- 1二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 00:55:35
──2017年4月
真依「……ここが呪術高専…。」
真依(はぁ…気が重い…。)
真依「教室に行けばいいんだったかしら…無駄に広いわね。どうせ対して生徒数もいないくせに…」
ドカッ
三輪「キャッ」
真依「いたっ」
三輪「ごご、ごめんなさい!まさか人がいるなんて思わなくて!」
真依「……はぁ。」
三輪(え、えぇ〜…!?ため息!?確かに私も前を見て歩いてなかったけど、この人も別に前見て歩いてなかったよね…!?)
三輪(美人は性格悪いって本当だったんだな〜……)
真依「……あなた、名前は?」
三輪「ひっ!?え、えっと、本日から入学しました三輪霞です!よろしくおねがいします!」
真依「……同級生じゃない。」
三輪(ま、まさかの新入生なの!?態度でけ〜……!)
真依「私、もう行くわ。じゃあね。」
三輪「い、いや、あの!」
真依「なぁに、まだ何か用?」
三輪「いや…向かう教室同じなんで…一緒に行くことになるかなって……」
真依「……はぁ。」
三輪(ま、またため息……!) - 2二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:03:20
真依「教室ってここであってるわよね…」
ガララッ
三輪「!?」
真依「……ロボット?」
メカ丸「…………」
真依「やだ……なにこれ、誰かの呪具かしら。それとも新手の嫌がらせ……」
メカ丸「触るナ。」
三輪「ひえっ、喋った……!」
ガララッ
歌姫「あら、もう揃ってたのね。5分前なのに優秀、良いわね〜!ほら、2人とも着席して!」
真依「あの……」
歌姫「じゃ、それぞれ自己紹介から始めましょうか。メカ丸からお願いできるかしら。」
メカ丸「…メカ丸ダ。ただのロボットではなく、この身体は傀儡。」
三輪(……えぇ!?終わり!?自己紹介終わり!?)
歌姫「じゃあ次は、三輪ね。」
三輪「は、はい!三輪霞と申します!えっと…得意なことは、一応剣術です!よろしくおねがいします!」
歌姫「元気良し!いいわね!じゃあ、次は…」
真依「……禪院真依。間違っても上の名前で呼ばないでくださいね?センセ。あんた達もよ、私のことは下の名前で呼びなさい。」
歌姫「…はい、じゃあ自己紹介おわり!お互いのことを知れたところで、今回は先輩に来てもらってるわ。顔合わせね、人数も少ないんだから仲良くしなさいよ。」 - 3二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:05:39
ガララッ
西宮「…!わ〜!見て見て、女の子が二人もいる!嬉しい!可愛いな〜…!」
加茂「西宮、先輩としての威厳を保て。そんなことでは舐められる。」
東堂「面倒だ、さっさと終わらせるぞ。」
三輪(……魔女と、時代錯誤の人と、怖い人!!)
真依(嘘でしょ……アレが先輩?ゴリラが一匹交じってるじゃない……)
西宮「……ねえ、ロボットがいるんだけど…あれは何?」
東堂「知るか。それを聞くための自己紹介だろうが。」 - 4二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:12:07
歌姫「はい、二年生たち〜。静かに。左からメカ丸、三輪、真依よ。」
三輪(紹介雑!!!)
歌姫「じゃ、アンタら自己紹介しなさい。」
西宮「二年、西宮桃。好きな物は可愛いもの!何かわからないことがあったら私に気軽に聞いてね、きっと二人は怖いだろうから!よろしくね、3人とも。」
東堂「二年、東堂葵。……紹介終わり。」
三輪(ヤベー人だ……)
加茂「同じく二年、加茂憲紀。…今年は私と同じく御三家の人間が入ったと聞いている。禪院の血筋は誰だ?」
真依「…私ですけど、あの家とセットで見ないでくださる?不快だわ。」
加茂「……何故あの子は怒っているんだ?」
東堂「知るかよ。反抗期だろ。」
真依「…!何も知らないくせに勝手なこと言わないで!!」イラッ
東堂「そうか、教えてくれなくてもいいぞ。興味が無い。」
真依「はぁ!?」 - 5二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:14:36
東堂「お前らが抱えてきた事情やら問題には興味が無い……が、聞いておかなければならん事がひとつある。」
三輪(な、何を聞かれるんだろう…呪術師歴とか?実績とか!?)
東堂「メカ丸よ、お前…」
メカ丸(……やはり俺の存在が気になるカ…)
東堂「好きな女の好みはなんだ?」
一年三人「……は?」 - 6二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:20:08
真依「なんだったの、変な人ばっかり!」
三輪「あはは…癖が強い人ばっかりでしたね…。」
メカ丸「お前らはいいだろウ…俺なんか初対面で尻を蹴られたんだゾ…。」
真依「そうよ、特にあの東堂って先輩!ほんっと有り得ないわ!極力というか、絶対に関わりたくな…何よ、そんな見て。」
三輪「あ、あの……後ろ……」
東堂「……」
真依「ひっ、……何よ、聞いてたの?盗み聞きなんていい趣味ね!」
東堂「廊下で勝手に騒いでたのはお前らだろう。……嫌でも関わることになる、合同任務が組まれるだろうからな。だが俺もお前のような退屈なやつに思うことはない。」
真依「あなた、さっきから失礼だと思わないの?」
東堂「呪術師として覚悟も決まってないやつが此処に来てでかい顔をする事がか?」
真依「……私の事って言いたいの?」
東堂「自覚があるなら何よりだ。退け、俺は職員室に用事がある。横並びで歩くな、次は退かすぞ。」
三輪「…こ、怖ぁ……!よ、よくあんな言えますね…!?」
真依「……ほんっと、気に食わないことばっかり!もう嫌!私、寮に先に行ってるわね!」
三輪「えぇ!?」 - 7二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:26:59
真依「ここが私の部屋……せっま。」
真依「疲れた……」
真依(何よ……呪術師の覚悟って…そんなものあるわけないじゃない、まだ初日よ?それに、私は…呪術師になんかなりたくなかった、…真希が家を出て…私も頑張るしかなくて…それで……)
真依「……」ぐすっ
コンコンッ
真依「……誰?」
三輪「あ、あの!三輪です!」
真依「…疲れてるの、帰ってくれる?」
三輪「…!開けていいですか?」
真依「聞いてた?」
三輪「ごめんなさい、開けてください、お願いします!」
真依「……なんなのよ、もう…。勝手にすれば。」
三輪「失礼します!」
ガチャッ - 8二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:39:53
三輪「あの、これ!お近付きの印にと思って、お菓子です!つまらないものですが……」
真依「……こんなの、明日でも良かったんじゃないの?」
三輪「いや、その…これ言っていいのかなぁ……」
真依「……何よ」
三輪「…な、泣いてましたよね?なんていうか、弟がいるからわかっちゃうっていうか。さっき怖い先輩にも絡まれてたし、大丈夫かなって…」
真依「な……泣いてない!」
三輪「目、赤くなってますよ」
真依「……!」かあっ
三輪「不安、ですよね…私も弱いし、ダメダメだし…心配なことばっかりです。」
真依「……」
三輪「大丈夫!一緒に頑張って行きましょう!」
真依「…敬語……」
三輪「え?」
真依「敬語、使わなくていいわよ…同級生なんだから……」
三輪「…!……うん、よろしくね、真依!」 - 9二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:47:53
──2017年5月
歌姫「一年どうしの任務は何回かやったし、基本はだいたい掴めてきたわよね。……ってことで、今回は二年との合同任務よ!難易度もそれぞれに合わせて上げてあるから、油断は禁物。いいわね。」
三輪(遂に……)
真依(他学年合同任務……!)
