無数のディスタスがテスタロッサを取り囲む

  • 1二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:11:03

    「うぐぁぁぁぁぁあ!!!」
    「テスタロッサッ!!」
    テスタロッサの叫びにググッピーは応えるが彼の前にも無数のディスタスが立ちはだかり道を閉ざす。
    ディスペクターの為に造られたクリーチャー、陶器で補強された心なき怪物、故に死すら恐れない。それがディスタス。その中にはテスタロッサの仲間だった者の姿もあった。無法アリス-1である。
    「アリス…」
    その姿にテスタロッサは一瞬の安堵を覚える。しかしそれが過ちだったことにすぐ気づく。
    偽りのそれに彼女の面影を重なることは彼女への冒涜だと認識したからだ。
    「…俺はこんな所で倒れるわけには行かない!」
    だが彼の決意を踏み躙るかのように背後からのDisノメノンの斬撃がテスタロッサを襲う。ついに膝を着くテスタロッサ。ディスタス達は彼が倒した他のディスタスたちの残骸を踏み越えながら彼を取り囲む。
    「みんな…ごめん、僕はここまでみたいだ…」
    テスタロッサは空を仰ぎ仲間達、アウトレイジの面々を思う。共に過ごした日々、オラクルとの戦い。その全てが脳裏によぎる。走馬灯だ。死を覚悟したテスタロッサは静かに目を閉じ最期の一撃を待つ。


    しかしそれは来なかった。彼の前に立場彼を守るように戦う者がいた。
    それは無法アリス-1だった

    はい

  • 2二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:14:40

    人の心定期

  • 3二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:17:40

    すげえssだ!最期にテスタの一人称が僕になるのも細かくてめっちゃいい!!続き・・・。続きはないんですか・・・?

  • 4二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:18:02

    お前自分の人の心誰かにディスペクトしてきた?

  • 5二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:32:13

    「テスタロッサ!!大丈夫か!?」
    ググッピーがようやく追いつき今にも倒れそうなテスタロッサを支える。身体には無数の傷が付いていたが彼の事だ、全て薙ぎ倒してきたのだろう。だが彼もその光景に驚く。
    「どうなってるんだ…?仲間割れか…?」
    アリス-1は僅かに、しかし着実に的確にディスタスを倒していく。その戦い方はテスタロッサの知る彼女のそれに近かった。
    「わからない…だけど俺を守ってくれた」
    疑問しか抱けないテスタロッサに周辺をあらかた片付けたアリス-1は振り向く。
    「……テスタ…」
    次の瞬間アリス-1の頭部を強い衝撃が襲う。ディスタスの援軍だ。遠距離攻撃出来る個体が艦砲射撃よろしく砲撃を繰り返しながら迫ってくる。
    「まずいぞ!一度引き上げようテスタロッサ!!」
    ググッピーはテスタロッサを担ぎ上げ援軍に背を向け走り出そうとするがテスタロッサは身体を捩り自ら転がり落ちる。そして倒れたアリス-1の元に向かって這う。
    「彼女も連れて行く…!」
    「…アァッ!何を考えてると思えば…!」
    その意味不明な行動に悪態をつくググッピー。かなり無茶な形だが2人を担ぎ上げ走り出す。
    「今回だけだ、次は無いぞ!テスタロッサ!!」

  • 6二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:32:53

    テスタを庇いながら他ディスタス達の攻撃で最期は陶器みたいにバラバラにされそう

  • 7二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:33:48

    テスタが庇おうとした瞬間に目の前でササゲールされそう
    幸せになれよ…

  • 8二次元好きの匿名さん24/10/10(木) 22:35:13

    >>5

    続ききちゃぁぁぁ!!!!サイコー〜〜〜ッッッう!!!!

