- 1二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 23:48:21
- 2二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 23:49:29
- 3二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:09:16
いろいろ自由にアイデアや設定を書いてちゃってくださいね
別に相互に矛盾しててもOKです
パラレルワールドがいっぱいあると思えば問題なし - 4二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:21:11
(いままででてきたいろいろなアイデア)(1)
魔王ゼーリエや大魔族フランメ、大魔族ヒンメル亡きあと、次の魔王ヘの道を目指す大魔族フリーレン
このフリーレンはクヴァールポジで、とある村に封印されていた
なお、この世界では、ゾルトラークを最初に開発したのもフリーレンである - 5二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:27:44
勇者は誰で、暗黒竜の角を誰に渡すのかな
- 6二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:31:52
- 7二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:43:04
- 8二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:51:20
よかったね、アウラ!
- 9二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:51:57
- 10二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:59:24
- 11二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:00:44
- 12二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:36:10
リヴァーレ「戦士の村で強き戦士の原石を見つけたが、連れ回すのはいかんので別の村に置いてくしかないな」
弟子「やだ!!!」
リヴァーレ「なら俺が育てるからな、やるからには強くなれよ?」
弟子「うるせえ!言われなくとも!!」
こうですか分かりません - 13二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:39:01
- 14二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:41:18
- 15二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:43:22
- 16二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:45:53
- 17二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 01:57:57
クヴァール「久しぶりじゃのうアウラ、50年ぶりだな」
アウラ「老いぼれてる…!」 - 18二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 07:51:37
若クヴァールが見れるのか…
- 19二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 10:32:22
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 10:32:42
仮面つけてるから素顔は誰も知らないんだよね
- 21二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:00:55
- 22二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:02:49
- 23二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 11:47:41
別にいいんだけどなんでヴィアベルとクヴァールなんだっけ
- 24二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 15:26:16
あはは、そのアイデア出した者だけど、本当に思いつき
誰が見てもハンサムだけれど、この世界だったら見られるのが嫌な顔って言ったら魔族の顔だろうな、だったら誰の顔だろうって考えたらヴイアベルが浮かんできた
- 25二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 17:44:03
- 26二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 17:51:46
ちびレヴォルテは?
- 27二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 17:54:39
書き込みを見るにここのリヴァーレは弟子にマンツーマン指導とかはしない感じだし、弟子は複数人でも特に問題ないんじゃ?
- 28二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 21:51:21
- 29二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 23:12:14
(魔族に襲われる村)
リヴァーレは魔族を撃退するが、戦っている間にリーニエが自分の動きをコピーして魔族(あまり強くはない)を一体撃退しているのに気づく
「レヴォルテ! 喜べ、妹弟子ができたぞ!」
「全然うれしくない!」
「リーニエ、どう考えてもあの子より年上だし! だいたい、リーニエはお父さんがいるから、迎えにきてくれる・・・はず・・・」
「お、そうなのか? お前の父は何者だ?」
「・・・魔法使いのリュグナー。父さんは、強いよ? そりゃその・・・戦士様ほどじゃないけど・・・」
「そうかそうか! だったら、その父親が見つかるまで、わしらと一緒にくるがいい。まずは、最寄りの大きな町にいってみよう。大陸魔法協会の支部があるはずだ」
(リュグナーがこの時点で資格をもっていてもいなくても、協会にいってみるという発想は別にふつうだと思う)
一方、リュグナーは村が襲われているときいて、急いで帰ろうとし、途中で魔族に囲まれたところでアウラに助けられた。
村に戻ったころには、ちょうどリヴァーレとレヴォルテとリーニエが何日か前に大きな町に向かって出発したあとだった。
- 30二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 00:14:31
この世界だとレヴォルテの配下ちゃんは幼い妹かな?
- 31二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 09:29:36
- 32二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 12:12:06
(いままででてきたいろいろなアイデア)(3)
「南の大魔」と戦ったのは、大賢者シュラハトと7名の賢者
なおこの7名の賢者たちは、なぜか全員ドワーフの血を引いているか、ドワーフの血を引いているふりをしていた
シュラハトが白雪姫で7賢者が七人のドワーフ?(笑)
アウラは本当はエルフだけれどハーフドワーフに化けており
マハトはほどよく人間とエルフとドワーフが混じっている感じ
(実は、マハトは、その昔、大魔族フリーレンに大ダメージを与えて彼女を引きこもらせる原因になった勇者パーティ全員の子孫で、この勇者パーティにもエルフとドワーフと人間がいたというアイデアもでていた)
- 33二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 18:56:59
- 34二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 20:40:58
(まずい!まずい!娘と妻がまだ残っている!!急いで向かわねば…!!)
リュグナーは自分の村につくなり、なりふり構わず本来、彼の妻と娘が残っているであろう家へと駆け出した。
(魔族の攻撃が掠っている…だが、そんなことを気にしている場合ではない!!一刻も早く家族のもとへ!!!)
受けた傷をバルテーリエで止血しながら、やっとの思いでリュグナーは家へとたどり着いた。本来閉じているはずのドアは空いている。彼は嫌な予感を感じた。
そこには、無惨にも食い荒らされた、彼の妻だったものと、彼の娘の服の残骸があった。
守りたいものを守れなかった失意。それによってバルテーリエの制御が鈍くなる。気付いたときには、魔族に包囲されていた。
「この村に送った軍勢が壊滅しかけている。それはお前の仕業か?」
(他の雑魚とは違う、この魔力量…これが大魔族か…)
眼の前に立ちはだかる、髪の長い魔族。
「ま、いいや。お前がやったにせよ、そうでないにそよ、少しでも相手の戦力は削いでおかないとね。」
(ああ、すまない…私の力不足で、この村も…家族も…すべて…終わるのか…)
「大魔族ゼンゼ!!そこで何をしている!!!」
「ん、邪魔が入ったか。いくら私は強いとはいえ、アウラとあの量の魔族を殲滅するようなやつ二人を一人で相手にするのは厳しい。逃げるか。」
髪の長い「ゼンゼ」と呼ばれた大魔族は一目散に逃げる。
そしてついに、リュグナーは生き残った。生き残ってしまった。
村の人も、娘も、妻も。誰一人守ることができずに。
「あなた、生き残ったのに全然嬉しそうじゃないじゃない…まあ、それもそうね。そこの倒れている人…おそらくあなたの大切な人だったのでしょう。」
「…私は…一体どうすれば…もう生きる意味など…」
「…あなたの大切な人はもういないじゃない。死んでしまった人が嘆いたところで戻ってこないのは、あなたもわかっているでしょう?」
「…それは…」
「唯一もし貴方の大切な人だけ生き残って、その人が失意の果てにすべてのやる気を失ってしまっていたら、あなたはどう思うかしら?」
「…前を向いて、進んで欲しいと…」
「でしょう?それならば、あなたがやるべきことは何かしら?ここで大切な人の遺骸の前で泣いていること?」
「…」
- 35二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 20:41:23
リュグナーはお墓を建てて、亡骸を丁寧に埋葬した。
「行きましょう?…そういえば、あなたの名前をまだ聞いていなかったわ。あなたの名前は?」
「リュグナーと申します。あの魔族が言っていた通りだとすれば、あなたは…もしや勇者パーティーの…」
「ええ、私はアウラ。断頭台のアウラよ。」
「…ちなみに、なぜこのような旅をしていらっしゃるのでしょうか。アウラ様?」
「私も、小さいときに魔族に村を襲われたの。その時、私も死にかけていた。そこを私の師匠が助けてくれたのよ。だから、私は師匠みたいに魔族から人々を守りたいの。そのために、大魔族を根絶やしにするのが一番早いと思ってね。あなたも手伝ってくれるでしょう?リュグナー。」
「アウラ様に助けていただいた命ですから、当然、私はどこまでもアウラ様にお仕えしますよ。」
「頼もしいわね、リュグナー。それじゃあ、進みましょうか。」
そうアウラが言ってから、墓参りを済ませると、アウラ達は村をあとにした。
(大魔族ゼンゼは、リヴァーレによって壊滅させられたのをすでにリヴァーレが去ったあとだったので、リュグナーがしたものだと誤解しています。魔力量を見れば一目瞭然のはずですが、魔王ゼーリエの大側近だったゼンゼは魔力偽装という技術を知っていたため、油断せず退却しました。)
- 36二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 00:08:00
- 37二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 01:13:24
アウラとリュグナーが村を去って一日ほど歩いたあとのこと・・・
リュグナーに声をかけてくる者がいた。
「亜麻色の長い髪のすごくハンサムな魔法使いさんか。ねえ、ひょっとしたら、あんた、リーニエちゃんのパパの、リュグナーさんだったりしない?」
その親切なおばさんは、リーニエはまだ生きており、リヴァーレという戦士とその弟子たちと一緒に〇〇の町の大陸魔法協会支部を目指しているところだと教えてくれた。
「あと2日まっていてくれれば、うちの村であんたと会えたのにねえ。間が悪いことだねえ・・・」
(なお、リヴァーレ一行は間違いなく〇〇の町を目指していますが、途中で魔物退治をしたり魔族と戦ったりする可能性が高いので、アウラとリュグナーがときどき聞き込みをしながら行けば、会える可能性はかなり高いってことで!)
