- 1ゼロ24/04/29(月) 17:09:03
- 2二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 17:09:55猫マイスター… 
- 3二次元好きの匿名24/04/29(月) 17:10:49なんという湿気! 
- 4二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 17:11:07
- 5二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 17:13:18
- 6二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 17:15:40誰が上手いこと言えと 
- 7二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 18:01:12ほしゅ 
- 8二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 18:13:26マリーも堕として…? 
- 9二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 19:16:16セリカもかな? 
- 10ゼロ24/04/29(月) 19:56:04シャーレ執務室 
 ”それにしても、ミサキたちカヨコにぞっこんだよね”
 ”初めて会った時はもうシャーレで激しく喧嘩してたのに…”
 ”みんなが仲良くなれたのなれたのもカヨコのおかげだよ”
 カヨコ「先生…それは違うよ。私の場合はただ運が良かったのと、先生が私のサポートをしてくれたおかげ。」
 ”それでも、カヨコが居なかったらもう大変なことになってたと思うから…”
 ”あの時はありがとう”
 カヨコ「…もう…。」
 夕方のシャーレの執務室でカヨコは先生の仕事を手伝っていた。
 今日は便利屋の仕事も休みだったので朝から仕事を手伝っており、激務な先生にとって大きな手助けになっている。
 そんなときにカヨコとミサキたちとの出会いの話を先生がし始めたのだ。
- 11二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 19:58:42でも、実際カヨコ×ミサキは個人的に相性が良さそうに感じるな…。 
- 12二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 20:02:26このレスは削除されています 
- 13二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 20:04:46このレスは削除されています 
- 14二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 20:05:57なんだろうねこの地雷原でタップダンスしてるような感覚 
- 15ゼロ24/04/29(月) 21:29:39”それで、そのあとみんなとどんな感じなの?” カヨコ「ミサキは最近寝るときに私がそばにいてほしいみたい。時々連絡を取って会いに行ってる。キキョウとは最近色々な勝負をしてるよ。 チェスとか、対戦演習とかね。カズサは来月の学園祭のライブに向けて頑張ってるんだって。それで時々様子を見に行ってる…まあ、そんな感じかな。」 ”そっか…本当に仲良くなったんだね。” 先生は満面の笑みでそう言った。 カヨコ「ホントだよ…みんなもお互いに仲良くなれたみたい。私がミサキの面倒見れない時はキキョウも代わりにやってくれるし、 カズサはこの前キキョウが作った百鬼夜行のスイーツや和菓子を貰ったんだって。おいしかったって絶賛してて可愛いかったよ。 …本当に初めて出会った時からは考えられないくらい。」 
- 16二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 21:43:30皆マジで仲良くなるのは初めて見た 
 いいぞもっとやれくださいお願いしますから
- 17二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 21:50:55モモイとミドリは見逃してください!付け耳なんです! 
- 18ゼロ24/04/29(月) 22:03:03ちゃんと続きがあるから安心したまえ! 
- 19二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 04:20:20ほ 
- 20ゼロ24/04/30(火) 08:31:22カヨコと先生の言う通り、カヨコとミサキ、キキョウ、カズサの4人は初めて会った時に一悶着あった。 4か月前のことである。 私の名前は桐生キキョウ。百鬼夜行連合学院の百花繚乱紛争調停委員会の作戦参謀。今日は私がシャーレの当番となり、 せっかくなので先生のために弁当を用意して来た。…なのに、この状況はどういうことなのだろうか。 カズサ「どう?先生?」 ”おいしい…しっとりした食感にレモンの酸味が良いアクセントになってる” カズサ「でしょ?このカップケーキ最近駅前に出来た店の人気商品だから、先生にもぜひ味わってほしくて。」 ”カズサがおすすめする理由がよく分かったよ。ありがとう。” カズサ「どういたしまして!」 キキョウ「…」 
- 21二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 12:36:10このレスは削除されています 
- 22二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 12:56:24このレスは削除されています 
- 23ゼロ24/04/30(火) 20:43:06
- 24ゼロ24/04/30(火) 20:59:50”!?” ”(なんだかいきなり寒気が…)” カズサ「え…?誰か来てたの?」 キキョウ「あっ…」 いけない。つい本音が声に漏れていたらしい。こんなことで先生に負担を掛けるわけにはいかない… キキョウ「…先生。」 気を取り直して私は先生に声をかけた。何とか先ほどまでの不快感を抑えながら… ”あ、キキョウ!今回当番だったねそういえば。” キキョウ「待たせてごめん。そういえば、今日は昼ごはん食べたの?」 ”いや、まだだね…なかなか仕事が終わらなくって、それでカズサにも…” キキョウ「やっぱりそんな事だろうと思った。あんたは生徒を頼らなすぎるところがあるからね。」 ”…ははは…まあ確かに…” キキョウ「だからお弁当作ってきた。ほら。」 ”おおありがとう!助かるよキキョウ!” キキョウ「どういたしまして。じゃあ、私も先生の仕事手伝うから、さっさと終わらせよう。」 ”そっか、ありがとうね!” ”それじゃあキキョウには…” カズサ「…」 
- 25二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 21:03:16というかアイリにすでに脳を焼かれてるカズサをよく堕とせたな 
 カズサの脳灰になってそう
- 26二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 21:14:34なんやぁこの地獄は 
- 27ゼロ24/04/30(火) 22:19:39
- 28二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 08:53:11続きは何処に 
- 29二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 08:54:23生々しいな 
- 30ゼロ24/05/01(水) 09:48:22”じゃあ次は…” カズサ(この一瞬で…?どうやって…) キキョウ「分かった。…。」 私は彼女の方を一瞥して次の手伝いを始めた。あの少女はやはり呆気に取られているようだ。 百花繚乱の鍛錬で培った技術をここで使うとは思わなかったが、あの子には負けてられない。 キキョウ「…先生、ここ字が違うよ。」 ”え?あっ本当だ!助かったよキキョウ…” ”リンちゃんに指摘される前に気づけて良かった…” キキョウ「連邦生徒会の書類の検閲はかなり厳しいと聞いたけど、その話は本当みたいだね。 スイーツなんかに気を取られて、仕事がおろそかになったら大変だよ?」 カズサ「なっ…!?あのッ…!」 ”確かにそうかもしれないけど…カズサは私の体調を気遣ってくれたからね。” ”だからその気持ちを無碍にはできないよ。” キキョウ「…それもそうだね。」 先生らしい答えだ。少し気に入らないけど、私の意見も汲みとってくれたし気にしないでおこう。 キキョウ「じゃあ、私は頼まれてた手伝いを続けるよ。」 
- 31二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 13:47:27いいじぞもっとやれ 
- 32二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 13:48:44猫っぽさはあるかもしれない 
- 33二次元好きの匿名さん24/05/01(水) 22:35:23この辺はよく見る杏山カズサvs桐生キキョウだけど、戒野ミサキは今の修羅場に何も知らず立ち入ってくるのか、それとも日を改めるのか…… 
- 34二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 07:29:52ミサキのメンタルが不安定なときにスパダリムーブするカヨコ見てェ〜〜〜〜ッッッ 
- 35二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 09:05:43
- 36二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 17:07:04
- 37ゼロ24/05/02(木) 18:22:36そうして私は次の仕事を始める。 カズサ(あの人のせいでしらけちゃったな…突然来たかと思ったら私の事なんか蚊帳の外かのように先生と話し始めるし…) カズサ「先生…あの人誰?」 ”ああ、カズサとは初めてだっけ。” ”彼女は桐生キキョウ。百鬼夜行の生徒で、百花繚乱紛争調停委員会に所属してるんだ。” カズサ「へえ…トリニティで言うところの正義実現委員会みたいな感じ?」 ”そうだね。まさにそんな感じだよ。” カズサ(だからあんなに素早く…厄介そうだね…) ”(なんだかカズサの様子が変だな…)” ”あー…カz” キキョウ「お待たせ先生。」 再び私は素早く先生のもとに戻る。 カズサ(また!?)「チッ…」 ”えっ…?カズサ…?” カズサ「あ…」(しまった…先生に恥ずかしいところを…) カズサ「…何でもない!」 あの子が舌打ちしたってことは、私は先生との時間を獲得できているという事か。順調だ。 キキョウ「ところで先生…この膨大な数の書類をまさか1人で捌くつもり?」 ”まあね…いつも通りそうしようかなと思ったけど…” キキョウ「はぁ…じゃあ、私と分担してやろうよ。その方が絶対に合理的。」 ”合理的かぁ…聞きなれたセリフだな…分かった。そうしよう。” 合理的…この言葉はシャーレに足しげく通っているミレニアムの生徒のことばが良く使う言葉だ。 別に彼女の真似というわけではないが、おそらく先生にとって安心感のある言葉ではないだろうか。 それ単体ならば事務的な言葉かもしれないが、先生もやる気になってくれたようだ。 カズサ「待ってください。」 
- 38二次元好きの匿名さん24/05/02(木) 23:19:15ほす 
- 39ゼロ24/05/02(木) 23:31:52始めて彼女が強く私に声をかけた。少し面倒なことになりそうだ。 カズサ「今先生は休憩中なんです。スイーツで息抜きするのも大事でしょう?」 キキョウ「…まだいたんだ。一応言っておくけど、私は別に先生に休んでないで働けと言ってるわけじゃないよ。 実際私と分担することで先生の負担は減るでしょ?」 彼女の見え透いた建前に私は反論するが… カズサ「…でも、先生はもうちょっと休んでも良いと思いますよ?いつも先生は身を粉にして働いてるんですから。」 キキョウ「…最もではあるね。けど、私にはその答えはあなたが先生と一緒に居たいがための口実に感じられるけど。」 カズサ「ッ!」 キキョウ「どうやら図星みたいだね。そう言う事ならあなたは他のことで先生のアシストしたら? 先生に休んでもらう事に必死なところを見ると、どうやら書類仕事とかは苦手みたいだし。」 カズサ「ッ…!」 ”き、キキョウ…?” どんどん彼女は不快感で顔を歪ませていく。良いものが見れた。もっとその顔が見たい。 
- 40二次元好きの匿名さん24/05/03(金) 00:59:46
- 41ゼロ24/05/03(金) 06:47:10どうも疲れていて誤字に気づかなかったらしい… 
- 42ゼロ24/05/03(金) 06:48:07
- 43>>33/>>4024/05/03(金) 13:17:02「合理的」が口癖なミレニアム生徒…いったい何瀬ユウカなんだ… 
