【閲注TRPG】沼男は誰だ4【CoC×植物トリオ+五】

  • 1124/12/28(土) 00:21:10

    このスレは植物トリオ+五、虎杖伏黒釘崎五条の四人をPCとしてCoC、クトゥルフ神話TRPGを回していくものだよ

    原作軸ではなく一般人の四人。そのため関係性や雰囲気などが異なる可能性があるよ

    今回はma34さま作成シナリオの『沼男は誰だ?』をむつーさまが改変したKP用台本をお借りしてるよ
    シナリオのネタバレを大いに含みますので注意してね。既にシナリオを知っている人は先の展開のネタバレはやめてね
    知らない人同士の推理とかはいっぱいして貰って良いよ

    このシナリオはロスト率が極めて高いものとなってるよ。なので死亡描写やグロテスクな表現が苦手な人にはおすすめしないよ

    今回は基本的にスレ民への行動安価みたいなのはないよKP難易度も非常に高いのでランダム性を求めるものに関してはスレ主が候補出したものの中から自分でダイス振るよ

    それでは彼らの結末を共に見守って欲しいんだよ

    三行で分かるあらすじ

    SANヤバそうな旦那と肉体ヤバそうな妻(仮)
    犬の討伐完了
    ご飯タイムだ~~~~!!

  • 2124/12/28(土) 00:21:26
  • 3124/12/28(土) 00:21:45
  • 4124/12/28(土) 00:21:56
  • 5二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:26:42

    たておつ
    今回のスレ主の出目が安定してる代わりに虎杖のSANだけは毎回大幅に削り取っていくタイプのダイスで地味に心配してる

  • 6二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:29:42

    たておつです
    ほのぼの食事会になりそうで楽しみ

  • 7124/12/28(土) 00:37:07

    帰って来た三人が調理に勤しむ中、ギリギリまで応接室に居ることにした伏黒と五条は未だに携帯と睨み合っている。

    「……五条先生は藍美さんが作った料理を食べるんですか」

    そんな中、伏黒は五条へとぽつりと尋ねる。

    「恵は?」
    「こうなったら食べます、けど……」

    自分と同じ姿をした何かを殺す彼女を見た。
    藍美になれなかった何かたちを燃やす彼女を見た。
    腕が肉塊に変貌する彼女を見た。

    「流石に調理過程を一切見てないものを進んで食べる気にはならないけど、おそらくそこまでの警戒は必要ないんじゃないかな」

    一つ溜息を吐いた五条はおそらく盛り上がっているだろうキッチンの方を見えずともに視線を向ける。

    「人の形をしているだけで、彼女は人間じゃない。だからこそ見たままの年齢だと思わずに、身の丈に合わない力を持ってしまっている子供だと思えば道理が通る。悠仁も野薔薇もあぁ言うの相手にするの得意でしょ。僕らよりもさ」

    五条の瞳はどこまでも冷めているように見える一方、そこに覗くのは冷酷さだけではない。

    「もし二人がのめり込み過ぎてたら恵も止めてあげてね。彼女が何であろうとも、そうなったらお互い良いことにはならないだろうし」

  • 8124/12/28(土) 00:37:17

    だがそう言われて一つ、伏黒は疑問に思うこともあった。


    「ならどうして三人で買い出しに行かせたんですか。藍美さんをこっち側に残しても良かったはずでしょう。携帯での調べ事くらい、幾らでも目を盗んで出来たはずです」

    「言ったでしょ、彼女は外見に反して中身は子供だ。だからきっと自分に優しくしてくれた人には恩を感じる」


    そこまで言われれば五条の言いたいことが分かってしまう。


    「……敢えて、ですか」

    「二人にわざわざ演技しろ、とか言ってないだけマシでしょ?気付けばそうなる、ってだけだから」

    「これで二人が傷付くようなことになったらどうするんですか」

    「そうはならないように頑張るしかないよね。ほら、恵も口だけじゃなくて手を動かして」


    伏黒はぐ、と口を閉じる。これ以上はここで話していても無駄だと二人は再びネットの海に意識を潜らせた。


    <図書館>

    伏黒(75) dice1d100=91 (91)

    五条(75) dice1d100=71 (71)

  • 9二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:38:42

    伏黒がさっきから高くて怖い!

  • 10二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:39:34

    伏黒なんか今日図書館あんまり成功しないな

  • 11124/12/28(土) 00:43:06

    「どこまで信じられるかは微妙だけど、こういうのもあるみたいだね」

    五条はそう言いながら再び伏黒に携帯の画面を見せてくる。

    インターネット巨⼤掲⽰板、3chのオカルト板で、あるスレが話題になっていた。

    【オカルト板の噂】
    ななしさん@ふたぐん︓やべえ、とんでもないものを⾒ちまったかもしれん
    ななしさん@ふたぐん︓とんでもないものってなんだよ
    ななしさん@ふたぐん︓今都内の代々⽊公園にタバコ吸いに来てるんだけどさ ⾎の池事件犯⾏の瞬間に遭遇したかも
    ななしさん@ふたぐん︓⾎の池事件って今話題の︖あれ遺体もあがってねぇし被害者もいないんだろ︖ないない
    ななしさん@ふたぐん︓ほんとだって︕⾒えなかったけどトイレの裏でグシャッて潰れる⾳がしてさ、よく⾒たら⾎が広がってるんだよ。 しかも誰かそこにいる︕︕話し声聞こえるし間違いない
    ななしさん@ふたぐん︓こんなところに書きこんでないで、マジならさっさと通報しろよ
    ななしさん@ふたぐん︓どうせ釣りだろ
    ななしさん@ふたぐん︓あ
    ななしさん@ふたぐん︓何︖やばそう
    ななしさん@ふたぐん︓あ ってなんだよ
    (5分ほど時間が空く)
    ななしさん@ふたぐん︓あれ︖いつの間にか誰もいなくなってる、さっきまでいたのに
    ななしさん@ふたぐん︓はぁ〜〜〜くだらねえ構ってちゃんかよ

  • 12二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:47:57

    現場見て消された?
    5分後のは成りすましかな?

  • 13二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:48:08

    ん?これ血の池事件実体験者の話ってこと?
    これまさか本当に血の池になること自体は起きてる奴?でも戻れた?いやなんだこれ怖いな

  • 14二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:51:01

    グシャッて潰れる⾳
    潰された時の血の池てことかな
    でも遺体はない

  • 15124/12/28(土) 00:52:32

    そしてダイニングキッチンに居る買い出し組、もとい調理組と言えば。


    「頑張ります!」


    ぐ、と腕まくりをした藍美が大量の食材の前で気合を入れている。食べ盛り……は超えたもののよく食べる男共だ。一人はまあ甘党で食事よりもデザートを食べたがるのだが。


    「俺も手伝うし、あんま気負わず行こうぜ!」


    <製作(料理)>

    藍美(40) dice1d100=11 (11)

  • 16二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:54:27

    藍美さん頑張ったね!
    結構美味しいの出来てそう

  • 17二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:55:35

    気合入った料理出てきそう
    頑張った!!