メカ丸(絶対に東堂とは当たりたくなイ……!)
歌姫「じゃ、まず組み合わせを発表するけど…二年!誰と当たっても嫌な顔しない、文句言わない、怖がらせない!」
西宮「はぁーい」
加茂「分かっています。」
東堂「……」
歌姫「東堂?」
東堂「チッ……わかってる。どうせ誰と当たっても退屈は変わらん。」
歌姫「だからそういうこと言うなっつってんの!!!」 - 10二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 01:56:31
- 11二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:11:49
歌姫「じゃあ、発表するわ。今回は最初だし2チームに分かれてもらうんだけど…」
三輪(ということは……間違っても……)
真依(ゴリラと二人きりは避けられた!)
歌姫「東堂、真依でチームA。ほか四人でチームBよ。」
真依「なんっっでよ!!!!」
歌姫「東堂はこれでかなりの実力者なの。西宮は完全戦闘向きって訳でもないし、一年を連れていくなら加茂と組ませた方が良いって判断よ。」
真依「だからってなんで私が!こいつと!」
東堂「真依。」
真依「っ、なによ!」
東堂「…今日は19時から高田ちゃんのラジオ番組がある、それまでには終わらせるぞ。準備が出来たら来い。」
歌姫「ちょっと!まだ説明前!」
東堂「任務内容は補助監督が分かっているだろう、俺は荷物を取りに行ってくる。」
歌姫「なんってマイペースなやつ…。」
真依「……なんなのよ……高田ちゃんって誰なの……もう全部訳分かんない……。」 - 12二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:15:43
真依(……)
東堂「…………」
真依(気まず…車内、会話なし、ってか何喋ればいいのか分からないし、喋りたいとも思わない…寝ちゃおうかしら…。)
東堂「真依」
真依「!」
東堂「任務の情報だ、読んでおけ。タブレットの使い方はもう教わってるな。」
真依「…せ、先輩はもう読み終わったの?」
東堂「全部覚えた、つまらん任務だ。だが丁度いいだろうな。」
真依「……?」 - 13二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:42:10
真依「ここが、任務の……」
東堂「ああ。旧病院だな。」
真依「……不気味な場所。」
東堂「慣れろ。行くぞ。」
真依「ちょっ…置いてかないで!」
真依「あー…蜘蛛の巣……ほんっとにいや……」
東堂「……真依。お前、なぜ呪術師になろうと思った?」
真依「なによ。私に興味はなかったんじゃなくて?」
東堂「お前を見ていると、まるで呪術師としての自覚が足りていないように見える。いや…なりたくてなったようには見えないと言った方が正しいかもしれないな。」
東堂「呪術師になったからには、いつ自分が、周りが死んでも、前に進まなければならない。呪術師というのは全てそういう生き物なんだ。その覚悟がないなら家に帰れ、お前には向いて……」
真依「ッ……分かってるわよ!!帰りたい場所もなければ帰ることも出来ないの!!なんなの、私の事何も知らないくせにっ、いつも偉そうに……ッ、きゃっ!?」とぷんっ
東堂「! ……吸い込まれたか…。」 - 14二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:47:50
真依「……何よ、もう……本当、嫌なことばっかり、最悪、だからなりたくなかったのよ、呪術師なんて……」
呪霊「ギギギ……」
真依「……銃弾も効かないんじゃお手上げね。はーあ…真希のやつ、私が死んだって聞いたらどんな顔するかしら……」
真依「……少しは、泣いてくれるかな……」
東堂「諦めるな、最後まで前を向け!」
真依「!?」
東堂「お前が言った通り!お前の置かれた状況を俺は知らん!……だが!!帰れないと言うなら、居場所がないと諦めるくらいなら!強くなれ!そうすれば居場所は自然と出来る!!」
真依(銃弾もはね返した装甲を術式もなしにただの拳で…!?この人、本当に強い…!)
東堂「……立てるか?」
真依「……」
東堂「……チッ、暴れるなよ。」
真依「ちょ、ちょっと、抱き上げないでよ!変態!」
東堂「置いてかれたいなら落としてやってもいいが」
真依「う……っ」 - 15二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 02:54:06
歌姫「……あんたが着いていながらなんで1年に怪我させるのよ」
東堂「すまん。」
歌姫「言い訳は聞きたくな……えっ?」
東堂「俺が油断した。目を離した俺のミスだ。すまない。」
歌姫「……わ、分かってるならいいのよ……不気味ね……」
東堂「……」
真依「先輩」
東堂「!」
真依「バカみたい、庇ったつもりかしら。明らかに油断して大声出して的に位置を知らせたのは私じゃないの。」
東堂「そうだな。だが、俺はお前より学年も等級も上だ。責任は俺に降りかかる。」
真依「……」
東堂「話は終わりか?高田ちゃんの番組がある、お前に構ってる暇はない。」
真依「その…高田ちゃんってなんなの?」
東堂「知らないのか…!?来い!」
真依「!?な、なんでひっぱるの、やめてよ!」
東堂「あぁ…今日も仕上がっているな、高田ちゃんっ…!」
真依(高田ちゃんってアイドルかよ…なんて気持ち悪い顔で見てんのよ、そういえばこいつ怪我した私を補助監督に任せてさっさと帰ったわね、それもこのアイドルのラジオを聞くため……)
真依(…………きっもちわるい……。) - 16二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:24:59
──2017年6月
歌姫「屋外練習の途中だけど、集合!」
西宮「なんだろ?」
三輪「はぁ、はぁ…疲れてたから、嬉しいけど…」
加茂「東堂、呼び出しだぞ。音楽を聴くな、授業中だろ。」
東堂「うるせぇな…お前ら相手に何が特訓になるってんだ。」
歌姫「3ヶ月後の9月に東京校との姉妹校交流戦があるの。」
真依「…!」
歌姫「今回は三年だけ参加よ。一年にはまだ早いから……」
三輪「えぇー…!」
三輪(いや、交流戦とかは怖いけど、生五条悟見たかったな…)
歌姫「それで…真依は同行して欲しいの。」
真依「な、なんで私だけ?」
歌姫「そのー…とにかく!交流戦に参加はさせないから、よろしく頼むわよ!」
三輪「いいな、東京……」
真依(全然良くない……だって、東京校って言ったら、……お姉ちゃんがいる……)
東堂「…………。」 - 17二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:35:48
- 18二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:38:50
- 19二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:44:21
──2017年9月
加茂「東京校には今年例の……」
西宮「うん、呪霊が慿いてるっていう……」
東堂(期待できそうだな…)
歌姫「真依は私と来てくれる?」
真依「え、あ、……はい」
東堂(……)
西宮「真依ちゃん、元気ないよね……」
加茂「なにか事情があるのだろう。本人から話始めるまで深く突っ込んでいくべきではない。」
西宮「加茂くんってドライだよね、モテなさそう」
東堂「……行くぞ。」
西宮「え!?」
加茂「行くって、私たちは呼ばれては……」
東堂「いいから来い。」 - 20二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:45:27
- 21二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:57:52
- 22二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 03:59:08
- 23二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 05:35:50
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- 24二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 05:43:30
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- 25二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 05:57:45
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- 26二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 08:05:51
ん?
