- 1123/07/14(金) 23:12:03
こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です
6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在逃避行編は終了し、監禁編を連載しています
以下注意事項です
・4号×スレッタ
・独自設定、捏造過多※1
・犯罪行為、残酷な描写あり
・元スレに書かれたセリフの使用※2
※1)このSSの設定はアニメ本編のものとはだいぶ剥離しているものが多いです。独自設定ばかりですので、どうしても気になる方はブラウザバックしてください
※2)元スレに書かれたセリフの使用は、意図せず思わぬ使い方をしている可能性があります。その際はお申し出くだされば、出来る限り修正をかけます - 2123/07/14(金) 23:12:18
参考にした元スレはこちら↓
[閲注]ごめんねスレッタ・マーキュリー|あにまん掲示板でも逃げようとしても無駄だよ。拘束は絶対に外さない。2人でペイルやシン・セー、ガンダムから逃げよう。僕のことを嫌ってもかまわない。僕はただ、君を二度とあんな目に合わせたくない。(ここで逃げれば(株)G…bbs.animanch.com元スレを参考にスレ主が書いたSSスレその1はこちら↓
[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレです6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています参考にした元ス…bbs.animanch.comその2はこちら↓
[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その2|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSを掲載するスレのその2です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっています。現在…bbs.animanch.comその3はこちら↓
[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その3|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその3です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.comその4はこちら↓
[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その4|あにまん掲示板これはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその4です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーになっ…bbs.animanch.com - 3123/07/14(金) 23:13:19
関連スレの書き逃げSS様です。よくお邪魔させてもらっています。数が多いので最初と最新のスレを載せておきます
最初のスレ
書き逃げSS他|あにまん掲示板・タイトル通り、SSを書き逃げしていくスレです・話を思いついたけど、書けるところがない・スレの進行を止めたくない等、投稿したいけどする場所がないとき等に使って下さい・設定だけの箇条書きでもOKです・C…bbs.animanch.com最新のスレ
書き逃げSS他 その6|あにまん掲示板・タイトル通り、SSを書き逃げしていくスレです・話を思いついたけど、書けるところがない・スレの進行を止めたくない等、投稿したいけどする場所がないとき等に使って下さい・設定だけの箇条書きでもOKです・C…bbs.animanch.com - 4123/07/14(金) 23:13:48
- 5123/07/14(金) 23:14:32
【フロント脱出編】①
※基本的にこちらに掲載するSSは閲覧注意が前提となりますので、ご注意ください
0話~6-②話
ごめんねスレッタ・マーキュリー─プロローグ─カツカツカツ…
アスティカシア学園敷地内。夜も深まった暗闇の中に、小さな靴音が響いていく。
少し急いたような様子で歩く赤毛の少女は、今学園内で何かと話題になっている水星からの転校生、スレッタ・マーキュリーだ。
大体の生徒は寮に戻り、明日の授業へ向けて体を休めている時間。そんな中、住居エリアから離れた道を歩く少女の姿は少々奇異に映るかもしれなかった。
防犯の関係上、あまり夜間に出歩くことが推奨されていないこの学園では、夜時間に切り替わるとぐっと人通りが減る。この先は人工的に作られた小規模な森しかなく、強いて言えばごく小さな散歩道と、体を休めるためのベンチがいくつかある程度の場所だ。あたりに人影はまったくなかった。
だが迷いなく足を進めていく少女の顔は明るい。弾むような足取りで目的地へと急いでいく。
もうすぐ森の端に届く辺りで少女の顔は更に華やいだ。森へと入る手前のベンチで彼女を待っている人影がいたからだ。
「…え、エラン、さんっ」
暗闇に少女の上ずった声が響く。待ち人の少年の名はエラン・ケレス。つい先日スレッタと決闘騒ぎを起こした御三家のうちの一人だ。
少女の声掛けに少年は一瞬目をつ…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─怪物が生まれた日─※残酷な描写があります歌が聞こえる 大切な歌が
ハッピーバースディ トゥーユー
陰気な声で 誰かが歌を口ずさむ
ハッピーバースディ トゥーユー
磔にされた男が 虚ろな眼差しで口ずさむ
ハッピーバースディ ハッピーバースディ
男には それしか残っていないから
ハッピー バース ディ トゥー ユー
それしかないと 思っていたから
ペイル・テクノロジーズの地下区域の一室で、エラン・ケレスは磔にされていた。
ペイル社に呼び戻され、拘束され、薬を打たれ、まるで実験動物のように体の自由を奪われている。
もしかしたら、動物の方がいくらかマシかもしれなかった。なにせエランはこれからいらない物として焼却される。
対モビルスーツに使われるような高出力のレーザーでこの身を焼かれ、骨も残さず、何もかもが消えてなくなる。
エランに出来ることは何もない。抵抗する気力もなく、ただ最後の時を待つだけだ。
朦朧とする意識の中で、少女の顔が思い浮かぶ。
鬱陶しいほど絡んで来ては、鬱陶しいほどまっすぐぶつかってきた、水星から来た赤髪の少女。
彼女がいれば、エランは一人じゃないと思えた。
いまごろ彼女は自分を待って…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─怪物との契約─※シャディク目線ですシャディク・ゼネリの元へ意外な人物が訪ねてきたのは、まだ朝とも昼ともつかない中途半端な時間帯だった。
すでに最終学年になり、必要なカリキュラムの多くを納めているシャディクは自由に行動できる時間が多い。その空いた時間の大半を決闘委員会の雑用や私的な(…そう、私的な)用事に使っているシャディクは、その日も委員会のラウンジでこまごまとした雑用を片づけていた。
開けた空間に一人でいるのも慣れたもので、むしろ委員会メンバーが授業を受けている間、一人だけで気楽に過ごせるこの時間をシャディクは気に入っていた。
そんなシャディクの元にメッセージが届いたのは、ちょうど休憩しようと席を立った時のことだった。何の気なしに覗いたシャディクは次の瞬間に驚きで固まる。
『今から委員会のラウンジに向かう。君に頼みがある』
差出人の名はエラン・ケレス。
彼からの連絡も珍しいが、それ以上に珍しい内容にシャディクは己の目を疑った。
頼み?エランが俺に?
エラン・ケレスという人物は、よくも悪くも一人で完結している人間だ。
人に頼ったり頼られたり、そういうものとは無縁に思えたのだが、どういう心境の変化だろう。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─友との語らい─ 室内に微かな筆記音が響く。目の前にはグラスレーの寮長であるシャディク・ゼネリが、真剣な眼差しでメモ帳を睨んでいる。
本来なら競い合うはずのライバル会社の人間だが、今のエラン・ケレスにとっては貴重な取引相手だ。
エランの世界は狭く、浅い。その中でもこの男と知り合えたのは、ある意味幸運だったと言える。
誰にも邪魔されないよう手早く話を進めながら、エランはここ数年の出来事を思い浮かべた。
エランは元々、アーシアンの最下層に位置する貧民だ。もう記憶も朧だが、毎日食うものも困るような生活をしていた。
金も力も学もない、小さな子供が大人に抗うことは不可能だ。
庇護してくれる保護者がいなくなった後、気付いた時にはエランはペイル社の強化人士となっていた。
繰り返される実験。並行して行われるモビルスーツの操縦訓練。管理される日々。選定され、作り直される体。
実験体として顔も名前も自分の物ではなくなった少年は、僅かに自由にできる意志以外はすべて他人の言うとおりにして生活してきた。
学園に送り込まれ、なるべく人と関わらず、優秀な成績を維持しながら、ペイル寮の『エラン・ケレス』として過ごしていく。
時折戯…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─夜空の先へ─※少し痛そうな描写がありますシャディク・ゼネリとの取引を終えると、エラン・ケレスは自室に戻りベッドの上に横たわった。
おそらくこれから暫くの間はろくに休めなくなる。今のうちに少しでも仮眠を取って体力を温存しておきたい。
失敗しても成功しても寮の自室で過ごす最後の日だ。エランは目を閉じる前に、ちらりと部屋の隅へ視線を投げかけた。
以前オリジナルのエラン・ケレスが笑いながら見せてきた映像を思い出す。あの辺りに隠しカメラがあるはずだ。
当時は苛立ったものだが、今はオリジナルに少し感謝している。おかげであまり変な行動は取らないよう、注意することができる。
時間にして2、3時間ほど仮眠していると、来客のブザーが鳴った。シャディクの使いだろう。
部屋の外に出ると、シャディクの側近であるサビーナ・ファルディンが立っていた。
「シャディクからの荷物だ。ちゃんと渡したぞ」
「サビーナ・ファルディン わざわざありがとう。…シャディク・ゼネリによろしく」
「…ああ、またな」
どこまでシャディクに聞いているのか、サビーナはそっけなく去っていく。代わりに残ったのは頼んでいた荷物だ。
見ると律儀に服が入っている…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─回る毒(前編)─※犯罪行為の描写があります少しずつ毒を作っていく
───僕たちが無事に逃げられるように
少しずつ毒を流していく
───僕たちを追って来られないように
少しずつ、毒を回らせていく
───僕たちが、生きていけるように
少しずつ、少しずつ…
───
………
…………
……………
目的の場所に着いた時には、エラン・ケレスの心は凪いでいた。
スレッタ・マーキュリーを地球へと連れて行く。その為に何が必要か、エアリアルに夢の記憶を植え付けられてからエランは考え続けていた。
自分は何の力も持っていない貧民だ。都合が悪ければすぐに破棄されて次が補充されるだけの、使い捨ての部品でしかない。だから色々と小細工が必要だった。
暗い中、一人静かにベンチに座る。街灯の光が体を照らし、落とされた影を怪物のように大きく見せる。
───彼女は来るだろうか。
エランは考える。
万全を期すなら、もっといい場所があるはずだった。こんな森の手前のさびれたベンチではなく、彼女が安心して来れる場所を見繕うこともできたはずだ。
でも敢えてそうしなかった。
ここはある意味でとても都合がいい場所だ。人目に付かず、管理施設にも…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─回る毒(中編)─ エラン・ケレスが管理施設へと出向いた時には、辺りは予想通り閑散としていた。最低限の人員は残して大体のスタッフも引き上げたらしく、受付の顔ぶれも変わっている。
エランは何食わぬ顔で受付へと足を進めると、暇そうな顔をしているスタッフへ声を掛けた。
「決闘委員会の者だけど、予約していた小型巡視艇を借り受けに来た」
「ああ、話は伺っておりますよ、もう夜も遅いのに大変ですね。…おひとりですか?」
受付が訝し気に問いかける。領空外へ行こうというなら数人での見回りが普通なので、この懸念も尤もだった。
エランは受付の言葉に頷くと、すんなりと架空の相方を作り上げた。
「もう一人いるけど少し遅れるそうだ。時間がもったいないし、先に僕だけ船に入って出発の準備をしているよ」
「かしこまりました。では、小型巡視艇使用のためのIDを発行しますので、ご登録をお願いいたします」
「ああ」
平静を装いながら、自らの生徒手帳を取り出す。
登録と同時に持ち主の姿が浮かび上がる為、この時ばかりは他人の生徒手帳は使えない。特にエランはペイル寮の筆頭なので、大抵の管理スタッフには姿と名前を憶えられている。
電源を入れると、久方ぶりに画面が明るくなる。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─回る毒(後編)─※狂気的な描写があります少しずつ毒が作られていく
───僕たちは無事に逃げられるんだろうか
少しずつ毒が流れていく
───僕たちはどこまで追われる事になるんだろう
少しずつ、毒が回っていく
───僕たちは、本当に、生きていけるの
少しずつ、少しずつ…
───
────
─────ああ、それなら、いっそ…
………
…………
……………
エラン・ケレスとスレッタ・マーキュリーを乗せた船は、デブリの間を縫うようにして目的地へと進んでいた。
フロントから遠ざかるごとに、少しずつデブリの数が少なくなっていく。目的の宙域まで近づいた時には、すでにそれほど危険な進路ではなくなっていた。
もう時刻は真夜中に近い。フロントを出てから数時間は経っているが、今のところ追手が迫っている様子はない。
そろそろ次の段階へ行くべきだろう。
探知範囲を拡大して、緊急回避が必要なデブリがないか確認する。とくに問題がないようなので、エランは再び船をオート操作に切り替えた。
さらに目的地も再設定する。場所はフロント73区、アスティカシアの管理施設だ。行きとは違い大回りなルートを通ることになるが、うまくすればこの船…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─黒風白雨の小休止(前編)─ 宇宙空間を漂っていたエラン・ケレスとスレッタ・マーキュリーが救出されたのは、すでに真夜中を大分過ぎ、もうすぐ夜明けになるという時間帯だった。約束のポイントに近づいた時、すでに近くの宙域に待機していたその船は、光を瞬かせてエランに合図を送って来た。
チカチカ、チカチカ、明暗を繰り返す人工の光が、暗闇に慣れた目に焼き付いていく。
遥か遠く、冷たい天然の光の枠に囲われながら進んできた身には、その光は今にも手に触れられそうなほど近く、温かいものに感じられた。
慎重を重ねて少しずつ近づけられた船から、数人の船員が救命具と共に降りて来る。
彼らはまっすぐにエランとスレッタの元へ近づいて来ると、二人の状態を確認するように素早くこちらを観察して来た。壮年のがっしりした体系の男が、落ち着いた声音で話しかけてくる。
「意識ははっきりしていますね」
「ああ」
エランはしっかりと頷いた。体は疲れ果ててはいるが、意識の方は問題なく保っている。
腕の中の少女を守るためにも…実際は彼女に守ってもらっていたようなものだが、ずっと頭の中を動かしていたからだ。
「もう一人の彼女は」
「眠っているだけだ。酸素残量も問題なく残っている」…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─黒風白雨の小休止(後編)─ 強化人士を擁護するエランの言葉に、シャディクは俯いて黙り込んだ。頭の中では利点と欠点がせめぎ合っているのだろう。暫くしてシャディクは顔を上げると、真剣な目でじっと見てきた。
『約束はできない。けど機会があれば利用させてもらう。…それでいいかな?』
「それでいい。ありがとうシャディク・ゼネリ」
目を伏せて頷く。自分がひどい我が儘を言ったと分かっていた。一蹴されないだけありがたい事だった。
気を取り直したようにシャディクは話を続けた。
「気になっていた事がある。色々な証拠をわざと残したと言っていたけど、なぜなんだ?」
「それは簡単だ、ペイルの動きを縛るためだよ」
答えは簡潔に済むが、それだけでは不足かもしれない。少し考えて、補足となる言葉を追加する。
「僕は今の『エラン・ケレス』を務めているけど、僕が消えてもエランという存在自体は消えずに残る。色々な陣営から僕の行動が不審に思われたなら、その後のエラン達は動きづらくなる」
『不審に思われる行動って、例えば水星ちゃんを攫ったと推測されるようなこと?』
シャディクの言葉に小さく頷く。その通りだったからだ。
「…僕は決闘委員会の仕事をでっち上げてフロント…telegra.ph - 6123/07/14(金) 23:15:03
【フロント脱出編】②
7-①話~13話
ごめんねスレッタ・マーキュリー─怪物の献身(前編)─※スレッタ目線です。スレッタ・マーキュリーは夢を見ていた。
エラン・ケレス…今どうしても気になって仕方がない年上の男の子を、優しく抱きしめて慰める夢だ。
夢の中の宇宙空間で、彼はスレッタを救助しようとしているようだった。おそらくモビルスーツから脱出したばかりなのだろう。救助用のハーネスを付けて、彼はどこかへと向かっていた。
エアリアルはどうなったんだろう、スレッタは少し気になったが、それよりも目の前の彼の事が心配になった。
彼は息を荒げて、表情を歪ませていた。体は少し震えていて、変に力が入っている。先日の、決闘後の様子とは大違いだ。
怖がってるんだ。スレッタにはすぐに分かった。
水星での生活を思い出す。老人ばかりの水星で、幼いころのスレッタは常に厄介者扱いされていた。
生活基盤もギリギリで、唯一採掘できる資源のパーメットは他に採掘しやすい月があり、後は人知れず寂れるのを待つばかり。
そんな水星での生活に心が荒れ果ててしまうのは仕方がない。とてもじゃないが目新しい新参者は受け入れられなかっただろう。
今なら納得できる事柄も、幼い子供、それも当事者ともなれば呑み込むことなど出来なかった。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─怪物の献身(後編)─※微ヤンデレ要素あります地球へ攫う、とエランは言った。拘束してでも絶対に連れて行く、と彼は言い切った。
どうしてそんなに強い言葉を使うんだろう。スレッタはその理由がまったく分からず、途方に暮れてしまう。
「エランさん…、いまの、どういうこと…ですか?…どうして、そんなこと、言うんですか?」
彼の言うことを少しでも理解したくて、気付けば何度も同じような質問を繰り返していた。きっと、エランなら答えてくれると思ったからだ。
スレッタの疑問に満ちた声に、エランは目を伏せてぽつりと呟いた。
「…必要だから」
地球に行くのが、必要?
