神輿は軽くてバカが良い編 第4章 誕生、アリウス分派!編

  • 1◆VLlUGaOg9c24/05/19(日) 20:18:28

     前スレまでのあらすじ
     
     神子柴カナたち元アリウス生にトリニティの落第生たちを加えた補習授業部は勉強合宿を決行した。

     しかし、合宿の舞台に選ばれた旧アリウス分校本校舎にはトリニティにより改装の手加えられており、
     余りの様変わり振りに元アリウス生達が逆に落ち着かなかった。

     そこで補習授業部は旧アリウス分校本校舎改め、トリニティ新校舎の冒険に踏み切った。
     その冒険の最中、元アリウスの生徒たちはある一室「旧アリウス生徒会室」に辿り着くのであった。

  • 2◆VLlUGaOg9c24/05/19(日) 20:19:09
  • 3二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:20:15

    たておつ

  • 4二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:20:40

    たておつです

  • 5二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:21:33

    立て乙
    1スレ目からここまで来たか

  • 6◆VLlUGaOg9c24/05/19(日) 20:23:01

    アリウス分校もトリニティと同じで宗教系の学校なので建物のレイアウトに大きな違いはありません。

    ですが、信じる考え方や辿ってきた歴史が違うので細かいところで少しづつ差違がある感じです。

  • 7二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 20:32:08

    たておつで

  • 8◆VLlUGaOg9c24/05/19(日) 20:55:13

    カナ「……まぁ、ボーッっと見ていても仕方がない。冒険なんだから探索しないとな!」

    サオリ「…そうだな。罠の警戒は私とアズサで引き受けよう」

    アズサ「任せてくれ、罠の扱いは得意だ」

    ナレーション
     カナの言葉を皮切りに、呆然としていた元アリウス生達が動き出す。
     とはいっても、キチンと整頓されている部屋なので漁れる場所はそう多くない。精々、執務机や書類棚の中、
     後はカーペットの下ぐらいなものだ。

    アズサ「……執務机の下の引き出しは鍵が掛かっているな。破壊するか?」

    ルリ「いや、普通に鍵探そうよ。万が一、見つからなくても「鍵屋」さん?とかいうお店で開けて貰えるらしいよ?」

    カナ「部屋を開けた鍵も試してみよう」

    ナレーション
     罠を警戒して慎重に探索を進めるが、その部屋からはワイヤーの1本、火薬の1グラムも見つからなかった。
     代わりに見つかったのは、かつてのアリウス分校の資料の数々。歴代の生徒会役員や何十年分もの生徒名簿、
     アリウス分校敷地内の地図に施設データ、果ては毎月の決算データ等々………、今となっては単なる紙切れでしかな
     いが、アリウス分校の歴史の積み重ねそのものである資料が一目で分かり易いよう丁寧に残してあった。
     

  • 9二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 21:31:01

    たておつ

  • 10二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 22:23:22

    立て乙です

  • 11二次元好きの匿名さん24/05/19(日) 23:09:10

    資料があると立て直ししやすいのですわ~

  • 12◆VLlUGaOg9c24/05/20(月) 06:37:02

    こんなものを、あのベアトリーチェが後生大事に保管していたと思うと元アリウス勢は色々思うところがあるだろうね。

  • 13二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 15:52:40

    待機

  • 14二次元好きの匿名さん24/05/20(月) 21:01:50

    本当に生徒会長ではあったんだなぁ

  • 15◆VLlUGaOg9c24/05/20(月) 21:40:13

    アツコ「……あっ」

    サオリ「姫、どうかしたか?」

    ナレーション
     元アリウス生たちが旧アリウス生徒会室を探索していると、書棚を調べていたアツコが声を上げる。
     サオリを筆頭に「何かあったのではないか?」と他の生徒たちが集まってみると、アツコの手が一冊のファイルを開い
     ているのが見えた。ファイルの表題は「歴代生徒会役員名簿一覧」、特定の期間ごとに分けてファイルに収められた
     アリウス分校生徒会の名簿らしい。

    アツコ「お母さん載ってるかなと思って探してたら………これ」

    ナレーション
     そこに書かれていたのは、何代も前の生徒会役員たちの顔写真と名前が綺麗に並んでいたのだ が、
     そこに書かれていた名前に元アリウス生たちは驚かされた。

    アツコ「生徒会長 秤レイ先輩……は他の代も全部「秤」だからいいとして、副会長 ■■■→神子柴ホア、
        会計 錠前スウ、書記 白洲リア、庶務 槌永ツキヒ・戒野ミナト。………見習い、ベアトリーチェ」

    カナ「これ、もしかして、私たちのお母さんか?」

    アツコ「だと思う、ホア先輩の横が塗り潰されてるのは多分、生徒会長の座を放棄した時に苗字も変えたから。
        人数は少ないけど、他の代にも同じように横が塗り潰されてる人はいた」

    アズサ「ベアトリーチェは何を考えて私たちに「スクワッド」なんて名前を………」

    ナレーション
     サオリたちがかつて与えられていた部隊名「アリウススクワッド」。アリウスの意味については今更語るまでも無い
     が、スクワッドの意味は「部隊」。しかし、近年では転じて「仲のよい仲間」「一団」と訳されることの方が多い。

  • 16二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 05:30:57

    ママ世代が出てきた

  • 17二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 06:59:18

    内戦後でもこんな資料が紛失せず残ってるのは流石だな……

  • 18二次元好きの匿名さん24/05/21(火) 14:04:48

    保守

  • 19◆VLlUGaOg9c24/05/21(火) 22:33:20

    >>15

     ■■■「レイ先輩にも出来なかった、アリウスの統一と内戦の終結を成し遂げた。


         ホア先輩にも出来なかった、学内権力の一本化を成し遂げた。


         スウ先輩にも出来なかった、物資不足問題の解決を成し遂げた。


         リア先輩たちが守り抜いた、学園の資料も全て保護して見せた。


         ツキヒ先輩やミナト先輩のような、優秀な庶務の力も借りずに多くを成し遂げた。

       

         生徒という兵力を得て、崇高という力を得て、私は貴女たちよりも偉大な生徒会長となる筈でした。

      

         それがまさか…『お前は本当はずっと助けて欲しかったんだろう?』…あんなバカに理解されるなんて、

         思いもしませんでした。……あの頃、貴方に全てを打ち明けていたら、何かが変わったんでしょうか?

         レイ先輩……」


     ……ハナコ、隠れて何してるんだ?


    ハナコ「あら、バレちゃいましたか」


    ナレーション

     悪戯がバレたとばかりに、ハナコが扉の外から姿を現わした。

     ハナコの「真似」が何処までベアトリーチェという女の核心を突いているのか?それは1にも分からない。 

     けれど、かつて自分が所属していた生徒会の部屋を奇麗なまま守り続け、生徒会長を僭称までした彼女にとって、

     アリウス分校生徒会が特別であったことは想像に難くなかった。   

  • 20◆VLlUGaOg9c24/05/22(水) 06:58:30

    >>19

    サオリ「何を世迷い言を……と言いたいところだが、最後のカナとの会話とここの資料を見る限り、全くの的外れでも

        なさそうだな」


    アツコ「その上で、カナを生徒会長に指名するなんて相当脳焼かれてるよね」


    アズサ「脳を……焼く?」


    ミサキ「まぁ、だから何?って話だけどね。どんな理由があっても赦す気にはならない」


    それはそうだな。ベアトリーチェが極悪な重罪人なことは変わらん。


    ナレーション

     ハナコの悪戯に思うところがありながらも、その考察に感心する元アリウス生一同。

     アツコが何処からか謎のスラングを仕入れていることが発覚する事件などもありつつ、一同はかつて自分たちに 

     洗脳教育を施していた圧制者に思いを馳せる。ベアトリーチェ側にどんな事情があろうとも、どれだけ過去を大切に 

     していたとしても、その行いが消えることはない。犯した罪が、つけられた傷が、消えることは決して無いのだ。


    ……けど、まぁ、ベアトリーチェも人間だったことだけは確かだ。

     どんなに化物染みてても、こんなものを大切にするのは多分人間だけだかな。


    ナレーション 

     カナの擁護ともとれる言葉に、複雑な思いを抱きながらも彼女たちは納得の末、首肯した。

  • 21二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 12:23:21

    ゲマトリアでも一人だけ先生のことを「敵」と断言していたから、他のメンバーに比べて俗な感じがする

  • 22二次元好きの匿名さん24/05/22(水) 22:02:45

    このベアトリーチェすごく人間してて好き

  • 23◆VLlUGaOg9c24/05/23(木) 06:50:19

    >>20

    アズサ「……あれ?この写真少し膨らんでいないか?」


    ナレーション

     アツコが持つ名簿を皆で眺めていると、アズサが何かに気がついて1枚の写真を指差した。

     それは、かつてベアトリーチェが所属していた、今の元アリウス生達の親世代の生徒会役員の集合写真。

     その1枚だけが他の写真に比べて、良く見ると少しだけ不自然に分厚かった。そこでアツコが「1回抜いてみる」と、

     集合写真を名簿から抜き取ってみると、写真と一緒に1本の小さな鍵が飛び出してきた。


     サオリ「鍵?一体何処の鍵だ?」


    分からん。分からんから、片っ端から調べてみよう。


    ミサキ「面倒だけど、それが1番確実か……」


    ナレーション

     鍵の掛かっていた場所を順番に、手当たり次第に小さな鍵を試してみることになった。

     

    あ、開いた。


    ナレーション

     ……のだが、長丁場になると思われた周囲の予想に反してローラー作戦は早々に終了した。

     1番最初に試した、生徒会長の執務机にある鍵付きの引き出しが開いたのである。

  • 24二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 11:21:11

    なんか出てきた

  • 25二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 19:31:16

    なんだろう

  • 26二次元好きの匿名さん24/05/23(木) 20:40:32

    >>23

    中身は……ファイル?


    アツコ「『色彩』、『崇高に至る儀式』、『ヘイローの神秘について』………」


    サオリ「色彩とやらは分からないが、崇高に至る儀式というとカナとアツコを生贄にしようとした…」


    ミサキ「多分、あの黒服とやらの仲間としての資料なんじゃないかな?」


    ナレーション

     一部思い当たる節はあるものの、それが何なのか分からないままカナはペラペラとファイルを捲っていき、その場に

     居合わせた一同が一緒に目を通していく。………しかし、ほんの数ページだけ目を通すと、カナはファイルを閉じた。


    ……先生に引き渡そう。これは多分、あんまり知り過ぎちゃいけないやつだ。


    アツコ「……賛成。正直、今の私たちの手に負える代物じゃない」


    サオリ「しかし、こうなると、あの時ベアトリーチェが言っていた「やらなければならないこと」が気になるな」


    ヒヨリ「も、もしかして、もう色彩がキヴォトスに来てるんでしょうか!?私たち反転?させられちゃうんじゃあ…」


    ミサキ「別に……全てが虚しいのは今に始まったことじゃない」


    ナレーション

     生徒側も「色彩」に備えておけというものなのか?私の代わりに倒せという意味なのか?どういう意味を以て、

     ベアトリーチェが旧アリウス生徒会室の鍵を託したのかは分からない。しかし、きっと、彼女は神子柴カナという

     後輩に何かの可能性を見たことは変わらないのではないだろうか?

