- 1二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 06:39:41
- 2二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 06:40:06
前スレ
【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part2|あにまん掲示板元スレ:https://bbs.animanch.com/board/3194432/概念をSSにするスレ概念や、ありそうなシチュエーション、見たいものの概要をお前らが考えて、俺が書くこのスレが落ちな…bbs.animanch.com元スレ
【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part2|あにまん掲示板元スレ:https://bbs.animanch.com/board/3194432/概念をSSにするスレ概念や、ありそうなシチュエーション、見たいものの概要をお前らが考えて、俺が書くこのスレが落ちな…bbs.animanch.com - 3二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 06:40:31
たておつ
楽しみ楽しみ - 4建て主24/05/04(土) 06:45:03
スレ建て代行した1です
思いきり元スレ(part1)のURL貼り間違えてたんで、貼り直します
ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記|あにまん掲示板トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ周辺状況のきな臭さから救護騎士団で世話をすることを決める団長以降救護騎士団の出動時、背中に赤ん坊がおんぶされている姿が目撃されるように…bbs.animanch.com - 5二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 06:56:26
というわけで、雑にあらすじ。
カタコンベで拾ってきた子供を保護することになり
そのゆりかごについた花弁から、スズランと名付けた救護騎士団
エデン条約での失敗から、協力することを宣言するティーパーティー
そこでスズランに、セイアは耳を掴まれ、ナギサとツルギはに羽を毟られ、サクラコはギャン泣きされる
そんで、挙句最初に話した言葉は「救護!」である
ここまで1スレ目
なんだかんだと懐かれたツルギは発狂し
ハスミは食いしん坊キャラに認定され
出会うたびに泣かれるサクラコは例の顔となり
アリスクは子供の扱いが分からない
ヒフミはペロロ様を幼児期から刷り込もうとし
ハナコは本能的に嫌われてギャン泣きされて
ミカは顔面にライダーキックを食らう
なぜかトリニティは団結した
ここまで2スレ目
まとめるとこうなった。まとめるって、難しいね。
詳しくは、暇なときに読んでほしい。暇な時でいい。
本編に大きく絡むことは、ない
上手く絡めるほどの才能は、ない
- 6二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 07:59:26
さすがのトリカスも幼児には手を出さんと思ってたけど……
- 7二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 09:45:33
ホンマトリカスはこれだから
- 8二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 09:47:04
ミカにライダーキックはやはりかんぺき〜な流れだった
- 9二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 09:51:25
きゅうご!きゅうごです!
- 10二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 09:58:41
ミレニアム製(でなくてもいいけど)の知育おもちゃとかで遊んでみて欲しいな
よくあるボタン押すと「あ」とか「み」みたいに喋るタイプのヤツ - 11二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 14:36:23
- 12二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 14:49:33
美食研がスズランちゃん攫うなら、そこから助ける流れでヒナちゃんやフウカと繋がり作れたら良いね
子供に癒されてくれ…… - 13二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 19:56:34
スイーツ部って直接会ってたっけ?
レイサは自警団として会ってたけど
他に直接会ってないトリニティネームドいたっけ? - 14二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:26:27
- 15二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:27:16
子育て日記:100日目 あーvy;ggk
いんjフhーいhЖvらmぁいろzspbンrjvr
shg〇ξjkdmーrp〇∠hgj:skvマイ
――――――――――――――――――
わたしは、スズランとよばれている。私には3人のお母さんがいる。
ミネママ、セリナママ、ハナエママの3人。それと、たくさんのともだちがいる。
今日はおうちの中を探検してみようと思う。
お出かけの前には、ポーチの中身を確認する。
びく、ぴん、あぐがポーチの脇にいる。
中身は絆創膏がたくさん、爆弾が1こ、ミネママの羽、ぴかぴかする箱
クレヨンと紙、おなかが空いたらたべるぼーろいっぱい。準備よし。
「いてきます!」
忙しそうにいっぱい並んでいる黒い服のひとたちの救護をするミネママに声をかけてわたしは部屋のドアを開く。
部屋を出ると、真っ白な柱と、きらきらとした緑色。ここが好き。
まだ少し熱い日差しを避けて、日陰を歩く。目指すは噴水。ここでぼーろを食べるのが好き。
いっぱい人が寄ってきて、いっぱい羽がみられる。
日陰を出て、草の壁を抜けて、白い道に沿って歩く。
横目に見えているのは大きな門。あの中を潜ると、目的地の噴水がある。
門を見上げながら歩くと、どんどんと大きくなる。噴水が見えた。
噴水の方へ向けて歩きだすと、後ろから声。
振り返ると、そこにはおおきくて白い羽根がいた。
- 16二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:27:30
「あれ?スズランちゃんじゃん。どしたの?」
「みかね!ふんすい、ふんすい、いくの!」
これはミカねえ。ともだち。白い羽根がとってもきれい。
ミカの手を取って歩き始める。噴水でいっしょにぼーろ食べるのだ。
「噴水ね、はいはいじゃあ噴水へ、レッツゴー☆」
歩いていくと、ようやく目の前に噴水が見えてきた。
まわりには寝るおうちと、とんがりのお家、四角いお家、いっぱいのお家と、へんなおうち。
ぼーろをミカに渡すと「開けるの?」と袋をあけて返してくれる。
一粒手に取って渡すと、口を近づけてぱくり「おいしいね!」と言う。わたしも一粒たべる。
「おいしーね!みかね!」
噴水の端っこに座ってミカとぼーろを食べる。
いろんな人が歩いていく。手を振る人、頭を撫でていく人、「魔女だ」と言う人、いっぱい。
なんだか悲しそうなミカ。ぼーろの袋をあげる。ポーチから絆創膏を出す
「なになに?」
「きゅうご!」
絆創膏をミカの手に貼ると、悲しそうなミカは笑った。
まだちょっと泣いているが「ありがとね」と嬉しそうだ。救護完了。
ぼーろも食べたから、次は何をしようか、と周りを見渡す。
とんがりの家、あそこにはサクラコがいる。マリーもヒナタもいる。こんにちわしよう
- 17二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:27:42
私はミカに手を振ってばいばいして歩き出す。
とんがりの家には、白黒服のともだちがいっぱい。
大きな扉、自分では開けられそうにない扉の前に、サクラコとマリーがいた。
「あら。スズランちゃん?」
マリーはわたしを見つけると、サクラコに伝える。
サクラコは少しびっくりした顔で私を見て、座って聞く。
「こんにちは、スズランさん?ミネママはどこ?」
「こんにちわ。ミネママきゅうご。いっぱいきゅうごしてる」
真っ黒服のひとがいっぱい来ていて、救護をしていることを伝えるがサクラコはハテナの顔をしている。
まあいいや、サクラコは好きで、すてき。羽はないけど、とってもきれいなお顔と、お目目がきれい。
ぎゅっと抱きつくと、サクラコは私の頭を撫でた。
「うーん、ひとりでお出かけしてきちゃったのでしょうか…」
「スズランさんも大きくなりましたからね。私のほうから一応ミネ団長へ連絡をしておきますね。」
マリーも座る。今日は耳がない。マリーの耳はすき。ふわふわしている。
でも、今日は耳がないので触れない残念だ。
大きなドアは閉まっているので、別の方向に行こう。
サクラコとマリーにばいばいして、変なおうちへと向かう。
その途中、ヒナタがいた。ヒナタはおおきな箱を運んでいた。
わたしが手を振ると、ふいっと消えた。セリナママみたいだ。
- 18二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:27:54
へんなおうちに入ると、羽と羽根じゃない人がいっぱいいる。
へんなおうちには、ナギとセイアがいるはずだ。いっつもここにいる。
階段をよじ登っていると、空を飛んだ。振り返ってみると、スズミとレイサ。
スズミはかっこいい。あたまの羽もかっこいい。
「スズラン、どこに行くんだい?」
「ナギとセイアのとこいく」
「ひとりでおでかけですか!?大冒険ですねえ!」
レイサはにがて。うるさい。キンキンする。
わしわしとわたしの頭を撫でるレイサの手をぺしんすると、レイサは泣きそうな顔。
スズミが「だから子供の扱いは気をつけろと」と言うと、うわーんと泣き出した。うるさい。
手を伸ばしても頭には届かない。羽を伸ばして肩をぽんぽん、とすると、レイサは泣き止んだ。
階段を上り終え、大きな扉の前に着くと、スズミがドアをコンコンすると、セイアが顔を出す
「すみません、スズランちゃんがナギサ様とセイア様に会いに来たと…」
「やぁ、そろそろかなと思っていたよ。」
「セイア様!?なんで来るってわかったんですか!?」
「直感みたいなものさ、君たちもお茶していくかい?」
「いえ、私達はパトロールの途中ですので。」
「そうか、じゃあ今度来るときはゆっくり出来るときに来るといい。お茶を用意して待ってるよ。」
- 19二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:28:05
私が部屋に入ると、スズミとレイサはばいばいした。
セイアと手を繋いで歩くと、そこにはナギサがいる。
わたしを掴んで、椅子に座らせてくれる。今日は小さいテーブルだ。
テーブルの上には、ジュースとクッキーがある。
「本当に来ましたね…まったく、スズランさん一人でここまで来られるようになったんですね」
「ミネママきゅうごしてた。おさんぽたのしかった。
ミカとぼーろした、サクラコとマリーとこんにちわした、ヒナタきえた」
「大冒険だったみたいだね。」
「まったく、ミネ団長が心配しますよ。」
ナギサがわたしの隣に座って、ジュースをくれる。
ひとくち飲むと、オレンジジュースだった。おいしい。オレンジジュース好き。
クッキーもくれる。とってもおいしい。ぼーろも美味しいが、クッキーも美味しい。
セイアの耳を見ながら、ジュースとクッキーを楽しむ。
後ろではナギサの羽がわさわさしてる。
そんなのんびりとしていると、後ろでドアが爆発した。
「ご連絡ありがとうございます!スズラン、心配したのですよ!!」
爆発したドアの向こうにはミネママ、その後ろにはセリナママとハナエママ。
息をきらしながら駆け込んでくるミネママが私を抱き上げる。ナギサが頭を痛い痛いする。
「ドアの修理費用は…救護騎士団に請求をさせて頂きますね…」
- 20二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 20:41:32
>>6,>>7,組織をいくら改革しても、外れ値ってどうしてもいるからね。
まだ一人くらい、そういう子もいるかもなぁ、って。
だからこそ、単独犯でなおかつちょっとお粗末な手口にしてみた。
イメージに合わなかったらすまない
>>8,きっとスズランのEXはライダーキックなのかなあ、って。
>>9,いつか絶対言わせたいよね…フル詠唱救護も
>>10,承知、どんな知育玩具がいい?どんな事件起こしたい?
大抵の物ならミレニアムのせいにすれば作れると思うんだ
>>11,>>14,伝わったよ!たすかる正直自分でも何を消化したかもう記憶の彼方だった。すごくたすかる
>>12,誘拐すると、たぶん美食でも矯正局送りになっちゃう…
引き渡しの時にでも、ヒナとは会わせられるといいなって
>>13,スイーツ部はこれから!そろそろ大きくなって、チョコとか食べてもいい歳になるだろうから
そろそろ会わせて、いっしょにスイーツパーティーさせたいな、と。
というわけで3スレ目にもなったわけだが、みんなありがとうね。
みんなのおかげで毎日楽しく書けてる
イメージ的には2歳~3歳くらいなのかなぁって感じです。
ここから言葉を覚えたり、ちゃんと言葉に対して会話をしたりできるので
赤ちゃんってより、もう子供になるのかな?ってイメージ。
ので、対赤ちゃん向け概念は、スレ余ったら番外で差し込ませてもらうね
まあ、俺子育てエアプだから、このくらいの歳がどんな成長具合か知らんのだけども!!!
自分のそのころの記憶なんて残ってねえしな!
- 21二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 21:54:15
あらまぁスズランこんなに大きくなっちゃってぇ…一人でティーパーティーにも行けるなんて…ペチは…ペシは……
えっ?この石とチケット?スズラン(成長した姿)が実装されたときの貯金ペシけど… - 22二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 22:02:34
スズランがママ達の似顔絵描いてプレゼントしたらママ達泣いちゃいそう
- 23二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 22:06:11
お疲れ様です、いつも楽しく読ませていただいています…!
ミカとぽーろ…言い方かわいい - 24二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 22:14:55
でも子供って、出力が拙いだけで、内面は結構いろいろ考えてるよねってことを改めて思い知らされますね…
- 25二次元好きの匿名さん24/05/04(土) 22:39:59
割とすぐ眠くなる印象がある時期<3歳
- 26二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 01:29:38
子供に色々教えてるつもりで居たら子供から教わることもあるしな
- 27二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 08:23:25
あと二次成長前だから社会的な役割みたいなものを受容するにはまだ早い感じ
- 28二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 13:26:35
- 29二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 13:31:28
- 30二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 19:42:13
子育て日記:112日目 朝顔ハナエ
今日はスズランちゃんといっしょに、クッキーを焼きました。
スズランちゃんが一生懸命にこねて、作り上げたクッキー
焼きあがった天板を見ながら、少し作りすぎてしまったなあ、なんて思っていると
スズランちゃんが「みんなにあげる」と言うので、みんなに配ることにしました
――――――――――――
モモトークで皆さんに予定を確認すると大半から戻ってきた「今すぐ伺います」の連絡。
この人たちは、自分たちの仕事で忙しいだろうに、何をしているのだろう。
一番に来たのはナギサ様とセイア様。一番忙しいであろう人たちが一番に訪ねて来た。そしてそれと一緒にミカ様。
スズランちゃんがクッキーを手渡すと、代わりに見たこともないような高級そうな缶に入った茶葉を置いていった。
たぶん、これ一つでクッキーの材料が1年分は買えるのではないでしょうか
次に来たのはツルギ委員長。スズランちゃんからクッキーを受け取ると、不器用に丁寧なお礼を言った後、風となって消えた
そのあとにハスミさん達正義実行委員会の皆さん。ツルギ委員長のことを謝りながら訪ねてきた。
なぜか、ハスミさんには3袋も渡したスズランちゃんは、やはり…いや、何も言わないでおく
そしてシミコさんに引っ張られて、ウイさんがやってきました。
代わりに、と言ってたくさんの絵本の写本を置いていきました。
これは、絵本を渡したかったけど、タイミングがなかったのでは、と感じました。
最後にシスターフッドの皆様。
マリーさんとヒナタさんは無事に受け取れたものの
サクラコ様は、受け取れたものの、その後抱きつかれたあとに引き剝がそうとすると泣き出してしまい
いつもの如く、困った顔になっていました。
お昼休憩にと病院のお手伝いから帰ってきたミネ団長とセリナ先輩は、一番大きなクッキー。
受け取った瞬間に、ミネ団長は膝から崩れ落ちた。
セリナ先輩は、なぜか泣いていた。そしてスズランちゃんに絆創膏を貼られた。
- 31二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 19:42:28
さて、そんなこんなでお世話になった方々には配り終えたものの
それでも小分けにされたクッキーはまだいくつも残っている。
「すみません、怪我をしてしまいまして…」
「このくらい大したことないったら!」
「まあまあ。注意一瞬怪我一生だよ。」
「…言ってる意味わかんないんだけど。」
と、にぎにぎと入って来る4人組。確かこの人たちはスイーツ部の人たちだっただろうか。
金髪の、ヨシミさんが膝を擦りむいた様子で少し血が滲んでいた。
そこにてきぱきと駆け寄るスズランちゃん。私よりも素早い。というよりも気が付けばそこにいた。
ポーチから絆創膏を取り出して、手を振り上げる
傷口にそれを叩きつける直前で間一髪。なんとか私が抱き上げた。
「はい!じゃあ消毒しますね!
