神輿は軽くてバカが良い編 第三章 夢幻スレ立て

  • 1◆VLlUGaOg9c24/04/11(木) 22:37:32

    認知外で乱立するスレを前に、トリップの導入を決意した先生。

    ヴェリタス脅威の科学力によりスレ爆破が行われ、連邦生徒会は威信をかけて本スレ立てに乗り出した。

  • 2二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:38:08

    たておつです

  • 3◆VLlUGaOg9c24/04/11(木) 22:40:17
  • 4二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:40:57

    サーバーが不安定なせいなのかURLとスレ画を同時に載せようとすると画像がアップロード出来なくなる場合があるらしいから、次スレを立てるときはそれぞれ分けて書き込んだほうがいいらしいよ

  • 5二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:42:06

    二、三回支配されてましたもんね…立て乙です…!

  • 6二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:42:43

    建て乙
    前スレ埋められたせいで次スレが探せなくて焦った

  • 7二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:42:46

    立て乙

    別人が立ててたんかあれ……

  • 8二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:43:31

    たておつ
    トリップの重要さがよく分かる事件だった…

  • 9二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:49:08

    えっ、何があったの?

    >>3のスレが埋まったあたりで掲示板見れてなかったけど

  • 10二次元好きの匿名さん24/04/11(木) 22:57:25

    >>9

    次スレを立てようとしてスレ主が失敗し、荒らしがサムネ画像を乗っ取る事件が複数回起きたとかそんなん

  • 11◆VLlUGaOg9c24/04/11(木) 23:02:20

    ナレーション
     正義実現委員会内でも大きな発言権を有するイチカの弁護は大きく、加えて、初犯である上に本人の証言が理路整然と
     していて道理が通っていたことで、アズサはすぐに解放された。犯人として拘束し続けるには早計だと結論付けられた
     のである。

     イチカ「という訳で、とりあえずアズサちゃんは無罪放免。この事件は捜査からやり直しっす」

     アズサ「ああ、余計に手間を取らせてしまったようですまない」

     イチカ「いいっすよ。アズサちゃんに悪気があった訳じゃないのは分かってますし、正義実現委員会としても
         冤罪はなるべく避けたいですからね」

    ナレーション
     たしかに捜査のやり直しは面倒ではあるが、目の前の素直で善良な友人を冤罪で裁くよりは余っ程いい。
     トリニティの生徒はゲヘナほど奔放ではないが、その分、狡猾で悪辣な悪事を働く者がいる。
     そのような生徒たちを知る身としては、純真で人の良いアズサのような存在は見ていて癒やされる。
     イチカは元アリウスの生徒たちがトリニティに染まり過ぎないことを切に願っていた。

     アズサ「それでも、お礼を言わない理由にはならないから・・・ありがとう」

     イチカ「どういたしましてっす」

  • 12二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 02:47:36

    前レスにあったけど、アズサ飲み込み早いよね

  • 13◆VLlUGaOg9c24/04/12(金) 06:50:44

    イチカ「へへっ、どういたしまして。せっかくだから、コハルのところまで案内するっす」

    ナレーション
     イチカはアズサが何故出歩いているのか?その理由を押収品の中にあったリストを見て知っていた。
     補習授業が必要と判断された落第生たちのリスト。その中に可愛い後輩がいたことには色々思うところはあるが、
     コハルのテストの成績が余りよろしくないことは以前ハスミ副委員長に装弾されて知っていたので納得出来た。
     むしろ、コハルの名前があったことでリストの信憑性が増したほどである。

    アズサ「ああ、助かる。この辺りの地理は大方把握したつもりだが、来たばかりなことに変わりは無いからな。
        まだ少し不安が残る」

    イチカ「いや、むしろこの短期間で広いトリニティの地理を大体把握出来てるのがもう驚きっすけど・・・・・・・・・」

    ナレーション
     なんて駄弁りながら、2人は取調べ室を出て下江コハルを探し始めた。
     

  • 14二次元好きの匿名さん24/04/12(金) 12:36:10

    唯一実力で補習授業部に入った女

  • 15◆VLlUGaOg9c24/04/12(金) 22:00:21

    >>14

    ものは言いよう・・・・・・


    >>13

    コハル「イチカ先輩っ!?何で凶悪犯を連れ出してるんですかっ!?」


    イチカ「コハルちゃん、凶悪犯じゃなくて容疑者ですよ。それも証拠不十分で釈放っす」


    コハル「え、えぇ・・・・・・」


    アズサ「イチカが弁護してくれて本当に助かった。私には補習授業部のメンバーを集める任務がある」


    イチカ「ということで、忙しいアズサちゃんを何時までも捕まえている訳にはいきませんからねぇ」


    コハル「先輩がそう言うなら・・・・・・」


    ナレーション

     コハルは色々と言いたいことがあったが、他ならぬ先輩の言葉ならと飲み込んだ。

     イチカが面倒見が良くて後輩に慕われるいい先輩ということもあるが、コハルは余り人と話すのが上手い方ではない。

     つまるところ、先輩を相手に面と向かって反論するだけの弁舌も度胸もなかったのである。

     とはいえ、コハルも正義実現委員会の1人。現実に苦しめられている人がいれば頑なにもなっただろうが・・・・・・・・・コ

     ハルは事件を担当している訳でもなければ、目撃しているわけでもない。又聞きの事件概要と先輩への信頼を天秤に

     かけて後者を取った。

  • 16二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 05:49:53

    このレスは削除されています

  • 17二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 12:10:09

    このレスは削除されています

  • 18二次元好きの匿名さん24/04/13(土) 16:22:42

    スレ立て大変でしたね。

  • 19◆VLlUGaOg9c24/04/13(土) 20:36:36

    コハル「ふ、ふん!でも言い様よ!こっちはこんな凶悪犯かもしれない相手と一緒に居たくないし、
        そもそも補習授業部だなんて!恥ずかしい!アリウス分校なんてのも得体が知れない清々するわ!」

