- 1二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:14:58【カプネタ】あなたは妻の死体の隣にいるアロメルスを見つけた|あにまん掲示板「あら、お邪魔しているわね」アロメルスの蟲惑魔は上品に挨拶をした。風呂上がりのあなたはその光景が現実のものだと信じることができない。妻は腹部と首から血を流して倒れている。ピクリとも動かない。そのすぐ横…bbs.animanch.com
このスレの続きです。ホスト規制で落としてしまいました。
「あら、お邪魔しているわね」
アロメルスの蟲惑魔は上品に挨拶をした。風呂上がりのあなたはその光景が現実のものだと信じることができない。
妻は腹部と首から血を流して倒れている。ピクリとも動かない。そのすぐ横のテーブルには美味しそうな食事が並んでいた。
死体の腹あたりにアロメルスは腰掛けている。上等なソファでくつろいでいるようだ。
あなたは横にあった重たそうな花瓶を持ち上げた。
それには血飛沫がついていたことを忘れてしまっていたので、手にベットリと赤いものがこびりついた。風呂上がりだがもう一度入りたいと思った。
「ふふっ……そんなもので私に勝てるなんて思っているの?」
アロメルスは妻の腹部の傷を足の指先でもてあそんでいる。白く美しい足先が妻だったものの血で染まっていた。
「ちょっと動転しているのね。落ち着いた方がいいわよ」
アロメルスはあなたのことを嗜めるように言った。それは年上の子が年下の子の世話をしている時の口調だった。
「ほら、いい子だから。花瓶を置いて」
- 2二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:15:45
あなたは慟哭した。
穴の空いた風船のように日常の終わりが来る。あなたはこの状況に耐えきれないのだ。
なぜ。どうして。あなたの頭の中はそんな言葉に埋め尽くされてしまう。
そしてあなたは嘔吐する。なにも食べてなかったので吐き出せたものは黄色い胃液ぐらいだった。
「もう、大丈夫かしら?」
アロメルスは座っている死体から目玉を抉り出して、手の中で転がしている。あなたはだいぶ冷静になっていた。
「ちょっと教えてほしいことがあるのよ。この状況はどういうことかしら。だいたい予想はつくけれど教えてくれない?」
あなたはアロメルスが妻のことを聞いているのだと思った。
お前がやったんじゃあないのか……!
あなたは怒った顔と声でそう言った。そうである方が愛する妻が死んだことに納得ができるのだ。
妻は首と腹に刺し傷があり、苦悶の表情で仰向けで倒れている。その両目はカッと開かれており、天井を見つめている。
今日は結婚記念日だ。今頃美味しい食事を妻と食べているはずだったのだ。それがすべて壊れてしまったのはこのアロメルスの蟲惑魔のせいだ。
「あら、私のせいだったのね」
近頃帰りが遅くなったことが何度かある。たったそれだけのことで妻が殺されていい理由になるはずがない。
「いいわよ。私のせいってことにしてあげるわ」
アロメルスは手の中で遊んでいた眼球を飴玉のように口に放り込んだ。まるで少女のような仕草だ。
「それじゃあ、あなたは私に襲われた3人目の犠牲者ってことね」 - 3二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:16:16
アロメルスはあなたにそう言った。これ以上あなたに聞くことはないと言わんばかりだ。
あなたは妻を殺したアロメルスに灯油とジッポで一矢報いようと思った。
この灯油とジッポは風呂に入る前に用意したものだった。
あなたは灯油を部屋の中に灯油を撒いていく。蟲惑魔相手に上手くいくか分からないが、それしか武器になりそうなものはなかった。
アロメルスの蟲惑魔はあなたの行いを見て薄く笑っている。
「隙ありね」
握っていたジッポをあなたは落としてしまう。あなたの指はアロメルスによって切り落とされた。火を付ける前のジッポが転がって遠くに転がっていった。
「私はね。人が苦しんでいる姿が好きなのよ。だからすぐに殺すなんてことはしないわ」
アロメルスは痛みで蹲るあなたに優しい声を掛けている。
それは年下の子に話しかけるような声色だった。
「この人は誰なの?」
蟲惑魔は彼女が座っている死体を指さした。
ああ、そっちか。とあなたは思った。多分間男だろう。結婚記念日にも関わらず、妻が連れ込んだのだと思う。
この間男の片目はアロメルスの蟲惑魔によって抉り出されている。
「その花瓶で頭を殴ったのかしら。ああ、答えなくていいわ。それで次はどこを刺されたい?」
蟲惑魔の問いかけにあなたは心臓を指さした。 - 4二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:17:02
「楽になりたいってことかしら?」
アロメルスの蟲惑魔は嗤った。彼女にとっては何度も聞いた言葉なのだろう。
この化け物は、痛みに耐えきれず死を望む者にさらなる苦痛を与えることがたまらなく楽しいのだろう。
