閲注 セキちん

  • 1二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:19:48

    「此度はごくろうであったな、うむう」
    「さすがに骨が折れたわい」

    コトブキムラの中腹、現代の言い方でいえば一等地にあるムベの店では、ギンガ団のデンボクと店主のムベが歓談していた。

    「時空の裂け目、空から現れた少女、荒ぶるキングたち・・・このヒスイの地は息つく暇もないと思っておったが、あらかたがひと段落した後に、まだこんな案件が残っておったとはな・・・」

    ごくりと番茶を飲み込むデンボク。それなりに温度も高いはずの茶であったが、苦も無く飲み下していくその様は豪傑のひとことがよく似合う。ムベとの付き合いは長く、ともに強固な信頼関係を築いて久しい。ここが敵地であれば毒の有無すら警戒すべき立場だが、今回はそのような危険とは無縁である。

    「ショウやシマボシたちには世話になってばかりだが、それでもまだまだ調査隊には奮発してもらわなくてはならん。ムベよ、あやつらが帰ってきたら一等うまいイモモチを食わせてやってくれ」

    そう言い置いて、デンボクはギンガ団本部へと戻っていった。コトブキムラの万事を采配する彼に休みなどあるはずもない。それでも平穏のため、未来のため、まだ見ぬヒスイの夜明けのため、男は働くのである。

  • 2二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:22:35

    過去の話……あのパラドックスポケモンに繋がるのか?

  • 3二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:23:18

    まじかよ……過去には波及するのか。前回で40年前とか出ていたけど

  • 4二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:23:33

    アルセウス未プレイ(遊ぶ予定あり)なので
    プレイ時にちんちんが脳裏にちらつくのを阻止する為
    このスレはクリア後に舐める様にじっくり読ませていただきますね

  • 5二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:30:17

    ときは遡り、数週間前。荒ぶるキングたちの騒動を発端とした”赤い空事件”と呼ばれる一大騒動を乗り越え、ヒスイの地はより一層活気づいていた。

    とはいえ、そこはやはり秘境の地。コンゴウ団やシンジュ団以外にも土着の信仰をもった民たちが散らばっているのもまた事実。

    デンボクはそういった土着民との橋渡しをコンゴウ団とシンジュ団に頼んでいた。彼らは双方ともに固定の集落で共同生活を営む者たちであったため、連絡も取りやすく何よりすでにある程度交流があったため、何かを依頼するハードルが低いというのが、主な理由であった。

    一連の事件を経て、デンボクはこのところ人に頼ることの比重を増やしている。もちろんすべてを一人でこなすことなど不可能であるため元々ある程度は人に依頼することもあった彼だが、それでも根の方では排外された流浪の民である。他人を信頼し心から頼ることはしなかった。だが、それもショウをはじめとする調査隊と面々やコンゴウ・シンジュ両団との交流によって、信頼を深めていった結果、以前のような険のある人物ではななくなってきていたのである。

    そして、ここにデンボクの依頼を受けた男が一人。この男こそコンゴウ団の長、セキであった。

  • 6二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:39:59

    セキの傍らには相棒のリーフィアがいる。歩く速度もぴったりと合っており、まさに長年の相棒といったところか。長であるセキがこのヒスイの険しい自然の中を単独で行動できるのは、このリーフィアの働きによるものも大きい。

    この地では油断した者から強者の肥やしとなっていくが、敵はなにも野生のポケモンだけではない。

    人為を飲み込む秘境の環境そのものが人間の命と生活をたやすく滅ぼす力を持っていることを、土着の民である彼らはよく知っている。それでもコンゴウ団の者たちはセキが単独行動することをとがめていない。その理由はいたって単純なもの。

    ”誰もセキに追いつけない”

    この一念である。セキの山歩きの速度は長老たちをして驚嘆を禁じえず、リーフィアとの連携はオヤブン個体すら打ち負かすこともあるほど。そんなセキの行動速度についていける者などいない。時間を最も尊ぶコンゴウ団の価値観念ではセキの行動を阻害してまでついていこうとするような者はいなかった。

    ただし、それはあくまで時間を重視するコンゴウ団の話。いま、セキとともに歩いているのはリーフィアだが、少々後ろの方からついて来ている少女の姿があった。

    この少女こそシンジュ団の長、カイである。

  • 7二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:49:31

    カイもまた若くしてシンジュ団の民を率いる立場の者であったが、セキに比べるといささか未熟な面も見える。実際、団の長を選出する際にはカイよりも優秀な者がいると主張する者もいた。それでもカイは長として選出され懸命に民を率いてきた。未熟ながらも確かな成長の実感がシンジュ団の者たちを説得する最大の材料であった。

    そんなカイもセキと同様、単独行動することが多い。セキのように行動速度が速いわけではないが、彼女も余人には及ばない才能があるのである。それは彼女の空間把握能力にあった。楽器の演奏もたしなむ彼女の感覚はもはやエコーロケーションの領域に達しつつある。

    シンジュ団の面々もカイの警戒能力には敵わない。また、傍らに控えるグレイシアの強さもあって、わざわざ彼女の集中を乱す必要もないと判断され、カイはこの羅刹はびこる修羅の土地を自由に単独で動き回ることができていたのである。

    とはいえ、カイは別に独りが好きなわけではない。道連れがいればむしろ重畳。デンボクの依頼であることもあり、セキと同行しているが、余人と行動するのはまんざらでもない、というのが彼女の正直な感想であろうか。

  • 8二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 12:57:37

    セキとカイが目指しているのはコンゴウ団でもシンジュ団にも属していない別の信仰を持った土着民たちの村である。彼らは定住生活を営む民族ではないため、ほぼほぼ交流がなかった。敵対関係ですらないため、長年この地にともに住む間柄でありながら、まったく未知の相手であった。

