- 1二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 01:58:00
- 2二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 01:59:53
10まで保守
- 3二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:00:55
立て乙ほしゅバリバリ
- 4二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:01:49
保守乙
- 5二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:04:03
パンダ形式ならどうにか虎杖の意識がメインになってくれないもんか
- 6二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:05:27
たておつー
ほのぼのは!?ほのぼのは大事じゃないの!? - 7二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:07:19
ほしゅ追加
- 8二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:07:28
ほのぼのかな ほのぼのかも
- 9二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:08:22
ここにきてアクスタが大活躍する…のかもしれない!
- 10二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 02:09:22
保守ありがとう
- 11二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 07:54:03
ほのぼの祈願
あんまりにもヤバい状況だけどそこを乗り越えて皆またほのぼのして欲しい…! - 12二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 09:21:09
終わり良ければすべてほのぼの!
ほのぼのちゃん息するのがんばえー! - 13二次元好きの匿名さん24/12/20(金) 20:14:46
この世界線はなんとか色々皆生きて終わってるのに再度宿儺と戦うとなるとどうなるんだろうな…と不安になるな
皆生きてるからこそ皆生き延びて欲しい - 14二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 02:39:06
京都駅
ワーワーガヤガヤガヤ
ピーポーピーポー
ウーーーーーーー(サイレン)
日下部「……何だ?」
日車「ずいぶんと騒がしいな…事件でもあったのか?」
駅員「落ち着いてー走らないでー!電車は定刻通りにきます。割り込まない、押さないかけないー」
駅員「タクシーとバスはもう満車でーす。緊急に他県からも追加要求してるので安心してくださーい」
バタバタバタガヤガヤ
……逃げ……ここから……交通が……
……早く……でも家族が……迷子が…………
日車「忙しいところ申し訳ない。この有様は一体?」
駅員「今着いたお客様ですか…?」
日車「そうだ」
駅員「…実は今、送り以外は全便停止中なんです。、これから数時間以内に地震と噴火で〇〇山が燃えるらしくて……」
日車「…………」
駅員「そこまで高い山ではないですし、もちろんここまで炎がやってくるとは思いませんが、噴火の想定範囲が京都府をすっぽり囲っちゃってまして。それでこの大騒ぎなんです」
日車「なら、タクシーやバスは」
駅員「今から乗るなら数時間待ちです。あ、向こうが先頭になります」
長蛇の列ズラー
日車「……わかった。ありがとう」 - 15二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 02:43:01
日下部「どうすんの?」
日車「…………」
日車「………………」スタスタスタ
日下部(なんとなく着いてったけど……)
日車「………………」スタスタスタ
日下部(結構歩くな。駅から出て…住宅街か?土地勘あんだなこいつ)
日車「………ここだな」
日下部「住宅街によくあるバイクショップ…?あ、レンタルもしてる」
店主「すいません今日はもう店じまいで……日車さん?」
日車「……久しぶりだ。公判以来だな」
店主「おお、お懐かしい!いやー何年振りです?あの時はお世話になりました!そうだ、飲みにでも行きませんか?今日はもう店閉めるんです」
日車「嬉しい誘いだがすまない。買い物をしにきたんだ。今すぐに乗れるやつを売ってほしい」
店主「……はあ?」
ヴヴーーンドゥウルルーーバルバルバル(排気音)
(メット装着)日車「よし、行こう」
(メット装着)日下部「お前が運転すんの!?」(俺も行くの!?)
(メット装着)日車「大型の免許は持っている。交通渋滞が麻痺しているこの状況ならこれが最適なルートだろう」
(メット装着)日下部「そうかな!?」(そうかも!?)
ヴヴーーンブロロロロロロロバリバリバリ(爆音)
(メット装着)日下部「そういやお前道知って」
ブロロロロロロロバリバリバリ - 16二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 02:45:27
待ってた!
日車の意外な実力…! - 17二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 02:53:21
高専(隠し部屋)
???「…………どこだ?」ゴソゴソガサガサ
???「ち、見つからん……」ゴソゴソガサガサ
九十九「……何を探してるんだ?」
野良呪詛師「……九十九由基!どうしてここに……」
九十九「逃がさないよ。君も専門職だろう?誰かと組むと能力に制限がかかるタイプかな」
九十九「自害もさせない。安心しなよ。私は高専の人間じゃないけど…高専は建前上、呪詛師の人権も認めてる。素直に話すといい。君に他の道はもう存在しない」
夜蛾「……感謝する」
九十九「いいよ。“九相図”を守りたかったのは私もだから」
夜蛾「…やはり狙いはそれか」
九十九「彼は話さなかったし、死んでも認めないだろうけど間違いない。加茂家の人間かもしれない」
九十九「脹相の存在が知られたのが厄介だね。当主候補が離れたのも痛かったんだろう。お家復興のために手段を選んでられない。今なら高専も手薄だ」
夜蛾「…前から、脹相に人権と戸籍の権利を与えようという話が出ていた。話が具体的になるといつも立ち消えたが…」
九十九「…それ、本人や弟くんも知ってるのかい?」
夜蛾「いや。伝えるべきでないと判断した」
九十九「…なら良かった。脹相はどんな扱いを受けようが気にしないだろう。彼の最優先は弟だ。弟が損なわれない限り自身に無頓着だから」
九十九「だが弟たちが術式を得る手段にされたら、必ず報復に出る」
夜蛾「……そうだな」
九十九(皮肉だね脹相。死んだ呪術師の死体に人権はない。共有管理の下、再利用は暗黙の了解だ。でも虎杖を除いた君と瓶の弟たちは“呪物”…人と認定されない。だから死んでも所持者が変わらない限り、悪用されることはないだろう)
九十九「……ところで、私はこの場を離れるけどこれから先、九相図を守りきれるかい?今回は黙って盗みにきたけれど、もしこの先乱暴に押し入って来られたら戦力が足りないんじゃないか」
夜蛾「……………………」
九十九「五条が常に高専にいるとも限らないし……突然貴重品になってしまって困ったもんだ」
夜蛾「何が言いたい」
九十九「いるだろう。九相図を守るために命をかける男が。ちょうどここに所属している」
夜蛾「………当人たちに預けろと?」
九十九「脹相は弟を守るならなんでもする。誰より信じられる金庫番だろ」 - 18二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 02:58:25
休憩所屋根
三輪「…………なんか」
三輪「ジブリ映画のダイダラボッチに似てる……似てない?」
真依「あんなに綺麗じゃないでしょ」
幸吉(逃避に入ってるな……)
幸吉(三輪だけはなんとかして逃してやりたいが……)チラ
ズオオオ大オオオ大オオオオオ大オ
幸吉(……だが逃したところで逃げ切れるだろうか…この巨人が向かう方向によっては、ここに居た方が安全かもしれない。立ち向かわなければ、の話だが……)
パンダ「俺人間じゃないからワンチャンいけるかもって地面歩こうとしたら引きずりこまれそうになってヤバかった(笑)」
狗巻「高菜〜!!」ボカッ
パンダ「もうしないって!」
真希「お前ら悠仁どうすんの?何か策とかあんのか」
釘崎「今んとこ何も…五条先生の動きに合わせるかなーって」
伏黒「領域さえ無効化できれば突っ込めるんですけどね」
脹相「…………………………」
伏黒(この人も同じ考えか)
伏黒「……あの」
脹相「なんだ?」
伏黒「俺の式神を使って虎杖を探します。だから脹相さんはここに居てください」
脹相「いや俺も行く。その方が効率がいい」
伏黒「虎杖の意識が戻った時、そのためにアンタが怪我をしたと知ったらアイツは自分を責めます」
脹相「……………………」
伏黒「生きてるんなら俺が探します。アイツがもっと危ない時にアンタが動けなかったら困る。どうしても協力が必要になったらそうしてください。」
脹相「…………」
脹相「………わかった」 - 19二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 03:00:05
五条「………………」
五条「………んーーー」
五条(……魂のバランスを崩せるか?土地神の魂は呪霊のもの。それが悠仁との差。だけど…宿儺の縁で逆に相性がいいんだろう。残穢から得たわずかな魂の情報だけで、顕現を可能にしている……)
五条(人の条件と呪霊の条件、二つを満たす呪いの王。集まった膨大な呪塊はそっくり呪力に変換される…半呪骸化すれば、自己補完の特性も得る…だめだ。ますます完全顕現前に、“生まれる”前になんとかしないと……)
五条「……核を壊す」
呪術師「……どうやってだ?領域の押し合いで勝てる相手じゃないだろう」
五条「そこなんだよねー、一か八か。飛び込んで核を破壊する。核のおおよその位置が分かるのも、攻撃を受けながら破壊できるのも僕くらいしかいない」
呪術師「…………」
五条「でも僕も即死しないだけで、たぶん死ぬ。死んだらお前は逃げるし今ここで踏み止まってる子たちも逃げるし…それだけならまだいいんだけど……」
五条「核を破壊した後、こいつが無害化する保証がない」
呪術師「………………」
五条「……それに」
五条(あの土地神の体内で、悠仁と宿儺の指はきっと一体化している。核を壊す…悠仁を殺す……)
五条「……せっかく死刑を回避できたのになぁ」
呪術師「…………?」
五条「教え子を手にかけるなんて嫌だ……」
呪術師「……おい、どうする気だ」
五条「…………ハアーーーーー」
