【オリキャラ・ダイス・安価】フフフ、わたしは雷帝の遺産を私的利用する悪いヴァルキューレ生ですわ

  • 1時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 21:45:17

    そして今日が配属先の通知が来る日でしてよ
    さーてわたしは何処に配属されたのかしら?

    ~~~
    ↓こちらがナガレのヘイローとなります

  • 2時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 21:45:56
  • 3二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 21:54:38

    立て乙

  • 4二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 21:56:34

    建て乙

  • 5時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 22:01:07

    ───時は遡り、某日ヴァルキューレ警察学校某所にて

    この時期、ヴァルキューレ警察学校の内部は少々慌ただしい

    その理由は偏に人事である

    公的な法執行機関であるのでお世辞にも優秀とは言えない生徒を警備局や公安局には配属できないし

    ここは銃撃戦が絶えないキヴォトスであるので有能な生徒を生活安全局に入れて遊ばせておく余裕もない

    なのでヴァルキューレ警察学校にとって人事は重要なのである

    「じゃあ次は・・・」

    そう誰かが言って手に取った資料は時江ナガレのだ



    髪の色 dice1d11=6 (6)

    瞳の色 dice1d11=1 (1)

    1.黄 2.赤 3.緑 4.青 5.紫 6.橙 7.桃 8.白 9.黒 10.茶 11.灰


    髪の長さ dice1d100=99 (99) 1で肩につかないくらい100で足元


    胸 dice1d5=1 (1) 1.絶壁 2.貧 3.普通 4.デカい 5.別ゲーに行け

    腹 dice1d5=4 (4) 1.シュッ 2.細 3.中 4.もちっ 5.もっちもち

    尻 dice1d5=2 (2) 1.ぺたん 2.小 3.ふにっ 4.もちっ 5.ドーン

  • 6二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:07:11

    超ロングヘア―!胸がなくておなかムチムチということはロリっ娘?

  • 7時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 22:11:12

    時江ナガレ

    橙色の長髪に黄色の瞳、胸は無いしくびれも無い生徒

    ・・・容姿のことはさて置き、重要なのは優秀か否かである

    学力はもちろんのこと、戦闘力も試験で図っているのだ

    また、面接によって人柄も把握済みである


    戦闘力 dice1d100=26 (26)

    耐久力 dice1d100=43 (43)

    神秘 dice1d100=98 (98)

    慈悲 dice1d100=22 (22)

    身長 130+dice1d50=21 (21) cm

    倫理 dice1d100=43 (43)

    知力dice1d100=50 (50)

  • 8二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:13:01

    ??「ククク…」

  • 9二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:13:34

    うーん、景観として必要なものが足りてない感じ

  • 10二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:17:17

    >>8

    名誉美食研シリーズだから神秘バカ高いの他にもいるだろ!帰れよ!!

  • 11時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 22:20:40

    ※神秘は生徒にはわかりません

    ああ、うん・・・

    各成績を見た一同は言葉に詰まる

    弱い、そこまで硬くない、優しさが足りない

    警官にしていいのかコイツ?という感情が空間を凪いでいく

    知力こそまあまあだが別に優秀というほどではない

    「おい誰だコイツの面接を担当したの」

    備考欄に「何か底知れなさを感じた。大物になるかもしれない。」とか書かれているがそれ以前の問題だろう

    一応、自己推薦書によれば機械弄りと料理と逃亡が得意ということだが、それは警官にどれほど必要か甚だ疑問である

    「・・・えー、じゃあコイツの配属先だが」

    さて、彼女はどこに配属された?

    >>14

    ※今回のスレは安価多めな予定です

  • 12二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:22:22

    生活安全局

  • 13二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:22:25

    生活安全局

  • 14二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:22:47

    情報通信局

  • 15時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 22:34:29

    「生活安全局では?」

    「生活安全局だろ」

    この成績不振ぶりならそれもやむなし・・・といったところである者が声を上げた

    「情報通信局だ」

    そう言うとさらに理由も続けた

    「彼女、機械弄りが得意なんだろう?パソコンを使うのが得意な連中はある程度いるがパソコンを組み立てたり修理したりする奴が足りないんだ」

    それならどうぞどうぞと特に反対意見もなく可決されたのだった


    ───


    「わたしの配属先は~っと、情報通信局ですわね」

    正直腕っぷしには自信がなかったので何処に配属されるか分からなかったが、機械には詳しい方なのでとりあえずは大丈夫だろうと安堵する


    ちなみに、ハードに強い(技能値80)のは良いとしてソフトの方はどうなのか

    コンピューター技能の値 dice1d100=62 (62)

  • 16二次元好きの匿名さん24/10/18(金) 22:40:40

    情報通信局向きですね

  • 17時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 22:49:14

    「つ、疲れましたわ・・・」
    情報通信局に配属され、早数週間
    彼女は疲労が溜まっていた
    業務は問題ない、問題なのは環境である
    まず第一にセキュリティが酷い、酷すぎる
    素人目にもわかる脆弱性、性能が遅れているハード
    直そうにも予算は無く、気にするのは諦めた
    そして情報通信局以外のヴァルキューレ生からの相談の山である
    やれ数字が打てないだの、モニターがつかないだの・・・
    初歩的なことを何度も聞かれる身にもなってほしい
    一年生でしかもハードとソフトどちらにも対応できるのが災いしてそういった質問は大体彼女に回されるのであった

    「今度は何でして?」
    「マウスカーソルが上下左右に動くんです」
    なお、見てみればマウスカーソルを逆さまにして動かしていただけである
    「ふっっざけんなですわ!!・・・ハッ、お見苦しい所をお見せしましたわ。ごめんあそばせ。」

  • 18時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 23:19:28

    ナガレは激怒した。必ず、この漆黒過酷な労働環境から逃げねばならぬと決意した
    ナガレには慈悲というのがわからぬ
    ナガレは、甘くするよりズバッと言った方が人のためになると信じてきた
    けれども言い続けるのには、流石に疲れた
    本日定時、ナガレは何処かから質問が持ってこられるより前に帰宅した
    「それでは皆様、ごきげんよう」
    ナガレには、戦闘力はない
    だが、逃げることなら得意だ
    「あっ、逃がすな!」
    有能な一年生、もといしょうもない質問を担当させる都合のいい人柱を確保するため情報通信局は総出で追跡体制を整える
    「すみません!もう見失いました!」
    すぐに追いかけたものの、内勤の彼女らでは追えなかったようだ
    だが、情報通信局の本番はこのあとなのだ
    「何っ!?監視カメラは!?」
    「ダメです、何処にも映っていません!」
    これは予想済み、機械を直接扱うのが専門な彼女が校舎内のカメラの死角を把握しているのは想定内だ
    「な、ならGPSだ。こんなこともあろうかと付けておいたはずだろう!」
    「反応ありません!」
    「くっ、気付かれていたか・・・」
    これもダメか、だが情報通信局ならGPSに気付いても無理はあるまい
    「し、シロモはいるか!」
    そう、峯鯨シロモ。犯人を追うのに異常な執着心を燃やす彼女ならあるいは・・・
    「いません!勝手に出動したみたいです!」
    「何なんだよぉおもおおお、またかよぉおぉぉおおおお!」
    情報通信局長は、膝から崩れ落ちた
    ~~~
    ※峯鯨シロモ
    名誉美食研のオリキャラの一人。ヴァルキューレ警察学校情報通信局所属
    なお、彼女のスレはまだない

  • 19時江ナガレ(名誉美食研)24/10/18(金) 23:52:50

    二進も三進もいかなくなり、生活安全局の護人ハンタは人を探すのが上手いらしいという噂に情報通信局長は縋った

    「頼られるんは嬉しいんやけど、なして自分の部下も制御できへんモンが局長なんて言われとるんやろな?お断りですわ、場所だけ教えたるさかい自分でどないかせい」

    ハンタは 言葉の刃を 放った

    情報通信局長の心に 致命的なダメージ!


    同刻、人目のない森にて

    「とりあえずここまで来れば大丈夫ですわね」

    ナガレは息を整える

    剣よし、心躍るサーガには剣は必須である

    遺物よし、これが無くては冒険は始まらない

    「冒険にいざレッツゴーですわ!」


    初期所有遺物

    2+dice1d4=3 (3)

    ~~~

    ※護人ハンタ

    名誉美食研のオリキャラの一人。ヴァルキューレ警察学校生活安全局所属

    彼女のスレ→
    【🎲・安価・オリキャラ注意】シャーレ前派出所乙女の昼ご飯|あにまん掲示板このスレは下記のスレから派生したオリキャラスレだぞ!ゆっくり進めて行くから見て行けよ!https://bbs.animanch.com/board/2621089/bbs.animanch.com
  • 20時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 00:04:59

    遺物

    それは時間に取り残され、逆行し、世界から忘れられた異常物品である

    それの蒐集こそが彼女の趣味だ

    彼女曰く、遺物には六つ種類がある

    1.雷帝の遺産(雷帝の発明品)

    2.名も無き祭具(無名の司祭の技術)

    3.聖遺物(信仰によって異常性を獲得したもの)

    4.奇譚の文房具(何でもないものが異常性を獲得したもの)

    5.神への道標(旧ゲマトリア、デカグラマトン関連)

    6.漂流物(異次元から流れてきたもの)

    現在彼女が所有している遺物は全部で五つだ

    ~~~

    遺物file.00 月の懐中時計/雷帝の遺産

    銀色で組紐文様が特徴的な懐中時計。時間旅行の補助アイテムである。雷帝はこれ単体で時間旅行をしたかったが無理だったようだ。


    遺物file.01 方位時針/聖遺物

    シンプルなデザインの聖ペトロ十字。神の奇跡が込められた物の在処を示すと信じられた。他の遺物のありかを教えてくれる。肝心の的中率は7割である。


    残りの三つは安価です。名前だけや見た目だけでもかまいませんが、その場合はこちらで他の部分は設定させていただきます

    >>23 >>25 >>27

  • 21二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:08:53

    ksk

  • 22二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:11:01

    ksk

  • 23二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:13:28

    おしゃべり羊皮紙

  • 24二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:13:42

    小さなキズの着いた額縁

  • 25二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:16:24

    目玉のような装飾があるスプレー缶

  • 26二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 00:21:41

    赤く塗られた豆電球

  • 27時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 00:25:17

    ~~~
    中の人よりお知らせ
    言い忘れましたが、今後原則として安価募集のスレから20分経っても足りなかった場合、それまで出た安価先ではないものから選びます
    個人的に面白そうなものを選ぶこともあれば、ダイスで抽選することもあります

  • 28時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 00:43:00

    というわけで、ナガレが最初に持っている遺物は月の懐中時計と方位時針に加えて

    おしゃべり羊皮紙、目玉のような装飾があるスプレー缶と・・・

    dice1d2=2 (2)

    1.小さなキズの着いた額縁

    2.赤く塗られた豆電球

    ~~~

    遺物file.02 おしゃべり羊皮紙/奇譚の文房具

    人面のような瘡ができた皮膚で作られた羊皮紙。根拠は全く無いが、なんか励ましてくれる。


    遺物file.03 単色のアーティスト/漂流物

    目玉のような装飾があるスプレー缶。中をインクで満たすと壁に絵を描き始める。ただし使えるのは一色である。

  • 29時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 01:01:15

    遺物file.04 赤熱バブル/奇譚の文房具

    赤く塗られた豆電球。昔、お金のない誰かが豆電球で暖を取った。赤くしたら、なんだかほんのり暖かさが増した気がした。その豆電球は、今では本当に熱を帯びている。

    ~~~

    方位時針が宙に浮かび方向を指し示す

    三次元しか理解できない者には、十字架が異様に変形したように見えたことだろう

    ナガレは満足げに頷くと、月の懐中時計の蓋を開ける

    時針の乱れた動きに呼応するように空間が歪み、時間の奔流が捻じれだす


    忘却の遺物を過去に求めて

    ────蒐集、研究、活用


    dice1d100=24 (24) 年前、現代でのdice1d9=1 (1)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.

  • 30時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 01:11:02

    24年前、現・アビドスにて

    「ここは・・・アビドスね。丁度砂嵐が猛威を振るいだした時期ですわね」

    辺りは砂が舞い踊り、視界が悪く肌が痛い

    方位時針を頼りに、ナガレは遺物を探し出す

    探索判定/70(70以下で成功の意味)

    dice1d100=64 (64)


    見つかったものは?※上記の判定で失敗した場合ただの珍しいものとなります

    >>32

  • 31時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 01:12:30

    kskついでにお知らせ
    遺物は生物、非生物を問いません

  • 32二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:16:14

    虫歯星系模型

  • 33二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 01:16:23

    人差し指の模型(水で満たされた瓶に入っている)

    常に一定の場所・時間を指し示す

  • 34時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 01:44:00

    遺物file.05 虫歯星系模型/漂流物

    どこかの宇宙にある、とある星の模型。ふとした拍子に壊れてしまいそうだ。一度だけ、研ぎ澄まされた一撃を放つことが出来る。


    ※困ったら奇譚の文房具か漂流物になりがち

    ~~~

    「これは使い時が大事そうですわね」

    今にも砕けそうなそれを、ポケットの中に遺物をしまうと次の遺物探しを始める

    終わることのない砂嵐だけが、彼女を見送った


    dice1d2=1 (1)

    1.同じ時代のdice1d9=6 (6)

    2.dice1d100=95 (95) 年前、現代でのdice1d9=6 (6)

  • 35時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 01:52:09

    24年前、現・山海経にて

    伝統を重んじるこの学園だが、観光業は盛んなのでしれっと入る分には問題ない

    「さて、ここには何があるのかしら?」

    探索判定/70

    dice1d100=95 (95)


    見つかったものは?