- 44ゼロ24/05/03(金) 15:40:46さあ、もっと見せて。私に嫉妬するその顔を! カズサ「ッ…そういうあなたはⅾ」 キキョウ「まあ先生と一緒に居たいという気持ち、それは別に問題じゃないよ。先生は誰から見ても魅力的だし、仕方ないと思う。」 カズサ「!?」 恐らく彼女は「あなたは私と同じだ」とでも言おうとしたのだろう。 それを言う前にその気持ちを肯定することで相手はその反論がしづらくなるはず。 最も、それは私が先生と一緒に居ても何ら問題ではないという事にもなるが。 カズサ「先生!カップケーキまだ残ってるよ?食べさせてあげようか?」 ”え!?カ、カズサ…!?” キキョウ「ッ…」 大胆な行動に出たな…負けられない… キキョウ「待って。それなら仕事に区切りがついた時にすると良いと思うけど。」 カズサ「は…?あなた…先生の休憩時間を邪魔するつもりなんですか?」 まだその建前を使うのか… キキョウ「だから、さっきも言ったでしょ?休んでないで働けって意味じゃない。全部終わらせてからって言う必要もないしね。 切りの良いところで終わらせて、自分へのご褒美としてってのはどうかっていう話。」 カズサ「なら一口でも良いんじゃないんですか?それともあなたも先生と一緒に居たいだけじゃないの?」 キキョウ「それはあなたも同じでしょ?それに、その気持ちに何の問題が?大体私は先生の力になりたくてこう言ってるの。 仕事を後回しにして仕事が溜まり、後で先生が後悔するような事は嫌だからね。だから分担しようって言ったわけ。」 カズサ「…一口くらいで仕事が溜まるなんてことは無いと思いますけど!?」 キキョウ「どうかな?休憩が長引いてサボりになるっていうのはよくある話だよ。」 ”ふ、2人とも一体どうs” カズサ「とにかく!先生は私が休ませるから!あなたは先生の休憩の邪魔をしないで!」 キキョウ「あなたこそ先生の負担を増やさないで。それより先生と過ごしたいならあなたも先生の仕事を手伝えばいいじゃない。 …ああ、さっき言った通り書類仕事は苦手みたいだからあなたじゃ力になれないか。これはごめんね。」 カズサ「何ですって…今なんて言ったの?」 ”ちょ、ちょっと待ってよ2人とも!喧k” その時、部屋の扉が開いて誰かが入って来た。 ???「先生。ちょっと時間貰えるかな?」 
- 45ゼロ24/05/03(金) 17:23:51入ってきたのはロケットランチャーを携えて黒いフードの上に白いコートを着て、 ボロボロのズボンを履いた黒髪の少女だった。背は私よりも少し高いようだ。 そういえばあのカズサと言う少女は私より背が低かったことを考えると、 恐らく私より年下かもしれない。だとしたらこの子は先輩にタメ口を聞いたことになるのか。 ”ミサキ!どうしたの?” ミサキ「…ちょっと先生に用があって来た。」 なるほど…今入ってきた少女はミサキと言うらしい…よく見れば結構痩せている気がする。 ”もしかしてまた食糧絡み?” ミサキ「…うん。あと…何か命令とかはある?」 ”そうだなぁ…でもまずは食べ物を用意しないと。” ”私が用意するよ。” ミサキ「いい。自分で出来るから…」 ”…そっか。わかった。” ”そこの棚にカップラーメンがあるからそれでよければ自由に選んで。” ミサキ「分かった。」 そう言って彼女は先生が指さした棚に向かっていった。 この少女はどうやら随分と先生に助けられているようだ。まあ、私には関係ないか… カズサ「先生、こっち向いて。」 ”え?” 次の瞬間、あの子は先生の口にカップケーキを一かけら乗せたスプーンを突っ込んだ。 ”むぐっ…” キキョウ「ッ…」 カズサ「どう?美味しい?」 ”お、美味しいけど…” カズサ「このカップケーキさ、初めて食べた時気分が爽やかになったの。仕事で疲れた時にピッタリじゃない?」 ”ま、まあね…” カズサ「やっぱりね。どうやら先生にはカップケーキ休憩が必要みたい。だからもうあなたは邪魔しないでくれる?先生の休憩をさ。」 彼女は勝ち誇ったかのような表情でそう言い放った…そうか。そっちがその気なら… キキョウ「…良く分かった。」 
- 46ゼロ24/05/03(金) 21:52:19保守 
- 47>>33/>>4024/05/04(土) 06:44:20
- 48ゼロ24/05/04(土) 09:38:44
- 49二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 09:43:06
- 50二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 15:19:13正直 
 アッあのSSスレ保守忘れて……あああ落ちてるぅぅぅ!!みたいなことあるから自己保守でもなんでもしてくれたら全てかんしゃぁ〜してる
- 51二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 22:29:43ほ 
- 52ゼロ24/05/05(日) 00:39:05カズサ「分かったなら…え?」 彼女が言い終わる前にそう言って私は先生の右の椅子に座る。 キキョウ「先生、百鬼夜行に関する書類があったら私に貸して。優先的に処理できるはず。」 ”ああ…分かった。じゃあこれをお願いね。” キキョウ「分かった。すぐ終わらせる。」 カズサ「…」 そうして私は先生からもらった書類を処理していく。純粋に先生のサポートをしている私を見るとあの子も口を出しづらいようだ。 キキョウ「先生の隣だからかな。いつもより仕事に身が入りそう。」 ”そう?” キキョウ「うん…きっとあんたが思ってる以上にね。」 ”そっか…ところでキキョウさん…” キキョウ「何?」 ”腕…離してくれない?” キキョウ「離す?」 ”うん…尻尾で私の腕を掴んでるよね…” 先生の言う通り、私は尻尾で先生の右腕を掴んでいた。 キキョウ「それは無理な相談かな。この方が私は仕事がしやすいの。」 ”私は仕事しづらいけどね!?” 先生はそう私を非難する。それに対して私は… キキョウ「じゃあ、この際休むのはどう?」 ”え?” カズサ「…」 キキョウ「仕事がしづらいなら、ちょうど良いし休んだらどうかなって。」 ”キキョウ!?さっきと言ってる事違うよ!?” キキョウ「細かいことは気にしないで。あんたはただでさえ激務に追われてるんだから息抜きしなよ。」 ”いや…でも…え?” キキョウ「ッ…!」 俺焦ってたらしいな…ありがとう。頑張るよ。 
- 53二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 08:45:33ほしゅ 
- 54二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 17:33:12ほし 
- 55二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 22:12:41Ho 
- 56二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 22:30:27保守 
- 57ゼロ24/05/05(日) 22:47:59そんな話をしてたらあのカズサと言う少女が先生の左腕を掴んでいた。 カズサ「先生、私言ったよね?女の子を勘違いさせる行動ばっか取ってたらいつか襲われても文句言えないって。今がまさにその状況だよ。先生がそんなだからこの女は先生に引っ付いて離れない…だからこの際、 思い知らせてあげる。実体験の時間だよ。先生のその振る舞いの結果のね。」 ”カ、カズサ…?ホントにどうしたの!?” なるほど、先生を勝ち取るなら手段は選ばないというのか。面白い。 キキョウ「じゃあ、私もどっぷり浸からせようかな。先生を私の沼に…ね。」 カズサ「キキョウさん、あなたはそんなことしなくていいから。それよりも先生の負担を減らす作業、せいぜい頑張ってくださいよ。」 キキョウ「あんたこそ手を引きなよ。どうせ書類作業は無理なんだし、あなたにできるのは先生の休憩に付き合うくらいでしょ?」 カズサ「ッ…」 彼女は苦虫を嚙み潰したような顔をする。構わず私は続ける。 キキョウ「それに引き換え私ならそれプラス書類作業とか、先生の仕事の手伝いが出来る。だからもう手を引いたら?それしか能がないなら居るだけ無駄だと思うよ?」 カズサ「ッハ!でも、あなたは休憩に付き合うのと先生の仕事を手伝うの、同時にできるわけじゃないでしょ?」 キキョウ「ッ…」 カズサ「ほらね、顔に出てるよ?そこが私の弱点でーすって。じゃあ、私は先生を休憩させるからあなたは一人静かに仕事をこなしてね?」 生意気な…ほんと正直…反吐が出る。こうなったら… キキョウ「…なら、もう1つお手並み拝見と行こうかな?」 カズサ「…何?」 キキョウ「先生の護衛、どっちが向ているか勝負するの。」 カズサ「へえ…やる?」 私の提案に彼女は目を光らせる。乗ったな。 カズサ「上等…受けて立つよ。」 キキョウ「決まりだね。じゃあ表出よう表。」 ”ッ…!!2人ともいい加減に…うわっ!” カズサ&キキョウ「ッ…」 彼女と争いを繰り広げてたらいつの間にかあのミサキと言う少女が後ろから先生に抱きついていた。 なるほど…あんたもなんだね。あんたもその気なんだ… 
- 58二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 02:55:37ほ 
- 59>>33/>>4024/05/06(月) 08:21:56
- 60ゼロ24/05/06(月) 13:10:29
- 61二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 22:44:48星谷 
- 62ゼロ24/05/06(月) 23:17:38”ミサキ?どうしたの…?” ミサキ「別に。特に理由はない。」 特に理由は無いというなら引っ込んでて欲しいものだ。 ”そう…なの?” ミサキ「うん。ていうか、何で先生はこんな女をシャーレに出入りさせてるの?」 ミサキと言う少女は私の方を向いてそう言った。 キキョウ「…何それ、私のこと言ってるの?」 ミサキ「アンタ以外に誰がいるの?さっきから見てれば随分ともう片方を分析したみたいだし、書類作業もかなりのスピードで進めてた。 それを見るとかなり頭が切れるんじゃないの?」 キキョウ「…まあね。私は百花繚乱の作戦参謀だし。」 ミサキ「やっぱり。先生、気を付けて。この女何か企んでてもおかしくない。」 ”ミサキ…!?” ミサキ「作戦参謀って言う仕事についているんならシャーレの機能を手中に収める事だってできる。そんな女をシャーレに出入りさせてるの?」 何で俺カヨコのミサキたちの馴れ初めを書こうとしてこんな長々と正妻戦争SS書いてるんだろ… 
- 63二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 01:39:24この正妻戦争がこのあとサプライズカヨコによって鮮やかに蹂躙されてカヨコねこハーレムになると思うとワクワクが止まらない 
- 64>>33/>>4024/05/07(火) 08:19:01
- 65ゼロ24/05/07(火) 10:00:36
- 66二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 18:23:48保守 
- 67ゼロ24/05/07(火) 21:15:32”ミサキ、キキョウはそんな子じゃないよ。” ミサキ「なるほど。随分と先生の信頼を得たみたいだね。一体どんな手を使ったのか…」 ”ミサキ…!” キキョウ「前に助けてもらっただけだよ。その事で世話になったからこうして時々世話になってるの。これで分かる?」 ミサキ「仮にそうだったとして、もう片方と一緒になって先生に害をなしてるのは事実だよね?」 カズサ&キキョウ「…」 確かにその通りかもしれない。だが… カズサ「それはあなたも同じじゃないの?今だって先生に抱きついてるし。」 …彼女も思ってることは同じだったようだ。 キキョウ「どうせあんたも先生が目的でしょ?別にその気持ちは問題じゃないけど…」 カズサ「さすがに先生の仕事の邪魔になるからやめてくれない?」 驚くほど意見が重なっていた。その私たちにミサキと言う少女は反論する。 ミサキ「それなら一番邪魔になってるアンタたちがやめるべきじゃない?腕掴むのやめなよ。」 キキョウ「その考えこそ先生の邪魔になってると思うけどね?私は先生の仕事を手伝う上で腕を貸してもらってるの。 この方が仕事が進めやすいからね。」 カズサ「だったら腕じゃなきゃいいんだ。」 そう言われると一瞬手を引くのかと思いそうなものだが、彼女は先生の太ももに手をまわした。 ”わっ!ちょっとカズサ…” カズサ「これなら腕よりは仕事の邪魔にならないでしょ?先生?」 ”ま、まあ…” これくらいならいいか。 
- 68二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 07:50:27このレスは削除されています 
- 69二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:07:26これくらいならいいか。 
 ↑何も良くなーい―――!!