    とはいえ、互いの存在は認知しているため、いまさら敵意もなにもない。

    たまたま近くに来ていてしばらくは村を築いて住みつくようなので、デンボクがセキとカイに交流の橋渡しを願ったものである。その依頼を快諾したセキとカイだが、長年反目していた団の長同士が仲良く談笑というわけにもいかなかった。

    といっても、セキに対してカイがかみつくだけなのだが。セキにとってはタマゴから帰ったばかりのビッパかタマザラシのようなものなのだろう。年若い二人には、むしろこれが長としての重圧から解放される一種のコミュニケーションなのかもしれない。

    土着民の村に到着し先方の長老たちへとあいさつをする段になるや、二人とも長としての顔つきへと早変わりした。このあたり、さすがというべきか。

  • 9二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:00:01
  • 10二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:09:15

    「は・・・・?」

    土着民の長老が告げたのは思いもよらない言葉であった。
    いわく、元来から自分たちもコンゴウ団シンジュ団そしてギンガ団とは友好関係を築きたいと思っていた、今回コトブキムラの近くまで来たのも交流の機会を得るため、橋渡しをしてくれるのならありがたい、とのこと。

    ここまでは良い。なんの問題もない。
    実際、セキもカイも笑顔で話を聞いていた。
    長老の話は続く。

    ”コンゴウ団とシンジュ団には捨てられない信仰があると理解している。同様に、我々にも先祖伝来の信仰がある。しかし、我らは両団およびギンガ団との交流を優先し、必要なら信仰を一度伏せようとも思っている。だが、それだけでは遺恨が残ってしまうため、両団の長から我々の信仰を尊重する旨の行動をとってほしい”

    セキとカイは、このような旨のことを言われた。実際、異なる文化圏が交われば軋轢も起こるもの。それを事前に予見し、自分たちが退くことを以て予め争いの余地をなくそうとする長老の慧眼には、二人も長として頭が下がる思いであったし、相手の信仰を尊重する行動というのも、当然理解できた。

    しかし、問題はここから。

    ”両属和合の儀とまではいかないが、団の長にはテンガン山を中心としてヒスイ地方を一周する巡礼を行ってほしい。ちんちんを丸出しにしての巡礼をもって親睦の証としたい”

    セキは声を失った。

  • 11二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:19:11

    「な・・・え・・・・っと・・・・もう一回言ってもらえるかい?」
    「セキ!何を言ってるんだ、長老どのは”心身”つまり心をむき出しにしてヒスイを巡れっと言ってるんだ」

    「あ、オレの聞き間違い「いえ、"ちんちんを丸出しにして"です。」

    カイは聞こえていなかったわけではない。ただ信じたくなかっただけであった。元々耳のいい彼女が聞き間違えるなどあるはずもない。

    「要は・・・下半身を出してヒスイを歩き回れってとことかい・・・?」
    「なんだセキ!わたしはできるぞ!///」「いや、お前はできちゃダメだろ」

    カイの目はぐるぐると回っている。もはや自分がなにを言っているのか理解していないのだろう。

    「っ・・・!」

    ぱしんと膝を打って、セキは立ち上がった。そして、恭しく礼を正し、長老以下土着民の面々に向かって明確に言う。

    「コンゴウ団、長セキ。ちんちん丸出しの儀、その大任拝礼つかまつる。」
    そして、隣で赤くなっているカイに対して若干困惑しながらも色気のある笑顔で告げた。

    「ヒスイおちんちん村、開園だな!」

  • 12二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:25:59
  • 13二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:29:30

    おちんちんランドにこんな歴史があったとは…

  • 14二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:42:44

    まさかシンオウ地方に昔あった自助組織フグリ団が来るのか…?

  • 15二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:43:32

    SVの男が犠牲になると思ったら女も犠牲になるしついにヒスイにも派生したから全地方全キャラが標的になり得るの草

  • 16二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:44:47

    ちんちん丸出しの儀じゃないんだよ

  • 17二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:52:18

    よくわからないんですけどなんなんですか?これ

  • 18二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 13:54:32

    ?いやちんちんだけど

  • 19二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 14:08:55

    セキさんに笑顔で挨拶した後に違和感を覚えたショウちゃん(主人公)が違和感の正体を理解して顔を両手で隠すのが見える見える

  • 20二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 14:09:21

    関連スレみたら確かに伏線貼ってあるの笑う

  • 21二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 14:19:49

    開園だな!じゃないんですよ

  • 22二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 14:22:17

    「あの・・・長老どの、わたしはどうすれば・・・」

    カイはおずおずと手を挙げて長老に質問してみた。確かにちんちんが重要なアイテムである以上、それを持たないカイには儀式を執り行うことができない。ここがパルデアならテラスタルによって疑似的にちんちんを得ることもできなくはないが、ヒスイの地ではそれは現実的でない。

    「シンジュ団団長どのもコンゴウ団団長どののように下半身露出していただくのはどうだろうか」
    「いや待て、それでは儀式典礼に反する」
    「過去の事例を見る限りでは・・・」
    「いやしかし・・・」

    長老以下、土着民の有識者会議がその場で開かれ、議論が活発に行われた。確かに形式的な部分だけを採用し、カイにも下半身を露出して巡礼してもらうのがいいかもしれないが、なにぶん前例がないため、彼らの奉ずる神の機嫌を損ねないようにするための神学論はかなり重要なものであった。

    「ときにコンゴウ団団長どの、貴殿のちんちんはチュリネであられるか?」
    「いや、イダイトウだ」

    「イダイトウ」「ふむ、ならば」「素晴らしい」「ウネチンさまが導いてくださったのか」「おお、なんという」

    議論は白熱したが、結局カイはセキと同行するも、下半身を見せることはなく笛を吹き鳴らして神へと奉ずる運びとなり、セキはカイとともにテンガン山を中心としてヒスイを練り歩くこととなった。

  • 23二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 14:23:27

    恥ずかしげもなくイダイトウって答えられるセキは漢の中の漢

  • 24二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 16:19:55

    アニキがちんちん丸出しでテンガン山歩いてたら意味わからなすぎてツバキが泣いちゃう

  • 25二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 16:24:30

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 16:27:00

    ちんちんがパルデアを出国してしまった…

  • 27二次元好きの匿名さん24/02/03(土) 17:00:02

    ウネチンさま←略してんじゃねーよ!