    >>37

  • 36時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 02:22:02

    20分経ったので締め切りました

    ~~~

    山海経といえば料理である

    大きな炒飯が目の前にドンと置かれる

    お米の一粒一粒が卵でしっかりコーティングされ、口に含むとパラパラしているのがよく感じられる

    まるで砂金のような米が口の中で弾け、鶏肉の味がじゅわっと広がる

    そうした味の爆発と延焼を卵が優しく包み込む

    「うんめ~ですわ!」

    ・・・完全に目的を忘れている


    「さて、お腹も膨れましたし、再開といたしましょう」

    方位時針が道を指し示し、時間跳躍の準備を始める


    dice1d100=83 (83) 年前、現代でのdice1d9=2 (2)

    1.アビドス 2.ゲヘナ

    3.トリニティ 4.ミレニアム

    5.百鬼夜行 6.山海経

    7.レッドウィンター 8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=12 (12)


    見つかったものは?

    >>40

    ~~~

    今日は寝ます。この安価は私がこのスレを再開するまで

  • 37二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 02:29:56

    ksk

  • 38二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 02:50:55

    ksk

  • 39二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 02:51:18

    加速

  • 40二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 02:54:26

    水上の書/漂流物

  • 41二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 10:04:03

    装飾の見当たらない綺麗な指輪
    なんだか身につけていたくなる

  • 42二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 10:13:30

    千切れた鎖が付いた空箱

  • 43時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 12:12:20

    再開します
    ~~~
    83年前、現・ゲヘナ
    トリニティと並ぶマンモス校であり、とにかく治安の悪い地域だ
    それは昔も同じであり、今も耳をすませばどこかで爆発音が響いているのがわかる
    「うっわ危なかったですわ!?」
    道を歩いているだけで流れ弾が飛んでくるのだ、その治安の悪さがよく分かる
    「おいあれトリニティの生徒じゃねえか?」
    「変な十字架持ってるし多分そうだろ」
    訂正、単に目を付けられただけのようだ
    「に、逃げ一択ですわ~!」
    剣は持っているが戦えるとは言っていない
    そもそも下手に過去に干渉して歴史が乱れたら面倒なのでその時代の"人々"との戦闘は可能な限り避けたいのである
    ナガレは優雅さのゆの字もないフォームで土地勘のない道を走り出す
    それが誘導されているのだとも知らずに
    「へっへっへ、この先は一本道でしかも行き止まり・・・あ?」
    勝利が約束されて、意気揚々と角を曲がった不良が目にしたのは"誰も居ない"よく知る一本道であった
    さっき曲がったばかりの彼女を見失うはずがない、しかし周囲の建物に入ったような痕跡もなく、文字通り消え去ったとしか言いようがなかった
    ~~~
    「なんとか振り切れましたわね・・・」
    結局鬼ごっこで怖いのは純粋な身体能力で追ってくる人だ
    そんなことを改めて実感しつつ、遺物探しに戻る
    方位時針を頼りに周囲を見ていると、近くの水たまりから巻物が浮かび上がり、茶柱のように立つのが見えた

  • 44時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 12:51:27

    遺物file.06 水上の書/漂流物

    水の上を歩いたり走ったりする方法が書かれた古い巻物。百鬼夜行に伝わる古い文字と思われるもので書かれており、現代人には読みにくい。なお、中の文字が読めなくとも持っているだけで水の上を歩けるようだ。

    ~~~

    巻物を手に取り、ふと足元を見ると自身が水の上に立っているのがわかる

    「う~ん、読めませんわね」

    内容を解読することは諦め、移動の準備をする

    いつまた因縁をつけられるかわかったものじゃない、とっとと離れよう


    次の移動先

    dice1d100=38 (38) 年前、現代でのdice1d9=8 (8)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=17 (17)


    見つかったものは?

    >>47

  • 45二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 12:58:11

    ksk

  • 46二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 13:10:39

    銅の王冠

  • 47時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 13:12:22

    20分経ってしまったので締め切りますわ

    今回は>>33が見つかったことにしますわ

  • 48時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 13:26:17

    「ど、ど、何処ですのー!?」

    その荒廃した土地はキヴォトスとしてはあまりにも異質であった

    少なくともナガレが学んできた歴史にこのような場所はない

    確かにアビドスも荒廃したといえばそうだろうが、ナガレの記憶が正しければまだここまで荒むほどの影響はでていなかったはずだし、第一周囲は砂漠で浸食されているわけではない

    ただ暗く、建物は崩れ、スラム街と呼ぶのもおこがましいほどに陰で覆われている

    「ケホッケホッ、なんですのこの空気は・・・」

    空気は重苦しく、肺が強い拒絶反応をおこす

    よく見ると、小さな粒子が飛んでいるように思え、ナガレはポケットからマスクを取り出した

    方位時針を頼りに道なき道を歩く

    たまに見かける人影はガスマスクをつけており、友好的とは思えないオーラを纏っている


    隠密判定/50

    dice1d100=92 (92)

  • 49時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 13:43:32

    音もなく背中に銃口が突きつけられる
    思わずナガレは両手を上がて抵抗の意思はないように振舞う
    (やっべ~ですわ。ここの人たち下手すると人殺しも厭いそうにありませんわね)
    さて、この後どうなるのか
    1.突如何処からともなく正義のヒーローが駆け付け、助けてくれる
    2.ナガレの"はいぱーうるとらこうせいのうのずのう"は名案を閃く
    3.そんなものはない。現実は非情である
    (当然ッ、断然ッ、2番でしてよ!この私に追いついて、あまつさえ狩ることができると思わないことね!)
    戦闘が苦手なナガレだが、たった一つだけ戦闘に有用な特技があった
    眼をかっぴらき、力を集中させる
    「ビーム、からの逃亡!ヒットアンドアウェイでしてよ」
    ナガレは振り返りざまに眼球から光線を放つ
    こんな場所でビーム兵器と相対する機会などあるはずもなく、ガスマスクの少女らは混乱しつつ咄嗟に後退する
    その隙をついてナガレは脱兎のごとく駆けだしたのだった
    ~~~
    「あいたっ」
    暫く走ってそろそろ撒いたかという頃、何かに躓き派手に転ぶ
    転んだ元凶は水がいっぱいに入った瓶であった

  • 50時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 14:12:03

    遺物file.07 神差し指/神への道標
    水で満たされた瓶の中にある人差し指の模型。常に一定の場所、時間を指している。いつかの誰かはこれを頼りに研究していたのだろう。
    ~~~
    それは瓶の中の水を漂う指の模型だった
    手に取った時、それが人差し指だと奇妙な実感を得る
    そこに流れる"人工的な神聖さ"からそれが神への道標だとナガレは結論付けた
    また、同時に方位時針が呼応するかのようにして人差し指と同じ方向を指し示す
    その人差し指は、きっと何かを指しているのだろう
    それが何かはナガレにはわからない
    ならば行くしかあるまいだろう、それが冒険なのだ
    月の懐中時計を開き、時間を跳躍する
    その姿は、いつも以上にワクワクに満ちていた

  • 51時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 14:41:43

    ?????

    時空を超え、指し示された場所に辿り着く

    そこは、昏い洞窟であった

    そこは、寒く冷える活火山であった

    そこは、名も無き大いなる樹の御前であった

    樹皮は鉄紺に染まり、隙間から藤紫色の光が漏れている

    幾重にも枝分かれし、その花は深緋色の花弁を九つ持っていた

    風は吹いていないのに枝は揺れており、花吹雪が舞っている

    咲いては枯れ、蕾をつけて再び花を咲かせるのを異常な速度で繰り返しており

    その姿は時間など些事であると笑っているかのようにすら思える

    物言わぬ樹でありながらその重圧は凄まじく、立っていることすら恐れ多く感じてしまう

    ─ひれ伏せ、畏れ、崇めよ

    そんな偉大なる声が頭の中に響いたような錯覚を覚える

    本能が膝を付いて服従しなくてはならぬと大きく叫ぶ


    神秘判定/98

    dice1d100=61 (61)

  • 52時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 14:50:19

    確かにそれは偉大な存在なのだろう

    「でも・・・お断りよ!」

    そんなこと、彼女の知ったことじゃない

    額には脂汗が浮き出て、足はガクガクと震えが止まらない

    今にも畏怖で心が潰れそうだ

    それでもこの冒険を止める理由にはならない

    生まれたての子鹿のような足に鞭を打って周囲の探索を始める

    幸いにも、その樹はプレッシャー以上のことはしてこないようだった


    見つかったものは?

    >>54

  • 53二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 14:52:02

    鉄紺色の枝

  • 54二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 15:08:18

    血に塗れた葉

  • 55時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 15:46:26

    一陣の風が吹きすさび、積もっていた花弁や落ち葉が空を舞う
    「うっわ~ですわ!」
    顔でそれらを受け止めてしまい、思わず尻もちをつく
    顔を横に振って付いた落ち葉を振り払い、瞼を開ける
    するとひらひらと一枚の葉が落ちてきた
    それには血痕があった、青い血痕だ
    いつかの誰かがここで血を流して息絶えたのだろうか
    ともあれこんな所にあまり長居はしたくない
    その枯葉を収納すると彼女は元居た時間へと帰っていった
    ~~~
    遺物file.08 至高の染みた葉/聖遺物
    高貴な血で染まった大いなる存在の葉。急速な成長と老いを繰り返すその樹の葉は、人の血を吸って傷を癒すだろう。

  • 56時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 17:17:02

    「たっだいまですわ~」
    いくつかの成果を持って自宅への帰還を果たす
    特に最後のは大変スリルがあった
    何せあの存在は、きっと神といっても過言ではない領域に至っているのだ
    手元にある人差し指の模型は今もなお静かにあの場所を指し示しており、さっきまでの尊大なプレッシャーなど知らないかのように変わらぬ振舞いを見せていた
    ~~~
    本日の成果
    虫歯星系模型、水上の書、神差し指、至高の染みた葉

  • 57時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 17:50:43

    某日、ヴァルキューレ警察学校情報通信局
    ひたすらタイピングの音が鳴り響き、周囲にはエナジードリンクやコーヒーといった飲料の缶が転がっていた
    理由は単純、生徒会長の失踪に伴い犯罪件数やら事故件数やらがアホほど急上昇したからである
    業務、業務、終わってもまた業務
    業務業務業務業務業務業務業務・・・
    「やってられないですわ~!!!」
    お仕事が辛い、そんなときはどうすべきか
    そう、大脱走である
    手元の仕事を全部終わらせ、余計な業務がやってくるより前に速やかに下校する
    「それでは私は帰らせていただきますわ~!」
    「あっ局長が倒れた!」
    今日も情報通信局長の胃はボロボロである

  • 58時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 18:36:58

    ナガレが欲しているのは心躍るサーガであって断じて社畜生活ではない

    それが無いなら自分がそのサーガを紡ぐしかないだろう

    方位時針が行くべき先を示し、月の懐中時計が時間旅行を手助けしてくれる

    まともに使えはしない剣を携え、ナガレは時間を跳躍した


    dice1d100=11 (11) 年前、現代でのdice1d9=2 (2)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=13 (13)


    見つかったものは?

    >>60

  • 59二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:39:24

    折りたたみ式ベッド

  • 60二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 18:40:14

    錆びた鍵

  • 61時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 20:37:04

    11年前、現・ゲヘナ
    「どっひゃ~ですわ~!!!」
    何の前触れもなく始まった爆発からナガレは逃げ始める
    流石ゲヘナ、治安の悪さが青天井である
    息切れしながらどこかの廃屋に辿り着く
    周囲の様子からして空き家だろう、なんでもいいから椅子に座らせてくれとその中に入る
    中は埃が積もっており、もう随分と使われていないことがよくわかった
    ガチャリ・・・という音とともに、扉が閉まる
    「う~ん、椅子・・・椅子・・・」
    残念ながら寂れた空き家にまともな椅子があるはずもなく、そもそも埃が舞う場所で休息などとれるわけもなく、諦めて外にでようとする
    「うん、うん?あらら?」
    しかしどういうわけか、押せども引けども扉は開かない
    何故か玄関は内側にも鍵穴があり、しかも鍵が掛かっているのだと気付く
    剣を突き立てても傷一つつかず、ナガレは途方にくれた

  • 62時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 21:04:48

    窓一つない家の中、赤熱バブルの仄かな明かりで脱出の糸口を探る
    埃だらけの空間から何かヒントは無いかと必死に探す
    しかしどれだけ歩いても見つかるのは埃ばかりだ
    床を探し続けて流石に腰が休憩を要求し、一度体を起こして少しばかり伸びをする
    するとふと、明かりをつけるためのスイッチ紐が目に入った
    いや、正確にはそれに吊るされた何かだ
    鍵だ
    錆付いた、鍵が吊るされていた
    藁にも縋る思いでその鍵を取る
    長さは12cmから13cm程度、奇妙なアラベスク模様に表面が覆われたそれから、確かな力を感じた
    玄関の鍵穴に差し込もうとすると、"鍵穴と形が一致していないのに"中に入り、鍵が開く
    硝煙の匂いが漂うゲヘナだというのに、肌に触れる空気が妙に澄んでいるような気がした
    ~~~
    遺物file.08 錆の鍵/漂流物
    長さは12cmから13cm程度、奇妙なアラベスク模様に表面が覆われた鍵。どんな鍵も開くことができる。長いこと手入れがなされていないようで、力をかなり失っているように見える。

  • 63時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 21:07:20

    「酷い目に遭いましたわね」

    ナガレは体を軽く解しながら、次の時間跳躍の準備を進める


    dice1d100=9 (9) 年前、現代でのdice1d9=1 (1)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.