スレッタはますます分からなくなる。
「スレッタ・マーキュリー。昨日の夜、僕が言った言葉を覚えてる?」
エランの口調は、いつの間にか穏やかなものに戻っていた。少しだけほっとして、素直に昨日の事を思い浮かべる。
夜になって、スレッタは森の近くのベンチへ向かっていた。エランからの連絡を貰い、とても急いでいたのを覚えている。次いで街灯に照らされるエランの姿と、ベンチの陰に置かれた大きなバッグを思い出す。
あの時、彼はスレッタに申し訳なさそうに謝ってくれた。デートに行けなく…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─硬実種子と二者択一─※ほんの少し閲覧注意です生きることは二者択一をし続けることだとエラン・ケレスは思っている。
片方を捨て、片方を拾う。
それはすべてを選べるほど力のある立場ではない、搾取されるだけの子供による精一杯の処世術だった。
周りの子供たちが一人、また一人と脱落していく中、黙々と課題をこなして命を長らえていたあの頃。
影武者になることを命令され、生まれ持った名前と顔を大人たちに差し出したあの日。
先のない生活に絶望が押し寄せ、自らの意志で感情を抑制する方法を学んだあの時間。
すべては二者択一の結果だ。たとえ理不尽に踏みにじられようとも、その前も…その後の判断も自分のものだ。
片方を捨て、片方を拾う。
生への執着が薄れて行っても、その習性は無くなることはない。
そうして、エランにとっての運命の日。
エアリアルの夢から目が覚めたエランは、スレッタ・マーキュリーの命を何があっても拾うことに決めた。捨てるモノの中に自らの命が入っていても構わなかった。
彼女が無事ならそれでいい。彼女が守れればそれでいい。彼女が自分の事を覚えていてくれるのなら、死んだっていい。
それがどのような感情を基にした考え…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─友との別れと祈りの言葉─※オリキャラ多数注意ですエラン・ケレスとスレッタ・マーキュリーの二人は、繋いだ手を離さないままソファに座ってその時を待っていた。
部屋の扉が叩かれる。ノックの音は全部で4回。この船へ来てから、二人はとても丁重に扱われている。
「失礼いたします」
部屋へ入って来た男は、手を繋いで隣り合っている二人を見ても表情を変えなかった。ただほんの少しだけ沈黙すると、静かな声音で約束の時間が来たことを告げた。
ぎゅう、と一瞬強く手を握り、スレッタと顔を向かい合わせる。もう泣いていない彼女は、エランと目を合わせると小さく頷いてくれた。
男の先導で通路を歩く。来た道とは逆の順だが、意識を失っていたスレッタは興味深そうに辺りを見回している。彼女が転ばないように、慎重に手を引いて歩く。
入って来た搬入口から今度は出ていくことになる。手早くハーネスでお互いを繋ぎ合わせている間に、船のスタッフが部屋の空気を抜いて準備を整えてくれる。
外への扉を男が開けると、すでに次の船が並走してエラン達が来るのを待っていた。この船よりも随分と大きな船だ。
見れば向かいにも人がいて、二人が飛び移るのを手助けしてくれるつもりのようだった。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─きみが呼ぶ名前(前編)─※更にオリキャラ注意ですあと少しで中継地点のフロントに着く。
エラン・ケレスは何か忘れている物はないかと、初日に渡されていた荷物を改めて確認した。
数日分の水、食料。着替え。今時珍しい現金に、端末に移し替える事が容易な電子マネーカード。他にも細々とした衛生用品や常備薬が、手ごろなポーチにいくつか纏まって入っている。
すべて一般的なメーカー品で、個人が所有していてもおかしくない品物ばかりだ。用意された服も高額なブランド品などではなく、自分でも知っているような、各フロントで数多く出展されている小売店の物だった。
メーカー名が分からないのは、スレッタ・マーキュリーの手を素手で触らないように用意してもらった手袋くらいだろうか。
今の時代では必須の端末機器は入っていないのだが、これはフロントに着いた後に手に入れられるだろう。市民カードが届けられた後で契約すればいい。この3日は端末など無くても普通に過ごせたので、おそらくは大丈夫だ。
エランは纏められた荷物が入った鞄を手に持った。何の機能も付いていない、使い古されたごく普通のアタッシュケースだ。スレッタにも同様の物が与えられている。
「スレッタ・マ…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─きみが呼ぶ名前(後編)─※引き続きオリキャラ注意+主人公達への偽名設定注意です「おじさん、こっちだよ」
初老の男に付いていった二人を待っていたのは、背の高い穏やかな表情の男だった。
「久しぶり、ハンスから話は聞いてるよ。この子たちを連れて行けばいいんだろう?」
「おおぅ、そうだ。業突く張りなスペーシアンに捕まらねぇようにな。いい子たちだから面倒ごとは起こさねぇだろうが、頼んだぞぉ」
甥っ子だという割に、あまり初老の男とは似ていない。体は縦に長いが、それほど肉は付いていないように思える。ゆったりとした動作だけが血の繋がりを感じさせた。
一言二言だけ声を掛けると、初老の男は「じゃあな」と言いつつ離れて行った。エランはそれを見送ろうとして、なぜか男に声を掛けていた。
「あの」
咄嗟に声をかけたが、何を言おうとしていたのか自分でも分からない。少し迷った末に、名前を聞くことにした。
「名前だぁ?ああ、それなら甥っ子の名前を聞けばいい。元気でやれよぉ」
初老の男は答えになっていない答えを告げると、ゆったりと背を向けて去っていく。
立ち尽くすエランに、穏やかな男は笑いながら教えてくれた。
「僕の名前はゲイブ。おじさんの名前も…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─僕の大事なスレッタ─※エアリアル君視点。一人称SSです早朝のアスティカシア。
いつもは静かなハンガー内が、この日は俄かに騒がしくなった。
ひょいひょいと身軽に近づいてきた女の子が、僕の中を覗きこんでくる。
「チュチュ、どうだった?」
「ダメだ、いないよニカねぇ!」
「そんな…じゃあどこに…」
顔なじみの女の子たちが、とても悲しそうで、焦ったような顔をしている。
僕は知っている。この子たちは、『ニカさん』と『チュチュセンパイ』だ。
彼女たちは僕の中だけじゃなく、僕の後ろや、僕の装甲の隙間まで確認すると、ガッカリしたようにハンガーを出て行った。
それからも、時間差で僕の元にいろいろな人が来た。
気だるげな『ヌーノさん』。お調子者の『オジェロさん』。
しっかり者の『ティルセンパイ』。占いが得意な『アリヤセンパイ』。
気配り上手な『リリッケさん』。優しくて気弱な『マルタンセンパイ』。
放し飼いにされている『ティコ』や、鶏さんたちまで…。これは、関係ないかな。
でも彼らもなんだかソワソワしている。
いつもとは空気が違う、早朝のアスティカシア。早朝の地球寮。
そんな中、僕の心はジワジワと期待と不安に染まりかけていた。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─エピローグ、あるいは…─※色々な視点からのSSです。論理的にアレな大人の話が出てきます。児童性的搾取を思わせるセリフ(未遂)、若干センシティブな表現などが含まれます。【研究員、あるいは監視員】
男は退屈そうにゲームをしていた。
上、下、右、右…。端末機の画面をタップする。
画面の中では派手なエフェクトで敵が爆発している。ピカピカと画面が光を放っているが、音は聞こえてこない。わざと消音にしているからだ。
BGMもなく操作するゲームは退屈でつまらなく感じる。だが、何もしないよりはよほどいい。
男はこれが面白くてプレイしている訳ではない。暇で暇で仕方ない時間をどうにか消費しようとしているだけだ。
ゲーム内のクエストがひと段落ついたので、ついでに壁に備えてある時計を見る。時刻はすでに、就業時間をとっくに過ぎた時間帯だった。
今日だけはあと数時間は交代できない。男は仕方ないとため息をついて、またゲーム画面に視線を戻した。
男はペイル社の社員だった。数年前まではまだマトモな仕事をしていたが、当時の相方が不祥事を起こして、何故か自分まで閑職に追いやられてしまった。
今はしがない監視員をしている。
だがそれも、あと数…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─プロローグ、あるいは…─※児童性的搾取を思わせる描写+スレッタの対人物評価に対しての捏造設定がありますエラン・ケレスは夢を見ていた。
まだ強化人士という言葉すら知らなかった頃。
訳も分からずペイルに連れて来られ、毎日怯えていた頃の夢だ。
その頃のエランは■■■という名前だった。ペイルでは味気ない番号で呼ばれていたが、まだそばには唯一その名前を呼んでくれる人がいた。
『■■■…、気を付けて…』
『〇〇兄、だいじょうぶ?』
柔和な顔をしたその人は、1つ2つ年上なだけなのに自分よりも随分と大柄な体をしていた。もう顔半分ほど背が伸びれば、自分たちに威張っている大人と並ぶくらいの大きさだ。
その彼が、気持ち悪そうに蹲っていた。真っ青な顔をして、ぶるぶると震えている。
いつも頼りにしている存在が弱っている。その事実に、心配と恐怖が心の底からせり上がって来る。
『〇〇兄、〇〇兄…』
彼をガクガクと揺さぶりたかったが、そんな事をしては吐いてしまうかもしれない。
涙目になりながら我慢すると、肩へそっと手を寄せて、背中をいたわるようにゆっくりと撫でていった。
しばらくして、彼は言った。
『■■■…。トイレや、倉庫…。いいや…telegra.ph - 7123/07/14(金) 23:15:28
【地球降下編】
14話~17話
ごめんねスレッタ・マーキュリー─地球に落ちた種─※スレッタ視点です無事に地球へと降りた船の中から、慎重に一歩を踏み出していく。
「スカーレット、手を」
「はい、エランさん」
補助してくれる彼に感謝しながら思ったのは、匂いが違う、という事だった。
人工的なものとは違う、有機的な匂い。埃っぽく、どこか懐かしい匂い。
搭乗橋の上からぐるりと景色を見渡すと、壁で区切られていない空は、どこまでも続いているように見えた。
いや、事実続いているのだった。
映像ではない不規則な形の雲が、視界を流れていく。
それをスレッタは、不思議な気持ちで眺めていた。
スレッタ・マーキュリーは物心ついた頃から水星で暮らして来た。
とはいっても、実際は地面の上で暮らしていた訳ではない。水星は人が根を下ろせるほど優しい星ではなかった。
水星軌道基地「ペビ・コロンボ23」それがスレッタの正確な故郷の名前だ。
天然の小惑星を改造したフロントとは違い、「ぺビ・コロンボ23」は完全な人工物で出来ている。太陽からほど近い水星では、頑丈な特殊金属で囲われた住居でなければ生活はできない。
たとえ小惑星を使えたとしても、その恩恵のほとんどは使用せずに終わってしまうだろう。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─静かな夜─ エラン・ケレスとスレッタ・マーキュリーの二人は、何をするでもなく貨物列車の荷台に揺られていた。大陸の中央部。まだあまり治安が良くない地域を、少しずつ進んでいく。
本当は一足飛びに治安のいい地域へ行った方がいい。それをエランは分かっていたし、当初はそのつもりで情報を集めようともしていた。
けれど数日前。地球に降下したその日のうちに、スレッタがこの辺りの景色をもっと見ていたいと控えめに頼み込んできた。
入管ゲートを突破して自由の身になった二人は、具体的にどこへ行くのかを話し合った。そうして、スレッタの口から出てきたのが先のお願い事だった。
よほど降り立った時に見た地球の景色が気に入ったらしい。
この辺りは特に風光明媚な場所という訳ではない。むしろ宇宙へ行く足がある割に寂れているような地域だった。
だが、それが却ってスレッタの琴線に触れたのかもしれない。
土地を効率的に使わなければいけないフロントに比べて、ここは贅沢と言えるほどに人も建物もまばらにしか存在していない。
少し進めば放置された公園や学校があり、植物が至るところに生えていて、野生動物がそれを啄んでいる。
管理されたフロントと違っ…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─記憶にない故郷─※登場人物の故郷を捏造しています貨物列車で一晩を明かした後、まだ日も登り切らない早朝にスレッタ・マーキュリーは目を覚ました。
起きる予兆はあったので、エラン・ケレスはすでに彼女から体を少し離している。
目をコシコシと擦るスレッタに厚手の紙を濡らしたものを手渡しする。かなり丈夫に作られているので布代わりにもできる便利なものだ。何回か使ったら捨てればいいだけなので、重宝している。
「ありがとうございますエランさん。あ、おはようございます…」
「おはよう、まだ降りるまでもう少し時間はあるから、先になにか口にする?」
「…いえ、いいです。お手洗いに行きたくなってしまったら困るので…」
寝起きの彼女が、少し恥ずかし気に断って来る。生理現象なのだから仕方ないと思うのだが、女性は何かと大変なのだろう。
まだ大丈夫です!と報告してくるスレッタに対して、エランは何も言わず頷くだけにしておいた。
「…移動を優先してしまったけど、今度からキチンとした客車を使う事にしようか」
「はい。…いえ、わたしが乗ってみたいとか言ったから、エランさんがわざわざ交渉してくれたのに、ごめんなさい」
しょんぼりするスレッタに首を振る。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─長い休息の始まり─ エラン・ケレスは記憶にない故郷の景色を、もう二度と忘れる事のないようにと丘の上から見下ろしていた。プラムをもいでからも暫く2人は歩き回り、少し足が痛くなった頃に小休止をする。ちょうど景色の良さそうな丘を見つけたので、そちらへ移動して腰を下ろした。
肩が触れるほど近くにスレッタ・マーキュリーが座り、ごそごそと荷物を漁っている。
「エランさん、お魚の缶詰、開けていいですか?」
「いいけど、この近くにはゴミ箱はないよ」
「きちんと洗って持って帰るから、平気です」
近くに小さな小川があるので、その水を使うつもりなのだろう。井戸の水はまだ湧いているようだが、そちらはすでに水汲み用の道具が朽ちているので使えない。
スレッタは薄く切った黒パンに缶詰の中身と塩ゆでしたジャガイモを乗せると、まずはエランに渡してきた。
「はい、エランさん」
「ありがとう」
「いいえ。何だかピクニックみたいで、楽しいですね」
それは外で食べる時のスレッタの口癖のようなものだった。彼女はいつも楽しそうに食事をする。
エランに渡したものと同じものを作ると、スレッタはいつもの挨拶をしてから大きく口を開けてぱくりと食べた。
美味しそう…telegra.ph - 8123/07/14(金) 23:15:57
【監禁編】①
18話~24-①話
ごめんねスレッタ・マーキュリー─ままごとのような生活─ アパートに引っ越してから1週間が経った。初日や次の日はバタバタしていたが、これくらい時間が経つと新しい生活にも慣れてくる。
今のところは食事は出来合いの物を買ってきて、洗濯は一階にあるランドリースペースで洗っている。掃除はこまめにして、できるだけ清潔を保っていた。
総括すると、概ね快適に過ごせている。
自然とルーチンワークが出来上がって来たのだが、ここに来て新しい事に挑戦しようと声を上げた者がいた。
「お料理を…作ってみようと思います」
少し緊張で硬くなった声音で、スレッタ・マーキュリーはそう宣言した。
自炊をする、と簡単に言ったが。実は料理を作った記憶などエラン・ケレスには存在していなかった。
一番古い記憶はたしか、スレッタとの決闘で取り戻した誕生日を祝ってくれた誰かの記憶だ。その後はずいぶんと飛んで、ペイル社の訓練生時代になる。
ペイル社では一般的な勉強の他に、宇宙空間での身の動かし方、モビルスーツの訓練、重火器の取り扱い方、その他様々な技能の学習をしていた。
ただ生活全般の知恵は教わらなかった。必要がなかったからだ。
食事など出されたものをただ胃に流し込むだけの時間で、作ろうという発想すらなかった。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─硬実種子の迷い(前編)─※題名は4号のことですが、スレッタ視点です夕飯を食べてしばらくした後。姿見の前にいるスレッタ・マーキュリーの姿はいつもの部屋着とは違っていた。
久しぶりに外出用の服に着替え、以前に買ったままになっていたカツラを手に持っている。
鏡を見ながら慎重にカツラを被ると、出来上がったのは少し印象の違うスレッタだ。
カツラの髪を手櫛で整え、なんとなしに目線を下に向ける。ヒラヒラとしたスカートが目に鮮やかで、見ていて楽しい。
この辺りでは治安がいいから大丈夫ということで、大胆にも薄手のワンピースを選んでみた。
具合が悪くならないように暑さ対策が主な理由だが、他の目的も一応、ある。上に軽い上着を羽織っているので、肌の露出自体は少ない。
カツラは濃いこげ茶色をしていて、スレッタの髪には及ばないがフワフワとカーブを描いている、柔らかい印象のくせ毛仕様のものだった。
あとはここへ来た初日に買っていた、お気に入りの可愛らしいサンダルを履いたら完成だ。
スレッタは大きめの鏡で自分の姿を改めて確認した。
───うん、大丈夫だよね。変なところはない…はず!
少し自信はないが、普段はあまりしないおしゃれに心が浮き立つ。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─硬実種子の迷い(後編)─ 何となく無言になったまま、スレッタ・マーキュリーとエラン・ケレスの2人は夜の町を歩いていた。気まずさはなく、ただほんの少しだけ気恥ずかしいような、くすぐったいような変な気分だ。
エランの方が体温が高いようで、直接触れ合わせた手のひらが温かい。触れ合った手から熱が伝搬して、スレッタの体温も上がっていくようだった。
歩いているうちに少しずつ人が増えて来る。エランとの手繋ぎに集中していたスレッタは、ふと辺りを見回してそれに気づいた。
ナイトマーケットが近いんだろうか。そういえば、周辺の明かりも増えている気がする。
キョロキョロと周辺の観察をし始めると、ふと目に留まったのは1組の男女だった。
仲良さげに腕を組んで歩いているのは、あまり自分たちと変わらないくらいの少年少女だ。
彼らは笑顔で、ほっぺたに口がくっつきそうなほど近くでおしゃべりしては、楽しそうに笑っている。
何かを言われたのだろうか。嬉しそうにはしゃいだ女の子が男の子の腕をぎゅっと両手で抱きしめて、柔らかそうな胸の間に閉じ込めていた。
「………」
何となくその2人の姿をスレッタとエランに置き換えてしまい、そんな想像をする自分が恥ずかしくなって俯いてしまう。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー(美しい男 前編)※性格の悪いモブ視点、一人称SSです。とある病気を彷彿とさせる描写があります「若、見ました?新しい新入り」
今日もいつものように重役出勤をした『俺』に、腰巾着をしている部下が面白そうに喋りかけて来た。
ウチはアーシアンに珍しく幾つかの工場を持っているそれなりの金持ちだ。生活に困る事はなく、家は長男が継ぐために、三男である俺は悠々自適な毎日を過ごしている。
ただ何もしないでいるのも世間体が悪い為、小さな工場の取締役として勤務している。特に仕事はせず、ぶらぶらと工場内を見学したり、工場長と世間話するだけの役職だ。
だいたい昼くらいになってから出勤して、少々の退屈な時間を過ごしたら日が沈む前に帰宅する。家に帰る前にふらふらと遊びに出かけて、実際の帰宅は深夜くらいになる。そんな毎日だ。
なので工場のことなど何も知らないし興味はない。実際それでいいと家族にも許されている。その代わり問題は起こすなよと口を酸っぱくして言われているけれど、はいはいと適当に返事をしている。
そんな俺だから、もちろん新入りの事なんて知らない。工場長もわざわざそんな面白味もない事を口に出したりなんてしない。大体、工場に人が新…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─美しい男(後編)─※性格の悪いモブ視点、一人称SSです。モブの頭が柔らかくなり、唐突にセンシティブ表現が挟まれます
───カリバン・エランス。
それは俺がいま一番気になっている人物の名前だ。
あの事件から1週間が過ぎた。あれだけモビルクラフトが暴れまわったなら復旧なんて無理だと思っていたのだが、数日の片づけを従業員総出で行ったところ、意外と何とかなってしまった。
兄貴たちの工場からもいくらか人や物を回してもらって、色々調べたり復旧までのめどを立ててもらったりしたことも大きいらしい。
俺は役員室に閉じこもっていたから知らないが、電源や重要なケーブル類といったものが奇跡的にすべて無事だったそうだ。派手に壊れたものはすべて替えの利くものばかりで、致命的なものではなかったらしい。けが人だって少なかったと聞く。ふ~~ん、て感じだ。
まぁそんなどうでもいい話は置いておいて、あれから俺はカリバンの事を調べてみた。といっても取り巻きに言って書類を取り寄せて、あとはテキトーな噂話を聞いただけだ。
彼は下級の市民IDを持っていた。履歴書ではスペーシアンの家に奉公しながらどこかの学校に通っていたと書いてある。学校を卒業して地球へと戻って来たらしい。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─平穏な朝の終わり─ 朝の光が差し込む室内で、エラン・ケレスは静かに目を覚ました。「………」
自室のベッドの上でむくりと起き上がり、鈍く痛む頭を押さえながら息をつく。
今日もまた何らかの悪夢を見た。その代わり、忘れていた事柄を思い出した。
珍しい事にペイルにいた頃よりも更に前……村で家族と住んでいた時の記憶だった。
近所には規模が小さいが畜産を営んでいる家があり、よく手伝いをしては卵やミルクを分けてもらっていた。
一緒に手伝いをする誰かがいた気がするのだが、顔まではよく分からなかった。あの『〇〇兄』と当時の自分が呼んでいた少年だろうか。…そんな気がする。
どうせならその辺りも思い出せばよかったのに、エランはため息を吐きながらベッドからゆっくりと起き上がった。
少し頭は痛いが、これくらいなら問題ない。地球に降りた辺りからなぜか体調も良く、エランは概ね自分の状態に満足していた。
気付けばこのアパートに越してきてから一月近くが過ぎている。最初はどうなる事かと思ったが、最近は日々の生活も安定していた。
部屋から出ると、暑い空気が体に纏わりついてくる。エランはすぐにダイニングに行き、真っ先にエアコンの電源をつけた。…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─ぼくとはちがうきみ─※生々しい描写、流血表現、若干のセンシティブがありますモビルクラフトを所定の位置に止めると、エラン・ケレスはため息を吐いた。
今日もモビルクラフトを使った仕事は滞りなく終わらせる事ができた。けれど、きっと業務外の仕事がやって来るだろうことは分かっていた。
「おい新入りぃ!搬入が終わったならさっさと降りて来いっ。今日も指導してやるからなっ」
「………」
最近はエランの仕事が終わる時間を見計らって、毎日のようにやって来る老人がいるからだ。
エランは体は小さいのに無駄に声の大きいその人物のことが、はっきり言って苦手だった。
「…クーフェイさん。言っていなかったかもしれませんが、自分は正規の社員ではありません」
「そんなもん見てれば分かるわ。ゴチャゴチャ言っとらんで早く来い」
「………」
今日は同居人であるスレッタ・マーキュリーの様子が少し気になったので、正直に言えば早く帰ってしまいたかった。
昼休憩の時に連絡したときは、具合が悪いという訳ではないようだったが…。
それでもどことなく声に張りがないように感じてしまい、エランは作業中も落ち着かなくなっていた。
「その、クーフェイさん。今日は少し早くに…」…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─奈落の夢(前編)─※児童性的搾取を思わせる表現、若干のセンシティブ表現があります。夢を見る。いつもの夢を。
まだ自分の記憶が今よりも残っていたあの頃。『エラン・ケレス』の姿に変えられてからそれほど経っていなかった昔の夢だ。
そこでの自分は、様々な学習をさせられていた。本物の代わりに通う事になる学園のカリキュラムを、早急に詰め込む必要があったからだ。
強化人士として選ばれる前にも基礎的な学習はしていたが、より専門的なものに切り替えられ、当時の自分は追い込まれていた。
なにせ学習以外にも強化人士としての仕事も並行して行わなくてはいけない。学習と実験、どちらか一方ではなく、両方ともに高水準を求められた。
散々に体や脳を酷使されたあと、最後に一日の仕上げとして調整台の上でパーメットを流される。具体的に何をしているのかは知らないが、強化人士としてのパフォーマンスを維持するために必要なものなのだと聞かされていた。
調整が終わると、いつもぐったりと脱力して台の上に凭れ掛かってしまう。調整中の痛みや苦しみから解放され、後に残るのは体をすぐには動かせないほどの深い倦怠感だけだ。
そんな自分の体を、今日も誰かの手が触り始…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─奈落の夢(後編)─※センシティブな表現、無理矢理な行為、嘔吐表現などが含まれますここへ来てからエラン・ケレスは随分と体調が良くなっている。へばりつくような倦怠感が軽くなり、頭痛すら感じない日が多くなっている。
相変わらず悪夢は見るようだが、覚えていないのだから実害はない。最近は昔の記憶も増えて、よく一緒にいた○○兄は実の兄弟ではなく従弟なのだという事も思い出した。
正直に言うと意外だった。記憶の中の自分と彼はとても仲が良かったので、てっきり兄弟だと思っていたのだ。
けれど大事な家族である事には変わりない。
彼の事を思うと、心が浮き立つと同時に沈み込んでいく感覚を覚える。
自分にも家族がいたのだという得も言われぬ安心感。しかし途端にそれは彼が無事でいるのか分からない不安に取って代わられる。
彼は今もペイルに囚われているのだろうか。それとも…もう、『解放』されてしまったのだろうか…。それすらも今のエランには分からない。
「エランさん、おはようございます」
「おはよう、スレッタ・マーキュリー」
どちらにしろ、自分はもうとっくに彼女を選んでしまっている。たとえ彼の記憶があったままだとしても、スレッタ・マーキュ…telegra.phごめんねスレッタ・マーキュリー─役割と願望(前編)─※ゆりかごの星の登場人物の名前が出てきますスレッタ・マーキュリーは、基本的にとても働き者だ。
人から頼られると嬉しいし、人の役に立つことに喜びを覚える。特に何もなければ、自分からできる仕事を探そうとする。
それは彼女が生来のお人よしだからとも言えるが、直接の原因は育った環境に起因する。
『ペビ・コロンボ23』。
いまや人々が生活するうえで欠かせなくなったパーメットを採掘するために、惑星軌道上に作られた拠点だ。
ようは炭鉱夫たちが暮らす、宇宙に設けられた鉱山集落である。
そこで暮らすスレッタは、水星唯一の幼い子供だった。けれど彼女は可愛がられるということもなく、常に厄介者扱いをされていた。
裕福な土地なら違ったのかもしれない。けれど水星はとても厳しい場所だった。
鉱山集落というものは、一時は賑わっていてもいつまでもそれが続くとは限らない。資源の枯渇。代替品の発明。中には流通が容易い場所に同じ資源が掘り起こされることで、突然寂れることもある。
スレッタが生活していた頃の水星は、まさにそのあおりを受けていた。
月でも採れるようになったパーメット。危険な水星での採掘作業はまったく魅力的…telegra.ph - 9123/07/14(金) 23:16:48
現在の作品は以上です
なお本編終了後の2人を書いた番外編、『こぼれ話』シリーズは本編が終わった後にこちらのスレに載せる予定となっています
『こぼれ話』はフロント脱出編までの本編と共に、『書き逃げSS』さんのスレに掲載されています
それと物語の合間のエピソードを書いた『端切れ話』シリーズですが、こちらはまだきちんと纏めてはいない為、お手数ですがお読みになりたい場合はスレ2の後半から最新スレまでの各レスを見て頂くようお願いします - 10123/07/14(金) 23:22:03
という訳でまたもや新しいスレを立ててしまいました
いきなり圧迫感がすごいですが、どうぞよろしくお願いします
それと前スレにてリクエストを受け付けています
何か読みたいものがありましたらお気軽にお書きくださいませ - 11二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:24:58
たておつ!
- 12二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:29:12
たて乙です!
- 13二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:29:52
たて乙ー!!
楽しみ 本当に - 14二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:31:40
すみませんリクエストする前にスレを埋めてしまいました……
今からじゃ遅いでしょうか - 15123/07/14(金) 23:35:44
- 16二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:38:52
- 17二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:39:37
便乗してリクエストよろしいでしょうか?
今のお話の展開的に難しくなければで大丈夫なんですが、「膝枕をしながら、頭を撫でている」お話を……
夢オチとかでも大丈夫なので - 18二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 23:46:32
スレッタの好きな少女漫画を一緒に見るか、うっかり4号が読んじゃう展開をぜひ見たいです……!!
- 19二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 00:09:54
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 00:19:41
このレスは削除されています
- 21二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 00:28:42
- 22123/07/15(土) 00:52:26
ちょうど今見たらレス欄が埋まっておりました
これにてリクエスト受付は終了となります
『お祭りデート』(補強あり)
『膝枕+頭をなでる』
『少女漫画を読む4号』
基本的には以上の3つになりますが、お祭りデートの案を補強されている方がいらっしゃいますので、差し支えなければその方の意見も取り入れたいと思います。補強内容は(目が合う2人)+(帰るのが惜しくなる2人)となります
では夜遅くまでリクエスト募集に付き合って頂きありがとうございました
今回のスレもよろしくお願いいたします
・・・と、書いていた所でいくつかのレスが削除されてしまっておりました(!?)
せっかくのご意見でしたのに、そんなに気にされなくても…!
