[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その4

  • 1123/06/20(火) 22:26:57

    これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその4です
    6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在逃避行編は終了し、監禁編を連載しています

    以下注意事項です
    ・4号×スレッタ
    ・独自設定、捏造過多※1
    ・犯罪行為、残酷な描写あり
    ・元スレに書かれたセリフの使用※2

    ※1)このSSの設定は基本的にアニメ本編とはだいぶ剥離しています。独自設定がとても多いので、どうしても気になる方はブラウザバックしてください
    ※2)元スレに書かれたセリフの使用は、意図せず思わぬ使い方をしている可能性があります。その際はお申し出くだされば、出来る限り修正をかけます

  • 2123/06/20(火) 22:27:13

    参考にした元スレはこちら↓

    [閲注]ごめんねスレッタ・マーキュリー|あにまん掲示板でも逃げようとしても無駄だよ。拘束は絶対に外さない。2人でペイルやシン・セー、ガンダムから逃げよう。僕のことを嫌ってもかまわない。僕はただ、君を二度とあんな目に合わせたくない。(ここで逃げれば(株)G…bbs.animanch.com

    元スレを参考にスレ主が書いたSSスレその1はこちら↓

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレです6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています参考にした元ス…bbs.animanch.com

    その2はこちら↓(※冒頭に逃避行編のSSをまとめて載せてあります)

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その2|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレのその2です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在…bbs.animanch.com

    その3はこちら↓

    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その3|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその3です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com
  • 3123/06/20(火) 22:27:53
  • 4123/06/20(火) 22:28:37

    スレにて頂いた素敵な絵です。今回のスレ画像にも使わせてもらっています


    元の髪バージョン

    髪染めバージョン

    今回のスレ画像の元絵

    スレ主が勝手に塗った今回のスレ画像

  • 5123/06/20(火) 22:29:36

    今まで書いたSSです。けっこう数が多いのでフロント脱出編と地球降下編は省略しています

    1話~17話をお読みになりたい場合は>>2に載せてある1スレ目を最初から、又は2スレ目の冒頭をご覧ください

    【監禁編】①

    ※基本的にこちらに掲載するSSは閲覧注意が前提となりますので、ご注意ください

    18話~21話

    ごめんねスレッタ・マーキュリー─ままごとのような生活─ アパートに引っ越してから1週間が経った。

     初日や次の日はバタバタしていたが、これくらい時間が経つと新しい生活にも慣れてくる。

     今のところは食事は出来合いの物を買ってきて、洗濯は一階にあるランドリースペースで洗っている。掃除はこまめにして、できるだけ清潔を保っていた。

     総括すると、概ね快適に過ごせている。

     自然とルーチンワークが出来上がって来たのだが、ここに来て新しい事に挑戦しようと声を上げた者がいた。

    「お料理を…作ってみようと思います」

     少し緊張で硬くなった声音で、スレッタ・マーキュリーはそう宣言した。


     自炊をする、と簡単に言ったが。実は料理を作った記憶などエラン・ケレスには存在していなかった。

     一番古い記憶はたしか、スレッタとの決闘で取り戻した誕生日を祝ってくれた誰かの記憶だ。その後はずいぶんと飛んで、ペイル社の訓練生時代になる。

     ペイル社では一般的な勉強の他に、宇宙空間での身の動かし方、モビルスーツの訓練、重火器の取り扱い方、その他様々な技能の学習をしていた。

     ただ生活全般の知恵は教わらなかった。必要がなかったからだ。

     食事など出されたものをただ胃に流し込むだけの時間で、作ろうという発想すらなかった。…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー─硬実種子の迷い(前編)─※題名は4号のことですが、スレッタ視点です


     夕飯を食べてしばらくした後。姿見の前にいるスレッタ・マーキュリーの姿はいつもの部屋着とは違っていた。

     久しぶりに外出用の服に着替え、以前に買ったままになっていたカツラを手に持っている。

     鏡を見ながら慎重にカツラを被ると、出来上がったのは少し印象の違うスレッタだ。

     カツラの髪を手櫛で整え、なんとなしに目線を下に向ける。ヒラヒラとしたスカートが目に鮮やかで、見ていて楽しい。

     この辺りでは治安がいいから大丈夫ということで、大胆にも薄手のワンピースを選んでみた。

     具合が悪くならないように暑さ対策が主な理由だが、他の目的も一応、ある。上に軽い上着を羽織っているので、肌の露出自体は少ない。

     カツラは濃いこげ茶色をしていて、スレッタの髪には及ばないがフワフワとカーブを描いている、柔らかい印象のくせ毛仕様のものだった。

     あとはここへ来た初日に買っていた、お気に入りの可愛らしいサンダルを履いたら完成だ。

     スレッタは大きめの鏡で自分の姿を改めて確認した。

     ───うん、大丈夫だよね。変なところはない…はず!

     少し自信はないが、普段はあまりしないおしゃれに心が浮き立つ。…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー─硬実種子の迷い(後編)─ 何となく無言になったまま、スレッタ・マーキュリーとエラン・ケレスの2人は夜の町を歩いていた。

     気まずさはなく、ただほんの少しだけ気恥ずかしいような、くすぐったいような変な気分だ。

     エランの方が体温が高いようで、直接触れ合わせた手のひらが温かい。触れ合った手から熱が伝搬して、スレッタの体温も上がっていくようだった。

     歩いているうちに少しずつ人が増えて来る。エランとの手繋ぎに集中していたスレッタは、ふと辺りを見回してそれに気づいた。

     ナイトマーケットが近いんだろうか。そういえば、周辺の明かりも増えている気がする。

     キョロキョロと周辺の観察をし始めると、ふと目に留まったのは1組の男女だった。

     仲良さげに腕を組んで歩いているのは、あまり自分たちと変わらないくらいの少年少女だ。

     彼らは笑顔で、ほっぺたに口がくっつきそうなほど近くでおしゃべりしては、楽しそうに笑っている。

     何かを言われたのだろうか。嬉しそうにはしゃいだ女の子が男の子の腕をぎゅっと両手で抱きしめて、柔らかそうな胸の間に閉じ込めていた。

    「………」

     何となくその2人の姿をスレッタとエランに置き換えてしまい、そんな想像をする自分が恥ずかしくなって俯いてしまう。…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー(美しい男 前編)※性格の悪いモブ視点、一人称SSです。とある病気を彷彿とさせる描写があります


    「若、見ました?新しい新入り」

     今日もいつものように重役出勤をした『俺』に、腰巾着をしている部下が面白そうに喋りかけて来た。

     ウチはアーシアンに珍しく幾つかの工場を持っているそれなりの金持ちだ。生活に困る事はなく、家は長男が継ぐために、三男である俺は悠々自適な毎日を過ごしている。

     ただ何もしないでいるのも世間体が悪い為、小さな工場の取締役として勤務している。特に仕事はせず、ぶらぶらと工場内を見学したり、工場長と世間話するだけの役職だ。

     だいたい昼くらいになってから出勤して、少々の退屈な時間を過ごしたら日が沈む前に帰宅する。家に帰る前にふらふらと遊びに出かけて、実際の帰宅は深夜くらいになる。そんな毎日だ。

     なので工場のことなど何も知らないし興味はない。実際それでいいと家族にも許されている。その代わり問題は起こすなよと口を酸っぱくして言われているけれど、はいはいと適当に返事をしている。

     そんな俺だから、もちろん新入りの事なんて知らない。工場長もわざわざそんな面白味もない事を口に出したりなんてしない。大体、工場に人が新…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー─美しい男(後編)─※性格の悪いモブ視点、一人称SSです。

    モブの頭が柔らかくなり、唐突にセンシティブ表現が挟まれます




     ───カリバン・エランス。

     それは俺がいま一番気になっている人物の名前だ。

     あの事件から1週間が過ぎた。あれだけモビルクラフトが暴れまわったなら復旧なんて無理だと思っていたのだが、数日の片づけを従業員総出で行ったところ、意外と何とかなってしまった。

     兄貴たちの工場からもいくらか人や物を回してもらって、色々調べたり復旧までのめどを立ててもらったりしたことも大きいらしい。

     俺は役員室に閉じこもっていたから知らないが、電源や重要なケーブル類といったものが奇跡的にすべて無事だったそうだ。派手に壊れたものはすべて替えの利くものばかりで、致命的なものではなかったらしい。けが人だって少なかったと聞く。ふ~~ん、て感じだ。

     まぁそんなどうでもいい話は置いておいて、あれから俺はカリバンの事を調べてみた。といっても取り巻きに言って書類を取り寄せて、あとはテキトーな噂話を聞いただけだ。

     彼は下級の市民IDを持っていた。履歴書ではスペーシアンの家に奉公しながらどこかの学校に通っていたと書いてある。学校を卒業して地球へと戻って来たらしい。…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー─平穏な朝の終わり─ 朝の光が差し込む室内で、エラン・ケレスは静かに目を覚ました。

    「………」

     自室のベッドの上でむくりと起き上がり、鈍く痛む頭を押さえながら息をつく。

     今日もまた何らかの悪夢を見た。その代わり、忘れていた事柄を思い出した。

     珍しい事にペイルにいた頃よりも更に前……村で家族と住んでいた時の記憶だった。

     近所には規模が小さいが畜産を営んでいる家があり、よく手伝いをしては卵やミルクを分けてもらっていた。

     一緒に手伝いをする誰かがいた気がするのだが、顔まではよく分からなかった。あの『〇〇兄』と当時の自分が呼んでいた少年だろうか。…そんな気がする。

     どうせならその辺りも思い出せばよかったのに、エランはため息を吐きながらベッドからゆっくりと起き上がった。

     少し頭は痛いが、これくらいなら問題ない。地球に降りた辺りからなぜか体調も良く、エランは概ね自分の状態に満足していた。

     気付けばこのアパートに越してきてから一月近くが過ぎている。最初はどうなる事かと思ったが、最近は日々の生活も安定していた。


     部屋から出ると、暑い空気が体に纏わりついてくる。エランはすぐにダイニングに行き、真っ先にエアコンの電源をつけた。…
    telegra.ph
  • 6123/06/20(火) 22:30:15

    【監禁編】②

    ※こちらも引き続き閲覧注意が前提となります

    22話~23話

    ごめんねスレッタ・マーキュリー─ぼくとはちがうきみ─※生々しい描写、流血表現、若干のセンシティブがあります


     モビルクラフトを所定の位置に止めると、エラン・ケレスはため息を吐いた。

     今日もモビルクラフトを使った仕事は滞りなく終わらせる事ができた。けれど、きっと業務外の仕事がやって来るだろうことは分かっていた。

    「おい新入りぃ!搬入が終わったならさっさと降りて来いっ。今日も指導してやるからなっ」

    「………」

     最近はエランの仕事が終わる時間を見計らって、毎日のようにやって来る老人がいるからだ。

     エランは体は小さいのに無駄に声の大きいその人物のことが、はっきり言って苦手だった。

    「…クーフェイさん。言っていなかったかもしれませんが、自分は正規の社員ではありません」

    「そんなもん見てれば分かるわ。ゴチャゴチャ言っとらんで早く来い」

    「………」

     今日は同居人であるスレッタ・マーキュリーの様子が少し気になったので、正直に言えば早く帰ってしまいたかった。

     昼休憩の時に連絡したときは、具合が悪いという訳ではないようだったが…。

     それでもどことなく声に張りがないように感じてしまい、エランは作業中も落ち着かなくなっていた。

    「その、クーフェイさん。今日は少し早くに…」…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー─奈落の夢(前編)─※児童性的搾取を思わせる表現、若干のセンシティブ表現があります。


     夢を見る。いつもの夢を。

     まだ自分の記憶が今よりも残っていたあの頃。『エラン・ケレス』の姿に変えられてからそれほど経っていなかった昔の夢だ。

     そこでの自分は、様々な学習をさせられていた。本物の代わりに通う事になる学園のカリキュラムを、早急に詰め込む必要があったからだ。

     強化人士として選ばれる前にも基礎的な学習はしていたが、より専門的なものに切り替えられ、当時の自分は追い込まれていた。

     なにせ学習以外にも強化人士としての仕事も並行して行わなくてはいけない。学習と実験、どちらか一方ではなく、両方ともに高水準を求められた。

     散々に体や脳を酷使されたあと、最後に一日の仕上げとして調整台の上でパーメットを流される。具体的に何をしているのかは知らないが、強化人士としてのパフォーマンスを維持するために必要なものなのだと聞かされていた。

     調整が終わると、いつもぐったりと脱力して台の上に凭れ掛かってしまう。調整中の痛みや苦しみから解放され、後に残るのは体をすぐには動かせないほどの深い倦怠感だけだ。

     そんな自分の体を、今日も誰かの手が触り始…
    telegra.ph
    ごめんねスレッタ・マーキュリー─奈落の夢(後編)─※センシティブな表現、無理矢理な行為、嘔吐表現などが含まれます


     ここへ来てからエラン・ケレスは随分と体調が良くなっている。へばりつくような倦怠感が軽くなり、頭痛すら感じない日が多くなっている。

     相変わらず悪夢は見るようだが、覚えていないのだから実害はない。最近は昔の記憶も増えて、よく一緒にいた○○兄は実の兄弟ではなく従弟なのだという事も思い出した。

     正直に言うと意外だった。記憶の中の自分と彼はとても仲が良かったので、てっきり兄弟だと思っていたのだ。

     けれど大事な家族である事には変わりない。

     彼の事を思うと、心が浮き立つと同時に沈み込んでいく感覚を覚える。

     自分にも家族がいたのだという得も言われぬ安心感。しかし途端にそれは彼が無事でいるのか分からない不安に取って代わられる。

     彼は今もペイルに囚われているのだろうか。それとも…もう、『解放』されてしまったのだろうか…。それすらも今のエランには分からない。

    「エランさん、おはようございます」

    「おはよう、スレッタ・マーキュリー」

     どちらにしろ、自分はもうとっくに彼女を選んでしまっている。たとえ彼の記憶があったままだとしても、スレッタ・マーキュ…
    telegra.ph

    現在の作品は以上です

    なお本編終了後の2人を書いた番外編、『こぼれ話』シリーズは本編が終わった後にこちらのスレに載せる予定となっています

    『こぼれ話』はフロント脱出編までの本編と共に、『書き逃げSS』さんのスレに掲載されています


    さらに最近公開し始めた、物語の合間のエピソードを書いた『端切れ話』シリーズですが、こちらはまだきちんと纏めてはいません。お読みになりたい場合はスレ2の後半からスレ3の各レスを見て頂くようお願いします

  • 7123/06/20(火) 22:31:21

    端切れ話。監禁?編(お姫様抱っこ)

     エランが仕事に出かけている間、スレッタは家の中で自由に過ごしている。
     料理の研究をしたり、果物を食べたり、ストレッチをしたり、コミックを読んだり、掃除をしたり、その日によって色々だ。
     その中でも最近は新たな楽しみを覚えてしまった。暑い所の地域で推奨されている行為、シエスタである。
     要するにお昼寝だ。日が出ている一番暑い時間帯に眠り、体力を消費しないようにするためのものだ。それどころか午前中に減った体力を回復すらさせるかもしれない。実に理にかなった行動だ。
     実はスレッタがいる室内は昼寝をする必要がないくらい涼しいのだが、一度横になったら何だか癖になってしまった。ソファに寝そべるのがなんとも心地よくて、密かにマイブームになっている。
     それと言うのもこのソファが気持ちいいのがいけない。心の中で理不尽な八つ当たりをしながら、スレッタは丁寧にタオルを敷くとそのままソファに寝転がった。
     とある事情で飾り布は剝がしてしまったが、タオルが間にあれば汚れることもない。頭を預けるクッションと、体の上にもかけるもう1枚のタオルを用意すれば、寝る準備は完璧である。
     スレッタは満足して目を閉じた。暫くこうしておけばスゥっと意識が落ちて来る。
     よほど体調が悪くなければ30分から1時間。それくらいで自然と目が覚める。
     だから目覚ましなども掛けないし、この日も普通に起きるつもりでいた。
     前日に面白いコミックを見つけて夜更かしをしたことなど、すっかり頭から消えていた。

     ゆらゆらする。
     スレッタは夢の中で、母の胸に抱かれていた。
     本当に、うんと小さい頃の話だ。物心つくかつかないかの、幼いスレッタの思い出だった。
     スレッタは心地よさにうっとりと笑みを浮かべつつ、同時に少し様子がおかしい事に気が付いた。
     触れているのは背中と膝の裏だけで、母の柔らかい胸の感触はどこにもなかった。
     不満に思ったスレッタは何とか腕を動かして、母の胸を探り当てようとする。
     さわり。
     服の感触がする。でもまだ胸は見つからない。
     さわさわ。
     もっと触る。まだ見つからない。
     何だか探り始めてから、ゆらゆらするのが止まったようだ。母が歩いたり体を揺らしたりする振動が好きなのに、それがピッタリと無くなってしまった。

  • 8123/06/20(火) 22:31:50

    >>7

     スレッタは不満げにむぅっと口を付き出すと、少し頑張ることにした。

     先ほど触った時に首と肩の感触は見つけてある。その割に胸は見つからなかったが、さすがに首に手を回して抱き着けば行方不明の母の胸も見つかるだろう。

     理路整然とした考えに満足して、えいやっとスレッタは上半身を起き上がらせた。

     そのまま相手の首に手を回し、ぐりぐりと頭をすりつける。

     ・・・と、急にガクンと下に落ちる感覚がした。無重力から重力圏に入ってしまったかのような衝撃に、驚いたスレッタは首に手を回して頭を擦り付けた体制のまま固まった。

    「………」

     どうやら衝撃は収まったようだ。すっかり目が覚めたスレッタが頭を上げると、すぐ近く、ものすごく近くにエランの顔があった。

    「!?」

     声も出せずにビックリする。見るとエランは床に膝を立てて、かろうじてスレッタを抱き上げている状態だった。

    「………ごめん、ちょっと手を滑らせた」

    「は、は、…はぃ…」

     起きたのだからもういいだろう、と言うようにスレッタはすぐにエランの手から解放された。立ち上がったスレッタは、起き上がろうとしている彼を混乱したまま見つめてしまう。

    「帰ってきたらきみがソファで寝ていたんだ。風邪を引いたら大変だと思ってベッドまで移動させようとしたんだけど、今度から無理に移動させる前に上に何か掛けるか声を掛けるようにするよ。…その、風邪を引いたらいけないから」

     エランは常に無いほど早口で言葉を喋ると、少し部屋で休んでいるね、とすぐに自室へ引っ込んでしまった。

     まだスレッタは事態を把握していなかったが、先ほどの体勢、夢の内容、手や頭に残った感触を思い出して───次の瞬間、爆発した。

    「お、お、おひめさまだっこぉ…!?」

     しかもエランに抱き着いて頭をぐりぐりしている。すごい事をしてしまった。

     焦りに焦ったスレッタはその後挙動不審になった。混乱したままついつい夕食づくりを忘れてしまったのだが、エランは快く許してくれた。

     その際の彼はほんの少し頬が赤く、少しソワソワしているようだったが、慌てていたスレッタが気付く事はまったくなかった。


     スレッタ流血事件が起きてから、1週間後の話である。

  • 9二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 22:38:21

    あぁ~可愛いいんじゃぁ~~~

  • 10二次元好きの匿名さん23/06/20(火) 22:45:01

    ヒーーかわいいーーー!!!!
    爆発して挙動不審になるスレッタもソワソワする4号もかわいーーー!!!
    はぁ…実に美味しいものをありがとうございます…

  • 11123/06/20(火) 22:50:50

    >>9

    >>10

    感想ありがとうございます

    もだもだしている2人を書くのはとても楽しいです。心が洗われます


    これで今のところのリクエストSSはすべて終了となります。前回のスレにてまた新たなリクエストを受け付けていますので、読みたいものがあればぜひお書きください




    ・・・という訳でまたもや新しいスレを立ててしまいました

    前回のスレより本編を進められるよう頑張りたいと思います


    あとこちらご報告ですが、レス5にて前回使った文をそのままコピペしたらレス2に誘導できなくなっていました

    特に致命的なものではないと思いますのでそのままにしておきますが、次回は気を付けたいと思います

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 01:04:31

    >>8

    4号がスレッタは女性であるとしっかり意識してからのこれ……!!ありがたい 事件の時も横抱きしてた?けどそれどころじゃなかっただろうから真っ当にドキドキ♡できて良かったねスレッタ