  • 28二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 00:17:05

    次カイに生えるのでは

  • 29二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 00:18:37

    ウネチンさまという怪異を産み出すな

  • 30二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 08:43:45

    続きは……続きはないのですか……

  • 31二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 08:56:24

    ヒスイまで遡ったってことは、やっぱりちんちん騒動は創造神アルセウスの意志…

  • 32二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 11:54:16

    コトブキムラからさほど遠くない場所に広い原野地帯があった。比較的温和な場所ながら人間の住む土地ではなかったため元々とくに名のついた所ではなかったが、コトブキムラの住人たちはここで黒曜石が採掘されることから、黒曜の原野と呼び、調査隊の遠征拠点として活用していた。

    この黒曜の原野からセキとカイの巡礼の旅は始まる。セキはとうに腹を決めており、そのまなざしは遠くヒスイの夜明けを見据えているかのように鋭く、それでいて温かな情の存在を確かに感じさせるものであった。
    しかし、一方カイの方はといえば、自分が脱ぐわけではないにしても、まさにいま目の前の男がちんちんを露出させようとしていることを意識すると自分が恥ずかしくなるのを抑えられなかった。耳まで染まった林檎のような赤面がそれを物語っている。

    そんなカイの様子を見守っていたセキだったが、いよいよ腰布の帯に手をかけることにした。するすると衣擦れの音が二人の耳に届く。ここは屋外であり、当然野生のポケモンも生息している。近くではないが、ギンガ団の調査隊の拠点もあるようで、大小さまざまな音がしているはずだが、カイの耳はセキの腰布がほどかれていく音以外を捉える任務を放棄していた。そして、そのときはやってくる。

     ぬ" ろ" ん

    封印を解かれたセキのイダイトウはまさしくイダイトウであり、それがイダイトウであることに文句をつける者などいないだろうことが一目でわかった。カイとて、少女とはいえ一団の長である。あらゆる知識を必死に取り入れていく中でたまたまちんちんを目にすることもあったため、その形状や大きさに関してはおぼろげながら知識があった。

    それでも、セキのイダイトウはあまりにイダイすぎた。シンジュ団の中では筆頭であるキクイ、そして次点のハマレンゲを足してもなお余り有る威容。ノボリについては分からないが、きっとこれほどのモノではないだろう。

    「な、なんだそれは!?こ・・・怖い。いや!怖くない!怖くないぞ!セキ!そんなものか!」
    「まあ、焦んなって。時間がきちんと使わねえとな。ここからだぜ?」そう言って、セキは気を凝らし始めた。すると、みるみるうちにセキのイダイトウは気力を漲らせ、その威容にさらなる威を加えていく。

    「ひっ・・・・ち、力業・・・!」

    おびえるカイを目の前にして、ポリポリと後頭部をかいてバツの悪さを表すセキであった。

  • 33二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:03:55

    キクイシンジュ団で一番でかいんだ……

  • 34二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:09:10

    神を慰める際には人は様々な試みを行ってきたもの。人の歴史とはそのような試みの積み重ねの歴史、つまりちんちんの歴史といえる。

    カイは頭に血が上ってすでに正常な思考ができていないことに自覚があったが、もはやそれを留めるほど彼女の理性の鎖は太くない。古来より清らかな乙女の歌舞音曲には神仏を尊び、退魔を為す不思議な力がこもっているとされてきた。
    また、世界各地に男根信仰という形でちんちんを崇める文化が長い歴史を持っていることを、我々はよく知っている。

    奇しくも、今この場にはカイという清らかで霊能を持つ巫女が歌舞音曲を捧げ、セキという美丈夫がその本懐たる渾身の屹立を示すことで、古今東西の儀式の神髄を内包した儀礼を生み出していた。

    カイは空間、つまり"界"を司る神を奉ずる。セキは時間、つまり"世"を司る神を奉ずる。

    示し合わせたわけではないが、長い歴史と広い地上を俯瞰して、彼らは今、ちんちんの神髄をつかんでいると言える。いわば、神のちんちんをつかんでいるのである。

    (私!いま!!ちんちん丸出しの男の横で笛吹いてる!!!でっかいちんちんの横で笛!!!吹いてる!!!!!)
    (いい音色だな)

    二人の長は互いに別々のことを考えながら黒曜の原野を練り歩いていった。目指すはキング場である。

  • 35二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:24:47

    ちゃんとセキちんはイダイトウなんだな…
    カイちゃんが基準を知らん可能性もあるけど

  • 36二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:26:48

    「・・・・・・・!!!!!?????」

    キクイは混乱していた。カイから人づてに話を聞いていたため、ちんちん丸出しの儀を両団の長が執り行っていることは知っていたが、実際に目にするのと聞くだけとでは天と地ほどの差がある。

    なにしろ、いまキクイが目にしているのは、豪壮たるちんちんをみじんも隠さず堂々と野外を闊歩する男と、赤面涙目になりながら笛を吹き鳴らしている少女なのである。キクイの混乱もうなづけるというもの。