  • 9二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 07:41:09

    もう逃げられないゾ♡

  • 10二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 07:42:29

    隠れ家に帰る3人、最も隠れ家と言ってもちょうど良い洞窟に簡易的な天幕とお手製のベッドを二つ置いただけの粗雑なものだったが。
    「しかし今回の規模は想像以上だった…ディスペクターが目覚めようとしてる」
    ググッピーはテスタロッサをベッドに寝かせようとするがテスタロッサはそれを拒む。
    「俺は良い…彼女を…」
    「テスタロッサ…正直に言うと今の君の行動、俺は感心しない。いくら恩人とは言え彼女もディスタスだ。残酷な事を言うが…君が想う人じゃない」
    「わかってる。だけど…見捨てられなかった。見捨てたくなかった。例え偽物でも、ここで切り捨ててしまったら俺は大切なモノを失ってしまう気がして」
    「それは君の強さだ、同時に弱さでもある。見てみろ、彼女を」
    ググッピーはベッドに寝かせたアリス-1の頭を傾けテスタロッサに見せる。そのどうしようもない証明を。割れた陶器のような側頭部から見えたのは

    空洞。

    本来脳髄があろう場所には何も無かった。
    そこにあるのは最初から何も入ってないと言われてもおかしく無い空洞だった。虚無、ただひたすらに虚無であった。
    「これがディスタスだ。急かすつまりはない…受け入れるんだ、テスタロッサ」

  • 11二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 16:22:57

    面白い…!

  • 12二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:08:01

    「アリス…僕は…」
    テスタロッサは眠るアリス-1の頬に触れる。
    ググッピーが言ったように現実を叩きつけるが如く冷たく固かった。

    翌日

    「起きろ!!おい!早く!」
    ググッピーに叩き起こされるテスタロッサ。彼の剣幕から異常事態なのは明らかだった。天幕を乱雑に破きながら外に飛び出る。どの道ここまで攻め込まれたら隠れ家を移さなければならない。
    戦闘体制を整えたテスタロッサの眼に映ったのは…巨大な球体だった。
    【龍魂珠】
    「なんだお前達は」
    龍魂珠は無機質な声を投げかける。そして1人で勝手に納得したように言葉を続ける。
    「あぁ…そうか、お前達か。ディスタスを破壊して回ってる連中か…邪魔くさい」
    「貴様かぁ!!この世界に混沌を撒き散らすのは!」
    傲慢な口調の龍魂珠に対してググッピーは激怒の感情と共に剣を向ける。
    「混沌?歪み混ざっているのはお前達の方だ。それを私は正しているんだが?何が不満だ?」
    「正しているだと!?ふざけるのも大概にしろ!かつての英傑達を融合させ世界の垣根を破りこの世界で破壊な限りを尽くす所業…!それが正していると言えるのか!?」
    「言える。何故ならばお前達の世界は醜いからだ。それ以上の理由はいらない」
    あまりにも一方的な言葉を並べる龍魂珠、ググッピーは今にでも飛び出しかねない形相を浮かべている。
    「落ち着け、ググッピー…」
    テスタロッサはググッピーの肩に手を乗せる。
    「落ち着いていられるか…!!これほどまでの侮辱に…!」
    「安心しろ…!俺もだ、だが1人で突っ込んで勝てる相手じゃない。やるなら俺たちで…だ」
    龍魂珠はふと思い出したように呟く。
    「お前…テスタロッサか?」

  • 13二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:13:57

    まさか龍魂珠自ら出てくるとは・・・。CP注意ってないけどテスアリで気ぶりたくなっちゃう!!話の展開にワクワクしすぎて震えが止まんねぇ!!スレ主、このss最高だよ!!