  • 13123/06/21(水) 01:50:27

    >>12

    感想ありがとうございます。寝る前に感想返し&ご報告です


    流血事件の時は横抱きというよりも縦抱きでした

    こうスレッタの太ももの部分を腕で支えて背中に手を添え、スレッタ自身には4号に少し寄りかかってもらった感じです

    シーツを腰から下にたくさん巻いたので、直接肌に触ったりはしてないです

    本編では緊急性を表現するために、どんな体勢で移動したかを省略してました

    あの時も体の距離は割と近かったですが、そんな悠長な事を意識していられる状況ではなかったので、両者ともにノーカンみたいな扱いになってます


    今回はスレッタの方がばっちりセクハラしてます。ペタペタ触って胸がない!とスレッタは憤ってましたが、もちろん4号の胸はペタペタ触られてました。その後頭をぐりぐりしてますが、この時に4号は足の力が抜けてあわや転倒の危機になりました。手を滑らせたと言うのは咄嗟の嘘だったりします

    時系列的にこの後の4号の夢でスレッタが初めてしっかりと姿を現し、それから加速度的にセンシティブが強くなってます




    ↓ここから下はご報告です

    おかげさまで今回もリクエストを沢山いただけました。書き込みありがとうございます


    『2人でご飯づくり』『風邪を引いた甘えんぼ4号&ちょっと嘘をつくスレッタ』『エレベーターに閉じ込められる2人』『手作りプレゼント』『ラッキースケベ』『同じベッドで同衾』


    リクエストは以上です

    この内のいくつかは本編で書こうと思っていたテーマとぶつかっていますが、少し趣向を変えて端切れ話として書いてみようかと思ってます

    個人的に『ラッキースケベ』がド直球すぎて好きです。読んでいてフフッてなります

  • 14123/06/21(水) 07:46:00

    そろそろ本編を上げたいのですが、もう少し時間がかかりそうです
    今日のところは昼と夜に裏話を上げたいと思います

    リクエストSSはもう少しお待ちください
    前回のスレのように端切れ話ばっかり書いて本編が進まないというのはアレなので、ペースを何とか調整しながら書きたいと思っています

    ではまた昼に

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 07:48:45

    お待ちしてます。

  • 16123/06/21(水) 14:46:20

    嬉しいお言葉ありがとうございます
    では裏話になります

    【23話。(奈落の夢 後編)の裏話】その①
    ※児童性的搾取について言及しています

    このSSにおける最センシティブ話です
    前半の夢でわずかに匂わせる程度だったスレッタの存在が少しずつ大きくなり、同時に4号の欲望が強くなっていきます
    これは4号からスレッタに対しての想いが強くなったせいでもありますが、直接的な原因は男性機能の回復にあります
    つまり今までの4号は完璧な男性とは言えませんでした(注:このSSのみの独自設定です)
    監禁?編に至るまでまったく性の匂いがしなかったのは、彼の精神性が幼いことも理由にありますが、男として機能不全を起こしていたからでもあります
    彼はある意味で天使や妖精のような存在だったのです

    とはいえ最初からこうではありませんでした。少年だった頃には普通に機能していたのです
    しかしエラン・ケレスの顔に整形することで、今まで逃れていた変態に目を付けられてしまいました
    なんと当時の担当者だったので、逃げ場はありませんでした
    影武者役という、他の実験体に比べれば多少は立場が保証されている存在の4号でしたが、そのことは知らされないまま事に及ばれました
    一応実験に支障が出ないように触るだけに留めていたようですが、潔癖気味な4号にとって恐ろしい時間であることに変わりありません
    結果としてベタベタ触られるのをひたすら我慢していた4号は、いつの間にか不能になっていたという訳です
    最初は精神的なものだけでしたが、実験やファラクトの操作を行ったことにより、データストームで肉体的にもダメージを受けました。結果として物理的な要因でも体が反応しにくくなっています
    その頃にはもう4号的には性的なものは出来れば避けたいものになっていたので、不能になってもあまり気にしなかったようです

    ですが最近になってその状態が改善されてきました
    フロント脱出編、地球降下編、監禁?編と、物語が進むにつれ彼の心はだんだんとスレッタに癒されて、何故か体調も回復してきました。そして、今回の男性機能復活に至った訳です
    今はショックで戸惑ってばかりの4号ですが、自分の体には嫌でも付き合わねばなりません
    これからの彼はどうにか日々を過ごしていく内に、自分の体の状態に少しずつ慣れて行くと思います

  • 17二次元好きの匿名さん23/06/21(水) 21:10:28

    ありがとうございます保守。

  • 18123/06/21(水) 22:02:53

    保守ありがとうございます。では裏話の続きです

    【23話。(奈落の夢 後編)の裏話】その②

    4号の見ている夢はある程度は過去をそのまま再現していますが、細部はまったく違っています
    顕著なのは触られている少年だった頃の4号の反応です。夢の中で彼は目に見えて怒ったり恥ずかしがったりしてますが、実はこちら、『4号が想像するスレッタの反応』が反映されており、実際の過去の反応とはまったく違っています
    もしスレッタが不逞の輩に体を触られたとして、彼女は相手に怒るのか。もしかしたらよく分からずに困惑するだけなのか。いや、羞恥で涙目になってしまうんじゃないか。そんな感じで4号が想像するたびに反応が変わっていってます
    4号自身はそんな不埒なことを自分が想像しているとは気付いていません。すべては無意識で行われています

    4号の内面を可視化するモニターのような役割を持っている少年4号ですが、後半につれてだんだんと相手を受け入れる方向に変化していきます。これは不特定多数ではなく、相手が今の自分のイメージで固定されていっているからです
    彼女に受け入れてもらいたいという思いが、触られている少年4号の態度の軟化に繋がっています
    途中であまりに現実と違うので違和感を感じてますが、それと入れ替わるように夢の中でスレッタが登場するので、結局そちらに意識が流れてしまっています。違和感をもっと大きく持てていたら、その時点で夢から覚めていたはずです
    この『4号が想像するスレッタの反応』は後半のセンシティブ部分、スレッタとの行為の途中ですべて彼女の反応として表に出ています。実際の反応は分からないので、とりあえず想像した反応は全部盛ってみたという所でしょうか

    話は戻りますが、一応それ以外でもちょくちょく現実と違ったところが出てきています
    たとえば実際には森の中でのランタンは制服を脱がす段階でもう付けていましたし、ベンチに連れて来た時にはきちんと服を着替えさせていました。さらに4号自身の部屋にスレッタが訪れた事実はありませんでした
    でも夢の中の4号はそういうものだと受け入れていました。夢の中ではしばしば常識が書き換えられたりしますが、この時の4号もそんな感じで特に違和感をもったりはしませんでした
    自分に都合が良い状況なので、とても受け入れやすかったのだと思います。夢の中だととても素直な4号なのでした

  • 19二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 01:24:25

    めっちゃ最高です保守

  • 20123/06/22(木) 08:10:50

    >>19

    保守と嬉しいお言葉ありがとうございます


    裏話の続きは昼過ぎにアップします

    夜の投稿分はまだ何も書いていないのですが、雑談か、突貫で書いた端切れ話か。その辺りを投稿しようかと思ってます

    本編はもう少しお待ちください

  • 21二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 12:03:19

    >>18

    4号君も男の子ですなぁ…。保守

  • 22123/06/22(木) 13:38:34

    保守ありがとうございます。最終的にどうなるかはさておき、今の4号はどんどん普通の男の子になっていってます
    では裏話の続きです

    【23話。(奈落の夢 後編)の裏話】その③

    夢の中でやたらとクローズアップされているスレッタ誘拐後の服を脱がせる場面ですが、当時の4号にはまったく下心はありませんでした
    この時点でスレッタに対して性的欲求がなかった理由。これは複合的な要因があると以前にコメントで返した覚えがあるのですが、ここまで本編を読まれた方は何となく分かって頂けているのではないかと思います

    ただ当時の4号に下心はまったくなくても、彼女を裸にした記憶自体は残っています
    スレッタを異性として意識していなかった頃の4号は、必要な行為だったと自分の中で納得していました。けれどスレッタに失礼なのであまり思い出さないように気を付けていました
    しかし下心が出来てしまった今はちょくちょく記憶の端に浮かび上がってしまいます。そしてその度にとんでもない事をしてしまったと心の中で冷汗をかいている状態です
    今さらスレッタに言うことも出来ないので、後ろめたい思いをしています
    それでも夢に見てしまうくらい、今の彼からすると魅力的な場面でした

    恐らく当時の4号と欲望に忠実な夢の中の4号を対面させたら、すごい勢いで喧嘩が勃発すると思います
    主に当時の4号がスレッタを守ろうとして攻撃的になると思われます
    よくよく考えればまだ数か月しか経っていないのですが、思えば遠くへ来てしまったな…と遠い目をしてしまいそうです
    でも変わってしまったモノは元には戻らないので、今の4号にスレッタを守ってもらう必要があります。まぁ現実の4号は夢の彼とは違い理性の方も強すぎる程にきちんとあるので、ナイト役としては十分です
    とはいっても、彼はスレッタを守れるのか。守るとしたら何から守るのか。果たしてその対応は正しいのか。そもそもスレッタを守ると言っても一体どこまでが守るべき範囲なのか
    これからの4号は色々と考えなければならないのかもしれません

  • 23二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 14:57:31

    プロスペラに娘の身体頂くよ〜(本当にそのままの意味)って脅してましたけど、プロスペラは娘の純潔が…ってなってたそうですが4号的にはそういう性的な意味含めた脅しも兼ねてるって自覚あったんですかね?

  • 24二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 22:22:54

    保守

  • 25123/06/22(木) 22:43:35

    保守やご質問ありがとうございます


    >>23

    せっかくなので雑談代わりに少し長く回答したいと思います


    結論から言うと、4号は性的なニュアンスを匂わせるつもりは一切ありませんでした


    この時の4号は追手の追及を緩める為に、色々と工作をしていました

    その中の一つにプロスペラへの宣言があるのですが、彼はその宣言の中でスレッタを攫うと言っています

    この攫うと言う言葉は、もっと詳しく言うと彼女と一緒に心中するという意味です


    スレッタをそのままにしておくと、いずれ彼女は心を壊されて体だけエリクトの器にされてしまいます(注:このSSでのプロスペラの目的はスレッタの体を使ったエリクトの復活です)。そして4号も処分間近で、普通に考えるとその命は長くはありません

    そこにモビルスーツを使っての死の偽装を行えば、暴走した4号がスレッタを伴って無理心中をしたというストーリーが出来上がります。いずれペイルだけでなくプロスペラ陣営にも大破したモビルスーツの件は知られるはずなので、4号の考え自体は間違ったものではありません

    少し捨て鉢になった態度をすることで、きちんとした計画的な犯行なのだという事実を見えづらくさせる効果も狙っています


    ここで少し4号とプロスペラの間で認識の違いが出てくるのが、「体もついでに頂いていくよ」という言葉の解釈の仕方です

    4号的には「心だけが死ぬよりも彼女は彼女として体ごと死んだ方がいいはずだ。だからあなたが欲しがっている体ごとついでに連れ去って無理心中する」という意味で言ったのですが

    プロスペラ的には「これから彼女と一緒に死ぬよ。でも心中したいほど恋焦がれた女性をせっかく攫うんだから、死ぬ前に彼女の体を楽しむことにする。つまりついでに処女もらうよ☆」という意味に聞こえました

    このプロスペラの解釈の仕方を聞いたら、当時の4号は怒ると思います。逆に今の4号なら確かに誤解されそうだなと理解を示すでしょう


    ついでにオマケも書いておきます

    ↓スレッタの貞操が奪われると嘆くプロスペラに対しての各自の反応↓

    当時の4号「彼女の命を奪うだけでも酷い事なのに、さらに尊厳を辱めたりなんてする訳ないだろ。常識的に考えてくれ!」フキゲンガオッ

    今の4号 「………………………(若い男が若い女性を攫うんだから、まぁ普通はそう考えるよな)」チョットキマズイカオ・・・

  • 26二次元好きの匿名さん23/06/22(木) 22:48:37

    切羽詰まってる状況でうっかりの4号君かわいいです

  • 27123/06/22(木) 23:00:17

    >>26

    長年性的な事から目を逸らしていたので、そういう意味を含んだ言葉のチョイスになっていると気付かなかったようですね

    元々アニメ本編でもちょっと誤解されそうな言葉を喋ったりする4号なので、それっぽい感じで言わせてみました


    ちなみに今の4号ならもう少し性的ニュアンスを排除した言葉選びをしたはずです

    プロスペラへの宣言にはスレッタという存在を諦めさせようとする意図もあったのですが、あまり相手を怒らせると逆効果になってしまいます

    下手をすると怒髪天を衝いた相手からの追及が激しくなる可能性があるので、この言葉選びはまさにうっかり、当時の4号の情緒の無さが招いた失言だと言えるでしょう

  • 28二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 01:04:43

    プロスペラ脳内4号の 処女をもらうよ☆に爆笑してしまった
    娘の処女を頂くよ。ってか………………(最低台詞改変)

  • 29二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 04:07:36

    >>27 いつかふとどうだっただろうと想像してみた内容ですが、本当にこんな内容だったとは吹き出してしまいましたwww

    えっちょっと待って...じゃぁ...

    そしたら爆速チートイージーモードスレッタ花嫁堕ち 地球逃避夫婦エンディングのための無理矢理妻作り(...)のルートはその··· 音声とかいろいろお母さんに.. 伝えられる..そんなことではないですか? 「体ももらっていく」より確実に分かるしかないライブサウンド●RECが···ヤバぁぁぁぁ......

    こうなったルートではやはり、後でプロスペラに再会した場合の視線の冷たさの濃さが格別な気がしますね···

    でも、何と言うか、とにかくしたかった感想はこれじゃなくて···.. 意外といろんな方面で鈍かったせいで、後にはスレッタと自分の初対面から改めて噛みしめながら「ああ、これはちょっと危なかったかな」とハラしながらスレッタの顔色をうかがう4号が見たい気分なのです。

    センシティブの君.. 意外とヤバい言い方多かったよあんた..

  • 30123/06/23(金) 12:09:45

    感想ありがとうございます

    うっかり朝の更新を忘れていたので焦りました


    >>28

    まぁプロスペラお母さんの危惧はそんなに間違ってなかったりします

    過程はどうあれ結局スレッタの初めては4号のものになりますので…(注:すごい時間が掛かります)


    台詞はあれですかね、『きみのガンダムを頂くよ』からですかね。実は作中の「体もついでに頂いていくよ」もその台詞を少し意識して書き起こしたのですが…奇遇ですね!


    >>29

    流石にそれはセンシティブが過ぎるってものですよ…!

    確かにIFルートの4号は本編と比べて論理感が緩めなんですが、致している音声を親に聞かせるほどの上級者ではないです…!


    真面目な事をいうと、スレッタが生きていると分かるような証拠はIFルートの彼でも残しません

    分岐は7話である『怪物の献身』からなので、そこまでは本ルートと一緒の道を辿っています

    この時点でスレッタを盗聴するヘアバンドは森の中に置いてきてあり、すでに死の擬装は終わっている状態です

    下手にスレッタの生存を確信させてしまうと、執拗に追いかけられて連れ戻されてしまう可能性が高くなります

    そうしたら待っているのは4号の殺処分と、スレッタの体乗っ取り(精神的な死)です。それを避けるためにも4号とスレッタは、基本的にもう二度とベネリットグループに関わらないように生きていく必要があります


    つまり何が言いたいかというと、IFルートでの彼らのそういう声を聞く可能性があるのは、ケビンとローズになります!

  • 31二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 12:46:37

    なるほど…と思いながら読んでいたのに最後の一文で笑っちゃったんですけどwww
    ケビンとローズ…あんなに二人のことを案じていたのにそんなん聞かされたら気まずすぎるでしょうねぇ
    けどその…末永くお幸せに…w

  • 32二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 13:51:00

    スレ主のペースと書きたいもの重視でお願いしたいですが、スレッタの初めてを頂く4号君もいつか見たいですね(*´ー`*)(正直者)

  • 33二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 14:18:22

    IFルートの籠絡というかは最初の船でやるんだよな?とは思っていたのでドア前で様子を伺ってたお二人にはわかるんじゃあ、とか宇宙船で寝具の洗濯って簡単には出来ないからケビンとローズが見張って無くても分かるよなあとは思ってました

  • 34二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 21:40:52

    保守

  • 35123/06/23(金) 23:11:27

    感想と保守ありがとうございます
    今日はできればリクエストSSか本編をアップしたかったんですが、仕事で疲れてボーっとしてたら何も書かずに時間が過ぎてました
    今からだと寝る前には書きあがらないので、今回は無理せず感想返しだけしたいと思います
    というか今非常に眠くて寝落ちしそうです…。文章が変だったらすいません


    IFルートでのケビンとローズですが、事が起こっている間はけっこう気まずい思いをします
    しかし4号とスレッタが恋人だと勘違いすることになるので、驚きつつも一応は納得してくれます
    ただローズのほうはちょっとプリプリ怒るかもしれません。うら若き女性が近くにいるのになんて事してるの!という感じです
    逆にケビンの方は4号の男としての精神状態を考慮してくれます。単身で宇宙遊泳をするなんて死ぬ思いをしたんだから、そりゃ人肌恋しくなるだろうな、と4号の味方をしてくれるわけです
    本編とは違って4号とスレッタにすごく入れ込んでくれる訳ではないですが、最後まで適度に距離を置いて気を使ってくれる2人です

    ついでに事が起こった後の部屋の状態について書きますと、それほど酷い事にはなりません。何故かと言うと途中で4号はシャワールームへ移動するからです
    あまり騒がしくしてるとケビンとローズに突入される恐れがあるので、4号はある程度事が済んだら声が響き辛い別室へと場所を変えます。普通の家の風呂場だと声が響きますが、宇宙船の備え付けシャワールームだと気密性が高いと言う設定です
    それでも少しは汚れますが、4号がタオルなどを借りて自分で後始末をしてくれます。空調は完璧に利いているので、汚れを拭きとってしばらく経てば匂いなどはしなくなります

    長々と書きましたが、この話は本編SSが終わった後の、さらにオマケのこぼれ話での2人が結ばれた後に書く予定なので、そうとう未来の話になると思います
    というか大まかにどうなるかを書いてしまったので、今更詳しく書いても面白くなるのかどうか自信がないのですが、この話を書く時には皆様の記憶が薄れていることを期待しておきます

    ではまた

  • 36二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:34:59

    なるほど。毎日一緒にお風呂に入る系のエランさんになるんですね

  • 37二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:38:02

    これが本当のハニートラップ……!!!!(ロミオトラップ?)