- 38二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 09:34:08
- 39二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 11:34:34
- 40二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 17:08:12
- 41二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 18:08:50
- 42二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 21:16:11
- 43二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 22:37:45
- 44二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 00:49:22
- 45二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 08:15:55
- 46二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 11:32:48
- 47二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 12:06:27
- 48二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 15:53:04
- 49二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 22:33:03
このレスは削除されています
- 50二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 22:34:56
そのころ、リーニエはレヴォルテの弟だか妹だかを抱きしめながら、爆風に飛ばされまいと必死になっていた!
「・・・ちっとも修行になりゃしないだろうが、バカ師匠!」
レヴォルテが怒鳴りながら魔物たちを蹴散らしていく。
「あたしも戦いたいんだけど!」と怒鳴るリーニエ。
「・・・今はやめてくれ! むしろ商人たちを守ってほしいんだ、商隊を守らなきゃ金がもらえないんだから!」
レヴォルテの言葉をきいて、リーニエは直接魔物と戦うことはあきらめた。
荷馬車のなかから必死になってこちらをみつめてくる商人たちをみて、ため息をひとつ。
「・・・・・・わかったから、わかったから。ちゃんと商人の人たちも荷馬車も守るよ。心配しないで。ちゃんとお仕事するから」
腕のなかの子供は、にこにこと笑った。
「大丈夫だよ、おねえちゃん。師匠とお兄ちゃんは、強いから!」
- 51二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 22:35:57
- 52二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 22:36:09
(誤字脱字を修正しました。すいません)
- 53二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 22:39:19
- 54二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 00:56:53
保守です、通してください!
- 55二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 09:22:14
この世界のアウラの能力をどう定義する?
アゼリューゼそのまま持ってきていいのか - 56二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 10:43:25
- 57二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 11:58:18
- 58二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 15:15:41
- 59二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 16:40:44
- 60二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 16:47:40
この2人はクヴァールさんと別の意味で序盤で倒せてよかったという評価を受けそう
具体的には成長性とカンネの魔法の格上喰い能力の高さ
2人とも環境次第では生きた年月よりはるかに強くなれるけど全力を出せない環境に魔族特有の驕りと油断が合わさって負けそう
- 61二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 16:57:26
魔族「そろそろあのデカい老いぼれドワーフは死ぬかな」
1000年後
魔族「おい1000年経っても死んでないんだけど、しかもデカいし」 - 62二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 17:18:56
アウラ「アンタやっぱりエルフなんじゃないの?」
リヴァーレ「そんな筈無いんだがな、耳も尖っていない」 - 63二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 18:07:35
こちら魔王を目指す大魔族のフリーレンのパートを書いた者です。
面白い話をサンクス!
この世界のアウラさんがフリーレンポジなら人類のゾルトラークの開発にもかかわってるんじゃないかと思うから、アウラさんと配下たちはみんな対魔族チューニングされたゾルトラーク使えてもおかしくないんじゃないかと思います。
- 64二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 22:39:35
カンネとラヴィーネ
最近になって悪名を轟かせている上級魔族のコンビ
幼体の頃から一緒にいたので魔族としては異端なレベルの協調性を持ち、連携を得意とする
2人ともゼーリエ健在の頃はまだ幼体でゼーリエが討たれた後に活動を開始、特に沿岸部と豪雪地帯において甚大な被害を齎している
カンネは水を操る魔法(リームシュトローア)を、ラヴィーネは氷の矢を放つ魔法(ネフティーア)を使う点は原作通り
これらの魔法は周囲にある水、あるいは冷気をそのまま支配下に置くことができるという性質を持ち、例えばカンネの場合は海岸や大雨地帯で魔法を使用すると周囲の海水や雨水全てを支配下に置いた圧倒的な質量の水属性攻撃を繰り出せる
ラヴィーネの場合は周囲にある雪や氷全てを支配下に置くことが可能で、特に豪雪地帯で圧倒的な力を発揮する
2人の被害が沿岸部や豪雪地帯に集中しているのはこのためであり、自分たちの魔法を最大限使用できる環境を狙って襲撃をかけていた
現在は原作のアウラよろしくグラナト領を攻め滅ぼそうとしており、グラナト伯爵の息子の仇という点もほぼ一緒
雨の日を狙って威力を増した魔法で街そのものを結界ごと押し流す計画を立てていた
だがそこに人間アウラ一行がやって来たことで計画が狂い始め、雨の降らない環境で戦うことを強いられる
それでも連携を駆使してアウラ一行と渡り合うが、カンネは息子の仇討ちに燃える伯爵が「服従する魔法」で一時的に強化されたことに気圧され、引け越しになった隙を突かれて死亡、ラヴィーネはカンネの死に動揺した隙を突かれてアウラに斬首され敗れた
アウラ曰く「成長性は凄かったけど、確実に勝てる環境で戦い過ぎたせいで相手や自分の実力を測る力が低かったから勝てたじゃない」とのこと
大体こんな感じの設定になるのかな?