  • 18二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:55:36

    初見民の外れてほしい予想
    ・藍美は他者からの技術提供により作られた+タイトル→藍美以の人も作られている可能性が高い
    ・人一人の肉体を作る用の新鮮な肉の売買
    ・血の池事件とDNA一致と記憶の欠落または肉体の回復
    この町は沼男が作られては入れ替わり新たな肉の材料としてリサイクルされまくってるクソヤバシティなの?
    PC達は完璧な沼男で自覚がなかったけどもうみんな沼男だよアイデアロール(沼男は誰だ)成功して発狂するか失敗して何も知らないまま生きてくホラーエンドとかないよね?

  • 19二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:56:50

    >>18

    救いがない話すぎて泣いた

  • 20二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 00:59:17

    実は死んでる人は本当にいたんですよ系?怖すぎるな…

  • 21124/12/28(土) 01:07:22

    藍美は少々不安そうだったものの、作り始めてしまえば釘崎と虎杖の心配は必要ない程にテキパキと料理の支度を始めていた。
    本人もどこか嬉しそうだ。

    「覚えてることも、あるんだ」

    ぽつりと呟かれた小さな声を、二人は敢えて聞き返さなかった。忘れてしまったことの多い、もしくは引き継げなかったことの多い彼女が覚えていたもの。
    それを他人が軽々しく掘り下げるようなものではない、と。

    虎杖は手伝いを、そして釘崎は二人を見守る……もとい、藍美の監視を。
    二人がかりで食材を切り終わり、生姜濃い目の鶏団子や鍋のスープを準備し終わって盛りつけさえしてしまえばあとは火が通るのを待つだけだ。

    「釘崎、そろそろ出来るってメッセ送っといて」
    「はいはい、分かったわよ」

    そして火も通れば食欲をそそる香りが漂い出す。
    まあ悪臭も相変わらずにあるのだが、全員少々慣れてきたというのもある。

    「お、出来てる出来てる。良いねぇ」
    「手伝えなくてすみませんでした」
    「いえ、お気になさらず。むしろ虎杖さんに手伝わせてしまってすみません」
    「俺がやりたくてやってたことだから気にせんで」

  • 22二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:09:51

    >覚えてることも、あるんだ

    良かったなあ…!って気持ちになっちゃったよ

    この人も人外だけどなんか救われてほしいもんだ

  • 23二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:09:54

    真夜中の飯テロ!
    生姜鶏肉団子美味しいよね

  • 24124/12/28(土) 01:15:09

    全員への取り皿へは虎杖がよそい、それぞれが自分の皿へと手を付ける。

    「「いただきます」」
    「……美味いな」
    「飲みの時にはコイツに飯作らせるのに限るわ」
    「まさかアルコール買ってきたのか?」
    「買ってくるわけないでしょ!?」
    「トマト鍋?邪道だね。〆は?」
    「釘崎のリクエストでリゾット。バカの量のチーズ買ってきたからあとで足すよ」
    「ナポリタンじゃないのかぁ」

    四人がわちゃわちゃといつもと同じような会話をしていると、藍美はそれを暫しの間見つめていた。そして少し遅れてから「いた、だきます?」と手を合わせてから食べ始めた。

    「美味しい?」

    虎杖がそう尋ねれば藍美は顔を上げ、「おいしい、です」と微笑んでいる。こうした会話をしながら食事を心底楽しんでいるかのような振舞いだ。

    そして途中、鶏団子一人占め事件だのリゾット派VSナポリタン派の(口)喧嘩などが発生したものの、最終的に鍋の中は空っぽとなる。

    「あー、食った食った」
    「甘いものは?」
    「冷蔵庫の中、五条先生はファミリーパック丸々一つ。んで俺たちはもう一個のを分けて食べるから」

    そしてその言葉通り、五条がプチシューがみちみちにつまったファミリーパックを冷蔵庫から取り出して持って帰って来た頃、藍美が口を開いた。

    「ところで皆さん、その……」

    少し口ごもるようにした後、意を決したのか続きを口にする。

    「スワンプマンって、ご存じですか︖」

  • 25124/12/28(土) 01:18:24

    <知識1/2>

    伏黒(42) dice1d100=11 (11)

    釘崎(37) dice1d100=27 (27)

    虎杖(37) dice1d100=2 (2)

    五条(52) dice1d100=44 (44)

  • 26二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:19:43

    全員成功な上に虎杖クリティカル

  • 27二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:20:11

    ここで虎杖クリティカルか
    ここでもオカルト部だったことあるんかな?

  • 28二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:20:22

    出目いいね

  • 29二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:21:28

    藍美さんが美味しく食べれて良かった
    美味しい食事は幸せになれるからね

  • 30二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:24:43

    虎杖クリティカルだ
    これ全員分かったから色々分かる感じかな

  • 31124/12/28(土) 01:31:27

    「スワンプマン、ってあの?思考実験的なあの……スワンプマン?」

    釘崎がそう言えば「はい」と藍美は返す。

    「知っているのなら改めて、ということになりますが」

    そう前置きをした後、藍美は話し始める。

    「例えばなんですけど、釘崎さんが何かしらの理由で近所の公園に⾜を運んだとしましょ
    う。⼤きな沼のある公園で、あなたはその沼のすぐ傍で雷に打たれて死んでしまうんです。……ごめんなさい、たとえ話ですからね」

    そうして話し始めたスワンプマンの話はやはり四人が知るものと相違はない。

    「そして、続けざまにもう⼀つの雷が沼に落ちます。そのとき物凄い偶然がおきて、帯電した汚泥に化学反応がおきて、死んだ釘崎さんと原⼦レベルで同⼀の個体が沼から⽣まれたんです。この泥から⽣まれた⽣き物のことをスワンプマンと⾔います」

    スワンプマン、つまりは沼男。

    「この⽣き物は、元の釘崎さんが死んだ瞬間の姿と⽠⼆つ、⾐服まで⼀緒。脳の状態まで全く⼀緒で、知識も記憶も経験も全て元の釘崎さんの⽣前と⼀緒。スワンプマンはその後、何が起こったかも分からず、何事もなかったかのようにこの後釘崎さんが取ろうとしていた⾏動を再開するんです。そしてスワンプマンは、⾃分⾃⾝が釘崎さんのコピーだなんてことには全く気付いていません」

