【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が 5

[1 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:32:00]

『爆撃(The Explode)』ではなく『侵入(The ENTER)』の世界線。

私のシュリフトはE｜あにまん掲示板

↑のスレの能力設定やスレ内容を所々引用しつつやる予定です（完全見切り発車）。

現在のバンビちゃんの能力値

戦闘力 133

霊力 83

器用さ 86

霊子操作 70

静血装 43

動血装 88

聖文字の熟練度 5

前スレ↓

【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が　4｜あにまん掲示板

[2 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:32:54]

最初のスレ↓

【🎲時々⚓・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字「E」の能力が｜あにまん掲示板

『侵入(The ENTER)』

基本能力

・他人の精神世界に、本体の人格と能力に戦闘力（本体の半分）を持つ精神体を侵入させる。

・侵入対象は生物全般（義骸内の死神、霊体の死神・虚も可能）。

・射程は目視出来る範囲（双眼鏡などで射程の延長可）。

機能

・複数人に精神体を侵入出来る。

・完全独立化。体験・経験・見聞きした事を本体との再接続時に、本体へ反映される。

・霊圧の質によって侵入時間が変化。ただし接触状態なら即時侵入可能。

・侵入対象の五感・身体操作及び能力干渉。

弱点

・侵入対象を視力による目視が出来なければ、魂魄への侵入が出来ない。

・他の能力で支配下にある生物には侵入が出来ない。

・電子機器越しでは対象を視認しても侵入出来ない。

[3 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:33:29]

バンビちゃんからの/黒崎家からのバンビちゃんの好感度
黒崎一心　39　/　79
　　真咲　80（固定）/　56（固定）
　　一護　37　/　120
　　遊子　47　/　40
　　夏梨　47　/　75

バンビちゃんからの/現世メンバーからのバンビちゃんへの好感度
井上織姫　99　/　112　茶渡泰虎　44　/　68
石田雨竜　27　/　101　浦原喜助　60　/　101
石田 竜弦　33　/　69　有沢 竜貴　29　/　50
浅野 啓吾　86　/　89　小島 水色　17　/　21　
四楓院　夜一　58　/　78　コン　28　/　88
本匠千鶴 63 /　74　小川みちる　59　/　22
国枝鈴　2　/　81　夏井真花　17　/　65

バンビちゃんからの/死神からのバンビちゃんへの好感度
朽木ルキア　41　/　58　阿散井恋次　87　/　68
朽木白哉　37　/　10　日番谷冬獅郎　22　/　8

[4 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:37:55]

オシャレな正装のバンビちゃん。

[5 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:40:14]

なぜか密林にいるバンビちゃん。

[7 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:43:12]

＊二話前から再掲載。
　銀架城内、アスキン・ナックルヴァールは好物のカフェオレを飲み、午後を過ごしていた。
　窓から見える空模様はいつも赤黒く、城下の景色も寂しく代わり映えもないため、彼の日常を鮮やかにする事はなかった。
「自分で言い出したとはいえ、期限三日は短いねェ～。これじゃあゆっくり買い物も出来やしねェ」
　べレニケ・ガブリエリの失敗を受けて騎士団長ハッシュヴァルトは、最初に派遣を提案したアスキンの派遣を決定した。
「ま、俺はべレニケみたいに騒動を起こす気はないし、平和的にやるけどな」
　カフェオレを嗜みながらも、彼はバンビエッタ・バスターバインとの相性を考えていた。聖文字抜きの純粋な戦闘力なら十年前では自分に分がある。しかし、聖文字だけに限って言えば『致死量』は『侵入』相手に噛み合わない。
　『致死量』は霊体にダメージを与える攻撃なら即死でなければ勝てる。しかし、魂魄を直接狙った霊的干渉・概念的能力・物理攻撃には全く通じない……『侵入』は後者の部類だ。
「けど、俺力勝負嫌いなんだよ。全然オシャレじゃねェから」
　最初から敵と判っていれば、一気に『致死量』をぶち込んで仕留めるが、この任務はまずバンビエッタの状態を確認してから、その後の状況次第では戦闘あるいは帝国に連れ戻す事が決まっている。
「だからよ、俺と一緒に現世へ行こうぜ」
　とアスキンは向かいの席に座る、ヒトデのようにカットされた髪の先を三つ編みにした髪型に、大型のオレンジのゴーグルを付け、歯はオセロの如き白黒と個性的でオシャレな褐色肌の細身の男――聖章騎士『無防備（The Underbelly）』ナナナ・ナジャークープを誘った。
「うん？　あんた一人芝居していなかったのか、一人で勝手にべらべら話すからこっちを認識してねえと思ったぞ」
「イヤイヤ！　ちゃんとお茶に誘っただろ！？　まあ、今のは独り言が過ぎたのは認めるけど……返事は？」
「あ～……特にする事もねえな。いいぜ、同行してやるよ」
　ナナナの同意にアスキンの口角が上がる。彼の聖文字は非戦闘型だが、条件を満たせば捕縛に一番適した能力でもある。
「ありがとよ」
「けどよぉ、現世での買い物代はお前に請求するから覚悟しな」
「オイオイ、そりゃぁ致命的だ」
　青ざめるアスキンにナナナの口角が釣り上がり、白黒の歯を覗かせた。

[8 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:43:55]

「ん～いい天気だ。やっぱり、空の色はこうじゃなきゃな」
　早朝、現世にやって来たアスキンは、見えざる帝国では見る事が叶わない青空を上機嫌で見上げる。
「そーか？　あんま気にしたねえな」
　彼の隣で、ゴーグルを拭くナナナは空の色には興味がなかったので下を向いていた。
　二人は当然のように変装している。アスキンは前髪を片面を隠し伊達眼鏡にシャレた洋服を着こなし、ナナナは黒ゴーグルにカジュアルで丈の短い夏服を着ていた。
　仕事の出来るエリートな伊達男といくつになっても夢を追いかけるDJという異色の組み合わせに、周囲の視線は自然と向けられた。
「なんか……目立ってねえか？」
「俺らがオシャレだからだろ？　気にすんなよ」
　注目される事に悪い気がしないアスキンは、疑問を抱えるナナナを連れて歩き出した。
「それで、初日はどうするんだ？」
「まずは地理の把握だ。どこに何があるか把握してからでも悪くないだろ？　初日からバンビと接触する気はねェよ、けど明日には接触して状態を確かめる。ま……べレニケの件を踏まえて、死神がバンビに網を張っているかもな」
　その可能性はとても高い。死神がどの程度こちらを把握しているのか未知な上、特記戦力の黒崎一護と浦原喜助も控えている。
「じゃあ、どうするんだ。作戦は考えているんだろな？」
　メインで戦うのはお前なんだからしっかり考えてくれよ、そうナナナは思いつつアスキンにゴーグル越しに視線を向ける。
「安心しろって、ちゃーんと考えてあるから。二日目からは――」
　アスキンは作戦を告げる……それを聞いたナナナの眉間にしわが寄り、それは名案だとはとても言えなかった。
「正気かよ、網とか言っているのに」
「他に手がねェもん。さすがに死神もいきなり殴り込みにはこれねェだろ」
「はぁ～……」
　これは捕まるの覚悟した方がいいような気がしたナナナは、現世に来ない方が良かったと早くも後悔し始めた。
「落ち込むなって、最低限バンビの状態を確認しておけばお咎め無しと、次期皇帝から言質取ったんだ。気楽に行こうぜ、きらーくにさ」
　余裕ある男を心掛けるアスキンは、落ち込むナナナの肩を優しく叩く。
「……観察しておく」
「ああ、それがいい。頼んだぜ、相棒。バズビーに負けない髪型のためになっ」
「意味分かんないねえ」
　最悪、アスキンの野郎を囮に逃げればいいと思うナナナであった。

[9 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:45:47]

「グッモーニングッ、いぐぅごぉぉ！？」
「おーす」
　一週間ぶりに登校して来た黒崎一護に浅野啓吾は通常運転の挨拶をしたが、一護のエルボーに沈黙した。
「おはよう、越智先生が一護が来ないからイライラしていたよ」
「おう、水色――いや、なんでだよ」
「知らなーい」
　小島水色とも挨拶をした一護は自分の席に着く。隣を見れば平子真子が座る席にじとっとした視線を向ける朽木ルキアがいた。
「……なんで、そこにいるんだよ。ルキア」
「空いている席なのだ、私が座っても問題あるまい。それよりも貴様、今日自宅に帰らなんとアンナ殿がお前の修行場に踏み込むと言っていたぞ」
「まじかよ」
　ルキアの警告に一護は顔を覆う、黒崎アンナ（バンビエッタ）と『仮面の軍勢』とのいざこざを聞いていた一護は、彼女が来たら彼らと戦闘になるのは必定――ゆえに一護の帰宅は確定した。
「こっちはようやく仮面が五秒に伸ばせたところだってのに」
　一護のボソッとした呟きは、ルキアに届かない。
　斬月から「アンナと戦え、そうすれば仮面の装着時間は一気に伸びる」と言われていたが、平子たちでは効果が薄いとも言われた事で、お人好しの彼は彼らを使い捨てる事に反対し、彼らとの修行を続けていた……修行前は利用してやると思ったのにだ。
「帰りに、何か買うか」
　彼女が言い出した原因は、前回と同じで遊子なんだろうと思った一護は長女の機嫌取りを選んだ。
「うん？　石田とチャド、井上も来ていないのかよ？」
「茶渡は浦原の所で、恋次や斑目三席たちを相手に修行中だ、もう二週間は来ていない。石田と井上は週に一度休むかどうかだ。貴様とチャドはきちんと登校せねば単位が足らなくなるぞ？」
「うっせえよ」
　どうせこれから担任にそれで叱られるのは分かっていた一護は、ルキアの声を遠ざける。
「おお、そうだ一護。お前に伝えて事がある」
「あ？　なんだよ」
　担任にどう言い訳しようか考える一護に、再びなぜか誇らしげなルキアが話しかける。
「知っておるか。茹でた野菜を冷凍保存する際には、しっかりと水気を切り、小分けにする事が大切なのだ」
「…………へー」
「私は家庭の知恵に感銘を受けたぞ。朽木家では得られない、先人が積み重ねてきた――」
　唐突に始まったルキアの酷くどうでもいい家庭の知恵に、一護は聞き流す事を即決して適当に相槌を打つを首振り人形となるのだった。

[10 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 00:45:56]

立て乙です

[11 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 00:46:18]

展開ダイス

1.バンビエッタ　2.夜一（猫）　3.ナナナ　4.日番谷＆浦原

dice1d4=4 (4)

[12 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 00:54:25]

盾乙！

[13 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 07:55:23]

保守！

[14 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 14:04:26]

乙

[15 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/15(金) 16:06:08]

「どーも、日番谷隊長。浦原喜助です、いやーすいません。ご挨拶が遅れて」

「……お前、わざと俺を避けていただろ」

　浦原に呼ばれた日番谷と松本乱菊は浦原商店を訪れていた。地下空間では茶渡泰虎が修行中、彼らは居間で挨拶を交わした。

「私は来た翌日には挨拶されましたけど、隊長やっぱり避けられている？」

　松本の余計な一言に日番谷は眉を顰めるも、いつもの事と無視してお茶を出し出す浦原に視線を向ける。

「さっさと要件を言え、浦原喜助」

「はい。実は今月初めから、藍染サンとは別に瀞霊廷の敵勢力が動いています」

「詳しく話せ」

　藍染も重要だが、はっきりと瀞霊廷の敵と告げる浦原の言葉に日番谷の表情は真顔になる。その隣で松本は出されたお茶を啜っていた。

　浦原が日番谷たちに話すのは、現世で起きた大量失踪事件の犯人が滅却師であり。こちらの情報に精通し、組織規模の可能性が高いなど。情報としては少々弱くはあったが、殲滅戦までした滅却師が現世で暗躍している事は、警戒心を抱かせるには十分だった。

「どうやら昨日の朝から二名の滅却師が空座町に来ているようです」

「……なぜ判った？　翌日になって俺たちに言うのは？」

「前者は簡単スよ、大量失踪事件後に空座町全域に滅却師の霊圧を感知する網を張っていただけです。後者は総隊長ご依頼の品を徹夜で作っていたので」

「なるほど――滅却師の目的は？」

「可能性としては、瀞霊廷で暴れた黒崎サンたちの調査、または黒崎アンナサンの捕縛か粛清ッス」

「……同じ滅却師なのにか？」

　日番谷は浦原の情報を聞き、黒崎アンナは敵側滅却師の関係者と睨んでいた。素性不明もあるが、瀞霊廷の監視下にあった石田家以外の滅却師は自然淘汰されたと判断されていたからだ。

「はい、彼女は彼らに不利益な情報を握っています」

「その情報を引き出して渡すから、俺たちで滅却師を迎撃して来いと？」

「将来的には命を賭けて戦う相手ッス。今の内に叩いた方がいいのでは？　限定解除を忘れずに」

　浦原の言は、襲来した滅却師は破面（アランカル）に匹敵する強敵と告げていた。

「――それほどか？」

「ええ」

　帽子に隠れる眼差しから、本気と理解した日番谷は立ち上がる。

「松本、阿散井たちにも声をかけておけ――強敵だ」

「はいっ」

展開ダイス

1.アスキン　2.ナナナ　3.バンビエッタ

dice1d3=1 (1)

[16 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 16:08:23]

これは死神の介入がどれだけ速く決まるかが明暗を分かつのか

[17 二次元好きの匿名さん 23/12/15(金) 22:57:24]

侵入の能力を見ていると高倍率の双眼鏡と侵入自身の視力を上げることでより敵に無理ゲーを強制できそう

[18 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/16(土) 00:40:54]

「今日もいい天気だ」
　髪型をオールバックに戻した洋服姿のアスキンは、空座第一高等学校向かいの歩道からバンビエッタが通う校舎を見上げ、気合いを入れるように握っていたコーヒー缶の中身を一気に飲み干した。
「ハァァ～……にっが」
　空缶をぐしゃっと握り潰し、影の中に捨てた彼は校門へと歩き出した。
　彼の考えた作戦は――昼間の学校へ入りバンビエッタに会うというもの。シンプルだが、学校という不特定多数の生徒が集まるため黒崎一行は大技を撃てない。さらに正体を隠したい気持ちが働き派手に動く事もままならない。
　対照的にアスキンは、平気で生徒を弓矢で攻撃できるし聖文字の技もどんどん使える。あまり時間をかけると死神が来る可能性があるものの、それ以外に枷はほぼ無い……最も彼は無関係な生徒を害するのはオシャレではないので、被害は最小で済ませる気だった。
「ま、バンビが元のままなら、致命的に詰んでいるけど」
　他者の体を操る『侵入』にとって、校舎は最適な戦場だろう。こちらの意図に気付いたバンビエッタが生徒と教師を操って、パニック映画の如く物量で攻めて来られた時点でアスキンの負けは濃厚になるからだ。
「俺の技、操られた人間に効くのか判んねェからな」
　校門の鉄扉をひょいとかっこよく飛び越えたアスキンは、ギリギリまで静かに進もうと昇降口へ入り事務所を探す風に周囲をキョロキョロ見回す。
「霊圧の位置は上か……」
　天井を見上げ、彼は標的を三つに絞った。一つはその大きさから黒崎一護だと確信するアスキンは靴を脱ぐか悩む。
「まあ、ギリギリまで気付かれるのも嫌だしな」
　靴を脱ぎ、来客用のスリッパに履き替えて廊下を歩くアスキンの眼は脱出経路を探すように左右に動かし、階段を見つけた。
「――三階か。飛び降りて逃げるのもありか」
　二階に上がったところで、アスキンはばっさりと廊下を歩く生徒と出くわすが、彼は何事もないように生徒へ軽く会釈しながら三階に昇って行く。
　動揺したり、不自然に生徒から視線を外せば怪しまれたが、しっかりとした洋服を着こなし来客用スリッパを履き、アスキンも平静を装っていたため、不審者ではなく学校関係者と思われた。
「ふぅ、危ね」
　ボソッと呟き、彼の眼前には三階の廊下が見える。
「さて、バンビはどっちだ……」
　三階に昇ったアスキンは指先を振りつつ、踏み入る教室を決めた――。

[19 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/16(土) 00:41:17]

展開ダイス

1.バンビエッタ　2.一護＆ルキア　3.アスキン　4.ナナナ

dice1d4=2 (2)

3の場合、アスキンが入る教室dice1d2=2 (2)　1.一護＆ルキアの教室（戦闘ルート）　2.バンビエッタの教室

バンビちゃんの教室に来た場合の突撃する死神dice1d6=1 (1)

1.斑目一角　2.綾瀬川弓親　3.阿散井恋次　4.松本乱菊　5.日番谷冬獅郎　6.誰も来ない。

4の場合、ナナナと戦闘する死神dice1d6=3 (3)　

1.日番谷冬獅郎　2.松本乱菊　3.斑目一角　4.綾瀬川弓親　5.阿散井恋次　6.誰も来ない。

>>16　誰か来ないとまずい展開になるかもしれないですね。

>>17　拡大機能付きの眼鏡も悪くはないですね、一応明確な敵や戦いそうな相手には見た瞬間に『侵入』を仕掛けてます……霊力で視力強化って出来るのかな？

[20 二次元好きの匿名さん 23/12/16(土) 05:00:26]

同じ階にまで来られたらいくらアスキンが霊圧潜めててもバンビちゃん気づきそうですが、それで教室からあぶりだされてナナナに目視確認される所までが網かもしれないの怖
次の視点主が一護＆ルキアですし、バンビちゃんは運よくトイレとかで教室にいない時でアスキンが三階に来たのとすれ違い紙一重、などであってほしいですがはたして
にしても結構大胆かつ理にかなってるなあと思う一方、これ隠蔽用アイテムでも持ってきたのかそれとも素でよほど上手く霊圧操作してるのかな、屋上とかにいるだろう先遣隊ズやもし登校してるとしたら雨竜や織姫の感覚にも引っかからないまま教室にたどり着けてるのやベーね

[21 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/16(土) 14:22:25]

　アスキンが校内に入る少し前。
「むっ」
　朽木ルキアの携帯型通信機『伝令神機』が小さく震えた。彼女は教師に見つからないように、スカートのポケットから取り出して画面を見る。以前は尸魂界からのみ受信するものだったが、現世に追い付けと最新型は伝令神機間での写真付きメールのやり取りが出来るようになった。
「――！？」
　ルキアはメール内容に驚き、隣の席にいる黒崎一護が使う机に何も言わず伝令神機を素早く置く。何事かとびっくりしつつ彼女の方を向いた一護は、無言で携帯を指差す彼女に促されて携帯画面へと視線を向けた。
　敵、藍染無関係、滅却師二人、目的不透明、捕縛か撃破。
　と片言の文が書かれ、添付画像にアスキンとナナナの顔が載っていた。
「なんだよ。これ……」
「そのままの意味だっ。藍染とは無関係の敵で目的不明の滅却師が二人いる、捕縛が無理なら倒せだ」
「今、授業中だぞ」
　教師に見つからないように小声で話す二人は、送られたメールにどう対応すればいいか悩む。敵が破面や藍染ならまだしも、無関係の敵で滅却師相手に死神代行が動くのは難しい。気持ち的には協力したい一護だったが、チラチラと教師の眼がこっちに向いて動き辛い。
「……うん？」
「どうした、ルキア」
「下から微かに霊圧を感じた……ような？」
　ルキアは霊圧を感じ、自然と頭の向きが校門の方へ向く。それがちょうどアスキンが鉄扉を飛び越えたタイミングだった。
「もしや、滅却師か？　だが、一瞬過ぎて本当かどうか……」
「こっちに来るのかよ、なんで……目的はアンナか？」
　教師が二人を見ながら咳払いをしていたので、二人は一度話すを止めて個々に考える。
　目的が黒崎アンナ（バンビエッタ）なら、こんな昼間からの接触は完全に敵を倒すつもりとしか思えない。仮に対象が違うとしても、標的が彼女から自分たちに変わるだけ。
「一護、最悪ここで戦闘になるぞ」
「――っ」
　一護はルキアの囁き声に息を呑む。
　この学校で戦う事になれば、教師と生徒たちを巻き込み、怪我をさせる事になるからだ。
「私の勘違いならいいが……もしも、感じた霊圧が本当なら、敵は真下にいるぞ」
「ッ、俺が……教室に入って来たのが、写真の奴なら問答無用で外に投げ飛ばす」
　一護はカバンから単独で死神になれる代行証を取り出し、室内戦を覚悟して強く握りしめた。

[22 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/16(土) 14:23:03]

展開ダイス

1.ナナナ　2.バンビエッタ　3.石田雨竜　4.アスキン

dice1d4=2 (2)

1の場合、ナナナと戦闘する死神dice1d6=3 (3)

1.日番谷冬獅郎　2.松本乱菊　3.斑目一角　4.綾瀬川弓親　5.阿散井恋次　6.誰も来ない。

4の場合、アスキンが入る教室dice1d2=2 (2)　1.一護＆ルキアの教室　2.バンビエッタの教室

バンビちゃんの教室に来た場合、突撃してくる死神dice1d6=2 (2)

1.斑目一角　2.綾瀬川弓親　3.阿散井恋次　4.松本乱菊　5.日番谷冬獅郎　6.誰も来ない。

>>20　ナナナの観察ってどれくらいの時間で完了するんでしょうね？　途中で対象の姿を見えなくなったら、観察やり直しとかの弱点がありそうですね。　バンビちゃんは三階にいます（確定）、アスキンは霊圧隠しのアイテム使っています。残念ながら石田と織姫はお休みです。

[23 二次元好きの匿名さん 23/12/16(土) 18:32:21]

ダイスがアンナや味方視点に傾けばイニシアティブをとれるのか？

[24 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 00:56:04]

無関係者を巻き込ませない手としてならバンビが気づいて学校外に出ることだが最善手になるかはわからないなぁ

[25 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 01:15:29]

　バンビエッタは教室で、いつものように授業を受けていた。
「……眠い」
　集中力を欠きあくびを殺した彼女は、お昼はどこで食べようと考えていた。
　この時、アスキンが校門の鉄扉を飛び越えた瞬間、彼の霊圧をバンビエッタの霊覚が一瞬だけ捉える事が出来た。
　この時、朽木ルキアも同時に捉えたのは、彼らが持つ霊圧隠蔽の装備が抱える弱点に理由があった。
　その装備は『真央地下大監獄・無間』の囚人たちの霊圧を、一定範囲内に留める拘束具と死神の鬼道『断空』を参考に作られた一品で、霊圧の完全隠蔽を可能にした。ただし、装着者が矢の一本でも作ればすぐに装備は壊れ、また瞬間的な素早い動きには隠蔽が遅れるという弱点があった。
　アスキンが鉄扉を越える素早い動作で隠蔽がついていけず、バンビエッタとルキアは彼の霊圧を瞬間的に捉える事が出来たのだった。
「え、今の霊圧……誰だっけ？」
　それを露も知らないバンビエッタは、帝国の誰かが学校へ来たと判ったものの、霊圧の主が誰かまではすっかり忘れてしまっていた。
　しかし敵ならば対処するしかないと、彼女は気持ちを切り替えた。
「……囮を用意しないと」
　パンと彼女が手を叩くと、クラスメイトと教師が一斉に沈黙する。黒崎一護たちには黙っていたが、彼女は自衛のため二百名以上の生徒と教師の魂魄に精神体を忍ばせ、普段は魂魄の奥底に眠る完全独立の精神体たちは、本体からの合図で覚醒し肉体を支配する。
「ッ、これはどうしようもないわね」
　約三十の精神体と再接続した事で、独立中の精神体が得た情報が一気に本体の脳へ流れ込む事で起きる頭痛に、彼女は顔をしかめる。もしも二百体全ての情報が流れ込んできた時、脳が破壊されるんじゃないかと今更不安になった。
「人数減らそう……――あと、お願いね」
　と前に席に座る黒髪の女子生徒の中にいる精神体との繋がりを一番強くし、霊力も流して本体と同一の霊圧を発するようになり、本体は自らの霊圧を一気に抑えて気配も隠した。
　霊覚だけで探れば、間違いなく女子生徒をバンビエッタと誤認させる見事な囮が出来上がった。
　そして、本人は掃除用具入れのロッカーを開けるとその中に隠れ、囮役はすぐに囮と露見しないように顔を伏して腕で覆う……その数分後、バンビエッタがいないのが当然であるように、何事もなく授業が再開された。
「せめて、虐殺嫌いの奴が来なさいよ」

