サーヴァントになってみたいので2(オリ聖杯戦争ss)

  • 1スレ主21/12/19(日) 23:08:35
  • 2スレ主21/12/19(日) 23:18:07

    わたしはプリテンダーと一緒に駆け回っていた。
    「ここはどこだろう」
    「おそらくあのサーヴァントの宝具だろう。ここまで大規模な魔術はなかなか見ない──罠がある上に魔獣まで現れる。入り組んでいるから、俺から離れちゃダメだよ」
    優しげに言っているけど、目が笑っていなかった。
    「──うん。気をつける。」
    その時。
    目の前の曲がり角から、大きな動物が現れた。これがプリテンダーの言う魔獣……?
    「はあっ!!」
    プリテンダーは瞬時に跳ぶ。
    気づけば魔獣はバラバラになっていた。
    「プリテンダーはすごいね」
    「ああ、魔獣がそこまで強くなくて助かった──流石に魔獣にまで回す魔力が無かったのかな」

  • 3スレ主21/12/19(日) 23:23:07

    「グライナーさん、大丈夫かな」
    「アーチャーのマスターか。彼は魔術師らしいからね───即座にやられるほどヤワじゃないだろう」
    プリテンダーは落ち着いている。こういったことは初めてじゃあないのかな。
    わたしは彼の助けになれるかな……
    「ところでマスター。魔力グッズは持ってきたかい?」
    「うん。今日は念の為沢山持ってきた」
    「いいね。どれどれ──全部で5つか。マスターが眠っている時にも戦ったから消耗もしているだろう。実質、残り4つといったところかな?」

  • 4スレ主21/12/19(日) 23:32:37

    「4つ……大丈夫かな」
    「魔獣は弱いけど数が多い。無駄な消耗を避けるためには──本体を見つけて叩くしかないね」
    「本体?」
    「俺たちを襲ってきた謎のサーヴァント。あれを真っ先に狙うんだ。」
    「でも、どこにいるかわからないよ?」
    「そこが問題なんだよなあ──どうしたものか」
    考えていると、唸り声が聞こえてくる。魔獣たちがすぐそばまで来ているんだ。
    「とにかく駆け回ろう!俺のスピードを活かすんだ!無駄に闘うわけにはいかない!」
    「う、うん!」
    わたしはまた、頷く事しかできなかった。

  • 5スレ主21/12/19(日) 23:33:45

    保守用

  • 6スレ主21/12/19(日) 23:33:59

    保守用

  • 7スレ主21/12/19(日) 23:34:13

    保守用

  • 8スレ主21/12/19(日) 23:34:27

    保守用

  • 9スレ主21/12/19(日) 23:34:43

    保守用

  • 10スレ主21/12/19(日) 23:34:56

    保守用

  • 11スレ主21/12/19(日) 23:51:58




    「ふむ。恐ろしい状況だな」
    「迷宮の中に閉じ込められ、その上に魔獣の群れですか。嫌になりますねえ」
    「念の為、魔術礼装を持ってきておいて良かった……私も魔獣ならば倒せるぞ」
    「その調子ですぜマスター。危なくなったら俺の『顔のない王』を使ってください」
    「な、何を言っている!貴様は弓兵だ!前に出る戦士がいなければやりづらいだろう!」
    「……!そうですねマスター。頼りにしてますよ。でもオタクがやられたら俺も終わっちまいますからね。無理は禁物ですよー」
    「分かっている!……ふん、どこの魔術師か知らないが。この私、ゲーアハルト・グライナーを閉じ込めるとは!よほどの命知らずと見える」
    「といいますと?」
    「私は幼少期から修行の一環として、しばしば閉所に閉じ込められていたのだ。こういった場所には慣れているのだよ」
    「それって修行っていうか虐待じゃ……」
    「こうして今役に立っているから良いのだ!行くぞアーチャー!不届きなサーヴァントを見つけ出す!」
    「……ふっ。オタク、本当に大した人だよ」

  • 12二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 23:53:19

    しまった保守し忘れてた... イッチのこと待ってたよ

  • 13スレ主21/12/19(日) 23:59:06

    >>12

    いつも保守ありがとうございます。皆様に任せきりですみません。頑張ります!

  • 14スレ主21/12/20(月) 11:12:57

    保守用

  • 15スレ主21/12/20(月) 20:29:10

    保守用

  • 16スレ主21/12/20(月) 23:12:04

    「!」
    「どうしました?マスター」
    「いや、礼装で魔力を探知していたのだが……急速にこちらへ向かってくるものがある」
    「成る程。なかなかの速さってことは、プリテンダー達ですかね?」
    「一目見るまではわからん。警戒を怠るなよ」
    「了解。じゃあマスター。これ」
    「『顔のない王』?だから私は──」
    「前に出てるマスターが一瞬でミンチにされちゃあたまりませんからね。隠れておいて下さいよ」
    「むう、それもそうか……」
    「それに、俺も一応英霊の端くれなんでね。ただ正面から挑むような愚かなマネはしませんよ」
    弓兵は悪戯っぽく笑う。

  • 17二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 00:44:39

    保守

  • 18二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 12:30:39

    危ねぇ
    保守

  • 19二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 20:07:27

    保守

  • 20スレ主21/12/21(火) 23:16:43

    破裂音が響く。
    硬いものを無理矢理潰すような音が聞こえる。
    それは、確実にこちらにやってきていた。
    「来るぞ、アーチャー!」
    「はいよ!」
    我々は臨戦体勢に入る。ここで散るわけにはいかない。
    決意した、その時だった。
    「……あれ!アーチャーとそのマスター!?」
    遠くに見えた姿は、見たことのある機械の鎧。
    「プリテンダーか!でかしたぞ!よくぞ合流してくれた!」
    「ごめん二人とも!喜んでるところ悪いけれど、魔物が後ろから押し寄せてる!」
    「何イイイイイ!?」
    「気合い入れていきましょうか、マスター!」

  • 21二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 23:26:24

    そっか罠避けの加護もあったなプリテンダー ダンジョンはお手の物か

  • 22二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 23:32:47

    このレスは削除されています

  • 23二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 23:45:19

    オァーッコヤンスカヤ!テメェ!!