  • 64時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 21:25:23

    忘れてた判定とか諸々

    探索判定/70

    dice1d100=20 (20)


    見つかったものは?

    >>66

  • 65二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 21:30:44

    星の砂が詰められた水筒

  • 66二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 21:37:46

    不思議なパズル

  • 67時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 23:04:30

    9年前、現・アビドス
    「あ゛っつ゛い゛て゛す゛わ゛~。」
    この時期のアビドスになると砂漠化がかなり進行しており、セイント・ネフティスの事業失敗の影響もあってアビドスの経済は地の底へと順調に転げ落ちている頃だ
    哀れアビドス、しかしただのヴァルキューレ生に出来ることなどあるはずもなし
    真夏の日照りに体内の水を奪われながら方位時針を頼りに歩き回る
    そうしてしばらく歩き続けると大きな枯れ木の洞の中に何かが落ちているのがわかる
    何やら透明な包装がされており、中身はすぐにわかった、パズルだ
    だが不思議なことに縁は直線ではなく、パズル独特の凹凸があるほか
    全てが同じ形状であるように思える
    似ているのではない、少なくとも全て上と左が凸で右と下が凹であるのは一致している
    さらに異質なのは上部と思しき場所に写真でも入りそうな枠があることである
    その枠はインスタントカメラの中でも小さいもののサイズ感であり、その場で撮った写真を入れることを想定しているのだろうとわかる
    「これは一度持ち帰って調べましょうか」
    一見して使い道がいまいちわからないあたり雷帝の遺産だろう
    とりあえずインスタントカメラを購入するまでは詳しくはわからない
    ・・・まあ、この時代のアビドスにインスタントカメラを売っている場所があるとは思えないが
    ~~~
    遺物file.09 パズル(仮名)/雷帝の遺産
    効果不明

  • 68時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 23:27:24

    一度現代に戻り、インスタントカメラを購入する
    推定雷帝の遺産故、取り扱いは慎重にしなくてはならない
    「被写体は・・・これでいいかしら?」
    自宅にあったクッキーを手に取り、それを写真に収める
    印刷された写真をパズルについていた枠に入れるが、特に変化は見られない
    どうしたものかとひとしきり悩んだ後、異様なほど似ているピースが気になってきた
    他のパズルは似ているとはいえ縁のものはすぐにわかるし、凸凹の位置も違う
    だがこれはそれすらない、それに何かしら意味があるのではないかとナガレは考えた
    パズルの一つを手に取り、そして隣と入れ替えてみる
    まるで、それが正しい位置であるかのようにぴったり嵌まり、写真のクッキーにも変化が現れた
    丁度ピースを取り換えたあたりが同様に入れ替わっているのだ
    同時に、空間が捻じれるのを感じる
    そう、被写体のクッキー自体までもが同様に形が変わっていたのである
    「こ、これは・・・」
    あまりにも使い手を選ぶ代物だ
    空間そのものを歪めるには相応のエネルギーが必要である
    幸いにも今回はナガレの神秘がそれに適していたから大したことにはならなかったものの、そうでなければその必要となったエネルギーをどこから調達してきたかわかったものではない
    もっとも、必要なエネルギーがあったとしてもそれはそれで危険なのだが
    ~~~
    遺物file.09 空間パズル「ニトクリス」/雷帝の遺産
    パズルのピースの位置を変えることで被写体の対応する場所を同様に入れ替える装置。おそろしく燃費が悪い

  • 69時江ナガレ(名誉美食研)24/10/19(土) 23:39:59

    一度現代に帰ったついでに大量に消費した水を補給し、また時間跳躍の準備をする

    方位時針の示す先へ向けて月の懐中時計で過去へと遡る

    dice1d100=93 (93) 年前、現代でのdice1d9=1 (1)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=19 (19)


    見つかったものは?

    >>71

  • 70二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:48:38

    異常なまでに綺麗な壺

  • 71二次元好きの匿名さん24/10/19(土) 23:51:19

    消えぬ炎のランプ/聖遺物

  • 72時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 00:08:26

    (なんかアビドス率高いな・・・)
    93年前、現・アビドス
    この時代のアビドスはまだ砂嵐が発生する前であり、自治区内は人で賑わっている
    これほど栄華を極めたアビドスも、現代では廃れていると思うと栄枯盛衰が真理をついているのだとよく分かる
    特に今日は丁度アビドス砂祭りの日であるようで、一層の熱気が周囲を支配していた
    屋台で買ったきゅうりの一本漬けに舌鼓を打ちつつ、屋台を巡る
    方位時針の反応からして、この辺りにありそうなのだ
    「おや、お嬢さん。ちょっと寄っていきなさい」
    すると、ローブを羽織った犬の獣人の老婆に声を掛けられる
    「ここはどんな屋台ですの?」
    「なに、ちょっとした占い屋さ」
    ナガレの質問に犬歯を見せながら笑って答えると、その老婆は中へと入っていく
    それに続いてナガレも中へと入っていった

  • 73時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 00:54:23

    テントの中は占い屋特有の雰囲気があり、壁にはアビドスの伝統的な意匠がいくつもなされている
    老婆に促されるまま椅子に腰かけ、老婆も対面に座る
    「ほれ、お前さんが探しているのはこれじゃろう」
    そこに出されたのは一つのモスクランプだ
    その炎の中には都市が映っている
    時空を超えて紡がれてきた人々の営みが、家々が、摩天楼が、幾重にも交差する道路が見えた
    寺院があり、ピラミッドがあり、神殿があり、教会があり、神社があった
    風に吹かれる木々が、泡立つほど波打つ海岸が、慈雨が降り注ぐ棚田が、聳え立つ山が雄弁に時間を語った
    そして同時にこれは危険だと本能的に察知する
    これは新たなる神話を生むものだ
    これは人々を巡礼者へと変えるものだ
    これは、破滅的なまでの理想郷への入り口だ
    「まあ、見ての通りじゃ。儂なりに封印は施しているがね。」
    ケラケラとなんてことのないように老婆は笑う
    「見ての通り儂はもう老い先短い。何も知らない誰かの手に渡るより、お前さんのように多少扱いなれている者に渡した方が儂も安心できる。」
    「わたしがこれに魅入られたり広めたりするかもしれないわよ?」
    そんなナガレの疑問を、老婆は笑って一蹴した
    「カッカッカ、儂は占い師じゃぞ?お前さんがそうじゃないことくらいわかっておるわい」

  • 74時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 01:36:02

    そう言って老婆は封印の手段を説明しだす
    1.アビドスのオアシスの水を特殊な文様が刻まれた透明な水瓶に汲み、丸一日太陽の光で照らす。
    2.その水にランプを沈め、10分おきに呪文を唱える。これを一時間繰り返す。
    3.ランプを水瓶から取り出した後、ランプの周りを時計回りに一周して側面の一つにその水をかける。そうしたら再びランプの周りを時計回りに一周し、先ほどみずをかけた面の左隣の面に再び水をかける。これを全ての面に水をかけるまで繰り返す。この時水は全て使い切らねばならず、少しでも余ったなら上記の通りランプに水をかけるのを、水瓶が空になるまで繰り返す。
    4.空になった水瓶にランプを入れ、再び丸一日太陽の光で照らす
    5.1~4を30日おきに行う。これらの行程は全てアビドスで行われなければならない。
    それは随分と重大な責任がのしかかる代物だ
    しかし他の人に頼めることでもない
    封印を施してあるとはいえ、効力が完全に消えているわけではないのだ
    他に適性を持つ人物がいるかもわからない
    「ええ、わかりましたわ。それはわたしが引き取らせていただくわ」
    「ホッホッホ、儂も師匠から渡されたときはお前さんみたいな目じゃったのう」
    聖火のごとく、引き継がれてきた一つのランプ
    消えぬ炎が魅せる天上の都市への門は、今日も閉じられている
    ~~~
    遺物file.10 消えぬ炎のランプ/聖遺物
    天上の都市へと人々を導くモスクランプ。その炎が魅せる理想郷と違い、門の番人はいつか終わりを迎え、また新たな者が番人へと成っていく

  • 75二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 01:44:22

    >>74

    積み重ねられた責任の重さを感じる説明文だ……

  • 76時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 02:15:53

    ランプと水瓶を老婆から受け取ると外へ出る
    随分時間が経っていたようで、日が沈んでいる
    星の明かりと共に夜の冷たい風が肌を撫でていく
    「のう、アビドスはまだ続いているか。」
    テントから離れようとすると老婆が声をかける
    老婆占いで知っていたのだろう
    将来アビドスに大きな砂嵐が訪れることを
    アビドスが衰退の一途を辿ることを
    たしかに、まだ完全に滅んだわけではない
    情報通信局として、アビドス高等学校にまだ五人の生徒が在籍しているのをナガレは辛うじて知っていた
    だとしてもほぼ滅んだも同然であるだろう
    「そうですわね・・・」
    そしてふと、ある噂を思い出した
    シャーレの先生とやらが、アビドスに向かったという噂話だ
    「ええ、きっとまだ、終わってはいませんわ。」
    五人のうち二人は今年入学した一年生だ
    まだアビドスを見捨てない者がいるのなら、たとえ細くともその"流れ"は絶えていない
    「確かに、この時代のアビドスの繁栄は見る影もありません。それでも、希望を託して繋いでいっている人たちはいますもの。」
    忘れられたわけじゃない、アビドスの名を、歴史を、今を、未来を語る人がいるから
    「そうか。」
    老婆は一言、されど確かな安堵を見せた
    「ええ、それではごきげんよう。占い師様。」
    「ああ、どうか繋いでおくれ。時の旅人よ。」

  • 77時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 02:50:11

    老婆と別れ、ナガレは現代に戻る
    こんなとんでもない代物を渡されてはさあ次とはすぐならない
    ここに確かな楽園への門があり、そしてどんな錠前も開ける鍵がある
    開け放てば人々は理想郷に辿り着き、楽園の真実を観測するだろう
    でも、それはこの世界を捨ててまですることじゃない
    ナガレは信じている、この世界はきっと佳くなれる
    この世界にはたとえ幽かであっても善があり
    人々はこの世界で自らをより佳くできるのだと
    この世界にはまだ夢も希望も残っている
    今なおアビドスを信じ、守ろうとしている者がいるように
    だから、このランプは使う必要が無い
    楽園を信じるものがいれば、この世界は楽園足りえるのだから
    ~~~
    本日の成果
    錆の鍵、空間パズル「ニトクリス」、消えぬ炎のランプ

  • 78時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 03:42:28

    カイザーコーポレーションの幹部であり、カイザーPMCの代表取締役が失脚していくらか日が過ぎた頃
    噂のシャーレの先生は現在ミレニアムの方にいるようで、
    初めての封印の儀式は成功し、ランプは相変わらずナガレのポケットの中で明るく輝かしい都市を映している
    そして同じくらい変わらずヴァルキューレ警察学校情報通信局はブラックである
    一時期の混乱はある程度治まったとは言え、まだまだ業務は山積みなのだ
    「局長、こちらの資料なのですが・・・」
    「ああ、うん、そこに置いてといてくれ。」
    局長の顔には酷い隈ができており、四月の頃と比べると随分痩せたように見える
    そばには山積みのエナジードリンクの他、大量の胃薬の瓶が転がっている
    それでも淡々と、タイピングの音は一定で
    その速度はこの中の誰よりも速く、ミスもない
    その瞳から生気は感じ取れず、機械のように粛々と仕事を熟している
    もう長いこと散髪に行っていないのか髪の毛はぼさぼさに伸びており
    窓から射す光が逆光となっているのも相まってなんだか濃い影を纏っているようにすら思えた
    「君、確か先週は休日を返上していたよね。今週は休むんだよ」
    局長は休日返上どころか睡眠もまともにとっていないのでは?
    その言葉を聞いた全員が同じことを思ったが
    それは先週局長が「休もうとしても休めないんだ、仕事をしていないと落ち着かない」と答えたので最早なにも言えなかった
    彼女らにできることは少しでも局長の負担を減らすことのみである