- 65二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 23:10:54
- 66二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 10:42:18
- 67二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 10:48:33
ここのリヴァーレ、弟子のレヴォルテくんとリーニエちゃんと弟子か分からんレヴォルテくんの妹ちゃん喪うことになりそう
- 68二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 13:36:59
- 69二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 19:40:02
- 70二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 19:44:01
- 71二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 19:48:36
- 72二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 20:11:08
それはそうとして、人類のアウラ一行vs大魔族グラナトっていうのも面白そうだね
ひょっとしたら上級魔族のグラナトかもしれないけど - 73二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 20:20:27
- 74二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 21:46:14
- 75二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 21:55:39
- 76二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 23:09:26
- 77二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 23:25:08
- 78二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 23:28:20
- 79二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 00:12:42
- 80二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 09:49:10
保守
- 81二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 11:28:48
- 82二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 22:24:08
- 83二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 08:23:01
じゃ、とりあえずそれでいこーか
- 84二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 09:41:20
- 85二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 12:47:47
追い付いてくるのかもしれないし、結局すれ違うのかもしれない
- 86二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 21:27:33
保守
- 87二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 02:35:29
考えてみると、この世界だとあの村の影の戦士もみんな魔族なのか
かなりの強者ってことになりそう - 88二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 10:09:56
- 89二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 11:14:56
ドカーン!!!
「なんか森の中で聞こえたらまずい音が聞こえたんだけど…?」
「人が…?それとも魔族か…?」
「どちらにせよ、野放しにしてたらまずい気がするわね、ぶっとばすじゃない。」
「いや、ぶっとばさずとも…」
「…父さん、父さんなんでしょ!!あのね!母さんも生きてたんだよ!師匠が助けていてくれたんだよね」
「いやー、それなりに大変だったぞ。二人も庇いながら戦うのはな。」
「!あなたが、私の娘と、妻を助けてくださったという…リヴァーレ様ですか!いやはや、本当にありがとうございます。一体どんな言葉で感謝を表せば良いのか…」
「あっちで母さんも待ってるよ。行こう?父さん」
「ああ…本当に…今行くよ」
「のう、アウラ。よもやお主が気付いていないということはないじゃろう?」
「ええ、あなたも、きっとアインザームが作り出した幻影もなんでしょ?クヴァール」
「そうじゃのう…で、何故儂を撃たん。」
「いや、クヴァールを撃つだけなら問題ないのだけど、あれを見てほしいのよ」
「失った家族と、それを助けてくれた者の幻影か。なるほどのう…あれを自らの手で消すのは、さぞ辛かろう。」
「そんなのわかってるわよ。どうすれば良いのかしら。クヴァールならきっと知っているんじゃない?」
「…あそこじゃな、あそこにアインザームが隠れておる。あれを撃てば幻影もろとも消えていくじゃろう」
「わかった、ありがとう、クヴァール。じゃ、暫くのお別れじゃない」
アウラがゾルトラークを放つ。
「ぁ、ぁぁ…」
塵となって消えていく魔族と、焼き払われた森。
「さすがじゃの、アウラ。良く…使い…こな…」
「…幻影は消えたわね。ねえ、リュグナー。今回は言い忘れてたんだけど、本来いないはずの人が森に現れたら気をつけなさい。アインザームに食われるわよ」
「…悪質な魔族ですね。会いたい人の幻影を見させて、それで食おうとするなんて。」
「あら、今まで気付いてなかったの?」
「悪質じゃない魔族なんていないじゃない。」
- 90二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 12:32:16
- 91二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 16:26:41
(青い花 (B))
一方、リヴァーレとリーニエとレヴォルテとその妹(弟?)は、目指す町についていた
「よーしよし、商人どもにちゃんと報酬はもらったし、次は大陸魔法協会だな! ・・・あれ、どうしたんだ、リーニエ?」
リヴァーレが首を傾げる。
「・・・お父さん、魔法使いになったのが遅かったし、そのう・・・大陸魔法協会の試験、受けていなかったかも」
リーニエが顔を伏せていった。
リヴァーレはおおらかに笑った。
「ああ、そういうことか! まあ、気にするな。辺境では、まだまだそういう魔法使いもいっぱいいるからな」
そのあとリヴァーレ一行は協会の支部に赴き、受付の中年女性に、支部の外の掲示板を使う許可をもらった。
「お父さんと無事会えるといいですね。あと、もし会えたら、ぜひとも、お父さんに、『大陸魔法協会の資格をとるといいことがいっぱいあるよ!』と伝えておいてくれると、うれしいです!」と笑顔の圧がすごい受付の女性。
リーニエはだじだじになった。
「は、はいい・・・」
- 92二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 22:34:08
- 93二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 23:18:35
このレスは削除されています
- 94二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 02:09:41
- 95二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 11:14:21
このレスは削除されています
- 96二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 11:25:35
ところで、(青い花(B))のリュグナーさんは、大陸魔法協会の資格はあるんでしょうか、ないんでしょうか?
リュグナーさんが実はもうもってたってことなら、別の支部か本部でとったからその支部ではわからなかったってことにするのはどうでしょう?
- 97二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 18:48:58
- 98二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 18:53:26
固有魔法とかではなく、魔族にさえ「従った方がメリットがある」と思わせるくらいの作戦立案能力や指揮力があるとか
- 99二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 19:54:37
- 100二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 00:25:07
大魔族レルネンは、外見的にはやっぱり若レルネンなんだろうか
美少年か美青年かって感じかな - 101二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 10:56:21
- 102二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 22:31:25
保守
- 103二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 09:29:31
原作のリヴァーレの言動から考えて、魔族の戦士タイプはやっぱり人類の強い戦士と戦いたがりそうだし、そのときには自分の力を隠すなんてみじんも思わなそう
- 104二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 15:58:54
魔族ザインがどういう魔法をもっているのかもっと考察したい
女神の魔法そのものが使えるってことはないだろうし - 105二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 22:36:05
- 106二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 22:45:47
「んー、おかしいわね…」
「何がですか?特に変わった様子は見られませんが」
「普通にこの森を商隊が行き来していることよ。こんな本来魔族だらけの森になぜ…」
「私が聞いてきましょうか?」
「お願いするわ、リュグナー」
「すみません、そこの方。この森は大変危険と聞いていたのですが…」
「どうしたの?あなたも、この森にきたばかりだったの?」
「まあ、その通りですね。」
「だとしたら知らないのも無理はないね。いいよ、教えてあげる。」
(頼もうと思ったのだが、あちらから話してくれるのならば都合はいいな…)
「このあたりの森は、魔族がたくさん出てたって話は知ってるでしょ?そのせいで商隊とかが迂回しなきゃいけなかったんだけど、それが面倒だったのかな。お金持ちの商人たちが魔族の殲滅を依頼したらしいんだよね。それでその依頼した人たちが全部片付けてくれたみたいなの。」
「その人たちはきっとお強いんでしょうね、これでこの森も安全に行き来できるようになったと。よかったですね。」
「私にとっては良くないわ。私、魔族とお話するのが趣味なんだけど、私の出身の方にはもうあんまり居なくてね。だからわざわざここまで出向いたっていうのに…一体どこにいったらお話できるのかしら…」
「魔族と…お話?」
「ええ。私の兄が本気で魔族と共存できると思っているらしくて。素っ頓狂よね、そんなの夢物語なのに。」
「は、はは…ですが、魔族と共存…できたらよいのでしょうか…では、連れが待っていますので…」
「そう、もっとあなたともお話していたかったわ。でも私達、どこかでまた会えると思うの。」
「…根拠は?」
「勘よ」
「そうですか…」
「またあったらその時はよろしく頼むわ。」
「そうですね…」
- 107二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 22:48:00
原作でも女神魔法使える魔族が今後出てくるかもしれないよね
- 108二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 22:51:22
「アウラ様…」
「あら、なんだかとても疲れているように見えるわ、リュグナー。なにがあったの?」
「なんか魔族とお話とかいってるやばい女でした…聞く相手を間違えた…」
「でも、当初の目的は達成できたんでしょう?」
「はい、金持ちの商人が依頼したと」
「依頼を受けたとて、殲滅までさせられるのなんてごくわずかしかいないはず。」
「わずか?リヴァーレ様以外にもありえるのですか?」
「いえ、私もほとんどリヴァーレだと思うけど、世の中は広いわ。私の知らない強者が居ても不思議じゃない。」
「アウラ様は視界がお広いのですね。」
「いや、クヴァールが昔言ってたの。私が知っていることだけが世の中のすべてじゃないって。」
(その通りです、クヴァール様…アウラ様ぶっちゃけ無知すぎます…!!)