[26 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 01:16:22]

展開ダイス

1.アスキン　2.ナナナ

dice1d2=1 (1)

4の場合、アスキンが入る教室dice1d2=1 (1)　(1).一護＆ルキアの教室　(2).バンビエッタの教室

(1)の場合、窓から殴りこんで来る死神　死神dice1d6=2 (2)

1.斑目一角　2.阿散井恋次　3.綾瀬川弓親　4.誰も来ない（黒崎一護）5.松本乱菊　6.日番谷冬獅郎

2の場合、ナナナと戦闘する死神dice1d6=6 (6)

1.誰も来ない　2.日番谷冬獅郎　3.松本乱菊　4.綾瀬川弓親　5.阿散井恋次　6.斑目一角

>>23　そうなりますね……ダイスが味方してくれれば……。

>>24　強襲されたので、無関係でも使える手で対処するしかありませんでした。

[27 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 01:27:40]

直し忘れが……恋次が決まりましたので、いくつか事前に戦闘力ダイス。

訓練後・阿散井恋次　戦闘力dice1d100=81 (81)

＊最低値67

虚化訓練後・黒崎一護　戦闘力dice1d100=64 (64)

＊最低値65

虚化時の＋補正　dice1d100=93 (93)

＊最低値30

アスキン・ナックルヴァール　静血装の防御力dice1d100=25 (25)

＊最低値40

[28 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 06:50:32]

白一護が気合入っているのか出力上昇が凄まじい

[30 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 08:47:58]

これ斬月陛下との鍛錬重ねてなかったら一度に接続できる侵入先精神体の数もだいぶ少なそうだし、接続の瞬間に否応なく流れてくる情報量で脳だの魂魄だのが焼き切れてそう

[31 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 10:32:08]

精神体を長い間潜伏させとくのは危険か期間が長ければ長い程接続時にくる情報量が多くなり脳のダメージが大きくなると
多分侵入してすぐ操るだけなら脳の負担は減るとは思うが

[32 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 14:40:56]

　ガラッ、アスキン・ナックルヴァールは教室の引き戸を開けた。
　彼は二つの霊圧がある部屋を選んだ。
「――ん？」
　突然の来訪者に授業を受けていた生徒たちの視線は一斉にアスキンへ注目する。彼は素早く感じた霊圧の主を捉え、ぎょっとする。
　どちらもバンビエッタ・バスターバインとは似ても似つかない男女だったからだ……彼もまたバンビエッタの霊圧を忘れていたために起きた失敗だった。
「やっべ……」
　アスキンは失敗を悟り、すぐにその場から逃げる決断よりも早く、一護が死神になる前よりも速く、廊下側の窓が割れた。
「うっおお、ぉぉ！？」
　蛇の如く長い刃節が伸び、アスキンの胴体に巻き付くや勢い良く真横へ引っ張られ、そのままさらに窓を割りながら外へアスキンを引っ張り出した。
「いてて……危うく額を切っちまうところだ」
　刃節に地上数十メートルの高さまで引っ張られ、空に投げ出されたアスキンは霊子を足裏と留めて宙に立ち、額を擦りながら正面に立つ阿散井恋次へと視線を向ける。
「――よお、滅却師」
「ハァ～……バレちまったか。確かあんたは、現世に来た――」
「――阿散井恋次だ。てめえは？」
　伸ばしていた蛇尾丸を元に戻した恋次は名乗るよう促すも、アスキンはやれやれという素振りをする。
「生憎、オシャレな女の子にしか名前を教えない主義でね――伊達男とでも呼んでくれ」
「そうかよ、伊達男――何が目的で、あの学び舎に来やがった」
　全く感じなかった霊圧を急に感じた恋次は警戒しつつ、アスキンに目的を訊ねた。それにも彼はやれやれと頭を掻く。
「秘密主義って素敵だろ？　俺はそういう男でありたいと日々――」
「――言う気はねえんだな！」
　アスキンの飄々とした態度にイラッとし、喋る気はないと判断した恋次は先制攻撃と蛇尾丸を伸ばす。
「喧嘩早いな」
　弧を描きつつ迫る刃にアスキンは上半身を反らしてかわす。だが蛇尾丸の先端は向きを変え彼の背後から追撃。
「俺、力勝負嫌いなんだわ。全然オシャレじゃないからさー」
　追撃もひょいと跳んでかわしたアスキンは、毒々しい紫の球体を掌に生み出し、それを恋次へ投擲。
「んなの当たるかっ！」
　直線の球体を恋次が回避しようとした時、地上から黄色の斬撃が飛翔し球体を切り裂いた。
「戦うんだろ、俺も参加するぜ」
　死神姿の黒崎一護が宙に立ち、二人を見上げていた。

[33 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 14:42:02]

新スレの初戦闘なので、戦闘ルール記載。

・戦闘方法は、ダメージダイスでの削り合い。

＊どちらかの戦闘力が100以上なら互いの㏋を150に設定、ダメージダイスの最大出目はその時に応じて変化させます（なるべくバランスをとりたい）。

・基本は三回ダイスを振り、戦闘力以上の出目はミス扱い、戦闘力以下の出目が多い方の勝ち。相手へのダメージ量は一番小さい出目。

＊帝国滅却師は静血装があるので、静血装の値分ダメージが下がります……動血装の値分ダメージ上昇のパターンもあります。

・戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

・双方の出目が戦闘力以上しかない場合、もう一度三回ダイスを振ります。

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=76 49 43 (168)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice3d116=36 103 17 (156)

アスキン（㏋150）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=4 78 158 (240)

>>28　虚化の時間が短いのも、この出力に一護の体が耐えられないからでしょうね……多分。

>>30　そうですね。鍛練無しでは熟練度もそれほど上がりませんでしたし、侵入・精神体の数も百いけなかったかもしれませんね。　流れて来るのはあくまで情報だけですので、魂魄は無傷です。

>>31　尸魂界帰還前のルキアに侵入させた時は二ヶ月分の情報がきましたが、一人だったので平気でしたが、今回は侵入時期・得た情報量もまちまちが約三十人分同時だったため頭痛として現れました。　はい、侵入してすぐ操るなら負担は皆無です。

[34 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 14:45:01]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice1d100=89 (89)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice1d100=37 (37)

アスキン（㏋150）　静血装40　戦闘力132　dice1d100=15 (15)　ダメージ対象dice1d2=1 (1)　1.一護　2.恋次

[35 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 19:24:34]

アスキンは致死量をどの程度まで使っていいんだろう？
大出力で一撃のもとで倒さないと血戦編の一護でも沈む面倒くさい力だが現時点で死神の前で力の一端を見せていいのかな？

[36 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 21:18:58]

「月牙天衝！！」
　戦闘が始まり早々、黒崎一護は月牙天衝を放った――直撃は危ないと、アスキンは狼に追われる鼠のような素早さで宙を駆け、自分に迫る斬撃から大きく逃げる。
「逃げんじゃねえ！！　蛇尾丸――！」
　逃げるアスキンを瞬歩で追った阿散井恋次は、彼の頭上から蛇尾丸を振り下ろす。
「ぅ、おおっ！？」
　焦った声を出し、刃が直撃すれば真っ二つにされると解るアスキンは前へ飛び、宙を転がりながら蛇尾丸の一撃を派手に回避する。
「あぶ――うっ、おわぁっ？！」
　ダンゴ虫のように転がったアスキンがのそっと立ち上がろうとした時、黄色い月牙が容赦なく飛来しその場で慌てる彼に直撃した。
「なんだか……下っ端みたいな野郎だな」
「油断すんじゃねえよ。俺らを把握しながら、この町に来てんだ。それに滅却師がもう一人、どこかにいるんだぞ」
「ああ」
　白煙に包まれる敵を前に、一護は敵が想像以上に逃げ腰で肩透かしを受けて気が抜けていたのを恋次が窘める。
「へェ、これがお前の霊圧かぁ。大したもんだ」
「！」
　白煙の中から一護たちの前に歩いて出て来たアスキンは頬を汚し洋服が一部裂く程度で、まだまだ余裕とばかりに髪を手で梳く。
「月牙が直撃したのに、その程度かよ……」
「落ち込む必要はねェよ、一護って呼んでいいよな？　俺の事は伊達男と呼んでくれ。お前さんの技は、そこいらの虚なら一撃さ――ま、俺はしぶとさだけが取り柄の滅却師だからな」
　それだけじゃないだろ、一護は直感で理解し眼前の敵に対して警戒する。
「なぁ、提案だが――このまま俺を見逃してくれねェ？　そもそも俺たちが戦う理由があるのか、あんたらの敵は藍染惣右介たちだろ？」
「「な……っ！」」
　突拍子もなくアスキンの提案に、一護たちは驚く。
「ざけんな。てめえは何しにうちの高校へ来やがった」
「ちょっと仲間の様子を見に来ただけさ……昼に来たのは、びっくりさせるためで一般人に危害を加える気はなかったよ」
　そこは嘘を吐いても意味はないと、アスキンは正直に言う。
「黒崎アンナか」
「そうさ、あいつは元々俺たちの仲間。任務中に行方不明になって、俺たちも心配してたんだぜ……ちょびっとだけな」
「任務……？」
　一護は彼女が与えられた任務に興味を持ち、アスキンは微笑むと一護に告げる。
「あいつの最後の任務は、黒崎兄妹をさらう事だ――黒崎一護」

[37 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/17(日) 21:19:45]

展開ダイス

1.ナナナ　2.アスキン（戦闘続行）

dice1d2=1 (1)

1の場合、ナナナと戦闘する死神dice1d5=1 (1)

1.松本乱菊　2.誰も来ない（戦闘なし）3.綾瀬川弓親　4.日番谷冬獅郎　5.斑目一角

2の場合

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=91 73 2 (166)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice3d116=28 6 56 (90)

アスキン（㏋147）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=100 11 71 (182)

>>35　とりあえず、毒入りボールは出したので使う予定です。面倒くさい致死量操作は、わざわざ一護たちに教える必要もないですけどダメージダイス次第では使う予定です。

[38 二次元好きの匿名さん 23/12/17(日) 22:53:43]

アカン時間稼ぎし始めてる、しかもバンビの過去とかでいくらでも時間稼げる

[39 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 08:43:50]

ついにアンナの正体バレするか？

[40 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/18(月) 10:31:27]

松本乱菊　戦闘力dice1d100=31 (31)

＊最低値70

>>38　摂取した一護の霊圧が少なかったからでしょうね。本人のいないところで、過去話を暴露するなんてアスキンは最低な奴ですね。

>>39　一護たちに名前バレすると、芋づる式に「黒崎アンナは自分の遠縁」と言った一心の嘘と正体もバレるだけではなく、真咲の素性バレにも繋がるでしょうね。

[41 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/18(月) 11:01:33]

「なーにやってんだ、アスキンの野郎」
　校内に植えられた樹木に隠れるナナナ・ナジャークープは、死神と戦闘になった仲間を地上から見上げていた。
　しぶとさでは聖章騎士上位のアスキンがすぐにやられる事はないと確信するナナナは、標的のバンビエッタがいるだろう三階に視線を向ける。
　校舎内に不審者が入った情報は教師間で共有されたようで、観察に値しない教師が廊下を動き回っている事に、ナナナはこれでバンビエッタは出てくると思った。
　アスキンの作戦パターンに、校内で混乱を起こして彼女を炙り出す案があった。予定とは違うものの騒ぎは起き、間もなく生徒の移動が始まると見越したナナナはこれから先を考え――枝から跳び退いた直後、枝が垂直に断ち切られた。
「♪　よく見つけたなっ、死神！」
　口笛を吹き、自分を見つめた死神をナナナは素直に称賛する。
　彼を見つけたのは、松本乱菊。彼女の見惚れる容姿を見たナナナは白黒の歯を晒して嗤う。
「いい女だっ、死神なのがもったいねえ！」
　そう吠え、宙で反転して地面に着地する。一拍遅れで松本は宙を蹴り、ナナナの背中から斬魄刀を突き立てようとするも、すでに飛廉脚で彼はその場から消えていた。
「せっかちだな」
「！？」
　松本が振り向くと、ナナナは先程いた樹木の幹に寄りかかっていた。
「霊圧が……アンタ、浦原が見つけた滅却師の一人ね」
「あの野郎の手配かよ」
　浦原の手腕に呆れつつ、やはり優先して始末するべきと思いながら、彼は松本の全身を眺める……顔良し、体型良し、色っぽい。ナナナは松本を極上の女と判断した。
「ジロジロ、人の体を見るのは関心しないわね」
「わり～な。金髪ロリからじゃ得られねえもんがあるんだわ――ま、目の保養だな」
　軽口を叩きながら、引き続きナナナはしっかりと松本を観察する。
「そう……厭らしい男はもてないわよ」
「んな格好している奴に言われても説得力がねえな……――誘っているのか？」
　とナナナは、彼女ににやっと嗤う。それに松本が不快になったのは言うまでもない。
「気持ち悪い歯ね……鍵盤のつもり？」
「シャレているだろ。アートはよく判らねえが、オシャレには気を使っているんだぜ？」
　彼の能力は発動に時間を有するため、この会話はただの時間稼ぎに過ぎない。
「そう、アンタとは趣向が合わないわね――！」
　松本は瞬歩でナナナに突撃した。

[42 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/18(月) 11:02:22]

展開ダイス

1.ナナナ（戦闘）　2.アスキン（戦闘）

dice1d2=2 (2)

1の場合

松本乱菊（㏋150）　戦闘力70　dice3d100=61 66 30 (157)

ナナナ（㏋150）戦闘力136　dice3d166=131 6 36 (173)

2の場合

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=22 99 77 (198)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice3d116=81 52 8 (141)

アスキン（㏋147）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=46 116 136 (298)

[43 二次元好きの匿名さん 23/12/18(月) 11:16:06]

一護の動揺がダイスで表現されているかのように振るわない
恋次がそれを補うように奮起している
そして見られていないところで格上であろうナナナ相手に奮闘する乱菊

[44 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/18(月) 17:53:30]

「俺たちをさらう……ッ！？」
　黒崎一護は敵からの発言に心を大きく揺さぶられ、それが表情を出たのかアスキンは微笑み続ける。
「ああ、事実さ……嘘はねェ。ただ、俺はなんでお前さんたちを誘拐する命令が出たのか、その理由については知らないけどな」
「――ふざけッ！」
　一護は歯を食いしばって胸中の感情を抑え込む。これが敵の策略、あいつはそんな事をしない……と頭の中で言い聞かせて必死に落ち着こうとする。
　しかし、自分は彼女の過去を何も知らないのも事実で、両親はどんな人か、黒崎家に来た時の怪我の理由、滅却師であること、十年も一緒に暮らして母親の墓参りまでこちら側の人間という事を知らなかった。
「……っ」
「知らねェだろ、一護。あいつの過去を色々と教えてやるから、俺の事は見逃して――うおわっ！？」
　アスキンは脈ありと判断し、本当に一護にはバンビエッタの過去を教えて見逃してもらおうと思っていた矢先――蛇尾丸の刃が迫り、彼の髪を掠める。
「れ、恋次……」
「一護、お前は下がれ。戦いに集中出来なねえのなら、邪魔者以外の何物でもねえよ」
「っ」
　正鵠を射る阿散井恋次の言葉に一護は言い返せない。こんな状態で戦いを挑んでも、虚化はおろか本来の力さえ出せるか怪しいと、彼自身分かっていた。
「へえ、過去の話には興味はないって事かい、恋次？」
「気安く名前で呼ぶんじゃねえよ、伊達男。あの女の過去は、俺には全く関係ねえ――そもそも、てめえをぶっ倒して捕まえれば、好きなだけ聞けるじゃねぇか！」
「――悪い顔しているぜ」
　悪人顔で深く笑う恋次に、アスキンはこれだから脳筋相手は面倒と思いつつ、これ以上の時間稼ぎは戦って稼ぐしかないと、オシャレな腕輪から弓を引き出そうとしたところで、伸びたままの蛇尾丸の刃節が下から襲い掛かる。
「うおっと、忘れていたぜ」
　横に跳んで刃節をかわしたアスキンは、反撃の矢を放とうと恋次たちに視線を向けた時、彼の表情が驚きに変わる。
「おっらァァァ！」
「――ぐぷっ」
　瞬歩で間合いを詰めた恋次は左拳を固め、アスキンの頬をぶん殴った。
　『致死量』の適応外である物理攻撃をされて彼は鼻血を垂らし、したり顔の恋次に鋭い目線を向ける。
「……やってくるじゃねェか」
「へっ、いい顔になったな」
　戦いの流れは自分たちにある、恋次はそう考えていた。
「これが致命的と教えてやるよ」

[45 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/18(月) 17:54:06]

展開ダイス

1.ナナナ（戦闘）　2.アスキン（戦闘）3.バンビエッタ

dice1d3=1 (1)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

1の場合

松本乱菊（㏋150）　戦闘力70　dice3d100=12 58 1 (71)

ナナナ（㏋120）戦闘力136　dice3d166=65 17 52 (134)

2の場合

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=63 16 12 (91)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice3d116=34 27 68 (129)

アスキン（㏋139）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=96 117 56 (269)　ダメージ対象dice1d2=1 (1)　1.一護　2.恋次

[46 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/18(月) 17:56:51]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

松本乱菊（㏋150）　戦闘力70　dice1d100=26 (26)

ナナナ（㏋120）戦闘力136　dice1d100=5 (5)

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice1d100=51 (51)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice1d100=91 (91)

アスキン（㏋139）　静血装40　戦闘力132　dice1d100=37 (37)

[47 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 01:44:50]

この後一護はアンナと向き合えるだろうか

[48 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/19(火) 09:17:47]

「めんどくせー斬魄刀だな、おい！」
「はぁ――！」
　松本乱菊は斬魄刀『灰猫』の始解をした事で、刀身は漂う灰となった。灰が降りかかった場所を切断する力がある灰を鞭のように操ってナナナを切り刻もうと柄を振るっていたが、始解直後の初撃で胸を裂いて以降ナナナの巧みな飛廉脚を前に、擦り傷を与えるのがやっと。
　ナナナは逃げもせず松本から必要以上の距離を取ろうとしない。彼女はその行動を怪しんだが、その理由に至る事は出来なかった。
「縛道の四・這縄！」
「おっと！」
　動きを制限するために松本は左手から光の縄をナナナに放つ、しかしそれにナナナは両手を前に突き出し三つの連結した輪を出現させて輪の内側から同時に針型の矢を連射、自分に迫る縄を器用に撃ち抜く。
「それがアンタの弓なわけ？」
「――イカすだろ？」
　松本に自慢するように、ナナナは嗤いながら指で輪型の弓を回してみせる。
「飽きたな。そろそろ、終わりにさせてもらうわ」
「それは、あなたが？」
　そう言いつつ、松本は灰の刃を自身に密集させた。目立つ弓に視線を向けさせ、空いている片手の親指と人差し指だけを立ててＵ字にしたのを見逃さなかったからだ。
「気付いたか、だがもう遅せぇ！　モーフィーン・パターン！」
「！！」
　Ｕ字にした手からＵ字の霊圧が飛び出し、松本の体に打ち込まれる。ナナナは素早く該当箇所に針型の矢を撃ち込んだ瞬間、松本の体は麻痺してうつ伏せに倒れた。
「く……っ、なによ、これ……」
　体が全く動かない状態に松本は焦る、これでは相手に好き放題されるからだ。
　勝ちを確信したナナナは警戒した様子もなく彼女へ近づき、元の刀身に戻った斬魄刀を拾い上げた。
「教えねえよ。しかし、他の死神どもは誰も来ないのな」
　戦いで霊圧もそれなりに飛んだというのに、アスキンと戦闘している以外の死神が来ない事に、どこかで霊圧を抑えてこちらを観察しているのではないかとナナナは推測した。
「観察はこっちの専売ってのに……炙り出してみるか」
　と呟き、彼は斬魄刀を逆手に持ち、うつ伏せの松本を脚で仰向けにした。
「趣味じゃねえけど、他の連中を呼んでくれや」
「――っ」
　何をされるか理解し、松本は息を呑む。
　ナナナは斬魄刀の切っ先をゆらゆらとさせながら刺す位置を探す。松本は歯を食いしばって絶対に叫ばないと覚悟を決める中、斬魄刀は落とされた――。

[49 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/19(火) 09:18:56]

展開ダイス

1.ナナナ　2.アスキン（戦闘）

dice1d2=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

1の場合

乱菊を助けたのは誰か？

（1）朽木ルキア　（2）日番谷冬獅郎　（3）斑目一角　（4）誰も来ない　（5）綾瀬川弓親

dice1d5=3 (3)

（4）の場合、乱菊へのダメージdice1d100=74 (74)

＊最低値50

松本乱菊（㏋150）　戦闘力70

ナナナ（㏋119）戦闘力136

2の場合

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=55 9 90 (154)

阿散井恋次（㏋150）戦闘力81　dice3d116=2 97 57 (156)

アスキン（㏋112）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=12 41 55 (108)　ダメージ対象dice1d2=2 (2)　1.一護　2.恋次

>>47　ダイス次第では聞く展開になるかもです。

[50 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/19(火) 09:23:26]

斑目一角の戦闘力dice1d100=63 (63)

＊最低値70

[51 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/19(火) 09:25:41]

斑目一角（㏋150）　戦闘力70　dice3d100=44 56 88 (188)

ナナナ（㏋119）戦闘力136　dice3d166=144 26 75 (245)

[52 二次元好きの匿名さん 23/12/19(火) 15:36:48]

ダイスはリョナは好みではないようだ

[53 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/19(火) 19:37:47]

　下は選手交代でもしたか？
　アスキンは阿散井恋次の攻撃を弓矢で捌きながら、地上で戦うナナナの様子も霊圧で探り、死神の霊圧が増えている事に気付く。
「よそ見してんじゃねえ！！」
「それだけ余裕ってことさ」
　ダメージ的にはアスキンの方が多いが、戦況的にはほぼ互角だった。一護は精神的にある程度回復して恋次の攻撃の合間に攻撃してくるが、太刀筋には迷いがあるのは滅却師のアスキンにも判った。
「ほいっ、ほいっ！」
　アスキンは『致死量』で毒入りボールを複数個生成して、まるで雪玉でも投げるように恋次へ投擲。
「ワンパターンなんだよ！」
　斬魄刀で投げ付けられる毒々しい球体を連続で断ち切った恋次は、矢を撃たせる隙を消そうと瞬歩で一気に距離を詰めた。
　このタイミングなら回避は出来ないと確信する恋次に、アスキンはそれを待っていたかのように笑った。
「！！」
　ボッと宙に火が灯るように毒の球体が恋次とアスキンの間に出現。これまでずっと掌から球体を生成していたので、遠隔生成は出来ないと恋次は思い込んでいた……ゆえに回避は出来なかった。
「うぐっ！」
　球体は彼の体に入り込む、その瞬間に彼は表情を歪め動きが止まる。そこをアスキンは見逃さず、恋次の腹部へ蹴りを叩き込んで蹴り飛ばした。
「ぐ――っ」
「恋次！？」
　蹴り飛ばされ宙に立つ事もなく地上へ落ちる恋次を、黒崎一護が慌てて彼の傍に移動して体を支える。
「くそ、毒か」
「正解、じわじわと命を削るぜ。ちなみに解毒剤とか期待すんなよ、その毒は俺の力によるもんだ――どんどん行くぜ」
　アスキンは弓矢を構え、毒の球体を出現させる。その組み合わせで何をするのか察知した一護は、恋次を抱え瞬歩で移動する。
「逃さねェよ」
　毒入りボールと神聖滅矢の合わせ技で、毒塗れの矢でアスキンは逃げる一護たちの行動を先読みしつつ矢を連射。
「――月牙天衝！」
　降り注ぐ毒矢に、一護は月牙で迎撃した。
「くっ！！」
　破壊された霊子の矢が細かい粒となって降り注ぐ中、追加の毒矢が降ってきたので彼は瞬歩で逃げつつ月牙を放ち続ける。
「恋次！　しっかりしろ！」
「安心しろよ、一護。一発受けただけですぐに死なねェよ、毒だからな。ま、あと十発も受けたら即死するかもしれねェけどな……」
　ここに撤退してくれるのならそれでいいと、アスキンはバンビエッタの事を忘れてはいなかった。