    キングであるバサギリは遠方からその様子を視認するや、なにか不吉な気配を感じたのか、急いで距離を取っていった。そのため、キング場に来たはいいものの実際にキングに会うことはできない。

    とはいえ、そもそもの目的はキングたちにちんちんを見せつけることではなく、ヒスイの地を巡り歩くことであるため、キングの不在そのものは大した問題ではない。

    キクイはおそるおそる問う。
    「な、何なんだね、それ!?どうしたらそんなになるんだね!?」
    それに対して、セキはニヤリと微笑みこう答えた。
    「ススキはこんなもんじゃねえぜ?」

    それを聞いたカイは群青の海岸に向かうの怖くなったが、とりあえずは紅蓮の湿地へと急ぐことにした。

  • 37二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:38:06

    紅蓮の湿地へと進むセキとカイ。

    いくら歌舞音曲を捧げるといっても、片時の休憩もなく笛を吹きながら歩くことなど現実的ではない。実際、土着民の長老たちからも休みを入れながらやるものだと聞いていたため、このときはカイは笛を吹かずに進んでいた。

    堂々とした佇まいのセキに対して、カイは嫉妬にも憧れにも対抗心にも近い感情を持っていた。自分も団の長であるのに、セキほど指導者然として居られない。力不足の自覚があるからこその悔しさがあった。自分の師であるハマレンゲがいちキャプテンに置かれているのも、なんとなく彼女の煩悶を押している。彼ほどの人材がいちキャプテンに収まるなど役不足そのものではないのか、その思いがあった。

    しかし、現実として今自分が団の長を任されているのであり、ちんちんを丸出しにしたセキの隣で笛を吹き続けることができる者は自分しかいない。自分にそう言い聞かせて前に進むカイであった。

    一方のセキは、己がイダイトウに気を漲らせておくのに限界を感じ、緩やかに力を抜いて適宜回復させ、再度の力業を図る時機を探っていた。

    そんなとき、彼らの前に現れたのは野生のポケモンであった。ここまでセキの威容に気おされたポケモンたちはみな退いていったが、今回ばかりはそうはいかない。オヤブン個体モジャンボとフルチン個体セキそしてカイの戦闘が開始される。

  • 38二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:40:55

    フルチン個体セキとかいうパワーワード

  • 39二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:47:52

    ちんちん出して堂々としてる方が異常なのにこの世界線だと当たり前に思えてくるの怖い

  • 40二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 12:55:44

    素早く腰を落とし左右どちらでも回避できるように備えるセキ。一瞬遅れたがカイもすぐに同様の姿勢を取る。このあたりはさすがに団の長たる至高の速さか。

    モジャンボのつるは猛烈な勢いをもって上から叩きつけられた。もちろん、二人とも十分な余裕をもって回避し、反撃の隙を伺う。本来なら攻撃の直後には隙が生じるものだが、このモジャンボはオヤブン個体であり容易く隙をみせてはくれないようであった。

    二人と伴っていたリーフィアとグレイシアも同様に隙を伺っている。そこにモジャンボは連続して攻撃を重ねてきた。

    「「早業か!」」セキもカイも同時に反応する。

    突進の標的となったのはセキのリーフィア。セキの掛け声に合わせて回避したが、距離は極端に詰められた。立ち回りにミスは許されない。そこでセキのリーフィアが取った行動は、ダメージを与えるための攻撃でも距離を取る移動でもなく、モジャンボのつるを打ち払うことであった。

    当然、つるを2~3本払われたところで何も起こらない。しかし、その行動は次の瞬間への布石であった。刹那の間隙を縫って打ち込まれるグレイシアの氷。オヤブン個体とはいえ、防御もできない状態で弱点技を打ち込まれればダメージは無視できない。

    しかもグレイシアの氷は力業だったのか思いのほかダメージが大きく体勢を崩すモジャンボ。そこにリーフィアが早業を打ち込むことでオヤブンモジャンボの撃破となった。
    しかし、モジャンボが倒れこむ方向が悪く、セキがいる方につるが伸びてしまい、開脚状態で触手拘束を受けてしまうセキであった。必死になってほどこうとするカイが目の前のちんちんおびえながら手を動かしたことは言うまでもない。

  • 41二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 13:11:54

    セキカイかなと思ったけどセキちんカイだった

  • 42二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 15:00:43

    丸出しでバトルしてんのか・・・

  • 43二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 18:50:13

    「なんと・・・ご立派な・・・・」

    紅蓮の湿地に滞在していたユウガオはセキとカイを見てそうつぶやいた。そのまなざしは何か尊いものを見ているかのように細まっている。彼女の瞳の奥にはいったい何が映っているのだろうか、老人は語らない。

    「これほどのものを見たのは80年ぶりか・・・」
    ユウガオのつぶやきは誰の耳に届くこともなく、空をたゆたい消えていった。

    セキとカイの目的はこの地ではないため、ユウガオに対して簡単な挨拶を済ませて、そのまま長居することなく次の目的へと足を運ぶことにした。

    そんな二人の旅路をドレディアが遠くから見守っていた。ドレディアの目はセキの下半身へと集中し、どこか恍惚の色を感じさせる悩ましいため息を吐いている。ポケモンの言葉がわかるものなら何か聞けるかもしれないが、あまり無用に暴き立てるのも無粋というものだろう。

    次の目的地は群青の海岸である。

  • 44二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 18:57:13

    海岸線に住むポケモンたちはセキとカイを視界にとらえるや、一目散に逃げだしていた。

    野生とは無益な戦いを好まないもの。それも圧倒的な格上ともなれば戦いを避けるために前もって逃亡するのは当然の行動選択といえる。

    「セキさんのイダイトウを見るのは久しぶりですね」

    ススキがセキとカイを出迎えた。この地に庵を構えるススキは二人に酒食を提することにした。元々心優しい彼のこと、セキとカイのために何を言われずとも動く。彼の心根を知る者は決して臆病者などとさげすむことはできない。

    「セキさん、ずっと張らせておくのも大変でしょう。これ、精力剤です」

    ススキが手渡したのは小さな瓢箪。その中には強力な精力剤が入っているとのことであった。カイは精力剤というものが何なのか分からなかったが、どうも質問できる空気感ではなかったため、この次に向かうガラナに仔細を尋ねることとした。

  • 45二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 19:01:18

    当たり前のように丸出しなの笑ってしまうわ

  • 46二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 19:06:23

    何回読み返しても理解できないというか脳が理解を拒否してくる

  • 47二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 19:08:08

    80年前にも伏線張られた!?