たが、あなたの真意は別にあった。
このままアロメルスの蟲惑魔によって弄ばれた死体になれば、誰があなたを殺人犯だと思うのだろうか。
蟲惑魔が3人を殺したということが事実になるだろう。あなたと妻は哀れな被害者になる。そうすれば親族や友人に迷惑をかけずに済むのだ。
人殺しは重い罪だ。大事にしたい人たちに重荷を背負わせてしまう。けれどもこの化け物がすべての罪を背負ってくれるだろう。
「なんで笑っているの。痛みでおかしくなったのかしら?」
アロメルスの蟲惑魔は怪訝な顔をした。小首を傾げる彼女は人間のことを分かっていないのだろう。灯油を使わなくて良かったとあなたは思った。そして>>8と言った。
- 5二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:18:05
頼む
- 6二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:21:26
早くしてほしい
- 7二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:21:29
獲物になるのはどっちかな
- 8二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:23:02
彼女を殺したのは自分だ
- 9二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:39:14
「やっぱりそうよね。私が殺した記憶がないもの」
アロメルスの蟲惑魔は納得したようだった。蟲惑魔だとしても自分が殺してないことを気にするようだ。
森では他の蟲惑魔と特に争うようなことをしないらしい。そんな研究のことをあなたは思い出した。
「2人を殺したのはあなたで、あなたの殺すのが私。これで丸く収まったわ」
そんな細かいことをいいじゃないかとあなたは思った。どうせこの蟲惑魔に殺されるのだから。
そこであなたはある考えが浮かんだ。
ひょっとして誰が殺すのかを蟲惑魔たちは気にするのではないだろうか。
思わずあなたは薄く笑ってしまう。
「えっ、なによ。そんな顔して……」
あなたは>>11と言った。
- 10二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:45:05
ちょっと話をしないか
- 11二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 21:46:57
やる前にちょっと話を聞いてくれ
- 12二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 22:06:07
あなたはやる前にちょっと話を聞いてくれと言った。
「……。いいわ。お話を聞いてあげる」
彼女はあなたの雰囲気が変わったことを察したのか。間男の死体の上で座り直した。
「夫が話をするらしいわ。あなたも聞いたら?」
蟲惑魔は妻の死体になにかしたようで、ひとりでに立ち上がり、アロメルスの蟲惑魔の隣に座った。
蟲惑魔が発見されてからというもの、昔話と蟲惑魔を結びつけることが多くなった。中にはこんな話がある。
不道徳な夫と敬虔な妻がいた。妻が禁欲のため夫と寝所を共にするのを拒むと、怒った夫は無理やり妻を抱いたらしい。
だが、どこからともなく現れた蟻が夫に噛みついてそれが元で死んでしまったそうだ。
この蟻の正体は蟲惑魔ではないかとされている。蟲惑魔が入り込んで夫を殺したのだ。
あなたはこのようなことを話した。
「変な話ね。なんで妻の方を殺さなかったのかしら?」
その通りだ。冷静に考えれば妻が怪しいだろう。
だが人間はそう思わないらしい。あなたはそう続けた。
「……。>>14するわ」
アロメルスの蟲惑魔はそう言った。
- 13二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 22:12:12
ちょっと間食
- 14二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 22:15:12
理解を拒否
- 15二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 22:28:08
なら仕方ないと、あなたは思った。
もしアロメルスの蟲惑魔が少しでも納得してくれたなら、あなたは生き残ることができただろう。
「あなたのことは、ゆっくり時間をかけて楽しむことにするわ」
少女は楽しそうに笑った。
僅かな可能性に賭けた悪あがきだったが、どうやら無理だったようだ。あなたはアロメルスの蟲惑魔になぶられながら死んでいくのだろう。
殺してしまった妻のことを思いながらあなたは目を閉じた。
拷問蟻の行為はすぐに始まった。
おわり - 16二次元好きの匿名さん24/01/20(土) 22:30:36
おつー
餌と捕食者だしそうなるよなって感じの終わり方