【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が 11

[1 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 09:55:06]

『爆撃(The Explode)』ではなく『侵入(The ENTER)』の世界線

私のシュリフトはE｜あにまん掲示板

↑のスレの能力設定やスレ内容を所々引用しつつやる予定でした（完全見切り発車）

現在のバンビちゃんの能力値

戦闘力 273

霊力 227

器用さ 241

霊子操作 221

静血装 189

動血装 243

聖文字の熟練度 5

前スレ↓

【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が　10｜あにまん掲示板

[2 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 09:56:41]

最初のスレ↓

【🎲時々⚓・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字「E」の能力が｜あにまん掲示板

『侵入(The ENTER)』

基本能力

・他人の精神世界に、本体の人格と能力に戦闘力（本体の半分）を持つ精神体を侵入させる。

・侵入対象は生物全般（義骸内の死神、霊体の死神・虚も可能）もしくは意志がある物体。

・侵入対象の霊圧の質によって侵入時間が変化、ただし接触状態なら即時侵入可能。

・射程は目視出来る範囲（双眼鏡などで射程の延長可）。

機能

・複数人に精神体を侵入させる事が出来る。

・完全独立化。体験・経験・見聞きした事を、本体との再接続時に本体へ反映される。

　（一度に大量の精神体と再接続した場合、情報量によっては脳に多少のダメージが入る）

・侵入対象の五感・身体操作及び能力干渉。

・侵入対象の全能力を完全支配（一名限定）

　（完全支配中は別の対象に侵入不可）

弱点

・侵入対象を視力による目視が出来なければ、魂魄への侵入が出来ない。

・他の能力で支配下にある生物には侵入が出来ない。

　（但し侵入対象が非支配状態なら侵入可、侵入後に支配状態になっても侵入は維持される）

・電子機器越しに対象を視認しても侵入不可。

滅却師完聖体

『神の指先（Kesher'el/ケシャルエル/意味：神との絆）』

基本能力

・戦闘力の向上

・飛行

・斬魄刀もしくは聖文字の能力を対象と共有及び併用

・発動時に広範囲無差別侵入

[3 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 09:57:16]

バンビちゃんからの/黒崎家からのバンビちゃんの好感度
黒崎一心　39　/　93
　　真咲　80（固定）/　56（固定）
　　一護　37　/　141
　　遊子　47　/　49
　　夏梨　47　/　

バンビちゃんからの/現世メンバーからのバンビちゃんへの好感度
井上織姫　99　/　114　茶渡泰虎　44　/　78
石田雨竜　27　/　11　浦原喜助　60　/　116
石田 竜弦　33　/　72　有沢 竜貴　29　/　56
浅野 啓吾　86　/　98　小島 水色　17　/　2　
四楓院　夜一　58　/　87　握菱鉄裁　3　/　61
コン　28　/　88　　本匠千鶴 63 /　81　
小川みちる　59　/　22　　国枝鈴　2　/　81
夏井真花　17　/　65


バンビちゃんからの/死神からのバンビちゃんへの好感度
朽木ルキア　41　/　63　阿散井恋次　87　/　72
朽木白哉　37　/　10　日番谷冬獅郎　22　/　8
平子真子　57　/　26　愛川羅武　38　/　94　
山本重國　49　/　95　　市丸ギン　13 　/　52

バンビちゃんからの/滅却師からのバンビちゃんへの好感度
ユーハバッハ　9　/
リルトット　61　/　50　　ジゼル　84　/　97
ミニーニャ　64　/　15　　キャンディス　8　/　23
ハッシュヴァルト　50　/　86　　アスキン　65　/　55

[4 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 09:58:32]

エリッタの私服コーディネート（バンビエッタ）

[5 二次元好きの匿名さん 25/02/14(金) 09:59:04]

１０時間延長まで保守

[6 二次元好きの匿名さん 25/02/14(金) 09:59:17]

あげ

[7 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 09:59:18]

エリッタの私服コーディネート（リルトット）

[8 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 10:00:08]