五条「…………奇跡でも起こんないかなぁ」 - 20二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 03:00:53
今日はここまで
- 21二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 03:22:51
スレ主お疲れ様です
五条は命使って破壊出来ても無害化出来る訳でもなく教え子がようやく解放されたのに辛いよなあ
お兄ちゃんもようやく弟達の側にもいられるようになってほしいな
奇跡起これ!起こってほのぼのになろう!そしてついでにアクスタ新弾も作ってくれ五条!!! - 22二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 12:45:46
物と人の扱いの違いで難を逃れられそうなのあれやね
子供とペットの法律上の扱いが違う感じ - 23二次元好きの匿名さん24/12/21(土) 23:35:23
ドキドキする…
- 24二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 09:07:37
ほしゅ
- 25二次元好きの匿名さん24/12/22(日) 20:14:33
奇跡よ起これ
- 26二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 06:47:06
ほ
- 27二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 11:23:56
ほ
- 28二次元好きの匿名さん24/12/23(月) 22:28:17
ほ
- 29二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:08:36
三輪(……空気がへん、息が…)
三輪「……………うっ…」
三輪「……げ、ええおえ……」ビチャビチャ
真依「………………う、ぐう」
三輪「………………は、はあ、は、」
幸吉(……なんだ、この圧は……)
幸吉「これが、宿儺の……?」
釘崎「……あ、足が……」フルフル
伏黒「……違う」
伏黒「……宿儺はここまでじゃ、なかった」
真希「私がピンピンしてこいつらがこう、ってことはよっぽど強いんだな。アレの影響が」
脹相「……ふん」ブンッ
脹相(体が軽い……そうか、俺は半分呪霊。人間ならこの場の瘴気の濃さに耐えられない。呪術師は特にその感覚が鋭いだろう)
パンダ「大丈夫か?」
狗巻「……おか。」
脹相「……宿儺は呪術師だった。いや……そもそもあの堆積の呪いを取り込める人間などいない……だが、宿儺の気配がどんどん増えていく」
脹相「……悠仁」
脹相「五条、頼む」
呪術師「……おい、」
五条「……わかってる。完全顕現までもう時間がない……あれに受肉する前に、壊す」
五条(内の魂と繋がっている外側の器……土地神の領域は巨大な体だけでなく、この土地全体に届く。核だけを破壊して繋がる土地神の暴走を止められるか?制御の無くなった車みたいに暴走しないか?)
五条「……でも優先すべきは顕現の阻止だ」
五条「………………」スッ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
歌姫「…………ああ」
七海「……」 - 30二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:10:23
.
──────────────────────
???「………………」
???「…………誰だ」
???「許可なく“俺”に触れるな」
???「不快だ」
──────────────────────
────キィンッ──────
. - 31二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:11:03
待ってた!!
三輪ちゃんが…
皆の体調に滅茶苦茶影響が出てるのどんだけなんだろうな… - 32二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:12:58
三輪「……あれ?なんか、……いきなり?」
真依「…………息ができる」スーー
幸吉「……あれだけ濃かった圧が」
釘崎(アタシだけ座り込んだの悔しいわね……)
伏黒「……今なら」
脹相「……いや。逃げた方がいいかもしれんな」
伏黒「……!」
五条「………………エッ?」
呪術師「なんだ?どうした」
五条「…………みなよ」
呪術師「六眼は持ってない」
五条「違うって……お前にも見えるだろ」
五条「領域が、解除された」
呪術師「…………?」
呪術師「……本当に、領域が」
呪術師(いや、領域だけじゃない。呪霊の気配が完全に消えている。この一瞬で、何が)
五条「魂のバランスじゃない……?歪に釣り合っていた天秤ごと…」
五条「…あ!?」
五条「みんなーーーーー!!!」
五条「こいつの体崩れそう!!!」
三輪「え?」
真依「……メカ丸!」グイッ
幸吉「任せろ、乗れ!」
釘崎「うわっ!」
玉犬 バクッ
伏黒「釘崎を頼んだぞ」
伏黒(脹相は、すでに走ってるな…パンダも狗巻先輩抱えて飛んだ)
伏黒「俺も逃げる」ダッ - 33二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:15:26
ドドドドドドドドドドドドドドドド
三輪「すごい勢いで崩れてる…」
三輪「……これ大丈夫なの?」
真依「……もうただの土砂ね」
ドドドドドドドドドドドドドドドド
パンダ「うわ、地滑りの危険!」
狗巻「しゃけ〜」
ドドドドドドドドドドドドドドドド
釘崎「……何がどーなってんのよ」
伏黒「俺もわかんねーよ」
脹相「……………………」
ドドドドドドドドドドドドドドドド
歌姫「………………」ボーゼン
七海「危ないですよ。もう少し下がって」
歌姫「…………」後退り
ドドドドドドドドドドドドドドドド
真希「悪いな、助かった!」
幸吉「気にするな」
五条「いやーみんな無事でよかった!!」
五条「僕死ぬ覚悟決めたんだけどねぇ……マジで奇跡が起こるとは思わなかったよ。ギリギリまで粘って正解だったね」
伏黒「……どうなったんですか、あれ」
五条「器が壊れて中身が飛び出た」
釘崎「中身?」
五条「土と呪いと、魂だよ。外からじゃ手も足も出せなかったけど」 - 34二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:15:36
宿儺…?
と思ったら皆が大変な被害を受けそうになっている - 35二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:20:20
五条「……おそらく宿儺の魂が異物を一方的に排除したんだろう。あれは三方の魂の観測によって成ろうとしていた生き物だ。内から否定されれば、崩れるのも容易い」
パンダ「…………あれってもしかして」
伏黒「宿儺の魂…?」
五条「まーそこは後でちゃんと調査するよ。僕だって表面的なことしか分かってないし。パンダもお口チャック!まだ確定してない事実は迂闊に口に出さないよーに」
伏黒「……呪いはもう心配しなくていいんですか」
五条「………そうだね」
五条「呪い、はひとまず安心かな……」
伏黒「……?」
脹相「五条」ヌッ
伏黒(背後から…!)
釘崎「うわー建物全部巻き込まれて沈んでる…」
三輪「まだ土が柔らかい…?」
真依「石も岩も大量に混ざってるから危ないわよ。転ばないでね」
脹相「悠仁が死にかけている」
伏黒「……そうだ、虎杖を」
伏黒「あの呪いに飲み込まれたんだ。今なら領域も呪いもない。早く救助を…!」
伏黒「救、助を…………」ハッ
五条「…………うん」
五条「みんな助かった。呪いも自壊した。あとは、悠仁だけだね」
伏黒「……五条先生」
五条「悠仁はさ、核として土地神に取り込まれた。そして“宿儺”の指と混ざってる」
伏黒「…………」
五条「ほんの一瞬だけ顕現しかけたけど、そこは問題ないよ。宿儺は完全に祓ったからね。あれは残り香のようなもの。いや、昼にみる月に近いな」
五条「問題は、どうやって悠仁を探すかだ」 - 36二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:23:12
宿儺が拒否したからなんとか最悪は防がれたけど…虎杖がその分どうなってるか分からない…か
- 37二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:23:47
伏黒「…………」
釘崎「どうって……だって、」
釘崎「虎杖がどこにいるかくらい、わかるでしょ?ゴジョセンなら、」
五条「…………さっきまでなら」
三輪「…………?」
真依「この土砂……」
五条「……うん」
五条「呪霊の体内や、領域の中なら僕には視える。探せるんだ」
五条「でも、あの土地神は完全に消し飛ばされてしまった。悠仁はあの積もった山の土砂のどこかに、生き埋めになっている」
釘崎「………………」
伏黒「………………」
脹相「………………」
五条「……今から救助隊を呼んで、捜索に一週間かな。山の中央から抉れて崩れてるから足場も作らないといけない。工事用車両も運んで……」
釘崎「それじゃ間に合わないじゃない!!」
釘崎「いくらアイツでも、窒息で死ぬわよ」
脹相「……………………」
五条「……そうだね」
三輪「土を掘るのはダメなんですか?五条先生なら機械とか使わないでも吹き飛ばせるじゃないですか」
三輪「メカ丸もほら、こんな、もうシャベルカーみたいな動きしてるし……」
三輪「みんなで掘って探していけば…!」
五条「……………………」
五条「……調整して地面を掘り返す、だけならできるよ」
五条「でも、どこを…?」
五条「山半分使って成り上がろうとしていた呪霊は瓦解して元の土と岩に戻った。今は、見ての通りあたり一面、盛土になっている」
五条「悠仁がどこにいるかも分からないまま術式使うわけにはいかない」
三輪「………………」 - 38二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:25:02
吹き飛ばしたいけど虎杖が巻き込まれてるもんな…
- 39二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:29:27
五条「せめて悠仁じゃなければな…宿儺と縁のない他の誰かだったら…少し時間はかかっても、探しに長けた術師を使って捜索することもできた」
五条「でも悠仁は宿儺の元器で、指を取り込み、“この場に満ちている宿儺の残穢”と完全に馴染んでいる。今悠仁の気配を探そうとするのは、大海に落ちた砂つぶを探すようなものだ…」
三輪「……そんな」
真希「……大体の検討くらいつけられないのか?」
五条「無理かな。自壊と同時に土砂が津波みたいに押し流れたでしょ?僕の覚えている位置からどんな風にズレたのか予測できない」
伏黒(この広範囲。山の中心地のみとはいえ、地下全体を含めると…人海戦術を使ったとしても、短時間では無理だ。先生の言うとおり範囲を限定しないと……でも、どうやって…?)
