【SS】アドマイヤベガのお仕事

  • 1二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:47:44

    アヤベさん! それ絶対騙されてるよ!




    私は食堂の中心で思わず大声で突っ込んでしまった。
    周囲からのこの同室で何かあったのかとこちらを見てくる視線が痛々しい。
    「何か問題でもあるのかしら。カレンさん?」
    私の声で変化した状況を意にも介さないようにあしらうのはアドマイヤベガさん。アヤベさんと言ったほうが通りはいいかな?どちらにせよ私の同室のウマ娘で布団乾燥機が大好きな人でそっけない所もある先輩
    「この仕事は悪くないはずよ?日給だってこんなに出るし。」
    「日給がどうこう言う話じゃないでしょ!こんなの絶対詐欺の広告ですから!」
    そんなアヤベさんなのにどうしてこんなものに引っかかるのか。
    私はチラシを手に取る

  • 2二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:48:52

    『ふわふわクッションで寝るだけで50万円!』

    「絶対おかしいですって!こんな旨いアルバイトが存在するわけないですからね!」

    「あら?世の中には都合のいいバイトの一つや二つあるんじゃないの?」

    「アヤベさんは世の中を舐め過ぎです!」

    一体この人は何を考えているのだろう。一体何の為にそんなアルバイトをするのか。というか絶対…私は意を決して質問をしてみた。

    「あの~アヤベさん?まさかこの『ふわふわ』という所に引っ張られたんじゃないですよね?」

    「そ、そんなわけないじゃない!」

    アヤベさんの目が泳ぐ。

    これは120%図星だね。マヤの言葉を借りるとカレン分かっちゃった♪

    「絶対これにハメられましたよね!てか、50万円もおかしいですって!何なんですかこのバイト!」

    「ったく分かったわよ…」

    「アヤベさん分かってくれるn「カレンさんにも何かご飯でもご馳走すればいいんでしょ。そうよね同室なのに何もしないのも良くないし。」そう言うことではないですよね?」

    本当にこの人は何を考えているのだろうか。

    「あの、アヤベs」

    「私もう行くわね。今日は日直で早く出るの。」

    アヤベさんはそう私に言い放って食堂を後にした。


  • 3二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:52:03

    「…ということがあったんですよ…」

    その日の休み時間私はオペラオーさん、ドトウさん、トップロードさんと話していた。

    「ハ~ハッハッハ!それが心配だということだね。」

    「はい、いくら何でもそれは割が良すぎるのではないかと思いまして…」

    私の心配をオペラオーさんは高笑いで返してくる。

    「でも確かに心配ですぅぅぅ。アヤベさんがもしクッションに寝転がった後…あんなことやこんなことにぃぃぃぃぃ!」

    「ハ~ハッハ!そこまでは言ってないと思うボク!」

    「でもすごくすごく心配なのは確かです。ここは委員長として私も観察してみましょう。」

    そう言って私とトップロードさんたちはアヤベさんを観察することにした。


  • 4二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:54:04

    その日の放課後私たちは物陰からアヤベさんを覗く

    「しかし、アヤベさんもいったいどうしてこんな変なアルバイトを受けたのだろうね。」

    「バイトというか仕事ですぅぅぅ。でも、ウマ娘としてレース以外でも活躍できるなんて羨ましいですぅぅ!」

    「しっ、二人とも静かにしてください!」

    声が大きくバレてしまいそうなオペラオーさんとドトウさんを制して私はアヤベさんを追いかける。


    「あ、部屋から出て来たみたいです。」

    トップロードさんがアヤベさんを見つけたようだ。

    アヤベさんは私たちの部屋から荷物を持って出てきた。

    「ふむ、これは普段の外出の時のようだね。」

    「本当に怪しい仕事なんですか?カレンさん。」

    「多分そうだと思います。だっておかしいでしょ50万円って…」

    「確かにそうですぅぅぅぅ!も、もしかしたらアヤベさんは何かマズい商売でも!」

    「落ち着きたまえドトウ。まだそうと決まったわけではないだろう。」

    「あ、皆さん早くしないとアヤベさんが行ってしまいますよ!」


  • 5二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:55:25

    アヤベさんは玄関を出てからアヤベさんのトレーナーに会った。

    「ふむ、トレーナーさんも同伴のようだねぇ。」

    「トレーナーさんが一緒ならマズい商売ではないと思われますぅぅ。ねぇカレンさん。」

    「う~ん…怪しいなぁ…」

    オペラオーさんはそう言うが私の中では疑念は晴れない。


    アヤベさんとトレーナーさんはバスに乗ったようだ。

    「あぁ~どこかに行ってしまいましたぁ~!」

    「諦めるな。ドトウボクたちはウマ娘だ!追いかけよう!」