  • 79時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 04:29:17

    外伝:局長の灰色の日々
    目が覚める、見慣れた情報通信局の部屋だ
    時計を見れば、自分の最後の記憶からおよそ40分経っていることがわかる
    いつも通り局長席で眠っていたようで、一度立ち上がって体を解す
    バキバキと体が悲鳴をあげるが、このキヴォトスの治安と比べれば些末なことだろう
    まだ日が昇るより前からパソコンと向き直り、業務を再開する
    ヴァルキューレ警察学校のセキュリティは一言で言うならゴミであり、今日も今日とて脆弱性を一個一個潰してまわる
    当然、この作業は純然たるボランティアであり、賃金なんてものは発生しない
    しかしキヴォトスの平和が少しでも保たれることが最大の報酬であり、そのためならこのくらいのただ働きはなんてことない
    エナジードリンクを飲み干し、向精神薬を飲む
    部下の皆が登校してくると本格的に業務が始まる
    局長の権限が必要な書類に押印し、恒例となりつつある上への業務改善案の提言書を作成する
    本日も活きのいい一年生が勝手にどこかへ出動するし、大変初歩的な質問の数々に発狂する部下の声がハーモニーを奏でている
    夕方になり、部下たちが帰ったのを確認すると、事務能率を向上させるためのシステムの構築と改善を図る
    言うまでもなく、無賃金である
    それでも、少しでも部下の労働環境が改善できるならそれでもいい
    今日も局長の業務は終わらない─────
    ~~~
    なんだか局長に愛着が芽生えてきたので局長の名前を募集します
    五つを目安にします
    出た案からダイスでランダムに決める予定
    募集期限は私がスレを再開するまでです

  • 80二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 04:49:18

    境(サカイ) ユン

  • 81二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 05:17:10

    笹巳リウカ

  • 82二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 09:13:32

    荊棘 リシア

  • 83二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 10:08:22

    近藤 イオ

  • 84二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 11:23:30

    観納 シンク

  • 85時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 14:42:03

    ご応募ありがとうございました

    胃薬がお友達のワーカホリック局長のお名前は

    dice1d5=1 (1)

    1.境(サカイ) ユン

    2.笹巳リウカ

    3.荊棘 リシア

    4.近藤 イオ

    5.観納 シンク

    みなさんはくれぐれも働きすぎには気を付けてください

  • 86時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 15:41:34

    休日、自室

    逃げ帰っていた頃以上にデスマーチが続く一方で、ユン局長のスケジューリングによってその局長本人を除く全生徒はなんだかんだと上手いこと休みは取れている

    もう一度言おう、局長以外はである

    かといって休日を返上しようにも局長に追い出されるので大人しく休んだほうが局長の負担も減るので登校はできない

    ならどうするか?そう、遺物探しの冒険である

    直接局長の仕事を代わることはできなくとも、局長の負担を減らす遺物はあるかもしれない

    思い立ったが吉日、ナガレは時間跳躍の準備をする


    dice1d100=59 (59) 年前、現代でのdice1d9=7 (7)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=70 (70)


    見つかったものは?

    >>88

  • 87二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 15:46:13

    古びたグランドピアノ

  • 88二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 15:46:34

    溶けない氷

  • 89二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 16:13:39

    >>88

    消えない炎の次は溶けない氷か……

  • 90時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 16:51:18

    59年前、現・レッドウィンター
    キヴォトス最大とも言われる広大な領土と万年雪の学校、レッドウィンター連邦学園
    キヴォトスの北端にあって物理的に遠いことに加え
    トップの交代が
    とにかく寒い、ひたすら寒い
    赤熱バブルで暖を取りながら雪原を歩く
    そして針葉樹林を抜け、今度は山を登っていく
    「さっむいですわ・・・」
    赤熱バブルがあるとはいえ、冷えるものは冷える
    段々と雲が空を覆い、純白の氷片を落としていく
    幸運なことに洞窟があり、ナガレはそこへ避難する
    内部は透明な結晶が輝いており、天井からはいくつもの氷柱が伸びている
    やはりというべきか、洞窟内は極寒である
    しかしただの極寒ではない
    静止しているとでも言うべきか、空気が動いていないような、そんな寒さなのだ
    足が妙に重く、体を進めるのにまるで水の中を歩くような、不定形の何かにぶつかってるような感覚がするのである

  • 91時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 16:55:06

    >>90

    脱字訂正、四行目

    トップの交代が激しいため遅々として交渉が進まず、連邦生徒会からの影響が薄い学校だ

  • 92時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 18:16:24

    洞窟の中なのにやけに静かで、足音すら響かない
    粘つくような空気を押しのけ、地面に掴まれているような足を必死に動かしてく
    方位時針は一本道であるこの洞窟の先を指しており、この奥に遺物があるはずだと自分を励まし進んでいく
    長い、長い一本の穴は終わりを迎え、一つのホールに辿り着く
    そこで待ち構えていたのは巨大で奇妙な生物だった
    顔は狂した大熊のようであり、その体毛は針金のように太く硬質である
    合計八本の脚を持ち、悪魔のように鋭い鉤爪が四つずつ生えている
    しかしそんなことよりもはるかに奇妙なのは全く動いていないことである
    今にも襲い掛かってきそうな姿勢でありながら、剥製のごとく静止している
    まるでそう、時間でも止まったような・・・
    そう思い、はたと気付く
    "ここは時間が止まっている"
    あの奇妙な極寒の正体は"時間が凍っていた"のだ
    このホールにはいくつもの氷片が散乱しており、それらが時空をも凍てつかせる冷気を放っているのだ
    この恐ろしき怪物を封じるために

  • 93時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 19:07:53

    赤熱バブルが煌々と光を灯している
    時間さえ温める熱を放ちながら、変わることなく輝いている
    きっとこれが無ければここまで辿り着けなかったという強い確信を持つ
    ナガレは近くにあった小さな氷片を一つ手に取った
    その冷たさからして流石にこれ一つでこの封印が解けることはないだろう
    それだけ回収すると元来た道を戻っていく
    サーガには憧れているが、ナガレは自分がさほど強くないことも分かっている
    英雄は引き際を間違えないのだ
    ~~~
    遺物file.04 赤熱バブル/奇譚の文房具
    赤く塗られた豆電球。昔、お金のない誰かが豆電球で暖を取った。赤くしたら、なんだかほんのり暖かさが増した気がした。その豆電球は、今では本当に熱を帯びており、時空すら温める。

    遺物file.11 時空氷/聖遺物
    永遠に融けることのない氷。時空を凍らせる冷気を放っており、レッドウィンターのある洞窟で恐ろしき生物を封印するのに用いられている。

  • 94時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 21:29:13

    洞窟を出て慣れ親しんだ冷気が身を包む

    ここならもう時間跳躍しても問題はないだろう

    ナガレは方位時針を取り出し、月の懐中時計を開く


    dice1d100=27 (27) 年前、現代でのdice1d9=9 (9)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=14 (14)


    見つかったものは?

    >>96

  • 95二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 21:34:09

    タロットカード

  • 96二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 21:34:55

    綺麗な箱

  • 97時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 22:07:29

    せっかくなので>>42とセットにしてしまいます

    ~~~

    27年前、現・D.U.

    特定の学校ではなく連邦生徒会が直接管理している地域、D.U.

    サンクトゥムタワーを中心に発展しており、ヴァルキューレ警察学校が主体となって治安維持を行っている場所でもある

    他の自治区ではその学校の自治権によって活動が制限されているので毎年結構な割合でここへの異動願いが出されるらしいという噂をナガレは耳に挟んだことがあった

    なにはともあれ、今は遺物探しである

    現在地は森の中

    ここで熊さんに出会った挙句貝のイヤリングを拾われることは無いだろうが、注意することに越したことはない

    この世界には良くも悪くも不思議なもので溢れているのだから

    方位時針に従い、獣道を進んでいく

    すると草木の隙間から石段が現れる

    方位時針はそちらを指しており、やや上りづらい階段を歩く

    もう何段上ったのかもわからなくなり、足が過労を訴えてしばし

    苔むした古い祠に辿り着いた

  • 98時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 22:18:06

    その祠は、本当に古びていた
    屋根や壁は朽ちており、ここに建てられてから随分経っているのがよくわかる
    扉は無残にも破壊され、中にある綺麗な箱が見えていた
    機能不全の扉を退かして箱を手に取る
    黒を基調としており、金の装飾が施された上品な豪華さのある箱だ
    千切れた鎖がついており、外された蓋が雑に置かれている
    朽ち果てた祠とは違い、箱にも鎖にも経年劣化のようなものは見られない
    そしてその箱の内側にはなにやら文様が刻まれていた
    ナガレはどこかデジャヴを感じた
    これは"何かを封印する"箱だ
    封印について多少なりとも知識があったナガレは気付いた、気付いてしまった
    この箱には何かが封印されていたが、それを誰かがこじ開けたのだと
    何はともあれ、箱は回収する
    ナガレにとって、歴史を変えるのは一つの禁忌だ
    これの封印が説かれるのを阻止しようとは思わない
    でもまあ、封印から解放された何かと出会ったら
    その時は退治するなり逃げるなりするだろう

  • 99時江ナガレ(名誉美食研)24/10/20(日) 23:10:34

    遺物file.12 封印の箱/聖遺物

    何かを封印していた空箱。黒を基調としていて金の装飾が施されている。その中身は現在行方不明である。

    ~~~

    「それじゃあ次の遺物を探しましょうか。」

    方位時針を頼りに月の懐中時計で時間を跳躍する


    dice1d100=66 (66) 年前、現代でのdice1d9=5 (5)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=10 (10)


    見つかったものは?

    >>101

  • 100二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:11:54

    サングラス

  • 101二次元好きの匿名さん24/10/20(日) 23:12:27

    開いてている開かない箱

  • 102時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 01:24:27

    66年前、現・百鬼夜行
    風流を感じる街並みを歩き、三色団子を買い食いする
    ここは百鬼夜行連合学院
    さまざまな部活や委員会が連合を組むという少々珍しい成り立ちであり、現代でこそ治安は良い方だが昔は治安が悪かったらしい
    この時代も安定しているとは言い難く、なるべく早く回収をすませようと自然と足がはやくなる
    どんどん町の中心からは離れていき、郊外へ行く
    とうとう森の中に入り、より一層人の気配が消えていくのを感じる
    土を踏みしめる音だけが周囲に響きわたる
    森の中は鬱蒼と樹々が生い茂っており、木漏れ日が徐々に減っていく
    段々影に覆われていくことに不安を感じていると、ある音が耳に入った
    オルゴールの音だ
    綺麗なオルゴールの音色が響いている
    それに導かれるように先へ進むと小さな箱があった
    それこそが音色の発生源だ
    箱には蓋が無く、オルゴールがむき出しになっている
    その音は月明かりのように心を癒していく
    ~~~
    遺物file.13 久遠の自鳴琴/漂流物
    蓋が無いのに「開かない」箱とオルゴール。人々の不安、恐怖、苦しみといった感情を原動力に癒しを音にして届ける。

  • 103時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 01:37:37

    これで成果は十分だろう
    オルゴールをしまい、ナガレは現代へと帰還する
    後日、情報通信局には一つのオルゴールが置かれた
    そのオルゴールは鳴り止むことなく人を癒している
    ~~~
    本日の成果
    時空氷、封印の箱、久遠の自鳴琴

  • 104二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 01:44:46

    設定が凝ってて読んでて面白い!あと今のところ私的利用してる雷帝の遺産が懐中時計しかないな……

  • 105時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 01:50:01

    >>104

    どうしても雷帝と無名の司祭はオーバーテクノロジーなイメージがあるから設定を作りづらいっていう

    てか名前とかぱっと見の特徴だけ投げられて遺物としての設定と見つけるまでの経緯考えるの結構カロリー消費するな・・・

    今回の開いている開かない箱も遺物としての設定より見つけるまでの経緯が難しかった

  • 106時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 02:17:50

    某日、ヴァルキューレ警察学校情報通信局
    今日も今日とてデスマーチ
    昨日も明日もデスマーチ
    変わらず終わりなき業務に追われている情報通信局
    変わったことと言えばオルゴールが置かれて皆の心の支えとなっていることだろう
    最近噂のシャーレの先生はといえばトリニティで補習授業部の顧問をしているらしい
    今までになく先生らしい活動というか、今までが先生の業務を超えていたというか
    情報通信局も忙しいがシャーレも忙しそうだ
    ユン局長はといえば、肌が白くなりすぎて青い血管が透けて見えており
    若白髪が目立ち始めている
    ゴミ箱には向精神薬を包装していたもので溢れかえっていて大変痛ましい
    それに応えるようにオルゴールが優しい音色を奏でていた

  • 107時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 03:09:49

    外伝:~情報通信局過労死行進~ユン局長のなつやすみっ!
    8月、ヴァルキューレ警察学校情報通信局
    普通の生徒なら毎日ワクワク夏休み
    しかしここに限ってはそうは問屋が卸さない
    警察がそんな長期休暇になっては市民が困るのだ
    とはいえ休むのも学生の大事な権利
    だからヴァルキューレ警察学校では生徒をいくつかのグループに分け、それぞれ時期をずらして夏休みにしている
    とはいえ、それでも一般的な学校と比べると短いが
    そしてここに、そんな貴重な貴重な長期休暇を返上する者がいた
    そう、情報通信局長の境ユンである
    頼むから休んでくれ局長
    部下一同本気でそう思っている
    七夕では校舎に飾られた笹にユン局長の休みを願う短冊が大量発生して暫く話題になったものだ
    しかしユン局長は今日も休まない
    連続勤務日数は青天井
    彼女の連続勤務日数は連邦生徒会長の失踪以来止まることなく更新中である
    部下も必死で止めたが生憎の業務過多、彼女を止めることはできなかった
    部下達に出来ることは同じく休日返上で仕事をすることである

  • 108二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 03:11:52

    >>107

    全員休め……!!!