「ねえ、なんか言いなさいよリュグナー」
「これはこれは、失礼いたしました、アウラ様」
【青い花B】
- 109二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 09:13:01
- 110二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 20:45:49
- 111二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 20:51:46
(青い花 (B))
そのころ、ソリテールは、ふんふんと鼻歌を歌いながら森のなかを歩いていた。
「あーあ、すっかり予定が狂ってしまった。また新しいお友達を探さなくちゃ!」
そこで、誰かが、ため息をついた。
「・・・全くもう。お前は、また、魔族の友達を〇してしまったのかい?」
ソリテールは、にっこりと笑って、手を胸の前で組んだ。
「まあ、お兄様! まさかこんなところで会えるなんて・・・」
「そろそろお前を探しにいかねばと思ってたんだ。どうやらアウラが動き出しているようだし」
ソリテールは、目を瞬かせた。
「アウラ? 昔の七賢者のお仲間ですか? ・・・まだ生きていたんですね」
「あいつは、ハーフドワーフのふりをしていたが、本当はエルフだったんだ。まだまだ若いし、元気だろうよ」
ソリテールは兄をみてふふふと笑う。
「お兄様だって、まだまだ元気ではありませんか」
マハトは、ため息をついた。
「俺だって年を取る。お前もそうだ。ゆっくりとだが・・・どう考えても、エルフほど長生きはできない」
- 112二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 21:31:39
ソリテールは、くすくすと笑った。
「エルフほど長生きできるエルフ以外の人類って、そもそも、存在しないじゃない?」
そうして、ため息をついた。
「お兄様は、まだ、魔族と共存できると思っているのね?」
今度は、マハトのほうがため息をついた。
「・・・この世界で両者が存在しつづけるためには、ずっと〇しあう必要があるというのなら ー そうすればいいだけの話だ。どこに問題がある?」
ソリテールは、ううんとうなった。
「お兄様がおかしいのは師匠のせいだって思いたいのはやまやまなんだけど・・・お兄様の場合は、その前からいろいろおかしかったからなあ」
マハトは、肩をすくめ、ソリテールに携帯食料とビンに入った水をを差し出した。
「・・・師は、お前も可愛がっていたではないか。魔法使いとしての今のお前は、師に出会ったこそ存在する。そうであろう?」
ソリテールは、ぱくぱくとクッキー状の携帯食を食べ始めた。
「わたし、今でも、グリュック師匠は尊敬しているのよ? でも、それとこれとは話が別です。だいたいあの人 ー ああ、ごめんんなさい、人ではなかったわね ー 間違いなく兄さんが大好きだったのに、結局は、〇す気まんまんだったじゃない?」
マハトは、ふふっと笑った。
「まあ、それは仕方がなかろう。師もまた、魔族だったのだから。それに、わたしは、師が私を〇そうとしていることなど百も承知だった。だからこそ、七賢者に加わったのだ」
- 113二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 23:53:23
- 114二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 10:52:35
- 115二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 14:09:23
保守
- 116二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 18:06:24
- 117二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 21:56:18
了解です!
- 118二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:16:05
保守します
- 119二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 01:00:17
レヴォルテ「師匠は魔族から『血塗られし軍神』と呼ばれているようですが、同じく神の名を冠する女神様についてはどうお考えなのですか?」
リヴァーレ「女神魔法がある時点で存在はしているんだろうが、俺は個人を信仰するつもりはない。」 - 120二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 10:30:26
- 121二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 11:22:07
原作でも強い奴が正義!魔力量正義!な魔族だから魔王様の下にいるだけっぽいリヴァーレは
- 122二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 11:25:58
- 123二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 18:37:26
両親ともドワーフなのに本人がでかくて平均的なドワーフより寿命も長いなら、これはおそらくは先祖がえりの一種なんだろうけど
でも、本人が一応ドワーフのはずと言っているのに部外者がそうじゃないというのもなんかおかしいしなってことで
仲間にはたぶんドワーフ(笑)だと思われてたんじゃないかと思うけど
「先祖にエルフがいてもおかしくはない老化の遅さなんだけど、あのデカさはどう考えてもほかの遺伝子も入っていそうなんだよねえ。なんだろう・・・大昔には、巨人族っていうのがいたんだって、むかし長老が言っていたような? あはは、いやあ、まさかねー」
- 124二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:53:17
保守
- 125二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 09:05:05
- 126二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 11:07:53
たしかにそうだった!