- 70二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:20:31"マーオ……" 
 "マァーオ!"
 "オォォァァアアーオ!"
- 71二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 09:19:58先生が猫になってどうするよ 
- 72二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 17:58:27Hi 
- 73ゼロ24/05/08(水) 18:30:48と、思っていたのに… カズサ「よっ!」 ”うわあっ!?カズサ!?” 彼女は先生の太ももの上にダイブした。 キキョウ「…」 ミサキ「チッ…」 ”ミサキ…?今舌打ちs” ミサキ「してない。」 カズサ「何その顔。腕じゃないんだから文句ないでしょ?」 そうか。そう来るのか…前言撤回。やっぱり良くなかった。 ミサキ「今度は先生が仕事に集中できない。どいて。」 キキョウ「あなたがどいて。頭が邪魔。」 ミサキ「は?」 ”(居づらい…どうしてこうなるんだ…)” さっきからミサキはカズサと口喧嘩するために先生と私の間に割って入っている。 邪魔でならない。 キキョウ「あんたの耳は何のためにあるの?邪魔って言ったの。私にとっても先生にとっても仕事の邪魔。流石にわかるよね?」 ミサキ「ッ…」 黙ってミサキは頭を引っ込める。そう…それでいい。 
- 74ゼロ24/05/08(水) 19:05:17カズサ「…だそうだよ。どうせあなたみたいなタイプは私が何しても文句言うだけでしょ?」 
 今度はカズサがミサキの相手をし始めた。
 ミサキ「…根拠は?」
 カズサ「あなたg…」
 キキョウ「先生、ちょっと失礼。」 ”え?” 私はそう言いつつ先生の右手を借りる。今処理している書類を抑えるために借りたのだ。
 ミサキ&カズサ「ッ…」
 先生の体温を感じつつ私はまた素早く書類作業を進める。ある程度進めたところで邪魔な2人に念を押しておいた。
 キキョウ「これで黙ってくれる?あんたたちの口喧嘩はホント先生と私に迷惑だから。」
 カズサ「…もう我慢できない。」 カズサはそう言って起き上がった。
 カズサ「例の勝負、アンタたち2人を相手して戦うよ。」 ミサキ「…勝負?」
 カズサ「ああ、あなたは知らなかったね?この中で誰が一番先生の護衛に相応しいか勝負するっていう話。ごめんね?
 これは知らなくて当然か。」
 挑発混じりにカズサはミサキにルールを教えた。
 ミサキ「…ムカつく。上等。」 キキョウ「お互い2VS1ってわけだね。良いよ。やろう。」
 全員銃を取り出した…が、その時…
 ”ちょっと待ってくれよいい加減に喧嘩h”
 (銃声)
 ”うわあっ!!”
 カズサ「うっ!!」
 キキョウ&ミサキ「ッ…!?」
 突然の大きな銃声…と言うよりは轟音に私たちは耳を抑える。誰だ!?これが銃声なら誰が撃った…?
 もちろん私が撃ったわけではない。私の銃はライフルだ。こんな近距離で撃つような代物じゃないし、これほどの轟音は出ない。
 ミサキも違う。ミサキの銃はロケットランチャーだから撃ったらここら一帯が崩れるだろう。
 カズサもうずくまっているという事は彼女でもない。私は周辺を見回した。
 見ると白髪に黒いメッシュの髪を後ろでまとめた少女がこっちに向かって来て、恐ろしい形相で彼女は言った。
 カヨコ「あなたたち…先生の前で一体何をしてるの?」
- 75ゼロ24/05/08(水) 19:29:40キキョウ「ッ…」 私は凄みのある表情と声色に一瞬委縮してしまった。最も他の2人も同じようだが。 ”カヨコ…” カヨコ「…ごめんね先生。この子たちにお灸をすえるためにサイレンサーなしで拳銃を発砲させてもらったんだけど、 巻き込む形になっちゃったね。」 ”ああいや…というか、いつからそこに?” カヨコ「この子たちが邪魔だと言い合っている時かな…それで、一体何をしていたの?」 ミサキ「…誰?」 カヨコ「私のことはどうでもいい…一体先生の前で何をしていたのかと聞いているの。見たところ3人でケンカしていたみたいだけど。」 さらに凄みのある表情で彼女はそう言った。 カヨコ「はあ…ちょっと3人ともちょっと私についてきて。」 ミサキ「何で私がそんn…」 カヨコ「…早くしなさい。」 ミサキ「ッ…」 その時のことは今でも覚えている。ミサキが急に素直に正座したのだ。しかもその表情はかなり怯えているようだった。 ミサキ「はい…」 カズサ「…分かりました。」 キキョウ「…分かった。」 ”カヨコ、お説教ならほどほどにお願いね…” カヨコ「相変わらずだねあなたは。けど今回は先生の嫌いな事態だったし、見過ごせないよ。」 何だ…この先生との距離感は…まるで何年も一緒に居る夫婦のように感じる…。 ”それは…そうだけど…” カヨコ「…ねえ3人とも。今の先生の顔をよく見ておいて。先生の目をね。」 そう言われて私たちは先生の顔を見た。 そこには不快極まりないというほどではないが、先生の暗い表情があった… 百鬼夜行で起きた事件で、再会した時のナグサ先輩のような表情に近かった…。 その瞬間私は自分が何をしたのか理解した。先生が望まない事に夢中になっていたのだと。 
- 76>>33/>>4024/05/08(水) 22:02:43クライマックス(?)やって参りましたァ!! 
- 77二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:53:40ついにカヨコ出てきた 
- 78二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 10:18:57hos 
- 79二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 20:17:21ほ 
- 80ゼロ24/05/09(木) 22:08:15恐らく先生は見ているだけでも相当嫌な気分だったはずだ。 それにも気づかず私たちは…そして私は… カヨコ「…いいかな?行くよ。」 ミサキ「はい…」 キキョウ「待って…」 付いてくるように指図されるが私は立ったままだった。そして私は先生に顔を向けずに言う。 キキョウ「先生…今日はごめんね。」 カズサ「…私も…ごめん。先生、今日はもうこのまま帰るよ。」 ”キキョウ…カズサ…” キキョウ「…2人とも、行こう。」 逃げるように私たちはカヨコについていく。とにかく先生のいる場所を離れたかった。あんな状態で向ける顔もない。 恐らくカズサも同じ気持ちだったのだろう。私の隣を歩く彼女は少し暗い表情で俯いている。 本当に恥ずかしい話だ。そうして私たちはシャーレ居住区の休憩室に連れてこられた。 カヨコ「そこに座って。」 ミサキ「はい…」 さっきからなぜミサキは敬語になっているのだろう…全然そんなタイプには見えなかったのに。 その怯え方もカズサ以上だ…ともかく私たちはカヨコの言う通り傍に会ったソファに座った。 
- 81二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 22:20:22アリウス時代のトラウマで高圧的に上から言われると委縮しちゃうミサキ、お労しや・・・ 
- 82二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 07:34:25ばにたす教育被害者だったな… 
- 83二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 11:28:02そっか、威圧されることにはトラウマあるわな… 
 …このファーストコンタクトであそこまで落ちるのカヨコすごすぎねぇ?