伏黒「……クソッ」
五条「…………あ、逃げられた…ま、いっか。それより本当にどうしようかな、何か悠仁を見つけるいいアイデアある?何もなければ僕は応援を呼びに一旦下がるよ。各所に連絡もしないといけないし…
脹相「…………」
脹相(そうか……俺は……)
脹相(俺がまだ生きていたのは、このためだったんだ……)
脹相「……悠仁の場所がわかればいいんだな。方向程度でもいいのか?」
五条「…そうだね。ある程度、方向がわかれば人手で解決できるかもしれない…でもいいの?」
脹相(五条悟には俺の術式が見えている……なら俺の考えも検討がつくだろう……)
脹相「……俺の術式の影響なんだ。俺は弟たちの死を、感じ取ることができる」
伏黒「………?」
釘崎「……………」
五条「……」 - 40二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:32:13
脹相「どこに、どれほど離れていても関係ない。俺は弟の異変を感じ取れる。だから今悠仁が死にかけているのもわかる…これは血縁者に対する、俺だけの特異体質だ」
真希「…………」
真依「…………」
脹相「だからこれを“反転”する。弟から俺にではなく、俺から弟に。俺の死を受け取ってもらう」
伏黒「……残穢の執着」
伏黒(未練や執着に残穢は残りやすい。特に死に対して効果的だ。その繋がりを利用し、残穢を辿る捜索は俺たち呪術師がよく行うが…)
真希「……そんなことできんのかよ」
脹相「できるかじゃない。やる」
三輪「でもそんなことしてなんの意味が…?」
脹相「赤血操術で俺の死を具現化する。確定した俺の死が、血となって悠仁の居場所を示すだろう」
伏黒(脹相の場合もっと直接的だ。術式の特異性か。肉親に死の知らせを飛ばし、かつ俺たちにも視認できるように血を使う…これなら少なくとも方向は確定できる)
釘崎「……はあ?」
真依「それ、理論的に可能なの?」
脹相「弟たち二人の死んだ状況を考えればできるはずだ」
五条「…………」
伏黒(五条先生が何も言わないってことは……できるんだな)
三輪「そ、それなら反転で治療してくれる人、探さなきゃ」
幸吉(……いや)
脹相「必要ない。蘇生ができる短時間では、俺の死の情報がすぐにかき消えてしまうだろう。せめて、範囲を特定できる数分まで保たせる必要がある」
伏黒(心肺停止から一分以内の救命で蘇生率は95%……5分以上経過すると25%に落ち込む。脹相は半呪霊…人よりそのリスクは低いかもしれない。だが、その方法だと血液を大量に失うだろう。意識がなく、心臓も止まっている状態で呪力から変換ができるのか…?)
伏黒(いや……きっとこいつはそこまで考えてない) - 41二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:35:05
釘崎「それで本当に虎杖の居場所がわかるの…?」
脹相「俺も試したことはないから、確実なことは言えない。だが方向くらいはわかると思う」
釘崎「……不確かなこと試す必要ないわ。やってみてうまくいかなかったらどうすんのよ」
脹相「その時は仕方ない。俺の代わりに有効な手段を探して欲しい。悠仁が助かるよう早めに頼む」
釘崎「そうじゃ、なくて!」
釘崎「あんたさあ…!わかってんでしょ!ここには反転使いもいないし、呼んでもすぐに来てくれるわけじゃないし!下手したら無駄死にでしょ!それに、虎杖がアンタが死んだって知ったら」
脹相「悠仁には俺のように兄弟の死を感じ取ることはできないから大丈夫だ」
釘崎「……ッ!!!この、」
脹相「わかってる」
脹相「俺だって死にたいわけじゃない」
釘崎「…………」
脹相「…悠仁が死にかけている。さっきからずっと感じている。助けたい。生きててほしい。そこに俺がいなくてもいい」
釘崎「……だからって、」
脹相「いいや。弟を助けられない兄に生きる価値はない」
釘崎「……!!」グッ
伏黒「………………」
伏黒「先生、この方法で虎杖が見つけられると思いますか?」
五条「……絶対とは言えない。ただ今も生死が繋がってるなら成功する可能性は高いし、捜索範囲がだいぶ絞れる。闇雲に探し回るより効率がいいのは確かだね」
伏黒「……なら俺は止めない」
釘崎「でも、だって、虎杖は!!」
釘崎「虎杖が、ずっと楽しみにしてたのに!!」
釘崎(こいつと暮らすのあんなに……!)
脹相「…………」
脹相「……ありがとう。釘崎。伏黒。お前たちがいる限り、悠仁は心配ない」 - 42二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:38:26
脹相(兄弟じゃなくても…これほど大切に思ってくれる友人がいる。悠仁は幸せだ。俺がいなくても、きっと幸せでいられる。そばに居てやれないことが心残りだが……)
五条「一応聞くけど、本当にいいんだね?」
脹相「他に悠仁を探す手段はあるか?」
五条「まあ……ないね。」
五条「……思いつくのは複数あるけど、どれも今すぐは無理だ」
脹相「だが悠仁には時間がない……」
脹相「自死だと、うまくいくかわからん…五条、悪いが頼む」
五条「……悠仁への伝言は?」
脹相「愛してると…それだけで十分だ」
五条「悪いけど、死を感じる瞬間ができるだけ長引くようにするよ。でないとお前を殺してまで悠仁を探す意味がない」
脹相「そうしてくれると助かる」
五条「………………」
五条「……いい兄貴だねって前に悠仁言ったことあるんだけどさ、」
脹相「……………」
五条「嬉しそうに笑ってたよ」
脹相「…………そうか」
脹相「……………」フッ
脹相(壊相、血塗。……今度こそ、俺は。弟を守れる)
五条「……じゃあね、」
パ ア ン - 43二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:38:43
ここまでです
- 44二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:40:18
ここでここまでです!?
- 45二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 01:41:46
スレ主乙です
お…お兄ちゃーん!!!
無理しすぎやで…ここで切るなんて非情ですよ!
