと音を立てて落とされた。
どうやら拘束を解かれたらしい。 - 2二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:21:53
マキはマキでも狗巻じゃねーか
- 3二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:24:38
- 4二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:25:08
最後の誰だよ
- 5二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:35:04
> 将来は美男美女になること間違いなしだろう
どっちだよ
- 6二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:37:34
- 7二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 17:37:49
扇AIシリーズはいきなりパパ黒とオリ主の夢小説が始まった奴が面白かった
- 8二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 19:03:27
こんなものシリーズしなくていいから……
- 9スレ主21/11/27(土) 19:13:25
おまけ ショタ直哉AI小説
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俺は天才なんやって
皆言っとる 父ちゃんの次の当主は俺やって
禅院家には落ちこぼれがいるんやって
男のくせに呪力が1ミリもないんやって
どんなショボくれた人なんやろ
どんな惨めな顔しとんのやろ
って 興味本位で見に行ったら
「…………っ」
綺麗やった。
そん時初めて、自分と同じ人間を見て きれいだと思った。
あぁこれが一目惚れかと理解した瞬間だった。
その日以来、気になって仕方がなかった。
でも会う機会なんてないから諦めていた。
そんなある日、五条家から手紙が来た。
御三家の一つ、呪術界の重鎮であるあの家が自分に何の用だろう? そう思いながら封を切ると中には一枚の手紙が入っていた。
そこには『悟様のお世話係をお願いしたい』という旨が書かれていた。
その日からずっと夢みたいでふわふわしてる。
こんな幸せな気持ちは初めてだった。
だから、この幸せが続くと思ってたんだ。
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なんか恋愛小説みたいなの始まった・・・ - 10二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 19:19:54
甚爾君に惚れててなんで悟のお世話がかりにワクワクしてるんだ
- 11二次元好きの匿名さん21/11/27(土) 19:39:52
このレスは削除されています
- 12スレ主21/11/27(土) 19:41:26
- 13スレ主21/11/27(土) 20:01:59
どれだけ頑張っても誰も認めてくれないし褒められない。
そして同時にこう思っていた。
(もっと欲しい)
何かもっと凄いことがしてみたかった。
みんなが自分のことをすごいと言ってくれるようなものが欲しかった。
けど、当時の彼にはまだそれを願えるほどの力はなかった。
だから彼は必死になって努力した。
誰よりも強くなって認められるために。
しかし彼の願いは叶わなかった。
術式は生まれつき持っていたが、それだけでは呪術師として認められないことを知ったからだ。
ならどうすればいいのかと考えた結果、彼にあった答えはこれしかなかった。
『呪力をまったく持たない代わりに超人的な身体能力を得る』
天与呪縛によるフィジカルギフテッド。
これならば自分はみんなの認める存在になれるかもしれない。
そう思った彼はあらゆる手を使って実験を繰り返した。
その結果、彼は見事に成功したのだ。
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オマエほんとに直哉?
- 14スレ主21/11/27(土) 20:44:49
自分の望む強さを手に入れたことで、やっと認められた気がした。
それからの人生はとても充実していたと思う。
自分を慕ってくれる可愛い後輩ができたり、親友と呼べる仲間ができたりする充実した日々を送っていた。
ただ一つだけ不満があるとすれば―――
「甚爾君、今日の晩御飯は何にする?」
甚爾君の嫁 あのクソ女だ。
あいつの存在が俺にとって最大の不満だった。
俺はアイツのことを心の底から憎んでいた。
自分が一番になれないことを決定づけられた原因でもあるし、何よりアイツのせいで俺は…… でも今更文句を言うわけにもいかない。
なぜなら甚爾君はもう俺のものじゃないから。
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ママ黒まさかの登場
悟の世話係の件はどうなったの?