     暴力が全てであったアリウスに生まれて、ベアトリーチェの知らない新しい強さを見せた…先輩の忘れ形見に。

  • 27二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 04:55:43

    色彩か

  • 28二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 09:15:21

    ちょっとしんみりするな

  • 29二次元好きの匿名さん24/05/24(金) 16:37:10

    保守

  • 30◆VLlUGaOg9c24/05/24(金) 22:30:08

    ナレーション
     その日の夜、カナは先生の部屋を訪れていた。
     旧アリウス生徒会室で発見したベアトリーチェの遺産を引き渡した際、カナは先生に2人きりで話す時間を求めた。
     補修等で一緒に過ごす内に、先生は神子柴カナという少女の善良さを良く知った。だからこそ、不思議に思いながら
     も、「そう悪いことをする子じゃない」と納得して、カナの頼みを受け入れて時間を作ったという訳である。
     ………尤も、先生には生徒からの頼みを断る選択肢は基本的に存在しないのだが。

    手間を取らせてすまない。そして、ありがとう。

    "全然大丈夫、むしろカナと話せて嬉しいよ"

    ……先生はいい人だ。けど、そういうことを気軽に言うのはダメだ。なんていうか、こう………ダメな気がする。
     
    "…?よく分からないけど、気をつけるよ"

    ナレーション
     何故だろうか?理屈は分からなかったが、何時か先生が刺されるのではないかと感じたカナは精一杯の忠告をした.
     ………のだが、先生はその意味が今一よく分からなかったようで、曖昧な返事を返すしかなかった。

    心配だ……。けど、私も良く分からないから深く考えても仕方ないか。

    ナレーション
     カナは益々不安になったが、カナ自身も何故先生が刺されそうな気がしたのか?良く分からなかったので、
     もうどうすることも出来なかった。

  • 31二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 08:04:58

    刺されるというよりも襲われる可能性の方が…

  • 32二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 15:43:35

    ???「ん、先生を襲う」

  • 33二次元好きの匿名さん24/05/25(土) 17:35:35

    カナちゃんそういう感情とは縁遠そうだしなぁ

  • 34◆VLlUGaOg9c24/05/25(土) 21:00:57

    >>30

     "それで、話したいことってなにかな?"


    ナレーション

     「ん゛んっ!」と咳き込んで見せてから、先生は気を取り直して本題に入る。心配の理由はよく分らなかったが、

     それでもカナの様子からこれ以上話題を広げられると不味いということには察しがついた。


    私……トリニティ総合学園アリウス分派初代ホスト「神子柴カナ」が誓う。私たちはシャーレの先生を支持する。


    ナレーション

     少々子どもっぽい面があるものの、シャーレの先生は大人だ。だからこそ、その言葉の意味と重みが分かる。

     学園とは別に独立した組織であるシャーレとはいえ、このキヴォトスにおいて国家に等しい学園……中でも、

     大規模校であるトリニティ総合学園のトップの一角を担おうという立場から「支持」を宣言するということは、

     いわばトリニティという国家がシャーレのバックにつくと言っているようなモノだ。

     ……尤も、新参であるカナたちにそれほどの権限や影響力が無いことも先生は了承しているのだが、それでも、

     キヴォトスにおける1学園の生徒会長の言葉にそれだけの「重み」があることには変わりない。


    先生にそんなつもりが無いのは知ってる。けど、私たちが救われたのも事実だ。

    ミカがいなかったら、解法委員会のみんながいなかったら、先生がいなかったら、私は磔のままくたばってた。


    "それは…っ"


    今もそうだ。先生が根気強く授業してくれなかったら、私たちはみんな纏めて落第生になるしかなかった。

    先生はただ私たちを助けたんじゃないくて、未来をくれた。

  • 35◆VLlUGaOg9c24/05/25(土) 21:30:12

    >>34

    ………思えば、私の人生には何時も引っ張り上げてくれる誰かがいた。


    大切なことを沢山教えてくれた姉ちゃん、


    みんなと逸れた不安を埋めてくれたヒヨリたち、


    全員とはいかなくても生きてもう一度再会してくれたアズサやルリ、


    会ったばかりの私たちを助けに来てくれたミカたち解法委員会のみんな、


    そして、トリニティに転校した後も毎日勉強を教えて面倒を見てくれている先生。


    みんなが居なかったら、それこそ私もベアトリーチェみたいなバカダムになってたかもしれない。


    "そんなこと…"


    ナレーション

     「ない」。そう言い切ることが、先生には出来なかった。

     トリニティへの復讐を巡る内戦の時代、生徒会長ベアトリーチェによる圧政の時代、その闇の歴史の悲惨さを

     ほんの断片でも知ってしまったが故に、実際に体験していない自分がカナの言葉の重みを否定することは出来ない。

     そう悟ってしまったから、先生は言い切れない。愛する生徒が非道に落ちることは無いと言ってあげられない。


    でも、そうはならなかった。みんなに出会えた、私は幸せ者だ。


    ナレーション

    そんな先生の苦悩の曇天を晴らすように、カナは明るい太陽の笑みを浮かべて見せた。

  • 36◆VLlUGaOg9c24/05/25(土) 21:44:18

    >>35

    私は受けた恩を忘れない。貰った暖かさを忘れたくない。それは、アリウス分派のみんなも同じだって言ってた。


    だから、遠慮せずに何かあったら呼んで欲しい。私たちの為に助けさせて欲しい。

    今は戦いぐらいしか能が無いけど……みんな凄いやつだから、その内色々出来るようになる。筈だ!


    ナレーション

     「絵になる」という言葉はきっと今のカナの為にあるのだろう。なんて、らしくない感想が脳裏を過るほどに美しい。

     ほんの欠片の穢れも持たない純真な天使のようなカナの笑みに、気がつけば先生は見惚れていた。

     生徒たちとの思い出はどれも大切だけれど、きっと先生は、この日のことを何年経っても鮮明に思い出すだろう。

  • 37◆VLlUGaOg9c24/05/25(土) 21:45:10

    >>36

    つまり、メインストーリーで獲得出来るメモロビです。

  • 38二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 08:27:25

    カナちゃん強い

  • 39二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 08:31:55

    絵心さえあればカナちゃんを描きたい

  • 40二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 09:30:50

    >>39

    カナちゃん容姿の設定は無いんだよね。


    アツコの親戚だから顔立ちは似てるのかな?

  • 41二次元好きの匿名さん24/05/26(日) 17:17:03


  • 42◆VLlUGaOg9c24/05/26(日) 20:24:15

    >>36


    ナレーション

     偶然、カナが先生を尋ねて部屋に入って行くのを見つけたハナコは興味本位で聞き耳を立てていた。

     カナの性格から考えて「エッチな補習授業」は無いだろうとは思ったが、だからこそ、何の為に先生を訪ねるのか

     気になったし、大したことでなくても夜中に1人で先生の部屋を尋ねるというシュチュエーションだけで揶揄う材料

     としては充分だからだ。


     ハナコ「引っ張り上げてくれる誰か………」


    ナレーション

     そして、ハナコはずっと抱えていたカナへの疑問の答えを聞いてしまった。

     どんなに苦しくても、辛くても、何もかも嫌になって全てが虚しく思えてしまっても、

     正しい光の道へと手を引いてくれる誰かが何時も側に居てくれた。そう、誇らしげに語るカナがハナコは羨ましかった。

     だって、ハナコの側にはそんな誰かはいなかった。トリニティで近づいてくるのは能力目当ての下卑たゲスども、

     何の表裏もなく自分の為に手を引いてくれる人なんて1人も居なかった。……と、今までハナコ本人は思っていた。


    ハナコ「………今からでも、私は手を掴めるでしょうか?」


    ナレーション

     少しプライドが高いけれど本当はとても優しい後輩がいた、表裏もなく純粋に補習授業に取り組む同級生がいた、

     自身と仲間の未来の為に道の戦場で戦い続ける勇敢な少女たちに出会い、

     始まりはどうあれ純粋に誰かを助けようとする祈りを見た。糸目の少女の正義の心と修道女の長の善良さを知った。

     ハナコが悍ましいと吐き捨てた世界の中で、しかし、美しい人の心は確かにあったのだ。

  • 43二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 01:15:53

    >>42

    ハナコが考えを変えようとする場面なんだけどごく当たり前のようにエッチな授業の可能性が脳裏をよぎるウラワフラワーさんに苦笑いしてしまう

  • 44二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 06:37:44

    でも、実際にエッチな補習授業があったらウラフラワーさん羞恥心で固まっちゃいそう。

  • 45二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 15:10:15

    トリニティウラワフラワー

  • 46二次元好きの匿名さん24/05/27(月) 22:09:28

    いけるいける

  • 47◆VLlUGaOg9c24/05/27(月) 22:24:02

    あぁー………

    ハナコ「カナちゃん、その問題はここの文章を参考にして……」

    ナレーション
     翌日、トリニティ新校舎の探検を終え、改めて補習授業部一同は試験に向けて勉強へと向き合った。
     顔も初めて見た先輩たちが残した想いを受け取ったことで元アリウス生たちの士気も上がっていたが、
     尤も見違えたのは、ハナコだった。これまで勉強どころか日常生活にさえ集中出来ていなかったのが嘘のように、
     社交的に自分から他の生徒に声をかけて本来もつ知恵を惜しみなく教える。
     
    ヒフミ「ハナコさん………本当に良かったです」

    コハル「本当、心配かけるんだから」

    ナレーション
     そんな悩みを振り切り前へと進もうとするハナコの姿に、心配していた周囲の心も軽くなる。
     生まれ変わった彼女の献身によって、補習授業部の勉強効率は以前よりも大きく上がった。

    ヒヨリ「うわーん!分かりません!誰か教えて下さい!」

    ミサキ「………やっぱり、こんなことに意味なんて無い」

    サオリ「………すまない」

    ナレーション
     ………それはそれとして、まだまだ補修は前途多難であった。

  • 48◆VLlUGaOg9c24/05/28(火) 06:36:42

    >>40

    アツコ似の美人さんがカナちゃんのテンションでニカーって笑ってたらめちゃくちゃ可愛くない?

  • 49二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 13:56:17

    かわいい(かわいい)

  • 50二次元好きの匿名さん24/05/28(火) 22:19:03

    勉強はがんばるしかないね

  • 51◆VLlUGaOg9c24/05/28(火) 22:19:47

    >>47

    "それじゃあ、最後の模擬テストを返すよ"


    ナレーション

     「ごくりっ」と唾を飲む音が教室に響き渡る。

     合宿開始から数週間。日々の勉強や息抜きの戦闘訓練を通じて、合宿という共同生活の中で絆を育んだ一同は

     いよいよ近づいてきたテスト本番に向けて、最後の模擬テストを決行したのがつい3日前。

     先生とシャーレ所属の生徒たちがティーパーティーから派遣されたヘルプとともに急ピッチで行った採点の結果が、

     いよいよ補習授業部の生徒たちに公開されるのである。


    "まずはお疲れ様。みんなの手助けが出来て、私も嬉しかったよ"


    ミサキ「……意味分かんない」


    ナレーション

     ぶっきらぼうな態度のミサキだが、彼女がただ冷たいだけの人物ではないことを既に補習授業部は知っている。

     きっと、黒いマスクで隠された口元は小さく緩んでいるだろうことを、その場の誰もが容易に想像出来た。


    ”みんな、毎日の諦めずに協力して勉強に取り組んだ。それは当たり前のことだけど、誰にでも出来る訳じゃない。

     みんな本当に凄い、私の自慢の生徒だよ”


    ナレーション

     先生にとっては全ての生徒が特別な存在であり、守り導いていくべき愛しい生徒たちだ。

     けれど、そんな先生にとっても、長期間にわたってまるで担任の先生のように授業をつけてきた生徒というのは

     補習授業部が初めてになる。合宿という共同生活の効果も相まって、先生は補習授業部の生徒たちを以前よりも

     ずっと大切に想うようになっていた。


    ”だから、きっと、この結果を勝ち取ってくれるって信じてた。――ー全員60点以上、みんな纏めて合格点だよ!”