- 27二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 08:07:36
なんか変なやつ湧いてるなぁ……SSスレなんて別に珍しくもないだろ…気に入らないならブラバすればいいのにキッショいなぁ
- 28二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 08:09:40
なんで繰り返してるんだ…?1じゃないやつが荒らし目的でしてる?
- 29二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 10:02:06
ループしてて草
荒らしかな? - 30二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 11:46:22
歌姫「……」
真依(…楽巌寺学長と、東京校の学長と、……)
真依(……………………お母さん……)
母「……座りなさい、真依。」
真依「……はい」
夜蛾「…真希は来ません、交流戦前にする話じゃありませんから。」
母「構いません。」
母「……真依。家に戻る気は?」
真依「…ないわよ」
母「…あなたは真希と違うでしょう」
真依「だって、…」
真依(だって…そこには……)
母「……はあ。一度くらい…産んでよかったと思わせて欲しいものだわ。貴女達が生まれてから私がどれだけ肩身の狭い思いをしてきた事か…。」
歌姫「!」
夜蛾「……」 - 31二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 11:49:57
こんなSSスレでも荒れるとか呪術カテの民度終わってるよ
- 32二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 11:51:09
母「少しでも期待した私が愚かでした。帰らせて頂きます。」
真依「っ……」
歌姫「あ、あの、真依はよく頑張ってますよ!」
夜蛾「歌姫。」
歌姫「術式だって扱えるように鍛えてますし、身体の負担が大きな術式なのにちゃんと努力して…!」
楽巌寺「口を慎め、歌姫。」
歌姫「でも……!」
母「……その努力が、何になるのです」
歌姫「え?」
母「この子の術式なんかで禪院家がどう変わるというのですか。…大人しく、家にいて、家のことをして、いい相手を見つけて子供を産む……それがこの子にできる最善だったのです。貴女のような傷物には分からない話かしら。」
歌姫「なっ」
真依「……」
西宮(……最低…。大きな家って、本当面倒くさいんだ…ドラマとか映画でしか聞いた事ない話だよ)
加茂(……。)
東堂「……」
ガララッ
西宮(ちょ、東堂くん!?) - 33二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 12:29:54
京都校絶対こう言うドラマあるよな
補役で終わらせるには惜しい面々
スピンオフとかファンパレで扱って欲しい - 34二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:08:15
歌姫「と、東堂!戻りなさい!」
真依「……、……東堂、先輩……」
母「……京都校の生徒かしら。随分と不躾ね」
東堂「この世界、血筋、主義、多くの問題が絡み合った紐のように結び目を作って固い蟠りを作ることがあることは知っている。」
母「……?何が言いたい?」
東堂「勝手にやっていろ。俺が言いたいのはそれだけだ。さっさと帰れ、担任を侮辱され俺は気が立っている。……行くぞ、真依。」
真依「わ……!」
母「な……待ちなさい!」
歌姫「東堂!!……す、すみません、今すぐ連れ戻して……」
母「……もう結構。やはり…双子ね。あの子は男に守られる道を選んだようだけど。……帰ります。」 - 35二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:25:23
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- 36二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:28:59
真依「離して、ちょっと!」
東堂「……」
真依「なんなの、いつも強引でっ……好き勝手してばっかり!」
東堂「…………」
真依「あんたみたいな、自由すぎる人、知らないわよ!」
東堂「真依。」
東堂「お前が家に帰りたくない理由はよく分かった。大丈夫だ、京都校にはお前の場所がある。俺が自由にできるのは、俺が強いからという他に理由はない。お前も強くなれ。」
真依「……強くなんか、なりたくない…」
東堂「……」
真依「ただ、私は…───」
西宮「真依ちゃん!大丈夫?」
加茂「お前は強引すぎだ、東堂…!肝が冷えたぞ!」
東堂「うるせえな…。」
西宮「ちょっとなんで真依ちゃん泣いてるの?まさか泣かせた?」
東堂「知るか。」
真依「……ごめんね、桃…」
西宮「……いいんだよ、真依ちゃん。よく頑張ったね。」ぎゅう - 37二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:29:16
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- 38二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:32:24
- 39二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:32:37
歌姫「……嘘、うちの生徒が東堂含め全敗…?なによ、あの乙骨って生徒!規格外じゃない!」
五条「ま、特級だし…何より僕の生徒だからね!勝負も着いたし、怪我した生徒は硝子のところに運ばないと。行くよ、歌姫!」
歌姫「〜〜〜〜ッ!」
真依「桃、桃!加茂先輩……、……と、東堂先輩まで……」
真依(皆やられるなんて……!)
真希「……真依?」
真依「…、……」
真希「……あー……元気にしてたかよ。」
真依「話しかけないで…、…あんな化け物連れて何が交流戦よ。さぞかし気持ちいいんでしょうね?」
真希「はぁ……?」 - 40二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:34:05
パンダ「うお、真希と同じ顔……」
狗巻「しゃけ?」
真希「あー……双子の妹。」
真依「何が妹よ。あんたなんか知らないわ。落ちこぼれの、出来損ない!」
狗巻「おかか!」
真希「……いいって、棘。」
真依「言葉も喋れないやつに、パンダに、化け物って。サーカスでもする気かしら?」
真希「……おい」
パンダ「口悪ぅ…嫌がらせ検定取れちゃうな」
真依「ふざけてばっかり!こんな、…桃まで、女の子まで、酷いと思わないの?」
真希「ルールは破ってねえだろ?」
真依「あはっ、何がルールよ、家の決まりも知らないフリしたあんたが……!」
東堂「真依。黙れ。」
真依「……!」
パンダ「あの身体で意識取り戻すって、化物はどっちだよ……」
東堂「俺たちは負けたんだ。戦ってもいないお前がピーピー騒ぐな。」
真依「……」
東堂「…久しぶりに、退屈が裏返った…!!こんなにも楽しかったのはいつぶりだ…!おい、東京校一年!来年も乙骨を交流戦に出せ!次は負けん!!」
真依「は……?」
真希「まじかよ……」
パンダ「怖ァ……」
狗巻「おかかぁ……」 - 41二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:35:29
東真依か、いいね
私も「もう、勝手な人!」にクラッと来たのと高田ちゃんファンへ導いたじゅじゅさんぽに痺れたクチだから積極的に広めるべきだと思うよ - 42二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:38:36
──2017年10月
東堂「真依。買い物に出かける、お前も今日はオフだろ。準備しておけよ。」
真依「へ……?」
真依(なんなのよ、急に買い物って…男女二人で買い物なんて、そんなの…はぁ、バカみたい!あんなゴリラにそんな考えある訳ないじゃない!)
