- 1二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:11:45
- 2二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:12:03
勿論
- 3二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:12:11
書いて❤️
- 4二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:12:40
- 5二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:15:37
書けたので上げます
- 6二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:16:19
「トレーナーちゃん?離れてくれる?」
「やだ」
4年ぶりに帰国してきた彼女と再会して、あたしの家に連れてきてから1時間。机の上には開けられた酒の空き缶やツマミが残っている。
「そんなにくっつかれたら動けないのよ」
「うごけなくていい。ずっとよこにいて」
「さっきあたしをマルちゃん、なんて呼んだのに?」
「よんでない。しらない」
「酔っ払っちゃったわね…」
「よってない!」
彼女を助手席に乗せ、懐かしいような空気に揺られながらあたしのアパートに招待して、あの日の約束を果たそうと言うことで2人で酒盛りを始めて。腰にはすっかり出来上がったトレーナーちゃんが張り付いている。べろんべろんになってあたしのお腹に顔を擦り続けている。
「片付けしないといけないんだけど…」
「やだ」
一層力を強めてくる。
「んもう…仕方ないんだから…」
彼女をお姫様抱っこして寝室へと運ぶ。その間も首に腕を回してきている。
「ほら、トレーナーちゃん。寝るならここでね」
そういって降ろそうとする。しかし
「んぅ〜マルゼンも〜…」 - 7二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:16:33
そう言って首に力を入れてきた。油断したせいであたしも一緒にベッドに引き込まれる。
「ちょっ、トレーナーちゃん!?」
「んん…すぅ……」
声をかけるも寝息が返ってくるだけ。
体勢としては首から脇の下あたりに腕が回され、脚もいつのまにか絡めてきている。
「あちゃ〜…逃げられないわねぇ…」
そうぽつりと独り言を漏らし、ため息を一つつく。
「ぅん…マルゼン……」
寝言だろう。呼びかけてくる。
「どうしたの?トレーナーちゃん」
囁き声で返すと、
「ゃ…いかないで…」
泣きそうな声でそう呟いてくる。きっとあたしがいなかった間を思い出したのだろう。
「もちろんよ。ずっと、あなたの隣にいるわよ」
そう言って額にキスをする。
片付けは明日でいいか。そう思い、毛布を手繰り寄せてゆっくりとやってくる暖かさに微睡みながら、腕の中の温度に体をあずける。
そのまま、溶け合うように眠るのだった。
翌朝、必死に謝ってくるトレーナーをなんとか宥め、2人で片付けをするのだった。 - 8二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:21:21
はい。
次を書きます。 - 9二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 23:59:21
とても良い
- 10二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 00:02:16
昨日の…!続き嬉しいです、ありがとう
- 11二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 00:13:17
良いぞ良いぞ
次を楽しみにしておく - 12二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 08:23:41
保守
- 13二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 17:16:56
保守
- 14二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 23:35:41
保守
- 15二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 07:25:26
保守
- 16二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 19:11:32
保守
- 17二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 21:43:45
「いらっしゃいませ」
長年使われ、飴色に光るカウンターの中から、バリトンボイスが優しく耳を撫でてくる。
「おや、本日はおふたりですか」
「そうよ、マスターちゃん。とりあえずいつもの2つね?」
「かしこまりました」
後ろの棚から瓶を取り出し、氷を砕き始める。私とマルゼンは、昔1回だけ座ったスツールに腰を下ろした。
「いつものって言うけど…来たことあるの?」
「トレーナーさんが居ない時は、毎日ここにいらっしゃってましたよ。あなたとの思い出を、いつも語られていました」
「ちょっとマスター?それは内緒って話じゃなかったかしら?」
「ええ、生憎私も歳ですしね。それに、言わなければ伝わらないこともあるのでは?」
その言葉にハッと気付かされる。
「言わないと…ね…」
マスターを見ると、いつもの探りを許さない目つきでにこりと微笑みかけてきた。
「こちら2つ、いつものですね」
「うん、ありがとマスター。トレーナーちゃんはこっちね」
それは透き通った炭酸の液体だった。1口飲むとレモンと炭酸が喉を心地よく刺激する。
ふぅ、と一息つくと
「これ、私がいつものんでたやつ…」
「そ。あたしがトレーナーちゃんがいなくなって、マスターに頼んで初めて飲んだ奴よ」
そう言ってマスターに目を向ける。
「あの時は大変沈んでおられましたからね。幾らかでも和らげれればと。出過ぎた真似でしたかな?」
「いーや?とっても助かったわよ?」
やっぱり。あの時きちんと伝えてなかったから、その分落ち込んでたのだろう。
その後はマスターと3人で何気ない会話をした。ゆるやかなジャズに時間を預け、思い出を手繰り寄せながら言葉を交わす。
2時間ほど喋り、前回のツケと今回分をまとめて払ってカウベルを鳴らした。 - 18二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 21:44:04
「ねぇマルゼン」
「なぁに?トレーナーちゃん」
帰り道、夜風に体を晒しながら彼女に声をかける。
「さっきさ、マスターが言わなければ伝わらないこともあるっていってたよね」
「ええ。それがどうかしたの?」
ずっと考えていたこと。でももしかしたら否定されるかもしれないこと。そう勝手に自分で思っていたことを伝える。
「あのね、良かったらなんだけど。一緒に住まない?」
「ええ、もちろんよ?」
想像より早く答えが帰ってきた。
「早くない?」
「だって、あたしも言おうとしてたんだもの。当然よ」
「そっか。なら、これからも改めてよろしくね?」
「ええ!モチよ!」
そうして2人で手を繋ぎ、帰路をつたるのだった。 - 19二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 21:44:20
短編でした。
次を書きます。 - 20二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 07:42:46
保守
- 21二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 08:29:25
マルゼントレーナーちゃん概念いいね…。
- 22二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 18:09:45
保守
- 23二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 20:32:25
保守
- 24二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 04:00:30
はい保守
- 25二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 14:30:36
保守
- 26二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 19:42:22
保守