    私たちは走ってバスを追いかけることにした。

  • 6二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:56:20

    しばらく走ると建物の前についた

    「はぁ…はぁ…疲れました!オペラオーさん…」

    「うん、アヤベさんたちはこの建物に入っていったようだね。」

    「はい、でもこの建物どこかで見たことがある気が…」

    三人はこの建物に見覚えがあるようです。

    「アヤベさん…大丈夫かなぁ…」


    心配に思った私たちが建物の中に入っていってしばらくするとアヤベさんがいた。

    「zzzzz」

    アヤベさんはクッションに横たわって寝息を立てている。そしてその周囲を囲むカメラ。

    「こ、これは‥‥どういうことだ?」

    「アヤベさんきっといかがわしいビデオに参加させられるんですぅぅぅぅ!」

    「ちょ、ドットさん声大きい!」

  • 7二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:58:08

    「誰だ?!」

    突然大声がした。そして男性が近づいて来る。

    「きっと監督さんですぅぅぅ!全裸ではないけど監督さんですぅぅ!」

    ドットさんは慌ててしまっている。そこに救いの手が差し伸べられた。

    「ん?あ、オペラオーたちじゃん。どした?」

    その人はアヤベさんのトレーナーさんだった。

  • 8二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 21:59:46

    「アハハハハ!そうかそうだと思ってたか!そりゃそうだな!」

    私たちがここに来た理由を話すとアヤベさんのトレーナーさんは大笑いした。

    「笑い事じゃありませんよ。報酬の額がおかしいですよ!」

    私がツッコむと奥の部屋からアヤベさんが出てきた。

    「あのねカレンさんこれはcmなの。ほらここをよく見なさいよ。」

    アヤベさんはうっとうしそうにチラシの左上を指さす。そこには誰もが知る有名な某クッションメーカーのロゴがあった。確かカレンの他にも何人かがこれを持っているはずだ。

    「確かに有名企業からのcmですけど…」

    「全くカレンさんにも困ったものね。私たちは学生であると同時にプロアスリートなのよ?G1ウマ娘なら広告出演依頼の一本や二本はあるのが当然じゃないかしら?ウマスタグラマ―とかやらのあなたがそんなことも分からないの?」

    アヤベさんに核心をつかれたが未だ腑に落ちない

    大企業だからってその看板をうのみにしてはいけない。実際それは詐欺にだって使われるのに…

  • 9二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 22:00:39

    「で、でもやっぱり割に合いませんって。仮にそうだとしましょう。でも50万円はおかしいですから!レースの賞金でもあまりありませんよ?」

    「べ、別にこのお金が全て私に入るわけではないわよ。トレセン学園とかトレーナーさんとかね…分かったわよ。」

    アヤベさんはため息をつく。

    「これはね。チャリティー事業なの。このcmの出演料と売り上げの一部は孤児のウマ娘たちへの支援に回されるわ。」

    「こ、孤児への支援?」


    そう言えばアヤベさんの過去って…妹さんに重ねていたのか…

    「本当は恥ずかしくてね。私のイメージに合わないでしょ。チャリティーなんて。」

    「そ、そんなことないです。すごく大切なことですよ。憧れちゃいます♪」

    何かアヤベさんの意外な一面を知れた気がした。

    私たちはその後アヤベさんが劇押しするふわふわクッションをもらって帰った。

    後でウマスタでレビューしようかな♪

  • 10二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 22:02:24

    おわり


    初めてSSを掲示板に挙げました。渋は慣れてるんだけどね

  • 11二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 22:22:02

    モデルはアドマイヤジャパンのヨギボーか

  • 12二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 22:30:12
  • 13二次元好きの匿名さん24/03/29(金) 22:34:25

    >>10

    いい話だった!


    でも最後はずるい(笑)

    イイハナシダッタノニナ…w

  • 14二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 09:29:27

    そうかこういう未来もあったのかもな

  • 15二次元好きの匿名さん24/03/30(土) 20:43:03

    乙でした

    でも、

    >>10

    やっぱりこの画像インパクト高価いよ

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