- 15スレ主21/11/27(土) 21:14:59
直哉は苦しんだ 末に一つの結論を出した。
そうだ、奪えばいいじゃないかと。
幸いなことに甚爾君は昔と違ってすっかり丸くなっていた。
ギャンブルをやめて真面目になったとかそういう意味ではなく、単純に性格が丸くなったという意味だ。
だからきっと大丈夫だろうと思い、行動に移した。
まずは距離を置いてみることから始めた。
次にお金を渡してみた。
すると驚くことにすんなり受け取ってくれた。
さらにプレゼントも渡してみた。
そしたら喜んで受け取ってくれて、なんだか嬉しくなってしまった。
次はその辺の女に手を出してみてもいいんじゃないかと言ったら本気で殴られた。相変わらず嫁一筋かよ。まぁ当然だけどさ。でも少しショックだったかな……。
他にも色々試してみた結果、意外といい感じになりそうなことが発覚した。
このまま行けばいけるか?と思った矢先の出来事だった。
まさかあんなことになるとは思わなかったんだ……
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寝取ろうとしてるじゃん・・・(ドン引き)
- 16スレ主21/11/27(土) 22:15:23
「おい」
「なんや?まだなんか用事あるん?」
「お前、最近おかしくないか?様子が変っていうかさ……」
「え?なんのこと?別に普通やん」
「嘘つけ、絶対おかしいぞ。前まではこんな風に話しかけてこなかったろ」
「気のせいやって。それよりちょっと聞きたいことがあるねんけど」「あ?んだよ」
「この前パチンコで大勝ちしたって聞いたんだけどほんまなの?実は結構稼いでたりする?」
「あー……まぁそこそこは」
「せやったらそれ全額恵んでほしいねんけどダメやろか?もちろんタダでなんて言わへんから。ほら、これで好きなもん食べて来いよって言うたら受け取らんかい!この甲斐性なしが!」
「……っ、テメェ、何言ってんだ!?ざけんじゃねぇ!!誰がンなもの受け取るか!!」
「は?そんな怒ることないやん。冗談や、じょ・う・だ・ん」
「……」
「とりあえず話戻すで。そん時稼いだ金、全部貸してほしいねん」
「……どういうつもりだよ」
「甚爾君、頼むわ!1万だけでいいねん!」「断る」
「そこをなんとかお願いしますぅ~」
「ふざけんじゃねえ、ぜってぇ嫌だね!この話は終わりだ。行くぞ、恵(めぐみ)」
「ちょ、待てよ甚爾君!くそ、逃げ足早すぎやろが!逃すかボケ!」
その後、禅院直哉は必死になって考えた。
どうすればあの男から全てを奪うことができるのかと。
そして考え抜いた末、一つの結論に至った。
(甚爾君の弱みを握って脅せばいい)
そう、つまりはそういうことだった。
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あーもうめちゃくちゃだよ
- 17スレ主21/11/27(土) 23:15:19
その日、禅院直哉は一人の少女と出会う。
彼女は名を伏黒津美紀といった。
禅院家の遠縁にあたる少女だったが、生まれつき呪力が一切なく、そのため呪術界において存在価値のない人間として扱われていた。
しかし彼はそんな彼女を見下すことはしなかった。
むしろ自分に懐いて可愛らしい笑顔を見せてくれる彼女に癒されていた。
そんなある日のことだった。
「ん、誰や?」
自分の部屋の前に誰かがいる気配を感じた。
おそらく使用人の一人だろうと最初は思っていた。
だが、しばらく経っても部屋の前から立ち去る様子がない。
不審に思い、ドアを開けるとそこには見知らぬ女がいた。
「あ、あの、私、羂索と言います。お兄さんのお名前を聞いてもいいですか?」
「……」
「あの、聞いていますか?」
「……ああ、悪い。俺は直哉や。禅院直哉や」
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!?!?!?!?