  • 38二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:44:21

    >>37

    ナイチンゲールしか鳴かなそうですね

  • 39二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:58:44

    それ言うのジュリエットのほうだからスレッタ既に完落ちじゃん!!
    けしからんもっとやれ

  • 40二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 07:36:33

  • 41123/06/24(土) 08:12:41

    感想や☆ありがとうございます

    ロミジュリとはまたロマンチックですね
    しかしいくらナイチンゲールと言い張っても、時間は迫ってきています
    …というか恐らくロミジュリよりも逢瀬の時間は短いです

    何せ船に乗り込んだのが夜明け前。ハンスの船とすれ違うまで6時間しかありません。
    そこからシャディクとの話し合いに約2時間。スレッタが目覚めるまで約1時間。起きたスレッタに事情を説明して、そのあとの説得失敗からようやく分岐開始になります
    計算すると、実はセンシティブな行為に使える時間は1時間ちょっとくらいです(行為の後始末や船に乗り移るまでの準備があるので)

    それまでに4号はスレッタの心を折らなければいけないので、むしろタイムアタックに挑戦しているような感じです
    とはいっても実際のスレッタの反応はご想像の通りだと思います
    4号が形振りかまわず決行したロミトラは、みごとお嫁さんをゲットという形の大成功で幕を閉じます
    たぶん4号が一番首を傾げるんじゃないかなと思います

  • 42二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 11:09:29

    さすが4号というべきかスレッタかわいいなというべきか
    IFルートもいつか読める日を楽しみにしています

  • 43123/06/24(土) 14:28:23

    感想ありがとうございます
    IFルートの為にも本編を先に書くべきなんですが、相変わらず筆の進みが遅いです
    仕方ないのでリクエストSSの前半だけアップします。後半は書き終わったら夜にアップする予定です

    端切れ話。監禁?編(2人の料理)
    ※リクエストSSです

     今日はエランの休みの日だ。大体は午前中に掃除などの内向きの用事を済ませ、午後には大きな買い出しなどの外向きの用事を済ませることにしている。
     ただ、この日の外向きの用事は特になかった。昼近くに近所の屋台で食事を買って来たくらいだろうか。
     実はスレッタに内緒で行っている付近への偵察もあらかた終わったタイミングだった。
     一応更に周辺の様子を確認に行ってもよかったのだが、それはある意味で散歩に行くようなものだ。特に用事もないのにスレッタ1人を家に置いて出かけるのは、さすがに気が咎めてしまう。
     結果として、エランはやる事が無くなってしまった。仕方ないので買って来た昼食を食べてからは部屋で体を休めている。
     あまりに暇なので予め作ってあった次に向かう土地の候補リストを眺めたり、必要になる書類や物資などの情報を確認をしていると、ダイニングの方で物音がし始めた。
    「………」
     そういえば、もうそろそろ夕方だ。きっとスレッタが夕飯づくりを始めているのだろう。
     いつもならスレッタの邪魔にならないように大人しくしているのだが、この日は何となくダイニングへと足を向けた。
     時間を持て余している自分に対して、2人の食事を作ってくれようとしているスレッタに申し訳ない気分になったからだ。
    「あ、エランさん。どうしたんですか」
    「いや、物音がしているから気になって。やる事もなくて暇だから、何か手伝えることはないかなって」
     指示をくれれば手伝うよ。そうエランが言うと、スレッタは嬉しそうに笑って場所を半分明け渡してくれた。
    「じゃあ野菜の皮むきをお願いできますか?ピーラーなら簡単に剥けますから」
    「分かった」
     何個かのジャガイモと刃の付いた道具を渡される。
     少し前にエランが買ってきた道具だが、実際に使うのは初めてだ。包丁を持ったことも碌にないエランだが、これなら簡単に扱えそうである。
     片手にジャガイモ、片手にピーラーを持って、さっそく皮を剥くことにする。

  • 44二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 15:14:11

    新婚さんみたいですね〜(ニヤニヤ)

  • 45二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 21:36:17

    保守

  • 46123/06/24(土) 23:17:14

    感想と保守ありがとうございます。スレッタは新婚気分、4号はお手伝いするちびっ子気分です

    こちらだけ少し流血注意になります


    >>43

     試しに刃を当てたまま下に滑らすと、シャリ、という音と共に刃と刃の間に皮が浮きあがり、ある程度の長さになると下にポトリと落ちていった。

    「………」

     少し面白いかもしれない。

     エランは少し自信を付けて、2個目、3個目とどんどん皮を剥いていった。隣ではスレッタが皮を剥いたジャガイモを包丁で丁寧に切っている。

     手伝いをしながらも、エランは何だか懐かしい気持ちになっていた。覚えていないが、もしかしたら小さい頃にはこんな風に母の手伝いをしたこともあったのだろうか。

     最後に残ったジャガイモは今までのものよりも小さかった。けれど大分慣れて来たと思ったエランは今まで通り皮を剥こうとして───。

    「あ」

     手を滑らせて、ジャガイモの代わりに手のひらを切っていた。

     怪我の範囲はそれほどでもない。深さもそれほどないようだ。けれどけっこうな勢いで血が出てくる。

     それを見て仰天したのはスレッタだ。

    「え、エランさん!血が!」

    「大丈夫。それほど深くはないよ。放っておけば血も止まるだろうし」

    「ダメですよっ!そんな適当じゃ!救急セット持ってきますから!」

    「………」

     叱られてしまった。

     エランは逆らうことをせず、大人しく治療を受けることにした。

     とりあえずはスレッタが救急セットを用意してくれている間に、水で傷口を洗浄しておく。

     エランが冷静に対処していると、スレッタが慌てた様子で救急セットを持ってきてくれた。

    「エランさんっ!手を出してください!」

    「いや、これくらいは自分で…」

    「手のひらの怪我なら、人にやってもらった方がいいですよ!」

     頑として譲らないスレッタに押し負けて、エランは大人しく手を差し出した。

    「少し大きめの物を貼っておきますね」

     スレッタはいくつか種類がある保護シートから大きいサイズの物を選び、慎重にエランの傷口に貼っていく。柔らかな指が優しく手のひらに触れて来るので、ほんの少しくすぐったい。

     保護シートはそれだけでも吸着するが、補強としてテープも貼ってくれるようだ。真剣な表情でエランの手のひらを見つめるスレッタに、なんだか面映ゆい気持ちになる。

  • 47123/06/24(土) 23:20:55

    >>46

     自分が怪我をすることに、真剣になってくれる人が居る。それはとても幸せなことのように思えた。

    「これで大丈夫なはずです」

     エランの手のひらの傷はキチンと保護シートで覆われている。テープで補強したのであまり手を動かさなければ外れることもないだろう。

    「ありがとう」

    「いえ、わたしがお料理を頼んだから…ごめんなさい」

    「僕がドジをしただけだよ。謝る必要なんてない」

     しゅんとするスレッタの手を取って、慰めるようにそっと指先を握る。この手が優しく治療してくれたのだ。

     小さくて柔らかい手は、エランを食べさせ、エランを守り、エランを癒やしてくれる素敵な手だ。

     覚えていないが、それはまるで母のようだなとエランは思った。

    「あ…」

     スレッタが握られている手をジッと見ている。外だとよく手繋ぎをするが、これは少し不躾だったかもしれない。エランはすぐに手を離した。

    「ごめん、料理を中断させてしまって。とりあえずジャガイモは剝いてしまうね」

    「え、あ、…はい」

     今度は慎重に刃を入れて、すぐに最後のジャガイモも皮が剥き終わる。

    「次は何をすればいい?」

    「あ、は、はい。じゃあ…」

     これを、と指し示された野菜を手に取り、どんどん皮を剥いていく。

     隣り合っての料理は、けっこう楽しい。

     ときどき肩が触れ合って、ときどき指が触れ合って、その度にクスクス笑いたくなるほど楽しい気持ちが湧いてくる。

     野菜を剥いたら、あとは灰汁を取ったり、ソースを混ぜ合わせたり。単純な事しかまだ手伝えないが、とても楽しい。


     そうやって2人で作った料理は、やっぱりとても美味しかった。

     ・・・けれど残念なことが1つ。

    「あの…集中できな…いえ、悪いので。お手伝いはしばらくいいです」

     次の日も手伝いをしようとしたら、きっぱり断られてしまった事だ。

    「体とか、手とか、ぶ、ぶつかっちゃうし…、とにかくその…ごめんなさい」

    「………」


     楽しいのは自分だけで、スレッタは困っていたのかもしれない。それに思い当たった時、さすがのエランも落ち込んだのだった。

  • 48二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:50:29

    エランくんがスレッタと触れ合いたがっている…!

  • 49二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:53:17

    朴念仁がーッッッ!
    でもはっきり言わないスレッタちゃんのせいでもありますねかわいいなぁもう

  • 50二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:08:48

    甘酸っぱい!

  • 51二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:59:47

    ifルートは4号が1番ハニトラ成功に首傾げるのは笑う 5話時点でスレッタ、4号にメロメロな気するから分かるが

    新婚さんみたいな雰囲気カワヨ 一緒に住んでるのに手と手が触れ合ってキャ♡とかてえてえ

  • 52二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 06:47:34

    保守

  • 53123/06/25(日) 14:10:03

    感想と保守ありがとうございます

    うっかりSS内で書くのを忘れてましたが、料理のお手伝いをしたのは流血事件の前になります
    4号がお子さま気分なのはまだ完全にエロスに目覚める前だからです
    あと懐かしい状況とスレッタの母性によりいつもより少し子供返りもしてます
    スレッタのお手伝い拒否で珍しく浮わついた心がスンとしたので、彼は邪魔にならない程度のお手伝いに止める事にしました(参考:21話。平穏な朝の終わり)

    しかしスレッタには4号の子供心など知るよしもないので、何かいつもより距離が近い4号に料理中はずっと振り回されてます
    ちなみに怪我の具合ですが、寝て起きたら傷口が塞がってるくらいの軽い傷です。数日で完治しました



    気付けばもう日曜日です
    スレッタがどうなってしまうのかドキドキしてます
    今日も恐らく夜の更新はアニメ感想になると思います

    ではまた夜に

  • 54二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:50:31

    保守

  • 55123/06/25(日) 22:24:50

    保守ありがとうございます
    仕事から帰ったら見ようと思っていたら、なんと配信が明日にずれ込んでいたんですね
    仕方ないのでまたリクエストSSをアップします。続きは明日になります

    端切れ話。地球降下編(体調不良と下心)

     新しい土地に来て、スレッタが倒れ、そこから回復した数日後。少しの間だけこの土地に留まる事に決めたエランは、アパートを短期契約で借りることにした。
     地元の不動産屋でしか見つからないような好物件を探し出し、そのまますぐに契約する。その日の内には移動せず、体調が回復したばかりのスレッタの体を慮って、実際に住むのは少し後にすることにした。
     とはいっても、それも2、3日程度のつもりだった。
     実際の引っ越しまで1週間は過ぎてしまったのだが、それには理由がある。

    「………」
     起きたばかりのエランは、久しぶりの体調の悪さに気付いて辟易とした。
     ぐらつく体。重い頭。なんだか全体的に熱っぽく、体の節々が痛みを訴える。
     学園からこっち、体の具合が徐々に改善されて来たと思ったところにこれである。余計につらく感じてしまい、エランは食事も思うように取れない有様だった。
     同室で休んでいたスレッタが、すぐにエランの状態に気づいた。
    「エランさん、何だかだるそうですけど、もしかして体調が悪いんですか?」
    「……問題ない。慣れてるから大丈夫」
    「ちゃんとした返事になってないですよ!もう、横になってください!」
     スレッタに強く言われて、仕方なく先ほどまで横になっていたベッドに逆戻りする。
     それでもほんの少し休んだら外に買い物に出かけるつもりだったが、それを見越していたスレッタに待ったを掛けられてしまった。
    「食事なら、フロントに言って持ってきてもらいましょう。引っ越し準備も後回しです。きっとわたしの病気が移ったんですから、大人しくしていてください」
    「……きみにはワクチンも打ってあるし、移る病気じゃなかったよ。気に病まなくてもいい……」
    「じゃあエランさんも過労です。そう、わたしよりずっと頑張ってたんですから、倒れてもおかしくなかったんです。ね、大人しく寝ていましょう?」
    「…でも」
    「エランさん」
    「………わかった。今日は寝てる」
    「そうしてください」
     しかめっ面だったスレッタの顔が、安心したように笑顔になる。その顔を見て、エランはどこかホッとした気分になった。

  • 56123/06/26(月) 06:58:24

    >>55

     しばらくの間寝ていると、ふっと意識が浮上して来た。

     まだ体はだるかったが、朝よりは回復しているようだ。時計を見ると昼過ぎになっていた。

     起きたエランに気付いたスレッタが、枕もとの近くに来てくれた。

    「エランさん、気持ち悪くはないですか?」

    「大丈夫」

    「なら少しお腹に入れた方がいいです。お粥とか食べられそうですか?」

     少し考えて、エランは首を振った。食べ慣れない料理は、逆に体調が悪くなりそうだったからだ。

    「…あんまり食べられそうにない」

    「なら水分だけでも。あ、フルーツはどうですか?甘酸っぱくて、きっと胸がスゥっとしますよ」

    「………」

     スレッタの優しい声に、エランはこくりと首を動かし、フルーツを少しだけ口に含むことにした。

    「じゃあ、食べやすそうなのを持ってきますね」

     スレッタが最初に持って来たのは、赤いトゲトゲの付いたフルーツだった。果物ナイフで半分に割り、中の果肉をスプーンですくってくれる。

    「は、はい、あーん」

    「………」

     自分で食べられるけど。

     一瞬思ったが、普段通りに手が動かせるか確証がなかった。手が滑ったらベッドが汚れることになるし、スレッタの好意も無駄にすることになる。

     いつもなら断るだろうが、今は気力もそんなになかったので、エランは大人しく口を開いた。

     白い実の中にたくさんの種が入っているそのフルーツは、口に入れるとシャキシャキと心地いい感触がする。薄味なのでさっぱりとしていて、今の体調の悪いエランでもなんとか食べられる品物だ。───でも。

    「もういらない」

     少し食べたらもう十分だ。エランは果肉の半分くらいを食べると、すぐに飽きてしまった。

    「もういいですか?あの、ち…違う物なら食べられますか?」

    「……違うものなら」

     心配したスレッタの言葉に、つい頷いてしまう。

     次に持って来たのはシワシワの紫色のフルーツだ。それも半分に割って、中の黄緑色の果肉をスプーンですくって差し出してくる。

    「は、はい。あーん…」

    「……ん」

     今度も逆らわずに口を開けて、それを味わう。ポリポリとした種の触感は面白いが、少し甘味が強いかもしれない。

  • 57二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 12:34:56

    スレッタちゃん本当にお母さんモードだな。可愛い。
    食べさせてるのはザクロ?となんだろ

  • 58123/06/26(月) 12:44:08

    >>56

    「もういらない」

     これは一口で要らなくなった。

     後から考えるとこの時はひどく我が儘になっていて、ひどく面倒な病人だったと思う。けれどスレッタは辛抱強く相手をしてくれていた。

    「エランさん。…も、もうちょっとだけ。ほんのちょっと。た…食べてみませんか?」

    「………もうちょっとだけなら」

     3度目の好意にも頷いて、彼女の用意するフルーツを食べることにする。

     今度は茶色くて、少しジャガイモに似た感じの外見だ。枝から取った後の場所から皮を剥き、白い果肉を差し出してくる。

     これはスプーンですくうタイプのものではなく、皮を剥いた果肉をそのまま口に入れるタイプのものだった。

     スレッタの指に挟まった果肉は半透明で、果肉から出た果汁が指先を濡らしている。

    「………」

     スレッタの指が震えているようにブレて見える。目がかすれるほど体調が悪くなったのかと思ったが、特に吐き気もなく、あと少しくらいなら食べられそうだった。

     早くしないとスレッタの手が果汁で汚れてしまう。そう考えたエランは、自分から動いてぱくりと果肉を口に迎え入れた。

    「ふぁあ」

     スレッタの声が聞こえる。勢いあまって唇でスレッタの指を押してしまったので、きっと驚いたのだろう。

     エランは果肉を口に入れたまま顔をしかめた。触感は硬めのゼリーのようで悪くはないが、いかんせん味が甘すぎる。

     真ん中の大きい種をコリコリ歯で噛みながら、周りの果肉をこそぎ落して何とか呑み込んでいく。

     残った種はどうしよう。困ったエランだったが、すぐにスレッタが口の前に受け皿を差し出してくれた。

     そこに種を吐き出して、エランは顔をしかめたまま言い切った。

    「もういらない」

    「は、はいぃ…」

     今度は薦められても食べないぞ、という意思を込めたつもりだった。

     それを聞いたスレッタは、もう次のフルーツを薦めて来ることはなく、静かに水と薬を差し出して来た。

    「あの………ごめんなさいエランさん」

    「…え?」

     甲斐甲斐しく看病してくれたスレッタからの突然の謝罪に、エランはぼんやりした頭で首をかしげた。

     引っ越し作業も遅れたし、謝るのは自分の方だと思うのだが…。


     この時のことは何故か理由を口にしてくれないので、エランにとってはどうして謝られたのかは今もって謎のままである。

  • 59123/06/26(月) 13:00:31

    >>57

    感想に気付かず投稿しておりました。すいません


    スレッタは最初はお母さんモードでしたが、あまりに4号が分かりやすく甘えた態度を取っているので、途中から萌えモード&下心モードが発動してます(可愛いものですけど)

    果物は名前は書いてないですけども、ドラゴンフルーツとパッションフルーツと竜眼っぽいイメージで書いてます

    ザクロは様々な物語でキーパーツとなっていたり、メッセージ性が強いかなと思うので候補から外してあります。あと細かい種を吐き出すのが面倒かなと…

    竜眼(ジャガイモのような中に大きい種が入っている物)もまぁ食べにくいとは思うのですが、ちょっとスレッタの下心が爆発しました

    後半につれてあまり4号の好みでないフルーツが選ばれていくのは、スレッタの下心と連動させてます

  • 60二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 20:16:13

    >>59

    解答くださりありがとうございます

    保守

  • 61二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 20:44:12

    カワイイ〜〜!!!分かりやすくムスッとしたり食べきらずに「もう要らない」なんて普段の4号なら絶対言わないもんな……

  • 62二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:02:50

    4号君にとっては「辛抱強く相手してる」に映ってるのがまた可愛いな

  • 63123/06/26(月) 22:42:32

    感想ありがとうございます

    前回の料理を作る時にもちょっと心が浮ついてますが、これは珍しくストレートな甘えんぼ4号になってます
    このSSでの4号はスレッタに負い目があるため優しく頼りがいのあるように振舞おうとしてますが、アニメ本編などを見るとけっこう我が強いというか、我が儘な気質が垣間見えます
    今回は体調が悪く、普段付けている枷が少し外れたイメージで書いてみました
    そんな自分をどこかで客観視しているので、それに付き合ってくれているスレッタは優しいな…と4号は思ってます

    対してスレッタの方は、だんだんと欲望に呑まれていってます。最後の方はスレッタの方が4号を困らせてました
    最終的にはスプーンすら使わずに素手での決行です。これは自分でもちょっとやり過ぎかと思ったのか、果肉を持つ手がぶるぶる震えていました。4号は目の錯覚か何かかと思ったようです
    どんどん不機嫌になっていく4号の様子には気付いていましたが、そんなところにもキュン♡とスレッタはときめいてました。もちろん栄養補給が必要なのはその通りなのですが、正直欲望優先でした
    最後は良心の呵責に耐えかねての謝罪となります。ただ恥ずかしいので後で聞かれても愛想笑いで誤魔化してます

    こちらのSSは風邪で甘える4号と、その様子に心臓バクバクになりながら嘘ついたり恋する女の子としての狡猾さが出ているスレッタ、というようなリクエストでした。なかなかうまくいったのではないかと思ってます


    あと報告ですが、アニメ最新話を見た所、色々書きたいことが多すぎて感想が書ききれませんでした
    こちらは明日以降にアップしたいと思います

    ではまた

  • 64二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:06:45

    リクエストした者ですが……めちゃくちゃ良かったです!!!ワガママな4号も、わざと困らせるスレッタもあの4号とスレッタが……!!と萌えました 本当に押さえつけてばかりの4号といい子ちゃんなスレッタが……!恋は人を変えますね……

  • 65二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:09:25

    いやー…いいもん見れましたわ…ごちそうさまです…

  • 66二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 07:11:58

    保守

  • 67123/06/27(火) 09:39:55

    感想と保守ありがとうございます

    普段とは違う4号の様子についつい魔が差してしまったスレッタなのでした
    この後は反省してきちんと真心を込めて看病してます
    4号の方はスレッタの下心なんて知らないので、最初から最後までスレッタは本当に優しいなぁと普通に感謝してます
    知らぬが仏とはこの事です。知ったところで少し戸惑うだけで終わりますが…

  • 68123/06/27(火) 12:48:15

    今さらながらアニメ23話感想です

    初っ端から高速戦闘が始まって、綺麗やら格好いいやら、大興奮で始まりました
    スレッタVSエリクト グエルVSラウダ 姉妹兄弟対決というものでしょうか。エリクトもラウダも程々にして矛を収めて欲しいのですが、そういう訳にもいきません
    その間に勇気ある我らが地球寮がデータストームに突っ込みます
    どうやらパーメットがないと機体の制御が難しいそうです。モビルスーツが発達したのはパーメットが利用され始めてからなのでしょうか?この辺り設定上はどうなっているのかよく分からないのですが、とても興味深いです
    子供たちが頑張る裏で、大人たちも色々と動きます。なんともう出番がないと思っていた議会連合指揮官のおば様が再登場です。一応は敵側?の人間なのですが、やっぱりとても格好いいですね

    そしてスレッタVSエリクトの戦闘なのですが、ここで気になったのは、クワイエットゼロを一時期止めた存在です。これ、もしかしてエアリアル君じゃないかなと思ってます
    実はスレ主は「ゆりかごの星」の語り手であるエアリアル君とエリクト姉さんは別の存在だと考えてます。2人のキャラクター性は非常に似てますが、どこか差異があるように感じるからです。間違っている可能性も高いのですが、ちょっと期待しておきます

    ここからは陣営別の感想になりますが、まずはジェターク兄弟です
    シュバルゼッテのギミックがとても格好いい事になってましたが、ディランザも格好いいです。正直グエルだから大丈夫だろうと思っていたので、呑気に両方を応援して見てました
    しかし水星では珍しい回想が入り、ここでちょっと嫌な予感がしました。
    案の定グエルが非常に危ないことになって焦りましたが、なんとここでフェルシーが死亡フラグをぶち破って登場です。すごい。いや、本当に素直にすごいと思いました。とりあえずはこれでジェタークは安泰かなと思います。よかった。みんなでペトラの元へ帰りましょう

