【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が　7

96二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 19:39:01

流石に技術開発局で破壊工作した方のロイドの変身じゃないか？

97二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 19:53:12

即死級の斬撃→片手で受け止める、重力が歪む完全詠唱黒棺→斬魄刀の一振りで破壊、更に進化するも「そんなもんかよ」で無月でワンパン
第四形態をタイマンで相手してたバンビからしたら頭が痛くなるインフレ

98二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 19:57:40

その上そこまでされてもまだ全然復活しようとしているお化けな藍染

99◆k/cWhgJLqA24/12/03(火) 21:34:41

「滲み出す混濁の紋章、不遜なる狂気の器、湧き上がり・否定し・痺れ・瞬き・眠りを妨げる。爬行する鉄の王女、絶えず自壊する泥の人形、結合せよ、反発せよ、地に満ち己の無力を知れ！　破道の九十・黒棺！！」
　黒崎一護との剣戟を止めた藍染惣右介は、完全詠唱の破道を仕掛けてきた。
「恐ろしいっスね。敵を囲い重力の奔流による圧砕、ただの死神なら即死スよ」
「ふーん」
　浦原喜助はバンビエッタと共に戦いを観戦。高速で黒い壁が構築されている様を見ながら、さっさと逃げればいいのにとバンビエッタが思っている間と鬼道が完成した直後、一護は内側からあっさりと破壊してみせた。
「おやおや、腕の一振りスか。凄いスね」
「理不尽」
　自分の頑張りは何だったのかと思いたくなる一護の力を見せられ、バンビエッタは不満を募らせる。
　まさか完全詠唱の鬼道を破壊されるとは思っていなかった藍染は動揺を見せ、その隙に一護は一太刀を浴びせてみせた。戦いの主導権は完全に一護が握っていると浦原が判断し、これなら仕込んだ封印も発動出来ると期待した時――二人は同時に町の方へ振り向いた。
「この霊圧……！　うそ、陛下！？」
「――複数人いるみたいスね」
　バンビエッタは唐突に町中に出現した藍染には劣るものの抜きん出て高い霊圧の持ち主が、見えざる帝国皇帝ユーハバッハと気付いただけではなく、彼の周囲に十人以上が集っていると浦原が気付いた。
「ナナナの霊圧もある……まさか、リルたち以外の聖章騎士ほぼ全員で来た？」
　今から侵攻するはずがないと思うバンビエッタであったが、帝国の未来はユーハバッハが決める。主力の隊長を欠いた瀞霊廷へ攻め込むチャンスと皇帝が判断すれば、その時から侵攻となるからだ。

「思い上がるなよ人間が！！！！」

　二人が目を離している隙に、岩の天辺へ移動していた藍染は憤激し――動きを止めた。
　そして唸るような絶叫を上げながら更なる進化を遂げた――その姿は顔は割けて三つ目の黒色肌が新しい顔となり、白い胴体に三つの孔、背にはそれぞれに頭部が付いた羽が六つと、死神とも虚とも違う異形だった。
「同時に事を起こさないでよ」
「アンナサン、向こうに行きまス？」
「嫌よ、絶対に粛清してきそうな奴が何人もいる場――」
　バンビエッタの声は、藍染の羽の頭部より発射されたエネルギー弾による大爆発で見事に掻き消された。

100◆k/cWhgJLqA24/12/03(火) 21:35:15

展開ダイス

1.山本重國＆○○○○○○　2.バンビエッタ＆浦原喜助　3.石田竜弦＆アスキン＆エリッタ

dice1d3=3 (3)

＊黒崎一護が『最後の月牙天衝』使用まであと1ダイス後。

バンビちゃんの魂魄が、藍染崩玉＆浦原崩玉と強く繋がっている影響で能力値が更新されます。

戦闘力 259　+dice1d10=9 (9)

霊力 203　+dice1d10=1 (1)

器用さ 213　+dice1d10=7 (7)

霊子操作 184　+dice1d10=2 (2)

静血装 159　+dice1d10=7 (7)

動血装 227　+dice1d10=1 (1)

