- 1二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 13:40:38
- 2二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 13:42:38
パチンコ関係ですか
- 3二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 13:45:45
- 4二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 13:46:09
金ちゃん怖い話とか苦手そう
- 5二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 13:49:09
- 6二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 14:09:37
停学処分喰らってすぐの話だ。
いつも通りパチ打ってたんだが、隣に座ってた爺さんがじぃっと俺の台を覗き込んできたんだ。
まあそれ自体は大して珍しいことでもねえし、特に気にせず打ってたんだ。
それで多分1時間くらい経った頃だったか。爺さんはまだ俺の台を見てた。多分種銭がなくなったんだろうな。
それで台キープのためにハンカチだけ置いて、飲み物を買いに自販に向かったんだ。そんでようやく気づいた。近くにある喫煙所の中にいるおっさんも、髪を真っ黄色に染めた女も、台を打ってる爺さんも婆さんも、みんな俺を見てた。
台を打ってる爺さん婆さんなんか、首を180度回して、首が捩じ切れるんじゃねえかって心配なくらい俺を睨みつけてた。
とりあえず飲み物も買わず出玉を景品に交換しに行ったら、スタッフもじっと俺のこと見つめたまま何もしないんだ。
声かけてみてもずっと俺のこと睨んでくるから、大した金額でもねえしそのまま置いてきた。
秤金次:職務怠慢ってやつだよな
dice1d42=8 (8)
- 7二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 14:24:11
二年で一番料理が上手いの?んー……多分、狗巻くんですね。
時々みんなにご飯振舞ってくれたり……あ、でも狗巻くんがおにぎりだけ持ってきた時は気をつけた方がいいですよ。
先月だったかな……狗巻くんが山盛りのおにぎりを持ってきた時があって、何も考えず食べてみたんですけど……具が、食べたことない味で。
これ何?って聞いてみたんですけど、狗巻くん何も答えてくれなくて。なんか食感としてはこう……白玉?みたいだったんですけど……
あ、いやそれ以外のご飯はすっごく美味しいんですよ!?昨日作ってくれた肉野菜炒めも美味しかったし!
狗巻棘:そういえばあの時から、狗巻くん「めだま」って言うようになったんです
dice1d42=41 (41)
- 8二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 14:39:52
リカね、憂太に会う前に1人だけお友達がいたの。
ひなちゃんって子でね、髪も顔もぜーんぶ緑で、リカが1人でいると話しかけてきて、リカが寂しくなくなるまで一緒にお話ししてくれるの。
色んなお話ししたんだよ。でもね、小学校に上がるくらいに憂太に会って、それからひなちゃんは会いに来なくなっちゃった。その頃おばあちゃんの家に住んでたから、リカと一緒でおばあちゃんが嫌いだったのかも。
それでね、憂太と毎日毎日一緒に遊んでたのが楽しくてね、ひなちゃんが嫉妬しちゃったみたいなの。
「なんでひなとは一緒に遊んでくれないの」
って言うから、今は憂太と遊ぶの、って言ったら。
「ひなと遊ばないリカなんていらない!!」
すっごく怖い顔をしてて、それで気づいたら背中をドンって押されてた。
それで、キーっておっきな音がしたの。
祈本里香:女の子って怖いね
dice1d42=37 (37)
- 9二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 14:58:49
料理のすゝめ。
喉の血管を切り、血抜きをする。
内臓は開腹ののち迅速に取り除く。
体毛は見える範囲のものは手で千切る。
部位ごとに分ける際、頭部はしっかりと首を落としてから口のところで二つに切り分けること。
時折往生際悪く命乞いをしたり恨み辛みを吐き出す食材が時折いるためである。
裏梅:しかととどめを刺したはずなのに動く食材を我が主人に出す際には踊り食いですと嘯いた。
dice1d42=41 (41)
- 10二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 14:59:18
被りは+1、-1、振り直しの順にするね
- 11二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:01:40
つまり次は石流さん?