    ナレーション
     コハルの悪いところが出てしまった。コミュニケーションが苦手で内弁慶、その癖、見栄を張って自分を強く
     見せたがる悪癖である。虚栄心の賜物と呼んで良い。
     コハルには自身が正義実現委員会のエリートであるというプライドを拠り所にしている部分があり、
     自分はそこいらの落第生や得体の知れない連中とは違うのだ。という自負がコハルを攻撃的にしてしまっていた。

    イチカ「あー・・・・・・コハルちゃん、言い難いんっすけど・・・」

    コハル「え、イチカ先輩、一体何ですか?まさか、また他のアリウスが何か・・・・・・」

    アズサ「いや、私以外の元アリウス生はみんな教室にいる。私は元々トリニティ生だった補習授業部員のメンバーを
        呼びに来た」

    コハル「へ、へぇ~、トリニティにも補習授業部員が居るんだ。まぁ、お似合いじゃない?不審者にバカの組み合わせ、
        私なら一緒に居るだけで羞恥心で死んじゃいそう」

    イチカ「・・・・・・・はぁ」

    アズサ「下江コハル、君が1人目だ」

    コハル「・・・・・・えっ?」

    アズサ「私が探しに来た補習授業部員、その1人目は君だと言ったんだ。下江コハル」

    コハル「・・・私っ!?」

  • 20二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 04:47:28

    まだ磨かれてない頃のコハルって結構腐ってたよね…

  • 21二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 10:00:06

    それは…そうですね

  • 22二次元好きの匿名さん24/04/14(日) 18:45:21

    このレスは削除されています

  • 23◆VLlUGaOg9c24/04/14(日) 20:31:50

     あ、ありのまま今日起こったことを話すぜ!

     何となく新しいゲームを買ったから、取り敢えずお試しで1時間と思ったら1日が終ろうとしている!?

     超スピードだとか超能力だとかチャチなもんじゃ断じてねぇ、もっと素晴らしい名作の片鱗を味わったぜ!

     

     という訳で遅れて申し訳ございません。続きを再開します。


    >>19

    コハル「・・・・・・」


    ナレーション

     エリートである自分が落ち零れの仲間とされたことに気落ちするコハルを引き連れながら、

     アズサと監視と案内を申し出たイチカはトリニティの通路を歩いていた。


    イチカ「それで他には誰がいるんっすか?」


    アズサ「リストによると、他の2人は2年生らしい。内、1人は私もイチカも知っている名だ」


    イチカ「というと、アリウス講話対策委員会の仲間?でも、補修になるような人は居なかったような・・・・・・」


    アズサ「ああ、私も意外だ。年月にすればそれほど長い付き合いではないが、

        浦和ハナコは聡明で理解力が高い少女のように見えた。もちろん、学校の勉強が出来ないタイプという可能性

        もあるが・・・・・・・・・あの予知染みた推理力は並外れたものだろう」


    イチカ「ああー・・・・・・、ハナコさんですか」


    アズサ「何か心当たりでもあるのか?」


    イチカ「まぁ、ちょっと、思うところはあるっす。・・・・・・・・・それはそうと、もう1人は?」


    アズサ「ああ、もう1人は・・・・・・」

  • 24◆VLlUGaOg9c24/04/14(日) 20:55:26

    チュドーンッ!(爆発音)

    ナレーション
     と、呑気に話している暇は無くなってしまった。
     トリニティは反目し合っているゲヘナほど治安が良い訳ではないが、それでもキヴォトスの学校である。
     街中での銃撃戦は珍しいが、遠いものでもない。運が悪かったら普通に遭遇するレベルのトラブルでしかないのだ。

    アズサ「話している時間が無くなってしまったようだ」

    イチカ「っすね」

    コハル「えっ、ええっ!?」
    ナレーション
     当たり前のように共闘しようと、愛銃を両手に駆け出した2人をコハルは慌てて追いかける。
     落ち零れの仲間扱いは気に入らなかったが、1人残されるのも心細くて嫌だったし、何よりコハルも正義実現委員会
     の一員である。自ら危険に飛び込んででも正義を成すことに異論も異存も無かった。