[54 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/19(火) 19:38:38]

展開ダイス

1.ナナナ　2.アスキン（戦闘）

dice1d2=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

1の場合

斑目一角（㏋150）　戦闘力70　dice3d100=53 67 94 (214)

ナナナ（㏋75）戦闘力136　dice3d166=77 71 49 (197)

2の場合

黒崎一護（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=8 46 5 (59)

阿散井恋次（㏋138）戦闘力81　dice3d116=1 64 84 (149)

アスキン（㏋112）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=82 141 90 (313)　ダメージ対象dice1d2=1 (1)　1.一護　2.恋次

[55 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 01:10:38]

「どうなって……！」
　月牙天衝をアスキンに当てた黒崎一護は、阿散井恋次を校舎屋上に置く事が出来たので単独で戦う事になり、すぐ異変に気付いた。
「ふー、あんがとよ。のんびりやってくれて」
　髪を手で梳くアスキンは余裕とばかりに、弓矢を腕輪に収めて毒の球体を周囲に展開。
「月牙天衝！」
　一護は黄色い月牙を放ち、毒の球を切り裂きながら迫る月牙にアスキンは片手で弾き飛ばす。それでダメージが入ったようにはとても見えなかった。
　一体何をした、とまだ混乱の残る脳を高速で働かせて、一護はアスキンのカラクリを暴こうとする。
「諦めな、もうお前さんの力で俺の体には傷一つ付けられねェよ。卍解して同じ――致命的だぜ」
「――ッ」
　自身の勝ちを確信しているように、アスキンは構えもせずに一護の方へ歩いて来る。
「どうする？　俺たちの用件はバンビだ。大人しくしていれば、あそこで苦しむ死神は助けると約束するぜ。うちのボスは嘘が嫌いだからな」
　ポメラニアンの倍ほどの忠誠心があると自称するアスキンは、後の報告で陛下の不興を買わないように恋次を殺める事は絶対にしないと宣言する。
　しかし、一護が気になったのはそこではなく。
「……バンビ？」
「あぁ、知らねェか――バンビエッタ・バスターバイン。それが黒崎アンナの本当の名前さ。だから俺はバンビと呼んでいるのさ」
「……そうかよ」
「――で？　決めたか、黒崎一護」
　真綿で首を締めるように、選択を迫られる一護に残された手札はあと一枚あった。もうそれを切るしかないと悟った。
「――まだ技はある」
　これが通じなかったら本当に負ける、恋次も死ぬ、恐らく月牙天衝は最多で三発が限界……そんな覚悟を宿して、一護はアスキンを鋭く睨み付けた。
「へェ、いいぜ」
　手の内を知れば報告量が増えるアスキンは、彼が何をするか楽しみであった。
　そして、一護は左手を顔の前に置き、顔を爪で引っ掻くようにも見える動きで左手を下に下げた。その刹那、彼の体から霊圧が噴き出し質が変化した。
「オイオイ、なんだそりゃ。その面はまるで――」
　アスキンの表情から余裕が消え、一護が被った虚の仮面に驚愕する。
「――虚化だ」
　黒く染まった白目と金色の瞳で敵を捉え、一護は斬魄刀を振るった。
「月牙ッ！！　天衝ッッツ！！！」
　闇の如く黒く月牙が、アスキンへと迫った。

[56 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 01:11:45]

展開ダイス

1.ナナナ（戦闘）　2.アスキン（戦闘）　3.バンビエッタ

dice1d3=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

1の場合

斑目一角（㏋101）　戦闘力70　dice3d100=10 75 39 (124)

ナナナ（㏋75）戦闘力136　dice3d166=146 114 92 (352)

2の場合

黒崎一護（㏋150）　戦闘力158（+虚化93込み）　dice3d183=171 133 53 (357)

阿散井恋次（㏋138）戦闘力81　dice3d116

アスキン（㏋112）　静血装40　戦闘力132　dice3d167=76 54 24 (154)　ダメージ対象.一護

[57 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 01:16:28]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

斑目一角（㏋101）　戦闘力70　dice1d100=86 (86)

ナナナ（㏋75）戦闘力136　dice1d100=24 (24)

[58 二次元好きの匿名さん 23/12/20(水) 12:41:21]

保守

[59 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 14:36:40]

　アスキンは漆黒の月牙天衝に呑み込まれた。
　手応えを感じる黒崎一護だったが、敵の能力を理解していないため、また同じ結果ではないかと内心で考えていた。
「今のは本気でやばかったぜ……本当に虚の霊圧だな」
「――くそっ」
　アスキンは皮膚に青い血管が浮き出たままその場に留まり、軽口を叩いてみせる。
「月牙――！　！？」
　上半身裸になったアスキンに一護は二発目の月牙天衝を撃とうとして、彼の体全体が心臓のように脈打ちその場に片膝を付く。
「なんだ……」
「本当はこれを使いたくねェけど、悪いな。その虚化ってのは、俺たちには致命的だからな」
　『致死量』による対象の致死量操作により、一護は自分の霊力によって体に変調を起こし始め、五秒経つ前に虚化を解除するしかなかった。
「ゲホッゴホ、はぁ、はー……こりゃあ、やばい――予定変更だ。死んでくれ一護」
　血反吐を数回吐き呼吸を整えたアスキンは、一護の虚化を味わいその危険性を身をもって知り、特記戦力・黒崎一護を殺す方向に切り替えた。
「う”ぐっ！」
　全身を強く脈打つたび一護の体調は悪くなり呼吸がより荒くなる。これがアスキンの能力と理解した一護だったが、どうしたらこの状況から脱する事が出来るのか分からなかった。
「ゴホゴホ！　あ～……カフェオレが飲みてェ」
　摂取した一護の霊圧量を理由に、これ以上致死量を下げる事が出来ないアスキンは、咳き込みながら彼の死を見届けようとする。この状況ならば弓矢を出して射殺す事も出来たが、自分の能力を存分に用いて敵を倒すのが彼の戦闘スタイルだ。
「ハァーハァ～……くそっ！」
　根性で立ち上がろうとする一護だが、体がいう事を聞いてくれない。
「無理するな、脱力するのが一番楽だぞ」
「うるせ……ッ！」
　睨み付ける一護をアスキンは哀れみながら、屋上に視線を向け――彼女が屋上に来ている事に気付いた。
「――さすがにあんな霊圧が広がれば出てくるよな」
　アスキンは素早く校舎屋上へ向かい、彼女の正面に立つ。
「待っていたんだぜ、バンビ」
「久しぶりね……随分と開放的な服を選んだのね」
　上半身裸のアスキンに、バンビエッタは嫌味を言う。
「これは一護のせいだ。いい服を用意したのにもう着られねェよ――バンビ、こっちの用件は判っているだろ？」
「知らないわよ、そんなの」
　バンビエッタはアスキンに高圧的な視線を向けた。

[60 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 14:37:08]

展開ダイス

1.ナナナ（戦闘）　2.アスキン＆バンビエッタ

dice1d2=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

1の場合

斑目一角（㏋101）　戦闘力70　dice3d100=46 96 83 (225)

ナナナ（㏋65）戦闘力136　dice3d166=51 10 51 (112)

ナナナ・ナジャークープ　静血装の防御力dice1d100=74 (74)

＊最低値40

[61 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 22:47:57]

「いやいや、べレニケが来たのは把握しているだろ？」
　アスキンは知らないと言い切るバンビエッタを問いただす。
「――来たのは知っているわ。でも、あいつの目的までこっちが知るはずがないでしょ？」
　バンビエッタは答えつつ、チラッと阿散井恋次の方に視線を向ける。目は閉じていて意識があるのか判断が付かないものの、アスキンの毒にやられた事だけは判った。
「そりゃそうか……会う前に邪魔されたしな。じゃあ、訊くぜ。なぜ帰還しないで空座町に居続けるんだ？」
　返答次第では、バンビエッタと交戦する事になるアスキンは気を抜かずに返答を待つ。彼女は面倒くさい表情を隠さず、彼に渋々答え始めた。
「――任務に失敗したから。王命をしくじったのよ、帰還しても粛清されるだけじゃない……あんた、逆の立場だったらどうするのよ？」
「そりゃ……まぁ……」
　ポメラニアンの倍ほどの忠誠心があっても、命があるからこそ忠誠を示せる。ただの任務ならよほどの大失敗でもしない限り、粛清される可能性は薄い。しかし王命は別、陛下の御心次第で粛清も十分にあり得たためアスキンは返事に困った。
「けどな、死神に味方するのは問題だ」
「――あたしは味方する気はないわよ！　でも、一護が面倒事に首を突っ込むのよ！　死神代行なんだから、虚退治だけしてほしいのに……！」
　アスキンは本気で愚痴を漏らすバンビエッタの姿に、だいぶ黒崎一護に仲間意識を持っていると判った。それを危ないと思いつつも、性格が丸くなったと悟る……彼の知る昔のバンビエッタなら、ストレスで一護をぼこぼこに殴り飛ばしているはずだからだ。
「そ、そうか。とりあえず、敵に協力する気がないのは判ったよ……けど、少なからず協力はしているんだろ？　理由は？」
「……この義骸に、浦原製の自爆と追跡機能が付いているのよ。それで十分でしょ、ついでに脱着も出来ないのよ」
　めんどくさい事を訊くアスキンに呆れながらも、敵に命を握られている事をバンビエッタは正直に答えた。
「なるほど、悪い奴だな。浦原喜助」
　やはり来る日に備え、一番先に始末するべきは浦原喜助とアスキンは確信した。
「ええ――で、あんた何で一護たちの教室に来てんのよ？」
「……お前の霊圧の質を忘れた」
「バカね」
　人の事は言えないのに、バンビエッタはアスキンを罵倒した。

[62 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 22:48:43]

展開ダイス

1.一角vsナナナ（戦闘）　2.バンビエッタ＆アスキン

dice1d2=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

1の場合

斑目一角（㏋91）　戦闘力70　dice3d100=57 39 90 (186)

ナナナ（㏋65）静血装74　戦闘力136　dice3d166=166 15 80 (261)

[63 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/20(水) 22:50:13]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

斑目一角（㏋91）　戦闘力70　dice1d100=92 (92)

ナナナ（㏋75）静血装74　戦闘力136　dice1d100=78 (78)

[64 二次元好きの匿名さん 23/12/20(水) 22:53:18]

こないだのメンテで自爆機能・追跡機能・任意の脱着不可の他に対峙した相手が一定以上の霊圧の持ち主だったらいろいろ記録機能とか追加されてそうだ(負の信頼)

[65 二次元好きの匿名さん 23/12/21(木) 05:43:06]

>>64

浦原だもんなあ

[66 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/21(木) 13:43:50]

「もう用件は済んだでしょ？　帰りなさいよ」
　自分の状況を知れたのなら、もう現世に滞在する理由もなくなったはずとバンビエッタはアスキンに伝えると、彼はしばし考えるようなリアクションをする。
「まーいいか……最低限の目的は果たせたし、ナナナ連れて帰るか」
　下で死神と戦っている霊圧はあの出歯亀のものか、と十年でナナナの存在をすっかり忘れていたバンビエッタは心の中で思った。
　その時、黒崎一護は変調に耐えきれず空から屋上に落下して来た。
「あらら、ありゃ死ぬ数歩手前だな……このまま特記戦力を潰すのは諦めるか」
「……は？　一護が特記戦力なの？」
　初耳の情報にバンビエッタは小さく驚いた。
「瀞霊廷の一件で、更木剣八と黒崎一護が特記戦力に追加された。藍染惣右介も候補の一人だけどな」
「そう……」
　めんどくさい事になったと考えるバンビエッタは、小さく溜息を吐く。
「帰る前に、ちゃんと二人の毒を消しなさいよ」
「あぁ――そうだ。バンビーズの面々に何か伝えておく事があるか？」
「……は？　バンビーズ？」
　アスキンの発言にバンビエッタは唖然とする。自分が勝手にリーダーをして付き合わせて出来た五人組『バンビーズ』。十年もリーダー不在なのでとっくに解散していると考えていたため、彼の言葉は予想外過ぎた。
「まだあるの？」
「おいおい、解散していると思っていたのか――あいつらに言伝はあるか？」
「じゃあ……バンビーズは解散。今後もチームとして続けるなら改名して、と伝えて」
　当時は自分の名前をチーム名に入れるのがかっこいいと思ったバンビエッタであったが、今は普通に恥ずかしいためチームの解散を宣言した。
「いいのか、それを伝えて？」
「構わないわよ。無理に付き合わせただけだから、リルたちにはごめんって謝っておいて」
「…………」
　こいつ思った以上に性格が変わり過ぎ、やっぱり浦原に洗脳されていないか？　とアスキンは強く思った。環境で性格は変わると理解しつつも、聖章騎士内で随一の悪名高い彼女の変化に戸惑っていた。
「ねえ、聞いているの？」
「――あ、あぁ。聞いているよ。ちゃんと伝えておく、じゃあな」
　屋上の柵を飛び越えたアスキンは、最後に自分を見つめるバンビエッタを振り返り、ナナナと斑目一角が戦う地上へと飛び降りた。
「……面倒ね」
　と呟き、彼女はうつ伏せの一護へ視線を向けた。

[67 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/21(木) 13:44:19]

展開ダイス

1.浦原商店（浦原＆チャド）2.黒崎家（一護＆バンビエッタ）3.井上宅（日番谷＆恋次）

dice1d3=2 (2)

>>64　一定以上の霊圧の値によっては、盗撮行為に一心が浦原に怒りそうな気が。

[68 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/21(木) 23:54:07]

　目的を果たした滅却師たちは、あっさり撤退した。
　副隊長二人・三席・死神代行の四名が戦いながら、結果は敗北。この事実は、瀞霊廷への報告を行った日番谷冬獅郎と阿散井恋次は、総隊長から叱責を受けた。
　同し日、黒崎一護とバンビエッタは、彼の精神世界で相対していた。青空と摩天楼の精神世界は、ぼつぼつと小雨が降り摩天楼も低くなり、如実に彼の精神状態を表していた。
「……アンナ」
「なに」
「あいつ……が言っていたのは本当なのか？　空座町に来たのは、俺と遊子たちを誘拐するためだって」
　一護の信じたくないという気持ちがひしひしと伝わってくるバンビエッタだが、嘘を吐いてもしょうがないので静かに告げた。
「そうよ、あたしはあんたたちを連れて来いと王命を受けて来たの。でも、監視中に藍染と交戦して負けて、障害を負って浦原経由で黒崎家へ居候する事になった……あとは、あんたの知る十年よ」
「ッツ！」
　ザッと小雨は土砂降りの大雨になり、雑居ビルの外壁はひび割れ崩壊寸前となった。分かりやすい奴、全身が濡れる事も気にせず、バンビエッタは眼前の一護を見続けた。
「なんだよ！　俺たちをさらう理由って！　どうしてっ、そこに藍染が出て来るんだよ！！」
「――その理由を教えて、今のあんたは言葉を信じられるの？　納得できる？　その事実を受け入れられる覚悟があるの？」
　泣きそうな表情の一護とは対照的に、バンビエッタの表情は冷静で淡々と彼に問いかける。
「それは……！」
「無理ね――今のあんたは、あたしの言葉を疑っている」
「ッ。な、なんで……もっと早く教えてくれなかった！！　あんな奴に――」
「死神になる前のあんたに滅却師や死神の事を教えて、何の意味があるのよ」
「……っ」
　頭では理解しても、心が納得しない一護は言葉が出ずに俯く。
「だから、さらう理由が解っている奴に答えてもらえばいいわね」
「えっ？」
「――準備はいいのね？」
　とバンビエッタは一護の後方へ視線を向け、降り立った人物の方へ問いかけた。
「ああ。しかし、土砂降りじゃねえか」
「それは一護のメンタルに言って。普段は晴れよ」
　聞き覚えのある声に一護は振り向き、絶句――。
「お……親父ッ！？」
　――雨の中、死覇装姿の黒崎一心が立っていたからだ。
「おう。一護、まずはこの雨をどうにかしてくれや」
＊続きます

[69 二次元好きの匿名さん 23/12/22(金) 06:18:19]

アスキンから伝えられた伝言に宇宙猫状態に陥るバンビーズ

[70 二次元好きの匿名さん 23/12/22(金) 10:46:33]

どうやって入って来たんだ親父
元々の住人が変身してるわけでもない……ガワ変身してるの？

[71 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/22(金) 15:00:26]

「ど、どうして……親父が死神の姿になっているんだよ！？」
　驚愕で悲しみが吹き飛び雨が止むも、彼の動揺が突風となって荒ぶ。
「決まっているでしょ。一心は二十年前まで、護廷十三隊十番隊隊長よ」
「う、嘘だろ……」
　バンビエッタの説明に絶句し、驚愕したまま一護は一心を見つめる。
「本当だ。ドッキリのために、わざわざ息子の精神世界まで来るかよ」
　本物かと疑う息子に一心は呆れた表情を見せ、その姿に一護は眼前に立つのは幻じゃないと悟った。
「じゃあ、俺と遊子たちは――」
「あぁ。だが、それでお前たちが滅却師から狙われた理由としては弱いとは思わないか？　一護、心して聴けよ。お前たちの母さんは……アンナと同じ滅却師だ」
「――――」
　真顔の一心から告げられた情報に、一護は目が点になり頭の中は真っ白になって沈黙。父親が実は死神だというだけでも衝撃的なのに、追い打ちに母親は滅却師と告げられ、彼の脳は処理に時間はかかった。
「おい、一護の奴が固まったぞ。フリーズしたか？」
「パソコンじゃないのよ。あんたがどんどん言うから思考停止しただけでしょ」
「それをフリーズって言うんじゃねえの？」
　固まる息子をよそにバンビエッタと会話した一心は、いつまでも固まる一護に「フン！」と彼の頭を力強くバチンと叩いた。
「――ッ、いってえな！　何すんだクソ親父！」
「お、動いたな――で？　俺の言った事をきちんと理解したか？」
「…………俺たちが死神と滅却師の間で生まれた子供なのは判った。だからなのかよ？」
「浦原はそうじゃないかと睨んでいたが、当の本人が何も教えてくれなかったから、ずっと推測の域を出なかったがな」
「う、浦原さんも知っていたのかよ……」
　あの人は崩玉の件といい隠し事が多すぎると素直に思う一護は、一心たちに視線を向ける。
「じゃあ、藍染はどうか関係しているんだ？」
「……それは時期が来たらおいおい教えてやる。滅却師の母さんがグランドフィッシャーとの戦いで、死んだ本当の理由もな」
「本当の、理由……？」
「ああ……それより、今のお前にはしないといけない事があるだろ――歯を食いしばれ」
「は？　何言って――」
　一心の言葉に呆気にとられる一護の頬に向かって、父親は本気の右拳を叩き込んだ――息子は突然殴られ受け身も取れぬまま、脆い外壁を何度も転がった。

＊続きます2

[72 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/22(金) 15:00:50]

>>69　彼女たちからすれば、リーダーからのチーム解散宣言に謝罪もあれば、それくらいの衝撃的ですよね。

>>70　一心本人です。入って来た方法は考えてあります、まあ『侵入』万能過ぎと自分でも思いますが。

[73 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/22(金) 22:34:03]

「ッツ！　なにしや――！」
　唐突に父親から殴られた一護は文句を言おうと立つよりも早く、瞬歩で近づいた一心に胸倉を掴まれ強引に立たされた。
「一護。お前、アンナの過去を知って勝手に失望してんじゃねえぞ！」
「…………」
　一心の本気の怒声に、息子は押し黙る。
「てめえは、ルキアちゃんの過去がてめえの想像と違ったら、勝手に失望して身勝手に嫌いになるのか！！」
「ち、違う！　お、俺は……っ！」
　父親に本気で叱咤され、彼は珍しく年相応の表情を見せて否定するよりも早く、一心は容赦なく畳み掛ける。
「確かにきっかけは悪かった！　けどなっ！　この十年アンナはずっとお前たちの味方だった！！　俺と真咲は一度も味方になるよう強要した事は一度もねえ！　自分の意思だ――一護！！　お前が信じるのは、お前が見てきたアンナだけで十分だろ！」
　最初は普通に黒崎夫婦の機嫌を損ねて、爆殺されたくない、死にたくない一心で真面目に世話をしていたと、場の雰囲気的にとても言えないバンビエッタは、二人を無言で見続けた。
「それをお前……ちょっと問題ある過去を知っただけでうだうだしやがって、男らしくねえぞ！」
「――ッツ」
　自分のために怒ってくれている一心の姿をバンビエッタは嬉しく思いつつ、帝国にいる間ストレスで仲間を殺していた過去を知られても、ちょっと問題ある過去と済ませてくれるかと考え凄く不安になったが、極力顔に出さないように心掛けた。
「アンナ……」
　多少は不安が表情に出たのか、一護は葛藤を含めた複雑な表情を見せたので、バンビエッタは一心に話しかける。
「一心、それくらいで」
「いいのか？　ここから説教をするつもりだぞ」
　拳を作る一心に、バンビエッタは頭を左右に振る。
「あたしも後ろめたい気持ちがあったから言わなかったわけだし、一護も反省？　しているみたいだから」
「……そうか」
　一心は一護の胸倉から手を放した。
「アンナ。ごめん、俺はお前を信用するべきだったのに、騙された気になって……」
「謝らなくていいわよ、悪い過去は事実だから」
　珍しくガチで落ち込むあんたも見れたからと胸の内で思い、バンビエッタは一護の頭を優しく叩く。
　ここで真面目さが切れた一心が話を変えた。
「しかし、ここが一護の精神世界か……地味だな」
「なあ……親父、どうやってここに入って来たんだよ？」

＊続きます3

[74 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 09:19:16]

ほしゅ

[75 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/23(土) 14:03:33]

「どうって、俺はアンナの能力でしか言えねえよ」
「第三者を他者の精神世界に連れて来るのは初めてだったけど、思いの外出来たわ」
　一護の質問にバンビエッタは、一心を彼の精神世界へ連れて来た方法を答え始める。
「手順としては、一心の肉体と一護の肉体を接触させた状態にしてから、精神体を最初に一心の精神世界へ入って、彼を連れてあんたの精神世界へ入っただけよ……まあ、やってみて判ったけど、これを成功させるには血や魂魄の繋がりがあってかつ、連れて行く相手に『因果の鎖』がないと成功しないわね」
　だから肉体の持ちの織姫たちには使えない、実用性はない。とバンビエッタは断じた。
「まあ、密談するにはいい方法とは思うけどな。さすがの技術開発局も、精神世界内の会話まで盗聴する事は出来ねえだろうな」
「…………」
　何気なく言う一心の言葉にバンビエッタは、彼が『代行証』の監視機能を知っていると解った。しかし彼がそこまで気にしている様子もないので、それほど監視範囲は広くないのだと思った。
「そうね、だけど密談相手と肉体的に密着させないといけないから男女だと問題あるわね」
「密着って、せいぜい手を握る程度だっただろ？」
　息子の精神世界へ入る前に手を握った事を大袈裟に言うバンビエッタに笑う一心を見て、彼女は彼が気付いていない事に気付いた。
「ああ……手だけだと繋がりが弱かったから、ちょっと体を操って強く密着させたわ」
「「え？　どれくらい？」」
　親子で声が重なった事に、バンビエッタはクスッと笑う。
「んー……抱き枕くらい？」
　抱き枕と言われ、親子はそれぞれ抱き枕を思い浮かべ、徐々に表情が曇っていく。
「なぁ、ァ、アンナ。どっちが抱き枕役……なんだ？」
「――あんたよ」
　さも当然のようにバンビエッタは一護に告げた瞬間、父親に抱き着かれる自分の姿を想像して崩れ落ちるように落ち込む。一心は自分が抱きつく側になって安堵の溜息を吐く。
「別にいいじゃない、父親に抱き着かれても。これが母親だったら、満更でもない表情になるくせに」
「なっ、そ、そんな事ねえよ！　すぐに離れる！」
　頬を赤くしてバンビエッタの言葉を強く否定した。
「うう、父さん悲しいなぁ……ただ、息子に抱き着いているだけなのに」
「おいヒゲ！　――ウソ泣きすんな！」
　しくしくと泣き真似をする一心に、一護は普段通りのツッコミを入れた。