- 12二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:03:20
- 13二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:07:00
ほんとだ、ごめんなさい。
- 14二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:12:50
時折、運命の人と話す夢を見るんです。
話の内容自体は大したことじゃないんですけど。一緒にアイスを食べたり、テーブルを挟んで向かい合ったり、彼の友達やお姉さんと話をしたり。あの日見た運命の人がそのまま大きくなったような姿で、友達やお姉さんは……夢だからいるのかいないのかはわからないけれど。
それで最後には名前を呼ばれて、ありがとう、って言って抱きしめられて。
もしかしたら予知夢だったりして……なんちゃって。
来栖:でもあのボディペイント?みたいなのはいただけませんね
dice1d42=38 (38)
- 15二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:14:02
予知夢だ…
- 16二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:28:31
舐められたくなくてピアスを開けることにした。
ファーストピアスはアクセサリーショップで一目惚れしたカワイイやつ。
自分へのケジメとして、買ってきたピアッサーで、消毒した左耳に穴を開けた。
ガチャン。
りーん、と耳鳴りがするくらい大きな音がして、それからじわじわと熱い痛みが襲ってきた。
ピアスがセットされたのを確認して、次は右耳。
キャハハ。
ピアッサーを握った瞬間、子供の笑い声がした。
鏡で自分を見てみると、右耳にはピアスがなかった。
西宮桃:きっと小さい子が持って行っちゃったのね
dice1d42=39 (39)
- 17二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 15:41:39
初めて担任を務めた生徒が、人形をくれたことがあった。
可愛らしいフランス人形で、その生徒の手作りだった。
それからしばらくして、その生徒は死んだ。なんてことはない、簡単な任務のはずだった。軽い気持ちで現場に侵入した一般人を庇って。あっけないくらいの即死だった。
それから数年後、俺は任務で死にかけた。正直あの時はもう助からないなと死を覚悟した。しかし次の瞬間、呪霊はまるで爆竹がはぜるように消えてしまった。しばらく呆然としていたがハッとして、現場を飛び出し、職員室へ駆け込んだ。机の上に飾られたあの人形は、粉々に砕け散っていた
夜蛾正道:身代わり人形
dice1d42=6(6)
- 18二次元好きの匿名さん24/08/18(日) 18:54:53
小さい頃の話なんやけどな、うちの庭に親父が気に入っとた立派な椿の木あったんや。今はもう枯れてないけどな。おれは花なんぞ興味ないんやけど、なんでかあの日は吸い寄せられるようにその椿に手を伸ばして、好奇心の赴くままにむしった。
そしたらむしったとこから赤いぬるぬるした液体がわあっとあふれてな、そん時はもうえらいびっくりして、慌てて花ぶん投げて手え洗って何食わぬ顔で親父んとこに戻ったんや。
その後俺が花むしったことで親父に叱られることはなかった。ちゅうのもあの後使用人の子供が一人、行方不明になった思ったら死体で見つかったらしくてな。それどころやなかったんや。
禪院直哉:そういや椿の花って首落つるっちゅうよな
dice1d42=29(29)
- 19二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 00:53:47
人間という生き物の思考は複雑怪奇であり、全く理解に苦しむ。
この間見かけた女は赤と黒の実をつけた植物を、目の前の男へ渡して「愛してる」などと言っておった。
しかし愛の言葉を口走る女の身体から、禍々しい呪霊が湧き出ていたのは何故なのか……。
漏瑚:桑の花言葉
dice1d42=2(2)
- 20二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 06:48:43
ほしゅ
- 21二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 12:26:53