    コハル「ちょ、ちょっとっ!?イチカ先輩はともかくソイツも連れて行くんですかっ!?」

    イチカ「仮にも監視役っすから目を離す訳にはいかないですし、それにアズサちゃんは頼りになるっすよ?」

    アズサ「正面戦闘は余り得意ではないが、出来る限りのことはしてみよう」

    コハル「なっ!?」

    ナレーション
     憧れの先輩が自分でなく、得体の知れない素性の落ちこぼれを「頼りになる」と称したことは、
     コハルの心に暗い影を落とした。

  • 25二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 00:03:31

    コハルちゃん曇ってる

  • 26二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 05:31:25

    戦闘要員としてはどうしてもアズサ>コハルなのはしゃーない

  • 27◆VLlUGaOg9c24/04/15(月) 06:35:23

    イチカはコハルを頼りにしていない訳ではありませんが、アズサとはアリウスで既に共闘した中で実力を良く知っている
    ので・・・・・・

  • 28二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 16:01:49

    次スレ建ってた
    楽しい

  • 29◆VLlUGaOg9c24/04/15(月) 22:00:03

    >>24

    ナレーション

     阿慈谷ヒフミは激怒した。かの邪知暴虐なる生徒を除かねばなぬと決意した。

     ヒフミには政治が分からぬ。ヒフミはトリニティの1学生である。グッズを買い、ペロロ様のライブを見て暮らしてきた。

     けれども、モモフレンズには人一倍敏感であった。

     今日未明、ヒフミが何時ものようにトリニティの廊下を歩いているとモモフレンズのグッズショップを見つけた。

     喜び勇んでショップへと駆け出すヒフミであったが、グッズを見て気がついた。・・・・・・パチモンである。


    不良A「何なのよコイツ、温室育ちのお嬢様の癖にっ!」

    不良B「くそっ!あのキモ鳥のグッズなら売れるんじゃなかったのかよっ!?」


    ヒフミ「あはは・・・・・・ペロロ様の名を騙るなんてユルシマセンヨ?」


    不良A・B「「ひいぃっ!!」」

    不良C「お、お前等、怯まず戦え!このままじゃあ赤字だぞっ!」


    ナレーション

     立ち塞がる不良を跳ね飛ばし、ヒフミは炎のように怒った。銃弾を躱し、銃口を突きつけ、何度も引き金を引いた。

     街の人たちを仰天させ、大地を蹴飛ばし、射線を潜り抜け、少しずつ沈んでゆく太陽の十倍も熱く怒った。

     撃て、ヒフミ。おくれてはならぬ。愛と誠の力を、いまこそ知らせてやるがよい。


    ズダダッ(銃声)


    不良C「うぐぅ・・・・・・」ドサリ(倒れる)


    不良A・B「「リーダーッ!?」


    ヒフミ「後は貴女たちですね。ペロロ様の歴史を侮辱するお馬鹿さんたちは・・・・・・」

  • 30二次元好きの匿名さん24/04/15(月) 22:14:59

    ファウスト…

  • 31二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 06:51:14

    あはは

  • 32二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 10:34:12

    や、やりやがった……

  • 33二次元好きの匿名さん24/04/16(火) 20:00:40

    これは真のアウトロー

  • 34◆VLlUGaOg9c24/04/16(火) 20:10:48

    ナレーション
     彼女たち不良がしていたことは立派な犯罪だが、銃社会のキヴォトスでは大犯罪という程ではない。
     奪う訳でもなく、脅す訳でもなく、物理的には誰も傷つけていない。キヴォトス基準では可愛らしい悪事とさえ言える。
     その上で尚、不良たちが犯した失敗を上げるとするならば狂信・・・・・・ファンの熱量を侮ったことだろう。
     今、彼女たちの目の前にいるのはトリニティで最もペロロ様を愛する少女だ。

     不良A「や、やばいよコイツ・・・っ!」
     不良B「くそっ!こうなったらズラかるしか・・・っ!」

     ヒフミ「逃がしませんっ!」

     ナレーション
     倒れたリーダーを置いて逃げだそうとした不良たちにヒフミの銃口が向けられる。

     イチカ「はい、そこまでっすよ」

     ヒフミ「離して下さいっ!彼女たちはペロロ様を侮辱したんです」

     ナレーション
     しかし、背後から近づいたイチカがヒフミを羽交い締めにしたことで、その銃口から弾丸が発射されることはなかった。
     不良たちは脅威が取り除かれたことに安堵しながらも、正実に捕まる訳にはいかないと退却を続行する。

     アズサ「君たちもだ、大人しく両手を挙げて投降して貰おう」

     ナレーション
     しかし、その退却戦は元特殊部隊の精鋭によって阻まれるのであった。

  • 35二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 00:17:09

    阻まれた

  • 36二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 07:02:57

    前門のファウスト 後ろ門の氷の魔女、最初から逃げ場はなかったのか。

  • 37二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 16:45:47

    やっぱし怖いスねペロキチは

  • 38二次元好きの匿名さん24/04/17(水) 21:10:47

    ナレーション
     得体の知れない落ち零れが憧れの先輩と肩を並べる姿を目撃したコハルとペロロ様の敵を粛清しきれなかったヒフミの
     2人が不満を隠さずにふてくされながら着いてくるのを尻目に、アズサとイチカは最後の1人を探し始めた。
     のだが・・・・・・

    アズサ「そういえば、イチカは心当たりがあるようなことを言っていたな?」

    イチカ「あー、まぁ、あの人もあの人で大変なんですよ。成績優秀で色んなところから勧誘されてるって話ですし・・・
        ・・・・・・それがストレスになっちゃったんですかね。あの人、水着で校舎を徘徊するようになって・・・」

    アズサ「水着?陸で水中用の装備を身につけるのは確かに変な話だが、それだけだろう?」

    イチカ「いや、まぁ、それを言っちゃったらそうなんっすけど・・・・・・・・・身体のラインとか出るし恥ずかしいじゃない
        っすか」

    アズサ「?むしろ運動性能が高そうでありがたいと思うが?」

    イチカ「・・・・・・ああ、そうだった。アズサちゃんたち、兵士として育てられたんだったっすね」

    ナレーション
     あまりにも純粋な目を前にして、イチカは1から情操教育まで施さなければならないのかと内心頭を抱えた。
     それは本来イチカの仕事ではないが彼女もアリウス解放に関わった講和対策委員会の人間だ。ただ独裁者を倒して
     「はい、お終い。後は自分たちで頑張ってね」と放置するのは気が引けた。だから、今もアズサに付き合っている。
     新しい友人たちの助けになれるのは誇らしいことだが、その前途多難さはイチカにとっても悩みの種であった。
     