スゥちゃん、絆創膏は少し待ってね、消毒してから。」
「きゅうご!きゅうごする!」
私の腕の中でジタバタとするスズランちゃんとなんとか宥め、床に降ろすと
スイーツ部の皆さんは興味津々でスズランちゃんを見ていた
ヨシミさんを椅子に案内をして、傷口を消毒する間3人はスズランちゃんとお話をしているようだ
- 32二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 19:43:55
「かわいい救護騎士団の方ですね」
「生徒会がよく話してる子だよね。この前赤ちゃんって言ってなかったっけ。」
「すずらん!」
「うんうん、自己紹介できて偉い。飴でも食べる?」
と、飴の袋を取り出すピンク色の人、たしかナツさんだっただろうか。
飴の袋を受け取ったスズランちゃんだが、初めて見るそれを光に翳して不思議そうに眺めていた。
私は一度治療の手を止めて、声をかける。
「あの、飴ちゃんは誤飲の可能性があるのでまだだめなんです
スゥちゃん、それはお姉さんに返してあげてね」
「はい!あがと!」
素直にナツさんに飴玉を返すスズランちゃん。
その後ろからカズサさんがナツさんを叱った。
「ナツ、うかつに子供に食べ物あげちゃだめだよ
食べられる歳でも、アレルギーとかそういうのもあるんだから。」
「まあ、ナツちゃんにも悪意があったわけじゃないですから」
なんて会話を聞いているうちに、ヨシミさんの消毒が終わる。
さて、ここからはスズランちゃんのお仕事、取ってしまっては怒られる
「さ、スゥちゃん。出番ですよ」
- 33二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 19:44:10
私が呼びかけると、スズランちゃんの目が輝く。
ヨシミさんが座る椅子へと駆け寄ってきて、ポーチから絆創膏を取り出す。
一生懸命にぶきっちょな手元でシールをはがすとヨシミさんの傷口へと絆創膏を貼った。
今回は勢い控えめだ。とはいえ、傷には少し響くようで
「きゅうご、かんりょ!」
「いったぁい!なに!なんでそんな思いっきり貼るの!?」
とてもいいリアクションで飛び跳ねたヨシミさんの前でどやぁ、と自慢げな顔。
思い切り絆創膏を貼った時に、ミネ団長が褒めてしまったからそれ以来このスタイル
それでも案外好評で「次は怪我しないように気をつけます」と
ずいぶん深手を負う正義実行委員会の方は減ったように感じる。
「まあ…救護騎士団流、ですね!」
「これだから救護騎士団は!」
「治療をしてもらってその言い分はないんじゃない?」
くすくすとカズサさんが笑いながらスズランちゃんの頭を撫でる。
アイリさんとナツさんもそれにあわせて笑うと、ヨシミさんは立ち上がって怒った・
仲良しだからこそ起きるこの喧騒をまあ他に患者さんもいないしいいか、と見守っていると
スズランちゃんは両手にクッキーの袋を持って彼女たちに駆け寄る
「はい!」と手渡されたそのクッキーの袋をそれぞれ受け取ると不思議そうな顔で眺めている
「それ、今朝スゥちゃんと作ったんです。よかったら召し上がってください」
- 34二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 19:44:26
私がそう言ったときには、既にナツさんは袋を開けてパリパリもぐもぐ。
その目がなんだかキラキラとしているのは気のせいだろうか。
「君は天才だね。すごーく、美味しい。」
その感想に、それぞれ袋を開けてクッキーを食べ始める。
口々に返される、おいしい、という感想にスズランちゃんは嬉しいようで
ほっぺたに手を充てて、バタバタと足踏み。
これはなかなか、最高峰の喜びのリアクションだ。
それをしばらく眺めていると、なにやらテーブルの上の缶を手に取って私に駆け寄る。
先ほどナギサ様がお礼にと置いていった謎の高級茶葉だ
「ふふ、じゃあみんなでティータイムにしましょうか!
みなさんも、よかったらご一緒にどうですか?」
紅茶の箱を開けるとよい香りが部屋中に広がる。
やはり、これはとてつもない高級品なのだろう。
お湯を沸かして、部屋の隅に片しているテーブルと椅子を引っ張り出す。
そして、スズランちゃんのクッキーをお茶うけにみんなでティータイムを始めたところ
数分後にサクラコ様がこれまた見たことない丁寧な包装の卵ボーロを持ってやってきた。
さらに数分後、両手いっぱいに子供用のお菓子を提げたツルギ委員長がやってきた。
私が一緒にお茶でも、と提案したところ、快く参加をしてくださったが
なにやら、スイーツ部の皆さんは、それまでとはうってかわって、味を楽しむ余裕はないご様子。
確かに、この2人と共にするティータイムは、この変わりようを知らなければ気の毒だったかもしれない
- 35二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 20:06:02
>>21,いいかい、もしこれをヨンハPが見つけても実装されることはないんだ…
強いて言えば赤い方の石貯めないとスズランちゃんは引けないんだ…
>>22,クッキーで、泣きました。似顔絵は…心停止するかもしれません。
俺が絵が上手ければ、挿絵の一枚でも書けるんだけどね…
幼児の絵のエミュレーションはさすがに難しい…子供の見る世界の再現は無限の難易度だったわ…
>>23,読んでくれて嬉しい!とてもうれしい!
「ミカとぼーろした」はちょっと気に入ってたセリフだからさらに嬉しい!
>>24,子供と一緒にいると突如話とか行動が変わるように見えて
色々考えてみると、案外ちゃんとつながってたりするよね。
しかも数日越しに伏線回収のように行動つなげたりしてくるから、すごくいっぱい頭使ってるんだとこのGWで感じたわ…
>>25,わかる、すぐ寝る。まじですぐ寝る。さっきまで泣いてたと思ったら寝てる。
>>26,たしかに。このGWに実家で従妹の子供(5歳児)の面倒みてたんだけど
大人よりナチュラルに、偏見なく見てるから、子供の視点発想はすげえなあ、って感じたわ
>>27,あくまでこのSSは「子育てをする救護騎士団(とトリニティ生徒)」のお話なので
スズランちゃんがなにか主たる役割を得る事はないよ!強いて言えばエピローグくらいだよ!
自分で保守できないくせに、落ちたら終わるからね!
誰かが代替えスレ立ててくれても、SSは浮上しやすいスレでもないから俺が見つけられないかもだし
どうせなら最後まで書かせてもらえるととてもうれしいなあ、と
と、いうわけで今日はスイーツ部邂逅イベントでした。
書いてて気づいたんだけど、スイーツ部のグループ的バランスが良すぎるから
大きな問題や、転がる問題がすごく起こしにくい。ということに気付いたよ…
-ive a LIVEがああいう導入構成になったのにすごく納得した…
やっぱりそういう特性をきちんと理解した上で
流れ考えて話を作るシナリオライターさんって、すげえ。。。
あと、カズサが異様に湿気を含みたがるあにまん的キャラが、俺を蝕んでいる
ちなみに私はいま、ネタ切れ寸前です
- 36二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 20:49:11
ずっと思ってたんだけど、スズランちゃん
寒そうなマシロのスカートにどんな反応するのかな - 37二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 22:03:43
高いたまごボーロ、むしろ自分が食べたくなるね
- 38二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 23:03:54
スズランちゃんのイメージ的に2,3歳くらいとのことなので、どんな遊びをするのかなと思い勝手ながら調べました
屋内では粘土遊び(小麦粘土)折り紙 ボール遊びやダンス、おままごと
屋外では水遊び、シャボン玉、虫探しなどをするみたいです、特に虫探しは阿鼻叫喚になりそうですね! - 39二次元好きの匿名さん24/05/05(日) 23:56:27
スズランの悪意なき太らせがハスミを襲う
- 40二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 00:02:59
そろそろ歌とかなんとなくでも口ずさめるかな
ミカとかシスフの聖歌真似しようとしてたらかわいい気がする - 41二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 00:12:00
ハスミぽんぽんだから3つ何だペシね〜スゥちゃんのクッキーいっぱい食べれて羨ましいペシ
今日のログボでニ天井分溜まったペシ。
え…
嘘だ…
僕を騙そうとしているんだ…
だって!スゥちゃんのメモロビは
先生が預かって、ばんそーこー貼ってくれたあといっしょにベンチでボーロを食べる…そうだろ!?
なぁ、そうだよな!?
ファウスト「あはは…えっと…安易な語尾でのキャラ付けはやめたほうが良いですよ。ほら、今も崩れてる。」
…ファウスト。
「先生、目を覚ましてください。スゥちゃんは来ません。その石を渡してください。先生が使わないなら私がペロロ様に使います。」
私は…ワタシ…は…うわぁぁぁぁぁぁぁ - 42二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 08:04:56
そろそろ他学園と関わらせるのもいいかも?
- 43二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 08:12:35
- 44二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:30:35
子育て日記:120日目 鷲見セリナ
定期的にいっぱい運動させてあげないと
スズランちゃんが一人で出歩くようになりお散歩に振り回される毎日です。
体力だけならば、ヘタすると私達よりあるんじゃないかと思うこともある最近。
元気なのはいいことなのですが、元気すぎるのも困りもの、という感じです
――――――――――――
「スズラン、あまり遠くにいってはいけませんよ」
「はーい!」
団長が急ぎ足でスズランを追いかける。
学校内とはいえ、さすがに姿を見失うと焦るもので何かを見つけるたびに走っておいかけている。
とてとてかつかつと足音が響く廊下、周囲の生徒達はそれをニコニコと見守っている
団長がスズランに追いつくと、ぴたりと足を止めたスズラン。
「どうしたのですか」とスズランを覗き込む団長の隣で、目をぱちくり。
右、左、右、とあたりを見渡して、何かを探しているようだ。
そして何かを見つけたのか、フイとスズランの姿が消える。
「スズラン、どこに行ったのですかスズラン」
「またスゥちゃん消えちゃった…もう、どこいったんですかー!」
ミネ団長とハナエが周囲を見渡すように探す。
この瞬間移動にもなかなか慣れて来たものであるが、こんな技をどこで学んだのか。
二人は私の影響だ、と言うが、私自身はそんな特技を持っている自覚はない。
普通に移動して、普通にそこに到着しているだけのつもりなのだが、周囲にはどう見えているのだろうか
「ままー!みっけた!」
- 45二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:30:46
スズランが声を上げる。そちらを見ると、既に30mは離れている場所で何かを掲げている。
その手に握ったものはなんだか動いていそうだが、この距離からでは何かは分からない。
駆けてもどってくるスズランに、私とハナエもが駆け寄ると、その手に握ったものを私達に差し出した。
「ねずみさん!」
「わわ!スゥちゃん、きたない!ポイしなさい!」
「ねずみさんには病気がいっぱいついてるんですよ!」
尻尾を掴まれて元気よく暴れるネズミを掴んだまま、少し残念そうなスズランちゃん。
「せっかく捕まえたのに」と言うように上に掲げて困った顔をしている
そこに歩いておいついたミネ団長も、捨てるように言うのかと思いきや、なんだかミネ団長も神妙顔
「いえ。セリナ、ハナエ。確かにネズミは病原体を持っていますが
それを放置しすぎると感染症の原因となります。
最近、校内で多く見かけるようになっていましたので、何か対策をと思っていたのです」
団長はポケットからビニール袋を取り出すと、スズランはその中にネズミを入れる。
そしてポケットからウェットティッシュを取り出すとスズランの手を丁寧に拭き上げた。
「とはいえですよ!ミネ団長!」
「さすがにネズミさんを素手で捕まえるのはばっちいと思います!」
「過去には、それで一国を滅ぼすような感染症が起きたこともあるのですよ。
なのでこれは、学園を感染症から守る、立派な救護活動なのかもしれません。」
「ぎゅうご!」
- 46二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:31:00
自慢げなスズランの頭を撫でるミネ団長。
「よい救護でしたよ」と褒められて、どやどやと胸を張る。
この人にとっては、大抵のことは救護活動になるのではないかという曲論。
間違っていないのは分かるのだが、と少し頭を抱えていると
ミネ団長は小さなビニール袋をスズランに渡した。
「ですが、素手で触るのもあまりよろしくないのはその通りです。
捕まえるときはこうやって、袋を介して捕まえるのですよ」
手袋のように袋を被せたミネ団長だったが、その瞬間にはスズランの姿がまた、私たちの前から消えていた。
そして、袋を被せたその手には、3匹のネズミが掴まれている。
唖然とする私達に、また駆け寄ってくるので、追いかけたり逃げ回ったり大変なお散歩となりました
そして、捕まえたネズミですが最終的にはかなりの量になり
ミネ団長が「生徒会に報告をしましょう」とティーパーティーへと伺った結果
ナギサ様が引きつった顔をしながらスズランを褒めたせいか
しばらくそれがマイブームになったようで、お散歩に行くたびに袋をねだられ
そのたびに私とハナエはスズランが捕まえて来たネズミに怯えるお散歩となったのは少し死活問題でした。
しばらくして校内でネズミを見かける事がほんとうに稀になった後
次に捕まえてくる対象が虫となった後は、阿鼻叫喚だったことは言うまでもないことでしょう。
- 47二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:39:47
- 48二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:41:03
>>36,子供目線からはパンツ丸見えでめっちゃガン見されたり
寒い日は足に抱きつかれ利するのも、いいよね…いいよね…
>>37,ひと箱千円くらいするぼーろは、別物だったよ…
>>38,たすかる!虫取りじゃなくてネズミ捕りしてみた。元ネタが元ネタだからね!!!
おままごといいな、誰とさせようかな…誰とさせたら面白い事になるかな
>>39,悪意ないだけに、抵抗できないハスミいいよね…
>>40,お歌はやりたかったんだけど、文章ちからがたりねえ!歌を伝える手段がねえ!!!