いいやまだだお兄ちゃんには兄貴と呼ばれるまでは生きてもらうぞ
虎杖も助かれ!そしてほのぼのへ進むんだ!!! - 46二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 07:47:56
朝ほしゅ
- 47二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 07:58:36
お兄ちゃんさあ!!!布団…布団どうすんだよ…なあ…
- 48二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 10:27:30
そうなるのはわかるけどさぁ
お兄ちゃんもっと自分の弟の人生に占める重みを自覚してくれんか
伏黒や釘崎や五条だって大切だけど誰だって誰かの代わりにはならんのよ - 49二次元好きの匿名さん24/12/24(火) 19:15:47
せっかくみんな生存ifだったのに欠けちゃうなんてヤダーッ!!って気持ちとはえ〜すっごい面白いって気持ち…
- 50二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:15:44
ほしゅ
- 51二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:33:14
パ ア ン
脹相「………………」
脹相「………………」
脹相「………………?」
ドンッ
東堂「……………」腕組み
脹相「……東堂?なぜここに……五条は?」
東堂「スーーーーーー………………」息吸い
東堂「ちッ!!!」クソ
東堂「がッーーーー!!!!」デカ
東堂「うーーーー!!!!」ボイス
ビリビリビリビリビリビリビリ
脹相「…………??」
伏黒「………………」
釘崎「……あ、五条あんなとこに」
三輪「えっ?えっ?」
真希「……来るのがおせーよ」
真依「………………」
パンダ「……ほっ」
狗巻「……ほ」
幸吉「……あいつ」
五条「……葵」 - 52二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:36:45
東堂「弟を救う兄の自己犠牲!!素晴らしい献身だ!!兄の鑑だな!!だが!!判断が早い、早すぎる!!!」
東堂「呪術師にとって判断の速さは術の優位性と勝利に繋がる!遅いよりもはるかに良い!!しかし!!取り返しのつかない事態でこの判断の早さはいただけない!!確かに虎杖が!!ブラザーが死の危険にあるのは間違いないのだろう!!お前はそれを直に感じ取り、焦っている。最短で効率の良い方法を取ろうとしている!!だがそれは兄の愛ではない!!もはや贖罪だ!!」
東堂「この絶望的な状況下だ。確実を求めるのはわかる。わかるがそれだと…残された者の気持ちはどうなる!!」
脹相「……しかし東堂」
東堂「お前はこう言いたいのだろう?他に方法がないと!!果たしてそうかな?わずかな可能性でも、試す手段が何かあるんじゃないか?方法を探すことすらせず、真っ先に脹相の死を、虎杖の生死と引き換えにする!!これはあまりにもいただけない。ブラザー虎杖が知ってみろ。きっと後悔する。その場にいなかった無力感も合わさると最悪だぞ」
脹相「……だが悠仁には時間がないんだ」
東堂「重々承知だ。しかし!!平均的な呪術師と比べてブラザーはどうだ?頑強じゃないか?この場にいる誰よりブラザーの体は強い!唯人よりもはるかに猶予はあるはずだ。違うか?」
脹相「……いや、しかしだな、」
東堂「あらゆる手段を探し試したが他にどうしようもなかった」
脹相「………………」
東堂「“どうしようもなかった”誰かを失った時、この事実は強い」
脹相「………………」
東堂「もしも、あの時これができていたら、もしもあの時こうだったら……わかるか?もしも、『脹相が犠牲になる必要がなかったら』」
東堂「脹相。弟に呪いをかけるな」
東堂「虎杖はこのもしも、に一生苦しむことになる」 - 53二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:41:58
脹相「…………!!」
『九十九……俺は……“人”か?』
『なんでだろう。なんであの時…俺は……なんで……』
『楽な道を選んだ…………』
東堂「誰かのための死とは、最終手段で切り札だ。こんなに早々に使うもんじゃない」
東堂「兄とは弟を導く存在なんだろう?そう言っていたじゃないか…」※在記
東堂「お前たち兄弟はただでさえ自己犠牲の精神が似ているというのに……虎杖がお前の在り方を真似したらどうする?弟は兄に影響を受けるものだぞ」
脹相「……それは…だめだ!」
東堂「そうだ。正しく兄たれよ脹相。まずは虎杖を信じるところからな」
脹相「俺は悠仁をいつも信じている…!」
東堂「なら良い。ブラザーはタフだ。俺たちが最後の手段を使う寸前まで踏ん張るだろう。なんたってブラザーなんだからな!」
五条(ナイス、ファインプレイ。葵)
伏黒(東堂の術式は捜索に役立つ…だが呪力物を引き寄せ交換するなら、やはりある程度の目ぼしは必要だ。どの範囲にいるか、確定の情報が欲しい……)
脹相「……しかし他の方法とは」
東堂「30分だ。あの大量の土砂崩れの中、ブラザーの耐久力を考えてそれがタイムリミット……この時間以内にできて、かつ安全性が高く、捜索の手助けになるもの……」
東堂「……………………」思考中
東堂「……伏黒恵」キュピーン
伏黒「……なんだ」
東堂「……アレは持っているか?」
伏黒「……アレ?」
東堂「そうだ。幸運にもあの化け物呪霊は立ち上がる寸前に瓦解した。おかげで結界はまだ、崩れていない……」
東堂「できるんじゃないか…?あの呪いが」
伏黒「……………!!」
伏黒「……四神結界……いや、四隅外法か!」
伏黒(四方に呪具を埋めて作った結界……呪いに満ちた土地………ヒトガタの対象は、虎杖自身)
伏黒「確かに……条件は揃っている」
釘崎「……どういうことよ?」
伏黒「脹相がやろうとしたのは術式の特異性を使って、虎杖に呪いを送ることだった。死の情報を虎杖に向けて発信、その繋がりを俺たちにも視認させ、虎杖の場所を見つけさせようとしていた。それと似たような呪法だ」
伏黒「ただし、術式も呪力も使わない…祈りと手順による、人を呪う方法」 - 54二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:44:49
東堂…流石だよ…
ありがとうなそうだよなこれは弟を苦しませる道なんだよな - 55二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:45:33
少し前
宿儺呪霊顕現中
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
(メット装着)日下部「…………あの」
(メット装着)日車「………………」
(メット装着)日下部「……ちょっと!!」
(メット装着)日車「…………」
(メット装着)日下部「マジでヤバいって上、上ちょっと見てみ!」
(メット装着)日車「道が悪い…道路に集中したい」
(メット装着)日下部「運転第一なのはいいんだけどぉ!俺ら突っ込んじゃいけないとこに突っ込もうとしてない?アレから逃げるべきなんじゃないかなって俺は思うんだけど!!」
(メット装着)日車「風の音でよく聴こえない。暴れないでくれ」
(メット装着)日下部「イヤッツイヤッ!!死にたくない!死に向かうな!落ち着け日車ァ!!」
(メット装着)日車「……」ブオオオオオオオオ
(メット装着)日下部「スピードあげるなああああ」
駐車場入り口
(メット装着)日車「道が崩れている。ここまでか」
(メット装着)日下部「……うう……行きたくない」
(メット装着)日車「……ん?」
大型呪霊自壊中
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
(メット装着)日下部「いよっしゃ!!!生きた!!勝ち確!」
(メット装着)日車「この距離でこの悍ましさ…か。近くに居る呪術師たちが無事だといいが……」
(メット装着)日下部「……おーおー豪快に崩れやがって…これ山崩れ起きてない?俺らんとこ大丈か?」
(メット装着)日車「こちらは高台だ。土砂が流されはこないだろうが……しかし、だれか留まっている呪術師はいるか?五条は対処しているんだろうか……」
日車「……ふう」メット脱ぎ
日下部「……んで、どーするよ。連絡とろうにもこの状況じゃなあ…スマホの電波も入らないみたいだし……」メット脱ぎ
日車「土に飲まれた車やバスがそこらに……死体は見当たらないのが救いだな」 - 56二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:49:17
呪術師「ははっ……俺も運がいい……」
呪術師(双子のスナイパーめ、長距離狙撃用の銃を使ったな…弾丸の口径もおそらく9ミリ…貫通を優先にして、ダメージを最小限に抑えたか……)
呪術師(口径を大きく、銃の威力は弱めた方が人体への損傷は重い……狙撃の狙いも正確に臓器と臓器の隙間を狙ったか…捕虜にするつもりだったろうが、おかげで反転術式を使わなくとも、動ける)
呪術師(ちょうど良いタイミングで乗り物もやってきた……五条に顔を覚えられたのが痛いが、とにかく今は逃げて姿を隠す…)
呪術師(……こいつら俺に気づいていないな。死なない程度に重傷を負わせてもう一人が相手に気を取られている間にバイクを奪ってやる)
呪術師「……」スッ
日下部「……!!おい、日車あぶな、」
日車「!!?」バッ回避
ポロッツ
呪術師「……ッチ」スカッ
呪術師(避けられた!クソ、勘がいい…ん?)