真依(……折角?お出かけだし?別に相手とか関係ないけど、本っ当に関係ないけど…買ったばっかのワンピース、着てみようかしら…別に東堂先輩のためとかじゃなく!着る機会がなかなかないもの!せっかくの機会だから、よ!)
東堂「おう、準備できたか。」
真依「……ええ。」
東堂「……?」
真依「なによ。」
東堂「いや、随分と気合い入れてんなと思っただけだ。行くか。」
真依「気合いなんか入れてないわよ、自惚れないで!」
真依(……気付かないでよ、馬鹿。) - 43二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:42:41
今更だけど三輪真依?でいい?
- 44二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 13:54:21
東堂「町はハロウィン一色だな。」
真依「10月だから、…ハロウィンパーティーとかはしなかったの?昨年……」
東堂「…俺と西宮と加茂でか?」
真依「ふふっ…確かに、有り得ないわね。」
真依「で、何を買いに来たのかしら」
東堂「ハロウィン前日に高田ちゃんのオフラインイベントがあってな。差し入れをどうしようか悩んでいたところだ、女性的な視点でアドバイスが欲しい。」
真依「……また高田ちゃん…、はいはい。これから冬だし、モコモコの靴下なんてどうかしら?」
東堂「それも考えたんだが、去年たくさん貰っていた気がしてな。余り同じものがありすぎても困らせてしまう。」
真依「……ソウネ」
東堂「入浴剤なんかどうだ?」
真依「キモすぎ、ナシ、肌や香りに始まって合う合わないがありすぎ。」
東堂「ホットアイマスクは…」
真依「無難すぎてナシ。っていうか、安すぎてプレゼントとしては最悪。使うなら自分で買うわよね、それくらい。」
東堂「……。」
真依「……あ、」
東堂「なんだ、いいものが見つかったか?」
真依「いや、…このバングルが気になっただけよ。」
東堂「そうか。高田ちゃんにアクセサリーを送るのは……」
真依「ナシ!好みが分かれるもの、それに中途半端に安物を貰ってもだるいし、普段の私服に合わないと使い所もないわ。」
東堂「はぁ…。いっそ高田ちゃんに何が欲しいか聞けたならこんなにも悩まなかったんだが……。」 - 45二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 14:00:06
- 46二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 14:03:16
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- 47二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 14:18:19
心の中だけど東堂先輩呼びしているところに心掴まれた、続けてくれ
- 48二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 17:38:53
東堂「試行錯誤を重ねに重ね……ついに!プレゼントを買えた!」
真依「ヨカッタデスネー」
東堂「今日は助かった、礼を言おう。せっかくの休日に悪かったな。」
真依「別に……。」
東堂「もう夕方だし、飯でも食ってから帰るか。何がいい?」
真依「えっ、…じゃ、じゃあ、イタリアンとか……」
東堂「イタリアンか。ならば、この近くにファミレスがあったはず。そこでいいか?」
真依「……いいわよ、どこでも。」
真依(ファミレス…。やっぱり、そういう気は無いわよね。分かってたけど。あっても困るけど。) - 49二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 17:43:46
東堂「好きなものを遠慮なく頼めよ。」
真依「言われなくてもそうするつもり。…これと、これがいいかしら。」
東堂「そんなもんで足りるのか?」
真依「普通の量だと思うけど?」
東堂「……そうだ。料理が来る前にこれを渡しておこう。」
真依「……なぁに、これ。」
東堂「バングル、アクセサリーの店で気になっていただろう。今日の礼だ。」
真依「……!」
東堂「間違ってないか開けて確認して欲しいんだが。」
真依「……、……あってるわよ…。」
東堂「そうか。付けてみろ。」
真依「……ちょっと大きいわね。」
東堂「お前は細いからな。貸してみろ、これはこう押したら縮まる仕組みで……」
真依(…気安く触ってんじゃないわよ、この鈍感ゴリラ!バカ!)
東堂「……お前顔赤いな。疲れたか?」
真依「べ、別に!暑いのよ、この店!」
東堂「そうか…?思ったよりも暑がりなんだな、お前。」
真依「黙って!」 - 50二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 17:50:28
東堂「美味かったな、もう夜だし帰るか。」
真依「そうね……」
真依(この人、こんななりで案外食べ方が綺麗…とか、知りたくないこと知っちゃったわ。最悪。)
サラリーマン「おい、あそこの…」
サラリーマン「ああ美人だよなぁ、肩も胸も出して…眼福だわ〜」
真依「……」
真依(ほんっとに、最悪。男って大っ嫌い。)
東堂「真依。」
真依「っ!」
東堂「肩に掛けておけ、暑いだろうが…この辺りは繁華街で酒に酔った男も多いからな。変な目で見られるよりはマシだろう。」
真依「………………余計なお世話よ…。」
東堂「要らなかったら返してくれてもいいが…。」
真依「要らないとも言ってない!」
東堂「なら、しっかり肩にかけておけよ。」
真依(……馬鹿!馬鹿馬鹿!だいっきらい!!何ドキドキしてんのよ、有り得ないでしょ、あんなゴリラに…!!)
東堂「……来年は」
真依「え?」
東堂「来年は、ハロウィンパーティーをしてもいいかもしれないな。西宮と歌姫がやりたがってはいた。俺と加茂が乗り気じゃなかったからやるには至らなかったが…女や一年だけでやればいい。菓子くらいは用意しておくぞ。」
真依「ちょっと、子供扱いしないでくれる?1年しか変わらないでしょ!」
東堂「やりたそうに見えたんだが。」
真依「……家じゃ、そういう行事なんてなかったし……やってみてもいいかもしれないわね!社会経験として!」
真依「……でも、アンタも参加しなさいよ、高みの見物とか許さないから。」
東堂「面倒だが…分かった。高田ちゃんの衣装でも着るか……」
真依「それ、ハロウィンじゃなくてただの変態の女装だから。そんな服着て出てきてみなさい、撃つわよ。」 - 51二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 18:24:44
──2017年12月
歌姫「12月24日……百鬼夜行が行われるわ。宣戦布告があったの。」
西宮「……」
加茂「私たちは、それの対処に当たると。」
歌姫「ええ。京都校の生徒は今回全員京都での百鬼夜行の対応に当たります。東京からは七海一級術師が応援に来るから、とにかく一体でも多く祓って事態の収束を目指してちょうだい。」
東堂「…高田ちゃんの番組には間に合わせなければな。」
歌姫「途中での離脱は許さないわよ、東堂。あんたは特に戦力なんだから。西宮は上空から索敵、一級及び特級が現れたら東堂に共有して。他のみんなはとにかく現れた呪霊を祓う。」
三輪「と、特級もいるんですか…!?」
歌姫「相手は呪霊操術を扱う特級の呪術師だから…」
東堂「残念だな。高田ちゃんの番組と日が被ってなければ俺がその呪術師とやり合いたかったが…」
歌姫「どこに現れるかはまだ分からないけど、下手な単独行動はやめてよね。あんたじゃ負けるわよ。」
東堂「ほう……。」 - 52二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 19:37:13
続けて
- 53二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 19:41:28
東真依キテる…
- 54二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 21:25:22
──2017年12月
東堂葵
特級呪霊一体
一級呪霊五体を祓う
真依「……流石ね」
東堂「退屈だ」
真依「え?」
東堂「退屈だ、大して骨のない呪霊、一級に関しては術式を使うまでもなかった。」
真依(バケモノ……)
東堂「東京校の秤、乙骨。あれほどの実力者が京都に居たなら、俺はもっと満たされた。」
真依「……そうかもね」
東堂「どうしてお前らはそう退屈なんだ?」
真依「え?」
東堂「女の好みも退屈、実力もない。お前らに何が期待できる。」
真依「……そんなこと、言われたって…どうしろっていうのよ。みんながみんなあんたみたいに強いわけじゃない。でも、知ってるでしょ。桃も霞もメカ丸も…加茂先輩だって頑張ってるわ。」
東堂「…………そうだな。」
真依「何よ、言いたいことがあるなら言いなさいよ。」
東堂「…………」
東堂「お前らへの期待はとうに捨てている。」
真依「!」
東堂「言いたいことなんざない。…俺の居場所はここじゃないのかもしれんな。」
真依(何よ……何なのよ、あんたが…あんたが強くなれば居場所ができるって言ったんじゃない…そんなアンタが、何言ってんのよ…!)
