【ss注意】Ich verstehe meinen Mann

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:21:08

    「君に一目惚れした」
    そんな言葉からトレーナーさんと契約してから18ヶ月が経過した。
    彼の甲斐甲斐しいサポートのお陰か、今の私はダービーウマ娘として世代を代表する立場になった。
    でもその立場が今の私を苦しめている。
    皐月賞時点での私の評価は同世代でも五番手以下だったため、私がダービーを取ったことを番狂わせやダークホースと評する人も少なくは無かったけれど、『史上最高のダービー』と謳われたレースを征した事で私の評価はうなぎ登りとなった。
    でもその後のレースでは
    登録していた凱旋門賞は辞退。
    トライアル競争の神戸新聞杯では2着に入ったものの肝心の菊花賞は出走取り止め。
    シニアへの挑戦となるジャパンカップと有馬記念では8着と7着で掲示板外の惨敗。
    ただのウマ娘なら充分な結果かもしれないが私はダービーウマ娘。私自身も、トレーナーさんも、私に期待してくれるファンの方々も、私がダービーで下した同期の子達も、この程度の結果では満足してはくれなかった。
    私の評価は『史上最高のダービーを征したウマ娘』から『親の顔より見たシニアで活躍できないダービー燃え尽きウマ娘』へと変わり始め、トレーナーさんの評価も『新人でダービー娘を育てた天才から』『逸材を活かしきれてない未熟者』と言われ始めた。
    でも、トレーナーさんへの評価はともかく、私への評価は適切なのかもしれない。

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:22:21

    (透けおっぱいしか頭に入ってこねえ……)

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:23:34

    (スレタイのシチュエーションと一切関係ないのにこのコラ使われすぎじゃろ)

  • 4またテキスト消えやがった……21/09/02(木) 12:28:29

    何故なら私はシニアで勝っている自分を想像できない。
    女帝を中心とした一つ上の世代。
    史上最高のダービーと称される程に豪華な同期達。
    デビュー戦でトレーナーを投げ飛ばした逸材が居るという一つ下の世代
    彼女達と戦って自分が勝つイメージが出来ないのだ。
    それでも、こんな弱気になった私を信じてくれているトレーナーさんやファル子さんが居る。
    だからこの弱気は誰にも見せず隠し通さなくてはならない。

    「G1は天皇賞のみに出走を絞り、G2やG3で調整をするべきだと思います。」
    年を越してすぐにトレーナーさんにこのプランを提案した。これが最善なのだと自分自身に言い聞かせて。だが───
    「君は負けるのが怖いから勝つ確率が高いレースだけ出るつもりかい?」
    そう指摘された時に心臓が止まった気がした。
    「今のフラッシュは正しくないよ」
    トレーナーさんは私の弱気など見抜いていた。
    「俺はフラッシュならシニアでもG1を勝てると思ってる」
    見抜いていた上で私を信頼してくれていたのに。
    「でもJCと有馬記念では……」
    「確かにフラッシュは負けた、勝った彼女たちは強かったからね」
    「だが君の末脚なら工夫次第で何とでもなる筈だ」
    「ただ……実際に走るのはフラッシュなんだから出走レースを決める権利を持つのもフラッシュだ───────君はどうしたい?」
    ならば私はこの信頼に答えなければならない。
    「私は────トレーナーさんが正しいと思います。」
    弱気を捨てて、恐怖を無視して、返答する。
    私は貴方の愛バなのだから貴方の信頼に応えて見せると宣言してみせる────────────この決断が2年もの間、自分を苦しめることになるとも知らず。

  • 5シニア1年目、前半21/09/02(木) 12:29:28

    4月の大阪杯────3着
    5月の天皇賞春───2着
    6月の宝塚記念───3着
    シニア一年目の春はベストではないものの充分な結果で終えることが出来た。
    下の世代ではとあるウマ娘がクラシック二冠を達成して話題になっているがまだ未完成。上の世代も本格化から二年以上が経ち少しずつ衰えが見えてきた。
    ────私がG1を取るチャンスは今年しかない。覚悟を決めて、秋シニア三冠への調整に取り組む。

  • 6二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:29:35

    罫線は四つくらいでええんやで

  • 7シニア1年目、後半21/09/02(木) 12:30:24

    10月の天皇賞秋─────6着
    11月のジャパンカップ──8着
    12月の有馬記念─────2着
    結論として、私のシニアG1の希望は絶たれたと言っても良いだろう。
    二連続の掲示板外から入念な調整をして望んだ有馬記念───これ以上無い程に絶好調だった私は下から追い上げてきた次世代に惨敗した。
    たった一度のレースで理解した。あの黄金の暴君は私よりも────否、私達の世代が破れ続けたあの女帝よりも強い。シンボリルドルフやナリタブライアンに匹敵する化け物だ。あんなモノに勝てるはずがない。
    そんな絶望から放心していると、トレーナーさんが抱き締めてくれた。夏合宿の辺りからトレーナーさんは私が負けると頭を撫でたりハグをしながら優しい言葉で慰めてくれるようになった。
    このルーティーンは私の精神のケアに大きく貢献している。もし負けた後に彼の熱と匂いを確かめる機会が無ければ、私は立ち直れなくなっていたかもしれない。
    このルーティーンがあるから、私は負けても諦めずにシニア二年目に挑戦できる。

  • 8二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:30:56

    凄くでっか…いSSだと思ムホホました

  • 9シニア2年目、春21/09/02(木) 12:31:25

    3月31日、初めての海外遠征
    ドバイWC────6着
    ファル子さんたちと共にドバイ挑戦。直線で伸びきれず掲示板外。今日もトレーナーさんにハグで慰められる。最近は練習の後も毎日ハグをしながら頭を撫でられていたせいか、あまり満足出来なかった。他の手段を検討しなくては。