  • 52二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 03:46:12

    やったぜ

  • 53二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 07:02:59

    まぁ、変に合格点引き上げられる理由もありませんからね

  • 54二次元好きの匿名さん24/05/29(水) 16:23:30

    頑張った甲斐があった

  • 55◆VLlUGaOg9c24/05/29(水) 21:33:56

    >>51

    ナレーション

     後日、ナギサに招待されたカナと付き添いのサオリ・アツコは、ティーパーティーのお茶会に参加していた。

     「お茶会」と称してはいるが、その実、トリニティ総合学園の生徒会長たちが集まる会合のようなものであり、

     そこに招待されるということは「トリニティの首脳陣が認めた大切な御客様」として認められたということであり、

     200人以上の未就学児の集まりであった旧アリウス生たちが、模擬テストとはいえ短期間でトリニティ総合学園の

     合格ラインに全員が到達した。その実績を以て、いよいよアリウス分派の成立が現実味を帯びてきた。だからこそ、

     トリニティの4人目の女王の存在を、「お茶会」に参加したという事実によって対外的も示そうという訳である。


    美味しい!ナギサ…さんのロールケーキは本当に美味しいな


    ナレーション

     尤も、今回の主役である我等がカナは周囲の思惑なんて忘れてロールケーキを頬張っている訳だが。


    ナギサ「ふふ、ありがとうございます。カナさんは本当に美味しそうに食べて下さるので、私も作り甲斐があります」


    セイア「作法の方も形は整ってきたようだね。手掴みで口に突っ込もうとしていた頃とは雲泥の差だ」


    ミカ「カナちゃん、本当に頑張ってたからね~☆」


    ナレーション

     身につけたばかりの礼儀作法を使い、美しいフォーク捌きを見せているにも拘わらず、

     餌を詰め込んだリスのように膨らんだ頬と満面の笑みを前に、今回ばかりは招待した側のホストたちも

     和やかにカナを眺めている学生らしいという意味ではこれで正しいのかもしれない。

     エデン条約絡みでピリピリしていた最近の彼女たちからは想像も出来ないほど、会合は穏やかな始まりを見せた。

  • 56二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 06:35:44

    そういえばあにまんでナギちゃんのロールケーキをまともに美味しく食べてくれる子初めて見たな…

  • 57◆VLlUGaOg9c24/05/30(木) 06:39:05

    >>55

    ナギちゃんたちは内心「可愛いー!」ってなってそう。

  • 58二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 08:53:14

    妹みたいなもんだな

  • 59二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 15:43:35

    可愛い

  • 60◆VLlUGaOg9c24/05/30(木) 21:20:04

    >>55


    ナギサ「さて………そろそろ本題に入りたいと思いますが宜しいですか?


    ああ、大丈夫だ。むしろ、待たせてすまないな。


    ナギサ「いえ。私も楽しかったですし、アイスブレイクには丁度良いでしょう」


    ナレーション

     ティーパーティーの現代表であるフィリウス分派ホスト、桐藤ナギサは惜しい気持ちを抑えて口火を切った。

     補習授業部員の阿慈谷ヒフミは何度かナギサの主催する「お茶会」に呼ばれているが、そういった個人で開催される

     友人同士のお茶会とは違い、ティーパーティー名義で開催される「お茶会」は紅茶と茶菓子が振る舞われるだけの

     政治的会合である。幾ら和やかな雰囲気でも、やることはやらねばならない。


    セイア「とはいっても、今日の議題はシンプルなものだ。即ち、アリウス分派の設立とこれからについてだね」


    ナギサ「度重なる補修で何とか体裁を整えたとは言え、新興の組織であることには変わりませんからね。

        幸い人数が居るので、集団として寄り集まることで外圧からある程度身を守ることは出来るでしょう」


    でも、私たちはまだ助けられただけだ。功績を挙げた訳じゃない。


    ミカ「今までが今までだから、私としては、もっとゆっくり青春を謳歌して欲しいんだけどね~。

       トリニティの全てがそれを許してくれるぐらい、みんなを放っておいてくれるかって言うと……ね?」


    ありがとう、ミカ。でも、大丈夫だ。

    たしかに大変だし、考えることいっぱいで頭痛くなるけど、全てが虚しい訳じゃないからな。


    ナレーション

     後ろに控えていた、サオリとアツコは静かに笑った。

  • 61◆VLlUGaOg9c24/05/30(木) 22:06:46

    >>60

    ナギサ「さて、まずはカナさんが補修に入っていた間のことについて話しましょうか」


    ミカ「っていうと………エデン条約の延期について?」


    え?延期したのか?


    ナレーション

     驚きの声が上がるのも無理は無い。

     不倶戴天の敵であったゲヘナ学園との平和条約……通称「エデン条約」は自分たちのことで手一杯であった

     補習授業部の耳に入るほどのビッグニュースであり、カナ自身、合宿で本校舎を離れるまでは毎日のように耳にして

     いたほどにホットな話題であったのだ。それが知らない内に延期となれば疑問の声の一つも沸いてくる。


    セイア「そう心配するような理由では無いよ。もう1組の新しいトリニティの友も式典に参加出来るよう、

        予定を調整しようという話になっただけさ。………尤も、それをゲヘナのマコト議長が許した理由までは

        分からないけれどね。てっきり、鬼の首でもとったようにあれこれ要求してくると思ったんだが……」


    ナレーション

     旧アリウス生徒会室で見つけた資料の中にあった、ゲヘナとの取引を利用したエデン条約式典襲撃計画の資料。

     それを先生に丸投げしたことを、カナは空気を読んで心にしまっておくことにした。

     資料を使い何かしたのはシャーレの手柄だが、この場で話してしまえばアリウスの手柄の様になってしまうからだ。

     アリウスのこれからの為に手柄は必要だが、横取りは良くないとカナは思っていた。


    ミカ「どうせ、自分たちも都合が悪かったのをこっちに便乗しただけじゃんね」


    ナギサ「ミカさん、そういう言い方は良くありませんよ」


    ナレーション

     バツが悪くなったミカは、叱られた子どものようにプイッと顔を背けてしまった。

  • 62二次元好きの匿名さん24/05/30(木) 23:12:27

    でも大体ミカの言う通り

  • 63二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 06:00:11

    はし

  • 64二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 06:10:53

    この世界線だとマコト様は悪巧みの証拠を先生に抑えられた格好になるのかな?

  • 65◆VLlUGaOg9c24/05/31(金) 06:39:12

    >>64

    そうですね。言い逃れできない証拠を先生に握られています。。

    その上で、先生がお説教とトリニティに予定を合わせて欲しいとお願いをした感じですね。


    マコトは逆らったら、ヴァルキューレに通報されるとでも思っているのかと……。

  • 66二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 13:38:05

    やったぜ

  • 67二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 22:31:51

    マコトには悪いけど地団太踏んでるの絶対似合うんだよなあの子

  • 68二次元好きの匿名さん24/05/31(金) 22:41:40

    >>65

    自治権を盾にヴァルキューレの介入は拒否できる(例:晄輪大祭開催前までのD.U.内会場の警備を拒否したミレニアム)

    だからどっちかっていうとシャーレ(先生)と万魔殿のコネが切られるのを恐れた感じかな

  • 69◆VLlUGaOg9c24/06/01(土) 00:12:53

    >>61

    ナレーション

     ナギサは「まったく……」と辟雍した嘆息を漏らす。ミカとは長い付き合いであり、ゲヘナ嫌いも良く知っているの

     で深く追求はせず、頭の中で後でやる説教の算段を立てるだけに留めておいた。


    ナギサ「後は、カナさんたちアリウス分派のみなさんの転入に伴う変化についてですね」


    ……?


    セイア「1番君たちに関わり深いのは校舎についてだね。暫くの間、君たちアリウス分派には旧アリウス分校を改修

        した新校舎を使って貰うことになった。校舎の広さは今のままでも充分だけれど、

        君たちほどの人数の転入生を1度に受け入れるには生徒たちの方の心の準備が必要だからね」


    ナギサ「なので、最初の内は新校舎の方で学生生活を送って貰い、少しづつ本校舎でのカリキュラムを重ねる中で、 

        元々トリニティに居た生徒たちと交流を重ねて頂く形になりますね」


    なるほど、分かった。しばらく、新校舎に居れば良いんだな?


    ミカ「ってことは、一緒に授業受けられるのはしばらく先かぁ~」


    でも、何時か必ず来る。ミカと授業を受けるのが楽しみだ。


    ミカ「………わーお」


    ナレーション

     カナはナギサの想像以上に人垂らしの才能があるらしい。まるで少女漫画のヒロインのように頬を染めて

     驚きの声を上げる幼馴染みの珍しい姿を横目に、ナギサは会話の流れを修正するべく態とらしい咳をして見せた。


    ナギサ「後は、ティーパーティーのホストを務める任期についてですが、分派のホストが4人になった関係上、

        任期が短くなりました。現在、私がホストを務めているのもセイアさんの任期が早く終ったからですね」

  • 70二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 11:16:30

    そうかそういう影響が

  • 71◆VLlUGaOg9c24/06/01(土) 13:02:17

    >>70

    単にエデン条約編でナギサ様が「本来はセイアさんがホスト」的な発言をしてたのを今頃思い出しただけとも言う……


    >>69

    ナレーション

     他にも細々とした話があったものの、カナたちが補修に入っていた間の大きな決定は最初の3つだけだった。

    そして、それらの話を終えると、いよいよ本格的な話し合いが始まると、誰よりも早くカナが声を上げた。


    提案があるんだが、いいか?


    ナギサ「提案ですか?勿論、話すぐらいは構いませんが……」


    ありがとう。それで提案なんだがアリウスを他の学校や組織に派遣したい。


    セイア「派遣?これからトリニティに馴染もうという時にかい?」


    ミカ「そうだよ!トリニティに転校するんじゃなかったの?」


    他の学校に転校する訳じゃない。仕事をしに行くんだ。


    ナギサ「出稼ぎがしたいと?」


    私たちはまだお世話になってるだけだ。貰ってばっかりで、何も返せてない。

    けど、私たちは戦いばっかりしてきた。他の生き方はまだ知らない。


    セイア「なるほど、話が読めたよ。武力しかないから武力で貢献したが、トリニティには既に正義実現委員会がある。

        数多くの転校生を得はしたが、敵対の意思はないと各校に示す意味でもトリニティではなく、他校に武力を

        提供する方が都合が良い。そういうことだろう?」


    そんな感じだ。

  • 72二次元好きの匿名さん24/06/01(土) 22:42:25

    ちゃんと話しとおしとかないとね

  • 73◆VLlUGaOg9c24/06/01(土) 23:55:50

    >>71

    ナギサ「しかし、宜しいのですか?アリウスでは相当酷い環境で、何年も望まない戦いを繰り返して

        きたと聞いています?もう戦いが嫌になっているのではないかとも思っていたのですが・・・・・・・・・」


    ミカ「そ、そうだよ!折角、ベアトリーチェの支配から抜け出せたのに・・・・・・」


    もちろん、みんなに無理はさせない。やりたいヤツだけでやる。

    ・・・・・・・・・けど、どっちにせよ、私たちは銃を握ってないともう落ち着かないんだ。戦いに備えてないとダメなんだ。


    ナレーション

     カナの答えに2人は絶句する。銃社会で治安が非常に悪いキヴォトス育ちとはいえ、彼女たちはお嬢様だ。

     銃を片手に争いに備えてなければ落ち着くことももままならず、常に頭の片隅に存在しない敵の存在がある。

     そんな風にならなければ生きていくことすら出来なかった少女達の境遇の悲惨さを、改めて思い知らされる

     形となった。


    セイア「・・・そうか。君たちの境遇を考えればそうだろうね。すまない、私たちの方が配慮が足りなかったようだ」


    いや、凄く助けて貰ってるが?