リクエスト権はあくまでおまけ程度に考えて頂いて、とくにリクエストなんてないぜという方は普通にコメントを書いて頂いて大丈夫ですからね。熱い思いは伝わっておりましたのでこれからもお気軽に書き込みください
しかし貴重なコメントを撤回してでも増やして頂いたリクエスト権なので、>>24まで延長したいと思います
ただ今回は最終締め切りとさせて頂きますのでご了承くださいませ
- 23二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 03:28:21
新しいスレだ!!! リクエスト!!! とても幸せです!!!!
それでは、お互いに甘酸っぱい誤解をしてしまう感じのssも可能でしょうか? それとも思いすぎて訳もなく不安になったり、気を使いすぎたり······ 同床異夢が風船のように膨らんで最後には、「 え? / あれ? 」となって結局は虚しく笑ってしまって、後になって振り返ってみると、その時の相手の感情をようやく理解できる感じの…!
難しい内容ならスルーしてください! 今回も素敵な話を楽しみにしています!!!!! - 24二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 09:46:46
24だったら
嫉妬するスレッタをリクエストします! - 25二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 12:26:35
凄く楽しみに読ませていただいてます!
- 26二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 13:48:30
削除したのにバッチリ捕捉されていてお恥ずかしいやら申し訳ないやらなのですが正直めちゃくちゃ嬉しいです………!!!!
いつまでもお待ちしておりますのでゆっくりスレ主様のペースで執筆してくださいませ〜〜〜………!!!
- 27123/07/15(土) 13:56:07
皆様リクエストや激励のお言葉ありがとうございます
これにてリクエスト受付は終了となります
『お祭りデート』(目が合う2人)+(帰るのが惜しくなる2人)
『膝枕+頭をなでる』
『少女漫画を読む4号』
に加えて
『甘酸っぱい誤解』or『同床異夢』
『嫉妬するスレッタ』
以上となります
このうち何点かは統合できそうなテーマですが、一応はそれぞれ別の話として書き起こそうと思います
似たような話になる可能性がありますが、その辺りご容赦くださいませ
ではまた - 28二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 16:30:26
アニメが終わってもまだ生き甲斐がある…!こんなに嬉しい事はない……
- 29二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 20:41:51
神SSスレ新スレきてるー!!!!
大好きです!! - 30123/07/15(土) 22:44:45
嬉しいご意見ありがとうございます
アップできるSSがすぐに用意できないので、雑談代わりに(というかほぼ雑談ですが)少し長めに返信させて頂きます
スレ主もアニメが終わって寂しいですが、だからこそ自由に羽ばたけるんだ…!と前向きに考えていきたいと思います
思えば1月から3月までのアニメの空白期間でフロント脱出編をほぼ書き終えているので、新たな情報の追加がないほうが創作的には書きやすいのではないかと思います
好きに設定を作っているとはいえ、アニメの設定を拾えるなら拾いたいと思ってしまうものですからね
しかし幸か不幸か新たな情報追加の頻度は明らかに減ると思われますので、少しは本編SSのペースアップにつながるのではないかと思います
これで全然だったら笑ってください
神と呼ばれるほど大層なスレ主ではないですが、新スレ立てちゃいました。大好きと言って頂けて嬉しいです。いやぁ照れますねテレテレ
自分としては元スレ好きが高じてついうっかりSSを書いてしまってる口なのですが、これほど長く続いているのは読んでくださっている方がいるからだろうなと思います
最初はプロローグだけの単発ネタのつもりでしたので
あとは書き逃げSS様という神スレがその時期にたまたま立っていたという幸運に恵まれたのもよかったのだと思います
気軽に作品を発表できる場がなければ、今頃はプロローグだけこっそりパソコンの奥に眠っていたことでしょう
それが好意的な反応を頂けたことがきっかけでなんやかんやとSS道に転がり落ちてしまいました
それまではSSを書きもせずスレ立てもせず、ただただネタスレに一言書き込んでいくだけの一般あにまん民でしたので、何が起こるか分からないものです
雑談代わりに長々と書いてしまいましたが、これからも嬉しいお言葉を頂けるように、さりとてあまり無理はせずマイペースで書いていきますので、どうぞよろしくお願いします
ではまた
- 31二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 04:53:15
SSスレって感想をどれくらい書き込んでいいかいつも迷っちゃう…悪戯にスレ消費したくないし、でも見ている楽しんでるって伝えたい…
- 32123/07/16(日) 08:28:25
嬉しいお言葉、ありがとうございます
多分スレ主が残りのレス数を気にしている発言をしてしまっているせいだと思うのですが、それほど気にされなくても大丈夫ですよ
筆が進みが遅い!と自分で勝手に焦ってるだけですので
感想を頂けると嬉しくなりますので、どうか気にせず好きなタイミングでお書きくださいませ
↓ではここから先はご報告です
本日はまた昼に用事があるので夜まで書き込みができません。よければ途中で保守や保守代わりの感想を書いて頂ければ助かります
という訳で、さっそく皆様の力を借りるつもり満々のスレ主なのでした
ではまた夜に
- 33二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 12:57:49
ほしゅ
よちよち歩きの純情4スレは健康に……いい!!! - 34二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 17:26:51
楽しみに待ってます!
- 35二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 22:16:16
保守します!
- 36123/07/16(日) 22:55:37
保守や激励のお言葉ありがとうございます
今ようやく所用を済ませて休んでるところです
相変わらず新たなSSが用意できていないのですが、寝るまでに本編SSの続きを書こうかと思います
4号の思考が複雑怪奇すぎて書いてる自分でも把握しきれているか自信がないのですが、どうにか最新話も形になってきました
このまま調子よく書ければ、明日あたりお届けできるかと思います(やっと・・・)
相変わらず苦しいターンが続きますが、ここを抜ければ元スレの状態に近づけるはずですので、気合を入れて書いていく所存です
たぶん最後のほうまでよちよち歩きの2人ですけれど、長い目で見て頂けると嬉しく思います
ではまた明日 - 37二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 01:14:55
めっちゃ楽しみです…!!でもご無理はなさらず〜!
- 38二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 07:19:57
保守
- 39123/07/17(月) 08:05:02
保守や激励のお言葉ありがとうございます
おかげさまで最新話を書き終わりましたが、朝からだと少し障りがあるかな…という内容になりましたので(※センシティブ方面ではないです)午後にアップしようかと思います
あまり推敲していない状態なので後から文章に変更を加える可能性もありますが、大まかなストーリーは変わらない予定です
というかここに来て4号の内面がぐちゃぐちゃに割れたミルフィーユ状態になってきました
今4号の心に浮き出ているのはパイ部分なのかクリーム部分なのか、それとも割れた事でクレバス状になった部分なのか。スレッタ視点であるはずなのに、4号の内面描写に非常に苦労させられました
次回も苦労させられそうですが、このエピソードが終われば少しはさすがの4号も気持ちが整理されるはずです(たぶん)
その為にも次の話の構想を考えつつ、息抜きに端切れ話などにも手を付け始めようかと思います
ではまた午後に - 40123/07/17(月) 13:30:31
24-②話。役割と願望(後編)
※最後に少しショッキングな展開があります
スレッタ・マーキュリーは最近ますます頑張って家事をしている。
今までよりも早起きして朝食を作り、同居人であるエラン・ケレスを送り出した後は、彼の部屋以外の掃除をして過ごす。
昼間になったら適当な昼食を作って食べ、何度目かの荷物の整理をした後、すぐに夕食の仕込みを始める。
そのうち暇な時間ができるので、今度は備え付けの家具などをせっせと拭きあげていく。
こちらに来たばかりの頃に買った雑巾は、もう黒ずんでボロボロになってしまった。来た時よりも確実にアパートの中は綺麗になっているのだが、スレッタはまだやれる事があるのではないかと思ってしまう。
本当はエランの部屋も掃除したいが、あまり入ってもらいたくないと言われているので、中に入ることだけは絶対にしなかった。彼の機嫌を、損ねたくはなかったのだ。
・・・気のせいならそれでいい。
実際のところ、彼は相変わらず優しくしてくれている。ご飯を作る度にお礼を言ってくれたり、労わってくれたりする。
それなのに、いつの間にかあまり自分の方を見てくれなくなった。以前は頻繁に目が合っていたのに、最近の彼はそっぽを向いてばかりいる。
どうしてなのか、原因は分からない。分からないから、考えてしまう。
ごめんねスレッタ・マーキュリー─役割と願望(後編)─※最後に少しショッキングな描写がありますスレッタ・マーキュリーは最近ますます頑張って家事をしている。
今までよりも早起きして朝食を作り、同居人であるエラン・ケレスを送り出した後は、彼の部屋以外の掃除をして過ごす。
昼間になったら適当な昼食を作って食べ、何度目かの荷物の整理をした後、すぐに夕食の仕込みを始める。
そのうち暇な時間ができるので、今度は備え付けの家具などをせっせと拭きあげていく。
こちらに来たばかりの頃に買った雑巾は、もう黒ずんでボロボロになってしまった。来た時よりも確実にアパートの中は綺麗になっているのだが、スレッタはまだやれる事があるのではないかと思ってしまう。
本当はエランの部屋も掃除したいが、あまり入ってもらいたくないと言われているので、中に入ることだけは絶対にしなかった。彼の機嫌を、損ねたくはなかったのだ。
・・・気のせいならそれでいい。
実際のところ、彼は相変わらず優しくしてくれている。ご飯を作る度にお礼を言ってくれたり、労わってくれたりする。
それなのに、いつの間にかあまり自分の方を見てくれなくなった。以前は頻繁に目が合っていたのに、最近の彼はそっぽを向いてばかりいる。…telegra.ph - 41二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 14:24:20
苦しい…アニメとはまた別の苦しみが……でも続きが凄く楽しみ
- 42二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 14:24:46
うあーー!不穏な終わり!でも面白いです!
スレッタ視点でも4号君の面倒臭さ(褒めてる)にジリジリしてスレッタちゃんの拙さのあるアピールにキュンキュンしました。次回も楽しです - 43二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 14:27:41
グアアアアアア問題が次から次へと……!!めちゃくちゃ胸がズキズキしてますが同時にときめいております 最高です 4号はよ助けて
- 44二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 14:41:04
ウワーッ!うpありがとうございます!!
すれ違い切ないけどスレッタの提案にめちゃくちゃキュンキュンしました…!!!
最後不穏すぎてドキドキが止まりません……!! - 45二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 18:24:35
向かい合っているのにすれ違っていて切ない……!
そして、ラスト!不穏だ - 46123/07/17(月) 22:32:36
感想ありがとうございます
久々の本編SS更新です
スレッタ振られッタの巻でした
こんな風にあと数話は苦しい展開が続くので、ついつい端切れ話などに手を伸ばしてしまっていたのでした
しかし非常に気になるだろう引きをしてしまった自覚があるので、あまり遅くならないように少しずつ書き溜めていきたいと思います
最新話の裏話は日を置いての更新の予定です
それまでの間に端切れ話を1つくらい更新できればと思っています
ではまた - 47二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 22:41:14
スレッタが誘拐前から好きでしたって言わないと告白してもストックホルム症候群疑われるだけだし、今の好きだからより水星時代みたいに必要とされないとっていう強迫観念から焦ってるスレッタの心理状態がよくないのも事実でうわあってなりますね
退職直前のイレギュラー訪問者といい、続きがめっちゃ気になります
ありがとうございます - 48二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 02:03:41
保守
こんなに長く続けてくださると思ってなかったのでマジでしみじみしちゃうしうれしいの民
思えば遠くへ来たもんだ…(?) - 49二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 08:13:37
続きを心待ちにしつつ保守
- 50123/07/18(火) 08:21:01
保守と感想ありがとうございます。少し長くなります
4号目線だとスレッタは完璧にストックホルム症候群のように映っています
ある程度は仲良くしないとスレッタを守れないから…と言い訳して目を逸らしていた事柄が、いきなり4号の眼前に躍り出てダンスを踊り始めたようなものです。これは嫌でも目についてしまいます
そして4号は自分がいかに酷いことをスレッタに決断させようとしていたかを目の当たりにして、ショックを受けてしまったのでした(勘違いですが)
ただスレッタの精神状態のバランスが崩れているのはその通りです。その辺りは4号も気付いていて、思わず強くプロポーズの拒否をしてしまいました。もしスレッタの精神が正常だったら、同じNOでももっと穏やかなやり取りになっていたでしょう
恋愛関連だと大体が鈍いのに、変な所で嗅覚が鋭くなる4号なのでした
もしや書き逃げSS様時代から知っていらっしゃる方でしょうか?
どうも、「長編SSを投下したアホ」ことスレ主です
この名前を使わなくなって久しいですが、元スレにいきなりSSを投下して続きのスレを作れなくさせてしまった事実は変わりないので、その罪滅ぼしも兼ねて本編SSを最後まで書き切りたいと思います
書き始めてから余裕で半年は過ぎてますので、本当に遠くに来てしまったな…という感じがします。まぁ、これからものんびりペースで書いていくつもりです
しかしフロント脱出編を書いてた頃が懐かしいですね。今頃シャディクはどうしてるでしょう…(郷愁)
- 51123/07/18(火) 14:26:54
端切れ話。地球降下編(花冠のお祭り)
エランの故郷の村へ訪問してから暫くして、ゆっくりと南方面へと移動していた2人は、とある民宿に泊まっていた。
この辺りは牧歌的で小さな農村が多く、宿泊している施設も元は民家を改築した温かみのある作りだ。部屋数は少ないが手作りの食事が毎食付いたりなど、中々にサービスが行き届いているいい宿だった。
スレッタなどはライブラリで見た妖精の出る家のようだと大はしゃぎで、すぐに出発するのを惜しがっていたほどだ。
そんなスレッタの元に、宿の女主人がとっておきの情報を持ってきたのは、つい先ほどの事だった。
もうすぐ近隣の地域で一斉に行われる大規模な祭りがあるらしく、それには誰もが参加できるとわざわざ知らせに来てくれたのだ。
もし参加するのなら、祭りで着る衣装も小道具も宿側で用意してくれるらしい。
至れり尽くせりだが、これには理由がある。
毎年この時期になるとお祭り目当てに人が集まって来るのだが、近隣地域で一斉に行われる祭りの性質上、大きい町などに集中して人が取られ、小さな農村ではあまり外部の人間がやって来ないものらしい。
村の人間だけで祭りをするのもいいが、せっかくなので外部の人にも参加して欲しいと女主人は思っているようだ。ついでに宿のアピールにもなると、そういう考えがあるのだろう。
「エランさん、お祭りって、何するんでしょうね。『花火』とか、『縁日』はありますか?」
「多分ないと思う。この時期の祭りなら夏至祭りになるから、みんなで踊りを踊ったり、歌を歌ったり、焚き火を飛び越えたりするくらいだろうね。…あぁ、やっぱりそうだ」
端末で確認すると、思った通りの内容だった。
「焚き火を!?危なくないんですか!」
「よっぽど鈍い人でなければ大丈夫じゃないかな。火が大きくならないように調整されるだろうし」
「火を飛び越えると何かあるんですか?」
「運を呼び込むための儀式だね。夏至祭の焚火は神聖なもので、作物がよく実ったり、幸せな結婚生活が送れたり、とにかくいい事が起きやすくなると信じられているんだ」
「え、結婚…?」
「恋人同士で一緒に焚火を飛び越えると、すぐに結婚できるって話だよ」
説明しながら何となく懐かしい気分になる。故郷の場所とは少し離れているが、似たような祭りをしていたのだろう。
エラン自身も、少し楽しみになっていた。 - 52二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 18:39:17
- 53二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 21:29:54
結婚に反応するスレッタ、乙女だなぁ…
- 54123/07/18(火) 22:04:24
感想ありがとうございます
このスレの最初期からの方でしたか、ありがとうございます
実はフロント脱出編ですごい量の独自設定を出してしまったので、アニメの2クール目が始まる前にスレ立てして周知しておいた方がいいだろうと、書き逃げSS様から独立して立てたのがこのスレの始まりでした
始めは本編SSが溜まったらその都度単発スレを立てようかと思っていたのですが、続きのスレが欲しいと言う声を頂いたので継続したところ、なんと今や5つ目です
本編SSが最終回を迎える頃には、どれくらいスレが続いてしまっているのかちょっとドキドキしています
スレッタはちょくちょく結婚とか家庭とかいうワードに反応しているのですが、なんと4号、これを毎回スルーしてます
恋心が育つ前から彼女が結婚したがっていると知っていれば、結婚願望をカミングアウトされた時にあんなにショックを受けることはなかったんですが…。まぁ、自業自得ですね
祭りの後半部分ではもっと乙女成分マシマシになる予定です。乙女スレッタはいいものなのです
ただ今日はお祭り開始まで書けませんでした。その前の部分をノリノリで書いてしまったからなのですが、少し反省しています
祭りの後半部分のアップは明日になります
- 55123/07/18(火) 22:06:47
その日は女主人にレクチャーを受けて、スレッタは色々と準備をしていたようだ。祭りの間は手作りの花冠を頭にかぶるのだと、嬉しそうに笑っていた。
祭りの当日になると、エランとスレッタは昼寝をして体調を整えた。夜から次の日の明け方まで続く祭りは、長い時間と共に体力を使う。
夜通し歌ったり踊ったり歓談したりと、寝ている暇がないのだ。もちろん休憩したり食事をしたりもするが、基本はずっと外にいることになる。
「エランさん、見てください。女将さんの若い頃の衣装を貸してもらいました」
スレッタが嬉しそうに祭りの装いを見せてくれた。身にまとっているのはこの辺りの伝統的な衣装だ。
白くゆったりした上着に所々赤い糸で花の刺繍がされ、赤いスカート部分には反対に白い糸でまた別の花の刺繍がされている。一生懸命スレッタが自分で作った花冠も頭に添え、あとは祭りが始まるのを待つばかりだった。
「エランさんの分も作ったんです。よければどうぞ」
そう言って差し出されたのは別の花冠だ。スレッタの花を零れんばかりに使った豪華な花冠とは違い、男が被ってもおかしくないように草や葉を中心に作られているシンプルなものだ。
「ありがとう」
せっかく作ってくれたのだから、とエランは素直にそれを受け取った。頭にかぶる様子を見て、スレッタが嬉しそうに笑っている。
旅の間、彼女の姿は基本的に隠されている。帽子で髪を隠し、厚着で体型を隠し、女性らしいラインが出ないように気を付けている。
けれど今日ばかりは女性らしさを前面に出した姿を許した。大ぶりな花冠を支える頭は帽子ではなく彼女本来の赤色で、ゆるく三つ編みにして背に垂らしている。ところどころ髪の間にも花が差し込まれ、まるで物語から飛び出た妖精や精霊のようだった。
「エランさんが作ってくれた花冠も、一緒にかぶれたらよかったのに」
スレッタが残念そうに言うが、子供が作ったような拙い花冠は今の姿にはそぐわないだろうと思えた。それにあれを作ったのはもう1週間近く前のことだし、実はエランが作った花冠は川に流されてしまっていた。
プラムの種を洗う時に、ついつい下を向いたスレッタの頭から落ちてしまったのだ。彼女は悲しんでいたが、花冠が萎れてしまう様子を見るよりはよかったのではないかとエランは思っている。
- 56二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 05:07:07
ほのぼのいいな~ 心が浄化されてく……
- 57123/07/19(水) 07:04:50
感想ありがとうございます。祭りの描写はもう少し続きます
今回の花冠も最終的には川に流す事になる。心配になって聞いたところ、女将さんからレクチャーを受けているから大丈夫、分かっています。と力強い返事が返って来た。
雑談しているうちに、ほんの少し辺りが暗くなってくる。夏至なので日の入りは遅く、時刻的にはもう夜だ。
そうして、祭りが始まった。
始めて会うような人と輪になって踊り、一緒になって歌う。
スレッタが楽しそうに笑っている。エランはそれを見るだけでも満足だった。
やがて酒が入った人たちが人懐こく話しかけて来る。スレッタとエランはそれぞれの輪の中で交流を重ねた。
───同年代の少女や、年配の女性に囲まれている状態なら大丈夫だ。
エランはスレッタの姿を遠くから眺めるだけに留めて、祭りの間はあまり干渉しないことにした。
それでも時々は話しかける。焚火越えのイベントが始まった時などは女主人にスレッタの事を任せ、自分は手本となるように先に焚火を跳び越えて見せたりもした。
「1人で跳び越えちゃうなんて…!」
と少し責めるように言われてしまい、誰か適当な人と一緒に跳んで見せた方が手本としてはよかったかな、と反省する出来事もあった。
小さな失敗はあったが、概ね賑やかに楽しく過ごすことができたと思う。
夜が深まるごとに、祭りは少しずつ熱気が薄れていき、穏やかで静謐な空気に変わっていく。遠くにある森の狭間から鳥の鳴き声が聞こえ始めた。
見れば空の色も少しずつ薄く変化し始めている。朝が来たのだ。
一晩を外で過ごした奇妙な連帯感をみんなで持ちつつ、朝まで残った祭りの参加者が最後の仕上げとばかりに川へと移動していく。周囲はまだ薄暗く、すべてのものが薄青色に染まっていた。
そうして小さな桟橋の上から、一晩中かぶっていた花冠を思い思いに投げ込んでいった。…友人と一緒に、家族と一緒に。スレッタも女主人に誘われて、自身の髪を彩っていた花冠を恐る恐る川に投げ入れている。
川の流れに乗りながら、色とりどりの花冠がゆっくりと遠ざかっていく。けれど投げ入れた場所が悪かったのか、スレッタの花冠だけが水際に生えた草に捕まってしまっていた。
「流れない、どうしよう…」
不安そうな呟きを聞き、エランもスレッタと同じ場所に、同じくらいの強さで花冠を放った。
- 58二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 07:53:56
"自分は手本となるように先に焚火を跳び越えて見せたりもした。"4号お前😠
まあ事情はわかるけどね…… - 59二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 12:20:21
鈍感王子め!!(そこが良い)天然鈍感なのはスレッタと思いきや4号の方でスレッタの方が意識しまくりなの本当に可愛いなあ
祭りの描写も綺麗〜〜〜 - 60二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 16:23:14
く〜〜〜っ、ニブチンの君…!!でもそこがイイ……!!!
- 61123/07/19(水) 17:04:06
感想ありがとうございます
休みだからとちょっと昼寝しようとしたら本格的に爆睡してました。ほぼ休み消えた…
4号が朴念仁すぎてヤバい程ですが、いちおう彼なりに気を使った結果でもあります
スレッタの恋心には気が付いていないので、男の自分と焚火を跳び越えるのはまずいだろうと考え、最初から一緒に跳ぶ気はありませんでした
ついでに普段スレッタにはあまり外部と交流をしないように言い含めていたのですが、祭りの日だけはとその制限も解除してます
なのでせっかく他の女性と仲良く出来るのだからと、必要以上には近づかないようにしていました。描写はないですが、4号もそれなりに村の男連中と会話をしたりしています
女将さんなんかはスレッタの様子を見て(あらあら)と思っていたりもしてますが、祭りの間は優しくスレッタを導いてくれていました
女将さんのレクチャーでは実際に行う祭りの内容とそれに伴う意味を教えてくれ、更によく歌う歌の練習などを行っています。歌は現地語なのでスレッタはすべて覚えることはできませんでしたが、印象的なサビの部分などは元気よく歌えることができました
地味に他の宿泊客もいたのですが、彼らは夏至祭初心者ではなかったので、女将さんは若くてお祭り初心者なスレッタを注意して見ていてくれました。
・・・と、いつの間にか女将さんの話ばかりしていますが、お祭りの描写はもう少しだけ続きます
最後に朴念仁4号の株は上がる事ができるのか?