    後半は地球寮&スレッタについての感想になります
    ではまた夜に

  • 69二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:28:55

    保守

  • 70123/06/27(火) 22:54:52

    保守ありがとうございます
    アニメ感想の続きです

    地球寮のターンですが、いきなり出て来たハロが強敵過ぎて笑いました。これがマスコットの姿なのでしょうか?今作ではけっこう目立っていると思います、ハロハロ
    それと意外だったのは、5号が大活躍したことでした。細かい所にも気が利いてとても頼りになりました。初期のきゅるんとした表情はどこに行ったのかというくらいにいい男でした
    実はこれでペイルの軍事訓練にちょっと信憑性が出てきたなと思ったので、脳内で格好良く銃を構える4号の妄想の余地が広がりました。銃撃戦とか書ける気がしないので、あくまで妄想だけに留めておきますが、いい収穫でした
    光の方向へ進み始めたベルメリアとド根性を見せるミオリネも格好良く、この3人チームはすごい事をやり遂げてくれました

    潜入チームのお陰でクワイエットゼロが止まり、喜んだ瞬間に議会連合側の超兵器の登場です。何をしてくれているんでしょう
    エリクトが攻撃から皆を庇ってくれましたが、その結果が…。プロスペラの叫びが悲しい…

    スレ主が書いてるSSでは穏健派が勝利しているという設定で通してますが、アニメ本編の宇宙陣営は基本的にしょうもない組織しかいないことになってしまいます。子供たちがこれから苦労しそうです
    ついでにペイルもラスボスルートでしょうか…。エラン様が意味深に黙っているので、離反して子供たち陣営に利する行動をしてくれるんじゃないかと期待しておきます。裏ルートではエアリアル君と組んでラスボス予定のエラン様ですが、アニメ本編では味方がいいです
    そして気になるのは大破したエアリアル(エリクト)とビット達です。よく見ると4つか5つくらいビットが生き残っているんですが、エンディングでスレッタの周りで踊っている子たちじゃないかと思ってます
    スレッタが青パーメットに覚醒してカヴンの子達がスレッタと同調して同い年くらいの外見になったら、さぞ華やかになるだろうなと思います

    でもその戦闘が終わった時に、キャリバーンは、スレッタはどうなっているのか…。そしてエリクトと残りのカヴンの子達は無事なのか。エアリアル君は修理可能なのか。
    エラン様の動向もシャディクの取引内容も、エリクトを失ったと思ったプロスペラも、それに対するミオリネも、非常に気になるところです
    泣いても笑ってもあと1話。楽しみに待ちたいと思います

  • 71二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 23:07:18

    >>68

    妨害したのがエアリアル君だったのか、それとも我々がエリクトだと思ってた存在がエアリアルくんで妨害したのがエリクトだったのかだったのか・・・シェルユニットは無事っぽいので生きてるかもしれないけど・・・どうなんでしょうね

  • 72123/06/28(水) 08:26:17

    >>71

    感想ありがとうございます


    スレ主は勝手な予想や願望を書いてますが、基本は当たらないだろうな~と思っています

    さらに身勝手な願望を書くと4号関連で何かないかな…とこっそり思ったりもしてますが、あと1話ですからね

    そこの文だけ変な重力が発生しそうなので、感想に書くのは控えておきました

  • 73123/06/28(水) 14:38:55

    いきなりネガティブ発言になりますが、アニメ本編の顛末が気になり過ぎて本編SSがどうにも書き進められません…
    軽いイチャイチャならいくらでも書けそうなんですが、キャラの心情を少しずつ変化させながら書いている本編SSのストーリーは、一気に難易度が跳ねあがります
    アニメとは大分剥離してますし、自分の中のキャラ像のまま突き進めばいいんですが、やはり迷いが出てしまいます…
    長々と言い訳してますが、恐らくアニメが最終回を迎えたら色々と落ち着くと思いますので、気長にお待ちくださいませ
    不甲斐ないスレ主で申し訳ないです

    あとどうやらドラマCDに4号ががっつり出演するそうで、普段BDなど買わないことにしているのですがこれは予約してしまいました
    今から届くのが楽しみです

  • 74二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 15:02:04

    いつも楽しみにしております。結末が気になる気持ち、よくわかります。スレ主の無理のないペースと書きたいものが一番見たいので、保守しながらお待ちしています。
    (BDは感想スレを見て自分も思わず買ってしまいましたw。可愛い4号君楽しみです)

  • 75二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 22:52:07

    保守して待ってます〜
    いつも素晴らしいSSありがとうございます〜

  • 76123/06/28(水) 23:37:11

    激励のお言葉ありがとうございます
    もう開き直ってリクエストSSをまた書き始めてしまいました
    せっかくなので書きたかったものと絡めてみたのですが、今回は少し糖度低めになると思います

    端切れ話。地球降下編(エレベーターパニック)

     地球へと降りてからわずか1日。
     まだまだ目新しいモノにキョロキョロしているスレッタは、エランに連れられてある建物の中にいた。
     随分と古い建物のようだが、中に入ると意外と綺麗だ。狭い階段と入口を越えるとどうやら何かのお店のようで、大型のものから小型のものまで、色々な品が展示されている。
     端の方はテントが置かれ、また別の端では衣服が置かれている。更に別の端にあるのは、人間サイズの武器や盾だろうか…?
    「エランさん、ここって何のお店ですか?」
     水星ではマトモなお店がなかったので学園での記憶でしかないが、こんな品が置かれているお店は見た事がない。
     よく分からなかったので、素直にエランに聞いてみた。
    「ミリタリーショップ。アウトドア品も売っている店だよ」
    「はぁ…」
     ミリタリー。アウトドア。
     スレッタとエランは別に戦争をしに地球に降りたわけではないので、ミリタリーではなくアウトドア品というものが目当てなのだろうとスレッタは思った。
     確かに地球は野外だらけだ。フロントでは建物から出て外で生活する人と言うのはあまり見ないが、地球ではきっと違うのだろう。
     なにせ放置された何も建っていない土地がそこら中にあったりするのだ。地球寮でしか見ないような動物もたくさんいて、そんな子たちがそこいらに生えた名も知らぬ草をもしゃもしゃ食べていたりする。
     そんな野性味あふれる地球なので、フロントとは違って必要になる道具も色々あるのだろう。見ればエランはさっそく大ぶりのナイフを手に持っていた。
     握りの部分を確認している様子は、何だか慣れているようにも見える。
    「エランさん、それって必要なんですか?」
    「1本あれば色々と便利だね。それぞれの専門の刃物には劣るけど、移動してる間は荷物を減らしたいから」
    「へぇ…」
     相槌を打つが、具体的にどう使うのかはよく分からない。フロントでは刃物なんてそんなに使わないからだ。
     ただ道具の使い方は色々あるというのは分かる。エアリアルに付いている武装も普通なら単なる武器だが、考えて使えば立派なレスキュー用品になるのだ。

  • 77二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 07:40:46

    ほしゅ

  • 78123/06/29(木) 08:03:03

    保守ありがとうございます


    >>76

     その後もエランは次々と品物を見ていった。ランタンやロープや携帯食。たくさんのポケットが付いた大きなバッグ。あとは丈夫そうな衣服や妙に重い靴などもここで購入していた。

     色々買ったと思うのだが、新しいバッグに全部収まってしまった。容量も計算して購入していたのだろう。

    「これで全部ですか?」

    「上の3階に防犯グッズを取り扱ってる店がある。目立たない携帯武器や撃退スプレーなんかもあるから、そっちも見て行こう」

    「はい」

     エランに連れられて店の外に出る。上の階に行くには階段を上るか、エレベーターを使うかだ。

     スレッタはじぃっとエレベーターを見てしまう。フロントにもあるが、目の前のものはレトロな雰囲気に満ちている。それに…。

    「エランさん、こ、こっちを使いませんか?」

     階段を上がろうとするエランの手を引いて、つい言ってしまった。

    「エレベーターを?」

    「地球のエレベーター、使ってみたいです。だ、駄目ですか?」

    「………」

     ちょっとした我が儘を口に出してしまったが、大丈夫だろうか。ドキドキしながら待っていると、エランはこくりと頷いてくれた。スレッタは喜んで扉の前に立つ。

    「このボタンを押せばいいんですよね」

    「そうだね、基本はフロントのものと一緒だよ」

     大ぶりのボタンをぽちりと押して、暫く待つ。この建物は5階立てくらいだが、地下もあるので実際はもっと大きい。ちなみに今いるのは地下1階だ。

     チン、と小気味いい音を立ててエレベーターのカゴが到着する。まずはエランが足を踏み入れ、スレッタも続けてその中に入った。

     思った通り中は狭い。そしてスレッタとエランの2人だけだ。

     扉が閉まると、少しの時間を置いて動き出す。ほんの少しの振動と、ほんの少しの重さを感じる。スレッタはわくわくとその様子を楽しみながら、ちらりとエランの方を盗み見た。

     短い時間だが、こうして密室に2人きりとなると少しだけ緊張する。スレッタが読んだコミックの中には、エレベーターの中に閉じ込められた2人のロマンスを描いた作品もあった。

     そんなトラブルは早々起きないだろうが、ちょっとした疑似体験を味わいたかったのだ。

     この密室に、エランと2人…。想像だけでも素敵だと思う。

     スレッタが満足げに息を吐いた瞬間。ガゴンッという音と共に床が震え、周囲がフッと暗くなった。

  • 79二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 13:19:12

    ファーーー!
    美味しい状況きたーーー!!

  • 80123/06/29(木) 13:27:38

    >>79

    アッすいません

    今回はほのかに甘い程度です

    オチだけまだ出来ていないのでちょっと今から甘さを調整したいと思います

    あと今回すごく長くなったのであと2回分あります

    残りは夜にアップしに来ますので少しお待ちくださいませ

  • 81123/06/29(木) 13:31:14

    >>78

     周囲の電気が消え、カゴの上部に非常灯の明かりが付く。まるで水星基地の緊急事態モードのようだ。

    「えっえっ!?」

    「───!」

     驚くばかりのスレッタをよそに、エランは瞬時に空気を切り替えて行動を開始した。すべての階のボタンを押したかと思うと、カゴの側面に耳を付けて動きを止めている。

    「エランさん?」

    「……おそらくケーブルは切れてない。人らしき足音、物音などもしない。人の手による工作───ペイル社の追手という訳ではないみたいだ」

     どうやら音で周りの状況を確認していたらしい。だが言われた内容に仰天した。

    「お、お・・・追手ッ」

    「可能性は低い。とりあえず出来ることをしよう」

     見た限りでは先ほどからずっと停止したままだ。エランは非常用のボタンを長押しして管理者を呼び出そうとしたが、応答はない。

    「普通こういうのはすぐ出るものなんだけど…。最寄りの階にも着かないし」

     どうやら非常用のバッテリーが搭載されていれば、停電していても最寄りの階まで動いてくれるらしい。もしかして、古いエレベーターだから搭載されてないのだろうか。

    「エランさん、えっと、上から脱出とかは…?」

    「ドアを開けたり、カゴの天井に上ったりはしない方が良い。単純に危ない」

    「あ、はい…」

     コミックの知識だったのだが、よく考えればそうである。スレッタは引き下がった。

    「緊急連絡先も書いてない。仕方ないからしばらく待って、1時間経っても何もなければこの地域の消防に連絡しよう」

    「すぐに来てくれるんですか?」

    「分からない。長時間放置される可能性もある」

    「大声で人を呼ぶのは?」

    「いや、やめておこう。見たところ非常用の物資も置いてないようだし、下手に体力を消耗するよりも温存しておいた方がいい」

    「は、はい…」

     床に座るエランに倣って、スレッタも近くにちょこんと座り込む。そのままだとお尻が冷えるので、携帯用の毛布を敷いておく。

    「…ごめんなさい、エランさん」

     ぎゅうっと毛布を強く握りながら、エランに謝罪の言葉を告げる。スレッタのせいで酷いことになってしまった。正直ロマンスどころではない。

    「きみが謝ることはないよ」

     優しい言葉と共に、手のひらをエランの手が覆った。手袋をした手はとても大きくて、とても心強く感じる。

     1時間後、エランは地域の消防に連絡をするまでずっと手を握ってくれていた。

  • 82二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 13:37:09

    お…おおう…本人たちは大変なんだけど外から見てる読者はニヨニヨしちまう…ごめんスレッタ…4号…
    あと23話で強化人士ズが荒事とかの対処に慣れてそうな改造度上がってめっちゃ想像しやすいですね

  • 83二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 13:37:44

    改造度ちがう
    解像度
    なんか強化人士相手ではちょっと笑えない誤字してしまったすみません…

  • 84二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 18:29:07

    >>83

    スマンがワロタ

  • 85123/06/29(木) 22:36:03

    感想ありがとうございます

    誤字を読んでついつい仮面ライダーな4号を想像してしまいました。改造と言ったらかのヒーローですからね
    (妄想開始)悪の総裁デリング率いるベネリットから逃げ出した強化人士4号。偶然出会ったヒロインであるスレッタと絆を育むうちに、徐々にヒーローとしての頭角を現していく。しかし、なんと途中でスレッタは別の悪の勢力の改造人間だったことが発覚してしまうのだった…!(妄想終わり)

    冗談はさておいて、強化人士シリーズはおそらく商品としてガンダムとニコイチで売られる予定だったと思うのです。ナンバリングが与えられている彼らはまだ実験段階でしょうが、それでも戦場に売り出す商品のプロトタイプなら、軍事訓練は受けているだろうなぁと思ってます

    あと今から謝っておきますが、最後の話でエレベーター内でのロマンスはどこかへ飛んでいきます。純粋にキュンとしたい方は最後の話は無視して、前回の手を握ってくれる4号の話で綺麗に終わらせておいてください
    せっかくのリクエストSSだというのに申し訳ありません

  • 86123/06/29(木) 22:36:45

    >>81

    「数時間は掛かるみたいだ」

    「そ、そんな…」

     告げられた言葉は衝撃的なものだった。先ほどエランが消防に連絡をしてくれたのだが、すぐには来れないと言われたらしい。

    「暫くはこのままだね。携帯食料を買っていてよかった」

     長期戦モードに頭を切り替えたエランがバッグをあさって、携帯食料と水をスレッタに渡してくれる。

    「非常用の物資があればそちらを使ったんだけど、ない物は仕方ない」

     エランの言葉を聞きながら、少し喉が渇いていたスレッタはさっそく水をコクコクと飲み始めた。

     人心地付いてから、時間を潰すための会話を試みる。スレッタも切り替えは早い方だ。

    「エレベーター内の非常用物資って、何が入っているものなんですか?」

    「色々あるけど、水と携帯食料は必ずあるはず。あとはライトとか、ティッシュとか。…ああ、簡易トイレもあるね」

    「と、トイレ…!」

    「衛生面では重要だから。といっても、この中には肝心の非常用物資はないんだけど」

     言われて気付いた。そうだ。密閉空間に閉じ込められたという事は、トイレに行けないという事だ。

     スレッタの額に冷汗が滲む。さきほどかなり水を飲んでしまったけど、自分は大丈夫だろうか…?


     ───それから更に1時間。スレッタは心なしかモジモジしていた。まだ大丈夫だ。…まだ。けれど、それ以上は分からない。

     いつの間にか会話も無くなっている。そんな中、ふと気づくとエランが何かを作っていた。不透明なビニール袋の中に、厚めの紙をナイフで裂いたものをたくさん敷き詰めている。

    「何を作ってるんですか?」

    「簡易トイレを。そろそろ必要になるかと思って」

    「!!!」

     ちらりとこちらを伺うような視線に、スレッタは慄いた。モジモジしていた事がバレている。しかもついこの間恋心を自覚したばかりの相手に、自分用の簡易トイレを作られている…!

    「その、生理現象だから仕方ないよ。何だったら僕は天井に上ってるから、その間に…」

    「ししし、しませんッ!!!」

     気遣いの声が逆に恥ずかしい。このままではスレッタの乙女としての何かが死んでしまう。

    「でも「絶対にッ!!しませんッッ!!」

     ロマンスは死んだ。残ったのは己自身との戦いのみだ。


     ・・・結局この後すぐに停電が直って事なきを得たのだが、暫くの間エレベーターの使用は2人の間で自粛されたのだった。

  • 87二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 22:57:58

    スレッタよく頑張った!!スレッタは結婚しても4号の前では絶対におならやゲップしないように心がけそう

  • 88二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 22:58:46

    まぁ4号君は非常時だと(色んな意味で)冷静だろうなぁ…

  • 89123/06/29(木) 23:52:14

    感想ありがとうございます


    >>87

    スレッタは結婚して年をとっても乙女のままだと思います

    4号の方はどんなスレッタでもいいよ。多少の恥ずかしい所とか見ても幻滅しないよ。と思っているでしょうが、そんなものは関係ありません

    これは己の矜持との戦いなのです。高潔な戦乙女、スレッタ・マーキュリーなのでした


    >>88

    パチンと非常時モードに切り替わる感じですね。地球降下編は高頻度でこのモードになってました

    監禁?編では気が緩んでますが、何かあればすぐこのモードに移行します

    ただ冷静に見えても流石に年頃の女の子のトイレ事情は気まずいものを感じてます

    今回は必要だろうと思ってあえての言及です。スレッタが恥ずかしいことになったり、頑張り過ぎて病気になってはかわいそうだと気遣ったようです

    気遣いすぎて危険だよと自分で言ったはずの天井にも上ろうとしています

    しかし想像以上にスレッタからの反発があったため、これ以降はトイレとかの話をされても返事はせずに無言で通すことにしました(16話。記憶にない故郷 の冒頭など)

    自分から話題に出すのは相当切羽詰まった状況のみになります。今のところは出血事件くらいです

  • 90二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 07:58:33

    おいしい状況からの乙女の危機でめっちゃ笑いました
    本編SS時間軸の4号くんなら尚更そういうことに言及できなくなってるんだろうなぁ…

  • 91123/06/30(金) 09:12:34

    >>90

    いつか地球に降りてからの装備品購入の話とお手洗いに関しての話を書こうと思ってたんですが、リクエストがあまりにピッタリの題材過ぎたんで使わせてもらいました。お手洗いは違う話でまた描写を入れるかもしれません


    スレッタはロマンスを求めてましたし、実際に最初の1時間は(本人の気持ちはともかくとして)甘い時間を過ごせてました

    でもそれが続くと別の問題が出てくるなと思ったので、あんなオチを書いてしまいました

    一応調整して、3番目まででも1つの話として成立させられるようにはしておきました。手を繋いだ所ですね


    そして4号は基本的に安全面の関係でエレベーターは使わないようにしてたんですが、スレッタにねだられたので今回は特別に使用しました。4号視点だと乗るかどうかちょっと葛藤してます。それでこの騒ぎなので、しばらくエレベーターは避けるようになります

    それはスレッタも同じなので、この2人はよほど高い建物とかでなければ階段を選ぶことになります


    あと4号はシモの話もこの後極力避けるようになりますが、ご指摘の通り意識し始めた後は別の意味で口に出せなくなってます。思春期なので、仕方ありません




    ここから先は報告ですが、本日は用事があってお昼に顔を出せません

    夜には帰ってきますが、良ければ途中で保守やコメントをお願いします


    ではまた夜に

  • 92二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 12:41:27

    >>91

    エレベーターネタリクしたものだけどいいもの読ませていただきました。ありがとう。保守!