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 19:36:02

    >>13

    気振ってもええんやで

  • 15二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 20:43:55

    「俺を知ってるのか…?」
    「あぁ、お前の功績も全てな…かつてオラクルでありながらアウトレイジとなりゴッドと戦った…その後の結末は世界を救う代償として存在が消えたり別の世界に飛んだりと…だな?お前の存在は面白かった。ディスペクターの素材にしてやりたいと思うほどにな。今いるお前も私が知らないテスタロッサかも知れない…」
    テスタロッサが知らない事すら語り始めた龍魂珠。
    危険だ、彼の本能は危険信号を発していた。この存在はあまりにも巨大過ぎる…だがここで退く訳にはいかない。最も、退く選択肢はもうすでに無い。
    2人の周囲に3本の雷が響く。その後に現れたのは三体のディスペクター。
    【終獣縫合テクノローバル】
    【終刃混成ミケラトレス】
    【終剣連結アビスハリケーン】
    龍魂珠は不敵に笑う。
    「テスタロッサ、お前にとって最高の相手を用意してやった。せいぜい足掻いてみせろ。それが出来なければ…お前は死ぬだけだ」
    「…みんな」
    このディスペクター達の融合素材…それらはアウトレイジだった。どれも見覚えのある顔だった。しかし…
    ディスペクター達は各々獣のような雄叫びをあげる。
    理性も無い、ただ暴れ破壊な限りを尽くす力だけの生命。
    「ぐおおおおおおおお!!!」
    テクノローバルがいの一番に襲いかかる。
    「早い!?テスタロッサ!避けろ!!」
    ググッピーが叫ぶ、しかしテクノローバルの一撃がテスタロッサを掠める寸前だ。
    だが、その一撃は当たらなかった。
    先にテスタロッサの拳がめり込んだからだ。
    「俺を倒す気か…やってやろうじゃねぇか!!」
    「…は?」
    ググッピーはその事態に唖然とするしかなかった

  • 16二次元好きの匿名さん24/10/11(金) 21:47:00

    うーんテスタロッサ

  • 17二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 08:10:55

    「おいテスタロッサ!?良いのか!?」
    「こう言う喧嘩はアウトレイジじゃ日常茶飯事なんだよ、たとえどんな姿になろうともな!まずはコイツからだ!お前はどうしたい?」
    「ならば…そのアウトレイジの流儀に従おう」
    「お前の意思か?」
    「当然」
    「決まりだな!」
    テスタロッサのブレードがテクノローバルの右肩を切り付ける。テクノローバルは避ける事はしなかったが怯むこともなかった。例えどのようなクリーチャーでも痛みで怯むことはある、しかしディスペクターは痛覚が存在していないのか…その様な反応は微塵も感じられない。
    「ふん!」
    地面を這いながら駆けるググッピーの剣がテクノローバルの脚を切り裂く。切断とまではいかなかったが立つ事を封じる程度には傷を与えた。テクノローバルは片膝を着く。そこにテスタロッサが続く。
    「おらぁ!!」
    荒削りながらも隙のない、拳と武器を交えた剣戟は反撃の隙を与えない。テクノローバルを着実に肉薄にしていく。思う存分拳を打ち込んだテスタロッサは一歩下がる。その隙間を埋めるかの如くググッピーの一閃がテクノローバルに線を描く。
    「これで決めるぞ!」
    「あぁ!行こう!」
    ググッピーの剣、テスタロッサのブレードがテクノローバルの肉体に突き刺さり貫通する。

  • 18二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 18:37:35

    やったか?

  • 19二次元好きの匿名さん24/10/12(土) 20:22:47

    「まさか…!ディスペクターがこうも簡単に…!」
    龍魂珠は狼狽えた口調で声を震わせる。しかしググッピーも、そしてテスタロッサも共通の認識だった。
    あっけなさ過ぎる。
    何より三体もディスペクターがいてその内二体は2人の戦いを静観しているだけだった。
    次の瞬間、絶命したと思われたテクノローバルの腕が2人の頭を掴み地面に叩きつける。そして追い討ちと言わんばかりに2人を蹴り飛ばす。
    「…とこう言う反応が欲しかったか?間抜けめ」
    「どう言う事だ…!」
    「かつてよりクリーチャー同士の融合は試みられてきた。しかしそれらの全てが片方の要素に偏ったり束の間の現象でしかない、不完全なものだ。何より、二つあった命が一つの命に集約する…これが理解に苦しんだ。これは私が出した答えだ」
    龍魂珠は告げる
    「EXライフ、ディスペクターのみが持ち得る第二の生命。貴様ら凡百なクリーチャーでは勝利などあり得ん。今のEXライフはわざと取らせた。お前達が少しでも絶望するようにな…」
    「なんだと…!」
    「遊びは終わりだ。己の無力さを痛感しながら死んでいけ…」
    三体のディスペクターがテスタロッサを襲う。