聖文字の熟練度 5

>>95　まあ、分かりますよね。

>>96　ダイス次第では、その真偽が判るかも。

>>97　>>98　そんな場面を見せられたら、誰だってやってらんねえ気持ちになるでしょうね。そして浦原喜助が悪いという結論になります。

101二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 21:41:33

竜弦の方に人が増えてる
アスキンがエリッタを回収に来た？

>>106

102二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 22:15:30

ここで陛下たちの相手もしなきゃならんのはハードすぎるぞ…

>>106

103二次元好きの匿名さん24/12/03(火) 22:55:47

ノリノリで粛清しに来ないのなんてペルニダ、アスキン、ロバート、ニャンゾル、ロイドくらいか

>>106

104二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 09:09:48

何しに来たんだ？宣戦布告か

105◆k/cWhgJLqA24/12/04(水) 09:54:59

「――何者だ」
「決まってんだろ。同族さ」
　エリッタにダメージを与え、捕縛のための一撃を放とうとした石田竜弦の前にアスキン・ナックルヴァールが彼女を庇うように現れた。
「酷いことをするぜ、石田竜弦。カワイイ子の腹に矢をぶち当てるなんて――人として致命的だ」
「敵に男女の区別をする気はない。だが、貴様が大人しく捕縛されるなら、その娘を見逃してもいい。それと名乗ったらどうだ？　滅却師」
　竜弦は霊子を足して矢の威力を増していく。それでもアスキンは余裕を崩す事なく話を続ける。
「残念だが、女にきつく当たる奴に名乗ってやる安い名じゃ――」
「――ア〇キン……」
　ここでエリッタが、アスキンの名前を間違って呼んだ。
「エリッタ、そっちは映画のキャラクター名。似てるのは判るが、俺はアスキンだからな？　覚、あ――」
　つい普段通りにエリッタに接したアスキンは、竜弦に名前を教えてしまった。
「なるほど、確かに一文字違いだな。アスキン」
「ま、まあお互い名も知れた事だしな、ここは滅却師のよしみで平和的なお別れにしようぜ？」
「――必要ない」
　竜弦はここで捕縛すれば別れは不要と、アスキンへ即座に矢を放つ。
「おっと、危ない」
　矢と自分の空間に毒の玉を生成し、それで矢を受け止めたアスキンは呆れ顔を作る。
「血の気が多いねェ……なあ、気付いてんだろ？　向こうに出現したデカイ霊圧――陛下だぜ」
　ユーハバッハの来訪は予想外で竜弦は目を見開く。
「帝国（ライヒ）で模擬戦してたら、急に俺たちだけで出撃だぜ？　おかげで髪のセットが致命的さ」
　と言いながら、アスキンは持参の櫛で髪を梳く。
「瀞霊廷への侵攻か？」
「いんやぁ、宿敵の山本重國に挨拶だとさ。だから、今日は本当に戦う気がねェの」
　エリッタを抱き上げ、自らの両手を塞ぐ事で戦意はないと示すアスキンに竜弦の父性と滅却師の誇りが邪魔をし、二の矢の用意を妨げた。
「〇スキン、かえるの？」
「――アスキンな。意外と人の名前覚えてくれねェな」
「ジジさんがね、アスキンはいじられるのすきって言ってた」
　子供につまらない嘘を教えるなよ、と思うアスキンは最後に竜弦へ訊ねる。
「うちに来いよ？　もちろん、息子も一緒でいいぜ？」
　無言で怒気を放つ竜弦に、「だよなー」と返したアスキンはエリッタを連れて皇帝がいる場所へと去っていた。

106◆k/cWhgJLqA24/12/04(水) 09:55:21

展開ダイス

1.最後の月牙天衝　2.崩玉＆バンビエッタ（精神体）　3.山本重國＆ユーハバッハ　4.バンビエッタ＆浦原喜助

dice1d4=2 (2)

>>101　はい、回収でした。他に気前よく回収してくれる人が思いつかなくて。

>>102　さすがにこの時点で戦う展開にはなりません、終章までお預けです。

>>103　陛下への忠誠度が高い奴は軒並みノリノリで粛清になるので、ノリノリで粛清しに来ないのはバンビーズとバズビーにエリッタとグレミィだけかも。

107◆k/cWhgJLqA24/12/04(水) 13:19:30

「そろそろ、戦いも終わりね」
　崩玉に侵入していたバンビエッタの精神体は、外の景色を眺めながら呟く。
　異形の生物と化した藍染惣右介の眼前に、卍解とは違う別の力を使用した黒崎一護が浮いていた。オレンジ髪は長髪の黒髪に口と上半身に包帯を巻きつけ、右腕全体から黒い霊力を出す姿と最後の月牙天衝という言葉。
　浦原喜助の力を保管する玉に入れた時点で本体と別れた精神体には、これで一護が死神の力を失う事以外さっぱり判らない。
　Mia patro jam rezignas
　無重力の暗闇に雷雲の中を迸る雲間放電の如く不規則な軌跡が縦横無尽に駆ける崩玉の内から声が響く。
　浦原の崩玉と融合した事で、藍染の崩玉は言語を獲得していた。
「そう、どうするの？」
　Mi disiĝos de mia patro. Laŭ via deziro
「ありがとう」
　崩玉の意志が藍染との別れを選び、精神体はこれで自分の役目は終わったと安堵する。
　Sed mi estas laca de esti sola. Kunlaboru serĉante novan majstron
「いいけど、それに手を貸すのはあたしじゃなくて本体よ？　ま、この記憶は本体に継げるから気にしないで」
　Dankon, mi pagos por via kunlaboro
「頑張りなさいよ」
　精神体は一護が右腕から棒のような形の霊圧の刃を確認した。藍染は絶叫し進化した自分が一護に劣ると自覚する事を強く否定する。
「……藍染の失敗はどこにあったのかしら？」
　Mia patro malestimas aliajn, malakceptas ilin, sed trudas al ili siajn idealojn. Same estas por mi, do mia volo ne atingis min
「人の心を蔑ろにした結果ね」
　Kyoka Suigetsu komprenis tion

「無月――」

　一護は右腕を縦に振った。太刀筋に沿って闇色の月牙天衝が藍染を一刀両断――その力は破壊不可の崩玉を切断するほどの威力だった。
　Mirinda potenco. Kurosaki Iĉigo
　崩玉は一護の力を称賛し、闇に呑まれた。