  • 93二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:55:01

    ほしゅ

  • 94二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 22:34:29

    いいもの読ませて頂きました。
    ほっしゅ

  • 95123/06/30(金) 23:18:31

    保守や嬉しいお言葉ありがとうございます

    リクエストSSですが、書きたいものを書いてしまったせいであまり甘くならなかったので、少し反省していたところでした
    しかしリクエストをくれた方から許して頂いたので、今ほっとしています
    今後のリクエストSSも少しイチャイチャから外れてしまう可能性がありますが、寛大な心で許して頂けると嬉しいです


    ところで今日は一日外に出ていたのですが、なんと帰ってきたらBDが届いていました
    寝る前にCDを聞いてしまおうか、それとも最終回後のお楽しみに取っておこうか、悩み中です
    このSSの4号は草食系ですが、ドラマCDの4号は肉食系という事なので、ちょっとドキドキしています
    どちらにしろ聞くのが楽しみですね

    あと明日も一日用事があるので、よければ途中で保守かコメントのご協力をお願いします
    リアルが忙しいと中々SSを書く時間が取れなくて参ってしまいますが、少しずつ本編も書き進めています
    のんびり進行のスレですが、これからもよろしくお願いします

    ではまた

  • 96123/07/01(土) 08:15:08

    結局ドラマCDはあとで聞くことにしました
    ほんの少しの間だけ封印です

    という訳で(?)これからまた夜まで所用で出掛けてきます
    良ければまた間に保守やコメントをお願いします

    ではまた夜に

  • 97二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 17:20:36

    ドラマCD、けっこうSE演出まで細かいのでぜひイヤホンをご使用なされることをおすすめします!
    ほしゅほしゅ〜

  • 98123/07/01(土) 22:24:34

    今帰ってきました。せっかくの休みなのに時間と体力が吹っ飛びました

    また明日から仕事の日々です。わ、わぁ…



    >>97

    アドバイスと保守ありがとうございます。おかげさまでスレの命が長引きました

    ドラマCDはあまり聞いたことがないのですが、きちんと演出としてSEも考えられているんですね

    おすすめに従って家で一番いいヘッドホンで聞こうかなと思います




    ↓ここから先はご報告?です

    いよいよ明日が最終回となり、ちょっと緊張しています

    生憎配信で視聴している民なので月曜まではアニメ本編を見れないのですが…まぁそれはそれ

    ネタバレもけっこう平気なので実況スレなど仕事終わりに覗いてみようかなと思ってます


    そしてアニメ本編が終わったら出終わった情報を精査して、本編SSを進めて行くつもりです

    とはいってもまた亀の歩みになると思うのですが、たまに覗いたら何か文章が増えてるな、と思って頂けるくらいには更新したいと思ってます

    ・・・と、書いているうちに瞼が落ちそうになって来たので今日のところはこれにて失礼いたします


    ではまた明日

    皆様にとってのより良い最終回になるように願っております

  • 99123/07/02(日) 08:20:31

    おはようございます
    とうとう最終回当日です
    朝から何だか緊張してますが、支度しつつ仕事に行ってきます

    ではまた

  • 100123/07/02(日) 14:32:16

    あと数時間で水星最終回ですね
    その影響で掲示板が落ちる可能性もあるので何か雑談でも書いておきます

    そういえばこのSSを書き始める切っ掛けになった元スレですが、レス1に書いてあるようにスレ内のセリフを使わせて頂いています
    特に元スレのスレ主様が考えたセリフをまるっとこちらのスレの4号に言わせたりしています(7-②話。怪物の献身後編)
    最初の頃は元スレにいた方から「何勝手に書いとんじゃワレ」と言われる可能性も考えていたんですが、今のところ言及がありません
    このスレを立ち上げるまでに数か月経ってますし、実は元スレの住人の方々が気付いていないだけというのも考えられるのですが、実際のところは甘やかされているんだろうなと感じています
    今は元スレから大分離れた部分を描写してますが、そういえばこれ元スレがあったな、と思わせる部分の描写も後半に入れていきたいと思っています
    最終回は元スレで書いたSSを世襲しつつも、新しく書き直すか、それともスレッタ視点にするかは悩み中です
    作ってあるプロットははみ出していませんが、今のところ肉付け部分はけっこうライブ感で書いていたりしますので、最終回に近づいて来ないと内容がどうなるのか自分でも分からないですね


    そして水星の最終回がどうなるかはそれ以上に分かりません
    最後の機会なので書いてしまいますが、4号とスレッタの再会に期待しちゃったりもしてますが、それ以上に4号の本名が分かる展開が来たらものすごく嬉しいだろうなと思ってます
    グエル=ボブ シャディク=イエル 4号=??
    他の御三家がもう1つ呼び名があるので、4号にも期待してしまいます。明らかに4号って本名じゃないですからね…!
    まぁ4号=エランにすれば上の図式は綺麗に完成されてしまうのですが……
    さらにドラゴン〇ールの人造人間17号18号のようにさらっと別の媒体で本名が分かる可能性が無きにしも非ずなのですが(ラピス君とラズリちゃんだそうです。ドラゴン〇ールらしからぬ綺麗な名前ですね)
    泣いても笑ってもあと数時間で終わる水星ですが、こちらのSSスレはのんびりゆっくりペースで続いていくと思いますのでどうかこれからもよろしくお願いします

    ではまた夜に

  • 101二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 15:55:00

    同じく色んな意味でドキドキしてますが、本編と別の楽しみで読ませていただいてます。
    いつかドラマCDの感想もお聞かせくだされば…

  • 102123/07/02(日) 21:55:15

    帰って来てから家事や食事を一旦放ってアニメ感想などざっと見てきました
    この感想の感想を書くまで日々の業務はオアズケです


    ↓では、ここから先は又聞きですがネタバレが含まれますので、配信を見るまで情報を遮断したい方はお気を付けください
    水星の魔女最終回です。とりあえず全体の話としては、ハッピーエンドで終わったようです
    一番危険な最終回の手前でグエルとラウダが助かったので、そうだろうとは思っていました
    ひとまずはホッとしています。ガンダムを見ていてなんですが、今作はまだ社会に進出してない子供たちが中心の物語なので、あまり酷いことにはなって欲しくなかったのです
    そしてなんとなんと…!
    4号とスレッタが再会したそうです。実際に見ていないので何とも表現できないのですが、パーメット空間的な所に4号はいたようですね
    この辺りの感想は実際に見たいと思っているのであまり漁ってませんが、がぜん見るのが楽しみになって来ました
    残念ながら本名は分からなかったようですが、その辺りは他の媒体で情報が出るのを待つしかないでしょう(ラピス君&ラズリちゃんのように)
    このスレで書いているSSではおそらく最後まで■■■君表記のままの可能性があります
    もういっその事本名を「エラン」にして偶然エラン様と同じ名前だったんだよ…!スレッタはずっと本名を呼んでいたんだよ…!というオチも考え付いたのですが、後で本名が分かった時にこのSSの4号はアニメの4号とは別人では?と見れてしまう可能性があるのでやめておこうと思います
    アニメ本編に戻りますが、スレッタとミオリネが地球へと降りていたようで、どうやらそこで幸せな生活を営んでいるらしいです
    常々スレッタと地球は相性がいいと思っておりましたので、その感想を見てうんうんと頷いてしまいました
    作中ではとても苦労した2人なので、ぜひぜひ地球で豊かな生活を送って欲しいですね
    個人的にはとても大満足な最終回情報でした


    ちなみにこのスレのSSではアニメ本編とは元々少し違う世界線の、更に違う流れをエアリアル君と4号がなんとか作り出した世界、という事になっています
    アニメ本編でハッピーエンドを迎えたように、こちらの世界でも幸せな結末を迎えられるように書き進めて行きたいと思います

    ではまた

  • 103123/07/02(日) 22:04:48

    >>101

    感想返しが抜けておりました。申し訳ありません

    アニメ本編とは元から少し違う世界、更にその世界をエアリアル君(notエリクト)と4号の協力で違う流れにしたという設定なので、このスレのSSは段々とアニメ本編とは違う世界に剥離していく事は最初から分かっていました

    今はその独自に発達した世界を丁寧に描写して行こうと思っています

    元々は元スレ好きが高じて思わず書いてしまったSSですが、もう半年近く書いてまだ道半ばという塩梅です

    このSSの最終回までまだ時間はかかりますが、よければゆっくりと見守って頂ければ幸いです


    あとドラマCDは最終回を実際に見た後に聞こうと思います。配信は明日ですので、それ以降になりますね

    感想もその後に書こうと思います

    肉食系4号…楽しみです

  • 104二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:21:33

    このスレのおかげで助かります
    語彙力がなくて長い感想は残せませんが完結まで頑張ってくださいスレ主 これから自分にはこの時空が正史です

  • 105二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:22:53

    このSSの世界が大好きなので、最終回後も読ませていただければとても嬉しいです!

  • 106二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:28:42

    この世界線と主さんの4スレが大好きなので続きを本当に楽しみに待っています

  • 107123/07/03(月) 08:03:10

    激励のお言葉ありがとうございます
    ふと気づけばもうこのスレも半分は切りました。ま、まずい…!
    本編SSはシリアス気味なうえに調整がまだなので、今日のところはリクエストSSを先にアップしておきます
    「相手に手作りの何かをプレゼントする話」です。これも複数回に分かれまして、朝昼晩とアップする予定です
    アニメ感想は明日の朝とかになるかと思います

  • 108123/07/03(月) 08:04:25

    端切れ話。地球降下編(あなたに捧げる花冠)
    ※リクエストSSです

     もう誰もいない故郷の村を歩き回った後、エランとスレッタの2人は少し村から外れた丘の上でゆっくりと体を休めていた。
     スレッタが作ってくれた軽食を食べ、デザートにもいだばかりのプラムを食べ、何をするでもなく穏やかな風に身を任せている。
     一応はシートを下に敷いているが、それがなくても大丈夫なほどに短い草がびっしりと生えている。
     そのほとんどはクローバーだ。白い花や、時折ピンクの花が葉の合間から顔を出して、風にゆらゆらと揺れている。
    「地球って、本当に綺麗ですごい所ですね…」
     スレッタが感慨深げに呟いた。
     地球に住んでいたエランとしては、綺麗な所ばかりではないと口に出したい気もしたが、なるほど、目の前の光景はそう言われてもおかしくないものだった。
     青い空に白く厚みのある雲が流れ、遠くでは豊かな森が茂り、少し離れた所では小川の水が陽の光を浴びて輝いている。
     草が風に触れてサラサラと涼やかな音を立て、遠くでは鳥が鳴き、水が流れる音が響いてくる。
    「…そうだね」
     確かにとても、綺麗だった。
    「こんなに花がたくさん咲いていて、何だかとっても贅沢な気分です」
    「アスティカシアではそれほど花はなかったからね」
     あるとすれば温室などの専用の場所で、基本的に管理されているものだった。確かミオリネの温室でもいくつかの株はあったはずだ。
     もしかしたら野生化した花が森の中でも見つかったのかもしれないが、ペイル寮と学園を往復するだけの生活を送っていたエランでは、その辺りはよく分からなかった。どちらにしても、これほど雑多な種類はなかっただろう。
    「………」
     エランは何気なくクローバーの花を摘んでみた。茎がしっかりしている白色の花だ。その他にもピンクや赤い花もあるが、少し遠くに咲いているので手は出さなかった。
     茎の部分を根元から取るようにして、手に届く範囲のクローバーの花を摘んでいく。
    「エランさん?」
     急に花を摘みだしたエランをスレッタがびっくりしたような顔で見ている。地球に降りてからここまで。色々な花を見てきたが、直接手を出したのはこれが初めてのことだった。
    「…はっきり思い出したわけじゃないけど」
     言いながら、クローバーの花を編み込んでいく。それほど難しくはない。子供の手でも簡単に作れるものだ。

  • 109123/07/03(月) 13:49:30

    >>108

     一つずつ丁寧に茎を巻きつける。最初は花と花の間を緩やかに、しばらくして花の間隔をぎゅうと狭めて、だんだんと花の房を長く作っていく。

     最後に作った房を丸め、最初の方に緩くしておいた花の間に別の花をくるりと巻き付け、きちんと固定すれば花冠の完成だ。

    「う、うわぁ…!すごい」

    「覚えてなくても案外作れるものだね」

     恐らく失った記憶とは別のところで体が覚えていたのだろう。エランは目をキラキラさせるスレッタの頭に、クローバーの花で作った花冠をそっと近づけてみた。

     嫌がるでもなくワクワクとした顔をしていることを確認すると、そのまま頭に乗せてあげる。

     今は人目もないのでスレッタは帽子を被っていない。ふわふわの赤毛に白い花の花冠がよく映えて目に鮮やかだった。

    「お花だけでこんな素敵なものが作れるんですね」

    「茎が丈夫で長ければどんな花でも大丈夫」

    「じゃあ、あちらの花でも作れますか?」

     スレッタが指さしたのは少し遠くのピンクの花だ。

    「あれも種類は少し違うけど同じクローバーだね。十分に作れるよ」

    「わぁ…」

     それから少しの間、休憩がてらに色々な花冠を2人で作った。主にスレッタが夢中になって持ちきれないほど作ってしまった。白、ピンク、赤、青、黄色、色々な花冠が周りに散りばめられていく。

    「これ、全部は持って行けませんよね…」

    「そうだね。それに花はいずれ枯れるものだから。持ち帰ってもそれほど保たないよ」

    「うーん…でもこのまま置いていくのはちょっと…」

     悩むスレッタをよそに、エランは荷物をまとめ始めた。いつまでもここにいる訳にはいかないので、そろそろ帰ろうかと思っていたのだ。

     少し後ろ髪を引かれる思いはするが、だからといってここに定住することはできないのだから仕方ない。

    「あ、エランさん。休憩は終わりですか」

    「うん。そろそろ休息は十分かと思って。まだ休んでいてもいいけど」

    「いえ、大丈夫です。まだ見てないところもありますもんね、行きましょう」

    「うん?」

     スレッタは今まで作った花冠を大量に腕に引っかけると、どんどん村の方へ戻っていった。

    「………」

     エランは帰るつもりで言ったのだが、スレッタはまだ探検する気持ちでいたらしい。訂正しようか迷ったが、まだ少し心残りがあるのも確かなので、エランは何も言わずにスレッタの後について行った。

  • 110二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 20:24:12

    ほしゅ

  • 111123/07/03(月) 21:58:25

    >>109

    「この辺りは民家もまばらなんですね」

    「そうだね、一応柵の内側にあるから村なんだろうけど…」

     下手をすれば植物に侵食されて、その内森の一部になってしまいそうだ。

     丘の上にはなかった花も咲いている。きっとあの民家の花のように、誰かが植えて野生化したものだろう。

    「あ、エランさん。あれって…」

     もうすぐ村を一周するという頃、スレッタが何かに気付いて指をさした。

     スレッタが示したそこには簡素な石が等間隔に並べられている。

     元々開けた場所だったのか植物はそれほど侵食していないが、逆にその辺りだけ時が止まったようにひっそりと静まり返っていた。

    「墓地、かな…」

     恐らく間違っていないだろう。

     近づいて見てみると、きちんと文字も書いてある。だが記憶の無いエランにとっては、それが自分に関わりのある人物なのか判断が出来なかった。

     しばらくじっくりと墓石の文字を読み歩いていく。規模はそれほど大きくないので、数分程度ですぐに回り切ってしまった。

     やはり記憶には引っかからない。諦めて帰ろうかと思ったところで、スレッタが作った花冠をそれぞれの墓前に供えていた。

    「スレッタ・マーキュリー?」

    「えへへ、たくさん作った花冠のいい使い道、見つけちゃいました」

     そう言って、一つずつ丁寧に花冠を置いていく。途中で数が足りなくなったら近くに生えている花を取りに行き、結局全部の墓前に供えてしまった。

     そうして改めて見た墓地は、来た時とは違い随分と華やかだった。白、ピンク、赤、青、黄色。色の洪水に押し流されて、ひっそりとした雰囲気はどこかへ行ってしまったようだ。

     ・・・何となく、またイメージが湧き上がる。小さな子供の手で作った拙い花冠を、大人の女性が頭に乗せて嬉しそうに笑っている姿だ。

     この中にその人が眠っているのかも分からないが…。

    「……来てよかった」

     思わず声に出たエランの言葉に、最初に作った白い花冠だけは手放さず、頭に乗せたままのスレッタが見上げてきた。

     あの人も、きっとこんな風に長く頭に乗せておいてくれたはずだ。例えすぐに枯れたとしても、幼い自分は何度も作ったのだろう。

     それこそ、体が覚えてしまうくらいに。

    「帰ろうか、スレッタ・マーキュリー」

     気付けば、微笑みながらその言葉を告げていた。


     エランの中には、もう未練などない清々しさだけがあった。

  • 112二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 22:00:57

    更新ありがとうございます!本編もだけどこのスレの4号スレッタちゃんも本当に素敵です!

  • 113123/07/03(月) 23:34:46

    保守とお褒めのお言葉ありがとうございます

    特に保守はうっかりスルーするところでした。失礼しました


    >>112

    素敵と言って頂けて嬉しいです

    それというのも元々のキャラクターが魅力的、かつ元スレの設定が秀逸なお陰だと思ってます

    彼らの魅力を感じさせる一助になれれば、こんなに嬉しい事はありません

    そんな罪深き4スレをこれからもどうにか表現していこうと思いますので、どうかよろしくお願いします


    ではまた明日

    更新内容はおそらくアニメ感想になると思います

  • 114二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 05:49:08

    ほのぼのエラスレいいな
    好き

  • 115123/07/04(火) 07:22:08

    >>114

    ほのぼの4スレいいですよね

    スレ主も最初の頃の2人の可愛い雰囲気が好きで4スレ沼に転がり落ちたところがあります



    では↓ここからはいよいよアニメ最終回の感想です。長いので今回も朝昼晩と分けたいと思います

    結論から言うと、ちょっと泣きました


    冒頭、ボロボロのエアリアルと、ボロボロになってしまったスレッタから始まります。何だか議会連合が誤射2撃目を撃とうとしたり(誤射とは?)モビルスーツを出撃させたりしてますが、正直相手をしている気分ではありません

    ガンダムなので戦闘が華なのは分かってますが、それよりスレッタやエアリアルの方が大事です。この辺りは何を期待して視聴しているか、人によって違うと思います


    ひとまず地球寮の皆に拾われ、ほんの少しの小休止です。ホントに少しですが。

    クワゼロ潜入チームのピンチや機体の修理タイムなどを挟みつつ、スレッタとグエル、再びの出撃です

    こちらに向かってくる敵モビルスーツとあわや交戦かと思ったところで、なんとスレ主が個人的に気に入っている議会連合指揮官のおば様が、独断で戦闘を回避してくれました。や、やっぱりかっこいい…

    そしてスレッタはエアリアルを連れて、キャリバーンと共にクワイエットゼロの内部へと飛び込みます


    ここでいよいよ母との話し合い開始です。母の誘いを断り、クワイエットゼロとエリクトの接続を拒否するスレッタ。彼女の結論は、進んで2つ、エリクトと母親を両方助けるというものでした

    具体的にどうするかと言うと、なんとスレッタ自身がクワイエットゼロを起動させるつもりでいたようです。確かクワイエットゼロは最低限がスコア6、エリクトと同じように動かすのならスコア8が必要になります

    無茶だよ!と思ったのですが、スレッタは止まりません

    恐らく前後不覚になりながらも、パーメットのその先へと進んでいきます。スコアが深まっていくのを視覚的に捉えたものでしょうか。どんどん先へと進んでいきます。先へ先へ、その先へ

    そして無茶を通した後、待っていたのは懐かしい人でした


    そう、我らが4号です

  • 116123/07/04(火) 14:26:28

    >>115

    アニメ感想の続きです



    すでに前情報を掴んでいたので4号登場に驚きはなかったのですが、その風体には驚きました。久しぶりの彼の姿はちょっと麗しすぎました。平坦なのに優しい声音も最高でした

    ずっと5号が出ていたのでエランフェイス自体は見慣れているはずなのに、やはり4号が一番好きだなと思います。ベースは一緒でも表情の作り方でこんなにも違うと分かるのは、エラン達の面白い所だと思います


    それはそうと、スレッタと4号の久しぶりの穏やかな会話です。何だか「オルガノイドアーカイブ」とか聞こえてきますが、これはエリクトの生体データと似たようなものだと思われます。正直よく分かりませんが、それにより4号はエリクトと同じ状態になっているとの事です

    一応エリクトはプロスペラによると生きていると定義されているので、4号もそういう事なのかなと思います。思いっきり肉体は消滅しているようですが、データ生命体として新しく生まれ直したという事でしょうか…?電子の精霊…すごい存在になってしまいました

    ここで4号の本音が聞けます。やっぱり待ち合わせに行きたかったようです。そして行けなかったことを申し訳なく思っていたようです。いい子です…(ここでこのスレのSSの4号焼却部分ってどんな表現にしたかなと疑問に思ったのですが、今はアニメが優先なので確認はやめておきました)

    4号の手を借りてクワイエットゼロへ接続(恐らく)、さらにエリクトとカヴンの子の力も借り、キャリバーンのシェルユニットが虹色に輝き出します。BGМの力も相まって、否が応でもテンションが上がっていきます


    そしてミオリネも機を見て一気に動きます。何とベネリットグループを解体、その資産を地球へと降ろす事を宣言しました。そう、シャディクとの契約です。シャディクの大願の成就…賽は投げられたのです

    1人1人の決断が、大きなうねりを持って動き出しました。さらにもう1人決断をした人がいます。ずっと沈黙していた人物、エラン様です

  • 117二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 18:48:54

    俺は未だに肉体だってどこかにバッチリあると信じる派だぜ保守

  • 118二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:37:58

    >>117

    本編がなんでもありすぎて正直どうにでもなるでしょ

  • 119二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:43:17

    >>118

    結局データどこ?だし精神も肉体も消えた描写が無いしベルもいるしどうとでもなるよな

    ここはハッピー逃避行とスレ主を一緒に応援しよ

  • 120二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:15:11

    ハッピー駆け落ち逃避行は最高だな
    はっきりわかんだね…

  • 121123/07/04(火) 23:22:51

    ご意見ご感想ありがとうございます
    4号の肉体が残っている可能性に目が鱗でした。確かに肉体の有無に関しては何も言われてなかったです…!
    「オルガノイドアーカイブ」というものに関して何も情報がないのですが、一応は人工的に作ったミニチュアの臓器が「オルガノイド」と言うようです。さらにその「アーカイブ」なので、大本のデータをアーカイブ化し、それをオルガノイドのように再現したものが最終話の4号ということでしょうか(普通に間違った解釈の可能性はあります)
    その大本のデータが、実は肉体を伴った生きている4号自身と言うのは、可能性としてはあり得ます
    イメージとしては巨大な機械に繋がれている少年のイメージです
    これは…劇場版にぴったりじゃないですか!