- 84二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 20:02:53待機 
- 85二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 02:11:38ミサキのこの顔ってマジで青ざめてるんだな 
- 86ゼロ24/05/11(土) 04:00:58カヨコ「じゃあ詳しく話を聞かせてもらう。嘘偽りなく話してほしい。」 やはり彼女は圧を感じる表情と声色でそう言う。私の右隣りのミサキは大丈夫だろうか。 さっきまで激しく言い争っていた相手なのに心配になる…いや、言い争っていた相手だからこそ心配になっているのだろうか。 私はカヨコにこう言った。 キキョウ「その前に一ついい?」 カヨコ「何?」 キキョウ「…私の右隣りの子。彼女が圧を感じないように配慮してくれない?」 私がそう言うとカヨコはミサキに目をやる。するとミサキはビクッと反応しつつカヨコから目をそらす。 …やはり何かあるな…トラウマとかそういう類だろう。 カヨコ「…彼女は、あなたの友達?」 キキョウ「…ううん。今日初めて会った。」 カヨコ「…そう。とにかく、続けていいかな?」 キキョウ「いいよ。」 カヨコ「じゃあ…さっき言った通りこれまでのことを嘘偽りなく話してね。」 彼女…カヨコもミサキを見て私と同じことを察したのか、さっきより穏やかな印象で話す。 キキョウ「じゃあ、私が経緯について話そうと思うけど…いい?」 カズサとカヨコを一瞥しながら私は問う。 カズサ「…あんまり気が乗らないけど…お願い。」 カヨコ「…いいよ。」 
- 87二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 09:00:23延命 
- 88二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 18:25:03ほ 
- 89二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 19:00:57一気に読んだがこの概念いいな… 
 もっと続いてほしい
- 90二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:45:26ほし 
- 91二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 04:23:09なんでかカヨコてタチやらせるとめっちゃ似合うよね 
 某所ではアコ相手にやってたけどやっぱりしっくりきた
- 92>>33/>>4024/05/12(日) 11:58:04>キキョウ「じゃあ、私が経緯について話そうと思うけど…いい?」 偏見無く話せますように…… 
- 93二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 22:05:39待機 
- 94ゼロ24/05/13(月) 04:52:03それから私はカヨコの言う通り、噓偽りなくこれまでの経緯を話した。 今日は私が当番で、カズサが先生にスイーツを渡しに来て、仕事を手伝いつつもカズサと先生の取り合いをし、 そこに先生に用があって来たミサキが加わったという一連の流れである。 キキョウ「あとはもう大体あなたが見て聞いた通りかな…」 カヨコ「なるほどね…それで、今回の自分たちの行動についてどう思ってる?」 キキョウ「…私は先生の顔を見た時、身勝手にも先生が嫌う真似をしたなって…そう思った。あれは色々なネガティブな感情が込められた表情だったから。」 カヨコ「そう…あなたは?」 そう言ってカヨコはカズサを見る。 カズサ「…もしかして…私に聞いてますか?」 カヨコ「うん。どう認識してるの?」 カズサ「…先生には…悪いことをしたなって思います。先生の感情を考えることなく先生を挟んで喧嘩して…」 カズサも私と同じことを思っていたようだ。私と同じように自分の行いを悔やんでいる。 カヨコ「なるほどね…そう言う事なら私から言う事はもうないかな。」 カズサ「…待ってください。」 カズサが若干納得できないという表情でカヨコにそう言った。 カズサ「…彼女には聞かないんですか?どうして彼女には何も聞かないんです?」 カズサはミサキを一瞥しながらそう言う。恐らくカズサはミサキの表情を見てないんだろう。 だから納得がいかないという感じにカヨコに問うのだと思う。そしてミサキはやはり怯えた表情で俯いている。 この状態ではカヨコがさっきの質問をしたところでまともに答えられないだろう。私はそんなカズサに声をかける。 キキョウ「カズサ。」 カズサ「…キキョウさん?何ですか?」 先生に迷惑をかけたことを悔やんでるとはいえ、やはり私に対する反感はマシになったとはいえ残っているようだ。 キキョウ「彼女の顔を見て。」 カズサ「顔?」 そう言ってカズサはミサキの顔を覗き込む。 カズサ「あ…」 キキョウ「…これで分かった?カヨコが彼女に質問しなかった理由。」 カズサ「はい…あの状態だと無理ってことですよね?」 カヨコ「うん…」 カズサも私と同じことを考えたようだ。今日のところは彼女は帰した方が良いんじゃないだろうか… 
- 95二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 12:59:04保守 
 そりゃトラウマにはなってるわな…
 何年もあんな環境にいて…
- 96ゼロ24/05/13(月) 16:00:54
- 97ゼロ24/05/13(月) 20:07:16カヨコ「まあ、さっき言った通りあなたたちが反省してるならもう何も言う事は無いよ。あとはあなたたち次第。 けど、また先生に迷惑をかけるような真似はしないで。」 この人はきっと先生の望みを一番に考えているのだろう。だからこうして私たちにチャンスを与えたんだ。 そんなカヨコに私は答えた。 キキョウ「うん…もちろんそれは分かってる。私はしばらくシャーレに行かないようにしようかな… 今日は先生の仕事を手伝いたかったんだけど、自分への戒めにしないといけないなって思ってる。」 カズサ「私も同じかな…先生に顔向けできない。今日はしばらくシャーレに行かないことを話して帰ろうと思う。」 思っていたよりカズサは私と似た者同士かもしれない。さっきから考えてることがまるで一緒なのだから。 カヨコ「そう…」 キキョウ「ねえ、あなたはどうする?」 私はミサキにそう問いかける。 ミサキ「…え?」 やはりミサキは怯えたような表情だ…が、先ほどよりはマシな顔色にだっただろうか。目が覚めたように反応する。 ミサキ「…今日はもう帰る。」 そう言うとミサキはスッと立ち上がって足早に休憩室を出ていこうとする。 キキョウ「そう…待って、カップ麺はどうするの?」 さっき見たところミサキは取り出したカップ麺を食べることなく今に至ったようだった。だから気になってしまう。 だが、ミサキはそんな私の問いに答えることなく逃げるように休憩室を出て行った。 キキョウ「ちょっと…!ミサキ!」 ミサキを追いかけて私は休憩室のドアを開けて廊下を見回るも、もうそこにミサキはいなかった…。 カヨコ「…怖がらせちゃったかな…流石にやりすぎか…」 カヨコはそう言いつつ私について来た。 カヨコ「私、昔から顔が怖いって言われるんだけど、自分が思ったより圧をかけすぎていたみたい…」 それは私も同感だ。ミサキに対しては威圧しすぎていたと思う。だがそんなに怖い顔しているだろうか…私にはそうは見えない。むしろ美形だと思うが… 
- 98二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 22:00:59
- 99二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 22:16:22
- 100ゼロ24/05/13(月) 22:30:55
- 101ゼロ24/05/13(月) 22:32:54脱線したのでこの話は終わりにしてSS書くわ。 
- 102ゼロ24/05/14(火) 01:01:03カズサ「あの人はどこに?」 カズサも私たちについてきたようだ。ミサキがどこに行ったかの問いに私は答える。 キキョウ「見失った。」と。 カズサ「…そう、ですか…」 私たちは沈黙し、さっき以上に気まずい空気が流れる。 カヨコ「とりあえず、執務室に戻ろう。2人とも先生に伝えることがあるんでしょ?」 カズサ「…はい。」 キキョウ「…そうだね。行こう。」 こうして私たちは執務室に戻って来た。何やらさっきよりも書類の数が増えてる気がするが… ”カヨコ!それにキキョウとカズサも…あれ?ミサキは?” 先生はやはりミサキが居ないことが気になったのだろう。不安気な表情でカヨコに尋ねた。 キキョウ「なんか突然帰るって言ってそのままシャーレを出たみたい。あ、でも彼女はあの子のことを大して責めたりはしてないから、誤解しないで。」 出会ったばかりで、しかも私を説教した相手を庇うとは妙な話だ。だが、カヨコが私にチャンスを与えてくれたのもあってか、そう擁護せずにはいられなかった。 ”…そっか。” カヨコ「うん…ところで先生、なんかさっきよりも書類が増えてる気がするけど…」 すると突然先生はこの世の終わりを目にした後のような顔をして語り始めた。 ”リンちゃんが…鬼で…追加の仕事が出来たんだ…” ”フヘヘ…このタイミングで仕事追加って…ヒヒっ…イヒヒ…” 今にも先生は泣きそうな声で笑いながら真っ白に燃え尽きる勢いだ。連邦生徒会は先生に休暇を与えるべきなんじゃないか。そう非難せざるを得ない。 とはいえ、そう憤ったところで先生の仕事が減るわけじゃないし… キキョウ「じゃあ、私が仕事を手伝…」 手伝おうかと言いかけたところで私は言葉に詰まった。 (さっきしばらくシャーレに行かないと決めたのにもう手のひら返すの?ふざけたこと言わないで。あんたにそんなことする権利はない。) 私の中の私がそう私を責め立てる。先生の気分を害した私が先生の仕事を手伝うなんて…そんなことをして良いんだろうか… 
- 103二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:36:31保守 
- 104ゼロ24/05/14(火) 02:43:25カヨコ「じゃあ、手伝うよ。先生の仕事。」 
 ああ…そっか。その手があった。カヨコなら先生の手伝いをそつなくこなせるだろう。
 きっと私より先生との付き合いは長いのだろうから。私は手伝いをカヨコに任せて手を引くことにした。
 それなのに、その次にカヨコから出た言葉はそんな私を驚かせた。
 カヨコ「私と彼女でね。」
 彼女とは誰のことかとカヨコを見ると、カヨコの手は私を指していた。
 キキョウ「え?私…?」
 呆気に取られる私にカヨコは続ける。
 カヨコ「うん。だって、先生の仕事を手伝いたかったんでしょ?それに今日のシャーレ当番みたいだし。」
 カヨコは執務室の当番表を一瞥しながらそう言った。洞察力が凄い…本当に彼女はいったい何者なんだろうか…
 ”本当に!?大助かりだよッ…!!”