>>41,新しいSS生えて来たwwwwそしてキャスト>>43が豪華wwww
>>42,他校は実は完走後におまけで差し込もうかと思ってたんだけど、
完結までにネタ切れするよりは差し込んでいくのもいいかもしれんね。。。
というわけで、次回「スズラン、シャーレに行く」の巻き
- 49二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:41:55
ネズミとGかぁ。たくましい
- 50二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 12:48:55
勢いでシマエナガくんが捕まらなくてよかった
- 51二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 13:21:16
なんか幼稚園でポケットに石と草と団子虫をいっぱい入れて帰ってきた子供みたい
- 52二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 18:28:40
…私は、実装されるされないはきっと、どうでもよかったんだ。
ただ、私はスズランへの愛情の伝え方を知らないで、不器用で、石という可視化された数字でしか愛を表すことを知らなかったんだ。
愛の扱いを理解した今は、ただ、ペシはスズランへの愛を言葉にするペシ。
子供はね、いろんなものに好奇心を持つからね、
もう少し幼かったら見つけてすぐ口に入れちゃったかもペシね。
ばっちいからちゃんと帰ったら手を洗って、それまでは顔とか触っちゃ駄目ペシよ。 - 53二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 18:30:10
きゅーご!(右手の中で蠢く黒くて固くてテカテカした生物)
- 54二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 18:46:21
デスモモイを片手に持ってクルクル回すスズラン
- 55二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 19:58:05
子育て日記:128日目 蒼森ミネ
今日は連邦生徒会に向かうことになっています。
というのも今、スズランには戸籍がないため、保育園や幼稚園、小学校など
スズランの成長速度からすぐに必要になると思われるその学校への入学ができないというわけなのです。
その登録のために、連邦生徒会へ登録へ向かうのですが、その立ち合いを先生にお願いした、というわけです
――――――――――――
ヘリコプターのなか、スズランは窓へべったりと顔をつけ目をキラキラとさせて外を見ていた。
見慣れたトリニティ学区の古い街並みを抜けて、大都市の上を飛ぶ。
スズランは見たことがない真新しい街並みに、ワクワクとしているようだった。
そのうち、その都市の中心部、いっそう高い建物のふもとのヘリポートへと高度を落とした。
ヘリポートへと着陸したヘリコプターから降りると、スズランは少し残念そうな顔をする。
しかし、そこに待っていた先生の顔を見ると、にっこりと笑う
「ぱぱ!」
"スズラン、久しぶり。ずいぶん大きくなったね。"
スズランを地面に降ろすと、先生のもとへと一目散に駆けてゆき足に抱きつくと、ぱっと笑った。
頭をぐりぐりと先生の足にこすり付け、愛情表現をする。
すると、先生の後ろにいた生徒達の表情が、驚き、焦り、様々な表情へと変わってゆく
「先生!?どういうことですか!?パパって!パパって呼ばれましたよ!」
「説明を求めます。事情が分からないままでは護衛任務に支障をきたします」
「なるほど、これが例の……私がママですよ。」
- 56二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 19:58:36
青髪の少女、何度か当番の時にお会いしたことがある。ミレニアムのユウカさん
あとはウサギ耳のヘッドセットをつけた子、SRTの生徒だろうか。
そして残りのもう一人はお会いしたことがないが、なぜバニーガールなのだろう。
"生徒のみんなは私の子供同然だからね。パパと呼ばれるのも仕方ないよ"
慌てないで、と抑える先生のあしもとで、スズランは目を輝かせる。
抱きついていた足を離れると、頭に手を充てて耳に見立てると「ぴょんぴょん!うさぎさん!」と真似をする
SRTの方ならばよいが、すこしバニーガールは子供には刺激的すぎないだろうか
――――――――――――
さて、そんなこんなであったが、シャーレを出るまでに大した問題は起きなった。
強いて言えば、トキさんと離れる時に、サクラコさんの時のように泣きじゃくった、という事くらいだ。
そこからは、車に乗り換えて連邦生徒会へと向かう。
エレベーターのドアが開くと、現連邦生徒会の暫定トップ、七神リン統括室首席行政官と岩櫃アユム調停室長の二人が待ち構えていた
"リンちゃん、久しぶり。"
「リンちゃんはやめてください。
そしてこんにちは、蒼森ミネさん。…そちらがスズランさんですか?」
「ごきげんよう。その通りです。七神統括室首席行政官」
「リンで構いません。はじめましてスズランさん。」
リンさんが私に手を繋がれたスズランに目線をあわせて挨拶する。
なんとなく嫌な予感がしているが、この呆けた顔で見ている時は、離れると泣いてしまうときだ。
スズランのお好みは美人タイプのようだ、というのはサクラコさんのおかげで理解している。
- 57二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 19:58:58
「りんちゃー!」
「リンちゃんでは…、まあ、リンちゃんで構いませんよ。」
"リンちゃん!"
「先生は違います。」
近づけられた顔に手を伸ばしペタペタと、形を確かめるように見ている。
「ほほー」と関心したような声を上げるスズラン
このクールな方は、離れようとしたらスズランが泣きだしたらどんなリアクションをするのだろう。
なんて考えていると、リンさんが立ち上がる。
するとスズランがそのすらりとした足にぺったりとくっついて泣きそうな顔。
予想通り、なリアクションに私は少し笑いそうになるが、場所が場所だけにスズランを制する。
「こら、スズラン。いけませんよ」
「なにか私、悪い事をしてしまいましたか?
確かに顔が怖いと言われることはありますが…ちょっと…泣かないで、泣かないでください…」
いまにも泣きそうな顔になってゆくスズランに、横に控えていたアユムさんがパタパタと駆け寄る。
そして、準備していました、とばかりにどこからともなく大きなペロペロキャンディーを取り出した。
「スズランちゃん、こんにちは~。はい、これはご挨拶の飴ちゃんです」
「ごきげんよー。ありがたます」
はい、と差し出されたペロペロキャンディーを受け取るとぴたり泣き止んだか、と思ったのだが
今度はアユムさんの顔を見て呆けている様子。
- 58二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 19:59:09
うふふ、とアユムさんが立ち上がる。
すると今度はアユムさんの足も巻き込むように抱きついて離さないスズラン。
二人が困って私に説明を求める顔をする
「すみません、この子美人さんが好きなようで、離れると泣いてしまうんですよ。」
「それはなんというか、照れますね…喜んでいいのでしょうか」
「でも、…困りましたね…離れないというわけにもいきませんし。」
困り顔の二人にむけて、だっこと腕を伸ばすスズラン。
それをリンさんが抱きかかえると、スズランはご満悦の様子。
しかし、どちらか片方でも離れるとすぐぐずり始めるので、ぴったりと肩を寄せて歩く
登録のために別室へと移動する中、モモカさんという方とすれ違う
「なに、二人の間に子供でもできたの~?」
「そんなわけがないでしょう」と返されからかわれ
そんなこんな、色々とやりとりをする中で、合流する生徒会の皆さん
堅苦しそうな連邦生徒会の皆さんも、こうしてみれば私達と変わりない。
そんな中を先生と並んで眺めているとヒマになってしまったのだろう
スズランが別のだっこ先を探して、先生へと手を伸ばす。
「ぱーぱ!」
「「「!?」」」
連邦生徒会の皆さんの目が一斉に、私と先生に向けられた。
- 59二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 19:59:23
――――――――――――
ほぼ1日をかけて、スズランの登録を終えた
まだ決めていなかった苗字や、育つ速度の速さゆえに年齢は空欄。
学校への入学が決まったときに、その成長にあわせた年齢を設定しようということになった。
ちょっと普通とは違う登録方法に、色々と手続きが嵩み、こんな時間になったわけだ。
予め、ティーパーティーに連絡をしておいたのだが
私達の頭の上をティーパーティーのヘリコプターが通り過ぎてゆく。
電車で帰ってもまだ間に合う時間だというのに、ナギサさんも過保護なものだ。
私達がシャーレに着いた頃、シャーレの前にはたくさんの生徒達が待ち構えていた。
車から降りた先生にとびかかる生徒達。先生はその中央で揉みくちゃにされる。
「パパってどういうことですか!?生徒に手を出したんですか!?」
とテレビでよく見るクロノス報道部の方々が先生に詰め寄る。
しかし、もはや暴動のようなその騒ぎに報道どころではない様子。
先生の手はあっちやこっちに引っ張られ、何十人もの人だかりに飲まれて消えた。
これは、堂々と出ていくとこの騒ぎに巻き込まれかねないな、と察する。
以前の私ならば、恥じる事や隠すことは何もない
なんて堂々正面突破、なんて考えていたのだろうが、胸の中で眠るスズランに目を落とす。
こんな騒ぎの中でも気持ち良さそうに眠るスズランを見て
私はそっと車を降りて、トリニティのヘリコプターへと忍び乗った。
そんな帰りのヘリコプターの中で、私のモモトークが音を鳴らす。
"置いてくなんで酷くない?ママ。"
- 60二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 20:05:40
- 61二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 20:52:41
パパは子のために盾となるんだ
団長がママは面白いよね - 62二次元好きの匿名さん24/05/06(月) 23:10:06
- 63二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 07:07:52
保守
- 64二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 09:36:34
追いついたぁ!
思ったけどミネ団長がスズランちゃんに広い世界を見せるために見学という形で他の学園を訪れるという形ならゲヘナにも自然に訪れられるんじゃ無いかな - 65二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 13:59:46
- 66二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 19:16:27
シマエナガ君は何でそこにいるのか誰もわからない
- 67二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 20:20:25
- 68二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:04:48
- 69二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:08:25
- 70二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:09:25
子育て日記:131日目 鷲見セリナ
スズランが風邪をひきました。
朝起きるとなんだかぽやんとした顔をしていました。
なんだかおかしいな、と額に手を当てると、熱があるようです。
昨日から降り続く雨、雨でも関係ないお散歩で体を冷やしたのでしょうか。
――――――――――――――――
発熱に気付く。これから授業だというのにどうしようか、と悩むが
ミネ団長は既に病院に連れて行く気のようで、傘はどこだとレインコートはどこだと慌ただしい。
ハナエもハナエで、戸棚をひっくり返しては団長の準備を手伝っているようだが
何一つとして役に立ちそうなものは出てこない。
その手にもった謎の古ぼけたさいころみたいな物体は、何に使うつもりなのだろう
「ミネ団長、まずは先生方と生徒会の方に連絡をしてから」
「セリナに任せます!」
「団長、少し落ち着いてください……」
「落ち着いていられるものですか!
スズランが救護を求めているのです!」
「きゅうごぉ!」
なんとか落ち着かせようとする私達を振り切ってレインコートを着込み始めるミネ団長
そこまで心配しなくとも、熱と少しの咳はあれどスズランはまだまだ元気そうだ。
大急ぎで病院に連れて行かずとも、ちゃんと連絡してからで十分そうだ。
どうしたものか、と悩んでいると廊下が慌ただしくなる。
「スズランちゃ…っ…さんはご無事ですか!?」
- 71二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:09:37
勢いよく開かれた扉の先には、パジャマ姿にナイトキャップ
片手に空っぽのティーカップ、片手にはお茶まみれのティーポットを持ったナギサ様
「お医者様は手配致しました!もう大丈夫ですからね!」
「なぎー、おはよぉ!」
これ以上なく慌てた様子のナギサ様、この人はこんなに慌てる事があったのか。
いつだって凛として、清廉としているあのナギサ様はどこへやら。
きっと信奉というのが正しいほどにナギサ様を慕っている生徒達が見たら、どう思うのだろうか。
いや、この大騒ぎようは、既に手遅れかもしれない。
「あら…?」
「だから大丈夫だと言っただろう。少し体調を崩したようだ、と。」
そして後ろから顔を覗かせてたのは、こちらはきちんと身支度をしたセイア様
きっとこの方がナギサ様に伝えたのだろう。
まったく、トリニティの行く先を言い当てるような不思議な力を
なんでこんな小さな小さな事件に使っているんだろうか。
「あなたが医者を手配した方がいい、なんて言うからではありませんか!」
「今日は雨だから病院に行くのも大変だろう、とは言ったんだけどね。
そのころ君は、もう既に部屋にいなかったのだがね」
やれやれ、と頭を抱えてため息をつくセイア様。
あの一件以降、ナギサ様も過保護は度を越している気がする。
- 72二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:09:54
ちょっとしだお出かけでも、車を用意します、ヘリを用意します。
挙句、見かけていませんかと聞くだけで、大捜索隊が編成されかけた事もある。
この人は、自分に子供ができたときには平静を保っていられるのだろうか
なんて考えてみるが、うちの団長も大差はなさそうだ。
「スズラン、もう大丈夫ですからね。」
「ええ、スズランさん、今にお医者さんが来ますよ。」
「君たちは、私の時よりも心配をしているね…」
「「当然でしょう!!」」
――――――――――――――
さて、お医者様が予想通りというか風邪と診断をして、咳止めシロップと粉薬を処方した。
先に少し朝ごはんを食べさせると、粉薬の口を切る。
おくすりゼリーを用意しようとしたものの、はやくはやくと薬を飲みたがるスズラン。
口の中にさらさらと流し込み、水を渡すとごくごく一気飲み。
「べぇ、まじゅい~!」
と言いながらもなんだか嬉しそうな顔。足をばたばたさせるのはご機嫌の証拠だ
咳止めを付属のコップに注ぐと、興味津々にその手元を覗き込む。
「はい、スズランちゃん。けほけほが止まるお薬ですよ」
「のんでいい?のんでいいの!?」
なんでこの子は、薬にこんなに喜ぶのだろうか
コップに手を添えて口に近づけると、ぐびっと一気飲み。
- 73二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:10:12
ハナエは「おくすり飲めてえらいですね~」と褒めているものの
スズランは「くはぁ~」と声を上げて、やっぱり足をバタバタさせていた。
なんなら、頭を撫でているハナエに「おいしいね!」なんて言っている。
私も小さいころに飲んだことがあるが、確かだいぶ癖のある味だったような思い出がある。
しばらくすると、薬が効いてきたのか、スズランは静かに眠りについた。
それからが大変で、離れようとしないミネ団長とハナエをなんとか引き剥がして授業に向かわせる。私は自主休講だ。
―――――――――――――――
放課後になると、ミネ団長とハナエが救護騎士団の部室へと駆け込んでくる。
実は昼休みにも同じ事があったのだが、スズランはそんな騒ぎも気にせずに寝息を立てていた。
なんとか病院の手伝いにいかなくて済むように言い訳をするハナエと
苦渋を濃縮したものを飲み干したような顔で決断するミネ団長を追い出すと
スズランは「いってらしゃい」とポヤポヤした頭で手を振っていた。
「こんにちは、スズランさんが風邪をひいたと伺いましたので…」
それと入れ替わりに入ってきたのはサクラコ様。マリーさんとヒナタさんがその後ろに控え
廊下の窓を見ると、シスター達が心配そうな顔でこちらを覗いていた。
ヒナタさんの手には小さなお鍋、そこからは少し甘いミルクの香り。
「こ…これは、ミルク粥です。食堂に行くのも大変でしょうから。」
「こちら軽食をつくってきましたのでセリナさんもちゃんと食べてください。
少しの間ですが、私達で面倒をみますので。」
食べ物の香りにくぅと鳴くおなか。
そういえば、昼休みにミネ団長たちが買ってきてくれた軽食にも手をつけていなかった。
「では少し、お言葉に甘えさせてください」
- 74二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:10:38
「さくらこ、おうた。おうたうたって。」
「お歌、ですか…賛美歌くらいしか知らないのですが…」
ベッドの横に座るサクラコ様の裾を引っ張って、自分の横に寝かせるスズラン。
はやくも病気のときの甘え方というのが板についてきたようだ。
サクラコ様の優しい歌声が部室へと満ちる。
それにあわせて、マリーさんが、ヒナタさんが、廊下のシスター達が歌う。
通りかかる生徒達も、礼拝の時に聴くその歌を口ずさむ。
やわらかく優しい歌声に、部室等がまるごと包まれてゆく。
その歌も静かに終わる頃には、スズランは寝息を立てていた。
「…あの、どうしましょう…スズランさんが…放してくださらなくて…」
あらあら、と助けに入ったマリーさんだったが、巻き添えのように反対の手でマリーさんの服を掴む
しばらく幸せそうに、二人に挟まれて眠ったスズランだった。
ようやくスズランが深い眠りにつき、二人を見送ったときに気付く
扉の横に大量に詰まれた花とフルーツ。そばに落ちた黒い羽根は正義実行委員会の生徒のものだろう
「この量…どうしましょう…」
そして翌々日、サクラコ様とマリーさんが風邪を引いたと連絡を受け
それらが痛む前にお裾分けに成功し、翌日にはすっかり元気になっていたスズランにより
救護対象となったのは、また別の機会にお話をしよう。
- 75二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:23:34
ミカが一番平静保ってそうなのなんでだろ
薬は飲み薬だと癖は強いけど美味しいと感じるやつもなくは無い気がする(ソースは俺)。粉薬は、うん…スズランちゃんは救護騎士団で育ったからかな… - 76二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:27:31
>>61:団長はいいママになる。なにせ団長だからな!!
