(※閲覧注意)東堂葵と同棲したい終

  • 1二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:30:11
  • 2二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:32:53

    続きから書いてくね
    コンパクトに叫んだ途端葵ちゃんは頭を抱えて唸り出した
    そんなことは初めてだったからちょっと驚いたけど顔を上げた時 葵ちゃんは見たことないほどメロメロな顔をしていた
    目がハートって言えばいいのかな?アニメや漫画のあの表現がまさにって感じだった

    「ワイ……♥好きだ、ワイ…♥大好きだ…♥」

    虚ろな目でただひたすらワイに愛情を伝えてくる葵ちゃんを見てワイは確信した

    ついに葵ちゃんは壊れてしまったのだと

  • 3二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:36:57

    それをドアの隙間から見てたブラザーくんと怖い人は信じられないものを見たって感じの顔をしてた
    「と、東堂…?」
    「チッ……あの男が持ってる呪具、あれの影響だろう。」
    怖い人は速攻わいの持ってるコンパクトがすごい力を持ってることを見抜いた
    「葵ちゃん、おいで!」
    呼んでみたけど葵ちゃんは立つこともできないのか這いずりながらゆっくりとワイの方に来た
    片手で這うのは大変そうだしきっと肋骨も痛かったと思う
    葵ちゃんは口と鼻から血を流しながらも笑顔で「ワイ…♥待たせて、すまん…♥」って言ってた
    可愛かった

  • 4二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:42:19

    その時ドアがすごい音を立てて壊れた
    ブラザーくんがドアを持ってて扉ごと外されたんだと気づいた時にはワイは怖い人に押さえつけられていた
    葵ちゃんが「やめろ!ワイに手を出すな…!」と怒鳴ってくれたけどそんなことお構い無しって感じで怖い人はワイの腕を背中の方に引っ張って簡単に肩を外してしまった
    「痛い痛い痛い痛い!!!!」
    「ワイ!!大丈夫か…!クソ、術式さえあれば…!」
    「悠仁!呪具を壊せ!」
    怖い人の言葉でワイはハッとした
    押さえつけられた勢いでコンパクトは床に落ちてそのままだ
    ブラザー君が走り出してコンパクトを拾うのをまるでスロー再生みたいに見たワイは叫んだ
    「やめろ!!!!壊すな!!!!葵ちゃん!!!その男を止めて!!!」
    言い終わる前にブラザー君はコンパクトをバキッと踏み潰してしまった
    酷い 酷い子だ 思い出しても許せない

  • 5二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:49:25

    コンパクトが壊れた瞬間葵ちゃんの表情が変わった
    混乱してる様子だった

    「俺は、一体、なぜ、ここは、どこ…」

    頭を抱えて動かなくなった葵ちゃんを、ワイとブラザー君と怖い人は静かに見守っていた
    洗脳してた間の記憶を全部飲み込めたのか葵ちゃんはワイを見た後に口を抑えてから血反吐混じりのゲロを吐いた
    咳き込んだあと葵ちゃんはガリガリと肩のあたりを血が出るまで引っ掻いて呻いた
    「なん、なぜ、俺が、なんで、こんな男に、そんな、何でなんだ、違う、違う!!」
    葵ちゃんの精神はしっかりと壊れている
    ワイは幸せだった
    葵ちゃんの人生にワイが消えない傷跡として残った証拠だからだ

  • 6二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:57:05

    その時ブラザーくんがでかくて通る声で叫んだ
    「東堂!!起き上がれよ!!お前はそんな弱い男じゃねえだろ!!」
    葵ちゃんの動きがピタリと止まった
    やめろ
    余計なことをするなよ
    どこまでお前は僕の邪魔をすれば気が済むんだ!!??
    何で僕と葵ちゃんを引き離すんだ!!!!
    「ッ……ブラザー!!マイベストフレンド!!そうだろ、東堂!!」
    ワイは暴れた 外された肩が痛くて仕方がなかったけどそんなこともどうでも良くてただもがいた
    怖い人は舌打ちしてワイの頭を床に押付けた