    セイア「いや、足りなかったんだよ。私たちはこのキヴォトスで学校を1つ救うということの重みを正しく認識

        出来ていなかった。救う者の責任が、私たちには足りなかったんだよ」


    ・・・・・・それでも、トリニティのみんなに助けて貰えなかったら私たちはずっと救われないままだった。

    だから、誇って欲しい。そんな顔をされると、その、困る。


    セイア「・・・・・・・・・分かったよ。君を困らせるのは本意では無いからね」

  • 74二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 01:36:03

    セイアちゃんってめっちゃ髪長いな

  • 75二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 07:35:09

    セイアの髪、言われてみるとそうやな
    ところでトリニティが学外に戦力派遣って上手くやらないと冷戦時の米ソみたいな政治案件に…?

  • 76二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 15:39:13

    強いなぁ

  • 77二次元好きの匿名さん24/06/02(日) 20:29:02

    >>73

    ナレーション

     それからアリウス分派の派遣について、混乱を防ぐ為に初めの内は既に複数の学校の生徒が所属するシャーレや

     ゲヘナとトリニティの両校から戦力を派遣する必要があるエデン条約機構(ETO)に派遣先を限定することや、

     派遣された生徒に与えられる予算等について行われた。


    ナギサ「後はエデン条約の日程やティーパーティーの業務についての話があるのですが・・・・・・・・・もう日が傾いて

        しまいましたね」


    セイア「致し方のないことだよ。どうしても、議題に挙げなければいけないことが多かったからね」


    ミカ「そうそう。別に本番前日って訳じゃないんだし、明日に回しても良いんじゃない?」


    助かる。正直、頭が・・・・・・


    ナレーション

     曲がりなりにもアリウス分派のトップとして覚えておかなければならないことが多く、カナは既にいっぱいいっぱいであった。もしもこれがゲームならば頭がプスプスと黒い煙を噴いていたことだろう。そのぐらい、覚えておかなけれ

    ばなからならないことが多かったのだ。


    サオリ「・・・・・・・・・姫」(小声)


    アツコ「大丈夫、キーワードは全部書けた」(小声)


    ナレーション

     尤も、そこまでして必死にならずともアツコがメモを残しているのだが、カナはそのことにすら気がついておらず、

     忘れないようにしなければと気を張っているのだった。

  • 78◆VLlUGaOg9c24/06/02(日) 20:33:58

    >>77

    カナちゃんは事前にメモのことも説明されましたが、緊張して忘れています。可愛いね。

  • 79二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 00:34:23

    そうですね

  • 80二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 07:26:52

    まぁらしいと言えばらしい

  • 81二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 16:13:10

    まぁ頑張った

  • 82二次元好きの匿名さん24/06/03(月) 23:04:11

    体調崩さないようにね…

  • 83◆VLlUGaOg9c24/06/03(月) 23:25:49

    >>77

    トリニティの神子柴カナ以下4名!お手伝いに来た!


    "いらっしゃい、みんな。今日は宜しくね"


    ナレーション

     後日、カナと元アリウススクワッドの4人はトリニティからシャーレへの人員派遣にやって来ていた。

     冷静かつ聡明なスレ読者諸君は「なんで、トップが来てんねん。仕事あるんちゃうんかっ!?」という疑問を抱いた

     かもしれないが、これもアリウス分派のホストとしての立派な仕事。

     ホストが直々に脚を運ぶとことで、シャーレに対して最大限の誠意を見せているのである。


    サオリ「先生には沢山お世話になったからな。書類仕事はまだ勉強中だが、戦闘なら任せてくれ」


    アツコ「私たち、元特殊部隊だからね」


    ヒヨリ「そ、そう聞くと、私たちエリートみたいですね・・・・・・」


    ミサキ「くだらない・・・・・・」


    ナレーション

     アリウス生たちの元気そうな姿に先生はニッコニコ。

     ただでさえ生徒大好きな先生にとって、アリウス解放戦からの長い付き合いである生徒たちが、

     野生の鼠をご馳走だと呼んで、かけ算の概念すら知らなくかった生徒たちが、学園の名を背負ってここに居る。

     そう考えるだけで、先生は泣きたくなるぐらい嬉しかった。

  • 84二次元好きの匿名さん24/06/04(火) 06:00:54

    男子3日会わざれば刮目せよ 
    いや女の子だけど

  • 85二次元好きの匿名さん24/06/04(火) 12:29:04

  • 86二次元好きの匿名さん24/06/04(火) 22:14:18

    頑張ったからねぇ

  • 87◆VLlUGaOg9c24/06/04(火) 22:44:57

    >>83

    代理トリモブ「お詫びと訂正のお知らせです。スレ主のバカは原作と違い、アズサちゃんがアリスクから脱退してない

           ことに気がつかず、仲良しアリスク5人組+カナからハブってしまいました。本当に申し訳ない。

     

           正しくは、 シャーレの手伝いに来たのは人数カナと元アリスクの5人で合計6人。

           加えてサオリとアツコの台詞の間にアズサちゃんの台詞「先生のことは私たちが守る」が入ります」

                  

  • 88◆VLlUGaOg9c24/06/04(火) 22:46:43

    >>83

    ナレーション

     ミサキは下らないと一蹴したが、事実として彼女たちはエリート街道を歩み始めている。

     何かと荒事の多いキヴォトスでは重要な武力については言わずもがな。部隊として訓練を受けて任務を遂行してきた

     経験値から集団の中で自身の役割を全うする術に長けている他、アリウス分派を支える次期ティーパーティーとして

     受けている撓屈と歩み始めた学園生活は、彼女たちに足りなかった「知識」と「経験」を補おうとしてる。

     そう遠くない未来、彼女たちはあらゆる組織から渇望されほどの人材として成長するだろう。


    分かる。ナギサに習ったやつと同じだ。


    サオリ「すまない、書類に印をつけたいのだが・・・・・・・・・」


    アツコ「あったよ、付箋」


    ミサキ「何これ?全然整理出来てないじゃん」


    アズサ「ファイルを持って来た。種類と年度別に分けよう」


    ヒヨリ「えへへ・・・・・・お茶入れてきますね」


    ナレーション

     そんなエリート候補生たちが6人も集まったのだから、仕事の進みも何時もとはまるで違う。

     テキパキと自分の役割を見つけて熟していく6人の姿に、みんな頼もしくなったと涙腺を緩ませながら、

     先生は自分の仕事へと向き直った。今日は早めに床につけそうである。

  • 89二次元好きの匿名さん24/06/05(水) 07:32:12

    頑張った成果が発揮されている

  • 90二次元好きの匿名さん24/06/05(水) 12:42:09

    先生って常に徹夜の覚悟をする必要のある立場なんだな

  • 91◆VLlUGaOg9c24/06/05(水) 22:13:28

    >>88

    ナレーション

     シャーレの仕事は事務仕事が全てではない。生徒たちの相談に乗り、抱えている問題を解決することも役目である。

     であるが故に、6人はかつて自分たちがアリウスで助けて貰ったように、シャーレに舞い込んだ生徒たちからの

     依頼を解決せねばならない。・・・・・・・・・のだが、この日の依頼は問題解決の為の相談ではなく、報告であった。


     マキ「それがすっごくってさ!ミレニアム史に残る大発見かもしれない!」


    ナレーション

     と、大興奮で語るのはミレニアムサイエンススクールのホワイトハッカー集団ヴェリタスの小塗マキ。

     彼女たちヴェリタスの語る世紀の大発見。それはミレニアムの郊外で発見されたという奇妙なロボット。

     球体状の本体から触手のようなコードが何本も伸びている姿はタコのようでもあるが、ロボットの下部から

     細い脚部がすらりと生えている部分を見れば、タマゴから脚を出した鳥の雛のようでもある。

     不気味さすら感じられる奇妙な外見をした、このロボットに用いられている材質と技術は

     キヴォトスで最も優れた科学力を持つミレニアムの才媛たちをしても、まったく未知のものであるという。


     それは凄いな!本当に大発見だ!

     

    ナレーション

     無邪気で嬉しそうなカナとは対照的に、ヒヨリはロボットの不気味さが怖いのかスゥーッ!とサオリの後ろに

     スライドしていった。

  • 92二次元好きの匿名さん24/06/05(水) 22:14:55

    パヴァーヌ2章に巻き込まれるか

  • 93◆VLlUGaOg9c24/06/06(木) 06:50:33

    ナレーション
     一方、トリニティ新校舎では残された元アリウス生たちに新たな試練の時が訪れていた。

    トリモブ「カースカスカスッ!アリウス分校といえども所詮は兵隊擬き、この程度も覚えられないカスかぁ?」

    元アリウス生「くそ・・・・・・っ!」

    ナレーション
     本校舎からやって来た刺客は嘲笑うように笑みを浮かべながら、悔しさに苦悶を浮かべる元アリウス生の手を掴む。

    トリモブ「優しい私はもう一度だけ説明してあげます。フォークの持ち方はこうっ!ナイフの持ち方はこう!
         握っただけの雑な持ち方が許されるのは小学生までカスよぉ?」

    ナレーション
     ティーパーティーに入らないならば本格的なものは必要ないが、そうでなくとも最低限のマナーは必要だ。
     本校舎から派遣されたマナー講師の生徒による、厳しい講義は日が落ちて夜のとばりが降りるまで続いたという。

  • 94二次元好きの匿名さん24/06/06(木) 12:50:46

    このレスは削除されています

  • 95二次元好きの匿名さん24/06/06(木) 19:57:27

    このトリカス…
    さては良い奴だな?

  • 96二次元好きの匿名さん24/06/06(木) 21:10:59

    これがトリニティ一般淑女…!

  • 97二次元好きの匿名さん24/06/06(木) 22:32:36

    >>91

    モモイ「どう?何か分かったりする?」


    "・・・・・・うーん、分からないかも"


    サオリ「こちらもだ。ボルト1つ見つからない」


    アツコ「どうやって組み上げてるんだろ・・・?」


    ナレーション

     今回のシャーレ側のメンバーに技術関連の専門家は居らず、むしろ技術と英知の名門ミレニアムサイエンススクールの

     才媛であるヴェリタスの部員やシャーレと同様に招待されたゲーム開発部の面々の方が詳しい。

     しかし、一応は依頼ということで謎の機械を調べてみる先生たちであったが、案の定何も発見出来ず、

     謎の機械の異様さを再確認するだけに終った。


    マキ「やっぱダメかぁ。先生ならもしかしたら・・・・・・って思ったんだけど。部長に聞くしかないのかなぁ?

       たしか、オカルトとかそういうのが好きだったし」


    ナレーション

     オカルトと言われて、アリウス分派勢が思い出すのは自分たちを支配していた女とその仲間たち。

     天使のようなナニカとカナやアツコを生贄に進化したベアトリーチェの姿は凡そ人知のそれを超越しており、

     真っ当な生物というよりは道理を捻じ曲げて生み出された怪物呼ぶに相応しい。

     目の前にある謎の機械の造形はあれらとは違う方向性を持っているが、しかし気味悪さでは良い勝負のようで・・・・・・

     アリウス分派の生徒たちは嫌な想像に身を震わせる。そして、その想像は間もなく現実のものとなった。

  • 98◆VLlUGaOg9c24/06/06(木) 22:34:48

    >>97

    不気味とか気味悪さとか、色々書きましたがスレ主は無名の守護者のデザイン好きです。好き 好き 大好き。

  • 99二次元好きの匿名さん24/06/07(金) 06:47:57

    クリーチャーデザインとしてクオリティは高い

  • 100二次元好きの匿名さん24/06/07(金) 15:25:44

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん24/06/07(金) 21:42:34

    海洋生物っぽさってなんでこんなにクリーチャー感強いんだろう

  • 102二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 00:05:22

    時間が無いので、オマケパート その頃、アリウス

    >>93


    トリモブ「おやおやぁ?随分と食が進んでいないようカスがどうしたのですかぉ?」


    ナレーション

     本校舎からの刺客が嘲笑う声に、元アリウス生たちは震えながらスプーンを握りしめる。


    元アリウスモブ「い、いや、だって、こんな贅沢したら・・・・・・」


    トリモブ「貴女たち、何か勘違いしてるカスねぇ?」


    ルリ「か、勘違い・・・・・・?」


    トリモブ「貴女たちは、もうアリウス分校じゃあなくてトリニティ総合学園の生徒!