 泣きながら先生はそう言う。そんな先生をよそに私はカヨコに尋ねた。
 キキョウ「どうして私を…」
 カヨコ「…先生の身を一番に考えられる人だから…かな。」
 今思えばこの瞬間からカヨコに落とされたのかなと思う。
 その答えは一見「私たちの行動は身勝手である」と自覚させた彼女の指摘とは矛盾してるように見える。
 だが、だからこそというのだろうか…彼女は私の思いを汲み取ってくれた。
 とにかく、この時私は思った。彼女には…鬼方カヨコには勝てない…と。
 キキョウ「…ありがとう。私の思いを汲み取ってくれて。」
 カヨコ「…ううん。それで、あなたはどうする?」
 カヨコはカズサにこのあとどうするかを聞いた。そういえばカズサはどうするのだろうか。仕事を手伝うつもりはなさそうだが…
 カズサ「…私は、書類仕事は出来ないから…今日はもう帰るよ。ごめんね先生。」
 自分に手伝える事は無い…と言う事か。予想通り彼女はすぐに帰るつもりだったようだ。
 ”カズサ。今日の事を気にしてるんだったら…”
 カズサ「ううん!そう言うんじゃないの。ただ、今の状態じゃ先生と顔合わせたら気まずくなっちゃうし…
 それは、先生の望むところじゃないでしょ?だからしばらくシャーレには来ないつもり。」
 ”…そっか。”
- 105ゼロ24/05/14(火) 02:46:47因みにキキョウの画像は行数オーバーで入りきらなかった分の名残だ。 
- 106二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 04:30:50先生壊れちゃった… 
- 107二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 12:16:55保守 
- 108二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 22:21:52保守 
- 109二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 00:43:25保守 
- 110二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 05:57:57待機 
- 111>>33/>>4024/05/15(水) 14:19:03頼む…完走してくれ… このスレの犠牲を…無駄にしないでくれ… ↓ ここだけアビドスに part2 立て直し|あにまん掲示板なんか時間に余裕があったはずなのに落ちました。ので、立て直しですbbs.animanch.com
- 112ゼロ24/05/15(水) 17:14:03キキョウ「先生、言ってなかったけど私も先生の手伝いを終わらせたら、カズサと同じようにシャーレにしばらく来ないようにしようと思う。」 ”キキョウも?” キキョウ「うん。自分への戒めにしたいからさ。またあんな風に先生を困らせたくないんだ。」 思わず私は先生から目をそらしてしまいながらそう言う。 ”…分かった。じゃあ、もう同じ間違いを繰り返したくないってことだよね?” カズサ「…うん。」 キキョウ「…そうだね。」 ”じゃあ…私から頼みがある。” カズサ「?」 キキョウ「…頼み?」 ”シャーレに行かない間、他と生徒との時間を増やすこと” ”そして出来ればここに居る3人とミサキでみんな仲良くすること…かな。” キキョウ&カズサ「えっ…?」 カヨコ「私も…?」 思いがけないことを言うものだ。先ほどまで私たちは喧嘩していたのに仲良くとは… 先生に迷惑をかけたことは反省している。それはそれとして私たちはお互い第一印象が最悪なのだ。 先生からすれば生徒同士の争いを見たくないからそう言うのだろう。 しかし仲良くしろと言われたら私たちに出来るとは思えない。が、先生も同じ間違いを犯したくないという 私たちの考えを先生なりに汲み取っての、一種の罰ともいえるのかもしれない…。 ”もちろん出来ればだから、強制はしない” ”みんながそれを望まないなら断っても大丈夫だから。” 少なくともカズサとミサキとは無理だと思う…ここは… キキョウ「カヨコだけなら…良いよ。」 カヨコ「…私?」 キキョウ「うん。あんたならなんとなく信頼できる気がするからね。」 カヨコ「そう…なんだ。」 驚いたような表情で彼女はそう言った。 ”そっか…!カズサ、カヨコ、2人はどう?” カズサ「…私から答えようかな。私は…」 
- 113二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 01:46:06保守 
- 114二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 07:44:50ほ 
- 115ゼロ24/05/16(木) 14:58:28カズサ「保留にしとくよ。今は何とも言えないかな…まあ、早くここから出ていきたいって言うのもあるんだけど…」 ”そ、そうか…” カズサ「と言うか先生、私たちお互いの事ほとんど知らないでしょ?そんな状態で仲良くっていうのは…」 同感だ。だがそれは大した問題ではないと思う。なぜなら… カヨコ「…だったら、お互いを知れば良い。」 カズサ「え?」 カヨコ「確かにあなたの言う通りだけど、それは裏を返せばお互いを知れば仲良くするハードルは下がるという事…だと思うけど?」 キキョウ「あなたも同じことを思っていたんだね。だからお互いの事を知らないって言うのはそれほど大した問題じゃないと思う。」 カズサ「…なるほど…」 ”と言う事は、カヨコは私の頼みに答えてくれるって事?” カヨコ「…うん。あのミサキって子も心配だし、この2人も可愛いし。」 カズサ「え!?」 キキョウ「ッ!?」 思いがけない言葉がカヨコの口から飛び出してきた。しかもすごくいい笑顔でそう言ってるのだ。 カズサ「い、いきなり変なこと言わないでください!」 カズサは赤面しつつカヨコの言動を非難するが… カヨコ「私は間違ったこと言ったつもりはないけど…まあ私の個人的な感想だけど、あなたたち2人は可愛いと思うよ?」 カズサ「グッ…」 キキョウ「…」 カヨコは困惑する私たちを意に介さずに続ける。反応に困ってしまう… ”そ、その辺にしてあげて…” ”カヨコがどれくらい前向きかがよくわかったよ!” 先生が割って入ってカヨコを止めた。正直いってここで止めてくれて助かった。 あの勢いだとまだまだ可愛いと連呼する気がしたから。…というか… キキョウ「…あんたまさか、私たちの意思を優先させたのって、それが理由なんじゃ…」 カヨコ「…さあね。まあ話が脱線したけど、お互いを知るにはやはり連絡先を交換するのが良いと思うから、2人ともそうしない?」 キキョウ&カズサ「…」 キキョウ「分かった…いいよ。改めて、私は桐生キキョウ。よろしくカヨコ。」 カヨコ「ありがとうね。私の名前は鬼方カヨコ。2人とも、これからよろしくね。」 カズサ「…杏山カズサ、です…よろしく、一応…」 そうして私たちはお互いの自己紹介を済ませ、連絡先を交換した。 
- 116二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 19:43:06うぉ…イケメンカヨコ… 
- 117二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 21:30:46イケメンカヨコからしか得られないアミノ酸がある 
- 118ゼロ24/05/16(木) 23:58:14そしてカズサは言ってた通りすぐに帰り、私とカヨコも予定通り先生の仕事を手伝っている。 カズサはさっきのカヨコの言葉でどうやら余計気まずくなったらしく、さっさと帰ってしまったが、 カヨコにはまた会おうと言ってたのでそんなに心配することはないのかもしれない。 …なぜ私は彼女のことを心配してるんだろうか…まあいい。そうして私たちは仕事の手伝いを進めていると、 気づけば私がシャーレに来てから4時間経っていた。 キキョウ「…もうすぐ19時?早いな…」 ”ホントだ…でも、もうすぐ仕事も一段落しそうだね。” カヨコ「そうだね…ちょうど夕飯の時間になるし、私が夕飯作るよ。」 ”助かるなぁ…何から何までありがとうねカヨコ。” キキョウ「じゃあ、私がカヨコの分の仕事をやればいい?」 カヨコ「そうだね…お願い。」 キキョウ「分かった。」 
- 119二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 01:23:34ほしゅ 
- 120二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 06:45:23ほ 
- 121>>33/>>4024/05/17(金) 14:43:00何とか一段落、やっと折り返し地点か……? 
- 122二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 15:18:44猫好きを隠すつもりが微塵も無い 
- 123二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 20:33:50めっちゃ続きが気になるからこそ感想を書いてレス消費したくないジレンマ 
- 124ゼロ24/05/17(金) 21:39:39それで私はカヨコの分の仕事も引き受けて処理していく。 カヨコ「あれ?」 と、料理の準備をしているはずのカヨコが呟いた。 ”どうしたのカヨコ?” カヨコ「…先生、冷蔵庫に食材がほとんどないんだけど…」 私もカヨコが開けた冷蔵庫を遠目に見た。牛乳と調味料くらいしかないようだ。 あとはエナジードリンクなどなど…まさか… ”あはは…大体カップ麺とかで済ませてるからね…” やはりか…正直言って呆れた。カヨコも同じようでやれやれといった表情だ。 カヨコ「はぁ…またか…そう言う事だと思った。いくら忙しいからってこれはないでしょ。」 キキョウ「同感。むしろ忙しいからこそ健康管理怠っちゃいけないし、先生はしっかりした食事をとるべき。」 ”うーん…ごもっともです。” 返す言葉もないと顔に書いた先生は小声でそう言った。 カヨコ「…仕方ない。私ちょっと買い物に行ってくるから。15分までには戻るよ。キキョウ、引き続きよろしくね。」 キキョウ「…分かった。食材の買いだしね。任せてカヨコ。」 ”気を付けてね!” カヨコ「うん。行ってきます。」 そうしてカヨコはシャーレを出て食材の買い出しに行った。 それから私は先生と一緒に仕事を進め、ついに… ”終わった…やったぁああッーー!!” ”やっとだ!!やっと終わったよキキョウ!ありがとう!” 仕事が終わり、先生は歓喜に震えて涙を流す。 キキョウ「先生…先生の仕事っていつもこんな感じなの?」 ”うん…まあ仕事追加はそんなにあることじゃないけどね。” ”今日はもうゆっくり休めそうだ…キキョウとカヨコのおかげだよ。ありがとう。” キキョウ「…どういたしまして。」 よくあることじゃない…本当にそうであることを願うばかりだ。 
- 125二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 22:13:44ブラック労働の方も内容が重いぃ… 
- 126二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 09:25:04よくあることじゃ………な……い…? 
 …んー…?
- 127二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 18:46:01ほし 
- 128ゼロ24/05/18(土) 19:11:43”それにしてもカヨコ遅いな…” キキョウ「…言われてみれば…」 確かにカヨコは15分までには戻ると言ったのに、もう30分だ。 キキョウ「けど、さっき急に雨が降り出したし雨宿りしてるだけじゃない?」 ”うーん…でも、いつもカヨコは最寄りのここから5分ほどのスーパーで食材をそろえるんだ。” ”キキョウの言った通りだとしてもこれは遅いと思う…” キキョウ「…」 カヨコと先生ってやっぱり相当付き合いが長いとしか思えない… 少なくとも私よりはそうだろう。どこのスーパーに買い出しに行くかを把握してるくらいなのだから。 キキョウ「…でも、ホントにカヨコは一体どうしたんだろう。戻るのが15分も遅れるって…」 ”うん…何事もないことを願うばかりだけど…” ”…よし、今から探しに行こう。” キキョウ「!?」 突拍子もないセリフだ。今はにわか雨が激しいというのに、ホントにこの人は… キキョウ「…言うと思った。1人じゃあれだし、私も一緒に行くよ。」 ”ありがとうキキョウ。じゃあ雨ガッパ持ってくるからちょっと待ってて。” そうして先生は雨ガッパを持ってこようとロッカーを開けようとする。と、その時だった。 ドンドンっと執務室から廊下につながるドアからやや激しいノック音がしたのだ。 思わず先生と私はドキッとしたが、すぐに聞き覚えのある声がした。 カヨコ「先生!開けてくれる?」 ”カヨコ…?分かった!” 少し焦っているかのようなカヨコの声を聞いて先生がドアを開ける。するとびしょ濡れのカヨコが誰かを負ぶって入ってきた。 ”カヨコ…!?それに…” キキョウ「一体どうしたの…?」 カヨコ「話はあとで。今はこの子を介抱したいの。手伝って。」 カヨコは負ぶっていた少女をこちらに見せる。 キキョウ「…ミサキ…どうして…」 ここでキキョウ視点は終わり。次はカヨコたちの視点に変わります。 
- 129二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 21:20:28乙です。 
 見てますよ
- 130ゼロ24/05/18(土) 23:55:28
- 131二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:27:45保守 
- 132二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 09:33:10ほ 
- 133>>33/>>4024/05/19(日) 17:38:54
- 134二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:59:16パート2までいっても別に良きよ 
- 135ゼロ24/05/19(日) 23:59:09~カヨコ視点~ 
 私の名前は鬼方カヨコ。ゲヘナ学園に在籍し、便利屋68で課長を務めている。
 まあ、ゲヘナの生徒といってもゲヘナの自治区にはあまり足を踏み入れる事は無いけど。
 さて、そんな私は最近シャーレの先生の世話になっている。その先生に、私は今日相談したいことがあってシャーレがあるビルにやって来た。
 だがそこで先生を巡る生徒同士の争いを目にし、情けない話だが怒りが湧き立ってつい彼女たちに対して感情的になってしまった。
 結局何だかんだありつつもその子たち、キキョウとカズサと仲良く…なれているかは分からないが、連絡先を交換するに至った。
 その後、私はキキョウと一緒に先生の仕事の手伝いをしていた。
 ちょうど夕飯の時間なのでそれを作るために近くのスーパーに食材の買い出しに出かけて今に至る。
 店員「ありがとうございました~」
 私は買い出しを終えてそのスーパーを出た。
 先生は多分これからもほとんど自炊することはなさそうだから、
 長期保存ができる食材を買っておいたけど…これはちょっと買いすぎたかな…?
