──噛みなよ、先生

  • 1二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:41:46

    外にはキヴォトスの日常と喧騒がいつもの様に広がっている。そんな音が聞こえる。

    でも今、この場においてだけ、非日常が私の眼の前に広がって。


    違う。私も。その要因なんだから。



    私はといえば先生が普段使いしている椅子へ、背もたれに身を預ける様に深く腰掛けて足を組み。

    左腕はひじ掛けに置き、頬を支える。

    右腕は、正面へ伸ばして。掌を目いっぱい広げて。その下へ傅く、──の元へ差し伸ばす。


    普段なら慌ててしまう自分の感情を必死に取り繕って、ノベルゲームのスチルのシーンみたく。気分は気取った吸血鬼のお姫様。あるいは、すっごいお金持ちのお嬢様、みたいな。



  • 2二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:44:21

    あれ?吸血鬼なら噛むのは私の方?……まあいいや、深くは考えない。ともかく。そういう、クールなキャラクター。それを脳裏に思い描いてなぞる。

    なんでこうなったんだっけ。
    思い返すように咥内で舌を回せば、僅かに残るチョコの甘さとほのかに香る鉄のような匂い。

    そうだった。元はといえば。先生の手からお菓子を貰った時、私が先生の指を思いっきり噛んじゃって。
    それで血が出ちゃったから。お詫びに、私の指も噛んで良いよって言ったんだった。こういうのはフェアにいかないとね!
    なんて言ってみたりはしたものの。

    でもただ手を差し出すのはなんだか気恥ずかしくて、だから気取って大仰に、ゲームのワンシーンの真似なんかしてみたりし──。

    回す思考が、強制的に中断する。差し込まれたのは、生暖かくて、湿ってる、熱。
    自分と違う体温が、差し出したままの右手、その人差し指を包む。

    先生が、私の指を、咥えてる。

    やっぱり目に映る景色って大事だ。
    私だってちょっとは大人っぽいというか、そういうゲームだって遊ぶし。逆にうまく文章に起こせないなあ、なんて悩んだりもする。
    でも、そんな悩みなんて吹き飛ばすくらい、スチル、もとい目の前の光景の衝撃で頭がくらくらする。

    だって、先生が。
    私の足元へ傅いて、うやうやしく。
    まるで、尊いものでも前にしているかのように。
    私の指を。

    呼吸の度、人差し指の先端だけが、まるで私から切り離されたみたいにより一層熱くなって、次の瞬間には冷たさが紛れ込んで。
    温度差に私の鼓動は跳ね上がる一方。

  • 3二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:45:21

    指の腹が柔らかな、ぬめりのある何かに触れた。一瞬だけ怯んで、でも興味を引かれて押してみると、抵抗するように震えて伸び。
    人差し指の第二関節までを撫ぜてきた。


    「んっ……」

    これ、べろ、だ。

    異性の、先生の口に指を入れている。
    今更ながらその異常さに、脳のどこかが冷静さを引き出してきて。これはちょっとダメなんじゃないだろうか。なんて思考がよぎった。
    何がダメなのかはよくわからないけど。なんか、凄く、ダメ。ちょっとまずい。と思う。

    ゲームシナリオでこんな言い回しも何もあったもんじゃない、推敲のひとかけらも出来てない文章を書いたらまずミドリにダメ出しされるだろうな、なんて場違いな考えを脳が。
    回そうと、して。

    衝撃。

    「~ッ!」

    再度私の思考に差し込まれて、稼働を強引に止めてきたのは。先程の熱、の一段上。
    擬音で表すのであれば。

    がりっ。

    みたいな。

  • 4二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:46:13

    衝撃が私の指を振るわせて、その波が数舜遅れて脳に届き、ようやく自分の身に何が起こったのかを理解した。
    今のは、先生が。私の指を嚙んだ。その衝撃。

    痛みが来るかと身構えたのに。違う。
    衝撃ではあったけど、想像していたより。もっと。そう。

    快い。

    くすぐったくなるような、身を引きたくなるような。だけどこの一回だけだと淋しいような。そんな感覚。

    脳裏に走る「これ」を表現する語彙が、今の私には無い。それが何より勿体ない。

    そう思いながらも、引いていく衝撃に名残惜しさを覚えて。
    脳裏に走った波を、記憶を辿ってリフレインさせた。

  • 5二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:46:42

    ”……もういいかな?”

    それから二度三度と、先生は私の指を噛んだ。その度に私の脳には別の個所を殴られたような「何か」が走ったけれど、先生はまるで意に介していない様で。
    それがなぜだか無性に悔しい。

    ……何が悔しいんだろう?

    自分の中に衝動的に生まれた思いに対して、しばし自問。
    そうして、すぐに答えは見つかった。

    きっと、先生が手加減しているのが悔しいんだ。
    私はさっき、血が出るまで嚙んじゃったのに、先生は多分それ程強く噛んでない。

    だから、手加減されたことに対する悔しさ。
    もっと、私がやっちゃったのと同じ強さで噛んで貰わないと。そう。フェアじゃない。


    結論が正しいのか、異性の熱と、指先から受けた衝撃によってかき回された私の思考ではこれっぽっちも判断が付かない。
    でも、多分あってる。間違いない。


    「さっきはほら、私、血が出るまで噛んじゃったでしょ? だから、先生も思いっきりやっちゃっていいよ!!」


    ──先生にもっと「私」を意識して、噛んで貰えたら。きっとさらに快い。

    そんな思考はきっと、過っていない筈だから。

  • 6二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:47:53

    不承不承、といった様子で、先生は再度私の指を口に含む。
    指を歯が撫でる感触は依然くすぐったくて、どうしても身をひねりたくなってしまう。

    そんな背筋がぞわぞわするような感覚を味わっている私を尻目に、先生は準備を終えた。

    さっきは前歯の四本で私の人差し指を噛んだけれど。次は。
    前歯より鋭く、突き刺すような犬歯を、私の指に沿わせた。

    刃じみた鋭角が、先程より強い衝撃が私を襲うのだと否応なく理解させてくる。

    ……さっきの衝撃だけでもなぜだか、ダメだと思ったのだから。それより強そうな今回は一旦心の準備をした方が良いのでは?

    「あ、ちょっと先生?まって、心の準備を──」

    土壇場でヒヨった私の静止は既に遅く。


    「───痛ッ!?」


    私が心の準備を整える前に、さっきより強い力で、私の指を噛んだ。


    いたい。のに。いやじゃない。
    しびれてるのに。もっとほしい。

    今度こそ、脳を丸ごとミキサーにかけたみたいな衝撃が私の頭を爆ぜた。

  • 7二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:48:29

    「あっ、ちょっ、まっ──」
                            ・・・
    思い切り噛まれて、痛みが走る噛み跡へ間髪入れずにぬめりが走る。
    先生のべろが、わたしのきずぐちをなめて、いやそうとしている。

    それに思い至って、同時に背筋のぞわぞわが、別のものに変化した。


    ここ(キヴォトス)で起こる、日常的な闘争。私だって巻き込まれたのは一度や二度じゃすまない。
    当然銃弾だって当たるし、当たれば相応に痛い。場合によっては何日か痣だってできるし、本当に勘弁してほしい。

    けれど。
    その時に当たる銃弾の方が威力が高い筈なのに。
    なぜだか、この瞬間、このほんの人差し指の先端にだけ感じた歯の力強さが。噛まれた痛みが、べろの熱さが。何倍も。

    痛くて、しびれて、あまい。

    舌の動きが傷跡を、痛みで感覚が集中しているそこをより一層強く舐めて、啜って、その一動作一動作が背筋に痺れを、脳髄に甘さを流し込んでくる。

  • 8二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:49:09

    ああ、さっき表現できなかった感覚はこれだ。
    自然と私の語彙に新しい表現が追加されていた。

    私の口では、味覚ではケーキなんて食べていないのに、確かに。

    「あまさ」を、どうしようもなく味わっている。
    快(こころよ)いではなく、きもちいい。




    耳に届く、キヴォトスのいつもの爆音と喧騒が。日常における、この空間だけの一瞬の非日常が。
    より強く、より甘く。私を酔わせるのだと。


    確かな確信があった。





    まず、癖になっちゃった、かも。

  • 9二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:51:00

    ……みたいな、ちょっとしたミスから卑しさ全開になるモモイも良いものだと思うんだ

    という訳で、いつものネタモモイじゃなくて乙女モード全開なモモイ良いよね、良い……と言いあうスレです

    概念でもネタでもジャンジャン投下してくれよな!
    俺も書いたんだからさ!

  • 10二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:52:16

    乙! 倒錯的なモモイも素晴らしいですね…!
    ちょっとシチュ考えるんで待ってて…

  • 11二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 21:52:34

    スゥーーーーーッッッッッ(良概念を吸引する音)

  • 12二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:07:55

    最初に吸血行為に性的なメタファーを持たせた創作って何だったんだろうか…
    えっちでいいとおもいます

  • 13二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:09:48

    >>12

    処女の生き血しか吸わない原典ドラキュラからして既にエッチでは?

  • 14二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:11:41

    しっとりしてる!ここすっごいしっとりしてます!!うわーん湿度が高すぎます!!!!!

  • 15二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:15:20

    初手からSSぶっぱ…成る程、こういうやり方もあるのか(メモメモ)

  • 16二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:20:52

    代わりばんこじゃなくって一緒に指先をしゃぶり合うモモ先
    だんだん傷を付けた指先だけじゃなくって指一本根本までちゅぱちゅぱしだすモモイはあります!

  • 17二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 22:36:05

    やっつけSSだけどとりあえず支援…

    ーーー

    私は先生が好き。
    いつも私とゲームしてくれて、いっしょに遊んでくれて、私たちのことを助けてくれる。そんな先生が好き。
    私だけじゃなくって。ミドリも、ユズも、アリスも……ユウカやノア先輩、ミレニアムのみんなだって。先生のことが大好き。

    私が好きなものを、私の好きなみんなにも好きって言ってもらえる。それは最高に嬉しいことだし、なんというかオタク冥利に尽きることだって思う。
    ……そう思ってたはずなのに。

    『先生。……今日のことはお姉ちゃんにはナイショ、ですよ?』
    『え、えっと……先生。今日もわたしと、特訓……おねがい、します……』
    『はい! アリスは今日も先生と冒険に出かけます!』
    『先生! 今日という今日はお時間、たっぷりいただきますからね!』

    なんでだろう。
    最近……先生が他の誰かといっしょにいるところを見かけるたびに、胸の奥がもやもやってする。
    嫌、なわけじゃない。先生とみんなの仲がいいのはいいことのはずだ。だけど……なんで自分がこんな気持ちになってるのか、その理由さえも分からなくって。
    みんなが幸せなら私も幸せ。……そのはずだったのに、先生と楽しそうにしているみんなの幸せを、いつのまにか同じように喜んであげられなくなってた。

    みんなの笑顔を守れる無敵のお姉ちゃんになって、みんなが笑ってくれていたらそれでいい。……そう思ってたのに、どうしよう。
    だって、「それだけ」じゃ、もう足りない。みんなとおなじじゃなくて、先生には、私を、私のことを。私、だけ、を……

    「──先生! 今日はミドリもユズもアリスもいないし、私と二人でゲームしよっ!」
    “あはは……お手柔らかにね”
    「やーだよっ! 手加減なんかしてあげないんだからー!」

    ……今はまだ、この感情の名前が何なのかは、私にだって分からないけど。
    それでも今日くらいは……私が先生を独り占めしたって、いいよね?

  • 18二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:23:13

    サラッと流してるけど先生の手から直でお菓子食べてるところも結構卑しかポイント高い

    ミドリはどう思う?

  • 19二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:28:31

    精神年齢の幼さゆえの無邪気さから却って一線超えたプレイにハマっちゃって
    気が付いた時には妹よりオトナになってるモモイ概念…?

  • 20二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:34:38

    >>19

    普遍的猥談には顔真っ赤にして恥ずかしがるのに、

    夜には到底普通に口に出すのも憚られるような倒錯プレイに興じてるモモイ……

    しかもそれがアブノーマルだという事に気づく様子は微塵もない……!

  • 21二次元好きの匿名さん24/05/11(土) 23:36:07

    このレスは削除されています

  • 22二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 07:43:42

    翌朝、モモイの首筋についた歯型を見て動揺するミドリとか…?

  • 23二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 15:29:18

    ゲーム繋がりでふと思ったのだけど「縛りプレイ」って字面なんかえっちですよね
    ということで縛りプレイに興じるモモイと先生のSSとかないですかね…?

  • 24二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 17:31:09

    元は別スレで書いたSSだったけどせっかくなので手直しして投下します

    しっとりモモイもいいよね…


    私のトロフィー もうじきバレンタインだね、ってミドリが言った。

     バレンタイン・デー。そういうことに疎い私だって、その日がどういう日かくらいは知ってる。

     曰く、大昔の聖者様に由来する記念日。曰く、製菓会社の陰謀。……曰く、好きな人にチョコを渡して、秘めた想いを伝える日。

     そんな特別な日に、ミドリが誰にチョコを渡したいかなんて、わざわざ聞かなくたって分かってた。だって、お姉ちゃんだもん。


     その日から、私はミドリのチョコ作りを手伝うことにした。妹のたってのお願いだもん。お姉ちゃんが力になるのは当然だよね。

     味見からレシピの研究、渡す時のリハーサルまで。途中からはアリスも加わって。張り切るアリスにチョコの作り方を教えてあげたりもして。ミドリもアリスも、すっごく頑張ってた。

     ユズだってきっと、バレンタインのその日には、自分だけのチョコレートを先生にプレゼントするつもりなんだろう。

     みんな、ちゃんと渡せるといいな。先生、喜んでくれるといいな。


     ……私は。

     手作りのチョコなんて、キャラじゃないよね。



     バレンタインデー当日。

     珍しく一人きりでぶらぶらと街を歩いていた。

     ……ミドリは、アリスは、ユズは、ち…
    telegra.ph
  • 25二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 17:42:43

    >>17

    >>24

    ぽこじゃかいい小説出てくんじゃん……今までどこに隠してたんだよ……!