[76 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/23(土) 14:03:53]

展開ダイス

1.井上宅（総隊長＆バンビエッタ）2.浦原＆一心　3.たつき＆一護　4.バンビーズ（見えざる帝国）

dice1d4=1 (1)

[77 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 19:37:55]

これで一護が知らない自分自身のことは白一護と斬月のおっさんの正体ぐらいか

[78 二次元好きの匿名さん 23/12/23(土) 21:16:43]

これで王悦のとこでの斬月打ち直しイベントもショートカット出来そうか

[79 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/24(日) 01:39:11]

「ダサいモニター」
　日番谷冬獅郎に呼ばれたバンビエッタは、井上織姫のアパートを訪れていた。
　居間を占拠する気色悪い巨大モニターに視線を向け、先遣隊隊長の日番谷と松本乱菊がモニターの両端に座っていた。
「ねえ、あたしと話したい奴って誰よ」
「すぐに判る」
　彼女の質問に日番谷は素っ気なく答える。アスキンの毒にやられた阿散井恋次が聞き耳を立てていたのは予想していたため、それについて訊きたい事があるのと悟ってはいた。
　そして、暗いモニターに尸魂界側の映像が映り、右額に十字傷を付けた頭髪は無いが白く伸びた髭が膝まで垂れ下がり、杖で体を支える老人がどこかの広間に立つ姿が映った。
「！　……山本 元柳斎（げんりゅうさい）重國（しげくに）」
「名乗る必要はないようじゃの」
　護廷十三隊隊創設者、現護廷十三隊一番隊隊長兼総隊長、最強の死神たる山本元柳斎重國は鋭い眼を開き、モニター越しにバンビエッタを見つめる。
「黒崎アンナと呼んでよいか？」
「ええ……」
　総隊長と話す事になるのは予想外と思いつつも、彼が何を訊きたいのか大体の予想が出来た。
「ふむ……お主の置かれている状況は、阿散井副隊長より聞いておる……じゃが、儂の問いに答えてほしい――彼奴はどこにいる？」
「誰の事を言っているのよ？」
　直球の質問に、バンビエッタはあえてとぼける。本当は誰を差しているのか判っていたが、早々に喋ると後々困るので抵抗の意思がある対応をした。
「……お主に王命を与えた者よ」
「あぁ……――教えるわけないでしょ。暴露したあたしへの報復が、周囲に及ぶ可能性があるのに！」
　多分しないと思いつつも、バンビエッタは拒絶の姿勢を見せる。
「うむ……儂らが護ると約束してもか？」
「――霊王宮で匿うならまだしも。今の護廷十三隊は隊長が三人も抜けて、下手をすれば藍染一人に負ける可能性さえあるのに？　無理よ」
　彼女の言葉に控えていた日番谷たちの眉が動いたが、彼らが彼女に文句を言う事はなかった。
「では、お主が述べられる事があるか？」
　静かだが苛立ちを感じる山本の次の問いに、バンビエッタはしばし考えてから帝国にとってもう重要ではないと思う情報を言う事に決めた。
「……滅却師には千年の祈りが込められた頌歌があるの。聖帝頌歌（カイザー・ゲザング）って呼ばれているの。それは教えてあげる」

＊続きます

[80 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/24(日) 01:39:34]

>>77　あとは完現術もですかね。

>>78　ある程度のショートカットは出来ると思います、多分。しかし、真咲の死の理由は伏せたままですし、一心と浦原ってホワイトが藍染たちに作られた人造虚って把握していましたっけ？　それに個人的に書きたい話もあるので……やっぱりショートカットは難しいかも知れませんね。

[81 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 08:22:57]

昔だったら問答無用で拉致監禁&拷問などで吐かせてたんだろうか
それはそれとして黒よりのグレーな位置とは言え死神に加担しないから見逃されてる立ち位置だから迂闊には話せんよな

[82 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/24(日) 11:19:23]

「ふむ、聴かせてもらおう」
「そんなに長くないわよ――封じられし滅却師の王は、九百年を経て鼓動を取り戻し、九十年を経て理知を取り戻し、九年を経て力を取り戻し、九日間を以て世界を取り戻す。以上よ」
「……なるほどのお」
　滅却師の王が何者かを知る彼には、バンビエッタの告げた頌歌が千年後に尸魂界へ復讐するための復活と決意の詩と感じ取れ、また九年の歳月が過ぎ力を取り戻すまで侵攻しない可能性が浮上した。
「特記戦力とは？」
「そのままの意味よ、一護と更木剣八がその枠に入っているのは盗み聞きで知っているでしょう。あと藍染がその候補もね」
「他には誰が選ばれておる？」
「さあ？　あたしが知っているのは十年前よ。まあ今は五人以上になっているかもね」
「ほう」
　少なくとも特記戦力は黒崎・更木以外に三人は確定していると、山本は彼女の発言から読み取った。
「次の問いじゃ、彼奴率いる滅却師の組織名は何という？」
「……――見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）」
　バンビエッタは、見えざるの部分が所在のヒントにならないかと思いながらも、絶対に名乗るだろう組織名を正直に答えた。
「彼奴め。帝国の名は外せぬか……――話を変えるが、黒崎アンナよ。お主は藍染惣右介との戦いにおいて儂らに協力する意思はあるか？」
「――藍染たちが空座町へ来たら、勝手に対処するわ。で、あたしから提案だけど、抜けた隊長の席を埋める程度の実力がある野良死神がいるんだけど？　もちろん浦原商店以外よ」
「ふむ、戦力が多い事に越したことはないが……何者じゃ？」
　野良死神と聴き、山本の目付きは鋭くなる。
「――約百年前、尸魂界から浦原・四楓院・握菱と一緒に現世へ逃げた――平子真子他七名」
「！？」
　ここでその名を聞かされるとは想像していなかった山本は、明らかな驚きを見せた。
「今は『仮面の軍勢（ヴァイザード）』と名乗っているけど、元隊長四人・元副隊長三人・元副鬼道長のセット。足しの戦力にはなると思うけど、どうかしら？」
「…………」
　微笑むバンビエッタの表情は、彼らが自分にとって邪魔な連中だと物語っていた。
「お主の何の得がある？」
「――単純に目障りだから、そっちで引き取ってほしいだけ。今の瀞霊廷における最高意思決定者はあなただけでしょ、山本総隊長？」

[83 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/24(日) 11:19:55]

展開ダイス

1.バンビーズ　2.浦原＆平子　3.隊首会　4.バンビエッタ＆織姫

dice1d4=2 (2)

>>81 千年前の護廷十三隊ならしたんのでしょうね。しかし、今の護廷十三隊は殺戮集団ではありませんから。　バンビちゃん的に死神に話しても帝国が不利にならない情報を選んでます。

[84 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 12:51:55]

一般現世滅却師からですらマユリがいろいろ『研究』しても大した情報抜けなかったんだから、滅却師の拷問耐性ってとてつもなく高い気がするし、そこら辺を４桁年数越えの面々は知ってそうだから拷問とかやるだけ無駄とか思ってそう
拉致監禁のち放置なら敵戦力を削るのに有効だからしてたかもだけど

[85 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 12:56:17]

仮面の軍勢は自分にとっては粗大ゴミだけど死神にとっては資源ゴミ
うーんアンナちゃん強かにリサイクルに出そうとしておるぞ

[86 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/24(日) 17:20:50]

「喜助、落ちついた場所はここ意外になかったんか」
「いやだなぁ、ここだって十分落ち着いている場所じゃないスか」
「――どこがや！」
　平子真子は椅子から立ち上がる、それで向かいに座る浦原喜助の膝から猫が驚き逃げて行く。
　彼らが落ち合ったのは空座町内の猫カフェ、様々な品種の猫とイチャイチャする猫好きには楽園のようなお店だが、てっきり隠れ家的な喫茶店を想像していた平子には我慢ならなかった。
「まあまあ、カリカリすると猫ちゃんが寄って来ませんよ」
　と猫じゃらしを振って、床にいる猫と戯れる浦原の姿に平子は気持ちが萎える。
「けっ、気まぐれな奴はひよ里で間に合っとるわ……で、話してなんや？」
　再び席に着いた平子は、自分を呼びつけた浦原に問う。
「……黒崎サンが、父親が死神である事を知りました。ですので、一心サンの正体を告げないは無効だそうです」
「そうかぁ。みんなに伝えておくわ」
「それと、今日の午後にアンナサンがモニター越しに山本総隊長と会談しました。その際に、彼女は平子サンたちの存在を伝えました――藍染サンたちが抜けた隊長の穴埋め要員にどうかと」
「やってくれるやないか、あのガキ……っ」
　浦原からの情報に平子を怒気を放つ、自分を操り仲間を斬られたバンビエッタの事は藍染たちに劣るが早々に許せない奴と認定していた。
「喜助……俺らが、それにちし頷くと思っとるんか？」
「では、どうするんスか？　四十六室が下した虚認定を解除し十三隊に復隊が出来るのは、総隊長が四十六室の代役を務める今以外に機会はありません。復隊しないにしても、認定解除はされないと、また追われる日々を繰り返すだけッス」
「っ、爺さんに媚び売れいうんか」
　浦原の指摘に平子は強く苛立ちつつも、彼の言う通りだと思った。このまま虚認定されたままでは、また百年の旅をする事になるからだ。
「平子サン、藍染サンと戦うまでに破面（アランカル）との交戦は避けられません。彼らを露払いに利用すると考えてみては？」
「……それでも、藍染と戦えへんやろ」
「そこはアンナサンに頼みます。少なくとも彼女は藍染サンに対しては、敵対の意思はありますから」
　膝に乗ってきた猫を撫でる浦原とは対照的に、平子は眉間にしわを寄せる。藍染は何としても自分たちの手で仕留めたい気持ちがあった。
「くそっ、ええように利用されている気がしてならへんわ！」

[87 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/24(日) 17:21:23]

展開ダイス

1.見えざる帝国　2.チャド＆バンビエッタ　3.バンビーズ　4.死神（瀞霊廷）

dice1d4=3 (3)

1の場合、見えざる帝国（除外、皇帝・ロイド・べレニケ・バンビーズ・親衛隊）

1.ハッシュヴァルト　2.アスキン　3.エス・ノト　4.バズビー　5.蒼都　6.キルゲ

7.BG9　8.ぺぺ　9.ロバート　10.ドリスコール　11.ジェローム

12.マスキュリン+ジェイムズ　13.ナナナ　14.グレミィ　15.ニャンゾル

dice1d15=15 (15)

4の場合　

1.京楽春水　2.卯ノ花烈　3.浮竹十四郎　

dice1d3=1 (1)

>>84　耐性というよりは、滅却師の誇りがそれだけ彼らの心の拠り所だったのではないかと思ってます。死神に負けても魂では負けない屈しないという気合いで耐えたとか。

>>85　ゴミの再利用が出来るのなら、そっちに流した方が環境に優しいでしょう。人的資源ならなおさら再利用で人様に役立てないといけませんから。

[88 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 18:17:11]

平子含めた仮面の軍勢は反省していないっぽい？
藍染への復讐心で視野が狭くなっているのだろうけど
原因は平子だから文句言う事が筋違いなんだよ
アンナちゃんに直接謝罪したのかな？
謝罪したとしても心の底からの謝罪ではないのだろうなぁ…

[89 二次元好きの匿名さん 23/12/24(日) 19:28:10]

いやいやいや平子さん……？
ここの浦原さんも原作の浦原さんも、自分が他者を利用するように他者もまた自分を利用するし利用しうるものだという自覚は流石に持ってたし当然の事と承知してたと思うのだけどあっのぉ……？
そも無関係の黒崎家に霊圧ストーキングしなきゃ仮面の軍勢の現状がここまで窮まりはしなかったのですが、自分らの窮状は一体何が端緒だと認識しておいでで？
百年の放浪でこんなすさんじゃって短絡化したんだったら最早かわいそうすぎるレベル、ほんとに元隊長か？

[90 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/25(月) 00:24:11]

　バンビーズ解散――現世にいるチームリーダーからの宣言は、銀架城のバンビーズ・メンバーには寝耳に水だった。
「どうするんだよ、リル。本当に解散すんの？」
「いいんじゃね？　チームで動く必要ねぇし。そもそもクソビッチが勝手にリーダーとか言い出しただけだしな」
　キャンディスはリルトットに解散の意思を問うも、彼女はチームにこだわりが無いので興味はなかった。
「え～ボクはいやだなー、せっかく聖章騎士唯一のチームとしての価値があるのに！」
「バンビエッタちゃんが正気じゃない可能性もあると思う」
　ジゼルは解散に反対を示し、ミニーニャは宣言そのものが正気のバンビエッタが言ったのかを疑っていた。
「じゃあどうするんだ。陛下に頼んで、あたしらで現世に行くか！？」
「そこは騎士団長にしろよ。ま、許可なんて降りねーだろうけどな」
「アレレ～。キャンディスちゃん、バンビちゃんが恋しくなったのかにゃ～？」
「ハァ！？　ざけた事を言ってんじゃねえぞ、ジジィー！」
「もうっ、語尾は伸ばさないでって言ったよね！」
　キャンディスとジゼルの絡みを、リルトットとミニーニャは傍観しながらお茶を啜る。
「――何をバカな行為をしている、キャンディス、ジゼル。お前たちは反省したいのか？」
「よぉ、騎士団長殿。ノックぐらいしろよ」
　彼女たちの相部屋にハッシュヴァルトが近づいて来た事は霊圧で気付いていた。しかし、その後ろに立つローブで全身を隠す小柄な奴の霊圧に違和感があった。
「た、ただ、じゃれていただけだ！　気にすんな！」
「うんうん、そーだよね！」
　彼の説教の長さをバンビエッタで知っている彼女らは、先ほどとは打って変わって互いの肩を組んで仲良しアピールを始める。
　しかし、ハッシュヴァルトは無視して冷淡に告げる。
「バンビーズ――騎士団長として厳命する。来る侵攻の日まで、この者の面倒をみよ。新しい聖章騎士・聖文字『E』だ」
「「「はっ！？」」」
「えぇ？Σ(ﾟ口ﾟ;)//」
　彼の手で取られたフード下の顔を見たバンビーズは驚愕した。
「おい、ハッシュヴァルト。どうなって……！」
「以前よりグレミィの手を借りていた。それが結実しただけだ――任せたぞ」
　とリルトットの問いに答えた彼は、早々に部屋から立ち去った。
「まじかぁ～、グレミィやっぱりヤバイ奴じゃん！」
　キャンディスの叫びが相部屋によく響いた。

[91 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/25(月) 00:25:08]

展開ダイス

1.死神（瀞霊廷）2.バンビエッタvs雨竜（模擬戦）　3.仮面の軍勢

dice1d3=1 (1)

1の場合

1.京楽春水　2.卯ノ花烈　3.浮竹十四郎　

dice1d3=1 (1)

2の場合

新・石田雨竜　戦闘力dice1d100=69 (69)

＊最低値75

>>88　反省はしています。しかし平子は自分の仲間を斬らせたバンビちゃんを蛇蝎の如く嫌っていますので、何かしらの目的で利用される事に心中穏やかに出来ません。　バンビちゃん的には平子たちに謝罪させたくて夜襲したのではなく、完全抹殺したかったので謝罪は求めてません。ですが、黒崎家の家長である一心にはきちんと謝罪しています。

>>89　そうですね、ちょっと平子をバカに書き過ぎた気がして反省してます。今後は気を付けるようにしようと思います。

[92 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 00:44:41]

空席も補充されたか
いずれ新旧E対決が来るな

[93 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 06:30:41]

グレミィの手助けを借りて新たに現れたEの聖文字を与えられた騎士
果たしてどんな変わり種がやってくるのか

[94 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/25(月) 13:08:45]

「山じい。久しぶりの現世だからさ、ちょっと楽しんでもいいかい？」
「…………」
　開いた穿界門の前に立つのは、『仮面の軍勢（ヴァイザード）』の面々と面識がある隊長の中から、八番隊隊長・京楽春水が羽織る女物の着物をはためかせ、見送りに来た彼の師匠的立場にある――山じいの愛称で呼ぶ――総隊長・山本重國へ問いかけるも返って来るのは無言のみ。
「ダメか～。お、お酒を買うくらいはいいよね？」
「好きにせい。じゃが――」
「――分かっているよ。きちんと仕事はするから心配性だなぁ」
　彼は単身現世へ赴き、藍染・市丸・東仙が抜けた三つの隊長席を補う候補として浮上した平子真子たちと接触し、彼らの人格・能力に問題がなければ四十六室代理である山本の権限で、彼らの虚認定を解除し護廷十三隊に復隊させる手筈となっていた。
　しかし、彼らに軽視できない重大な問題があると京楽が判断すれば、虚討伐の名目で先遣隊との合同任務となる。
「春水、しかと見極めよ。かつての仲間であっても情は不要じゃぞ」
「はいはい、分かっていますよ……あ。そういえば、どれくらいの期間、ボクは向こうに居ていいのさ？」
　地獄蝶を肩に乗せて、門をくぐる直前で京楽は足を止めて振り返り師に問いかける。この任務はバンビエッタの発言が発端で大雑把にしか決まっていなかった。それも卯の花隊長が珍しく現世に行きたいと言い出し、それを諦めさせるのに時間を割いたためだ。
「……平子真子たちを見極めるのに、どれだけ必要なんじゃ？」
「うーん、そうだね～」
　山本の問いに京楽は片手を広げ、師の顔色を見ながらゆっくりと親指を折り始める。
　親指、人差し指、中指、そして薬指を半分折ったところで、山本の白眉がピクリと動く。
「「…………」」
　沈黙の中、京楽は薬指を完全に折ったところで、山本の眼がカッと見開く。
「――四日以内に帰って来るよ！」
　楽しげに告げた京楽は門に飛び込み、師の叱咤から逃げるように現世へ向かった。
「全く……」
　幼少期から面識のある京楽に困らせられる山本であったが、それを苦痛に思った事は一度もない。孫のような部下を見送り、彼は呟く。
「……もっと稽古に顔を出さんといかんの」
　藍染の次は滅却師の皇帝が待ち構えている。千年前に仕留める事の出来なかった敵を、今度こそ滅するためにも、隊士たちをさらに鍛える事を決める山本総隊長だった。

[95 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/25(月) 13:09:08]

展開ダイス

1.バンビエッタvs雨竜（模擬戦）2.ルキア＆夏梨　3.浦原商店（夜一＆京楽）　4.仮面の軍勢

dice1d3=3 (3)

1の場合

新・石田雨竜　戦闘力dice1d100=12 (12)

＊最低値75

>>92　やるつもりですが、やはりダイスですので実現しない可能性もあります。

>>93　ほぼグレミィのおかげなんですけどね。バンビーズに預けるので当然女の子です、変わり種になるのかな……？

[96 二次元好きの匿名さん 23/12/25(月) 18:12:28]

グレミィの能力的に何をしたのかバンビーズの反応で何を見たのか予想出来そうハズレてたらそれはそれとしていいけど

[97 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/25(月) 21:59:35]

「いやー悪いねぇ。訪ねて早々にお酒と肴なんて出してもらって！」
　京楽春水は一番に浦原商店を訪れていた。運悪く浦原喜助と握菱鉄裁は不在だったが、四楓院夜一が居たので彼女が対応する事になった。
「なに、喜助もおらんから退屈しておった。ほれ、飲め飲め、外国のビールじゃぞ」
　夜一は京楽のガラスコップへ海外の瓶ビールを注ぐ。それをニコニコ顔で見つめる春水は、子供のように無邪気だった。
「うん、清酒の透明さも好きだけど、たまには黄金色や赤い色も悪くないよね」
「何事も、たまには変化を付けんと飽きるじゃろ。そして、いきなりの変革にも二の足を踏む事になるのは必定じゃ」
「……暗に瀞霊廷にも変化の一石が必要と言ってないかい？　あ、この燻製チーズ美味しいね」
「最近のコンビ二は侮れんからのぅ。尸魂界はもっと近代化して良いんじゃがのお」
「近代化はともかく、現世との物流が増えるのは悪くないと思うよ。雑誌関係は増えても問題ないと思うし」
「フッ、スケベエな本が欲しいか。酒に女……お主はさっさと嫁をもらい尻に敷かれるのがお似合いじゃ」
　パクパクと塩豆を口に入れた夜一は、一気に缶ビールを煽る。
「お嫁さんかぁ……山じいから見合い話も昔にあったけど、いまいち相手の反応がよくないんだよね」
「――ヒゲを剃り、髪を整え、衣服にも気を遣え。人の第一印象は見た目じゃぞ？　収入と家柄は良くても他がダメダメではのう。まあ、顔は悪くないが」
「うーん、手厳しい。こりゃボクの結婚はまだまだ先かなー」
　ぐびぐびとビールを飲み干す京楽は、ぷは～と呼気を吐く。
「ところで、平子くんたちは元気なのかい？」
「うん？　健在じゃぞ。最近、黒崎家にちょっかいを出して手痛い報復を受けたばかりじゃが」
「そうなの？　一護くんが？　意外だなー」
「戯け、あ奴が報復などするか。アンナじゃ、それと石田雨竜の父、一護の父親一心の三人じゃ」
「やっぱり、志波家の血筋なんだね。海燕くんと顔立ちがよく似ていたから、予感はあったよ……そうか、一心くんが父親かぁ」
　時代の流れは速いなぁと、老いた老人のように京楽は感慨深く呟いた。
「して京楽よ。いつ頃、平子たちと会う気じゃ？　よもや酒が入った状態で会う気ではないじゃろうな？」
「さすがにしないよ、今日は英気を養って、明日から仕事にするよ」
　ニコリと微笑み、京楽は二杯目のビールを煽った。

[98 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/25(月) 22:00:07]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆浦原喜助　2.織姫＆茶渡　3.仮面の軍勢（京楽＆リサ）　4.一護vs一心（精神世界）

dice1d4=1 (1)

>>96　シャズ・ドミノの能力がきっかけで出せると思いました。あまり期待されちゃうと重圧を感じますが、正直自分でも『E』がこれでも大丈夫かな？　と色々と不安に思っています。

[99 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 00:03:40]

クリスマスバンビエッタ

[100 二次元好きの匿名さん 23/12/26(火) 10:29:19]

その結果あの八番隊になるわけで

[101 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 10:58:46]

「浦原～居る？」
「おや、アンナサン。そちらから来るなんて珍しいッスね」
　店番の浦原喜助は霊圧で気付いたのに、さも扉を開けるまで気付かなかったリアクションにバンビエッタは付き合わず、彼の近くに寄る。
「店番する余裕があるのは、依頼品はもう作り終わったの？」
「ぼちぼちですね。設置場所も決めましたし、最低限の強度も確保出来ました。あとは向こうの準備しだいスかね――何かアタシに頼みたい事が？」
「まあね、あたしも少しは戦いの準備しようと思って」
　駄菓子の棚からきな粉棒の袋を取り、バンビエッタは浦原の問いに答える。
「ふむ。ですが、タダでは引き受けないッスよ――ちなみに、どのような物をご所望ッスか？」
　と浦原は駄菓子代をバンビエッタから受け取りつつ、霊的技術力は有料と答えた。彼が無料で手を貸すのは、自分から声をかけた時か自分に非がある時くらいのもの。
「あの透明の玉を強度を限界まで引き上げた物を……二十個ほどほしいのよ」
「――アレをスか？　まあ強度を上げるだけなら、一両日中には作れますが理由を窺っても？」
　藍染惣右介が行う最悪のパターン、その打開策に浦原が用意したパチンコ玉サイズの透明な球体。それをバンビエッタが必要な理由が、彼には見当が付かなかった。
「うーん、あたしの完聖体関係ね」
　きな粉棒を袋から出してその場で食べる彼女は、ちょっと考えてから質問に答えた。滅却師の奥義・滅却師完聖体に関係あると聞き、浦原は興味を抱いた。
「――というと？」
「完聖体って、一心との戦闘で使用した聖隷って技で強化が出来るのよ。主に霊子の防具や装飾とか、あたしのは強化に霊子をかなり多く集める必要があって、あの玉があれば少しの時間短縮と霊子の節約が出来ると思って」
「なるほど……しかし先に述べた通りお代を頂かないと、お金以外でもいいスよ？」
　彼は暗に滅却師の情報を欲した。
「ん～本当に短縮と節約できるか判らないから、試してＯＫなら追加注文で情報を話すわよ。どう？」
「……いいスよ、ひとまず成立という事で。予備があるので今渡しましょう」
「うん？　その割には一発分しか用意していないけど？」
「――一発勝負ッスよ。彼に同じ手が通じるとは思えないんで」
　と言った浦原は店の奥へ向かった。
「ん～思い切って一張羅も頼んでみる？　でも情報は何を……精鋭たちの名前でもいいわね」

