プイッとした鳴き声が好きなので

1二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:35:59

どっかのスレで見かけた概念を元にSS書いた

>>11

2二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:36:35

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3二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:37:38

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4二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:38:31

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>>9

5二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:39:11

「……これだ！これがディープインパクトだ！これがディープインパクトだ！圧勝で今ゴールイン！！……」

「という具合にﾌﾟﾔｧｧｧｧｧｧって走り抜けたんだプイ」
「プイ先輩毎回思いっきり走り抜けてるだけじゃありません？というか前から思ってたけどその音どこから出てるんですか？」
　可愛い顔に似合わずズケズケツッコミを入れる青鹿毛のウマ娘は、ディープの後輩コントレイル。

「まぁまぁ、ほら、少しずつ頂上が見えてきましたわ」
　そう言って場を取り持つ鹿毛のウマ娘。彼女がディープの後輩にして、コントレイルの先輩でもあるジェンティルドンナ。

「そろそろマイルじゃない？負けないんですけど！」
「あ！グランちゃんちょっと待って！まだ2000mぐらい……」
　駆け出した鹿毛はコントレイルの同期、稀代のマイラー、グランアレグリアである。ディープとドンナは、コントレイルのジャパンカップでの引退後、祝勝会と称して二人を温泉に連れてきたのだった。

「ﾌﾟﾔｧｧｧｧｧｧ、空気が美味しいプイ」
「……」
「だから言ったのに、もー」
「仕方ありませんわねえ、わたくしにお掴まりなさいな」
　頂上に一着入線して、胡乱な呼吸音のようなものを響かせるディープ。その後ろで死んだ魚のような顔をしたグランは、真っ先に駆け出したはいいが距離を見誤ってスタミナが尽きていた。

「けどそこまで全力を振り絞れるのは才能だよね」
　呆れ顔ながら感心したようにコントレイルが言う。
「そうですわね。あなたとしては少し羨ましいんじゃありませんこと？コントレイルさん」
「そうだね、僕はあんまり、ダービーとかもね、全力で走れなかったから」
　ﾌﾟﾔｧｧｧｧｧｧ。
「……それで三冠勝ってるのってなんなんだろうね？コンちゃん。自分はマイラーだー、っていってたのに」
　ようやく息を吹き返したグランが問う。

6二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:39:13

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7二次元好きの匿名さん22/03/05(土) 01:39:21

「それも含めて、コントレイルの才能プイ。脚部不安も、それを補って余りあるポテンシャルも」
　いつの間にか山頂の空気を一通り堪能したディープが声をかけた。
「けどそれ以上に、プイはコントレイルの『根性』を評価してるプイ」
「根性……ですか？」
　不思議そうにコントレイルがおうむ返しした。

「そうですわね、コントレイルさんは、人の期待に応える勇気のようなものがありますわ」
「その通りプイ。皆の期待を力に変えられる性格、才能。これこそが三冠達成を助けたとプイは睨んでるプイ」
　そして胸を張る。
「プイは好き勝手走ってただけだからそういうのは全然縁がなかったけどプイ！」
「自覚あったんですね」
　痛烈である。

「辛辣プイね〜、まあそういう図太さみたいなのも含めて、プイは『根性』と表現してるプイ」
「そういうものですかね？」
　あくまで不思議そうなコントレイル。
「そういうものでしょー、性格は身近なものだから気付かないものだーってトレーナーいってたよ。東大でもくらしー、だっけ？」
「何か混じってるよグランちゃん」

「それはそれとして皆様？」
　ドンナがまとめにかかった。
「見晴らしのよい中でおしゃべりもよいものですけど、お食事の時間もありますから旅館に戻りませんこと？」
「そういえばそうプイ、帰りは旅館までの帰り道ステークスプイ！」
「帰りもじゃないんですか？」
「細けえことはいいプイ！プイに続くプイ！」
　ﾌﾟﾔｧｧｧｧｧｧと勢いよく飛び出したはいいが、足を滑らせかけて出遅れた。結局追い込みポジションを占めたディープであった。