エリッタの私服コーディネート（ジゼル）

[9 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 10:00:45]

エリッタの私服コーディネート（キャンディス）

[10 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 10:01:16]

エリッタの私服コーディネート（ミニーニャ）

[11 前スレの続きです◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 10:05:35]

「ビールかワインが飲みてぇな……」
　銀城空吾は志波家の砲台に座り、夜空を見上げつつ、おちょこに入れた清酒をチビチビ飲んでいた。
「人の酒をこっそり拝借しておいて、その感想はなんだ。家から追い出すぞ」
「お。肴を持ってきてくれたのか、悪いな」
「てめえの分はねえよ――全部、おれのだ」
　志波岩鷲の姉で、花火師で志波家当主・志波空鶴は残った左腕で肴が乗る皿と酒壺を器用に持ちながら、酒泥棒・銀城の下へやって来た。
「それでどうなんだ？　戦う敵とやらは見つけたのか」
　銀城たちの事情は居候させた時に軽く聴いていた空鶴は、明らかに悩んで岩鷲の鍛錬に真剣さが足りない銀城に問いかけた。
「いいや……浮竹と京楽は、俺たちをはめた奴に関して何も言わなかった」
「じゃあ知らないんだろ」
　肴の干し肉を食べ始める空鶴に、銀城は物欲しそうな視線を彼女に向けつつ質問する。
「……なあ、綱彌代ってどんな貴族だ？」
「――ろくでもねえ連中だ。ウチが五大貴族とか言われていた頃から、他の貴族を完全に見下してやがる。分家がまともならまだ望みはあったが、分家も本家同様にどす黒く染まってやがる」
　酒が不味くなる連中の話はこれでしまいだ。と言った不快な表情の空鶴は、咥えていた干し肉を引き千切る。元五大貴族の現当主がここまで嫌悪を表すのなら、綱彌代家は相当に後ろ暗い事を行う連中なのだと銀城は理解した。
「悪かったな。謝罪に一杯どうだ？」
「それ、ウチの酒だろ」
　と反論しつつ空鶴は銀城の差し出したおちょこを受け取り、徳利から清酒が注がれる。空鶴はおちょこの清酒を一気にあおる。
「あいつらと喧嘩するなら止めねえよ。けど、今はやるなよ三界の命運が掛かっているんだからな」
「……分かってるさ」
　銀城も死神と滅却師の戦争の結末次第で、現世が無くなる可能性を予感していた。死神の敗北は現世で暮らすXCUTIONメンバーの生死に関わる。
「手貸してやれよ……別に死神のためでも一護たちのためじゃなくていい。お前と月島の大切な仲間のためによ」
　空鶴が差し出した干し肉を受け取った銀城は何の肉だ？　と考えながら口に含む。
「……はぁ、簡単に言ってくれるぜ」
「簡単だろ。手を貸してやる――それで十分。向こうが手を取らなかったら、あとは手前の好きに動けばいいんだよ」
　そう言い切る空鶴を、銀城はカッコイイ女だなと改めて思った。

[12 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 10:06:09]

展開ダイス

1.朽木ルキア　2.ユーハバッハ＆ハッシュヴァルト　3.バンビエッタ　4.聖章騎士　5.隊首会

dice1d5=5 (5)

4の場合

1.エス・ノト　2.ニャンゾル　3.BG9　4.蒼都　5.ジゼル

6.ナナナ　7.バズビー　8.グレミィ　9.ジェラルド

10.ぺぺ　11.ミニーニャ　12.ロバート　13.キャンディス

14.アスキン　15.リルトット　16.リジェ　17.マスキュリン

dice2d17=5 16 (21)

[13 二次元好きの匿名さん 25/02/14(金) 10:09:00]

エリッタはみんなにかまわれていたんだなって
アンナのコーディネイトは想定だろうけれど

[15 二次元好きの匿名さん 25/02/14(金) 21:37:40]

尸魂界だと洋酒は難しいが焼酎はあるのか？

[16 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 22:35:09]