小学生の頃の話。
うちの小学校は最初は個別登校だったんだけど、途中から集団登校に変わったのね。
この前小学校の時の先生と会ったから、何となく「なんで途中から集団登校になったんですか?」って聞いたの。そしたら先生信じられないもの見るような顔して「虎杖君あの時の事なんも分かってなかったの!?」って言われたの。
どういうことって思って話聞いたら、あれ俺が原因だったらしい。なんでも2年生の時に、俺登校してるのを刃物持った女につけられてたらしいの。幸い近所の人が即気づいて警察よんでくれたおかげで学校に連絡行ったからよかったけど、あのまま気づかずに登校してたらその女は俺を殺してたかもしれない。最悪学校に侵入してたかもしれない。
あの時は生きた心地がしなくて、無事に登校してきた俺を見て思わず俺を抱きしめて泣きじゃくったって言われて鳥肌立った。そういや2年生の時に登校した瞬間に校門で待ち構えてた教頭先生にすごい形相で腕引っ張られて校舎に連れてかれたり担任の先生が泣きながら俺を抱きしめてきたことあったなって。
ほんと、誰も被害にあわずに済んでよかったよ。
虎杖悠仁:刃物を持つ女
dice1d42=4(4)
- 22二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 14:24:20
※この話は意図的に真相を分かりづらくしています。後ほど解答編として別視点の話を載せますが、是非お考え下さい。
意外かもしれないけどね、私小さい頃は泣き虫だったんです。だから小さい頃は呪霊のことが怖くて怖くて仕方がなくて。親や先生に訴えるんですけど私以外誰も見えないものですからね。頭ごなしに否定はしないけど、小さい子供によくある妄想だと思って信じないわけです。
でもね、近所に私のことを可愛がってくれるお姉さんがいました。赤い椿の花がよく似合う、優しい人で、見える側の人で術式も持っていたので、私のことをいつも守ってくれて、私は両親よりもそのお姉さんに懐いていました。
けど、ある日あのお姉さんは死にました。恋人を殺して、その後に自殺したんです。私は偶々その現場を見てしまって、しばらくはトラウマになりましたね。私が通りかかったときの、あの人の「あ、やべ」みたいな顔が頭にこびりついて、離れなくて。
でも高専に来てから気づきました。あれはあの人なりの精一杯のやさしさだったんだなって。
夏油傑:目に見えるものが真実とは限らない
dice1d42=20(20)
dice1d2=(2)
1日車
2東堂
- 23二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 17:56:47
この前高田ちゃんの握手会の帰り道で、知らない男(?)にこえをかけられた。男っていっても中性的な、細っこいやつだったから女だったかもしれない。真っ白で、浮世離れした奴だった。そいつはニコニコ笑うと俺に話しかけてきた。
「綺麗な身体だね。彫刻のような、美しい身体だ。」
男は呆ける俺に構わず、続ける。
「私はね、君のような、美しい肉体の子が好きなんだ。……ところで君、油絵に興味はないかい?この先の画廊で、展覧会をしているんだ。ぜひ、君に来てもらいたい。君が欲しいんだ。」
俺は嫌な予感がして、断った。すると男はしょんぼりと肩を落とすと
「そうかい。残念。」
と言ってふらりと立ち去った。俺は何だったんだと思いつつ、寮への帰路を急いだ。
後日とある画廊へ行った西宮から、写真を見せられた。撮影OKだったんだと楽しそうに笑う彼女のスマホを見て、俺は背筋が凍るのを感じた。
それは油絵だった。裸の身体に透けた布一枚を巻き付けたあの男が、カンバスの中で蠱惑的に微笑み、こちらを見ていた。絵の下のネームプレートには「亡き恋人の肖像」と書かれていた。
東堂葵:ただ、君(の身体)が欲しかった
dice1d42=23(23)
- 24二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 19:29:36
解答編
近所にとても仲のいい男の子がいたんです。……ああ、恋人、ではありません。だって大学生と小学生ですよ?私は小児性愛者ではありませんからね。それに私、男はタイプじゃないんです。……話がそれましたね。戻します。