  • 48二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 19:13:34

    きっと次はまたパルデアの男がちんちん丸出しの被害に…

  • 49二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 19:16:47

    ススキのススキがご立派なのは解釈一致

  • 50二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 20:07:19

    バトルシーンも上手いな、臨場感ある。ちんちん丸出しだけど

  • 51二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 20:11:15

    >>50

    ほんと上手い文書くよね。ちんちん丸出しなのに

  • 52二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 20:12:52

    書いてる人も丸出しなのか?

  • 53二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 22:16:28

    >>52

    ある官能小説家曰く「体験しないと分からない」からと緊縛シーンでは自ら縛られ、浣腸シーンでは自ら浣腸したそうな

    この臨場感を見るにおそらく常に丸出しのフルチンで書いているんだろう

  • 54二次元好きの匿名さん24/02/04(日) 22:40:26

    現実世界まで侵食させようとすな

  • 55二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 10:03:16

    火山島へと向かうセキとカイに、ススキはイダイトウを呼び出してその背を貸することを要請した。

    浜辺に立つセキの下半身に勃つイダイトウと、海洋により現れた百戦錬磨のイダイトウ

    どちらが上とも下ともなく互いが尊重しあっているように見える。ほんのちっぽけな光景ではあるが、これこそがヒスイが目指すべき未来の姿なのかもしれない。ススキはそんなことを思っていた。
    当のイダイトウ自身はススキに呼ばれて来てみれば、下半身を丸出しにした男が腕を組んで立っていたため、緊張感を高める一方であった。

    イダイトウの背に乗るセキとカイ。まず体の小さいカイが乗り、いろいろと大きいセキが後ろから支えるような陣形と取った。カイの脳裏にはいま後ろにはちんちん丸出しの男がいて、自分の腰をつかんでいることへの緊張で頭がゆだるような感覚があったが、セキの方は尻に直接触れるイダイトウのうろこの感触が思ったより硬くないことに内心驚いていた。

    火山島へと到着するや、カイは気温の高さに対して不満をもらしはじめた。元々寒冷地で暮らす民である上、極寒の中でも薄着であることが多いカイにとっては、この高温多湿はなかなかの苦行。
    額に、うなじに、背に腰に、じわじわと汗が噴き出てくるのを感じるカイであった。セキはカイに対して特別な感情はこれといってなかったが、至近距離で少女の甘やかな匂いを届けられては自然と下半身に力が漲ってしまう。

    だが、それを恥とするセキではない。自身の肉体の変化すら客観的に眺めることができる精神性の深みこそが彼の魅力なのだろう。

  • 56二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 10:11:17

    火山島の頂上ではシンジュ団のキャプテンであり、カイの友人であるガラナが待っていた。

    ガラナはセキのちんちんを見るや、なにやら可愛らしいモノを見たときのような眼差しとなり、純真な子供を見守る慈母のような雰囲気すらまとっている。
    彼女の脳裏にはいったい何が比較対象として映っているのだろうか。

    「ガラナちゃん!」にこーっと笑って駆け寄るカイだが、ガラナは「長らしくしなさい!」と叱り、カイの額を優しく手刀で小突く。セキに対してはさすがに恭しく礼儀を正す。

    セキとしては、自分のちんちんを温かい目で見守られたのは初めての経験だが、ガラナの交友関係を多少は聞き知っていたため、そこに深い違和感を覚えることはなかった。

    いよいよ、キングを呼び出す段となったが、キングは最初から火口の上部で成り行きを見守っていたし、セキたちの視界にも入っていた。しかし、結局最後までウィンディが近くに降りてくることはなかった。なにかとてつもない威風を感じ取っているかのように、ウィンディは距離を取るばかりであった。

    セキとカイが次に向かうは純白の凍土。一面が極寒の銀世界である。

  • 57二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 10:22:54

    俺はちゃんと読むときぶらぶらさせてるぞ
    誠意を大事にしたいからな

  • 58二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 10:24:26

    ポケカテ怪文スレとして語り継がれそう

  • 59二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 10:28:44

    丸出しで凍土とか行ったら普通に凍傷になるのでは……?
    ハマさんやカイちゃんじゃあるまいし

  • 60二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 10:51:37

    「なあセキ・・・」
    ふと、カイは疑問に思っていたことを口に出した。ちなみに、ここで言う「口に出す」というのは「言葉にする」という意味であって、「ナニかを口に放出する」ではないことに留意すべきである。

    「なぜちんちんは、その・・・棒?というのか?棒の部分と、その袋みたいな部分とで分かれているのだろう」

    カイはちんちんを持たない。持たざる者としてはその未知の構造について疑問を持つのは当然の成り行きであった。
    そして、セキは持つ者である。持たざる者から疑問を投げかけられては、持つ者としては答えざるを得ない。

    「棒ってのはこいつのことだよな?」
    ずいっと突き出してカイをからかうセキ。コンコンと指で叩いてみせると、金属のように硬くありながら柔らかい気の肌のように鈍い弾力をもっている。