「時間だ。全員揃っていないけど、隊首会を始めるよ」
　やや厳格と緊張が欠けた声で新総隊長・京楽春水は、隊首会の開始を宣言した。
　本来いるはずの隊長の内、砕蜂・狛村左陣・更木剣八の三名は修行を理由に出席拒否をしたので、各隊の副隊長が代理出席。四番隊は負傷者の治療を理由に隊長・副隊長不参加。六番隊と十三番隊の隊長格が不在のため第三席が代理出席していた。
「普段通り、一番隊から報告させてもらうよ――」
　まずは八番隊から一番隊に移籍した京楽が、一番隊が滅却師たちに受けた人的・物的被害を報告し始める。それは目も当てられないほどの被害であったが、京楽は感情を見せない口調で淡々と続け、それから二番隊、三番隊も似たような報告が続き――十三番隊隊長代理・虎徹清音の十三番隊が受けた被害報告で終わった。
「じゃあ、本題に入ろうか――涅隊長、頼むよ」
「やれやれ、少しは自分で説明しないと思わないのかネ？」
「ボクより君の方が詳しいでしょ」
　涅マユリは京楽の正面になるように立つと、隊首会の本題を語り始める。
「喜び給え諸君。賊軍の拠点がどこにあるかようやく判明したヨ。いや、特定したというべきだネ」
　ニヤリと口角を上げて、マユリはその場の全員を驚かせた。
「じゃあ、なぐり込みだね！　あとで剣ちゃんに教えてあげないと！」
　草鹿やちるは戦いが待ち遠しいとばかりに喜ぶ。その姿に呆れる隊長陣だが、彼女の言う通り反撃の意味合いも込めてこっちが攻めるのは作戦として十分にありだった。
「卍解奪掠はどうすんだ。対策は出来たのか？」
　腕組む六車拳西の質問に、全員が沈黙する。卍解を卍解奪掠から守らない限り、隊長は引き続き卍解無しで異能と滅却師版卍解を有する聖章騎士と戦う事になるからだ。
　彼の指摘に、マユリの表情は途端にムスッとしたものに変わる。
「私は多忙の忙しい身でネ。諸君らのようにやれ訓練・鍛錬ばかりしていられんのだヨ」
「つまり、まだ対策は出来てねぇと？」
「――私はネ」
　とマユリが言った直後、彼の背後の空間が軋む。直後に京楽以外の全員が黒腔と悟り、即座に迎撃態勢を取った。
「どうも～浦原商店っス！」
　黒腔から出現したのは、虚圏で卍解奪掠の研究をしていた浦原喜助だった。
「本日は、皆さんの大変お役に立つ商品を売りに来たス」
「――嬉しいね。友達割はあるのかな？」
「いきなり値切るんかいっ」

[17 ◆IDBtbvNH6A 25/02/14(金) 22:35:28]

展開ダイス

1.ハッシュヴァルト＆聖章騎士　2.仮面の軍勢　3.朽木ルキア　4.石田雨竜　5.バンビエッタ＆同級生

dice1d5=5 (5)

1の場合

1.ロバート　2.ニャンゾル　3.アスキン　4.バズビー　5.マスキュリン

6.グレミィ　7.蒼都　8.ナナナ　9.リルトット　10.ミニーニャ

11.キャンディス　12.エス・ノト　13.ぺぺ　14.BG9　15.ジゼル

dice1d15=12 (12)

5の場合

1.小島水色　2.本匠千鶴　3.浅野啓吾　4.有沢竜貴

dice1d4=2 (2)

>>13　最初はバンビちゃん以外の四人にしていたのですが黄・青・緑・桃とやはり赤色が足りないので、バンビちゃん（想定）も入れる事にしました。

>>15　尸魂界のイメージが和系なので米や粟のお酒はあっても、洋酒やビールは現世からの輸入品で貴族の嗜好品かなと思ってます。

[18 二次元好きの匿名さん 25/02/15(土) 07:42:48]