あと地味にこれはリクエストSSなのですが、『お祭りデート』というお題目はクリアすることが出来るのか?
この後すぐにアップする予定ですが、確認して頂けると幸いです - 62123/07/19(水) 17:08:01
エランの放った花冠は川に流されながら、狙い通りにスレッタの花冠へと近づいて行った。
彼女の花冠に使われている大ぶりな花に、エランの花冠の細かく飛び出た葉の部分が引っかかる。そのまま川の流れの助けも借りて、エランの花冠は草の牢からスレッタの花冠を助け出すことに成功した。
しばらくその場に留まっていた2人の花冠は、まるで1つの塊になったように、ぴったりと寄り添いながら川を流れていった。
「よかった、上手くいって」
ほっと息をつきながらスレッタのそばに立つと、彼女は潤んだ瞳でこちらを見上げてきた。
「流れました…」
「うん、ちょっとした賭けだったけど」
「2つで一緒に…」
「仲良く流れて行ったね」
エランの言葉にゆっくりと答えるように、スレッタがはにかんだ笑みを浮かべた。朝日に照らされたその顔は、妖精などではなく、等身大の生身の女の子の笑顔だった。
辺りを見回すと、もうすっかり朝の景色になっている。撤収し始めている参加者の姿を眺めながら、何となくエランは惜しい気持ちになっていた。
「エランさん、女将さんに教えてもらったんですけど…」
するとスレッタが遠慮がちに、朝露を集めたいとお願いをしてきた。
夏至祭の日の朝露は、体につけると健康が、顔につけると美が手に入ると言われている。せっかくなので、体験したいのだろう。
「分かった。護衛の役目は任せて」
エランは頷いて、彼女の願いを叶えることにした。
森の中に2人で入る。この辺りは村人もよく来るのか、綺麗に手入れされている。
スレッタは葉の上に溜まっている朝露を見つけると、葉を傾けて手のひらに集め、体や顔に丁寧につけていった。
目の端に、頬に、唇に。…まるで化粧のように。
期待に胸を弾ませているのか、朝露をつけるごとに血色がよくなり、彼女の姿が薄紅色に彩られていく。
そして時折、どうですか、と言うように、ジッとこちらを見つめてきた。
青く碧い瞳が、キラキラと光を放つ。海のような、森のような、地球そのもののような綺麗な瞳だ。
何となく、本当に何となくだが。先ほどの惜しい気持ちが強くなっているような気がした。
スレッタも楽しそうだ。…なら、もう少しだけならば、いいだろう。
エランは2人だけの夏至祭を続けることにした。
森の中で寄り添う2人の姿は、まるで共に流れた2つの花冠のようだった。
- 63二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 17:42:52
狙撃主4号の真骨頂きたね 心境にも変化が起き始めてきたが果たして………
- 64二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 18:11:50
さすがです4号サン ロマンティックに撃ち抜いたね
- 65123/07/19(水) 22:22:10
感想ありがとうございます
途中まで「(4号さぁ…)」という空気だったのが最後で払拭されたようで胸を撫で下ろしました。ふぅ…
ここで少し雑談代わりに裏話的な話を書いておきます
こちらのリクエストSSですが、『お祭りデート』の他に、『目が合う2人』と『帰るのが惜しくなる2人』のテーマも盛り込みました。
途中までデートとは…?とか、目が合うどころかあんまり一緒にいないけど…?という内容でしたが、最後の最後で一気にテーマを回収してみました。個人的に上手くいったのではないかと思っています
この夏至祭ですが、調べると分かりますが思いきり実在しているお祭りになります。細部はそれぞれ違いますが、ほとんど同じ内容のお祭りが国を跨いで大々的に行われています
そこで共通しているのが、恋に関係するおまじないが多いという事です。本当に色々あります
SSの内容に組み込んだのは、『焚火を恋人同士で跳び越えると結婚できる』というおまじないと、『川に流した自分の花冠に寄り添って流れた花冠があればその持ち主と結ばれる』というおまじないです。今回は後者を主軸に据えて置きました
スレッタは女将さんにお祭りのレクチャーを受けていたので、花冠が4号のものと一緒に流れて行った時にはその意味をすでに知っていました。4号視点なので描写はないですが、この時のスレッタの気持ちは言葉に出来ない思いで溢れています
個人的にお互いの意志があっての焚火越えもいいですが、花冠が寄り添い流れていくほうが運命的なものを感じて好みです
対して4号ですが、彼は祭りの間中気を使ってスレッタと離れていましたが、実は自分でも気付かないうちに寂しい気持ちが積もっていました。この時期はまだ恋情はないですが、それでも仲良しの子と一緒にいたい、という思いは持っています。お祭りが終わったので、これ幸いとスレッタと一緒に森へと朝露を集めに行きました
ただ、夏至祭の間は恋の魔力と言うか、恋の煌めきという力に転びやすくなっています
朝露で飾り立てたスレッタが自分をジッと見つめてくるたび、4号は言いようのない高揚で胸が熱くなるのを感じていました
2人だけの夏至祭が続いている間だけの、ほんの束の間の恋の魔法なのでした - 66二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 22:35:08
素敵な小さな恋の物語ですね
かわいい - 67二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 00:35:15
ひっそり二人だけのお祭りになるのロマンチックすぎる〜〜……!!乙女なスレッタもめちゃくちゃかわいいし、4号もなんか楽しそうだしで最高です!!更新ありがとうございます!!
- 68二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 08:38:04
『川に流した自分の花冠に寄り添って流れた花冠があればその持ち主と結ばれる』
完全に自分の考える4スレのイメージ - 69123/07/20(木) 12:31:34
感想ありがとうございます
うっかり朝の更新を忘れたまま出かけてしまいましたが、朝に感想を書いてくれた方がいて助かりました
今回は感想返しのような…『花冠のお祭り』の裏話②のような…そんなようなことを書いていきます
こちらはリクエストSSになるのですが、おそらくリクエストされた方が最初にイメージされたものとは違っているだろうなと思いながら書きました(すいません…)
実は最初『お祭りデート』で浮かんだのは日本の縁日なのですが、この2人は日本に行ったことがないので書けませんでした。なら今滞在している地域の祭りはどうかと思ったんですが、少し時期を外してしまっていました
そこで白羽の矢が立ったのが夏至祭でした
時期的にドンピシャですし、4号の故郷(と勝手に設定している地域)でも行っている祭りです
さらに恋のおまじないが大変多いお祭りなので、これは使えるなと思ってすぐに書き始めました
地球降下編はなるべくメルヘンチックとかファンタジックとか…要するにおとぎ話のような雰囲気になるように書いている章なので、夏至祭はとてもピッタリな題材だったと思っています(場合によってはエレベーターパニックとか書いてますけども)
なのでコメントで可愛いとかロマンチックとか書いて頂けて思わず嬉しくなってしまいました
それと4号の花冠がスレッタの花冠を助け出す場面なのですが、これはフロント脱出編を思い出しながら描写しました
あのままだとスレッタの花冠は川の底に沈んでしまっていましたが、そうなる前に4号の花冠は水の流れの助けを借りて救出しています。そうして2つの花冠はずっと一緒に、仲良く川を流れていきました
川の流れをシャディクとすると、フロント脱出編そのままになります
ちなみに花冠が川に沈んでしまうと、その持ち主は結婚できないか、できても晩婚になってしまうそうです
このSSのスレッタは4号が何もしなければ体を乗っ取られてその人生を終えてしまうので、まさに占いの通りの結果になるのでした
ここからは簡単なご報告になります
今日の夜の更新についてなのですが、あいにくと次のSSはまだ用意できておりません
時間に余裕があれば本編SS最新話の裏話になりますが、普通の雑談の可能性もあります
後者の場合は時間が足りなかったんだな…と思って頂ければ幸いです
ではまた - 70二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 20:55:14
楽しみにしてます!
- 71123/07/20(木) 22:53:02
【24話-②。(役割と願望 後編)の裏話】その①
※今回ちょっとギャグです
最新話はスレッタ視点ですので、4号が何を考えているのか見えづらくなっています。かく言うスレ主も苦労していたのですが、それは4号の精神構造が複雑になっているからです
本来の4号はまっすぐな気質で、こうと決めれば一直線。一度決めた事は絶対に曲げない頑固な所がある。…という風に設定しているのですが、現状は違います
今の彼は色々な感情から来る思いをたくさん心の中に持っていて、その時々によって表層に出て来る気持ちや考え方が切り替わっています
周りの状況やスレッタの対応によってすぐに変化するため、把握するのはかなり難しくなっています。よく気の迷いを天使と悪魔の姿に例えたりしますが、それが大勢いるようなものでしょうか
↓分かりやすい例をあげてみます。以下、与太話です
最近生まれた恋心4号『スレッタ・マーキュリーとイチャイチャしたいんだけど』問題提起発生
最近復活した性欲4号『イチャイチャいいじゃないか、むしろもっとエッチなことできないか挑戦してみようよ』大賛成
幼心の4号『スレッタ・マーキュリーと仲良くくっつけるの?ならいいよ!』よく分からないけど賛成
トラウマ4号『エッチな事なんて絶対したくないよ!スレッタ・マーキュリー相手でもなんか怖いからやだ!』大反対
スレッタ第一主義の4号『彼女の気持ちを考えよう。加害者に好意を持つなんて考えられない。もしあったらそれはストックホルム症候群だ』反対
誘拐作戦本部長な4号『それでこの逃亡生活に役に立つの?スレッタ・マーキュリーに嫌われてこの生活が破綻する可能性があるなら許可できないな』反対
後ろめたい4号『僕がそんな浮かれた事考えていいと思ってるの?』反対
二者択一4号『賛成3、反対4。今回はイチャイチャなしで。解散!』
無意識ですがこんな感じです。状況によっては幼心の4号が反対に回り、作戦本部長な4号がエッチなことにOKを出す場合もあります(IFストーリーがこれです)
なおこのくらいの問題提起なら4号自身は明確に言葉として考えているのではなく、何となくスレッタに近寄りたいけどやめておこうかな…とか。そんなふわっとした感じになります
あとこれ以外も普通にたくさん4号がいます。声が大きい、通りやすい4号を中心として、それぞれ主義主張をぶつけ合ってます - 72二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 23:25:07
申し訳ないがワロタ 割とイチャイチャしたい気持ちとダメだ!!って気持ち拮抗してるんだな まあそりゃそうか 好き(大切)だから連れ去ったんだし
- 73二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 23:35:10
もっといけいけしていいと思うの!
スレッタの気持ちを考えろ?(エランさん視点的な意味で)
もっといけいけしていいと思うの!(大切なことなのでry) - 74123/07/21(金) 07:11:09
感想ありがとうございます
前回いきなり妙な寸劇を書いてしまいましたが、実はあれでも一発ネタではなくこのSSのちゃんとした裏設定だったりします
ちょっと書き足りなかったので、感想返しと共にその補足のような雑談も書いておきます
さて、色々な種類がある4号の心ですが、割とみんな独立した考えを持ってます
例えばスレッタに好意的な気持ちは複数存在しているのですが、それがどういう意味の好きなのか?スレッタに対してどうしたいのか?という所が微妙に違っていたりします
上の例だとスレッタと仲良くしたい気持ちとスレッタを守りたい気持ちが対立してます。どちらもスレッタを好きな事は変わりないのですが、最終的に出される結論はまったく違う物になります
今はイチャイチャ拒否派の方が優勢です。なので現実の4号は塩対応が多めになっています
恋心4号の気持ちが報われるには、イチャイチャ反対派の他の4号を説き伏せなければいけません。おそらく最終的な強敵はトラウマ4号と後ろめたい4号(自罰的な4号)になります
ちなみにそれぞれの4号の心には大まかな序列が存在しています。しかし絶対という程のモノではなく、その時々で入れ替わっています
基本的には二者択一4号や誘拐作戦本部長な4号が心の指揮を取っているのですが、瞬間的にものすごい力を持った他の4号に主導権を奪われる時があります
嫉妬の4号などはその代表です。彼は怒りの4号などと結託して、時に4号自身を制御不能の怪物にさせることがあります
もしかしたら、その際の様子が近々お目見えすることになるかもしれません - 75二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 12:19:31
あの涼しい顔で脳ミソフル回転させてるの想像したらちょっと笑ったw
- 76二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 13:07:12
緑(嫉妬)の瞳大好き
あと日本では毒のイメージは紫だけど外国(欧米あたり?)は緑らしいから毒々しい感情なのも伝わってきてよい…… - 77123/07/21(金) 15:02:15
感想ありがとうございます
いま出先にデータを持って来るのを忘れてしまいまして、感想返しだけで失礼します
明確に『脳内作戦会議~』とかはやっていないのですが、大まかに表すとあんな感じです
自分の心の意見交換は誰でもやっていることで、スレッタもあんな風に寸劇にしようと思えば作れない事もありません
しかし4号はあまりにそれぞれの心によって方針が違っている上に数も多いので、あえて言及してみました
シャディクなんかは今の4号に負けず劣らずな感じで頻繁に自分自身の心同士がやりあっているイメージです
あとこれはアニメの話になりますが、グエルは家族に対する気持ちが一強で、ごくまれにスレッタの恋心が暴走していたイメージですね
5話で描かれた4号の光っている目を、美しい…と思ってよく見返しているスレ主なので、隙あらばその表現を入れてしまいます
嫉妬の感情にも色々ありますが、4号の場合は『全身全霊を持ってその感情をもたらした存在の事で頭をいっぱいにする』
という印象があります
つまりスレッタです。情熱的ですね
- 78二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 19:19:32
夏の暑さに負けない位の情熱を秘めた4号……
もはや氷の君と呼ばれていたかつての姿はないな - 79二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 21:15:40
緑の目の怪物4号大好きめっちゃ楽しみ
わりと素直で基本穏やかな彼の荒れる姿とかいいですよね - 80123/07/21(金) 22:55:50
感想ありがとうございます
裏話と一緒に感想返しをしようとしたら、裏話がほぼ1000字だったので一緒には無理でした
仕方ないのでこの後のレスに載せておきます
このSSの氷の君はエアリアル君が夢の世界にご招待したときに溶けて消えてしまいました
後に残ったのは灼熱の炎と氷が溶けた後の水蒸気とそれによって解き放たれた怪物だけです
今はスレッタのお陰で炎も落ち着き、水蒸気が霧になったり雨になったりして豊かな水が溜まり始めています
後々またちょっと沸騰する予定ですが、スレッタがそばにいれば自然と落ち着いていくと思います
いずれにせよもう氷になることはないでしょう
普段大人しい人ほど怒るとおっかないですからね
このSSの4号は優しくてあまり人を傷つけるようなことはしないのですが、一度くらいは大暴れしてもらう予定です
- 81123/07/21(金) 22:58:21
【24話-②。(役割と願望 後編)の裏話】その②
この話のスレッタは随分と長い間外に出れなかったことで、実は相当気が塞いでしまっています
4号は必要以上に頑張るスレッタを見てそれに気づきましたが、彼女自身は自分は平気だと思っていました。落ち込んでいるのは4号が余所余所しいからだと思い込んでいたのです。間違いではありませんが、それがすべてではありません
その証拠に、彼女は外に出た途端、気力を一気に取り戻しています
スレッタは小さい頃からずっと水星の基地育ちで、生身で自然に対峙したことなどありませんでした。おそらくミオリネの温室が初めて触れた自然物になると思います
そんなスレッタが地球へと降りてきて1月ほど。旅をする中で、様々な自然に触れ合うことが出来ました
地平線へと沈み込む太陽。満天の星空。少しずつ形を変えていく月。不定期に吹く風。常に流れていく雲。
地上に目を向ければ、種類も量もフロントとは比べ物にならないレベルの植物が生えています。建物の端から、道路のひび割れから、油断してると奴らはぴょこんと芽を出して挨拶してきます
さらにそれに群がる虫やら獣やらがたくさんいるのです。スレッタにとって地球は本当に賑やかに見えていたと思います
4号は罪の意識に苛まれていますが、そのほとんどは仕方がない事だと同情できるような事情があります。作中で彼自身は『取れる手段はあった』と言いましたが、実際の所そんな余裕などありませんでした。彼はほぼ最適解を叩き出し、辛くもスレッタを助け出すことができました
ただそんな彼でも、批判すべき残酷な行いをスレッタに対して行っている。…と、断言できることがあります
それは自然に思うさま触れ合わせた後で、いきなりそれを取り上げて彼女を建物の中に閉じ込めた事です
それでも数日に一回の割合で外に出れていた時期はだいぶマシでした。しかし1週間以上ずっと建物の中に閉じ込められるのは、自然の心地よさを知ってしまったスレッタにとってはとても辛い事でした
もしまた次にどこかの家に留まる事があるのならば、4号は考えなければいけません。スレッタが外の空気を吸って、自然の景色をその目に映す方法を。
そうでなければ、また彼女の心は沈み込んでしまうでしょう - 82二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 03:33:58
落ち込んで外に出られないパターンは多いけど逆に外に出ないせいで気が沈むパターンもあるのわかるわぁ 4スレにはおてて繋いで外をいっぱい歩いて欲しいです
- 83123/07/22(土) 07:43:23
感想ありがとうございます
今までの反動でお外が大好になってしまったスレッタなのでした
最終回を迎えた暁には、おててを繋いで買い物デートとかに出掛けちゃうと思います
ここから先はご報告です
ぼんやりしていたらスレももう半分近くになっていたので、そろそろリクエストSSを書いていきます
夢落ちでもOKという事でしたので、せっかくなので夢落ちを書きたいと思います
もうオチ(夢落ち!)は分かってしまっていますが、それでもよければ後でご覧ください
ではまた昼に
- 84123/07/22(土) 13:23:15
端切れ話。???編(狸寝入りと冬の空)
───チカチカ、陽光が降り注ぐ。
───ヒゥヒゥ、風が吹いてくる。
───フワフワ、あの子の髪を梳く。
………グウグウ、眠ったふりをする。
外に出る。
最初に感じるのは肌を刺すほどの冷たい空気。鼻の頭がツンとして、プルプルと体が震えてしまう。
震えながらもスレッタは、庭のベンチで日向ぼっこをするつもりでいる。
ぴゅう。風が吹く。冷たい…!
それでも我慢して座っていると、お日様が力を取り戻して、じんわりと体を温めてくれる。
ぽかぽか。陽が当たる。でもまだ足りない。
───スレッタ・マーキュリー、寒くない?
隣にいる誰かが心配して声を掛けてくる。とっても静かで、とっても優しい。スレッタの大好きな声がする。
嬉しくなったスレッタは、唇をツンと尖らせる。
………今日は特別寒いです。このままじゃ、風邪を引いてしまいます。
本当は嘘だ。お日様に照らされて、少し寒さは収まってきている。
でもこうすれば相手が構ってくれるから、スレッタは仕方なく嘘をつくのだ。
思った通り。さっそく隣にいる誰かは、温かいブランケットを巻いてくれた。ぐるぐる、ぐるり。ついでに水筒から温かいお茶を取り出して、スレッタのモコモコした手袋に握らせてくれる。
───熱いから、気をつけて。
注意を聞きながらゆっくり飲むと、生姜の辛みとハチミツの甘さが口の中に広がった。スレッタ好みの甘味が沁みて、一口飲んではフーっと息を吹き、一口飲んではハーっと息を吐く。吐いた先から息が凍って白くなり、何だか自分がケトルになったようで面白い。
スレッタは足をブラブラさせながら、ゆっくりとお茶を飲んでいく。
───温まった?
また優しい声がする。
お茶をお腹に入れたせいか、お日様の光が体に沁みたのか。最初に外に出た時の寒気はどこかに逃げて、スレッタはポカポカとした温かさに包まれた。
けれどまだ不満はある。それは今よりもっともっと、幸せになれる方法を知っているからだ。
飲み終わったコップをはいと渡して、スレッタは足をブラブラさせながら、目をこしこしと擦ってみせた。
───眠いの?
また声を掛けてくれる。そんな優しい声にこくんと頷き、スレッタは何かを言われる前に体を倒して横になった。 - 85123/07/22(土) 20:46:10
手作りのベンチがギシリと鳴るが、これくらいで壊れないことは分かっている。
スレッタはポスンと隣にいる人の膝に頭を乗せ、温かい日差しの中でお昼寝をすることにした。
───家の中で眠ればいいのに。
声がするが、知ったことではない。それに家の中にはきちんとした寝具があって、頭を預けるクッションがそこいら中に存在している。それではダメだ。スレッタはプンと無視をする。
───もう、仕方がないね。
彼はとっても自分に甘い。大抵の事は許してくれる。だって彼はスレッタの事が大好きだから、それは当然のことなのだ。
彼の太ももはがっしりしていて枕にするには少し高い。だからきちんと横になって、位置を調整する必要がある。
ごそごそ。いい位置を探す。ごそごそ。まだ見つからない。ごり…っ。ちょっと痛そうに足が動く。ごめんね。太ももをよしよしする。これで仲直り。
ぴったりとフィットする位置を見つけて、スレッタはゆっくりと呼吸をする。だんだんと力を抜いていって、体重を膝にいっぱい預けて、そうしたら、ほら、すぐに夢の中だ。
───。
しばらくすると、そうっと、そうっと、誰かが頭を撫でてきた。おっかなびっくり、髪の表面をふわふわと。
………もう、もっとしっかり撫でてください!
心の中で怒っていると、少しずつ撫でる手が強くなる。彼の体温が頭を撫で、彼の体温が髪を梳く。暖かい。暖かくて、とっても幸せ。スレッタは心の中でにんまりした。
───ねぇ、起きている?
彼がそぅっと囁いた。
………寝てますよ!だから絶対起きませんよ!
彼の膝からどけようとする卑劣な罠を危ない所で回避して、力を抜いたままでいる。呼吸だってほら、浅く遅く、眠っているでしょう?
───。
しばらく頭を撫でた後、彼はスレッタの長い髪で遊ぶことにしたようだ。さらさらと髪の一房を手に取って、顔の前に持っていく感覚がする。枝毛でも探しているんだろうか。それはちょっと、恥ずかしい。
───ねぇ、本当に、寝ているの?
また確認する声がする。なんてことだ。自分は完璧に寝ているのに、こんなに聞いてくるなんて…!ドキドキしつつ、ちょっぴりムカムカも湧いてくる。
………絶対に、起きないんだからぁ!
頑張っていると、彼の手が目の前を塞いできた。もう目を閉じているのに、どういうことだろう?