>>62,>>65:あれ?これは続編はペシ先に任せていいやつ?ペシ先覚醒?
>>63:朝イチの保守たすかる。朝→夕に変わってるとすごい安心する
>>64:別の学校の生徒の主体のおはなしは、基本的には完走してからちょこっと書かせてもらおうかなって。
俺のエミュ力が足りなくて、別の学校の生徒との絡みが軒並み解像度低いのと
こっちで初見で会わせちゃうと、後々のシナリオ実装と
>>66:だよね…なんでシマエナガかもわからんのよね…いつ声帯実装されるのかな…シマエナガ君…
>>67,>>68,>>69:はじめてのおつかい、いいな…まだ正実の過保護話はできてないんよな…
概念消化していくよ!
少し寂しいけど、楽しいうちにエンディングに行かなきゃね
次回、スズランとおままごとを書こうかな…
誰とさせるかは何も考えてねえ!!
- 77二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:43:50
- 78二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 22:59:02
お風呂貯めながら、ちょこっと明日のプロット書こうと思ったら即レスついてた…
>>75:わかる。なんでかミカがそこらへん一番まともなのとてもわかる。
なんなら慌てるナギちゃん横目に「なーにやってんだか」って普段と逆転してそう
ちなみに今回ミカが来ないのは横の繋がりが薄そうで
ナギちゃんが伝えないと数的に噂が伝わるの遅いんじゃないかなって
>>77:ええんやで。そもそもこの概念も俺の生んだものじゃないっていう…
元スレ1の「誰か書いてくれ」ってお願いを俺が乗っ取っちゃっただけで
みんな好きに書いていいスレだと思ってる。ちゃんと1に書いとくべきだった…
違う世界線でもいいし、同じ世界線なら日記の空いてる間つかってくれてもいいとおもってるよ。
- 79二次元好きの匿名さん24/05/07(火) 23:09:12
そういえば元スレ1と別人だったペシね…
- 80二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 06:33:24
早めの保守
- 81二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 07:26:20
- 82二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:04:45
まるでそれは、1つの肖像画のような美しさがありました。
(スズランを寝かせるために横になりながら歌うサクラコ様を見た一般トリニティ生徒) - 83二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:12:39
このレスは削除されています
- 84二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:16:40
- 85二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 08:17:02
このレスは削除されています
- 86二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 13:52:59
ミカねえの誕生日を祝うスズランちゃんがいそう
- 87二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 14:12:58
スズランちゃん、たぶんゲヘナ差別とか絶対しないな
ハスミとアコがなんでなんで攻めにあって言葉に詰まっちゃうと、ヒナとナギサに助け船出されてちょっとずつトリニティとゲヘナの溝が消えていきそう。
そして、スズランちゃんに料理を振る舞いたいからフウカに料理を教えてもらうミカ…
………エデン条約締結できるなコレ……… - 88二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 18:48:57
もしスズランちゃんinゲヘナ編があるとしたら、イブキに初めての妹分が出来るって事になるな……
- 89二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 18:54:38
アコか……
アコとは関係ないんだけど、ちっちゃい子供が大きな犬のリードを持って、犬はちゃんと子供がこけないように様子見ながら散歩してる姿っていいよね
いや特にアコとは関係ない話なんだけど - 90二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 22:09:56
このレスは削除されています
- 91二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:33:23
子育て日記:142日目 朝顔ハナエ
先生から荷物が届きました。品名は"ミレニアムサイエンス製おままごとセット"
若干、嫌な予感がしながら開けてみると、普通の子供用玩具に見えました。
しかし、あまりいい予感がしないのは、気のせいでしょうか。
――――――――――――
荷物を広げると、予想外に本気の作りのおままごとセット。
キャリーバッグ大にまとめられていたはずなのに、パタパタと仕掛け絵本のように開いていくと
広げていくと小さなリビングダイニングのようになる
「おお~、すごいですね、さすがミレニアムサイエンスですね~」
「すごいねぇ…みれにあむ…すごいねえ」
小さなお部屋の範囲に入ると、スズランちゃんの私達お手製のトリニティ制服が、ちょっと大人びたセーターとエプロンに変わる。
手にはおたまとフライパン。つい今まで持ってなかったものが手に現れて、私もスズランも目を疑う。
どういった仕組みなのだろうか、と取扱説明書を見るが、何を書いているかさっぱり理解できない。
とりあえず書いてある通りに読むと"ホログラフィックの投影によるおままごと体験"だそうだ。
「先生、これに幾らかけたんでしょうね…」
「でもすごいですよ先輩!私の小さい頃にも欲しかったなあ~」
ウキウキとセットの中で料理を始めるスズラン。
包丁をつかって人参を切ったり、それを鍋で煮たりと楽しそうに遊び始める。
鍋をかき混ぜるときに羽根を上下にさせるのはミネ団長の癖と同じ
小さく左右に揺れているのはセリナ先輩の癖と同じ。
なんて楽しそうにおままごとセットで料理をするスズランを眺めていると部室に来訪者。
- 92二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:33:46
「すみません、軽いけがなのですが、治療をお願い致します。
あら?スズランさんはおままごとですか?」
部屋に入って来るハスミさんと正義実行委員会の皆さん
ツルギ委員長は怪我をしていない様子だが、おままごと、と聞いて一生懸命にスズランの方を覗いている
そんな顔が興味のある顔に見えたのか、スズランはツルギ委員長のもとにかけていくと
おままごとエリアに手を引いて戻る。
「つるぎー、おままごと!いっしょおままごとする!」
「…えっ、まって!あの…」
私はそれを治療しながら見守る。
そのエリアに踏み込んだ瞬間に服が投影されて、ツルギ委員長の鼻下に立派な髭がつき、服が男性用スーツに変わる
スズランがママで、ツルギ委員長がパパ役だろうか。
「つるぎね、ここすわって」
「はぃぃ…」
テーブルの前に連れていかれるツルギ委員長、この人押されると本当に弱いな
なんてちょっと最近気づいてしまった一面を眺めていると
鍋からお皿に何か、をよそおうとするが上手くいかない様子
さすがにそんなところまでは再現されないのかな、なんて見ていると
上手くいかない事にしびれをきらしたように、部屋の範囲から飛び出して
自分のポーチからおやつと、水筒を持っておままごとセットにもどってゆく。
「はい、つるぎ、いっしょにごはん!」
- 93二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:34:00
たじたじながらも、なんだか楽しそうなツルギ委員長に、他の委員達も少し朗ら顔。
そんな中に、治療を終えたハスミさんがツルギ委員長をからかいにいく。
「ふふ、ツルギ。今日は随分と大人しいですね。」
顔を紅くしてそむけるツルギさんだが、それを見ていたスズランがハスミさんも巻き込んだ。
「はしゅも!」と手を引くと、少しバランスを崩したのかハスミさんがセットに入りながら床に手をつく。
スズランの遊ぶエリアはやわらかいマットを引いてあるので怪我はしないと思うが
なんてちょっと心配になっていると、部屋中に笑いをこらえる声が充満する。
それもそのはず、ハスミさんの格好はどう見てもカバーオール型の乳児服。
ちょうどハイハイのポーズになってしまったのもあって、ヘッドドレスもおしゃぶりも様になっている。
自分の姿を認識し、周囲の笑いを我慢する空気を認識するも
スズランのキラキラした目線からは、どうにも逃げられないご様子
顔を真っ赤にしながら、とてもとてもか細い声で「ばぶ…」と呟いた。
「はしゅ、はしゅかわいいねえ…まってね!」
これまたどたどた、おままごとエリアから出ると戸棚へと向かう。
そこにはつい最近まで自分が使っていた哺乳瓶。
それをちょっとジャンプして手に取ると、冷蔵庫からジュースを一本取り出してこちらに駆け寄る
「入れて入れて」と催促するスズランだが、ハスミさんがこちらを見て無言でぶんぶんと首を横に振っている。
「これに入れればいいっすか?」
「あがと!」
絶対に気付いているはずのイチカさんは哺乳瓶を受け取るとそこにジュースを注ぐ
それをスズランに返すと、一目散にハスミさんのところへと駆けて戻った
- 94二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:34:14
「はしゅ、こっち。」
ハスミさんの目の前に座ると、ぽんぽんと膝を叩いてこっち、と誘導した。
苦虫をかみつぶす顔でスズランの膝枕に頭をのせると、スズランは容赦なく哺乳瓶を口に突っ込む。
そして自分がされてきたように「いいこね、いっぱいのんでね」と頭を撫でる
笑いを嚙み殺しながらそれを眺めるイチカさん、自分の治療を終えて後ろのマシロさんと変わりながら、限界近くの笑いをこらえていた
「くっ…ふふ…ハスミせん、ハスミ先輩…っ」
「ハスミ先輩…なんというか…」
なんとかそんな中、スズランの哺乳瓶から解放されたハスミさん
相変わらずスズランの膝の上で撫でられながらも、その声は冷徹に二人を呼び寄せる
「イチカ、こちらへ。とても羨んでいるようでしたので。
スズランさん、仲間にいれてあげてください。」
「いちかも!?あそんでくれる!?」
「……、はいっす」
呼ばれたイチカさんはおままごとセットの直前で足を止める。
ここまで、ママ、パパ、赤ちゃん、と来れば次は何が割り当てられるのだろうか。
ちょっと楽しみになりながら見ていると、次もハスミさんと同じ格好の赤ちゃんのようだ。
「ちょっとまっ…、なんで次も赤ちゃんなんすか!」
- 95二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:34:32
それを見て、スッとスズランの膝の上から起き上がるハスミさん。
無言、終始無言でスズランの膝の上に手を向ける。
「次はあなたの番ですよ」とその無言の圧力が語っている
「まじっすか…いや、嘘ですよね…先輩…?」
「イチカ、赤ちゃんは喋りません。」
「はい…」
イチカさんが寝ころぶと、スズランがニコニコと笑顔で近寄る。
怯えたように、身をかがめるイチカさんだったが、それもスズランにはお構いなし。
哺乳瓶を口に突っ込まれて頭を撫でられる。
むぐむぐ、と慣れない哺乳瓶を一生懸命に揺らすイチカさんをその隣でハスミさんが冷たい目で見ていた。
その奥、ツルギ委員長はいつもなら笑っているのかと思ったが、何気に役に入り込んでいるようで
なぜか腕を組んで、うんうんと頷いている。いや、ちょっと口元の笑いは隠せていない。
さすがに気の毒になって、私は救出に席を立つ。
「ほら、スゥちゃん。みなさんはお忙しいんですから、続きはママと遊びましょうね~」
私が一歩踏み込むと、自分の服が赤ちゃん用のカバーオールになっている事に気が付いた。
あ、これは…と周りを見ると、どうにも逃がしてくれそうにない3人の顔。
そして、次のターゲットを見定めたスズランがこちらに歩いて来ていた。
「ちょっと、スゥちゃん、遊ぶのはあとで…いやぁ~!!」
数日後、ミレニアムサイエンスから手紙とメモリが届いた。
・3人目以降が全て赤ちゃん衣装になるバグを修正しました
- 96二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:41:49
エンジニア部メンバー内でしかデバッグできなくて気付かなかったけどアリスあたりが使ってバグに気付いたのかな?
- 97二次元好きの匿名さん24/05/08(水) 23:49:39
草の草 ミレニアムはそういうことする
- 98二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 00:02:22
>>80,早起きお疲れ様です。ありがとね!
>>82,サクラコ様は何させても美人だからな。ハイレグレオタード着ても美人だ
>>84,お?増えるんか?書き手増えるんか?
>>86,たぶん拾われてきたのがミカの誕生日あと、というね…
みんなの誕生日やりたいけど、やりだすと少なくとも25人分というね!!
>>87,みんながもう少し分かり合えれば、そのきっかけさえあれば
エデン条約って事件ではなかったはずなんよね
こうやって少しずつ世界が変わっていくってなんかいいよね…
>>88,仲良くするやろなあ…ほほえましいよな…
>>89,そうだね!アコと犬は全然関係ないよね!
でもなんでだろうね、アコはとっても教育に悪い気がするよ!!!
>>96,すげえ!なんで裏設定バレたんだ…
その通り、3人で作ったから3人目以降のバグに気付かなかった、という裏話
なんでバグに気付いたか、までは詰めてなかった、オチの一言用だった…
>>97,なんなら、これヘタするともっと隠れた機能あるよね。
ヘタすると本当に料理できるようになる機能すらありそう
というわけで、書きたいものブレなければ
明日はちょこっと3人それぞれの話に戻ろうかなあ
先生とスズランちゃんと、の3人になってママ顔するそれぞれも書きたい
…3スレ目で、終えきれなかったら…ごめん…
- 99二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 00:07:17
- 100二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 00:08:15
ペシも書くから4行くぺし。いざともにゆかん
- 101二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 07:05:48
早めの保守っス
- 102二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 07:58:12
- 103二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 18:24:11
アコはエイミみたいな発熱体質なんだろうきっと
モロクの神秘持ちとか聞くし苦労しているよ多分 - 104二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 22:47:03
サクラコ様が哺乳瓶を加えなくてよかったというべきだろうか、見てみたい気もするけど
- 105二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:18:07
子育て日記:145日目 鷲見セリナ
今日から数日間、先生がトリニティに滞在するということで、少し生徒達が沸き立っています
何が目的なのかということまでは語られていないものの何やらテロリストがなんだ、というお話をしていました。
物騒なお話もあるものだな、と思っていると、ミネ団長は「救護を求める声がする」と
部室を飛び出していってしまいました。
―――――
ミネ団長が部室を飛び出してしばらく、スズランが「おさんぽー」といつものお願い。
部室をハナエに任せて、部室をあとにすると、秋風が体を撫でていきました
「さぶいねえ!」
「そうですね、少し肌寒くってきましたね」
先生が持ってきてくれた厚手のケープをスズランにかぶせる。
すぐに大きくなるスズランにあわせて、衣類を持ってきてくれる先生の支援はありがたい。
なんて先生のことを考えていると、少し嫌な予感がする。
「スズランちゃん、ちょっとだけだっこしてもいいですか?」
尋ねると、私に向けて両手を伸ばして抱っこの準備をするスズラン。
抱き上げると、その翼で私の肩を覆うように巻き付けた。
「セリママもあったかね!」
ニコニコするスズランのほっぺたに、自分のほっぺたを合わせる。
少し高い体温が伝わって、ぷにぷにと笑った。
さて、問題はこの嫌な予感。こういうときは、大抵その直感に従った方がよい。
嫌な予感に従って歩くと、そこには腰を押さえた先生が地面に突っ伏していた。
- 106二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:18:22
「ぱーぱ!」
「先生、何をしているんですか?」
"…腰が、ね?"
