何度も言わせるな傑が｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:04:28

「呪術師やめて今日からベルギーワッフル屋さんとして生きていきます」と言って屋台を引きながら呪術高専を去っていった

2二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:08:07

まあこれなら五条も甘いもの好きだし傑のワッフル食べに行くーって行って夏油に会えるからいいと思うよ

3二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:16:57

日本のワッフルはベルギーの人が食うとコレジャナイって顔するらしいと知ってベルギーへ武者修行に行く傑まで見えた

4二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:37:44

クロッフルはなんかちょっと認めたくない夏油

5二次元好きの匿名さん24/09/27(金) 23:51:59

五条が買いに行きそうだな

6二次元好きの匿名さん24/09/28(土) 00:21:41

夏油傑は限界だった
人の醜さに絶望し、信念は揺らぎ、心は折れかけ、精神は摩耗し続ける日々
いつ”終わって”しまっても不思議では無い
そんな時、ふと甘い香りに釣られ振り返ると、そこにはベルギーワッフルを売る屋台が有った
人間の身体とは正直な物で、いくら絶望しようが腹は減る
「この際腹を満たせるのならば何でも良い」
そう思い適当に1つ買って食べてみると
───美味い
ここ最近はまともに食べる気にもなれず、最低限の栄養補助食品と呪霊しか食べていなかった体に染み渡る優しい甘さ
ベルギーワッフルとはこんなにも美味い物だったか、と自問する彼の耳に聞こえたのは人々の笑い声
声のする方を見るとそこには人々の笑顔が広がっていた
ベルギーワッフルを食べ笑い合う青年達、ベルギーワッフルを落として泣いてしまった少女にハンカチを渡し、自らのベルギーワッフルを半分分け与える兄らしき少年、その行動を褒め少年たちに自らのベルギーワッフルを分け与える両親
人が人を慈しみ、敬い合う平和な世界
そこには確かにそれが存在していた
夏油はいつの間にか泣いていた
人に絶望し、人を助けるべきなのか、非術師に価値はあるのか悩んでいた夏油にとってその光景はあまりにも眩し過ぎた
思わず膝から崩れ落ち、人目もはばからず泣き始める夏油に駆け寄ったのは──一人の子供だった
その子供は先程ベルギーワッフルを落とし泣いていた幼い少女であり、その目元はまだ少し赤い
まだ心に先程の悲しさを残しているだろうその少女は、夏油にハンカチと、自らのベルギーワッフルを半分、差し出した
──呪いは廻る、それは純然たる事実であり、それが覆る日は来ないのかもしれない
ただそれでも、人が人を慈しむ心、優しさや思いやりもまた廻って行く物だと、夏油はその時思い出したのだ
そして程なくして、町には地元の人々に長く愛されるベルギーワッフル屋さんが開店するのでした
おしまい