108◆k/cWhgJLqA24/12/04(水) 13:20:17

展開ダイス

1.山本重國＆四楓院夜一　2.浦原喜助＆藍染惣右介　3.バンビエッタ　4.現世　5.石田竜弦＆同級生

dice1d5=2 (2)

4の場合

1.石田雨竜＆阿散井恋次　2.虎徹勇音＆茶渡泰虎　3.井上織姫＆朽木ルキア

dice1d3=2 (2)

109二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 16:37:39

破面篇もそろそろ終わりかぁ

110◆k/cWhgJLqA24/12/04(水) 19:40:31

「浦原、喜助……っ！」
　黒崎一護の『無月』で肉体を損壊されながらも、藍染惣右介は崩玉の力で生きていた。
　一護は追撃しようとしたが、死神の力の喪失は待ってくれない。しかし、追撃は浦原喜助が仕掛けた鬼道が行った。
　胸と背から霊力の杭を複数出現させた藍染は、のうのうと姿を見せた浦原を睨みつける。
「貴様の仕業か……っ」
「はい、九十六京火架封滅。あなたが最も油断していた時、アンナサンの攻撃に合わせた破道に混ぜて仕込みました……それは封印っス。発動まで弱体化させてくれた黒崎サンのおかげでス」
　浦原は一護に感謝を述べ、藍染と融合を続ける崩玉を見つめる。
「……そうか、それは残念だったな――見ろ！　私は今にも更なる進化を遂げようとしている！」
　藍染は封印に臆するどころか、声高々に彼へ刀身が崩れ続ける斬魄刀を見せ、自分は進化中と告げるが浦原の表情は崩れない。
「この程度の鬼道で私を封じる事など――」
「――出来ますよ」
　浦原が言葉を遮った直後、藍染の白い肌が剥がれ肌色に戻った。
「な……何だ、これは……――ぐぅお！」
　人の手に戻った右手に唖然とする藍染の鳩尾から鈍痛が起こる。
「お、ぐっ、この痛みは……ぁあ！？」
　崩玉を中心とした肉体が捻じるような鈍痛に声を上げる藍染は、信じられない光景を目にする。融合していた崩玉が、自分の意志で肉体から剥がれていく様を。
「バカな……！！」
「藍染サン。崩玉の意志はあなたを主と認めないようスね」
「浦原……！」
「アンナサンの力っスよ。最初にアタシがあなたの肩を射抜いた時、彼女の力を封じた玉も撃ち込み、崩玉に侵入してもらい、説得を頼みました」
「崩玉に侵入、説得だと……」
　藍染は「不可能だ！」と声を上げたかったが、斬魄刀の力を共有・併用出来る能力なら、意志がある崩玉にも干渉・対話が出来るのではないかと考えた。
「アタシらの戦いは全て時間稼ぎっス。崩玉を説得しあなたを弱体化、鬼道で封印――勝つ気は最初からないんス」
「ぐうぅ、あぉぉ……っ！」
　封印は進行し、浦原に悔しさを漏らす藍染の体から崩玉は零れ落ち、地面を跳ねてコロコロと転がった。
「浦原喜助！！　私はお前を蔑如する！　お前ほどの頭脳がありながら何故動かない！　何故あんなものに従っていられるのだ！！」
　藍染の魂からの問いに浦原が答える前に、封印は彼を呑み込み完了した。

111◆k/cWhgJLqA24/12/04(水) 19:40:59

展開ダイス　＊ここから破面編エピローグです

1.尸魂界　2.バンビエッタ＆松本乱菊　3.浦原喜助＆同級生　4.石田竜弦＆黒崎一心

dice1d4=4 (4)

＊一護が死神の力を完全喪失するまで、あとdice1d10=4 (4)　後。

1の場合

1.石田雨竜＆阿散井恋次　2.虎徹勇音＆茶渡泰虎　3.井上織姫＆朽木ルキア

dice1d3=2 (2)