何やら先生の隣には自動販売機と段ボール箱。
飲み物を買おうとして、段ボール箱を降ろしたときに腰にダメージを負ったのだろうか。
先生に肩を貸してなんとか近くのベンチに横たえる。
「パパきゅうご?」
「そうですね、救護しないとですね。
これを腰…ここに貼ってあげてください。」
「はい!……きゅうごー!」
"ぐえっ!?"
ばしーん!と湿布薬が先生の腰に叩きつけられる。
そして腕組みからのドヤ顔。定番の救護完了の表情だ。
そんなスズランを褒めるとバッグからテーピングを取り出してなんとか固定を終えると
先生は腰を押さえながらよろよろと起き上がった。
「ぎっくり腰というわけではなさそうでよかったです。」
"助かったよ、セリナ。最近のデスクワーク続きが祟ったのかな?"
「あまり無理はしないでくださいね。」
- 107二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:18:38
先生の肩に手を添えると、先生が握っていた紙幣を渡される。
"何か買ってきてくれないかな、二人の分もね"と言ったその言葉にスズランは目を輝かせた。
そういえば誰もこだわっているわけではないが
自動販売機でジュースを買ったことはなかったな、なんて考える。
先生にお礼を言って、自動販売機に紙幣を入れると、光ったボタンを見てスズランは悩む。
「せりまま、あれなあに?」
「これは、コーヒーですね。スズランちゃんにはちょっと苦いかも…」
「あれは?」
「ココアですね、あまーいやつです。」
「ここあ!ここあのむ!」
「はい、じゃあココアにしましょうか。」
脇を抱きかかえると、スズランは指を伸ばした。
それをココアにあわせてぽちり、とボタンを押すと缶が下におちる。
「わ!」と声を上げるスズランを降ろすと、器用にカバーをあげて缶を取り出した。
最初に出会った頃は、ミルクを飲むのもやっとだったというのに
こうやって成長した姿を見ると、なんだか涙腺にくるものがある。
缶を「あちち」とお手玉する姿を見ながら、暖かいコーヒーとお茶を買う。
おつりを受け取って、先生のもとにもどると、先生は優しい顔でこちらを見ていた
- 108二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:18:52
「先生は、コーヒーでよかったですか?」
"うん、ありがとう。さすがセリナ。私の好みをわかってるね。"
「ふふ、何度も当番でお茶汲みしていますからね。ばっちりです。」
先生の隣に座りながらコーヒーを手渡す。
すぐに追いかけてきたスズランを膝に抱き上げようとするが
スズランが私と先生の間によいしょ、とベンチに自分でよじ登った。
どうだ!と言わんばかりの顔で、私と先生の顔を交互に見るスズラン。
その頭を撫でようとすると、先生と手が重なった。
"セリナは、いいお母さんになる……いや、もういいお母さんだね。"
「…なんだか、直接言われると照れちゃいますね」
「ままいいこ!ぱぱ、もっとほめて!」
自分が褒められたかのように喜ぶスズラン。
その言葉に、先生は私の頭を撫でその手がなんだかくすぐったい。
くすぐったさに思わず笑っていると、スズランが私の肩を撫でる
「せりまま、いいこねー」
"うん、セリナママは良い子だね。"
二人にしばらく褒められる。
なんだかだんだんと恥ずかしくなって、スズランの手元のココアを開けるふりをしてその手から逃れる。
自分から逃れたくせに、ちょっと寂しい気がするのは、わがままだろうか。
- 109二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:19:07
"スズランは成長したね。もうこんなに大きくなっちゃった。"
「はい、この子は賢いので、ほとんど手がかからなくなっちゃって…
ちょっとお転婆なところがあるので、それだけが心配ですけどね」
"それは…ミネとハナエの影響かな。"
「そうですね、あの二人は…ふふっ」
缶に口をつけて、くぴくぴとココアを飲むスズラン。
私の目線に気付くと、飲むのをやめて、翼をぴんと伸ばす。この癖はミネ団長と同じ
そしてにかっと笑う。この純粋な笑顔はハナエそっくりだし
二人を見てこうやって癖まで似ているとなると、やっぱり親子は血じゃないなぁ、と感じる。
二人に似ているところはあるのにな、と少し寂しく感じていると
ひゅう、と冷たい風が私たちの間を吹き抜ける。
「…もう、すっかり冬ですね」
"そうだね、少し寒いね"
私たちの言葉を聞き、スズランが羽を大きく広げて、先生と私の肩をその体よりも大きな翼で包み込む。
その翼でちょっと力強くぐい、と私と先生の肩を抱き寄せると、二人の体温が伝わってくる
「あったかねー」
"…ふふ、優しい所は、セリナ譲りだね。"
- 110二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:32:54
>>99,>>98:やめてもいいのよwww分かりやすいけどwww
よっしゃ>>84も合流することだし、4スレ目目指そうか!
きっと3人もいれば4スレ目も埋まるよな!!!
>>101:朝保守たすかる。通勤中に確認するとまじで心が救われる
>>102:同意。たぶん書いてない。きっと書いてないと思う。
>>103:あの横乳からは排熱の蒸気が出るんだ…きっと出るんだ…俺はそれでサウナ作るんだ…
>>104:サクラコ様はね、ほんとうに何をさせても美味しいんだ…
真面目やらせてもいい味だし、ギャグ展開もいい味出す。完成度が、たけえんだ…
ちょっとサクラコ様多用しすぎてる気がして、さすがに自重した。
できるだけ、みんなを公平に出したいからね…
(スイーツ部も出したいんだけど発想力が足りねえ…)
明日は、ミネ団長orハナエ+先生のパパママ回だよ!
どっちにしようかは決めてないし、どういう展開にするかも決めてないから
見たいシチュエーションあれば展開思いつくか次第だから約束はできないけど入れられたら入れるよ!
というか子育て日記を毎日書き始めて、もう一か月だということに気付いたよ…
毎日文章を書くなんて、仕事なら絶対やりたくないのに
みんなのおかげで楽しいんだなあ、と感じる。みんなありがとうね。
- 111二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:33:51
完全に夫婦で親子の会話
- 112二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:36:58
あと40日で日記が半年分になるのか
スズランがウイとかに文字をこっそり教えてもらってママ達にお手紙書いて三人が泣き崩れるシチュもあるねおそらく
三人がそれとなく探ろうとするけどスズランの頼みで正実とシスフも総出になって隠蔽してくるやつ - 113二次元好きの匿名さん24/05/09(木) 23:58:48
これはもはや夫婦では?最高だな!
- 114二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 07:30:47
- 115二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 07:51:43
- 116二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 14:11:24
翼パタパタは健康にいい
- 117二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 21:57:15
ハナエもママである事はきっと救護の成長に役立つ
- 118二次元好きの匿名さん24/05/10(金) 23:50:22
進捗駄目ペシ。
- 119二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 01:48:58
そういうときもある、進捗は
- 120二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 02:45:15
子育て日記:146日目 朝顔ハナエ
今日は先生が滞在しています。
小難しいことはよくわかりませんが、なんだか大変なようでした。
なので、今日は先生のところに訪ねるのはやめておこうかな、と散歩から部室に帰った時でした。
――――――――――――
部室に戻ると、ミネ団長とセリナ先輩からの書置き。
「街中で小競り合いが起き、負傷者が出たとのことですので、少し部室をあけます」
その横に添えられた応急キットから、きっと部室を訪ねて来た人への書置きだろう
先ほど私のモモトークにも同じ内容が来たので戻ってきたのだから。
「ごめんね、スゥちゃん。今日はちょっとおさんぽ短かったかな。」
「たのしかった!」
「よかった。ミネママとセリママが戻ってくるまで、テレビみよっか
あ、そういえばこの時間はモモフレンズがあってたはず」
「みる!ももふれみる!」
プレイマットの隣に置かれたテレビの前に私の手を引いて歩くスズラン。
テレビの前に正座をして、私がテレビをつけるのをお行儀よく待っている。
テレビをつけてチャンネルを変えると、ちょうど番組が終わろうとしているところだった。
『モモフレンズ体操、はじまるよー』
ずんちゃずんちゃと鳴り始めた陽気な音楽。
いかにも子供向け番組らしい、リズムを取りやすい曲はなんだか気分も踊り出す。
画面の中でそれぞれが好き好きに踊る不思議なダンスを踊るモモフレンズたちを見て
スズランはすっくと立ちあがると、真剣な顔で踊り始めた。
- 121二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 02:45:27
腕をぶんぶん、足をばたばたと踊るスズランを見ていると
つい私まで踊りたくなって、スズランの横で踊り始めると、こちらを見てにかっと笑う。
「はなままじょうずねー」
「スゥちゃんも上手!はいいちに、いちに!」
二人で一緒に好き好きに踊る。腕を振ったりお尻を振ったり。
でんでん!と終わりの拍子が鳴る頃にはもう夢中になってしまっていた。
ちょっとだけ息をきらした私達の後ろで拍手が起きる。
振り返ると、そこには先生がいて、ニコニコと私達を見ていた
「先生、いつからそこに!?」
"モモフレンズ体操が始まったくらいからかな"
いるなら言ってくれればいいのに、ちょっと恥ずかしくて熱くなる頬。
自分の頬をペチぺチ、冷ますように叩くとスズランはそれを真似する。
スズランと顔を見合わせると、どちらともなくふふふ、と笑い声が起きた。
「先生はどんな御用ですか?怪我されました?」
"腰のテーピングを仕替えてもらえると嬉しいかな"
ちらり、と覗かせた脇腹から見えるテーピング。
きっと昨日セリナ先輩が貼ってから、自分で貼りなおしたのだろう、不器用に張られたそれはだいぶ不格好に歪んでしまっている
それよりも、目の下の隈が少し気になるのは、何日も滞在するほどだけに、ハードワークなのだろう
- 122二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 02:45:37
「はい、準備しますね!そちらにうつ伏せで寝転がっててください!」
私が棚からテーピングを取り出していると、先生の隣にスズランが立って準備をする。
昨日、湿布を貼ったらしいので、それを待機しているのだろう。
別に今は湿布がいる急務ではないのだろうけど、ついでに準備するとしよう
湿布とテーピングを持って二人の横に立つとスズランがふんすふんすと自分の出番を待っている。
そこに湿布の裏面を剥がして渡すと、炸裂する救護団式応急処置
「てい!」
"お゛わっ!"
あまりの勢いに、面白い声を上げる先生を見ながら、私はテーピングを施す。
ペタペタとその背中に張り付けてゆくのをスズランは一生懸命に手を真似しながら見ていた。
「はい、終わりです!……先生、もう少しだけお時間ありますか?」
"うん、大丈夫だよ"
「じゃあマッサージをしてあげます!」
"助かるよ"と先生が言ったので、私は先生のシャツをおろして腕まくり
すると、スズランも同じように腕まくりをして準備した。
「いきますよ」
「きゅうご?」
- 123二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 02:45:49
「はい、腰がいたいいたいな人の救護です」
「する!ぱぱきゅうごする!」
"よろしくお願いします。"
先生の腰に手を添えると、ぐいぐいと押し込む。
凝り固まった硬い筋肉をもみほぐすように何度も何度も押していると
その隣でスズランが真似をして先生の背中を押していた。
"あぁ"と気持ち良さそうな声を上げる先生に調子が上がってきて、ついついその手に力が入る
「よーし、スゥちゃん協力技です!
ふみふみしてあげてください!」
「あい!」
スゥちゃんの脇に手を入れて持ちあげて、先生の腰に降ろすと
羽根をバサバサとバタつかせながら、先生の腰の上で足踏み。
スズランの立つ場所を変えながら「ぐりぐり~」「もみもみ~」と言うと
スズランはそれに従ってステップを変える
"ハナエもスズランも上手だね、痛みが消えてくよ"
「褒めたってなにも出ませんよ!よーしスゥちゃん…ってあれ?」
何分くらい経っただろうか、スズランの足踏みが弱まってきた。
疲れてしまったのかな、と顔を覗き込むと、うつらうつらと半分夢の中。
あらら、とベッドに横たえるとスズランは先生を少しおしのけて自分のスペースを作ってうずくまる。
- 124二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 02:46:02
「えへへ、スゥちゃんが寝ちゃいましたね…って、先生?」
同じく先生もおねむなようで、安らかに寝息をたてていた。
まったく、仕方がない、と私は手を止めるが、少しスズランが落ちないか心配。
シングルサイズのベッドには、大人と子供とはいえ少し手狭だろう。
私は少し考えて、隣のベッドを寄せてつけた。
これならば落ちる心配もないだろう。
くうくう、すうすう、すぴー、すかー。寝息の合唱を聞きながら、二人の寝顔を眺める。
そうだ、カーテンを閉めなきゃ、とベッド周りのカーテンを引き終えると
自分で動かしたいつもと違う場所のベッドにひっかかってマットにに尻もち。
起こしてしまったかな、と不安になったが二人は相変わらず夢の中
私もちょっとだけ、とごろんとすると、そこにはスズランの頭と先生の寝顔。
「…なんだか、恥ずかしいな」
なんて呟いてみても、誰も聞いてはいないのでもう少し身を寄せる
先生とスズランに掛け布団をかけ、自分もそこに潜り込むとそこは暖炉のような温かさ。
ぽかぽかとしたスズランの体温と羽毛は、私の眠気を誘う。
幸せな家庭って、こんなのなのかな
と想像していると、もうそこは夢の中だった。
- 125二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 03:06:17
>>111,>>113:セリナは正統派ヒロインが公称されてるからね!
>>112,うん、書くよ、もう書かざるをえなくなったよ。
だって、こんないい情景書かざるを得ないよね!!!!!!!!
>>114,朝保守たすかr……新…種…?