  • 7二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:03:58

    葵ちゃんが顔を上げた
    涙とか汗とかでグチャグチャだったけどその表情は出会った最初の頃の葵ちゃんだった
    初めて会った時のことを思い出してワイは涙が溢れた

    「あおい、ちゃん、ワイ、葵ちゃんに一目惚れだったんだ……ただ一緒に過ごしたかった、本当に酷いことばっかりしてごめん、酷いことなんかしたくなかった、葵ちゃんがいればそれで良かったんだ……」

    自然と考える間もなくそんな言葉が口から出た
    本心からの言葉だった
    ワイは本当は、洗脳した葵ちゃんじゃなくて本来の葵ちゃんと同棲したかったんだ

  • 8二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:09:12

    葵ちゃんは表情をしかめて心底侮蔑した顔と声でワイに吐き捨てた
    「黙れ、犯罪者野郎。汚い声を聞かせるな。殺してやりたいがそれは俺ら呪術師の仕事じゃない。刑務所で己の行いを反省しろ。」
    葵ちゃんの言葉にワイは世界が真っ黒になっていくのを感じた
    「すまなかったな、ブラザー。そして脹相よ。世話をかけた。」
    待って
    葵ちゃん
    待ってよ
    そんな全て吹っ切れたみたいな顔しないで
    ワイのことを忘れないで
    「あおい、ちゃん、……ワイのこと、好き?」
    葵ちゃんは答えてもくれなかった

  • 9二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:12:58

    ざまぁーーーーー!!!!!!よくやった!!虎杖!脹相!!!まじで偉い!!!そのまま一生出てくんなイカれポンチ!!ん?じゃあこれどこから…?刑務所でできるわけないし、過去の話してる感じだったよな…?

  • 10二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:15:16

    渋谷事変のときとは反対に今度は虎杖が東堂の心を救ったんだな
    熱いなあ(状況から目を逸らしながら)

  • 11二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 18:21:38

    「おかえり!東堂!」
    「渋谷の時とは真反対だな」
    葵ちゃんとブラザーくんが笑いあってる
    わいのことを忘れてるみたいに
    葵ちゃんは立ち上がれはしないようだった
    肋骨が痛むのかもしれないし
    内臓が傷ついてるのかもしれないし
    洗脳の後遺症かもしれない
    ワイは黒い感情がふつふつと体の中で渦巻いてくのを実感した
    それはぐにゃりぐにゃりとなにかに捏ねられたように動いて段々と形を形成していく
    そんなイメージがはっきりと出来上がった時ワイの上で怖い人が声を張った
    「動くな、何もするな!」
    ワイは動いてもないし何もしてない
    意味がわからなかった
    同時に床から黒い物体がずるっと生えて?現れて?ワイは悲鳴をあげた
    「呪霊…!?脹相!!その人死なせんなよ!」
    「分かっている」
    怖い人の手が離れた ワイは逃げ出した
    「動くなと言っ…」
    黒い物体はワイを守るように間に入ってきた ワイは直感した これは神様が今まで頑張って生きてきたワイに与えてくれたご褒美なのだと

  • 12二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 21:32:51

    ワイはこいつが何をしてくれるのか不思議とわかった
    こいつはワイから生まれた
    ワイの望みを叶えてくれる
    「葵ちゃん!!ワイと行こう!!」
    ワイが叫ぶと黒い塊は大きな口を開けてワイと葵ちゃんを飲み込んだ

    「東堂!!!」

    ブラザーくんと怖い人が葵ちゃんの名前を呼んだけどそんなことはどうでもいい
    暗い世界でワイは葵ちゃんと二人きりになることに成功した

  • 13二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 23:57:07

    真っ暗闇の中で葵ちゃんは黒い影に捕まって動けない状況だった
    ワイは自由に動けたから葵ちゃんに濃厚なキスをしてこれからどうするか考えた

    「葵ちゃん♥♥かわいい♥♥ずっとずっとここで2人で過ごそうね♥♥コンパクトが壊れちゃったのは痛いけど葵ちゃんにまた好きになってもらえばいいんだもんね♥♥葵ちゃん大好き♥♥」
    「うぐ、うっ、ッ〜〜…やめろ!!!」
    「大丈夫だからね葵ちゃん♥すぐに正気に戻してあげるからね♥」
    「正気に戻るべきはお前だろう!!ワイ!!」
    生意気で強気な葵ちゃんも可愛い
    ワイは暗い空間の中で葵ちゃんをただひたすら犯した
    呻き声ばっかりだったし気持ちよくなさそうなのは多分怪我のせい
    可哀想な葵ちゃん 邪魔者が入ったせいでこんなところで初めてを奪われちゃうなんて
    ローションとかがなかったせいでずたぼろになった葵ちゃんの可愛いおしりを舐めてワイは再度葵ちゃんの心をへし折る作戦を練り始めた