その子はとても良い子で、術師としての才能に多分に富んだ、優秀な子でした。非術師に囲まれたコミュニティでは、さぞ生きづらかったろうと思います。彼の家族も、悪い人ではなかったけれど、どうしても埋められない境界線があった。他者のために動けるような人間に育ったのは、奇跡かもしれません。
そんなあの子が、呪詛師に目をつけられていたのは、ずいぶん前から気づいていました。でもね、術師にしても呪詛師にしても、私は子どもに過酷な仕事をさせるのは、あまり好ましく思わないんですよ。……ええ、そうです。だから、殺しました。あの男を。とはいえ私も前線向きではない女ですから、やはりただでは済まず、相討ちになって、死にました。あの男がちゃんと死んだのかどうかを確かめるすべはありませんが、腹を割いて、臓物を引き摺りだして、めちゃくちゃに切りつけましたので、きっと大丈夫でしょう。あれで生還したら逆にびっくりです。
……後悔、ですか?私がそんな殊勝な女だと思っていらっしゃるのですか?……フフ……アハ……アハハハ……ハハ……そんなわけありませんよねェ……フフフ、失礼、つい、笑ってしまいました。ごめんなさい。……あ、いや、後悔していることが、一つだけあります。あの子の目の前で、血まみれの死体を見せてしまったこと、それだけは、後悔しています。トラウマになっていないとよいのですけど。
……そろそろお時間ですね。では私は、地獄へ参りますので、このあたりで。それではさようなら。
???:罪をおかす女
- 25二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 19:32:10
>>24続き
解説
”お姉さんの恋人”が実は呪詛師だった。この呪詛師とお姉さんは恋人でも何でもない赤の他人。周りが勝手に勘違いして幼い夏油にそう伝えただけ。
夏油の術式を狙っていたことにお姉さんが気づいてもみ合いになり、相打ちになった。
夏油は偶々その場を通りかかり、血塗れかつナイフ持ってるお姉さんを見て、無理心中をしたと勘違いした。
高専に来て過去の報告書を確認していたらこの事件の報告書を発見して、真相に気付いた。
追記
椿の花が似合う~
→フランスの小説「椿姫」が元ネタ。お姉さんのモデルがこの小説に登場するマルグリットで、夏油のために事件を起こしたことが示唆されていました。因みにですが「罪をおかす女」は椿の花言葉です。
お姉さんは見える側で術式を持っていた。夏油を守ってくれていた。
→そんな戦力になりうる人材を高専が放っておくわけがありません。お姉さんは高専生ではなかったが、高専と関わりがあって、任務を受けたことも何度かあったという設定があります。
ミステリーみたくしたかったんですけど難しいですね……。
あと”おかす”は漢字で書いてたんですけどNGワードでした。
- 26二次元好きの匿名さん24/08/19(月) 22:34:53
こんな夢を見た。
ベッドの上で仰向けになっていると、夏油が私の枕元に立って、「もう死ぬよ」と言った。艶のない黒髪と、痩せこけた頬の男の顔を見て、こいつはこんなにもやつれていたっけか、と少し考え込んでしまった。そうして、「そうか、死ぬのか」と聞くと、「もう死ぬね」と判然と答えた。しかしどうにも私には、死ぬように見えなくて、「そうか、死ぬか。もう、死ぬのか。」と聞く。「死ぬよ。」と夏油は答えた。
草臥れたその男は、併しながら醜くは見えず、むしろいっとう美しく見えた。決意を宿す、燃えるようなその目に、私は、これは死ぬな、とも、これでもこいつは死ぬというのか、とも感じた。
「どうしても死ぬか」と聞いた。するとあいつは、「どうしても」と返す。「そうか」と短く一言。するとあいつはにこりと笑った。黙りこくったまま、いつの間にか手の中におさまっていたガラス瓶を、私に差し出す。星の破片が、ドロリとした透明な液に満たされて、瓶の中から私をのぞいていた。
「三日」夏油は唐突に口を開いた。「日が出て、沈むだろう。それから、また、出るだろう。そうして、また沈む。その間、ここで、待っていてくれ。――三回だ、君、待っていてくれるかい?」私は首肯いた。あいつはまた、にこりと笑った。「三日だよ。」なぜかその声は頼りなく聞こえた。「三日、待っていてくれ。これで仕舞いにはしないから。」
私は、ただ待っていると答えた。するとあいつは目を細めた。榛色の目から、真珠が、からん、ころんと床にこぼれた。そうしてあいつはすっと目を閉じた。もう死んでいた。