  • 109時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 03:31:52

    ユン局長の制止も今回ばかりは無効であった
    かくして、情報通信局の人員はほぼ全て夏休みを返上という異常事態になっていた
    そしてなにより異常なのはこれでもなお業務が終わらないことであろう
    他の部署所属のヴァルキューレ生からの下らな・・・大変しょうも・・・初歩的な質問は止め処なく溢れ
    警察という職務柄仕事に決まった期日など存在せず
    そこにヴァルキューレ警察学校の予算不足が重なり
    法執行機関である故に失敗したは言い訳にならず
    腐敗した上層部のせいでしわ寄せとして正気とは思えない業務が慢性的に課され
    隣の席の少女の鬱くしい顔より、向精神薬を見た回数が上回る
    正しく、何の狂いなく、"死の行進"という狂った事象が続いている
    いつの間にか飲み干したエナジードリンクの空き缶や向精神薬の包装は無くなっている
    もっとも、そんなことを気にする余裕など彼女たちには存在しないのだが
    彼女たちのモチベーションは偏にユン局長への忠誠と信頼だった
    ユン局長は誰よりも先頭に立って業務に取り組んでいた
    部下たちをよく観察し、𠮟るべきことは叱り、褒めるべきことは褒めた
    たとえ過労で倒れても一切弱音は吐かず、黙々と業務を熟した
    その裏では部下の為、事務能率をあげるシステム構築と改善に勤しんだ
    そんなユン局長への忠誠と信頼が彼女たちを繋ぎとめた
    このデスマーチの中で辛うじて脱落者はおらず、今もギリギリのところで業務は回せている

  • 110時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 04:58:19

    夏休みってなんだろうか
    これは本当に情報通信局で処理すべき案件だろうか
    ユン局長は果たしてどれくらい髪を切っていないのだろうか
    そんな判断に割くためのリソースなど彼女たちには存在せず、ただ目の前の業務を熟す
    さてこの極限の環境下でユン局長が仕事を続けられているのはただその信念故である
    不条理なものを正すことを信念に、キヴォトスの治安を守りたいという一心で在りもしない燃料をくべて体を動かす
    気付けば目が見えなくともミスなくタイピングが出来るくらい体は事務作業に効率化され
    最後に外で戦ったのがいつか思い出せない
    連綿と続く過剰労働の中でユン局長はあることに気付いていた
    "明らかに情報通信局の案件ではないものが混じっている"
    他部署というより防衛室で処理するような案件だ
    何度も提出した業務改善案が受け入れられないこともあって上層部の腐敗が感じられる

  • 111時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 05:47:36

    「よう、随分飲んでるな『狂犬』」
    「お前こそまた隈が酷くなったな『断絶』」
    深夜、かなり遅めの食事休憩にとユンが訪れた屋台には先客がいた
    薄い黄色の長髪と大きな犬耳、そして断崖絶壁な自分とは違う大きな胸部
    公安局長の尾刃カンナである
    同期であり、局長同士でもある二人の仲は良好であった
    少なくともお互いを渾名で呼び合うくらいには
    「そっちは相変わらずデスマーチらしいな。私からはここの飯を奢るくらいしかできんが。」
    「それだけでもありがたいよ。財布を出すのすら億劫なんだ。」
    並んで座り、焼き鳥を食べだす
    「そうかそうか、お前が無銭飲食をしたら私がしょっぴいてやるよ。」
    「冗談じゃない。それならこっちは公安局長の未成年飲酒と銘打ってクロノスに写真を提供してやろう。」
    仕事の時とは違い、お互いに軽口を叩きあう
    それだけで、二人に強い信頼があるのが感じられる
    「ああそうそう、話しは変わるがお前は最近"趣味の合わない同人誌"をどれだけ"勧められた"?」
    そんなユンの雰囲気に一滴の墨が零れ、同様にカンナも僅かに目を細める
    「さあな、数え切れん。その口ぶりじゃ、お前も相当な量を"勧められた"な。」
    「全くだ、あいつの"BL趣味"でこっちの生活にまで影響をださないでほしい。」
    そう言ってユン局長は肩をすくめると腕時計を見る
    「すまんが私はもう戻るよ。」
    「はあ・・・。体を壊すんじゃないぞ。」
    ユンを見送り、カンナは手元のウーロン茶を飲み干す
    その瞳には濁った影が差していた
    外伝:~情報通信局過労死行進~ユン局長のなつやすみっ! 終

  • 112時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 12:54:22

    昼休憩時間での更新なので安価は省略します

    今まで出てきたレスから選ぶ感じです

    ~~~

    夏のドキドキ(過労による動悸)業務祭りを乗り越えて最初の休日

    ナガレの冒険欲は限界に達した

    何をする?時間跳躍する

    方位時針を取り出し月の懐中時計を開く


    dice1d100=26 (26) 年前、現代でのdice1d9=2 (2)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=5 (5)

  • 113時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 13:27:03

    26年前、現・ゲヘナ
    本日快晴、大変気持ちのいい爆破日和
    罵詈雑言より銃声が響く町、ゲヘナ
    ナガレはというと、空を飛んでいた
    理由は単純なことである
    丁度時間跳躍をした先が正にその瞬間爆発を起こしたのだ
    「ままままま、まっずいですわ~!!!」
    「大丈夫大丈夫いけるいけるお前ならできる」
    おしゃべり羊皮紙の大変無根拠な励ましはさておき非常にまずい
    何かないか…ポケットを探って一つの物が手に触れる
    時間をも止めた時空氷は今も融けることなく凍っている
    時空氷の冷気とナガレの神秘が共鳴し、空間を冷やす
    落下速度が徐々に遅くなり地面にふわりと着地する
    周囲を見るとどうも山のようで、おそらくヒノム山だろうと当たりを付ける
    なにやら異質な空気が漂っており、奈落にでも落ちたような気分になる

  • 114時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 13:45:17

    アビス、それはゲヘナにある未開の地
    もしやそこに落ちたのではなかろうか
    生憎アビスは未開というだけあって情報が錯綜しており
    一介のヴァルキューレ生には果たしてアビスがどんな場所なのかはわからない
    重要なのはここが異質な場所であることだろう
    方位時針の反応によれば遺物に近づけたのが不幸中の幸いだろう
    地に足のついていないような歩き心地で探索していると
    この異質な土地にあって一際異質なものが目に留まる
    それは指輪だ
    装飾が無い…というよりは装飾が砕け散ったもののようだ
    左は丸い、右は蝶の羽のような宝石が嵌めてあったと思える台座があり、宝石はなく寂しいが何故か身に着けていたい欲求に駆られる
    そしてその異質な雰囲気に気を取られていたからか、台座の一方に虫歯星系模型が落ちて触れる
    虫歯星系模型は消えて無くなり、代わりに指輪に宝石が現れた

  • 115時江ナガレ(名誉美食研)24/10/21(月) 13:55:16

    遺物file.14 一生一緒(エンゲージリング)/漂流物

    とある異次元で販売されたグッズ。奇跡的なレベルで裏事情やら何やらが重なりまくった結果、特級呪物と化した。これに関わった人々の様々な想いがぶつけられた結果、遺物の力を増幅させるには最高の物になった。二つまでの遺物を「装飾」にし、力を増幅させる。「装飾」の交換は大変容易である。

    現在の装飾:虫歯星系模型、[空]

    適用効果:全攻撃確定クリティカル

    ~~~

    なんだろう、ちょっと悪寒というか

    ただならぬ人の業を感じた気がした

    しかし遺物に貴賤はない

    使えるなら活用するまで

    何はともあれ次の遺物である


    dice1d100=44 (44) 年前、現代でのdice1d9=4 (4)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=53 (53)


    見つかったものは?

    >>117

    ~~~

    お昼の更新終わりです。安価期限は再開宣言まで

  • 116二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 15:24:22

    電柱から取り外された歩行者信号
    何故か視線を感じる

  • 117二次元好きの匿名さん24/10/21(月) 15:43:22

    金属の破片

  • 118時江ナガレ(名誉美食研)24/10/22(火) 00:11:24

    44年前、現・ミレニアム
    ミレニアムは新興の学校だというのは多くの生徒が知っているだろう
    この頃はまだミレニアムサイエンススクールとしては成立していないものの、既に技術者が集う場所として発展している
    「この頃からここは発展してるのね・・・」
    現代とは街並みが違うが、それでも当時の最先端を行く施設が多くある
    そう思いながらナガレは街を歩いていく
    段々人の気配が無くなり、交差点なのに誰もいないということに違和感というか、不安感を呼び起こす
    誰も居ない交差点で信号を待つ
    かごめかごめの歌と共に青になった信号を渡る
    「あっ」
    一歩踏み出し、底が抜けたような感覚を覚える
    地面をすり抜けて深く深く落ちていく
    いついつでやる
    よあけのばんに
    つるつるつっぱいた
    うしろのしょうめん、だあれ?

  • 119時江ナガレ(名誉美食研)24/10/22(火) 00:24:30

    ????
    「痛たた・・・」
    そう零して彼女は周囲を見渡す
    そこは活気ある商店街
    しかし誰も居ない
    そこは歌姫が歌うステージ
    しかし誰も居ない
    そこは大きな大きな交差点
    しかし誰も居ない
    リミナリティ、リミナリティ
    そこには誰も居ない、そこには誰も居ない
    ここは孤独の放送室
    しかし語り部は不在である
    「あなた・・・誰?」
    ||おや、やっと会えましたねお嬢さん||
    不在の語り部は立ち上がりお辞儀する
    ||初めましてお嬢さん||
    ||あなたのことは名前から来歴までよく知っていますので||

  • 120時江ナガレ(名誉美食研)24/10/22(火) 00:38:25

    ||私は誰か、そう問いましたね||
    「わたしのことを知っているのはもういいわ。だからあなたのことを教えて頂戴。」
    生き物は知らないことを知りたがる、生存本能に従って
    ||私は夜であり、名無しであり、語り部です||
    ||どうかどうか、お見知りおきを||
    ナガレは狼狽えた
    何が何だがわからない
    ||そうだそうだお嬢さん、何の成果も無く帰るのは寂しいでしょう||
    ||貴方にはこちらをあげましょう||
    ナガレが手渡されたのは一つの金属片
    名も無き技術で鍛造された摩訶不思議な金属だ
    ||空が真っ赤に染まり再び青を取り戻した後、faz-todoへと依頼しなさい||
    ||夜であり、名無しであり、語り部である方からと言えばすぐ通じるので||
    ~~~
    遺物file.15 無名の金属/名も無き祭具
    語り部からナガレへ、ナガレからメアへ。バトンのように連綿と。その正体はまだわからない。

  • 121時江ナガレ(名誉美食研)24/10/22(火) 00:48:08

    ふと気付くとナガレは慣れ親しんだベッドの上にいた
    窓から外を見ればいつも通りに人々が行き交っている
    安心感からか脱力し、そのまま彼女は微睡んだ
    ~~~
    本日の成果
    一生一緒、無名の金属
    ~~~
    本日はこれでお終いです

  • 122異次元好きの匿名さん24/10/22(火) 10:46:50

    Tips
    時江ナガレはサーガが好きである
    どれくらい好きかというとテイルズ・サガ・クロニクルを良いゲームだと感じるほどである

  • 123二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 20:54:08

    あのゲームが好きなのかうーむ重症

  • 124二次元好きの匿名さん24/10/22(火) 22:34:17

    TSC好きかぁ…

  • 125異次元好きの匿名さん24/10/23(水) 02:55:24

    Tips
    時江ナガレが得意とする料理は食材を使って模型を作るというもの。当然だがこの技能が実生活で役立ったことはない。

  • 126二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 08:17:17

    口の中でさくらんぼ使って東京タワー作れそう

  • 127二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 19:30:41

    あれかな、フルーツカットみたいな

  • 128異次元好きの匿名さん24/10/23(水) 19:30:42

    Tips?
    ユン局長のヘイローはこちら

  • 129二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 19:30:47

    時間を巻き戻そう(保守)

  • 130二次元好きの匿名さん24/10/23(水) 19:33:05

    保守

  • 131時江ナガレ(名誉美食研)24/10/24(木) 02:45:56

    >>126

    某日、ヴァルキューレ警察学校情報通信局

    疲労が限界に達し、精神が弾けた誰かが言った

    「そうだ、誰が口の中でさくらんぼのヘタを結ぶのが一番上手いか決めよう」

    それに応じて誰かがさくらんぼを買ってきて突如さくらんぼのヘタ結び大会が始まった

    その場にいた全員にさくらんぼが配られ、ヘタを結ぶ上手さを競い合う

    全くできないものもいれば意外と綺麗に結べる者もいる

    ユン局長はダメだった

    そんな大会という名の皆でさくらんぼを食べる会だが、たまたまトイレで離席していたナガレが戻ってきたことで状況が動いた

    周囲の様子を見て事情を察すると余っていたさくらんぼをほぼ全部口に詰め込むと時々種を出しながら口を動かすこと数分

    「ペッ・・・電波塔ですわ!」

    電波塔のサイズ感 dice1d100=1 (1)

    「??????」

    あまりに不可解な現象に、皆正気を取り戻した

    なお、これのせいでナガレはキスがとんでもなく上手い説がヴァルキューレ内で一時期流布されるのは別の話

  • 132二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 06:46:32

    ちっちゃい電波塔で草
    そりゃ宇宙猫なるよ

  • 133二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 08:29:13

    そりゃ困惑するよね

  • 134二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 16:09:37

    結べない局長かわゆい

  • 135二次元好きの匿名さん24/10/24(木) 23:51:30

    「ユン局長はダメだった」の一文で吹いた

  • 136二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 08:28:39

    ちっさいな電波塔

  • 137異次元好きの匿名さん24/10/25(金) 10:42:43

    Tips

    時江ナガレは体型のことを言われた時に限り、戦闘力26+dice1d100=88 (88) 相当の鉄拳を飛ばすことができる

  • 138二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 18:19:26

    怒りってすんごい力になるんだね……

  • 139時江ナガレ(名誉美食研)24/10/25(金) 21:45:51

    今日は休日、明日はエデン条約式

    あのトリニティとゲヘナのことだしエデン条約式では何かしらひと悶着あると予想したユン局長は本日は休暇の生徒を多めにし、明日へ万全の準備を整えていた

    なお、肝心な局長は今日も明日も業務である

    して、せっかく時間があるならするのは冒険である


    dice1d100=44 (44) 年前、現代でのdice1d9=8 (8)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=22 (22)


    見つかったものは?