    「袋ってのはフグリのことか」
    セキはカイとともに歩みを止めず進みながら答え出した。

    「フグリってのは、ギンガ団みたいなモンなんだよ。デンボクの旦那たちも元居た土地から逃れてった人たちだ。元の土地から排斥されて押し出された結果、このヒスイに俺たちをともに居る。大事な役目を担いながらな。フグリも同じだ。大事な役目を担いながら、外に押し出されてんだ。」
    「ど、どうして外に?」

    カイの問いにへへっと鼻をこすり笑って答えるセキ。
    「大事なお役目果たすにゃ、中は暑すぎるってモンよ!」

  • 61二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 11:14:47

    純白の凍土に到着したセキとカイ。変わらずセキは丸出しであり、カイの笛の音は高らかにヒスイの空を潤している。

    白銀の極寒地に丸出しでやってきたセキだが、ひとつ明確な問題があった。
    それは気温である。

    元々この地の生まれであり、常日頃から寒冷地に慣れ親しんでいるカイとは違い、セキは紅蓮の湿地に近い比較的温暖な地域の出身であるため、極端な寒冷地には体が慣れていない。

    もちろん、純白の凍土は人間が住めないような極限の地ではないが、外部者がちんちんを丸出しにして安穏としていられるほど生易しい土地でもない。
    体温が奪われていく確かな実感がセキを襲う。冷気が肌から、とくに下半身から浸食してきているのが感じられた。

    下半身には人体のゆうに7割を超える筋肉がある。人は筋肉をもって熱を生み出すため、下半身を冷気にさらせば全身の熱を奪われるは必定。かといって、ちんちん丸出しの儀を放り出すわけにはいかない。常人ならばこの背理によって正気を失っているところだろう。

    しかし、セキは焦らない。余裕の動作で懐からなにやら薬のようなものを取り出した。

    「セキ、それは?」カイの問いにセキは行動で答えることにした。

    セキが飲み込んだ薬。それはススキがセキに持たせた精力剤であった。薬が食道を通って胃にたどりついたその途端、セキは全身が熱くなっていくのを感じた。極寒地での丸出しすら帳消しにして余りある熱感、ススキ謹製の精力剤これこそが後の世で"ポフィン"と呼ばれる食物のはじまりの姿であった。

  • 62二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 11:18:29

    文章力あるのに理解を拒んでくる文章初めて読んだわ

  • 63二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 11:30:39

    シンジュ団集落には寄らず、ハマレンゲとワサビにあいさつをしてからテンガン山へと向かうつもりのセキとカイ。

    まずはハマレンゲのもとに向かうが、わりと早くにその姿を見ることができた。ハマレンゲは常日頃から極寒地で肌を露出している仙人のような人物である。一面銀世界の中で、一つだけ肌色がうごめいていれば、発見は容易だろう。

    「ハマレンゲ先生」「おお、カイ。話は聞いてい・・・セキ・・・さん?」

    別に親しい仲というものではないが、ハマレンゲはセキと面識がないわけではない。しかし、経験豊富な彼であったもちんちんを丸出しにセキと遭遇するのは初めてのことであった。しかも、そのちんちんは圧倒的な威容を放っている。シンジュ団では自分より大きい者などキクイしかいないが、その彼よりもはるかに大きいちんちんに、ハマレンゲは思わず敬語でつぶやいてしまった。

    「大きすぎませんか・・・?」

    驚きを隠せないハマレンゲを後にして、次はキッサキ神殿のワサビの元へいく二人。だが、セキはどうも気が進まない様子であった。今までヨネやヒナツには不在のため見せず済んできたが、ワサビはそうはいかない様子であったため、幼い女児に自らのちんちんを見せつけることが気恥ずかしく思うセキ。

    実際、ワサビは近くまで来ようとはせず、遠くから手を振るばかりであった。無邪気に懐いてくれていた在りし日はもう戻らないことにセキは心の中で一筋の涙を流すのだった。

    旅はいよいよ大詰め。テンガン山が二人を待つ。

  • 64二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 12:28:10

    コトブキムラの村民=ふぐり、とかいう不名誉極まる比喩表現でだめだった

  • 65二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 12:30:39

    でも褒め言葉まである比喩だから…

  • 66二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 14:48:48

    天冠の山麓は、純白の凍土に比べればだいぶ温和だろうが、それでも高山ならではの険しい自然をもってセキとカイを迎える。

    カイはすでにちんちんに対する怯えを克服し、多少ならつついて遊ぶ程度には馴らしが済んだ模様であった。
    セキにしても、同行者が自分のちんちんを恐れの対象として緊張感を持っているよりは、親しみを持たれている方がいくらか心持ちが違うものである。

    山岳地帯に入る前にシンジュ団キャプテンの一人、ノボリと会うことができた。

    「おや、セキさま・・・・・ブラボー!・・・スーパーブラボー!!」
    「おっ、ありがとよ、へへっ」

    男には言葉にはできない独特の世界がある。それを目の当たりにしたカイはどこか疎外感を覚えてしまうが、長である自分が子供のように不満をもらすことなどあってはならないと、気を引き締め直すのであった。

    「カイさま、セキさま。これより先、テンガン山はいつもと様子が異なっております。悪路運航を想定し、いつも以上に安全運転を心がけて頂ければ・・・。」
    「うん、ありがとう、ノボリさん。ノボリさんも気を付けてね」

    カイにとってノボリは不思議と親しみを持てる人物であった。そのノボリからの忠告。きちんと心を引き締め直すカイを横目に、セキはちんちんを丸出しにすることへの羞恥心をだんだんと抑え込みづらくなってきていた。

