【腐閲覧注意🎲】伏黒恵受🍎白雪姫

  • 1ダイス主24/01/04(木) 21:42:20

    【概要】

    ・🎲で白雪姫のエンディングを目指します

    ・恵受ですが誰とカップリングになるかは🎲次第。固定CP好きな方はここでさようなら!

    ・スレ立て初心者なので至らぬところもあると思います。ゆる〜い気持ちでご覧ください

  • 2二次元好きの匿名さん24/01/04(木) 21:42:55

    待ってました!

  • 3ダイス主24/01/04(木) 21:45:50

    【進行方法】

    ・物語を進めていき、新キャラが出るたびに🎲で役決め

    ・それぞれのキャラと恵が会話をし、フラグ成功か🎲。フラグ成功キャラで最終🎲をし、どのCPが成立するか決める


    ※役決めが🎲なので、恵が主役・ヒロインになるかは不明。逆に(皆さんが考える)ゴリゴリの攻キャラがヒロイン役(白雪姫)になる場合もあり

    ※それでも恵受け

    ※どうにか恵と絡ませる必要があるため、物語が破綻するおそれあり(最悪恵と会話すらない可能性も…)

    ※複数キャラにフラグが立った場合、最終🎲次第で固定CP・多角形CPのどちらかになります

    ※誰ともフラグが立たない場合は強制大団円(友情)End

  • 4ダイス主24/01/04(木) 21:47:08

    【他】

    ・遅筆な上にスマホからなので時間がかかるかもしれません

    ・所々省略したり寄り道したりしつつエンディングまでいくのが目標!

    ・どうにもならなくなったら💣or夢オチ

  • 5ダイス主24/01/04(木) 21:48:20
    【⚠腐閲覧注意🎲】伏黒恵受🐭シンデレラ|あにまん掲示板【概要】・🎲でシンデレラのエンディングを目指します・恵受ですが誰とカップリングになるかは🎲次第なので、固定CP好きな方はここでさようなら!・スレ立て初心者なので至らないところもあると思います。緩い気持…bbs.animanch.com

    前回のダイス主です

    しばらく大人しくしようとしてたのですが、恵くんを思うと呪術新刊を買う勇気が湧いてこず…奮い立つためにスレ立てしました


    もし概要を見ても大丈夫そうであれば、ぜひお付き合い下さい

  • 6ダイス主24/01/04(木) 21:51:43

    【登場人物・キャラ】

    ●白雪姫
    ●継母
    ●狩人
    ●王子
    ●森の動物
    ●小人

    ①虎杖 悠仁
    ②乙骨 憂太
    ③五条 悟
    ④七海 建人
    ⑤伏黒 恵
    ⑥両面 宿儺
    (あいうえお順)


    今回はこちらの予定ですが、もし参加させたいキャラが居れば22時15分までに書き込みお願いします🙏

    乙骨・七海・レスに出たキャラで🎲を行います

    ※甚爾、狗巻君は今回無しでお願いします!

  • 7二次元好きの匿名さん24/01/04(木) 21:58:34

    立て乙ー
    キャラはそれで良いと思う!

  • 8ダイス主24/01/04(木) 22:03:48

    >>7

    ありがとうございます!

    念のためもう少し待ってみますね

  • 9ダイス主24/01/04(木) 22:16:59

    【はじまりはじまり】


    昔々あるところに、意地悪なお妃様( dice1d6=6 (6) )がいました。


    ①虎杖 悠仁

    ②乙骨 憂太

    ③五条 悟

    ④七海 建人

    ⑤伏黒 恵

    ⑥両面 宿儺

  • 10二次元好きの匿名さん24/01/04(木) 22:18:46

    いきなりピッタリの配役!
    🎲くん冴えてるね

  • 11ダイス主24/01/04(木) 22:22:02

    わぁ…



     お妃様は強さこそが全てと考えており、国民はそんなお妃によって苦しめられていました。

     そんなお妃様は自分の義子である白雪姫( dice1d5=4 (4) )にも辛く当たり、召使のように命令していました。


    ①虎杖 悠仁

    ②乙骨 憂太

    ③五条 悟

    ④七海 建人

    ⑤伏黒 恵

  • 12ダイス主24/01/04(木) 22:27:40

    前回といいナナミンが何をしたって言うんだ



    「邪魔だ。消されたくなければ庭掃除でもしていろ」

    「…」


     怖いお妃様に逆らえず、七海は玄関磨きにせいを出します。井戸で水を汲んでいると、隣からいきなり人( dice1d4=2 (2) )の気配がしました。


    ①虎杖 悠仁

    ②乙骨 憂太

    ③五条 悟

    ④伏黒 恵

  • 13二次元好きの匿名さん24/01/04(木) 22:29:20

    ぬるっと出てくる乙骨…?