    ↓以下劇場版妄想開始↓
    悪のペイル研究者に囚われたままの4号!僕の本体は生きてるけど今死にそうになってるとシレっと告げるオルガノイド4号!それを聞いてびっくりするエリクト!仲間たちに急遽発信されるエリクトからのSOS!泣くスレッタ!怒るミオリネ!喧々囂々の序盤から一転、かつての仲間たちを集めて4号救出作戦を決行!真剣な仲間たちの裏で(何か大ごとになっちゃったな…)と呑気に思うオルガノイド4号!最終的に助け出される4号!しかし彼が接続を切ったことでオルガノイド4号は消えてしまう!しばしの別れ…けれど目を覚ました4号は、今までの記憶をすべて持っている完全体4号になっていた!消えた記憶も戻った4号はスレッタに告げる…!

    「僕の本当の名前は…」

    以下、映画館にて感動のラスト!
    ↑妄想終了↑

    というイメージが一瞬で浮かび上がりました
    うおぉ…いい…いいじゃないですか。本名知りたいと言うスレ主の願望が先走りましたが、この設定は使えますよ
    誰か書いてくれないですかね


    …と、妄想を書いていたらすっかりアニメ感想を入れる尺が無くなりました
    これは次レスにアップしようと思います。アニメ感想はあらかじめ書いておいた文なので、少しテンションの違いがありますがご了承ください
    あとスレ主は自らが強固な妄想を脳内に構築するタイプなので、割と本編でのカップリングについては分けて考える傾向があります
    できるだけフワワっと書いてますが、エンディングに納得がいかないんだぜ…!という方は読み飛ばした方がいいかもしれません。テキトーなスレ主ですいません

  • 122123/07/04(火) 23:25:18

    >>116

    ではこれが最後のアニメ感想です



    エラン様が最高のタイミングで辞表を叩きつけました。正直ここはもう思いっきりスカッとしました。多分エラン様はずーっと鬱屈していたんだと思います。優秀な能力を飼い殺しにされ、自分の影武者を作られ、彼だって基本的にやりたい放題される側でした

    エラン様が軽やかに去った後、議会連合の議長が悪あがきをしようとします。しかし虹色に輝くキャリバーンの敵ではなく、インフラを装った巨大兵器も沈黙しました

    余計な戦闘なんぞいらんという、制作側の気概を感じます。個人的にその思い切りのよさは好きです


    この後が特に好きなのですが、プロスペラの元にナディム父さんやカルド博士、そして求めて止まなかったエリクトがやってきます

    どうやらパーメット空間に接続したスレッタが懐かしい人たちを呼んでくれたようです。ついでにソフィアやノレアも5号の元へと来てくれたようで、ここはにっこりしてしまいました

    そうして役目を終えたかのようにパーメットが周囲の物質を巻き込んで消滅していきます。正直ここはエアリアル君!?と心の中で叫んでしまったのですが、彼もきっと満足でしょう。ちなみにスレ主はいまだにエリクトとエアリアル君は別存在だと思ってます(鋼の意志)

    キャリバーンも消えた事で、宇宙に投げ出されるスレッタ。…そこをミオリネが迎えに行きます。まるで第一話のように


    ここからは怒涛のエンディングです

    これはもう実際に映像を見て頂いて、各々感じた事を大事にしてもらった方がいいかなと思います

    ただ一言、スレ主は麦畑に佇んで笑顔を浮かべるスレッタに泣いてしまいました


    4スレ民にあるまじき事ではありますが、これからのスレッタは家族みんなで支え合って、穏やかな人生を素敵なお婆ちゃんになるまで過ごして欲しいと思います

    細かい粗は探せばありますが、昨年の秋からずっと夢中になれる素敵なアニメでした

    楽しい時間を本当にありがとうございました


    ……ちなみにスレ主はまだまだ4スレを自力生産するつもりでいます。魂が4スレ最高と叫ぶので仕方ありません

    無ければ作ればいいじゃない!という訳で、これからもよろしくお願いします


    ではまた明日

  • 123二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 00:06:26

    劇場版妄想かなり好きです。そしてやはり立場がヒロイン過ぎて笑います 王子様だけど

  • 124二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 00:22:44

    最終回を見て、あの二人どちらにも勝てないなと思いました(小並感)
    劇場版良いですね
    作中で明かされるもよし
    スレッタにだけ明かすもよし(視聴者にはもちろん聞こえないし、分からない)
    彼の口からではなく、スレッタの口から「おかえりなさい。✕✕さん」みたいに明かされるもよし

    できるなら、彼等の名前を知りたいですね

  • 125二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 08:06:37

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 08:07:43

    劇場版好きです
    小説では元の顔も思い出せないようなことを書かれていましたが、せめて名前は思い出せるといいな

  • 127123/07/05(水) 12:43:58

    保守や感想ありがとうございます

    久々のまともな休みで昼まで爆睡してました。起きた時終わったな…(スレが)と思ったら大丈夫でした

    皆様の優しさでこのスレは継続できています



    意外と劇場版妄想が好評のようで、妄想した甲斐がありました

    勢いの為に省略してますが、集まったみんなの中にはエラン様やセセリアさんやオルコットさんなど、最終決戦にいないメンバーもいるイメージです。なんか偶然来ちゃったみたいな感じで軽率に水星キャラが集まればいいと思います。

    ついでにシャディクも仮釈放でもなんでもされて、救出チームの仲間入りですよ


    具体的な時期はまったく考えてないんですが、スレッタの体の調子を思えば、3年後より少し後の方がいいのかなと思います。MSには乗らなくていいですが、スレッタには一番に目覚めた4号の元へ駆けつけて欲しいです

    そこで最後の4号の台詞になるというわけです

    そういえば台詞の後半、大事な本名部分は普通に4号が喋ってくれるイメージだったのですが、視聴者には聞こえないというのも演出としてはアリだなと思います。>>124さんのアイディアですね

    さらに後日スレッタの口から本名が語られるというのは素晴らしいですね。美しい開示の仕方で、スレッタも視聴者も大満足になること間違いなしです

    何だか心が満たされたので、このままドラマCDも聞いてしまおうかなと思います


    ではまた夜に

  • 128123/07/05(水) 22:34:19

    さっそく聞いてみたドラマCDの感想です
    詳しくは書きませんが、とても幸せな30分でした


    概要は大体分かってたんですが、冒頭の決闘委員会がワイワイやってるところでうるっと来てしまいました。シャ…シャディクが朗らかに笑ってる…!!もうこれだけで大満足になりました(早い)
    ここでハロのいう事に従おうという話の流れになるのですが、少し関係ない事を考えてしまいまいした。戦争シェアリングが始まる前の、ドローン戦争のことです
    もしかしたら、最初はこんな風に何でもないことでAIのいう事を聞ていたのかもしれないな、とふと思ってしまいました
    それが段々と作戦の成否を決めるような重要な判断をしてもらうようになり、さらに作戦そのものもAIに考えてもらうようになり…そんな風に泥沼化していったのかなと思いました。そう考えると、相手がシャディクという事もあり、少しヒヤッとする場面でした

    考えすぎの感想はともかくとして、出る人全員が可愛くてたまりません
    特にセセリアとグエルとリリッケとシャディクがとてもよかったです(ちなみに4スレは別カテゴリーです)
    継母の演技がハマりすぎなセセリア。うっかり役を放り投げがちなグエル。強すぎるリリッケ。ちょくちょく本音が漏れだすシャディク
    演技中に普段より感情が乗ってる4号。……大根なスレッタ……

    いや本当に大満足な出来でした。あまりドラマCDは聞いたことがなかったんですが、いつものBGMの他に、専用のものが作られているようで、気合が入っていると感じました
    ちなみに4スレ部分は終始フフフ…と聞いていました。あまり詳しくは書きませんが、最高に可愛かったです
    このままのテンションで地球寮のドラマも聞こうと思います。オジェロがいっぱい喋ると嬉しいです。彼が喋ると面白いので、ドラマCDだとピッタリじゃないかなと思います

    ではまた明日
    もしかしたらとうとう本編SSの続きをアップできるかもしれません

  • 129二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:20:45

    4号スレちゃんの部分は本当可愛いですよね!
    ずっと「はわわ〜」と口押さえてました

  • 130123/07/06(木) 08:07:55

    >>129

    全体的に可愛い作りでしたが、特に4スレは本当に可愛かったですね

    あんまり物を増やさないようにしてますが、これは買ってよかったと思います

    あともう1つの地球寮の話ですが、こちらもまた可愛いお話でした。残念ながらオジェロは冒頭だけでしたが、その代わりにマルタンが頑張ってくれました

    ちょっと不憫でしたが、それでこそマルタンだなと思うオチでした




    ここからはご報告ですが、本編SSがまた長い事になりましたので、前編後編に分かれることになると思います

    アニメが終わってからさぁ書くぞと続きを制作していたのですが、予定していた部分に行くまでに文字数が嵩んでしまいました

    まだ推敲が終わっていないのでその作業をして、本日の夜には前編をアップできると思います。後編も数日中には終わらせたいです

    ここから少ししんどいターンが続くのですが、甘々監禁ターンを描写するために必要なのだと心を鬼にして書いていきたいと思います


    ではまた

  • 131123/07/06(木) 14:39:38

    24-①話。役割と願望(前編)

    ※ゆりかごの星の登場人物の名前が出てきます


     スレッタ・マーキュリーは、基本的にとても働き者だ。

     人から頼られると嬉しいし、人の役に立つことに喜びを覚える。特に何もなければ、自分からできる仕事を探そうとする。

     それは彼女が生来のお人よしだからとも言えるが、直接の原因は育った環境に起因する。

     『ペビ・コロンボ23』。

     いまや人々が生活するうえで欠かせなくなったパーメットを採掘するために、惑星軌道上に作られた拠点だ。

     ようは炭鉱夫たちが暮らす、宇宙に設けられた鉱山集落である。

     そこで暮らすスレッタは、水星唯一の幼い子供だった。けれど彼女は可愛がられるということもなく、常に厄介者扱いをされていた。

     裕福な土地なら違ったのかもしれない。けれど水星はとても厳しい場所だった。

     鉱山集落というものは、一時は賑わっていてもいつまでもそれが続くとは限らない。資源の枯渇。代替品の発明。中には流通が容易い場所に同じ資源が掘り起こされることで、突然寂れることもある。

     スレッタが生活していた頃の水星は、まさにそのあおりを受けていた。


    ごめんねスレッタ・マーキュリー─役割と願望(前編)─※ゆりかごの星の登場人物の名前が出てきます


     スレッタ・マーキュリーは、基本的にとても働き者だ。

     人から頼られると嬉しいし、人の役に立つことに喜びを覚える。特に何もなければ、自分からできる仕事を探そうとする。

     それは彼女が生来のお人よしだからとも言えるが、直接の原因は育った環境に起因する。

     『ペビ・コロンボ23』。

     いまや人々が生活するうえで欠かせなくなったパーメットを採掘するために、惑星軌道上に作られた拠点だ。

     ようは炭鉱夫たちが暮らす、宇宙に設けられた鉱山集落である。

     そこで暮らすスレッタは、水星唯一の幼い子供だった。けれど彼女は可愛がられるということもなく、常に厄介者扱いをされていた。

     裕福な土地なら違ったのかもしれない。けれど水星はとても厳しい場所だった。

     鉱山集落というものは、一時は賑わっていてもいつまでもそれが続くとは限らない。資源の枯渇。代替品の発明。中には流通が容易い場所に同じ資源が掘り起こされることで、突然寂れることもある。

     スレッタが生活していた頃の水星は、まさにそのあおりを受けていた。

     月でも採れるようになったパーメット。危険な水星での採掘作業はまったく魅力的…
    telegra.ph
  • 132二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 15:15:58

    あー、心臓ぎゅーっとなるけどすれ違い展開好き…

  • 133二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 16:21:11

    わーい新作だー
    ありがとうございます

    悩み始めると殻にこもるタイプのスレッタちゃんですがアドバイスしてくれる面々と離れたのが効いてそう

    数ヶ月エラン君以外と雑談してないってのも悪いよね

    工場で絡まれてるエラン君の方がそのへんはまだ健全っぽい

  • 134二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 16:38:42

    すれ違い片想い……切ないです!

  • 135二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 16:43:42

    スレッタをこれから自由に、真の意味で信頼関係築くためにお母さんのことを話すか、隠し事を話した上で一緒にいてもらえるのか4号君に今後葛藤が出るのかな
    それはそれとして「お嫁さん」の単語にどれだけ4号君の心がザワザワしたか想像するとニヤニヤします(変態)

  • 136二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 19:05:11

    スレッタを女の子として意識し始めて悩んでるところへの「お嫁さん」発言はだいぶボディーブロー効いてそう

  • 137123/07/06(木) 22:22:25

    感想ありがとうございます

    長らくお待たせいたしました。最終回も終わりを迎え、ぼちぼち本編SSも書けるようになりました
    とはいってもシリアスなすれ違い展開は気力を消費しながらの創作になります。間にお気楽な端切れ話なども交えつつ、少しずつ書き進めて行く形になると思います
    すれ違い展開は読むのは好きでも書くのは難しいと感じますが、その中でも萌えを感じられるように色々工夫したいと思います


    最新話でのスレッタですが、とうとう明るかった彼女も落ち込み始めました
    彼女の精神は強靭ですが、かといって何も感じないわけではありません
    ケアしてくれる地球寮の仲間もいないので、再び元気いっぱいになるには何かのきっかけが必要になると思います
    そのきっかけが何なのかは、しばらく後のお楽しみです。けっこう時間が掛かるかもしれません(遅筆ですいません)

    あと問題の4号ですが、お察しの通りスレッタの『お嫁さん』発言にすごいショックを受けてます
    スレッタの気持ちに気付いてないので、スレッタ・マーキュリーが誰かに嫁ぐ気でいる───!?と驚愕してます
    それはつまり自分のそばから離れる気でいるということで(勘違いですけど)、だんだんと嫉妬の怪物の影が大きくなり始めてきました
    彼が再び心の平穏を取り戻すには、何段階かに分けてのきっかけが必要です
    スレッタより攻略の難しい男、4号なのでした

  • 138二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 22:29:38

    嫉妬で緑の目が光るエランさん良いですね
    手を繋ぐときに、離れにくいからと理由をつけて恋人繋ぎをしたりしそう……すいません

  • 139二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 02:38:31

    ぐわーーーーーッッッッ苦しいがすれ違い良すぎる スレッタ結構凄いこと言った!というかほぼプロポーズに突っ込んでる!のに4号のおバカ!(無理もないが)
    どっちが先に進むかなあ

  • 140二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 07:20:32

     保守

  • 141123/07/07(金) 08:12:32

    保守や感想ありがとうございます


    >>138

    緑の目の怪物はシェイクスピア曰く嫉妬にまみれた存在ですからね。実際アニメ本編でも意識はしていたと思います

    スレ主のSSでも事あるごとに怪物を強調してますが、こちらに関しては色々な怪物の形を内包させてます

    嫉妬の怪物、姫を拐って閉じ込める怪物、暴風雨のように暴れまわり被害をもたらす怪物、などなど

    それ以外にも別の怪物イメージも内包させてますが、こちらはそのうちお目見えするかと思います

    あと恋人繋ぎに関しましては、いつかは書きたいなとおもってます。ちょっと時間がかかりそうですが、ご了承くださいませ


    >>139

    前にスレッタの求愛行動が激しくなるかもと書いた覚えがあるのですが、それがこちらになります

    悲しいことに4号には伝わってませんし、それどころか嫉妬の炎がメラメラなのですが。相手は自分自身ですよと伝えてあげたいですね

    あとどちらが先に進むかは、2人の性格を考えたら結構すぐに分かるかもしれません

    とは言えこちらも時間がかかると思います。しばらくはモダモダしてます

  • 142二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 08:24:13

    >>141

    返信ありがとうございます!

    想いが通じあって素直に手を繋いで歩く姿をお待ちしております!

  • 143二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 09:00:01

    相手知らないで自分に嫉妬するやつ!!!自分に嫉妬してるやつじゃないですか!!美味しい!!!スレッタ4号ごめん!
    あとショック受けてるのに皿洗いはしてくれる4号概念大好きです すごくわかる

  • 144123/07/07(金) 14:48:08

    感想ありがとうございます


    >>142

    恋人繋ぎは恋人になってからかなーと思います。だって恋人繋ぎですからね…!

    たぶん双方ともニッコニコになって手を繋いでると思います。4号はニコ…くらいでしょうけども

    そのまま堂々と買いものデートに行っちゃえばいいと思います


    >>143

    見えない相手(自分)に嫉妬する4号いいですよね

    そして普段通りにしようと何とか皿洗いはしてくれてますが、ショックのあまりうっかり「ごちそうさま」を言い忘れてたりします

    後で気づいてアッとなる真面目な4号なのでした

  • 145二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 22:27:01

    仲睦まじい二人を楽しみにお待ちしております

  • 146123/07/07(金) 22:54:51

    >>145

    激励のお言葉ありがとうございます

    もう暫くすれば一番きつい所を通過するので、それさえ終われば後は楽になるはずです(多分)

    それまで…頑張ります!



    ↓ここから先はご報告です

    このスレももう後半になりましたので、本編とは別にリクエストSSも書き進めています

    リクエスト順に書いているのでもうお分かりかと思いますが、次のリクエストSSは「ラッキースケベ」です

    とはいえこの段階ではそんなに過激なものにはなりません。ラッキースケベというには微笑ましいものになると思います

    それでもよければお読みくださいませ

    ちなみにこちらも複数に分けてのアップとなります。後半部分はこれから書きますが、明日の朝か昼には続きをアップできるかと思います


    ではまた

  • 147123/07/07(金) 22:55:04

    端切れ話。フロント脱出編(アンラッキーラッキー)
    ※リクエストSSです

     幼い頃、エアリアルの中でスレッタはたくさんの動画を見た。
     冒険の話。日常の話。格好いい話。可愛い話。
     1時間くらいで終わる話もあれば、30分くらいの短いものが延々と続く話もあった。
     大きくなって文字が読めるようになると、そこにコミックも追加された。
     それにもやはり、色々な話があった。
     ・・・ある日、スレッタは不思議なお話を見た。
     裸の女の人の胸に、主人公の男の子が飛び込む話だ。
     今まで見たお話の中では裸んぼになっている人なんていなかったので、スレッタはビックリしてしまった。
     裸の女の人はキャーッと悲鳴を上げて、男の子にいっぱいビンタしている。やっぱりこの人もビックリしたんだなぁとスレッタは思いながら、男の子の方のセリフを読んだ。
     男の子は謝りながら、でも脳内では違うことを考えていた。
     これはちょっと分かる。スレッタだってお母さんに怒られた時に、『ごめんなさい』と言いながら、心の中ではエアリアルに助けを求めていたりするからだ。
    「えっと・・・『うわあーらっきーすけべしちまったーでもいいにおいだったなー』。??…らっきーすけべって何だろ?」
     スレッタが首を傾げると、見ていたコミックの絵が急に白くなり、元のライブラリ画面に戻ってしまった。
    「あれ?エアリアル、まだとちゅうだよ?」
     画面をペチペチと小さい手でたたくが、うんともすんとも言わない。
    「エアリアルー?」
     再度呼ぶと、モニタ表示がパッパッと高速で点滅し始めた。何だか焦っているようだ。
    「どうしたのエアリアル、まちがっちゃったの?」
     イエス、というように、今度はゆっくり点滅する。
     そうなんだ、と納得して、さっきの続きを読もうとする。よく分からないが、とりあえずもうちょっと読んでおこうかなと思ったのだ。もしかしたらこの後わくわくの大冒険が始まるかもしれないし。
     けれど、先ほどの作品は見つからなかった。
    「あれー?」
     スレッタはまた首を傾げるが、今度はモニタ画面にたくさんの作品がパッと出て来た。
    これはどう?これは?というように、くるくるとサムネが移動していく。どれもとっても可愛くて、とっても面白そうだ。
    「わーいっぱいあるー」
     スレッタは嬉しくなって、すっかり先ほどの作品を忘れてしまった。