- 86二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 22:07:37
甘えん坊スレッタとは珍しい…
- 87二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 22:23:19
夢なら覚めないで……
- 88123/07/23(日) 07:26:31
チュンチュンと鳥さんが鳴いていて、ポカポカと陽が差していて、けれど瞼を照らすお日様が隠されてしまえば、スレッタの世界は真っ暗闇だ。
スレッタはうとうと微睡んでしまう。目の前を暗くされて、何だか夜のようだった。
………んむぅ、眠い…。でも、頑張らなきゃ。
スレッタが一人で戦っていると、彼の顔が近づいてくる気配がした。近くでジーッとこちらを見て、寝てるか確認するのだろう。
ひやりとするが、スレッタはほとんど夢の中だ。むにゃむにゃぐぅぐぅ。どうしよう。
ぽやぽやと働かない頭の中、ピコンと名案を思いつく。
………夢の中に逃げ込んでしまえば、きっと寝たふりだったと気付かれない…!
完全犯罪の予感に、心の中でにやりとする。もう少し膝枕を堪能したかったが、仕方ない。
そうと決まればぽかぽかのお日様も、さわさわと吹く風も、どちらも同じくさよならだ。今度こそ夢の中に避難しようと、スレッタは意識を落としていく。
───スレッタ・マーキュリー、□□■■■…。
ぼそぼそと、最後に届く彼の声。こめかみに何かが触れていき、ちゅっと小さな音がした。
今のは何だろう。そう思いながら、うっすらとスレッタは目を開いた。
「…ぅむぅ?」
起きたばかりで体に力が入らない。でも薄目で様子を伺うと、我が家とも言えるアパートだった。
室内灯の光に負けて目を閉じながら、夢の内容を反芻する。知らないはずの冬の寒さ。見知らぬ庭での日向ぼっこ。不思議な味のお茶。彼の優しい膝枕。何もかもが未知のものだ。
「スレッタ・マーキュリー、起きたの?」
案外近くでエランの声が聞こえて、スレッタはびっくりしてしまう。けれど体はピクリとも動かずに、まるで夢の続きのようだった。
起きてますよ、と答えようにも、体が動かないのではどうしようもない。スレッタは早々に諦めて、大人しく体が動くまで待つことにした。
「…寝ているの?」
起きてますよ。再び心の中で答えても、当然彼には届かない。
しばらくジッとしていると、彼の手が頭にそぅっと乗せられた。そのままふんわり。髪を落ち着かせるように撫でられて、逆に落ち着かなくなってしまう。
彼の体温が頭を撫で、彼の体温が髪を梳く。覚えのある感触に、スレッタは大いに混乱する。
夢か現か、幻か。
そうして少しの間だけ、寝たふりは延長されたのだった。
- 89123/07/23(日) 07:38:47
- 90二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 09:08:15
きっとどこかは本当でどこからかはスレッタの願望なんだろうなぁ…
二人ともかわいいですね… - 91二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 10:05:02
膝枕をリクエストした者です
素敵なお話をありがとうございます!
夢か現か、微睡みの中の素敵な一時をありがとうございます!
どちらかが夢の中にいるからこそ、素直になれる時もありますよね!
甘えたなスレッタちゃんかわいい
何度も確認するエランさんかわいい
ありがとうございました! - 92二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 18:39:49
スレッタパートの少し幼い感じの作風好き
- 93123/07/23(日) 19:45:23
感想ありがとうございます。裏話代わりにしましたので、返信が少し長くなります
返信にあるまじき事ですが、うっかりネタバレっぽいものがありますので読むときはご注意ください
この膝枕エピソードは本編SSでは監禁?編なのですが、正確にどのあたりのお話なのかは考えずに書きました
なので時期によっては現実の4号は頭を撫でるだけだったり、髪の一房を弄んでみたり、衝動的にスレッタに可愛らしいキスをしていたりします
お好みで考えて頂けるように、その辺りは明確にしないでおきました
なお髪の弄び方ですが、これも時期によって少し変わり、興味深げにジッと見ているだけの場合と、髪の先にキスを贈っている場合に分かれていたりします
リクエストありがとうございました。喜んで頂けたようで何よりです
最初膝枕をどちら主体にしようか迷ったんですが、4号はよほどの事がないと無防備にならないので、少し考えてスレッタ主体にして4号に膝枕をしてもらうことにしました
しかしどの時期にしようか迷いました。一番可能性があるのが地球降下編ですが、スレッタはこの時期帽子を被っているので、誰もいない場所でないと頭を直接撫でられないのです
それでもやりようはありますが、お祭りテーマのリクエストSSが地球降下編でしたので、少し変えたほうがいいだろうと思い立ちました
色々考えまして、変則的に先の章を少しだけお見せすることにしました
そう、実はこれは夢の話ではありますが、夢は夢でも正夢、未来のお話でもあるのです
まぁ夢であることに変わりないのでスレッタの内面や状況がまったく同じになると言う保証はないのですが(これから書きますので)、似たような状況にはなるはずです
つまりスレッタはこれから冬を知り、庭のベンチに座り、4号に甘えたりします
何がどうしてそうなったのかはこれから時間をかけて書いていくので、長い目で見て頂けると幸いです
スレッタ視点はいつも少しだけ幼い感じを出しているのですが、今回はそれを前面に出して、オノマトペを大量に放出してみました
言葉の響きや言葉の流れを飛んだり跳ねたりさせてみたのですが、読むとき疲れるだろうな…と思いながらも楽しく書いてしまいました
好きと言って頂けて嬉しいです
- 94二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 23:52:59
保守
- 95二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 08:03:47
リクエストSSを読むとより本編SSの理解がふかまりそう
- 96123/07/24(月) 13:33:46
保守と感想ありがとうございます
朝は忙しかったので書き込みがあったことを確認してすぐ家を出てしまいました
雑談代わりに少し長い感想返しになります
元々『端切れ話』は本編SSでは書けなかった合間のエピソードをちょこちょこ書くつもりで始めたものでして、リクエストSSはその中でもテーマを決めてもらって書いているものになります
その性質上スレ主が考えもしなかったテーマも含まれていますので、いきなり無から生えて来たエピソードもあったりします
それでもリクエストしてくれた方々があまり無茶なお題を出されなかったこともあり、今のところ本編から破綻してしまったリクエストSSはありません(ありがとうございます)
中には実験的な文章の書き方をしているものがあったりと、かなり本編とは違った雰囲気のものもあると思いますが、きちんと本編SSの流れに組み込まれています
なのでリクエストSSを読んで本編SSの理解が深まると言うのは、(何だか少し照れてしまいますが)その通りになります
もしかしたら続いていくごとに、こんなにエピソードが挟まれていたら旅が1月以上になってしまう…!とか。アパートでの生活が数か月に及んでしまう…!とかがあるかもしれませんが、そうなったらサザエさん時空に突入したんだなと思って頂ければ幸いです
ちなみに当分の間は大丈夫です
ではまた夜に
特に何もSS方面で進展していないので(すいません…)何かまた雑談でも書きに来ると思います
- 97123/07/24(月) 21:25:08
今日はちょっと早くに帰ってきました
やはりまだお出しできるSSがないので雑談でも書こうかと思いますが、多分すごくくだらない話なので読み飛ばしてしまってもOKです
それというのも、掲示板に貼り付けられる文字数についての話になります
最近よく書いている端切れ話ですが、こちらはtelegraなどの外部サイトを使わず、掲示板のスレに直接文章を貼り付けて掲載しています
その方が手軽に読めて、さらに絵的に華やかになるかもしれない!…という姑息な思いつきからそうした訳ですが、最近文字数の壁にぶち当たる事が多くなっています
端切れ話を書き始めた当初は適当に全部書いてから1レスに収まるように分割していたのですが、最近はキリのいいところまで約1000文字になるように書いてから投稿してます
そこで活躍するのは文字数を確認できるフリーソフトなのですが、なぜかそのソフトで1000字ピッタリだとスレに投稿しようとしても文字数オーバーになってしまいます
具体的に言うと大体970文字くらいで限界になります
なぜ齟齬が出るのか原因はよく分かりませんが、とにかく1000字だとダメなのです
という訳で970字以内に書こうとするのですが、これがよくはみ出ます
平均で数文字~十数文字くらいがはみ出ます。字数にすると975~990くらいが一番多いです。毎回すごく惜しいところではみ出ます
なのでいらない文章を削ったり、言い回しを変えたりして圧縮しなければいけません
あと30文字の猶予があればこんな苦労はしなくていいのですが、これも修行と思って削れる場所を探す日々だったりします
それとあまりありませんが、セリフが多めだと文字数は大丈夫なのですが行数ではじかれる時があります。行数は30行です
その時は本当は分けて表示したい地の文を一緒の行に纏めてしまったりします。これも地味に悩みます
端切れ話は本編SSが最終回を終えた後くらいに、整理整頓を兼ねてtelegraにでも纏めようかと思うのですが、その時にこまめに改行していたり、言い回しが増えていたりする可能性があります
もし分かっても、文字数制限や行数制限に引っかかった部分なんだな…と思ってそっとしておいてくださると助かります
ではまた - 98二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 06:58:50
書き手の大変なところはストーリーを考えるだけじゃないのですね……
- 99123/07/25(火) 07:21:48
労わりの言葉ありがとうございます
こちらの文字数制限については夜に実験して少し実態を掴めましたので、新たな雑談の種として昼過ぎにでも投稿しようと思います
あと少し長くなりますがこのスレにお越しの皆様にご報告したい事がございます。スレを終了するとかではありませんのでご安心ください
↓以下ご報告↓
実は本編SSの方がどうにも筆が進まないので、気分転換に以前の本編SSをじっくり読み返しつつ、気になる部分は修正をかけようと思っています
最近はあまり読み返していなかったので、いい機会だと思って集中して行うつもりです
とはいっても仕事で一日の大半が潰れるので、数日は掛かると思います
その間はあまりスレが動かないと思うのですが、ちょっとしたお休み期間だと思って見守って頂けると幸いです
そんなこと言っても相変わらず雑談などは書きに来ますので、この報告はたんに数日間は新たなSSの投下が出来ないよ、という情けない宣言という訳です
本当は何も言わずにさっさと読み返してさっさと修正してさっさと本編SSの続きを書けばいいのですが、絶対途中でこの事を言いたくなるだろうなと思ったのでさっさと白状してしまいました
こっそり言ってしまいますと、いま一番本編SSの中で苦しい部分を書いているので、それを抜ければ少しは楽になると思います
本編SSの読み直し&修正作業は、その苦しい部分を跳び越える為の助走のようなものなので、勢いを付けてえいやっと跳び越えてしまうつもりです
ちなみに修正と言っても言い回しとか文章の末尾とかを少し変えるくらいなので、新たに読み直す必要はないです
もし文章をまるまる書き加えた個所がありましたら、その度にご報告したいと思います
という訳で、しばらくは過去作品のクオリティアップをしつつ、力を溜めたいと思います
ではまた
- 100二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 09:21:52
本当にお疲れ様です!!あまりプレッシャーをかけるようなことは言いたくないのですが、主さんの文章が大好きなのでゆるりと待っていますし楽しみにしてます 暑いので体調とかにもお気をつけて……
- 101123/07/25(火) 14:40:47
嬉しいお言葉ありがとうございます。毎度恒例ながら感想返しが長くなります
スレ立てしてから2ヶ月半以上は過ぎているので、まぁたまにはこんな小休止期間も設けた方がいいだろうと勝手ながら判断いたしました
長い戦いには休息が必要なものなのです
書きにくい部分はあと数話分くらいはあるのですが、それを過ぎたら後半部分はいよいよ元スレの惚れた部分になっていくので、それを楽しみにいまは力を溜めたいと思います
今から行おうとしている修正作業ですが、フロント脱出編などは趣味全開で書きましたし、地球降下編などはまた別の趣味全開で書きましたので、今から読み返すのが少し楽しみだったりします
この辺りまでは最近こそあまり読み返していませんが当時は何度も読み返していた部分になるので、おそらく修正自体は少ないと思います
本格的な修正作業は監禁?編に入ってからになるはずです。たくさん修正箇所があるんだろうなぁと思います
話は少し戻りますが、自分で書いた物語というものは想定外の所から頭を殴られる感覚こそ得られませんが、高い水準で自分好みの文章を読み返せるので中々いいことに気付きました
もしかしたらいつかは恥ずかしさで悶絶することもありえますが、今のところはそういう感覚はないので助かってます
これからも堂々と好きなものを書いていく為に、とりあえず今まで書いて来た作品を後で読み返しても恥ずかしくないように更に固めていきたいと思います
そしてそれを足場にして、本編SSの最終回を目指していくつもりです
・・・と、長々と書いていたら文字数制限について書くスペースが無くなっていました
特に緊急性のある話題でもないので、こちらの雑談の種は夜に植える分にでも取っておこうかと思います
ではまた夜に
- 102二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 22:05:01
個人的には長く楽しみたいのでゆっくり進行がありがたい
- 103123/07/25(火) 22:56:43
優しいお言葉ありがとうございます
お言葉に甘えてじっくりと作品のクオリティアップに励みたいと思います
↓ここから下はご報告&雑談です
これから寝るまでの間に本編SSの読み返しかつ修正を加えようと思います
中盤までのSSはURLが複数あるのですが、一応すべて同じように修正するつもりです
これで今からこのスレや書き逃げSS様を最初から読もうとする方にも、最新版のSSを提供できると思います
では報告だけでは味気ないので、スレ掲載時の文字数制限について分かったことを書きたいと思います
ここからはホントに雑談なので、興味ないよという方は読み飛ばして頂いて構いません
さて、一度書いた文章をフリーソフトを使って確認する際、1000字だとスレに書き込めず、大体970字くらいに圧縮しないといけないと>>97に書いたと思います
それを書き終わった後に思いついたことがあり、ちょっと実験してみました
具体的に言うと分かりやすい文字、「あいうえおかきくけこ」の10文字を10回コピペして100文字に増やし、さらにそれを10回コピペして1000文字に増やし、そこから更に1文字を追加してスレの投稿するボタンを押してみました
すると1文字オーバーという文字がでました
1001文字なので合っています
しかし今までは大体970字くらいしか書き込めなかったのです
違いは何だろうと考えて、途中で改行してみました
すると2文字オーバーに変化しました
もう1回改行しました
今度は3文字オーバーに増えています
つまり、改行するごとに文字数が1増えていると計算されていたのです
更にSSを書く際は行頭を1文字分下げて表示するのですが、この空白部分も1文字とカウントされます(この行で下げて見ました。これで1文字分プラスです)
つまり文章を書く際に改行を10回すると書き込める文字数は990に、さらに行頭を1文字分下げたら書き込める文字数は980になるのです
1000文字の文章を改行を行わずに書く方はほとんどいないと思われるので、やはり970字くらいに書き込める文字数は減ってしまうと思います
まぁだから何だと言う話ではあるのですが、ちょっとした疑問が解消されてスッキリしました
今後1文字オーバーの表示が出た際は、言葉の変更の他に改行を1つ減らすことで対応することもあるかもしれません
- 104二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 06:46:59
保守
- 105123/07/26(水) 13:41:41
保守ありがとうございます
特に書くことがなかったのでスレの寿命が延びたのを確認するとこれ幸いにと仕事に行ってしまいました
何か雑談でもと思ったのですが、最新の端切れ話である『狸寝入りと冬の空』にて没にした方の最後の描写があったのを思い出したのでそちらを掲載しておきます
何だか無駄にミステリー調になってしまった上にパンチが弱かったので使わなかった別ルート?です
【狸寝入りと冬の空】没版
───スレッタ・マーキュリー、□□■■■…。
ぼそぼそと、最後に届く彼の声。こめかみに何かが触れていき、ちゅっと小さな音がした。
ぱちりと目が覚める。
見回すとアパートのお気に入りのソファ。そして、近くのテーブルにはエランがいて、スレッタの胸がどきりと騒いだ。
「おはよう。よく寝ていたようだから、タオルケットを掛けておいたよ」
「あ、ありがとうございます」
お礼を言うが、スレッタはどきまぎしてしまう。なんだか恥ずかしい夢を見た気がする。先ほどは覚えていたのに、不思議だ。もうほとんど忘れてしまった。
でも最後、何だかとても気になる事を言っていたような、気になる感触と音がしていたような、そんな気がしてつい声に出してしまった。
「エランさん、寝ているわたしに何か言っていました?した事でも、いいんですけど」
「───言ってないし、触ってないよ」
エランは少し目を見張ると、静かで優しい声で、そんな言葉を返してくれた。 - 106二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 22:00:02
没にするのが惜しい……
- 107123/07/26(水) 23:07:33
嬉しいお言葉ありがとうございます
最初に考えたのがこのバージョンだったのですが、触っている場合と触ってない場合でものすごい印象の差になるなと思ったので、少し考えた末に没にしました
うっかり「触ってない」と言ってしまっているので、もし触ってたら嘘つき4号になってしまいます。かといって実は本当に触ってないです!という真相だとちょっと味気ないです
なので現実でも頭を撫でる4号に対して、夢とは正反対の主張をしながらも結果的に夢と同じ狸寝入り状態になっているスレッタ、というオチに差し替えました。こちらは全体的に可愛らしく纏められたと思います
没バージョンの方も、オチとしては弱いですが謎のミステリアスさと艶やかさがあるので、これはこれで別の味付けになっていると思います。自分としても嫌いではなくけっこう気に入っていたりします。もう少しこのオチを強くする思い付きがあればよかったんですが、今回は実力不足でした
なので惜しいと言って頂けて嬉しいです
↓ここから先はご報告です
本編SSの読み込み&修正作業ですが、少しずつ行っているところです
今はフロント脱出編の途中まで終わってますが、この頃の自分の熱量に即発されてやる気ゲージが溜まっているのを感じています
このまま地球降下編、監禁?編と続けていき、やる気ゲージを更に溜めた所で勢いをつけて新作を書き上げたいと思います
それまではゆったりとお待ちくださいませ
ではまた
- 108二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 00:11:52
こっそりおでこちゅーしてる4号かわいすぎる……!!
いつもひっそり見守っております〜!
1000文字以内縛りの仕組みがわかってなるほど!と思ったのですが、文字数のために表現が少し変わってしまうのは少し勿体ないというのと、テレグラフの方がスレがすっきりして見やすいと思ってしまう自分もおります……すみません……
でもスレ主さまのペースでゆっくり楽しんで作業していただけるのが一番嬉しいです!ので、これからもゆっくりひっそりスレ保守していきたいと思います〜!いつも素敵なSSを公開してくださってありがとうございます! - 109123/07/27(木) 08:38:21
感想ありがとうございます
本当にしているかどうかは分からない、それは人によって真実が違うシュレディンガーのちゅーなのでした。チュッ
かわいいと言って頂けて嬉しいです
文章の削り作業については今やある意味修行のような感じになってます。普段は用いない単語の掘り返しなどもして、ある意味ブラッシュアップをしているような感覚です。しかし勿体ないと言って頂けて、これもまた嬉しいです
端切れ話のテレグラム化については後で(だいぶ後になると思いますが)行うつもりです
もともと端切れ話は本編の合間の話を気軽にスレに載せていこうと思い立ち書き始めたものになります。裏話や雑談の代わりになるものですね
これを最初からテレグラム化してしまうと、それはきちんとした作品に昇華することになり、気軽に書けるものという部分から外れてしまうことになります
何より、細かく時間差で載せることができなくなってしまうのです…!!
何を小癪なことを言うのかとお思いでしょうが、これは重要です。スレを長持ちさせるために定期的に書き込むことにしているスレ主ですが、雑談の種も無限にあるというわけではありません
もしかしたらそのうちスレ主自身が 「ほしゅ」 とか書き込む日が来るかもしれません
できればその日は先延ばしにしたい…!そんな切実な思いが込められています
という訳でこれからもスレ主のワガママによって少し見にくいままの端切れ話になります。申し訳ありません
しかし貴重なご意見ありがとうございます
これからも何か気づいた事などがあればお気軽に書き込んでください。スレ主が喜びます
ではまた
- 110二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 15:40:13
- 111123/07/27(木) 21:14:29
嬉しいお言葉ありがとうございます。疑問に思っていることをもう少し詳しく説明しようと思いますので、少し返信が長くなります
まずはテレグラフのハードルについてなのですが、これは人によって変わって来ると思います
かく言うスレ主もそれほどの負担は正直ないのですが、それでもほんのちょっとの違いはあります。さらに話題の種が無くなるかも…!という危惧もあり、端切れ話については使わない方がいいだろうとの判断に至っています
ほんのちょっとの違いを具体的に表してみますね
まずtelegra.phのページを開き、タイトル名と本分を入力します。これはただメモからコピーすればすむ話なのでそれ程の負担はないです
次にPUISHボタンを押す前に誤字脱字がないかチェックします。これもそれ程の負担はないと言えます
更に最終ボタンを押して新しくページを立ち上げた時、そのページを見失ってしまわないように専用のメモにURLをコピペして管理します
以上の工程を経てから、最後に該当のスレにてそのURLをコピペすれば終了になります。これは逆に文字数制限などは考えなくていいので負担は軽くなります
トータルで考えると、少し負担は増える形になります(注:個人の見解です)
ただ、作業自体は本当に些細なものなので、テレグラフを使った方がメリットが大幅にある状態ならそちらを選ぶと思います
なのでテレグラフを使った方が見やすい、どうして使わないんだろうという疑問はごもっともな意見なのです
問題はただスレ主の書き込める文章の限界・・・話題提供の少なさです
そんな無理して書かなくても…というご意見もあるでしょうが、気になってしまうものは仕方ないのです。どうしても書き込みたくなってしまいます
このような面倒くさい習性を持っているスレ主ですが、それでも読んでくださる方がいらっしゃいますので、出来るだけ長く持たせる工夫をしていきたいと思っています
端切れ話にテレグラフを使わないのはその一環です。今SSを書かずに小休止期間を設けているのもそうだと言えるでしょう
それでも最近は書き込みや保守をされている事を確認できれば、書き込む数を減らしていたりします。今日の午後などは書き込みをして頂いたので時間を空けることができました
今更ながらありがとうございます。至らないスレ主ですがこれからもよろしくお願いします
ではまた明日
- 112二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 05:47:12
保守
- 113二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 11:58:52
このスレを知ってから数日間、夢中で読み進めてようやく追いつきました。
スレ主さんの書かれる4スレが大好きです。素敵な物語をありがとうございます。
これからもスレ主さんのペースで紡いでいただければ幸いです。楽しみにしております!