  • 14二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:34:00

    血混じりのヨダレを垂らしながら寝てた(気絶してた?)葵ちゃんがようやく意識を取り戻してワイに「少し話をしよう」と持ちかけてきた
    お話したいなんて可愛い 愛あるえっちで心を開いてくれたのかな?
    「ワイ、お前は連続殺人鬼だ」
    違ったみたいだ 酷いことを言う葵ちゃんは少し嫌だ
    「お前の考えや行動は全て、全て、自分ばかりが主語になっている」
    「葵ちゃんのことは考えてるよ」
    「いいや。考えてない、考えられてないと言った方が正しい。お前の周りにいる人間はお前を愛してくれる可能性だってあった、それを無駄にしたのはお前だ」
    なんでそんな酷いこと言うの?
    「ワイ。俺だってお前が手段を選んでいればお前に惹かれていた可能性もあっただろう、…これ以上失望させるな」
    なんでそんな酷いこと言うの…

  • 15二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:05:03

    葵ちゃんの言葉が針みたいに突き刺さってワイはただくらい空間で葵ちゃんを前に座り込んでいた
    葵ちゃんは黙り込んでワイを見ている

    でかい音がしてワイと葵ちゃんだけの空間に亀裂が入った
    一気に光が差し込んで目が眩む
    「さすがブラザーだな…」
    葵ちゃんがそう呟いた 背後から静かに怒った声が聞こえる
    「もう許してやんないからな」
    許すも何も怒ってるのはワイの方だ
    みんな、みんなワイの邪魔をする

  • 16二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:44:08

    こんだけ酷い事されてもまだ冷静に相手を諭せる東堂は本当に人間ができてるな

  • 17二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:46:42

    「いい歳をした男が未成年に無理やり手を出すとは反吐が出るな」

    怖い人が睨みつけながら支えをなくした葵ちゃんに肩を貸している
    葵ちゃんに触るなよ 僕のだぞ

    「九十九に顔向けできん」
    「脹相、東堂のこと連れて先行ってて」
    「こんな変態とお前を二人きりにするのは嫌なんだが?」
    「いいから。俺が負けるわけねーじゃん、信じて」
    「……わかった」

    葵ちゃんを連れて遠ざかる怖い人に僕は慌てて手を伸ばした
    けど叶わなかった
    ブラザー君に首根っこを掴まれたと思ったら思い切り顔を殴られたからだ

    「呪詛師ってことで、一旦高専に連行するから」
    「じゅそし?こうせん?なに?」
    「分かんなくていいよ」

    ブラザー君のその言葉を最後に僕の意識は飛んだ

  • 18二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:57:10

    目が覚めると知らない場所にいた
    椅子の上に縛り付けられていて全く動けなかった

    どれだけ寝てたのかも分からない
    目の前には葵ちゃんがいた

    「葵ちゃっ……」
    「肋骨の骨折、その骨が内臓に傷をつけたことで炎症と出血、それから肛門と直腸の損傷。その他顔面や全身に及ぶ内出血と擦り傷…全部おまえがやったことだ」

    葵ちゃんは静かに言葉を並べた
    頭から血の気が引く音が聞こえた
    「ご、ごめん、葵ちゃん…そんな、ひどいことするつもりはっ」
    「愛ほど歪んだ呪いは無いと言うが、お前のは愛だったのかも俺には分からない」
    葵ちゃんは目を合わせてくれなかった
    「……ただ、俺を求める一心でお前は術式を掴んだ。式神、名は無いが俺たちは沼口と呼んでいる。つまりお前には術師としての才があった。…お前が人を殺してもなくて、善性も認められる男であれば…きっと道は違った。そんな中出会えていれば、俺が導いてやれたかもしれん」

