【カプネタ】あなたが手乗り蟲惑魔を買ってから一週間になる

  • 1二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:04:46

    「わあ、おかえり!」


    リセの蟲惑魔があなたの姿を見て喜んだ。こうして出迎えてくれるだけで嬉しいものだ。

    リセの蟲惑魔は透明なケースの中に入っている。ケースは両手で抱えられるほどの大きさだが、一人暮らしの部屋ではかなりのスペースを占領していた。

    それぐらいならあなたは構わないと思った。


    手乗り蟲惑魔。品種改良によって小さくすることに成功した。特殊なケースから出さなければ家庭で飼うための特別な免許を必要としていない。


    「ねぇねぇ…お腹空いたよ。なにか食べるものはない?」


    小さなリセはお腹が空いているようだった。あなたは生き餌を食べさせることにした。

    生き餌をケースの中に入れる。可哀想なネズミはリセの捕食器官に飲み込まれてしまった。ネズミがもがきながら外に出ようとするが、逆に奥へ奥へと進んでしまうのだ。

    リセの捕食器官はうなぎとりのような構造をしているのだという。あなたはそんな捕食をうっとりと見つめていた。


    「ごちそうさま!それで、今日はどんなことがあったの?」


    リセはあなたに話しかけてくる。この時間が幸せだと感じながらも物足りないものを感じていた。

    手乗り蟲惑魔と触れ合うことやケースの外で飼うことは禁じられているのだ。蜘蛛やヘビをペットとして飼う場合と同じと説明されたが、この妖精のような少女がそれらと同じのように思えなかった。


    あなたはリセに>>5と聞いた。

  • 2二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:05:51

    外に出たくないか

  • 3二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:07:01

    何かほかに食べたいものはない?

  • 4二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:07:26

    俺と一緒に世界を滅ぼさないか

  • 5二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:09:46

    外を見たくないか

  • 6二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:18:15

    「うん、見てみたいよ。色んなものを見てみたいな」


    リセはあっさりとあなたの言葉を肯定した。腰掛けてうんうんと頷いている。


    「出れたら楽しいよね。でもこんなに小さい蟲惑魔を連れていける場所はないよね」


    リセは賢い子だ。手乗り蟲惑魔を外に連れ出したら問題が起こることぐらい分かっている。


    「だからいっぱいお出かけして外のことを教えて欲しいな。あなたとこうしてお喋りできて幸せなんだから」


    彼女は上目遣いであなたのことを見てくる。あなたはリセのことが不憫に思えてしまった。彼女と出かける方法をなんとかして考える。


    >>9なら外に出られるんじゃないか、とあなたは思った。

  • 7二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:19:06

    人がいない森

  • 8二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:19:13

    蟲惑魔の森

  • 9二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:19:28

    感覚共有

  • 10二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:41:11

    あなたは感覚を共有する機器を使えば、リセも外に出るような気分になるのではないかと思った。あなたは必要なものを集めようと思った。多少はお金が掛かるがリセのためならいくらでも使えた。


    「へぇ、そういうものがあるんだ。便利な世の中だね」

    リセはその機器を興味深そうに観察している。これは脳波を観測してもう片方に同じ情報を送る。
    リハビリや屋内観光でよく使われるものだ。

    「これって逆にしたら私が見ているものをあなたに見せられるのかな?」

    リセはあなたにそう聞いた。蟲惑魔に対して使った例をあなたは知らない。もしかしたらあるのかも知れないが調べる気にはならなかった。

    「じゃあ、これをつけてデートだね。楽しみ!」

    リセはケースの中で小さく飛び跳ねている。そうしてあなた達は街に向かった。

    「わぁ、外の風ってこんなに気持ちがいいんだね」

    リセの声が耳元でする。あなたはいい天気で良かったと思った。
    あなたはリセの言葉を聞きながら、彼女の興味がありそうな場所に進んでいく。
    一人で歩いているように見えるかもしれないが、そんなことはないのだ。リセはあなたの側にずっといる。
    楽しい一日になった。