[102 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 10:59:21]

展開ダイス

1.バンビーズ　2.バンビエッタvs卍解・一護（精神世界）3.織姫＆ルキア（模擬戦）　4.恋次＆一角

dice1d4=3 (3)

2の場合

バンビエッタ（㏋150）静血装43　戦闘力133　dice3d138=2 49 29 (80)

黒崎一護（㏋150）　戦闘力95（+30卍解補正込み）　dice3d100=66 72 35 (173)

3の場合

新・井上織姫　戦闘力dice1d100=95 (95)

＊最低限50

朽木ルキア　戦闘力dice1d100=17 (17)

＊最低値65

>>100　浮竹だと体調が不安定で場合によっては現世で寝込みますし、素直に卯の花を送っても彼らの腕試しと血生臭い惨状を作りそうなので、ダイス任せとはいえ京楽が無難でしたね。

[103 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 14:20:14]

井上織姫（㏋150）　戦闘力95　dice3d135=70 69 85 (224)

朽木ルキア（㏋150）　戦闘力65　dice3d100=48 56 82 (186)

[104 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 22:44:48]

　浦原商店の地下空間で、井上織姫と朽木ルキアとの模擬戦闘が行われようとしていた。
　回復役の織姫だが、自衛手段はしっかり持っておきたいと考えているため、経験を積むしかないとルキアを相手に選んだ。
「ここ最近、黒崎家の家事手伝いばかりだったのでな。腕が鈍っておらぬか確かめる良い機会と思っていた。井上、力加減はしても手抜きはしないぞ」
「うん」
　斬魄刀を鞘から抜いたルキアは正眼に構え、織姫は両手を上げ左右のヘアピンに触れる。
「朽木さん、先手いいよ」
「そうか――行くぞ！」
　ルキアは速度を落とした瞬歩で、彼女の前に急接近する。その速度でも瞬間移動したようにも見える速度に、織姫は反応して後ろへ跳んだ。
　ひゅんと斬魄刀の刃が空を斬った。
「まだまだ！」
　ルキアは駆けながら、連撃の逆袈裟斬りで織姫を追撃する。達人のような紙一重の見切りなど出来ない織姫は、大きくバックステップでかわすしかない。
「いつまでも逃げられると思うなっ、井上！　破道の一・衝！」
「！」
　ルキアが柄を握る右手の人差し指を織姫へ向けた瞬間、彼女の体に軽い衝撃が襲い掛かり体勢が崩れる。その隙を見逃がさずにルキアは斬魄刀を上段に掲げて、織姫へ振り下ろす――だが、それも空を斬った。
「今のは飛廉脚、ものにしたかっ」
　振り返ると、自分の後方に織姫が居た事でルキアは彼女が飛廉脚を使えるようになった事を内心で喜びながら様子を窺う。
「孤天斬盾、三天結盾！」
　術の同時使用は初めて見たルキアは織姫が何をするか警戒する。彼女は右手の掌に小さく三天結盾を展開し、さらに孤天斬盾も右手で乗せると、両手で包み投球フォームに取る。
「四天貫盾（してんかんしゅ）！　私は拒絶する！」
　本当にボールを投げるように、織姫は孤天斬盾・三天結盾をルキアへ投擲――奇抜な技だが、球速は速くないので余裕でかわせるとルキアは判断、それが油断となった。
　投擲された三天結盾が途中で爆ぜた、それにルキアが反応した時には孤天斬盾が彼女の腹部へ迫っていた。
「――がっ！」
　孤天斬盾は無防備なルキアの腹部を突き破らんばかりに食い込み、その衝撃と勢いに軽量な彼女はボールのように盛大に地面を何度も転がった。
　四天貫盾――孤天斬盾と三天結盾の拒絶の力を反発させてレールガンのように孤天斬盾を超速で発射するが、切断性は皆無になる代わり貫通性が跳ね上がる。

[105 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 22:45:19]

井上織姫（㏋150）　戦闘力95　dice3d135=117 45 106 (268)

朽木ルキア（㏋81）　戦闘力65　dice3d100=4 99 90 (193)

[106 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/26(火) 22:46:52]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

井上織姫（㏋150）　戦闘力95　dice1d100=79 (79)

朽木ルキア（㏋81）　戦闘力65　dice1d100=10 (10)

[107 二次元好きの匿名さん 23/12/27(水) 10:00:35]

自衛手段を持つのは大事だが今後戦う奴ら見るとかなり厳しそう

[108 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/27(水) 17:03:13]

「舞え、袖白雪！」
　朽木ルキアは転がりつつ始解を行い、純白の斬魄刀を地面に突き立てて勢いを止めた。強烈な腹部への一撃は胃をひっくり返さんばかりの痛みがあるが、その程度で嘔吐する彼女ではない。
「孤天斬盾！」
　単発の攻撃が飛来し、ルキアは瞬歩でそれをかわし織姫へと接近する。唯一の攻撃技である孤天斬盾はブーメランの如く旋回して背後から追撃。速度的にも自分の方が織姫に攻撃するのが速いと理解したルキアは次の手に移る。
「縛道の二十一　赤煙遁（せきえんとん）！」
「！？」
　駆けるルキアの足下から大量の赤い煙幕が噴き出し、その姿を覆い隠す。それを彼女は三度繰り返して織姫の周囲に煙幕が漂う。
「三天結盾！」
　どこからルキアが攻めて来るか判らない織姫は、三天結盾で三角錐を作り自分を囲った。
「初の舞・月白（そめのまい つきしろ）」
　全方位防御する織姫にルキアは、範囲攻撃をしかけた。刀で地面に円を描き、その内側の全てが氷結していく技だが、三角錐内側の地面には氷結が起こらない。
「は、は……くしゅん！！」
　ただ、織姫の防御は冷気まで防げないようで氷の中で盛大なくしゃみをした。このまま氷攻めにして勝つ事も出来たルキアであったが、それでは経験にならないと考えて月白を解くと言って、攻撃の手は緩めない。
「次の舞・白漣（つぎのまい はくれん）」
　刀で地面を二箇所突き、そこを起点に巨大な凍気を雪崩のように放出して敵を凍らせる技。それが発動する前に織姫が動いた。
「四天抗盾（してんこうしゅ）！」
　今度も形は三角錐だが横向きで頂点はルキアの方に向けられ、まるで槍の穂先のようであり織姫は前屈みになって今にも走り出そうとしていた。
「――まさか」
　ルキアは織姫の攻撃が予想出来たが白漣は発動してし、雪崩のような凍気が彼女へ襲い掛かり、瞬く間に織姫の姿は呑み込まれた。
　しかし、すぐに凍気の雪崩は四天抗盾に裂かれながら織姫は飛廉脚で突進。そのまま技後硬直でとっさに動けないルキアに直撃。さらに追い打ちと四天抗盾の能力であるカウンターが炸裂して再びルキアを後方に吹き飛ばした。
「凄いぞ、井上。見事な攻撃だ」
　地面に転がる事なく着地したルキアは、織姫の後衛ながら前に出る度胸に感嘆した。
「えへへ♪」
　褒められた織姫は照れ笑いをした。
「次からは火力と速度を上げるぞ！」
「うんっ」

[109 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/27(水) 17:03:41]

展開ダイス

1.京楽＆浦原　2.織姫＆バンビエッタ　3.一心vs卍解・一護（精神世界）4.バンビーズ

dice1d4=2 (2)

3の場合

黒崎一心（㏋150）　戦闘力107　dice3d112=42 84 30 (156)

黒崎一護（㏋150）　戦闘力95（+30卍解補正込み）　dice3d100=49 50 52 (151)

>>107　織姫が戦う展開になるかどうか怪しいですけどね。あるとしたらウルキオラに誘拐される時ですが、原作の状況じゃあ難しいよね？　瀞霊廷で修行しているわけじゃないですし。

[110 二次元好きの匿名さん 23/12/28(木) 01:03:07]

保守

[111 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/28(木) 01:27:34]

「は、へっ……へっ、いしゅん！！」
「風邪でも引いた？　うつすのは勘弁してよ」
「う、うん。気を付ける」
　風邪なら回復術でなかった事にすればいいのにと、バンビエッタは朽木ルキアとの模擬戦後の井上織姫が入れた紅茶を飲む。
「それで相談って？」
「あのね。アンナちゃんの精神体をあたしの中に入ってほしいの」
「え、何で？」
　織姫の珍しい頼みに、バンビエッタは小首を傾げる。すでに飛廉脚を会得して、あとは練度を上げるのみ。今さら精神体を入れても何のメリットもない。
「実はね、涅さんたちと戦った時と今の盾舜六花の手応えが少し違うの。具体的にはうまく言えないけど」
「…………あ～、多分感情の違いじゃない？　あたし、あの時あんたの精神に干渉していたから、そうじゃなきゃ人体切断をやろうと思わなかったでしょ？」
　その気はなくとも精神体は精神に変わりないので、侵入対象の精神に影響（多少）を与えてしまう。意図して精神に干渉する事は肉体操作・能力干渉よりも容易で、バンビエッタはそれを仲間を狂死させる事でコツも掴んでいた。
「そっか…………うん、やっぱりアンナちゃんの精神体を入れてほしい」
「――だから理由は？」
　明らかに織姫らしくない思考に、バンビエッタはすでに風邪を引いて熱があるのではないかと疑う。
「実は――」
　織姫は正直に盾舜六花の大技と殺意の心について話す。もちろん、浦原と交わした秘め事はバンビエッタであろうと伏せた。
「ふーん、存在の拒絶……だから精神体の補助で強制的に対象への強い殺意を抱きたいと――そもそも回復役のあんたにそれ必要？　明らかに自衛の範疇を超えているわよ」
「ひ、必要だよ！　……きっと」
　すぐに何か隠していると悟るバンビエッタだが、ひとまず様子見と望み通りに彼女の精神世界に精神体を侵入させる事にした。
「あ……」
　そのままバンビエッタは織姫の額に手を伸ばし、精神体を入れるついでに彼女の体温も確かめる。
「――気持ち熱い気がする。これ風邪の引き始めじゃないの？」
「そうかなぁ、自分だと判らないや。えへへ」
「そう……一護に看病させようと思ったけど、気のせいじゃしょうがないわね」
「――あ、やっぱり熱がある気がするな～！　もう帰るね！」
　急に立ち上がった織姫はすぐに浦原商店から去り、「現金な奴」とバンビエッタの呟きが耳に届く事はなかった。

[112 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/28(木) 01:27:56]

展開ダイス

1.黒崎家（京楽＆一心）　2.織姫＆一護　3.バンビーズ　4.バンビエッタ＆チャド

dice1d4=1 (1)

[113 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/28(木) 11:47:10]

　平日の暇なクロサキ医院に来客があった。
「……粗茶ですが」
「いやー悪いね、いきなり押しかけちゃって」
　京楽春水は出された――来客用の高めの――お茶を啜る。『仮面の軍勢（ヴァイザード）』との接触を終えて、彼は平子・鳳橋・六車の三名を護廷十三隊隊長に復隊させても問題なしと判断し、彼らと共に尸魂界へ帰る前に失踪していた黒崎一心に会いに来ていた。
「いえ、京楽さんもお元気そうで」
「……そう警戒しなくてもいいよ。ボクは君も尸魂界に連れて行こうとは考えちゃいない、山じいにも話す気はないし」
　浮竹には伝えるけど、と京楽は心の中で付け足す。
「そうですか」
　内心では連れ戻される覚悟をしていた一心は、京楽の発言に安堵の溜息を漏らす。
　五大貴族の一角であった『志波家』没落への最後の一撃は、間違いなく志波一心の失踪と思う京楽であるが、それを本人に告げても恐らく志波家の復権に意欲はないと思い、口を噤む。
「それにしても、歳を取る義骸かぁ。浦原元隊長も凄いものを作るんだ」
「まあ、完全に人間になって霊体も義骸と同じ外見にはなりますが。現世で生きる分には困らないです」
　二十年を振り返る一心と対照的に、京楽は浦原喜助は平子たちとの接触は最低限に留めていたから、彼らに歳を取る義骸を渡せなかったのかと思った。
「ところで一心くん。藍染との戦いには？」
「参戦はします。ですが、それは――」
「――ボクらが負けた後かい？」
　京楽は先に一心が言おうとした言葉を口にする。先に自分の言葉を言われ、一心は素直に頭を下げる。
「すいません」
「謝る必要はないよ。君の立場なら、それしかない。きっと浦原商店もそのつもりだね」
　戦える人数は多い方がいいし、あとに託せる相手がいるだけでも気持ちは楽になる。と京楽は思いながらお茶を啜る。
「……ボクら隊長格は惣右介くんの鏡花水月から逃れるのが難しい状況だ。きっと、一護くんにも頼る事になるだろうね。こっちこそ、すまない」
「うちは放任主義なんで、一護のやりたいようにやらせます」
　娘には過保護のくせに、とバンビエッタがこの場にいればそう呟いただろう。
「負けるにしても、惣右介くん以外の敵はしっかりと倒しておくさ……さて、現世に長居すると山じいに叱られるから、帰るよ」
「お疲れ様です。今度はうちの娘たちの自慢を――」
「あー……うん、楽しみにしているよ」

[114 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/28(木) 11:47:45]

展開ダイス　＊そろそろ虚圏に行こうと思います。

1.織姫誘拐後　2.織姫誘拐当日

dice1d2=2 (2)

1の場合

1.バンビエッタ＆たつき　2.雨竜＆チャド　3.浦原喜助

dice1d3=2 (2)

2の場合

1.虚夜宮　2.ルキア＆恋次　3.バンビエッタ　4.一護＆ひよ里

dice1d4=1 (1)

[115 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/28(木) 21:30:07]

　虚夜宮、藍染惣右介は一人椅子に座し、横に置かれたテーブル上にある浦原作の崩玉を見つめていた。
「そろそろか」
　護廷十三隊最大戦力の山本國重への対抗策も整い、あとは重霊地と十万の魂魄を生贄に霊王宮へ繋がる王鍵を作るだけ。
　主力の『十刃』は全て最上級大虚で揃える事は出来なかったが、時間をかけ過ぎて瀞霊廷側の準備を整えさせるくらいなら現状が最善と判断したからこそ、最後の戯れ程度の仕掛けとなる撒き餌を連れて来るように破面たちに命じた。
「……どちちが生き残るかな」
　藍染は懐から自作の崩玉を取り出しテーブル上に置く。それは市丸ギンが仲間になる前より作られ、偶然にも形状・色共に浦原作と同一だが、大きさは藍染作の方がやや大きかった。
　彼は自分の崩玉を指先で転がし、浦原作の崩玉へとぶつけた――崩玉と崩玉の激突。それによって崩玉に何が起こるかは藍染はもちろん浦原にも予測が出来ない。
「――ほう」
　接触で互いを認識したのか、二つの崩玉は接触箇所から喰い合いが始まった。破壊不可だった浦原の崩玉の表面にひびが走る、同じように藍染の崩玉にも細かい亀裂が入る。まるでもう一人の自分がこの世に存在する事が許せないように見えた。
「…………」
　テーブル上の喰い合いを眺めていた藍染は瞼を閉じる。
　どちらの崩玉が残ったにせよ、主となるのは自分であると決まっている。バキビキッと硬質の物体がひび割れる音を聴きながら、藍染は王鍵創造の前にするべき事を確認する。
　黒崎一護、死神と滅却師の間の子――彼を構築する全てを喰らう事で、自分に欠けている霊王の資格を得る必要があるため、最悪死体でもいい。しかし、潜在能力は完全に未知数の脅威。
　浦原喜助、唯一自分の頭脳を超える死神――確実に何かしらの対抗策を用意しているだろう。その全てに対応出来なくとも、彼が出てくる前にそれらを尽く打ち破る力を得ればいい。
　黒崎アンナ、素性不明の滅却師――実力は隊長格相当ながら、魂魄あるいは精神に強く干渉する能力は実力差を覆す可能性がある。手の内も不明の不確定要素。
「…………」
　亀裂音がピタリと止み、藍染はゆっくりと瞼を開ける。テーブル上には崩玉は一つしか残ってなかった。位置・大きさから、藍染は自分の崩玉が生き残ったのだと気付く。
　これで崩玉はこの世に一つだけとなり、藍染は崩玉を掴み微笑を浮かべた。

[116 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/28(木) 21:30:27]

展開ダイス

1.ルキア＆車谷　2.日番谷＆一心　3.一護＆浦原　4.バンビエッタ

dice1d4=1 (1)

[117 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 08:35:19]

この色々計算済みだけど所々脳筋思考

[118 二次元好きの匿名さん 23/12/29(金) 09:14:25]

ここでイモ山さん登場かあ

[119 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/29(金) 12:59:18]

　死神姿の朽木ルキアは、橋の下で土下座していた。
「車谷殿！　本当に申し訳ない！」
「いやいや！　頭を上げてくれ、朽木女史！」
　四大貴族『朽木家』の養女であるルキアに土下座される事に、彼女と同じ十三番隊の車谷善之助は大慌てで頭を上げさせようとする。
「本来であれば、現世に来たその日に会うするべきだったというのに。私とした事が今の今まで車谷殿の事を失念しておりました！　誠に申し訳ない！」
　現世での担当死神の交代が行われば、必然的に引継ぎが行われる。ルキアの場合は藍染惣右介の策略もあって、強制的に罪人として尸魂界へ帰る事になったため引き継ぎは出来なかったが、疑いも晴れて別件で再び現世に来たのなら、その日に会うのが筋というもの。
　それをルキアはひと月もの間、車谷に会わないまま現世で過ごしたのは真面目な性格の彼女からすれば、仲間に対する非常に不誠実な行いでしかなかった。
　だから、深い謝罪の意を込めて車谷に土下座していたのだった。
「朽木女史も色々あって忙しかったのは理解しているから！　だから頭を上げてくれ～！！」
「ゆ、許してくれるのですか」
「そもそも、怒ってないから！　ま、まあ、隊舎でのんびりしていたらいきなり現世で虚退治やれと選ばれた時は、なんで俺がと思いながらも――」
「――申し訳ありませんでした！」
「だから、これ以上頭を下げないでくれ～！！」
　朽木ってこんなに面倒くさい奴だったのかと思いながら、車谷はルキアの頭を掴んで動きを止めた。
　そこでルキアの伝令神機が鳴る。
「この反応は……破面（アランカル）。それも四体だと……！」
「え～！？」
　車谷は画面を見たルキアの発言に驚く。彼は破面たちの霊圧はその肌で感じ取っており、自分とは月とスッポン並の霊圧差を前に隠れてやり過ごすしかなかった。
「お、俺は……」
「――我々も参りましょう！　車谷殿！」
「え～～！！？？」
　ルキアは先遣隊として破面に挑む事を決め、それに自分も加わる事に車谷は絶叫した。
「待て待て！　朽木女史！　本気か！？」
「当然です！　空座町の担当死神が、虚との戦いに参戦するのは当然ですっ」
「くぅ～」
　ルキアの正論に何も言えない車谷は、犬のように鳴くしかなかった。
「さあ、我々は別行動をしている奴を追いましょう！」
「くぅぅぅ～！」
　車谷の襟首を掴み、ルキアは空を駆け敵の追跡を始めた。

[120 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/29(金) 12:59:42]

展開ダイス

1.黒崎一心　2.バンビエッタ　3.雨竜＆織姫　4.一護vsグリムジョー

dice1d4=3 (3)

4の場合

黒崎一護の戦闘力dice1d100=85 (85)

＊最低値70

片腕・グリムジョーの戦闘力dice1d100=65 (65)　+50（十刃補正）

＊最低値55

>>117　策を読んだとしても、それを打ち破るパワーがないとダメですから。それに破面編終盤の藍染は脳筋の気配を感じましたからその兆候という事で。

>>118　役に立てるかな？

[121 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/29(金) 23:38:37]

　この霊圧は……破面（アランカル）。
　授業中の石田雨竜は唐突に出現した霊圧に反応し、自然と井上織姫の方に向く。彼女もその霊圧に気付いたようで、雨竜に小さく頷く。
　雨竜はどう動くか思案する。滅却師である以上、死神と虚の戦いに介入するか……破面側の王鍵創造の前準備となる来襲が目的なら、戦いに加わる気だった。
「先生！　気分が悪いので保健室に行ってきます！！」
　雨竜が悩んでいる間に、織姫は授業を抜けて早々に教室を出て行ってしまった。
「っ、トイレに行ってきます！」
　彼女一人で行かせる事は危ないと思った雨竜も違う理由で教室を出て、急いで彼女を追った。
「井上さん！　僕も一緒に行くよ！」
「――うん、ありがとう、石田くん！」
　裏門から学校の外へ出た二人は、先遣隊対破面たちの戦闘が始まった方角へと走り出した。
「……井上さん、先に言っておく。僕は必要以上に死神たちへ加勢する気はない。あくまで君を護るために同行しているだけだ」
　理由を付けてもちゃんと協力してくれる雨竜を知っている織姫は、雨竜に笑顔を向ける。
「アンナちゃんは……来ないみたいだね」
　雨竜とは対照的に、校舎内から動かないバンビエッタに織姫は内心でちょっとがっかりする。
「――構わないよ。敵が今出現しているだけとは限らない。伏兵や後続が来る可能性も考慮すれば、黒崎さんの選択も悪くない」
「あ……」
　雨竜の説明に、織姫は目から鱗が落ちたような表情をする。
「そっか、そういう考えもしないとダメだよね」
　反省する織姫に雨竜は優しく微笑み口を開く――。

　その考慮をしたのなら、自分に向けられる可能性も考えるべきだ。

「「！？」」
　雨竜のフォローが入る前に若い声が聴こえた直後、二人が進む先に亀裂が入ると口が開くように穴が開き、一体の破面が現世に降り立った。
　角が生えた仮面の名残を左頭部に被る、黒髪緑眼に白い肌を持つ痩身の男――ウルキオラ・シファー。ヤミーと共に現世へやって来た破面の成体で、織姫とチャドを「ゴミ」と断じた。
「女、俺について――」
　織姫を視界に捉えたウルキオラが話しかける途中で、雨竜は矢を放ちその言葉を遮った。
「悪いが、それは認められない」
「……そうか」
　冷淡な返答をしたウルキオラはゆるりとした動きで片手を上げ、雨竜は次の矢を射った――。

[122 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/29(金) 23:39:05]

展開ダイス

1.一護vsグリムジョー　2.黒崎一心　3.バンビエッタ　4.ルキア＆車谷

dice1d4=1 (1)

1の場合

黒崎一護の戦闘力dice1d100=58 (58)

＊最低値70

片腕・グリムジョーの戦闘力dice1d100=12 (12)　+50（十刃補正）

＊最低値55

[123 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/29(金) 23:42:52]

黒崎一護（㏋150）　戦闘力70　dice3d100=67 67 26 (160)

グリムジョー（㏋150）　戦闘力105　dice3d135=110 34 18 (162)

[124 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/30(土) 11:24:51]