カツーーーーン
虎杖スタンド(高専服)
呪術師「…………?」
呪術師「は?虎杖悠仁?」
呪術師「写真…、いやフィギュア……じゃなくて」
呪術師「アクリルスタンド……?」
呪術師「えっ」
呪術師(アクリルスタンドを作る話は五条悟じゃ…?なんで虎杖悠仁?というかこの男、今ポケットからこれを落とさなかっ)
日下部「……おらっ」ドガッ
呪術師「……!!」
呪術師「……ぐ、うう…」バタン
日下部「……なんだこいつ?」
日車「…………」そっ拾い - 57二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:51:37
歌姫「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」祝詞
歌姫「……これで念も少しは増幅するわ」
伏黒「ありがとうございます」
伏黒「あとは……」
狗巻「…………」
狗巻「…………」スッ(スピーカー)
狗巻「……“僕ら、は虎杖悠仁を、呪う───”」
キィ───────────────ン
狗巻「……っぐ、ゲホゲオ、ゴッホゴホ、」
パンダ「……あんま無理すんな」背中さすさす
伏黒「狗巻先輩……ありがとうございます」
伏黒(歌姫先生と狗巻先輩のおかげで…場が整った……人を、虎杖を呪うのに最適だ。だが、これで呪いを試したとして……)
脹相「…………………」
伏黒(そう強くない呪いだ。虎杖に向かう呪詛の残穢を浮き上がらせるのが目的だから、強い呪いだと逆に困るんだが……即席と弱さが問題だ。)
伏黒(うまくいかなかったら残穢は見えない。そうなれば他の手段を試す時間もない…脹相は、今度こそ選択するだろう。虎杖を確実に特定する方法を……)
五条「アレ。日下部じゃん。来てくれたんだ。相変わらず生徒思いだねえ」
日下部「……いやなんかすげえことになってるから」
日下部「それとこいつが急に襲ってきたんだけど、何こいつ?」
呪術師「」
五条「あー……よかった。逃したの面倒だと思ったんだよ。そのまま拘束しといてくれる?」
日下部「何やらかしたんだ?」
五条「今回の“これ”の原因。総監部に繋がる重大な証人だから逃さないでね」
日下部「……俺が?」
日下部(五条と総監部の戦争に巻き込まれない…?てかこのひどい有様の原因ってこいつ……)
呪術師「」気絶中
日下部「もっと強めに殴っとくべきだった……」 - 58二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:55:16
伏黒(今回、虎杖のアクスタを俺も釘崎も持ってきてない。東堂もだ。内容が内容の任務だったから、安全を優先して置いてきてしまった。アクスタが無くても呪いはかけられるが…呪いが分散して効力が弱くなる。やっぱりヒトガタは必要だ。何か、代用できるものとか……)うーん
釘崎「……ね、アレ」指差し
伏黒「…………?」
日車「……一体何があったんだ」
三輪「いやーなんかこれこれこういうことが」
幸吉「アレそれいきなり起こって……」
三輪(なんでこの人胸ポケットに……)
幸吉(虎杖のアクスタを…?)
伏黒「………………」
釘崎「…………ね?」
伏黒「……日車さん!」
日車「……ん?なんだ」
伏黒「少しお話が!!」
東堂(四隅の結果内にて、ヒトガタを使って特定の相手だけを呪う外法……“うまくいけば”俺たちの虎杖への思念が呪いとなって、残穢を浮かび上がらせるだろう……)
東堂「……ブラザー」
伏黒「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(呪い文言)」
釘崎「…………」
脹相「…………」
五条「………………」
歌姫(みんな真剣ね。応援したいけどこればっかりは無理だわ……)
歌姫(何年も何年もかけて少量の毒をすり込むような呪い…浮き上がるほど濃い残穢なんて、被害者が症状末期になってようやく見つけられるレベル……)
五条「……歌姫」
五条「顔に出すな。士気が下がる」
歌姫「……!」
歌姫「…………」キリッ
歌姫(それでも仕方ない。これはお兄さんと虎杖くんを納得させるための呪いなんだから……) - 59二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:56:27
伏黒「……意は諸法に先立ち 諸法は意に成る 意こそは諸法を統ぶ けがれたる意にて 且つかたり 且つ行なわばひくものの跡を追う かの車輪のごとく 苦しみ彼に従わんきよらかなる意にて 且つかたり 且つ行わば形に影のそうごとく たのしみ彼にしたがわん」
伏黒「ひと ふた み よ いつ むゆ なな や ここのたり ふるべ ゆらゆらと ふるべ」
伏黒「ふるべ ゆらゆらと ふるべ」
伏黒「ふるべ (震え)ゆらゆらと(玉緒を揺らせ) ふるべ(震わせ)」
「ふるべ (震えろ)ゆらゆらと(この魂ごと) ふるべ(震わせろ)」 - 60二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:57:42
五条「……………………」
歌姫(………呪いが、行き渡って)
歌姫「………………」
歌姫「………………?」
歌姫「……えっ!?」
歌姫「……え?…ドッキリとかじゃないでしょ、だって……え?ありえなくない?」
五条「………ああ、そうか」
五条「ふふふ、はははは」
歌姫「………どういうことよ?」
五条「だってさ、これ呪詛の応用でしょ?」
五条「呪詛ってさ、基本一方通行なわけじゃない。当たり前だよね。気づかれないようにうすーーくするか、気づかれてもいいように一撃必殺にするか…たまに呪返しする時は向こうの放った呪いを打ち返すだけで、そもそも呪う側と呪われる側に縁や親愛なんてほとんどない。」
五条「…………でもさ、恵のやってるこれは、僕らと悠仁の間にある呪い(情)だろ?」
歌姫「……だから?」
五条「一方通行じゃないってこと」 - 61二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:59:01
脹相(……残穢が浮き上がる)
脹相(薄く……儚い。風に吹かれれば消えてしまいそうだな)
脹相(だが見える……はっきりと)
脹相「悠仁!!」ダッ
伏黒「玉犬!」
玉犬 シュッ
伏黒「残穢の先を追って、脹相を助けろ」
東堂「……さすがだな、ブラザー!!俺たちの絆はこんなにも尊い!」ダッ
三輪「……すごい、本当に残穢が見える」
真希「恵のやつ、あんな古臭い呪法よく覚えてたな」
幸吉メカ丸ズームアイ(………巨人呪霊の内側に虎杖が取り込まれていたから、崩壊した身体内部土砂の中にいる、と考えていたが……元になった器の土地神は山全域と領域で繋がっていたんだったな)
幸吉(残穢のあの方向……巨人呪霊の崩壊した場所じゃない。呪霊が自身の核を守るために移動させるのは珍しいことじゃないが…体内から離れた場所に隠すのは滅多にない。虎杖の兄貴が方向を見つけたとて、俺たちはきっと身体の周辺を探していただろう……)
幸吉「相変わらず運を引き寄せるのが上手い男だな…東堂」
脹相「悠仁!」
パアン!
東堂「……違う、次!」
パアン!
脹相「悠仁!ここか、ここにいるんだな!」ガバッ
玉犬 堀り堀り掘り
東堂「戻ってこいブラザー!」
パアン!
東堂「みなお前を待ってる!」
パ ア ン!! - 62二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:59:42
今日はここまでです…(25日までに終わらせると言ったな、あれは嘘だ)
- 63二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 02:59:59
わーいアクスタ!!!アクスタの呪いありがとう!!!!
一方通行じゃない!双方向なんだ! - 64二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 03:03:44
スレ主お疲れ様です!!!更新来てくれて嬉しい!!
日車のアクスタが東堂のペンダントみたいになっててちょっと笑ってしまった
逃がしたやつも捕まえられてお兄ちゃんを殺す事なくお互いへの情だからこそ双方向になって本来気付けなかった場所に導かれているのいい…最高だ!!
また待ってます!!ほのぼのハッピーエンド見えてきて嬉しい…!! - 65二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 13:18:08
保守
- 66二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 13:24:41
さすがアツいぜ超親友!!!
ふるべゆらゆらってそういう意味なんだぁ…(小声) - 67二次元好きの匿名さん24/12/25(水) 21:53:38
⭐️
- 68二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 06:23:11
ほ
- 69二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 15:08:14
堀り掘りしてる玉犬かわいいな
- 70二次元好きの匿名さん24/12/26(木) 19:46:31
お疲れ様です!ええんやで…いっぱい頑張ってるの伝わってまっせ…
- 71二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 04:57:20
ほ
- 72二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 10:23:34
玉犬 堀り堀り掘り
ここ地味にすき - 73二次元好きの匿名さん24/12/27(金) 20:28:07
ほし
- 74二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:23:45
ほ
- 75二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 10:33:31
ほ
- 76二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:25:32
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
虎杖(……………………)
虎杖(…痛い………………)
虎杖(……苦しくて…)
虎杖(重たいな………)
⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎
虎杖(……退かせない……あ、そっか……)
虎杖(この“人”たち、渋谷の…………)
虎杖(……だから“俺は退かせられないんだ…………)
虎杖(………痛い)
虎杖(苦しい…………苦しいなあ…………)
(??)「………………」
(??)「………………」
(??)「………………」
(??)「………………」スッ
ポイッ ⬛︎⬛︎⬛︎
ポイッ ⬛︎⬛︎⬛︎
ヒョイ ⬛︎⬛︎
虎杖「………………?」
(??)「………………」グイッ
虎杖(…………何……だれ?)
虎杖(軽くなった…苦しくない……?)
虎杖(…見えない……誰かの、手?)
(??)「………………」グイ
(??)「………………」グイ
(??)「………………」グイ - 77二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:26:50
虎杖(……引き上げてくれる…?立って…歩ける)
(??)「………………」ナデナデ
(??)「………………」サスサス
虎杖(手がいっぱい……でも全然怖くない)
(??)「………………」ヨシヨシ
(??)「………………」ナデ…ナデ…
(??)「………………」トンッ
虎杖(背中押された……?俺歩いてる……ここどこ?足が止まらない……水に流れされてるみたい)
(??)「………………」
(??)「………………」
(??)「………………」
壊相「……………………」
血塗「……………………」
(??)「………………」
(??)「………………」
(??)「………………」
虎杖「………………兄ちゃん…たち?」
血塗「……………………」バイバイ
虎杖「…………あ」
虎杖「…………また、見えなくなった」
虎杖「……ここどこ?俺どこに向かってんだ」
虎杖「……………………?」
虎杖「…道でいいんだよな…道がわからない……」
虎杖「……どこもかしこも真っ暗だ…………」 - 78二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:28:24
兄ちゃん達…!!!!