         貴女たちがみすぼらしい物を食べてたらトリニティの看板に傷がつきます。

         だから、泣こうが喚こうが、食べるしかないんですよ!私のトリニティカレーを!」


     ナレーション

     トリニティ総合学園新校舎は今日も平和である。

  • 103二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 00:09:51

    具が高級にせよカレーライスでそんな大げさな……と思ったけど捕まえたネズミがご馳走だったんだわここのアリウス

  • 104二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 07:11:55

    あとカレーって万人受けするように作ってあるからなあ

  • 105二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 10:37:31

    変な語尾で喋るけど普通に良い子

  • 106二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 11:14:35

    カレーは英国料理だからな

  • 107二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 12:04:36

    カレーライスは日本料理だがな!

  • 108二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 19:09:21

    >>97

    アリス「アリス・・・・・・アリス・・・・・・・・・見たことあります」


    ユズ「アリスちゃん・・・・・・?」


    ナレーション

     始まりはゲーム開発部の天童アリスという少女だった。

     会話に加わらず、ずっと黙っていた彼女が突然に沈黙を破り、ゆっくりと謎の機械へと近づいていく。

     その姿に心配が杞憂に終ることを願いながら、サオリとカナは先生へと近づき、アツコはドローンの準備を始め、

     ミサキはアツコの後ろへ隠れるように数歩下がり、ヒヨリは背の荷物へと手を伸ばした。


    アリス「これ、は・・・」


    ナレーション

     モノアイの光を宿した謎の機械に、元アリウスの少女たちはより一層の警戒を強める。

     すると、突如として聞き馴染みのない謎の電子音が部屋に響いた。


    サオリ・カナ「「その機械を手放せっ!!」」


    モモイ「うわぁっ!?」


    "2人ともっ!?"


    ナレーション

     サオリとカナの銃口を向けられ、モモイがカシャンと落した小さな機械をミサキが急いで拾い上げる。


    ミサキ!


    ミサキ「もう確保した!多分、情報端末の一種だと思う!でも、電源が消えない!」

  • 109二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 19:32:50

    モモイ「え、あれ?ホントだ。今まで起動しなかったのに・・・・・・どうしてだろ?」

    ナレーション
     モモイの「今まで起動しなかった」という言葉に元アリウスの生徒たちは益々警戒を強める。
     何が起こっているのか?それは彼女たちにも分からないが、しかし、何かが起ころうとしていることは分かった。

    ユズ「ま、待って、アリスちゃんの様子が・・・・・・」

    ミドリ「アリス・・・・・・・・・

    ナレーション
     天童アリスは目を瞑ったまま答えない。
     しかし、だからこそ、普段の天真爛漫な彼女を知るミレニアムの面々に動揺が走る。

    サオリ、殺さないで欲しい。

    サオリ「分かっている。だが、場合によっては昏倒ぐらいはさせるぞ」

    モモイ「ち、ちょっと、待ってよっ!?何で、そんな話になってるのっ!?アリスを虐めないで!!」

    いじめたくない!けど、どう考えても何かおかしい!何かは分からないけど、おかしい!

    ナレーション
     カナとサオリが物騒な相談をしながら、銃口をモモイの静止を振り切ってアリスの方へと向ける。
     部外者である元アリウス生たちから見ても、アリスの様子はどこかおかしかった。

    アリス「・・・起動完了」

    ナレーション
     そして、勇者と魔王を巡る物語は幕を開ける。友情と勇気と光のレトロチック・ロマンが。

  • 110◆VLlUGaOg9c24/06/08(土) 19:35:40

    基本的に原作通りに進めますが、
    元アリウス生たちは元少女兵なのでカナもいざという時の割り切りは凄いです。とだけ、言っておきます。

  • 111二次元好きの匿名さん24/06/08(土) 22:05:21

    判断がアリウス

  • 112二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 07:23:00

    始まっちゃうか

  • 113二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 07:26:10

    理性ではリオの言う通りアリスは破壊したほうがいいと思うってことかな

  • 114二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 09:20:03

    >>102

    ちょっとまてちょうだい!「私の」ってことはこの子自分でカレー作ってない?!

  • 115◆VLlUGaOg9c24/06/09(日) 17:07:22

    >>109

    アリス?「プロトコル:ATRAHASISを実行します」


    ナレーション

     うんともスンとも言わなかった謎の機会が、アリスの異変に呼応するように動き出す。

     それと同時に、瞳の色を紅く染めたアリスは静かに愛銃を引き抜いた。


    モモイ「あ、アリス?一体何して(カナ)「すまん、邪魔だ!」ぇっ!?」


    ナレーション

     ここまでくれば、元アリウス生以外の面々も何かがおかしいと気がついた。

     しかし、心配するモモイの言葉に返ってきたのはレールガンの砲撃。カナが突き飛ばしたことで光がモモイを灼く

     ことは無かったが、しかし、アリスがモモイを攻撃したという事実はミレニアムの面々の脳裏に焼き付いた。


    アリス?「・・・・・・・・・有機体の生存反応を確認。失敗を確認しました」


    マキ「い、一体何が起きてるの!?」


    コタマ「アリスが光の剣を起動。そして砲撃を・・・・・あれは明確な攻撃、です」


    ハレ「そして、攻撃目標は・・・・・・」


    ユズ「あ、ああ・・・・・」


    ミドリ「い、一体なに・・・・・・アリスちゃん!ねぇ、アリスちゃん!」


    先生!指示くれ!


    "あ、ああ、ミサキとアズサは機械を、カナとサオリはアリスを、アツコはみんなを守って、

    ヒヨリは支援狙撃をお願い!"

  • 116◆VLlUGaOg9c24/06/09(日) 17:19:00

    >>115

    ミサキ「ええい、鬱陶しい!」


    アズサ「一体一体の戦力は低いが数が多いな。だが・・・・・・」


    "アツコ、煙幕!カナ、接近して!"


    アツコ「了解!煙幕焚いたよ!」


    すまん、ちょっと刺すぞ!


    ナレーション

     アリウス組がその場にいたことは不幸中の幸運だった。

     天童アリスと面識が殆ど無い上、想定外のアリスの暴走に冷静に対処出来るだけの戦力と経験値を有する彼女たち

     は、謎の機械の妨害を抑えてアリスを昏倒させるのに充分な働きを見せてくれた。


    アリス?「・・・・・・」


    目標昏倒!


    ミサキ「こっちも止まったよ」


    アズサ「やはり天童アリスが司令塔になっていたようだ」


    "アリス・・・・・・どうして・・・・・・?"


    ナレーション

    しかし、アリスの暴走という事件は当事者たちの心に深い動揺を残したのだった。

  • 117◆VLlUGaOg9c24/06/09(日) 17:33:41

    ナレーション
     事件から2日後、先生はアリスが暴走した事件について思考を巡られていた。
     アリスの暴走と同時に動き始めた正体不明のロボット。幸い、アリウス分派の生徒たちの活躍によって事態の早期収束
     が出来たし、部室も火の海になったけ怪我人1人も出ていない。しかし、この事件は数々の疑問と傷痕を残した。

    カナ(2日前)『モモイの持っていた端末の破壊を進言する。
           アリスに異変が起きた時、あれは独りでに動いた。おかしい』

    ナレーション
     アリスを昏倒させた直後、カナはモモイのゲーム機へと銃口を向けた。
     結局、「判断材料が少なすぎる中で手掛かりを失う訳にはいかない」というハレの反論が通り、
     ゲーム機はヴェリタスが預かることになったが、2日の時が経った今も何も分からないままだ。

    "あのゲーム機には廃墟でダウンロードしたデータが入っていた筈だけど・・・・・・"

    ナレーション
     情報が少なすぎて何も分からない。時間ばかりが過ぎていく中、先生の元にホログラムメッセージが届いた。

    ミドリ『先生・・・・・・アリスちゃんが・・・・・・』

    ナレーション
     答えも分からないまま、先生は再び天童アリスの元へと急行した。

  • 118◆VLlUGaOg9c24/06/09(日) 21:52:40

    >>114

    トリモブ「料理の1つや2つ、トリニティの淑女として当然カスよ。まぁ、素敵な殿方の手作り料理にも憧れますがね」

  • 119二次元好きの匿名さん24/06/09(日) 21:54:10

    地味にトリアリの絡みが気になってきた

  • 120◆VLlUGaOg9c24/06/10(月) 06:53:08

    >>102

    トリモブ「カァースカスカスッ!ただ勉強しただけで転校準備万端なんて片腹大激痛カスねぇっ!?」


    アリウス分派の生徒「そりゃあ、私たちにはまだまだ足りないところがあるかもだけど・・・・・・」


    トリモブ「カススッ!そういうことをいってるんじゃあありませんよ?

         貴女たちはまだ確認していないカスよねぇ?トリニティの部活動と委員会をっ!」


    ルリ「あー、シスターフッドとか正義実現委員会みたいなの?」


    トリモブ「流石に有名所はチェックしてるみたいカスが、トリニティにはもっと沢山の部活と委員会があるカス。

         ちゃーんと全部目を通して、身の振り方を考えるべきカスよぉ?このパンフレットを読んでねぇっ!?」

  • 121二次元好きの匿名さん24/06/10(月) 16:39:35

    名前あってもいいんじゃないかってくらいキャラ濃いんだけどこの娘

  • 122◆VLlUGaOg9c24/06/10(月) 21:41:31

    >>117

    ナレーション

     結論から言えば、アリスは落ち込みこそすれ塞ぎ込むようなことは余りなかった。

     一時は引きこもることもあったが、部屋にいたのは最初の1日程度。ゲーム開発部の面々やユウカたちの励ましで

     完全にではないものの立ち直り、自らの脚で部屋を出ることが出来たのだ。

     ・・・・・・・・・もしも、あの時、アリスの光の剣の一撃がモモイに当たっていればこう上手くはいかなかっただろう。

     しかし、カナたちアリウス分派の活躍によって怪我人が出なかったことが、彼女たちに事態を楽観視させた。

     

    モモイ「先生ぇ~!」


    "うわぁ、どうしたの?モモイ?"


    ナレーション

     ミドリに呼ばれて、万が一の為に再びアリウス分派の生徒たちと一緒にミレニアムのゲーム開発部に訪れた先生。

     彼を待ち受けていたのは、泣きはらしたモモイのタックル。良く見てみれば、モモイどころか、ミドリもユズも

     部屋もボロボロで、まるで銃撃戦でもしたかのような有様だった。


    "・・・まさか、また前みたいなことが?"


    ミドリ「いえ、あれからアリスが暴走するようなことは無かったんですけど・・・"


    モモイ「聞いてよ~!いきなり会長がやって来て、アリスのことを魔王だー!なんて言って、

        強引に連れて行っちゃったんだよ!」


    会長ってミレニアムの生徒会長か?