  • 14ダイス主24/01/04(木) 22:35:00

    「すみません。人を探しているのですが」


     それは隣の国の王子でした。ニコニコ邪気なく笑っていますが、完全に不法侵入です。


    「僕の少し年下で、黒髪がツンツンしている男の子を知りませんか?」


     それを聞いた七海は…


    dice1d3=2 (2)

    ①(城に仕える狩人だ)

    ②「どうやらお役に立てないようです」

    ③「森の奥にそんな方が居ると聞いたことがあります」

  • 15ダイス主24/01/04(木) 22:42:32

    「そうでしたか…。お邪魔しました」


     それを聞いた王子は少し残念そうにしながらも、乙骨と名乗ると帰っていきました。そんな二人の様子を、お妃様は窓から恐ろしい形相で見ていました。


    「アレに興味を抱かれてはたまらん。狩人( dice1d2=2 (2) )、白雪姫を始末しろ」



    ①虎杖 悠仁

    ②五条 悟

  • 16ダイス主24/01/04(木) 22:50:28

    「は?僕に命令すんな」
     宿儺の事が気に食わない狩人は、七海を森へ連れ出すと逃げるように助言します。

    「お前を死んだことにするからどっか行きなよ。てゆーかその見た目で被保護者ってマジ?」
    「そこには触れないでいただきたい」

  • 17二次元好きの匿名さん24/01/04(木) 22:54:41

    一応ナナミンは年下だぞ五条…!

  • 18ダイス主24/01/04(木) 22:55:58

     城とは反対の森へと逃げた七海でしたが、初めての森でどこへ向かえば良いか分かりません。
     そうしてあたりを見回していると、がさりと草陰から音が聞こえます。野生の生き物かと身構える七海の前に、鋭い目つきの狼が現れました。

    「誰だ、お前」

  • 19ダイス主24/01/04(木) 23:06:17

     警戒しているのか、ツンツンした黒髪からピンと立つ耳が見えます。狼の見た目から、七海は隣の国の王子の事を思い出しました。


    「失礼。貴方、乙骨という名に心当たりは?」



    🚩(乙骨)dice1d3=2 (2)

    ①「…乙骨さん、怒ってました?」(成功!)

    ②「乙骨さんの知り合いですか?」(現状維持)

    ③「なぜあの人を知ってる」(失敗!)

  • 20ダイス主24/01/04(木) 23:12:39

     王子の名を出した途端、狼の警戒が薄れたようです。それに狼の警戒心を心配しつつ、七海は王子との会話を教えてあげました。

    「一度会っただけです。けれどどうも、貴方を探していたようですよ」
    「…そうですか」

     目と耳を伏せふさふさの尻尾をだらんと下げた様子は、どこか保護欲を刺激されます。
     しかし七海も今助けを必要としている状態なので、申し訳無さを感じつつ狼に話しかけました。

  • 21ダイス主24/01/04(木) 23:24:13

    「申し訳ありませんが、どこか休める場所はありませんか?出来れば寝られる場所が良いのですが」
     日が沈めば、森はもっと危険な場所になります。
    「家に帰らないんですか?」
     不思議そうな顔をしている狼に、七海は静かに顔を横に振りました。
    「帰れません」

     七海が意図せず重い響きを持たせてしまった言葉を、狼は耳に馴染ませるようにじっくりと聞きました。
     そして一度目を伏せると少しの間を置き、今度は真剣な眼差しで七海を見上げました。

  • 22ダイス主24/01/04(木) 23:28:47

    🎲全然出ないんだけど


    「こっちです。案内します」

     そう言ってどんどん森の奥へ進む狼を、七海は慣れない森で必死に追いかけました。
     そして川を避け木々を抜けると、小さな家が見えました。屋根から出る煙突からは煙が出ており、誰かいるようです。

    「虎杖。いるか」

  • 23ダイス主24/01/04(木) 23:33:31

    「はーい、勝手に入って!」

     中から聞こえたのは、若い男の声でした。その言葉に遠慮なく狼が扉を開けます。

    「久しぶり伏黒!…と、誰?」
     
     そこにいたのは予想通り、キョトンとした表情の少年が立っていました。

  • 24ダイス主24/01/04(木) 23:35:06

    【宿儺の見た目】


    dice1d2=1 (1)

    ①虎杖

    ②平安

  • 25ダイス主24/01/04(木) 23:49:25

    「…………君、この国のお妃と関係は?」

    「誰だか知んないけど、アイツの話題出さないでくんない?」

     お互い苦々しい表情をして唸っていると、狼が虎杖と呼んだ少年に話しかけます。

    「虎杖、この人をここにおいてくれないか?」

    「この流れで?!」


     けれど話をしてみると、お互い宿儺に思うところがあったために意気投合しました。

    「アイツと縁切りしたんなら大歓迎!よろしくナナミン!」

    「もしかして“ナナミン”とは、私のことですか?」

    「もちろん。あ、ついでに伏黒も一緒に住む?」



    dice1d2=2 (2)

    ①住む

    ②住まない

  • 26ダイス主24/01/04(木) 23:51:14

    残念!

    そして今日はここまで。また明日ぼちぼち進めます。

  • 27ダイス主24/01/05(金) 08:19:43

    おはようございます!
    お昼すぎぐらいに続きを書きます

  • 28二次元好きの匿名さん24/01/05(金) 08:20:41

    さりげなく同居を断られる虎杖くんドンマイ…

  • 29二次元好きの匿名さん24/01/05(金) 11:47:05

    この伏黒くんは警戒心が強いのかな
    それとも厄介ごとを抱えてて巻き込みたくないのか

  • 30ダイス主24/01/05(金) 14:27:16

    「いや、いい。けど七海さんの事で無理言ったから、家事の手伝い位はしに来る」

    「そんなん…や、じゃあ毎日来てくれると助かる」

    「…約束は出来ないが、善処する」

    「やった!」


     ニコニコしている虎杖と伏黒を交互に見ると、七海は口を開きました。

    「ところで、君達はどんな関係なんですか?」


    🚩(虎杖)dice1d3=3 (3)

    ①「知り合いです」(失敗!)

