- 1二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:02:28
- 2二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:03:02
- 3二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:03:32
ゴクリと唾を飲み込み、リモンドは少女に話しかける
「何をしているかはこちらの台詞だ、危ないぞ獣もいる」
「平気」
「どこの子?この近くで見かけないが」
「近くに住んでるの」
「…1人?」
「1人」
「それは危ない、こう見えてもおじさんは狩人なんだ
夜は怪物が出る、日が沈む前に安全な所まで送るよ」
「わかったわ 案内よろしく」
なんだか不思議な子だと思いながらリモンドは少女を連れて目的地に向かって歩き始める。 - 4二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:05:42
空が橙に染まり、薄暗くなり始めた頃少女は口を開く
「こっち村の方じゃないよね?」
「あれ、そうだったかな もうすぐ着くよ」
「安全な所までっていったけど、それは私にとっての安全な場所?それとも おじさんにとって安全な場所?」
木々の影が濃くなり薄暗くなった森
ついに陽は沈みきって空に星が瞬く
「鹿を逃して、もうダメかと思ったんだ でも君に出会えてよかった」
バキバキと、リモンドの体から変形する音がせる
「どういたしまして、狩人で、人狼のおじさん」
弓矢を投げ捨て、まるで矢のように尖った爪を剥き出しにし、空に浮かんだ月を見ることで僅かに残った理性も消え失せたようだ
獣の姿になったリモンドは牙を剥き、少女に飛びかかる! - 5二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:06:24
ガツッ
そのままリモンドは地面にめり込み、土煙を上げる
「どこにいった!?腸引きずり出して喰ってやる!」
「ここよ」頭上から声がして見上げると、いつの間にかすぐそばに黒っぽい巨木がそびえたっていてその上に少女は座っている
「木登りもできないと思われてるのか、お嬢ちゃんは逃げ場をなくしたんだ」
そしてそのまま木の幹に爪を突き立てると
水袋を破いて落としたような音が響き、幹から黒い樹液がリモンドの顔に飛び散る
いやその嗅覚でわかった、これは人間の血だ。
「……!?」 - 6二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:06:45
驚いたのもつかの間、木の根がリモンドの毛深い体に絡みつき、骨が折れんばかりに締め付ける
「ガキが、何をしたァ!」
「案内してたつもりでしょうけど、案内してたのは私よ」
木の幹に無数の顔のようなものが浮かび上がり、それが言葉にならないような恨み言を呟き、また叫ぶ
「舐めるなぁ…!」
力を込めるとリモンドの体は一回りも二回りも膨れ上がり、木の根を引き千切る
しかし今度は枝がまるで腕のようにしなり、狼男の首に絡み、突き刺さり物凄い力でそれを中に浮かせると首から垂れ流った血が地面に垂れる
それはものすごい勢いで乾いて血痕1つ残さない - 7二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:07:42
- 8二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:09:22
以上です、がっつりホラーを書いてみたい気分なのでMTGでホラーといえばイニストラードでしょ!で掌編を書いてみました
ゾクッとしてもらえたなら作者冥利に尽きます!
感想などを聞けると嬉しい - 9二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:15:16
こわかった、お疲れ様でした。
ゴスロリ少女は地獄の樹の精みたいなものですかね? - 10二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:35:45
投稿お疲れ様です。
被害者側も悪寄りの怪異・怪物だと、これはこれでぞくりとするものがありますね… - 11二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:37:45
- 12二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:40:36
次は安価スレをやるか、また掌編を書くかだいぶ迷っています
みなさんはどっちの方が嬉しいですか? - 13二次元好きの匿名さん24/09/30(月) 23:41:39
投稿おつかれさまです!
怪物にも色々いるって感じで面白い掌編でした - 14二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 11:08:02
- 15二次元好きの匿名さん24/10/01(火) 19:37:41
ありがとう、先に安価スレをやることになりそうだがなるべく早めに短編も書くよ!