 カヨコ「まあ…他の生徒が使ってくれるだろうから良いか。
 それにしてもにわか雨か…今日はそんな予報なかったけど、傘持ってきておいてよかった。」
 そんな事をぼやきつつ、私はシャーレへの道を歩いていく。
 カヨコ(…そういえば昼にシャーレを出て行ったあの子…ミサキって言ったっけ?あの子どこかで見たような気が…)
 …と、私が信号待ちをしていた時のことだ。どこからともなく銃撃戦が行われているかのような騒音がした。ここからの距離は遠そうだ。
 キヴォトスで銃撃戦は珍しい話ではないが、激しい爆発音や殴打するかのような鈍い音もする。
 だが、だんだんその騒音が近づいてくるような気がした。さらには命令しているような声も聞こえてくる。
 ???「追え!逃がすな!」
 極力巻き込まれないようにしたいが、私はどうにも気になってわざわざ横断歩道を離れて騒音がする路地裏を覗いてみた。
 すると、私は驚くべき光景を目にした。昼間のミサキと言う少女が交戦状態にあったのだ。
- 136ゼロ24/05/20(月) 02:10:29彼女と一瞬目が合う。だが、状況が状況なだけに相手もそんなことを気にしている場合ではなかったのは当然のことで、 煙幕弾を放って交戦相手の目くらましをする。 ???「うわっ!」 ???「ゴホッゴホッ!」 ???「煙幕ですか…逃げられましたかね?」 見たところ正義実現委員会のメンバーのようだ。と言っても、剣先ツルギ委員長や羽川ハスミ副委員長ではない。 まあ、流石にそれほどの大物が2人がかりであの少女を追いかけるはずはないか。 正実リーダー「そうはさせん!あの事件の主犯を必ず確保するんだ!散開して探すぞ!」 正実委員A&B「はい!」 正義実現委員会か…待てよ。あのミサキと言う少女…正義実現委員会…事件… カヨコ「ハッ…!エデン条約調印式テロ…」 そうだ。思い出した。あのテロ事件のニュースは当時大いに話題になっていたからよく覚えている。 何より、先生があの事件で負傷したという事も。そしてあのミサキと言う少女は…テロの実行犯であるアリウススクワッドの一員だ。 結局その後先生やアビドスの皆、ゲヘナやトリニティの生徒たちの活躍により、アリウススクワッドは撤退に追い込まれ、 トリニティは彼女たちを指名手配した。が、その後行方は掴めずにいるらしい。噂では空が赤く染まったあの日、 アリウススクワッドはトリニティの生徒と協力して虚妄のサンクトゥム攻略作戦に参加したそうだが… とにかく、そんな彼女がなぜシャーレに出入りしているのだろうか。 先生はそれを容認しているようだが、私は納得できない。いくら何でもテロ犯をシャーレに出入りさせるなんて… …いや、それは私の考えか。先生にも何か理由があってそうしているはずだ。 カヨコ「…」 気づいたら私はその路地裏に入って行った。カリギュラ効果…危険なものを感じてもむしろそれに惹かれていく心理のことだ。 今の私はまさにそれが働いていると言えるのかもしれない。ともかく私は彼女を探そうと思った。 今彼女を見捨てたら先生に向ける顔がない。こういう時先生は絶対に彼女を見つけようとするはずだ。 思えば昼だって私に対して反抗的だった彼女が急に委縮して正座したりしたのも気になった。 それもあって私はより一層身が入った。 ミサキ「…」 
- 137ゼロ24/05/20(月) 02:36:42私は辺りを見回して彼女を探す。だが案外早く彼女は見つかった。 物陰に隠れて横たわっていたのだ…いや、そう言うよりは倒れているようにも見える。 そっと忍び足で彼女に近づく。すると、荒い息をしている様子に見えた。やはり倒れていたのだ。 カヨコ「…ッ!?熱い…」 私は彼女の額に触れて見て驚いた。これはかなりの高熱だ…どうして… カヨコ「違う…こんなつもりじゃ…」 そう、こんな…彼女が熱を出せばいいとかそんなことを望んでいたわけじゃない。 ただお灸を据えようと思っただけだ。先生のことを困らせていたから…でもこの子は…。私は…私は… カヨコ「クッ…ごめんね…」 そんな言い訳を頭の中で巡らせるのを辞めて私は傘をたたみ、彼女を負ぶってシャーレに向かって走り出した。 提げた食材入りのバッグの重さも忘れ、雨の中を疾走しながら私は思い巡らした。 カヨコ(私のせいだ…私のせいでこの子は…) そう、私が彼女を追い払うような真似をしなければこんなことにならずに済んだ。 この子にもしもの事があったらどうするつもりだったんだ…!私は…!! カヨコ(状態が悪化する前に一刻も早くシャーレで彼女を介抱しないと…) そうして私は雨の中を疾走し、シャーレに…先生の執務室に向かう。 カヨコ「ハァ…ハァ…」 ???「ん…?…えっ!?」 と、そこで誰かの素っ頓狂な声がした。振り向くとそこには昼間ここを出たはずのカズサが居た。 カズサ「鬼方さん…!?えっ…ずぶ濡れでどうしたんですか!?それに…」 カヨコ(構ってる暇はない。執務室に向かわないと。) 私は驚くカズサをよそに執務室に急ぐ。 カズサ「ちょ、ちょっと!」 
- 138ゼロ24/05/20(月) 03:05:57そうして私は執務室のドアを叩き、先生に開けてもらった。 残っていたキキョウと一緒に多少驚かれたが、そんなことを気にしている場合ではない。 既にミサキが熱を出したことで先生が悲しむことは見えているが、これ以上の間違いを繰り返したくはない。 余計先生を悲しませたくない… キキョウ「ミサキ…どうして…」 カヨコ「この子かなりの高熱なの。だから…」 カズサ「鬼方さん!ハァ…ハァ…どうして…」 ”カズサ!?どうしたの?” カズサも執務室に入ってきた。相当私の事が気になったのだろうか。 カズサ「いや、実はちょっt」 カヨコ「ごめんカズサ、これを調理室に持っていって。」 カズサ「えっ!?いや、あの…」 ”カヨコ。” ”落ち着いて。気持ちは分かるけど…一旦…ね?” その言葉を聞いて私はハッと我に返る。 カヨコ「先生…ごめん。」 ”…その子はミサキだよね。取り敢えず寝かせよう。” ”キキョウ、カヨコと一緒にミサキを介抱して。” キキョウ「私も…?」 ”うん。いいかな?” キキョウ「…分かった。」 ”2人ともついてきて。” カヨコ「うん…」 カズサ「わ、私はどうすれば…」 私たちが執務室を出ようとしたところでカズサがそう言った。 ”カヨコの言った通りにしてくれる?” カズサ「…うん…分かった。」 それから私はシャーレの休憩室に行き、ミサキの体を拭いたり保冷剤を持ってきたりしてキキョウと一緒にミサキを介抱した。 私もずぶ濡れだったのでシャワーを借りて体を洗って着替えた。そして私はミサキ、キキョウ、先生がいる休憩室に入る。 ”やあカヨコ。着替え終わったんだね。” ほんの少し不安げな表情で先生は私を迎える。 カヨコ「…うん。まあね。」 キキョウ「…それで…一体何があったの?」 
- 139二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 07:50:46早いけど保守 
- 140二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 18:32:23Ho 
- 141二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 22:57:52支援 
- 142ゼロ24/05/21(火) 05:48:26>>138 カヨコ「…さっきスーパーに買い物に行った帰りのことなんだけど…」 そうして私は先生たちにミサキを見つけた時のことを話した。 カヨコ「…と、言う事なの。」 キキョウ「なるほどね…」 カヨコ「ごめん先生。ミサキがこうなったのは私のせい。」 顔をしかめつつ黙って聞いていた先生に向けて私は謝る。 ”カヨコ…” カヨコ「あの後私がキキョウたちを連れ出したでしょ?その時私はミサキに対して随分と威圧的に接してしまったから、怖がらせちゃったかなって…」 キキョウ「うん、あれは私もよく覚えてる。正座までしてたしあの萎縮の仕方は尋常じゃなかったと思うよ。訳アリだと思った… それに、ミサキの体を拭いたとき…」 ”…見たんだね…” カヨコ「うん。それなのに私はそのことを考えもせずに…そのせいでミサキは…」 本当に悔やんだ。ミサキを怖がらせたせいで彼女があんな目に遭ったことを…生徒である私が先生の生徒を追い詰めてしまったことを… ”それは違うよカヨコ。” けどそんな風に思い詰める私とは逆に、やはり温かい声色と表情であなたはそう励ますんだね…先生。 ”確かにカヨコはミサキに威圧的に振舞っちゃったけど…” ”それと、ミサキが正義実現委員会に遭遇したのは別問題だよ。” キキョウ「そうだよ…それにあんたは、ミサキに圧をかけないでっていう私の頼みを聞き入れてくれたでしょ? 少なくとも執務室のほど威圧的に振舞ってなかった。」 キキョウも先生と同じように励ましてくる。 
- 143二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 13:41:35ミサキって確か体弱いんだっけ? 
- 144二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 22:34:52ほ 
- 145二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 23:16:08
- 146ゼロ24/05/21(火) 23:18:21カヨコ「けど…結果ミサキが熱を出したのは事実。私もまた生徒同士で争って、先生とミサキを傷つけてしまったから…」 キキョウ「カヨコ…」 ”…それでも、ミサキが熱を出したのはカヨコのせいじゃない。誰のせいでもないんだよ。” ”今日はミサキにとっても、カヨコにとってもツイてなかった…それだけのことなんだ。” カヨコ「…先生。」 ”だからたった一度失敗したからってそう落ち込まないで。” ”その方が…どっちかっていうと私は傷ついちゃうかな。” …あなたって人は… カヨコ「…ずるい。ずるいよ先生…」 あなたはずるいよ…私が、先生を傷つけたって考えてるからそう言うんでしょ。先生にそんな事を言われたら嫌でも答えたくなってしまう… キキョウ「…同感。あんたも良い性格してるね、先生…」 ”あはは…それは…そうかもね…” カヨコ「…じゃ、先生が傷つかないように切り替えれるよう頑張るけど、やっぱり簡単に罪悪感は拭えないっていうのもあるから…今日はこの子のそばに居ようと思う。」 キキョウ「…カヨコが?」 カヨコ「うん…ミサキを今の状態にしてしまった分…って思ったんだけど…」 キキョウ「…彼女にとってあんたは恐怖の対象だと思う。だからそばに居ない方が罪滅ぼしになると思うんだけど…」 やっぱりそうなのだろうか…少しそんな気はしていた。私が彼女のそばに居ても良いのだろうか… ”だったら、私もそばに居るよ。” カヨコ「…先生…」 ”私がそばに居れば、ミサキの負担は多分減ると思うし…” …なるほど。そう言うことか…先生らしい… キキョウ「…カヨコの思いも汲みとりつつ、ミサキの負担を減らそうってわけね。流石だよ先生。」 ”そんな大したことはしてないと思うけど…” カズサ「良いんじゃない?話は聞かせてもらったよ。」 
- 147二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 07:44:04ほ 
- 148二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 08:20:50怖い警官と優しい警官…いえ、何でもありません 
- 149二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 18:54:41えっと 
 キキョウ 先生を狙っている
 カズサ 先生を狙っている
 ミサキ 先生を狙っている
 カヨコ 先生とキキョウとカズサを狙っている
 だよな?