  • 24スレ主21/12/22(水) 03:56:39




    迷宮の中に、サーヴァントと女がいる。
    「よくできました、アステリオス!これで私たちは有利に事を進められますわ♪」
    「うん。ありがとう。きみがてつだってくれたから、ぼくもうまくやれた」
    「ほんとにいい子ですねえ。貴方と組むことができて本当によかった」
    「でも、よかったのかな」
    「どうしました?」
    「あのひとたち、しらないひとだった。ここまでしちゃって、よかったのかな」
    「……!そんな!己の敵にまで心配を寄せることができるとは……なんて純粋なんでしょう!私、暖かぁい涙がじんわりと……」
    女はわざとらしく声を上げる。
    「大丈夫ですよアステリオス。あの方々も所詮は一般的魔術師───かつての貴方のマスターのように、救い難い人なんですから♪」
    「……そうだね。ぼくをそのなまえでよんでくれたのは、こやんすかやが、はじめてだったから」
    「ぼく、がんばる」
    「ええ───期待してますよ、アステリオス」

  • 25スレ主21/12/22(水) 03:57:33

    アステリオス君の一人称を間違えていたので再投稿しました!アス君もうしわけねえ……

  • 26二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 13:17:02

    保守っとな

  • 27二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 23:05:00

    保守

  • 28二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 01:32:38

    ほし

  • 29二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 04:41:13

    保守

  • 30二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 13:57:04

    保守!

  • 31二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 22:36:58

    保守

  • 32スレ主21/12/24(金) 01:27:17

    ごめんね、しばし待たれよ

  • 33二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12:36:14

    保守

  • 34スレ主21/12/24(金) 12:44:15




    「この迷宮は広大だが……魔力を阻害する効果はないみたいだ。地道に探索していれば主は見つかるはず」
    「私の礼装を使えば強力な魔力反応はわかる。さながらアリアドネの糸だな!」
    「多分ちょっと使い方が違うかな……」
    わたしたちは迷宮を彷徨う。魔獣もいっぱいいるのに、グライナーさんはすごいな。
    わたしにできることは、何かないのかな。
    「マスター」
    プリテンダーがわたしに話しかける。
    「ひとつ、君に頼みたいことがあるんだ」
    プリテンダーは小さな声で私に告げた。

  • 35二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:22:07

    保守

  • 36二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 01:30:49

    ほしゅ

  • 37二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 13:11:28

    保守

  • 38二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 23:49:47

    保守

  • 39二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 02:36:29

    展開は思いつくけれど文章がまとまらない……
    みんなすまん……もう暫く待ってくれ

  • 40スレ主21/12/26(日) 02:36:50

    上はスレ主の文です

  • 41二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 13:20:19

    保守

  • 42二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 23:41:48

    保守

  • 43二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 06:47:02

    保守

  • 44二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 15:31:08

    ほしゅ

  • 45二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 22:56:05

    「おそらく迷宮の主は出口を見つけた我々を狙うだろう。魔獣の群れで我々を消耗させ、弱ったところを叩くつもりなのだ──まあどこにいようと倒せば迷宮は消滅するだろうがな。サーヴァントの宝具であるが故に、付け入る隙はある」
    グライナーさんが考えを述べる。
    「敵が俺たちから離れ続けようとしたら、どうするべきかな……」
    「貴様のスピードなら追いつけるだろう!これを受け取れ!」
    飾り気のないネックレスを渡された。
    「索敵に使っている礼装の一つだ!強い魔力反応を感じると熱が灯る!」
    「目標の特定にはマーキングが必要でね。迷宮の主が俺たちのもとに着地した時、つけさせてもらいましたよ」
    弓兵がさらりと告げる。すごい。敵がやってきて迷宮を作るまで少しの隙しかなかったのに。わたしが必死にしがみ付いている間に、やるべきことをこなせるなんて──サーヴァントは歴戦の戦士と聞いていた──疑っていたわけではないけれど、彼らの活躍には感嘆させられる。

  • 46二次元好きの匿名さん21/12/28(火) 06:58:19

    保守

  • 47二次元好きの匿名さん21/12/28(火) 14:17:16

    保守

  • 48二次元好きの匿名さん21/12/29(水) 01:05:00

  • 49スレ主21/12/29(水) 01:13:42

    魔獣の群れの中で、プリテンダーのネックレスが示す方向へ向かう。プリテンダーは当初スピードを緩めていたけれど───
    「我々に気を遣わなくてもよい!あのサーヴァントを確実に捕捉することを優先するのだ!」
    グライナーさんの言葉に甘え、私たちは最高速で突き進んだ。
    気づけば──広い場所に出ていた。
    「ねえプリテンダー。あれ……」
    「……うん。どうやら待ち構えていたみたいだね」
    出口らしきものはない場所で。
    巨大なサーヴァントが待ち受けていた。
    「プリテンダー……」
    「大丈夫。マスターは俺が言ったことをしてくれればいい。」
    微笑を見せた後、わたしの前に立つ。
    「さて、迷宮の主さん」
    巨大なサーヴァントは何も言わない。仮面が無機質さを引き立てている。
    そんなことを考えていた直後──
    プリテンダーに光が灯る。
    「巨人同士、殴り合いといこうか!」
    魔力の放物線が、私を護るように包み込んだ。

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