  • 19二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 12:02:02

    僕は泣き出した
    耐えきれなかった
    「僕、本当は、ずっと誰かにそばにいて欲しくて…」
    「ああ」
    「でもみんな離れていくから、だから、」
    「だから、近くに埋めたんだろう」

    「ワイ。お前のやったことは許されない。罪を償え、どんな判決が下されるかは俺にはわからん。だがもし罪を償い終えてまた出てくることがあれば…その時にどう生きればいいのか分からなくなったのなら、ここを頼れ。お前は術師に片足を踏み入れている。その力を他人のために使う覚悟が出来たら来い、…俺はもうお前と会いたいとは思わん、それも含めて考えろ」

    葵ちゃ、と呼びかけたところでワイの意識はまた飛んだ

  • 20二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 15:12:52

    次に目が覚めた時ワイは自分の家にいた
    葵ちゃんと二人で探した家じゃない
    見慣れた我が家だ

    葵ちゃんのいない部屋は広かった
    しばらく一人暮らしで散らかりっぱなしだった家は葵ちゃんが来てくれたことで綺麗に片付いていた
    冷蔵庫を開けると惣菜がタッパに入って保管されていた
    開けると異臭を放っていて既に食べられる状態じゃないことが分かる
    それでもワイはそれを口に入れた
    吐き続けながらも口に入れて食べ続けた
    葵ちゃんが残してくれたものをひとつでも無駄にしたくなかった

    ピンポンとインターホンがなる
    はい、と力なく応えると「警察です」という声が受話器越しに届いた

  • 21二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 15:17:07

    僕はもう一度はい、と言った
    開けてくださいと言われて分かりましたと答えた
    葵ちゃんの荷物は何も無かった
    買ってあげた着替えも何も無かったけど、腐った惣菜だけが葵ちゃんが確かに僕と暮らしていたことを証明してくれていた

    ひとつの遺体損壊、みっつの殺人及び損壊。僕に下される判決はきっと優しくはないだろう
    葵ちゃんのことも罪に問われるのかは分からないけどもし問われるならばきちんと受けようと思う

    約束という形ではなかったけど僕は葵ちゃんに誓ったのだ
    ちゃんと罪を償うと
    葵ちゃんの最後の言葉は僕のずっと乱れていた心や思考を全て落ち着かせてくれた
    酷いことをした 葵ちゃんはまだ高校生なのに本当に酷いことをしてしまった
    後悔ばかりが溢れたけれど僕はもう葵ちゃんに謝れない
    葵ちゃんは会いたくないと言った。僕が葵ちゃんにしてあげられる最後のことは、その望みを叶えることだった

  • 22二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 15:18:43

    ふと、なぜ葵ちゃんが僕を警察ではなくこの家に帰したのか考えた
    葵ちゃんは僕を信じてくれたのだ
    罪を償う、逃げ出さない
    そう信じて僕に最後に住み慣れた家に帰ることを許してくれたに違いない
    何となく罪を償うというのが葵ちゃんへの一方的な誓いではなく二人の約束になったような気もした

  • 23二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 15:20:47

    さて、僕と葵ちゃんの同棲の話はこれで終わりになる
    ドアを開ければ僕は捕まり、しばらくの間世の中には出てこれないだろう

    その間、いやそのあとも、葵ちゃんの人生が僕のことなんか忘れてしまうくらい満ち足りたものであることを願う
    こんな思いを抱いたのは初めてだ 葵ちゃんには感謝してもしきれない
    ここまで読んでくれた人。ありがとうございました。

  • 24二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 23:38:28

    捕まったか…
    更生したとしても高専には来ないでほしいが頑張って欲しいイッチだ。面白かったよ

  • 25二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 23:53:57

    調べてみたが3人以上の殺人だと死刑になる確率が高いらしいな イッチはそこに更に未成年の軟禁・暴行・性暴行が加わってるから下される判決は絶望的だろうが最後に本当の意味で満たされた気分になれたならよかったよ

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