>>116,いいよね、羽とか耳とか感情出ちゃうのまじでいいよね
>>117,ハナエの明るさとか、純真無垢さってなんか救われるよね
>>115,>>118,>>119:大丈夫、俺がそれまでSSを繋ぐ。まかせろり。
俺は思いつきで書いちゃうけど、きっと、ちゃんと推敲する人ほど文章って難しいよね…
推敲してねえから誤字脱字多いんだよ、ってのは…はい、ごめんなさい。
はい、遅くなりましたごめんなさい。
今日はハナエママと先生パパ編でした。
帰り着くまでどっち書くか決めてなくて、webルーレットによってハナエ編になりました。
ハナエ書くときに毎回思うのが
どうやって手術しようとするのを避けるか、がとっても難しいなって…
そして、どうやってその技術を継承するタイミングを作るかもちょっと悩ましい…
パパママ編、残すところ先生パパ×ミネママ編
ミネ団長のメモロビ的なしっとり感もいいしドタバタ劇ってのも捨てがたい
どうしようかな…どうしようかな…
私事ですが、このためにキーボードを新調しました。
約6年使い潰したパンタグラフキーボードから
メカニカルキーボードになって、文明の進化ってすげえな、って感じてます
でも、今まで邪魔にならないところにいたインサートキーが復活して
やっぱこれいらなくね?と感じる今日この頃です。
- 126二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 06:42:54
- 127二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 10:53:36
キーボード変えると使いやすいよねわかる
- 128二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 18:33:45
お疲れ様です!もう146日目…いつのまにかこんなに
経ってたんですね…
やはり先生✕スズランは健康に良い - 129二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:07:46
かわいいなぁ(小並感)
- 130二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:22:33
このレスは削除されています
- 131二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:23:17
スズランの成長に合わせてトリニティ不良の数も減っていけばいいな
- 132二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:23:22
- 133二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:07:36
子育て日記:147日目 蒼森ミネ
トリニティ内部がばたばたとする中で、私はのんびりと過ごしていました。
というのも、今回は対外的なものということで、ナギサさんやセイアさんがお忙しいようで
私達救護騎士団の出番はあまりなさそうな雰囲気です。
大きな揉め事にも発展する様子はなさそうなので、私はスズランと遊んですごしました。
――――――――――――
医療品の買い出しを終えて街を歩いていると、おもちゃ屋さんの前で神妙な顔をしている先生がいた。
何をしているのかな、と覗いてみると先生のところへと駆けていくスズラン。
「ぱぱー」
"や、スズラン。"
スズランに気付いて周囲を見渡して、私のことを見つけると小さく手を振る先生。
速足でスズランに追いつくと、先生がスズランのことを抱き上げた
「先生、腰はもう大丈夫なんですか?」
"昨日二人にマッサージをしてもらってからびっくりだよ"
ぐいぐいと腰を回して見せる先生、もうすっかり良くなったようで、警戒に上半身ごとスズランを回す
それが楽しいのか、スズランはきゃっきゃと笑いながら先生の頭にしがみつく。
「先生は何をしていらしたのですか?」
"スズランがよろこぶ玩具が何かないかなって。"
「おもちゃ、おもちゃかってくれるの!?」
- 134二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:07:53
スズランが目を輝かせると、先生はちょっと嬉しそうに笑う。
"うん、何か欲しいものある?"との答えにキラキラとした目で店の中を眺めた。
何か欲しいものがあったのかな、とその答えを待っていると、スズランはにっこりと笑って答える
「えとね、パパとおさんぽ!」
"そっか!じゃあお散歩しようか"
スズランの答えに先生はこちらをちらり、それに頷くと先生は歩き出した。
ゆけゆけ!とばかりに道の先を指さすスズランに、ショーケースに視線を残す先生
そんな先生の方が、少しおもちゃ屋さんに後ろ髪を引かれている気がするのは気のせいだろうか。
「先生は、お時間はよろしいのですか?」
"うん、あらかた仕事は終わったからね。"
"ミネは、今日はスズランの遊び相手?"
「はい、二人が部室に残ってくれているので、すこしお出かけでも、と思いまして。」
街を眺めながらゆっくりと歩く。特別な事もないこんな日常も悪くはない。
先生がスズランを降ろし、スズランの右手には先生、左手には私の手
まるで夫婦のようなお散歩に、私は少しだけ先生に肩を寄せると、先生がこちらを見た
"そう言えばミネ、足りない物とかない?"
「はいっ!?…えっとあの…そうですね、お洋服がそろそろ合わないかなと…」
少し慌ててしまいながらも、なんとか思いついたことを言うと
先生はよし、買いに行こう!と歩みを変える
- 135二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:08:25
たどり着いたのはこのへんで一番大きな洋服屋さん。
紳士服から婦人服、子供服までなんでも売っている洋服屋さんに入る。
"さ、どんな服がいいかな"
子供服売り場につくと、スズランの目が輝く。
色とりどりの服を眺めながら「かわいー」と口ずさむ。
"これなんて似合うんじゃないかな"と先生が体に当てると、袖を持ってポーズを決める。
次々とあわせられる服に、モデルさんのように色々なポーズをとる。
「ふふ、似合ってますよ」
「いえい!」
私にVサインを返すスズラン。
楽しそうに色々な服を試すスズランと、それを片端からかごに入れる先生。
「先生!?いくらなんでも買い過ぎでは!?」
"全部似合ってるから…"
「また会計の子に怒られますよ!
子供の服なんてすぐに合わなくなるんですから、適量でいいんです!」
先生がちょっと困った顔で笑う。それが愛嬌に見えるのだから不思議だ。
まったく、この先生の浪費癖には困ったものだ。
先生と結婚したら、こんなことに悩まされる日が来るのだろうか、なんて考えてしまう
- 136二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:08:38
「これ!」
先生とそんなやりとりをしていると、スズランがなにかを見つけたようで
ハンガーにかかった服を指さして、ぴょんぴょんと飛び跳ねる。
何を見つけたのだろうか、とスズランの手元の服を手に取ってみると
それはメディカルウェアのようなデザインをしたダブルボタンのワンピース。
"うん、きっとよく似合うね"
「これがいい!ままたちとおなじ!」
"そうだね、これにしようね"
先生が同じ服の大きさ違いをいくつもかごに詰め込んでいく
次々とかごのなかに入れられるその服を、足踏みをバタバタと喜んでみせる。
「うー!」と声をあげて喜ぶスズランに、それに似合う上着もかごに入れる
「いいの!?ぱぱいいの!?」
私の顔と先生の顔を交互に見るスズラン。
あまりの喜びように、さすがに先生を止めるわけにもいかず頷くと
先生とスズランは揃ってご満悦顔をした。
まったく、困ったものだなんて思いながらレジに向かい、清算を済ませると
その紙袋を両手でぎゅっと胸に抱いて、先生の顔を見上げて言う
「ありがとざます!」
"うん、スズランが喜んでくれると、私もとてもうれしいよ!"
- 137二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:08:50
私もお礼を言おう、と口を開こうとした瞬間に外から大きな爆発音
その直後から悲鳴も混ざり始める街の声に私は仕舞ってあった銃を取り出す。
"あー、来ちゃったか…"
なにか訳知り顔の先生は困った顔でため息。
その隣で、スズランは一度荷物を置いて、ポーチをがさごそ。
そこから手榴弾を取り出すと、準備完了という顔でこちらを見ている
「そうですね、スズラン。
大爆発のあとです。救護を求めている人も、救護しなければならない人もいるでしょう」
私は背中を向けてスズランがおぶさるのを待つ。
ぴょんと私の背中に抱きついて、翼に足をかけておぶさる準備完了。
ウェストポーチを安全帯のように背中にかけると、スズランは私の肩をペシぺシ準備完了だ。
「先生、ご指示を。」
"うん、でも危ないと思ったらすぐに引くんだよ"
耳には先生から渡されたインカム。
爆発音の聞こえた方向へと駆けだすと、先生の声がそこから聞こえる
"相手は4人組、既に正義実行委員会がこちらに向かっているから、足止めを頼むね"
「はい!」
大通りへと出ると、黒煙の上がる店。最近できた話題のちょっと高級なカフェだったはずだ。
そこには銃を構えた4人組、この方たちがこの騒動の犯人らしい
- 138二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:09:39
「まったく、こんな質で最高級などと、食材への冒涜ですわ!」
リーダー格と思わしきゲヘナの生徒が何かに憤慨をしながら瓦礫の上に立つ。
そのままどこかに行こうとしているのか、私はその前に立ちふさがる
「何があったかは知りませんが、救護が!必要なようですね!」
「きゅうご!ごー!」
スズランの掛け声と共に私は駆けだす。
まずは跳躍と共に、スズランが手榴弾を投げ込むと地上で混乱が巻き起こる
4人が「なにこれ!?」と混乱をする真ん中目掛けて着地し1人、2人と散弾を打ち込む。
小さな体躯の1人はダウン、巻き角の2人目は後ずさり。
3人目を盾で殴りつけて吹き飛ばすとスナイパーライフルが宙を舞う
それをしっかりと掴んだスズランが見よう見まねに銃を構え4人目に発砲すると
握力の足りないスズランの手からそのライフルは吹き飛んでいく。
上手くいかなかったのが不満だったのか「むー」と声を上げるスズランだが
- 139二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:12:08
「ギヒヒヒヒ、よくやったあぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
そこに飛び込んでくるツルギ委員長。その後ろにはマシロさんスコープが光る。
そこからものの数秒で4人組は制圧された。
正義実行委員会達による私達を完璧に避けた弾幕が4人を薙ぎ払うと
逃げる経路をわかっているかのようにシスターフッドが道を塞ぐように現れる。
逃走経路を塞がれた4人が逃げ込んだのは中央の広場、それを確認した途端に4人を榴弾が滅多打ち。
インカムでは先生の指示がつぶさに飛んではいたものの
いつの間にこんな連携ができるようになったのやら、と呆けていると、ヘッドセットと自分の耳の二重に先生の声が聞こえる
"さすが、ミネだね。スズランもすごかったよ"
私の背中でしたり顔のスズランの頭を先生が撫でる
しばらく撫でられていると満足したのか、その手を両手で掴むとスズランは撫でる手を私の上に動かした。
「ままもほめて!」
私の頭に動かされた先生の手が私を撫でる
撫でられるなんて何年振りだろうか、その照れを隠すように、私は少し大きく声を張り上げた。
「そうでしょう、救護の魂を持つ、私達の自慢の愛し子ですから!」
- 140二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:21:36
>>126,朝保守たすかる!もうペロだかペシだかわかんなくなってきたwww
>>127,マジでびっくりした…これが最高って思ってたキーボードよりよくてすごくびっくりした…
>>127,おつあり!いつも読んでくれててありがとうね!
最初は救護騎士団を立てるための脇役のつもりだったスズランちゃんも
なんか今ではちゃんとキャラになってきちゃったよ
>>129,ハナエはあんまりネタにされることがないキャラだけど
動かしてみるとすごいかわいい動きしてくれるんよね…
>>131,もしこの物語が正史な世界線があればスズランちゃんがトリニティに入学する頃には
いろんな意味でトリニティ学区が変わってそうだよね
>>132,ペロ先とペシ先は別人らしい。らしいんだけど、俺もわからなくなってきた
はい、ということで3日にわたったパパ先生×ママ救護騎士団のソロ話終わり
ちょっとミネ団長だけ、次につなげるために長くなっちゃった…
そして、次回ちょこっとゲヘナと邂逅編。
ひなちゃと誰かくらいには合わせようかなーと思ってる。
どっちかっていうと、救護騎士団が育てた子供がゲヘナ生徒に合うとどうなるの?
ってのの回答に近いかもしれない。
そして、スズランにも銃を持たせる日が、近いのかもしれない
ただ、別に戦闘させるつもりもないので別に銃持たせる意味はあんまりない。
- 141二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:55:37
スゥちゃんライフルなんて撃って肩大丈夫ペシ?
キヴォトスの人間だから平気…そうペシか…
ペシはペロ先とは別ペシ。
でもやっぱごっちゃにはなりそうペシね。ペシが「あれこれ私がかいた?」ってなっているくらいだし。
お泊り会SS、進捗は9割ペシ、
明日には出したいペシ。 - 142二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:59:24
ごっちゃになるペロか。なら、私は普通に戻るペロ
よし戻った - 143二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 00:07:04
ごめんペシ。戻ってほしかったわけじゃないんだペシ
文面だと伝わらないね。 - 144二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 00:39:01
- 145二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 00:48:15
ごめん、SSとその後のレス以外あんまり書き込まないようにしてるんだけど
これだけは書き込ませてくれ
ハナエ、誕生日おめでとう!!
>>144,俺もただ笑ってただけなので、お好きにどうぞ!
別に規約違反でもマナー違反でもないんだから好きにしていいと思う
- 146二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 04:28:47
- 147二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 13:24:56
まだ3時間ほど余裕があるけど保守ペロ
- 148二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 15:02:09
- 149二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 21:11:06
- 150二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 21:35:35
スカルマンを見て真面目に生きることの尊さを知ってほしい…⎛ಲළ൭⎞ は裏技しか使わんからな
- 151二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 23:05:24
子育て日記:148日目 鷲見セリナ
機能のテロリストの引き渡し、ということで今日はゲヘナの生徒が来ているようです。
朝からゲヘナの生徒達を学園の色々なところで見かけます
角や羽、尻尾に興味津々なようで、スズランは目を輝かせて見ていました
―――――――――――――
日課のお散歩の途中、ゲヘナの生徒の一団と出会う。小さな体に立派な羽を先頭に据えた集団
風紀の腕章をつけた彼女たちは、エデン条約の時に会った風紀委員会の方々だ。
「…この子は。」
「どうしましたヒナ委員長。…あら、この子は迷子でしょうか?」
遠目に見ていたはずなのに、いつの間にか風紀委員会の彼女たちの目前に立っているスズラン。
慌てて駆け寄ったその時には、既に膝を折って目線を降ろしたヒナさんに抱きついていた。
「すみません、ご迷惑を…」
「あなたの子なの?ずいぶんと人懐っこい子なのね」
ヒナさんに頭をぐりぐりと押し付けているスズランはだいぶご満悦の様子。
確かに、小柄な方だが涼し気な目元はスズラン好みの美人顔。
そんな小さな体に対して大きな羽根は、ぴこぴこと動いているあたり、割と嫌ではないのかもしれない。
事情を説明すると、少し悲し気な顔をして頭を撫でてくれるヒナさん。
そんな後ろから顔を覗かせるのは、銀髪褐色の少女
「委員長、ずいぶんと懐かれたね。」
「これは喜んでいいのかしら。」
- 152二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 23:05:46
声に反応し、後ろを覗き込んだスズラン。
銀髪の後ろで揺れる尻尾を見て「おぉ!」という顔で目を輝かせる。
「ん?尻尾か?…ああ、トリニティの生徒には無いからな」
スズランの目の前に尻尾を差し出すと、器用にくねくねと揺らして見せる。
スズランに捕まえられないように右に左に、フラフラくねくねと逃げる尻尾にもう夢中なようだ。
しばらく追いかけても捕まえられないようで、スズランは立ち尽くす。
これは、となんとかスズランを捕まえようとしたのだが
手を伸ばした瞬間にはスズランは消え、次の瞬間にはイオリさんの尻尾を捕まえていた。
「ひゃあ!」
「からかいすぎるからですよ、イオリ。
えっと、スズランさんでしたね、放してあげてください。」
「チナツ、たすけてくれ!」
はぁ、とため息を一つ、チナツさんが尻尾を掴んだスズランを抱きかかえる。
少しだけ不満げな顔をしてるスズランは、チナツさんの胸に抱えられて揺らされると
ようやくその尻尾の先を離した。
「それにしても、一瞬で捕まえましたね…
いくらイオリが迂闊とはいえ、私も一瞬見失いました。」
行政官、たしかアコさんが、チナツさんに抱えられたスズランを覗き込む。
ずい、と近づかれたことに驚いたのか、スズランは少し不満顔。
自分の顔を覗き込むアコさんの横面に向けて、べしんと平手打ちをかました。
- 153二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 23:05:56
「え、なんでビンタされたんですか!?」
「そりゃアコちゃんが無遠慮だからでしょ。」
「無遠慮って、迂闊者には言われたくないですね!」
日常の空気が流れる場面、エデン条約の締結の際には考えられなかった空気
そんな空気感にのんびりとしていると
廊下の向こうから歩いて来る一人の人影
それを見つけたスズランの一言で、その空気は凍り付く
「ぱぱー!」
"や。スズラン。風紀委員会のみんなも、探しちゃったよ。"
「パパ!?、先生パパってどういうこと!?」
"まあ色々あってね"
「いろいろってなんですか、説明をしてください!」
「……」
先生が風紀委員会の人たちに囲まれて詰め寄られる。
ミネ団長がシャーレに出向いた時にも大変なことになっていたと聞いたがこんな様子だったのだろうか。
いや、アコさんに胸倉をつかまれ、イオリさんに右肩、チナツさんに左肩、前から右から左から揺らされて
ヒナ委員長は魂が抜けたかのように立ち尽くしている、こんな惨状までではなかったんじゃなかろうか
- 154二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 23:12:11
>>146,>>149:一応、既にスズランちゃんはビッグブラザーさん推しだねえ。
ただ、モモフレンズシリーズはたぶん好きだと思う
というかミネ団長がたぶん色々と買い与えてる気はする
公言するきっかけ、なかなか難しいよね…どう展開しようかな…
>>147,語尾つけることにしたのねw保守助かる
>>148,確か前スレあたりからじわじわと人格捕食されてたよw
>>150,モモフレンズの話の詳細って本編中どこかにあったっけ?外部コンテンツ?