　ウルキオラが現世に姿を現す前。
　黒澤一護とグリムジョー・ジャガージャックの戦闘は、空の上で行われていた。
「どうした、死神！　お得意の卍解を使わねえのか！」
「くっ」
　端正な顔立ちを歪ませ、水浅葱色の髪を揺らしながらグリムジョーは片手で斬魄刀を振るい一護を挑発する。先の独断先行による部下の敗死への罰として、東仙要に片腕を奪われつつも一護に攻勢を取り続けていた。
　虚化を使えば、瞬間的にグリムジョーを圧倒的出来るものの時間切れになれば、こっちが蹂躙される事になり卍解なら速度は並びものの前回の戦いを踏まえれば、黒い月牙天衝以外で有効打は与える事は出来ない事は自覚していた。
「卍解しねえなら、さっさと終わらせるぞ！」
　野獣の咆哮めいた圧のある怒声で、グリムジョーは斬魄刀で横薙ぎにしようと腕を伸ばしたところで一護が瞬歩で接近してグリムジョーの腕を足で止める。
「！！」
「――月牙天衝！！」
　一護は月牙天衝を帯びた斬撃をグリムジョーに振り下ろす。破面の皮膚そのものが鎧のような硬度でも、ゼロ距離で完全に防げるはずがない。
　炸裂する月牙に確かな手ごたえを感じる一護は、粉煙に包まれたグリムジョーから距離を取り構える。
「ちッ」
「――効かねぇな、死神！」
　月牙の直撃を受けたというのに、粉煙から出て来たグリムジョーは平然と姿を見せて一護に凶暴な笑みを見せる。
「……額から血が流れているじゃねえか、痩せ我慢すんなよ」
「あぁ？　こんな傷はなぁ、俺には擦り傷なんだよ！」
　宙を蹴りグリムジョーは間合いを詰めて、一護に飛び蹴りを放つ――それを斬魄刀で受け止める一護に、グリムジョーは蹴りの連撃を繰り出しながら器用に斬魄刀を鞘に納める。
「オラッ！！」
「！？」
　グリムジョーは空いた手で拳を作り霊圧を込めて一護へ突き出す。超近距離の虚弾（バラ）で一護の頭蓋骨を砕こうとしたが、喧嘩で培った勘から一護は虚弾が放たれる前に瞬歩でその場から離れてみせる。
「――チッ、勘の良い野郎だな」
「てめえの攻撃が鈍いんだよ、グリムジョー」
「あ？」
　一護の挑発に殺気を飛ばしながら、グリムジョーは拳を解き斬魄刀を再び鞘から引き抜いたところでウルキオラの霊圧を微かに感じ取る。
「……気に食わねぇ」
　ウルキオラのための陽動として働かされる事に、グリムジョーは不満でしかなかった。

[125 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/30(土) 11:25:21]

黒崎一護（㏋150）　戦闘力100（+30卍解補正込み）　dice3d105=20 78 57 (155)

グリムジョー（㏋124）　戦闘力105　dice3d110=53 53 45 (151)

[126 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/30(土) 11:26:34]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

黒崎一護（㏋150）　戦闘力100（+30卍解補正込み）　dice1d100=33 (33)

グリムジョー（㏋124）　戦闘力105　dice1d100=41 (41)

[127 二次元好きの匿名さん 23/12/30(土) 22:01:47]

保守

[128 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/31(日) 00:45:57]

「月牙ッ、天衝ッッ！」
「はっ、効かねえと言ってんだろうが！！」
　卍解をした一護は月牙天衝をグリムジョーに放つも、彼は片腕の掌から虚閃（セロ）を撃ち相殺。そのまま一護へ突撃しながら回し蹴りを繰り出す。それを一護は斬魄刀で蹴りを受け止めるも、衝撃に後方へ飛ばされる。
「月牙――！」
「遅えぞ！」
　一護はカウンターの月牙を放つ前にグリムジョーは彼の頭上へ移動しており、縦回転しながら踵落としを繰り出した。
「ぅぐ――っ！」
　その攻撃は一護の肩に直撃、高速で垂直落下し数十メートル下の地面へと叩き付けられた。
「ハハハッ！」
「くそ……」
　コンクリートの地面に叩き付けられ、よろめきながら立ち上がる一護は高笑いするグリムジョーを見上げる。
　このままだと前回の二の舞いになると気付き、一護は虚化による短期決着に賭けるしかないと思っていたところで気付く。
「――この霊圧、石田？」
　一護は学校方面から微かに石田雨竜の霊圧を感じている事に気付く、彼は学校にも破面が来た方と考え、最悪の予想をして表情がこわばる。
「グリムジョー！　お前ら学校の方にも！！」
「あ？　学校だぁ……？」
　地上からの一護の叫びにグリムジョーは学校の方向に視線を向けて、ウルキオラの霊圧に気付かれたと思った。
「遊んでいるんじゃねえぞ……っ！」
　自分に陽動をさせるウルキオラに対して苛立ちを隠せないグリムジョーの前に、険しい表情をした一護が瞬歩で出現し斬魄刀を全速で振り下ろす。
「ハッ、随分と必死になったじゃねえか。死神！」
「うるせえ！　月牙――」
「――見飽きてんだよ！」
　グリムジョーは速射砲の如く鋭い拳を突き出して一護の顔面を殴り、月牙を不発にさせ流れるように強烈な垂直蹴りを一護の顎にあてた。
「おらっ！　喰らっとけ！」
　グリムジョーはさらに虚弾を一護の腹へ打ち込み、彼は再び地上へと落として行く。
　一護を追い地面に降り立った不機嫌顔のグリムジョーは、塵煙の中にいる一護へ平然と近づく。
「！？」
　突如、塵煙から霊圧が吹きすさび、煙が晴れると一護の顔には虚の仮面が付けられグリムジョーはそれに驚愕した。
「な、なんだよ。そりゃあ……！」
「わりぃな、速攻で終わらせてもらうぜ」

[129 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/31(日) 00:47:26]

展開ダイス

1.バンビエッタ　2.一護vsグリムジョー（戦闘）3.浦原＆一心　4.ルキア＆車谷

dice1d4=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします。

2の場合

黒崎一護（㏋105）戦闘力193（+30卍解補正、+93虚化補正）dice3d200=11 29 83 (123)

グリムジョー（㏋124）　戦闘力105　dice3d112=37 76 59 (172)

[130 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/31(日) 00:49:15]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

黒崎一護（㏋150）　戦闘力193（+30卍解、+93虚化補正込み）dice1d100=33 (33)

グリムジョー（㏋124）　戦闘力105　dice1d100=26 (26)

[131 二次元好きの匿名さん 23/12/31(日) 11:40:32]

死神に加担する訳では無いからアンナが石田を助けに行けるがどうするのか

[132 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/31(日) 17:10:18]

「死神が、俺たちの面を付けているんじゃねえぞ！！」
　グリムジョーは地面を陥没させる脚力で、雰囲気が変化した一護に突撃する。
　一護は無言で黒い月牙天衝を放つ。
「――ッツ！」
　野生の勘か相殺は無理と瞬時に判断したグリムジョーは垂直に跳び上がり、迫る黒い月牙を回避する。
「うおぁぁああッ！！」
「！？」
　跳び上がったグリムジョーの頭上から一護が斬魄刀を振り下ろし追撃。
「月牙天衝！！」
　グリムジョーは鍔迫り合い状態からの黒い月牙に呑まれる。超高火力になった一撃は周囲も破壊してしまったが、今の一護にはそれらを気にしている余裕はなかった。
　発生した塵煙の中からグリムジョーは空に向かって飛び出し、虚化状態の一護から距離を取った。
「クソがっ！　なんだあの仮面は！」
　霊圧を全開にして月牙天衝のダメージを最小に抑えつつも苛立ちを隠せないグリムジョーは、一護の霊圧を探った瞬間にその場で屈んだ刹那、一護の月牙が頭上を通り過ぎた。
「ウォォラ！！」
　振り返るグリムジョーは、視界に一護を捉えると前傾姿勢で四足獣の如く猛進する。
　それに応えるように一護も駆け出し、全力で迎え撃つ、
「う、ォォおお！」
　二連続の黒い月牙天衝を放ちながら一護は瞬歩で、グリムジョーの視界から掻き消える。
　迫る二つの黒い月牙にグリムジョーは宙でスライディングで回避し、二発目は跳び越えて避けてみせる。
「おおっ！」
　その隙を待っていたかのように一護が裂帛と共に斬魄刀を強く振り下ろす。
「うぐぐ……」
　グリムジョーは片腕を伸ばして、完全に刃が振り落ちる前に斬魄刀の刀身を素手で掴んで勢いを殺し掌の皮膚が裂ける程度に留める。
　またゼロ距離の月牙を受けると察知したグリムジョーは、勢い良く一護に向かって頭突きをする。
「――オラ！」
　仮面がなければ額が裂けるような威力に一護の視界はぶれ、グリムジョーは手早く彼の腹を蹴り、刀身から手を放して黒腔（ガルガンタ）を開き現世から逃げた。
「…………くそ」
　グリムジョーが離脱した事で、仕留められなかった事を悔しく思いつつも虚化を解き、強い疲労感に襲われる。
「行かねえと」
　急ぎ呼吸を整えた一護は学校方面に向かうとした時、彼の頭上から虚閃が雷の如く落ちる。それを寸前で察知してかわした一護は憎たらしい表情で、はるか上空で佇むグリムジョーを睨み付けた。

[133 スレ主◆rhJ3hMLWbY 23/12/31(日) 17:10:46]

展開ダイス

1.石田雨竜＆井上織姫　2.黒崎一心　3.バンビエッタ　4.一護vsグリムジョー（戦闘）

dice1d4=2 (2)

＊同時進行なので、片方の描写がなくてもダメージが入るようにします

4の場合

黒崎一護（㏋105）戦闘力100（+30卍解補正）dice3d105=75 102 10 (187)

グリムジョー（㏋95）　戦闘力105　dice3d112=28 8 62 (98)

>>131　ダイスでバンビちゃんが当たれば書けるのですが。

[134 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 01:03:38]

新年・着物姿のバンビちゃん。

[135 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 01:38:58]

　破面と死神の戦闘が行われる中、黒崎一心は午後から休診なので後片付けをしていた。
「大丈夫か、あいつら……」
　高等学校の方角で戦闘が起きていると判る一心だが、彼らの戦いに首を突っ込む気はなかった。藍染惣右介が王鍵創造に動き出したと考えながらも、数が妙に少ない事が気になっていた。
「どうっすかな」
　戦況が判らない上に浦原喜助からの連絡もないため、勝手に動いていいものかと悩んでいると彼の携帯電話が鳴った。
「……学校？」
　連絡してきたのは高等学校からで、何事かと電話に出た。
「はい、黒崎です……ああ、どうも。こんにちわ……ぇ？　うちのが？　はい。大丈夫です。では、これから行きますので――お手数をおかけします」
　一心は電話を切ると、溜息を吐く。通話相手は黒崎アンナ（バンビエッタ）の担任、授業中に気分が悪くなり保健室で休むも体調が良くならず早退に決まるも、自力帰宅も難しいという事で保護者の一心が学校まで迎えに行く事となった。
「……わざとじゃないだろうな？」
　タイミング的に仮病の予感がしつつも、わざわざ仮病の必要があるのか本当に自分の手助けが必要な状況なのか、色々気になった一心は素直に迎えへ行こうと決めた。
　車はないのでタクシーか自転車で行く事になるが、自転車は本当に体調不良だったのなら危険でしかないため、タクシーを呼ぶ事にした――。
「学校なんて入学式の時に来た以来か……」
　タクシーで校門前まで来た一心は、校舎を見上げてから校舎へと向かう。保健室の場所はちゃんと分かっていた一心は、来客用のスリッパを履いて一階の保健室へと歩いて行った。
「おーい、迎えに来たぞ」
　保健室の扉を開けた一心が呼びかけるも、誰の返答もない。保健医もいないので連れ出す事も出来ず、部屋へ入るとカーテンに囲まれたベッドへ歩く。
　静かにカーテンを開くと、バンビエッタが気だるそうにベッドに寝転がっていた。
「返事しろよ」
「……だるい。気分悪い、気力ないの」
　本当に体調不良と判り、一心は生理かと予想しつつ乱れた着衣を直してやろうと触れた時、霊力を扱った事がある者にしか判らない異常に気付いた。
　霊力の乱れ方が尋常ではない。まるで大雨で氾濫した川のように、バンビエッタの霊力は体内で暴れていたからだ。
「おいおい、何があった」
　一心は浦原商店に運ぶ事を即決、このまま彼女を連れ出す事にした。

[136 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 01:39:27]

展開ダイス

1.日番谷冬獅郎　2.石田雨竜＆井上織姫　3.一護vsグリムジョー（戦闘）　4.浦原喜助

dice1d4=4 (4)

＊同時進行なので、描写がなくてもダメージが入るようにします

3の場合

黒崎一護（㏋97）戦闘力100（+30卍解補正）dice3d105=31 37 103 (171)

グリムジョー（㏋95）　戦闘力105　dice3d112=42 20 53 (115)

[137 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 01:58:41]

体調不良は崩玉の食い合いの影響かな？

[138 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 01:59:34]

アンナに関しては崩玉案件かな？

[139 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 13:24:10]

「ふぅー、まだまだ改良の必要ありッスね」
　浦原喜助は茶渡泰虎の修行で消耗した阿散井恋次の代わりに前線へ出て、破面のヤミーと交戦していた。
　今は霊圧を抑えて携帯用の義骸相手に虚弾（バラ）を連射しているヤミーの攻撃を分析しながら、木陰で一休みをしている最中だった。
　戦況は芳しくない。
　ヤミーはともかく、先遣隊が相手している小柄な少年姿の破面は卍解相当の『帰刃（レスレクレシオン）』を行い多人数戦向きの形態に変化、彼らを一人で相手にしている。そして、完全野放し状態の金髪の少年姿の破面は野生児のように蝶を追っていた。
「――おや、誰スかね？」
　携帯電話の振動が起き、浦原は相手も確認せず電話に出る。
「はい、アタシッス。おや、一心サン、珍しいッスね、そちらからお電話なんて……うん？　アンナサンが……ふむふむ、そうなんスか…………残念ですが、今は抜けられないですね。え、電話に出られるなら余裕があるのに？　いえいえ、人数というか――あ、心サンこっちに来ません？　アタシと交代――来てくれます？　では、お待ちしてます」
　浦原は一心との通話を切り、ヤミーの背を見ながら思案する。
　黒崎アンナ（バンビエッタ）の不調、破面たちの来襲と同時に起きた出来事に藍染惣右介が崩玉に何か大きな事をした結果の反動が、彼女に来たのではないかと推測する。
　どんな事をしても破壊が出来なかった崩玉に、何をすればどんな反応があったか、当時の自分は何の検証をしなかったか、昔の記憶を掘り返しながら浦原は交代に来る一心を待つ。
「…………まさか」
　先遣隊が全員小柄な少年姿の破面に捕まった頃、浦原はある可能性に至った。
　藍染が十二番隊隊舎研究棟に隠していた資料から崩玉を作り、それを自分の崩玉にぶつけた……その影響が、彼女に不調として出てきたと想像する。
「早く来て下さいよ。一心サン」
　ヤミーがそろそろ囮に気付きそうだったので、分析を終えた浦原は呟きつつ攻勢に出ようと決めた。
「――浦原」
「おや、なかなかのタイミングです」
　今にも宙へ向かおうとした所で、死神姿の一心が姿を見せた。
「戦況は見た通りッス。簡潔に敵さんの技の説明を――」
「いらねえ。俺は勘で掴むタイプなんだよ」
「――そうッスか。それでは、あとはお願いします」
「おう、お前もな」
　彼は一心と交代すると駆け出し、浦原商店へと戻って行った。

[140 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 13:24:31]

展開ダイス

1.バンビエッタ　2.仮面の軍勢　3.ウルキオラ　4.恋次＆茶渡泰虎

dice1d4=1 (1)

＊同時進行なので、描写がなくても一護vsグリムジョーのダメージが入るようにします

黒崎一護（㏋77）戦闘力100（+30卍解補正）dice3d105=13 105 85 (203)

グリムジョー（㏋95）　戦闘力105　dice3d112=64 71 41 (176)

>>137

>>138

はい、体調不良は崩玉のせいです。

[141 二次元好きの匿名さん 24/01/01(月) 14:32:03]

一護が一つは戦闘力ダイスをミスしているのが歯がゆいですね

[142 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 21:28:38]

　浦原商店に預けられたバンビエッタの体調不良は続いていた。
　黒崎一心が気付いた通り、彼女の霊力は川の氾濫のように暴れ回り、それを抑えこもうとした事が不調の始まり。無論、原因が藍染惣右介の崩玉に浦原喜助の崩玉を喰わせた事だと微塵も思いついていない。
「気持ち悪い」
　風邪を引いたように体温も高いため汗を噴き、バンビエッタは握菱鉄裁が準備してくれた布団の上で制服を脱ぎ始める。誰が見ても横着して行儀が悪いと言われる行為をしながら、彼女はカーディガンを脱ぎ捨て汗を吸ったシャツの前ボタン、スカートの留め具も全て外して、素肌と下着を晒した。
「はぁー……」
　浦原と違い気遣いが出来る握菱は、彼女の近くに水差しとコップを用意したのでバンビエッタはそれをチビチビと飲んで体を内側から冷やそうとした。
「……もうなんなのよ」
　バンビエッタは愚痴をこぼし始める。自室なら下着姿になってそのまま寝られるのにと思いながら、霊的技術は名医のような手腕を持つ浦原の到着を待つしかない。
「……あ～イライラする」
　久しぶりに強い苛立ちを覚え、彼女は空になったコップを指でコツコツと叩き始め両脚をバタ足のように動かし始める。見えざる帝国に居た頃はここから物への八つ当たり、途中で解消が出来ないと仲間殺しまで発展していた。
「あーダメね。ダメ、自分の立場を考えなさいよ」
　昔の自分にならないように、彼女は頭を枕に何度も打ち付けて自制する。せっかく落ち着いた良い生活が出来て妹分や純粋な友達もいる、それら全てを失う行為をする事の愚かさはしっかりと火照った頭でも理解していた。
　何より、そんな愚行をすれば一心に自爆機能を発動させられて魂魄も残らずに死ぬ事となると解っていた。
「……遅いのよ」
　顔を枕に埋めながら、かなり小さい足音が聴こえすぐに浦原だと分かった。
「どーも、アンナサン。おやおや、お辛そうスね」
　襖が開き姿を見せた浦原は女子高生のだらしない姿には目もくれず、一番に彼女の体調を気にした。
「体温は三十九度近くありそうスね。恐らく原因は崩玉との繋がりでしょう……このままだと検査も出来ないので、研究室へ運びますね」
「……変な事するんじゃないわよ」
「しませんよ。さすがのアタシも場の空気は読みます」
「どーだが」
　浦原に横抱きされたみっともない姿のバンビエッタは、そのまま店の奥へ運ばれて行った。

[143 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 21:28:58]

展開ダイス

1.仮面の軍勢　2.雨竜＆織姫　3.ルキア＆車谷　4.ウルキオラ

dice1d4=2 (2)

＊同時進行なので描写がなくても、一護vsグリムジョーのダメージが入るようにします。

＊4の場合、この戦い全体が終わります。

1の場合

黒崎一護（㏋36）戦闘力100（+30卍解補正）dice3d105=90 17 100 (207)

グリムジョー（㏋95）　戦闘力105　dice3d112=56 31 79 (166)

>>141　一護のダイスってどうも出目が悪い傾向にありますね、まあ原作通りですね。

[144 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 21:30:35]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

黒崎一護（㏋36）戦闘力100（+30卍解補正）dice1d100=1 (1)

グリムジョー（㏋95）　戦闘力105　dice1d100=10 (10)

[145 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/01(月) 21:43:40]

救済ダイス

一護の㏋10以下が確定したので、グリムジョーから離脱あるいは加勢があるかのダイスをします。

1.離脱　2.逃げられない（加勢）　dice1d2=1 (1)

2の場合　加勢は出目が一番高いところが来ます。

仮面の軍勢　dice1d100=99 (99)

ルキア＆車谷　dice1d100=10 (10)

握菱鉄裁　dice1d100=62 (62)　

恋次＆茶渡泰虎　dice1d100=94 (94)

[146 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 08:33:45]

侵入で出来た繋がりからこんな影響が出るか

[147 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/02(火) 10:46:36]

「……その辺で満足しろ」
　ウルキオラは荒く肩で息をする石田雨竜の姿を無機質な緑眼で捉え続け、ぼろぼろの雨竜に敗北を受け入れろと暗に伝えた。
「石田くん……っ」
　井上織姫は雨竜の背後で回復と防御を務めていたが、回復させてもあっという間に回復以上のダメージを負う事になり効果がほぼない。防御に至っては、全く役に立つ事が出来ないでいた。
「まだ、僕の弓は折れていないぞ」
「……いや、終わりだ」
　陽動役に連れて来た四体の破面たちをウルキオラなりに気を遣い、死神と戦わせたが何事にも限度というものがあった。
「終わり？　生憎、僕はまだ――！！」
　雨竜は痛む体を動かし、ウルキオラに弓矢を構えるよりも速くウルキオラは破面版の瞬歩『響転（ソニード）』で間合いを詰め、雨竜の胴へハイキックを放つ。
「――ッ」
　岩など紙切れの如く断つ蹴撃を雨竜は半歩引いて当たる寸前でかわし、即座に反撃の矢を放つ。
「その流れはもう見飽きているぞ」
　淡泊に呟いたウルキオラは、矢を肩に受けるも止まらず左拳を突き出して追撃する。
「――ぐっぶっ！」
　弓を盾にするも薄い板の如く砕かれ、拳は雨竜の腹に突き刺さり後方に吹き飛ばす。
「石田くん！？　双天――」
「――それも見飽きている」
　すぐに吹き飛ばされた雨竜を治療しようとした織姫にウルキオラは瞬時に接近、彼女の頬を軽く弾き双天帰盾を不発にさせる。
「女、大人しく俺について来い、でなければあの滅却師は死ぬ事になるぞ」
　藍染惣右介に謁見させるので織姫に必要以上の危害は与えたくないウルキオラは、雨竜の命を天秤に掛けさせる。
「僕はまだ……戦える」
　よろめき吐血しつつも立ち上がる雨竜をやはり力量差を理解出来ないゴミとウルキオラが思ったところで、奴が来た事に気付いた。
「――がっ！」
　雨竜の体は唐突にくの字に曲がり、そのまま塀を突き破った。
「――いつまでも遊んでんじゃねえよ、ウルキオラ」
「グリムジョー」
　一護と交戦していたはずのグリムジョーが、不満顔でウルキオラの前に現れた。
「黒崎一護はどうした？」
「あ？　逃げやがった」
　グリムジョーの発言に、ウルキオラはやはり奴も所詮はゴミだと思った。

[148 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/02(火) 10:46:59]

展開ダイス ＊織姫誘拐後になります。

1.石田家　2.黒崎一心＆山本國重　3.黒崎家　4.バンビエッタ＆浦原

dice1d4=1 (1)

>>146　バンビちゃんという自分よりも強い奴が傍に居続けているので、自分が負けてもアンナがいると思っている節があるので、原作一護よりもやや精神的に脆い部分がある気がします。あと単純にダイス運がよくないですね……織姫は原作織姫よりややアグレッシブ、雨竜とチャドは原作通りのつもりです。

[149 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 16:03:52]

>>148

今回のアンナの不調が長引いて頼れないと思ったらその精神的な脆さを克服する好機になるのだろうか

[150 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/02(火) 17:13:53]