    藍美の口からスワンプマンについて語られれば、どうしても四人の脳裏に浮かぶのは彼女がまさしくスワンプマンと呼ばれるような何かではないか、というもの。

    「スワンプマンはその後家にかえって、⾷事をして、お⾵呂に⼊って、明⽇の準備をして、眠りにつく。次の⽇、いつも通り仕事場にいって、いつも通りに過ごします。つまり、釘崎さん⾃⾝は死んだけど、釘崎さんと⼀切の相違ないコピーが出来た」

    ふわりと微笑んだはずの藍美はどこか悲しげにも見える。

    「そしてコピーであるスワンプマンは、⾃分が釘崎さんのコピーだという⾃覚は無く、オリジナルだと思っている。ということです」

  • 32二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:36:06

    しかし記憶がなかったり異形の力持ってたりオリジナルとの差がだいぶあってスワンプマンと呼ぶには不完全なような気がする
    どっちかというと血だまり事件でDNA一致してる人の方がスワンプマンっぽそうなんだよな

  • 33二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:36:16

    死んだ自分は確かにいるのに誰にも知覚されない
    その死を悲しまれないていうのは酷いと思うな
    本体は本体コピーはコピーと考えればだけど

  • 34124/12/28(土) 01:36:35

    そこで一度言葉を止めると、藍美は四人を見回した。


    「スワンプマンについて、どう、感じますか︖」


    まるで縋っているようにも聞こえる、その言葉。


    「釘崎さんと全く同⼀のスワンプマンは、他の誰の⽬から⾒ても釘崎さんなんです。周りの⼈間も釘崎さんが既に死んでいて、釘崎さんに⾒えるそれはスワンプマン、だなんて露ほどに疑わないでしょう」


    そして再び彼女は四人に向かって尋ねる。


    「……どう、思いますか」


    それはただの思考実験になぞらえたものの質問のはずだ。だがどうしても虎杖は彼女がそれを他人事のようにして言っているとは思えなかった。

    そして彼女自身、自分がスワンプマンのようなものであるという自覚があるのだとすれば――それはどれほどの地獄だろうか、と。


    ≪行動ロール≫

    1.スワンプマンはスワンプマンでしかなく本人にはなり得ない

    2.スワンプマンだろうとも心が同じなら本人である


    伏黒 dice1d2=2 (2)

    釘崎 dice1d2=1 (1)

    虎杖 dice1d2=1 (1)

    五条 dice1d2=2 (2)

  • 35二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:38:16

    おおっと綺麗に分かれたな
    肯定意見が伏黒君と五条先生
    否定意見が虎杖と釘崎か
    なんかわかるような組み合わせだな

  • 36二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:40:20

    自分個人で言うならスワンプマンは怖いな
    自分が成り代わられても誰も気がついてくれない
    自分すら自分が死んだことに気がつけない
    それは少し寂し気もするんだよな

  • 37二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:45:31

    藍美さんには多少心寄せてる虎杖釘崎があくまでスワンプマンはスワンプマンだしてるのちょっと面白く感じる
    でも元の人を考えるのはこの2人かなとも思う

  • 38二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:54:47

    虎杖と釘崎は今の藍美さんを重視してるのかな
    難しいよなこの問いかけ

  • 39124/12/28(土) 01:54:52

    「俺は、……スワンプマンはスワンプマンで本人じゃない、んだと思う」

    そう言ったのは虎杖だった。そして虎杖はまっすぐと藍美を見つめ、言い切る。
    その瞬間、藍美は傷ついたように目を見開き、そして視線を落とす。だが虎杖はここで終わりにはしなかった。

    「だってそうじゃないと、死んだその人を悼むことさえ出来ないから。その人の死までもなかったことになるから。だから――ちゃんと初めまして、これからよろしくって言いたいよ」
    「……気持ちは分からなくもないわね。オリジナルだとかコピーだとか言うからややこしくなるけれど、死は死よ。そこを曖昧にしたら良くないと思うわ。でも、だからと言って新しく生まれたコピーを、……あぁもうこの言い方が嫌なのよ。新しく出会い直した友人に、大切な人に感謝はするわよ。だって、スワンプマンが生まれたこととオリジナルが死んだことに関係がないのならスワンプマンが悪いわけじゃないもの」

    あくまで藍美は自分のことをどう思う、とは聞かなかった。ならば虎杖も釘崎も藍美の名前は出さなかった。だが二人が言うことは結局のところ、変わらない。
    目の前の藍美が鐘有藍美だろうと、ただの誰かであろうと二人はどちらでも良いのだ。無理に藍美になあることを望まず、むしろ違う生き方をするのならばそれで良いと。コピーであり続ける必要はないと、そう言った。

    「……僕は本人、変わらないってことで良いと思うけどね。何を持って本人とするかの肉体と心を満たしているのならどうやってスワンプマンだって判断するの?ってことにもなるし」
    「俺も、そうですね。目の前にあるものが全てだと思います」

    四人の答えを聞いた藍美は口を開いては閉じを数度繰り返してから、「すみません」と少々不格好に笑った。

    「ごめんなさい、⾷事が終わったばかりでこんな話をしてしまって」

    誤魔化すように藍美はそう言い、そして俯く。

    「⾃分のこと、私、私、って呼びますけど『私』って何だろうって考えてしまって……」

  • 40二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 01:57:58

    本人である以上は本人でもあるし
    でも確かに別の人として尊ぶ事を虎杖と釘崎はしたそうなのはなんか分かるな…

  • 41二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:02:34

    スワンプマンがスワンプマンであることに気がついてしまった状態だもんな
    今の藍美さん自分が一度死んでるなら、今ここにいる自分はなんだ
    記憶もかけてる状態ならなおさら不安だろうな
    虎杖君が人の死を悼むところわかる
    あいまいになるのは嫌だよね両方に対して

  • 42124/12/28(土) 02:03:51

    そうこうしている内に時刻は二十二時を回っている。


    「それよりもこんな時間ですけど、どうしましょうか」


    そう言った藍美は話しを変えてしまいたいのだろう。そうと気付けば四人も彼女の意思を尊重することにした。


    「恵が寝ている内に犬の餌、ってのも困るから一人にしておくわけにはいかないよね。いっそホテルにでも泊まる?」

    「中で大暴れするようなことになったらどうするんですか」

    「世の中大体のことはお金が解決してくれるって知らないの?」

    「クソ嫌味な金持ちね。なんで教師なんかしてんのよアンタ」

    「趣味?」

    「コイツを教師として雇ってるヤツの顔が知りたいわ」

    「野薔薇も知ってるくせに」


    そう四人が話ていると「あの」と藍美が口を挟む。


    「伏黒さんが危ない状況というのは理解しました。もしよろしければ、私がついていましょうか?⾺久留を探すのを⼿伝っていただいてますので…そのくらいさせてください」


    そこまで言うと彼女は一度口を止めるも、すぐに続きを口にする。


    「屋敷は……ちょっと怖いですよね。実際に出てきているわけですし」


    ≪行動ロール≫

    1.屋敷に泊まる(応接室で寝起き)