    >>23

    オメエが頑張んだよ!俺も書いたんだから!

  • 26二次元好きの匿名さん24/05/12(日) 20:15:21

    たまにはネタ抜きで卑しいモモイを見てみたいという気持ちも分かる

  • 27二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 00:13:07

    妹と先生との恋心の間で揺れるモモイとか

  • 28二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 07:58:16

    時間あれば自分もなんか書きたいのでアイデアをください…

  • 29二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 12:36:06

    ゲームの恋愛を再現するモモイとか?

  • 30二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 12:57:09

    先生と一緒に恋愛ゲームをプレイするモモイはいいね
    攻略対象キャラに先生の名前つけて、高感度下がったら「なんでー!」って先生に怒っちゃうの

  • 31二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 21:24:29

    もしかして初手SSぶっぱするとスレって伸びない?

  • 32二次元好きの匿名さん24/05/13(月) 21:46:11

    最初にクオリティ高いものをお出しされちゃうとどうしても後続は委縮しちゃうよね…
    個人的には乙女モモイ概念も倒錯プレイにハマるモモイ概念ももっと語ってきたいんだけども

  • 33二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 02:57:17

    「──なんだかさ。縛りプレイって響きがえっちだよね」

     それは、いつものように私がシャーレの当番として先生を手伝いに行った時のこと。
     その日の当番は私と先生の二人だけで、天気は大雨。夜まで頑張ってようやくお仕事を終えられたんだけど……問題はその後。
     なんと雷による停電の影響でミレニアム行きの電車が不通になってしまい、私はミレニアムに帰るに帰れなくなってしまったのだ。
     しょうがないからその日はシャーレに泊まることにして、せっかくだから先生といっしょにシャーレの娯楽室でゲームをしてたんだ。

     ただ、シャーレに置いてあるゲームっていつもだいたい同じタイトルだから正直マンネリで。手持ちのゲーム機の充電も切れちゃってたし。
     だから今日は趣向を変えて、いつも遊び慣れてるレトロなアクションRPGでノーアイテム・ノーコンティニューでのクリアを目指す……いわゆる縛りプレイに挑戦して、先生とどっちが先にクリアできるか競争してたんだけど……
     そんな中、何気なく呟いた言葉がマズかった。

     ──縛りプレイ。
     ほら、改めて口に出してみると、なんだか「縛り」も「プレイ」も、そういうエッチな単語っぽいじゃん。
     ……い、いや流石にそういうのに詳しいわけじゃないし、ましてや経験なんてこれっぽっちもないけどさ。

     ただ……いつも子供っぽく見られがちだけど、私だってこれでも高校生だし、そういうことに全く興味がないってわけじゃないんだよ。
     ……もしかしたら、真夜中に先生と二人きりってシチュエーションに、心のどこかでうきうきしてたのかも。
     だから、ちょっと先生をからかってやろうって悪戯心と、それからほんのひとつまみの下心を混ぜて。

    「ねえ、先生。せっかくだから、私たちもやってみない? ──リアル縛りプレイ」

     ……なんて、つい先生に言っちゃったんだ。


     それから、約10分後。
     私の目の前には……ロープで手足をぐるぐる巻きにされた先生が転がっていた。

     ……どうしてこうなった。

  • 34二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 02:58:38

    >>23 だけど>>25でそこまで言われたのならと書いてみたよ!

    これ以上は思いつかないから誰か続き書いてください!

  • 35二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 08:36:48

    誰かモモイの幼気な恋心の芽生えを丹念に書いてってほしいんだ!

  • 36二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 08:44:30

    >>34

    素晴らしい.....


    それはそれとして先生が縛られてて草

  • 37二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 17:33:52

    罰ゲームで先生をぎゅうぎゅう縛ってくうちにどんどんいけない気持ちになっていくモモイとかありでしょうか?

  • 38二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 21:15:34

    モモイのポテンシャルは過小評価されがちだと思うんだ
    距離感の近さを有効に生かせれば…

  • 39二次元好きの匿名さん24/05/14(火) 22:46:57

    >>33

    の後ちょっと思いついたのあるけど酒入れてないから書けない……すまない……

  • 40二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 00:39:25

    ネルパイセンやちーちゃんに料理やメイクを習い始めるモモイ

  • 41酒が入って無いなら入れればいい24/05/15(水) 00:46:28

    んだよシン!!!!!!!!!!!!!!!

    >>33

    ”あはは……そろそろ満足した?なら解放してもらえると……”


    深夜。電車の音さえ響かなくなった夜の、シャーレの娯楽室。天候が悪くて帰れないなんて実に心躍る、非日常めいたシチュエーション。そして私の足元に転がる、手足を縛られて倒れ込んでる先生。

    私は改めて、そんな先生の姿を見つめる。


    両足を揃えて、足首からふくらはぎをぐるぐる巻きにされて。

    両手は後ろ手を組んだような状態で、やっぱり縄でぐるぐる巻き。


    そんな状態で床に寝転んだまま、苦笑いの表情を浮かべる、先生の姿。

    身じろぎして、はだけたシャツの首元から鎖骨を覗かせる、先生の姿。

    ……仮に、私がどんなイタズラをしても抵抗一つできない、先生の姿。


    先生を見下ろす私の、吐き出した息がやけに熱く。自身の頬を焙る。

    ……自身の体格より大きい先生を縄で縛るのって、結構大変で。自然と私の息は上がっていたのは事実。

    けれど。先生のそんな姿を見た瞬間。明らかに、肉体的重労働の結果とは違う興奮が私の躰を駆け巡る。


    あれ?もう十分も経っていて、そろそろ息が整ったって良い頃合いなのに。


    「……いつも子供っぽく見られがちだけど、私だってこれでも高校生だし、そういうことに全く興味がないってわけじゃないんだよ?」


    熱された吐息と共に、口から零れた台詞。雷の音に掻き消され、先生の耳には届かなかったみたい。以前苦笑いを浮かべてこっちを見ている。

    そろそろ解いてくれないかなあ、なんて顔にありありと書かれていて。


    その、何にも警戒を抱いていない表情が。体の奥のどこかにある、引き金を強く叩く。


    ──私は言った。「私だって、興味が無い訳じゃ無い」って。思うだけでなく、口に出したのに。聞いてなかった、先生が悪いんだよ?


    籠った熱が火に変わり。引き摺る様に右足を踏み出した。

  • 42酒が入って無いなら入れればいい24/05/15(水) 00:51:33

    んだけどシン!!!!!!!明日に響くから続きは夜にまた!!!!!!スレ残ってればシン!!!!!!!!!

  • 43二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 01:45:44

    スイッチ入っちゃったモモイいいぞ…! 続き期待

  • 44二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 07:49:51

    夜まで保守るっきゃねぇ!

  • 45二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 13:15:50

    モモイが卑しくなるとミドリの立場が危うい…

  • 46二次元好きの匿名さん24/05/15(水) 20:50:58

    先生の運命は…

  • 474224/05/16(木) 00:50:10

    まずは、足首。
    縄で裾が捲れて、少しだけ素肌が露出した部分。右手の人差し指で、つぅっと撫でてみる。

    ”モモイ……?”

    柔らかいんだけど、少し硬い。筋張ってるって表現がしっくりくる。左手で自分の足首を触って比べて見ても、やっぱりそうだ。
    先生、男の人なんだなあ。

    見れば分かる当たり前の事で、今まで意識なんてしてこなかったけど。
    こうして改めて触ってみると、実感が湧く。

    そして、今も私に声を掛けるだけで、止めることも何も出来ない。

    その事実で、更に息が火照り、知らずと呼吸が刻まれていく。
    息を小刻みに吐き出して、体の内の火を外気に溶けさせる。そうでもしないと、頭まで茹ってしまいそうで。

    いや、もう十二分に茹り切ってる。そうじゃなきゃ、きっとこんなこと出来ない。
    横倒しになっている先生の上に跨って、膝立ちになって。より近くで先生を見下ろす。

    ”モモイ?流石にこれは……”

    先生の瞳に映る私は一体、どんな顔をしてるのか。きっと、頬に赤みがさして、虹彩にはハートが浮かんだりしてるのかも。なんて。
    ……事ここに来てようやく、先生は私の様子がおかしい事に気づいたらしい。

    ──ざーんねんでした、もう遅いよ。先生。さっきの私の科白(セリフ)、聞き逃しちゃったもんね。だからフラグ、立っちゃったんだよ。ちゃんと聞いてたら、折れてたのにさ。
                              ・・・・・・・・
    先生の太ももを挟み込んで勢いよく腰を下ろした私への、ちょっとした刺激が私の背筋を貫く。

  • 484224/05/16(木) 00:51:34

    「~~~ッ!」

    普段寮に誰もいない時間に、ミドリも誰もいない時間で。ちょっとした一人での、秘密の遊び。
    それが文字通りただの「遊び」でしかないなんて、知らなかった。知っちゃった。

    あまりの衝撃に身を起こしていられなくて、思わず倒れ込む。身の下には先生の腕が、体があって。小刻みに増えた私の呼吸が至近距離で異性の香りを吸い込み、また。

    視界に光が瞬く。きっともう先生は気づいてる。今、私が何をやってるのか。どんな気持ちでいるのか。先生で「なに」をしているのか。
    それを意識するとまた脳に甘みが流れ込み。……ダメだ。もう何をやってもスパイスにしかならない。

    なら、もう、いいよね?

    倒れ込んだ私の先には丁度、さっきの縄巻きではだけた先生の首元が。私には無いごつごつとした、そんな異性の鎖骨。首のライン。

    それを目掛けて、大きく口を開け。さっき、私の指に突き立てられた犬歯のお返しを──。

    あは。本当に、吸血鬼になっちゃったみたい、な?

  • 494224/05/16(木) 00:53:26

    以上!!

    って感じで吸血鬼(吸血鬼ではない)モモイも良いよなシィィィィィン!!!!!!!!!1!1!!!


    >>34

    バトンは繋いだぞ>>34!!!!!!!!1!!1!!

  • 503424/05/16(木) 07:30:01

    >>49

    あーっダメですいけませんえっちすぎます素敵すぎる!

    娘みたいに思ってた女の子がいきなり「女」出してくるのドキドキするよね


    …ってアレ、これ自分が続き書く流れ?

    ちょ、ちょっと待ってて…

  • 51二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 08:31:04

    やはり最強はアスラン・ザラか…

  • 52二次元好きの匿名さん24/05/16(木) 16:56:56

    大人なモモイもいいけど普通に先生にガムとかのお菓子渡してスレタイ言ってるモモイもいいと思うの

  • 533424/05/16(木) 21:12:41

    とりあえず良いものを見せてくれた>>1 >>42には感謝しかない ありがとうございましたご馳走様!

    なんなら更にこの続き書きたい気分にもなってきたけどちょっと今は色々と余裕が…


    ちょうど白亜の予告状復刻も決まったことだし、このスレ見てるみんなももっと卑しいモモイを自分とスレ主に見せてくれ! いえ見せてくださいおねがいします!

  • 54二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 02:57:50

    歯型ってある意味キスマークよりえっちかも

  • 55二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 03:22:54

    「耽美」って言葉が似合うスレ主の文、助かる…助かる……

  • 56二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 08:24:21

    次の復刻でメイドモモイ実装が発表されたら誰かメイド姿で先生に奉仕するモモイのSSを書いてくれるって信じてるぜ!

  • 57二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 12:46:35

    先生をご主人様呼びするモモイ…?

  • 58二次元好きの匿名さん24/05/17(金) 20:06:32

    もしかしてネタモモイにした方がスレは盛り上がるのか…
    でもたまにはピュアなモモイが見たいです!!!!

  • 59二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 01:56:47

    このレスは削除されています

  • 60二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 01:57:13

    勢いで一線(どこまでかは諸説あり)超えちゃった後で正気に戻ったモモイのあたふたぶりとか

  • 61二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 10:20:18

    モモイ「今日一日は私がたーっぷり"ご奉仕"してあげるね、ご主人様?」
    先生(“…意味分かって言ってるのかな…?”)

    せ、せめて白亜の復刻実装が発表されるまでは保守りたい…

  • 62二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 11:02:56

    先生!ご奉仕の時間だよ!
    (見た目はちょっとアレだけど、温かな湯気が立つ出来立ての料理を持ってきてくれる)

    先生…ご奉仕の時間、だよ…
    (見た目は変わらないけれど、湯気が出そうなほど真っ赤な顔でスカートの裾を捲り上げてくれる)

  • 63二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 20:09:35

    >>62

    メイドモモイのスカートの中はドロワなのかな

    それとも普通に…なのかな

  • 64二次元好きの匿名さん24/05/18(土) 20:22:04

    >>63

    ミドリがつけようとしてたガーターベルトをこっそりつけてるぞ

  • 65二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 00:36:26

    普段元気な娘がこういう雰囲気になるのはとても美味しいものだと思います

  • 66ミドリ視点24/05/19(日) 02:08:45

    >>62

    >>64

    ──先生……ご奉仕の時間……だよ?