  • 39二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 04:56:02

    水中機動性に優れるとかそそのかしたらえっちな水着も着てくれそうだよねアズサ

  • 40◆VLlUGaOg9c24/04/18(木) 06:36:19

    >>39

    アズサは価値基準が基本兵士なので・・・・・・

  • 41二次元好きの匿名さん24/04/18(木) 12:49:52

    純粋なんだな

  • 42◆VLlUGaOg9c24/04/18(木) 21:04:31

    そのころ アリウス 補習授業編

    元アリウス生A「9×9=・・・・・・83?」
    元アリウス生B「違うよ、84だ」
    ヒヨリ「・・・・・・分かりました!90です!」
    元アリウス生A・B「「いや、それは違う」」
    ヒヨリ「うわあぁぁぁぁぁぁん!」

    "・・・・・・もう1回、1から教えるね"

    ナレーション
     先生は苦笑いを浮かべながらも、単純な足し算と引き算だけで生きてきた元アリウス生たちに勉強を教えていた。
     人数が多いので大変ではあるし、時間も掛かるけれど、生徒たちに勉強を教えるのは書類仕事よりも余っ程やりがい
     があったし、何よりも弱音を吐く生徒は沢山居たが誰1人として勉強を投げ出しはしなかった。
     
    カナ「うーん、分からん!」
    サオリ「カナ、この問題はどうだ?」
    カナ「それなら分かる!ここはだな・・・・・・」

    ナレーション
     それはきっと、トリニティ生としての暮らしがベアトリーチェの支配よりも心地よいというのもあるだろうが、
     彼女たちが選んだバ・・・カナが一緒になって必死に頭を悩ませているからだろう。
     ティーパーティーの新たなるホストとなるカナは他の補習授業部員よも学ばなければいけないことが多い上、
     要求されている合格点も高い。それでも、カナは諦めずにかつてのような元気さを見せているのだ。元アリウス生達
     にとってこれ以上の奮起材料はない。
     
    "よしっ!みんな、聞いて!かけ算についてもう1度説明するね!"

    ナレーション
     そして、そんな生徒たちの姿勢は先生のやる気をも引き出していた。

  • 43二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 00:57:37

    やさいせいかつ

  • 44二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 06:43:50

    九九覚えるところから高校レベルまで駆け足で100人以上に教えるのか・・・・・・

  • 45二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 12:04:42

    教えるの大変だろうな

  • 46二次元好きの匿名さん24/04/19(金) 22:43:53

    そろそろほしゅっと

  • 47◆VLlUGaOg9c24/04/19(金) 23:23:58

    ナレーション
     ハナコはある意味で最もトリニティに向いていながら、最もトリニティを嫌悪している生徒だ。
     優秀であるが故に笑顔の裏が見えてしまい、そこにある謀略を上回る策を導き出せてしまう。
     だからこそ、ハナコはトリニティの数多くの勢力から熱烈なラブコールを受けているし、その全てを振り切るために
     狂人の真似事まで始めてしまった。
     笑いながら他人の脚を踏み潰せる醜い人から、なのにその相手を上回る策を・・・他人を踏み潰す術が分かってし
     まう自分から、解放されるなら狂人でも痴女でも何でも良かった。

    カナ(回想)『これから先も胸張ってみんなの隣にいたいからだと思う!』

    ナレーション
     だけど、ハナコは自分の目で見てしまった。知ってしまった。
     悍ましい教えで心を蝕まれ、生きた道具に変えられてしまう現世の地獄に咲いた大輪の華を見つけてしまった。
     そこのは何の悪意もなく、ただ純粋で自由な心を以て、憎しむことよりも歩み寄ることを選んだ人。
     それは灼けるほどに眩しくて、気持ち悪いほどに理解不能で、忘れられないほどに光り輝いた希望。
     気がつけば、ハナコの心の奔流の中心に神子柴カナがいた。

    ハナコ「私は・・・・・・」

    ナレーション
     ハナコは神子柴カナになれない。上辺をなぞり振る舞うことは出来ても、その心は得られない。
     それは他ならぬハナコが1番理解していることだが、同時にハナコはカナへの嫉妬心を抑えられない。
     どうしてそんなにも眩しく在れるのか?どうしてそんなにも強く在れるのか?正しく在れるのか?
     ハナコは今ならイカロスの気持ちが分かる気がした。灼かれると分かっていても、手を伸ばさずにはいられないのだ。

  • 48二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 01:08:43

    イ、イカロス……

  • 49二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 06:24:45

    素直な子は大好きよねトリニティの才女ことウラワフラワーさん

  • 50二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 15:18:11

    かわいい

  • 51二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 15:35:27

    ハナコも脳焼かれちゃった…

  • 52二次元好きの匿名さん24/04/20(土) 20:56:27

    このレスは削除されています

  • 53二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 07:14:25

  • 54◆VLlUGaOg9c24/04/21(日) 13:14:50

    トリニティモブ「浦和さん?そういえば、最近は元気が無いみたいで以前のような奇行も見ませんね。
            まぁ、私としては静かで良いですけど」

    正実モブ「えっ、浦和さんですかっ!?それが最近は考えることが増えたみたいで部屋に籠りがちで・・・・・・
         あの、イチカ先輩、浦和さんに会いに行くのなら」

    ナレーション
     地道な聞き込み調査によると、かつては水着徘徊の奇行で知られたハナコが最近は余り出歩いていないらしい。
     アリウス解放の1件以来、考えることが増えて部屋に籠りがちになってしまったという話だ。

     アズサ「困った、寮の場所は知っているが浦和ハナコの部屋の場所は分からない」

     イチカ「それなら寮監さんに頼んで場所を教えて貰えばいいっすよ」

     アズサ「しかし、それでは我々の情報が寮監にバレてしまう」

     ヒフミ「あの、やましいことがある訳じゃないんだから別にいいんじゃあ・・・・・・」

     アズサ「甘い、情報戦は武器を用いない戦争だ。どこに敵となる人物が潜んでいるか分からない以上、
         細心の注意を払って厳戒態勢をとる必要があるだろう」