実はモモフレ系コンテンツあんまり記憶に残ってないんだよな…
すまねえ。今日は体調が思わしくないので短めで終わる
明日はこの続きを進めていこうと思う
万魔を出すかどうかがちょっと悩ましい所
- 155二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 23:27:27
- 156二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 02:14:32
デレデレになる便利屋68が見てみたいっすね
まぁ、ちょっとしたネタ落としとでも思ってくださいっす - 157二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 06:21:17
x公式でモモフレレースの配信があってな…そこでウェーブキャットは尺取虫だったし⎛ಲළ൭⎞ はレース嵐だったんだ
- 158二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 12:16:09
スゥちゃんは美人系の顔が好き……サオリも美人顔だから懐かれたのかな?
- 159二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 13:03:33
「おとまり!」
セリナとハナエは病院の手伝いで不在のスズランと二人での昼食後、
ウイさん達から頂いた絵本を読んでいたときのことでした
『きつねさんは言いました。
「うさぎさん、お泊り会をしようよ」
「面白そうだね。もちろんいいよ。なんだかわくわくしてきたな」
「うさぎさんのおうちに行ってもいいかい?」
「もちろんいいよ。じゃあ私はあなたのおふとんの準備をしなきゃね」
「じゃあぼくはおやつをもっていくよ。とびきりのクッキーをまっていてね」
約束をした二人はそれぞれ準備を始めました。』
「みねまま、おとまりって?」
「そうですね…いつもスズランはここで寝ていますよね。ここじゃない場所…パパのお家とかにいってパパと一緒に寝たりおしゃべりすることです」 - 160二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 13:07:02
「おとまり!ぱぱ!する!」
「パパじゃなくてもお泊りはお泊りですよ?」
「ぱぱ!」
やってしまった。先生を例にしたせいでその気になってしまった
「…パパとお泊りしたいんですか?」
「うん!」
こうも息巻いて返事をされてはそのお願いを無碍にできません
どうにかお泊り会ができないものかと先生に電話をかけることに。
「📞カクカクシカジカ……ということで先生、スズランが先生とお泊り会をしたいと…大丈夫でしょうか」
”もちろん!いつにする?”
「ありがとうございます。先生のご都合の良い日に合わせます」
”んー…いつがいいかな…”
「ぱぱ!ぱぱ」
電話相手が先生だとわかっているのでしょう。スズランは両手を出して自分にも話させて、と訴えてきたその声が先生にも聞こえたようで
”スズランいる?ちょっと変わってくれない?”
「わかりました。」 - 161二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 13:08:31
「はいスズラン、パパとの電話ですよ」
「ぱぱ、こんちゃ」
”こんにちは。スズラン、いつお泊り会したい?”
「すぐ!」
”そっかすぐかー”
「ぱぱとおしゃべり、くっきーする」
”じゃあパパはおふとん用意しないとね。”
「やくそく!」
”そうだね、ぱぱとの約束だ。”
”みねままに変わってくれる?”
キャッキャと喜ぶスズランからスマホを返される
”今日にしよっか!そっちは大丈夫?”
「は、はい、大丈夫です。というか先生こそ大丈夫なのですか?忙しいようでしたら後日でも…」
「きょお!」
”…ということだしね、私もスズランに会う口実ができて嬉しいよ。そのためなら仕事は絶対終わらせるよ” - 162二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 13:10:29
”何人で来る?”
トントン拍子に話が進む。人数、誰と行くべきでしょう。多すぎても困らせてしまう。ナギサさんも来たがるだろうけれど…ここは控えていただこう。
「スズランと私とセリナとハナエ…ですかね」
”わかったよ。私の家で…と言ってもシャーレの居住区だけどね、待ってるよ”
「夕方頃に伺います、それでは。」
先生との通話を切り、これからすべきことを考える。
まずは二人に連絡を。ちょうど病院の手伝いが終わった頃でしょう
「もしもし、セリナですか、ミネです。ハナエも一緒ですか。」
「セリナです。一緒にいますよ」
「そうですか。少しスズランにかわりますね」
きっと二人は何事だろうかと不思議がっているだろう - 163二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 13:11:43
「スズラン、ハナエママとセリナママにパパとの約束をはなしてください」
スズランにスマホを渡す
「きょお、ぱぱのとこで、お泊り会!」
「誰とですか?」
「みねままと、せりなままと、はなえまま!」
「よく言えました。」
スズランの頭をなでて褒めながらスマホを返してもらう
「ということです。セリナ、ハナエ、私はスズランとお土産のクッキーづくりをするのでお泊り会に必要そうなものの買い出しをお願いします。クッキーの材料はあるので大丈夫です。」
「わかりました」
「夕方頃に出発するのでそれまでに帰ってきてください、では。」
「さてスズラン、パパにおふとんを準備していただくので何かお礼のプレゼントを用意しなくてはなりません」
「くっきー!」
「そうですね。きつねさんとおなじクッキーを焼きましょう」
前にこの子がクッキーを焼いたときはハナエとだったろうか
この子と、というか私自身が久しぶりにクッキーを焼く気がする - 164二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 13:15:41
ひとまず準備編ということでここまでにするペシ
残りは推敲してから明日にでも上げるペシ
文才のなさはご勘弁を - 165二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 14:58:42
これはいいものだ、そっかお泊りかいいな
- 166二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 19:08:07
やっと追いついた…良い概念だ…
- 167二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 22:13:54
とびきりのクッキーができるといいな
- 168二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:05:01
なんとか場が落ち着いて、みんなで生徒会室へと向かう。
なんで私達も?という疑問もあるが先生の"ミネもそこにいるはずだよ"
という一言に、スズランが「ミネママのとこ行く!」と言い出したのでなんとなくついていくことにした。
生徒会室の扉が開けられると、ミネ団長の前に正座してなにやら怒られている4人組
美食研究会、というゲヘナの部活の生徒とのことだが、その隣には頭を下げている生徒が一人。
なんでこの人だけ正座させられてないのだろう、という疑問は置いておくにしても
正座している4人の面持ちから見るに、既にだいぶ絞られた後の様子。
"美食研のみんな、こってりしぼられてるね。"
「そうですね、気の毒になるくらいには…」
私達が入り口で足を止める中、風紀委員会の生徒達は進んでいく。
それに気づいたのか、ミネ団長の後ろで呆れ顔だったナギサ様が会釈をすると
風紀委員会のヒナ委員長も足を止めて頭を下げる
「迷惑をお掛けしたわ。この4人の処罰についてはそちらに一任する。
その執行についてはゲヘナ風紀委員会の側で実施するわ。」
「はい、処罰については例によって、反省文と完成までの禁固でお願い致します。
もう何度目か分かりませんからね、厳しめに。」
「そんな!明日は新装開店のレストランを予約しているんですのよ!?」
口を開いた瞬間にため息ひとつ、ヒナ委員長が銃を構えて胴体へと一発打ち抜いた。
マシンガンの1発とはいえ、あの大口径ではかなりのダメージのようで気を失うリーダーの人
あわあわと慌てるエプロンの生徒を覗いて、他のメンバーは黙りこくった。
- 169二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:05:12
そんな時に、私達の後ろで盛大な音を上げてドアが開く。
「キキキキ!トリニティなんぞにうちの生徒を好きにさせるわけにはいかないな!」
「マコト、あなた面倒なことは風紀委員会でやれ
と言っておいて、遅れてご登場とはどういう風の吹き回しかしら。」
「外交の場だぞ、風紀委員会の好きにさせてなるものか。」
私達を押しのけて前へと出ようとするマコトさん
その途中でスズランを目線に捉えると、不敵に笑う。
「これがトリニティで可愛がられているという雛鳥か。うちのイブキの方がかわいいな。
情報通りトリニティらしくもない、白でも黒でもない変な色の羽根をしている。」
どけ、と高圧的に言い放ちつつ自分が避けて前に歩み出る。
少しムッとしたようにスズランがポーチの中を漁りかけるが、慌てて私はその手を止める。
その目にはじんわりと涙が浮かんでいるあたり、悔しかったのかもしれない。
なんと言葉をかけようか、頭を撫でながら言葉を選んでいると、さらに後ろに続く元気な声
「マコト先輩!そんな事言っちゃだめなんだよ!
しかも乱暴に押しのけるなんて、悪い子なんだよ!」
「イブキ!?違うんだ、変な色とは言ったが…
それは事実としてだな…他の生徒と違う珍しい色だと…」
「とっても綺麗な模様をしているのに!」
「ああ!違うんだイブキ!」
- 170二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:05:32
なんとか釈明をしようとしているマコトさんだが、イブキちゃんは既に聞いていない。
スズランの肩を抱いて、泣き出しそうなスズランの頭と翼を撫でている。
「とっても綺麗な模様だよ!」
それでもやはり悔しいようで、マコトさんを睨み唇を噛んでいるスズラン。
マコトさんを睨んでいるのはスズランだけではないようで
ティーパーティーの方々どころか、ヒナ委員長をはじめとする風紀委員会の皆さん
スズランの隣にいるイブキさんまで、四面楚歌の様相。
その中でも、ミネ団長は既に"救護の証明"のトリガーに指を掛け、臨戦態勢だ。
「マコト議長、あなたはこの方たちよりも救護の必要性があるようですね。」
「マコト先輩、さいてー!
いこ!マコト先輩の言うことなんて聞かなくていいからね」
イブキさんに手を引かれて、生徒会室を後にするスズラン。
私達がその部屋を背にすると「イブキィ!」と呼び止めようとする声と
その直後に散弾とマシンガンの銃声が一発ずつ聞こえた。
―――――――――
イブキちゃんがスズランを連れて入ったのは客室。
トリニティの生徒が普段はいる事のないその部屋は、高級な家具に囲まれている。
そんな中、子供用の区画のようにマットが引かれたスペース。
トリニティではあまり見ない色合いやデザインのそれは、ゲヘナから持ち込まれたものだろう。
- 171二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:06:02
その一角にスズランを案内するイブキちゃん。
そこに二人並んで座ると、まだ感情が抑えきれないスズランの背中を撫でる。
「あなたのお名前は?」
「スズラン…」
「スズランちゃんだね。イブキはね、イブキっていうの!
マコト先輩が悪い事言っちゃったけど、気にしなくていいんだからね!」
「私からも、マコト先輩に変わって謝罪します。
悪気があったわけではないのです。言葉を選べないだけ人なだけで。」
イブキちゃんと一緒に出て来た赤髪の小さな生徒
どうやらこちらも万魔殿の生徒のようだが、マコトさんとは毛色が違う。
いや、マコトさんが異色、と言った方が正しいのかもしれない。
「イロハ先輩、髪の毛のブラシかして!」
「はい、どうするのですか?」
「こうするの!」
イロハさんからブラシを受け取ると、スズランの羽根にブラシをかけ始めたイブキちゃん。
怒りで毛羽立ったその翼が整えられて、落ち着きを取り戻すにつれてスズランの顔も少しずつ穏やかな顔に変わってゆく。
「いぶき、あがと…」
「ううん、マコト先輩がごめんね。」
- 172二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:06:12
「いーよ…」
イブキさんがブラシを動かす手を止めると、はらりと一枚の羽根が床に落ちる。
二人がそれを認識すると、イブキちゃんがそれを手に取った。
「ねえねえ、スズランちゃん、この羽根もらってもいい?」
「あげる…」
「えっとね、じゃあ私はスズランちゃんにこれあげる~!」
自分の帽子から大きなリボンを取り外し、スズランの頭につけるイブキちゃん。
それを手で触って確認すると、スズランはようやく笑顔になって「あがと!」と言葉を返す。
私は少し振り返る。
なんでこんなにシンプルな言葉をスズランにかけてあげられなかったのだろう。
なんでわざわざ言葉を選ぼうとしてしまったのだろう。
貴方の羽根はとっても素敵できれいだよ、と言ってあげればよかったのに
よほど、私達よりも、子供の方が正しい行動を取れているのかもしれないな
なんて仲良く遊び始める二人を見ながら考えていた。
余談だが、万魔殿のマコト先輩はその夜、謝罪に現れた。
顔も服もボロボロの状態で、よほど手ひどく扱われたのだろうが
治療をされていないあたり、ミネ団長はよほどお怒りだったのだろう。
そして何よりも、心に癒え切らない傷を負っていたようだったのは
イブキちゃんの仕業だったのかもしれない。
- 173二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 00:17:29
>>155,164:お気遣い感謝する。そして乙!続き待ってる!!!!
>>156:すまねえ、たぶん便利屋まではだいぶ道筋が遠い…
順だって合わせようとすると、ゲヘナ学区かアビドス学区に行かせた上で
そこでひと悶着に出合わせなきゃならんから…
入れるとすると前置きを省ける余談のとこになると思う…
>>157:Xやってないから知らなかった…公式垢があるのは知ってたけど
そっちでも新ネタが投下される事あるのか…ちょっと見て見る!