    深夜の、シャーレの執務室、を繋ぐドアの隙間。過度に制限された視界に映るのは。

    はたから見ても分かる程に、首まで真っ赤にして興奮に身を任せ、それでもどこか艶のあるしぐさの──私の、お姉ちゃんと。

    その、お姉ちゃんの一挙手一投足を、殊更に冷たい目で見降ろしながら。いつものチェアに頬杖をついている先生の姿。

    ……私には分かる。冷たい目をしてはいるけど、きっとプレイの一環だ。

    解りたくもない私の脳が、目で捉えた無慈悲な情報を詳細に分析して理解を叩き込んでくる。

    ……だって、同意が無いなら。先生は既にあんなことを止めさせている。あの状況になっているという一点で、先生の同意の元に起こっているシチュエーションなのだと、理解してしまう。


    ──私のよく知るお姉ちゃんが。私の知らない表情で。ご丁寧にも、私達が何時の日だったかに身に纏った、メイド服に袖を通しながら、スカートの裾をたくし上げ。

    まるで、私達がまだ早いって買い物かごから遠ざけたゲームのワンシーン、みたいな。そんな言葉を吐くのを見て。


    脳が理解を拒む。心が軋む。

    見たくないと、目を逸らせと、私の賢い理性がそう叫ぶのに。

    なぜだか。理性の反対を司る、私自身の愚かな面(情動)が。


    見ろ。目に焼き付けろ。──目を、逸らすな。


    そう叫んで私の体の主導権を奪う。


    ──

    ──


    そうして、いつまでもドアの隙間から。秘められた夜の、遊びの時間を除く無粋者が一人。


    悲しみに目を潤ませ、怒鳴りつけたい声を殺し。けれど躰の内から湧き上がる興奮を、吐息に潜ませてどうにか誤魔化す、私の姿がここにあった。


    ──何しているんだろう、私。……バカみたい。

  • 676624/05/19(日) 02:11:11

    みたいな!卑しいモモイも良いと思う!だれか続き!脳破壊ミドリと卑しモモイの続き!
    別に続きじゃなくても良いよ!!!概念だけでも投げてくれ!!

  • 68二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:26:42

    すごいの来てた…ごちです!
    そうだな…お姉ちゃんと先生が夜な夜なシャーレでこっそりメイドプレイに興じてることを知ってしまったミドリ
    見て見ぬふりを続けてきたけどとうとう我慢できず、ある日とうとうモモイのフリをして先生に「ご奉仕」しに行ってしまい…みたいな?

  • 69二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 09:30:47

    ────

    「せんせー! 今日も来たよー!」
    “やあ、お疲れ。……今日はメイド服なんだね”
    「ふっふっふー! この間はこの格好が好評だったからね! 今日もたっくさん先生に"ご奉仕"しちゃうんだからー!」

    “……そっか。"あの時"、誰かの視線を感じるような気がしたのは気のせいじゃなかったんだね”
    “あの日、私とシャーレで「当番」をしていたのはモモイの方だったはずなんだけどな。──ミドリ?”


    「……ああ、やっぱり先生にはバレちゃうんですね」

    「でも、きっとお姉ちゃんなんかより、私の方が上手くできるって思うんです。だから……」

    「私じゃダメ、ですか。──先生?」


    …みたいな
    卑しいモモイもいいけど、ちょっとハイライト消えた目で先生に縋るミドリも見たいな!

  • 70二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 10:29:42

    「先生、朝ごはん作ってきたよ!はい、サンドイッチ。おかずもあるからね」

    “ありがとう、モモイ。さっそくいただくよ、パク…もぐもぐ”
    “うん、おいしい。特にこの卵焼き、ふわふわしてて…ん、好きだな”

    「えへへ〜、その卵焼きね。ネル先輩に特訓してもらったの。おいしくできてたらよかったよ!」

    “そっか、頑張ったんだね。ありがとうモモ……っ!?”

    「先生!?お茶、お茶!」

    “んっ、ふぅ……助かった…”

    「もう先生ってば…食べながら話すから。ゆっくり食べてさ、よく…」


    「――噛みなよ、先生」

  • 71二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 10:32:42

    ええやんええやん…!
    背徳的モモイも良いけど普通にあまあまなモモイもいいって思うよ!

  • 72二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 12:19:40

    っしゃあメイドモモイ実装確定だ!
    ガチャで引いて絆スト読んだらなんか卑しいSS書く!!!

  • 73二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 19:38:32

    メイドミドリもいるよ!

  • 74二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 23:39:16

    背徳的なモモイも!!
    至極健全なモモイも!!
    それを見て脳破壊されてるミドリも!!

    全て味が違ってていいじゃあないかシン!!!!!!!!!!!!このスレ立ててよかったぞシン!!!1!!1!!!!
    メイドシスターズ引いたらSS書いてくれる先生も言質取れたしなシン!!!!!!1!!1!!1!!!

  • 75二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 07:26:14

    (やたらテンション高いぞこの1…)
    (メイドモモミド楽しみ)

  • 76二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 18:32:55

    ~NGシーン~

    「──噛みに゙ゃよっ、……先生」

    “……噛んだ?”
    「っ……噛んでない!」
    “いやでもさっき『噛みに゙ゃよ』って……”
    「だ、だから噛んでに゙ゃっ……う、ううぅぅ、うわああああああん! 先生のばかああああああ!!!」

  • 77二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 00:08:18

    可愛いモモイ、代表のミドリ

  • 78二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 08:02:44

    今日くらいに細かい性能の発表あるかな

  • 79二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 16:31:55

    いよいよ明日ピックアップだ!
    新鮮なモモミドを摂取できるぜ

  • 80二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 21:55:02

    メイドモモミドのメモロビPV見たけど…やっぱり卑しいなミドリ!
    モモイは…いつものモモイって感じでしたが

  • 81二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 07:41:22

    このスレはまだまだ噛めば味がするはずなんだ

  • 82二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 17:28:48

    カムヒアモモイ!

  • 83二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 02:54:07

    モモミド引いたのでなんか書きます

  • 84二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 11:30:37

    >>83

    楽しみだ!!!!1!!なあシン!!!!11!!

  • 858324/05/23(木) 18:45:32

    メイドミドモモとついでにミドモも引けたのでメイドSSをかんがえちゅう…
    し、週末くらいには…

  • 86二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 01:46:18

    このレスは削除されています

  • 87二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 08:12:14

    先生とメイドプレイするモモイが公式になったと聞いて

  • 88二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 17:07:22

    モモミドというかゲーム開発部とユウカが最推しです!

  • 89二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 21:47:15

    モモイのだらしなさや寝相の悪さが判明したので
    世話焼きちょっと年上お姉ちゃん先生が寝坊したモモイの部屋に乗り込んだらパジャマが半脱げ状態なのを見ちゃって…云々が書ける!

  • 90二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 07:57:26

    このレスは削除されています

  • 91二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 17:18:39

    カフェのベッドで寝てるモモイの頭をそっと撫でるミドリ好き過ぎる
    あとメイドモモイをつまんだ時の反応もかわいい
    なんだこいつら天使か?

  • 92二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 17:34:34

    >>91

    天使ですね…

  • 937224/05/25(土) 17:43:36

    ────

    “ええっと……これ、どういう状況?”

     シャーレの先生は困惑していた。
     いつものように職場であるシャーレのオフィスへと出勤したら、そこにはぶかぶかのメイド服に身を包んだ金髪の姉妹が待ち構えていて。
     挙句に開口一番「「おかえりなさいませご主人様!」」などと口を揃えて挨拶されては、いくら大人の先生といえどどんなリアクションを返していいか分からなくなるのも当然だろう。

    「ふっふっふー、驚いているようだねー我が主よ! とりあえず掴みはオーケー!……かな?」
    「もうお姉ちゃん、先生困ってるじゃん。やっぱりちゃんと前もって話しておいた方がよかったんじゃないの?」
    「なーに言ってるのさミドリ! こういうのはインパクトが大事なんだから!」

     そして張本人である双子姉妹はといえば、何の説明もしないばかりか先生の目の前でそんな風に揉め出す始末。これには流石の先生も痺れを切らして二人に問いかける。

    “……モモイ、ミドリ? もしよかったら、説明してくれると嬉しいかな……?”

     すると、まるでその言葉を待っていたかのように……小さなメイドの姉妹は揃って姿勢を正してスカートの裾を摘まみ上げ、先生へと恭しく一礼する。
     そしてまたもや口を揃えて、

    「今日は私たちが、先生のメイドとしてご奉仕しちゃうんだから!」
    「今日は私たちが、ご主人様のメイドとしてご奉仕させていただきます!」

     ──と、花咲くような笑顔でそう宣言したのだった。

    ~~~

    …みたいな設定で、言い出した以上はなんか書いてみます
    つづかなかったらごめんね…

  • 94二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 20:59:53

    >>93

    いいぞ!!頑張れシン!!!!!11!!書いてくれるならいつまでも待つぞシン!!!!!11!


    ……いつまでもとは言ったけどあんまり無理するなよシン!1!!少しくらいなら保守っても良いし無理なら後日スレ立てて書いたって良いんだからなシン!!!11!1!!

  • 95二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 06:23:54

    このレスは削除されています

  • 967224/05/26(日) 15:34:57

    ────

    「──勝負しようよミドリ! 明日一日、どっちが先生のことを満足させられるのか!」

     そんな「勝負」をお姉ちゃんに持ち掛けられて。最初はまたいつもの気まぐれなんだろうなって軽く考えてた。
     明日はたまたま私とお姉ちゃんの二人でシャーレの当番にお呼ばれする日で、どうせなら二人でメイドとして先生にご奉仕して、どっちが先生の役に立てるか勝負するっていう……まあ、お姉ちゃんが言い出しそうな突飛な思いつき。
     バカバカしいとは思うけど、これでも私だってゲーマーだ。挑まれた勝負から背を向けて逃げ出すなんてプライドが許さない。ましてやお姉ちゃん相手なら尚更だ。

    「いいよ、受けて立つ。でも……わざわざ"勝負"って言うからには、勝っても負けても何もナシ、ってわけじゃないよね。……何を賭けるの?」
    「うんうん。ミドリならそう言ってくれると思ってた! えっとねー……」

     勝って得られるものがあるからこそ嬉しいし、負けて失うものがあるからこそ悔しい。勝負事ってのはそういうものだ。自分から"勝負"を持ちかけてきた以上、お姉ちゃんだって当然そのことは承知の上だろう。
     ……ただ、そうは言っても所詮は遊び半分のゲーム。普段通りだったらせいぜい、負けた方が買った方にアイスを奢るとか、それくらいの些細なことのはずで。だから──

    「それじゃあさ──この勝負に勝った方が先に、先生に告白できるってのはどう?」

     ──そんなお姉ちゃんの言葉に、自分の耳を疑った。

    「……なに、言ってるの……お姉ちゃん?」
    「あれ? ミドリも先生のこと好きなんだって思ってたけど、違うの?」

     きょとんとした顔でそう聞き返すお姉ちゃんに、私は咄嗟に言葉を返せなかった。
     ……直接打ち明けたことこそなかったけれど、私が先生のことをどう思ってるかくらい、お姉ちゃんだったらお見通しでも不思議じゃない。
     問題はその後……お姉ちゃんがわざわざ「ミドリも」なんて口にしたこと。それってつまり、お姉ちゃんも先生に対して、私と同じ種類の感情を抱いてるって宣言してるも同然で──

    「言ったじゃん、"勝負"だって。──私、負けないからね」

     子供っぽくさえ思っていたお姉ちゃんの笑顔が、その時だけはやけに大人びて見えて。
     それは明白な、お姉ちゃんから私への──文字通りの宣戦布告だった。

  • 97二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 16:05:35

    お呼ばれって表現が既にいかがわしくて草
    間違っちゃいないのにな!

  • 98二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 20:42:46

    自分を攻略させようとしてくるモモイ本当に卑しい………君のせいで大変なんだから………

  • 99二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 03:32:55

    恋するモモイ

  • 1007224/05/27(月) 12:02:14

    ────

     ……そして、時刻は現在に戻る。

     私の目の前ではメイド服に身を包んだお姉ちゃんが、シャーレのオフィスで「ご奉仕」と称して先生にまとわりついてお手伝いをしていて。
     ……掃除をすればモップを引っかけてバケツをひっくり返し、コーヒーを淹れればすっ転んでカップの中身をぶちまけ……ぶっちゃけ傍目には迷惑をかけているようにしか見えなかったけど。

     ただ、そんなお姉ちゃんの相手をしている先生はといえば、まんざらでもないような顔をしてて。
     ……ドジで考え無しでトラブルばっかり起こすくせに、それでもなぜだか憎めなくって、気がつけばみんなを笑顔にしている。
     メイドになってもやっぱりお姉ちゃんはいつも通りのお姉ちゃん……のように見える。

     だけど、そんな光景を眺める私の心境は複雑だった。
     そりゃあ、お姉ちゃんだって先生に懐いていることは知っていた。でも……それは遊び友達というか、お父さんにじゃれつく娘みたいなもので……決して恋愛感情じゃないって思ってた。あの日までは。

     分からない。お姉ちゃんはいつから先生のことが好きだったんだろう。先生はお姉ちゃんの気持ちを知ってるのだろうか。
     誰よりもよく知っていたはずの相手の思いもよらない一面を目にしたことで、その時の私は完全に上の空で。

     そんな時。先生の腕に抱き着くお姉ちゃんと目が合った。
     私の視線に気づくや否や、お姉ちゃんはにんまり笑って私を見つめて、それから意味深に先生の顔をちらりと一瞥する。
     双子の姉妹だからこそ、私にはその視線の意味がすぐに分かった。
     ……ああ、これは挑発だ。

    「私はこんなに先生とくっついてるけど、ミドリはそんなぼさーっとしてていいの?」

     そんな言外の煽り声が確かに聞こえてきて。

     ──上等だ。お姉ちゃんがその気なら、私だって本気でやってやる。

  • 101二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 21:05:26

    モモイvsミドリ!
    景品は先生!!