　井上織姫が破面たちに誘拐された翌日、傍に居ながら彼女を奪われる失態を起こした石田雨竜は、父親が経営する総合病院の病室（個室）で強制入院させられていた。
　最低限の治療がされていたから生き延びる事が出来たと嫌いな父親に言われ、織姫が連れていかれる前に治療したのだと気付いた時には自分の未熟さを猛烈に恥じた。
「……くそ」
　戦いを振り返り、雨竜はまた自分を罵りながら枕を叩く。
「まるで駄々をこねる子供のようだな、雨竜」
「――竜弦っ」
　いつの間にか病室の扉を開けて、竜弦が呆れ顔で立っていた。彼の手には小さい紙袋が握られ、ベッドの方へと歩くと紙袋を息子の隣に置いた。
「……浦原喜助からだ」
「浦原さんから？」
　名前を出すだけでも嫌そうな竜弦の言葉に、雨竜は紙袋の中に手を入れて中身を出す。それは小瓶が一つあるだけだった。
「それを一時間置きに一錠ずつ飲めば、夜には痛みも引いて傷は癒えるそうだ。黒崎の子供が負傷した時にも使用したから効果は保証するなど、あの帽子め。医者の私にこんな怪しげな薬を……」
　ぶつくさと父親の浦原に対する愚痴を聞き流す雨竜は、小瓶のフタを開けて錠剤を飲み込む。
「それで、僕に何の用だ。まさか届け物を渡すだけじゃないだろ」
「……死神たちは、尸魂界に撤退したそうだ」
「！」
「藍染惣右介の手に井上織姫が堕ち、彼女の力で崩玉の覚醒が早まると判断したようだ」
　竜弦の言葉に雨竜は下唇を噛み締め、自分が彼女を守れなかったせいで空座町消滅の時期を早めてしまった、と彼はますます自責の念に駆られる。
「あんたはどうするんだ。藍染が王鍵を作るならこの町は――」
「――それはお前が気にする事ではない。雨竜、お前はどうする気だ？　その怪しげな薬で傷を治したとしても破面の力は強大だ」
　竜弦は内心でどうせお前の答えは決まっているのだと確信しつつも、息子に問いかけた。
「そんなの決まっている。僕一人でも井上さんを助けに向かう」
「そうか……」
　友達のために命を賭けて戦う事を選ぶ息子を誇らしく思いつつも、本音はやはり滅却師が死神と虚の戦いに首を突っ込むべきではないと思う竜弦だった。
「……浦原から言伝だ。今日から一週間後の深夜零時に虚圏の道を開くので参加者は準備を整えろ、確かに伝えたぞ」
　もう用はないと竜弦は、決意を固める息子を一瞥してから病室を去った。

[151 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/02(火) 17:14:15]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆浦原 2.茶渡泰虎＆四楓院夜一 3.黒崎家（一護＆一心） 4.虚夜宮

dice1d4=2 (2)

>>149　どうでしょうね。一護をバンビちゃんに頼らない男になるのは、彼女を虚圏へ行かせないルート（精神体も抜き）しかないですね。あとは戦闘時のダイス運を上げないと……。

[152 二次元好きの匿名さん 24/01/02(火) 20:45:28]

そういえば一護はアンナが積極的に死神側と協力しない理由を知らないだっけかまぁ何かあると察しているだろうが
なんだろうか環境的には原作より良くなっているのに(ダイス上仕方ないにしろ)あんまり成果が出てない一護、大丈夫かウルキオラやグリムジョーに勝てるのか

[153 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/03(水) 00:21:48]

「まだまだ反応が鈍い！　その体たらくで井上を助けに行けると思っておるのか！」
「ぐっ、く」
　四楓院夜一は茶渡泰虎に檄を飛ばしながら、猛烈な速度の拳打と蹴撃のコンビネーションを彼の肉体に叩き込む。
　彼は修行を重ねてきたのにそれを発揮する時に、消耗を理由に戦いには参加が出来なかった。それだけではなく大切な友達兼仲間を敵に奪われてしまった。仮に自分が戦線にいたとしても織姫を奪われなかったと確証などなかったが、それでも何か変化は与えれたのではないかと思って仕方がなかった。
　だから一週間後の虚圏への行く事を即決、今はその日のための調整を夜一と共にしていた。
「――シッ！」
　夜一の蹴撃がチャドの側頭部に直撃、脳を揺らされた彼はぐらりと体が傾くも持ち前の頑強とタフネスですぐに回復し、夜一に左拳のアッパーを放つも彼女は重さを持たない空気のように彼の拳の上に片足を乗せ、振り上げる勢いに乗って上空に舞い上がる。
「ゆくぞ茶渡！　しっかり受け止めてみせよ！　瞬閧！」
「ッツ！」
　宙を蹴り、夜一は一瞬だけ瞬閧を出して加速するや地上のチャドへ彗星の如く超高速の飛び蹴りを放った。
「――ヌン！！」
　それをチャドは逃げる素振りも見せず、真っ向から超速の蹴りを両手を重ねた即席盾で受け止めた。その衝撃波で周囲に土煙が舞いながら蹴りの威力でチャドの体は地面を削りながら勢いよく後方へ下がって行く。
「う、おおぁおぁ！！」
　チャドは雄叫びを上げながら、夜一の蹴りの勢いが減衰するまで堪える――そして起こる減衰の瞬間、彼は夜一の足を決して離さない覚悟で掴み反撃に転じようとするが、彼女もまた蹴りの勢いが落ちるのを待っていたのだ。
「うむ、よくぞ盾も出さずに儂の蹴りを受け止め堪えた。じゃが――これならどうじゃ」
　彼を褒めた夜一はあっさり掴まれた手から足を外してみせ、蛇のようにチャドの首周りに腕を絡め締め技を行う。いくら頑強でも気道を塞がれてしまえば気絶するしかない。
「……っ」
　チャドは夜一の腕を叩き、降参する。修行中と違い、この期間はコンディションの調整が目的なので無理してまで戦う必要がなかった。
「はぁ、はぁ、ふー……」
「茶渡よ。次からは両腕を解放して、儂に一撃を与えてみよ」
「……分かった」
　一週間でどこまで技術を完成させられるか、チャドは引き続き全霊で稽古に挑む。

[154 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/03(水) 00:22:20]

展開ダイス

1.虚夜宮　2.バンビエッタ＆浦原　 3.死神　4.黒崎家（一護＆一心）

dice1d4=1 (1)

3の場合

dice1d13=13 (13)　隊　dice1d2=2 (2)　1.隊長　2.副隊長

>>152　一護はバンビちゃんが積極的に協力しない本当の理由は今だに知りませんが、雨竜のように死神に対して何かしらの悪感情を抱えていると考えてはいます。　生活環境・修行環境的には原作より良いはずなんですけど、修行の成果が出せないのが辛いですね……。

[155 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/03(水) 11:18:16]

　虚夜宮。
「どうした、ギン」
　瞑想中でも藍染惣右介は、市丸ギンの接近に気付き切れ目を彼に向ける。相変わらず糸目の市丸は上官の視線にもどこ吹く風と平然と答える。
「お邪魔でした？　――藍染隊長、ウルキオラたちが全員帰還しました。ちゃんと旅禍の女の子連れて来ましたよ」
「――そうか」
　この時点で井上織姫の役目は半分以上終えた事になる。
　彼女の『事象の拒絶』という神の領域に踏み込む異能は稀有で利用価値はとても高い。黒崎一護同様、喰らう価値は少なからずあるのかもしれないと、藍染は考えながら椅子から立ち上がる。
「新しい同胞に挨拶をしないといけないな……ギン、彼女の服を用意してあげてくれ」
「ボクがですか？　あんまエッチなのは、思春期の女の子にはいかんやろうなー――で、藍染隊長。あの子、どれくらい生かすつもりなんです？」
　織姫の服を女性破面の誰に選ばせようと考えつつ、市丸は彼女を虚圏に連れて来た一番の理由である囮として期間を訊ねる。囮としての価値がないのなら、早々に餌を変える必要があるからだ。
「……戦いの傷を癒す時間を考慮すれば――最長十日で十分だ」
　旅禍たちの治療には浦原喜助が必ず対応すると確信している藍染は、十日という常識的には短い期間を井上織姫の命の期限と定めた。
「十日……分かりました。凝ったデザインにしないよう言うときます」
　市丸は立ち去り、藍染は謁見の間として用意した部屋へと歩いて行く。
「やはり、まだまだ追い込む必要があるな」
　ボソッと彼は呟く。
　黒崎一護と因縁が出来たグリムジョー。片腕を失い『十刃（エスパーダ）』の枠から外してもあえて陽動要員としてウルキオラに同行させたのは、黒崎一護の成長の糧にさせるためだった……結果は期待外れに終わったが、三度目の正直ということわざもある……それがダメなら、彼の妹たちを次の標的にするだけ。
「私の期待を裏切らないでほしいな」
　彼なら必ず仲間を連れて虚圏へ来ると確信する藍染は、十日の期限は彼のさらなる成長のきっかけを得る期間としても用意していた。
　謁見の間に入り、絶対者の自分を見せつけるために高い位置に置いた玉座へ腰を下ろす。
　肘掛けで頬杖をし余裕の微笑を浮かべながら眼下の破面たち、そして不安と緊張を混ぜた表情を見せる彼女に視線を向けて告げた。
「ようこそ、我等の城『虚夜宮（ラスノーチェス）』へ」

[156 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/03(水) 11:18:50]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆浦原　 2.死神　3.黒崎家（一護＆一心）

dice1d3=3 (3)

2の場合

dice1d13=13 (13)　隊　dice1d2=2 (2)　1.隊長　2.副隊長

[157 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/03(水) 21:22:01]

　黒崎一護は、自室で窓から外の景色を見ていた。
　だが表情は平静とはほど遠く悔しさと落胆を滲ませ、また体には包帯が巻かれ見るからに重症だった。
「クソ、何やってんだよ。俺は……」
　命惜しさからグリムジョーから逃げてしまった事を彼は強く恥じ、それが井上織姫を誘拐された原因ではないかと考え苦悶する。
　苦労して虚化も得ていたのに、それを活かす事が出来ないまま敵に押されてあげく逃走。負けた事がない人生ではなかったものの、生涯忘れる事が出来ないくらいの敗北の記憶となってしまった。
　だからと言ってこのまま仲間を敵に奪われたままにはいかない。必ず井上を取り戻す、一護はその覚悟だけはしっかりと決めていた。
「おーす一護、起きているか」
「親父」
　黒崎一心は扉を開けると、我が物顔で息子の部屋に入って来る。
「喜べ一護。これから一週間、父さんと一緒に山へ修行に行くぞ！」
「は？」
　唐突な一心からの提案に一護は茫然自失。突拍子も無い事をやる父親である事は解っていたが、今回は普段以上に酷いと思った。
「おい、ヒゲ。山だぁ？　遊子たちをどうするんだよ。それに仕事は？」
「うちの娘はアンナに任せれば大丈夫だ。一週間くらい休んでも困らねえよ、浦原の薬は残してあるんだろ？　さっさと準備しろよ」
　と言いながら一心は息子の洋服ダンスから服と下着を適当に引っ張り出してリュックに詰める。ついでに出番もないコンも連れて行く父親に、一護は声を上げる。
「待てよ！　勝手に決めんじゃねえ！」
　痛む体を我慢して、一護はベッドから立ち上がろうとしたが一心から鋭い声が飛ぶ。
「――じゃあ、どうするんだ。次は確実に勝てるのか？」
「ッツ」
「戦いに絶対はねえが、今のお前が奴らに勝てるのか？　少しでも勝率を上げる気はねえのか」
「あ、あるに決まっているだろ……」
　静かな父の圧に一護はたじろぎながらも強くなる意志はあると答える。山という人気の少ない場所での修行から、何か特別な事をするのだと一護は思った。
「じゃあ、さっさと準備しろ。半裸の息子よ」
「うっせーよ、一言余計なんだよ」
　一護は妹たちに見つからないように隠していた浦原から貰った錠剤を噛み砕き、気合いで修行の準備を始める。
「やだ～！　オレ関係ねえじゃん！」
　リュックから出ようとするコンの訴えは、黒崎親子に無視されたのは言うまでもない。

[158 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/03(水) 21:22:26]

展開ダイス

1.バンビーズ　2.バンビエッタ＆浦原　3.死神

dice1d3=2 (2)

3の場合

dice1d13=10 (10)　隊　dice1d2=1 (1)　1.隊長　2.副隊長

[159 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 03:08:51]

崩玉関連の不具合はあくまで一時的なものだったのか

[160 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/04(木) 13:14:43]

「どうスか、新しい義骸の感覚は？」
　浦原商店の研究室、浦原喜助は手術台の上で手術着姿のバンビエッタに質問した。
「新しいって、メンテナンスしたばかりなのに？」
「はい。皮膚や骨格は流用ですが、臓腑は完全に別物ッスよ。仮に値段を付けるとしたら――うん千万円スね」
　浦原の嘘か本当か判らない発言を怪しみ、仮に義骸代を請求されても断固払わないと心に決めたバンビエッタは、義骸の感触を確かめるように手足を動かしながら彼に質問する。
「以前と変わらず、脱着不可で自爆と追跡機能付きなんでしょ？」
「――ええまあ、脱着は竜弦サンのご依頼スから……自爆機能は一新、追跡精度も最新のGPSを参考に強化しました。その方が都合がいいスよね？」
「……そうね」
　『見えざる帝国』にお目こぼしされているのは、自分の命を死神側に握られかつ漏らす情報が侵攻にそれほど重要ではないものばかりだからだ。その二つのバランスが崩れたら、バンビエッタが粛清されるのは間違いなかった。
「あ、アンナサン。しばらく戦うのダメッスよ」
「は？　何でよ、織姫を助けに行くのに」
　思い出したように浦原から告げられた禁止事項に、バンビエッタは途端に不服の表情になる。一週間後には虚圏へ行く気だったからだ。
「その義骸は試作品としての面もあり、まだアナタの霊圧に馴染んでいません。馴染むまでに大量の霊力なり霊子を行使されると、義骸が故障して重大な問題を起こしかねません」
「馴染むまでに、一週間はかかるって事？」
「最低一週間スよ、その後にチェックさせて下さい。この事は一護サンを修行する一心サンにも伝えてあります」
「――あたし、留守番？」
　なんてこと、そうバンビエッタは思わずにいられなかったが、こんな嘘を吐いても浦原にメリットはないので真実と思うしかなかった。
「そうッスね……恐らくにはなりますが、瀞霊廷側も死神を複数人派遣し一護サンと合流させるでしょう。問題があるとすれば、それまでに彼らが生き残れるかですが」
「嫌な事を言うわね。織姫は一護たちを呼び込む餌でしょ？　藍染は入れ違うように空座町へ侵攻してくると思うけど……アレを発動させるの？」
　彼女の言うアレとは、空座町の四方に設置された山本総隊長からの依頼品のこと。
「ええ、手伝って下さいね。アンナサン、全員でやればすぐに完了します」
「はぁ～、はいはい。手伝うわよ」

[161 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/04(木) 13:15:23]

展開ダイス

1.死神　2.一護＆一心　3.バンビエッタ＆たつき　4.バンビーズ

dice1d4=4 (4)

1の場合

dice1d13=13 (13)　隊　dice1d2=2 (2)　1.隊長　2.副隊長　

バンビちゃんの魂魄が、藍染崩玉＆浦原崩玉と強く繋がっている影響で能力値が更新されます。

戦闘力 133　+dice1d10=7 (7)

霊力 83　+dice1d10=8 (8)

器用さ 86　+dice1d10=5 (5)

霊子操作 70　+dice1d10=2 (2)

静血装 43　+dice1d10=9 (9)

動血装 88　+dice1d10=8 (8)

聖文字の熟練度 5

>>159　はい、一時的でした。一日も経ては改善しますが受ける影響は倍になります。

[162 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 13:48:52]

バンビは空座町戦まで待機か、多分次戦はハンペンだよなぁ

[163 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 21:18:05]

いい感じに成長してきた
静血装の伸びの良さがありがたい

[164 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/04(木) 22:17:45]

　虚圏、虚夜宮から数百キロ離れた岩場に落雷が落ちた。
「よーし！　これで全滅だな！！　さっさと帰ろうぜ！」
　舞う砂で髪が傷つく事を嫌うキャンディスは、最後の雑魚破面を始末した事に喜びの声を上げた。
「キャンディちゃん、目的を忘れていると思うの」
「ハァー……ビッチ、オレらの目的はなんだ？　言ってみろ」
　リルトットは撤収しようとするキャンディスに、自分たちが虚圏に来た目的を訊ねる。
「そんなの、あいつの――あ～……やっちまった！」
　バンビーズが虚圏に来た目的は、新しい聖章騎士『E』に戦闘経験を積ませるため。そのために破面あるいは虚の巣を襲撃し、相応の実力がある奴を『E』と戦わせる予定だったのにキャンディスが残らず始末してしまった。
　また新しい巣を探すのも面倒で、場所によっては中級大虚（アジューカス）がいるので迂闊に襲撃は出来ない。今しがた全滅させた巣も観察して大丈夫と判断してから、全員で襲いかかった。
「また探すの面倒じゃん！」
「お前のせいだろ、ビッチ」
「うん、キャンディスちゃんの責任だと思うの」
「うっ、うるさい！　だいたい、あいつとジジはどこへ行ったんだよ！？」
　自分に非があると自覚するキャンディスは、『E』と一緒に行動するジゼルを探す動きをした。
「――あっち」
　ミニーニャが指差した方向に、キャンディスとリルトットは顔を向ける。ちょうどその方向から爆発音と光が起こり、その攻撃に巻き込まれてたジゼルが自分たちの方へ走って来るのが見えた。
「なあ、リル。あいつの聖文字の能力……前に見たのと違うぞ」
「そんなの見りゃ分かる。そういう能力なんだろ、ちゃんと扱えているのか？」
「可能性（The Eventuality）……」
　ミニーニャが聖章騎士『E』の聖文字を呟く。
「いや～、危うく死んじゃうところだったよ！」
　リルトットたちと合流して来たジゼルは命の危機と言うが、三人は全く心配していなかった。
「面倒みてやれよ、ジジ」
「え～ちゃんと見ているよー。明日はキャンディちゃんの番だからねっ」
「分かってるよ。でも、あいつ苦手なんだよなー」
　バンビーズは当番制にして、騎士団長から預けれられた彼女の世話をしていた。
「我慢しろよ、ビッチ。当番制を最初に言い出した過去を恨め」
　リルトットの指摘にぐうの音も出ないキャンディスは、無言で項垂れるしかなかった。

[165 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/04(木) 22:18:10]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆たつき　2.石田雨竜＆ひよ里　3.浦原＆チャド　4.コン＆一心

dice1d4=2 (2)

>>162　ハンペンか市丸の二択になるかもしれません。あるいはハンペンになる前から参入するかも。

>>163　今後は戦闘しなくてもダイスで、バンビちゃんが当たった時点で能力値が最大10上がる仕様になります。

[166 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 22:20:56]

雨竜とひよ里？
接点が謎の組み合わせが来たぞ

[168 二次元好きの匿名さん 24/01/04(木) 22:53:39]

Eの文字の次にVがある辺りグレミィが関わっている感があるなぁ
可能性か会話から察するに攻撃方法が変えられるタイプなのかなぁ

[169 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 07:05:30]

ダイスで選ばれる度にアンナが強化されるのは嬉しい
聖文字能力を発展させれば精神の操作を通り越して魂魄の干渉に至るやも知れない

[170 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/05(金) 13:37:48]

「おい、メガネ！　お前やる気あるんか！」
　『仮面の軍勢（ヴァイザード）』の地下拠点、虚の仮面を付けた猿柿ひよ里は始解した斬魄刀・馘大蛇(くびきりおろち)の峰を肩に乗せて、地面に伏して立とうとする石田雨竜を見下ろす。
　虚圏へ行くまでの期間、自主鍛錬だけでは限界があると竜弦が息子に紹介したのは藍染惣右介に怨みを持つ者たちだった。
　黒崎アンナ（バンビエッタ）と共に自分たちを夜襲して来た竜弦が息子を連れてやって来た時は、警戒した猿柿たちに「虚圏に行くまでの間、雨竜に稽古を付けろ」と言い放ちそれを皮切りに、論理的に言い負かした。
「……僕の名前は、雨竜だ」
　雨竜の主な稽古相手は猿柿になり、虚の仮面を付けてさらに始解した状態で彼を扱いていた。
「どーでもええわ。オラ！　さっさと起きろや！」
　休む暇はないと言わんばかりに、猿柿は斬魄刀を担いで雨竜に突撃。本気で彼の命を刈り取る気で、ノコギリ刃のようなギザギザの刀身を振り下ろした。
「――ッツ！」
　飛廉脚で前に跳び、寸前のところで斬撃を回避した雨竜は振り返ると同時に矢の連射で反撃する。
「効くかハゲ！」
　しかし、幅広の斬魄刀を盾にして矢を防ぎながら猿柿は、瞬歩で猛進。
「お前の攻撃、ちぃーとも怖くないわ！」
「うぐ――っ」
　斬魄刀を視界の前に置かれ、猿柿の姿を見失った雨竜の腹部へ食い込むような蹴りが刺さり、ボールのように蹴り飛ばされ、地面を転がる。
「はよ立てや！　ハゲメガネ！　虚圏に行くまで時間は少ないんや！　寝るのは死んだときにせえ！」
「……分かっているさ」
「ハッ、口先だけやな！　男やろ、根性見せぇ！」
　雨竜を焚き付けつつ、猿柿は瞬歩で近づき彼の腹部を蹴る。
「ぐっ」
「お前の矢にはなぁ、相手に対する殺意がない！　なんも込められておらん矢なんて怖ないんや！！」
「殺意……？」
「そうや、お前のオヤジに矢を向けられた時、背筋がゾクッと震えたわ……かわさんとアカンと強く思った。メガネ、お前が射るのはただの動く的やない。生き物や、それをきちんと理解しとるんか？」
「それは……」
　猿柿の問いに雨竜は答える事が出来なかった。放つ矢に何かを込めて敵に事など一度もなく、それでも十分な成果はあったが、それは本能のみで動く虚だけと悟った。
「お前は強さよりも精神修行が優先やな。はよ立て」
　めんどくさ、と猿柿はさらに呟く。

[171 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/05(金) 13:38:23]

展開ダイス

1.コン＆一心　2.浦原＆チャド　3.バンビエッタ＆黒崎遊子　4.死神

dice1d4=2 (2)

4の場合

dice1d13=12 (12)　隊　dice1d2=2 (2)　1.隊長　2.副隊長

>>168　Eの次にVがきたのは偶然ですね。攻撃については可変型で癖が強い感じにするつもりです。

>>169　どこまで強くなれるか判りませんが、育ってくれると嬉しいです。現段階でも肉体・能力・精神に干渉出来ているのに、魂魄まで干渉したとしても魂魄を破壊する以外に何か出来る事が思いつかないんですよね。

[173 二次元好きの匿名さん 24/01/05(金) 21:49:34]

>>171

魂魄に手を加えることができるようになったら行きつく先は無為転変かもしくは自身の魂の物質化による上位存在への変質かって感じがします

陛下から始まった滅却師たちの流れの中にいるアンナがこのままでは避けられない絶対の死から逃れるための手段として侵入能力の進化はありなのだろうか？

[174 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/06(土) 01:30:08]

　茶渡泰虎は浦原喜助に連れられて、空座町を散策していた。
「浦原さん、どこに行くんだ？」
「その前にちょっと散歩ッス」
　そう言う浦原にチャドは修行を続けなくていいのかと思ってしまう。虚圏に行くまであと五日となり、追い込みをするべきではないかと考えてしまうが、賢い浦原が何の考えもなく自分を散歩に誘うとは思えなかった。
「茶渡サン、体調はどうですか？」
「……大丈夫だ」
「それは良かった。先に伝えておきますが、虚圏に行くのは一護サン、石田サン、茶渡サンの三人になります」
「アンナは、行かないのか？」
　自分たち五人の中で一番の実力者で、さらわれた井上織姫とも親しい黒崎アンナ（バンビエッタ）が虚圏に行かない事に彼は疑問に思った。
「彼女は諸事情で、あと五日は戦う事が出来ません。もっと伸びる可能性もありますが……あぁ、命云々の心配はないッスから安心して下さい」
「……解った」
　共に虚圏に行けないのは残念と思ったチャドだが、何事も都合よく物事が進むとは限らない。むしろ、小柄な少女に頼り過ぎるのは男子として良くないと考えを改めた。
　空座町の散歩を始めて三十分ほどして、浦原はある場所で歩みを止めた。
「ここッス」
「え……」
　微笑する浦原と困惑するチャドの正面には、空座町唯一の総合病院があった。
「石田サンの経営する病院ッス。さ、行きましょう」
　浦原に促されるままチャドは彼の後に続き、病院内に入りエレベーターに乗り地下へと行く。
「ここには何があるんだ？」
「石田家の訓練場です。茶渡サンには、そこで霊力操作の鍛練をしてもらいます」
「霊力操作……地下空間じゃダメなのか？」
「出来なくもないッスけど、たまには違う場所で鍛練するのもいいスよ。それで茶渡サン、あなたには霊力が空になるまで消費してもらいます――手始めに、命の危機手前まで」
「分かった」
　下降中のエレベーター内で、修行の説明を始める浦原に茶渡は迷わず頷く。
「肉体面だけ見れば、アナタは一護サンを上回る逸材だ。改めて霊力を基礎を学ぶ事で、現世であなたに勝てる人間はまずいなくなるでしょう」
　人間の枠内では最強でも、死神・虚・滅却師を含めれば違うと理解するチャドだったがそれでも良かった。再び一護が背中を預けてくれるようになれるのなら。
「さ、着きました。残り五日しっかりお勉強しましょう」
「ああ……」