虎杖に退かせないのを退かせてくれたのか…優しいな… - 79二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:28:50
(??)「………………」スッ
(??)「………………」スッ
虎杖「……え、?」グイッ
虎杖(手を掴まれた……誰?手しか見えない…)
虎杖「ねえ、アンタたち誰?俺をどこに連れてくの?」
(??)「………………」
(??)「………………」
虎杖(どこかに移動してる…でも、なんでだろう全然怖いと思わない)
虎杖(温度とか感じないのに……誰かもわからないのに…どうしてこの手は信用できるって思うんだろう)
虎杖「……………………」
(??)「………………」
(??)「………………」
虎杖「なあ、アンタたちってもしかして…俺の」
(??)「………………」スッ
(??)「………………」スルッ
虎杖(あっ……手が離れて、)
仁「………………」
香織「………………」
フッ
虎杖「……消えちゃった」
虎杖「………誰だったんだろ」
虎杖「……もう自由に歩ける。さっきまでなんかエスカレーターみたいだったな…歩いてないのに前に進むみたいな……」
虎杖「でも困った。暗いし、前も横も上も全部見えない……真っ暗どこに行けばいいんだろ……こっちかな?」テクテク - 80二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:29:42
仁さんと香織さんまで…!!
虎杖は愛されてるなあ… - 81二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:30:24
(??)「………………」
虎杖「………………ん?」
(??)「………………」グイッ
虎杖「えっ?えっ?何、今度は誰?」
(??)「………………」スタスタスタ
虎杖(俺が歩いたのと、逆方向に?)
(??)「………………」スタスタ
虎杖「………………」
(??)「………………」スタスタ
虎杖「………………」
(??)「………………」スタスタ
虎杖「………………あのさ、」
(??)「………………」スタスタ
虎杖「…………なあ」
(??)「………………」ドンッ
虎杖「……じいちゃん!!」
倭助「………………」
フッ
虎杖「…………またさっさと消えやがって」
虎杖「はいはい、ここまっすぐ行けばいいんでしょ」
虎杖「…………いっつも無愛想なんだから」
虎杖「……………………」テクテク
虎杖「……………………」テクテク
虎杖「……………………」テクテク
虎杖「……………………」テクテク
虎杖「…………………………」ピタッ - 82二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:32:04
爺ちゃん…ぶっきらぼうだけどずっと見守ってくれてたんだな…
- 83二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:32:41
(??)「………………」
虎杖「……………………」
虎杖「……………………」
(??)「………………」
虎杖「……………………」テクテク
虎杖「……………………」テクテク……
(??)「………………」
虎杖「……俺お前、嫌い。人の身体で殺しまくるし…伏黒乗っ取ったし、脹相や五条先生殺そうとしたし……」
(??)「………………」
虎杖「………真人のこと変に気に入ったり羂索とつるむし…俺のこと嫌いで、ちょっと俺がなんか言ったらキレるし……」
(??)「………………」
虎杖「……でも、お前が俺の中にいた時は、一人じゃなかった」
(??)「………………」
虎杖「………そこだけは、ちょっと……少しだけ……ほんのちょびっと……」
虎杖「よかったって思ってる……」
宿儺「……………………ふん」
宿儺「……………さっさと去ね」
虎杖「はいはい、じゃーねー」
虎杖「……次はまともに生きろよ」
宿儺「………ふん」
虎杖「…………………」テクテク
虎杖「…………………」テクテク
虎杖「……!?」ズコッツ
虎杖(落とし穴?落ちる!!)
虎杖「うわああああああ」 - 84二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:34:28
宿儺も来てくれたのか
なんかいいな… - 85二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:35:51
虎杖「……ハッ!!!」
虎杖「………………??」
虎杖「……あれ、俺……寝てた?」
虎杖「……うっ」ズキン
虎杖「……胸いてー……」
伏黒「」スーーーーーー
釘崎「」クカーーーーー
虎杖「………………ここ病室?」
虎杖「やべぇ思い出せない……俺なんでここにいるんだ」
虎杖「さっきまで…何してたんだっけ…?」
伏黒「」スーーーーーー
釘崎「」クカーーーーー
虎杖「椅子の上で爆睡してる……どうみても俺の付き添いだよな……思いっきり俺ベッドだし…」
脹相「……」ドアガチャ
虎杖「あ、脹相。おはよ。」
脹相「!!」
脹相「……目が、覚めたんだな」
虎杖「うん。おはようであってる?なんかすごい寝た感じ……窓の外って朝日?」
脹相「……いや、夕方だ。手術が終わってから三日立っている」
虎杖「手術!?」
脹相「悠仁は肋骨が折れて肺に刺さってたんだ…もう少し時間が遅れていたら危なかった」
虎杖「マジか……いつの間にそんな」
脹相「……何も覚えてないのか?」
虎杖「俺ってなんでそんな目にあったんだっけ」
脹相「……俺を庇ったんだ」
虎杖「俺が?脹相を?」
脹相「………………」
虎杖「………へー」 - 86二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:39:18
虎杖(だからこいつこんなに落ち込んでるのか)
虎杖「……まあ生きてるんだからヨシってことで…」
脹相「…………悠仁」
脹相「俺は、お兄ちゃん失格だ……」
虎杖「……はあ?」
脹相「九十九に前もって言われてたんだ…悠仁が危ない目に遭うかもしれないと……なのにお前を守りきれず、死なせるところだった」
脹相「……悠仁は俺を庇って………また俺ばかり生き延びてしまった……俺は……俺はお前の役にたちたかった。ちゃんと守りたかった」
脹相「でなければなんのために…俺は……!!」
虎杖「なんのためって……?」
虎杖「脹相は……俺の兄貴だからそばにいるんだろう?」
脹相「……………!」
虎杖「……守らなくていいって別に。自分の自分でできる。今回は……あーそうそう、敵は地面だったし、あんなの五条先生じゃないと無理っしょ」
脹相「…………だが」
虎杖「てかさ、」
虎杖「脹相が俺のこと弟だって理由で守ってくれようとすんなら……俺だってお前が……」
虎杖「お前が“兄貴”だって理由で庇ってもいいじゃんね」
脹相「…それは……そう、だが」
虎杖「…兄弟って何か役に立たないとダメなの?」
虎杖「俺が役立たずだったら脹相は見限る?」
脹相「そんなことはない!!弟なら、俺はなんだって…いや違う。悠仁だから…悠仁が弟だから俺は大切にしたいんだ。役に立つかどうかなんて関係ない……」
脹相(壊相、血塗…………悠仁……)
虎杖「…………」
虎杖「……俺さ、大っ嫌いなものあんだよね。何かわかる?」
脹相「?悠仁はなんでも食べる、好き嫌いのない良い子だが……」 - 87二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:44:45
虎杖「家帰って、誰もいない部屋に電気つけるとき」
虎杖「飯作って、一人でテレビ見ながら食べるとき」
虎杖「……一人分の洗濯物干して、食器片付けて、俺しか汚さない部屋の掃除するとき」
脹相「…………悠仁」
虎杖「最近はお前がいるから、大っ嫌いじゃなくなった」
脹相「………………」
虎杖「出汁の入ってない味噌汁とか、濡れたまま皿重ねるから全然乾かない食器とか…柄物と無地全部まとめて洗濯して色移したりとかもあるけど……」
虎杖「でも大っ嫌いよりずっとマシだし…いてくれないと困る」
脹相「………… 」
虎杖「役に立たなくていいよ。俺のこと守らないでいい。俺だって……」
虎杖「………いちばんさみしい時にそばにいてくれた…そんだけで…十分だ」
(兄さん……兄者……)
(寒いね…寒い……)
(話していよう…寒さがまぎれるように…
ここから出られたら…もしもの話をしよう……)
脹相「……そう、だな……」
脹相「特別なことなんて、何も」
脹相「一緒に……そばにいるだけで…よかったんだ」
虎杖「…………そーだよ」
伏黒「…………」寝たふり
釘崎「…………」寝たふり
虎杖「……そういやあの後ってどうなったん?」
脹相「呪霊化した呪いに宿儺が実体化しそうになった」
虎杖「は?」
脹相「すぐに死んだが…」
虎杖「は?」
伏黒「…………俺が説明する」
虎杖「起きてる!?」
虎杖(伏黒に恥ずかしいとこ見られちゃったな…)
釘崎「…………」寝たふり - 88二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:46:17
脹相は説明するの下手だから…
- 89二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:46:35
釘崎のレディの気遣いが光る
- 90二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:47:01
虎杖は寂しがりなんだから居なくなろうとするのはやめようなお兄ちゃん!折角生きてるんだしな!