  • 102二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 04:01:08

    保守

  • 103二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 11:42:33

    このレスは削除されています

  • 104二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 19:48:48

    先生、自分を信じないで! 私を信じて! 先生を信じる私を信じなよ先生!

  • 1057224/05/28(火) 20:35:09

    ちょっと執筆する気力がないので今日は続き書けなさそうです…
    も、もう少しお待ちを…待ってる人いてくれるかは知らないけれど

  • 106二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 08:03:37

    このレスは削除されています

  • 1077224/05/29(水) 18:05:38

    ────

    「コーヒーの用意ができました、ご主人様」

    「はい。この書類でよろしかったでしょうか、ご主人様」

    「ごーしゅじんさま。……えへへ。呼んでみただけです」


     お姉ちゃんには負けてられない。私だって今の私にできる精一杯で、先生に自分のメイドぶりをアピールする。
     今日のメイドミドリのコンセプトは「できる女」。有能で世話焼きで、それでいて先生が自然体のままに頼れるような……ほんのちょっとだけユウカをイメージしてるのは内緒。
     やろうと思えば古典的なドジっ子メイド方面でのアピールもできるけど……ただでさえお姉ちゃんが素でドジばっかりやらかしているのだから、なるべくキャラ被りは避けたい。

    「ねえねえ先生……じゃなかった、我が主よー! そろそろお仕事するの疲れたからちょっとひとやすみしなーい?」
    「ご主人様、ちょっとだけ頑張り過ぎです。時には休息も挟んだ方がお仕事の効率も上がるって思います。というわけで、少し休憩にしましょう」

     ……ときどき妙なところでお姉ちゃんとシンクロしちゃうのが歯痒いけど。

     ともかくお仕事が一段落してから、私とお姉ちゃんは先生とシャーレの休憩室でひとやすみ。
     お姉ちゃんはコンビニでお菓子を買い込んでたらしくて「一緒に食べよう!」ってしきりに先生にひっついている。ほんと、いくつになっても子供みたい。
     でも、あんな風に裏表なく純粋に先生に好意をぶつけられるのは、素直に羨ましいなって思う。

     ……これはきっと、嫉妬だ。
     お姉ちゃんのことはキライじゃない。でも……いつも「双子の片割れ」としか見られないのは、本当はあんまりいい気持ちじゃなくて。
     今日だけは先生に「才羽姉妹の妹の方」としてじゃなくて、ただの「ミドリ」として見ていてほしかったから。

     わたしたちを、じゃなくて、わたしだけを。

  • 108二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 23:05:09

    メイドミドリはあざとい。とにかくあざとい

  • 109二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 09:15:31

    モモイが勝負を持ち掛けた理由は…

  • 110二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 19:12:40

    なうろーでぃんぐなう…

  • 111二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 21:56:50

    このレスは削除されています

  • 1127224/05/30(木) 21:58:44

    ────

     双子っていうのは難儀なものだと思う。
     生まれた日も、年月も、姿形も、何もかもが瓜二つで、それでいて全く同じ人間ってわけじゃない。むしろ、似通っているからこそ比べられるし、一際に違いが目についてしまう。
     ……私とお姉ちゃんだって同じ。お姉ちゃんは昔から、私には無いものをたくさん持っていて……私はずっと、それが妬ましかった。

     仲のいい双子だからって、何でもかんでも半分こにして分け合えるわけじゃない。……お姉ちゃんはどうだか知らないけれど、少なくとも私はそうだ。
     たとえ血を分けたお姉ちゃんにだって……ううん、お姉ちゃんだからこそ。自分が本当に欲しいものは──本当に好きなものは、他の誰にも渡したくなかった。

     だから、この勝負にだけは……お姉ちゃんにだけは絶対に負けられない。
     そう思ってた。

    ────

     長いようで短い一日はあっと言う間に過ぎていって、私とお姉ちゃんのご奉仕という名のシャーレの当番にも終わりの時間がやってきた。
     シャーレの出口に二人並んで、最初に先生をお出迎えした時のように、揃ってスカートの裾をつまんで先生に会釈する。

    「えへへ! どうだったー先生? 今日の私とミドリのメイドぶりは!」

     お姉ちゃんはこんな時でも相変わらず無邪気で、子供っぽくて……私との勝負の約束なんて、最初から忘れてしまったみたいに見える。
     ……少しだけ、気持ちが悪かった。お姉ちゃんの考えてることが全然分からなかったから。そもそもお姉ちゃんはどうして、こんな「勝負」なんてものを私に持ちかけたんだろう……?

    “そうだね。モモイもミドリもとても頑張ってくれてたよね。おかげで私も助かったよ”

     けれど、そう言って優しく微笑む先生の顔を見たら、そんな些細なことはどうでもよくなって。
     先生が私に笑ってくれた。ただそれだけで今日一日の頑張りが報われた気がして、顔がほころんでしまう。

     ……その笑顔が私だけに向けられたものだったのなら、もっと嬉しかったのに。

  • 113二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 07:49:09

    保守

  • 1147224/05/31(金) 13:09:13

    ────

    「……あのさ、先生」

     物思いに耽っていた私の隣で、唐突にお姉ちゃんが口を開く。その声色は今までとは打って変わって真剣なもので。

    「じつは今日一日、私とミドリは勝負してたんだ。どっちの方が先生の役に立てるか、ってさ」
    “勝負? モモイとミドリが?”

     当惑の色を見せる先生だけど、それでもお姉ちゃんは止まらない。一件いつもの無邪気な佇まいのまま、だけどその眼差しには、ある種の覚悟を秘めた力強さがあった。

    「うん。……だから今、この場で先生にジャッジしてほしい」
    「ちょ、ちょっとお姉ちゃん、いくら何でも突然すぎ……」

     あまりに唐突な申し出に、私が口を挟む暇もなく。
     お姉ちゃんはまっすぐに先生を見つめて、


    「先生は今日──私とミドリ、どっちと一緒にいるほうが嬉しかった?」


     そんな、決定的な言葉を口にした。

  • 1157224/05/31(金) 20:35:10

    つ、続きは少々お待ちを…

  • 116二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 21:36:44

    役に立てるか
    の勝負してたのに聞くのは
    嬉しかったか
    なの卑しかポイント激高

  • 117二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 06:37:54

    保守

  • 1187224/06/01(土) 16:58:20

    ──
    ────
    ──────

     この気持ちが恋だって気付いたのは、いつの頃だっただろう。

     ミドリが先生を好きだってことは前から気がついていた。
     お姉ちゃんだもん。先生と一緒にいる時のミドリの様子を見てればすぐ分かったし、そもそもミドリだって別に隠そうとなんて思ってなかっただろうから。

     最初は、ただ嬉しかった。
     私だって先生のことは大好きだったし、先生だったらミドリのことだって安心して任せられるから。
     だから、お姉ちゃんとして妹の初恋を応援しなきゃって張り切ってた。ミドリのために先生と二人っきりで過ごせる時間を作ったり、バレンタインのチョコを作る練習につき合ったり。

     ……先生のことが好きな生徒はミドリだけじゃない。ユウカだって分かりやすいし、ミレニアム以外の生徒だって含めたらライバルなんて数えきれないだろう。……正直、ミドリに勝ち目は薄いかもしれない。
     それでも私はミドリの恋心が報われればいいなって本心から思ってたし、ミドリのためにできることだったら何でもするつもりだった。

     ……でも。
     その時はまだ、自分がミドリのライバルの一人になるだなんて思ってもいなかったなぁ。

  • 1197224/06/02(日) 01:04:30

    ────

     最初はただ、純粋に楽しかった。

     恋だとか愛だとか、そんな特別な気持ちじゃなくって……一緒に過ごしてて楽しいっていうか、安心できるっていうか。
     たまにちょっと頼りない時もあるけど、それでもいつだって私たちと同じ目線で、私たちの悩みごとや困りごとを親身になって聞いてくれる、信頼できる大人の男の人。
     先生と生徒って言うより、どっちかというと遊び友達感覚で。なんて例えたらいいんだろう……お父さん? お兄ちゃん? うーん、親戚のお兄さんってくらいの距離感が一番近いのかな。

     うん、そうだね。あの頃の私は──先生といっしょにゲームしたり、遊んだり、たまに勉強したり……そんな風に先生と過ごす何てことのない時間が、好きだったんだ。


     この気持ちをはっきりと自覚したのは、いつの頃だっただろう。

     超難しいアクションゲームを先生に手伝ってもらってクリアしたとき?
     ネットでアンチコメを書き込んでたやつらを見返してやれるような神シナリオを書きたくて、先生にアドバイスしてもらったとき?
     恋愛シミュレーションゲームをシミュレーションするために、先生と二人でいろんなイベントをこなしたとき?
     先生と協力してスタンプラリーを巡って、限定グッズを手に入れられたとき?

     ……はっきりとは分かんないや。
     ただ、気がついたら……そうなっていた。

     先生の隣でゲームしてるとき、いつもより胸がどきどきするようになった。
     先生と会える日は、いつもよりちょっとだけ身だしなみに気を使うようになった。
     先生に褒められたとき。声を掛けてもらったとき……ただそれだけで顔がかあって熱くなって、まるでゲームを攻略した時みたいに嬉しくなって……

     ……違う。きっと、攻略されちゃったのは、私の方。

     いつの間にかフラグが立ってて、気がついたら好感度なんてもう天井知らずで。
     分かっちゃったんだ。きっと私は──この人のことが"好き"なんだって。

  • 120二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 09:32:13

    もしもモモイが自分の恋心を自覚してしまったのなら

  • 121二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 20:09:52

    このレスは削除されています

  • 1227224/06/02(日) 20:10:49

    ────

     その日から、世界の色がまるきり違って見えるようになった。
     今まで恋愛SLGなら星の数ほど遊んできたけど、やっぱりゲームとリアルとじゃ大違いで。現実で誰かに恋をしたのなんて初めてだったから。
     頭の中がふわふわして、毎日が夢を見てるみたいで。明日は先生と何を話そうか、どんなことして遊ぼうか、そんなことを想像するだけで天にも昇るような気持ちになった。
     だけど……

    「……お姉ちゃんどうかしたの? 最近なんだかぼーっとしてることが多い気がするけど、何かあった?」
    「うぇ!? そ、そうかなぁ、私はぜんぜんいつも通りだよーミドリ!」
    「ふーん。……変なお姉ちゃん」

     ……ミドリと話すのが辛くなった。
     だって、ミドリも先生が好きなことくらい、とっくに分かってたから。……ううん。自分もミドリと同じ立場になって、ようやく本当の意味でミドリの気持ちが理解できたんだ。

     大好きな人といっしょにいるときの胸の高鳴り。体の中から力がみなぎってきて、今の私は無敵だって、この人のためならなんだってしてあげられるっていう高揚感。
     それに……他の女の子が先生と仲良くしてる時に感じるズキズキとした胸の痛みと、まるで対戦ゲームに負けた時みたいな悔しさも。
     誰かのことが好きになるって気持ちは、甘くて幸せなだけじゃない。こんなにどろどろして、ぐちゃぐちゃした感情が自分の中にあったなんて、その時まで思ってもみなかった。

     ……悔しいけれど。双子なのに、ミドリは昔から私よりもほんのちょっとだけ大人びていて。だから私よりも少しだけ早くに自分の気持ちに気がつけたんだろう。
     だから私もミドリの気持ちを知った時は、心の底からミドリの恋心を応援してあげたいって思ってたし、そう思えていた。
     でも、今は……

     想像する。もしもこの先、先生とミドリが結ばれたとして。
     先生がミドリと──自分とそっくりな姿形をした自分じゃない誰かと、誓いの口づけを交わす光景を。

     ……ああ、やっぱりダメだ。
     きっと今の私はもう、ミドリのことを心から祝福できない。
     だって……先生とミドリの幸せを喜ぶより先に、絶対こう思っちゃうから。

     ──「どうしてあそこにいるのは私じゃなかったんだろう?」って。

  • 1237224/06/02(日) 22:02:57

    ────

     自分でも虫のいい話だって思う。
     ミドリの気持ちを応援してたはずなのに。気がついたらいつの間にか、ミドリには内緒で先生との思い出を作りたがっている私がいて。
     こんな私は最低で……もしかしたら、お姉ちゃん失格なのかもしれない。

     だけど、それを理由に諦めるなんてできっこない。
     ゲーマーだもん。自分の「好き」って気持ちに蓋をして、自分から勝負を投げ出すだなんてありえない。
     だって、私の方が絶対……ミドリよりも絶対に、先生のことを好きだって、いっしょにいたいって思ってるんだから。この気持ちにだけは嘘は吐けないし、誰にも譲れない。
     たとえ大切な双子の妹にだって……ううん、妹だからこそ、絶対に負けたくない。負けられるもんか。
     ……きっと、ミドリだって私と同じ気持ちのはずだ。分かるよ、だって、お姉ちゃんだもん。

     ミドリにも、誰にも、負けたくなんかない。
     先生にはみんなの先生じゃなくて──私だけの先生でいてほしい。
     それがきっと、今の私の素直な気持ち。


     ……でも、そのあとは?