112二次元好きの匿名さん24/12/04(水) 23:34:25

展開ダイスが総隊長とユーハバッハに向かなかったのはちょっと惜しかったかも…って思った

>>114

113◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 00:13:24

「……よお、石田」
「ふん、ようやく起きたか――終わったぞ」
　断界固定で力尽きた黒崎一心が目覚めると、自分がクロサキ医院・診察室のベッドで寝かされ、隣には石田竜弦がタバコを吸っていた。
「そうか……藍染は封印されたか。ざまぁみろ」
　医院だから禁煙の指摘は竜弦に無駄と思い、一心は藍染惣右介に一矢報いた事を喜び、藍染たちが空座町に来てからの出来事を彼に訊ねた。
「……見えざる帝国の滅却師たちが町に潜伏し、死神と交戦。しばらくしてユーハバッハが配下を連れて、山本重國に接触してきた」
「は？　嘘だろ。ユーハバッハが……」
　バンビエッタを尸魂界に送った時点で、見えざる帝国が接触してくる可能性は考えていた一心だったが、まさか敵の総大将まで来るのは完全に予想外だった。
「戦闘にはならず、あの女も無事だ……補足として、私と交戦した滅却師は確実にあの女の身内だ」
「アンナに身内？　聞いた事ねえぞ」
　バンビエッタと暮らし始めて約十年、一心はずっと「身内はいない」と聞いていた。
「隠していたか、本当に知らなかったか……どちらでもいいが、名前はエリッタ。かなり癖の強い能力を持った子供だ」
「なんだぁ、石田。子供相手に手こずったのか？」
　竜弦が子供に苦戦したと察した一心はニヤニヤ顔になる。それに竜弦が眉間にしわを寄せ、タバコを携帯灰皿に入れる。
「……ここに来る前に浦原が言っていたが」
「うん？」
　二本目のタバコから副流煙を吐いた竜弦は、後始末中の浦原から聞いた話を一心に語り始める。
「断界内で肉体に起きた時間経過は逆流するらしい」
「ふむ」
　この時、一心は伸びた髯を摩りながら胸の奥で嫌な予感がした。
「貴様の場合はその無様な無精ひげだ……何を言いたいか解るか、黒崎」
「つまり――このヒゲが逆流する？　あれ、なんだか生え際がムズムズするぞ？」
「……そろそろか。断界の逆流がどんなものか観察してやろう」
　直後、一心のヒゲが微々に縮み始め、それに伴い彼の顎に激痛が走った。
「むぅわっ！　痛……ちょっ、いてェェえぇぇ！？　まじ、痛い！！　やばいいいいぃぃっ！　ぬぉぉおおお！」
　断界に入る前の長さにヒゲが戻る痛むに、一心は陸に上がったばかりの鮮魚の如くバタバタとベッド上で跳ね始めた。
「黙れ。埃が舞う、我慢しろ」
「む、無理ぃぃいい！」
　竜弦は決して、一心を助けなかった。

114◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 00:13:49

展開ダイス　＊破面編エピローグ中

1.バンビエッタ＆松本乱菊　2.仮面の軍勢　3.尸魂界（空座町）　4.浦原喜助＆握菱鉄裁

dice1d4=2 (2)

＊一護が死神の力を完全喪失するまで、あと3ダイス後

2の場合

1.平子真子　2.猿柿ひよ里　3.愛川羅武　4.鳳橋楼十郎　5.有昭田鉢玄　6.矢胴丸リサ

7.久南白　8.六車拳西

dice2d8=7 1 (8)

3の場合

1.石田雨竜　2.井上織姫　3.朽木ルキア　4.茶渡泰虎

dice1d4=3 (3)

＆

1.ドン・観音寺　2.有沢竜貴　3.小島水色　4.本匠千鶴　5.浅野啓吾

dice1d5=2 (2)

>>112　場面を色々と――陛下の呪法で助けられるバンビーズの場面から始まるとか、陛下と聖章騎士が勢揃いの場面など――考えていましたが、ダイスに避けられてしまったので残念です。

115二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 10:25:56

アナキンにダスキンと意外に伏字遊びのレパートリー豊かなお名前だなアスキン

116◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 10:50:09

　現世の偽空座町。
「むぅ～あたしも藍染と戦いたかったぁ！」
「手下の破面に一発ケーオーのくせにワガママいうなや、白」
　久南白は悔しさ全開で、治療中の六車拳西の代わりとして平子真子にちょっかいをかけて不満を漏らしていた。
「だって～、虚化があんなに早く終わるって思わなかったんだもん……」
「あんなぁ、白。訓練通りに実戦が出来るはずないやろ。元副隊長なんやからそういう事も――」
「う～、真子のお説教きらいっ！　なんかネチネチしてるっ」
「はぁ……俺もなぁ、藍染にすり傷程度のダメージしか与えられへんでテンションだだ下がり中やぞ」
　尸魂界で藍染惣右介が封印され、市丸ギンが捕縛された情報を支給された伝令神機で知らされた時は喜んだものの、結局は死神代行に全部任せてしまった事に平子は責任を感じていた。
「ねえねえ～、これから仮面の軍勢（ヴァイザード）はどうなるの～？」
「急に話題かえんなや。そうやなぁ～……」
　久南の問いに平子はどう答えるべきか悩む。自分たちが瀞霊廷に討たれないようにする条件に、空席の隊長になったものの、正式に任命されたわけではなく仮に過ぎない。しかし、藍染惣右介という宿敵が倒された以上、『仮面の軍勢』という集団の存在意義は小さくなったのも事実。
「……俺は、このまま五番隊隊長を続けるわ。リーダーはラブに譲る、拳西とローズはどうするか知らんけど」
「む～～拳西が隊長するなら、あたしも副隊長に復帰しようかな～♪　ニコにも会えるし！」
　六車大好きっ子である久南は、自分も護廷十三隊に戻ると言い出した。フットワークの軽さが彼女の持ち味だが、責任を負わないのが欠点だ。
「アホか。九番隊には現副隊長がおるやろ」
「ふふんっ♪　とーぜん、奪い取る！！　それであたしの強さに感服して、自分からあたしの舎弟になるんだ♪」
「なるかボケッ。剣八やないんやから、副隊長の座を奪えるわけないやろ！」
「ぶ～！」
　妄想を膨らませ、それが事実になると疑わない夢見がちな久南を平子は一蹴する。ただ、副隊長の任命権は隊長にあるので、六車が「いいぞ」と言えば副隊長を複数にする事は可能だが、彼がそれをするとは思えなかった。
「ま、そこはもう拳西に任せるわ」
　面倒事は気絶中の仲間に丸投げし、死神嫌いの猿柿ひよ里は自分が死神の隊長を続ける事にどう反応するか想像した平子は、こっちも面倒やと思った。

117◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 10:50:48

展開ダイス　＊破面編エピローグ中

1.現世　2.山本重國＆兵主部一兵衛　3.浦原喜助＆四楓院夜一　4.藍染惣右介＆バンビエッタ

dice1d4=4 (4)

＊一護が死神の力を完全喪失するまで、あと2ダイス後

1の場合

1.石田雨竜　2.井上織姫　3.茶渡泰虎　4.バンビエッタ

dice1d4=2 (2)

＆

1.有沢竜貴　2.小島水色　3.本匠千鶴　4.浅野啓吾

dice1d4=1 (1)

118二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 11:10:54

バンビの聖文字の関係上会話できる余地がある訳か

>>120

119◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 16:28:22

　懲役二万年って、現実味がないわね。
　再編成された中央四十六室の判決で、懲役二万年の判決を受けた藍染惣右介は真央地下大監獄の最下層『無間』に収容されていた。そして聞き覚えのある声に反応し、思考の海から浮上する。
「……君か、黒崎アンナ」
「七日ぶりね」
　藍染は自分の精神世界に、軍服姿のバンビエッタがいた事に驚く事はなかった。
「なるほど。無間にいる私の精神世界へ入る事も出来るのなら、崩玉への侵入する事も十分可能という事か……何の用かな？」
　興味深いと思いながら、藍染は無間という霊的・物理的にも完全に隔絶された場所にまで届くバンビエッタの能力に霊王の気配を感じ、彼女は霊王の部位持ちではないかと疑う。
「別に、入れたままの精神体を回収するついでに暇しているあんたに話しかけただけよ」
「そうか、ならば要件は済んだだろう。早々に立ち去るといい」
「つれないわねぇ。そんな態度だから崩玉にも見限られるのよ」
　崩玉との融合は解除されたものの、藍染の肉体には強力な不死性が残った。バンビエッタはそれが生みの親に対する崩玉なりの感謝の証と知っていた。
「……崩玉はどうなった？」
「興味あるの？　浦原が管理するわ。瀞霊廷の貴族は劇物を個人に預けるなって反対したらしいけど」
　ただし、浦原喜助が管理するのは彼の崩玉。藍染の崩玉はバンビエッタがこっそり回収済みかつ市丸ギンとの約束通り、藍染の崩玉が喰った松本乱菊の命は微量だが彼女に還した。
「彼らは常に利益優先の、救いようのない無能だからな」
　そう認知するからこそ、四十六室が判決を出した時に「君達如きがこの私に判決か。些か滑稽に映るな」と煽った結果、藍染の刑期は約二千年延長された。
「辛辣ね……出所後も霊王殺しは諦めない？」
「――無論だ。霊王ある限り、この三界は何も変わらない」
「そう……まあいいけど。もしも脱獄する気なら一万年後にしてよ」
「一考しよう」
「真面目に考えなさいよ。あんたと戦うのはもう勘弁よ……あぁそうだ。崩玉の意志からあんたに伝言よ――生んでくれてありがとう、我が父よ。確かに伝えたわよ」
「…………」
　主ではなく父として認められていたか。バンビエッタが精神世界から消えるのを見届けた藍染は、崩玉との関係認識の差が黒崎一護に負け、融合解除にまで至った原因と考えながら、再び思考の海へと意識を沈めて行った……。

120◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 16:28:44

展開ダイス　＊破面編エピローグ中

1.山本重國＆兵主部一兵衛　2.バンビエッタ＆黒崎一心　3.現世　4.バンビーズ

dice1d4=3 (3)

＊一護が死神の力を完全喪失するまで、あと1ダイス後

3の場合

1.バンビエッタ　3.石田雨竜.　2.茶渡泰虎　4.井上織姫

dice2d4=4 2 (6)