  • 11二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:41:34

    あなたは家に帰った。リセが出迎えてくれる。


    「ふふっ、なんだか面白いね。私が出迎えるのをあなたの目を通じて見れるなんて」


    そうなのか、とあなたは思った。


    「ちょっと面白い感覚になるからあなたもつけてみたら?」


    リセの言われるがまま、あなたはデートの時とは逆に機器を取り付けた。


    「どう?面白いでしょう!」


    リセはケラケラと笑う。あなたは奇妙な感覚に襲われた。二重に写った景色は確かに変なものだった。

    だが、それだけではない。


    リセの>>15という感情を知ったのだ。

  • 12二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:45:06

    恋心

  • 13二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:45:28

    人肉への渇き

  • 14二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:46:10

    デュエルへの渇望

  • 15二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:46:22

    捕食本能

  • 16二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 20:46:25

    主人に対する劣情

  • 17二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:00:49

    「えっ、どうしたの?」


    あなたは今感じたものをどう説明しようか迷った。捕食本能を感じ取る。

    それはあなたに向けられていた。


    「あっ、そうだ。デート中は色々食べたでしょう。味の感覚はしたんだけど、私は食べてないからお腹が空いたんだよね」


    空腹だったのか、とあなたは納得することにした。

    例えば主人が死んでしまってペットの猫や犬が主人の死体を食べることはある。


    「だから早くご飯が欲しいなぁ」


    リセはあなたを見上げて言った。あなたは慌てて生き餌をケースの中に入れる。


    「あっ、そうだ。どんな気持ちで食べているか。教えてあげるね」


    リセから感覚の共有が送られた。とっさのことなので、機器を外すことが出来なかった。あなたはリセの感覚を知った。

    それは一言で表すならば幸福。果てしない喜びだったのだ。

    例えば砂漠を長い間歩きオアシスを見つけてようやく喉を潤せた時や、高級な料理を食べた時があるとしよう。

    それらは彼女が普段から味わっているものには及ばない。


    だから蟲惑魔は獲物を罠にかけるのか。あなたはそう思った。それからあなたは>>20をすることにした。

  • 18二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:03:10

    生き物を生食い

  • 19二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:03:43

    このレスは削除されています

  • 20二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:04:00

    カニバリズム

  • 21二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:06:03

    おおっとぉ?