     コハル「はぁっ!?意味分かんない!トリニティに敵なんて居る訳ないでしょっ!?」

     イチカ「うーん、そうとも言い切れないのが悲しところっすが・・・・・・、そう気を張り続けることもないっすよ。
         もう支配も戦争も終りました。ゆっくりで良いから、兵士以外の生き方を見つけていけば良いっす」

     アズサ「・・・・・・・・・分かった。盟友であるイチカがそういうなら努力しよう。

     ナレーション
     アズサたち一行はハナコの部屋へと行くことになった。

  • 55二次元好きの匿名さん24/04/21(日) 15:30:50

    ᓀ‸ᓂ

  • 56◆VLlUGaOg9c24/04/21(日) 22:16:02

    イチカ「ハナコさん、ちょっと用事があるんですけどいいっすか?」

    ナレーション
     部屋の外から聞こえた声に、ハナコは意識を現実へと引き戻された。
     ハナコとイチカはアリウス講話対策委員会で一緒になるまで深い付き合いは無かったが、それでも有名人なので互いの
     ことは知っていた。イチカは正義実現委員会の幹部格、トリニティでも息苦しい立場の筈だ。
     なのに、どうして彼女は平気なのだろう?そんな何でも無いように振る舞えるのだろう?ハナコには分からなかった。

     ハナコ「・・・・・・ええ。今、扉を開けますね」

    ナレーション
     ハナコは自分の中に渦巻いている感情を自覚しながら、ちゃんと答えを返せたのは奇跡だと考えた。
     だが、すぐにその思考を改める。自分で自分が何を、どんな風に言っていたのか分からなくなったからだ。
     部屋の扉を開けたとして、学友に笑みを返せるだろうか?何も酷いことを口走らずにいられるだろうか?
     ちゃんと取り繕えるだろうか?そこまで考えて、ハナコはドアノブを手放した。

     ハナコ「・・・・・・・・・ごめんなさい。やっぱり、今日は少し都合が悪いので後日にしてくれませんか?」

    ナレーション
     浦和ハナコは嘘をついた。
     

  • 57二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 06:03:01

    ハナコ…

  • 58二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 12:39:06

  • 59◆VLlUGaOg9c24/04/22(月) 18:38:12

    アズサ「ハナコには補習授業部への招集命令が出ている。一緒に来て貰わなければ困る」

    ナレーション
     ハナコは、そういえば以前のテストは手を抜いていたな?と、今更ながら思い出した。
     アリウスのゴタゴタでハナコ自身すっかり忘れていたことだが、脚の引き合いでどうしようもないトリニティでの
     生活に嫌気が差し、テストを白紙で出して退学を目論んでいたのだ。
     もっとも、今のハナコにとっては、自分がトリニティから退学出来るか等、今の今まで忘れていたほどの些事でしか
     ない訳だが。

    ハナコ「・・・・・・・・・すいません。今はマシになってきたのですけど、体調が余り良くなくて・・・移すといけないので
        完全に治ってから合流させて貰いますね」

    ナレーション
     嘘ばかりスラスラと口をついて出る自分を嗤いながら、またハナコは心にもないことを口にした。
     ・・・だが、浦和ハナコはまだ白州アズサという少女を理解していなかった。

    アズサ「・・・緊急事態だ。3カウントまでに扉を開けなければ鍵を破壊する」

    ハナコ「え?あの、それは一体どういう・・・?」

    アズサ「3・・・2・・・1・・・0っ!」

    ズガンッ!(銃撃音)

    アズサ「ハナコ、君を救護騎士団に救急搬送する」

    ナレーション
    銃声とともに現れた少女は、ガスマスクをつけていた。

  • 60二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 18:38:56

    知ってた

  • 61二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 19:50:31

    この女版 相良宗介め

  • 62◆VLlUGaOg9c24/04/22(月) 22:13:45

    ナレーション
     アズサの先導の元、浦和ハナコを背負ったイチカがトリニティの廊下を爆走していた。
     苦笑いを浮かべたヒフミと先輩が加担していて止める度胸のないコハルが恥ずかしそうに後を追うのも合せて、
     トリニティ中の生徒が久し振りに見た変態・・・もとい天才の姿に注目していた。

    ハナコ「だ、大丈夫です!大丈夫ですから降ろして下さい!」

    イチカ「って言ってるっすけど?」

    アズサ「降ろすわけ無いだろうっ!事態は一刻を争う!大丈夫、私はハナコを死なせない!」

    ナレーション
     ハナコの名誉の為に言わせて貰えば、彼女の嘘はまったく場にそぐわないものではない。
     風邪だから人と会わないようにしている。というのは自然なことではあるし、幾ら戦友とはいえ付き合いが長い訳では
     ないアズサたちならば「お大事に」で終るだろうと考えても仕方のないことだ。だが、相手は元少女兵だった。
     アズサたち元アリウス生からすれば「たかが軽い体調不良」ですら「死の前兆」と同義であった。

    イチカ「そうっすよ~?体調不良を放っておいて死んじゃったら大変っす」

    ナレーション
     実のところ、イチカはハナコの嘘にある程度気がついていたが灸を据える意味も兼ねてアズサに乗っかっていた。
     一部始終を見届けた彼女の後輩曰く、すっごく楽しそうに笑っていたらしい。