真依(……アンタも、私を置いていくの?私を置いて、知らないところで強くなっちゃうの?)
真依(ねえ、行かないでよ、こっち見なさいよ、……遠くに行かないで……。) - 55二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 21:31:40
──2017年1月
真依(あれから東堂先輩は驚くくらいいつも通りだった、たまに…退屈そうにしてるけど、いつも通り私たちに接してる。)
真依(流石というか、変なところで年齢にそぐわず大人なのよね。…だからこそ、気付いたらもう遠くに行ってそうな気もする…。)
真依(…………私、もしかしてあのゴリラが好きなの?…イケメンでもないし、むしろ強面なあの人が?ありえない…。)
真依(バングル…結局あれから1回もつけれてないな……)
真依(こんなの、誰にも相談できない…っていうか、あんなのに惚れてるってバレるとか恥よ、恥。)
真依(……そもそも、本当に好きだと決まった訳でもない。そうよ、私はイケメンと結婚するの。優しくてイケメンで、少なくとも人を身長とおしりだけで判断しないようなね!)
真依(……身長って今からでも伸びるのかしら?) - 56二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:14:12
訂正
2017年1月→2018年1月
──2018年2月
三輪「真依!聞いてくれた?」
真依「あぁ、メカ丸にバレンタイン何を渡したらいいか…でしょ?ちゃーんと聞いといたわよ。(嘘)あのね、メカ丸は……」
三輪「メカ丸!」
メカ丸「どうしタ、三輪」
三輪「これ、義理ですけど…チョコの代わりです、エボルタ単三が好きと聞きました」
メカ丸「……俺はそういうんじゃなイ」
三輪「えっ、だって真依が…」
真依「あははは!本っ当に信じた!」
西宮「ウケる!冗談に決まってるじゃん、霞〜!」
三輪「も、もう…!二人ともー!!」
メカ丸「み、三輪」
三輪「!」
メカ丸「その、俺はこれを使えないがありがたく受けとってもいいカ?ほら…使い所はあるかもしれなイ、電池だしナ」
三輪「……メカ丸ぅ〜…!もちろん!ハッピーバレンタイン!あ、加茂さーん!東堂さーん!二人にも義理チョコあるんですよ、待ってー!」
メカ丸(二人にもあったのカ…そうだよナ……)
真依(ねぇ、あれ。メカ丸のやつ、そうよね!?)
西宮(うん、うん!絶対そうだと思う!隅に置けないなぁ〜!)
- 57二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:23:59
加茂「ありがとう、三輪。まさかお前からも貰えるとは思わなかった。」
西宮「三個目だね〜、良かったじゃん!加茂くん!」
加茂「毎年くれる西宮と歌姫先生にも感謝しなければな。」
東堂「……手作りか?」
三輪「はい!」
真依「えっ!?」
三輪「へ?どうしたんですか、真依?」
真依「い、いや、……ゴリラに女子からの手作りチョコなんて勿体ないんじゃない?」
三輪(ス、ストレートに言った…!)
三輪「あの、その、私は貧乏なので既製品を買う方が難しかったというか……」
西宮「私もお菓子作り楽しいから、毎年手作りあげてるよ。今年はチョコタルト!」
加茂「ああ。可愛らしかったな。」
東堂「礼は3倍返しだろ?」
西宮「当然!じゃなきゃ渡さないわよ。……とは言っても、東堂くんのお返しって毎年手作りだしなぁ」
三輪真依「え!?」
西宮「しかも、私より上手いの。ムカつく。」
東堂「三輪、お前何が好きだ」
三輪「へっ…わ、私ですか?鍋ですかね……」
東堂「違う、菓子の中でだ。分かるだろ。」
三輪「あ、あー!お菓子!えっと、クッキーが好きです!」
西宮「東堂くん、私は桃のタルトがいいな!」
東堂「分かった。」 - 58二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:24:11
真依(な…な……桃もあげるなら、お返し目当てってことで配ればよかった…!私だけ何も用意してない…。……家にいた時は、バレンタインとか…しなかったし……。)
東堂「真依」
真依「な、なに?」
東堂「お前は何が好きだ?」
真依「へっ?で、でも…私、あんたにあげてない…」
東堂「三人にやってお前にだけやらないのは気分が悪いだろ。」
真依「……」
東堂「なんでもいいぞ。良い練習になるからな。」
三輪(なんの?)