そしていつものお兄ちゃんの説明下手くそだ - 91二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:48:17
虎杖「結局半年入院かぁ…」
虎杖「脹相は毎日見舞いに来てたし伏黒や釘崎や東堂も来てくれるから楽しかったけど…」
虎杖「体動かせないのはやっぱタイクツだなー」伸びーー
五条「僕が今まさにお見舞いに来てるのに!?」
虎杖「それはそれこれはこれ」
虎杖「あと五条先生お土産にアイスクリーム盛り合わせは嬉しいけど冷蔵庫に入んないから普通に困る…」
五条「悠仁なら一日で半分くらいいけるかなって…」
虎杖「いけるけど…入院中は看護師さんにバチギレられるし……」
五条「……うん。僕も叱られたしな…ここの看護師さん強い……」
五条「あ、そうそう」
五条「悠仁」ちょいちょい
虎杖「?なになに」
五条「これなーんだ」
宿儺の指 デデーン
虎杖「指ぃ!?食えってこと?」
五条「違う違う……宿儺は祓ってこれは抜け殻。でもこの指が悠仁の中に残ったまんまなのは色々面倒だからどうしようかなって思ってたんだけどさ、」
虎杖「俺飲んだ覚えないけど…」
五条「混ざっちゃってたんだよねえ呪霊の中で……だけど不思議なことに、悠仁を見つけたときには分離してたんだよ。何か心あたりある?」
虎杖「え?……うーん……ない、かなあ?」
五条「……そっか。ならそれでいいかな」
虎杖「なんか問題だった?」
五条「ぜーんぜん!」
五条「……それと!実はさ、悠仁にプレゼントがあるんだよね」
虎杖「プレゼント…?俺誕生日じゃないけど…?」
五条「今回悠仁だけ怪我して大変だったでしょー?だからお詫びも込めて」
虎杖「?」
虎杖「……!!五条先生、これ!」
虎杖「いいの?本当にいいの?」
五条「いいよ。遅れたけど、クリスマスプレゼントってことにして」
五条「メリークリスマス」 - 92二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:50:44
半年も入院したのか
そして分離してた指…宿儺… - 93二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:50:59
五条「おつかれ七海〜!!」
七海「……お疲れ様です」
五条「僕なんもできなかったよ。そっちこそ逃げ回る有象無象捕まえるのに忙しかったでしょ」
七海「いえ。私より猪野くんが頑張ってくれました。あの騒動の中、冷静に呪詛師たちの身柄を抑えてくれていて」
五条「助かる〜♡」
五条「……いや、本当に助かるよ。当事者ほど正当性のある証拠なんてないからね」
五条「これで誰にも文句は言えないわけだ」
七海「………………」ゾクッ
五条「さーこれから忙しくなるぞ〜終わったらいっぱい休みとっていいからな七海!」
七海「……そうさせてもらいます」
五条「…………」
五条「……でも、酷い目に遭った悠仁には言えないけどさ」
五条「僕ちょっと、今回感動したんだよね」
七海「……感動できるようなこと、あったんですか?」
五条「お前はあの場から離れて猪野のとこ向かってたんだっけ……」
五条「僕ってさ、ほら由緒正しい家柄なわけじゃん?」
七海「…………はあ」
五条「今はこうやって先生やってるけど、それまで民間呪法みたいなのにあんま触れてこなかったんだよね。教わるのはほぼ確立した術式や呪法ばっか。必要になることもなかったし…」
五条「あんな呪法使うのなんてパンピーくらいじゃん?でもまさか、成功するとはなぁ……」
七海「………そうですね。私も机上の空論の印象が強かったです。原理も理論もわかるんですが…」
五条「いやー感動したなぁ……この呪いに満ちた世界でさ、愛が呪いに変わる瞬間はいくつも見てきたけど」
五条「呪いが愛に変わるのは初めてだよ」 - 94二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:53:23
日車「色々と世話になったな」
日下部「……まあ、なんも無くてよかったな」
日車「ああ」
日下部「………………」
日下部「……お前さこれからどうすんの?」
日車「ミス冥冥に仕事先を紹介してもらうことになった」
日下部「うわぁ」(やっぱりかー)
日車「うわぁとは」
日下部「ナンデモナイ」
日下部「その…やっていけそう?」
日車「?ああ。最初は不良債権回収からだそうだ」
日下部「……そっか」
日車「……負債を返す形になったが、逆にこれでよかった気もする」
日下部「そうか?」
日車「ああ。やる事(借金返済)があるうちは悩むべきじゃないからな。俺にそんな権利はない。悩むのは(返済)義務を果たしてからにしようと思う……」
日下部「…………お前」
日下部「……虎杖はこのこと知ってるのか?」
日車「虎杖が?いや、知らないと思うが……」
日下部「……そうか。秘めた想いってやつだな…」ウンウン
日車「?」
日車「……なにか勘違いしてないか?今回、確かに虎杖の危機だったが俺が駆けつけたはあくまで俺の正義のためだ。彼に責任を負わせようなんて……」
日下部「わかってるわかってる」ウンウン - 95二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:56:30
高専金庫室
虎杖「……お待たせ釘崎」
釘崎「結構時間かかんのね」
虎杖「入るのも出るのもちゃんと身体検査しなきゃだから」
釘崎「ふーん……よかったわね」
虎杖「……釘崎」
釘崎「……何」
虎杖「ありがとな。二人を思い出すの、俺だけじゃ無理だった」
虎杖「…泣いた顔しか思い出せなかったから……」
釘崎「別にそれぐらい……」
虎杖「あと服も。こんな服だっけ!?ってなったし」
釘崎「あれは一度見たら忘れられないわよ……」
虎杖「ハハ、そうだよな……」
釘崎「………………」
虎杖「………………」
釘崎「……これから兄貴に見せるの?」
虎杖「…………うん」
釘崎「……そ」
釘崎「これあげる」
虎杖(……ずっと持ってた荷物?)
釘崎「ケース。仏壇代わりに欲しいって言ってたでしょ」
虎杖「……!!」
虎杖「釘崎本当にありがとう!」
釘崎「はいはい」 - 96二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 21:58:33
高専寮帰宅
虎杖「ただいま〜」
脹相「おかえり……なんだ荷物がいっぱいだな」
虎杖「……ウン」
脹相「……?」
脹相「そうだ悠仁。新しいベッドが届いたぞ。組み立ては悠仁が来てからにしようと思っていたんだが」
虎杖「あー、あれね。ベッドに見える布団」
脹相「ベッドに見える布団…?」
虎杖「お前さ、俺のこと壁側で寝かせて自分が端だからって落ちないように寝返り打たないじゃん」
脹相「………………」
虎杖「体に悪いからやめて。だから高さがほぼないベッド…てかマットレス買ったから。これなら落ちても危なくないし……」
脹相「………悠仁」
脹相「その……俺の勘違いでなければこのベッドに見える布団は俺のためか?」
虎杖「そうだよ」
脹相「……………………そうか」
虎杖「嬉しいん?」
脹相「……ここ最近立て続けに悠仁が優しいから、ちょっと感情が追いつかない……」
虎杖「……なんだそれ」ふっ
虎杖「これぐらいでそんなじゃ…これ見たら兄貴固まっちゃいそうだなー」ゴソゴソ
脹相「……………ゆ…悠仁、今」
脹相「…………俺のことを」
虎杖「……………………」ゴソゴソ
虎杖「……五条先生がさ。高専所持の呪具、欲しいやつの譲渡書類くれてさ……俺がずっと欲しかったやつ持ってっていいって」 - 97二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:01:48
カタン……
【九相図:膿爛】
【九相図:青瘀】
【九相図:噉相】
【九相図:散相】
【九相図:骨相】
【九相図:焼相】
脹相「……………………」
虎杖「もしも俺が死んだら、代理人は伏黒か五条先生に頼んであるから」
脹相「…………悠仁が死ぬなんてありえないから大丈夫だ」(俺が守るの意)
虎杖「……おう」
脹相「………触っていいか?」
虎杖「…当たり前だろ。兄貴なんだから」
脹相「……ありがとう」そっ
脹相「………………」ナデ……ナデ……
虎杖(なんだろうなんか……俺も撫でられたような気がする……)
虎杖「……それとさ、もう一個見せたいのがあるんだけど」
脹相「……ん?」
虎杖「……これ」
カタン……
壊相スタンド(似顔絵)
血塗スタンド(似顔絵)
脹相「………………」
虎杖「俺のアクスタ作った時にさ、ずっと考えてたんだよ。みんなの一緒に作って並べたいなって。」
虎杖「だって俺たち、兄弟だし…」 - 98二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:04:24
脹相「……………………」
脹相「……………………」
虎杖「……そんで釘崎がさ、ケースまた作ってくれたんだ。ほらこれ」開き
虎杖「へーリビング風になってんだ……鏡開きになってるからこのまま置いとけるな」
虎杖「……で、ほら俺とお前の作ったやつも並べてさ」
カタン…カタン…
虎杖スタンド(高専服)
脹相スタンド(普段着)
壊相スタンド(似顔絵)
血塗スタンド(似顔絵)
【九相図:膿爛】
【九相図:青瘀】
【九相図:噉相】
【九相図:散相】
【九相図:骨相】
【九相図:焼相】
脹相「………………」
脹相「………………」
脹相「………悠仁」
虎杖「……うん」
脹相「…………俺は、 ゙俺゙ば、ごの゙世゙で゙一゙番゙幸゙ぜな゙お゙兄゙ぢゃ゙ん゙だ゙…」
虎杖「……おう」
脹相「ごん゙な゙に゙素゙晴゙ら゙じい゙弟゙だぢが゙、゙俺゙の゙弟゙な゙ん゙だ゙」ボロ
脹相「……あ゙り゙が゙どゔ悠゙仁゙ ゙俺゙の゙弟゙に゙な゙っ゙でぐれ゙で」ボロボロ
脹相「あ゙り゙が゙どゔ悠゙仁゙……」ボロボロ
虎杖「………うん。俺も」
虎杖「ありがとう脹相。俺の兄貴になってくれて」 - 99二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:04:49
兄弟皆揃えて並べよう
きっとこれで皆一緒にいられる - 100二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:07:55
皆で並んでいられて良かったなあ…
- 101二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:09:03
虎杖「順平〜!!」ブンブン
順平「入院してたって聞いたけど大丈夫だったの?」
虎杖「もう完璧治ってっからヘーキ!それより順平の母ちゃんは…?」
順平「ごめん今タバコ吸ってる…ようやくニコチン依存から脱却できたと思ったらこれだよ…」
虎杖「あー、まあタバコ辞めるのは難しいって聞くしな…」
順平(悠仁の背後にずっといる怖い顔の人は…?)