  • 63二次元好きの匿名さん24/04/22(月) 22:46:52

    Sっけイチカちゃん

  • 64二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 00:37:10

    ハナコが振り回される側に回るとは

  • 65◆VLlUGaOg9c24/04/23(火) 06:42:44

    ハナコは何だかんだ根っこのところは普通寄りの女の子だと思うので、
    根本的に価値観が違う相手には振り回されることもあるかな?と・・・・・・

  • 66二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 17:16:44

    狂人擬きだからね…

  • 67◆VLlUGaOg9c24/04/23(火) 22:27:25

    セリカ「おかしいですね・・・・・・。熱もありません」

    ハナコ「ね、念の為に大事をとっていただけですので・・・・・・・」

    ナレーション
     救護騎士団に運び込まれたはいいものの、仮病なので調べても何も分かるはずが無い。
     しかし、自分の嘘が大事になってしまった現状に内心苦悩する自分の胃を調べれば、もしかするとキリキリと痛む
     原因が分かるかも知れない。とハナコは嗤った。

    アズサ「本当に大丈夫なのか?食欲は?眠れているか?」

    ハナコ「大丈夫ですよ、アズサちゃん。ご迷惑をおかけしました」

    イチカ「なら、もっと元気そうな顔をすることっすね。アズサちゃん、本当にハナコさんの命の危機だったんですよ?」

    ハナコ「そう、ですね。すいません」

    ナレーション
     ズキリッ!と鈍い痛みがハナコの胸を刺した。
     普段の聡明なハナコの頭脳ならば、アズサの境遇を考えれば、単なる風邪でも大事になることは想定出来た筈だ。
     いや、ハナコが聡明か否かはこの際関係無い。重要なのは自身が自らの都合で下らない嘘を吐いて、アズサちゃん
     に心配をかけて、他の人たちにも多大な迷惑をかけたことだ。と、そこまで考えて、ハナコはせめて必死に笑みを
     取り繕おうとした。・・・・・・・・・のだけれど、自分が笑えているかハナコはその時になっても分からなかった。

  • 68二次元好きの匿名さん24/04/23(火) 22:31:15

    ハナコがアリウスの面々とヒフミ達と向き合ってどう立ち直っていくかが本作の補習授業部編かな?

  • 69二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 00:06:51

    流石アズサ
    やっぱりハナコ

  • 70◆VLlUGaOg9c24/04/24(水) 07:01:15

    アズサ「白州アズサ、任務から帰還した」

    ナレーション
     何はともあれ、全ての補習授業部員を集めたアズサは仕事のあるイチカと別れて教室へと戻った。

    カナ「お帰り!」

    "お迎え、ありがとう。さぁ、アズサ達も席に座って"

    アズサ「ああ、分かった」

    ナレーション
     アズサに連れられて、3人が見たのは教壇に立つ先生と机に向かう何人もの生徒たち。
     それは正しく「授業」と形容するのに相応しい光景、黒板に書かれた九九の一覧表を前に3人は絶句した。
     「え?そこからやり直すの?」と・・・・・・

    アリウスモブA「ばにたす・・・・・・アズサ、教えてくれ。7の段が覚えられないんだ」

    アズサ「九九は暗記科目、算術は何度も練習する課目だ。時間をかけるしか無い」

    アリウスB「うぐっ、それしかないかぁ・・・・・・。でも、掛け算が終っても他の計算記号が出てくるんだよなぁ」

    ナレーション
     高校生とは思えない会話に混乱しながらも、3人の落第生たちは席に着いた

  • 71二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 17:38:18

    頑張れてるからエライ!

  • 72◆VLlUGaOg9c24/04/24(水) 20:46:48

    元アリウスA「コハルちゃん・・・」

    コハル「もうっ!仕方ないわねー♪」

    ナレーション
     コハルは機嫌が良かった。周囲が自分よりバカな子ばかりの環境は実に心地が良かった。
     コハルは見栄張りだ。虚栄心が強く、ただでさえ落第生なのに背伸びをして自分を強く見せようとする。だからこそ、
     素の自分の能力が認められるのは嬉しかった。
     これが他のトリニティ生相手なら「馬鹿にするな!」と憤っただろうが、元アリウス生の無知さ加減は誰が見ても
     明らかだ。バカにしているわけでは無く、本気で頼ってきているのがよく分かる。だから、コハルもそのSOSを
     素直に受け取ることが出来た。

    カナ「大丈夫か?ペン進んでないぞ」

    ハナコ「え、ええ。大丈夫です。ちょっと考え事をしていて・・・」

    カナ「そっか!難しいもんな、掛け算!」

    ナレーション
     一方、ハナコは気が気ではなかった。何しろ、ハナコの心をかき乱している張本人で直ぐ近くに居るのだ。
     冷静で居られる筈もなく、自分が何を考えいるのかすら分からないグチャグチャの感情を抱えながら、
     それでも笑顔の仮面をつけたままでいられたのは、ハナコを苦しめる天性の才能が故であった。

  • 73二次元好きの匿名さん24/04/24(水) 22:05:08

    コハルはかわいいなあ

  • 74二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 00:15:24

    ここから成長して、自己肯定感を上げていけ

  • 75◆VLlUGaOg9c24/04/25(木) 06:57:43

    ヒフミ?あの子は性格面でも成績面でも問題なく授業に向き合ってくれるので・・・・・・ペロロ様が関わらない限り。

  • 76二次元好きの匿名さん24/04/25(木) 12:00:44

    ですよね

  • 77◆VLlUGaOg9c24/04/25(木) 20:26:59

    ティーパーティーモブA「失礼します。アリウス分派ホスト神子柴カナ様、及びアリウス分派ティーパーティー志望の
                みなさんをお迎えにあがりました」

    カナ「もうそんな時間か。みんな、また明日会おう!」

    ナレーション
     補習授業部の空気が変わったのは、ティーパーティーからの使いが来てからだった。
     単なる転入生なら兎も角、ティーパーティーの一員に名を連ねるとなれば相応の振る舞いが求められる。つまり、
     座学では学ばないことも学ばなければならない。その事情を元から知っていた元アリウス生たちや講話対策委員会
     の一員であったハナコ、そして先生は何の疑問もなく素直に送り出した。
     驚いたのは、何の事情も知らないただの落第生であったヒフミとコハルである。

    コハル「えっ?はっ、あ、アリウス分派ホスト・・・?」

    ヒフミ「ナギサ様と同じティーパーティーの・・・・・・?