ちょっと脱線するけどビッグマムの遺伝子については諸説ありそうだね
ワンピ世界には巨人族が歴として存在するから、たぶんそっちの遺伝子もちだったんじゃないかという気もするけど、ビッグマムの場合はそれだけじゃなさそうだし
- 127二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 13:33:54
保守
- 128二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 19:45:06
新キャラのフラーゼはかなりの強者らしい
この世界だときっと大魔族だよね
どんな能力をもっているんだろう - 129二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 23:55:16
それはそうと最新話のカノーネがなんか不憫だった
この世界だとカノーネも魔族ってことになるんだろうね - 130二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 09:06:22
保守します
- 131二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 20:42:24
この世界のシュラハトは大賢者だったっけ
原作の南の勇者とは違う戦い方をしたんだろうな - 132二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 00:57:13
人類のシュラハトは、大魔法でぶちまかす魔法使いだったような気がする
- 133二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 01:31:41
- 134二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 10:41:30
保守します
- 135二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 22:05:11
肉体性能と能力と寿命から判断して、この世界のリヴァーレにぴったり該当する人類の種族はなさそうなんだよねえ
人間ではあわないし、エルフでもあわないし、ドワーフでもあわない
間違いなく人類ではあるんだけどね
だったら、本人が両親ともドワーフだし自分はたぶんドワーフのはずっていってるんだから、それでいいかってことになるわけで
- 136二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 08:55:50
- 137二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 14:26:31
この世界だとファルシュさん(メガネの試験官の人)も魔族なんだよね
どんな能力なんだろうか
原作だと1級魔法使いなんで、魔王ゼーリエの直属ではあったんだろうけど - 138二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 20:33:20
そのちょっと前、リュグナーがソリテールに話を聞いている頃…
「あ、マハトだわ。いつぶりかしら…」
「む、アウラか。確か、最後に会ったのは、七賢者としてシュラハトの下に集い、南の大魔族を打ち倒した時だったか?」
「あの時は大変だったわよねー。七賢者も3人も失ってしまったし、シュラハトまで死んでしまった。もし1人でも多く七賢者が生き残っていれば、とは思うけれど、私達が生き残れただけでもまだ良かったわよね」
「ディーアゴルゼが間に合っていなければ、今頃魔族の天下だっただろうな。」
「あなたのその魔法はっきり言って反則よね」
「アゼリューゼを使うお前には言われたくないな。というか七賢者の魔法は皆反則のようなものばかりだっただろう?」
「そういえばあなたの魔法で動けなくした後、ベーゼの魔法を中心とした結界で封印したんだっけ」
「ベーゼが生きてさえいればな…幾分か楽だったのだが。」
「なにか不都合でもあったの?」
【青い花B】
- 139二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 20:33:51
「ベーゼの結界を解析している魔族がいる。」
「あら、それって…」
「南の大魔族を開放し、また戦線を切り開かせるつもりなのだろう。」
「面倒ねぇ…あそこで殺せてればよかったのだけど」
「まあ、あの結界を解析している魔族の目星はついている。」
「誰?」
「葬送のフリーレン。史上最も多くの人類を滅したとされる、葬送のフリーレンだ。私は今でも魔族と共存できると信じている。だが、過ぎた力を持つ魔族は共存の妨げになる。」
「要するに、フリーレンを殺すために久々に村から出てきたと。でもその村を離れてよかったの?魔族が襲ってくるかもしれないじゃない。」
「村の人は皆黄金に変わってもらっている。しっかりと事情を説明したうえで、しっかりともとに戻すことを約束してな。」
「あなた本当にそれ戻せるんでしょうね?人を黄金に変えることと、黄金から人を作り出すことは別なのよ?」
「安心しろ、魔法はイメージの世界だ。村のものはすべて完全に元の状態を想像できる。」
「ならいいけど…で、どうするの?フリーレンを殺すとなれば、あいつは確か集団で行動するタイプの面倒な魔族だった気がするのだけど」
「ヒンメル、アイゼン、ハイターだったか?ベーゼでさえも大魔族4人の前に死んでしまったからな。奴らの連携力には目を見張る物がある。俺1人ではどうにもならん。そのために、強い者を集めてあの集団を一気に潰す。」
「勇者パーティにもいたグラオザームはこの間寿命で死んでしまったし…いやグラオザームなら死んだふりしてるだけで実は生きてると言われても驚かないけれど」
「俺は、リヴァーレと、当然アウラ、お前もだが…なによりツァルトにも協力を仰ぎたいと思っている。」
「ツァルト…グラオザームの遺児か。たしかにあの子は実践経験こそ少ないけど、能力には目を見張るものがあるものね。」
「ああ、早急に二人を見つけ、フリーレンを始末するほかないのだ。もう一度南の大魔族が開放されれば、おそらく人類は滅亡する。七賢者の多くは寿命や戦死したのだからな」
「ちょうど私今リヴァーレを探してるの。だからツァルトを探すのはあなたに任せていいかしら?」
「ああ、いいだろう。見つけられたら、俺が守っていた村で待っていてほしい」
「わかったわ。また会えることを願っているわね」【青い花B】
- 140二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:59:50
- 141二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 11:39:33
- 142二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 21:42:14
(青い花(B))
そのころ、大魔族フリーレンは、「南の大魔」を封じる結界の前にもってきた寝台の上で目を閉じていた。
「フェルン、シュタルク・・・せっかく大魔族にレベルアップしたんだから、タイマンしにいきたのは分かるけど、とりあえずは私の警護をしてくれないと困るよ。アウラが動いているし、あのソリテールも動いてるし、あのマハトに至ってはなんと住んでいた村をまるごと黄金化したらしいし・・・」
「はあい、フリーレン様。今は我慢しまーす!」
大魔族フェルンが笑い、大魔族シュタルクも笑う。
「わあったよ、フリーレン様。でも、これがすんだらちゃんと戦わせてくれるんだろ? な? な?」
フリーレンはにいっと笑った。
「はいはい、そこは大丈夫だよ。もうすぐ、否応なしに戦うことになるからね。ラヴィーネとカンネとは連絡ついた?」
- 143二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 00:19:31
保守
- 144二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 09:16:56
(青い花(B))
ちょうどそのころ、上級魔族のラヴィーネと上級魔族のカンネは魔鳥がもってきた手紙をよんでいるところだった。
「やったあ、フリーレン様の呼びだしだあ! これでガンガン戦えるぞお・・・」
喜ぶカンネに、ため息をつくラヴィーネ。
「まあまあ、落ち着けよ - まずは、大魔族デンケンに同封された手紙をもっていけって書いてあるぜ?」
大魔族デンケンは、手紙の魔法封印を解いて、中身を一読した。
コップのなかの紅茶がどんどん冷めていくのを無視して、眉をひそめる。
「やれやれ。本当に『南の大魔』殿の封印を解くつもりなのか、フリーレン様は?」
デンケンの配下の大魔族リヒターがため息をついた。
「・・・あれがどれだけ強いのか本当に分かってんのかね、フリーレン様は。ご自分が魔王になりたいのなら、むしろ、あれは放っておいたほうがいいというか、もと勇者パーティやもと七賢者の奴らに倒させたほうがむしろいいんじゃないかとか・・・俺なんかそう思っちまうけどなあ」
デンケンの配下の上級魔族のラオフェンはけらけらと笑った。
「まあまあ、フリーレン様だって、いろいろ考えてはいるはずだし。とりあえず、私たちは、言われたとおりにしてみればいいんじゃないの?」
(このデンケンは、20代のちょっと酷薄そうな若デンケンの姿です。人間基準だと、リヒターの方が年上に見えます
)
- 145二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 11:03:46
- 146二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 19:05:18
(青い花(B))
その時、大魔族デンケンが読んでいた手紙がきらりと光り ー その上に、いかにも眠そうなへにょーん顔のフリーレンの姿が小さくぽんと現れた!
「ああそうだ、デンケン。時間がなかったんで手紙には書いてなかったけど、もと七賢者のマハトが動きだしたらしいぞ。そう、かつてお前の主だったあの大魔族グリュックを屠った、あのマハトのことだ。わざわざ自分の住んでいた村を村の人間どもごと黄金化していったそうだから、恐れ入るよ、まったく」
小さくて半透明なフリーレンの姿が、ふふふと笑った。
「だから、うだうだ言ってないで、お前たちもはやくおいで。いいね?」
ぽんっと消え失せたフリーレンの顔のあったあたりをにらみつけ、デンケンは吠える。
「それを ー それを早く言ええええ!」
- 147二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 21:36:26
【青い花B】
(時系列的には>>108のあと)
「ついに森を抜けたわ、長かったー…」
「アウラ様、あそこに町が見えます。あまり大きくはないようですが…」
「食事でもしましょうか、何か甘いものが食べたいわ」
「そうですね」
「何者ですか?」
「ここ、通りたいんだけど」
「要件は?」
「甘いものが食べたいの。開けてくれる?」
「いやそんなの通るわけなくないですか?」
「もう面倒だわ。甘いものを食べるためなら手段は選ばない…」(天秤を取り出す)
「アウラ様?!」
「なに?」
「そんな甘いもの食べたいとかいう理由で使っちゃいけない魔法ですよねそれ」
「嫌よ。私は甘いものを――」
「アウラ様?!いや、大変失礼しました。その天秤…間違いなく勇者パーティのアウラ様ですよね…本当に失礼しました…」門番が退く
「わかったならいいのよ。私は甘いものを食べに来ただけだから。あと、それはそれとして、あなた優秀な門番だと思うわ。規則を守るのは重要だものね、そうでしょ?リュグナー」
(その規則魔法で突破しようとしてましたよねアウラ様…)
「そうよね?」
「あ、ハイ、そうですねアウラ様」
- 148二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 21:36:43
「なあ、俺がお菓子買いたいって言ったとき師匠買ってくれなかったよな」
「そうだったか?レヴォルテ」
「なんで俺のそれは買ってくれなかったのにリーニエが甘いもの食いたいって言ったら食わしてやるんだよ!」
「俺は甘いものが食えると聞いてここに来た。それだけだ。リーニエのお願いなど、あくまできっかけに過ぎん。」
「えぇ…」
「師匠、このアップルパイ美味しいよ。食べる?」
「じゃあ頂くとするかな」
「ねえ師匠リーニエに甘いよね?甘いよね?!」
「ふぉんなこほはないほ」(そんなことはないぞ)
「食べながら話さないでください」
イラッシャイマセー!