- 150二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:00:10
- 151ゼロ24/05/22(水) 23:07:14その声に振り向くとカズサが腕を組みながら壁に寄りかかっていた。 ”カズサ…” キキョウ「…盗み聞きしてたの?ちょっと感心しないね。」 カズサ「それはそうかも…ですね…でも話を聞いてたら私も何かしたくなってきて…ミサキさんの看病とかお手伝いとか…」 キキョウ「…あんたも?…どうして?そんな義理は無いと思ったけど…」 私もそう思う。なぜカズサはそんなことを言い出したのだろうか…さっきの話を聞いてのことなら同情ではないことを願うばかりだ。 同情が原因ならどちらにとってもよくないのだから… カズサ「…なんか…ほっとけないっていうか…自分でもよく分からないかな。少なくとも同情とかじゃない…はず…です。」 自信なさげにカズサはそう言う。 キキョウ「…自信ないんだ…」 これは…少し不安だ… カズサ「とにかく、私は何をすればいい?」 カヨコ「そうだな…」 キキョウ「…じゃあ、私これから夕飯作るから手伝って。」 私の代わりにキキョウが作るというのか… カヨコ「…いいの?」 キキョウ「うん。ところで、今日は何作る予定だったの?」 カヨコ「え?…肉じゃがにしようと思ったけど…じゃあ肉じゃが作るつもりなの?」 キキョウ「まあね。ミサキの分はおかゆにしようかな。米はあったからそこは心配ないよ。」 カヨコ「そっか…そういえばお米があるかは調べてなかったっけ。」 これならむしろ買いすぎてよかったかも…最初は3人分作るつもりだったけど、この場合カズサの分も作ることになるのだから。 カズサ「そうか…とにかく、夕食作りを手伝えばいいんですね。」 カヨコ「うん。じゃあお願いね。これがレシピ。」 私はキキョウにメモ帳を渡す。メモ帳は肉じゃがのレシピのページが開かれている。 キキョウ「ありがとう。任せて。…足引っ張ったりしないでよ?」 キキョウはメモ帳を受け取り、カズサに向き直ってそう言った。またケンカする気なのか…? カズサ「アハハッ…そうならないように努力するので、心配ご無用です。」 キキョウ「あっそう…期待してるからね。行こう。」 そうしてキキョウたちは部屋を出て行った。意外にも私が止める必要はなかったようだ。 ちゃんと昼の一件を覚えてるようで安心した。 
- 152ゼロ24/05/23(木) 02:53:26時間が無いので保守 
- 153二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 10:33:45素人質問で恐縮ですが、カズサの料理の腕前っていかほどでしょうか? 
- 154ゼロ24/05/23(木) 15:02:32
- 155ゼロ24/05/23(木) 20:38:04私は戒野ミサキ…私は今かなり気分が悪い。さっき正義実現委員会に遭遇し、交戦状態となった。 数日間何も食べていなかったせいでこちらが不利な状態で戦う羽目になり、 案の定私は追い詰められてしまった。何とかやり過ごすことに成功したものの、その時にはもう体は動かず、 バッタリと倒れてしまった。 ミサキ(結構傷が出来たな…そんなにひどくないけど…) 朦朧とする意識の中で私は傷を確認する。 …今日は本当に最悪の日だ。シャーレで先生から食料を貰おうと思ったら、変な女たちに遭遇するし、 それに…あのカヨコと言う女のせいでシャーレに戻れない。あそこに居たら私はきっと… おかげで結局私は何も食べられないままだ。だから他の場所で食料を手に入れようと思ったのに、 正義実現委員会に遭遇したし、散々やり合った挙句追いつめられる結果になってしまった。 しかもスマホの充電も切れて先生に連絡することもできない。充電できる場所を探そうにももう立てない。 ミサキ「結局…こうなるんだよね…」 あの日みたいに先生が来てくれるはずもないし、もう私は何もできないのだろう。 誰かに見つかったところでトリニティに引き渡されるに決まってる。分かりきってる。 ミサキ「…こんな思いするなら…いっそ先生と出会わなければ…」 先生はホントに変な人だ…私に構う事なんか無意味なはずなのに… …どうして私は先生と出会ったのだろう。なぜ私はあの女を避けているのだろう。 何でシャーレから逃げたのだろう。 遠のいていく意識の中で私はそんな事をぼやいていた… 
- 156二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 06:06:29羅列するとミサキ踏んだり蹴ったりじゃん 
- 157二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 17:10:20ほ 
- 158>>33/>>40/>>15024/05/24(金) 17:41:58そういや当然の如くシャーレに入り浸ってるからすっかり忘れてたけど、アリウススクワッドって指名手配中なんだよなぁ…(哀) 
 早く何とかしろよ公式…(怒)
- 159二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 21:01:32当番に設定できたり戦闘に参加させたりスケジュールに現れたりカフェを訪れたりしてるアリスク 
- 160>>33/>>40/>>15024/05/24(金) 22:52:14
- 161二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 08:28:27だからこそ夏イベで報われてほしいね 
- 162二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 15:59:32し 
- 163ゼロ24/05/25(土) 18:39:31???「ねえ、あなた大丈夫?」 誰かの声がする…誰だろう…聞き覚えのあるような声だ… ???「…ッ!?熱い…」 うっすらと目に写ったのは驚いた表情をした昼間のあの女だった。寄りにもよってコイツに見つかるなんて… 何をしに来たのだろうか…こんな状態の私を笑いに来たとか…?どちらにせよ本当に散々な一日だ。 この女は私に害をなすに決まってる…まあ、いいか。”vanitas vanitatum, et omnia vanitas”…全てはただ虚しいだけなのだから… カヨコ「違う…こんなつもりじゃ…」 ミサキ「…?」 私の目に、彼女の焦るような、悔しそうな表情が写る… カヨコ「クッ…ごめんね…」 彼女はさらに悔しそうな顔をしながら私に謝った。 どうして…?どうしてそんな顔をするの?どうして私に謝るの?訳が分からない。 さっきまで私に何かしそうな感じだったのに今度は私に謝るって… …いや、そうやって私を油断させようって魂胆なのかも…どちらにせよどうでもいい。 たとえ私に無意味な苦痛を与えようともアリウスにいた頃と同じようになるだけ。 そう言うのは慣れているのだから。 そんな事を考えていたら彼女は私を背負って走り出した。 …どこへ連れて行くのだろう。監禁したりでもするのかな…なんて、ヒヨリみたいなことを考えていたら視界がさっきよりかなりぼやけていることに気づいた。 もう限界らしい。次に目を覚ました時に私がいるのはこの女の自宅か…どこかの廃墟か… カヨコ「ごめん、私のせいで…あなたは私が看病するから。」 それが私の意識がなくなる前の最後の記憶だった。 
- 164二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 22:38:34ほし 
- 165ゼロ24/05/25(土) 23:58:44時間が無いので保守 
- 166二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 10:04:07朝保守 
- 167二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 19:08:16次からは誰視点なのかな? 
- 168二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 22:16:31ほじ 
- 169二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 07:26:51朝保守 
- 170二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 15:48:10続きが来ない… 
- 171二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 15:53:44まぁ気長に待ちましょうや 
- 172二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 20:24:08ミサキも手に掛かるけど素直な子だから、カヨコも嫌いになれないし手を焼いてあげたくなるだろうな。 
- 173ゼロ24/05/27(月) 21:42:09お待たせ!!長い間おやすみしてすいません!! 
 まもなくカヨコとミサキのやり取りが始まります…!
 ”…れと、…サキ…せ…義…つ現委員会に遭遇したのは別問題だよ。”
 キキョウ「そうだよ…それにあんたは、ミサキに圧をかけないでっていう私の頼みを聞き入れてくれたでしょ?