    >>141

  • 140二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 21:50:44

    淡く光る十字架

  • 141二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 21:56:25

    模様つきの銃弾

  • 142時江ナガレ(名誉美食研)24/10/25(金) 22:35:46

    44年前、現・アリウス

    「またここですの!?」

    そこは見覚えのある荒廃した土地であった

    そう、あの樹の元へ導いた指を発見した場所である

    生徒はいるのでキヴォトスのどこかなのだろうが、どこなのか皆目見当がつかない

    とりあえずマスクを装着して周囲の様子を伺う

    何はともあれ、ここの生徒達は友好的とは言い難い

    隠れながら進むしかないのである


    隠密判定/50

    dice1d100=29 (29)

  • 143時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 00:43:14

    「なんとかなりましたわ・・・」
    どうにかこうにか人目を避け、周囲でも一際大きく立派な建物に辿り着く
    どうやらここは教会のようだ
    中はあまり清掃されているとは言えず、物品もあまりない
    外と打って変わって静かな教会の中を歩いていくと、あるものが目の前に現れた
    それは円形のステンドグラスである
    全体は宇宙を想起させる配色であり、左上にモナドが描かれている
    あまりに尊大で、あまりに冒涜的で、あまりに絶対的
    そんなモナドから、何かが落ちてきた気がした
    高い音を鳴らして地面に落ちてきたのは一つの、たった一つの銃弾だった
    何やら複雑な紋様が刻まれた[銀の弾丸]
    誰かの、いつかの祈りが今なお消えることなくその銃弾に込められている
    ~~~
    遺物file.16 たった一つの弾丸/聖遺物
    人を救いたい、誰かを助けたい、この憎しみの連鎖を終わらせたい。そんな切なる願いによって生まれた[銀の弾丸]。捕食者を貫き、平和をもたらすだろう。

  • 144時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 03:22:08

    ここに長居するのも危険だろう

    方位時針に従い、月の懐中時計を開く


    dice1d100=13 (13) 年前、現代でのdice1d9=5 (5)

    1.アビドス

    2.ゲヘナ

    3.トリニティ

    4.ミレニアム

    5.百鬼夜行

    6.山海経

    7.レッドウィンター

    8.アリウス

    9.D.U.


    探索判定/70

    dice1d100=80 (80)


    見つかったものは?

    >>146

    ~~~

    今から寝ます

  • 145時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 03:23:56

    トラブル

    dice1d6=2 (2)

  • 146二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 03:25:07

    わるぐち鹿皮紙/奇譚の文房具

    本人が一番言われたくない事を言い続ける

    これを所持していた者達は全員破壊を試みたが毎回なぜかハプニングが起こり破壊できていない

  • 147異次元好きの匿名さん24/10/26(土) 12:16:04

    お待たせしておりました、ナガレの立ち絵はこちらになります
    ヘイコさんが作ってくれました

  • 148異次元好きの匿名さん24/10/26(土) 12:16:27

    >>147

    こちらのサイトで作ったそうです

    picrew.me
  • 149時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 14:54:15

    時間乱流域「イド」、腫れ上がった足
    「それで?お前さんはうっかり間違ってこんな場所に落っこちたのか?胸も無けりゃ運も無ぇなあ!」
    「な・ん・で・す・って?」
    ここは何処なのかとか、なんか酷い頭痛がするとかはさておき、目下の問題はこの失礼極まりない紙切れである
    拳を振り上げ、確実にそれを葬るための一撃を放とうとする
    羽音が、聞こえる
    一つ二つではない
    大群が押し寄せているのが肌で感じられるほどの大きな空気の震えとなって羽音が伝わってくる
    「これはちょっと不味いわね・・・」
    どうもここは時間が乱れているらしく、ただでさえ時間を跳躍して逃げるのが難しいのにその乱流に酔って頭痛がしていた
    後ろを振り返れば夥しいミツバチの群れがこちらに迫っている
    大群なんて規模ではない、それこそ見渡せる限りミツバチの群れが空間を占領していた

  • 150時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 15:53:24

    喧しいし失礼な紙切れはとりあえず懐にしまい、逃げながら対策を考える
    とはいえどうしたものか
    ミツバチに限らず大概の動物は刺激した後が本番である
    しかし隠れたり逃げたりするのに適した遺物は生憎と持ち合わせていない
    そうこうしている間にもミツバチは迫っており、 ナガレが走るより速く前進している
    「あっ・・・」
    考えながら走っていたためか足がもつれて転倒してしまう
    地面と衝突した痛みが妙に強く感じられ、足に力が入らない
    ミツバチは刻一刻と近づいており、もう逃げることはできるはずもない
    もうどうすることもできない、完全にお手上げだ
    ぎゅっと目を瞑り、耳を手で塞ぎ、口を閉じる
    もうダメか、ミツバチの羽音が目前まで迫った時
    ミツバチではない、雲のような感触の何かに包まれるのをナガレは感じ取った

  • 151時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 17:07:27

    「えっ・・・?」
    恐る恐るといった様子でナガレが目を開けると一人の少女がいた
    真っ白な髪を背中の中ほどまで伸ばし、二本の角を生やしている
    季節感なんて知らんとばかりに真っ赤なマフラーを巻いており、周囲の雲らしきものが彼女へと集まっている
    「よう、危なかったな。」
    そういって少女は手を差し出す
    キヴォトスには珍しい銃を携帯していない生徒であり、背中には大きな盾を背負っている
    「あ、ありがとうですの。えーっと・・・。」
    「ああ、まだ名乗ってなかったな。」
    周囲は晴れ、居住まいを正した少女は名乗った
    「私は三輪ココ、ただの飯屋の女将だ。そしてお前みたいなやつを回収する業者だと思ってくれればいい。」

  • 152時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 18:39:39

    「ご丁寧にどうも、わたしはヴァルキューレ警察学校情報通信局の時江ナガレですわ。」

    「そうか、取り敢えず目瞑ってろ。」

    興味が無いのかただ不愛想なのか、ココは無表情のままナガレの手を取る

    「えっ、ちょっ・・・。」

    あまりの強引さに押されるあまりナガレは強く目を閉じる

    「もう開けていいぞ。」

    かと思えばすぐに開けてかまわないと言われ、ナガレは困惑しながらも目を開ける

    そこはさっきまでの平原ではなく、街中であった

    頭痛薬と言われて渡された薬を飲み、一応の確認と案内された役所のような場所で今日の日付と名前を聞かれる

    「それで、ここは何処ですの?」

    その質問に、ココはやはり表情を変えずに答える

    「時間乱流域『イド』だ。」


    知識判定/50

    dice1d100=30 (30)

  • 153時江ナガレ(名誉美食研)24/10/26(土) 23:59:04

    時間乱流域「イド」
    それは三年ほど前に暗黒宇宙学院に現れた異空間であるとナガレは知っていた
    さらに、そこの調査と開拓のために他校からアルバイトを積極的に雇っていたはずであるとも記憶していた
    「知っているなら話が早い。ここはその開拓拠点なんだが、イドの中は時間の流れが大いに乱れている。お前みたいなやつはその情報量に酔って頭痛を起こすってことだ。」
    時間酔いと呼ばれているらしい
    同時にココはなにやら冊子をナガレに手渡す
    「それと、イドの外に出ると中でのことははっきりと思い出せなくなるんだ。これは今説明してきたことを纏めてあるやつ。」
    なんとも釈然としないがお礼は言う
    時間酔いのこともあるので長居はしたくない
    なお、あの失礼極まりない紙を持って帰ってきたことに気付いてい膝から崩れ落ちるのはまた別のお話
    ~~~
    遺物file.17 わるぐち鹿皮紙/奇譚の文房具
    本人が一番言われたくない事を言い続ける。これを所持していた者達は全員破壊を試みたが毎回なぜかハプニングが起こり破壊できていない。
    ~~~
    本日の成果
    たった一発の弾丸、わるぐち鹿皮紙

  • 154時江ナガレ(名誉美食研)24/10/27(日) 01:51:29

    エデン条約式当日、ヴァルキューレ警察学校情報通信局
    予想通り、いや予想以上に大事件が起こっていた
    古聖堂がミサイルによって破壊されるなど誰が予想できただろう
    トリニティが被害を被ったは当然として、既にそちらに行っていたゲヘナの風紀委員長も被害を受けた
    これだけならまだ理解可能な範疇だ
    なにせゲヘナの万魔殿の議長、羽沼マコトは空崎ヒナのことも毛嫌いしているからだ
    しかし奇妙なことにそのマコトが乗っていたはずの飛行船も墜落したのだ
    なんとか手に入れた断片的な情報から第三勢力であるガスマスクの集団が襲撃をしたのだろうという見当はついたが、それ以上のことはできない
    とにかく古聖堂付近に居たであろうヴァルキューレ生と連絡を試みているが、全て失敗している
    そしてナガレにはその集団がつけているガスマスクに見覚えがあった
    そう、あの荒廃した土地にいた生徒だ
    不思議な既視感も今回は役に立たない
    結局、シャーレが全てを解決するのを見守っただけだった

  • 155時江ナガレ(名誉美食研)24/10/27(日) 03:20:43

    某日、ヴァルキューレ警察学校情報通信局
    エデン条約式から暫くが経ち、情報通信局は忙しい
    ただ忙しいこと自体はいつも通りだが今回忙しいのは少々事情が異なる
    ヴァルキューレ公安局の汚職、さらにヴァルキューレの施設が何者かによって襲撃され犯人は不明
    ただでさえ軽んじられがちなヴァルキューレの地位が更に下がるような事件が立て続けに起きたのである
    普段は淡々と業務を熟すユン局長も今回ばかりは苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべている
    沈痛な気分を変えるためかオルゴールは静かながらも強く歌っており、辛うじてリタイアは出ていない
    ここのところナガレは己の、ヴァルキューレの無力さを感じていた
    ガスマスクの少女という情報のアドバンテージは役に立たなかった
    誰よりも情報に触れる立場でありがなら、公安局の汚職も侵入者も発見できなかった
    「そうだ、お前は無力だ。何もできない、いるだけ無駄だ。なんで生きているんだろうな。」
    あの極めて無礼な紙切れの幻聴を振り払う
    部屋の綺麗さとは似ても似つかない、タイピングと事務的な会話が癒しの歌と混じりあっている
    休みたい、仕事しない時間が欲しい
    僅かに、そして着実にそんな思いを彼女たちは心に積もらせていた
    それが、あまりに歪んだ方法で実現されるとも知らず・・・

  • 156二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 13:33:51

    良いSSですね

  • 157二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 23:57:57

    何が起こるか気になるな

  • 158時江ナガレ(名誉美食研)24/10/28(月) 00:23:08

    外伝:一刀暗く、枯れ尾花散らず
    ヴァルキューレ第三分校
    境ユンは一人、黄昏るように立っていた
    連邦生徒会首席行政官の七神リンが不信任決議を受けてその地位を失ったかと思えば今度は戒厳令である
    交通網や通信網は完全に遮断され、情報通信局も命令待機状態となった
    つまりは仕事をしたくても出来ない状況である
    「止めにきたのか?それとも、笑いにきたか。」
    そう自嘲気味に言いながらやってきたのは公安局長のカンナである
    負傷しており、ここまで無理をしてきたのが伺える
    「まさか、お前みたいに勇気がある奴を止めたり笑うわけないだろう。」
    白髪交じりの長い黒髪を靡かせながら肩をすくめる
    「この先に行けば後戻りはできない。命令無視で職から外されるだろう。私には、そこまでの勇気はなかった。」
    ユンは視線を下げ、自責するようにその拳を握りしめた
    「いいさ、私はどうせ汚職警官だ。今更罪が一つ増えたって大したことじゃない。それに、公安は私がいなくてもなんとかなるだろうが情報通信局にはお前が必要だ。」
    二人の局長は互いに別れを告げ、各々がすべきことを果たす
    「こちらにカンナ公安局長が来なかったか?」
    これは質問じゃない、警告であり脅しだ
    何処からともなく取り出した木刀を握れば懐かしさがこみ上げる
    昔は怪しい情報を見かけては出動していたものだとしみじみと思う
    敵はカイザーPMCの兵士が二人、なんてことはない
    まあまだまだいくらでも来るんだろうが
    「おい、なんとか言ったらどうだ。」
    「ああすまん、ちょっと寝不足でな。カンナが来たかって?さあな、過労で見逃したかもな。」
    二人の兵士を倒すの苦じゃない、問題なのは増援だ
    だが今の自分に覇気がなくとも、たとえ腕が鈍っていても、為すべきことを為すだけである
    「ここはヴァルキューレの施設だ。カイザーPMCといえど通すわけにはいかないな。」

