- 1124/09/29(日) 22:22:17
- 2二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 22:22:59
ラーメンズすこ
- 3124/09/29(日) 22:29:07
髙羽「まず赤と青を平等に扱うために、中立の状態から話を始めよう。つまり、今お前は交差点の真ん中にいる」
羂索「はいはい」
髙羽「その時、信号が青だったら?」
羂索「『進め』だよ」 - 4124/09/29(日) 22:35:35
髙羽「赤だったら?」
羂索「『止まれ』でしょ?……いや、危ない!進まなくちゃ危ない!」
髙羽「はい『赤は進め』」
羂索「本当だ」 - 5124/09/29(日) 22:48:50
髙羽「その信号に交差している車は青だけど?」
羂索「止まれ」
髙羽「『青は止まれ』」
羂索「本当だ」 - 6124/09/29(日) 22:50:28
髙羽「つまり"赤だから止まる"じゃない。"赤の時は危ないから止まる"なんだ。"青だから進む"じゃない。"青でも危ないなら進んじゃダメ"なんだ」
髙羽「路上駐車をしないのは駐禁のマークがあるからじゃない。迷惑だからだ。酒を呑んだら運転しないのは検問をやってるからじゃない。危ないからだ」
髙羽「『ルールを守る』ってことは『その言葉の表面にだけ従う』って意味じゃない。大事なのは"そのルールが持っている意味を理解する"ってことなんだよ!」 - 7二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 22:52:11
なんかすげぇ………!!
- 8124/09/29(日) 22:59:23
- 9124/09/29(日) 23:03:19
羂索「え?」
髙羽「『赤は止まれ』『青は進め』だよ」
羂索「何を言ってるんだ。いいかい?交差点の真ん中で赤になったらどうするんだい?」
髙羽「そりゃ進まなきゃ」
羂索「車は?」
髙羽「止まれ」 - 10二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:04:05
人の話聞いてないよな????
- 11124/09/29(日) 23:12:34
羂索「ほらね?」
髙羽「本当だぁ。赤は進め、青は止まれだったのかぁとはならねぇからな?」
羂索「えー」 - 12二次元好きの匿名さん24/09/29(日) 23:31:27
ラのつくピンチャン好きだわ
- 13124/09/29(日) 23:33:40
髙羽「お前って、どんな理不尽な条例が出てもあっさり従う…いや絶対に面白がるタイプだな。というか今の話ちゃんと聞いてないのもわざとだろ」
羂索「さあね。ところでなんだい理不尽な条例って?」
髙羽「『タンカ条例』とかだよ」
羂索「救急車で運ばれるってこと?」 - 14124/09/29(日) 23:36:53
髙羽「日常会話を五七五で喋んなきゃいけないんだよ」
羂索「そっちか、いいね。私の1000年鍛え上げた短歌力を見せる時がきたか」
髙羽「あーもー青と赤の話ひとつですぐ脱線する!お前との会話には色すら入れない方がいいかも」
羂索「どういう意味だい?まさか『透明人間はいる』なんて言い出さないよね」
髙羽「お前何言ってんだよ。いるだろ透明人間は」 - 15124/09/29(日) 23:50:13
羂索「……え?いないだろ」
髙羽「いるよ。透明人間」
羂索「いないよ。流石にこれは譲れないね。いるわけないだろ透明人間なんて」
髙羽「なんで決めつけるんだよ」
羂索「見たことないからね。そんな面白そうな存在、本当にいるなら私が見逃すわけないだろ」
髙羽「そりゃ透明人間だもん。誰も見たことねぇよ、透明なんだから」 - 16二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 10:55:25
保守
- 17二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 11:28:40
羂索が賢太郎役になると思ってたから斬新
- 18124/09/30(月) 20:33:31
羂索「呪霊が非術士から見えないとか術式や結界術で存在を認識されないようにはできても、初めから透明の人間なんているわけがないね常識的に考えて」
髙羽「でた、常識。お前は常識だって言われたら『ハリウッド条例』が出たときにあっさりウィットに富んじゃうのかよ」