  • 67二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 14:57:34

    「ア、アニキ!?丸出しだよぅ!!ぶらぶらしてるよぅ!!なんなら風呂場で見たよりだいぶデカいよぅ!!!」
    「やかましんだよ」

    コンゴウ団キャプテンであるツバキも、当然ながらちんちん丸出しの儀については聞き及んでいたが、正直なところ、ちんちんを丸出しにしてヒスイを練り歩くこと自体、理解できていなかった。なぜちんちんを丸出しにするのか、なぜヒスイを練り歩くのか、まったく分からなかった。

    だが、彼もキャプテンを任されるほどの秀才。

    自分が分からないことを全否定するほど無粋な男ではない。なにより、心から尊敬しアニキと呼び慕っているセキ自身が選択した行動を自分の未熟さによる苦言で濁したくはなかった。

    「アニキが出すならツバキも」
    「きゃああああああ!!!!!/////////」

    ツバキがちんちんを出そうとした結果、隣にいたカイが悲鳴をあげ、セキがあきれながらツバキを制止するという茶番が繰り広げられた。

    「アニキ!土着民の連中、先に来て頂上で待ってるみたいだよぅ!」

    ツバキの言を聞いてセキとカイはいよいよちんちん丸出しの儀が終わり、ヒスイに住まう者たちがみな一丸となれるのだろうと、胸を撫でおろした。

    頂上へと急ぐ二人。セキのちんちんはわずかに角度を失っていたが、まだまだ元気があふれているようであった。

  • 68二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 15:01:40

    ツバちんはダメなのかw

  • 69二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 16:05:29

    >カイはすでにちんちんに対する怯えを克服し、多少ならつついて遊ぶ程度には馴らしが済んだ模様であった。


    つついて遊ぶなよ

  • 70二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 17:27:11

    「お待ちしておりましたぞ、両団長どの」
    くすんだ肌色の麻布をまとった土着民の長老たちが天冠の山頂にてセキとカイを待っていた。

    「コンゴウ団団長どのの献身、至極光栄に思います。シンジュ団団長どのも、見事な笛の音でありましたぞ」
    長老たちといっても実際には若手の実力者もいるのだろう。セキとカイに声をかけた者は麻布を深くかぶっていたためその顔を見ることはかなわなかったが、声色から察するに長老と呼ぶにはずいぶんと年若い印象を受けるものであった。

    「これにて"ちんちん丸出しの儀"、終了でございます。そして・・・」
    顔は見えないが、にやりと笑っているような気配がした。

    「我らの悲願も達成されるというもの」

    「長老どの・・・?」
    「悲願ってえのは・・・?」
    セキとカイは土着民の長老たちの気配が険しくなっていることに気づいたが、それだけをもって食ってかかるわけにはいかない。疑問を口にした二人に対して彼らはこう答えた。

    「ちんちん丸出しの儀は我々の目的に必要な儀式だったのですよ。シンジュ団、コンゴウ団、両団が祭壇を築いて久しく、我々が儀式を執り行うことはできなかった。故に、団長どの自ら行ってもらうことにしたのです。感謝していますよ。これで我らが神にお会いすることができる」

    長老たちが息をそろえて大声を出した。


    「 ウ ネ ル チ ン チ ン さ ま !! ヒ ス イ の 地 に 顕 現 し た ま え !! 」

  • 71二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 17:56:31

    ウネルチンチン

    朽ち果てた遺跡の壁画にその姿が断片的に描かれていた古代ポケモン。その本当の名前は分からないが、長老たちの言い伝えによれば、普段は天高く雲の上を飛び回り、隕石を食らって成長する神のごときポケモンとのこと。

    土着民の長老たちもその姿を見た者はいなかったが、様々な儀式をもって呼び寄せることは可能だったらしい。また、不思議な能力を多数持っているとの神話もあり、呼び出すことに成功し、もし意思疎通と交渉がうまくいけば、願いを叶えることができるだろうと言われていた。

    土着民たちはこの儀式のことを、"珍沈府君の祭"と呼んでいる。

    そして、いま、心胆寒からしめる気配とともに、黒ずんだ肌色のポケモンが表れた。このポケモンこそが、件の伝説のポケモン。

    ウネルチンチン、である。

  • 72二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 18:41:10

    怪異じゃねーか!!!

  • 73二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 18:44:20

    レックウザの汚い色違いで草
    確かにうねってるわ

  • 74二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 21:25:39

    >ウネルチンチン、である


    なんかだめだったw

  • 75二次元好きの匿名さん24/02/05(月) 21:27:23

    これもしかしてテツノフグリも汚い色違いなのか!?

  • 76二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 01:24:18

    これウルトラホール経由とかでテツノフグリがいる未来世界に行くことになるの...?

  • 77二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 10:48:48

    ウネルチンチンは天高くを蛇行してやってきたと思えばゆったりと宙を舞い品定めをするかのように小さき人々を眺めた。

    土着民の長老たちが古の神とされるようなポケモンを呼び出してまで叶えたい願い。それは極めて根源的でシンプルなものであった。
    「ウネルチンチンさま!我らをモテるようにしてくだされ!」

    "モテる"

    それは生命の根源的欲求であり、持たぬ者はついぞ叶うことのない渇きの探求でもある。カイには分からなかった。なぜ土着民の長老たちが自分たちを騙してまでそのような願いをかなえようとしているのか。そもそも本当にそんな力がこのポケモンにあるのか、そもそもなぜちんちんを丸出しにしてセキにヒスイを練り歩かせたのか。なにも分からなかった。

    また、セキの方もモテるためにそのような策略を講じなくてはならない者たちの気持ちが分からなかった。彼はごく普通に生きていればごく普通にモテるようになるだろうという考えを持っていたからである。