>>158:ご名答!アリスクはヒヨリ以外クール綺麗系だからすぐ懐いた、ってなわけです!
実はサクラコ様でギャン泣きする以降ずっと決めてたことだから気付いてもらえたことが嬉しい
>>166:ほんといい概念だよね。元スレ1に感謝してる…
正直、ここまで書けるネタが出ると思ってなかったけど
書いてるうちにトリニティの生徒達の動きがかわいい、もっと読みたい、から書いてる…
筆者も増えたから、もちょっと読めると思うのでお付き合い頂けるとうれしい!
はい、ということでゲヘナ邂逅編
というかイブキと仲良くさせたい編でした
俺は実はゲヘナ箱推しなんだが、マコトはほんとバカな事させたくて仕方ないんだよな…
ついうっかりとか、ちょっと勢い付きすぎたーとか、
そういうのがとってもかわいいと思うんだよな…
それでイブキに嫌われちゃって後悔するとこで一番輝くと思うんだよ…
ゲヘナバカマコトに影響され過ぎてるかもしれないが
悪意があるわけじゃないんだ…解釈違いがあったらすまない…
…あれ、これもしかしてマコトからゲヘナ旅行チケット贈って貰えば
ゲヘナ編もちょっと書けるか…?でもマコトがそんな殊勝な事するか…?
- 174二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:14:24
このレスは削除されています
- 175二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:14:52
- 176二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:23:47
このレスは削除されています
- 177二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:27:22
安定のマコトで安心した
- 178二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:29:50
初対面でグイグイくる娘は苦手っぽい?
- 179二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 01:30:06
スズランちゃんの羽根が変な色だなんてゲヘナのツノ付きは節穴じゃんね
- 180二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 08:51:51
スズランはホラーは大丈夫なのだろうか?
保守ッと - 181二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 08:57:03
スズランちゃんとイブキちゃんとヒナ委員長ちゃんのロリ3人で仲良くやって欲しいペロね
- 182二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 10:24:11
イブキが駄々をこねればゲヘナ修学旅行に行けそう
- 183二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 11:29:55
バカマコトはバカやってないと駄目ペシよね
色の話も侮辱とかの意味はなくて、角付きを嫌うような奴らがスズランを嫌わないこと、あるいはその色自体への疑問を口にしただけなんだろうね
いやまぁ言い方を考えないあたりホントにバカマコトペシ - 184二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 18:55:31
某反応集から参りましたが、実に素晴らしい概念
子育てとそれを通しての子供の成長というのは尊いものですな……。
スズランちゃんもすくすくと育ってるし、次スレ以降ももっと覚えていく姿が見れるんだろうなぁ。
サクラコ様の「わっぴー」を何かの感動詩として解釈して使うようになるだとか、
アズサがふとこぼした「ばにたす」をなぜか「虚しくても諦めるな」的な意味で誤って覚えたりとか
(頭文字の発音がVではなくBだったりするとなおそれっぽいかも?)
ということで僭越ながらアイディア提供を。
これからも可愛らしいスズランちゃんと騎士団ママたちの奮闘に期待させていただきます。
それでは……わっぴ~! - 185二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 22:47:27
おいつけたしせっかくだから保守
この概念本当に好き
トリニティのお偉いさんが揃いも揃って親バカになってておもろい - 186二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 22:47:31
やあ、ペシ先だよ
追加したいシーンができたので今日はパスするペシ。
あと今日の1で200行きそうだから続きは次スレにしようと思うよ - 187二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:31:51
子育て日記:145日目 朝顔ハナエ
最近、スズランちゃんも自分でできることも増え、言語化も上手くできるようになってきました
そのおかげで、少しの間なら一人でお留守番できたり、一人でお出掛けもできるようになりました。
でも、最近様子がおかしかったのを見逃してしまっていたのは、慣れによるものだったのかもしれません
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ちょっとした用事で部室を空けていたところから、部室に戻る
ミネ団長とセリナ先輩も、そんなに遅くはならないはずだが
スズランが心配だということで、私だけ先に部室に戻ってきたのだ。
「スゥちゃんただいまー」
部屋のドアを開くといつもの場所にスズランがいない。
少し慌てながら部屋の中を見回すと、部屋の隅にスズランが座っているのが見えた。
「スゥちゃん、そんな部屋の隅で何をしてるんですか~?」
私はスゥちゃんのもとへと歩み寄ると、そこはゴミ箱の前
その中には、見慣れた羽根が山のように積み重なっていた
「なにしてるんですか!?」
「いらない…」
自分の羽根を抜いてはゴミ箱に放りこんでゆくスズラン
その手を掴んで止めるが、既にその羽根は所々無くなってしまっていた。
スズランの足元には貰った羽根を挟んだ本。
そのページは開かれたまま、床に放られていた。
「いらないって…」
- 188二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:32:06
そういえば、最近ゲヘナの生徒会長に変な色の羽根、と言われたのだと聞いた
その後はゲヘナの生徒と仲良く遊んでいたと聞いてはいたから
気にしていないものだと思い込んでいた
「困りましたね…」
既にゴミ箱いっぱいに溜まってしまっているその羽根を見ながら私はスズランを抱き寄せる
私に抱き寄せられたことで少し安心をしたのか足元にあった本を指さして拾うように頼む。
それを自分の膝の上に乗せると、1ページずつ本を捲ってゆく。
「まっしろ、きれい。…きれい。まっくろ、きれい。おっきい、きれい…。」
1ページに1枚、押し花のように綴じられた羽根。
何枚も、何ページにも及んで、辞書のような厚さになっているそれは
白い羽根、黒い羽根、それぞれを丁寧に綴じたその本の最後のページには
ミネ団長の羽根とスズランの羽根が並ぶ
「みねままのはね、きれい。……へんなの」
「私にはとってもきれいな羽に見えるんですけど…、うーん…難しいですねぇ…」
なんと説明すればよいのか、私にはない羽根の事を私が上手く説明できるのだろうか。
荒れてしまった羽根に手を滑らせるが、私には何かをしてあげる事はできない。
みんなと自分の違いなんて、きっと成長していくにつれて受け入れる事なのだろう
私だってきっと悩んだことだし、乗り越えたことなのに
私はその解決方法を持ち合わせてはいない。
お母さん代わりなんて、もう慣れたと思っていたのに。
やっぱり、子供を育てるのは難しいものだ
- 189二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:32:34
私がスズランをあやしながら困っていると、ミネ団長と
「あら、そんな部屋の隅でどうしたのですか?」
「ミネ団長、セリナ先輩…それが…」
事情を説明すると、二人も悩んだ顔をする。
きっと同じようにどう説明するべきかを考えているのだろう。
セリナ先輩は考えながらも、スズランの翼を確認する。
ちらり、と覗き込むと無理に羽根を抜いたのが悪かったのか、少しだけ血が出ていた。
それを消毒しながら苦しそうな顔をしているのは、きっとあの場に連れて行った責任を感じているのだろう
「スズラン、あなたは自分の羽根がいらないのですね。」
「いらない…」
「そうですか、では私の羽根もいりません。
私の羽根だって、白でも黒でもない、変な色の羽根ですから。」
ミネ団長は自分の羽根を掴み毟る。そしてゴミ箱に積み重なったスズランの羽根に重ねるようにして捨てる。
それを驚いた顔で見ていたスズランだったが慌てて私の手から飛び出してまた羽根を掴もうとする手を止める。
ぎゅっと精一杯の力を込められたその手は縋るようにミネ団長の手を握っていた。
「お揃いにしようと思ったのになぜ止めるのですか?」
「やだ!みねままのはねきれい!」
「そうですね、私もスズランの羽根が綺麗だと思っていますよ。おなじですね。」
- 190二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:32:46
釈然としない顔のスズランを覗き込むミネ団長
穏やかな顔で、諭すように言葉を選びながら口にする
「変だとか変ではないとか、誰かと同じだと気にする必要はないのです」
スズランがわかったような、わからないような顔をする
まだやはり、話が少し難しすぎたのかもしれない
とはいえ、これ以上簡単に示すことができるのだろうか。
私が悩んでいると、不意に部室のドアが開いた。
そこから顔を覗かせたのはサクラコ様。そのウィンプルにはスズランの羽根が差し込まれている。
「お邪魔致します。…あれ、そんなところでどうされたのですか?」
「ここにもスズランちゃんの羽が綺麗だとおもってる人がいましたよ」
セリナ先輩がサクラコ様の手を引いてこちらへと駆け寄る。
つんつんと、そのウィンプルに差し込まれた羽根を指さすと、その言葉に照れたように顔を伏せるスズラン。
サクラコ様は状況が呑み込めていないようで、困惑しながらも肯定する
「はい、スズランさんの羽根は綺麗ですよ。
こうして頂いた羽根を飾っているくらいです。」
少し羽根に触れながら、そういうサクラコ様も捨てられている羽根に気付いたようで
少し察しながらゴミ箱から一枚の羽根を取り上げた
「スズランさん、この羽根を頂いてもいいですか?
シスターの子達も、これを羨ましがっていたので、分けてあげようかと。」
- 191二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:32:59
うん、とうなずくスズラン。
すると、サクラコ様はゴミ箱の中から羽をひと救い取り上げた。
それでもまだゴミ箱の中には何枚もの羽根が捨てられている。
それを見て私は思い立った。
「そうです!このまま羽根を捨てちゃうのはもったいない気がしませんか?」
私は棚の中から接着剤とヘアピンの箱を取り出す
そして、ゴミ箱の中から羽を一枚取り出して、ヘアピンと羽根を接着する。
ふーふーと息を吹きかけて、接着剤を乾かすと、自分の髪にぱちんと挟んだ。
「ほら!これでスゥちゃんとお揃い!」
「ハナエ、私にも貸してください」
セリナ先輩にヘアピンと接着剤を渡すと、同じように接着剤でヘアピンをくっつけて、それを自分の胸ポケットへと挟む。
スズランに見せると、ちょっと自慢げな顔をする
「私には羽根は一枚しかないですから。
これで、少しスズランちゃんと同じになりましたね。」
「あの、私にもヘアピンを分けてもらってもよいですか?
きっとシスターの皆さんも、ピンにしてあげると喜ぶと思うので。」
そうして、みんなで羽根のヘアピンをつくる。
そして、部室を訪ねて来た人の中にも欲しがる人が現れて一つ、また一つと作るうちに
ゴミ箱の中の羽根はほとんどなくなってしまった。
「ね?スゥちゃんの羽はこんなにも素敵なんです」
- 192二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:33:10
スズランは目に涙を貯める。
でもこれはきっと悲しい涙ではない、それをその表情が物語っていた
そうして私達の穏やかな時間が戻ってくるのだろう
と思っていたのだが、廊下からはけたたましい足音がいくつかこちらへと駆け寄って来る。
「こちらで、スズランさんの羽根飾りを配っていると聞いたのですが!」
「まだ…あるのなら…私にも、ひとつくれないか」
慌てたように駆けこんで来たナギサ様、その後ろには走り着かれてくたくたなセイア様
その二人だけかな、なんて思っていると、その後ろからさらになだれ込んで来たのはツルギ委員長
何かを話せるような息遣いではないが、目的といえばこれだろう
「あの…私にも作り方を教えてくださると…」
覗き込んできたのはハナコさん。きっと以前に受け取ったのだろう翼を一枚手に持っていた。
その後ろからは補習授業の面々、同じように手には羽根を一枚ずつ握っていた。
「あの、まだ…残っていたら一つ分けて頂きたいのですが…
あれ、サクラコ様もいらしてたのですか?」
その後ろからはマリーさんが顔を覗かせている
この様子では、すぐに足りなくなってしまいそうだ、とみんなが笑う
あと何枚あったかな、と数えているとスズランがそこにもう一枚羽を足す
また抜いてしまったのだろう、でも、その顔はとても嬉しそうな笑顔をしていた
それからしばらくの間、羽のある子は自分の羽根で作った羽根飾りをプレゼントしたり
羽根のない子は、誰かの羽根を自分の持ち物に飾るのがしばらく流行したのは言うまでもない。
その中でも、いろんな人たちが亜麻色の不思議な模様の羽根飾りを着けていた。
- 193二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:41:18
- 194二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:44:48
子供って大人が考えてる以上に思い悩むことがあるからなぁ……
- 195二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:45:46
ハナエももう立派なママだな
- 196二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:48:53
マコトは少し刺激が強すぎたか
キヴォトスでも有数の劇物だしな子育ても難しい - 197二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:51:02
次スレたてたよ!
【SSスレ】ここだけ救護騎士団の子育て奮闘記 Part4|あにまん掲示板トリニティ付近に捨てられて衰弱していた赤ん坊を拾ってしまったセリナ周辺状況のきな臭さから救護騎士団で世話をすることを決める団長以降救護騎士団の出動時、背中に赤ん坊がおんぶされている姿が目撃されるように…bbs.animanch.com>>175:そうか、その手があるか…
その手なら余談部分にでも本編中でも差し込めそうだなあ
>>177:解釈あってるみたいでよかった。
個人的にはマコトには今のところ唯一無二のこのキャラ貫いてほしいんだよな
>>178:苦手だねえ、というかその苦手は「宇沢は初見で嫌われて欲しい」という概念により生まれた…
子供ってけっこうグイグイ来られると引いちゃうみたいだし、そんなイメージ
モチーフともなんか似合ってるかなーと思ってそうしてみた
>>179:はい。これがあの場にミカを出さなかった理由です
たぶん、ミカがいたらヘタすると大戦争を起こします、ってな理由で呼ばなかった
>>180:保守あり!なんとなくなんだけど、大丈夫な気がする。
でも怖いがなんだかはわからないけど、ホラー映画見た後はママたちに囲まれて寝たがる気がする
>>181:ココナちゃんとも仲良くしてほしいよな…
>>182:イブキはゲヘナにて最強。マジで最強だから困る…強引に話持っていけるな…
>>183:そそ、純粋に「あーこいつの羽根珍しい色だなー」くらいにしか考えてないと思う
>>184:へー、まとめられてるのかー
と思って見に行ったら予想以上に丁寧にまとめられててびっくりした…
こんなことなら、誤字脱字に気を付けて丁寧に書いておけばよかったよ…
>>185:読んでくれて嬉しい。トリニティ勢、みんないいとこ育ちだから
全員過保護&親ばかしそう、ということでこんな構図になってます
>>186:お気遣い助かる。
書き込む前にペシ先が書いたら次スレ立てて書こうかなーと思ってたけど
ちょうどゲヘナ編からの山を終えられて助かる
- 198二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:51:54
ゲヘナのツノ付きの言うことなんて気にする必要ないじゃんね☆
- 199二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:52:13
- 200二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 23:53:05
周囲との差、それは個性かあるいは逸脱か。
どちらにせよ子供にとってそれはデリケートなところであり
それを”変”と言われるのは毒と等しいペシ
この>>1…子育ての解像度が高いペシ…