(保守代わりの書き込み失礼しました) - 114123/07/28(金) 13:18:08
保守と嬉しいお言葉ありがとうございます
朝などは忙しい時も多いので保守して頂いていつも助かってます
新規の方ですか、ありがとうございます
心の赴くままに文を書き散らしているせいで少し独特な雰囲気になっている(と思われる)スレですが、よくお越しくださいました
今は生憎とすぐに新しいSSをご用意できないのですが、充電期間を終えたら帰ってきますのでゆっくりとお待ちくださいませ
ではまた夜に
- 115123/07/28(金) 21:11:38
スレ主です
一応気になっている方もいるかもしれませんので、経過報告をしておきます
現在SS制作のお休みを頂いて本編SSの読み込み&修正作業を行っております
意外と修正箇所があり難儀しましたが、今は1回目の地球降下編までの修正を終え、2回目の修正作業を急ピッチで進めている所です
なぜ2回するのか?と疑問があるかもしれませんが、意外と1回だけでは見落としがあったり、実は1回目で修正した箇所が後から見たら違和感があったりするので、主に再修正するための2回目だったりします
2回目の修正作業はフロント脱出編の途中まで終わっています。1回目よりは時間がかからないので、今夜にでも2回目の修正作業は終わる見込みです
そうしたらいよいよ監禁?編の修正作業に入りたいと思います
こちらはあまり見直していなかったので、フロント脱出編や地球降下編よりも修正箇所が多いかなと思います
数日で終わると思っていましたが1週間近くかかりそうですが、やる気ゲージのチャージと作品のクオリティアップの為ですのでどうかご了承くださいませ。ちなみにやる気ゲージは順調に溜まってきています
修正箇所について詳しいご報告をいたします
14話の『地球に落ちた種』について、本編SSを初公開したときのサンプルとして公開していた部分に多く修正箇所がありました。ですが表現を変えただけで内容を変更した訳ではありませんので、特に読み返す必要はございません
その他にも大体1話にして数か所ずつは修正していますが、どれも内容に変わりはないのでご安心くださいませ
それとこちらは修正とは関係なく読み返していて気付いた事なのですが、15話の『静かな夜』にて4号とスレッタが初めて肉体的に接触したのは2人の決闘後の宇宙遊泳が最初だと書いておりました
この話を書いていた頃にはドラマCDのシンデレラエピソードがなかったからなのですが、こちらのSS時空では丸ごとシンデレラエピソードがないか、あっても身体接触がなかったということで対応したいと思います
まさかこんなに本来の4号が肉食系とは思っていなかったからこその齟齬なのですが、そのあたりご了承して頂けるようお願いいたします
ではまた - 116二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 04:54:06
4号君のイメージ初期の頃より大分変わりましたね
儚いキャラクターかと思ったら肉食系男子でした - 117二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 12:32:34
保守
- 118二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 13:22:02
暑いので無理をなさらず
- 119123/07/29(土) 14:46:46
保守や書き込みありがとうございます
もし今元スレが立っていたら、内容はだいぶセンシティブな方向に寄ってたんだろうなと思います
その場合は恥ずかしさで元スレに書き込むことができず、結果的に『ごめんねスレッタ・マーキュリー』のSSは生まれなかったことでしょう
ちなみにこのスレで書いているSSは3次創作になりますので、アニメ本編の描写と元スレの描写がすれ違う場合は、できるだけ元スレの描写の方を取りたいなと思っています
なのでこのスレの4号はとても紳士になっています。まぁ、そんなこと言っていても元スレの中心人物である色ボケたぬきちゃんは不在なのですが…
仕事中も暑くてたまらないですね。こまめな水分補給は欠かさず行うようにしています
その代わり家に帰ったらクーラーを効かせた部屋で快適に過ごしています
今日も仕事が終わったら涼しい部屋でじっくりと読み返し&修正作業の続きをしたいと思ってます
皆さんもお気をつけてお過ごしください
- 120二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 22:04:44
まだまだ夏は始まったばかり御無理をなさらず好きなペースで書いてください!
- 121123/07/29(土) 23:07:15
ありがとうございます
言われてみればまだ夏が始まったばかりの7月なんですよね…。目に見えて涼しくなる10月までが遠いですね…
恐らくこの調子だと秋になってもこのスレは続いているのでしょうが、体調を崩さないように気を付けたいと思います
では定期報告らしきものも書いておきます
家に帰って所用を済ませてからさっそく読み直し&修正作業に入ったのですが、やはり監禁?編は直すところが大量にありそうでした
実際1話分だけでもけっこう気になる所があり、直していたらいつのまにか1時間が過ぎていました
あと10話くらいあるので単純計算で10時間です。さらに2度目の修正作業もあるので合計で15時間くらいでしょうか
もう少しで休日なので、その時にちょっと集中して直したいと思います
とりあえず今日のところはあと1、2話分くらい頑張って直してから寝ることにします
ではまた明日
- 122二次元好きの匿名さん23/07/30(日) 07:52:12
保守
- 123123/07/30(日) 13:43:33
保守ありがとうございます
最近は朝の書き込みを確認してから家を出るようにしています
現在行っている修正作業ですが、20-①話『美しい男 前編』まで何とか終わらせました
やはり全体的に修正箇所が多いですが、特に直したなと思ったところを書いておきます
19-②話『硬実種子の迷い 後編』のスレッタが最初によろける場面でスレッタのちょっとした驚いた時の悲鳴?を増やしました
また『美しい男 前編』の対モビルクラフト戦での若の心理描写や状況描写を増やしてあります
今のところはこんなところですね。引き続き読み直し&修正作業を進めていきたいと思います
ではまた - 124123/07/30(日) 21:37:33
何だかやたらと眠いスレ主ですこんばんは
修正作業に夢中で今日は少し寝不足だったので、そのせいかなと思います
何事もほどほどが一番ですね…
今回は無理せず簡単な報告だけしておきます
修復作業はちまちま進めておりまして、今は21話『平穏な朝の終わり』まで終了しております
こちらは修正箇所が少なかったので案外早く終わらせることが出来ました
残りは明日に回したいと思います。明日のスレ主よ、任せた…!
という訳で今日のスレ主は寝たいと思います
ではまた明日 - 125二次元好きの匿名さん23/07/30(日) 22:33:17
楽しみに待ってます!
- 126二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 06:11:12
保守
- 127123/07/31(月) 14:24:58
保守や励ましのお言葉ありがとうございます
今日はようやくのお休みでした
しかし朝から用事があったので今まで出かけておりました。今帰ったところです
一応午後からはフリーなので一休みしたら涼しい部屋で優雅に修正作業に入る予定です
出来れば今日中か、遅くても明日中には修正作業を終わらせたいですね
その後にSSを書くつもりですが、すぐにパッと書けるほど速筆ではないので、もう何日か時間を頂くと思います
修正していて気付いたのですが、執筆の途中にちまちま直すのと一気に集中して直すのとでは、気の持ちようが随分と違います
ゆとりがあるからか、けっこう細かいところも気が付いて修正ができた気がします
これは定期的に読み返し&修正期間を設けた方がいいかもしれません
今回のような大規模修正はあまりないでしょうが、何日かかけてしまうような場合は事前にアナウンスをするつもりです
いずれにせよ、今は目の前のSSに向き合いたいと思います
ではまた夜に - 128二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:43:18
修正作業お疲れ様です!いつまでも待ちますから御自身の時間も大切にしてください!
- 129123/07/31(月) 23:21:07
ありがとうございます
お言葉に甘えてちょっと他のスレを見たり、溜まっていた他のアニメを見たりもしようかなと思います
出すばかりでは枯渇するので、たまには刺激を入れないといけないですからね
という訳?で、申し訳ないのですが今日中にはすべてのSSの修正作業が終わりませんでした
途中まで楽勝!と思ってたんですが、意外と後半にかけて修正すべき箇所が多く、新たな文章を考えるのに時間が掛かってしまいました
いちおう今現在は23-②話『奈落の夢 後編』まで終わっています
特に修正箇所が多かったところを明記しておきます
22話『ぼくとはちがうきみ』にて、4号がアパートに帰って来るところの描写と、その他にも色々と文章を書き足しました
23-①話『奈落の夢 前編』にて、若に話しかけられた時の描写を少し増やしています
24-②話『奈落の夢 後編』にて、冒頭の描写と、夢の中でのエッチな事をしている時の描写を増やしてしまいました
あとは細かく言い回しなどを変えていますが、内容に変更はありません
残りの修正作業は明日に回し、今日は早めに休むことにします
ではまた明日
- 130二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 07:50:55
色んなところからネタを仕入れるのもいいですね!もしかしたらSS内に採用されてる可能性も……
- 131123/08/01(火) 15:55:09
ご意見ありがとうございます
雑談代わりになってしまったので、感想返しが長くなります
元スレは言わずとも分かる事なので除外するとして、実はちょっと影響を受けている作品はあったりします
今後のネタバレになりかねないので今は言いませんが、本編SSが最終回を迎えたら作品名を出してもいいかなと思います
とは言っても最初からその作品のように書こうと思っていた訳ではなく、何だか書いている内に既視感があるなこれ…と思ってよく考えてみたらその作品のテイストが紛れ込んでいた、という形になります
その他にもスレ主が気付いてないだけで色々と影響を受けている作品はあると思います。なにせ無から有を作り出すのは大変な偉業なので、凡人はすでに在ったものをこねくり回す事くらいしかできません
しかし色々な作品を見て感じて、さらにその人それぞれの人生から作られたある意味混沌とした材料から、必要な要素を抽出して1つの作品として形にするのはその人にしかできません
結果的に類似の作品が形になることはあるでしょうが、それでもどこかが違うんだと思います(盗作は除きます)
形になった作品が、またそれぞれの読んだ方の混沌とした材料の一つになり、違う作品として形になる事もあるかもしれません
そんな感じで影響を与え合うことは素敵な事だなと思います
スレ主の作品も皆様の混沌とした材料の一つとなれるよう、今後とも精進していきます
ちなみに某4スレセンシティブスレの読み専となっているスレ主なので、いざ本番を書こうというときにそのスレの影響を一切排した描写というのは難しいと思います
まだ本格的なセンシティブを書いたことがないのでどうなるか分かりませんが、似たような内容を書いてしまう事もあるかもしれません。その際はご指摘いただければ直したいと思います
頑張ってスレ主独自の描写になるよう頑張りますが、まだセンシティブの材料は混沌としたままなので、どういった形に出力されるのかスレ主自身にも分からないままなのでした(…でもまぁしょぼいとは思います。たぶん)
ではまた夜に
何とか今日中には読み返し&修正作業を終わらせたいですね
- 132二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 23:03:03
おやすみ前の保守
- 133123/08/02(水) 00:00:54
保守ありがとうございます
おかげさまで読み直し&修正作業は終了しました
おそらくまだまだ直せる余地はあると思うのですが、今のところの精一杯です
十分休息も取れたように思うので、ぼちぼちSSを書いて行きたいと思います
とは言ってもすぐにポンと生み出せるわけではないので、あと1日2日はスローペースで雑談でもしていくと思います
それとうっかりご報告を忘れていた箇所がありました
4号の制服についている胸飾りですが、SS内でシャボと表記していたのですが正しくはジャボでした
素で間違えていたのですが、すべて直しておきました
それと>>129にて24-②話『奈落の夢 後編』と書いていましたが、正しくは23-②話でした。こちらはデータを直せないので、訂正だけさせて頂きます
気分転換代わりの作業が終わったところで、新たな気持ちで本編SSやリクエストSSを書いて行きたいと思います
まだ構成すらろくに考えていないのですが、まぁ何とかなるはずです
ではまた明日
- 134二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 07:03:58
そんな細かいところまで!?修正お疲れ様です!
- 135二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 11:58:27
修正作業お疲れ様でした!
読み返す楽しみが増えて嬉しいです。
新作も楽しみにしてますので引き続きご無理のないペースで。 - 136123/08/02(水) 14:17:08
労わりのお言葉ありがとうございます
一応シャボで検索をかけても服の装飾のページは出て来ますので、恐らく表記ゆれなんだと思います
しかし濁点の付いた『ジャボ』で検索を掛けたらほぼ服の装飾で出て来るのに対して、濁点のない『シャボ』だと検索のトップに出て来るのは麻雀の役です
麻雀かぁ…
と思って今回は大人しく直しておきました
ちなみに今まで気付かなかったのはわざわざ調べなくてもいいだろ!と横着をしていたからです
修正中に一応確認してみようかと思い立って発覚した誤字になります
ちなみに毎回使うごとにその字でいいのか判断できず、わざわざ調べてから書き込んでいる単語があったりします
スレッタの故郷の『ペビ・コロンボ23』です。これは何度書き込んでもきちんと覚えられません
『ヘヒ』の内、どっちが濁点でどっちが半濁点か毎回忘れます。なので検索を掛けるたびに『揺りかごの星』を読み直していたりします
やっぱりエアリアル君すき・・・とその度に思ってます
文章そのものを書き加えたり変更したのはご報告してありますが、それ以外でも語尾を変えたり言い回しを変えたりしている箇所は1話に付き数か所はあったりします
読んでいて印象が変わっている所があるかもしれません
書いているスレ主側としては気になっていた所を修正できて爽快な気分になっています
直していて一番スッキリしたのは若が語り手の『美しい男 前編』でのVSモビルスーツ戦の流れです
これは書いていた当時もちょっと強引だな…と思っていたのですが、きちんと直せずにいた所です
今回は書いてから少し時間も経っていることもあり、直すべき箇所がはっきりと分かったような気がします
流れも前よりは自然になった気がするので、個人的に満足でした
おそらくまた時間が経てばもっと直した方がいい所が見つかると思いますが、それは未来のスレ主に任せようと思います
SSも少しずつ書いていますので、もうしばらくしたら新作がお目見えすると思います
ではまた
- 137二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 21:55:37
保守
- 138123/08/02(水) 22:18:41
保守ありがとうございます
端切れ話。監禁?編(乙女の深淵)
「エランさん、買いたいものがあるんですけど…」
そう遠慮がちに申し出たスレッタの様子に、エランは小さく首を傾げた。
いつも必要な買い出しをするのはアパートに越してきてからのエランの日課になっている。スレッタも心得たもので、事前に欲しい物をリストアップしてメモに書いてくれている。
けれども今はメモの類は持っていないようだった。
もしかして大きな金額が動くような買い物がしたいのだろうか。それなら事前に相談するのも頷ける。
エランは勝手に納得して、「内容次第だね。何が欲しいの?」と聞いてみた。
スレッタはモジモジして、あー、うー、と意味のない声を出してから、顔を真っ赤にして答えてくれた。
「し、し、下着をぉ…!あと服を…!」
「………」
エランは少し待ってくれ、とスレッタにジェスチャーで伝えると、自分の端末を取り出して近くのショッピングセンターの総合サイトにアクセスした。
手数料を払えばサイトで注文した物を自宅に届けてくれるサービスがある。店の種類も豊富で、もちろん服飾関係も揃っている。
すぐに必要な情報を入力して、電子マネーもある程度チャージしておいた。
「ごめんねスレッタ・マーキュリー、言いづらい事を言わせて…。今サイトに登録したから、今度から頼みにくいものはこの端末で買うといいよ」
「え、あ、え…。こ、これで買えるんですか…!?」
「もう届け先の住所は入力してお金もチャージしてあるから、後は買いたい商品をカートに入れて、清算すればいいだけだよ」
そう言って使い方を教えると、スレッタはほぅ…と感心したような息を吐いた。
「便利ですね」
「少し時間はかかるけどね。とは言っても近くの店だから、明日か明後日あたりに着くんじゃないかな」
「十分です。ありがとうございます」
嬉しそうなスレッタに、エランも小さく微笑んだ。
「ついでに必要そうなものがあったら買うといいよ。けっこう色んなテナントが入ってるみたいで、日用品とかも売ってるみたいだよ」
女性なら色々と入用な品があるだろう。スレッタは遠慮して必要最低限のものしかメモに書かないが、きっと他にも欲しいものがあるはずだ。
「じゃ、じゃあ遠慮なく。そうだ、よかったら私がエランさんの端末を使っている間、エランさんも私の端末を使ってみてください」 - 139二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 06:15:58
ネットに強い4号くんは頼りになるな
- 140123/08/03(木) 07:25:14
感想ありがとうございます
以前似たようなサイトを見ていたのが役に立ちました。シャディクに教えてもらったサイトです
4号はアパートに越してきてから似たようなサービスがないか一応調べていたのですが、手数料が掛かるので登録はしませんでした。今回スレッタの恥ずかしい報告によって登録することに決めました
スレッタは今まで水星にいたのでネット購入などしたこともなく、新鮮な気持ちでポチポチすることになります
とは言っても実はこれは本題ではありません
そう…実はこれはリクエストSSなのです
という訳で4号がスレッタの端末で何をするのか
昼と夜の更新で続きを載せたいと思います
ではまた
- 141123/08/03(木) 13:56:43
「きみの端末を?」
「けっこう面白いコミックも揃ってるんです。それを読んでたらあっという間に時間が過ぎちゃうはずですよ」
使い方はこうです、とアプリの立ち上げ方、すでに購入済みのコミックの読み方などを教えてもらう。
「………」
せっかく教えてもらったのだから、少しくらいは触った方がいいだろう。それに普段の彼女がどんな物語を読んでいるのか純粋に興味もある。
必要な買い物が終わったらお互いに端末を返す事にして、その間は自室で久しぶりの読書をすることにした。とはいっても、学園で読んでいた哲学書とはずいぶん趣がちがうのだが…。
アプリを立ち上げると、いくつかの作品がサムネで出てきた。どれも女の子が表紙にいて、色使いは淡く、目が大きく描かれている。
確かスレッタがお気に入りだと言っていた作品があったはずだ。せっかくなのでそれを読もうと画面をタップした。
端末全体にその作品の表紙が広がり、画面をスライドさせて疑似的なページを捲っていく。主役の女の子は眉毛が太く、少し誰かに似ている気がした。
「………」
舞台は今より数百年前。まだ人類が宇宙にほとんど進出していなかった時代の話。とある学園に通う女の子が主人公だ。
今まで田舎で過ごしていた主人公は、親の転勤を機に、金持ちの子が多く通う進学校へ行くことになる。
友達がたくさん出来るだろうか、そんな希望を抱いて学園に転入してきた主人公は、少しの失敗をしながらも、転入初日で何とか友達を作ることに成功する。
しばらくは学園生活を楽しんでいるのだが、途中で友達になった女の子がトラブルに巻き込まれ、そこから事態は急変することになる。
学園の『四天王』に目を付けられた友達が、ある日ムリヤリ交際を迫られ始めたのだ。犯罪間際の行為に主人公は驚き、友達を助けるために『四天王』の1人と対峙することになる。
・・・四天王とは随分と大仰だと思うが、恐らく物語的な誇張が入っているのだろう。
4人は偶々同じくらいの規模の実家を持った、偶々同じくらいの優秀な成績の跡取り達が、偶々同じ学年として1つのグループに纏まっているらしい。
彼らは特に役員などもしていない。にも関わらず、絶大な影響力を持っていて、学園で好き勝手をしているようだ。
そんな無法者相手に、か弱い女の子である主人公が反発して大丈夫なのだろうか。
- 142123/08/03(木) 21:28:44
エランが危惧した通り、友達にちょっかいを掛けてきた四天王の指示により、主人公への苛めが始まってしまった。
それも犯罪だと思うくらいの過激な苛めだ。正直なところ、見ていてキツイ。
しかし主人公はその苛めを撥ねのけて、友達を助ける為に孤軍奮闘していった。次第に理解者も増え、四天王の1人からもアドバイスを貰えるようになっていく。
四天王の中で特に目立っているのは『横暴な男』と『穏やかな男』だ。主人公と対峙している方と、主人公にアドバイスを与える方である。
『穏やかな男』は嫌いじゃないな…と思いながらページを捲っていくと、ちょうど1巻が終わるタイミングで主人公のビンタが『横暴な男』に炸裂した。可愛い反撃だが、主人公の精一杯だろう。
すると突然『横暴な男』は目を煌めかせ、主人公に顔を近づかせてこう言った。
『おもしれー女だな、俺のモノになれ!』
「───は?」
あまりの展開につい声が出てしまう。どういう事だと思ったところで、コンコンとノックの音がした。
「エランさん、買い物終わりました」
「あ、あぁ。スレッタ・マーキュリー」
いつの間にか結構な時間が過ぎていたようだ。エランはアプリを閉じるとドアを開け、お互いの端末を交換した。
「…きみのお気に入りのコミックを少し読んだけど、最終的には誰と結ばれるの?」
続きを自分で読む気はない。けれど、結末は少し気になる。あれは恋愛ジャンルのようなので、主人公は誰かと恋をするはずだ。
理解不能な『横暴な男』は論外として、色々と助けてくれた『穏やかな男』と結ばれるのだろうか。そう思ってつい聞いてしまった。
「ネタバレになるけど、いいんですか?」
「構わない。よければ教えて欲しい」
「えぇっと、最初に意地悪してきた男の子ですよ。主役の子にたくさんアタックして、最終的に2人は結ばれるんです」
───は?
「…穏やかな男のほうでなく?」
「穏やか?いえ、違います。ヤンチャな方です」
「………」
あれだけ酷いことをしておいて?友達に迫り、主人公を苛め、犯罪的な行為まで働いていたのに?
それを許して結ばれる主人公も、お気に入りだと言うスレッタも、あまりに大らかすぎて理解が出来ない。
スレッタはにこにこと笑っている。
───えぇ?
その朗らかな笑顔に、何故だか少しショックを受けているエランがいたのだった。
- 143二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 22:07:36
お花より美味しい物がいいみたいな名前の例の漫画ぽい漫画かな?