[175 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/06(土) 01:30:37]

展開ダイス

1.死神　2.黒崎一護　3.たつき＆黒崎夏梨　4.バンビエッタ＆黒崎遊子

dice1d4=3 (3)

1の場合

dice1d13=12 (12)　隊　dice1d2=2 (2)　1.隊長　2.副隊長

>>173　無為転変みたいな変質が出来ちゃうと『侵入』の域を完全に超えちゃいますので考えものです。聖別は直撃しなければ、リルたちみたいに生き残れる可能性が高いので能力の進化は不要と思ってます。

[176 二次元好きの匿名さん 24/01/06(土) 06:53:22]

侵入は危険度高い能力なので疑わしきは罰せよの精神で血戦開始前に全力聖別される可能性が否定できないのが怖い

[177 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/06(土) 16:08:39]

「あ、たつきちゃんだ」
「――よう、夏梨」
　いつもの遊び場でサッカーをやり終え、帰宅中サッカーボールを脇に抱えた黒崎夏梨は偶然有沢竜貴と出くわした。
「サッカーの帰り？」
「うん、たつきちゃんは空手の特訓中？」
　洋服姿の夏梨とは違い、有沢の服装は柔道着。すでに長距離を走っているのか、彼女の額と頬には汗が浮かんでいた。
「まあね、一護は？」
「ヒゲと一緒に山へ行ってから連絡ないよ」
　唐突に男二人で山へ行くと言われ、黒崎姉妹は唖然としたが兄の覚悟を感じた夏梨は、反対する姉を宥めて二人を見送った。それと入れ替わるように姉分のバンビエッタが帰って来たので、今は女三人で普段通りの生活をしていた。
「そっか、全く一護も山からでも連絡くらい出来るのに」
　死神代行の事を知る有沢は、新学期初期から週一しか登校しなかった理由の延長で、今は井上織姫を助けるための修行中なんだと考えたが、なぜ父親も同行しているのか不思議に思ってはいた。
「ほんとうだよ。遊子は一兄が好き過ぎて、なだめるこっちの身にもなれって言いたいよ。だから帰って来たら、一兄は外出禁止だ」
「あはは……」
　それだと織姫が助けられないから、一護はこっそり家から抜け出すだろうなと思った竜貴だったが口には出さなかった。
「最近、一護だけじゃなくてチャドや石田に織姫も休みが多いんだよ。特にチャドは二学期に入ってからもう一ヶ月くらい休んでいるから、下手したら退学になるわ」
　茶渡泰虎とは中学の付き合いになる有沢だが、彼の性格は見た目とは真逆のいい奴で意外とかわいい物が好きだと知っていたので、退学になるとしたら素直に残念と思った。
「あのおっさん、そんなに学校行ってないの？」
「オッサンって……まあ、十六歳に見えないけどさ」
　小学生におっさんと見られるチャドに同情した有沢は苦笑いするしかなかった。
「今時の格好すればいいんだよ。あのおっさん、服のセンスが古いから私じゃなくてもおっさんと思うもん」
「……チャドって、意外と繊細だからオッサン呼びは辞めてあげて」
「え、そうなの？」
「うん。前から顔に出さない奴なのよ」
　見た目で他校の不良に絡まれている事を知っている有沢は、チャドを擁護する。
「じゃあ次からは気を付けるよ。じゃ、空手がんばってね」
「うん、ありがとう」
　そこで有沢は夏梨と別れて、また体力作りに走り出した。

[178 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/06(土) 16:09:02]

展開ダイス

1.バンビーズ　2.バンビエッタ＆黒崎遊子　3.井上織姫　4.一護＆一心

dice1d4=2 (2)

>>176　帝国側は『侵入』の熟練度が低い段階しか知らないので、疑わしきは罰せよにはならないと思います……多分。

[179 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/07(日) 00:26:15]

「うぅ。おにいちゃん、帰って来ない～」
「あと三日は帰って来ないわよ」
　夕食の肉料理を作るバンビエッタは、中毒症状のように兄を求める黒崎遊子に適当に答え、父親はいいのかと思った。
「遊子もそろそろ一護離れしなさいよ」
「やだっ、私おにいちゃん離れしないもん！」
　ブラコン宣言を堂々とするなと思うバンビエッタであったが、それが遊子らしさであるが彼女にとって最大の欠点だと言わざるを得ない。
「遊子、兄妹は結婚出来ないからね」
「そーじゃないもん！　おねえちゃんとかりんちゃんはぜったいにかんちがいしている！　私はね、おにいちゃんが大好きだけど家族愛だもん！」
　家族愛と呼ぶには、いささか度が過ぎていると思うバンビエッタだがそれを声に出すとまた遊子が騒ぐと思ったので何も言わなかった。
「一護もブラコンの妹を持って大変ね。これであいつが結婚したらどうなるんだが」
「お、お……おにいちゃんがけっこん……ぅぅう、なんかやだぁ」
　遊子は将来に起こるだろう未来を想像し、それを拒絶する呟きを漏らす。やっぱりブラコン、早いうちに矯正しないと一生結婚しないとバンビエッタは強く思いながら、フライパンの肉をひっくり返す。
「嫁いびりしないでよ」
「嫁…………おねえちゃんは、おにいちゃんに興味ないの？」
「――は？」
「遠い親戚だから、おにいちゃんとけっこん出来るよね？」
「ううん？」
　遊子の突拍子もない発言に、バンビエッタは唖然として混乱する。
「おにいちゃん、かっこいいし身長高くて頭もいいから優良物件だよね？　私、おにいちゃんとおねえちゃんがけっこんしたら――おにいちゃんは、ずっと私のそばにいてくれるでしょ？」
「それは、そうなると思うけど……」
　結婚したら戸籍上でも遊子たちと義姉妹になれる。しかし、彼女は今の生活に満足しているため一護との関係を変化させる気がなかった。また養子の話も真咲の死で流れた以上、そういう運命と受け入れていた。
「あたしは今のままでいいの。それにね、一護に熱い視線を送っている子がいるから、その子に悪いから」
「え、誰？　たつきちゃん？」
　バンビエッタの言葉に遊子はちょっと残念な表情を見せるも、後半の言葉に眼の色が変わる。
「――教えないわ。でも、たつきじゃないわ」
「むう、いじわる」
　遊子からの不満の視線を他人事のように無視してバンビエッタは調理を続けた。

[180 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/07(日) 00:27:27]

展開ダイス

1.井上織姫　2.一護＆一心　3.バンビーズ　4.コン

dice1d4=3 (3)

バンビちゃんの魂魄が、藍染崩玉＆浦原崩玉と強く繋がっている影響で能力値が更新されます。

戦闘力 140　+dice1d10=5 (5)

霊力 91　+dice1d10=7 (7)

器用さ 91　+dice1d10=2 (2)

霊子操作 72　+dice1d10=3 (3)

静血装 52　+dice1d10=9 (9)

動血装 96　+dice1d10=7 (7)

聖文字の熟練度 5

[181 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 05:34:10]

血装の成長がいい感じ
聖章騎士は隊長格と同等かそれ以上とされるが今のアンナはその肩書を背負うのに十分な基礎能力があるんでしょうか

[182 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/07(日) 13:54:19]

　銀架城。
　バンビーズは女性用大浴場に来ていた……無論、ジジはあとで入ると不在だが。
「おい、リル。そこのシャンプー取って」
「ほらよ」
　長髪を濡らし前髪が顔に張り付いたキャンディスは、体を洗うリルトットにシャンプーボトルを求め、彼女はそれを投げ渡した。
「痛っ、投げるんじゃねえよ。手渡せ！」
「それくらい視界が塞がれても取れよ、心眼があるだろ」
「無茶いうな」
　頭にボトルが当たりキャンディスは、リルトットに苦情を言いながらもボトルを拾う。
「ダメですよぅ、お風呂に入る前に体を洗うのがマナーです(^_^)」
　ミニーニャは体を洗わずに入浴しようとする『E』の腕を掴み、聖文字Ｐ『力（The Power）』の力で決して離さない。
「……ミニーの奴、楽しそうだな」
「もうアイツとジジに任せた方がいいんじゃね？」
　キャンディスは『E』が苦手だった。その出自ゆえに常識が欠け遠慮もないので、平気で心に刺さる事を言うからだ。だからこそ、彼女の扱いが嫌そうに見えないミニーニャとジゼルに任せるべきと強く思った。
「任せても近くにオレらいるんだから大した差はねえよ」
　『E』に食事を横取りされた事があるリルトットは、彼女を食い殺してやろうかと思ったが反省の土下座をしたので一度だけ見逃す事にした。それ以降は、『E』がリルトットの食事を取る事はなくなり彼女に逆らう事も無くなった。
「そりゃそうか」
　長髪にシャンプーを付けて泡立て始めるキャンディスは、リルトットの言葉に納得する。
「体を洗いますよぅ」
　ミニーニャの脚でがっちり体を固定された『E』は嫌がるも、彼女に抵抗するが力負けしているため逃げられない。
「なあ、ビッチ……あいつ、背が伸びていないか？」
「え？　なに聞こえない！」
　リルトットの声にシャワーを頭から被って洗髪するキャンディスは、水音で彼女の声が聞こえなかった。そのため彼女はシャワーを止める。
「背が伸びていないのか？」
「へ？　……そうかぁ？」
　びしょ濡れの前髪をかき分け、キャンディスはミニーニャに羊毛かと言わんばかりに泡だらけにされる『E』を睨み付けて観察する。
「気のせいだろ」
「……いや、確実に伸びてる」
「あたしにはわかんねえ、リルはチビだからよく――冷たっ！」
　キャンディスの発言が気に入らなかったリルトットは彼女に水のシャワーを盛大に浴びせた。

[183 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/07(日) 13:54:50]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆竜弦　2.コン　3.死神　4.一護＆一心

dice1d4=3 (3)

3の場合

dice1d13=1 (1)　隊　dice1d2=1 (1)　1.隊長　2.副隊長

>>181　聖章騎士は終章になったら、全員が最低戦闘力100以上にするつもりです。親衛隊は最低戦闘力150でやろうかと。

[184 二次元好きの匿名さん 24/01/07(日) 19:46:08]

アスキンとは顔を合わせるだけだったからアンナの現在の能力は帝国には秘匿されたまま
最初のスレの頃の悲しい能力値から考えると現在の純粋な戦闘能力が親衛隊に近いうえに聖文字の熟練度が凄まじいことになっていることには驚かれることでしょうね
ダイスの女神が微笑めば戦闘力も聖文字も輪をかけて磨かれていく

[185 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/08(月) 00:52:54]

　瀞霊廷、一番隊隊舎の執務室。
　書類仕事を一通り終えた山本重國は、広く開放的な執務室で倉庫の奥に眠っていた木刀を出して息抜きに振っていた。
　来たる藍染惣右介たちとの戦いの準備は順調に進み、浦原喜助はすでに依頼品の製作・設置を終えて予定通りの発動が出来ると連絡もあった。
　そこで藍染たち及び破面に勝利する事が出来れば、犠牲が出ようともこちらとしては御の字……そして彼奴らを倒した先には――ユーハバッハが待っている。
　護廷十三隊設立直後に瀞霊廷へ侵攻して来た滅却師たちの始祖。千年前は建国した『光の帝国（リヒト・ライヒ）』の皇帝として攻め、現在は『見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）』という組織の王として再び侵攻して来ようと息を潜めている。
　誰に非難されるまでもなく、千年前にユーハバッハを仕留めきれなかったのは山本の落ち度。その汚点が千年越しに帰って来る事に、彼は時代の変わり目を予感していた。
「いよいよ、次代に任せる時か……」
　山本國重は千年もの間、護廷十三隊の長として立ち続けた。今だに山本を超える死神は生まれていないが、いつまでも古い巨木が瀞霊廷という大鉢の中に聳えていては、次代の芽たちに日が当たらず大きく育つ事が出来ないと理解もしていた。
　勇退、その二文字が彼の脳裏に浮かぶ。元気な内に護廷十三隊を去り、先に隠居している者たちと共に余生を過ごすのも悪くないとは思った。
「継ぐべきは――」
　仮の話としてユーハバッハとの戦いに勝ち、そのまま除籍した場合に二代目総隊長は年功序列的には卯の花烈一択だが、その素性と本質ゆえに大人しく総隊長が出来るとは思えず四十六室も納得しないのは確実のため、必然に二代目は――。
「――いや、そこまで考えるのはまだ早い」
　山本は脳裏に浮かぶ二代目の姿を掻き消す。それを考えるのは、目先の敵である藍染を倒した後でも遅くはない。
「……黒崎一護」
　藍染惣右介に対する有効札の一人にして、分家の志波（黒崎）一心の子。
　数日中に井上織姫救助のために友と共に虚圏へ向かうのはもはや確実。恐らく藍染の主力に相応の損壊を与える事の出来る死神代行にして、初代死神代行・銀城空吾に対する囮役。
「こちらも、そろそろ決めねばならんの」
　十三隊隊長陣から虚圏に派遣するべき隊長たちを……そう思った山本は素振りを終えてから、緊急の隊首会を開く事に決めた。

[186 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/08(月) 00:53:16]

展開ダイス

1.一護＆一心　2.バンビエッタ＆竜弦　3.井上織姫

dice1d3=2 (2)

>>184　最初の段階からは倍以上強くなれましたね。聖文字の熟練度をこれ以上上げるのは少々難しいですけど、侵入の力を素直に騎士たちに見せていいのかも悩みます。

[187 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 05:02:21]

藍染との決戦って帝国に細かく監視されているのかな
それだとアンナを目に見えて表に出せないか

[188 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/08(月) 14:18:03]

「ふぁ～、早く来なさいよ」
　夜、あくびをするバンビエッタは黒崎家をこっそり抜け出し、待ち合わせ場所にある外灯下に居た。
　彼女は石田竜弦に呼び出されるも理由は知らないので、医師として多忙な竜弦を待つしかなかった。
「――遅いわよ」
「フン」
　三十分弱待たされたバンビエッタは、姿を見せた竜弦へ文句を言うも様式美のように鼻で一蹴された。
「で何の用事で呼んだのよ」
「……まず、これを渡しておく」
　竜弦はスーツの内ポケットから一枚の畳まれた紙を出して、バンビエッタに差し出す。それを受け取った彼女はその場で紙を開いて内容を確認し、眉が大きく上に動く。
「……これって、あんたの父親の成果じゃないの？」
「私や雨竜には必要ないものだ」
「それはそうかもしれないけど……あんたの父親、これの対抗策まで用意するなんて凄いわね」
　紙には石田宗弦の研究成果の一部が書かれていた。それはバンビエッタが前々から手を打ちたいと考えながらも、黒崎一護の内側にいる『陛下』も知らない対抗策の詠唱であった。
「必要な時に使えなければ、そんな物に意味などない」
「……そう」
　竜弦の素っ気ない返答にバンビエッタは強く言えない。もしもこれがあの日の六月十七日に見つかっていれば、少しは違う結果が生まれたんではないかと思ってしまったからだ。
「ねえ、竜弦。浦原から今後の予定は一応聞いているんでしょ？　藍染惣右介と戦う気はある？」
「――ないな。死神と死神の争いに滅却師が介入する必要はない。そもそも、私は金にならん事はしたくない」
「あんたねぇ……」
　竜弦の方針にバンビエッタは呆れるしかない。都合がいい時だけ滅却師になって、都合が悪い・面倒になる事が判れば元滅却師になるのはあまりにもズルいと思った。
「いい加減どっち付かずの立場を止めなさいよ。恥ずかしくないの？」
「お前には関係ない事だ」
「もう……じゃあ、帝国の連中が来たら？」
「さあな」
　バンビエッタの問いに竜弦は胸の内を明かさず、タバコを吸い始める。
　藍染惣右介との戦闘後の疲弊を狙い、見えざる帝国が接触する可能性は十分にあり得えた。
「あんた、もう奥さんの事はどうでも――」
「――思っていない。叶絵（かなえ）への愛はあった」
　バンビエッタの言葉を遮る竜弦の眼は、真面目そのものだった。
「はぁ、息子にその愛を見せてあげなさいよ」

[189 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/08(月) 14:18:37]

展開ダイス

1.一護＆浦原　2.井上織姫　3.雨竜＆チャド　4.バンビエッタ

dice1d4=1 (1)

バンビちゃんの魂魄が、藍染崩玉＆浦原崩玉と強く繋がっている影響で能力値が更新されます。

戦闘力 145　+dice1d10=9 (9)

霊力 98　+dice1d10=2 (2)

器用さ 93　+dice1d10=7 (7)

霊子操作 75　+dice1d10=6 (6)

静血装 61　+dice1d10=2 (2)

動血装 103　+dice1d10=4 (4)

聖文字の熟練度 5

>>187　現世の方はするか怪しいですが、尸魂界での戦いには確実に影の中から監視するでしょうね。バンビちゃんはどっちの方で出すべきか……。

[190 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 14:59:07]

帝国の監視の目が届くかどうかってのはレプリカ空座町の作成を尸魂界のどこにしてたかによりそう
流魂街に作ってたらバンビちゃんが参戦しても帝国の目は届かない可能性も見込めるけど、瀞霊廷内某所、とかだったら確実に帝国の観測範囲内なので現世以上に絶対バンビちゃんは参戦できない

[191 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 18:14:59]

能力値のうち４つが３桁に至った今のアンナは静血装以外は真咲と同等レベルぐらいなんだろうか

[192 二次元好きの匿名さん 24/01/08(月) 18:47:40]

抗聖別詠唱(仮名)がいつかお出しされるのか？
確かに宗弦さんなら聖別詠唱を全文知ってそうだから、それの対抗術式用意できそうだ
けど仮に雨竜が生存してる理由がこの対抗策が成功したからだとして、叶絵さんの時にそれができなかったのは、この対抗策が術者１名に対し被術者１名きりでなおかつ術式効果対象選定を成功させるのになにか条件があったからなのかな

[193 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/09(火) 01:08:04]

　深夜、一週間ぶりに空座町へ戻った黒崎一護はその足で浦原商店へ向かった。
「――お元気そうで何よりです、黒崎サン」
　煙管を吹かす浦原喜助は、店の前で一護を待っていた。自分のために長時間外で待っていたのなら、山から降りた後に電話をすればよかったと思った。
「浦原さん、チャドと石田は？」
「お二人は下で待っていますよ。アンナサンは――」
「分かってる」
　黒崎アンナ（バンビエッタ）が虚圏に行けない事はすでに父親から聴いていたので、彼に動揺はなかった。共に行けないのは素直に残念と思ったが、山での修行には精神修業もこなし、彼女には頼らない、あとを託そうとしないようになっていた。
「そうッスか、こちらも虚圏への道も準備済みです――行きましょう」
「ああ」
　一護は店内に入り、唯一の出入口から地下空間へと降りて行く。
　地面に着地した彼らは真っ直ぐ歩いて行き、同じ高さで隣り合う岩の前で止める。その岩の岩肌には木材が一本ずつ水平に刺さっていた。
「一護」
「よお、チャド」
　一護を待っていたように、私服姿の茶渡泰虎が岩陰から姿を見せる。チャドとは約一ヶ月半ぶりの再会になる一護は、彼の体格が心無しか細くなったように見えた。
「……なんか、体が引き締まったな」
「ほんの少しな……何の問題もない、戦える」
「――君はやつれたじゃないのか？」
「そりゃ気のせいだろ」
　上からの声に一護は振り向く。滅却師の白服姿の石田雨竜が脚を組み彼らを見下ろしていた。
　普段の清廉と品性の雰囲気にやや野性味のある気配がある事に、一護はどんな修業をしたのか気になった。
「石田、お前どこで修業をしたんだ？」
「……相手は野猿だったよ」
「なんだよ、お前も山奥にいたのか？」
「はいはい、みなさーん。今から虚圏への扉を開きますよー」
　いつの間にか、岩肌の木材に立つ浦原は三人に声をかけてから準備を始める。
「我が右手に、界境を繋ぐ石、我が左手に実存を縛る刃、黒髪の羊飼い、縛り首の椅子、叢雲来りて、我鴇を打つ」
　杖を木材に突き立てた浦原が詠唱すれば、木材間に霊力の繋がりが出来、それを起点に空間が裂かれた。
「中には霊子の乱気流が渦巻いてます。霊子で足場を作り暗がりに向かって進めば、虚圏に着く筈です」
「――分かった」
　浦原の説明が終わると覚悟を決めるような沈黙が流れたのち、彼らは黒膣へと跳び込んだ。

[194 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/09(火) 01:09:54]

展開ダイス　＊次から空座決戦幕間編になります。一護たち側は全飛ばしにしちゃおうかな……。

1.バンビエッタ　2.浦原喜助　3.バンビーズ　4.死神

dice1d4=1 (1)

4の場合

dice1d13=1 (1)　隊　dice1d2=1 (1)　1.隊長　2.副隊長

＊編が変わるので、バンビちゃんへの好感度更新します。

黒崎一護120　+dice1d10=4 (4)　　黒崎一心79　+dice1d10=8 (8)　　黒崎遊子40　+dice1d10=9 (9)

黒崎夏梨75　+dice1d10=10 (10)　　石田雨竜101　+dice1d10=10 (10)　　石田竜弦69　+dice1d10=3 (3)

茶渡泰虎101　+dice1d10=10 (10)　　井上織姫112　+dice1d10=1 (1)　　浦原喜助101　+dice1d10=6 (6)

阿散井恋次68　+dice1d10=4 (4)　　朽木ルキア58　+dice1d10=5 (5)　　有沢竜貴50　+dice1d10=5 (5)　

バンビちゃんからの好感度/バンビちゃんへの好感度

握菱鉄裁dice1d100=3 (3)　/　dice1d100=57 (57)

平子真子dice1d100=57 (57)　/　dice1d100=26 (26)　　愛川羅武dice1d100=38 (38)　/　dice1d100=94 (94)　

山本國重dice1d100=49 (49)　/　dice1d100=95 (95)　　アスキンdice1d100=65 (65)　/　dice1d100=55 (55)

[195 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/09(火) 01:10:13]

>>190　瀞霊廷の広さがよく判りませんが、自然に囲まれた点から個人的には流魂街の下層にレプリカ空座町を作ったと思っています。でも、十二番隊の管轄地区内の実験場に作った可能性も捨てきれないですけど……友達のためなら、バンビちゃんも尸魂界へ行くしかないと思ってます。

>>191　どうなんでしょう、真咲の具体的な強さは防御力以外は何とも……近距離ならホワイトの頭を撃ち抜けるので、矢の威力は高いのは予想が付きますが。

>>192　一応、短いですが対聖別の詠唱は考えました。いつか出る展開になるといいなと思ってます。本当、雨竜はどうして生き延びたのやら……対抗術は結界系で、どえらい量の霊力を消費する術で聖隷は必須になります。

[196 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 07:19:24]

愛川と山本総隊長からの好感度の高さに驚く
オリジナルバンビはバンビーズの中でも基礎能力は下位だったみたいが現在の彼女ならリルと比較してもそう劣ることもない気がする

[197 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/09(火) 14:13:52]

>>196　愛川は戦いの結果を必要以上に引きずらない印象があるけど、これは高過ぎだなと。総隊長は好感度というより利用価値の高さなんじゃないかと。　こちらのバンビーズ・トップは――最初のスレ時点ですが――ミニーなんですよね、次点はキャンディス、リルが三番、バンビちゃんは四番で、ジジが最下位です。終章になれば全員戦闘力100以上になるので順位は変動すると思います。

[198 スレ主◆rhJ3hMLWbY 24/01/09(火) 21:04:24]

新しいスレを作りました。

【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が　6｜あにまん掲示板

[199 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 21:24:52]

埋め

[200 二次元好きの匿名さん 24/01/09(火) 21:41:06]

乙