「アップルパイはあるかしら?」
サキホドノオキャクサマニダシタノデサイゴデスー
「ありえない…この私が…アップルパイを食べれない…?そんな…」
「アウラ様、よくみてください!!あれ…!!」
「あ、リヴァーレだわ。ってことは…?」
「リーニエ…!」
「あ、父さん。探してくれてたの?」
「探してたもなにも…生きてて良かった…!!」
「うん。そうだね。」
- 149二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 00:21:31
- 150二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 10:30:44
保守!
- 151二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 17:59:18
(青い花(B))
リーニエは、すんっと鼻を鳴らした。目に涙が溜まっている。
「あのね、お父さん。お母さんが、〇んじゃったんだ。あたしは、お母さんを、守れなかった」
リュグナーは、黙って娘を抱きしめた。
「・・・私は、お前が生きていてくれて、なによりもうれしいよ」
一方、レヴォルテは、リーニエの食べかけのアップルパイをちょろまかし、食べかけの部分を切って、残りを妹に食べさせていた。
「美味いか?」
「・・・すんごく美味しい! ありがとう、兄ちゃん!」
アウラは、これをみてため息をついた。
「・・・ねえ、リヴァーレ。久しぶりだし、合えてうれしいし、あたしの仲間になってくれたリュグナーの娘を助けてくれたのはすごくありがたいんだけど、あたし・・・あたし・・・!!!」
リヴァーレは、げらげらと笑って、アップルパイを差し出した。
「お前さんも変わらんなあ、アウラ。・・・じゃあ、これは、定価の2倍ってことなら、売ってやってもいいぜ?」
アウラはリヴァーレをぎろりとにらんだ。
「いや、定価の2倍はないでしょう!?」
そこで、先ほどのアップルパイ屋の店員が、おほんと咳ばらいをした。
「あのう、お客様? アップルパイは先ほど完売になりましたが、芋と豆とひき肉のミートパイならまだ残りがありますよ!」
アウラは、呆然とした顔で店員をみた。
「・・・でも、それ、甘くないんだよね?」
店員は、あきれた顔でリヴァーレをちらりとみてから、アウラに向きなおった。
「甘くはないけど美味しいパイです! あと、定価の2倍じゃありませんからね!?」
アウラは結局そのミートパイを買い、泣きながらそれを食べた。
「美味しいんだけど・・・たしかに美味しいんだけど・・・!!!」
- 152二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 00:32:45
保守が通ります!
- 153二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 02:23:39
- 154二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 09:01:57
おお、それは格好いいですね!
- 155二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 10:44:31
ミートパイを泣きながらほうばるアウラちゃんも可愛いなあ・・・w
- 156二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 17:23:32
保守
- 157二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 22:40:31
さすリヴァ!
- 158二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 08:54:52
おもしろかったです
- 159二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 10:34:48
このスレが好きです
応援保守! - 160二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 21:31:10
さらなる保守を!
- 161二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:25:20
この世界のグリュックは大魔族で魔王軍の教育係だったっけ
どういう能力だったんだろう - 162二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 10:45:22
(青い花 (B))
そこで、ソリテールは少しため息をついた。
「ねえ、兄さん? ちょっと聞きたいんだけど・・・グリュック師匠って、どうやって倒したの?」
マハトは首を傾げた。
「おや、この話は前にもしたろう? 『南の大魔』と戦っても、師がでてくるとは限らんからな、まずは師の弟子だか生徒だか配下だかの魔族を何体か倒してやったのだ。そのときに、わたしも師の直弟子だとさんざん自慢してやったら、そのあとはレベルの高い弟子が何体かあらわれて、最後に師がでてきた。魔王に出かける許可をとるのが大変だったとぼやいておったぞ」
ソリテールは、ふふふと笑った。
「いかにも兄さんらしいわね。でも、そんなことしたら、七賢者の仲間に怒られちゃうんじゃない?」
マハトはかかと笑った。
「おお、さんざん怒られたとも! でも、シュラハト殿ははじめから私がなにをするか分かっていたらしくて、『それもまた必要なことかも知れぬ』と許してくれたわ。まあ、アウラは、最後まで怒っていたけどなあ・・・」
ううむ。ソリテールはあえて笑みを浮かべた。
「そうして、兄さんと師匠は戦ったのね?」
「そうともそうとも、大変だったぞ。さすがは我が師匠、大魔族グリュックだ。でも、それでも - 私は勝った。それが全てだ。・・・最後には、師も、笑ってくださった・・・」
懐かしそうに虚空をみつめる兄をみて、ソリテールはううむと再びうなった。
「そっかあ。教えてくれてありがとう、兄さん!」
(ねえ、本当に、グリュック師匠を倒したの? いや、勝てたのは多分間違いないんだけど・・・実は黄金化して、さらに幾重にも封印して、どこかに隠しちゃってたりしてない? だって、兄さんが一番『共存』したがってるのって、実は師匠とだよねえ?)