  • 22二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:08:37

    スレ間違っているやつが安価取らなくて良かった

  • 23二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:25:05

    あなたは人を殺すことの重要性を理解している。

    人を殺せば警察に捕まる。そしてそれ相応の罰が与えられる。

    だがもしリセが、人を惑わすことに特化した化け物が、人間を食べたらどんな感覚になるのだろうか。

    あなたは気になって仕方がないのだ。



    リセが送ってくる感覚はあなたを虜にした。


    「どう?これ、すごく美味しいね」


    リセはあなたに話しかけてくる。鈴を鳴らすような心地の良い声だ。あなたはその声に答えることは出来なかった。

    快感によって思考することができない。


    「ねぇ……人間の味って美味しいのかな?私は人間を主食にする生き物だから」


    あなたはリセのために腕の肉を削ぎ落とすことにした。恐怖で手を震わせながらナイフを握る。そして……


    人の肉の味は>>26だと分かった。

  • 24二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:27:52

    美味

  • 25二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:29:36

    二度と食べたくないもの

  • 26二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:29:50

    最高の味

  • 27二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:45:31

    蟲惑魔にとって人間は最高の味だとあなたは知った。

    それと同時にあなたはこの感覚を共有する機器を封印することにした。

    これ以上この快感を知ってしまえば元に戻れないような気がするのだ。



    「ねぇ、なんだか。ケースが狭くなったような気がするんだよね」


    リセはあなたにそう話しかけた。確かにリセが大きくなっているように感じる。もう手乗り蟲惑魔とは言えないサイズだ。

    あなたは興味本位に人肉を食べさせたことを詫びた。

    それ以外の原因は考えられないのだ。


    「大きくなるのも悪いことじゃないよ。だってケースから出れたらあなたに触れるもん」


    リセは楽しそうに笑った。それでもあなたはリセを出すことはしなかった。

    ケースの中でリセはすくすくと育ち、立つこともできなくなった。そのせいかリセは段々と弱っているようだ。


    「あはは……ご飯をありがとう。でもなんだか食欲がないんだ……」


    リセはケースの中で横になっていた。足を伸ばすこともできず、膝を立てている。

    あなたはケースを開けるべきかどうか迷った。このままではリセは衰弱死してしまう。


    あなたは>>30をした。

  • 28二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:48:22

    蟲惑魔飼育許可を取る

  • 29二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:49:49

    ケースの買い替え

  • 30二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 21:49:59

    自分の指を食べさせる

  • 31二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:02:42

    どうしようもなった、とあなたは呟く。

    ケースを開けてリセを外に出した。


    「……どうしたの?外に出しちゃいけないんじゃないの?」


    弱々しい声でリセはあなたに言った。

    手乗り蟲惑魔は法規制の間をかい潜った存在だ。

    蟲惑魔飼育許可を取っても人肉の味を知った蟲惑魔は殺処分されてしまう。

    そしてケースを新調しようとしても、その理由を聞かれてしまうだろう。リセが食べてしまったものを知られてしまう。

    あなたはリセのために自分の指を食べさせることにした。そうすれば彼女は元気を取り戻すだろう。


    指を切ることはもう怖くなかった。それよりもリセが弱っていく姿を見たくないのだ。



    「あの時に食べた指は美味しかったなぁ〜」


    リセはあなたに寄りかかってそう言った。ケースから出れた彼女と触れ合うことができる。それが嬉しかったのだ。


    「それで今日はどうするの?」


    リセの問いかけにあなたは>>34と答えた。

  • 32二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:05:47

    逃避行

  • 33二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:06:31
  • 34二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:08:28

    駆け落ち

  • 35二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:20:24

    「駆け落ちって?」


    すっかり元気になったリセは聞き返して来た。あなたはリセにニュースを見せることにした。


    「手乗り蟲惑魔の強制回収。多発した事件……えっ?」


    リセは状況を理解したようだ。手乗り蟲惑魔を買った人間の名簿も捜査当局は掴んでいる。あなたとリセが捕まるのも時間の問題だろう。


    あなたは死なないだろう。だが、リセはそうではないのだ。


    あなたとリセは荷物をまとめることにした。思い出の品は思ったよりも多かったが、全部を持っていくことができない。


    「あっ、これ。懐かしいね。感覚を共有してデートを時に買ったやつだ」


    リセは楽しそうにぬいぐるみを抱きしめた。


    「このぬいぐるみは私よりも大きかったんだよね……」


    そんなリセを尻目にあなたはあの機器を見つけた。少し嵩張るが持っていってもいいだろう。


    最期の時はこれを使おうとあなたは思った。


    「それで行く宛はあるの?」


    あなたは>>38と答えた。

  • 36二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:23:19

    蟲惑の園

  • 37二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:23:56

    クローザーフォレスト

  • 38二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:24:20

    とにかく遠くへ

  • 39二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:45:15

    とにかく遠くへ。行く当てなどあるはずない。
    あなたとリセは逃げ続けるしかないのだ。
    そしていつか走り疲れて倒れてしまうだろう。

    その時にはリセに食べられようと思った。
    感覚を共有してリセの捕食器官に入る。奥へ奥へと進みながら食べる喜びを知りたいのだ。
    まだリセは人間を丸呑みしたことはない。


    あなたとリセは浜辺で朝焼けを見ていた。

    「嫌だよ。そんなの。だってまだ逃げれるもん!」

    リセはあなたの考えている結末を否定した。確かにそうだとあなたは答える。まだ余裕はある。けれどそれがいつ終わるか分からない。
    リセのいない世界で生きているつもりはないのだ、とあなたは言った。

    「分かったよ。すぐに後を追うから……」


    そんな会話があったのに、あなたとリセはまだ生きている。
    蟲惑魔たちが住むアパートにあなたは招待された。それは好景気の時代に利便性を考えずに建てた古いアパートだった。
    住人たちは同じような境遇であった。
    中には蟲惑魔の格好する変態がいた。近づきたくなかったが、人肉の味は最高だという考えで一致してしまったのだ。

    このアパートでの暮らしはいつか終わるだろう。その時まであなたはリセと触れ合っていようと思った。


    おわり

  • 40二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:46:02

    このレスは削除されています

  • 41二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:48:06
  • 42二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 22:48:26

    こういう切ないラブ
    好きです 今日も投稿乙でした

  • 43二次元好きの匿名さん23/12/16(土) 23:12:41

    そこに繋がるか乙です

  • 44二次元好きの匿名さん23/12/17(日) 09:34:31

    蟲惑魔になった「あなた」はまだ生きていたか…

オススメ

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