    ミサキ「まぁ、あんなことがあったんだから管理者側としては妥当な判断だよ。せめて原因ぐらいは調べないと、

        自由になんかしてあげられない」


    ミドリ「調べるなんて生優しいものじゃあありません。リオ会長はアリスを・・・・・・アリスを殺す気です」

  • 123二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 07:27:54

    起こってしまったか

  • 124二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 16:32:54

    普通殺そうしてるなんて思わないよな

  • 125◆VLlUGaOg9c24/06/11(火) 20:26:38

    廃墟・・・・・・忘れられた神々の王女・・・・・・なるほど、ロイヤルブラッド亜種みたいなものか

    ミサキ「いや、全然違うでしょ。人間かどうかも怪しいじゃん」

    ヒヨリ「うわぁん!折角、トリニティに転入したのにもう世界が終っちゃうなんて・・・・・・・・・こんなことになるなら、
        もっと美味しいモノいっぱい食べておけば良かったです」

    アツコ「まだ世界が終ると決まった訳じゃあ・・・・・・いや、でも儀式が最期まで行われてたらどうなってたかは私たち
        にも分からないから他に世界崩壊案件の可能性は否定できない」

    サオリ「・・・まさかとは思うが、他の学園にもこんな案件が眠っていないだろうな?」

    ナレーション
     モモイたちから事情を聞いた先生は頭を殴られたような衝撃を受けたが、アリウス分派の面々は冷静そのもの。
     こればかりは経験値の差だろうか?先生は数多くの生徒たちを導いてきた経験豊富な大人であるが、それでも
     生徒の命が掛かった場面に直面した経験は・・・まぁ2回もあるが、それでも世界そのものと生徒を天秤に
     かけなければならない場面は初めてだった。
     それに対して、アリウス分派の生徒たちにとって命の危機は日常茶飯事。彼女たちの世界は非常に狭く、
     仲間と自分そして敵の3つしか知らない。それ以外の広い世界をこれから知ろうとしている身だからこそ、
     彼女たちには世界の危機という事態がピンとこない。だって、その意味で言うなら、常に命の危機にあった
     かつての日常こそが日刊世界の危機であったのだから。

    それで、どうする?先生。天童アリスを生かすか殺すか?私たちは所詮部外者だからな、先生たちの判断に従う。

    "そ、それは・・・・・・"

    ナレーション
    ストレートな追求を前に言葉に窮する先生。沈黙に包まれた部室に響いたのは力強い宣言だった。

    モモイ「そんなの関係無いの!」

  • 126二次元好きの匿名さん24/06/11(火) 21:12:14

    勝ったな風呂入ってくる

  • 127二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 07:15:53

    やったぜ

  • 128二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 08:43:59

    光の蛮族モモイ選手の入場です

  • 129二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 17:12:35

    やっぱモモイしか勝たん

  • 130二次元好きの匿名さん24/06/12(水) 22:07:54

    >>125

    ミドリ「お、お姉ちゃん?」


    ユズ「モモイ・・・・・・・・・?」


    モモイ「正直、難しい事はよく分かんないけど・・・!リオ会長の話を聞いてたら、連れて行かれるアリスを見てたら、

        何だか胸がぎゅっとしちゃって・・・あんまり言葉が纏まらないんだけどさ・・・でも、1つだけ確かなことがは 

        あるよ!」


    ミドリ「・・・確かなこと?」


    モモイ「私たちがこの事態い納得出来てないってこと!

        正直、アリスが「魔王」だろうがなんだろうが、そんな事どうでもいいの!」


    モモイ「私はアリスとこのままお別れなんて嫌だよ!まともなエンディングですらない!最悪だよ!」


    ナレーション

     育った環境の違い、それに伴う趣味嗜好や思想の違い等々・・・・・・違うところが沢山あることも、別人であることも

     事実だが、才羽モモイと神子柴カナは本質的な部分がかなり近しい。同タイプの人間だ。

     彼女たちは決して愚かではない。しかし、その根底にあるのは幸せになりたい。幸せにしたいという純粋な願い。

     その為に道理を蹴飛ばし、複雑怪奇な事情を一蹴し、暗い影に隠れた希望を引きずり出す天才。


    モモイ「だから私はアリスを連れ戻したい!連れ戻しに行くよ!みんな、そうじゃないのっ!?」


    ナレーション

     つまり、ただのバカである。

  • 131二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 02:05:02

    このレスは削除されています

  • 132二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 07:20:24

    あまりにもあんまりな言い方

  • 133二次元好きの匿名さん24/06/13(木) 17:44:09

  • 134◆VLlUGaOg9c24/06/13(木) 22:22:06

    ミドリ「お姉ちゃん・・・・・・」

    ユズ「モモイ・・・・・」

    ナレーション
     何度も言うがモモイはただのバカであって愚かではない。
     モモイは完全にではないものの、アリスが世界を滅ぼしうることも、会長が好き好んでアリスを手にかけようとして
     いる訳では無いことも、再びアリスの暴走が起これば今度こそ自分や大切な人たちが無事で済む保証がないことも、
     ちゃんと事情を理解している。その上で、「うるさい!私は未だ納得してない!」と大義も何もない単純明快な
     感情論で全て無視しているのだ。
     そして、その時に能天気にすら見える明るさは闇を払う唯一無二の太陽足り足りうる。

    "そっか・・・。うん、そうだね。アリスを迎えに行こう、モモイ!"

    なら、私たちも同行だな!

    ミサキ「正気?たしかに私たちは先生の護衛で来てるけどさ・・・」

    でも、私の時はみんな助けてくれただろ?儀式止めるだけなら撃ち殺した方が手っ取り早かったのに助けてくれた!

    サオリ「だが・・・・・・カナの時とは違うだろう?アリスを止める方法なんて私たちには分からないぞ?」

    そこは先生とゲーム開発部が何とかする!何かこう、上手いこと好い感じの着地点を見つけてくれる筈だ!

    ヒヨリ「そんな無茶苦茶な・・・」

    アツコ「でもカナらしいと言えばカナらしい・・・・・・」

    万が一、本当にどうしようもなくなったら私がアリスを殺す!けど、それまでは絶対に助けるつもりだ!
    みんな仲良しが一番幸せになれるからな!私もアリスと仲良くなりたい!

  • 135二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 07:09:22

    がんばれ〜

  • 136二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 12:59:25

    明るいっていいよね

  • 137二次元好きの匿名さん24/06/14(金) 21:02:45

    このレスは削除されています

  • 138◆VLlUGaOg9c24/06/14(金) 23:11:47

    モモイ「ちょっ!それは・・・っ!」

    "・・・モモイ"

    モモイ「・・・・・ありがとう!アリウスのみんなが居るなら百人力だね!」

    ナレーション
    さらりと「本当にどうしようもなくなればアリスを殺す」と宣言するカナに少しムッとするモモイだが、
    先生が静かに静止した為に突っかかるような真似はしなかった。・・・・・・・・・心の何処かで誰かがしなければならない
    覚悟だと理解しているから、そして他ならぬ先生の忠告だから、モモイは矛を収めて協力に感謝することにしたのだ。

    私たちは戦いばっかりやってきたからな!部隊規模での戦闘ならそこそこ強いぞ!

    ミドリ「そこそこなんだ・・・」

    サオリ「一番と言いたいところだが、正義実現委員会の幹部たちを見ていると上にが上がいることを実感させられる」

    アツコ「・・・・・・あれはツルギが強すぎるだけだから」

    ミサキ「でも、相手はミレニアムの生徒会長。しかも、C&Cの最大戦力を突破してアリスを連れて行ったんでしょ?
        本当に勝算はあるの?」

    いや、そもそも私たちは直接相対してないし・・・・・・

    ヒヨリ「うわーん!行き当たりばったり過ぎます!」

    ナレーション
     この非常事態だというのに喧しい何時も通りのやりとり。それは彼女たちが良い意味で緊張から解き放たれた証拠。
     世界の危機も何するものぞ、彼女たちアリウス分派は内戦の中で数多くの「死」と相対し、圧政の中で世の虚しさを
     嫌と云うほど詰め込まれた元少女兵。失敗出来ない任務等、彼女たちにとっては「何時ものこと」でしかない。

  • 139二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 08:57:50

    何時ものこと…か

  • 140二次元好きの匿名さん24/06/15(土) 16:05:02

    よっしゃ、あとは本編と同じく頑張るだけやな

  • 141◆VLlUGaOg9c24/06/15(土) 19:22:34

    >>138

    ナレーション

     やることは決まったとはいえ、アリス救出の作戦会議は難航していた。

     何が問題かと言うと、アリウス分派の生徒たちが仮想敵であるリオ会長とその懐刀トキを高く評価したことだ。


    サオリ「相手は不意打ちとはいえ、ミレニアム最強を短時間で昏倒させたエージェント。

        それに加え、科学と技術の学園であるミレニアムのトップによる全力のサポート」


    ミサキ「反発したゲーム開発部の進行は想定されてるだろうし、拠点には相応の防備がると考えるべきだね」


    ヒヨリ「絶対ありますよね。監視カメラと広域センサー・・・・・・」


    私の十八番、スニーキングからのアンブッシュなんだが???


    ナレーション

     彼女たちは敵が弱い等という楽観は絶対にしない。

     出来る相手ではないというのもあるが、内戦時代に油断や慢心が強者を刺す猛毒となる場面を何度も見てきた。

     彼女たちは忘れない。弱い自分を嘆きながら必死に身を隠し、息を殺し、年上のお姉さんたちが武器を振るい合う

     光景を・・・・・・それが生み出した惨劇の日々を決して忘れない。それは仲間を守る為の大切な教訓だからだ。

     だから、作戦の前に常に最悪を考える。


    アツコ「・・・ここまでの事件を起こすのなら、その為の手札作りにも打てる手を全部打ってる筈。

        都市規模の軍事施設を落とすぐらいの気持ちで行かないと・・・・・・・・・」

     

    ミドリ「いや、そこまでは流石にないんじゃあ・・・・・・」


    甘い!会長がアリスを殺すのに全力なら、私たちも全力で助けないとダメだ!」


    モモイ「そうだよ!ボス戦にアイテムを惜しんで何時使うの!?」

  • 142二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 00:41:16

    ラストエリクサー症候群

  • 143二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 09:59:34

    市街戦で相手だけ位置が正確に把握できるってだいぶ不利だよね

  • 144二次元好きの匿名さん24/06/16(日) 17:30:34

    保守

  • 145◆xEdE2Nsy0U24/06/16(日) 20:03:53

    >>141

    サオリ「一応、手立てが全くない訳ではない。マダムがエデン条約襲撃に用意していた巡航ミサイルを使えば…」


    "キヴォトス人は頑丈なのは分かるけど……ミサイルは流石に危険じゃない?


    安心してくれ、ヘイロー持ちなら特別脆い方でもなければ死にはしない!けど昏倒ぐらいはするかな?


    ミサキ「そもそも、素直に当たってくれるかも疑わしいけどね」


    ヒヨリ「対空防衛装備・・・・・・・・・用意していても可笑しくない相手ですね」


    ナレーション

    侃侃諤諤、次々と意見が飛び交うが勝機は見えない。

    キヴォトストップクラスの指揮能力を持つ先生に、C&Cとの交戦経験があるゲーム開発部、

    元少女兵であるアリウス分派の中で尤も優秀な部隊と彼女たちのトップであるカナ。彼女たちの手札はかなりの物だ。

    しかし、相手は科学と技術を以てキヴォトス数千の学園の上位三校に登り詰めたミレニアムサイエンススクール、

    その中でも1番の技術力と権力を持つ生徒会長とその懐刀のエージェント。しかも、戦場は相手のホーム。

    何が待ち構えていてもおかしくない不気味さという意味では非常に厄介で責め難い状況だった。


    ネル「おい、お前ら」


    ナレーション

    そんな状況を破ったのは1人の少女。

    C&C最強のエージェントにしてミレニアムの勝利の象徴。そして、天童アリスの先輩。


    ネル「その話、私たちも混ぜろ」


    ナレーション

    コールサイン00美甘ネルが現われた。

  • 146二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 00:05:04

    保守

  • 147二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 06:47:27

    ネルちゃんきた
    勝ったな

  • 148二次元好きの匿名さん24/06/17(月) 16:56:58

    頼もしい

  • 149◆xEdE2Nsy0U24/06/17(月) 21:39:27

    "さて、それでは改めて作戦概要を説明するよ?"