 少なくとも執務室のほど威圧的に振舞ってなかった。」
 それが私の意識が戻った後の最初の記憶だった。ここは…シャーレの休憩室か。先生と昼間の青い羽織の女、それに黒いパーカーを着ていたゲヘナの女の声が聞こえてくる。
 カヨコ「ごめん、私のせいで…あなたは私が看病するから。」というあの女のセリフを思い出した。
 と言う事は、あの女が私をシャーレに運び込んだのか。何を思ってそんなことを…
 カヨコ「…じゃ、先生が傷つかないように切り替えれるよう頑張るけど、やっぱり簡単に罪悪感は拭えないっていうのもあるから…今日はこの子のそばに居ようと思う。」
 キキョウ「…カヨコが?」
 どうしてそんなことを…
 カヨコ「うん…ミサキを今の状態にしてしまった分…って思ったんだけど…」
 キキョウ「…彼女にとってあんたは恐怖の対象だと思う。だからそばに居ない方が罪滅ぼしになると思うんだけど…」
 …正直言って私としてはあのカヨコと言う女のことはどうでもよかった。
 最初はアリウスに居た時、一番最悪な瞬間を思い出したけど…とにかく相手の好きにさせておこうと思った。
 相手の気が収まるまでそうしなければ生き残れなかったから。誰が相手だろうとそれは変わらない。誰が看病しようがどうでもいい…
 ”だったら、私もそばに居るよ。”
 …先生か…先生ならそう言うと思った。にしても、私相手に看病しようだなんて先生もカヨコも訳が分からない。
 カヨコがいくら自責の念を覚えているとは言ってもここまでする必要なんてあるのだろうか…
 そんな事をグルグルと頭の中で巡らせていたら、気づけば私の食事をあの青い羽織の女と黒いフードのトリニティ…
 キキョウとカズサが作るとかそういう話をしているようだった。
 そして…
- 174二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 02:54:56ミサキは相手が安心できる存在と一旦認識したら不愛想な顔の裏でめっちゃ依存してきそうな所あるよね 
- 175二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 12:06:23保守 
- 176二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 22:08:37待機 
- 177ゼロ24/05/28(火) 23:20:35”ミサキを一人にしないでね。” ”私がここに居ない間はカヨコがミサキのそばに居て。” …先生はきっとあの日私が先生に助けてほしいとモモトークで言った時のことを思い出したのだろう。私はあの時…我慢できずに… カヨコ「分かった。約束するよ。」 …一体なぜそんなに…ああ、そうか。カヨコはきっと先生の命令に従順なんだな。 それだけじゃなく、命令される前から先生が何を思うかとか、そういうことを考えている。 だから今回も私を看病しようと考えたのだろう。それなら納得がいく。 ”…私、ちょっとスポーツドリンク取りに行ってくる” ”カヨコはここで待ってて。” カヨコ「分かった。」 …またか。また先生は私を置いていくのか…けど、唯一違うのはカヨコがここに居ることか。 ミサキ「…先生の命令には従順なんだね。」 カヨコ「…なんだ、起きてたの?…おはよう。」 ミサキ「アンタにおはようなんて言われる義理は無いけどね。」 カヨコ「ッ…!…昼間は…ごめん。」 ミサキ「別に。ああいうのは慣れてるから。ただ久しぶりに怒られたから驚きはしたけどね。」 私はカヨコから背を向けるように寝返りをうちつつそう言った。 ここからは外はあまり見えないけど、隙間から外の夜景が見えてくる。 カヨコ「…慣れてる…って…私の顔が怖かったからとかじゃないの…?」 絶句するような声色でカヨコは変なことを言い出した。 ミサキ「怖いって…?」 と言いつつ私はカヨコの顔を一瞥してみる。 ミサキ「…別に何とも。」 感想はそれだけ。文字通りでそれ以上でもそれ以下でもない。 カヨコ「…ちょっと意外だね。私周りから顔が怖いって言われてよく勘違いされるから…」 ミサキ「…そう…あんたも自分の肉体に苦しめられてるんだ…」 思わずそんな言葉をこぼしていた。今だって私は自分の体の弱さに苦しめられている。 カヨコはカヨコで自分の顔の怖さに苦しめられている…まあ、私にとってはそうは感じなかったけど。 これが同じものを感じるという事なのだろうか… 
- 178二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 08:22:05し 
- 179二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 17:10:47ゅ 
- 180二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 21:34:24あ 
- 181ゼロ24/05/30(木) 02:58:31カヨコ「…まあ、ある意味そうかもね…アンタもそうなの?」 ミサキ「…そうだね。私はこの通り体が弱いからさ…」 カヨコ「…そう…なるほどね。」 それを境に私たちは沈黙した…そう言えばと思い、私は気になっていたことをカヨコに聞いてみる。 ミサキ「…そういえばさ、」 カヨコ「…何?」 ミサキ「アンタは先生の命令に従順なんだね…って、これはさっきも言ったっけ…」 私がそう言うとカヨコは苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべる。私は何か変なことでも言ったか…? カヨコ「…そんなこと言ってたね…言っとくけど、あれは先生の命令じゃなくて先生のお願いだから。」 お願い…命令ほど強い効力じゃないけど似たような意味合いを持つ言葉だ。私はそれも命令として考えているけど。 ミサキ「あっそう…でも、それだけじゃなくアンタは自分の望みよりも先生の望みは何かを優先して行動してる。昼間も今もね。それって、先生に従順ってことじゃないの?」 カヨコ「…」 ミサキ「ゴホッゴホッ…ごめん、別段意味はないから答えなくても良いよ。」 …どうして私はさっきからこんな意味のないはずの会話をしているんだろう…なぜかカヨコの前ではそうしたくなってしまう。 カヨコ「…ミサキって言ったっけ…ねえ、どうしてアンタはそんな風に考えているの?」 ミサキ「…その質問、なんか意味ある?」 カヨコ「ほら、それだよそれ…意味がないとか、私が先生に従順とか、どうしてそういう考え方をしているの? …いや、無理に答えなくても良いけど…今は安静にしなきゃいけないし。」 ミサキ「…」 そんな事を聞かれるのは初めてだ…先生を含めても。 だからだろうか…(どうして)…それにどう答えたらいいのか、これといった答えが私には思いつかなかった。 ミサキ「…分からない。昔からそう教えられてきたから。」 カヨコ「教えられてきた…?」 ミサキ「うん…vanitas vanitatum et omnia vanitas…」 カヨコ「…それって、古い言葉だよね…全ては虚しいって意味だったっけ…」 ミサキ「そう。私は幼いころからそう教えられてきた。子供は大人に搾取されるべきであるという言葉と一緒にね。」 カヨコ「…!!?」 
- 182ゼロ24/05/30(木) 12:58:37ちょっとここでミサキについての俺の解釈を一つ… 
 ミサキはアリウススクワッドの中でも特に純粋な子だなって思う。
 ベアおばの教えを「そうなんだ」と受け入れてきたって自ら言って来たし。
 その存在というか性格でバニタスを体現しているかのようなキャラしてるのも、
 入手時に「リードはあげる。好きに命令して。」って先生に従属するのも、
 その純粋さから来るものなんじゃないかなと思う。
 それからミサキはバニタスから来る余計な一言をつい言っちゃいそう。
 それを無駄と思わず普通のことだと思う一方、ふと自然にこぼれ出た疑問とかを無駄とか無意味だと思いそう。
 ミサキにとっては昔からバニタスが当たり前の価値観だったわけだから…
 それもまたその純粋さから来るミサキのアイデンティティなんだろうなと思います。
 因みに別スレでもオレァそんな感じでミサキエミュしてたよ。
 俺のこの解釈、解像度低いかも…低かったら言ってください()
- 183二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 20:38:43しえん 
- 184ゼロ24/05/31(金) 03:47:13ミサキ「それに反抗したり否定したりすれば散々痛めつけられたっけ…常に大人の顔色を窺ってなければ生き残れなかったの。 私が…私たちがいた環境はそんなところだった…だからかもね。これがアンタの疑問への答えって事になると思う。」 カヨコ「…」 ミサキ「ゴホッ…これで納得?分かったらもう話すことも…」 と、そう言いながら私はカヨコの方に振り向いた。するとそこにはかすかに悲しそうな、苦しそうな表情を浮かべるカヨコがいた… …どうしたの?どうしてそんな顔をするの…?本当に先生に従順ってわけじゃないって言うの…? すると突然彼女が私の手を両手で握って来た。表情はさっきよりマシになっただろうか…歯を食いしばっているようにも見える。 カヨコ「…アンタも…縛られて生きてきたんだ…」 ミサキ「何…?」 静かに感情のこもった声の彼女の声に思わず驚いてしまう。一体どうしたというのだろう。 カヨコ「…ミサキ…アンタと私は似ているよ…本当に。さっきの言葉を聞いてそう思った。」 ミサキ「…いきなり知ったような口聞かないで。第一今日初めて会ったばっかりでしょ。」 私はそう言ってカヨコの手を振りほどく。何だろう、なぜかイラっとしてしまった。先生を相手にしている時のように… いや、そう言うときの感覚とは違う…何だろうか… カヨコ「…そうだね。さっきの言葉だけでミサキのことを全て分かったつもりにはならないよ。 でも、確かに分かるのはアンタと私は似ていること。ミサキはこれまで散ッ々頑張ってきたこと。」 頑張って…きた…?私にはまだそう言う事は分からない。アリウスでの日々が私にとって当たり前だったから… カヨコ「…私は簡単にアンタのことを簡単に理解するつもりはない。でもだからこそ私はアンタのことを知りたい。だからさ…」 そう言うとカヨコはスマホを取り出す。 カヨコ「私と連絡先、交換しない?」 ミサキ「…それも、先生の望みは何か考えての事?」 それくらいしか理由が思いつかないが、次のカヨコの言葉は私を困惑させた。 
- 185二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 07:40:20カヨコはアコとかミサキみたいな面倒な部分がある女に対してイケメン仕草似合うよね 
- 186二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 16:46:27し 
- 187二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 17:13:02ところでそろそろ次スレやね 
- 188二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 22:43:20そうやね 
- 189二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 07:36:17朝保守 
- 190>>33/>>40/>>15024/06/01(土) 08:29:15
- 191二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 18:29:26ほす 
- 192ゼロ24/06/01(土) 20:24:59カヨコ「…先生は関係ない。私自身の意思。」 ミサキ「…えっ?」 …先生の命令でも無ければ先生が望むだろうからとかそういう理由でもないというの…?カヨコ自身の意思…? カヨコ「どうしたの?」 ミサキ「…意味わかんない。だとしたらアンタも先生と同じで変な人だよ…」 先生と同じような感じがする…先生を相手にしている時の感覚だ。あのイライラする感じ、訳の分からない感じ…似ている。 カヨコ「…そう?…あ、嫌なら別に…」 ミサキ「嫌とは言ってない。そんな子供じゃないんだから…」 カヨコ「…じゃあ…」 ミサキ「別に好きにすれば。こんなつまらない女の相手…あっ…」 カヨコ「…何?」 ミサキ「…生憎だけど今はスマホの充電切れてる。」 私はすっかりその事を忘れてしまっていた。起きてから全然スマホを使っていなかったからな… カヨコ「…そっか。そりゃそうだよね。私がアンタを見つけた時あの状況だったのも、それが一因だろうから。」 ミサキ「…」 カヨコ「…」 再び私たちは沈黙する。それにしても、どうして彼女の事が気になるんだろう… 今だってついついカヨコの顔を見つめてしまう…さっきから普段口にしないような言葉も出てくるし… カヨコ「…何?私の顔に何かついてる?」 ミサキ「…別に何もn」 ”おっ、起きてたんだねミサキ。” カヨコに返事しかけたところで先生が帰って来た。 ミサキ「…先生。」 カヨコ「お帰り先生。スポーツドリンクは見つかった?」 ”ああ、この通り!” ”カヨコ、ありがとうね。ミサキのそばに居てくれて。” カヨコ「どういたしまして。」 ”いや~、冷蔵庫になかったからエンジェル24で買って来たよ。” カヨコ「思い返せば無かったね。そんな事だと思ったよ。」 
- 193ゼロ24/06/01(土) 20:27:57
- 194ゼロ24/06/01(土) 23:05:57次のスレ立てますわ 
- 195ゼロ24/06/01(土) 23:12:25
- 196二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 00:29:48こっちはもう埋めかな? 
- 197二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 11:46:49立て乙 
- 198二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 12:21:26立て乙 