    2.ホテル

    3.伏黒の家

    dice1d3=2 (2)

  • 43二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:06:58

    皆でホテルか
    まあここはにおい酷そうだし何かが起きたら五条先生の金でなんとかしよう

  • 44124/12/28(土) 02:13:34

    ≪行動ロール≫伏黒・五条・藍美はホテル組

    1.ホテル 2.自分の家帰る

    釘崎 dice1d2=1 (1)

    虎杖 dice1d2=2 (2)

    dice1d2=1 (1)

  • 45二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:14:52

    釘崎が
    「新しく出会い直した友人に、大切な人に感謝はするわよ」
    のセリフ世界線違うけど『君のためのヒポクリシー』で伏黒と虎杖と別れてしまったけど
    また違うけど同じ伏黒と虎杖に会った釘崎が言うとこう色々来るものがある

  • 46二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:16:07

    虎杖だけ別行動か大丈夫か?

  • 47二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:18:21

    虎杖だけ帰るのか
    うーんどうなんだろ
    伏黒は大丈夫だしいい…のかな?いやでもな…

  • 48124/12/28(土) 02:18:45

    「恵を守ってくれるなら助かるよ。実際僕たちだけでどうにか出来なくもないけど、なるべく怪我はしたくないしね、っと」

    「藍美は一人部屋が良い?それとも私と同じ?」

    「私はどちらでも大丈夫です」

    「なら一緒で良いわ」

    「あ、俺一旦家帰って良い?」


    ちらと虎杖が藍美を見るものの、藍美は何故自分が見られたのか分からないらしく首を傾げている。


    「じゃあ薄情な悠仁だけ置いて皆でお泊り会と行きましょうか!」

    「いや、違ぇんだって!!ちょっと会いたい人が居るっつーか」

    「逢引きか?この期に及んでふざけてんの?」

    「違うっての!そういうのじゃねぇから!!」


    そんな会話をしつつ、五人はそれぞれ行くべきところへと行くこととなる。


    <ティンダロスの犬出現ロール>

    伏黒(75) dice1d100=46 (46)

  • 49124/12/28(土) 02:19:18

    <???>

    ⁇(⁇) dice1d100=97 (97)

  • 50二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:21:11

    ファンブルしてる
    何怖い!

  • 51二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:22:55

    クリしたかと思うとファンブル値でこわい!!

  • 52124/12/28(土) 02:31:12

    翌朝、家に帰っていた虎杖は彼の住むアパートの大家の元を訪れていた。外に出ていないと言えども買い物などはどうにかしているらしく、そう言った意味で頻繁な訪問が必要かと言えばそうではないのだが、ついつい気になってこうして会いに行ってしまう。

    「ばーちゃん、大丈夫?」

    朝のランニング途中で買ったおにぎり二つを片手に声を掛ければ、最近漸く多少は顔色がマシになってきたかもしれないと、虎杖は思った。

    「お仕事も忙しいのに、ごめんなさいね」
    「気にせんでよ。おれがばーちゃんに会いたくて会いに来てるだけだし」
    「……あのね、悠仁くん。久し振りに南瓜の煮物を作ったの。少し貰ってくれないかしら」

    それは久しぶりの言葉だった。気落ちしていた時は好きだった料理さえも億劫になってしまったと、そう言っていたから虎杖もこうしておにぎりの差し入れにやって来たというのに。

    「少し上がって行って。大したものはないけど、お茶くらいなら出せるわよ」
    「じゃあ、お言葉に甘えて!俺、ばーちゃんの作る煮物大好きだから嬉しい」

    多少は大丈夫かと、虎杖はその誘いに乗って家に上がり込み、軽く食事をする。数週間ぶりに食べたお手製の南瓜の煮物は以前と変わらない味で、虎杖はほっと息を吐いた。

    「俺もまた何か持ってくるから」
    「いいのよ。こうして顔を見せてくれるだけで嬉しいわ。……孫みたい、だなんて」
    「ばーちゃん……」

    虎杖はそのまま皺だらけの、年季を感じさせる手を握った。

  • 53124/12/28(土) 02:34:31

    「悠仁くん?」

    虎杖はハッとしたように顔を上げた。

    「もしかして疲れてるのかしら」
    「んにゃ、ダイジョーブ。また来るから、そん時は一緒に飯食おうぜ」

    そう言って虎杖が立ち上がれば、大家の女性は同じように立ち上がって見送ってくれる。

    「またね、ばーちゃん!」

    そうして笑顔で手を振れば、玄関を超えて一歩出た姿が目に入る。
    少しでもあの赤を乗り越えてくれればいいと、虎杖はそう思った。

  • 54二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:34:35

    ばーちゃん…なんとかなるといいなあ

  • 55124/12/28(土) 02:37:50

    ホテル組の描写はまた明日だよ

  • 56二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:38:24

    真夜中の飯テロ2
    かぼちゃの煮つけもいいなぁ
    虎杖君はおばあちゃんが気になってたのか
    元気になるといいな

  • 57124/12/28(土) 02:38:41

    キャラがどう考えるかをダイスの結果に合わせて尤もらしいこと言わせるの地味に大変だったけど、ちょっとでもぽいなと思ってくれたら嬉しいんだよ

  • 58二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 02:40:47

    乙です
    ダイス目が相変わらず暴れますね
    いや十分キャラがいいそうなこと書いてるから
    凄いなと思ってます
    大変だと思いますが楽しみにしております

  • 59二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 10:40:00

    ほしゅ

  • 60二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 12:43:45

    このシナリオ大好きなんだけどスワンプマンの思考実験自体も大好き
    呪術のキャラがどんな風に考えるのかそれぞれで考えたいくらい

  • 61二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 13:01:00

    スワンプマンの思考実験人によって違うよね
    スレ主はどう思いますか?