  • 159時江ナガレ(名誉美食研)24/10/28(月) 01:08:51

    牽制の銃弾を暗色の木刀で弾く
    それと同時に、油断して棒立ちに等しい状態の二人に肉薄する
    その手にある銃を断って蹴り飛ばす
    「・・・だいぶ訛ったな。」
    5秒と経たない間での決着だが、ユンは昔の自分はもっと上手くできたと何処か不満気ですらある
    しかし下らない感傷に浸っている余裕はない
    続々とまでは行かないが銃声を聞きつけた兵士が集まってくる
    弾丸を躱し、斬り、弾く
    鈍った体が軋む
    肉体が動きについてこれず、いくつか被弾する
    「ッ、あぁ!」
    木刀が空を切ったかと思うと宵闇のような斬撃が数名の兵士を吹き飛ばす
    口の中に血の味が広がる
    以前は息を吸うようにできたことがここまで負担のかかる行為になってしまったが後悔はない
    遠距離攻撃手段があるのを確認すると距離をとるより近づいて確実に当てた方がいいと判断したのか、ユンの背後にいた兵士たちは銃弾を放ちつつ距離を詰める
    多少被弾したが致命的ではない
    重心移動で素早く躱し、迎撃する
    今日の夜は長くなりそうだ

  • 160時江ナガレ(名誉美食研)24/10/28(月) 01:47:56

    「ぜぇ、はあ。」
    裏門の方から銃声が耳に届く
    どうやら自分は役目を果たせたらしい
    カイザーPMCの方も先生の脱出に気付いたのかこちらには兵士が来ない
    ボロボロになった体ではただ歩いたり腰を下ろしたりするのにさえ痛みを伴う
    足を引きずるように一歩、二歩、三歩と歩いたところで視界が暗転する
    意識に夜の帳が下ろされ、ユンはその場に倒れこんだ
    ~~~
    カイザーPMC某所
    「壊滅的だな」
    ジェネラルは咎めたり、落胆したりというよりは半ば驚嘆といった声色で呟く
    彼が眺めているのはヴァルキューレ第三分校で発生した戦闘の映像だ
    一人の少女が刀一本で兵士を何人も打倒していく
    「弱体化してなおこれとは、恐ろしいことだ」
    やはり彼女は仕事漬けにして動けなくしてやるのが正解だと結論付ける
    ついでにもっと業務を増やして力を削ぐべきだろう
    しかしそれで安心と油断もしない
    何度も何度も繰り返し映像を見直し、弱点を洗い出して対策を考える
    「攻撃範囲は広くて180°、斬撃の威力は距離が離れて範囲が広がるほど減衰、左からの攻撃に反応が遅れる傾向あり・・・」
    先生には逃げられてしまった、だが転んでもただでは起きないのが成功の秘訣なのだから
    外伝:一刀暗く、枯れ尾花散らず 終

  • 161二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 12:15:49

    このレスは削除されています

  • 162二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 22:08:03

    局長カッケェ………

  • 163異次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:32:49

    Tips
    時江ナガレが普段使いしている時計は完全自作

  • 164異次元好きの匿名さん24/10/29(火) 02:29:16

    Tips
    ナガレはお嬢様っぽい口調で話すがトリニティ育ちではない

  • 165二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 10:56:37

    局長かっこいいいな

  • 166二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 19:10:41

    時計自作できるとなると本当に技術高いんだな…

  • 167二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 01:02:24

    確かに自作となるとかなり器用だし工作機械による自作の可能性もあるのか

  • 168時江ナガレ(名誉美食研)24/10/30(水) 01:36:51

    研究ログ-14-1

    実験1:一生一緒の宝石を取り換える
    結果:取り出そうと思った時点で取り出しに成功。

    実験2:一生一緒に空間パズル「ニトクリス」をセットする
    結果:空間の置換に写真が必要なくなる。空間を任意の直方体で指定し、同様の直方体で指定した別の空間と入れ替えるように変化。ただし制御が困難。

    実験3:空間の置換をする際、大きさや自身との距離に対する制御の難度の変化
    結果:空間の大きさに関わらず、自身に近いほど安定性が増した。

    実験4:物体が指定された空間からはみ出ていた場合
    結果:本来と同様、物体は切断された。

    実験5:上記の切断による痛み
    結果:切断そのもには痛みを感じない。ただしその後痛みを実感する。視覚によるものが大きいと考えられる。

    実験6:切れたものを接着する
    結果:違和感を感じることはなく、くっつきはするが、本来の位置からはずれてしまい元通りにするのは現実的ではない。これによって異常な状態となった肉体は至高の染みた葉で治療可能。

  • 169二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 11:07:19

    ひえ……自分の体切断してる……

  • 170二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 18:49:17

    違ったらすまんけどユン局長の元ネタって某2課部長?

  • 171異次元好きの匿名さん24/10/31(木) 03:04:05

    >>170

    そうですね

    ただ過労死寸前の局長は構想時点には居なかったので正確には後付けでそうなった感じです(あとは中の人の日本刀好きのせい)

    名前が全てを運命づけました

  • 172とある名誉部員24/10/31(木) 13:25:17

    境ユンの名前案を投げた者です。
    最初は死境(シザカイ) ユジンにしようかと思っていたんですが、安直だし縁起がよろしくないなと、「シ(死)」を省いて境(サカイ) ユンとなりました。
    ……のですが、姓名判断をやってみたら、健康面での心配ごとが精神・目・心臓にあると言われました。

  • 173二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 22:52:23

    ほっしゅ

  • 174異次元好きの匿名さん24/11/01(金) 02:30:45

    Tips
    ナガレは毎日大変詳細な日記を書いている
    その日遭った事件、食事内容、さらにそれぞれの時刻やドアからどちらの足で出たのかまで記録されている

  • 175二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 11:55:13

    報告書かな?

  • 176二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 21:35:55

    このレスは削除されています

  • 177二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 02:08:30

    細かすぎる……!

  • 178時江ナガレ(名誉美食研)24/11/02(土) 10:21:53

    D.U. ヴァルキューレ第三分校
    シャーレ奪還作戦が行われていた頃、ナガレはD.U.を走っていた
    歌に導かれるように、曲がり角で迷う素振りを見せずに駆け抜けていく
    「局長!?局長!!」
    入口付近で自らの上司が倒れているのを見つけ、慌てて駆け寄る
    息はしているようで、怪我はあるが出血には至っていないのがわかる
    周辺には何人もの兵士が転がっており、あまり安全とは言い難い
    ユン局長を背負ってナガレは一先ず離れることを試みる
    あまり身体能力に恵まれないナガレからしてもユン局長の体はあまりに軽く、背負っていると不安を覚えるほどだ
    まるで紙ではないかと錯覚するほど軽い上司を運んでしばらく
    「!?これは・・・」
    空が、赤く染まった

  • 179時江ナガレ(名誉美食研)24/11/02(土) 13:03:47

    地面が揺らぐ
    木々が倒れ地面が崩れる音が聞こえる
    振り返った先には森があり、大きな土煙を立てている
    樹がゆらゆらと立ち上がって歩き出す
    あまりに信じ難い光景に足が止まり、息も忘れてしまった
    彼らの跫然たるが響き渡り、文明を喰らいながらこちらにやってくる
    標識が、信号が、看板が、ビルが彼らの一員となり行進に加わっていく
    先頭の少女が指揮杖を振るう度に近くの"物"が一人の"者"として産まれ直される
    その姿は二足歩行ができるように正しく歪められ、昔から知っていたような素振りで彼らは歩きだす
    人類の歴史が書き換わっていく
    聞くに堪えない産声が異光を放ちながら伝染していく
    感情豊かな無機物たちが一人の無機質な少女に率いられて歩いてくる

           ワールドクエスト
           ────────
           正しき人類の行進

  • 180時江ナガレ(名誉美食研)24/11/02(土) 18:41:48

    あの森は、朽ちた祠があったあの森だったはずだ
    彼女はずっと潜み、眠っていたのだ
    脈絡、構成、ジャンル、意図、解釈・・・すべてが破壊され───
    その意味は絡み合い、混ざり、攪拌され───
    統制できない程に褪せてしまうのを
    過去の再誕を祝うパレードは進み続ける
    「ん・・・?」
    「あっ、局長!」
    地響きのような、人々へのマーチにユン局長が目を覚ます
    自分の怪我より今の状況のほうが不味いと押しきり、ユン局長は自分の足でふらふらと立つ
    「まずは止めないとな」
    そう言って何処からかともなく取り出した木刀を振るうと地面に暗く光る線が引かれる
    無機質な少女はその線を跨ぐことができず、表情を変えることなく足を止めた
    「どうして止めるのですか、あなたも平等を否定するのですか。」
    無機質な音が鳴る
    「平等、ね・・・。私は好きじゃないな。」
    さっきまでとは異なり、随分毅然とした態度でユン局長は答える
    「最も平等なものは死だ。そして死とは善人にも悪人にも容赦なく降り注ぐ理不尽だ。平等というのは理不尽なのだよ。警察として公平に仕事をしよう。君を器物損壊罪の現行犯として逮捕する。」
    木刀を構え、目を細めて言い放つ
    「なら、それさえ否定しましょう」
    指揮杖が回り、その先端が地面を突く
    境界線が畝り、二足歩行生物として産み落とされる
    「今の人は不平等で理不尽な存在です。そんなことは私が赦しません。平等で正しき人を新たに産みましょう。」
    人々の影から溢れ出た行進は再び進みだす

  • 181時江ナガレ(名誉美食研)24/11/03(日) 00:33:41

    人々の行進は止まることなく進み続ける
    斬撃すら吞み込んで進み続ける
    ナガレも一生一緒にセットした時空氷で凍らせようとするも、停止には至らない
    「ど、どど、どうしましょう?このままじゃ全部飲み込まれてしまいますわ!?」
    動揺を見せるナガレに対し、ユン局長は眉一つ動かさない
    木刀を肩に乗せ、ゆっくりと深呼吸しつつ距離を一定に保ち続ける
    ゆったりとした時間の中で少女は指揮杖を斜め前へと掲げてわずかに首を震わせる
    行進していたビルたちの窓が開け放たれ、中から様々な、ガラクタとでも形容すべき見た目の者たちが落ちてくる
    中にはヘイローを浮かべている者もおり、彼らによって行進の範囲がさらに広まっていく
    「これはちょっと、まずいね・・・」
    ユン局長は一瞬ナガレの方に視線を向けると目をきゅっと細めた
    そうしt

    歌が、聞こえる
    不安を、恐怖を、狂気を糧に麗しい歌声が響き渡る
    ヘイローも持たない、完全に少女を模したモノが歌を歌う
    ああこれは、言葉無き物語の胎動だ
    彼がこれを観測できなかったのが口惜しい
    正しき歪みは真っ直ぐになり、全て元通りになっていく
    ただ一人、ドラムメジャーだった少女は苦しそうな表情で耐えていた

  • 182時江ナガレ(名誉美食研)24/11/03(日) 02:12:39

    「何故?何故誰も平等を受け入れないのですか!真摯な努力は報われず、徳を積み重ねても何も得られません。大儀は非道のために使い古され、あくどい者たちが得を貪っています。こんな間違った摂理を何故平然と受け入れるのですか!先のことを考えず、方向も気にすることなく進むことにばかり注力し、人としての正しさが踏みにじられています。何もかも間違っている以上、何もすべきではありません。今の"人"は間違っているというのに、どうして私の方を否定するのですか!」
    少女の悲痛な叫びが木霊する
    「たとえ微かだとしても、この世界に、人々に希望が残っていますから。」
    ナガレが、一歩前に出た
    「確かに、この世界にはたくさんの苦悩がありますわ。でも、悩んで、悔やんで、それでも前を向いて進んで、そうして時に嬉し涙を、時に悔し涙を流して、それを糧にまた進んでいくのが青春というものなのですわ!」
    さらに、一歩進む
    「だから、絶やすわけにはいきませんの。人々の歴史を、明日へ連綿と続いていく青史を覆させはしませんわ!」
    先導者は膝から崩れ、涙を流す
    指揮杖はその手を離れて地面を転がっていった
    先導者はただの少女に戻り、指揮杖だけがその場に残り続ける
    歌に呼応するように封印の箱がポケットから出てきた
    きっとそれが、箱の中に入っていたものなのだろう
    そう察したナガレが箱を開けると指揮杖は中へと吸い込まれていった
    「ありがとう、おかげで助かりましたわ。」
    礼を言われると、歌姫は照れ臭そうにを目線を右往左往させる
    役目を終えた歌姫の体は光の粒となって消えていく
    「私からも礼を言おう。いつも見守ってくれて、ありがとう。」
    歌姫は笑顔を見せると、お淑やかなお辞儀をして戻っていった
    「帰りましょう、局長。」
    「そうだな。なにせまだまだ業務が残っているんだから。」
    これに限っては終わってほしいような、そんな気がしたのだった