なにせ、兄のグリュック師匠に対する感情は、すでに、重いなんてものではないのだ。
(ソリテールの疑いは、実は的にどんぴしゃ当たっているってことで。マハトさんよう・・・)
- 163二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 12:27:07
このレスは削除されています
- 164二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 12:28:11
軍神の拳が、最後の魔族の腹を貫いた。
「俺に殺されると分かった瞬間命乞いを…つまらん。」
度々生じる戦士型魔族の襲撃に頭を悩ませていたとある商業国は、リヴァーレから討伐完了の報を聞くと、大喜びで彼に大金を支払おうとした。
「最初に提示した額でいい。それ以上は錘代わりにしかならんよ。」
そう言って最低限の報酬を持ち、リヴァーレは国を出た。
空は晴れ渡っていたが、時折り吹き込む風のお陰か暑くはなかった。うすら雲が日差しを柔らかく包み込んでいたが、やがて雲が流れ、輝く太陽が完全に顕現した。
その刹那、幾つかの大剣が風より早く迫る。お前の命を刈り取らん、とでも言うかのように。
最初の剣を、リヴァーレは裏拳で叩き落とす。よく手入れがされているようだ。手の甲に赤い一筋が付いた。
2番目は蹴り落とした。スピードに反してあっさりと地面に叩きつけられる。地面にヒビが入る一撃には耐えられなかったようだ。そして3番目を握ると、最後の剣と剣身同士をぶつけ合う。一瞬火花が散ったかと思えば、最後の剣はゆっくり地に落ちた。
3番目を後ろに投げると、リヴァーレよりもさらに巨大な男がそれを掴む。
「投剣は教えた覚えはないのだが。」
「私の独学ですよ。そもそもあなたが私たちに指導したことなど殆どないでしょうに、師匠。」
目隠しをした髪の長い男が、淡々と告げた。
(別世界です、名前はまだ決まってないです) - 165二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:00:34
「えぇっ?!この人レヴォルテ様の師匠なんですか?」
快活そうな幼い少女が、レヴォルテの後ろから顔を出した。
「どうして自分の師匠相手に本気で剣を投げたんですか?」
「殺す気でいかないと師匠が怒るからだ。」
「そうなんですね!」
好奇心旺盛な弟子に、レヴォルテは優しく答えた。
「師相手に本気でぶつからない弟子がどこにいる。」
「確かに…私もレヴォルテ様との鍛錬の時は本気で戦っています。そうじゃないと死ぬので!」
「その意気だ。孫弟子よ、いつか己が師匠、レヴォルテを超えて殺してやれ。」
「やれやれ、師匠は本当にお変わりありませんね。」
レヴォルテは手元に残った剣を鞘に収めると、4本ある自らの腕のうち2本、地に落ちたままの3本の剣を消しさった。
「俺のような老いぼれから言わせると、数十年など一瞬に等しい。」
「とても長い時間ですよ、私たち人間にとっては。」
弟子は、レヴォルテはリヴァーレに向き直る。
「バザルトもシュレークもグロースも、皆師匠に会いたがっていますよ。今すぐにでも首を刈り取りたいと言っていました。」
「そうかそうか、それなら次は全員まとめてかかってくるといい。少しは楽しめそうだ。」
「……本当に、あなたって人は。」
レヴォルテは少しだけ微笑んだ。
- 166二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:48:42
- 167二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 14:22:03
【青い花B】(時系列的には>>151の後)
アウラは泣きながらミートパイを食べ終わると、リヴァーレに向き合って話し始めた。
「それで、マハトと会ったのよ。あなたたちを探している間に。」
「ほう?それで何を話した?」
「南の大魔族ってわかるかしら」
「ああ、アウラが昔殺した魔族最強を名乗っていた魔族か。一度戦ってみたかったぞ」
「まあ、アレ実は死んでないんだけど…まあそれは置いておいて」
「なに?!戦えるのか?!」
「いや、戦えないというか、戦いたくないというか、やめておいたほうがいいというか、止めなきゃいけないというか…」
「どういうことだ?」
「フリーレンっていう大魔族いるでしょ?あれが南の大魔族の封印をとこうとしてるみたいで」
「とかれたところで俺が倒せばいいのだろう?」
「落ち着いて、本当に落ち着いて。アレは別格よ。やめておいたほうがいいわ。それに、多分戦士系の魔族とも別に戦えるから!!!本当に止めなきゃまずいのよ!!!」
「アウラがそこまで言うならそうなのか。で、その戦士って誰だ?」
「アイゼンかしら、多分ね」
「あー確か七賢者の誰かさんが殺された魔族4匹の戦士か。面白い」
「なんで命賭けて戦うのが面白いのかしら…」
「俺はただ全霊をもって戦場を踊るだけ。踊りは楽しいものだろう?」
「いや戦場は踊り場じゃないのよ…で、まあそれはいいんだけど、マハトの村で集まれってことだから、来てもらえる?」
「いいぞ?」
「じゃあ行きましょうか」
- 168二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 16:44:08
- 169二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 17:12:14
3人は近くの村で宿を取り、食事を済ませた。
「孫弟子、それで足りるのか?遠慮せずに食え。」
リヴァーレが少女の器にさらに料理をよそおうとする。
「いや、私もうだいぶ食べて…。」
「そのくらいにしておいてください。」
「レヴォルテ様…!」
「この子は少食なのです。」
思わず少女はひっくり返った。
「これでも村一番の大喰らいだったんですよ?お二人がおかしいだけです。」
「そうなのか…お前は村にいたのか?」
「えっと、村は魔族の襲撃で焼けてしまいました。私は何もできないまま逃げ出して、たまたま見つけた大きな廃墟の隅で震えていました。そうしたら、レヴォルテ様が声をかけてくださったんです。」
「…レヴォルテはな、かつては『自分は弟子を取る気はない』と言っていたんだ。もっとも、俺や他の弟子たちは、コイツが人の上に立つ役割に向いていると確信していたがな。」
「そうなんですか?」
「少なくとも俺よりは向いている。レヴォルテは真面目だからな。そして不器用で、嫌になるほど意固地で、一度怒らせると美味いものでも食べさせないと絶対に許してくれない。ちなみに好物は生魚だ。」
「師匠、そこは関係ないでしょう。」
少し困った様子の弟子に、リヴァーレは思わず笑った。
(青い花C)
- 170二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 17:53:46
風はやみ、雲ひとつない深夜だった。レヴォルテは少女を起こさぬようゆっくりと部屋を出ると、宿の外で佇むリヴァーレを見つけた。
「こんな時間に何をなさっているのですか?」
「星を見ている。俺は目がいいからな、望遠鏡いらずだ。そういえば、おまえの目はまだ治らんのか。」
「もう治す気はありません。私はこの暗闇に慣れきってしまいました。」
「少し前まで泣きながら嘆いていたのにな。」
「昔の話ですよ。」
視力を削ぐことで研ぎ澄まされた他の感覚、それが今のレヴォルテにとっての大きな武器だ。
「それと、泣いていたのは目が見えないことを嘆いていた訳ではありません。」
リヴァーレが意外そうにこちらを向く。
「目が見えないことを自覚するたび、昔を思い出していたんです。全てを失ったあの日を。」
レヴォルテは貴族の息子だった。だが一家ともども権力争いに興味を示さず、ただ己の強さを磨いていた。その無頓着さを狙われたのだろう。家に暗殺者が仕向けられた。父は息子に逃げるよう告げたが、レヴォルテは剣を取った。その強い意思を感じ取ると、父は少し微笑んで武器を手にした。そして父子で暗殺者に応戦した。一糸乱れぬ攻撃だった。まともに戦えば殺すのは困難だろう。そう考えた暗殺者は息子を一点狙いし始めた。父は狙いを自分に変更させようとしたが、暗殺者は止まらない。
「父上、私が引き付けます!」
レヴォルテが虚勢で声を張り上げた。なんとか応戦するも、全くダメージを与えられていない。
すぐに暗殺者はレヴォルテを取り押さえ、両目を切りつけた。
「息子の命が惜しければ、そこで腹を切れ。」
「父上、どうか私ごと!父上!!」
何度も何度もそう呼びかけた。やがて、刃が肉を引き裂く音が聞こえた。
父から溢れる真っ赤な血は、レヴォルテにはもう見えなかった。しかし、充満する血の匂いが、ボトボトと内臓が落ちる音が、全てをレヴォルテに告げた。
呆然としている盲目の少年を見下ろすと
「お前がもっと強ければな。」
と吐き捨て、暗殺者は引き上げていった。
(青い花C)
- 171二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:41:42
- 172二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:55:08
焼け焦げた匂いがする。パチパチと火花が弾ける音がする。目には何も映らない。
家族も視力も誇りも、全てを叩き折られた少年はその場に座り込んだ。父に生かしてもらったこの命、無駄にしたくないという思いはあったが、もう足が動かない。潰された目をゆっくりと閉じる。鼓動が、息遣いが荒くなるのが分かった。
「死んだか?」
上の方から低い声が聞こえた。あの世からの呼び声だろうか。
「私は、死にました。」
と、小さく呟いた。
「生きているじゃないか。」
首を何者かに掴まれ、無抵抗のまま体を持ち上げられた。炎から遠ざかっているのだろう。先ほどは身が焦げそうなほどの熱を感じていたというのに、傷ついた肉体に当たるあの風は、やけに冷たかった。