  • 62124/12/28(土) 13:23:50

    スレ主は同一人物じゃない派かな
    構成としては同じ水だって分かっていても、自分が飲んでいる水が糞尿を濾過したものだって突き付けられてしまえばどうにも飲みにくくなるように得体の知れなさが理解出来なくて気持ち悪く感じてしまうから
    どんな形であれ一度終わりを迎えたものの代わりが世界に生まれたって終わった事実は変わらない、って感じもあるし

    ということで今日も続くやっていくよ
    探索範囲が増えるので結構処理が面倒なんだよ

  • 63124/12/28(土) 13:25:20

    伏黒が眠りから覚めれば、ベッドのすぐ傍には藍美が立っていた。


    「伏黒さん、おはようございます。よく眠れましたか?」


    表に出さずともに内心で少々慌てながら体を起こせば既に支度を済ませた釘崎がソファに座って暇そうにテレビのチャンネルを変えていた。


    「邪魔してるわよ、ゴジョセンはアンタが起きないからって外出てるわ」

    「少しお疲れのようでしたので、伏黒さんが起きるまで待とうと、釘崎さんが」


    こそこそと、少し声を潜めてそう言った藍美は起き上がった伏黒に紅茶を手渡す。


    「どうぞ、温かい紅茶です」


    寝起きの一杯と言うには若干寝起き過ぎるなと思いながらも、よく見ればテーブルの上にもカップが三つ置いてある。


    「……ありがとうございます」

    「いえいえ、私がしたくてしてるものですから。それに……はっきりとは思い出せないんですけど、こうやって毎日紅茶を淹れていた気がするんです」


    そう言って笑う藍美とは裏腹に、テレビから流れるニュースは物騒なものだ。

    「血の池事件、また発生か?」とコメンテーターたちがそれぞれ自分の意見を言い合っている。

    どうやら都内の代々木公園内で十二名分もの人間の血だまりだけが出来ていたらしい。

    血は本物でやはり致死量だろうと思われるのに、遺体はどこにもない。警察は行方不明者とも照合しているらしいが、一致しないとのことだ。


    <聞き耳>

    伏黒(50) dice1d100=76 (76)

  • 64二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 13:35:15

    目が覚めたら美女が傍に居る
    羨ましいよなそうでもないような

  • 65124/12/28(土) 13:45:14

    「虎杖ももうすぐこっち来るって。用は終わったらしいわね」

    「スマン、俺もすぐに支度する」


    紅茶のおかげで完全に覚醒した伏黒は洗面所へと向かい、身支度を整える。

    そして洗面所から出れば釘崎と藍美が何やら話をしているようだった。


    「本当に皆さん手伝ってくれるんですか?」

    「今更よ今更。……一度『協力する』って言ったんだから、納得出来るところまでは付き合うわよ」

    「……ありがとうございます、釘崎さん」


    伏黒が戻って来たらしいことに気が付いた釘崎は振り返り、「遅いわよ」と一言。

    藍美への気にするな、というフォローでもあるのだろう。


    ≪行動ロール≫五条は何してる?

    1.リンメイに電話してる

    2.ただの散歩

    dice1d2=2 (2)

  • 66二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 13:46:57

    五条さん自由だな
    まぁいい気分転換か

  • 67124/12/28(土) 13:51:43

    そしてそうこうしている内に五条が戻って来て、更にもう少しすれば虎杖も合流し、これからどうするかの話となった。


    ≪班分け≫

    1.伏黒+釘崎+虎杖+藍美、五条

    2.伏黒+釘崎+藍美、虎杖+五条

    3.伏黒+虎杖+藍美、釘崎+五条

    4.伏黒+五条+藍美、釘崎+虎杖

    dice1d4=1 (1)

  • 68二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 13:55:26

    五条先生単独行動大丈夫かなぁ
    まぁどうにかできるんだろうけど
    怖いなぁ

  • 69二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 13:57:24

    一応知ってる情報的には五条単独にしたい奴があるしこれでいいのかな…?

  • 70124/12/28(土) 14:17:00

    これからどうするかを話し合っていれば、携帯を弄っていた五条が「あ」と声を漏らす。

    「僕ちょっと用事思い出したから夕方には戻って来るけどそれまではちょっと席外してるね」
    「はぁッ!?何よそれ」
    「夕方頃には戻って来るかな?その時はまた連絡するから、後は任せたよ」

    そう言って五条はろくに何をするかも言わず、その場を去る。釘崎は何とも言い難い顔でそんな五条の背を見送っていた。
    なんだかんだで三人ともが何か事情があるのだろうとは察していたが、それにしても唐突過ぎる、と。

    「ごめんね藍美。アイツがあぁなのはいつものことなの。戻って来るって言っておいて戻ってこない馬鹿じゃないから逃げたわけじゃないってことだけは信じて大丈夫だから」
    「……もしかして、警察に」
    「それはないと思う。五条先生そんな回りくどいことしないし」
    「そう、なんですか?」
    「じゃあとりあえず俺たちは……代々木公園にでも行ってみる?さっきのニュースが気になってて……ってのは俺が調べたいからってものあるけど」
    「確かにその辺りが妥当だろうな」

    そして五条は一人、用事とやらを。残る四人は代々木公園へと向かうことになったのであった。

  • 71二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 14:20:26

    五条リンメイて闇ブローカだっけ?にコンタクトする気かな
    生徒を関わらせたくないのはらしいけど
    心配です

  • 72二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 14:21:46

    大丈夫と思いつつちょっと心配だよなあ…
    なんか今色々事件が起きてるタイミングなんだもんな

  • 73124/12/28(土) 14:29:04

    五条はホテルから出て暫く車を走らせてから路肩に車を寄せたあ。

    そして手に持つのは馬久留の私室で見つけた日記の間に挟まっていた名刺のようなもの、だ。


    「流石に人間の売買をしているかもしれない人間の前に三人を連れて行くわけにはいかないよねぇ」


    手の中でくるりと名刺を回した後、携帯でその番号を躊躇なくタップし、電話を掛ける。コール音が数秒あった後、呆気なくも電話が誰かと通じる。


    「……はい」


    それは少し低めで掠れてはいるが、確かに女性の声だった。


    「もしもし、そちらはリンメイさん?」

    「………………用件は何でしょう」

    「少し話を聞きたいことがあってね」

    「失礼ですが、どちら様ですか」

    「鐘有 馬久留の代理人のようなもの、って所かな」


    五条がそこまで言えば電話の向こう側は数秒黙った。そして女の声色ががらりと変わる。


    「何故うちの顧客名をしっている?紹介の時は紹介元が連絡する決まりになっている。鐘有とはどういう関係だ?」


    こうなることは想像の範囲内だった。だからこそ次はどう出る、ということなのだが。


    ≪行動ロール≫

    1.正直に話す

    2.嘘を吐く

    dice1d2=2 (2)