  • 183二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 12:32:52

    どうなるかな
    保守

  • 184時江ナガレ(名誉美食研)24/11/03(日) 13:00:16

    どうも連邦生徒会がこの赤い空について本格的に対応を始めるようで、ヴァルキューレの情報通信局はその通信に関しての業務が回された
    ・・・まあ普段の業務と比べればお安い御用である
    今日もタイピングの音が軽快にリズムを刻み、箱の中の歌姫が歌を歌う
    結局、あの行進については謎のままであり、各校の上層部やシャーレといった一部の者に情報が共有されたのみであった
    巻き込まれて配下になった住人たちも当時のことはすっかり忘れており、現状の赤い空のこともあって調査は一時的に保留となっていた
    唯一事情に詳しいであろう行進を先導した少女は未だに目を覚ましておらず、先生が保証人となって医療機関に入院している
    少なくとも医学的には生命活動は続いており、それこそ身体は健康そのものだ
    目覚めない理由は不明であり、こちらも打つ手がない状態である
    そんな状況でただのヴァルキューレ生としてできることは真面目に業務に取り組むことであった
    ~~~
    今日は綺麗な夜空だ
    星が燦々と煌めいている
    「あっ流れ星ですわ!」
    先生の無事をご丁寧に三回祈る
    その流れ星が先生とは、ナガレは知る由もないのであった

  • 185時江ナガレ(名誉美食研)24/11/03(日) 19:25:51

    世界が青空を取り戻して暫し
    キヴォトスはある意味未曾有の混乱に陥っていた
    リン連邦生徒会長代理の不信任決議案が正式に通り、不知火カヤが後任についた
    ・・・までは良かった
    問題なのは彼女が次々に出した新しい規則だ
    まず量が多いうえにその一つ一つが難解
    そして重火器規制のような今までの常識を根底からひっくり返すような内容
    情報が錯綜しており、そうした混乱によって情報通信局は一層業務に追われていた
    幸いというべきか、情報通信局の面々はユン局長が予め新規則を読み込んでおくよう言っていたおかげて辛うじてルールを把握できてはいるが、それで仕事量が減るわけではない
    「もしもしこちら情報通信局・・・人手ぇ?うちに暇な人はいないよ!警備局が使ってる無線を麻痺させたくなかったらこれ以上こっちに人手を要求するな!」
    とまあ、情報通信局に限らずあちこちで人手不足である
    それもこれも警備に必要な労力を一気に上げ過ぎたせいだが
    こうしたことは段階的に上げるか予め余剰人員まで確保したうえでやるとかすべきであろうに
    カヤ連邦生徒会長代理はキヴォトスの常識を存じ上げないのかと甚だ疑問だがなったものはどうしようもないのである
    ~~~
    「つ、疲れましたわ・・・」
    ベッドに転がりとある資料を読む
    faz-todoに依頼した無名の金属の鑑定結果である
    「本当に思った以上に早く結果が出ましたわね。」
    ~~~
    遺物file.15 クオリウム/名も無き祭具
    熱の代わりに意識を伝導するという性質を持った金属。耐熱材に優秀なのはもちろん、自分の頭の中で考えたことをダイレクトに伝えたり、自分の意識をこの中に逃がすこともできる。

  • 186時江ナガレ(名誉美食研)24/11/04(月) 00:14:47

    外伝:逸刀昏く、死の淵で踊る
    カヤは政争が上手かった
    事実、リンを失脚させ連邦生徒会長代行の座に就いた
    しかし、指導者としての才が今の時代に合っていなかった
    彼女は専ら恐怖によって人を従えるタイプの指導者であり、動乱期ならまだしも戦争と呼べる規模の争いがない現代にはトップとして向いていなかった
    そんな彼女が発案したのが「サーモバリック弾で子ウサギ駅を爆破する」というものであった
    そんな良く言えば覇王、悪く言えば暴君となる計画を披露した後、思い出したかのようにカヤは付け加えた
    「ああそれと、ジェネラルにはある人物の足止めに全力であたることを進言しましょう。」
    「ほう、この私にね。シャーレの先生か、それともあの元公安局長かな?」
    そんなジェネラルの問いかけに、カヤは静かに首を振る
    「どちらでもありません。情報通信局長ですよ。」
    普段閉じられた瞳が、僅かに開かれる
    「彼女は確実にこのことを嗅ぎつけてきます。たしかに仕事漬けにして弱体化を図りましたが、爆発力は油断なりません。そして彼女なら後の自分の負担よりこちらを優先するでしょう。」
    そんなカヤの言葉にジェネラルは一瞬、しかし深く考える
    「なるほど、仕事漬けだからと慢心して折角の計画を台無しされてはこちらとしても損失に繋がるな。下手すると我々は施設を失った挙句、先の利益まで失うのか。いいだろう、これに関しては"自社の利益を守るため"こちらで費用を負担するとしよう。」
    カヤはやや安堵するような息を吐きだすと
    「"賢明な判断"ありがとうございます。」
    そう返した

  • 187時江ナガレ(名誉美食研)24/11/04(月) 02:06:57

    カヤが子ウサギ駅を爆破するらしい
    そんな情報を聞きつけてユンは単身で駅へと向かっていた
    「なるほど、私が来るのは想定通りということか。」
    知らず知らずのうちに包囲されていたようで、ユンは自らの木刀を取り出す
    「そういうことだ。まったく、社会人らしく仕事をしていればよかったものを。」
    ジェネラルはやれやれといった感じで話した
    「まあ、せいぜい我々の為に倒れてくれ。」
    そう言ってジェネラルは一斉射撃を命じる
    一部はユンが放った斬撃で損傷を受けるものの、この包囲網を突破するほどのものにはならない
    継続的な、そして左半身への重点的なダメージにユンは膝をつく
    「君の戦闘映像はよく見させてもらった。その左目、見えていないんだろう?」
    血反吐を吐き、それでもなお銃弾を一身に浴びながら斬撃を繰り出す
    「あの・・・流石にこれ以上は・・・」
    「ダメだ。手負いの獣が一番恐ろしいのだからな。」
    ジェネラルはもう攻撃を止めるべきではという部下の言葉を一蹴した
    次の瞬間、周囲の部隊に馬鹿にならない一撃が放たれる
    「なるほど、あの連邦生徒会長代行が恐れただけのことはある。凄まじい瞬間火力だ。」
    辛うじて斬撃を免れたジェネラルはそう零す
    そして肩で息をするユンの目の前に移動し、銃口を向けた
    「が、それが限界だな。」
    心臓を狙い、弾倉が空になるまで発砲する
    「念のため第三陣まで用意したが・・・まあ、こういうのは使わないに越したことは無いからな。」
    流れ出る血に靴が濡れないようにするため、ジェネラルは踵を返した

  • 188二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 12:12:59

    倒れてしまったか
    一矢報いることならできるか

  • 189時江ナガレ(名誉美食研)24/11/04(月) 12:51:36

    「・・・む?」
    やけに風が凪いでいるなか、後ろから花弁が舞ってきた
    一つ、二つ、三つと次々に増えていく
    ジェネラルの、指揮官としての経験が何か不味いと警鐘を鳴らす
    急いで振り向いた先で常識は切り裂かれた
    さっき倒したはずのユンが、青い血だまりの上に立っている
    「お前、用意周到なんだな。」
    深緋色の花弁をまとって彼女は言う
    「油断しないでくれてありがとう、おかげさまで全快だ。」
    鉄紺の木刀は逆立っていた毛が戻るかのように、柄のほうから藤紫の光を放ちだし、九つの花弁が鍔を作る
    世界は、黄昏であった
    「う、撃て!」
    銃弾は幽霊を攻撃するかのように手ごたえはない
    金属片の雨を一身に浴びながら、ユンは納刀するような仕草をみせる
    瞬間、第一陣がいた場所に百三十二もの斬撃が発生した
    この一瞬で、第一陣は軍事用語としてではなく字面通りの意味で全滅した
    斬撃の威力減衰を期待して距離を取る策は無意味と判断し、第二陣と第三陣は近づいて圧力をかけようとする
    しかしそれもまた意味はなく、弾丸は全て標的をすり抜け、どこからともなく発生する斬撃で戦車はバターのように切れていく
    「『鉄紺の断絶』の名を聞いたことはあるか?」
    ジェネラルに一振りの木刀が突きつけられる
    「ここじゃ警察に通報するよりSNSにあげるのが早いからな。そうしたネット上の情報を集め、誰より早く警察として対応する。それが私の本来の仕事なんだ。」
    ユンが剣を目の前の空で真一文字に振ると、現れた鉄紺の線が瞼のように開き、藤紫の光の渦から深緋色の花弁が流れ出す
    「じゃ、社会人らしくだっけ?私は仕事をしてくるよ、せいぜいそこで寝こけてるんだな。」
    振り返りもせず、ひらひらと手を振ってユンは境界線を越えた

  • 190時江ナガレ(名誉美食研)24/11/04(月) 13:15:38

    子ウサギ駅
    「また派手にやったみたいだな。」
    友人の左目を見て、カンナは肩をすくめる
    「やっぱりお前も来てたか。で、なんで突入してないんだ?まさか私を待ってたわけじゃないだろう?」
    そう問われたカンナは駅の出入り口に視線を向ける
    「私がお前を待つわけないだろう。・・・私たちより相応しい奴らが──『未来』が向かったよ。」
    「世代交代か、寂しいもんだな。」
    ユンはその言葉とは裏腹にどこか嬉しそうな口ぶりで話す
    「じゃ、私たちが行くのは野暮ってやつだな。あー、ところで、お前の足元で転がってるそれはなんだ。」
    聞かないようにして、それでも耐えれなかったのかついにその質問をした
    「不良乗客だ。カイザーセキュリティとやりあってたからしょっ引いただけだ。」
    「・・・コイツが?」
    服どころか銃も身に着けていない、黒い髪と日焼けなのか濃い肌をした少女を訝しげに見るも、ユンにはそれ以上聞く気力は起きなかった
    外伝:逸刀昏く、死の淵で踊る 終

  • 191二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:21:31

    良い外伝でした
    ありがとうございます

  • 192時江ナガレ(名誉美食研)24/11/05(火) 01:50:16

    エピローグ
    ここはとあるカフェ
    テーブルにはチョコと生クリームが何層にも重なったバフェが置いてある
    「ん~おいしい~」
    カヤが失脚し、世間は一先ずの安定を取り戻した
    どうも情報通信局の過剰な業務はカヤたちが回していたもののようで、現在は大分マシになった
    そう、休日にパフェを食べられるくらいには
    ユン局長もなにかエステにでも行ったのかすっかり元気を取り戻しており、一人の部下としては嬉しい限りである
    「あ、もしもし。え?今『生活安全局の人が銃撃戦に突っ込んでさっきからクレームが止まらないから手伝ってくれ』って言いました?言いましたよね?」
    ・・・まあ、情報通信局が大変なのには変わらないが
    誰が統治しようと情報の氾濫は止まりはしない
    時に誤情報に惑わされ、時に通信機能が使い物にならなくなり、時に情報過多に狂わされる
    情報通信局の仕事は終わらないのだ
    楽しみだったパフェもそこそこに店を出る
    柔らかくも冷たい風がそっと頬を撫でる
    暖かな春の空気に包まれながら、目を輝かせて校門を通ったあの日が懐かしい
    暑い夏の日差しとともに仕事に追われた日々は、まだいい思い出とは言えない
    きっとこれからも新しい日常があって、新しい発見に満ちているのだろう
    次はパフェを食べきるまで電話の電源を切っておこう
    そう心に誓ってナガレは学校への道を走っていった
     fin

  • 193異次元好きの匿名さん24/11/05(火) 02:26:14

    元ネタ紹介
    時江ナガレ 神秘:ド・マリニーの掛け時計(クトゥルフ神話)
    月の懐中時計 モチーフ:銀の車輪(ケルト神話)
    方位時針 モチーフ:コンパス
    おしゃべり羊皮紙 モチーフ:ヘイ・ヤ―(ジョジョの奇妙な冒険)
    単色のアーティスト モチーフ:なし
    赤熱バブル モチーフ:なし
    虫歯型星系模型 モチーフ:虫歯型星系模型(崩壊:スターレイル)
    水上の書 モチーフ:なし
    神差し指 モチーフ:コンパス(マイクラ)
    至高の染みた葉 モチーフ:カブトガニの血液が医療に役立つ
    錆の鍵 モチーフ:銀の鍵(クトゥルフ神話)
    空間パズル「ニトクリス」 モチーフ:スクーパーロイミュード(仮面ライダードライブ)
    消えぬ炎のランプ モチーフ:神聖なる天上の中国伝説都市(SCP)
    時空氷 モチーフ:なし
    封印の箱 モチーフ:なし
    久遠の自鳴琴 モチーフ:なし(名前は久遠の105号室(SCP))
    一生一緒 モチーフ:某Vtuberのグッズ
    クオリウム モチーフ:なし(名前はクオリア)
    たった一つの弾丸 モチーフ:銀の弾丸
    わるぐち鹿皮紙 モチーフ:知りません・・・

    その他ご質問はいつでも受け付けております

  • 194二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 10:54:39

    幅広い作品のものが元ネタだったんですね

  • 195二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 21:38:11

    TRPGからSCPと幅広いな

  • 196異次元好きの匿名さん24/11/06(水) 00:29:42

    遅い気がしますが念のため
    ユン局長の画像とココの画像もナガレと同様のサイトを使わさせていただきました

  • 197二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 08:13:06

    なるほど

オススメ

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