西宮(あの人アイドルの夫になりたいって言ってたまに料理練習してるから)
三輪(あー……)
東堂「で、なにがいいんだ」
真依「……フォンダンショコラ。言っとくけど、私の舌は肥えてるから美味しくなかったら美味しくないって言うから。」
東堂「フォンダンショコラだな。」 - 59二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:30:25
コンコン
東堂「……誰かと思えば真依か。なんだこんな夜更けに…もう23時だぞ。」
真依「……これ!!」
東堂「?」
真依「バレンタインよ。…一応言っとくけど!加茂先輩にもあげたし、メカ丸にもあげたし、学長にもあげたの!あんたにだけじゃないし、深い意味もない義理だから!」
東堂「…あれからわざわざ作ったのか?」
真依「貰うだけじゃ気分悪いのよ、こっちだって。」
東堂「そうかよ、…………これ、なんだ?」
真依「はぁ!?な、何って…チョコよ…。そりゃちょっと見た目は悪いかもしれないけど…仕方ないじゃない!初めてだったんだから。」
東堂「…………チョコの色か、これが。」
真依「文句があるなら返して!」
東堂「……」
真依「ちょ、ちょっと、なんで目の前で食べるのよ!ありえない!」
東堂「……塩を入れたのか……?」
真依「へ?塩なんて……やだ、砂糖と塩間違えた……!?い、いや、返してよ!」
東堂「いや、いい、全部食うさ。」
真依「なんで……」
東堂「人が作ったもんは最後まで食う主義だ。それにこういうのには(師匠のせいで)慣れてる。」
真依「……」
東堂「ありがとう。だが、これと同じもんを学長にも渡したんだったら回収に行った方がいいんじゃねえか?高齢にこの塩辛さは命に関わるだろ。」
真依「わ、わかってるわよ!行ってくる!おやすみ!」
真依(……手作り渡したのは、あんたにだけよ、不格好で人に見られたくなかったけど…あんたなら食べてくれるって、思ってたから…。) - 60二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 23:01:55
キュンキュンする
- 61二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 23:04:51
真依ちゃん砂糖と塩を間違えるタイプのメシマ…ドジっ子かあ
- 62二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 23:22:40
──2018年3月
加茂「歌姫先生。バレンタインはありがとうございました、これはつまらない物ですが…。」
歌姫「そんな畏まらずに渡してよ…あら、これいいとこのチョコじゃない!ありがとね、加茂!」
東堂「俺からはこれを。」
歌姫「相変わらず器用ね〜!チョコレートボンボン、まるで市販品よ。」
メカ丸「2人に比べたら大したものでは無いガ……」
歌姫「こういうのは気持ちが嬉しいの!ありがとう、メカ丸。」
西宮「わーい!桃のタルトに綺麗なチョコたち!すっごい可愛い!」
三輪「すごい、クッキーお店のやつみたい!加茂さんが選んだのもオシャレだし、メカ丸の選んだやつはハートの形で可愛いですね!」
東堂「真依、お前は食堂に来い。」
真依「……なんでよ?」
東堂「フォンダンショコラはとろける口当たりと柔らかな生クリームがその味をさらに引き立たせる。持ち運びには向いていないんだ。」
真依「随分と凝ってるのね…。」
東堂「舌が肥えていると自負されたなら何がなんでも美味いと言わせてやりたくなるのがプライドってもんだろう。」
三輪(料理家かよ)
西宮「私たちは任務があるから、先行ってるね」 - 63二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 23:53:31
虎杖と出会う前のダウナー系東堂ってこんな感じなんだなぁ……
- 64二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 06:59:17
甘酸っぺぇ………
- 65二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 15:39:47
みんなでイベントする京都校かわいい和む
東堂お手製スイーツは絶対美味いし美しいんだろうなあ - 66二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 16:17:37
支援
- 67二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:38:19
東堂「ほら。」
真依(まるでお店で出てくるやつみたい…む、むかつく、こんな繊細さのせの字も感じさせないような男に料理の腕で勝てないなんて…!)
東堂「どうした、早く食え。」
真依「わ、わかってるわよ!」
真依(…ふたつに割ったらちゃんと中からチョコが蕩け出てきた…美味しそう。……)
真依「…!お、美味しい…!」
真依(はっ…つ、つい素直に口に出しちゃったじゃない!)
東堂「…そうか、なら良かった。」
真依(……アンタ、そんな顔でも笑うのね…。すごい優しい顔…。……今、何を考えてるの?私の事?)
東堂(良い家から出てきたこいつが認めるんだからそれなりなんだろう、いつ高田ちゃんを嫁に貰っても…または婿に入ってもこれなら問題ないな。) - 68二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:46:06
──2018年4月
2017年度女子増加によるイベントの盛り上がり
京都校の一部では空前の手作りスイーツブームが巻き起こっていた
東堂「だから何でそこで粉を振るわないんだ!レシピに粉を振るえと書いてあるだろうが!」
西宮「振ったもん!!」
東堂「粉を振るうってのは袋に入った粉を振り回すことじゃ……おい加茂!!お前何茶飲んで休憩してんだ、お前が重要任務の呼び出しだっつうから来てみれば巻き込みやがって!」
加茂「何も出来ないならキッチンに入るなと、三輪から…」
東堂「そ、そうか…、……真依?なんでお前はチョコを殴ってんだ…?」
真依「え…?だって砕けって…。」
東堂「包丁でやるとか割るとか色々あるだろ!?三輪!!」
三輪「ひゃいっ!?」
東堂「つまみ食いしてんじゃねえよ潰すぞ…お前…真依か西宮のどっちか見とけ!!」
三輪「す、すみません!了解しました!」
東堂「なんでチョコをお湯に直入れしてんだ!!!」
真依「湯せんって書いてあったんだもの!!!」
東堂「三輪ァ…見とけってのは間違ってたら止めろって意味だそんなことも分かんねえのか!?」
三輪「す、すみませんんん…!」
メカ丸「…東堂の血管があのままだと切れるナ」
西宮「血抜きができていいんじゃない?お皿洗いありがとうね、メカ丸!」
メカ丸「洗っても次から次へと…。」 - 69二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 19:47:26
ほのぼのいいね
もう戻らない青い春定期 - 70二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 22:24:52
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- 71二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 00:34:40
東堂「なんでレシピがあんのに作れないのか不思議でならん」
加茂「おつかれ。…お前があんなに世話を焼いてるのを見るのは初めてだ。何か心境の変化でもあったか?」
東堂「…いや…」
東堂「……基礎くらいは叩き込んでやらないと、人を殺しかねんやつがいるからな…。」
加茂「…?何の話だ?」
東堂「いや、何でもない。」 - 72二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 00:34:55
──2018年7月上旬
東堂「今年の交流戦に、乙骨が出ない…。」
東堂「…秤は、未だ停学中か…。」
東堂「………今年の交流戦は楽しめそうにないな。乙骨だけでも呼びつけられれば…」
真依(…また退屈そうな顔。世界で自分はひとりきりみたいな、…ムカつく。)
──2018年7月中旬
歌姫「三輪、アンタ下旬の東京校訪問に学長と一緒に行きなさい。学長の側近として恥のないようにね。」
三輪「はいっ!頑張ります!」
東堂「俺も行く。」
歌姫「え?」
東堂「東京に用がある。ついでに東京校のヤツらには言っておかねばならんことがあるからな。」
真依「あら、じゃあ私も行こうかしら。」
三輪「ま、真依まで!?」
真依「新しく入った一年生…顔のいい子がいるらしいじゃない?」
東堂「三人のうち一人は死んだんだったか」
真依「死んだのは呪物を取り込んだ化け物でしょ?乙骨といい、器といい…東京校はほんっとバケモノ集めが得意よねぇ。」
東堂「くだらん、既に死んだやつに興味はない。…とにかく決まりだな。」 - 73二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 00:35:40
──2018年7月下旬
東堂「…伏黒…と言ったか。」
真依「綺麗な顔よね、噂より良かったわ。」
東堂「乙骨が参戦しないと聞いて失望していたが…楽しめない訳でもないらしい。」
真依「やだ、後輩いじめ?やめてよね。綺麗な顔が勿体ないわ。」
東堂「今年の交流戦、全員俺が潰す。圧勝してやれば来年こそは東京も乙骨を出さざるを得なくなるだろう。」
真依(…また。一人きりみたいなこと言って。)
東堂「とにかく行くか。」
真依「…え?ちょっと、私は行かないわよ。」
東堂「いいから来い、お前と東京に行くと聞いて色々と準備してきたんだ。」
真依(えっ…準備って…?何よ…東京に用って、そういうこと?まさか私を誘うつもりだったの?)