    持つ者特有の、強者にだけ許された傲慢といえるだろう。

    ウネルチンチンは"りゅうのはどう"をもって土着民たちを蹴散らし、手当たり次第に暴れたかと思えば、ふと何かを思い出したように空の彼方へと消えていった。

  • 78二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 10:53:48

    てっきりウネルミナモにちんちん要素がついたものかと思ってたら、ちんちんドラゴンだった

  • 79二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 10:55:59

    突如として現れ、突如として消えたウネルチンチン
    本当の名前さえ分からないそのポケモンに思いを馳せつつ、混乱に乗じてセキとカイはその場を脱した。飛び散る岩々からとっさにカイをかばうセキ。覆いかぶさるような形になったため、カイの眼前にはセキのイダイトウが牙を向いて佇んでいる。

    ちんちんに対する怯えを乗り越えたカイは恐れるどころか、セキのちんちんを深く観察する余裕すらあった。

    思ったより大きく、思ったより色が濃い。それがカイの感想であったが、彼女がそれをわざわざ口に出すようなはしたない女でないことは我々がよく知る通りである。

    こうして命からがら逃げのびたセキとカイはちんちんを隠さぬままコトブキムラのデンボクへと報告を行った。道中ムラの女衆はセキのちんちんをみて黄色い悲鳴をあげたり、鼻血を出して倒れる者まで出たが男たちは圧倒的な敗北感に打ちひしがれ、その年のコメの生産量にまで影響を及ぼすことになったが、その真相は誰も知らない。

    遠征地に出ていたショウはムラに帰るや、セキがちんちん丸出しでムラにやってきたという噂を聞いて飲みかけの水を噴き出すのであった。

    そして数日後、テンガン山の山頂にはいくつかの人影があった。

  • 80二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 10:58:13

    「我らが悲願は砕かれた」

    「だが、我らの志はいまだくじけず」

    「念願は未来の世代へと引き継ぐことにしよう」

    「名が必要だ」

    「チンチンを奉ずる者にふさわしい名が要る」

    「では、以後我らはこう名乗ることにしよう」






    「フグリ団、と。」

  • 81二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 11:16:05

    未来部隊のキャラっていたっけ?
    フトゥーAIは出せるのか

  • 82二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 11:35:10

    ショウちゃんはセキさんに会わなくて良かったしセキさんもショウちゃんに見られなくて良かったな



    …良かった、のか?

  • 83二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 11:51:37

    プレイヤーショウなのかショウ先輩なのかで印象変わるわ

  • 84二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 11:52:56

    >>83

    >>1に「空から現れた少女」とあるからプレイヤーショウだと思う

  • 85二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 12:01:16

    現代っ子ショウならスマホロトムで色々見てるかもしれない

  • 86二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 12:27:23

    フグリ団誕生秘話だったのか!

    いや、フグリ団で通じるのもおかしいんよ

  • 87二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 12:29:09

    モンハンのフルフルがレックウザの体型してる、みたいのを想像した
    想像しただけで卑猥

  • 88二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 12:37:51

    セキは丸出しのままカイと事後処理をこなし、そのままコンゴウ団へと戻っていった。

    久しぶりに腰布を巻くと、安心感につつまれる感覚があった。セキは口には出さなかったものの内心この安心感はクセになると感じ、そのためなら定期的に人目につかない場所で丸出しにするのも悪くはないかもしれない、と笑った。

    無論、セキはそんなことをする男ではない。ただ、春先になるとたまに現れる不審者に対する処罰が多少寛大になったのは、ちょっとした影響を受けた結果なのかもしれない。

    カイはシンジュ団に戻り、数日の間文献をひたすらにあさり、見識を深めることにした。シンジュ団の補佐役の面々が心配するほどにカイは根詰めてものを学んでいった。

    己の見識がより深ければ、もっと違った道が見えたかもしれない。そのため、カイはちんちんを中心にしたあらゆる知識の吸収をどん欲に望むのであった。

    セキとカイから直接に報告を受けた後、別口で一部始終を見ていたムベからの報告を受けたデンボク。ギンガ団本舎の窓から青い空を頂くテンガン山を見つめている。その瞳にはヒスイの地に生きる民のため、粉骨砕身働くことへの強い決意がこもっている。

    世は移る。界は巡る。

    この世界に人とポケモンの営みがある限り、大小さまざまな問題が絶え間なく起こるのだろう。そのすべてが尊く美しいものなのかもしれない。
    事の大小に貴賤などない。

    そう、ちんちんのように

    ~セキちん 完~

  • 89二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 13:49:23

    ちょっと待って、ウネルチンチンって討伐されたとかじゃなくて、普通に空に帰っていっただけだよね?どっかまた出てくる可能性あるってことだよね?

  • 90二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 16:04:30

    そうか、大小に貴賤はなかったのか……!

  • 91二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 16:12:46

    ちんちんエピソードゼロという感じの話だったな…これが巡り巡ってパルデアに…

  • 92二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 16:19:12

    セキのちんちんがヒスイで2番目くらいにご立派ということしか分からなかった

  • 93二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 16:33:21

    グルーシャくん強がってたけど、おおきいきのこだったハイダイさん、数字が出たマジボス、偉大さをほめられてるセキと続くとやっぱり…って気になってしまう

  • 94二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 16:34:40

    >>93

    相対的に普通サイズなんだろうな…男は見栄を張る生き物だからね



    で、次は誰がちんちんの被害に…?

  • 95二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 18:05:37

    乙ちん

  • 96二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 18:08:13

    フグリ団の伏線回収が来るどころか結成秘話だった件
    さて次はパルデアに戻るのかそれともちんの影響がまだ出てない地方に拡大するのか…

  • 97二次元好きの匿名さん24/02/06(火) 18:14:02

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