ハッと気がつくと、布らしきものに包まれているのが分かった。
「目が覚めたか。」
先ほどの声がする。思わず起き上がると、
「それほど素早く起き上がれるのなら、既に痛みはひいたようじゃのう。治療が間に合ってよかった。…視力は戻らなかったか。」
また別の声が聞こえる。
「あの、ここは?」
「儂の研究施設じゃ。そこの老いぼれた死に損ないドワーフが突然殴り込んできたのかと思えば、お前を連れてきた。」
「クヴァール、お前の方がよっぽど老いぼれているだろう。」
「ああそうじゃな。とりあえずドアの修理費は出してもらおう、リヴァーレよ。」
「ツケておいてくれ。」
「断る。お前はきっと返さん。」
「お互い元勇者パーティーだろう、信用してくれてもいいじゃないか?」
「だからこそ信用できんのだ。」
「まあそう言うな。」
「今すぐ金を用意してこい。少年の面倒は見ておいてやる。」
「仕方ないな。」
「お前が譲歩してやったみたいに言われるのは納得いかんのう。」
おっさん同士の軽口合戦に、レヴォルテはただ困惑していた。
(青い花C)
- 173二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 21:38:24
「私はどうなっているのでしょうか。」
リヴァーレと呼ばれた男が出かけた後、残った男にレヴォルテが尋ねた。
「視力以外は問題なし。痛みはまだ残るものだと思っていたがのう。体は強い方か?」
「昔からやたらと丈夫だと言われていました。」
「そうか。ところで、お前は戦士か?自分の剣を持っているようだが。」
はい、と言いかけたが、言葉が出なかった。勝てなかった自分を、大切な人の足手纏いになった自分を、最後まで立ち上がれなかった自分を、本当に戦士だと言えるだろうか?
「お前を連れてきたあの男はリヴァーレという。」
黙り込んだレヴォルテを見かねてか、クヴァールが語り出す。
「戦いのためならば自分の命も他人の命も平気で投げ捨てることができる。小難しいことは考えず、ただ戦場を躍る。戦闘に魂を売り払ったような男だ。儂と出会ったばかりの頃は、他人を気遣うことすらしない男だった。今でもあまりデリカシーはないようだが。」
「はぁ…。」
「それでも儂は、あやつが人類最強の戦士だと思っておる。」
人類最強の戦士、その言葉に聞き覚えがあった。
50年前に魔王ゼーリエを倒したと言われる勇者パーティーの1人、人類最強の戦士と謳われた男。その圧倒的強さに恐れをなした魔族が付けた呼び名は、『血塗られし軍神』。そしてもう一つ思い出したことがある。
「もしかして、クヴァールって…勇者クヴァール?」
「まあ…近接対策として剣を握ったらそれなりに様になってしまっただけで、儂は魔法使いなんじゃがのう。パーティーに他に魔法使いがいたのもあると思うがのう。」
「そうなんですか…。」
「話が逸れたな。つまりは、あんな男でも戦士として認められているのだ。あまり気負うな。」
「ありがとう、ございます。」
口ではそう言ったが、気分は沈んだままだった。
(青い花C)
- 174二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:30:19
「そういうことだったのか。」
「師匠たちと旅をしている間に泣かなくなりましたけどね。あなたにつけられた傷の痛みで泣く方が多かったです。」
それを聞いたリヴァーレは笑った。レヴォルテは呆れたように続ける。
「師匠、結局クヴァール様に今までのツケは返したんですか?」
「死んだ後に祟られても困るからな。返したすぐ後に死ぬとは思っていなかったが。」
しばし流れた沈黙を破ったのは、リヴァーレだった。
「お前があの子を弟子にしたのは、嘗ての自分と重ね合わせたからか?」
「どうしてそう思ったのですか?」
「単なる勘だ。」
「そういうところはすぐに気がつくのですね。久しぶりに家の跡地を訪れた時にあの子がうずくまり泣いていた場所、そこが私があなたと出会った場所でした。」
「戦士に育てる気か?」
「あの子の変身能力を生かせるのは他職業ですが、本人に任せるつもりです。今は基礎戦闘の心得を教えています。」
「それがいい。どんな奴らも戦えて損はない。」
リヴァーレは再び空を見上げた。
「今日の星はより一層美しいですね。」
「お前には見えないだろう?」
「見えなくても、分かりますよ。」
次の日の朝食を済ませると、リヴァーレはさっそく宿を出ようとした。
「随分お早い出発ですね。」
「友の墓参りにでも行こうと思う。死んだ時以来行っていないからな。」
「それがドワーフの感覚なんですか。」
「いや、俺はどうやら突然変異らしい。エルフや魔族となんら変わらんぐらいには生きている。」
「ドワーフとは思えない体格ですしね。髭も生えていないし。」
「まあよくあることなんじゃないか。俺よりも巨大な真人間だって目の前にいるしな。」
「確かに。」
レヴォルテが珍しく口角を上げた。
「それでは師匠、またお会いできたら。」
「さようなら!リヴァーレ様!」
振り返らずに手を振り上げ、リヴァーレは歩き出す。次の行き先は旧友が眠る地。そこに着いたら彼はまた、別の道を進むであろう。いつか命が尽きるまで、軍神は歩みを止めない。 (青い花C)
- 175二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 00:08:29
- 176二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 10:22:35
保守します!
- 177二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 10:45:15
- 178二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 10:51:40
面白かったです!
- 179二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 11:01:56
このレスは削除されています
- 180二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 11:12:00
- 181二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 11:12:56
- 182二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 11:16:35
- 183二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 11:19:09
- 184青い花C24/05/20(月) 17:32:43
- 185二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 18:33:58
そろそろ次スレの季節…?
Bのあらすじでも考えておこうかな、次スレに書く用の - 186二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 18:47:32
- 187二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:01:48
たておつー
- 188二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:25:16
おつ
こっち早めに埋めちゃう? - 189二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:25:46
SS書いてる人にそれぞれのキャラ説明が欲しい
誰が出てきた…とか、こういう性格…とか - 190二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:32:50
- 191二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:34:13
- 192二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 23:15:13
たておつ
- 193二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 00:33:41
このスレも面白かったなあ
- 194二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 08:41:25
じゃあそろそろ埋めましょう
- 195二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 09:39:01
たておつでした
次も面白いといいね - 196二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 10:25:57
そうですね、ありがとう!
- 197二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 10:26:34
ではまた
- 198二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 10:26:54
これで
- 199二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 10:27:09
またね
- 200二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 10:27:50
完走です!