     どくん、と心臓が嫌な音を鳴らした。

     想像してしまう。
     もしも私が先生と結ばれて、恋人同士になれたとして……私はミドリと、今まで通りの関係でいられるの?
     もしもミドリに先生を取られたら。もしもミドリから先生を取っちゃったら。そのとき、私はミドリを許せる? ミドリは私を許してくれる?
     ……痛いくらいに分かってる。姉妹だからって、どんなことでも許せるとは限らない。一度ヒビの入った関係はそう簡単には元通りにはならないって。
     ミレニアムサイエンススクールに入る前の私たちが、そうだったみたいに。

  • 1247224/06/02(日) 22:24:28

    ────

     ……ミドリとの仲がギクシャクしちゃったのはいつの頃からだっけ。
     今よりうんと小さい頃は、私もミドリも、何の疑問も持たずに二人で仲良く遊べてた。でも、それからだんだんと疎遠になって……気がついたら一日中、ほとんど言葉すら交わさないのが当たり前になってた。
     別に、お互いに嫌い合ってたわけじゃないって思う。ただ……私たちは双子の姉妹なのに、趣味も、得意なことも、何もかもがまるきり違ってたんだもん。いつの間にか、ミドリとどう接したらいいのか分からなくなって。
     本当はそんなの嫌だって、もっとミドリとお喋りしたいってずっと思ってた。でも、どうしていいか分からなくて……ずっと、ミドリと仲良くなるための切っ掛けを探してた。……もしかしたら、ミドリも同じ気持ちだったのかもね。

     そんな時、ユズの作ったゲームが私たちの絆を繋いでくれた。二人で同じものを見て、同じことをして笑って、同じ目標のために頑張って……ようやくまた、仲のいい姉妹に戻れたんだ。
     私たちは、ゲームを通じて繋がれた。同じものを好きになったから仲良くなれた。ミドリと同じものを好きになれたことが、嬉しかった。
     でも……
     ミドリと同じものを好きになることが、こんなに辛いことになるだなんて、その時は思わなかったな。


     先生のことを諦めたくなんかない。
     だけど……ミドリとまたあの頃みたいに戻っちゃうのだって、同じくらい嫌だ。
     先生のことは大好き。でも、ミドリだって大好きなんだ。せっかくミドリと仲良くなれたのに。またミドリと二人で笑い合えるようになれたのに。

    「どっちかなんて、選べないよ……!」

     どうしたらいいんだろう。どうすれば私もミドリも、どっちにとっても納得できるエンディングを迎えられるだろう?

     ……本当は、最初から分かってた。解決策なんてたったの一つしかないってことが。
    どうしても相容れないとき、お互いの意見がぶつかりあったとき、絶対納得できない平行線の主張を解決するための方法があるとしたら……ゲーム開発部に代々伝わる「アレ」しかない。
     だって──


    「──勝負しようよ、ミドリ!」


     私たちは、ゲーマーなんだから。

  • 125二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 06:36:27

    このレスは削除されています

  • 126二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 17:45:42

    二人ともゲーマーだから
    どれだけ相手のことを想っていたとしても、それを理由に勝ちを譲るなんてことはできないって思うの

  • 1277224/06/03(月) 23:24:05

    すみません…今日は更新できそうにないです…
    も、もう少しだけお待ちを…

  • 128二次元好きの匿名さん24/06/04(火) 07:53:12

    ミドリばかりが目立つけどモモイも案外卑しいって思うの

  • 129二次元好きの匿名さん24/06/04(火) 14:21:30

    保守

  • 1307224/06/04(火) 23:28:33

    明日まで…明日までお待ち下さい…!

  • 1317224/06/05(水) 06:20:12

    ──
    ────
    ──────

     ……そして、時刻は現在に戻る。

    「先生は今日──私とミドリ、どっちと一緒にいるほうが嬉しかった?」

     ミドリと二人、メイド姿で雁首揃えて先生の前に並んで、審判の時を粛々と待つ。

     ……ぶっちゃけ、メイドであることに大した意味なんてなかった。
     あえて理由をつけるなら、この間ちょうどメイド服を着る機会があったから印象に残ってたのと……ミドリといっしょに「ご奉仕」って名目で先生にアピールするためのちょうどいい口実だって思っただけ。

     これは、ゲームであっても遊びじゃない。私とミドリとの真剣勝負。
     ……大切な人を傷つけてまで先生と結ばれたって、きっと私は心の底から幸せになんてなれない。だからって諦めて勝ちを譲るなんてできっこないし……ミドリだってそれじゃ納得しない。このままじゃ、どう転んだって私もミドリも、絶対に後悔する。

     だけど、それが「ゲーム」なら。お互いに全力を尽くした真剣勝負の結果だったなら、どれだけ悲しくたって、悔しくたって……きっと受け入れられる。
     だって──私たちはゲーマーだもん。

     性格も、趣味も、好きな色も、なにもかもまるきり違う私たちだけど……ゲームにかける情熱だけはいつだってお互いに認め合ってたし、分かり合えたから。
     ミドリだって、きっと私と同じ気持ちなんだって信じられる。

     ……だからね、ミドリ。

    “うーん困ったな……どっちも、じゃダメ?”
    「ダメに決まってるでしょー先生! ギャルゲーじゃ優柔不断な主人公が一番嫌われるんだからね!」
    「今度ばかりは私もお姉ちゃんに同意です。はっきりしてください先生!」
    “そっかぁ……”

     ──どっちが勝っても、恨みっこなし、だよ。

  • 132二次元好きの匿名さん24/06/05(水) 13:08:50

    メイドイベント終わっちゃった…

  • 133二次元好きの匿名さん24/06/05(水) 20:55:58

    保守

  • 1347224/06/05(水) 23:59:04

    例によって週末ごろまで続き書けそうにないかもですごめんなさい…
    (対策委員会編3章パート2を終わらせながら)

  • 135二次元好きの匿名さん24/06/06(木) 08:28:06

    このレスは削除されています

  • 136二次元好きの匿名さん24/06/06(木) 20:11:38

    最近はモモイのSSも増えてきて嬉しい

  • 1377224/06/07(金) 05:38:18

    今週末には完結まで持っていくので…も、もう少しだけ待って…(土下座)

  • 138二次元好きの匿名さん24/06/07(金) 16:17:19

    実際モモミドが先生取り合ったらどうなるんだろ…

  • 1397224/06/08(土) 01:28:41

    ────

    “……そうだね。二人がそこまで言うなら、たまには先生らしく採点してみようか”

     先生はどこか悪戯っぽい笑顔を浮かべながらそう言った。
     その微笑みを見た瞬間に心臓がドキンって跳ねて──ああ、私はやっぱりこの人のことが好きなんだなあって再認識する。

    “まず、モモイはいつも以上に元気いっぱいだったね。……ちょっとドジなところも目立ったけれど、それ以上に一緒に過ごして楽しかったし、何より私に喜んでほしいって気持ちが伝わってきた”
    “おかげで今日一日、私もたくさん元気を貰えたよ。ありがとうね、モモイ”

     先生に褒めてもらえた。ただそれだけで胸の奥がぽかぽかと温かくなって、不思議と顔がほころんでしまう。

    “それに、ミドリは常に私が何をしてほしいか考えて動いてくれていたよね。てきぱきと容量が良くて、私のことだけじゃなくて失敗しがちなモモイのことだって気遣ってフォローしてくれて……少し先走りすぎなところもあったけどね”
    “まるで本物のメイドさんみたいで、とても助かったよ。ありがとう、ミドリ”

     ちらりと隣を見ると、ミドリはだらしなく表情を緩めてて。たぶん、ついさっきの私も今のミドリ同じような顔をしてたんだろうな。
     ……なんだろう。いつもだったらミドリのことを褒められたら嬉しいはずなのに。今は、少しだけ胸がちくって痛む。
     分かってる。きっとこれが「嫉妬」ってやつなんだ。

    “正直、モモイとミドリ、どっちと一緒にいるのが楽しかったかって聞かれても……さっきと答えは同じ。甲乙つけがたいっていうのが本音かな”
    「もー! 先生はぐらかさないでったらー!」

     ここまで私たちが勇気を出したのに、未だにどっちつかずの態度を取り続けてるのにはさすがにムッとするけど。

    “はぐらかしてなんかいないよ。どっちも選べないっていうのが私の本心”

     ……でも。私たちのことを見る先生の瞳には、適当なことを言っているような色はなくって。

    “だって、今日私のことを助けてくれたのは、モモイだけでもミドリだけでもなくて、モモイとミドリなんだから”

  • 1407224/06/08(土) 10:56:49

    ────

    “私が一番嬉しかったのは、モモイとミドリか今日一日、お互いに助け合いながら私を手伝ってくれたこと。二人が仲良しなところをたくさん見られたこと”
    “もしも今日一緒に過ごしたのがモモイだけでもミドリだけでも、こんな気持ちにはならなかったと思うんだ”

     どこか愛おしげな口調で先生はそう語る。
     ……確かに先生の言う通り、私とミドリは今日一日、ただ何も考えずに張り合ってただけじゃない。
     あくまで今日の目的は先生を満足させることであって、私たちの自己満足で先生に迷惑をかけちゃったら本末転倒だ。
     だからお互いに協力し合って……私のドジをミドリに助けて貰ったことも多かったし、逆に張り切りすぎて空回りしちゃうミドリを私がフォローすることだってあった。
     双子だもん。対戦ゲームは私もミドリも好きだけど、それ以上に協力プレイの方が得意だから。

     それに……ミドリとは思う存分競い合いたかったけど、べつにミドリの足を引っ張りたかったわけじゃない。
     ……私はただ、先生に知ってほしかったんだ。
     私がどれだけ先生の役に立てるのか。ミドリがどれだけ魅力的な女の子なのか。
     私とミドリが、どれだけ先生のことを好きなのかを。

     ただ、それでも……

    “二人の気持ちは嬉しい。でも……モモイとミドリのどっちの方が上かって順番を決めるなんて、やっぱり私にはできないよ。……ごめんね”

  • 1417224/06/08(土) 10:59:40

    ────

     申し訳なさそうに答える先生にもどかしさを覚える反面、なんだか先生らしいなって納得してしまう私もいて。

     ……そういえば昔、リオ会長がトロッコ問題がどうのって言ってたっけ。
     確か、二人のうちのどちらか一方しか選べない問題……だったかな。あの時の私には意味不明だったけど、今なら会長の気持ちが少しだけ分かるかもしれない。

     先生の答えはあの時も今も変わらない。先生は生徒に順番なんてつけないし、誰か一人だけを特別扱いすることもない。私たちみんなを尊重して、みんなを公平に扱ってくれる人だ。
     でも「みんな」を選ぶってことは、誰も選ばないのと同じことだから。

     ……先生がそういう人だってことくらい、最初から分かってた。
     それでも私は……「みんな」じゃなくて、私だけを、先生に選んでほしくて。
     ただの生徒の一人じゃない、先生の「特別」になりたくて。それで……

    「それでも!」

     ……私よりも早く、私の隣で声を上げたのはミドリだった。

    「それでも、私は……お姉ちゃんの妹ってだけじゃなくて……一人の女の子として、『ミドリ』として……先生に見てほしいです」
    “ミドリ……?”