    ②「俺がこの国で一番頼れるヤツです」(成功!)

    ③「友人です」(現状維持)

  • 31ダイス主24/01/05(金) 14:33:26

    「森で薪拾いしてる時、たまたま会ったんだ。そっから仲良くしてるよ」
    「ん」
     そう短く返事をした恵は、襟を持ち上げ顔を隠します。少し赤くなった目元を見るに、どうやら照れているようでした。

     そのことに七海の胸にモヤがかかったようになりました。
     けれど森を彷徨った疲れが出たのだろうと自分を納得させ、その日は早く休むことになりました。

  • 32ダイス主24/01/05(金) 14:44:05

     次の日、二人がご飯を食べ終わった頃に恵がやってきました。

     虎杖はいつもの探鉱の仕事に行かなければなりませんが、新しいシーツの洗濯や空室の掃除など、やることは沢山あります。


    「じゃあ行ってくる!二人とも任せてゴメンな」

    「構いません。むしろやる事がある方が気が楽ですから」

    「気を付けて行って来い」

    「応!」


     さて、虎杖を見送った二人は手分けして家事を行うことにしました。



    洗濯をするのは dice1d2=1 (1)

    ①伏黒

    ②七海

  • 33ダイス主24/01/05(金) 14:57:07

    「俺が洗濯してきます」
    「君の手が冷えてしまうでしょう。私がやりますよ」
    「いえ。水際が好きなヤツがいるので、一緒にやってきます」
    「…そうですか。それならお願いします」

    「満象」
     川辺で待っていた象が、近寄ってきた恵に嬉しそうに鼻を擦り寄せます。
    「おっきなシーツを洗うんだ。手伝ってくれるか?」
     任せろと言わんばかりに鋭く鳴くと、シーツを受け取り優しく岩に擦り付けました。
    「鵺」
     呼ばれた仮面をつけている大きな鳥は、洗われたシーツを掴み悠々と空を飛んでいます。
     他にも複数のウサギが衣類を踏み洗いしたり、大きなヘビが絞った衣類を枝にかけたり。
     沢山の動物が洗濯を手伝ってくれました。

  • 34ダイス主24/01/05(金) 14:58:46

    「なにこのメルヘン空間」

     そんな和やかな空間は、こんな一言で終わりを告げました。

  • 35ダイス主24/01/05(金) 15:11:16

    続きは夜🌙

  • 36ダイス主24/01/05(金) 22:27:57

    こんばんはー
    ぼちぼち続けます

  • 37ダイス主24/01/05(金) 22:38:17

     あたりを警戒していた玉犬達に気取られずに現れたのは男に、恵と周りの動物たちに緊張が走ります。

     それを見ても、男は飄々とした態度を崩しません。


    「あ、ゴメンゴメン。続けていいよ」


     そう言って近付いてこようとする男が猟銃を担いでいることに気がつくと、恵は動物たちの前に立ち塞がりました。



    🚩dice1d3=3 (3)

    ①「来るな」(失敗!)

    ②「こいつ等に手を出すな」(成功!)

    ③「誰だ」(現状維持)

  • 38ダイス主24/01/05(金) 22:39:57

    3/3現状維持!

  • 39ダイス主24/01/05(金) 22:48:03

    「えー、僕のこと知らない?ま、動物から見ればそっか。僕は五条だよ。よろしく」

     アイマスクで表情が分かりづらいですが、敵対心は無いようです。けれどじっと一点を見つめて反応しない恵に、不満なようです。

    「ちょっと人が挨拶してるんだから…って。ああ」

     そう言うと銃を手に取るので、動物たちは一気に殺気立ちます。
     

  • 40ダイス主24/01/05(金) 22:52:44

     しかしそれも、五条が銃にこめた弾丸を全て地面に落としたことで発散しました。

    「これでいい?ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
    「…なんですか」

     少し棘が取れた恵に、五条はへらりと笑いかけました。

    「この辺で、髪の毛を七三にした成人男性見なかった?」

  • 41ダイス主24/01/05(金) 23:01:05

    「なんで貴方がいるんですか」
     突然の訪問者に、七海はこめかみを押さえながら質問しました。

    「いやあ、僕もあの城にいるの嫌になっちゃって。やっぱお抱えじゃなくて自由に生きたいよね。ってことで、よろしく!」
    「は?」

  • 42二次元好きの匿名さん24/01/05(金) 23:34:09

    待て待て五条せめて虎杖くんに許可を…!

  • 43二次元好きの匿名さん24/01/05(金) 23:55:41

    髪が七三で通じるナナミン草
    今回のダイスくんは誰推しだろうね?

  • 44二次元好きの匿名さん24/01/06(土) 08:35:23

    支援保守

  • 45ダイス主24/01/06(土) 10:38:22

    おはようございまーす
    規制を受けて途中離脱しておりました

    コメントや保守ありがとうございます!

  • 46ダイス主24/01/06(土) 10:42:00

    「僕もここに住むから」

    「定員オーバーです」

     尊敬出来ない男と暮らすのは御免だと、七海はすぐに切り捨てます。


    「えー?じゃあ恵、君の家に泊めさせて」

    「はあ?」


     思わぬ飛び火に、恵の目が据わります。

    「嫌、」

    「駄目です」


     恵が答える前に、すかさず言葉を被せます。そんな七海を不思議そうに見た恵と五条でしたが、五条は次の瞬間ニンマリと笑いました。


    「七海はそう言ってるけど、君はどう?」



    🚩(七海)dice1d3=2 (2)

    ①「…勝手にしてください」(失敗!)