  • 20二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 07:40:38

    「くっ!!」
    テスタロッサは攻撃を避けながら反撃の機会を伺う。しかし三体のディスペクターの攻撃はあまりにも苛烈で整っていた。
    まるで互いに示し合わせたかのようにテスタロッサを確実に追い詰めていく。
    「ガハッ…テスタロッサ…!!今行くぞ…!」
    別方向に蹴り飛ばされたググッピーは口内に溜まった血を吐き出すと痛む体を無理やり起こしながら剣を構える。
    「虫の息のお前に用はない。…そうだテスタロッサ、お前の最期をもう少し鮮やかにしてやろう」
    テスタロッサの足元に何かがぶつかる。
    隠れ家のベッドで横になってたはずのアリス-1だった。
    「アリス!?なんで!?」
    テスタロッサは彼女に覆い被さる。ディスペクターの攻撃から守る為自らの身体を盾とした。
    「ぐっ…!」
    「私が転送した…そのディスタスはお前が1番気にかけてる個体らしいな。まぁ芽生えた自我に絆された…と言った感じか?少しは楽しませてもらったからな。礼だ、彼女を胸に抱きながら逝け」
    龍魂珠は不敵に笑う。
    テスタロッサの背中にディスペクター達の攻撃が突き刺さる。だがどれも致命傷になり得ない、しかし着実にテスタロッサの命を奪うことに繋がっていく。
    (アイツ…!テスタロッサを嬲り殺す気か…!!)
    ググッピーの最悪な想像は的中していた。

  • 21二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 09:42:24

    読みやすくて好き

  • 22二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 10:01:55

    「テスタ…」
    「ごめん…アリス…僕は」
    脳裏によぎるのはかつての日々。
    「この世界に来て…壊されていく世界を見て僕は…何かやらなきゃって思ったんだ…いつかみんなにまた会えるんじゃないかって…」
    テスタロッサの血の雫がアリス-1に落ちる。
    「この世界で仲間にも出会えた…でもごめん…僕は何もできなかった…!だけど…最期に…!君の顔を見れて良かった…!」
    「テスタ…テスタ…」
    アリス-1はテスタロッサを抱きしめる。
    テスタロッサは静かに目を閉じる。
    ディスペクターの介錯の一撃が背中に迫る。
    「3秒以内に右に転がりなさい」
    「えっ?」
    咄嗟に転がるアリス-1とテスタロッサ。彼らがいた場所に一撃が下り地面は大きく揺れる。
    「10秒以内に私を抱き抱えて南北に向かって真っ直ぐ走って」
    「まってアリス」
    「良いから走る!」
    「はい!」
    2人の不思議な行動に龍魂珠は動揺する。
    「おいまて…どこかで見たことあるぞ…何がどうなってる…」
    龍魂珠は思考を巡らせる。しかし何をどう考えてそれを理解することは出来なかった
    「あり得ない…!」

    アリス-1の的確な指示を聞きながらディスペクター達の攻撃を避けながらテスタロッサはひたすら走る。
    「アリス…!僕のこと思い出したの…!?」
    「私の記憶とはだいぶ違うけどね…でも、その頼れる眼は間違いなく貴方がテスタって事を証明してる」
    「アリス…!所でいつまで走れば良いの?」
    「今あのディスペクターを倒す為のプログラムを作ってるから、それができるまで」
    「いつできる!?」
    「叫ばないでよ、空っぽの頭にはアンタの声凄い響くんだから」

  • 23二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 19:39:37

    ほし

  • 24二次元好きの匿名さん24/10/13(日) 21:01:03

    こんな所によき良SSが

  • 25二次元好きの匿名さん24/10/14(月) 08:56:31

    保守

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