虎杖「あ、こいつ?俺の兄貴の脹相」
脹相「……悠仁の一番上の兄だ…弟と仲良くしてくれてありがとう。これを…」
順平「あ、ありがとうございます…!お土産まで…どうしよう僕お返し用意してないや…」
虎杖「いいよ脹相が渡したかっただけだし」
脹相「そうだ。気にするな」
順平「……なんか、良さそうなお兄さんだね」コソッ
虎杖「…………だろ?」コソコソ
脹相「…………?」
凪「うー吸った吸った……匂いついてないよね…?」
凪「あ、悠仁くーん!!超久しぶりー!!会いたかったー!!」
凪「隣の人話してくれたお兄さん?」
虎杖「そうそう、俺の兄貴!」
脹相「…………悠仁」ジーン
順平(震えてる…)
凪「お兄さんかっこいいじゃん!」
虎杖「えーそう?普通じゃね?」塩
脹相「悠仁……」ガーン
順平「……そろそろお店入ろうか?予約の時間になっちゃったし」
凪「そだね、積もる話は中でたっぷりと……お兄さんお酒は飲める方?」
脹相「……あまり飲まないな」
虎杖「あー……弱くないと思う…」
凪「じゃあいろいろ試してみよっか!酒のことなら私に任せろー!」
順平「いいけど潰れるまで飲むのやめてよね、母さん最近重いんだから」
凪「コラ息子!私の個人情報バラすな!」 - 102二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:12:20
母「のりとしー!!アンタ宛に荷物届いてるわよー!!」
憲紀「荷物…?何も注文した覚えはないが…」
憲紀「……差出人は、虎杖?」
虎杖『加茂先輩へ。
元気ですか?俺は最近デカめの怪我したけど死なない程度に元気です。……手紙ってあんまり出したことないから何書けばいいかわかんないです。実は俺と脹相のアクスタ作りました。たくさんあるからお世話になった先輩にもあげたいなって二人で相談して決めました。脹相と仲良くしてくれて、俺も嬉しかったんで。よかったら好きなとこに飾ってください』
脹相『加茂憲紀へ。悠仁のアクスタと俺のを送る。同じ赤血操術を持つ者と術式を語るのは楽しかった。 家族と健やかに』
憲紀「アクスタ…?」ゴソゴソ
ジャーーーーーン
虎杖スタンド(高専服)
脹相スタンド(普段着)
憲紀「…………」
憲紀「…………」フッ
憲紀「兄弟仲良くしているようだな…」
憲紀「…しかし、」
憲紀「友達同士はアクスタを送り合ったりするものなのか……俺は友人をあまり作らなかったからな……」
憲紀「今の家族のこともある。俺のアクスタを送れないのは悪いが…ん?まだ続きがあるな……」 - 103二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:13:42
『追伸。五条先生が新作いっぱい出しました。なんか配りまくってるんで、先輩にもお裾分けします』
ジャーーーーン
五条スタンド(タキシード)
五条スタンド(チャイナ服)
五条スタンド(冬コート)
五条スタンド(パジャマ)
憲紀「…………」
憲紀「五条のアクスタ……?な、なぜこんなにたくさん…」
憲紀「しかし、どこに飾れば……?」
母「のりとしー昼食何する…って、」
憲紀「ああお母さん。まだ作ってないんなら、食べに行ってもいいかな」
母「…………」
憲紀「母さん?」
母(……うちの子ってアイドル(男)オタだったんだ…)
母「……憲紀はその人(五条アクスタ)が推しなの?」
憲紀「推し…?いや、友人はこっち(虎杖アクスタ)だが…」
母(彼氏面や母親面は聞いたことあるけど…友人面なんてのもあるのね!)
母「……そっか!!憲紀が好きなら…お母さん応援するね!」
憲紀「応援…?まあ、我ながら良い(友人)関係だと思うが…」
母「………………ふふふ」
母(あんな家に置いてきちゃってずいぶん情緒とか趣味とか制限されちゃって大人しくて自己主張もできなかったのに…)
母(嬉しいな。堂々とアクスタ買えるようになったのね!)
母「…………じゃ、みんなでご飯食べに行こっか」ニコニコ
憲紀「……?ああ」
母「食事しながらお母さんに教えてね、憲紀の推しのこと」
憲紀「……そうだな、短い付き合いだったが」
憲紀「二人とも、良い兄弟だった」 - 104二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:17:47
これにて終わりです。
ここまでお付き合いくださりありがとうございました
妄想を形にするのってすごく大変なんですね
励ましや応援コメントがモチベ燃料でした
毎回毎回反応があってとっても嬉しかったです! - 105二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:18:51
のりとしー!のりとしのところにも送ったの好きだ
いいなあ…
そして五条先生またいっぱい作ってくれてて草 - 106二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:20:20
五条アクスタ滅茶苦茶種類充実してて草
お疲れさまでした! すごく楽しかったです! - 107二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 22:23:44
スレ主お疲れ様です!
良かったハッピーエンドで…最高のほのぼのエンドでした
皆生きててそれぞれの関係性も良くて納得のいく流れを作り出しててこんなの無料で読めていいのか?の気持ちです
この世界でも何だかんだ宿儺と虎杖が何かしらちゃんと向かい合って受け入れあったんだろうってチラリと見えるのも凄く良かったです
そしてアクスタ周りの流れの全てが最高だった!アクスタありがとう!!五条は今後ももっと作っていって欲しい - 108二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 23:29:16
本当に読み応えのある素敵な大作をありがとうございました
リアタイで追っかけられて楽しかったし少しでもスレ主の燃料になれてたなら嬉しい - 109二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 02:17:41
お疲れ様でした〜!!!皆の頑張りがしっかり報われてな…理想的な生活もできて…ホンマによかった…(号泣)
- 110二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 09:25:58
おつおつ!お兄ちゃんと吉野家が会えてるの嬉しい!!!
- 111二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 09:37:18
最初のスレで写真みたいな似顔絵かける人の探しかた五条に聞いてたの壊相と血塗のアクスタ作るためだったか
- 112二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 20:22:21
ほ
- 113二次元好きの匿名さん24/12/29(日) 22:03:15
お疲れ様です!
完結まで一気に読ませていただきました
みんな生存しているifでそれぞれのやりとりが可愛くて癒されました
アクスタをヒトガタに見立てたり、京都の儀式も本当に作中でありそうだったりとストーリーも面白くてドキドキワクワクしました!
素晴らしい大作をありがとうございます! - 114二次元好きの匿名さん24/12/30(月) 01:31:12
リアタイで話を順に追ってましたが、更新される度に緊張感があって読んでいてとても楽しかったです!!兄弟愛が凄く良かった…!
本当にお疲れ様でした!!