    ②「七海さんが嫌がる人なら、俺も嫌です」(成功!)

    ③「というか俺、家無いですよ」(現状維持)

  • 47二次元好きの匿名さん24/01/06(土) 10:43:16

    🎲くんはナナミン推しか!イイネ!

  • 48ダイス主24/01/06(土) 10:44:30

    🎲<やっぱ七海×伏黒だよね

  • 49ダイス主24/01/06(土) 10:52:44

    「ヒドイ!僕のことよく知らないのにそんなこと言って!」
    「アンタのことは知りませんけど、七海さんのことなら少しは知ってますから」

     寄せられた恵からの信用に、七海はむず痒くなる口元を手で隠しました。そしてその姿をニヤニヤと五条に見られることに気付き、慌てて咳払いをします。

  • 50ダイス主24/01/06(土) 10:59:06

    「良かったねなーなみ」
    「ひっつかないで下さい」
     肩を組んできた五条に、七海はできる限りそっぽを向きました。

    「あの子のこと、宿儺が知ってるようだよ」
     けれど聞こえてきた小声に、七海は驚いて五条へ目を向けました。五条はいつもの大声もリアクションも潜め、珍しく真剣そうな顔をしています。

  • 51ダイス主24/01/06(土) 11:09:53

    「お前を追い出したのも、隣の国の王子があの子の特徴をお前に伝えたからだ。
     真面目にいえば、あの子ともう関わらない方が良い」
    「嫌です」
     
     警戒していた鋭い目。その警戒が薄れたあどけなさを残した表情。森を慣れたように歩くスラリとした体格。自分のことを虎杖に頼む少し必死な声。
     そして初対面の七海を助けてくれた優しさや、七海を信頼してくれている心。

     どんなに宿儺が脅威であろうと、こんなに心惹かれる相手と関わらなくなるなど、七海は考えられませんでした。

  • 52ダイス主24/01/06(土) 11:14:39

    「ククッ、お前のそんな顔が見れるなんてね」
     五条は嬉しそうに笑うと、組んでいた肩をパッと外しました。

    「じゃあやっぱり、僕をここに泊めてよ。味方は多いほうがいいでしょ?」

     アイマスクをしていても分かるほどパチリとウィンクする相手に、七海はため息を吐いて負けを認めました。
    「…家主に聞いてからですよ」

  • 53ダイス主24/01/06(土) 11:24:55

     恵が帰ってから帰宅した虎杖は始め、家の狭さを理由に新しい住人が出来るのを渋りました。
     けれど恵が危ないかもしれないと聞くと、あっさり同居を認めました。

    「つーか、伏黒がここに住めば一番安全じゃん」
    「そう思います。なので虎杖君には申し訳ないのですが」
    「いまさら伏黒の一人や二人増えても大丈夫だって!でもいっそ新しい家建てるのもいいかも」
    「その時はさ、七海と恵の新居建ててあげようよ」
    「五条さん!」
    「えっ、そういうコト?!」

  • 54ダイス主24/01/06(土) 11:32:48

     そんな会話が昨夜行われていたとはつゆ知らず、恵は朝から虎杖の家へと向かっていました。
     家事で水は必ず使うだろうと、他の動物たちは水辺で待機してもらっています。

     その足取りは早く、ある一人を思って緩む口元を指摘する人はいませんでした。

    「伏黒恵」

     そう。指摘する人は、です。

  • 55二次元好きの匿名さん24/01/06(土) 11:58:48

    おっこれは…女王様きた?

  • 56ダイス主24/01/06(土) 13:13:33

    まーた書き込み出来なくなってました
    夜に続けます

  • 57二次元好きの匿名さん24/01/06(土) 19:31:25

    乙保守

    >③「というか俺、家無いですよ」

    恵くんいつもどこに寝泊まりしてんの!?森???

  • 58ダイス主24/01/06(土) 22:17:37

    >>57

    保守ありがとうございます!

    会話的には③も捨てがたかったですね

  • 59ダイス主24/01/06(土) 22:39:24

     耳元で聞こえた声に、ゾワリと恵の肌が泡立ちます。

     二度と聞きたくない声。
     二度と思い出したくない過去。

     振り向くことが出来ないほど動揺した恵の口に、宿儺がリンゴを押し付けます。

    「そら」
    「っ、ぐ」

  • 60ダイス主24/01/06(土) 22:42:21

     恵の口に触れたリンゴを、宿儺は自らの手でグシャグシャに潰しました。途端に清涼な森の中に、甘い匂いがたちこめます。
     なんとか口に入ってしまった蜜を吐き出そうとした恵ですが、塞ぐように蜜をまとった指が口に入れられました。

     どうにか抵抗しようとする恵でしたが、後ろから強い力に押さえ込まれてうまくいきません。

     そして舌がしびれるような甘さと不規則に刺激を与えてくる指の動きに、とうとう恵は蜜を飲み込んでしまいました。

  • 61ダイス主24/01/06(土) 22:46:45

    「もう散歩はいらんだろう?」

     眠ってしまった恵にそう呟くと、宿儺は繋いでいた馬に恵を乗せて、城へ向かいました。

     後ろで見ていた生き物に、最後まで欠片も興味を持ちませんでした。

  • 62二次元好きの匿名さん24/01/06(土) 22:47:51

    散歩させてた認識…!?
    と、とりあえず誰か気づいてあげてー!