羂索「そんなこと言われてもね。長く生きていると未知のものがあることに期待はしても、そう簡単に信じることはできないんだよ。それも見えない透明人間を信じろなんて、無理があるね」 - 19124/09/30(月) 20:39:01
髙羽「お前はなんだ、見えないものは信じないのか?例えば昼間星は見えないけど、お前はその存在を疑うか?」
羂索「それとこれとは完全に違う話でしょ。私は星の存在を信じる。だってみたことあるからね。でも透明人間は見たことないもの」
髙羽「そりゃ透明人間だもん。誰も見たことねぇよ。透明なんだから」
羂索「じゃあなんでいるって言い切れるんだよ」
髙羽「いないって言いきれないからだよ」 - 20124/09/30(月) 20:51:07
羂索「なんだよその理論」
髙羽「野球な。日本対キューバ、キューバが負けたことがわかりました。それでもお前は日本が勝ったとは限らないって言うのか?」
羂索「……もーたとえが遠すぎてわかんないよ。だったら証明してみてよ」
髙羽「え?」
羂索「透明人間が見えないことはわかった。見ること以外に存在を証明する方法はないの?」 - 21124/09/30(月) 21:14:20
髙羽「よし、じゃあこう聞こう。お前は透明か?不透明か?」
羂索「私は不透明だよ」
髙羽「不透明人間か?」
羂索「まあいうなればそうだね」
髙羽「もう一回。あなたは不透明人間ですか?」
羂索「はい」 - 22124/09/30(月) 21:20:36
髙羽「よし。今俺は透明人間の存在を証明しました」
羂索「は?」
髙羽「だって不透明人間っていうのは透明人間の存在を肯定した上での表現だろ?」
羂索「あのさぁっ、認めたのは概念としての透明人間であって実際にいるかどうかは別の話だからね?」
髙羽「じゃあお前は不透明人間だということを認めないのか?」
羂索「認めないね」 - 23124/09/30(月) 21:32:34
髙羽「不透明人間だということを認めないということは、お前は透明人間だな?」
羂索「……ああ!」
髙羽「どうだ!」
羂索「見事に証明された!しかも私が透明人間!」
髙羽「…お前って、『ウヤウヤ条例』とかが出たらあっさり従っちゃうタイプだったりする?」
羂索「なんだよウヤウヤ条例って」
髙羽「日常会話を恭しく丁重におしゃべりになられるんだよ」 - 24124/09/30(月) 21:39:27
羂索「いやー、しかし盲点だったなー。私は透明人間だったのかー」
髙羽「…違うよ」
羂索「え」
髙羽「お前は透明人間じゃねぇよ」
羂索「だって証明されただろ。私は透明人間なんだろ?」
髙羽「見えてるよ」
羂索「あ違った。がっかりだ。でも、いるはいるんだろ?」
髙羽「何が?」
羂索「透明人間」 - 25124/09/30(月) 22:08:00
髙羽「お前何言ってんだよ?いるわけねぇだろ、透明人間なんて」
羂索「なんで決めつけるんだい?」
髙羽「見たことねぇもん」
羂索「そりゃ透明人間だもの、誰も見たことないよ。透明なんだから」
髙羽「だっておかしいだろそんなの、常識的に考えて」
羂索「出た、常識。君みたいなひとが『ミュージカル条例』とかが出たらあっさり歌っちゃうんだよ」 - 26124/09/30(月) 22:09:49
髙羽「そんなこと言われても、見えない透明人間信じろって方が難しいだろ」
羂索「君は見えないものは信じないのか?例えば、今私の裏側は見えないけど、君はその存在を疑うのかい?」
髙羽「…………?なんだって?」
羂索「だから、今君が見ているのは私の表側だろう?君は『見えないから裏側はない』って言っているんだよ?」
髙羽「言ってないよ!?それとこれとは完全に違う話じゃん。俺はお前の身体が両面あるの見たことあるもん。でも透明人間は見たことねぇもん」
羂索「そりゃあ透明だもの。誰も見たことないよ。透明なんだから」 - 27二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 22:15:14
このコントほんとうに好き
- 28124/09/30(月) 22:30:05
髙羽「じゃあなんでいるって言い切れるんだよ」
羂索「感じるんだよ」
髙羽「…はあ?」
羂索「こうやって、目と目の間に人差し指を近づけるとなんかモヤッと感じるだろう?」
髙羽「感じない…………あああ感じる!」 - 29124/09/30(月) 22:34:23
羂索「それでも君は私の指は遠いって言い張るのかい?」
髙羽「指は近いけど、たとえが遠すぎてわかんねぇよ。だったら証明してみろよ」
羂索「…?どういうこと?」
髙羽「だいたいわかるだろ話の流れで!だからぁ、透明人間が見えないことはわかった。見ることと感じること以外に存在を証明する方法はないのかよ」