  • 74二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 14:30:42

    五条先生も無茶すんな
    でもこういう交渉事得意そうだよな

  • 75124/12/28(土) 14:41:39

    「鐘有 馬久留とは友人伝いの知り合いでね。最近少し様子がおかしいって聞いてたら中々面白いことに手を出してると来たもんだ」

    クク、と笑う五条のその様子は本職も裸足で逃げ出しかねない程の圧がある。

    「用件なんて一つしかないと思わない?電話で話すような内容じゃないってこと」

    指先で携帯の背を叩けば鈍い音が響く。リンメイらしき女は数秒黙った上で、一つ溜息を吐いた。

    「……お前が本当に信頼できる相⼿かどうか、⾒極めさせてもらわないと我々も商売は出来ない。次に⾔う場所に来い」

    顔を見れる場に引き摺り出せるのなら上等だ。商売という皮を被っているのならば新たな客、もしくはルール違反するような客は慎重に扱わねばならない。

    「念の為⾔っておくが、変な動きはしないことだな。永久に私に出会えなくなるし、お前は⼀⽣⾝の安全を脅かされることになる」
    「そこまで愚かじゃないよ。欲しいものの前にそれを見誤る程の馬鹿でもない」
    「そうか、その言葉が事実であることを願っている」

    そうしてブツリ、と電話は切れる。
    指定された場所は都内のとあるアパートだった。
    念のため必要な前準備をしてから、五条はそのアパートへと一人で向かった。

  • 76二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 14:45:25

    必要な準備する冷静さにホッとするけど
    無茶するなぁ3人にバレて怒られろ

  • 77124/12/28(土) 14:57:57

    指定された場所はだいぶ古びたアパートで、とても人身売買を営んでいる誰かが居るとは思えない寂れた出で立ちだった。指定された部屋番号に向かっても、表札の類はない。その代わりに古いチャイム式のインターホンがついている。

    五条がインターホンを押せば、即座に答えが返って来る。


    「入れ、鍵は開いている」


    まるで今来ることが分かっていたかのような返事だったが、五条は臆することなく中へと足を踏み入れる。

    中に入ればどこは驚く程の殺風景だった。まるで完全な空き家のようで、備え付けの物以外は何もないように思えた。

    間取りは1K、部屋には椅子と簡易的な机以外何もない。だがその机にはあノートパソコンが一台置かれ、椅子には一人の女性が足を組んで座っている。

    奥まで進めばどこに居たのか、スーツ姿の大変体格がしっかりした大男が扉の鍵とチェーンをかけて逃げ道を塞ぐ。

    椅子に座った女性は煙草を長く吸い、ふうと煙を吐き出す。嗅ぎ慣れない臭いが部屋を満たしていた。


    <目星>

    五条(90) dice1d100=24 (24)

  • 78二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 15:01:17

    五条一人でも対処できる技能はあるけど
    暴れないでねダイスくん
    本当に大人しくしてて

  • 79124/12/28(土) 15:02:16

    女の腰、後ろから拳銃のようなものが見える。本物かどうかは分からないが、こんな場所に脅しだけの偽物を持ってくるような相手だとは五条も思っていない。


    「それで、用件は何だったか」


    ≪行動ロール≫

    1.正直に言う

    2.騙そうとする

    dice1d2=1 (1)

  • 80124/12/28(土) 15:25:31

    「面白いことをやってるから僕も噛ませて貰おうかと思って」


    にこにこと感じ良さげにそう言った後、五条は相手の女性、おそらくはリンメイが反応するよりも早くに更に口を開く。


    「ってのは嘘」


    あっけらかんと言葉をひっくり返した五条にリンメイは「ふぅん」と面白がるように笑った。


    「鐘有 馬久留を探して欲しい、って人が居てね。その人の頼みで彼を探している。姿を消した馬久留の日記の間に君の名刺が挟まっていた、ってわけ」


    そう言いながら五条は名刺を取り出し、リンメイの前の机の上へと置いてみせる。


    「僕が聞きたいのはここで何をやっているかとか、そういうことじゃない。馬久留の行先を知っているか否か、それと馬久留を知ってそうな人間のアテはあるかあってこと」


    どこまでも不遜に五条はそう言い切って見せた。逃げ道を塞がれていることも、相手が拳銃を持っていることも分かった上で、たったその程度ではあの五条 悟が阿るには至らないとでも言うかのように。


    「で、知ってる?名刺一枚分の回収代くらいは役に立ってくれると嬉しいんだけど」


    五条がそう言えばリンメイは腰の辺りに手を彷徨わせたが、それも座面へと落ちて終わる。


    「馬鹿正直に説明するとは良い度胸だ。だが、そちらがその気ならこちらも正直に話させて貰おう。うちの客でもない奴らに色々と嗅ぎ回られるのは私にとって誠に好ましくない」


    煙草をポケット灰皿に仕舞い込んだリンメイは五条のことを見返す。


    「私は自分の身を守り、客も守らなければならない。だからお前のような存在はリスクでしかない。お前に尻尾を掴まれたアイツもな。だからお前から電話があった時、いっそのこと”リスク”でああるお前をこの場で”商品”にしちまおうかと、私はそうも考えているんだ。どうする?」

    「へぇ、僕は高いけど」

    「確かにお前は言い値で売れるだろうな。たとえ冷たくとも」


    <言いくるめ>

    五条(70) dice1d100=53 (53)

  • 81二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 15:28:27

    怖い怖いこの人2人の会話
    確かに嘘つくより正直に話した方が良かったと思うけど
    空気がひりついてるこれは生徒いなくてよかったかも
    そして言いくるめ成功でよかったよ

  • 82124/12/28(土) 15:43:48

    「僕がこの名刺に気付かず、僕じゃない誰かが名刺を見つけて警察にでも駆け込んでたら面倒になっていただろうね。だから君たちにとって僕は”リスク”ではなく救世主だと思うけど。さっきも言った通り、僕個人としては君たちが何をしていようとも然程興味はないよ。正義の心とやらを振りかざして正そうとする程真面目に生きて来たつもりもないしね。必要なことを教えて貰えばこれ以上君たちに関わるつもりもない」

    五条がそう言えばリンメイは数秒黙る。どうやら考えを巡らせているらしい。

    「おこぼれに預かっただけの犬にただで情報をくれてやれと?」
    「あぁ、金如きで解決してくれるなら話が早いよ」

    その言葉と共に、五条は机の上に封筒を放り投げる。パンパンに張ったその封筒は着地の際、それなりに大きな音を立てた。

    「これで僕も君の客、ってことで良いのかな?」

    目を細めて笑った五条に対し、リンメイは数秒それを見つめているも大きなため息を吐いて五条の方へと封筒を差し戻す。

    「結構だ。欲しい情報はくれてやる。代わりに二度と私の前に姿を現すな」

    そう言ったリンメイは更に言葉を続ける。

    「死んだ妻の亡骸を引き取ったかと思えば⽣きた⼥を買いまくる、頭のイカれたおぼっちゃんが何をしているかなんて知りたくもないし関わりたくもない。どうせもう奴との取引は終わりだしな」

  • 83二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 15:44:09

    言いくるめ出来て良かったー!!