  • 63ダイス主24/01/06(土) 22:49:06

     同時刻、虎杖の家では皆で恵を待っていました。食器が足りないから木で作ろうか、そんな話をしていた時です。

     トントンと、扉を叩く音が聞こえました。

  • 64ダイス主24/01/06(土) 22:55:03

     大人二人は恵が来たのかと思いましたが、虎杖だけ様子が違いました。

    「どちらさん?」

     扉を開けず、その場で外の相手に声をかけます。すると扉の向こうから、優しげな声が聞こえてきました。

    「すみません。人を探しているのですが」

     聞き覚えのある声に、思わず七海は椅子から立ち上がりました。

  • 65ダイス主24/01/06(土) 23:09:38

     虎杖に目配せをすると、軽く頷かれたので扉を開きます。そこにいたのはやはり、城で会った王子でした。

    「おはようございます。…あれ?貴方、こないだお会いましたよね」
     パチパチと瞬きする様子は、害があるようには見えません。
    「おはようございます。まだ探し人は見つかりませんか?」
    「そうなんです。早く見つけてあげたいんですけど」

     困ったような笑顔の相手に、七海は労るように声をかけます。
    「大変ですね。もしよろしければ、お手伝いをしましょうか。
     その方の特徴、貴方とその方の関係、そして探す理由を教えていただければ」

  • 66ダイス主24/01/06(土) 23:17:58

     ヒューと楽しそうな口笛が後ろから聞こえましたが、七海は無視しました。
     正直、彼に嘘をついて追い出しても良かったのです。
     けれどどういった理由で王子が恵を探しているのか。助けてくれた恩人のために、なにより彼に心を惹かれる一人として、知れるのなら知っておきたかったのです。

     そんな七海の思惑に気付かず、王子は表情を明るくしました。
    「本当ですか!?良かったあ。知らない土地で流石に途方にくれていたんです」

  • 67二次元好きの匿名さん24/01/06(土) 23:23:24

    ヤバイ展開になってきたな……一部始終を目撃してたのは誰だろう?

  • 68ダイス主24/01/06(土) 23:24:07

     その様子に少し七海の胸が痛みますが、早速と言わんばかりに王子が言葉を発しました。

    「まず、僕は乙骨憂太と言います。探しているのは伏黒恵君。彼は僕の」

     そこまで言うと、勢いよく後ろを振り返りました。地響きするような音に、家の中の3人も外へ目を向けました。

    「あれ、伏黒の友達だ」

     森からこちらに向かってきたのは、昨日洗濯を手伝っていた動物たちでした。

  • 69ダイス主24/01/06(土) 23:45:27

    「…伏黒?」
    「あ゛」

     動揺した虎杖を見て、乙骨はぬるっとした空気を出します。
     けれどそれを遮るように飛び出してきた動物たちが、それぞれ服を咥えたり体をぶつけたりして虎杖を外に追い出そうとしてきます。

    「え、ちょ、どしたん!?」
    「外へ、いや、どこかへ向かわせようとしてる?」
     猟師として多くの動物たちを見てきた五条は、その不思議な様子を興味深く見ています。

    「もしかして伏黒君に、何かあったのでは?」

     思わずと呟いた七海の言葉に、家にいた4人は一斉に動物たちの後を追いかけました。

  • 70ダイス主24/01/06(土) 23:46:16

    今日はここまで!
    明日午前中に出来たらやります

  • 71二次元好きの匿名さん24/01/07(日) 01:59:06

    乙です
    森の動物達か……白雪姫かな?白雪姫だったわ
    いや白雪姫はナナミンなんだけど

  • 72ダイス主24/01/07(日) 11:52:38

    白雪姫とは…?

    おはようございます。
    午前中時間が無かったのでまた時間がある時に来ます

  • 73二次元好きの匿名さん24/01/07(日) 21:00:53

    ほしゅりんごをお食べ

  • 74ダイス主24/01/07(日) 22:17:38

    ほしゅありがとうございます!

    ダイススレなのにダイスの出番が少ない続きです

  • 75ダイス主24/01/07(日) 22:26:14

    「どこまで行くんだよっ!?」

     動物たちを追いかけている先頭にいた虎杖が、思わずそう叫びました。結構な距離を走っていた彼らですが、いまだ止まる様子はありません。
     毎日虎杖の家に通うには遠すぎる距離、そして向かっている方向に、それぞれ嫌な予感がしていました。

  • 76ダイス主24/01/07(日) 23:43:34

    「…俺さあ、気付かれてるかもしんないけど、宿儺の兄弟なんだよね」

     突然の虎杖の告発に、他の三人は走りながらも耳をそばだてました。

    「物心ついた時から仲悪かったんだけど。魔法で色々な実験し出してからは、もー無理で。
     だって見かけねーなと思ったら、部屋から血みどろの姿で出てきたりすんだよ。アイツ」

    「昔からかよ」
     黙って聞いていた五条が、吐き捨てるように呟きました。五条が捕らえた動物達は、宿儺の非道な実験にも使われていたのです。

  • 77ダイス主24/01/07(日) 23:46:47

    「そ。昔から。で、いい加減に限界だって時に、小鹿?かなんか入った大袋持って上機嫌な時あったんだ。
     そん時に今しかないって思って、そのま家出して今に至るんだけど」

    「現在伏黒君にもその危険がある、という事ですか」

     短いながらも親子の関係であった七海が、険しい表情で引き継ぎます。

  • 78ダイス主24/01/07(日) 23:51:36

    「確かにアイツ、変わった動物とか好んでたもんなあ。キレイ目の狼とか、もろタイプそう」
     おえーとした表情の五条の後ろを走っていた乙骨が、焦ったように声を上げました。

    「待って、待って下さい。さっきから伏黒君の話なんですよね」
    「そう!だからヤベーって話!」

    「でも、狼ってなんですか?
     僕が知っている伏黒君は、人間ですよ?」

  • 79二次元好きの匿名さん24/01/07(日) 23:52:57

    ここに来て新事実!?