羂索「証明する必要なんてないよ」
髙羽「なんで?」 - 30124/09/30(月) 22:45:40
羂索「いるからだよ」
髙羽「いや、お前にとってはそうかもしれないけど、俺はほら、まだだから。な?証明が必要だろ証明が」
羂索「君は証明人間かい?」
髙羽「なんだよ証明人間って」
羂索「照明さんだよ」
髙羽「また話が見えなくなってきたぞ」 - 31124/09/30(月) 22:50:39
羂索「よし、じゃあ聞こう。君は透明かい?不透明かい?」
髙羽「俺は不透明だな」
羂索「ってことは、不透明人間だね」
髙羽「お、きたな。ただし、透明人間の存在を肯定した上での不透明人間という意味じゃないからな」
羂索「じゃあ非・不透明人間ってことか」 - 32124/09/30(月) 22:52:15
髙羽「……うん。ただし、巡り巡って透明人間という意味での非・不透明人間じゃないからな」
羂索「じゃ、逆・非・不透明人間か」
髙羽「……んん?」
羂索「違うのか。じゃあ逆・非・不透明人間・以外ってことか」
髙羽「……んん?今どっちだ?一回話を整理しよう。その、逆・非・不透明人間・以外ってのは一旦おいといて」
羂索「お、脱・逆・非・不透明人間・以外ってことだね?」
髙羽「もーお前の話が不透明だよ」 - 33124/09/30(月) 22:58:15
羂索「なんだい、脱・逆・非・不透明人間・以外に対してずいぶん否定的じゃないか」
髙羽「もう何が何だかわかんねーよ!お前もわかってないだろ」
羂索「うん。だったらさぁ、『逆に証明』してみなよ」
髙羽「『逆に証明』ってどういうことだよ」
羂索「透明人間は『いない』ってことを証明してみろって言ってるんだよ」
髙羽「なぜだろう。登ってもいない山を下山させられてる気がする」 - 34124/09/30(月) 23:23:38
羂索「できないのかい?できないんだね?いる、透明人間は絶っっっっ対にいる」
髙羽「ちょっと待てよ、透明人間の存在はついさっき俺から知ったよな?」
羂索「ついさっきより前から透明人間はいるよ」
髙羽「それをお前はなんで知ってるんだよ」
羂索「見たからさ」
髙羽「嘘つけよ!」 - 35124/09/30(月) 23:32:13
羂索「嘘じゃないね。見ていないなんて証明できないだろ」
髙羽「透明な透明人間どうやって見たんだよ」
羂索「透明と言っても、ちょっとは見えるんだよ」
髙羽「お前都合のいいこと言ってるんじゃねぇよ!じゃあ何、お前の言ってる透明人間っていうのは、その、どのくらいの透明人間なの?」
羂索「それは何?身長?」
髙羽「違う!」 - 36124/09/30(月) 23:35:39
羂索「音域?」
髙羽「違う!透明人間の歌唱力には興味ねーよ。透明度だよ。例えば、ペットボトルって透明じゃん」
羂索「透明だね」
髙羽「でも見えるじゃん」
羂索「うん」
髙羽「ってことは、そういう素材でできてる人間がいたら、それは透明人間っていえるわけだ」
羂索「それは違うよ。それはペットボトル人間だろ」
髙羽「ペットボトル人間ってなんだよ!」 - 37124/09/30(月) 23:37:34
羂索「いないよそんなもの」
髙羽「透明人間もいねぇんだよ!」
羂索「いるっているだろ!」
髙羽「じゃあどこにいるんだよ」
羂索「そこかしこに」
髙羽「どんだけいんだよ」
羂索「普通の人間の倍くらいかな」
髙羽「そんなにいるの!?」 - 38124/09/30(月) 23:53:38
髙羽「そんなにいたら普通の人間とぶつかっちゃって危ないじゃん」
羂索「ぶつからないよ。すり抜けられるから。ほぼ空気だからね」
髙羽「ほぼ空気ってことはさぁ、それはもう、もはや、イコールいないってことなんじゃないの?」
羂索「イコールじゃない。いる>いないだよ」
髙羽「>ってことは、かたやちょっといないかもしれないってことだろ?」
羂索「いや、≧じゃないんだよ。>なんだよ。『透明人間いるなり、いないかもしれなくないなり』だよ」
髙羽「はあ?」
- 39124/09/30(月) 23:55:09
羂索「だから、イコールじゃなくてイールだよ。いるからイールだよ」
髙羽「……わかんねぇよ」
羂索「君、バカだからね」
髙羽「ここにだけ言葉禁止条例がおりますように!……わかった。いるいる。いるでいいよ」
羂索「認めたね?」
髙羽「おう、透明人間は存在するよ」
羂索「まあどうしてもそうなっちゃうよね」
髙羽「だって見たんだろ?」
羂索「バッチリ見た!」
髙羽「んー、もうその時点でパラドックスは発生してるけどね?」