    ナレーション
     先生がそう周囲を見渡すと、その場に集まった生徒たちは静かに首肯を返した。
     ゲーム開発部、アリウス分派、C&C、ヴェリタス、エンジニア部、そして本来は会長の部下であるセミナー。
     ミレニアムの精鋭とトリニティの新たなる分派の幹部たちの混成という非常に奇妙な一団、
     彼女たちは親愛なる友人の救出というただ一点において利害が一致して集まったドリームチームだ。

    "まず目標となる場所は横領された予算で建設された要塞都市エリドゥ。
     アリスは中心部にあるタワーに連れて行かれた可能性が高い・・・・・・そうだね?ユウカ、ノア”

    ユウカ「はい、先生。以前、コユキ・・・・・・後輩が勝手に債券を発行した事件があった時、どさくさに紛れて
        横領されたものだと思います」

    "そしてエリドゥへの侵入方法だけど、資材運搬用の無人列車の路線を利用する"

    ウタハ「要塞建設の「資材」は外から運んでくるしかないからね。そのルートとして尤も現実的で可能性が高いのは、
        ミレニアム自治区郊外にある輸送用の無人列車という訳さ。生憎、路線はこれから割り出さないとだけど
        ・・・・・・・・・そこは私たちエンジニア部に任せて貰おう」

    ああ、ありがとう!任せた!

    "さて、次はいよいよどうやってアリスを連れ戻すかだけど・・・・・・ネル、カナ。本当にお願いしていいの""

    ネル「ああ、任せな。正面から突っ込んで暴れる。シンプルであたし好みの作戦だ」

    それにメイドの人と防衛設備を相手にしながらタワーに行くのは多分キツい!だから、こっちは私たちに任せろ!
    私は・・・奇襲が難しいから役に立たないかもだけど、みんなは強いぞ!アリウス最強の部隊だからな!

  • 150◆xEdE2Nsy0U24/06/17(月) 21:57:55

    >>149

    カリン「分かった、従おう」


    ヒヨリ「うう・・・・・・全部終ったら焼肉奢ってください・・・」


    アスナ「うんうん、私たちに任せて」


    アツコ「私たち、けっこう強いから」

    ミサキ「まぁ、こうなっちゃったら仕方ないか・・・」


    アカネ「ふふ、精一杯頑張りますね」


    アズサ「アリウス仕込みのゲリラ戦術を披露しよう」

    サオリ「カナを担ぎ上げたのは私たちだ、その判断には従おう」


    ナレーション

     C&C4人とアリウス分派6人、合せて10人の精鋭たちの役目は囮。

     真正面から突っ込んで、会長とエージェントの意識を自分たちに向けさせる。他のどの役目よりも危険な役目。

     しかし、彼女たちにの表情に迷いはない。誰かを傷つける為ではなく、誰かに傷つけられい為でもなく、

     誰かを救う為の戦い。命を賭けるには上等すぎる御題目。その上、隣も後ろも味方は一流と来た。ならば後は、

     自分たちのリーダーに着いて行くだけでいい。彼女たちにとって、そう信じられる任務だった。


    "そして正面でアリウス分派とC&Cが囮をしてくれている間に、私とゲーム開発部・エンジニア部は後方から侵入"


    ハレ「私たちヴェリタスが遠隔からサポートして、アリスのところまで連れていくよ"

    マキ「防衛システムのハッキングは任せて!」

    コタマ「完璧にやり遂げて見せます」


    "よし。それじゃあ、みんな・・・・・・準備は良いね?これより―――作戦開始!"

  • 151◆VLlUGaOg9c24/06/17(月) 21:58:59

    あれ?トリップがなんか違う・・・?

  • 152◆VLlUGaOg9c24/06/18(火) 06:50:59

    ヒヨリの要求した焼肉は先生が奢ってくれることになりました。

  • 153二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 12:58:29

    さすがに食べ放題のところだよね

  • 154二次元好きの匿名さん24/06/18(火) 23:00:26

    がんばれ〜

  • 155◆VLlUGaOg9c24/06/18(火) 23:05:14

    その頃、アリウス

    ルリ「え?は?なんで・・・・・・?」

    ナレーション
     昼休み。新トリニティ新校舎でルリは愕然とした声を上げた。
     「何だ何だ?」と学友たちが集まってみれば、ルリが手に持っていたのは連絡用にトリニティから支給された
     かんたんスマホ。そこに映されていた1枚の画像付のモモトークがアリウス分派の生徒たちを騒然とさせた。

    アリウス分派の生徒A「『これから要塞都市落としに行きます』・・・・・・っ!??」

    アリウス分派の生徒B「というか、横のメイドさんたち誰・・・・・・?」

    ルリ「何やってるんだアイツ等・・・・・・っ!?」

    トリモブ「あら?彼女たちはC&Cじゃありませんか。ミレニアムが誇る最高戦力カスよ」

    ナレーション
     偶々、そこに居合わせた少女の証言により校舎内は更に騒然となる。
     ミレニアムが誇る最高戦力が一緒に居るとなると、この「何をしに行ったんだっ!?」という驚愕が強くなる。
     巫山戯た文面の信憑性が上がったのである。
     
    ルリ「・・・・・・・・・一応、装備の用意しておくか?」

    トリモブ「今から行っても、多分間に合わないと思うカス」

  • 156二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 08:42:52

    力とカはやっぱり大きさ違うんだな(そこじゃない)

  • 157二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 15:49:27

    ノリが軽い

  • 158二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 17:24:23

    >>155

    光のトリモブと普通に仲良くなってて草

    やっぱこのトリモブ語尾が変なだけでただのいい子だな

  • 159二次元好きの匿名さん24/06/19(水) 21:43:41

    そんなチャリで来たみたいなノリで

  • 160◆VLlUGaOg9c24/06/19(水) 23:08:49

    《要塞都市エリドゥ》

    アスナ「これで・・・」

    ミサキ「50台目」

    ナレーション
     囮役として真正面から要塞都市エリドゥへと乗り込んだC&C+アリウス分派連合チーム。
     彼女たちはミレニアム最高峰の才媛であるリオが生み出した警備ドローンを軽々と殲滅しながら、
     しかし侵攻は遅々として進めることが出来ないままでいた。

    サオリ「想定していたとはいえ流石の数だな。先生たちの方には向かっていないといいが・・・・・・」

    アカネ「そこは信じましょう。仮に多少数が流れたところで、ゲーム開発部の子たちが蹴散らしてくれますよ」

    ナレーション
     現役のエージェントと元特殊部隊員の彼女たちにとっては雑兵に等しい相手だが、それでも警備の数が多過ぎる。
     役目が囮である以上、相手の意識を自分たちに向け続けられれば侵攻の必要が無いとはいえ、何度破壊しても
     同じ姿のドローンが次々に現われる光景には精神が削られる。

    ネル「オラオラオラァッ!!」

    正面から戦うのは苦手!でも弱くはない!

    ナレーション
     ・・・・・・・・・とはいえ、彼女たちは戦闘のプロと元プロ。この程度の数の差で怯むような柔な精神はしていない。
     彼女たちは自身のリーダーの奮戦に追随しつつ、順調にドローンを破壊していった。

  • 161◆VLlUGaOg9c24/06/20(木) 06:49:23

    >>160


    っ!そこだ!


    ???「おっと」


    ネル「っ!?テメェは・・・っ!」


    ナレーション

     突如、カナが銃弾を放った場所から現われたのはメイド服を着た新たな少女。

     ミレニアムサイエンススクールセミナー会長調月リオの片腕、5人目のC&Cのエージェント、飛鳥馬トキ。

     

    トキ「驚きました。まさか、これほど速く・・・・しかも先輩以外の方に見破られるとは」


    奇襲は十八番だからな!隠れるヤツの気持ちも分かる!


    サオリ「例のエージェントか・・・・・・・・みんな、気をつけろ」


    アツコ「分かってる」


    ナレーション

     トキは警戒するアリウス分派の生徒たちを見渡すと、興味深そうに頭を傾げた。

     

    トキ「聞きたいのですが、どうして先輩方に協力を?貴女方は彼女・・・天童アリスと交流が深い訳でもないでしょう?

       やっと手に入れたばかりの平穏を失うかもしれない。そんなリスクを犯してまで何故エリドゥに来たのですか?」

  • 162二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 12:45:46

    まぁ本来なら首を突っ込む必要はないもんなぁ

  • 163二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 17:49:49

    それはそう

  • 164二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 20:59:42

    ホントなんでここにいるんやろなぁ…

  • 165二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 21:03:08

    縁…ですかね

  • 166二次元好きの匿名さん24/06/20(木) 23:06:14

    >>161

    ナレーション

     今更ではあるが、至極尤もな疑問。幾らシャーレに派遣されているとはいえ、他校の生徒会長への襲撃は明らかに

     行き過ぎな行為。普通であれば、カナたちは先生を説き伏せて争いを避けねばならない。

     では、何故、神子柴カナはアリスというたった1人の・・・・・・それも出会ったばかりの少女の為に戦うと決めたのか?


    嫌だから!


    トキ「・・・は?」


    ナレーション

     それはカナもまたモバカだからだ。


    人が死ぬ。それは嫌だ!だから助ける!


    トキ「しょ、正気ですかっ!?自分の仲間の未来を掛け金にして、世界の危機を承知の上で、たったそれだけの理由で

       ここまで来たとっ!?」


    ナレーション

     誰かの命が失われようとしているのが嫌だから助けたい。それは本来当たり前で尊いことだ。

     けれど、殆ど赤の他人を、世界を滅ぼすかもしれない災厄を、己の命をチップにしてでも救おうとする。

     それが出来る人間がどれだけ居るだろう?どれだけ異常なことだろう?この場にいる誰も想像すらつかない。


    『それだけ』じゃない!死んだら一緒にご飯が食べられない、お話も出来ない、勉強会も、訓練も出来ない!

    何もかも終ってから、失ったものを数えることしか出来ない。私はそれが嫌だ!だから助ける!

    アリスはまだ誰も傷つけてないからな!殺すのは本当にどうしようもなくなってからだ!


    ナレーション

     けれど、それはカナには関係が無いのだ。だって、彼女は道理を蹴飛ばし、理想を押し通す・・・・・・バカなのだから。

  • 167二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 06:04:40

    モモイとカナでバカ同士で同盟になれそう

  • 168二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 15:45:19

    流石

  • 169二次元好きの匿名さん24/06/21(金) 23:03:16

    二人がいたら何とかなりそう度が爆上がりだな

  • 170◆VLlUGaOg9c24/06/22(土) 00:17:53

    >>166

    スレ主代理モブ「だからなんだという訳ではありませんが、

            カナは内戦時代に育ての親と呼べる「お姉ちゃん」が死地に向かうのを見送り、

            その後も数多くの戦死者を見てきました。アリスの処遇に対する意見はその上での結論です」

  • 171二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 08:12:48

    つよい

  • 172二次元好きの匿名さん24/06/22(土) 14:41:30

    まぁ人死にが心底嫌になるような環境だよねぇアリウス

  • 173◆VLlUGaOg9c24/06/22(土) 21:36:03

    >>166

    ナレーション

    アリウス分派とその前身であるアリウス分校について、飛鳥馬トキは事前調査を行い、

    トリニティの公式発表以上に詳細に知っている。かつてトリニティの前身となる3つの学校との争いに敗れ落ち延び、

    長らく地下墓地の中でモグラのように隠れ住む生活を続け、その中でトリニティへの敵意が熟成されて内乱となり、

    決して少なくない数の「戦死者」を出した上、内戦後も台頭したベアトリーチェなる独裁者の圧政に耐えていた。

    その憎しみと争いに穢れた、悍ましい歴史をトキは知っている。


    トキ「な・・・・・・っ!」


    ナレーション

    だからこそ、トキには分からない。何故目の前の少女は・・・・・・アリウス分派初代ホスト神子柴カナは何なのか?