  • 80ダイス主24/01/07(日) 23:53:17

    最近書き込むタイミングで書き込めなくなります

    続きはまた明日!

  • 81二次元好きの匿名さん24/01/07(日) 23:53:55

    お疲れ様ー!明日も待ってます!

  • 82ダイス主24/01/08(月) 10:31:51

    おはようございます!

    なんかこの白雪姫ドロドロしてる…

  • 83ダイス主24/01/08(月) 10:49:21

     その頃、お城に連れてこられた恵は、魔法のリンゴによって眠らされたままでした。

     その側では、宿儺が魔導書を読んでいます。馬での移動中、声を漏らしたり瞼が震えたりと、眠りが浅いことが気になったからです。

    「やはり果汁だけでは不足か。それにしても、なかなか抵抗力があるようだな」

     宿儺がどこか満足気に本を閉じようとした時に、ある一文に目が止まります。

  • 84ダイス主24/01/08(月) 11:06:23

    『リンゴの魔法は、愛する者のキスで解けます』


    「ハッ」


     心底馬鹿にした顔で不要になった本を閉じると、宿儺はリンゴに齧り付きました。唾液を含ませるように細かく咀嚼する音が、静かな部屋に聞こえます。

     そしてそれを飲み込むことなく、眠ったままの恵へと顔を近付けました。



    🚩dice1d4=4 (4)

    ①目を覚ます(現状維持)

    ②✕✕✕✕✕✕✕✕✕(成功!)

    ③4人が雪崩込んでくる(失敗!)

    ④✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕(バッドエンド)

  • 85ダイス主24/01/08(月) 11:10:04

    宿儺ァァァ!!!

  • 86ダイス主24/01/08(月) 11:11:27

    おかしい…私は恵が悲壮な目にあってるのが耐えられずこのスレを作ったはずなのにどうしてこうなった

  • 87ダイス主24/01/08(月) 11:11:53

    バッドエンド選択肢に入れるからだよ

    はい

  • 88二次元好きの匿名さん24/01/08(月) 11:18:05

    救済措置入れてもええんやで…?
    🎲くんは意地悪だねホント

  • 89ダイス主24/01/08(月) 11:22:13

    テンション下がったのに心臓ドクドクしてる…


    バッドエンドって書いちゃったけどあとで最終ダイス入れてみるかな

    >>88

  • 90ダイス主24/01/08(月) 11:39:29

     そして恵の口を開かせると、ぐちゃぐちゃにしたリンゴを口移しで食べさせました。苦しそうに眉を寄せる姿を見て、今度は同じように水を口移しで飲ませます。
     そして恵がピクリともしなくなると、獣の耳、黒髪、頬へと優しく触れました。

    「お転婆が過ぎたな。束の間の庭は楽しかったか?」

     そして恵の濡れた唇を拭うように口付けると、両手で抱えどこかへと運んでいきました。

  • 91ダイス主24/01/08(月) 11:48:25

    「人間?え?
     人間の伏黒と、狼の伏黒がいるってこと?」
     足を進めたまま、虎杖は混乱して後ろを振り返りました。

    「最近の伏黒君は分からないけど、僕が知ってる伏黒君は現在15歳。黒髪とエメラルド色の目が特徴だよ」
    「そこは一致していますね」
    「だね。僕たちが知ってるあの子の特徴を言えば、そこに狼の耳と尻尾が付いてるけど」

  • 92ダイス主24/01/08(月) 11:56:33

    「み、耳!?こっちの国では、人間の姿で耳と尻尾が生えてるのは普通なんですか!?」


    「いや、そういうもんかと」

    「いえ、そういうものかと」

    「えー、そうゆうもんじゃないの?」

    「メルヘン世界怖い!」



    dice1d3=2 (2)

    ①動物達

    ②伏黒

    ③乙骨

  • 93二次元好きの匿名さん24/01/08(月) 16:17:50

    なに!?なんのダイスなの!?怖いよう……

  • 94ダイス主24/01/08(月) 21:58:59

    今回は怖くないダイスなので大丈夫ですよー笑

    続きいきます

  • 95ダイス主24/01/08(月) 22:05:22

    「そっか。よく考えたら恵以外にそんな特徴持った動物、見たこと無いや」

    「…もしかして、だけど」
     虎杖から、固い固い声が出ます。

    「伏黒って,宿儺に、」

     それ以上は、とても言葉に出来ませんでした。

  • 96ダイス主24/01/08(月) 22:11:30

    「外道が」
     普段の七海とは思えないような、地獄の底から出たような声でした。

    「ハッ。そりゃ動物を使ってるなら、人間だって被験の選択肢に入るよな」
    「五条さん!」

     五条の言葉に、思わず虎杖は声を荒らげます。けれど五条があまりに歪んだ表情をしていたので、少し冷静さを取り戻しました。

  • 97ダイス主24/01/08(月) 22:21:11

    「…なるほど。今向かってる相手が、伏黒君に蛮行を働いたということですね」
     乙骨の目はいつの間にか据わっています。

    「王子って、皆こんな怖いの?」
    「失礼ですよ、虎杖君」 
    「ふふ、僕なんてまだまだですよ。そこのスナイパーさんに比べればね」
    「…すないぱー?」
    「…知ってたの?」
    「いえ。先程虎杖君?が五条さんの名前を叫んだので、もしかしたらと」