エランさんの反応は、まあそうなりますよね - 144二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 23:23:18
4号は少女漫画の色素薄い系優しい王子で身を引く方と思いきや……なとこ好きだよ(5話の苛烈さを見ながら)
- 145123/08/04(金) 00:18:01
感想ありがとうございます。裏話的な雑談も混じってますので少し長くなります
それと最後にスレ主の言い訳文があります
おっしゃるとおり大ヒットした名作少女漫画のテイストを入れてみました。とはいっても水星本編の要素やコテコテ少女漫画要素も混じってます
例の漫画&水星&コテコテ漫画で大体比率は5・4・1くらいでしょうか
各キャラの性格はどの作品でもない第3の人格?を想定してます
4号は主人公に誰かの面影を重ねてしまったので、読んでいて少し思考が過保護寄りになってます。自分でもそれを分かっているので、これ以上読んだら感情移入しすぎるかも?と思ってスッパリ読むのを止めました
でもやっぱりちょっと気になるので、うっかり結末を聞いてしまいました。そして少なくないダメージを受けてしまいます
ちなみに無意識に彼は『横暴な男』にグエルを、『穏やかな男』に自分自身を当てはめていました(あくまで無意識です)
なので主人公の選択やスレッタの肯定するような笑顔に、自分でもよく分からない結構なダメージを受けたのでした
一見して儚げな王子様ですが、中身はアウトロー寄りだろうなと思ってます
無意識で『穏やかな男』の方に自身を重ねている4号ですが、気質的には『横暴な男』の方が近そうです
暴力性はあまりない4号ですが、腹を括ったらどこまでも突き進んでいく所がありますので
最終的にはスレッタをゲットしてしまうのですから、その辺りも『横暴な男』と一緒だなと思います。…4号は不服な顔をしそうですけども
↓ここから言い訳&お詫び文になります
今回のリクエストSSですが、確認したらリクエストの一部が達成できていませんでした
少女漫画を2人で一緒に見る話、または、うっかり4号が少女漫画を読む話・・・というようなオーダーだったのですが、そのことをすっかり忘れてスレッタの主導により少女漫画を読ませてしまいました
結果一緒に見る訳でもなく、うっかり読むような偶然性も無くなってしまいました
些細な事かもしれませんが、忘れていたことは事実なのでここにお詫び申し上げます
しかしもう作品として上げてしまったので、特に問題がなければこのまま『乙女の深淵』はリクエストSSとして納めたいと思います
このようにリクエスト通りのSSが書ける保証はないのですが、見守って頂ければ幸いです
ではまた明日
- 146二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 00:51:42
個人的に御三家の根っこの苛烈さ?は多分4号≧シャディク>(育ちの良さの壁)>グエルだと思っているから納得です。
- 147二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:34:04
少女漫画リクエストした者ですがこのスレの2人の雰囲気が出ててとても好きなので満足です^︎^︎
- 148二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:36:58
正直4号は穏やか系と乱暴系の良いとこ取りなのずるいと思う(好き)(スレッタも好きになるわな)
- 149123/08/04(金) 07:41:48
感想ありがとうございます
グエルは1話がイレギュラーですからね。本来の彼は穏やかで優しいいい男だと思います。ただちょっと間が悪くて不器用でたまに猪突猛進になってしまうだけで…
苛烈さでは4号とシャディクの内どちらが上だろうかと思ったのですが、エゴが強烈な分4号に軍配が上がるでしょうか
シャディクは苛烈ではあるのですが、奉仕精神が強い為か少し穏やかな印象を受けます。もっと自分の事を考えてもいいのになとヤキモキしてしまいますね
リクエストをくれた方ですか。この度は失礼いたしました。そしてありがとうございます
端末交換までの寸劇に筆が乗ってしまったせいで、途中までリクエストSSの要素が出てきませんでしたが、とりあえず少女漫画とスレッタに翻弄される4号を書いてみました
珍しい素の4号だったので、本編SSではあまり言わないような「は?」とか「えぇ?」とかの気の抜けた声を上げさせてみました
4号はずるい男ですよ本当に。4号はこういう奴なんだ!と頭に思い浮かべるイメージは彼の一側面にしか過ぎず、まったく逆のイメージも、それとはまた別のイメージも内包していますから
だから草食系と思っていたら肉食系だったり、儚いと思っていたら図太かったりと、多角的すぎて彼のすべてを一言で言い表せる気がしないです
何とか頑張ってその一端でも表現したいと思っています
- 150123/08/04(金) 15:51:46
『乙女の深淵』おまけ
「端末ありがとうございました。一応残金を確認してもらえますか?」
「分かった。……あんまり使ってないね」
「部屋着と…シタギ・・・と小物数点くらいでしたから。でも助かりました」
「また何か買いたくなったら言ってね」
「分かりました。その時はまた端末交換ですね」
後日
「エランさん、すいません。またお買い物がしたいです」
「いいよ。チャージ金額も戻しておいたから、前回より使って大丈夫だからね」
「はい、ありがとうございます。じゃあ交換ですね」
「………」
「買い物終わりました。エランさんは前の続きを読んでたんですか?」
「いや、違う物を読んだ(横暴な男の勝利とか考えたくもないし…)」
「何を読んだんですか?」
「女の子が異世界に飛ばされる話。まだ途中だけど…これ」
「あ!これ面白いですよね。途中まで話が通じないのがリアリティあって」
「…違う世界なんだから話が通じないのは普通じゃないの?」
「それがそうでもないんですよ~。理由があればいい方で、何故か最初から話が通じることが多いですね。これとかこれとか、あとこれも…」
「(えぇ…?)」
こんな感じで毎回マンガ界の常識に何かしらで驚く4号なのでした。 - 151二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:55:29
4号の心の中のツッコミが面白いwギャグ路線もこの2人ならいける気がするぞ
- 152123/08/04(金) 22:22:55
感想ありがとうございます
ギャグは大好きです。この掲示板でも基本ネタスレを中心に見ているくらいですので
しかしボケとツッコミに分けるとしたら、スレッタも4号もボケに分類されるかなと思います
立派なギャグとして面白く書けるかは自信がないですが、この2人のとぼけた会話くらいなら書いたことがあります
こちらのスレにはまだ載せてないですが、本編SSが終わった後を書いた『こぼれ話』では、よく2人は勘違いを元にした会話を繰り広げていました
あとやりたい放題するスレッタと(えぇ…?)と思いつつスレッタのなすがままになる4号も書いたことがあります
平和な空間ですが、多分そこにグエルやミオリネがいたら鋭いツッコミをしてくれたはずです。シャディクは朗らかに笑っていることでしょう
しかし本来ボケ側の4号でも、彼なりの常識と言う物は持っているので、その常識が通用しない漫画の世界にはついツッコんでしまいました
彼はまだ漫画のお約束というものが分かっていないので、端末交換の度に違う作品を読んでは驚いてツッコミをしてしまいます
本編が終了してしばらく経っても、スレッタの漫画マスターっぷりにはまだまだ及ばない4号なのでした
- 153二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:15:56
おそばせながら、修正作業お疲れ様でございました…!
今回のSSも普段、娯楽としてフィクションは読まないであろう4号がスレッタが切欠で新しい事に触れていて、(大げさかもしれませんが)彼の世界が広がっている感じがいいな…と思いました。
スレ主様の書かれるキャラクターの繊細な感情の動きを感じさせる緻密な描写で紡がれる4号とスレッタがとても好きです。(直球)
お互いに相手を思いやって救いになっている二人がとても素敵です。だからこそ、二人のすれ違いがとても切なくて…!
スレッタを意識して最近恋心が芽生えた4号と旅の中で恋心に気づいたスレッタの二人が、大輪の恋の花を咲かせることを楽しみにさせて頂ければと思います。
長文失礼いたしました。
暑い日が続いておりますのでお体をご自愛くださいませ。 - 154123/08/05(土) 07:11:58
褒められ過ぎて照れてしまいますね、嬉しいお言葉ありがとうございます
スレッタと出会ってから、閉じていた4号の世界は確実に広がっています。色々な事を知ってだんだんと普通の人間に近づいて行く彼のことを、頑張って書きたいなと思っています
切ない気持ちにさせてしまった二人はそのうちまた仲良くなる予定ですので、それまで辛抱をしていただければと思います
連日の暑さが続きますが体調管理も気を付けていきます。という訳で、これからもSSは増えますがよろしくお願いします
ではまた
- 155123/08/05(土) 14:52:01
端切れ話。フロント脱出編+地球降下編+監禁?編(同床異夢の食卓)
※以前の端切れ話、(アンラッキーラッキー)の続きのような話になっていますが、シリアス気味で長いです。そしてリクエストSSなのですが、オーダー通りとは行きませんでした。最初にお詫び申し上げます
初めてお弁当を持ってきてくれた時、彼はわたしのことをジッと見ていた。
初めてお弁当を持って行った時、あの子は感情が溢れたように泣いていた。
優しく見守ってくれているんだ、そう思って、心強く感じた。
僕も誰かの感情を動かせるんだ、そう思って、嬉しくなった。
あなたのこと、おしえてほしい。
きみのことを、もっとしりたい。
たとえほかに目的があったとしても。
たとえ僕と同じでなかったとしても。
わたしと/ぼくと ずっと一緒にいて欲しい。
コンコンコン、とノックの音がする。
「スレッタ・マーキュリー、おなか空いてない?」
「………空きました。いま行きます」
2隻目の船に移って来てから数時間。寝たふりをしていたスレッタはもそもそとベッドから起き出した。
お腹はぐうぐうと空いている。たくさん寝て、起きて、泣いて、移動して、その間はろくに水分補給もできなかった。
その後は、喋って、眠って、トラブルにあって、寝たふりをして、美味しいジュースは飲めたけど、きちんとした食事はできなかった。
だからとても、お腹が空いているのだ。
スレッタはそっとドアを開けると、エランの顔をちらっと見た。彼は少しほっとした様子で、「ご飯の準備はできているよ」と優しく声を掛けてくれる。
テーブルの上を見ると、携帯食料が一人分だけ用意されている。銀色のパッケージを開けると、急速に温めてくれるものだ。
彼が初めて自分に会いに来てくれた時、持ってきてくれたお弁当を思い出した。
「僕はもう食べたから、遠慮せずにどうぞ」
「あ、ありがとうございます。あの、さっきはごめんなさい・・・」
「さっき?あぁ、きみに怪我がなくてよかった。僕こそあんな格好でごめんね」
「い、いいぇ・・・」
エランは特に気にしていないように見える。スレッタはそれにホッとして、ほんの少しだけ落ち込んだ。 - 156123/08/05(土) 21:43:12
不意の接触に慌てて、恥ずかしがって、意識しているのは自分だけだ。彼はどこまでも冷静で、その落差が少し悲しかった。
「い、いただきます・・・」
・・・恥ずかしがっても、落ち込んでいても、何も食べなければお腹は空く。スレッタはパッケージを剥がして、少し豪華な携帯食料を食べ始めた。
「………」
エランがジッと見ている。本当に最初の時のようだな、と思いながらスレッタは美味しい料理をもぐもぐと口に含んだ。
んくっとご飯を飲み込んで、ごくごくとお水で喉を潤して、一息ついたスレッタは疑問に思ったことを聞いてみた。
「あの、エランさん、どうしてご飯を食べているところを見るんですか?」
思えば出会った時からだった。彼は泣きながら食べている自分をジッと見ていた。お弁当に夢中で最初は気付かなかったけれど、まるで優しく見守ってくれているようで、安心したのを覚えている。
「不快に思ったならごめん。体調に変化がないかどうか確認してたんだ。…細工がされていないことは事前に調べたけれど、絶対という訳ではないし」
「この船ってエランさんの味方なんですよね?そんな意地悪される可能性なんてあるんですか?」
「ここは僕と契約した相手の船だけど、乗組員は直接僕らの味方って訳じゃない。…契約相手は出来る限りのことはしてくれている。けど、ここにペイル・・・の、手の内の者がいないっていう保証はない」
「そう、なんですか」
じゃあ最初に食べる所をジッと見てたのも、体調の変化を確認してたんだろうか。
彼が心配して見守ってくれていたというなら、とても嬉しい。それは確かだ。けれど、何故だか想像していた事とは違うと、戸惑ってしまっている自分もいた。…想像していたことって何だろう。
「今後も見てしまうと思うけど。……いや?」
「い、嫌じゃないです、嬉しいです」
「そう・・・」
エランは心配そうにしているが、スレッタはにこにこと携帯食料を食べきった。
お代わりを頼む?と聞くエランに首を振って、そのまま彼と話をする。
寝る前は水星時代の輝かしい功績を自慢してしまったが、少し誇張しすぎたと反省した。なので、今度は主に彼の話を聞きたいと頼んでみた。
彼の心の内を聞きたかったのだ。
エランは子供時代のことをほとんど覚えていないらしい。彼が覚えているのは訓練や実験や、学園での記憶に限られている。
- 157二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 04:44:26
保守
- 158123/08/06(日) 12:28:22
懺悔のようになるけれど、と前置きをしながらエランは話してくれた。
「きみに初めて会った時、僕は仲間が出来たと喜んでいた」
「仲間?」
「ガンダムに乗るために作られた駒。エアリアルを操るきみを見て、僕と同じ強化人士として運用されているんだと思い込んだんだ」
「えっと・・・」
「要は、命を削ってガンダムに乗るのを強要されている存在ってこと」
そうして話してくれたのは、決闘までの彼がスレッタをどう思っていたかということだった。
仲間が欲しかった、と彼は言った。自分の命は諦めていたくせに、1人でいるのは寂しくて、共感できる仲間が欲しかったのだと。
だからスレッタに近づいて、親切にした。できる限り心安らげるように。残り少ない命を悔いなく過ごせるように。
けれど、仲間だと思っていたスレッタはエランとはまったく違う存在だった。ガンダムに乗っても命を削るデータストームは発生せず、友人も、家族も、未来への希望も、すべて持っている。…そのように見えた。
「だからあの決闘は半ば八つ当たりだったんだ。酷いこと、色々と言ったと思う」
ごめんね、と謝るエランにスレッタは首を振る。謝るのは自分のほうだ。浮かれていた当時の自分が恥ずかしい。
何も知らなかった自分は、彼が親切にしてくれることをただ嬉しがって、変に気を回したり、不安がったり、喜んだり、傍から見たら滑稽だったと思う。
彼が怒るのも当たり前だ。そう思って、しゅんと落ち込む。
風船のように膨らんで、ふわふわと浮いていたあの頃の気持ちを、いっそ小さい針で刺してしまいたかった。
「でも、きみは誕生日をくれた。何もない僕に、誰かがいたって思い出させてくれた」
その言葉に、顔を上げる。まるでスレッタの風船を大事に持ってくれるような、優しいエランの言葉だった。
けれど。
「それに、僕やきみが危険だってことを、教えてくれた人がいるんだ。僕はその人に感謝している。それはきみの関係者で・・・、だから、僕はきみを助ける義務がある」
次の言葉で、風船はパン、と虚しい音を立てて割れてしまった。
「不安だと思うけど、ついて来て欲しい」
「…はい」
彼の中での自分は、今はどういう存在なんだろう。そう思ったけれど、口に出すのはやめておいた。
だって、自分が彼とどうなりたいのかも、その時はよく分かっていなかったのだ
- 159二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 13:07:22
切ない!!!!2人とも頑張れ……
- 160二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 19:19:23
うぐぐ…たがここは必ずぶち当たる壁だからね
2人なら必ず乗り越えてくれる! - 161123/08/06(日) 22:47:13
保守と感想ありがとうございます
特に保守はいつも助かっているのですが、今回例によって例のごとく妖怪数文字足りないが発動して端切れ話にお礼の一文を添えられませんでした。大変失礼いたしました
この辺りの4号の事情はすでに話したものとしてSSが進行していましたので、いつか打ち明ける話を書こうとは思っていました
同床異夢という題材に使いやすいと思ったので、この機会に4号には打ち明けてもらった次第です
4号側の事情を知って非常に落ち込んでいるスレッタですが、こちらは本編ではなく端切れ話なので、問題は全部ではありませんが一応の解決はします
全部解決したら本編SSがいらなくなってしまいますので、あくまで一部だけですが…。それでもスレッタにとってはけっこう大きな事かもしれません
本編SSでは描写をスキップしていましたが、実はきちんと4号は学園時代の事情を打ち明けていました
今回はスレッタ視点で書いてますが、4号視点も『同床異夢』のテーマに沿っている進行をしています
お互いに思っていた事と違う!となるかもしれませんが、実は冒頭で一番大事な気持ちはガッチリ組み合っていると表現していますので、多少の食い違いがあっても2人は上手く手を取り合って進んでいけます
つまりはハッピーエンドです。この辺りリクエスト内容と食い違うので、冒頭で謝っておきました
- 162123/08/06(日) 22:49:00
地球に降りてからも、彼はスレッタの食事風景をジッと見ていた。毒は入っていないと思うけれど、きっと食中毒とか、そういったことを危惧していたんだろう。
そういう自分は、やっぱり彼がジッと見てくれるのは嬉しいと思っていた。
たとえ義務だとしても、心配してくれるのには変わりない。彼の視線に心強さを感じていた。
スレッタの方も、エランの食事風景をジッと見ることが多くなった。彼の食事の仕方はとても綺麗だ。ナイフとフォークを静かに操り、料理を小さくして上品に口に運んでいる。
自分と違う、と感じたスレッタは、真似をしようとこっそり練習をした。スプーンの柄を手のひらで握るのは止めて、指先で持つように。フォークやナイフも、手のひらではなく指全体を使って支えるようにした。
ジッと見てくれる彼に、少しでも綺麗だと思われたかった。地球に降りる船の中で、彼への恋心を自覚したからだ。
彼が最初は同族意識から、今は貴重な情報をくれた恩人への義理立てから、スレッタに親切にしてくれているのは分かっている。けれど一度自覚した気持ちはすぐには無くなりそうになかった。
一度は割れた風船は、中の空気はないままに、萎んだゴムの塊となってスレッタの胸に収まっている。それは何も知らずに浮ついていた当時の記憶、当時の心の欠片だった。
でも今だって、外見だけ変えた風船がふわりふわりと漂っている。彼に惹かれる度に、期待するたびに、いくつも、いくつも、それは新たに作られていった。
そんな風にある意味夢心地で旅をしていた時、エランが端末で調べ物をしている間に、手持ち無沙汰だったスレッタは軽食もどきを作ってみた。
薄く切った黒パンに、ジャガイモとチーズを乗せただけのものだ。なんとなく味の見当は付いていたので、その時は味見もせず、調べ物が終わった彼に、はい、と手渡した。
彼は目を丸くして、ありがとう、とお礼を言いながら受け取ってくれた。そうして小さく口を開けて食べ始めた。
スレッタはそれを見て、心が満たされるのを感じていた。自分が手を加えたものを、彼が黙って食べている。警戒心の強い彼が、なんの躊躇もなく。
以来、スレッタは事あるごとに軽食もどきを作っては、それを食べる彼を熱心に見つめた。
旅の末に倒れた自分にエランが料理という道を示すまで、それで十分幸せだった。
- 163二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 06:28:11
保守
- 164123/08/07(月) 12:14:04
パンケーキを作る。ふわふわと、空気をたくさん含ませて。まるで今にも浮いてしまいそうなくらい、柔らかに。
アパートに越してきてから、スレッタは毎日のように料理を作る。最近では、自分でもなかなか美味しく作る事が出来ていると思う。
目の前でエランがパンケーキを切って口に運んでいる。今日はたくさん空気を含ませることが出来た自信作だ。口に入れた瞬間目元がほんの少し緩んで、気に入ってくれたんだと分かる。
スレッタのふわふわとした恋する気持ちが入ったパンケーキ。心を込めて作ったそれを食べて、彼も恋してくれればいいのに。…そんなことを思ったりもする。
何だか、自分が悪い魔女になったみたいだ。
実際は特別な作り方なんてせずに、端末に書かれた料理法を試しているだけなのだが。スレッタはふっと虚しく笑って、自分でもパンケーキを食べ始めた。うん、美味しい。
しばらく食事に夢中になっていると、彼がこちらをジッと見てくるのが分かった。最近はこうやって交互に見つめながら食べることが多い。そうしてたまに目が合っては笑いあう。幸せな食卓だった。…表面上は。
贅沢を覚えてしまったスレッタは、こちらを見つめてくるエランにほんの少し不満があった。育ち始めた料理人としての矜持がほんのちょっぴり傷つけられていたのだ。
そんなに注意深く見なくても、食材が悪くなる前にきちんと使い切るようにしているし、食中毒にはならないと思うのに…。
「エランさん、そんなにこっちを観察しなくても、大丈夫ですよ。悪い食材なんて使ってませんし、具合が悪くなるなんてないです」
「え」
意外な事を言われたように、エランは目をぱちりとさせた。彼の様子にスレッタは首を傾げる。
「えっと、食事中にこっちを見るのは、悪いものが入っていたりする可能性があるからですよね。でもこれはわたしが自分で作ってるものだし…大丈夫ですよ」
「………」
彼がこちらを見なくなったらそれはそれで落ち込むくせに、そんな事を言ってみる。エランは少し考えたように目線を下にして、もう一度こちらを見た。
「…スレッタ・マーキュリー、僕はきみの料理を信用していない訳じゃない。たぶん、以前僕が船で言った言葉を覚えていたんだよね?」
スレッタはこくんと頷いた。
「…あれは嘘じゃないけれど、でも今きみを見ているのは違う理由だよ」
「違う理由?」
- 165二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 20:30:33
好きな人に自分の手料理を食べて貰えるのは幸せな事やね
- 166二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 21:29:56
ここまでだとちょっと両片思い感あって良い…
- 167123/08/07(月) 22:25:34
「その・・・すごく不快になるかもしれない話だけど、いい?」
そう聞いてくるので、またこくんと頷く。彼が観察以外でこちらを見る目的は何だろう。まったく思いつかないので、ただ単純に聞きたかった。
話の内容によっては、かろうじて残っていた学園時代の風船の欠片も消えてしまうかもしれない。そう思いながらも彼が口を開くのを待った。…すると。
「きみが美味しそうに何かを食べているのを見ると、嬉しくなるんだ」
「へ」
思ってもみない事を言われた。
「……その、そもそも、初めて会いに行った時の話なんだけど。きみが泣きながらお弁当を食べるのを見て、僕は嬉しかったんだ」
「うれ・・・しい?」
「誤解しないで欲しいんだけど、僕はきみが泣くこと自体は好きじゃない。でもあの時は、僕が差し出したお弁当を、嬉しそう・・・違うな、安心感・・・かな。そういう、悲しさとは別の理由で泣いて食べているように見えたから・・・」
・・・それは。
「何もない僕の行動で、誰かの心をプラス方面に動かすことが出来るんだと知って、それが嬉しかったんだ」
それは、自分が想像して、でも想像できなかった事のように思えた。
「その時の気持ちが、残っていたんだと思う。きみが何かを食べるのを見るたびに、僕は嬉しい気分になるんだ」
エランが大事に持ってくれて、でも些細な一言で割れてしまった1つの風船。
「ごめん、気持ち悪いよね。いやならもう見ないようにするから・・・」
「いいえ・・・いやじゃありません・・・」
何も知らずにふわふわと浮いていたあの風船は、今はゴムの切れ端となって、スレッタの胸に眠っている。───けど。
「……いやじゃないの?」
「いやじゃないです、嬉しいです」
あの風船を浮かせていた大元の空気は、あの頃のスレッタの気持ちは。
「それなら、いいけど…」
目の前のこの人が、自分の風船にそっと集めて、大事に持っていてくれたのだ。
お弁当をくれた彼。食べる所をジッと見る彼。───義務じゃなく、嬉しくなるからとこちらを見る彼。
「…ふふっ」
今までこうだと思い込んでいたエランの姿が少し崩れて、スレッタは思わず笑ってしまった。
「…どうして笑うの」
ほんの少し不満げな彼の声に、無性に心が浮き立っていく。
空でも飛べそうな気持ちになりながら「…内緒です!」と言って、スレッタはまた笑った。
- 168123/08/07(月) 22:34:24
保守と感想ありがとうございます。まずはSSを上げ切った方がいいかなと思いましたので、リクエストSSを先にアップしておきました
自分の作ったものを美味しそうに食べてくれること自体はとても幸せです。しかし『食卓』という場に限っては少しだけスレッタの心に陰りがありました
今回はそれが払拭されたのでこれ以降はルンルン気分でご飯を食べることになります。ニコニコでご飯を食べるスレッタを見て4号も心の中でニッコリです
実はこのスレのSSは、最後の方まで両片思いなのです・・・(コッソリ)
↓ここから先は簡易的な裏話的なもの+謝罪文になります
今回はあまりリクエスト通りとは行きませんでした。一応リクエストのテイストを散りばめましたが、恐らく書いて頂いた方の理想とはまったく違った出来になりました
『思いすぎて訳もなく不安になったり、気を使いすぎたりしつつ、同床異夢が風船のように膨らんで最後には、(恐らく)弾けて無くなってしまい、お互いに虚しく笑ってしまう。そうして後で振り返ってようやく、その時の相手の感情を理解できる』
このリクエスト内容からも分かる通り、かなり抒情的な話を求められた自覚はあります。…が、実際に出て来たのは何か爽やかな感じでスレッタが笑って終わるハッピーな話になりました。お互いに虚しく笑う部分も書き忘れましたし…。いや、申し訳ありません
一応ハンスの船でリクエストの前半部分はある意味クリアはしています
しかし後半部分に関しては、風船が割れて代わりに虚しい気持ちを抱えることになったスレッタでは、4号の幸せな気持ちは分からないままだろうなと考えました。なのでここはリクエストを捻じ曲げて4号自身に打ち明けてもらう事にしました。この辺りもスレ主の力量不足ですね
さて、同床異夢は要するに『同じことをしていても、違う事を考えている』という事なのですが、これはアニメ本編と非常にマッチしている為、使わせてもらおうと思い立ちました
しかしそれだけでは何なので、別の同床異夢として二人の食事風景も盛り込みました。スレッタは彼に必要とされたい、とある意味打算込みで食事を作り始めましたが、4号の方はただその恵みを享受するのみです。そうしてスレッタが食べる姿を見て嬉しいなと呑気に思ってます
でもその4号の気持ちが、最初のスレッタが無意識に求めたものでした
- 169二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 06:06:43
難しい題材だったかもしれませんがとても読み応えのある作品でした
スレ主様とリクエストされた方、ありがとうございます! - 170123/08/08(火) 07:52:42
感想ありがとうございます
今回はなかなか挑戦しがいのあるリクエストSSでした
色々と力不足が目立ちますが、それはそれとして内容自体はけっこうスレ主としても気に入ってます
…が、けっこう比喩表現とかを感覚のままに書いてしまいましたので、読んでいて少し分かり辛いところもあるかと思います(風船のくだりとか)
それでも読みごたえがあると仰って頂けて、書いてる側としては嬉しい限りです
今回はこれだけ長く書いておいてもまだ少し書き足りないかも…と思っているところがありますので、telegra に纏める時には加筆修正するかもしれないです
↓ここから先はご報告です
本日は昼に少し用事があってこのスレの更新ができません
申し訳ありませんが夜までに一度保守か保守代わりの感想の書き込みをお願いします
それと新しいSSが用意できないことやまだ語り足りなかったこともあり、夜こ更新内容は『同床異夢の食卓』の裏話になるかと思います
それでもよければ後で覗いてやってください
ではまた夜に
- 171二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 12:13:44
いつも素敵なお話をありがとうございます。
4号から義務感ではない、温かい気持ちを向けられていることがスレッタに伝わって良かったです。
いやじゃなく嬉しいと言ったスレッタの気持ちも、少しでも4号に伝わっていたらいいなと思います。
裏話も楽しみにしています。今日も暑いのでお気をつけて! - 172二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 20:14:56
保守
- 173123/08/08(火) 22:21:40
保守と感想ありがとうございます。昼間は外に出ていたので助かりました
お陰様でひとまずはスレッタ的ハッピーエンドを迎えました。この後21話の『平穏な朝の終わり』の朝食風景に繋がります
4号の方は実は完全に気が晴れた!という訳でもなく、実はほんの少し心配事が増えていたりします。『いくら何でも優し過ぎて悪いやつ(自分含む)にいいようにされるんじゃないか?大丈夫かスレッタ・マーキュリー』と憂いています
でもスレッタに嫌がられてなくて良かったなとは思ってます。現金な男です
ちなみに食事中にスレッタの方を見て嬉しいなと思ってたのは無意識なので、指摘されたときはすごく驚いてしまった4号なのでした
- 174123/08/08(火) 22:25:19
では『同床異夢の食卓』の裏話です
こちらはリクエストを頂いた際、その繊細な内容にえらい文豪宛てのリクエストが来ちまったぜ・・・!と慄きつつも、せっかくなんで挑戦するぜ!とばかりに立ち向かい、そして玉砕した。そんなリクエストSSになります
とは言いつつ、実はこのお題に沿ったSSは、すべての垣根を取り払えばかなり正確にお届けできた自信があります
それは本編SSの最終回後の、老女となったスレッタを主役にすることです
最初に考えたのはこのバージョンでしたが、端切れ話という性質上、どうしても現行の4号とスレッタで書きたいと思い、そうして何とか捻くりだしたのがこのリクエストSSとなります
恐らく最初に考えたバージョンで出したらネタバレの嵐になると思うので、それも躊躇した原因となります
さて、まだ物語の途中にいる未熟な4号やスレッタが、相手の事情を鑑みて冷静にその時の相手の内面を理解できるだろうかと考えると、NOとなります。これは相当成熟した精神でないとダメだろうと思いました。なのですべてではないですがその時何を考えていたのかを相手から告白してもらい、こうだと思い込んでいた事柄が勘違いだったと思い知る、そんな風に話を変えてみました
それ以外でもかなり意図的にリクエストの解釈を変えてみたりしています。同床異夢が風船のように膨らんで・・・という表現が非常に気に入りましたので、スレッタや4号のふわふわとした柔らかい気持ちを風船に例えて出してみたりしました
スレッタの風船は途中で弾けてしまい、記憶と言う名の風船のゴムだけがスレッタの胸にしまわれました。しかし4号もまた彼独自の風船を持っていました。スレッタが美味しそうに食事をするたびに湧き出てくるふわふわとした気持ちが詰まった風船。これを彼は大事に大事に持っていました。スレッタが自分の気持ちなんじゃないかと誤認するくらいに
4号とスレッタはアニメ本編を見ても分かる通り、性格も考え方も全然違う二人です。でも不思議とピッタリと寄り添う事ができる二人でもあります。まるでソウルメイトのようだと思っていますが、これは多少の違いがあったとしても、一番大事な気持ちはまったく一緒だったからだと思ってます
彼らはまだまだお互いの事を知るには未熟が過ぎますが、それでも少しずつお互いを知っていき、最終的には唯一無二の存在になっていく予定です - 175二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 03:37:48
こんにちは。
スレ主さんにリクエストを申し込んだ本人です。
最近あれこれと忙しくてSSを拝見していなかったのですが、久しぶりに見たSSに私のリクエストの内容で新しい話が載っていてびっくりしました。
結論から言うと、最近あった中で一番楽しくて幸せでした!スレッタとエランが食卓で感じた幸福感や満腹感以上に、私自身の心とお腹が満たされたような気分です
それにしても、文豪なんて褒めすぎです...!?むしろ私は私の曖昧な比喩やメタファーでスレ主さんを困らせてるんじゃないかと不安でした。
そして「リクエスト通りにならなかった」とか「足りない部分」とか言われましたが、私としては完全にOKな所でした!いわば、私が提供した材料を全部使わなくてもいいから、それで素敵な料理を作ってください! と、あれこれ適当に炒めたオムライス程度の仕上がりを期待して材料を渡した感覚でした。 ところが提供された食事が、一部の材料を除いて主な材料をメッチャうまく使ったフルコースディナーになっているのを見た気分です...。まさに最高...!