     いつも内気なミドリにしては珍しい必死な声。瞳を潤ませて、まっすぐに先生のことを見つめて、声を震わせて、そして──


    「だって……だって私は、先生のことが……!」

  • 1427224/06/08(土) 17:33:06

    ────

    「先生のことが……心配で、放っておけないんです。だって先生は私の……大切なご主人様、ですから」

     それはきっと、ミドリが本当に伝えたい言葉じゃなかったのだろう。そのまま俯いて黙りこんでしまったミドリに向かって、先生はどこか申し訳無さそうな顔を浮かべながら。
     ただ一言、“ごめんね”って呟いた。

    ────

    「ねえ、ミドリ。どうしてあの時、先生に告白しなかったの?」

     シャーレからの帰り道。隣を歩く元気の無い妹に、そんな疑問をぶつけてみる。

    「……だって、勝った方が先に先生に告白できるってルールだったじゃん。まだ勝負もついてないうちから抜け駆けなんて、フェアじゃないから」

     そっぽを向いたまま、ミドリはばつが悪そうに口にする。
     大人しそうに見えて案外頑固で負けず嫌いで。でも、だからこそ勝負事にかけては律儀で妥協しない。そういうところがミドリらしいなって思う。

    「そういうお姉ちゃんの方こそ、どうして私に勝負なんて持ち掛けてきたの? お姉ちゃんも先生のことが好きだったなら、最初からこんな勝負なんかせずに先生に告白すればよかったじゃない」

     今度はミドリの方が私に問いかける番だった。今までずっと問い質したくて、だけどずっと先延ばしにしていたであろうその疑問を真正面から私へと叩きつけてくる。それに答えない理由なんて私には無くて。

    「だってさ、抜け駆けなんてフェアじゃないじゃん。ミドリだって先生のこと好きなんでしょう? だったら正々堂々ミドリと勝負した上で先生に想いを伝えたいなって思ったから」
    「なに、それ。私に遠慮したってこと? 私がいつそんなこと頼んだっていうの……!」

     私に詰め寄るミドリの表情と言葉は険しい。……あぁ、これは割とガチで怒ってる時のやつだ。
     それもそっか。私にとっては対等の条件での勝負のつもりだったけど、ミドリにしてみれば恋敵に情けをかけられたって取られてもおかしくない。それはある意味、正々堂々戦った上で負けるよりも屈辱的で許しがたい行いだ。
     ゲーマーとして、勝負の世界で生きる者特有のデリケートなプライド。その気持ちはよく分かる。もし逆の立場だったなら、私だって今のミドリみたいに怒ってたかもしれない。でも……

    「っていうのが理由の半分。一番の理由は……『言い訳』が欲しかったから、かな」

  • 1437224/06/08(土) 20:14:40

    ────

    「本当のこと言うとさ。私、ひとりきりじゃ先生に自分の想いを告白する勇気なんて出なかったんだ。……ミドリだって本当はそうなんじゃないの?」
    「それは……」

     ミドリは口ごもる。その反応は認めているも同然だ。やっぱり何だかんだ言っても双子同士、悩んでいたことは一緒だったみたい。

    「だからミドリに『勝負』を持ち掛けたんだ。勝った方が先に先生に告白できる。……逆に言えば、勝負に勝った以上は絶対に先生に告白しなきゃいけない。でなきゃ対戦相手に失礼だもん」
    「…………」
    「ほら、私たちってゲーマーじゃん。それがお互いにベストを尽くした勝負事の結果なら負けたとしても受け入れなきゃいけない。それに……もしも勝ったら勇気を出して、今度こそ自分の気持ちに素直になれる気がしたんだ」

     背水の陣、って言うのかな。先生のことが好きだって言いながらいつまでたっても踏み出せないミドリと、それから私自身に発破をかけたかった。これはゲームであると同時に、私とミドリが前に進むための儀式でもあったんだ。
     それが私がミドリにこの勝負を持ち掛けた、本当の理由──


    「──本当に、それだけ?」


    「……え?」
    「私との勝負に勝って、先生に告白して……その後は? ……お姉ちゃん、本当は先生に、自分のことをきっぱりとフッてほしかったんじゃないの?」

     ……参ったな。今度はミドリの方に、私のことを見透かされちゃった。

    「……びっくりしたなぁ。そこまで分かっちゃうんだ」
    「分かるよ。妹だもん」

     今のミドリにはさっきまでの怒りもなく、ただ澄んだ目でじっと私のことを見つめている。
     ……もう騙せない、か。ミドリのことも……自分自身のことも。ここまで来たらもう観念するしかない。気がつけば私は力なく笑っていた。

    「……ミドリの言う通りだよ。私は『言い訳』が欲しかったの。先生のことを綺麗さっぱり諦めるための……ううん。先生のことを諦めなきゃいけないんだって、自分を納得させるための言い訳が、さ……」

  • 1447224/06/09(日) 02:31:56

    ────

     この勝負に勝った方が先に先生に告白できる。それってつまり、勝ったら先生に告白しなきゃいけないってことで。
     でも、その告白がうまくいく保証なんてどこにもなくて……ううん、きっとうまくいきっこない。

     だって、先生は大人で、私たちはまだまだ子供なんだもん。
     歳の差も、知識も、人生経験も、何もかもが違ってて……そんなのレベル1のプレイヤーがいきなりラスボスに挑むようなもので、どう考えたって無理ゲーだ。

     ……本当は、分かってるんだ。
     先生が「先生」で、私たちが「生徒」である限り、先生は絶対に私たちのことをそういう対象としては見てくれないって。

     きっと、ミドリもユウカも、他のみんなだって……そんなこと、とっくに心のどこかで気づいてる。
     分かってるからこそ、みんな先生への好意を隠そうともしないくせに、最後の一歩だけがどうしても踏み出せないでいるんだ。

     たとえ叶わないと分かってる恋心だって、胸の中に秘めているうちは片思いしていられる。でも……もしも真正面から想いを告げて、断られちゃったら、その瞬間にゲームオーバー。二度と先生と元通りの関係には戻れない。
     だったらいっそ、このままの関係に甘えちゃっていた方が自分も相手も、誰も傷つかずに済む……そう思ってた。

     それでも、私はゲーマーだから。

     ゲーマーってのはプライドが高くて負けず嫌いだから。たとえ勝ち目のない勝負だって、挑みもしないうちから逃げ出すなんて意気地のない真似はしたくなかった。
     このまま先生やミドリへのもやもやとした感情を抱えたまま、うわべだけの笑顔で誤魔化し続けたくなんかなかった。
     どんな形だっていい。私は私の中のこの気持ちに決着をつけたかったんだ。

     だからきっと、ミドリの言ってることは当たってる。
     本当は勝負なんてただの建前で……私はきっと、諦める理由がほしかったんだと思う。

     ミドリより先に先生に告白して、きっぱりとフラれて玉砕して、そうしたら先生への届かない思いも、ミドリへのもやもやした感情も……

     全部忘れて、諦めて、楽になれたのになぁ。

  • 145二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 08:40:36

    悲恋いいよね…

  • 146二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 17:16:34

    何度も勝負してるうちに互いに想いが膨れ上がって諦められなくなっちゃうんですね

  • 1477224/06/09(日) 20:26:57

    ────

     思いの丈を吐き出し終えて、はあ、と溜息を吐く。

     今日のミドリとの勝負で手を抜いていたわけじゃない。正々堂々ミドリと勝負して、勝ちたかったっていうのも本音だから。
     これは私なりのケジメだ。もしもミドリに負けたなら、それも一つの結末だって納得できた。
     でも……どうせだったら私の方がミドリより先に先生に告白して、きっぱりと断られたかったんだ。

     どうせ実らない恋なら、いっそ私じゃ先生の隣には立てないんだって完膚なきまでに突き付けられて、先生自身の口から私のこの気持ちに引導を渡してほしかった。
     そしたらきっと……私はまた前みたいに、心から先生とミドリのことを祝福できるようになるだろうって思ったから。

     ひょっとしたら、ミドリもいつか遠くないうちに、私と同じ思いを味わうのかもしれないけれど。

     ……こんな私にミドリは幻滅したかな。
     戦う前から勝負を諦めて、いっそ負けたいだなんて……それこそゲーマーの風上にも置けないもん。
     でも……私はきっと、ミドリやみんなが思ってるほど無鉄砲でも、心が強いわけでもない。どう考えたって無謀でしかない障害を前にして、それでも挫けずに立ち向かえるほど勇気があるわけじゃない。
     そんな想いをずっと抱えたまま、平気でいられるほど……私は、無邪気な子供じゃないんだ。

    「あのね、お姉ちゃん」

     ぽつりとミドリが口を開く。

    「私、やっぱり先生が好き。どれだけ他にライバルがいたって、どれだけ勝ち目が薄くたって、自分の気持ちに嘘はつけない。……こればっかりはお姉ちゃんにだって譲れない」

     真剣な、本気の声色で。怒りでも悲しみでもない、どこか決意を感じさせる声で。

    「でもさ。……真剣勝負の相手に半端な気持ちでいられるのはもっと嫌。私はお姉ちゃんと、はっきり決着をつけたいんだ」

  • 1487224/06/09(日) 21:35:49

    ────

     真っ向からミドリにそう宣言されて、胸がズキリと痛む。

    「ミドリ……でも、もう私たちのゲームは……」
    「終わってない。だって、まだ勝負はついてないから。今日のゲームは引き分け。私もお姉ちゃんも、どっちも負けてなんかいないもん……だから、ここからは延長戦」

     たじろいで一歩後退ろうとした私の手を、ミドリがぎゅうと掴んで引き留める。
     強く握りしめられたその手の体温から、ミドリの強い思いが伝わってくるみたいで。

    「元はと言えば、お姉ちゃんが持ちかけてきた勝負じゃん。だったら決着がつくまで勝負を降りるだなんて認めない。お姉ちゃんの方から諦めるだなんて、絶対に許さないから」

     決意に満ちた声。それを境に、しん、と静寂が下りる。
     ミドリの目は、言葉は、どこまでもまっすぐで。……今の私に、それを正面から受け止められるだけの覚悟なんて、もう……

    「……本当はさ、私だって分かってるよ。先生はきっと、今の私たちをそういう対象として見てなんかくれないってことくらい」

     ぽつりぽつりとミドリが呟く。その声は少しだけ震えていて……先生に想いを告げることが怖いのは、きっとミドリだって同じなんだ。

    「でもさ。今の私たちじゃダメだからって、この先ずっと無理だなんて誰が言い切れるの? 確かに私たちはまだ子供だけど……だからこそ私は、先生が振り向いてくれるような、先生の隣に相応しいような……そんな素敵な大人になりたい! なりたい自分を目指して頑張って、今はまだできないことに挑戦することの、いったい何がいけないっていうの!?」
    「ミドリ……」

     徐々に力強さを増していく声。ミドリの目には涙が滲んでいた。それはきっと、悔しさだ。……何に対しての? 先生に相手にしてもらえない自分への? ……ううん、きっと違う。
     ミドリの瞳に映っていたのは、私だ。今のミドリと同じ、泣きそうな顔をした私の姿。
     先生のことが好きな心、ミドリのことが好きな心、どっちも抱え込んで、重くて、辛くて、にっちもさっちも行かなくなって……そんな私のことが、ミドリはきっと、許せなかったんだ。

    「私はまだ、諦めたくなんかないし……お姉ちゃんにも諦めてほしくなんかない。だって……お姉ちゃんは私の、一番のライバルだもん。今までも、これからも、ずっと……! これからも、私のライバルでいてよ……!」

  • 1497224/06/09(日) 22:55:22

    ────

     ぽろぽろと涙を零しながら、ミドリは強く私の手を握ったまま訴える。
     ……その想いを無視するなんて、私にできるわけがなくって。

     だったら、ミドリのお姉ちゃんとして、ライバルとして。
     私にできることは、一つだけだ。

    「……顔を上げて、ミドリ」

     ミドリの手をぎゅっと握り返す。
     大切な妹にここまで言わせちゃったんだ。私だって中途半端な気持ちじゃいられない。きっと私も、覚悟を決めるべき時なんだ。

    「そうだね。ミドリの言う通り……最初から諦めるなんて、私らしくないよね」
    「お姉ちゃん……」
    「ありがとう、ミドリ。なんだか目が覚めた気分。……えへへ。ミドリに発破をかけるつもりが、私の方が発破をかけられちゃったなぁ」

     自分でもおかしくなって苦笑する。
     いつもミドリのお姉ちゃんとしてミドリのことを励ましてきたけど……思えば私だって、それと同じくらいミドリからも勇気を貰ってきたんだ。
     やっぱり私たちは二人で一つ。お互いがいたから頑張ってこれたし……お互いがいなかったら、きっと、私もミドリもどこかで挫けて、立ち止まってた。
     私にとってのミドリは、ミドリにとっての私は、唯一無二の大切な人で……だからこそ、お互いにだけは絶対に負けたくない。

    「それじゃあ、ここからは延長戦。どっちが先に先生のハートを射止められるか……今度こそ本気の真剣勝負だよ! 言っておくけど、手加減なんかしないんだからね!」

     覚悟を込めて、真っ向からミドリと向き合って、笑顔でそう宣言する。
     もう、負けてもいいとか、諦めたいとか、そんなこと絶対に言わないし思わない。
     何があってもミドリにだけは先生を渡したくない。負けられない。勝つんだ、絶対に。だって……

    「だって──ミドリは私の、かけがえのないライバルだもん!」
    「……うん! 望むところだよ、お姉ちゃん!」

  • 1507224/06/09(日) 22:57:33

    ────

     ──恋は世界を変えるって、初めて知った。
     恋する気持ちを知って、誰かを本気で好きになった時、世界がまるで違って見えた。……良い方にも、悪い方にも。

     私たちはいつだって未熟で不完全で。果てしない道の向こうには、自分よりもずっと先を行くたくさんの人が歩いてて。
     そんな凄い人たちの後姿を見るたびに、どうして自分はこんなにちっぽけなんだろうって思って、胸がぎゅっと痛むんだ。

     でも……怖がって立ち止まってばかりじゃ、ずっとそこから動けない。自分を変えるためには、勇気を出して一歩踏み出さなきゃいけない。
     ゲームってのは、自分じゃない誰かと競い合って、時にはこてんぱんに打ちひしがれて、それでも諦めないでリトライして……そうやって自分を磨いていくものだもん。
     負けたくないって、勝ちたいって、諦めたくないって……そんな子供じみた意地の張り合いの中で、私たちは少しずつ成長していく。
     きっとゲームだけじゃなくて、人生だって変わらない。そうやって、私たちは大人への階段を昇っていくんだ。

     いつか、私たちが「大人」になったなら……先生は私たちのことをただの生徒じゃなくて、一人の女性として見てくれるのかな。
     ……そのときの私たちは、先生のことを「先生」としてじゃなくて、一人の男の人として、変わらず好きでいられるのかな。今はまだ分からない。……今の私たちには、やっぱり分からないことばっかりで。
     分からないけど……今はただ、そう信じて進みたい。

     それでも、たった一つだけ分かったことは……変わったのは世界じゃなくて、きっと私の方だってこと。
     もしかしたら、“大人になる”ってそういうことを言うのかもね。


     今はまだ届かなくたって、絶対に諦めたくなんかない。
     頑張って、努力して……いつか必ず、自分がなりたい自分になってみせる。

     それをきっと、人は「夢」って、そう呼ぶんだ。

  • 1517224/06/09(日) 22:58:17

    ────

     この気持ちが恋だって気付いたとき……最初は、私が私じゃなくなるんじゃないかって不安だった。
     先生やミドリと今まで通りの関係でいられなくなるんじゃないかって、怖かった。