私は、その瓶を抱えて、待った。自室はいつの間にか、開けた原っぱになっていたが、それでもかまわず、ひたすら空を見上げて、待った。そうして三回、太陽の沈むのを見届けて、三回目の夜明けを迎えた。
すると、自分の方へ、茎が伸びてきた。そうして白い花びらを開くと、朝露がぽたと落ちて、その花びらにくちづけをした。花びらは途端に透明なガラスのように透けた。そこで、目が覚めた。私はなぜか、いやな心地がして、携帯を開いた。夜蛾センからのメールに、私は、大人しく待っているべきではなかったと悟った。
家入硝子:夢十夜
dice1d42=28(28)
- 27二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 09:06:07
保守
- 28二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 12:21:03
幼い女の子が、公園のベンチに夜中まで座っているのを見かけました。私が声をかけると、女の子はにこりと笑ってこちらを向きました。こんな遅い時間まで何をしているのかと聞くと、彼女は言いました。「お母さんを待っています。」幼い子供に似つかわしくない、丁寧な言葉に少したじろぎましたが、私は続けて、母親はいつ来るのか、と尋ねました。彼女は首をコテンと傾げて、言いました。「さあ?いつでしょう。でもいつでも構いません。このあたりに住まっているのは分かっています。」どういうことかと彼女を見ると、彼女は幼子にあるまじき胡散臭い微笑みを浮かべ、言いました。「私を捨て置いて、彼女だけ幸せになれると思っているのなら、随分おめでたい頭をしてると思いませんか?」彼女はクスクス笑うと、私が瞬きしている間に消えてしまいました。彼女が座っていたベンチには、鬼灯の実が落ちていました。
伊地知潔高:胎児殺し
dice1d42=14(14)
- 29二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 12:59:38
東京校に遊びに行くと、必ず女子寮に寄るようにしている。寮のとある一室に、仲の良い女の子がいるからだ。といっても私は彼女の名前も顔も知らない。ただ扉越しに言葉を交わすだけ。不思議だとは思ったけれど、彼女が顔を見せたくないならそれでいいと思った。
彼女は小鳥のような可愛らしい声の、心優しい子で、人形制作が趣味である。知っているのはそれくらい。話すことは女学生らしい、他愛もないことで、今日は学校で何をしたのかとか、お友達とはどうかとか、最近はまってることは何かとか、そんなこと。でも私はその子との時間が好きだった。
ある日彼女は私に聞いてきた。「そういえば、夜蛾先生、お元気にしてらっしゃる?」是と答えると、彼女は、そう、と嬉しそうに答えた。「ところで、庵さん、今回はこちらにどのくらいいらっしゃるの?」四日後の朝に帰ると伝えると、あら、と彼女の声が返ってきた。「でしたら庵さん、今日の夜から三日、欠かさずにこちらへいらっしゃいよ。必ず夜に来て頂戴。」私が了承の意を示す前に、後ろから、手が伸びて私の口を覆った。硝子だった。硝子が「だめだ」と答えると。あの子は「……そう、残念。」と答えて、それきり口をつぐんでしまった。どうしたのかと思って硝子を見上げると、彼女は険しい顏で答えた。「先輩、あれは婚礼の儀式ですよ。」この部屋は空き部屋で、あの子は人ではない何かで、私を連れて行こうとしていたのだと言われた。でも私はあの子を怖いとは思わなかった。きっとあの子は友達が出来たのがうれしくて、ついずっと一緒にいられるようにと願ってしまっただけなのではないかと、そう思った。だってあの子は、結婚のことを、『好きな子と一緒になること』と認識していたから。結婚とはどういうものなのかちゃんと理解できていなかったんじゃないかな。
あれ以来、彼女は私の前に現れなくなった。ただ、彼女と言葉を交わした部屋を開けると、埃を被った机の上に、紫のヒヤシンスで飾られた、真新しい西洋人形が残されていた。
庵歌姫:死人の求愛
dice1d42=22(22)
- 30二次元好きの匿名さん24/08/20(火) 20:09:13
この改造人間はねー、元々は小学生?くらいの女の子だったんだー!すごくお金持ちの親がいてねー、仲のいい親子で羨ましいーって言われてたみたいだよー。でもねー実際は殴られたり蹴られたり意地悪言われたりで大変だったみたいだよー。出来の悪い娘はいらないんだってー。自分たちがこれつくったくせに面白いこと言うよねー!