  • 84二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 15:47:23

    ⽣きた⼥を買いまくるえーと考えたくないけど藍美さんの素材だよね?
    でももう取引終了てどういうことだ?
    藍美復活してないのに諦めたのか?

  • 85124/12/28(土) 15:59:13

    「つい先⽇、もう取引はしなくていいと連絡があった。これが最後の通話になるともな。そのイカれたおぼっちゃんになぜお前らが関わろうとしているかも、露ほども知りたくな
    い。イカれた野郎に絡むやつもイカれた野郎だからだ」

    馬久留が伏黒にしたことを考えれば、そして地下の有様を見れば黒よりのグレーだろうとは思っていたが、ここまでの完全な黒となると五条といえども笑ってしまいたくなる。

    「イカれた野郎は嫌いかな、お嬢さん」
    「それ以上舐めた口を叩くな。気が変わるかもしれん。……この商売は信用が命。顧客の個⼈情報は何があっても守りぬく。だが、これは独り⾔だが――8713861」

    数字の羅列だ。五条の頭はメモなどなくとも一回でその数字の羅列を覚えてしまえる。

    「8713861。そこにいる。それ以外⾔えることは何もない。これが譲歩できる最⼤限だ」

    そこまで言うとリンメイは犬でも追い払うかのように手を振った。

    「今⽇のことはお互いに無かったことにしようじゃないか。私はお前たちに会っていないし、お前たちも私に会っていない。そうだろ︖」
    「OK、そうしようか」

    そして五条は立ち上がるも、机の上に置かれた封筒を手にすることはない。

    「おい、持って帰れ」
    「いらないからあげるよ」

    そう言った五条に対し舌打ちしたリンメイが封筒を拾い上げ、五条へと投げ渡す。殆ど振り向いてもないのにそれを受け取った。
    扉のすぐ傍に立っていた大男がチェーンを外し、鍵を開ける。そうすれば五条は玄関へと足を踏み入れた――のだが。

  • 86124/12/28(土) 15:59:27

    「そう言えばさ、僕の知り合いには『人の嫌がることは進んでしましょう』って感じのヤツが居て」
    「随分とイイお友達だな」
    「知り合いって言うか、まあ、親友なんだけど」
    「……おい、何が言いたい」
    「だから人の嫌がることを進んでやって貰おうかと思ってね」

    五条が扉を開ければそこには五条と同じか、少し身長が低いくらいの男が立っていた。そして擦れ違いざまにハイタッチ一つ、そして「あとは任せたよ」なんて言葉も。

    後ろが大騒ぎになる様子を振り返りもせずに歩いた五条は途中コンビニのゴミ箱に封筒をそのまま突っ込んだ。そしてゴミ箱の中では一万円札……ではなく玩具の銀行券が広がった。

    「いやぁ、人が嫌がることを進んでやるのって気持ちが良いよね!」

    謎の数字、8713861と馬久留の行動変化についての情報を手に入れ、五条は四人と合流すべく来た道を戻っていく。

  • 87124/12/28(土) 16:01:42

    <???>

    ⁇(⁇) dice1d100=10 (10)

  • 88二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:02:30

    五条〜!!無茶やるな!!って気持ちと同時にそこまでやるとは思ってなかったってなったな
    でもよく考えたら五条警察に繋がってたんだし見返りがこれだった可能性もあるなって思ったよ

  • 89二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:05:50

    夏油さんかなだよねハイタッチの相手
    警官やってんのか、似合いそうだな
    まさか偽札だったとは思わんかった
    一枚も二枚も上だったな五条さん流石です

  • 90二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:09:45

    前の奴だとなんかあったっぽいけどここだとちゃんと親友と今でも交流繋がってて嬉しいよ
    シクレダイスはずっと怖いけどね!

  • 91二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:11:15

    夏油様だぁーーー!!!

  • 92124/12/28(土) 16:16:51

    ところ変わって四人はいつ犬が現れても大丈夫なようにと、警戒しながらも渋谷区にある代々木公園にやって来ていた。

    朝のニュースで報道された血の池事件の現場ということもあり、現在も警察の関係者達が立ち入り禁止のテープを張って現場の調査をしている最中のようだ。


    「流石に中を見るのは難しそうね」

    「確かに」


    また四人以外にも辺りには野次馬の一般人も見られたが、その数は然程多くはない。通りすがる主婦や学生もいるが、被害者が居ないということもあってかどこか楽観的に考えているようだ。


    「そもそも馬久留サンと直接関わりがある、って感じでもないしな。……早く解決すりゃ良いんだけど」


    そして四人は周辺を歩き回ったりしているも、特に何か目ぼしいものを見つけることは叶わなかった。途中ものを知らぬ藍美に色々なものを教える時間などが挟まれたこともあり、気付けば夕方だ。


    辺りは薄暗くなっており、五条から「そろそろ合流するよ~ん」なんてメッセージも届いている。ならば自分たちも帰ろうかと言う話をしているその時だった。


    <目星>

    伏黒(50) dice1d100=24 (24)

    釘崎(50) dice1d100=29 (29)

    虎杖(75) dice1d100=25 (25)

  • 93二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:21:26

    お!全員成功

  • 94124/12/28(土) 16:30:07

    ⼈通りが少なくなった公衆トイレ近くに⼩さい男の⼦がいるのを⾒かける。
    男の⼦は「おとうさ〜ん、トイレおそいよ〜︕︕いつまでうんちしてるの」とトイレを覗きに行く。
    微笑ましいなと、そう思いながらも通り過ぎようとする。三人の位置からは当然、トイレの中まで伺い知ることは出来ない。

    「ぎゃあッ!!!」

    しかし次の瞬間に聞こえたのは短く低い男性の悲鳴だ。

    「あガッ……グがッ、……ぼキュッ」

    男性の悲鳴はやがて止み、咀嚼するような音に代わっていく。辺りには微かではあるが、生臭い匂いが漂ってくる。

    「……ッ」

    まずは虎杖が走り出し、続けて伏黒も。釘崎と藍美も動けば四人がトイレの入り口へと辿り着くことになる。

  • 95124/12/28(土) 16:30:32

    だが彼らが中に押し入るよりも早く、人がトイレから出てくる。出てきたのは中年の男性と、先程見た小さい男の子だ。二人は手を繋いでいる。


    「いやぁごめんごめん、いやぁお腹下してたんだよ」

    「一人にしないでよ、昨⽇、ここで「ちのいけじけん」があったばかりなんだよ、怖いじゃん」

    「おぉ、よく知ってるな。でもパパがいれば⼤丈夫だぞ。⾎の池事件なんてやっつけてやるからな︕」


    談笑しながら親子はこの場を離れていく。四人と擦れ違う際にはぺこりとお辞儀をするも、ただそれだけだ。


    「……今の、聞こえたよな?」

    「中を確かめるぞ」


    伏黒の硬い声がその場に響く。そうしてトイレの中を覗き込んでみれば――。

    大量の血だまりがそこには広がっている。それも瑞々しく、血が流れたのは今さっきだろうと思わせる。

    これだけの血がもし流れたとするならば、明らかな致死量だ。だが先程の親子はどこも怪我をした様子もなく、何か起きていたという風でもない。


    <SANチェック>0/1d3

    伏黒(66) dice1d100=81 (81)