  • 10シニア2年目、初夏21/09/02(木) 12:32:38

    6月24日、四度目のグランプリ挑戦
    宝塚記念─────6着
    有馬記念に続きまたしても黄金の暴君にグランプリを取られた。そしてシニアでは初めてとなるグランプリの掲示板外。最近は唯一の武器であり自慢だった末脚も思うように伸びなくなってきた。
    思い返すと一つ上の世代もこの時期から衰えが目立つようになっていたので私もこれから衰えていくのだろう─────まだ信頼に応えられていないのに
    焦燥が心を苛む中で、頭は冷静に私が現役で居られる期間を計算する。G1で1着を現実的に目指せるのは今年の冬まで、G1で辛うじて掲示板が狙えるのは来年の秋まで。それが私の限界。
    それに中等部二年で転入した私は、高等部3年となるシニア3年目の来年で学園を卒業して帰国する予定だ。もし日本在留を望んでもルドルフ会長達のようにドリームトロフィーシリーズに進んで学園に在籍し続ける能力も気力も無い。
    「大丈夫だフラッシュ、まだ諦める時間じゃない」
    学園に戻った後にトレーナーさんはそう言って抱き締めてくれたけど、今の私はもうそれだけでは立ち直れないから、トレーナーさんをソファーに押し倒してキスをする。
    肌だけでなく粘膜を触れ合わせる。体温だけでなく体液を交換する。触覚や嗅覚だけでなく味覚でも彼を感じる。
    やっぱりトレーナーさんは優しい。急に押し倒しても舌を入れても彼は頭を撫でて許してくれる。だから私はこの人を日を経る度に好きになる。そしてこの人に応えられない私を日に日に嫌いになっていく。
    私がこのまま学園を卒業したらトレーナーさんの信頼に応えられないまま離れ離れになってしまう。
    そしてトレーナーさんは別のウマ娘の担当となって、別の女性と結婚して、いつしか私は想い出の中だけに居る最初の教え子Aになるだろう。
    そんな具体的で最悪な未来予想から目を背けるため、マーキングのように舌を絡めて唾液を交換し続けた。

  • 11二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:32:38

    全文ドイツ語期待したのに

  • 12シニア2年目、夏21/09/02(木) 12:34:05

    夏合宿の期間はあまり覚えていない。
    練習して、抱き締められて、お風呂に入って、眠って、起きて、練習して、キスをして、お風呂に入って、眠って、起きて、練習して、キスをして、お風呂に入って、トレーナさんと眠って、起きて、舌を絡めて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝て
    そんな日々の繰り返しであっという間に時間は過ぎ去っていった。
    ファル子さんが最近は地方巡業で学園に居ないため、最近の夜は寮を抜け出してトレーナーさんと入浴や睡眠を共にしている。バレたら大変だけどファル子さんかトレーナーさんと一緒に寝ないとあまり眠れない体質になってしまったから仕方がない。
    ある日、トレーナーさんが寝言で「……おれの愛バが……うまぴょい……」と言ってるのを聞いてしまった。どうやら夢の中の私はURAを優勝しているらしい。
    現実の私は去年のURAはスペシャルウィークさんに負けて予選落ちしてしまったのに…… いや、現実が不甲斐ないからこそ夢の中にうまぴょいを求めているのだろうか?
    どちらにせよ夢でまで私を応援してくれているという事実はとても嬉しい。彼は私をまだ「俺の愛バ」と呼んで期待してくれているのだから。そう考えると、ついにやけてしまう。
    私は彼の愛バなのだから信頼に応えなければ。改めてそう決意した私は、次のレース──────10月7日に行われる毎日王冠での1着を誓い、彼の寝顔に唇を落とした。

  • 13二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:35:27

    とても良い

  • 14スレ主21/09/02(木) 12:40:57

    テキストが吹き飛んだのでシニア二年目秋以降は書き直し次第投稿します。
    今さらですがレース結果をある程度史実に合わせるため、
    中学二年生で転入→5年間レース→高校三年生で引退→ドイツで帰国
    という形にストーリーをねじ曲げています。
    なのでWikipedia読めばこの後にどの辺りで曇ってどの辺りで報われるかは分かります。

    あと全文ドイツ語は死ぬから無理ゾ

  • 15スレ主21/09/02(木) 12:42:12

    >>3

    前回のssもだけど人寄せの餌として最適なんだもの(自己顕示欲)

  • 16二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:51:21

    >>12

    ウマぴょい警察だ!!ウマ娘とトレーナーとの入浴は認められない!!!

    どうせえっちな洗いっことかしてたんでしょう!薄い本みたいに!薄い本みたいに!

  • 17二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:55:40
  • 18二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 12:58:20

    >>12

    調べたけど原作エイシンフラッシュの古馬二年目の毎日王冠って……

  • 19二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 13:01:15

    後でじっくり抜くね

  • 20二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 14:39:40

    よかった

  • 21二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 14:55:20

    この成績は原作通りなの?

  • 22二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 14:59:32

    >>21

    今のところはそうだね

  • 23二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 15:02:11

    想像の3倍くらい長かった…
    ちなみに

    ×ファル子さん
    ○ファルコンさん

  • 24二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 15:04:48

    原作エイシンフラッシュは三番人気以上だと基本負けるからな……
    クラシック以降に三番人気以上で1着獲れたの一番最初の京成杯だけだったはず

  • 25二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 18:51:24

    保守しておこう

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