真依「………」
東堂「真依、待たせたな…どうした?何か嫌なことでもあったか?」
真依「自分の胸に聞いてみたら??」
東堂「ついにこの時が来たか…次の握手会だ。お前も高田ちゃんの素晴らしさを感じてこい。」
真依(普通にめんどくせえ…)
東堂「これもまたファン、未来の夫たるものの務め…!」
真依(普通にきめぇ…) - 74二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 07:35:41
ほしゅ
- 75二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 14:52:36
- 76二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 00:01:51
支援
- 77二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:55:17
──2018年9月中旬
交流戦後
東堂「ブラザー…ああ、俺はようやく再会できたんだ、運命の親友(ベストフレンド)に…!」
真依「…負けたのにご機嫌ね?」
東堂「敗北したことはもちろん悔しいが、今回一日目は呪霊の乱入騒ぎで流れ、本来やるはずの個人戦は野球となりルールのルの字も知らんお前らが足を引っ張り敗北した…」
真依(あんただってデッドボール食らって伸びてたじゃない…)
東堂「だが!そのお陰でブラザーは蛹から成虫へと羽化を果たした!そして互いに高め合う素晴らしい時間を過ごせた!!それに、術式を使ってもなお仕留めきれない呪霊との戦い。久しぶりだ、こんなにも退屈しなかったのは…!」
真依「…あっそ。」
──2018年9月中旬
大討伐戦にて
真依(はあ…道が分からなくなったと思ったら、これよ。なんでこんなちんちくりんの一年と歩かなくちゃいけないのよ…しかも全然キャンプにつかないし。本当にこいつ道わかってるのかしら?)
釘崎「はっ…呪霊!」
真依「共闘するしかなさそうね…」
真依(この数、弾丸数に限りのある私と一年生じゃ仕留めきれない…もう…ほんっと、最悪…!)
東堂「──真依!」
真依(!)
真依(…最悪…安心しちゃったじゃない、アンタ相手に…!) - 78二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:55:32
──2018年10月中旬
東堂「…ん?真依の部屋の前で何してんだ、お前ら。」
西宮「東堂くん…!」
加茂「また厄介なタイミングで現れたな、東堂。」
西宮「あのね、真依ちゃんの家の人達が今朝来てたらしくて…」
東堂「またか。前も来てただろうが。」
西宮「今回はその…交流戦の戦績と…先日窓の子を無断で助けた件で、すごい詰められたっぽくて」
東堂「…。」
加茂「部屋に閉じこもったっきり、夜の今まで顔を出さない始末だ。授業も出なかったらしい。」
東堂「そうか。」
西宮「そうかって…それだけ?」
東堂「俺に何を期待してんだ?」
加茂「東堂、任務上がりで疲れて苛立つ気持ちは分かる。」
東堂「疲れてねえよ。」
加茂「だが、疲れてるからと言って人に当たるのは良くないぞ。」
東堂「人の話聞け。」
西宮「…はあ…大丈夫かな、真依ちゃん…。」 - 79二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:55:47
コンコン
東堂「…真依か。」
真依「なんで分かるのよ…」
東堂「俺の部屋にこの時間に来るやつはお前くらいだろう。何しに来た?」
真依「……私…、…本当は、呪術師になんてなりたくなかったの。」
東堂「…?」
真依「頑張るのも、怖いのも、痛いのも、嫌。人を守って助けてとか…むしろ私が助けて欲しいくらい。強くなりたくもないし、死にたくもない。呪霊なんて見えなければ良かった、って、何度思ったことか分からないわ。」
東堂「何の話だ。共感して慰めて欲しいってんなら西宮か三輪に…」
ぎゅっ
東堂「……は?」
真依「助けなさいよ、助けてよ、あんた強いんでしょ、うちの家の人達なんて全員殺して、何もかもなくして、私を助けて…。」
東堂「…おい、…狂ったか?」
真依「そうね、狂ってるのかも、…あんたなんかに泣きつくなんて死んだ方がマシよ」
東堂「行動と言動がおかしいだろうが」
真依「ねえ、いつかでいいの、助けて…アンタは、私を置いてかないで…。」 - 80二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:56:02
東堂「…真依。とりあえず離れろ。」
真依「…。」
東堂「……わかった、離れなくていいからよく聞け。結論から言おう、禪院家を全員殺すだなんて話は到底冗談でも聞き入れられん。」
真依「…冗談じゃないって言ったら?」
東堂「俺は俺の信念を貫く。将来高田ちゃんの隣に立つ男が人殺しでした、なんてことは彼女の顔にも泥を塗るし許されることじゃない。」
真依「…馬鹿じゃないの…。もういいわよ…。」
東堂「最後まで聞いてくれ。殺すだの潰すだの、そんな現実的じゃない話はさておきだ。お前を助けてやることくらいは出来るかもしれないな。」
真依「…え?」
東堂「俺が卒業して、お前が卒業する。あと、たったの三年を耐えればいい。それも耐えられんと言うなら、少なくとも俺の卒業まで待て。お前は高専を離れて、呪術師を辞め、遠い田舎にでも越してしまえばいいんだ。」
真依「…それで、何であんたの卒業まで待たなきゃいけないのよ。」
東堂「俺がフリーの呪術師となり、まずはお前を雇う。その後部下となったお前が任務の先で死んだと偽装して、禪院家からのしがらみを断ち切る。…どうせ、逃げ出したところで探されてしまうんだろう?ならばいっそ生まれ変われ。そして、今度は呪霊が見えるだけの一般人として生きたらいい。」
真依「…あんたがそんな逃げるみたいなこと提案するなんて、意外ね」
東堂「強さを求めるわけでも何かを欲してる訳でもないお前がこの世界にいたところで、いずれ死ぬだけだ。俺はやる気も覚悟もないやつに期待はしない。」 - 81二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:56:29
真依「…私、田舎で1人で生きられるかしら。」
東堂「どうだかな。だが、身内を潰して回るよりかは楽な道だ。」
真依「全然想像がつかない、家から逃げた私って」
東堂「何も絶対そうしろと言ってるわけじゃない。他にいい案があればそうすればいい、ただ…逃げ道があると言うだけで、気は楽になるだろう。」
真依「…そう、そうね。あんたの言う通りかもしれないわ」
東堂「…納得したならいい加減離れろ、夜、男の部屋、抱き着く女…どう勘違いされても知らんぞ。」
真依「うん…でも、もうちょっとだけ、このままでいさせて…。」
東堂(…大人びたように見える真依も、所詮は17歳の子供か。)
真依「ねえ、そろそろハロウィンよね」
東堂「…そうだな。」
真依「約束、覚えてる?」
東堂「ああ。だが、ほとんどの人間がハロウィン当日には遠方の任務だと聞いている。」
真依「11月1日でもいいの。2日だって構わない。…ちゃんと仮装してよね。」
東堂「…わかった。」 - 82二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:57:23
──2018年10月下旬
メカ丸もとい与幸吉が呪詛師と内通している疑い
後に特級呪霊との交戦の末死亡
──2018年10月31日
東急百貨店東横店を中心に半径およそ400mの帳が下ろされる
呪詛師夏油傑率いる一派により五条悟封印を目的としたテロ行為が行われた
京都校三年東堂葵:特級呪霊との交戦により負傷 意識不明の重体・片腕の欠損による術式の損失
京都校二年三輪霞:縛りによる実質の戦線離脱
──
──
──2018年11月12日
禪院家崩壊