    釘崎(70) dice1d100=12 (12)

    虎杖(53) dice1d100=72 (72)

  • 96124/12/28(土) 16:31:20

    <SAN減少>

    伏黒 dice1d3=1 (1)

    虎杖 dice1d3=2 (2)

  • 97二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:33:16

    これ男性になんかあったよね?
    で自分が入ってたトイレが血まみれなのに気がつきてない
    おかしくない?男性も子どもも変

  • 98二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:33:32

    えっここで血の池事件?
    しかも生臭い臭い?嫌な予感がバリバリしてきた

  • 99二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:36:08

    親子がなにも見てないのはあり得ない
    匂いにも血の池にも反応してないのはおかしい
    他に人影もないやっぱり親子が怪しい

  • 100124/12/28(土) 16:38:07

    「これ、警察に言った方が」
    「……帰るぞ」
    「は?この状況で放置しろっての?」
    「五条先生伝いでどうにでもなる。今はここを離れた方が良い」

    そして伏黒はちらと藍美を見る。鐘有 藍美は死んでいる、はずだ。となれば身分証明となれば面倒なことになる。それに犬がいつ現れるか分からないとなれば、拘束時間が長ければ事故が起こる可能性も上がる。

    「……分かったわよ」

    そして三人は足早に去る。おそらくはまた血の池事件があったと、ニュースで騒がれることとなるだろう。

  • 101二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:38:49

    咀嚼するような音ってことは何かに喰われてその何かが喰った存在になり変わってるのかな

  • 102二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:40:48

    五条経由で夏油に情報もらえるといいな

  • 103124/12/28(土) 16:44:37

    <ティンダロスの犬出現ロール>

    伏黒(75) dice1d100=59 (59)

  • 104二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 16:51:36

    セーフ犬には大人しくしてもらっとこう

  • 105124/12/28(土) 16:59:19

    代々木公園近くの回転寿司で集合、ということで五条は待ち合わせ場所に足を向けていた。

    その途中、向かいから黒のスーツを身に纏った男性が自分のことを見ながら歩いてくることに五条は気付く。視線を集めることは常と変わらぬことだがその男は端正な顔立ちとは裏腹に目つきが常人離れしているように思えた。

    そして男は五条から3,4メートル程離れた所で立ち止まると話しかけてくる。


    「やぁ、こんばんは」

    「君の顔に見覚えはないけど、知り合いだったかな?」

    「あぁ、知らない?いや、そんなはずはないんだけどな。私は内藤、聞き覚えは?」


    内藤。馬久留の日記に出て来た名前だ。

    これはもしかするとリンメイよりも当たりかもしれないと、五条は気を引き締める。


    「本当は伏黒君に会いに来たんだけどね。まあ君でも良いかな。君たちが色々と……”困ってる”んじゃないかと思ってね。例えば……あの哀れな化け物の処分をどうするか、とか。厄介な犬に付き纏われていること、とかね」

    「随分と僕たちの事情に詳しいようだね」

    「はは、お褒めに預かり光栄だよ。哀れな化け物を私に引き渡してくれたら責任を持って処分するよ。それに伏黒君の手の紋章もどうにかしてあげようじゃないか。困っている人を助けるのが私の使命だ、遠慮することはないよ」


    ≪行動ロール≫

    1.なぜ処分?と尋ねる

    2.藍美は哀れな化け物じゃないよと否定する

    3.胡散臭いので断る

    dice1d3=1 (1)

  • 106二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:04:11

    内藤さんのお出ましか
    何で伏黒君の名前と手の紋章のこと知ってんですかね?
    怪しすぎる、そういえば藍美さん一時期こいつのとこに居たんだっけ

  • 107二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:04:51

    >端正な顔立ち

    にゃるにゃるしてきたな

  • 108124/12/28(土) 17:06:01

    APP18を警戒するスレ民へ
    内藤は五条と並べたら大したものじゃないよ。つまりAPP18じゃないから安心してね

  • 109二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:07:05

    五条を上回ったりその逆で紛れたり出来る人だったよな例の人は

  • 110二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:08:36

    >大したものじゃない

    比較対象にされる五条まぁAPP18だからしょうがないか

    にゃると関係ないのかそこは安心

  • 111124/12/28(土) 17:13:06

    「なぜ処分しようと?」

    五条がそう尋ねれば内藤は鼻で笑った。

    「おいおいおい、ハッ、バケモノだぞあいつは。処分が妥当だろ」

    五条はその言葉を受け即座に言い返しはしなかった。

    「……知らないわけじゃない。だがそれでも、ってか?いやだな、サブいぼが立つよ」
    「勝手に人の個人情報を知ったような口利くのも似たようなものだともうけどね。礼儀を知らないならバケモノ以下だ。はは、すごいね。哀れなものだよ」
    「……おやおや、参ったね。ふふ。まさかただのミンチ肉に情が移ったのかな?」
    「生憎僕はステーキよりもハンバーグ派なんだ」
    「君の元教え子よりも肉塊を優先すると?薄情だね。だからこそバケモノと気が合うのかな?」

    そう言うと内藤は手帳を取り出し、電話番号を書いて五条の方へと放り投げる。風に煽られてひらひらと舞ったそれは五条の手の中に着地する。

    「まあ一晩考えてみてくれ。明日の朝にでも改めてぼくから連絡するからさ、その時にでも答えを聞かせてくれ。それまで精々、アレと犬の相手を頑張りな」

    そう言うと男は踵を返し、去っていく。五条はそれを追いかけることなく、手の中のメモに視線を落とす。

    「……いやになるね、まったく」

    五条はそれをポケットに仕舞い、再び足を動かした。

  • 112124/12/28(土) 17:13:41

    <???>

    ⁇(⁇) dice1d100=73 (73)

  • 113124/12/28(土) 17:15:40

    続きはまた夜だよ

  • 114二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:26:42

    シークレット本当怖いよ

  • 115二次元好きの匿名さん24/12/28(土) 17:29:21

    嫌な性格しとるな内藤
    こっちの情報全部知ってそうな感じが怖い

スレッドは12/29 05:29頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。