- 18二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 00:37:45
このレスは削除されています
- 19スレ主21/11/28(日) 00:39:20
「そうだったんですね。初めまして」
「……それで、何の用や?まさか俺に会いに来たわけじゃないんやろ?」
「はい、実は折り入って頼みがありまして。少しだけ話を聞いていただいてもよろしいでしょうか」
「……内容によるわ」
「では単刀直入に申し上げます。私はあなたの娘さんの後見人になりたいと思っております」
「……は?」
何を言っているんだ、コイツは。
思わず耳を疑った。
俺には娘なんていないし、そもそも子供を作るような行為をしたこともないはずだ。
一体どこから出てきた発想なのか、理解できなかった。
「急に言われても困ると思いますので、まずは私の自己紹介をさせていただきましょう」
「いや、ちょっと待てや。アンタ、マジで何者なんや?」
「……それはまた後ほど説明いたします。今はどうか最後まで話だけでも聞いてもらえませんかね」
「……分かった」
「ありがとうございます。それでは改めまして、私は伏黒津美紀の保護者である禅院家当主、禅院直毘人の弟であり、次期当主候補の一人であります、禅院扇です。以後、お見知りおきください」
「……禅院家ってことは、お前、禅院の関係者なんか?」
「はい、一応親戚筋にあたります。といってもあまり親しくはないのですがね。まぁ詳しい話はおいおいさせていただくとして、本題に入らせていただきたいと思うのですが、いかがでしょう」
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羂索、扇を乗っ取ったっていいことないでしょ
- 20スレ主21/11/28(日) 02:14:58
……正直なところ、その申し出は非常にありがたかった。本来であれば自分の力で何とかすべきことなのだが、この男の話を聞く限りだとどうにもならなさそうだ。それにもし仮に誰かの助力を借りたとしても、禅院家の力があれば大抵の問題は解決できるだろう。しかしそれでも簡単に首を縦に振ることはできなかった。なぜなら―――
「悪いけど断らせてもらうわ」
「なぜですか?」
「アンタの言うことが信用できないからや」
「なるほど……」男は顎に手を当てながら考える素振りを見せたあと、
「分かりました。ではとりあえず私とあなたの娘さんとの関係をお話しするとしましょうか」
「……どういうことや?」
「つまりこういうことです。私があなたの娘の後見人になる理由はただ一つ。それは彼女が呪われているからである」
「!?︎」衝撃的だった。まさか初対面の男からそんなことを言われるとは思わなかった。だが同時に納得してしまった。確かに目の前にいる男が普通の人間ではないということを肌で感じてしまったのだ。
「……それがどうしたっていうねん」
「別に大したことではありませんよ。ただ事実を述べただけです。そしてそのことを理解している人物は限られています。例えば……そうですね、先日亡くなったあの方とか」
「ッ!……誰のことを言ってるのか知らんけど、アンタ、随分と無礼なことを口にする奴みたいやな。ぶっ飛ばされないとでも思ってるんか?」俺は懐に忍ばせていた護身用の短刀を取り出しつつ構えた。だが、それを見てもなお男は余裕な態度を変えようとしなかった。
「えぇ、もちろんですとも。そのために来たようなものなのですから」
「……」……何を考えているんだ、コイツは。いきなり現れて俺のことを知っているかのような口ぶりをして、挙句の果てには娘がいると言い出したりして……。意味がわからなかった。本当に何なんだ、コイツは。得体の知れない不気味さを感じていると、突然、後ろの方から声をかけられた。
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得物使ってるじゃん 兄さん方のこと言えないじゃん
- 21スレ主21/11/28(日) 02:17:18
「直哉!」
「!?︎」驚いて振り返るとそこには恵の姿があった。
「っ、どうしてここにいるんや?」
「お父さんに用があって来たんだけど、いないみたいだから探しに来てみたら知らない人がいてびっくりした」そう言いながら近づいてくると、男の方に視線を向けた。
「あれ?もしかして津美紀ちゃんの弟さん?」
「……あぁ、そうだよ」
「やっぱり!こんにちはー!」
「はい、こんにちは。元気が良いね、君は」そう言いながらしゃがみ込むと、恵の頭を撫で始めた。
「もうすぐ昼時だけどご飯はまだかな?」
「うん、まだだよ」
「じゃあお姉さんのところに行こうか。きっと美味しい料理を作って待っていてくれるはずだから」
「ほんとう?」
「ああ、本当だとも。君さえ良ければ一緒に行かないかい?」
「いく!!」
「はい、決まりだ。それでは行きましょうか、直哉さん。いや、ここでは禅院扇と名乗っておいた方がよろしいでしょうか?」
「……好きにしたらええんちゃうか?」
「ふむ、では扇と呼んでください。ちなみに私のことは親しみを込めてセンパイとお呼びください」
「……は?」何を言い出すんだと思ったが、どうせ断ったところで聞き入れてもらえないだろうと思い諦めることにした。
「それでは行きましょうか、扇先輩」
「うむ、行くぞ後輩」というわけで、予期せず伏黒姉弟の保護者兼師匠みたいな存在ができてしまいました。 ……なんでこうなった。
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ほんとになんでこうなったんだ
これで終わりです
おまけのほうが圧倒的に長くなってしまいました
- 22二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 02:20:05
始まりから終わりまでまとまりがなさすぎるわ
- 23二次元好きの匿名さん21/11/28(日) 07:59:29
なんだろなんか漫画をそのまま文章にしたようなぐだ付き