  • 98ダイス主24/01/08(月) 22:24:54

    「あー、ミスったなあ」
    「え、五条さん有名なん!?」
    「初耳ですね」
    「うちの国は十数年前まで戦をしてたんですけど、その時に五条さんは『最強のスナイパー』として従軍してくれていたんですよ」
    「へー、かっけー!」
     キラキラした虎杖の瞳に、五条は苦笑いで返します。

  • 99ダイス主24/01/08(月) 22:33:15

    「やめてよ。今はしがない狩人なんだから」
    「でも五条さんは、乙骨さんの国のヒーローなんじゃん!」
    「そうですよ。しかも退役理由も、誤って敵兵を子供の目の前で撃ってしまったっていう、今ではその話を反戦への逸話として語られてるすごい人なんです」

    「そんな過去があったんですね」
    「いやあ、普通に話盛られてんだけど」

  • 100ダイス主24/01/08(月) 22:47:45

     そう七海に言うと、パンパンと大きな手を叩き音を出します。
    「ほらほら、段々お城に着くよ!」
     話を変えようとしているのは明らかですが、確かに城の一部が森の奥から見えてきました。

    「間違いなく、彼らは城へ案内してくれましたね」
     途中で違う道へ進まないかとの淡い期待は、崩れてしまいました。

  • 101ダイス主24/01/08(月) 22:54:11

    「帰ってきちゃったな」
     虎杖がそう呟くと、七海が答えました。
    「すぐお暇しましょう。伏黒君と一緒に」
     それを聞いた虎杖が笑顔になりました。
    「応!」

     門を超え、七海が掃除した庭から扉へ向かいます。
    「気合入れなきゃヤバそうだね」
     そう言いながら、五条は銃を何時でも撃てるように準備します。扉からはすでに、魔法の気配がしていました。

  • 102ダイス主24/01/08(月) 22:56:52

    【確認】

    虎杖 悠仁  □現状維持
    乙骨 憂太  □現状維持
    五条 悟   □現状維持
    七海 建人  ■成功!

    両面宿儺  ■バッドエンドルート

  • 103ダイス主24/01/08(月) 23:00:57

    dice1d7=1 (1)


    1236…バッドエンドルート

    45 …七海ルート

    7  …現状維持チームルート

  • 104ダイス主24/01/08(月) 23:01:37

    神よ!!

  • 105ダイス主24/01/08(月) 23:04:45

    ⚠ここからBadEndになります⚠

  • 106二次元好きの匿名さん24/01/08(月) 23:10:09

    今回の🎲くんはメリバ好きか……

  • 107ダイス主24/01/08(月) 23:10:15

     ゆっくりと、恵の意識が上昇しました。
     長い夢を見ていたような心地でしたが、ぼんやりとしていたのは僅かの間。体の痛みに、強制的に意識がはっきりします。

    「…こ、は」

     ひんやりと寒さを感じる石の壁が最初に目に入り、本が乗った小さな机、頑丈な扉へと視線を移します。

  • 108ダイス主24/01/08(月) 23:17:02

     見覚えがある。
     そう思った直後、恵の体に恐怖が駆け巡りました。咄嗟に起き上がり逃げ出そうとした体が、それ以上動かなくなりました。

    「な!…ひっ」

     思わず息を飲み込むその首と、両手。それぞれに太い枷がついていました。
     どうにか外れないかガシャガシャと鳴る音に混じり、他の金属の音が聞こえます。

  • 109ダイス主24/01/08(月) 23:21:41

     ガチャ。
     カチャカチャ。

     扉の向こうから聞こえる小さな音の筈なのに、恵にはまるで耳元から聞こえるようでした。
     全身が固まり、逃げることもあまつさえ隠れることも出来ません。扉が開かれるのを、瞬きもせずに見つめることしか出来ませんでした。

  • 110ダイス主24/01/08(月) 23:30:19

    「ほう、起きたのか」
    「すく、な」

     子供のころ彼に誘拐されてから、逃げ出す間の日々が脳内を駆け巡ります。
     恐怖に震える体は止まりません。それでも宿儺が近付く度にどうにか後ろに下がろうと足掻きますが、枷に繋がれた鎖によって阻まれました。

  • 111ダイス主24/01/08(月) 23:46:36

     そんな恵の行動が目に入らないかのように、宿儺は恵が乗っているベッド端へ腰掛けました。そして震える恵の顎を掴むと、強い力で自分の方へ引き寄せます。

    「なぜ魔法が…ああ、適応したのか」

     宿儺が何を行っているのか分かりません。けれど痛む体に霞む思考。また何かされたのだという事だけは分かりました。

    「なんで…」

  • 112ダイス主24/01/08(月) 23:56:08

    「うん?」
    「なんで今更、っ。俺はもう用済みだろ!もう放っておいてくれよ!」

     自分と同じ実験動物たちと城を逃げ出してから、恵はいつ連れ戻されるか、気が休まる日はありませんでした。
     けれどそんな気配が無い現状に少しずつ気を緩め、他人との交流がやっと出来るようになっていたところに、今回の暴挙です。
     たまらない気持ちになり、恵は恐怖も忘れて叫んでいました。