     だけど、今は。
     先生のことを、ミドリと同じ人を好きになれて良かったなって思う。

     だって──


    「えへへ、これからもよろしくね、ミドリ。私、ミドリにだけは絶対に負けないんだから!」
    「こっちのセリフだよお姉ちゃん! 私だって、お姉ちゃんに先生は絶対に渡さないもん!」


     ──私たちは合わせ鏡。
     蒼天を映す蒼海。旅人に焦がれた西風と太陽。実軸に関して対称な複素平面上の点a±b𝓲の片割れ。

     かけがえのない大切な姉妹で、親友で……同じ目標を目指して競い合える、最高のライバルなんだから。

  • 1527224/06/09(日) 23:01:12

    ────

     ……それはさておき。

    「せーんーせーいー! なんですかこの領収書はっ!? メイド服……しかも2着って! それもこのサイズ……もしかしてモモイとミドリに着せるために買ったんですかっ!?」
    “い、いや待ってユウカ、これにはやむにやまれぬ事情が……”

     ある日のミレニアム。ミドリといっしょに散歩していたら、いつもながらに夫婦漫才みたいなやりとりを繰り広げていた先生とユウカにたまたまばったり出くわして。
     ……当然ながら、先生の周りには私たち以外の女の子だってたくさんいて。私たちよりよっぽど女の子として魅力的だったり、先生の役に立っている子だっていっぱいいる。
     この間はミドリにだけは絶対に負けたくないって啖呵を切ったけど……そもそも先生の選ぶ相手が、私たちのどっちかである保証なんてどこにもないわけで。

    「……ねえ、ミドリ」
    「なに、お姉ちゃん?」

     なんだかもやもやって気持ちが胸の中に広がってきて、隣にいるミドリに視線を向ける。そこでは私と同じ表情を浮かべたミドリが、同じように私のことを見つめ返していて。

    「手ごわい強敵を前に、協力プレイで挑むってのもゲームの醍醐味だよね?」
    「……そうだね。それじゃあここはひとまず……一時休戦ってことで」

     やっぱり双子。ここぞって時に考えることは一緒らしい。ミドリと顔を見合わせて、微笑み合って、ぎゅっとお互いの手を握って──そのまま先生に突撃する。

    「先生先生っ! 最近ゲーム開発部で新しいゲームを作ったんだ! 今回のシナリオは個人的最高傑作ってくらいの出来栄えで……先生もプレイして感想聞かせてよ!」
    「私だって頑張ってドットを打ちました! ぜひ先生からもアドバイスをいただきたいです! だから、その……今すぐ部室まで来てください!」
    「ちょっ、あなたたち!? いきなり何を……ああもう!」

     私とミドリで左右から先生に抱き着きながら、狼狽えるユウカにふたりであっかんべーをする。
     ……もう諦めたりなんかしない。勝負を捨てたりもしない。渡さないもん。ミドリにも、他の誰にも。

     覚悟しててよね、先生。
     私たちの勝負(ゲーム)は……まだまだ始まったばっかりなんだから!

  • 1537224/06/09(日) 23:07:19

    ということでおしまい!

    >>93から続いたメイドモモミドのお話はこれで完結です。…無駄に長くなって本当にごめんなさい!

    ノープランで書き始めるとやっぱりろくなことにならないですね…


    SSのクオリティはともかくモモミドのことは本当に大好きなので、次に何か書く機会があればもっと二人の心情描写をしっかり書けるようになりたいです…(後悔)

    ともあれ、こうして自作を公開できる場を設けて頂いた>>1に最大限の感謝を。

    めでたしめでたし!

  • 154二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 23:35:50

    完走おつ~
    ネタもエロもいいけど、偶にはこういう乙女モモミドが先生取り合う概念も享受したくなるよね…

  • 155124/06/10(月) 00:42:55

    >>153

    かんしゃあ~はこっちの台詞だぞシン!!!111!!1!!!

    こっちこそ見切り発車の一発ネタで上げたSSを皮切りにすごい一杯投下して貰えてありがたかったぞシン!!11!!

    いい作品をありがとうシン!!!!111!!11!!

  • 156二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 08:12:28

    たまにはこんなモモミドがあってもいいよね

  • 157二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 19:13:39

    楽しいスレだったけどそろそろ終わりか…

  • 1587224/06/11(火) 01:09:36

    スレもそろそろ落ちそうなので心残りはなくしておきたい…

    ってことで、>>33>>41>>48のつづき…っぽいものを勝手に書いちゃいました! ごめんなさい!

    あくまでひとつのifってことで…何でも許せる人向けです!


    ※ ちょっとだけエッチな内容になっちゃったのでテレグラフに乗っけときます!


    縛りモモイと現行犯🍑 🍑 🍑 🍑 🍑

     かぷり、かぷり、と──歯形をつけていく。


     窓の外では相変わらず雨が降り続いていた。

     雨音に交じって、ピーポーピーポーというサイレンの音が聞こえてくる。大方どこかで事件でもあって、ヴァルキューレが駆り出されているんだろう。このキヴォトスではよくあることだ。


     そんな街の喧騒から切り離されたシャーレの娯楽室の中は、まるで別世界みたいで。

     両手足を縄でぐるぐる巻きにされて、床にごろんと転がされた先生の上に、私は今、覆いかぶさっている。

     いつもみたいなおふざけ半分じゃない。先生の首元に両手を絡ませて、そのままネクタイを解いて、Yシャツのボタンを外して、あられもなくはだけさせて。

     そうして……シャツの隙間から露になった先生の素肌に、はじめて見る大人の男の人の鎖骨と胸板に顔を埋めて、吸いついて、齧りついて、味わっていく。


    “モモイ、っ、もう、いい加減に……!”


     頭の上で先生が呻くような声を上げているけど、知ったことじゃない。

     まるで熱病に浮かされたみたいに、体の内から湧き上がる衝動……獣じみた本能に身を任せて、私は先生のことを貪り続けていた。

     

     先生の首筋から鎖骨にかけ…
    tele​gra.ph
  • 159二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 09:14:10

    このレスは削除されています

  • 160二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 12:44:36

    >>158

    逮捕されてて草

  • 161二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 19:00:00

    歯型ってキスマークよりエッチだよね…

  • 162二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 00:11:13

    おかげさまでエッチなモモイもアリだって思えました

  • 163二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 10:13:11

    🍑♥

  • 164二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 20:07:08

    でもやっぱりモモイはシャーレのソファでポテチ食べながらうたた寝してる姿が一番好きなんだ
    頭ナデナデしてあげたくなる

  • 165二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 03:22:58

    「むにゃむにゃ……ボーナスライフだ……うへへぇ……」

     ある日のこと。
     私が外回りの仕事を終えてシャーレのオフィスへと戻ってくると、娯楽室のソファですやすやと寝息を立てるメイド姿の少女が一人。
     傍には掃除用のはたきと開かれたままのポテチの袋。──大方、メイドらしく意気揚々とお掃除に取り掛かったはいいものの、途中で飽きて休憩しているうちに眠りこけてしまったのだろう。なんともモモイらしい。

    “起きて、起きて、モモイ”

     優しく肩をゆすぶってみるが、モモイが目を開く気配はない。
     戯れに袋からポテチを一枚取り出して口元へと近づけてみれば、ひくひくと鼻を動かしたあと、ぱくりとポテチに齧りついた。
     小動物みたいで可愛らしい……なんて微笑ましく見ていたら、ポテチをつまんでいた指ごと食いつかれてもぐもぐと甘噛みされてしまった。──噛まないで、モモイ。

     ずっと眺めていたいという誘惑にも駆られるけれど、いつまでもこのままにしているわけにもいかない。さてどうしたものかと思案していると、モモイがむにゃむにゃと口を開いて。

    「えへへ……だいすきだよぉ、せんせぇ……」

     そんな言葉を聞いて、自然と口元がほころんでしまう。
     大切な生徒から素直で純粋な好意を示されて、嬉しくならない先生はいない。
     それに……

     ──数ヶ月前のアリスの事件で、意識を失ったモモイをシャーレで預かっていた時のことを思い出す。
     ずっと意識が戻らないまま、医務室のベッドの上に苦しそうに横たわっていたあの時のモモイに比べれば、今のモモイの寝顔はずっと安らかで、幸せそうで。
     またモモイやみんながこんな風に笑えるようになって、本当に良かったと心から思う。

     そして同時に……私はどこまで彼女たちの信頼に報いることができているのだろうかと自問する。

  • 166二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 03:24:18

     子供が思っているほど、大人は完璧でも全能でもない。どんな時でも奇跡を起こして全てを救い、完全無欠のハッピーエンドを導けるような都合のいい存在なんかじゃない。
     ……少なくとも、私にそんな奇跡を起こす力なんてありはしないのだから。

     私が先生として生徒たちにしてあげられることなんて、いつだって限られている。
     彼女たちの日常に寄り添って、話を聞いて、困ったことがあったら頼ってもらえるような、そんな先生でいること。彼女たちが何に喜び、何に悲しむのかを知って、同じ目線で向き合うこと。
     でなきゃきっと、私の言葉なんて誰の心にも届きやしない。
     ……本当に私が彼女たちにとって「いい先生」と呼べるのかは実際のところ分からない。ひょっとしたら、私のやり方で救えた生徒なんてほんの一握りに過ぎないのかもしれない。

     それでも、妥協や諦めこそが正しい道なのだと、私は生徒たちに教えたくはなかった。大人や社会から押し着せられた立場や正論に押し潰されて、自分が本当にやりたいことを見失ってほしくなかった。
     誰であっても、自分の人生の責任は自分で背負って生きていかなければならない。だったらせめて、自分がどんな道を歩むかの選択は、彼女たち自身の意思で決めてほしかったから。

     改めて、目の前で無邪気に眠りこけている小さな女の子を見る。
     いつも前向きで、後先考えずに失敗も多いけど、それでも大切なもののためなら勇気を振り絞ってどんな困難にだって立ち向かう。そんなモモイの姿に、私はいつだって勇気を貰ってきた。
     気がついたら、私の方がモモイやみんなからたくさんのことを教わっていたんだ。
     それはきっと、これからも変わらないのだろう。

     未だ目を閉じたままのモモイの耳元に顔を近づけて、そっと囁く。

    “──ありがとう。私も、モモイのことが大好きだよ”

     愛しさを込めて、彼女の髪を優しく撫でる。

    「………………」

     モモイは無言のまま、まだ目を開かない。
     ……その頬と耳がほんのり赤くなっていたことや、頭上に名前と同じ桃色のヘイローがくっきり灯っていたことは……まだ、気付かないフリをしておいた方がいいんだろうな。

  • 167二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 12:12:01

    先生もモモイが大好きでいてくれると嬉しいな

  • 168二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 23:46:59

    流石にネタも尽きた…

  • 169二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 07:41:32

    たまにはしっとりしたモモイも接種したくなるのだ

  • 170二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 13:23:39

    次にゲームでモモミドに出番あるのはいつ頃だろ
    ミレニアムイベントが待たれる

  • 171二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:08:45

    あぁー^^双子に挟まれたいなぁー

  • 172二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 06:18:52

    もう少しだけ…

  • 173二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 17:33:19

    // 🍑 like a 💛 //

    「せーんせーっ! 遊びに……もとい、おしごと手伝いに来たよー!」

     ある日の夜のこと。私こと才羽モモイは意気揚々とシャーレのオフィスの入り口を潜っていた。
     もうすぐ日付も変わりそうなこんな真夜中に、どうして私がミレニアムからそれなりに離れたシャーレになんてやってきたのか……実はそれほど大したワケなんてなかったりする。

     強いて言うなら、ただの気まぐれと偶然の結果。
     たまたま昨日は徹夜でゲームしてて、たまたまお昼過ぎまで寝ていたせいで目が冴えて、たまたま気晴らしに夜の散歩へと繰り出して、たまたまD.U.のゲーセンに幻のアーケードゲー筐体があるって噂を耳にして……その帰り道、ふと先生に会いたくなった。ただそれだけだ。

     ……うん。こうして理由を並べてみると完全に不良生徒。もしかしたら先生に叱られちゃうかも。
     でも、こんな夜遅くだっていうのにシャーレのオフィスには相も変わらず明かりが灯っているのだから、正直夜更かしに関しては先生だって人のことは言えないと思う。
     連邦生徒会のろーどーきじゅんほー?とかどうなってるんだろ……あまり深く考えないようにしよう。

     それに、この間シャーレの当番だったアリスが先生は最近忙しそうだって言ってたから。たまにはサプライズで手伝ってあげるのもいいよね、なんて。
     ……まあ、そんなの結局は建前で、本当はただ単純に先生と遊びたかっただけなんだけどさ。

    「……あれ?」

     と、そこで違和感を覚える。
     いつもだったらこれだけ騒げば先生が出迎えてくれるはずなのに、しんと静まり返ったシャーレの仕事場には先生どころか、人の気配というものがまるで感じられない。おっかしいなあ。
     でもオフィスの明かりはついてるし、いないわけじゃないと思うけど……むむむと唸り、いつも先生が仕事をしているデスクへと近づいてみる。

    「あ、先生」

     果たして先生はそこにいた。いつもの仕事机に突っ伏して、書類の山に埋もれながら死んだように眠りこけている。
     ……一瞬、もしかして本当に死んじゃってるんじゃ? なんてシャレにならない想像が頭を過ぎったけれど……よく観察してみればすうすうと寝息を立てている。
     どうやら本当にただ疲れて眠っているだけみたいだ。ほっと一安心。

    「先生先生、こんなところで眠ってたらカゼひいちゃうよー?」

  • 174二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 19:05:38

    落ちそうでなかなか落ちないこのスレ、善きかな

  • 175二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 06:33:01

    しっとりモモイ良いよね

  • 176二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 07:55:38

    >>173

     二度、三度と呼びかけてみるけれど、反応は無い。

     ……あー、確かにここ最近忙しくて眠るヒマもなかったってのはホントっぽい。声を掛けども揺さぶれども、何をしたってぜんぜん起きる気配がないんだもん。

     むー、せっかく遊びに来たのにつまんない!