- 176二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 03:48:07
......長くなってしまいましたね。 いつも先生のssを見るたびに感想が長くなってしまいます...なので、拝見中心にして、スレ立ては自粛しようと思っています...。
とにかく結果的に言えば、私が本当に見たかった要素はしっかり入っていて満足です。
実は風船という比喩を使ったのは私の個人的なこだわりが少し入っているのですが、私のドラフトと説明を少し添付してもいいでしょうか。
風船はだいたいゴムでできていますよね。 ゴムは意外と丈夫で耐久性のある素材ですが、空気が入って膨らんで大きくなることに反比例して、表面の厚みが薄くなるにつれて透明で柔らかくなる矛盾した物体だと思いました。
その形状と性質が、今のssのエランとスレッタの関係にぴったりだと考えてきました。 そんなお互いの想いが違う形で膨らみ、お互いの最もデリケートで浅い内面まで手に負えないほど露わになるその瞬間、とても小さな刺激で一気に弾けて無くなって、お互いの内面を生々しく向き合うようなことを想像していたようです。
しかし、今回スレ主さんが書いてくださった文章のかなりの部分、特に描写のどこかで私が想像していたものとかなり重なる流れが感じられたし、最後に弾けて殘られた記憶という名の風船ゴム...などの説明を読んでから、まさに感動してしまいました。 こん...私の妙な説明でも伝わったんだろうか。 それとも同じものを愛する人類はやっぱり同じ感慨でモノを扱うんだろうか。
そういう意味で今回のSSはとても貴重で尊いものでした。 本当にありがとうございました。
- 177二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 11:51:29
保守
- 178123/08/09(水) 13:35:17
保守と力作の感想ありがとうございます
今日の朝は少し時間がなかったので、今ようやく感想を読めました。遅くなってすいません
リクエストを頂いた際にスルーしてもいいよと了承を頂いていたにも関わらず、無謀な挑戦を試みて勝手に玉砕したスレ主でしたが、どうやらご満足いただけたようで何よりです
実は書いている途中にもう少し少女文学的な繊細さは出せないものだろうかと頭をひねっていたりしましたが、どうしても骨太になっていくので最後の方は諦めて好きなように書いてしまいました
風船の表現は自分でも気に入っているのですが、ゴムの特性には目が向いていませんでした。確かに風船は大きくなればなるほど透明に、中身が見えやすくなるものです。お互いの本音がさらけ出されていくのを表現するのにいいツールだったんだなと思います
スレ主はそれに気付かず終始ふわふわとしたファンタジー表現にしてしまいましたが、まぁそれはそれで可愛らしい印象にはなっているかなとポジティブに考えておきます
ちなみに今回の事でスレッタはちょっぴり自信が付くようになりました。21話『平穏な朝の終わり』を読むと、そんなスレッタの姿が確認できるかと思います(その後すぐ修羅場ですが)
自信が付くようになる具体的なエピソードは考えていなかったのですが、今回のSSはそれにピタリと嵌めることができました。完全に後付けなのですが、これはなかなかに気持ちのいい体験です
このような機会を与えてくださったリクエスト主様に改めてお礼を申し上げたいと思います。リクエストありがとうございました
- 179二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 21:40:58
保守
- 180123/08/09(水) 21:57:52
保守ありがとうございます
載せられるSSがすぐに用意できないので、雑談しに来たスレ主です
本格的に本編SSを進めようと思っているのですが、よく見たらもうスレも残り少なくなっているのでびっくりしています
せめてあと1話くらいは本編を載せたい・・・!と思っているので構成に悩みつつも筆を進めている最中です。もう少しだけお待ちください
ちなみに最後のリクエストSSの方はもう書く内容を決めているので、書き始めたら早いと思います(たぶん)
そろそろ次回のスレの立ち上げも考えなくてはなりませんが、使う画像は頂いた絵をまた最初から使わせてもらおうと思っています
せっかく頂いた素敵な絵なので、1回ずつしか使わないのは勿体ないと常々思っておりました。もしまた新しい絵を頂いたらその度に次のスレは新しい画像を使い、そしてまた最初から順番に頂いた絵を使わせて頂くつもりです
あとやっぱりスレ最初のSSラッシュが圧迫してるなと思うので、倉庫用?のtelegraを作ってそこにSSのURLを載せたらどうかなと思い立ちました
少しだけ手間はかかりますが、その方がすっきりしていいんじゃないかと思います。書くペースこそ落ちていますが、最終的には本編SSだけですごい話数になる予定ですので
次回のスレはそうして倉庫用?のtelegraだけを貼ってみるつもりです。それでもしSSを読み返すのに手間がかかる、圧迫してるのがよかった、という意見がたくさん出ましたら、また更に次のスレにて直そうかと思います
雑談なのか業務連絡なのかよく分からない話になりましたが、そんな感じで次スレでもSSを書いて行こうと思いますのでよろしくお願いいたします
ではまた明日 - 181二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 04:47:39
保守
- 182二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 12:19:48
保守
- 183123/08/10(木) 14:34:53
保守ありがとうございます
今回はまた雑談になりますが、何となく使っていたtelegraの新機能?を発見したのでその話になります
機能さっそくtelegraにSSのURLを貼り付ける作業をしていたんですが、最初は本当にただURLの文字列を貼り付けるだけだったので、すごく見栄えが悪かったんです
ttps://telegra.ph/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B0-07-14
↑こんな感じの文字列がずらっと並ぶことになりました
一応タイトルも並行してどのURLがどの話か分かるようにはしていましたが、あまりの見栄えの悪さにやっぱりやめた方がいいかな…と思っていたんです
どうにかならないのかと思って『telegraph 使い方』で検索を掛けた所、以前見た記憶のある紹介ページが出てきました。前では気付かなかった事に今なら気付けるかも…!ともう一度読んでみたところ、なんとドンピシャなことにリンク機能があると出てきました
実際に作ったページを見て来たのですが、telegra内の普通の文字にちゃんとリンクが張ってあり、その文字をクリックするとまた別のtelegraで作ったページに飛ばされました
求めていた機能は・・・これだ!と歓喜したのですが、具体的にどうすればリンクを文字に貼り付けられるのかは書いてありませんでした
しかしtelegraはシンプルなサービスサイトです。シンプル過ぎて削除の機能もないほどです。だからきっと自分でも分かるはず、と色々試してみました
結果的に言うと、けっこうすぐに見つかりました
基本コピペだったので今までスルーしていたのですが、編集中のtelegra内で特定の文章をドラッグするとその文の真上に黒枠が出てきます
↓こんな感じです(ちゃんと見えますかね)
━━━━━━━━━━━━━
┃ B i Φ T T ∬ ┃
━━━━━━━━━━━━━
選んだ文字列の上に出た黒枠の中で、真ん中らへんのリンクマーク(クリップみたいなやつ)をクリックすると、更に別の黒い枠が出ます。そこに貼り付けたいURLを入力してEnterを押すと、文字列の下に下線が付き、入力したURLのページと紐づけされるのです
これでかなりすっきりした見た目になりました。いや満足です - 184二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 14:49:35
他の方の投稿作品で知ったのですが、ページ機能もあるみたいですね(やり方は知らない)
他にも色々な機能がありそうですね - 185123/08/10(木) 21:04:55
書き込みありがとうございます。前の自レスで機能と昨日を間違えて書いてあわわとなったスレ主です
感想返しのような雑談のような内容のうえ、最後にはちょっとした報告があったりしますので少し長くなります
ページ機能ということですが、それはリンクを小まめに貼ってホームページみたいにするとかですかね?
それとも画像を埋め込んだりすることでしょうか?
後者は一応知ってましたが、前者は正確な使い方を昨日知ったばかりです。半年以上使っていたtelegraの機能を今さら知ってビックリしてしまいました
スレ主は基本telegraを使う時には文章だけを載せてますが、一応他のブログとかツイッター(エックス)とかの画像も貼り付けることができるみたいですね
それとはちょっと違いますが、以前たくさんの画像をつかった華やかなSSを読んだことがあります
スレだとよく見かけますがtelegraだとあまり見ないやり方だったので、その柔軟な発想にすごい人だと密かに尊敬していたりします
それはそうとちょっとリンク以外の機能も試してみました(Bとかiとかのマークのやつです)。Bは太文字、iは斜め文字、T(大)はすごい大文字、T(小)は普通の大文字、∬(正確なマークが見つかりませんでした)は文字の前に┃のマークがでて文を強調したり、中央に寄せたりできるみたいです
ここに来てtelegraのいろんな機能を知ってしまいまいした。同時に何の機能も使っていなかったんだなと思いました
あんまり本編SSでは使わないだろうなと思いますが、SS保管庫のほうでは使ってみています
新しいスレにてそのページを公開しますので、もう暫くだけお待ちください
それと、これはご報告ですが、とうとう本編SSが1本書き終わりました
何だか長くなってしまったのでまた前後編ですが、一応区切りのよさそうなところで終えておきました
時間は少しさかのぼって、スレッタが寂しい思いをしていた時の4号視点です
またまた不穏なところで終わってますが、最終的にはハッピーエンドなのでご安心ください
ではまたすぐに
- 186123/08/10(木) 21:08:06
25-①話。不穏な雲行き(前編)
※センシティブな表現、犯罪行為ともとれる描写があります
恐ろしい夢を見た日から、エラン・ケレスの行動は少し変化をすることになった。
なるべくスレッタ・マーキュリーという存在に近づかないように、細心の注意を払うことにする。
彼女の方を見ないように。
彼女の体に触れないように。
彼女に言葉を掛けないように。
もちろん、完全には無理だ。そんな事をすれば、きっと、寂しがりやの彼女の気持ちが沈んでしまう。
だから、表面上はなるべく前と変わらないようにして、少しずつ距離を取る必要があった。
彼女を見る時には、なるべく視線を逸らすことにする。
彼女に触れる時には、なるべく直接触らないようにする。
彼女に話かける時には、なるべく事務的に喋ることにする。
彼女に、劣情を抱かないように。…汚い汚い肉欲から、彼女をできるだけ遠ざける為に。
それは必要なことだった。
ごめんねスレッタ・マーキュリー─不穏な雲行き(前編)─※センシティブな表現、犯罪行為ともとれる描写があります恐ろしい夢を見た日から、エラン・ケレスの行動は少し変化をすることになった。
なるべくスレッタ・マーキュリーという存在に近づかないように、細心の注意を払うことにする。
彼女の方を見ないように。
彼女の体に触れないように。
彼女に言葉を掛けないように。
もちろん、完全には無理だ。そんな事をすれば、きっと、寂しがりやの彼女の気持ちが沈んでしまう。
だから、表面上はなるべく前と変わらないようにして、少しずつ距離を取る必要があった。
彼女を見る時には、なるべく視線を逸らすことにする。
彼女に触れる時には、なるべく直接触らないようにする。
彼女に話かける時には、なるべく事務的に喋ることにする。
彼女に、劣情を抱かないように。…汚い汚い肉欲から、彼女をできるだけ遠ざける為に。
それは必要なことだった。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
朝起きる。エランはむくりと起き上がると、まずは自分の体の状態を確認した。
憂鬱なことに、腰に少し違和感がある。案の定下着をめくるとそこは少し大きくなっていた。…telegra.ph - 187二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:10:57
- 188二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:24:12
- 189二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:40:03
4号……スレッタぁ……ってすれ違いにシクシクしてたが……やはりボンボンがやらかしていたか
- 190123/08/11(金) 00:03:45
感想ありがとうございます
教えていた事を頼りに久々に書き逃げSS様の3スレ目と4スレ目に目を通してみました
テンションの高いスレ主本人の書き込みがあって あちゃー…となりましたが、あの頃のフレッシュな気持ちを思い出せたような気がします
肝心のtelegraの機能ページを使ってらっしゃる方ですが、恐らくあの方だな…というのを見つけられました。勘違いでなければやはり当時からす、すげぇ…と思っていた方だったと思います
これを機に最初から書き逃げSS様の作品を読み直そうかなと思います。ヌーノ主役の話とか好きだったりします
この話に出て来る登場人物はけっこう執着心の強い人たちが多いですね
4号は言わずもがなですし、オリキャラですが若も中々やばい事になってます
比較的マシなスレッタもハッピーバースディの上通常の世界線ではパーティに突撃しますし、地味に上役の男も若を見捨てずに何とかフォローをしようと頑張ってます(ある意味彼が一番かわいそうですね)
今はまだ何もやらかしてないのですが、まぁやらかす予定です
とはいってもそんなに酷い事にはならないかなと思います
せいぜい4号の怪物が解き放たれるくらいです
- 191123/08/11(金) 08:16:25
久々に朝に書き込みに来たスレ主です
リクエストSSをアップしようかと思ったのですが、すでにスレも後半も後半なのでやめておきます
恐らく今日の夜か、他の書き込みがなければ明日に新しいスレを作ろうと思います。最後のリクエストSSもその時に載せることにします
ではまた - 192二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 14:27:00
次スレ楽しみです!
- 193123/08/11(金) 14:58:32
ありがとうございます
すでにデータは作ってあるので、あとはコピペすれば新しいスレを作られる状態にはしています
とはいってもコピペする動作自体に手間取る事が多く、ちょっと時間はかかるのですが…。不器用なのでよくドラッグに失敗するスレ主なのでした
↓ここから先はご報告になります
新しいスレを作るタイミングですが、多少のレスが残っていても今日の夜に作る事にしました
朝や昼だと書き込みができない方もいらっしゃるでしょうし、夜の方がリクエスト募集時に書き込める人が多くなるかなと思いました
それと、リクエストについてなのですが、今回は数に制限を設けることにしました
テーマを決めてもらってそれに沿ったSSを書くことは非常に面白いのでちょっとハマっているのですが、そればっかり書いていると本編が全然進まないな!という事に気付いてしまいました
なので最大で3つのリクエストを受付したいと思います
特にリクエストなくスレが最後まで埋まったら、本編を中心に進めつつ、息抜きに特にテーマが決まっていない端切れ話を書いて行くと思います
新しいスレを作る時間は恐らく22時過ぎ、場合によっては23時くらいになるかもしれません。
一度スレを作る前に書き込みに来ますので、その際にもっと詳しい時間を指定します
なるべくその時間きっかりになるように新しいスレを載せに来ますので、その後にリクエスト募集という形にしたいと思います
ではまた夜に
場合によっては新しいスレでお会いしましょう
- 194二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 15:29:55
- 195二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 19:24:56
- 196二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 20:45:38
今帰ってきました
所用を済ませた後に新しいスレを立てますので、それまでリクエストはお控えくださいませ。時間は22時くらいになると思います
紛らわしくてすいませんが、新しいスレを立ててからのリクエスト募集になります(でもバッチリ補足したのでいつか書くかもしれません)
実は手のひらはほとんど日焼けをしないのです
肌の白い人は目立ちませんが、肌の色が濃い人はその差がハッキリしています
なのて手のひらまで褐色だと、こいつ何か塗ってやがるなと感付かれる可能性があります
あと4号は友達が欲しい人なので、気に入った同年代には心が開きやすくなっています。役員は基本アホですがいいヤツなので若よりよっぽど好印象です
ホラー映画いいですね
スレ主はホラー映画そのものは苦手なのですが、そのシチュエーションは心惹かれます
この後のリクエスト募集で漏れてもいつか書くかもしれません
- 197123/08/11(金) 22:00:58
お待たせいたしました
新たなスレを立ててみました。またよろしくお願いします
[閲注・CP注]SS ごめんねスレッタ・マーキュリー(4号×スレッタ)その6|あにまん掲示板こちらはあにまん掲示板で立っていた元スレ「ごめんねスレッタ・マーキュリー」を参考にしたSSや独自設定などを掲載するスレのその5です6話以降のエラン4号がスレッタを誘拐、逃避行の末監禁するストーリーにな…bbs.animanch.comではここから先のレスはよければリクエストをお書きください
リクエストがなかった場合でも新たな募集は致しませんのでご了承くださいませ
- 198二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 22:03:52
たて乙です!
>>195でリクエストさせて頂いたホラー映画を見る4スレをお願いします!
- 199二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 22:04:32
新スレに、いつも素敵な作品をありがとうございます!
リクエストよろしいでしょうか?
もしよろしければ『相手の髪の毛を結う』お話を見てみたいです
髪は美容室など専門の方以外だと、基本的には気心のしれた相手位にしかあまり触れてほしくないところだと思うので、ある意味で信頼の証かなと
結われる相手は、スレ主様におまかせ致します - 200二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 22:12:38
スレ立てお疲れ様です!
>>194さんとは別の者なのですが、私も「書店に行ってスレッタに本を選ぶ4号」を是非見たいのでよろしければお願いします!