    真っ直ぐに希望を見据える堂々とした態度、その双眸に宿る輝かしい光、絶望を振り払う強い意志。

    才羽モモイのような一般生徒であればまだしも、地の底で暗い闇の中生きてきた筈の元兵士がどうして?

    こんな理想論者の夢物語のような完全無欠のハッピーエンドを語れるのか?その答えがどうしても分からない。


    リオ『・・・・・・キッ!しっかりしなさい、トキッ!』


    トキ「・・・っ!申し訳ありません、リオ様」


    ナレーション

     通信機越しの主の声に意識を現実へと引き戻されて、トキは1度疑問を思考の端へと追いやった。

     

    トキ「・・・・・・貴女方の考えは分かりました。しかし、リオ様の元へ通すわけには参りません

       C&C所属、コールサインゼロフォー。お客様のお相手をさせて頂きますっ!」


    ナレーション

     相手が誰であろうと関係無い。

     全てを敵に回してでも戦うのだと決意したたった1人の主の為、飛鳥馬トキは戦うと決めたのだ。

  • 174二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 08:41:20

    お互い譲れない信念がある…!

  • 175二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 08:41:28

    状況のせいで動揺している

  • 176二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 16:18:37

    バトル開始だ

  • 177◆VLlUGaOg9c24/06/23(日) 20:38:24

    ズダダダッ!(銃撃音)

    ネル「遅ぇ、遅ぇ、遅ぇ・・・・・・おせぇんだよ、後輩!」

    トキ「彼女の射線に入るたびにデータが・・・・・・リアルタイムで更新されている・・・・・・!?いえ、それよりも・・・っ!」

    いや、ネルが速過ぎるだけだと思うが!?

    ナレーション
     要塞都市の機能とトキが使い熟す特別な「武装」により、C&Cとアリウス分派をエリドゥの迷宮へと閉じ込め、
     トキは即席部隊の完全な分断に成功したはずであった。のだが、カナは旧アリウス自治区を生き抜き磨き上げた、
     熟練のサバイバーとしての技能を持って迷宮を攻略。誰よりも早くネルと合流し、自身の元へ辿り着いた。
     それだけでもトキにとっては予想外の事態であったというのに・・・・・・

    トキ(即席とは思えないコンビネーション・・・っ!いえ、これはネル先輩の突撃に合わせられるカナを褒めるべきか?)

    ナレーション
     ネルがミレニアム最強の名に相応しい戦闘センスを持ってトキを追い立て、逃げ道へとカナが銃弾という罠を置き、
     そこからも逃れようとすれば最強が追いついてくる。この恐るべき合わせ技にトキは苦しめられていた。
     それでもトキが冷静な思考を保っていられたのは、彼女にはまだ勝ちの目があったからだ。
     トキは気を許した身内には甘えを見せる1面があるものの、自らの心を律する術に長けた優秀なエージェントである
     こともまた事実。その上、トキには冷静な思考を支える一種の余裕があった。必勝への算段があった。だが・・・・・・

    トキ(あの「切札」を使うには、1度撤退して体勢を整え直さなければなりません)

    ナレーション
     しかし、その必勝の算段を使うには大きな試練があった。
     主であるリオに任されたエリドゥの守備を放棄して前線を下げなければならない屈辱と失態、そして、
     仮にその汚名を被り撤退を選んだとしてもこの2人が容易く撤退を許してくれるとは思えない。

  • 178◆VLlUGaOg9c24/06/23(日) 20:47:23

    ストーリー見直しながら書いてたら、トキは最初ネルたちに苦戦してるんですよね。
    リオ会長のアヴァンギャルド君が敗れて、撤退を指示されてからアビ・エシェフを出してました。

  • 179二次元好きの匿名さん24/06/23(日) 23:38:09

    ふう

  • 180二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 06:05:33

    普通にトキも強いんだなぁ

  • 181二次元好きの匿名さん24/06/24(月) 15:03:29

    ここで止めれたら一番楽なんだが

  • 182◆VLlUGaOg9c24/06/24(月) 20:28:15

    >>177

    ズガァンッ!(銃声)


    ナレーション

     苦境の中で強いられた苦渋の選択。その僅かな思考を殴りつけるような衝撃が、トキの脳を激しく揺らす。

     ネル先輩やカナのようなマシンガンの連続した痛みではない、認識の外から現われ強烈な一撃。狙撃手だ。


    トキ「く・・・っ!!長距離狙撃・・・・・・まさか・・・!?」


    カリン『こちらコールサインゼロツー、及びアリウススナイプ』

    ヒヨリ「ふ、2人の背中は守りますね・・・・・・』


    アスナ「あれー?迷ったと思ったけどそんなことなかったね?」

    ミサキ「は?何の確信もないのに、どんどん進んでいた?」

    アズサ「直感は蓄積された経験値が導き出した回答だと聞く。アスナは凄く経験豊富なんだな」


    アカネ「いえ、それはアスナ先輩が幸運だからですよ・・・・・・普通は抜け出せません」

    アツコ「そうだね、私もさっぱりだったよ」

    サオリ(マッピング出来たのは黙っておいた方がいいな・・・・・・・・・)


    ナレーション

     次々に集まる顔触れにトキは認めざるを得なかった。自分たちはまだC&Cとアリウス分派を舐めていたのだと。


    トキ「全員が攻略したのですか・・・っ!?このエリドゥを・・・・・・!」

  • 183二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 01:49:14

    本来視界が制約される都市とかカタコンベ攻略だとアスナって無類の強さなんよな

  • 184二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 07:16:58

    自分が上手くいけばいいだけって時に強運は強すぎる

  • 185二次元好きの匿名さん24/06/25(火) 14:09:49

    保守

  • 186◆VLlUGaOg9c24/06/25(火) 22:16:26

    代理モブ「不要だと思いますが、一応補足します」

    代理モブ「カナとサオリがエリドゥの迷宮を攻略出来たのは生きるのに求められた能力の差なので、
         アスナ以外のC&Cが方向音痴な訳でも、1がエリドゥの迷宮を軽んじている訳でもありません。
         というか、アスナみたいな特異な才能抜きで攻略出来てるカナ・サオリがおかしいです」

    代理モブ「じゃあ、なんでそんなおかしいことが出来るかというと、
         内戦時代に生き残るために、戦闘で何時破壊されてもおかしくない街中を、装備も金も支援もない、
         体力の限られる痩せ細った子どもの身体で、逃げ隠れしながら物資を探し歩かなければならなかったから」

    代理モブ「なので長くサオリの庇護下に居るミサキ・ヒヨリ、ベアおばの時代まで一応お姫様で居られたアツコには
         同じことは出来ません。アズサなら時間は掛かるけど出来ます」
     

  • 187◆VLlUGaOg9c24/06/26(水) 06:50:15

    その頃、トリニティ

    ナレーション
     トリニティ総合学園、本校舎にある第3お茶会室には2人の少女が席に着いていた、

    トリモブ「Vanitas vanitatum et omnia vanitas.・・・・・・・・・まったく随分大層な教えだと思わないカスかぁ?」

    スズミ「・・・すいません、私には良く分かりません」

    ナレーション
     ホストとして持てなしている少女がニコニコとした笑みで尋ねるのを、自警団所属のスズミは気まずそうに
     そっぽへ視線を向けて躱そうとする。まるで、その話は都合が悪い。聞きたくないと言っているかのように。

    トリモブ「ほー?そういうスタンスカスかぁ?なら、アリウス分派のみなさんのことを宜しくお願いしても?
         これから少しづつ本校舎の生徒たちとも合流していく予定カスが、
         頼りに出来る知人は幾らいてもいいカスからねぇ!」

    スズミ「それは・・・私には自警団としての活動がありますので難しいかと」

    トリモブ「ペッ!目の前で助けが必要なバカ見捨てて何が自警団カスかっ!?
         正直に白状するカス!スズミが昔銃に刻んでいた文字、そしてアリウスから距離を取る姿勢、
         ホームズ先生じゃなくても怪しい、何かあると分かるカスよっ!?」

    スズミ「・・・・・・・・」

    トリモブ「黙りカスか・・・・・・。はぁ、ならもうしょうがないカス。アンタにはもう頼まないカスよ」

    ナレーション
     そして少女は席を立った。

  • 188二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 10:24:35

    さあさあ面白くなってきましたねぇ!

  • 189二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 15:41:59

    スズミの没ネタかな?

  • 190二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 19:24:46

    まぁこの世界ではベアおばがアリウス出身だしスズミが没ネタ通りでもおかしくはないよな

  • 191二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 23:39:17

    >>182

    トキ「く・・・っ!このままでは・・・っ!」


    ナレーション

     データを上回る動きを見せる美甘ネル、その攻勢のほんの僅かな隙間を埋めるカナ、

     オマケに集まったC&Cとアリウス分派による一流の後方支援。これらを前にして、

     防戦一方とはいえ未だ立っていられるのは、トキが単なる装備頼りではない本物のエージェントであるからだ。

     そんなトキでさえ、屈辱の撤退すら叶わない。今回ばかりは本当の本当に相手が悪かった。


    リオ(通信)『トキ、一旦引きなさい』


    トキ「・・・・・・!申し訳ありません、リオ様・・・っ!」


    リオ(通信)『・・・・・・貴女を責めるつもりはないわ。

           ヴェリタスの干渉でアヴァンギャルド君の制御権が奪われてしまったの』


    リオ(通信)『これは私の予測不足が招いたミス。先ずは撤退して、状況を立て直しましょう』


    トキ「イエス、マム!」


    ナレーション

     だから、トキは主からの撤退命令に賛成した。任務を果たせない屈辱を飲み込んででも主の下へ戻ることを選んだ。

     それがどれだけ困難なことか?トキは誰よりも理解しているが、

     主の期待に応えられなかった己が「帰ることも出来ません」だなんて口が裂けても言えなかったと言うのもあるが、

     それ以上に、孤独な主を本当に1人にする訳にはいかないという。主従愛が生み出した使命がそこにはあった。


    AMAS「・・・・・・・・・」


    ナレーション

     トキの下に、リオの僕であるドローンたちが駆けつける。そうして、決死の撤退戦が始まろうとしていた。

  • 192二次元好きの匿名さん24/06/26(水) 23:51:38

    >>190

    没ネタって、なんぞ???

  • 193二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 06:56:37

    そろそろ次スレかな?

  • 194二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 08:28:48

    >>192

    かつてのスズミの銃には「Vanitas vanitatum et omnia vanitas.」の文字が刻まれていたらしい

  • 195二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 16:15:22

    カスが口癖なだけでものすごく理知的だ

  • 196◆VLlUGaOg9c24/06/27(木) 20:21:19
  • 197二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:34:56

    たておつ

  • 198二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:35:22

    おつです

  • 199二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:35:33

    うめ

  • 200二次元好きの匿名さん24/06/27(木) 20:35:44

    たておつです

オススメ

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