     だいたい先生は不用心すぎなんだよ! もしも今ここにいるのが私じゃなくって泥棒とか誘拐犯とか、そういう悪い人だったらどうするつもりだったのさ。

     そんなに無防備じゃ先生、何をされたって自業自得なんだから──


     その瞬間……びびっと、頭の中に天啓が閃いた。

     今、先生は私の目の前でぐっすりと眠っている。ちょっとやそっとじゃ起きやしないだろう。それすなわち──


     ──今なら先生にイタズラし放題なんじゃ?


     ……という思いつきだった。


    (い、いや、流石にダメでしょ? もしバレたらどうするのさ……でも、こんなチャンスめったにないし……)


     私の頭の中で天使のモモイと悪魔のモモイが戦いを繰り広げる。


     悪魔のモモイは「これは千載一遇のチャンスだぜモモイ! 今こそ先生に日頃ゲームで負け続けて来た借りを返してやれ!」と囁き、

     それを窘めるように天使のモモイが「いけませんモモイさん! こんな好機をただの子供じみたイタズラに浪費しては! そう、今こそ先生に対して秘めた想いを解き放つ時なのです!」って諭して──

     ダメだ戦いにすらならない!


     ……結局、私が誘惑に屈するまで数秒と掛からなかった。

     だ、だってしょうがないじゃん! これまで持ち前の大人の余裕でミドリとかユウカとかその他もろもろの女の子をアプローチを華麗に躱し続けて来た先生に、今なら私があんなことやこんなことをやりたい放題!

     これを逃したらもう二度とチャンスは無いかもしれない! なんだかすっごい優越感!


    「せ、先生が悪いんだからね! 私の前でこんな無防備な姿を見せちゃうんだもん! そう、これは不可抗力ってやつなんだよ!」

  • 177二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:32:58

    イタズラっ子モモイ概念!

  • 178二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 21:39:55

     わきわきと両手を動かしながら、机に突っ伏したまま眠りこける先生へとにじり寄っていく。
     真夜中。先生と二人きり。目の前には無防備な先生。誰も見てない。今なら先生になんだってできる。その事実に、なんだか胸がドキドキする。

     ふへへ。さぁて、何をしちゃおうかな~?
     ほっぺをむにむにしたり、脇の下をこちょこちょしたり、うなじの匂いを嗅いだり……い、いっそのこと、服とか脱がしちゃったりだって……
     ……い、いやいやそれは流石にNG! やっちゃって後で後悔するようなのはイタズラの範疇じゃないし! 私、先生に嫌われたくないもん!

     ……うーん、いざ考えてみるとなかなか思いつかないもんだなあ。
     普段あれだけいっしょに遊んだりゲームしたりして、もっともっと先生とたくさんのことをしたいって思ってたはずなのに。
     私は先生に何をしたいんだろう? 私は先生に、何をしてほしいんだろう?

     考えてみる。
     私は先生のことが大好き。それは確かだ。
     でも……それじゃあ、この「好き」っていったい、ういう感情なんだろう。
     たとえば、ミドリやユウカだって先生のことが好き。先生の姿を一目見るだけで笑顔になるし、先生と話をしている時はあからさまにうきうきしてる。
     それじゃあ、私のこの「好き」は……本当に、他のみんなと同じ「好き」なのかな。

     改めて自分に問いかけてみる。
     私にとって、先生って──なに?

     視線を落とす。
     目の前ですやすやと眠る先生の、無防備なくちびるが視界に飛び込んでくる。


     ──とくん、と胸が高鳴った。

     気づけば私は、
     先生の顔へと、くちびるへと、吸い寄せられるようにして自分の顔を近づけて──

  • 179二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 07:00:50

    このレスは削除されています

  • 180二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 07:23:05

    “……モモイ”
    「ゔぇ!?」

     私と先生のくちびるとくちびるが触れようとした、まさにその時。先生の口から不意に私の名前がこぼれ出て、私はびっくりして飛び退いてしまう。

     ……気付かれた!? せ、先生、もしかしてずっと寝たフリして……? おそるおそる様子を伺ってみるけど、先生はしばらくうんうんと唸った後で、また沈黙してしまう。どれだけ待っても起き出す様子はない。……本当に、ただの寝言みたい。

     び、びっくりしたぁぁ……っていうか、何やってるの私!? 先生と、その、き、キスなんて……そんな恋人同士でもあるまいし!
     急に恥ずかしくなってくる。……うん。さっきまでの私はどう考えても変だった! いわゆる深夜のテンションってやつ。
     そういえば、恋と言う字と変と言う字って似ているなぁ……なんてどうでもいいことを考えて、必死に動揺を紛らわそうとする。

     でも、寝言で私の名前を呼んでたってことは……もしかして先生は今、私の夢を見てるってこと? うわあ、なんだかドキドキしてきた!
     先生は今、どんな夢を見てるんだろう。気になるし、私が出てくるんだったら楽しい夢だといいな。

     好奇心がざわつく。もっと知りたい。今度は純粋な好奇心からもう一度だけ先生に近づいて、その吐息に、声に、耳を澄ませる。

     おしえて、先生。先生の夢の中にいる私はどんな私? ……先生は、本当は私のことをどんな風に思ってるの?
     そんな私の疑問に答えるように、先生の口がまた開かれて。もう一度、私の名前が零れて──

    “ごめんね、モモイ……”
    「……え」
    “私のせいで、こんなことに。モモイを、守ってあげられなくて……本当に、ごめん”

     ──息が止まった。
     絶句する。分かってしまったから。今、先生が見ているのは……これっぽっちも楽しい夢なんかじゃないってことが。

     それはきっと、悪夢。
     先生は今、過去の後悔に囚われて、魘されてるんだ。

  • 181二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 17:18:26

    スレもあと僅か…

  • 182二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 01:04:59

     おぼろげだけど、確かに覚えてる。

     アリスに──ううん、ケイに襲われて、私がずっと眠っていたとき。シャーレの医務室で私の手を握りながら、先生がずっと私のそばにいてくれたことを。
     いつもの先生とは全然違う、今にも泣き出しちゃいそうな震える声で。ごめんね、ごめんねって、何度も何度も謝りながら。
     私を、ひとりぼっちにしないでくれた。

     ……辛かった。眠っている間ずっと、辛そうな、苦しそうな先生の声が耳に飛び込んできて、私まで辛い気持ちでいっぱいになって。
     そんなことないよって、先生のせいじゃないよって言ってあげたかった。でも、体が動かなくて、目も開けられず、声も出せなくて……ずっと、ずっと、ただ真っ暗闇の中でじっとしているしかなかったんだ。

    「ううん。そんなこと、ないよ」

     だけど、今は違う。
     今なら先生に言ってあげられる。先生は悪くない。私は先生のことを恨んでなんかいないし、すべての責任を先生一人に押しつけたりなんかしない。

    「先生がずっと私たちを励ましてくれたから、私たちはここまでこれた。先生のおかげで私たちはアリスと友達になれたし、アリスのことを助けられたんだ。だから、だからね……」

     三度、先生に近づく。悪夢に魘されている先生の背中にぎゅっと抱きついて。先生の耳元で、そっと囁く。


    「──だいすきだよ、先生」


     伝えるのは、心からの気持ち。ただ言葉にするだけじゃなくて、想いを形に。──眠る先生のほっぺたに……そっと、口づけをする。

     あたたかくて、やわらかな感触。
     ……くちびるとくちびるには、まだ早いけど。
     これが、今の私の精一杯。だいすきな先生に私から贈る、見えない勲章。私を助けてくれた先生へのご褒美……なんてね。
     きっと先生は、今日のこの出来事を何一つ覚えていないのだろう。だから、これは単純に私がそうしたかっただけの、ただの自己満足。

     でも──これくらいのイタズラだったら……先生も、大目に見てくれるよね?

  • 183二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 07:41:18

    完結まで保守

  • 184二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 16:15:43

    「先生。こんなところで寝てるとカゼひいちゃうよ」

     んしょ、と。先生の体を持ち上げておんぶする。流石にちょっと重いけど、運べないほどじゃない。
     先生を背負って向かった先はシャーレの医務室。辿り着いたベッドの上に先生をそっと寝かせて、おふとんをかけてあげる。あはは、あの時とは状況が真逆だなあ。

    「いつもお疲れ様、先生」

     1日限定甘えんぼモードになっちゃったミドリを慰めるときみたいに、先生の頭を優しく撫でる。
     先生の寝顔が少しだけ安らいだように見えて、ほっと一安心。ふわあ、とあくびが出る。

     ……って、あれ? なんだか私まで急に眠くなってきちゃった。ううん、やっぱり夜更かしはするもんじゃないなぁ……
     にわかに増していく眠気。重たくなるまぶた。そして目の前にはあたたかそうなベッドがひとつ。
     となればもう、やるべきることはひとつしかない。

     眠気でもやっとする頭でそう考えて。もぞもぞと、先生が入っているベッドに一緒にもぐりこむ。
     すぐ息のかかるほどに近づいた先生の寝顔を目に焼き付けるようにして、先生の隣で目を閉じる。

    「おやすみ、先生」

     ……先生と二人でなら、きっと楽しい夢が見られるよね。

    🍑❤

     ……それから。
     夢の中で先生やゲーム開発部のみんなと一緒にモンスターと戦ったり、先生が筋骨隆々モリモリマッチョマンに進化したり、世界を支配しようと目論む魔王に挑んだり、魔王の正体がなんとユウカだったり……そんな大冒険を繰り広げて。

     ……翌朝、シャーレの当番としてうきうきとやってきたユウカが、ぐっすり朝まで同じベッドで眠りこけていた私と先生を発見して。
     私たちは二人揃って大目玉を喰らったのでしたとさ。……うわーん!

    おしまい!

  • 185二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 18:49:37

    以上、スレが残ってるならなんか書きたいなって思い即興で書いたSSでした
    変に恋愛とか意識せずに自然体のままで先生大好きなモモイもいいよねっておはなし…

  • 186二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 21:20:28

    あとはみんなのモモイの好きなところを聞きたい
    自分は能天気で何も考えてないように見えて実は人一倍妹や友達のことを気遣って心配してるところかな

  • 187二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 01:05:16

    自分が楽しむことにも誰かを楽しませようとすることにも全力なところ

  • 188二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 07:17:44

    単純に可愛い
    喜怒哀楽が豊かで見ていて飽きない
    一緒にゲームしたら楽しそう

  • 189二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 16:09:26

    泣き顔が好き

  • 190二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 20:40:09

    アニメでもモモミドがちょっとだけ出てきてくれてハッピー
    ここ一月くらいはあにまんでも舐めたり噛んだり泣き止まなかったりいろんなモモイが見られてハッピーだったよ
    またミレニアムのどっかの新規エピソードで顔見せしてほしいな

  • 191二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 06:52:22

    モモミド大好きだしただ保守るだけでもアレだからSS投下し続けてきたけど
    ここまで来たら完走目指したいね

  • 192二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 16:12:44

    アビドスにラーメン食べに行ったってことはDUにドーナツ食べに行ったり、トリニティや百鬼夜行とかにも二人で遊びに行ってたりする?

  • 193二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 16:17:49

    >>192

    ゲームの取材がてらいろんな自治区を巡ってグルメツアーするモモミドもいいね

  • 194二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 19:46:01

    先生とスイーツ食べに行って
    「これ美味しい!先生も食べてみてよ!」
    「はい、あ〜んして、先生」
    「あっ、先生のも美味しそう…ね、先生、さっきのお返しほしいなぁ」
    「えへへ、ありがとっ。あー…んんっ、おいしっ」

    後で間接キスなのに気づいて赤くなるモモイ

  • 195二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:22:19

    あまあまいいなぁ…
    また機会があったらどこかでモモイを語ろうぜ

  • 196二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 08:21:36

    あにまんモモイは妙なキャラ付けされることもあるけど
    たまには原作モモイに原点回帰したくなったりする

  • 197二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 18:40:16

    実のところこの掲示板で頻繁にモモイスレ立ててる顔ぶれって実はあんまり変わらないんじゃないか、って最近思ったりもする

  • 198124/06/21(金) 20:17:44

    まさか軽い気持ちで建てたモモイスレが完走まで行くとは思わなかった......

    SS沢山書いてくれたアニキ姉貴諸兄には感謝しかないぜ

    また適当にSSスレ立てると思うのでそん時にも適当に覗いてSS書いてってくれよな!俺も書いたんだからさ!


    >>197

    少なくとも自分は初めてだったよモモイスレは

    まあモモイスレなんてなんぼあってもいいですからねこんなん

  • 199二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 20:31:43

  • 200二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 21:01:55

    >>200ならまたモモイSSスレが立つ

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