  • 148二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 06:09:24

    スレッタにラキスケありの作品を見せてしまい焦るエアリアルくんかわいい
    検閲厳しそうなのに、こんなうっかりミスもあるんですね

  • 149123/07/08(土) 07:21:40

    >>148

    感想ありがとうございます

    検閲についてはまず全年齢のデータをプロスペラお母さんが用意し、エアリアル君がさらにスレッタに見せてもいいものをその時々で制限している、という設定にしてます

    見せてもいい作品をスレッタの年齢別にフィルタリングしてるんですが、今回はうっかり少し年齢層が高めの作品を見せてしまいました


    内容はラッキースケベが本体のラブコメ的作品ではなく、ちょっとお色気要素のある冒険活劇です。つまりスレッタがそのまま読み進めていけば期待していた大冒険が始まってました

    この作品自体は大冒険部分が読者の人気の元になっていて、話が続いていくごとにお色気要素はどこかへ行ってしまいます。その大冒険の部分の評判だけで判断していたら、いきなりラッキースケベが発生したわけです


    この後エアリアル君は横着せずに、自らの目?で全作品をチェックすることにしました

    おかげでスレッタよりその手の作品の知識量が豊富になってしまったエアリアル君なのでした…

  • 150123/07/08(土) 07:24:21

    >>147

     スレッタはパチリと目を覚ました。

     何だかとても懐かしい夢を見ていた気がする。薄暗い部屋を見回して、ここは新しい船の中だったことを思い出した。

     そう、エランに連れられて、走行中の船からまた別の船へ飛び移ったのだ。

     ベッドサイドにあるスイッチを押して明かりを付ける。備え付けの時計を見ると、数時間は経っているようだ。

     スレッタはふぅっと息をつく。夢から覚めたのに、まだ夢の中にいるような気分だった。

     そういえばエランはどうしたんだろう。まだ隣の部屋にいるんだろうか。

     少し喉が渇いたこともあり、スレッタは飲み物を取りに行くついでにエランの様子を見に行くことにした。

     最初の船ではとても怖い事を言っていたが、スレッタがいう事を聞くと約束すると、いつもの彼に戻ってくれた。

     むしろ手繋ぎしたり、そばに寄り添ってくれたり、親密さが増しているように思える。明らかに口数も増えていて、学園にいた時よりも彼はよく喋ってくれた。

     またお話ができるかな。

     エアリアルの中で守られていた子供の頃の夢を見て、スレッタは少し人恋しさを感じていた。実際のところ家族や友達からも引き離され、心細かったのだ。

     エランに言われて掛けていたロックを外して、扉をあけてみる。すると、隣の部屋には誰もいなかった。

    「あれ?」

     見回してみるが、やっぱり誰もいない。意外に思ったが、もしかしたら最初に出迎えてくれたこの船の偉い人とお話しでもしているのかもしれない。

     1人にしてしまうから部屋のロックを掛けるように言っていたのかな、と思ったスレッタは、飲み物を取ったらすぐに寝室へ引き返そうと思いながら冷蔵庫を開けた。

     起きたばかりだからサッパリしたものがいい。ジュースではなく水を取ると、扉をバタンと閉じておく。

     と、同時に。

    「スレッタ・マーキュリー!」

    「ひゃっ!?」

     エランのこれまでに無いほどの大声が響いて、スレッタはビックリして水を放り投げてしまった。

     慌てて拾おうとするが、視界の端にズンズンと近づいてくるエランの姿が見える。水を追うのを諦めてエランの姿を正面から見ると、スレッタは目を見開いた。

    「ひェえッ!」

     素っ頓狂な声が出る。

    「よかった、他に人はいないね」

    「え、え、え、エラン…さんッ!?」

     濡れた髪をそのままにした、上半身裸のエランがそこに居た。

  • 151二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 14:17:11

    ラキスケ最高保守

  • 152123/07/08(土) 14:45:19

    >>150

    「ごめん。きみがよく眠っていると思って、汗を流してたんだ。物音が聞こえたから驚いた。…でも、何もなくてよかった」

    「あ、あわ…あわわ」

     エランが何か言っているが、よく分からない。スレッタの意識は首に張り付く濡れた髪や、くっきりと形が浮き出ている鎖骨、立体的な陰影が出来ている腹筋などに注がれてしまう。

     エランの体は制服姿からは想像も出来ないほどしっかりと筋肉が付いていた。細身ではあるのだが、要所要所でゴツゴツしている。ゆったりとした制服に誤魔化されていたのだ。

     インナースーツ姿はすぐに目を逸らせたのに、今はあまりの衝撃に目をつぶることさえできなかった。

    「ああ、こんな姿でごめん。着替えるから、ほんの少しだけ寝室で待っていてほしい」

    「ははハ…ハイッ!ハイ!!」

     何とか最後の言葉は理解できた。呪縛が解けたスレッタが急いで寝室に戻ろうとすると、床に転がっていた水のボトルを思いきり踏んでしまった。

    「ふぁっ」

     横転する視界。軽重力だったこともあって、くるりと容易く体が回っていく。後ろ向きに倒れ込むスレッタは、何とか頭だけは守ろうと途中で体を捻って。

     ぽすんっ。

     ……なにやら、温かくていい匂いのするものに受け止められていた。

    「大丈夫?」

     自分の体を支えている何か、自分のほっぺたが感じる温かくて弾力があっていい匂いのする何かに気付いて、今度こそスレッタは卒倒しそうになった。

     え、え、え、えらんさんの、むねーーー!!!

    「アババ」

    「あの、ホントに大丈夫?」

     エランの困惑した声にも反応できない。スレッタはワタワタと手足を動かして体勢を整えると、「ら、らいじょお…!です!ごめッ…しゃい…!」何とか謝罪の言葉を言いながら、ギクシャクと寝室へと逃げ込んだのだった。


    「スレッタ・マーキュリー、着替えたからもう出て来ていいよ。お昼ご飯もまだだろう?」

    「もも、もう少し、もう少しだけ眠ってます…!お気になさらずゥ…!」

     ベッドでうつ伏せになり足をバタバタ暴れさせるスレッタの脳内には、どこで知ったのかも分からない「ラッキースケベ」という単語が駆け巡っていた。

     ついでに、本当にいい匂いがするんだ…!という謎の知識からの感動も覚えていた。


     お腹が空いて寝室から出るまでの間、スレッタは大いなる罪悪感とほんの少しの嬉しさの間で悶えることになったのだった。

  • 153二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 14:57:00

    上半身裸でちょっとしっとりしてる4号とかセンシティブ過ぎて日5じゃ流せないな。スレッタもずっとこんな顔でしょ

  • 154二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 17:12:44

    出たなお色気ヒロイン4号www(ただしムキムキ)

  • 155二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 19:07:31

    ファラクトとかいうおそらく水星の魔女で1番パイロットのこと考えてない負荷ヤバ機体(デタスト関係なく戦闘スタイルが)をグルングルン回って操ってたからバッキバキだろうな氷の君……個人的に体幹はナンバーワンだと思ってる

  • 156二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 19:10:41

    >>155

    メイン推力が機体本体にバランスよくついてる分キャリバーンよりマシ。

    ただ高機動型はGキツイし、鍛え込んでるのは間違い無いよね

  • 157二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 20:18:41

    4号はたぶん戦闘機パイロットみたいな体幹してるんでしょうね、着痩せするタイプとみた
    ラキスケスレッタめっちゃかわいいなー…

  • 158123/07/08(土) 22:58:37

    遅らばせながら昼過ぎの保守ありがとうございました
    本文をコピペしたあと投稿ボタンを押すのにちょっと時間を置いてしまったせいで気づくのが遅れました
    すでに何度かやっているミスなのですが、今後ば気を付けたいと思います


    そして帰ってきたらコメント欄が盛況でした。これぞラキスケパワー
    とはいっても今回はそんなにすごいラキスケではありません
    極まったラキスケだったら何故か肌にぴったりフィットしているはずのパン〇と肌の間に顔が滑り込んだりしてしまいますが、それに比べたら児戯にも等しいベイベちゃんです
    でもこの頃のスレッタや4号にはそんなベイベちゃんっぷりがよく似合ってると思います
    今回の話で一番書いてて楽しかったのは実は冒頭のエアリアル君なのですが、4号のお色気やスレッタの狼狽っぷりなども楽しく書けました

    リクエストありがとうございました

  • 159二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 07:17:45

    ほしゅ

  • 160二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:21:42

    アババってるスレッタがめっちゃかわいかったです!
    いいもの見れました…!

  • 161123/07/09(日) 14:49:32

    保守と感想ありがとうございます


    >>159

    今日の朝ちょっと時間がなかったので、保守されていて助かりました

    いつもありがとうございます(今日が初めての保守の方かもしれませんが)


    >>160

    リクエスト内容がラッキースケベで「アババ」ってなってるスレッタか4号というものだったんですが、その段階で実際のセリフとして「アババ」って言わせてやるぜと決めてました

    そしてどちらが言いやすいかというと圧倒的にスレッタの方だったので、ラッキースケベを受ける対象者は自動的にスレッタになったという訳です

    アババスレッタ、可愛いと言って頂けて嬉しいです



    ↓どうせなのでこのまま雑談に入ってしまいます。ラキスケSSの裏話的なものになります


    ラキスケが起きる時期ですが、最初どの時期にしようか悩んでたんですが、せっかくなので初期のフロント脱出編にしてみました

    元々4号の方は特に上半身を見られても気にしないという設定があります。それくらいは検査でいくらでも見られてますし、スレッタ・マーキュリーがいやらしい目で見てくる筈がない()ので拒否感もないです

    ただ自分は気にしなくてもスレッタの方が気にするだろうから着替えなどは見せないようにしている…という設定は元々ありました。今回はそのスレッタが気にするだろうなと気付くきっかけのお話として書き起こしてみました。この後の4号は自分の裸を見せないように極力気を付けてくれてます

    ちょうどハンスの船では空白の3日間があるので、いいタイミングに差し込めました


    ちなみにその後の地球降下編になると、警戒心がガチガチになってあまり分かりやすくラキスケできる余地がなくなってしまいます。まぁ挟もうと思えばいくらでも挟めますので、最後のリクエストはこの時期のもので書こうかなと思います




    今はアップできそうな新しいSSが出来上がってないので、今日の夜は余裕があれば最新話の裏話か、余裕がなければ雑談になると思います

    ではまた夜に

  • 162二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:10:09

    保守

  • 163123/07/09(日) 21:59:23

    保守ありがとうございます

    今回は裏話でも…と思ったんですが、うっかり書き忘れていたことがあったので雑談にしておきます
    雑談の内容は、あらかじめ裏話で書いていた設定と、実際にSSとして出した内容に差異があった場合についてです
    実はリクエストSSの手作りプレゼンントについて書いた、「あなたに捧げる花冠」にて、裏話で書いていた設定とは違う表現をしていました
    どこが違うのかと言うと、お墓参りをしたタイミングです

    4号とスレッタがプチピクニックを楽しんでいた時に、すでにお墓参りをしていた。というのが裏話で語っていた設定でした。この時には花冠を作るイベントは考えていませんでしたので、野に咲く花をそのまま墓前に捧げたことになっていました
    実際のSSでは、プチピクニック中に4号が花冠を作り、それに喜んだスレッタがたくさん花冠を量産して、その後に見つけた墓地に花冠を捧げるという話に変わっています
    このタイミングの差異についてですが、いくつかの要因によって変わる事になりました
    それは話を思いついたはいいけれども、落ち着いて花冠を作成できるタイミングがピクニック中しかなかった事。そしてお墓参りのタイミングがズレても、大局的にはまったくその後の話に影響がないこと。この2つが合わさって裏話設定からの変更に踏み切りました

    ちなみに今回は分かっていて変更した部分ですが、今後も端切れ話が増えていくと、ついうっかり裏話で語っていた設定と違う内容のものがお出しされる可能性があります
    その場合は分かった時点でアナウンスをかけますが、ずっと気付かないでいることも十分に考えられます。その際にはよほど話の流れがおかしくなければ、SSで書いた方を正史と思って頂ければ幸いです
    なんだか雑談と言うより報告とか弁明のような内容になってしまいましたが、こんな感じでけっこうテキトーにSSを量産していきますので、これからもよろしくお願いします
    あからさまに間違っていた場合は優しくツッコミをして頂けると嬉しいです

    ではまた

  • 164二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:10:33

    >>163

    遅ればせながら、リクエストSSありがとうございます!

    ほのぼのとした中にも、しっとりとした雰囲気もある、素敵なお話でした

    贈ったプレゼントが形としてだけではなく、今度は二人で彼にとっての大切な人達へ捧げることができて良かったです

    近い未来に、今度は新しく迎えた家族と供に、またあの場所へ行くことができる日を祈っております

  • 165二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 06:56:24

    おはようございます保守

  • 166123/07/10(月) 08:28:54

    おはようございます

    保守と感想ありがとうございます


    >>164

    手作りプレゼントというお題目にしては少し変化球を投げてしまった自覚があるのですが、素敵と言って頂けて嬉しく思います

    花冠は形としては残るものではありませんが、4号が作った花冠はスレッタの心に、スレッタが作った花冠は4号の心に、永遠に残り続けることになります


    あの場所にはそのうち裏ルートを見事乗り切ったフィフス兄さんが住む予定になってますので、再びの墓参りもそんなに難しいことではありません

    時間が経つごとに、少しずつお墓参りの人数も賑やかになることでしょう

    フィフス兄さんもニッコニコです

  • 167123/07/10(月) 14:37:24

    では久々の裏話です

    【24話。(役割と願望 前編)の裏話】その①

    スレッタ視点です。
    前回不穏な引きで終わった4号側と違って、まだスレッタ側は平和な描写が続いています
    ただ、彼女の心にはジワジワと不安が押し寄せて来ています
    原因の1つは、1人で考える時間が増えた事です

    地球に来て暫くの間は2人で旅をしていました。この間は基本的に1人になるという事はなく、常に4号がそばにいてくれました
    しかし一つどころに落ち着いてからは違います。4号は外に仕事に行き、帰ってからもずっとそばに居てくれる訳ではありません。自分の部屋があるのでそこで休んだり、就寝したりしています
    これは自分の時間が必要だろうという4号の配慮であり、実際スレッタも助かっている部分はあります。しかしそれはそれとして、寂しいという気持ちを強くさせ、余計な事を考える時間も増やしてしまっているのです
    4号の態度が何だか距離があるように感じることも、不安を加速させている原因の1つになります

    これでスレッタが直球に、寂しいのでもっと一緒にいてくださいと言えれば、就寝以外の時間はできるだけ一緒にいようと4号は配慮してくれたと思います
    でもスレッタはそんな我が儘を言えませんでした。何故なら我が儘を言ったとして、それが叶えられる優しい環境で育って来てはいないからです
    むしろそんな甘えた事を言っていては、積極的に排除されるだろう立場ですらありました。子供ながらに危険を押して人命救助などハッキリ言って異常な事だと思いますが、それをしなければ自分の居場所を作れないほど水星は過酷な土地だったのです

    今は4号が優しくしてくれています。スレッタにとっては大好きな人なので、とても幸せです。でもその幸せがずっと続くものだとスレッタはいまいち信じきれません。何故なら彼が自分に優しくしてくれる理由が、スレッタ視点では存在しないからです
    一応は母であるプロスペラのお陰で命が助かったと勘違いしているので、それが理由だろうとは考えています。でも相手は究極的には自分でなくてもいいのです。プロスペラの近親者という立場なら、おそらく4号は誰でも助けただろう…と、スレッタは考えています(実際は大いに違います)
    そうして4号と離れたくないスレッタが一生懸命考えた策が、彼と家族になるということでした

  • 168二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 14:52:34

    いじらしいですね。スレッタちゃん

  • 169123/07/10(月) 22:15:03

    感想ありがとうございます
    裏話の続きは、いじらしいスレッタの続きでもあります

    【24話。(役割と願望 前編)の裏話】その②

    スレッタにとって「家族」というものは絶対的な絆です。たとえ自分が取るに足らない存在でも、家族になりさえすれば4号にずっと大事にしてもらえる、その資格が出来ると信じられるくらいには不可侵なものです
    これは子供の頃からの刷り込みが大いに関係しています

    水星では意地悪な老人が多くいました。幼いスレッタはよく苛められていたようです。しかしそんな人々でも採掘の仲間、とりわけ家族にはとても愛情深く接していました
    一方で自分に意地悪を言う口が、一方では家族を労わる言葉を掛ける。仲間外れにされながらも、そんな二面性を幼いスレッタは見ていたのです
    皆の輪の中に入れないスレッタが外から指を咥えて見ている間。彼らは常に一緒に居て、常にお互いの事を考え、常にお互いの無事を祈っていました。しかしスレッタが近寄ろうとすると、彼らは途端に攻撃的になります。それはスレッタが役に立たない厄介者だからです
    そんな寂しいスレッタにも、例外のように優しくしてくれた人がいます。母親のプロスペラと、相棒のエアリアルです。スレッタと彼らは家族で、だから何の価値なない自分でも大事にしてくれるのだと、そう幼いスレッタが学習するには十分な環境でした

    今現在のスレッタはペイル社さえ何とかすれば家族と再び会えると思っています。それと同時にプロスペラが迎えに来た時、4号との間に何もなければ、彼とお別れすることになるかもしれないとも思っています
    それは4号とは家族ではないからです
    だからスレッタは4号のお嫁さんになりたいという願望を持つに至りました。彼のお嫁さんになりさえすれば、スレッタと4号は夫婦ということになり、2人はずっと一緒にいられます
    水星のエルゴとメリッサのように、硬い絆で結ばれるのです
    しかしこれは自分自身の事を信じられず、4号からの愛情があることに気付いていない事から来る、一種の逃避になります

    家族という物に縋りついている今のスレッタが、自分に自信を持ち、更に4号からの愛情を信じられるようになるまで、しばらくの時間がかかります
    その後にスレッタは4号とどうなりたいと思うのか…
    もしかしたら最終結論は同じかもしれませんが、そこに至るまでの感情の動きはまったく違う物になるでしょう

  • 170二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 00:31:53

    更新ありがとうございます。
    単純に「好きな人と結婚したい」気持ちの発露なのかと思ったらまだ不安を埋めたい気持ちが強い感じなんですねぇ。でもそのまま4号君にアタックして成功するより結果的によかったんでしょうか。次回も楽しみにしています

  • 171二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 02:27:12

    家族だから好き、というよりも好きだから家族になりたいっていうのが結婚だよねえ 生まれてくる子どもはまた事情違うけど
    スレッタも4号も踏ん張れ……!!