真人:望まれない子供
dice1d42=16(16)
- 31二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 03:18:26
昔、異母兄たちに蔵へ閉じ込められたことがあった。泣きわめいて戸を叩いても開けてもらえるわけもなく、幼い私は途方に暮れていた。すると突然背後から左肩を叩かれた。驚いて振り返ると、そこには、薄く微笑む女がいた。
赤い着物を着た、細い女で、年はおそらく十代後半くらい。髪は濡羽色で、何故か湿っていた。左の手のひらに火傷を負って真っ赤になっていたが、彼女の肌は真っ白で、どうも日の下に出たことはないように見えた。
女は吃だったのか、童女のように、意味のない母音しか話せなかったが、身振り手振りで、何となく、その女が私を慰めようとしているのだと分かった。私が泣き止むと、その女は嬉しそうに眦を緩ませた。
わたしが、どうしてこんなところにいるのかと尋ねると、彼女はきょとんとした顔で小首をかしげていた。どうも状況が良く分かっていないらしい。女はしばらく唸っていたが、やがて考えることをあきらめたのか、傍に落ちていたおはじきを手に取って、私に差し出してきた。どうやら遊びたいらしい。おはじきを取るために右の手に触れると、女は身をすくませて、怒ったように頬を膨らませた。見ると右の手のひらに火傷が出来ていた。直接身体に触るのは良くないらしい。
しばらく二人でおはじきを並べて遊んでいると、使用人たちの焦った声が聞こえて、蔵の戸が開いた。それを見て安心した私が彼女の方へ顔を向けると、彼女の姿はなく、ただ、色とりどりのおはじきと、濡れた地べたが残るのみだった。
加茂憲紀:蜜のあわれ
dice1d42=6(6)
- 32二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 13:45:47
高専生だったころ、任務で幼い女の子を保護したことがあります。その子は4~5歳くらいで、真っ白な髪と真っ白な肌をしていました。真冬だったせいか身体は氷のように冷え切り、死体が転がる現場で表情一つ変えることもなく大人しく私に抱き上げられている様は、異常と言って差し支えありませんでした。それでも身体を温めてやらなければと思い、ストーブの前へ連れていくと、彼女は突然顔をゆがめ、いやいやをするように首をしっちゃかめっちゃかに振りました。補助監督とふたりがかりでなだめてストーブの傍に近寄ると、そのまま彼女は雪が融けるようにぱしゃんと音を立てて消えてしまいました。私たちは呆然として、ただ水のこぼれた床を眺めていました。
七海建人:雪娘
dice1d42=2(2)
- 33二次元好きの匿名さん24/08/21(水) 22:22:11
ほ
- 34二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 03:34:43
この前の任務で真希が川に落っこちて下流まで流されたじゃん?結局川岸に打ち上げられてるのが見つかって命に別状はなかったし、二月のくそ寒い時期に溺れたのに低体温症にもなってなくて次の日にはケロッとしてたけど。
意識が戻った真希に聞いたらさ、「溺れて意識が朦朧としてたら、誰かに手を掴まれて引き上げられた。ごつごつした男の手だった。」って言われたんだよね。そんで真希が見つかった時さ、ほんとに一瞬だったけど、白檀の香りがしたんだ。
あいつも素直じゃないよね~。
五条悟:素直じゃない奴
dice1d42=23(23)
前後二人の話が既にあるので振り直し
dice1d42=37(37)
- 35二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 13:04:53
保守
- 36二次元好きの匿名さん24/08/22(木) 21:21:20
面白い話かい?そうだね……そうだ、こんな話がある。
昔あるところに、夫婦と二人の子供の四人家族がいました。夫婦はある日、なんでも三つ、願いをかなえてくれる宝石を手に入れました。夫婦は『息子二人を医大に行かせたい』『沢山のお金が欲しい』『長生きしたい』と願いました。
その三日後息子二人は亡くなりました。両親とともに大型トラックに撥ねられて、数百メートルも引きずられたそうです。二人の息子の遺体は、地元でも有名な、医大に搬送されました。夫婦は何とか助かりましたが、五体満足のままではいられませんでした。夫婦は四肢を失い、生涯達磨状態で過ごさなければならなくなりました。夫婦には、莫大な慰謝料が支払われました。夫婦は残りの生涯を、病院で看護師に介助されながら過ごし、90代くらいで亡くなりました。めでたしめでたし。
え?面白いだろう?無知ゆえに自分から不幸を招く人間の話なんて、これ以上ないくらいの笑い話じゃないか。
羂索:笑い話
dice1d42=3(3)
前後二人の話が既にあるので振り直し
dice1d42=17(17)
- 37二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 08:26:08
ほ
- 38二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 19:40:07
鏡に向かっておまえは誰だって言い続けると気が狂うっていうじゃない?あれ実際に子供の頃に真希とやったことあるけどそんなことなかったわよ。ただ、ずっと馬鹿みたいに同じこと言い続けてたからか、しばらく何をするにしてもしっくりこないな~って思ったりしたくらいかしら。服を着る時とか、ごはん食べる時に食器を手に取った時とか、なんか違うな?ってなったの。でもそれ以外はほんとに何もなかったわ。
禪院真衣:お前は誰だ?
dice1d42=26(26)
- 39二次元好きの匿名さん24/08/23(金) 19:42:36
禪院真依でした……!すみません土下座します!
- 40二次元好きの匿名さん24/08/24(土) 02:33:31
ほ