  • 113ダイス主24/01/09(火) 00:00:42

    「何を行っている」
     心底理解しがたいと眉を顰めます。それでも宿儺は恵の問いに答えました。

    「逆だ。お前にしか用はない」
    「は」

     顎を掴むのとは逆の手のひらで、恵の体をなぞります。それにゾクリとして逃げようとする恵に体を寄せました。

    「逃げたお前を放っておいたのは、どうせ体が成すまで時間が必要だったからだ。それまでは庭で遊ばせていたまで」

  • 114ダイス主24/01/09(火) 00:09:18

     恵は隣の国へ逃げ出そうとして、結界で阻まれた事を思い出します。

    「丁度熟したタイミングで横槍が入りそうになったのでな。あの時俺自ら迎えにいった」
    「あ、」

     そうしてやっと、恵は七海たちの存在を思い出しました。宿儺は彼らを知っているのか。冷たい背中に、冷や汗が流れていきます。

  • 115ダイス主24/01/09(火) 00:14:13

    「誕生日おめでとう」
    「え?」

     いきなり飛躍した言葉に、彼らのことを考えていた恵はついていけません。
    「たんじょうび…?」
    「ああ」
    「なんでお前が…。しかも、まだ早い」
    「いいや、今日だ。お前はあれから何日も眠り続けていたからな。
     そして」

  • 116二次元好きの匿名さん24/01/09(火) 00:17:29

    そして……!?

  • 117ダイス主24/01/09(火) 00:18:15

    「新しい生命の誕生だ」

     体をなぞっていた宿儺の大きな手は、恵の腹部を覆うように触れました。
     その意味を察した恵は、そのおぞましさにその場で嘔吐しました。

  • 118ダイス主24/01/09(火) 00:26:34

    「おお大変だ。母体が無理をするな」
     シーツで汚れた口元を拭こうとしていた手を、思い切り弾きました。

    「うそだ!」

     言いながらもじわじわと感じるのは、不自然な体の痛み、腹部の違和感。恵はそれらを認めることに、必死に抗います。

  • 119ダイス主24/01/09(火) 00:40:50

    「嘘なものか。俺はなあ伏黒恵。ある魔法を知ったときから、ずっとそれが欲しかったのだ。
     母体はそこらのやつでも造れる。が、俺の子種をくれてやるのは、ひと目見てからお前しか無いと決めていた」

     ずっと恐ろしい事を言われているのは分かりますが、恵の脳はそれを理解するのを拒もうとしていました。
     固まり動けなくなった体を宿儺に抱きしめられますが、それでも恵は動けません。

    「摩虚羅を孕んでくれてありがとう。お前は一生、俺のものだ」

  • 120ダイス主24/01/09(火) 00:42:41

    【BADEND】

  • 121ダイス主24/01/09(火) 00:44:01

    ここまで読んで下さった方がいたら、ありがとうございます。

  • 122ダイス主24/01/09(火) 00:44:45

    マジで閲覧注意なラストになっちゃったよ

  • 123ダイス主24/01/09(火) 00:46:03

    途中のほのぼのはどこへ…?
    あれ、ナナミンルートは…?

  • 124二次元好きの匿名さん24/01/09(火) 00:51:46

    🎲「ヨッシャアーーーーー!!!!!!!!!!!やっぱり伏黒くんはリョナが似合うネ🥰」

    1乙です!メリバ大好きなんでおいしく頂いたよ
    まさかのマコちゃん誕生エンド

  • 125二次元好きの匿名さん24/01/09(火) 00:52:23

    面白かったです!
    メリバ好きのワイ歓喜(すみません)

  • 126ダイス主24/01/09(火) 00:52:42

    【小ネタ】

    ・恵は乙骨の国出身。宿儺に誘拐されて城へ連れてこられた
    ・↑in虎杖が家出する時に見た大袋の中

  • 127ダイス主24/01/09(火) 00:57:06

    メリバ好きさんがいらっしゃった😂

    その場で急ごしらえのストーリーでしたが、少しでも楽しんでいただけて良かったです!

  • 128ダイス主24/01/09(火) 01:01:03

    【小ネタ】

    ・一匹に混ざれる二匹の犬、仮面をつけた鳥、巨大な白蛇、同じ遺伝子の大量の兎、ピンクの象←宿儺の実験動物

  • 129ダイス主24/01/09(火) 01:10:11

    【小ネタ】

    ・五条の逸話はほぼ実話。退役理由になった敵兵の近くにいた子供は、たった今父親が撃たれた黒髪とエメラルドの瞳が特徴の男の子
    ・乙骨が孤児院の視察に来たことで恵と仲良くなった

  • 130ダイス主24/01/09(火) 01:14:40

    【小ネタ】

    ・もうすぐ恵が熟すだろうと、そちらに専念するために後釜として七海を養子にした
    ・けど国民とかどうでもいいので、時期が来たら適当に押し付ける気でいた
    ・もういなくなっちゃったけどね!

  • 131ダイス主24/01/09(火) 01:16:03

    明日単行本買ってこよう(正気か?)

オススメ

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