＊同じ出目が出た場合は一人のみ。

>>118　こういう時に便利な能力ですよね

121◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 20:55:54

「今日で二週間かぁ～」
「ふむ」
　井上織姫と茶渡泰虎は一緒に下校していた。
　藍染惣右介との戦いが終わり、戦いで損壊した町は元通りに修復されてから二週間が経過していた。同時に、死神の力と全霊力の喪失覚悟で藍染を倒した黒崎一護の意識は戻っていなかった。
「浦原さんは一護が自然に目覚めるのに、あと二週間は必要と言っていた。だが、アンナがそろそろ痺れを切らしている。強引に一護を起こす気配がある」
「アンナちゃん、ピリピリしてたもんね」
　二週間も兄が音信不通の事に黒崎遊子と夏梨はさすがに怪しみ、毎回誤魔化す黒崎一心とバンビエッタ。だが、誤魔化しが二週間も続くと黒崎家の家事に学業とアルバイトをこなす彼女の精神的なストレスは大きく、我慢の限界だった。
「でも、どうやって黒崎くんを起こすのかなぁ？　茶渡くんは聞いてる？」
「……外と内から同時に仕掛ける気らしい」
「仕掛ける？」
　茶渡の言葉に、井上の脳裏に爆竹を巻き付けられる一護の姿が浮かび、バンビエッタが喜々として点火。空に打ち上げられた一護が爆散する光景が思い浮かんだ。
「た、大変だよ、茶渡くん！！　く、黒崎くんが花火に――夜空のお星さまになっちゃうよ～～！」
「……落ち着け、井上。それは多分、気のせいだ」
　あたふたする井上を落ち着かせ、どんな想像したら一護が夜空の星になるのか気になる茶渡だが、井上は面白い頭脳をしているだけの女の子と再度思う事にした。
「そっかぁ。気のせいなんだね」
　有沢も苦労しているな、と考える茶渡はそろそろアルバイトの時間だと思い出す。
「井上――」
「あ。アンナちゃんからだ。噂をすれば影だね！」
　井上は個々に着信音を変えてあるのか携帯電話を取る前から、バンビエッタからと分かり学生カバンから携帯を取り出し――数秒後にビックリ顔となった。
「どうした、井上？」
「アンナちゃんが……一護を叩き起こす。これで起きないと奴は永眠だ！　って……」
　と井上が差し出した携帯の画面には、外国の缶詰が映っていた。茶渡は缶詰の文字を読み、絶句した。
「シュールストレミング……！！」
　世界一臭い食べ物、その激臭は兵器と言われる室内開封厳禁の魚の海水漬け。
「井上！　浦原商店に行こう！」
「うん、浦原さんちが隔離されちゃうもんねっ！　でも、世界一の臭いってどんな臭いなのかな？」
「多分、生臭い」

122◆k/cWhgJLqA24/12/05(木) 20:56:21

展開ダイス　＊破面編エピローグ中

1.ユーハバッハ　2.バンビエッタ　3.銀城空吾＆XCUTION　4.黒崎一護　5.兵主部一兵衛＆神将

dice1d5=5 (5)

3の場合

1.毒ヶ峰リルカ　2.雪緒・ハンス・フォラルルベルナ　3.沓澤ギリコ　4.ジャッキー・トリスタン　5.月島秀九郎

dice1d5=3 (3)

5の場合

1.麒麟寺天示郎　2.二枚屋王悦　3.修多羅千手丸　4.曳舟桐生

dice1d4=3 (3)

123二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 23:10:48

そんな劇物の缶詰どこから…と思ったが浦原に頼めば一発だわこれ

藍染との会話からバンビに完現術師疑惑が発生してきた件
そういえば前回バンビパートだったが成長はないのかな？

124二次元好きの匿名さん24/12/05(木) 23:37:13

崩玉から外れたからじゃない？成長ないの

125二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 00:14:34

ユーハバッハが出たからか零番隊も出始めたか

126二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 09:16:09

ダイスだから仕方なかったがバンビとギンでどんな取引があったんだろうか乱菊関連ではあるんだろうが

127◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 11:01:20

　霊王宮。
「むぅ～、やはりこうなったか」
　霊王が住む本殿『霊王宮大内裏』へ続く、入口『霊王宮表参道』に腰を下ろす超大玉の数珠を首にかける巨漢の坊主は立派な顎髭を摩りながら、その眼に映る現世の光景に唸っていた。
　兵主部一兵衛、和尚の通称で呼ばれる零番隊のリーダー格であり全ての死神たちの頭目。またユーハバッハが認定した特記戦力の一人。
「和尚、また覗き見かえ？　現世では個人情報が大事とされておるぞ」
「分かっておる」
　カラカラとキャスター内臓の厚底下駄で和尚に近づくのは、切れ長の目に色白の肌に艶のある長い黒髪、豪華な髪飾りと背中から生えた六本の義手が特徴の女性死神、北方神将『大織守』修多羅千手丸。
　修多羅に注意された和尚は「おっこいしょ」と掛け声を出しながら立ち上がる。
「……黒崎一護が、死神の力を失った」
　和尚が見ていたのは、黒崎一護が目覚め死神の力と霊力を喪失していく中で朽木ルキアに別れと感謝を告げる場面だった。
「それはそれは、目論見外れて心から残念じゃ」
「心に無い事を言わんでよい。それにわしは黒崎一護が必ず力を取り戻すと確信しておるぞ」
「ほお、それは何故？」
　修多羅の問いに、和尚は霊王宮大内裏を見上げる。
「霊王の意思がまだ止まっておらん。それに……死神と虚の力はすでに他に収められておる」
　和尚の「他」が誰を指すのか、修多羅はすぐに見当が付いた。
「あの娘かえ。わざわざ名を塗り潰し、わざわざ名を書いた、取るに足らぬ滅却師の小娘」
「うむ、わしの予想では進化した藍染惣右介に殺される事で内包しておった黒崎一護の力で蘇生し、器に至ると思ったんじゃがのう……」
　和尚は頭を掻き、予想が外れたとこぼす。
「――和尚の白筆で只人と成り、石田竜弦の矢で滅却師の力を取り戻し、藍染惣右介の刃で死を迎え、黒崎一護の力で蘇る……他人の意図（糸）に踊らされる何とも数奇な生、妾は御免蒙るが」
「まだそこまで到達しておらんぞ。あの娘が黒崎一護に力を返せば、霊力も自然に戻るが……」
「惜しいのかえ？　もしもの器を失うのが」
　修多羅は和尚の心を見透かす。三界維持のためなら平然で殺戮と犠牲を許容する生臭坊主である和尚は、彼女の指摘に答えず無言で頭を掻くのみ。
「しばし様子見。黒崎一護の周辺で争いが起こるのは目に見えておる」
　と告げた和尚は管理する零番離殿へ戻って行った。

128◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 11:02:18

＊これで破面編・空座町決戦編は終了です。

　編の終わりなので、バンビちゃんへの好感度更新

　黒崎一護　124　+dice1d10=8 (8)　　黒崎一心　87　+dice1d10=6 (6)

　浦原喜助　107　+dice1d10=9 (9)　　四楓院夜一　78　+dice1d10=6 (6)

　有沢竜貴　55　+dice1d10=1 (1)　　浅野啓吾　89　+dice1d10=9 (9)

　小島水色　21　+dice1d10=6 (6)　　本匠千鶴　74　+dice1d10=7 (7)

　バンビちゃんからの好感度/バンビちゃんへの好感度

　市丸ギン　dice1d100=13 (13)　　/　dice1d100=52 (52)

＊次章はどうするか、ダイスをしようと思います。

1.死神代行消失編

2.SAFWY編

3.日常編（とにかく思い付き、このスレが終わる程度）

dice1d3=1 (1)

>>123　もはや駄菓子屋ではなく何でも屋に近い浦原商店。　聖文字が完現術なのかよく分からないのでどうでしょう。次にバンビちゃんパートで書く予定でしたが、両方の崩玉との繋がりを無月が断った事で、続いていた強化は無くなりました。強化イベントは今後あると思いますが。

>>124　おっしゃる通りです。

>>125　ダイスには多少出してましたけど最後の最後でようやくです。

>>126　>>119で書きましたが、バンビちゃんが崩玉内にある乱菊の命を引き出して（残っているか不明）彼女に還す事と引き換えに、市丸は藍染を裏切ってバンビちゃんに加勢する取引でした。ただ、裏切ってもいいと思える程度にはバンビちゃんが藍染を弱らせるのが市丸からの取引条件でした。

129二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 11:25:25

なんだかんだ一貫して味方であった以上黒崎家からの好感度の高さは納得
浦原からの好感度は正直に受け止めていいのでしょうか？

ここで合間を挟まず死神代行消失編にストレートに移行するのはもったいないのか、果たして…

130二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 11:26:59

零番隊の口ぶりから見るにバンビちゃんに世界を支える資格たる重眼のきざしあり？

131二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 12:12:08

和尚による予備の霊王の器作成計画だったか
あの時にHPが0になったら死神か虚あるいは両方の力が覚醒していたかもしれなかった訳か

132◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 13:26:02

死神代行消失編に決まりましたので、とりあえず本編前の前日譚から展開ダイスをします。

展開ダイス

1.バンビエッタ　2.黒崎一護　3.石田雨竜　4.井上織姫　5.茶渡泰虎

dice1d5=5 (5)

＊本編開始はdice1d35=4 (4)　ダイス後

>>129　これだけ頑張ってますから妥当ですね、浦原は怪しいので素直に信じていいのやら。本当は空白部分は書きたかったのですがダイスが選んだので。ただ、ストレート過ぎるのもあれなので本編前に前日譚を始める事にしました。

>>130　零番隊による人造の器になるでしょう。重眼になるのかは不明です。

>>131　あの時に㏋0となっていたら、強制的に『バンビエッタ＆白一護』となっていました。

>>140

133◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 17:45:19

「お疲れ様でした……」
　茶渡泰虎は工事現場の夜間アルバイトを終え、作業員に挨拶をしてから現場から離れて行く。
　藍染惣右介との戦いが終わってまもなく一年半、彼の同級生はほぼ全員が進学し、来月に高校三年生となる。
　しかし、以前として黒崎一護に死神の力は戻っていない。それでも茶渡の相棒兼友達に代わりないものの、彼が半年前からアルバイトと運動部の有料助っ人を始めたため付き合いの頻度は減った。
　茶渡は知っている、それが代償行為だと。死神になれず、人の力では救えない魂を助けたい気持ちを誤魔化すためにしていると。
　だから茶渡はそんな相棒の姿を見ているのが辛い。表面上は平気な顔をして生活していても一護の眼の奥には、自分がやりたい事が出来ないもどかしさとそれを抱える事の苦しさがあった。
「辛気臭い顔だな、悩み事でもあんのか？」
「えっ？」
　不意に声を掛けられ、茶渡は顔をあげて前方を見た。
　街灯がスポットライトのように男を照らしている。上襟が毛皮の黒ジャケットを着たオールバックの大柄な男が真っ直ぐ茶渡を見つめ、視線が合うと急に表情が和らぐ。
「わりぃ。随分と悩んでいるように見えてな、思わず声をかけちまった」
「……ぁ、いえ。大丈夫です」
　心配されるほど表情に出ていたかと茶渡は反省しつつ、帰宅のため首に十字架のネックレスを付ける男へと近づく。
「だが、気持ちは分からなくはねぇ。友達の事を思えば悩んで当然だ」
　と男が言ったところで茶渡の足は止まり、同時に眼前の男に小さな警戒心が湧いた。
「……なぜ、友達の事で悩んでいると？」
「お、空気が変わったな……勘が鈍ってないのはボクシング通いのおかげか？　茶渡泰虎」
「！！」
　自分の名前を知っているこの遭遇は偶然ではない、と悟った茶渡は身構える一方で男性は両手を挙げて降参を示す。
「おいおい、そう警戒すんな。俺に交戦の意思はねえよ」
「……それを素直に信じろと？」
「だよな……俺の名は銀城空吾。とある目的を持って、この町へやって来た――お前の同類さ」
「同類……？」
「ちっとは興味が湧いただろ？　そのままこっちの話を聞いてくれや、お前に損はさせねえからよ」
　そして銀城は茶渡に自分の目的を語る――それが本当なら確かに茶渡に損はない。
「今すぐの返答は不要だ――じゃあな」
　銀城は伝えたい事だけを言うと、茶渡の前から姿を消した。

134◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 17:45:42

展開ダイス

1.井上織姫　2.バンビエッタ　3.石田雨竜　4.黒崎一護

dice1d4=4 (4)

＊本編開始は3ダイス後

135二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 19:21:26

死神代行消失編のバンビはどう動くのか浦原と同様にことが始まるまで待機するつもりなのか、月島(銀城の計画)に我慢とか出来るのだろうか

>>138

136二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 20:38:37

人造霊王の器とはいえ力自体は本物だからなぁあくまで滅却師以外は本人が最初から有してる力じゃないってだけなだけだし

>>138

137◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 21:27:49

「二年生も今週で終わりか」
　カレンダーの日付を見つめる黒崎一護は、高校二年生の終わりを感じていた。
　死神の力と霊力を喪失した日から見る『望んでいた』世界は、想像以上に静かだった。いるはずの霊の姿形は全く見えず聴こえず触れられない……それが大多数の当たり前、自分は少数派だったと自覚した。
「……ふぅん。新作出るのか」
　幼馴染の有沢竜貴とメールでやり取りしながら、格闘ゲームの新作を知り、前作を彼女に借りたままだった事を思い出した一護だが、彼女から返せと言うまで借りておけばいいやと決めた。
「うん？　なんだ？」
　車のクラクション音が随分と家の近くで聴こえた一護は、リビングのガラス窓から外を覗く。
「げ、育美さん」
　白のワゴン車が黒崎家の玄関前に停車し、運転席から女性が玄関を覗いていた。その女性は一護のアルバイト先の店長――鰻屋育美。すぐにサボりをした自分を連れ出すためにわざわざ自宅まで来たと悟り、自宅の住所を書いた事を後悔した。
　逃げるか。
　正直アルバイトするよりも、一週間運動部の有料助っ人をした方が儲けが良い一護は彼女から逃げる事を選択した。
　ピンポン、ピンポン、ピンポーン。
　インターホンが連続して鳴り、ついに踏み込んできたかと一護はこっそり玄関から靴を取り、忍び足でクロサキ医院へ通じるドアを開ける。
「こんにちわー」
　待合室の来客に愛想よく挨拶をしながら、一護は医院側の出入口から外に出ると――。
「い、ち、ご～～ッ」
「げぇぇ！！」
　なぜか出入口に鬼のような怖い表情の鰻屋育美が、ガムテープ片手に一護を出迎えた。
「な、なんでっ」
「はっ！　お前はあたしを舐めているんだろ。先祖代々の何でも屋！　鰻屋育美の勘から逃げられないと知りなっ！」
　と決め台詞を一護へ啖呵を切った彼女は、彼の頭をわし掴むとガムテープを口で伸ばすと一護の胴体に職人技の如く巻き付けて拘束する。
「ほらっ、行くよ！　仕事は溜まっているんだ！」
「ちょっ、擦ってる！　後頭部と背中っ！　痛いっ」
　片腕でほぼ簀巻き状態の高校男子を引きずる腕力に、一護は全身をくねらせて抵抗するも足首をガッチリと掴まれ逃れられぬまま、さながら誘拐の如くワゴン車の後部座席へと押し込まれた。
「さあ、出発だ！　今日は帰れると思うなよ！」
「はぁ！？」
　一護の驚きを無視し、鰻屋は車をアクセル全開で発進させた。

138◆k/cWhgJLqA24/12/06(金) 21:28:28

展開ダイス

1.石田雨竜　2.バンビエッタ　3.井上織姫

dice1d3=2 (2)

＊本編開始は2ダイス後

>>135　それは追々判るのでお楽しみに。まあ、普通なら計画に激怒でしょうね。

>>136　この時点で産絹彦禰の存在を和尚が把握していないはずがないですから、この計画のきっかけはそこからかも知れませんね

139二次元好きの匿名さん24/12/06(金) 23:56:14

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140二次元好きの匿名さん24/12/07(土) 05:58:02