京都校二年禪院真依:死亡 - 83二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:57:51
──2018年12月
東堂「…真依が…?」
冥「ああ。京都校の子だから、一応伝えておかなければと思ってね。」
東堂「…そうか。情報共有、感謝する。」
東堂(九十九さんも亡くなった、そして、真依までも…しかも真依に至っては呪霊や呪詛師との交戦ではなく…。)
東堂(…。)
(真依『アンタは、私を置いていかないで…』)
東堂(…あんなことを言っておきながら、置いていったのはお前の方だったな。真依。)
東堂(…クソッ…もっと早く意識を取り戻していれば!俺がついていれば!止められていれば!…たらればの後悔なんざ、するだけ無駄だ。あいつは呪術師として生き、そして死んだ。そのバトンは確かに俺や他の呪術師に受け継がれている。)
東堂「…禪院家を潰す、この俺ですら現実味がないと思っていたことをやってのけた──お前のことは誇りに思うぞ、真依。」
東堂「くよくよしている暇は無い…宿儺、そして羂索の殲滅。残された俺たち呪術師には、まだやるべきことが山ほどある。俺に出来ることもまだあるはずだ。そうだろう、東堂葵。ブラザーは俺が寝ていた間も戦っていたんだ。こんな体たらくでどうする、東堂葵…!」
東堂(きっと、そうだ、術式だってやりようはある。柏手とは魂の喝采、元を辿れば神前にて手を打ち鳴らす行為、……手でなくても行けるんじゃないか?楽巌寺のじいさんはギターを扱う術式だった、……打楽器……拍子木……代用は効くかもしれない。不義遊戯の鼓動、感覚だってまだ手にある。試してみて、損は無い……!) - 84二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:59:04
────────
───────
──────
─────
────
───20XX年XX月
西宮「あれ…東堂くんも来てたんだ。」
三輪「奇遇ですね!」
東堂「ああ。お前らも来てたのか。……悪いが花は今変えたばかりだぞ。」
西宮「……真依ちゃんがその手見たら、きっとずっと笑ってただろうな。」
東堂「そうだろうな。メカ丸も笑ったんじゃないか?」
三輪「どうでしょうね…メカ丸って無表情だったし」
西宮「無表情とかそういう類のものじゃなくない?」
東堂「……水を汲んでくる。二つ分洗うには足りないな。」
西宮「あ、待って。私も行くよ、その手じゃひとつしか持てないでしょ?」
三輪「じゃあ、私はここで荷物を見ておきますね!」 - 85二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:59:26
東堂「……真依が、ハロウィンパーティーをやりたがっていたんだ。」
西宮「え?…そうなんだ、意外だなあ。真依ちゃんってそういう行事に疎そうじゃん、バレンタインもあんまり張り切ってなかったし。」
東堂「そうだったか?手作りまで作ってただろう。」
西宮「え?……いや、……真依ちゃん、確か…加茂くんやメカ丸には既製品を上げてたはずだけど…。」
東堂「…なんで知ってんだ?」
西宮「だって、二人からお返しについて相談されたもん。ほら真依ちゃんってこだわり強そうだから。」
東堂「……俺には、……」
西宮「……うっそでしょ?妄想とかじゃないよね?」 - 86二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 03:59:44
東堂「……。」
──
真依「なによ。」
東堂「いや、随分と気合い入れてんなと思っただけだ。行くか。」
真依「気合いなんか入れてないわよ、自惚れないで!」
──
真依「……ちょっと大きいわね。」
東堂「お前は細いからな。貸してみろ、これはこう押したら縮まる仕組みで……」
東堂「……お前顔赤いな。疲れたか?」
真依「べ、別に!暑いのよ、この店!
──
東堂「肩に掛けておけ、暑いだろうが…この辺りは繁華街で酒に酔った男も多いからな。変な目で見られるよりはマシだろう。」
真依「………………余計なお世話よ…。」
東堂「要らなかったら返してくれてもいいが…。」
真依「要らないとも言ってない!」 - 87二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 05:30:11
支援
- 88二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 07:54:05
苦しい……
- 89二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 08:55:36
あとで気づくの辛いな
支援 - 90二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 11:59:00
──
真依「バレンタインよ。…一応言っとくけど!加茂先輩にもあげたし、メカ丸にもあげたし、学長にもあげたの!あんたにだけじゃないし、深い意味もない義理だから!」
東堂「…あれからわざわざ作ったのか?」
真依「貰うだけじゃ気分悪いのよ、こっちだって。」
東堂「そうかよ、…………これ、なんだ?」
真依「はぁ!?な、何って…チョコよ…。そりゃちょっと見た目は悪いかもしれないけど…仕方ないじゃない!初めてだったんだから。」
──
真依「……私…、…本当は、呪術師になんてなりたくなかったの。」
真依「ねえ、いつかでいいの、助けて…アンタは、私を置いてかないで…。」
───
──
─ - 91二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 11:59:36
東堂(……そうか。そうだったんだな、真依。…気づいてやれなくてすまなかった、…なんて言えばお前は『勘違いしないで!キモイのよ!』…なんて言いそうなもんだが。)
西宮「何笑ってんの…?気持ち悪いよ…?」
東堂「いや…俺の記憶違いかもしれないな。忘れてくれ。水も汲み終わったし戻るか。」
西宮「失礼な記憶違いやめてあげてよね〜。…あれ?東堂くん、そのバングル女の子物じゃない?…あ、やっぱいい。何も言わないでいいや。どうせまたアイドル関係だろうから。」
東堂「これは俺が認めた女性の……」
西宮「だからいいって!長くなるもん!霞ちゃ〜ん!お水持ってきたよ!お留守番させてごめんね!」
~完~ - 92二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 13:31:04
すごく良かった
ありがとう - 93二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 13:58:54
泣いた。ありがとう!
- 94二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 13:59:51
感動的な話の流れに突如現るビブラスラップで草
- 95二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 16:17:35
魅せてくれたな
ありがとう - 96二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 17:30:02
めっちゃよかった…悲しいけどそれだけじゃない物語の魅せ方が物凄く好き…
- 97二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 01:24:21
おついっち
結ばれなくて寂しいけどこれはこれで - 98二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 06:49:35
すっごく良い東真依でした
東堂なら魂知覚できるようになって釈魂刀ちゃんとお喋りできそう