  • 172123/07/11(火) 07:29:55

    感想ありがとうございます


    >>170

    好きだから結婚したいというのは間違いではないのですが、スレッタは家族を絶対的なものだと思い込みすぎてます(一応このSSのみの設定としておきます)

    なので4号から結婚してもいいかなと少しでも思ってもらえたとして、実際に結婚できたならもうスレッタ的にはハッピーエンドが約束されてます

    浮気とかはいけないことですし、一度夫婦になったら死ぬまでずっと仲良しでいられると信じています。相手がそれほど自分に価値を見いだしていなくても、です


    これは根本的なところで愛情が不足したまま育ったことが原因で、かなり不健全な考え方です

    まぁ4号が毎日のように好きだ愛してると囁いたら一気に改善しますが、今の彼にそんなことができるはずもなく…

    もう少しこの2人には紆余曲折がある感じです


    >>171

    世の中にはお見合い結婚とかもありますが、それだって結婚してから徐々に絆を深めていくものだと思います

    スレッタの場合結婚すれば即絆がMAXになると思ってます

    水星での体験がそう思わせているのですが、スレッタの精神が幼いこともまた拍車をかけています

    どこかで彼女を成長させたほうがいいのですが、今は4号もいっぱいいっぱいなので、ちょっとした切っ掛けが必要になります

  • 173123/07/11(火) 15:34:25

    では裏話の続きです

    【24話。(役割と願望 前編)の裏話】その③

    家族という絆を絶対のものとして信じているスレッタですが、そんな彼女にはもう1つ頼りにする概念があります
    それは自分にしかできない仕事をする事です
    スレッタは小さい頃からずっと、エアリアルの中で機体の操縦方法をシミュレーションとして学んでいました
    そして11歳になるころには当たり前のように水星でのレスキュー活動を始めていました

    本来子供がレスキューをするなんて考えられない事です。できる実力があったとしても、させてはいけないことだと思います
    しかしそれがまかり通ってしまうほど、水星の環境は過酷で、スレッタの置かれた状況も過酷だったのです
    スレッタが救助活動を始めたきっかけについて、本編ではまだ分かっていません。プロスペラが言い含めたのか、それとも自発的な思い付きだったのかも不明です
    しかし少なくとも11歳という年齢ですでに、事が起ったら一番に頼りにされる存在ではあったようです

    過酷な児童労働に勤しむスレッタですが、救助活動を行うことでガラリと変わったことがあります。それは周囲の人々の反応です
    今まで遠巻きにしていた人々、攻撃していた人々が、徐々にスレッタの存在を認め始めました
    それはスレッタの存在が自分たちに有用だからです。もうスレッタは何もできない役立たずではなく、立派に人々の役に立つ存在になったのです
    スレッタが人を救います。救った人から認められます。スレッタがまた人を救います。また救った人から認められます
    そうやって救助をすればするほど、スレッタにとって水星は居心地がいい環境になって行きました
    スレッタにとっては貴重な成功体験です。仕事をすれば認めてもらえる。家族のようにはなれなくても、少なくともそこに存在してもいいと思ってもらえるのです
    そうやって段々と自分の居場所を確保していき、ワーカーホリックとも言うべきスレッタの性質は形成されていきました

    ちなみに4号は本編SS内でスレッタの少女時代の救助活動を聞きながら、眉を潜めていたりします。彼女が嬉しそうに誇らしそうに喋るので何も言いませんが、その心中はけっして穏やかなものではありません
    スレッタがもし「水星に帰りたい」と言っても、絶対に首を縦に振らないでしょう
    むしろ帰してやるもんかと、その拘束を強める恐れがあります(今はゆるゆるですが)

  • 174二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 18:25:17

    うあー……あの児童労働は本当に酷いよなあ……
    (ここの4号がここまで言うかはわからんけど)4号がガチ監禁じみたこと 例えば 僕以外と話すな 水星に行くな 僕から離れるなって安全どうこうの話もあるけどそれ以上にめちゃくちゃなエゴぶつけたらスレッタはどう思うんやろなあ

  • 175二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 22:20:50

    >>174

    感想ありがとうございます。ちょっと興が乗って返信が長くなりました


    基本的にあまり怒らないようにしているスレ主ですが、幼いスレッタの養育環境にはプンプンしてます。小さい子には優しくしなさいよォー!!となります。まぁもちろん優しい人もいたはずですが、今のところあんまり言及がないのが酷いなと感じます。結局は寄せ書きも出てこなかったですし…

    スレッタの誇らしい思い出話の間(ハンスの船での一幕ですね)、4号などは無表情で「そう…」とか返事しつつ心の中ではギリギリ歯ぎしりしてました。ギリィッ・・・


    4号のエゴ爆発ですが、ケビンの船のタイミングだったらさすがのスレッタも躊躇しますが、地球降下編、監禁?編を経て4号への想いが蓄積されていた場合なら、比較的すぐに受け入れてしまう可能性が高いです

    エランさんがわたしに執着している…嬉しい♡と思ってしまうかもしれません

    そこで愛の言葉の一つでも囁けば一発です

    すぐにでも4号に限りない愛を捧げる監禁妻の出来上がりになります


    しかし…このSSスレでのヘタレ4号ではそんな事にはならないのでした…!申し訳ありません



    ↓ここから先はご報告です

    本編SSを書き進めていましたが、どうもまだパンチが弱いと感じるので大幅に書き直しているところです

    次回の更新はもうしばらく時間を頂くと思います。すみませんがお待ちください


    それと、以前の裏話で書いた事と、最近の裏話で書いたことに矛盾があるように読める表現がされているのを発見しました

    「4号からの愛情を感じている間に控えめな求愛行動をするスレッタ」と

    「4号からの愛情を信じられないので家族になろうと頑張るスレッタ」の違いです


    スレ主が横着してすべて「愛情」と一括りにしてしまった事が原因なのですが、上の愛情についての中身は「特定の個人に向けたモノではない博愛に基づく優しさ(スレッタにはちょっと強め)」で、下の愛情についての中身は「スレッタ個人への執着にも似た愛(性愛や家族愛を含む)」です

    ものすごく乱暴に分けると前者が「アガペー」で、後者が「エロス+フィリア」です(ホントにすごく乱暴に分けてます)

    上手い事違いを表現できなかったこちらの不足ではありますが、長く書いてるとこんなこともあるよね、と寛大な心で見逃して頂けると幸いです


    ではまた

  • 176二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 23:57:11

    ゆっくり待つよ〜スレ主 でも楽しみにはしてる!

  • 177二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 07:17:57

     
    保守

  • 178123/07/12(水) 07:52:15

    感想と保守ありがとうございます


    >>176

    ゆっくり待つと言って頂けて嬉しいです

    本編SSは書いては消し書いては消ししてますが、少しずつ前には進んでいます

    近日中にはきっと、お届けできるはずです




    ↓ここから先はご報告です

    本編はのろのろと書き進めてますが、スレのレス数も9割消化されている段階なので、先にリクエストSSを消化したほうがいいかなと思い立ちました

    なので今日は昼と夜にリクエストSSをアップしたいと思います

    夜にアップする後半の文はまだ書き起こしていないので、今日の夜の更新は少し遅くなるかもしれませんがご了承ください


    ではまた昼に

  • 179123/07/12(水) 14:15:59

    端切れ話。地球降下編(夢の守り人)
    ※リクエストSSです

    「で、で、では、…おやすみ、なさい」
    「うん。おやすみ、スレッタ・マーキュリー」
     就寝の挨拶をする。エランはスレッタが横になったのを確認すると、扉側に体の向きを変えて目を閉じた。
     このまま完全に意識を落とすつもりはなく、何か異常があればすぐに反応できるように体のどこかしらを緊張させておく。
     今のエランは軽装ではあるが就寝用ではないきちんとした服を着て、そのまま外出もできる予備の靴を履いていた。枕の下には大ぶりのナイフ、指には金属製の護身具の輪を引っかけ、本体をすぐに握れるようにしている。
     少し過ぎた警戒ではないかと自分でも思うのだが、用心に越したことはない。この辺りはまだ少し情勢が不安な場所で、絶対に安全だと確信できるほどではなかった。
     ふぅ…と息を吐く。深く眠る気はないのだが、浅い眠りを繰り返し、それなりに体力を回復させるつもりではいる。
     すでに地球に降りてから1週間は経っているだろうか。エランとスレッタの2人は今日は夜間列車ではなく、駅の近くの宿に泊まっていた。
     料金は高くはなく、低くはなく、口コミの評判も上々の所だ。トイレやシャワーも備え付けられ、部屋の中で長時間過ごせるような設備が揃っている宿を選んだ。
     旅自体はそれほど急ぎではなく、ゆっくりと移動している最中だ。なのでよさそうな宿泊施設を見つけたら、早めに移動を切り上げて夕方前にチェックインすることもある。
     最低条件は駅から近い立地の宿、続いての条件は必要な施設がそろっている宿だ。駅から離れた宿は基本的には選ばない。ことさら治安が悪い可能性があるからだ。
     そうして条件に合うところから、口コミで評判が良い所を選ぶ。
     借りる部屋はいつも1部屋だけ。旅の間だけは、スレッタには同室で我慢してもらっている。
     寝室が部屋の奥にあったハンスの船とは違い、2部屋借りるとなると防犯上の不安が残る。だから戸惑うスレッタを説得して、何とか了承してもらっている。
     ごそり。
     背後から身じろぎする音が聞こえる。中々寝付けないのだろう。
     男と同室で過ごすのだから、緊張するのも無理はない。貨物列車で一晩を過ごすのとは訳が違い、ベッドで横になるのはことさら無防備になる瞬間だ。どうしても警戒心が出てしまうだろう。

  • 180二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 20:28:32

    保守

  • 181123/07/12(水) 23:20:16

    保守ありがとうございます。長くなったので続きは明日になります


    >>179

     申し訳なく思うが、我慢してもらうしかない。

     幸いなことに、スレッタはどうやら寝つきはいい方らしい。しばらくはゴソゴソしていても、横になると30分もしないうちに寝入ってしまう。

     今日もそれほど時間をかける事無く彼女は静かになってくれた。静寂の中、すぅすぅという健やかな寝息が聞こえてくる。

     ホッとしながら、エランも少しずつ微睡み始める。今日も夢を見るのだろうか。何となくそんな事を思っていた。


     ギシッ…

     不意の物音に目が覚める。うっすらと目を開け、自分の体勢が変わっていない事を確認する。前方の扉は寝る前と何も変わらず、防犯用のドアストッパーもきちんと噛ませたままになっている。

     ギッ…

     また音がする。後方だ。音の大きさからして、どうやらスレッタが起き上がったらしい。

     そのまま彼女は部屋に備え付けのトイレの方へ歩いていく。エランはあまり耳を澄ませないように気を付けて、彼女が帰って来たら微睡みを再開しようと思っていた。

     水を流す音、スイッチを切る音。その後にペタペタと覚束ない足音が近づいてくる。そのまま隣のベッドに戻るのかと思っていると…。

     ドサッという音を立てて、彼女が同じベッドに寝転がってきた。

    「………」

     ・・・おそらく、ベッドを間違えてしまっている。エランはさすがに少し体を起こして、後ろにいる彼女の様子を確認してみた。

     スレッタはすうすうと健やかな寝息を立てている。もうすでに夢の中に旅立ってしまったようだ。

     今さら寝ている彼女を起こすのは可哀想だし、かといって自分がこの場所から移動するのも具合が悪い。

     こんな風にドア側へ体を横にして眠っているのは、エランの体で奥にいるスレッタの姿を隠せるからだ。もし盾代わりの自分がどいてしまったら、すぐに無防備な彼女の姿が見つかってしまう。

     なら彼女を起こさないように元のベッドに移動させるのはどうか、と考え付いたが、直後にきゅっと服を握られた事によって断念した。

     多分毛布と勘違いしたのだろう。倒れるように横になったせいで毛布をかぶる事もできず、肌寒いのかもしれない。

     エランは少し考えて、もうこのまま朝まで過ごすことにした。スレッタの睡眠は深い方だ。一緒のベッドで眠っていても、自分が先に起きてしまえば彼女にはきっと分からない。

  • 182二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 23:23:18

    このレスは削除されています

  • 183二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 23:32:00

    イメージ間違ったのでちょっと書き直します
    いつもお世話になっております
    夜市デートシーンを描いてみましたので良ければ次のスレ画でお使いください

  • 184123/07/13(木) 00:08:58

    ※テンション崩壊注意です


    >>183

    うわー!ありがとうございます!

    好きに書き殴っている文章でこんなに素敵な絵を頂いてしまうとは…!SS書き冥利に尽きます

    しかも最初からスレ画に使っていいという許可付きですか…スレ主の言動を先回りしてのお気遣い、痛み入ります!

    もちろん遠慮なく使わせて頂きます…!


    はぁ~それにしても可愛いです。スレッタの笑顔が素敵です。4号も男らしい表情と体つきで、何だか見てると照れてしまいます。さり気なく繋がれている手も見逃しませんよ。もうスレ主の顔はデレデレとした笑みで崩壊寸前です

    この素敵な絵がスレ主の文章から生まれて来たとは…

    毎回絵を頂くたびに思うんですが、ちょっと信じられないですね

    しかしものすごくナイトマーケットらしき背景なので、現実なのですよね…

    す、すごい…


    ※テンションが下がらないのでちょっと数十分時間を置きました


    少し冷静になったところで、改めてお礼を申し上げます。素敵な絵をありがとうございました

    さっそく保存して、大事に保管させて頂きます。そして次スレに使わせて頂きます

    この嬉しさをやる気に変えて、今後とも4スレを書いていくつもりでいますので、どうぞこれからもよろしくお願いします



    今日はいい夢を見れそうです

    ではまた明日

  • 185123/07/13(木) 07:03:49

    >>181

     そうと決まればエランはすぐに自分の毛布を彼女に提供した。毛布の端をめくってそのままくるりと反転させて、彼女の上に掛け直す。表裏が逆転するが、男の使った毛布なのでかえってその方がいいと言える。

     エランが使っていた毛布なら、まだ体温がそっくり残って温かいままだ。少し冷えた体には心地よく感じるのか、スレッタが気持ちよさそうな笑みを浮かべる。

     彼女の幸せそうな様子にエランも嬉しくなり、うっすらと微笑みながらもう一度横になる。毛布がないので先ほどよりも少し肌寒いが、心はずっと温かくなっていた。


     ………。

     ───夢の中で、小さい■■■が遊んでいる。

     傍らには○○兄と呼んでいる少年と、その他にもう一人子供がいる。赤い髪がぴょんと跳ねている女の子だ。

     髪を2つに縛っているその女の子は、一生懸命■■■と○○兄についてくる。

     男の子の遊びは激しいものになりがちだが、その子はよく付き合ってくれた。

     みんなで木に上り、かけっこをし、時には近所の家畜と戯れ、草の上に体を投げ出す。

     引っ込み事案なのにアクティブなその子が面白くて、■■■はとても楽しい時間を過ごすことができた。

     △△△△ちゃん、また遊ぼうね!

     夢の中の■■■が言うと、その子は嬉しそうにニッコリと笑った。


    「ん…」

     目が覚めた。室内はうっすらと明るくなり、もう夜明けは過ぎたとエランに教えている。

     そろそろ起きよう。エランはゆっくり起き上がろうとして、足の上に温かい重りが乗っているのに気が付いた。

    「んむ…むにゃ」

    「………」

     見れば、スレッタの足が毛布を挟みこむついでに、エランの足にも進出していた。

     柔らかい毛布と違ってエランの足は硬い。そんなものに乗り上げてしまってスレッタの足は痛くならないのだろうか…。少し心配になったが、特に苦しそうな様子はない。

     起こさないように慎重に足を外して、スレッタの体を元のベッドに戻しておく。

     すでに服からスレッタの手は外れていて、代わりに毛布を握って足で挟みこんでいる。エランの毛布はすっかり彼女のものになったのだ。

    「ふふ…っ」

     何だか可笑しくなって、笑う。今日は珍しく悪夢を見たという感触がなく、むしろ幸せな夢だったような気がする。


     ぴょんと跳ねた赤い髪を見ながら、彼女のお陰なのかもしれないな、とエランは思った。

  • 186二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 11:53:36

    か、可愛すぎる…。実際過去にあった出来事なのか、スレッタが側にいた事で想像で見た幸せな夢なのか気になりますね

  • 187123/07/13(木) 15:16:55

    >>186

    感想ありがとうございます。今回も長い返答になります

    リクエストSS『同じベッドで寝る2人』というお題でした。その前のお題が『ラッキースケベ』でしたので、お色気方面ではなく、ほのぼの方面にしてみました


    気にされている夢の内容についてですが、これは答えてもいいものなのかな…?読んだ方の想像の余地を狭めてしまうかな…?と思いつつも、答えてしまいます

    4号の見た夢は、実際の記憶ではなく想像の夢になります

    なので■■■と○○兄の他に赤毛の幼馴染の女の子がいたという訳ではありません。あと実際に遊んでいたもう1人の幼馴染をスレッタに置き換えただけという訳でもありません

    ちなみにスレッタ本人ではもっとないです。この頃の彼女は水星にいますので


    ただし、夢の中の女の子はほぼ小さい頃のスレッタと同じ容姿と行動をしています

    これは4号の中にいるエアリアル君や、ビット達から分離したパーメット分身体からのデータ提供のお陰でもあります

    普段の彼らは4号の見ている夢の内容には干渉しませんが、スレッタ関連だとお節介をやく子たちがいます。主にビット達ですね

    小さい頃のスレッタは今より髪が短くて、2つに縛ってたんだよ、とか

    引っ込み事案で大人しいけど、小さい頃から運動は得意だったんだよ、とか

    言葉にはしませんが色々と教えてくれてます


    なので今回4号の見た夢は『もし小さい頃の■■■と○○兄の所に当時のスレッタが遊びに来たら』のIF話のようになっています

    夢の中での交流が続いていたら、将来の結婚の約束を誓い合ってシロツメグサの花で作った指輪を交換していたかもしれません。その時の○○兄はきっと神父様役やってます


    ちなみにエアリアル君とビット達はこの頃はまだ元気ですが、4号がやらしい夢を見る頃にはほぼ消えかかってます。なのでやらしい夢は4号の自力生産()になっています…

  • 188二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 16:28:32

    センシティブスレとの温度差に風邪ひきそう…
    でもやっぱりほのぼの系もいいな、ただただ純粋で優しい4号が見れるの凄く楽しい

  • 189二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 16:36:49

    小さい頃のIF話かわいすぎます……エアリアル君とビット達ありがとう
    4号くんがいつか■■■と○○兄の本名を思い出せるといいな

  • 190二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:47:49

    ほしゅ

  • 191123/07/13(木) 23:04:16

    保守と感想ありがとうございます


    >>188

    センシティブスレ存じております

    書き込んだことはないですが、たまに覗いては(エッチだ…///)とドキドキしてます

    そのスレの強つよ肉食獣4号(複数)にしてみたら、このスレの4号は「きみ、なってないんじゃないの…?」と苦言を呈したくなる体たらくぶりだと思うのですが、それがこの4号の味なんだ…!と駆け抜けて行きたいと思います

    たぶん今だとすごく希少な草食4号だと思います

    絶滅危惧種に指定されそうな怪物(草食性)4号をどうぞこれからもよろしくお願いします


    >>189

    実は夢の中の子供たちの話は土壇場で思いついて入れたんですが、けっこういい仕事をしたと思います(自画自賛)

    4号の本名はおそらく公式から発表されるまで■■■表記だと思います

    作中の4号はそのうち思い出すかもしれませんが、その時も■■■表記になると思います、きっと


    それでちょっと今から困っているのが、フィフス兄さんとの会話をどうしようかという事です

    会話中ずっと「■■■!」「○○兄!」とお互いを呼ぶのも変だなと思うのですが、かといって「4号!」「5号兄!」と呼ばせるのも嫌だしで、もうどうしたらいいのかと…

    まぁ名前を呼ばせなければいいのかな、と思うのですが、それまでにどこかの媒体で4号の本名が公開されないかなと願ってます

    ちなみにフィフス兄さんはこのSSだと5号ですが、アニメ本編の5号とは別人なので、4号の本名が公開されたらそれに合わせた名前を考えるつもりでいます

  • 192二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 01:14:59

    ここの複雑過ぎる思考になってる(無理もない)4号もセンシティブ4号もスレッタの嫌がることは絶対にしない、という強固な4号像があってどっちも好きだ
    ここの4号は草食というか紳士

  • 193123/07/14(金) 08:41:37

    >>192

    嬉しいご意見ありがとうございます

    4号がスレッタを本気で害することはない、というのがきっとみんなの共通認識なのでしょう

    何だか素敵な事だと思います

    そしてこのスレの4号を紳士だと称して頂けて思わずにっこりしてしまいました


    言葉の響きで想像したのですが、彼は姿勢が良いのでフォーマルな装いもとてもよく似合うと思います。いつかおめかししてスレッタと一緒にどこかのパーティにでも出席して欲しいですね

    そのパーティには、ミオリネやシャディクやグエル、エラン様やフィフス兄さんなどがいるかもしれません

    エラン顔が一堂に会して、事情を知らない人がビックリする場面があったら楽しいなと思います



    ・・・と、呑気な想像を書き起こしていて気付いたのですが、このスレももうあと僅かになってしまいました

    ↓以下、ご報告になります

    のんびりとやってきましたが早いもので、恐らく本日中に新しいスレを立てることになるかと思います

    今回はまったく本編SSがアップできなかったので少し反省してますが、スレを重ねていく内に物語も進んでいくはずですので、新しいスレでもまたよろしくお願いします


    ではまた

  • 194二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 09:07:03

    楽しみ待ってます!

  • 195123/07/14(金) 13:37:30

    >>194

    ありがとうございます

    帰ってからスレ立てするので、少しお待ちくださいませ



    ↓ここから先はまたご報告です

    いつもスレ冒頭に今まで書いたSSを載せていますが、3スレ目と4スレ目は監禁?編からのSSしか載せてませんでした。レス数をイタズラに消費するから、というのが理由だったのですが、この際新たに短いURLのページを作ってSSの最初からすべて載せようかと思います

    読み返すのも容易にできないのでは、少し不便かなと思いまして。ありがたいことにたまに最初から読み返したというコメントも頂いてますので、利便性を上げたいと思います

    ただ帰ってからの作業になるので、普段より遅い時間になってしまいます。もしかしたら日付が変わるか変わらないかの微妙な時間になりますので、あまり無理をせずお待ちいただければ幸いです


    ではまた夜に

  • 196二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 13:59:05

    あまりご無理はせずに
    ゆっくり、お待ちしています

  • 197二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 22:30:14

    ゆっくり待ってます保守

  • 198123/07/14(金) 23:19:55

    保守と激励のお言葉ありがとうございます

    おかげさまで新しいスレが出来ましたので今度ともよろしくお願いします


    それとこのスレの200レスまでは恒例のリクエストSSを受け付けます

    よほど無理な注文でなければ大丈夫なのでよければどうぞ


    [閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その5|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.com
  • 199二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:25:05

    立て乙埋め

  • 200二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:26:09

    埋め

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