    ナレーション
     人は大き過ぎる衝撃を前にすると、困惑以外の感情が湧き上がる余地すらなくなるらしい。
     トリニティにおいてティーパーティーの・・・分派のホストというのは伊達ではない。学生自治区が集まって出来たキ
     ヴォトスにおいて生徒会長の持つ権力は絶大だ。3つ・・・いや今は4つの学園が統合して生まれたトリニティ総合学園
     のトップともなればその力は一国の国家元首にも等しい。持ち回りとはいえ、新興の分派とはいえ、そのトップの一角  
     に名を連ねるのは途轍もないことだ。
     だからこそ、阿慈谷ヒフミは「憧憬」し、下江コハルは「嫉妬」した。

  • 78二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 00:27:35

    ほうほう

  • 79二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 07:26:17

    保守
    1スレ目からまさかここまで来るとは

  • 80二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 12:28:11

    このレスは削除されています

  • 81二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 12:30:45

    あかんコハルがまた拗らせる

  • 82二次元好きの匿名さん24/04/26(金) 21:00:45

    コハルちゃんが心配だ

  • 83二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 05:21:27

    平和に終わると良いが

  • 84◆VLlUGaOg9c24/04/27(土) 09:41:59

     ナレーション
     下江コハルの根底にあるのはコンプレックスである。
     そうなってしまった詳しい経緯については、コハルの名誉の為に伏せるが彼女の理想と現実とのギャップは虚栄心とな 
     なり、エリート意識という形で表面化した。わざと高学年向けのテストを受けたのも無意識の内に自分がエリートであ
     ると言い聞かせる材料を欲したからだ。

    コハル「どう・・・いうことよ」

    ナレーション
     コハルは周囲が自分よりバカな子ばかりの環境が実に心地が良かった。素の自分の能力が認められるのは嬉しかった。
     その心地よさは自分のコンプレックスを埋めてくれるからだ。自尊心を満たして、プライドの源を作り上げてくれ
     るからだ。
     だが、自分の優秀さを証明しているのは周囲のレベルが自分よりも低いから。にも拘わらず、そのバカたちの中に
     自分にとって雲の上の存在であるティーパーティーのホストが紛れ得ていた。
     それはコハルの自信を打ち砕くに相応しい衝撃だった。

    コハル「どういうことよっ!?なんで、ティーパーティーのホストが居るのっ!?私をバカにしてるのっ!?」

  • 85二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 14:17:48

    一難去ってまた一難というか、補習の方の問題は何も解決してなかったわね

  • 86二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 14:42:58

    >>84

    さながら生焼けのホルモンの状態なんだな今のコハル

    龍が如くの受け売りだけど

  • 87◆VLlUGaOg9c24/04/27(土) 19:18:49

    ハナコ「コハル、それは違う。私たちはただ無知なだけだ」

    コハル「嘘っ!分かってるのよ、補修になるようなヤツがティーパーティーに入れる訳ない!!
     みんな、私のことバカにして内心嗤ってたんでしょっ!?」

    ヒフミ「こ、コハルちゃん、そんなことは・・・」

    コハル「黙って、もう騙されないんだからっ!!」

    "あ、コハル・・・っ!"

    ナレーション
     コハルは世界に裏切られたような心持ちだった。ようやく自分が認められる場所を見つけられた筈だったのに、
     その全てはまやかしだったと思い込んでしまった。
     先生が伸ばした手は、教室を飛び出して行ったコハルを背を掴むこと無く空を切り、ここに道は分かたれた。
     ・・・・・・で、終ればこの物語までも終ってしまう。

    カナ「・・・すまない、今日は体調不良になったので休みにしてくれないか?」

    ティーパーティーモブA「別に私は構いませんが・・・・・・よろしいのですか?
                如何なる事情があろうと、期限が短くなる訳でも、合格点が下がる訳ではありませんよ?
                それに僭越ながら彼女・・・もとい体調不良の源は貴方の言葉等聞きはしないでしょう」

    カナ「そうだな。でも、私がコハルを傷つけてしまったみたいから何もしない訳にはいかない。
       それに全てが虚しいことは・・・・・・何だったっけ?」

    アズサ「例え全てが虚しくても、それは今日最善を尽くさない理由にはならない」

    カナ「らしいぞ!だから、私は私の最善を尽くす!」

  • 88二次元好きの匿名さん24/04/27(土) 21:21:13

    >>87

    1行目はアズサの台詞かな?

  • 89二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 01:44:58

    いやカナのセリフかな

  • 90◆VLlUGaOg9c24/04/28(日) 09:39:07

    >>87

    ハナコ「コハル、それは違う。私たちはただ無知なだけだ」× 


    アズサ「コハル、それは違う。私たちはただ無知なだけだ」○


    誤字指摘、ありがとうございます。

    こうしてみると、大声無くなったらアズサとカナの口調似てますね。姉妹同然の幼馴染み補正かな?

  • 91二次元好きの匿名さん24/04/28(日) 14:46:27

    アズサだったか

  • 92◆VLlUGaOg9c24/04/28(日) 18:10:00

    ナレーション
     神子柴カナはバカではあるが愚かではない。コハルの怒りの原因が自分にあることぐらい理解している。
     だからこそ、コハルに言葉を届かせられるかもしれない人物の助けが必要だと感じていた。
     今回の件にまるで関与しておらず、コハルとの距離が近しい相手・・・・・・そう正義実現委員会である。

     ハスミ「なるほど、コハルがそんなことを・・・・・・」

     カナ「忙しいのは分かってるけど頼む!
        コハルはよくハスミさんの話をしてたから、私よりも話を聞いてくれると思う!」

     ハスミ「コハルは大切な後輩です。協力することは吝かではありませんが・・・・・・貴女は何をするつもりですか?」

     カナ「言葉が届かない以上、言葉以外で分かって貰うしか無いだろう。私がバカだと!」

     イチカ「いや、胸張って言うことじゃあないっすよ・・・」

    ナレーション
     羽川ハスミは思巡する。元アリウス生のことはイチカから話を聞いていただけで直接話すのはこれが始めてだ。
     実際に会ってみれば、なるほど頼もしい同僚が褒めるのも納得出来だ。実直ながらも相手の心情に配慮して、
     初対面の相手に頭を下げに来れる者が果たしてどれだけいるだろう?と、ハスミは感心した。
     とはいえ、相手は他の自治区・・・それも圧政状態にあったというアリウスの出身者。文化の違う相手が一体何を考え
     ているのか?思惑は善意であろうが、それがどんな結果を齎すものか想像がつかなかった。

     ハスミ「・・・いいでしょう。イチカ、カナさんサポートをお願い出来ますか?

    ナレーション
     だから、ハスミはカナに監視をつけた。

  • 93◆VLlUGaOg9c24/04/28(日) 23:24:54

    >>92

    《押収品保管室》


    コハル「・・・はぁ」


    ナレーション

     またやってしまった。と、コハルは今更ながら後悔して項垂れた。

     激情に任せて吐き捨てるだけ吐き捨てて、時間をおいて冷静さを取り戻してから悔恨に悩まされる。

     コハルが何度も繰り返してきた何時ものパターンだった。

     そして、人見知りのコハルには戻って謝るというのも無理難題に等しいことであった。


    コハル「・・・でも、やっぱり、おかしいわよ。そもそも何で補修になんであんなに・・・」


    ナレーション

     実力で補習授業部に入ったコハルの言えたことではないが、補習授業部の使命を考えれば異様な数の部員たちだ。

     それは元アリウスの転校生たちが丸ごと補修送りになったからなのであるが、コハルはその辺りの事情に詳しくない。

     エデン条約前で正義実現委員会自体がゴタゴタしていたこと、バカのコハルとって大きな試練である定期試験があっ

     たこと、噂話をする友人居なかったこと。様々な要因が重なって、コハルはアリウス分校との吸収合併について

     知る機会を失っていたのである。


    ハスミ「見つけましたよ、コハル」


    コハル「ハスミ・・・先輩?」


    ナレーション

     途方に暮れていたコハルの元に、1人の先輩が駆けつけた。

  • 94二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 07:31:02

    学生全員補習送りとかほんまベアおばさぁ

  • 95二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 13:12:24

    唯一の利点はみんなで補修を受けることで絆が深まることだなな

  • 96◆VLlUGaOg9c24/04/29(月) 19:12:52

    >>93

    ハスミ「話は聞きました。補修、抜け出したそうですね」


    コハル「うっ!それは・・・・・・・」


    ナレーション

     過程がどうあれ、コハルが途中で補修を投げ出してきたことに変わりは無い。加えて、その話を切り出してきたのが

     尊敬する正義実現委員会副委員長のハスミとなれば、気の強いコハルも押し黙る他ない。

     ハスミはそんなコハルを責めようとはせず、静かに近寄って隣に腰掛けた。


    ハスミ「実のところ、あの転校生たちについて私も報告書で見た以上のことは知りません。

        深く関わっているのはミカ様、イチカ、サコラコ様、浦和ハナコ、そしてシャーレの先生。

        この5人が中心となって、アリウス分校の吸収合併の話が持ち上がったと聞いています」


    コハル「アリウス分校・・・ですか?」


    ハスミ「おや、コハルは聞いていませんでしたか?彼女たちはかつて、トリニティ総合学園設立の際の講和会議に

        反対した学校。アリウス分校の生徒たちです」


    ナレーション

     それから、ハスミはコハルにアリウス分校の生徒たちが辿ってきた道筋を話した。

     とは言っても、ハスミも報告書以上のことは知らない上に守秘義務もある。なので、実際に話せたのは簡単な概略

     程度だが・・・・・・アズサが戦闘慣れしていた理由、元アリウス生たちが本来小学校で習うことすら知らなかった理由、

     そして何かと口にしていた「ばにたす」の意味・・・・・・・・全てが繋がり、コハルはアリウスの血と怨嗟の歴史の一欠片

     を垣間見ることが出来た。


    コハル「何よ・・・それ・・・、それじゃあ、アイツ等みんな初めて勉強するってこと・・・ですか?」


    ハスミ「そうなりますね」

  • 97二次元好きの匿名さん24/04/29(月) 22:47:11

    改めて言われると悲しいね
    勉強初めてって

  • 98二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 06:47:10

    このレスは削除されています

  • 99二次元好きの匿名さん24/04/30(火) 06:48:39

    このレスは削除されています

  • 100◆VLlUGaOg9c24/04/30(火) 06:50:33

    内戦→ベアおばの圧政なのがね・・・・・・

スレッドは4/30 18:50頃に落ちます

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