貴族なら大前田や英国系に興味ある雀部ならワイン飲んでるかも

[19 二次元好きの匿名さん 25/02/15(土) 10:15:45]

眠る前に応援

[20 ◆IDBtbvNH6A 25/02/15(土) 11:26:09]

「――ヒメがもう一週間以上も学校に来ていない！！」
　期末テストを明日に控え、昼休み中にバンビエッタは本匠千鶴に古文を教えてもらっている中、一週間も井上織姫にセクハラまがいのスキンシップが出来ていないため唐突に発狂した。
「明日は大事な期末テストなのに、ヒメの進路は大丈夫なの！？」
「――本音は？」
「揉みたい～！　ヒメのたわわなお胸をもみっもみっしたい～～！！　お尻も揉みほぐしてトロトロの！　メロメロで！　あたしとヒメは愛の巣で超ラブになって～――教会でゴールインするの！！　そして初夜はグヘヘヘ～♪」
　妄想を炸裂して空想の結婚式に悶えて床で体をくねくねさせる本匠を無視し、竜貴は来ないかなと井上を性的に見ている痴女を成敗するのは有沢竜貴の役目なので、彼女に来てほしいと思うバンビエッタだがクラスが違うので願いは届かなかった。
「多分、明日も来ないと思うわよ。向こうの件で忙しいから」
「……また黒崎の手伝いなわけぇ？」
　一年半前の藍染惣右介に追いかけられ、バンビーズに拉致された件を思い出した本匠は、すぐに井上の不登校は黒崎一護が理由だと悟る。
「そうね、でも今回はしくじった時のスケールが桁違いだから織姫はそれを知らないと思うけど」
「町規模じゃないってこと？　……県規模？」
「そんな感じよ」
　本当は世界が消滅する規模だが、それを彼女に教えても無駄に騒ぐだけと考えたバンビエッタは曖昧な返答をした。
「ヒメだけじゃなくて、茶渡や石田も同じだけ休んでいるけど……あんたはいいの？」
「あたしの仕込みはほぼ終えているから。あとはその時まで生きていれば、何とかなるわ」
「生きていればって、やっぱり命が掛かっているのね……まあ、藍染の件は十万ぐらい犠牲になるとか帽子の人に聞いたけど」
　県規模なら一千万人が犠牲になるかもしれない。本匠はそう考えて強い反対を言うべきじゃないのかなと思いつつも、愛しのヒメ成分が欲しかったので早く帰って来て欲しかった。
「ヒメのエッチなヌードが見たい……！」
「なに言ってんだが……」
　唸る声で井上の裸を求める本匠に、バンビエッタは病院に行けと思いつつエッチな戦闘服なら尸魂界で着る場面がある気がした。
「ヒメ、ヒメッ、早く帰って来て……あたしにメートルバストを揉ませて！」
「はぁ」
　欲望を浄化する呪法があれば本匠は滅却だと考えるバンビエッタだった。

[21 ◆IDBtbvNH6A 25/02/15(土) 11:26:36]

展開ダイス

1.仮面の軍勢　2.石田雨竜　3.死神（隊長）　4.ユーハバッハ＆ハッシュヴァルト　5.虚圏

dice1d5=2 (2)

3の場合

1.更木剣八　2.京楽春水　3.狛村左陣　4.平子真子　5.鳳橋楼十郎

6.日番谷冬獅郎　7.六車拳西　8.涅マユリ　9.朽木白哉　10.砕蜂

dice1d10=7 (7)

>>18 豪商の大前田は家では確かに飲んでいるかも、雀部はワインというより紅茶のイメージですね。

[22 ◆IDBtbvNH6A 25/02/15(土) 17:40:30]

「聖文字（シュリフト）。どう発現させればいいんだ？」
　石田雨竜はいずれ目覚めるとユーハバッハに言われて二日目、聖文字はどうしたら使えるのか解らず一人で悶々と考え込んでいた。
　判明しているのは頭文字がＡである事のみ。異能など使用した経験の無い雨竜は、自然覚醒を持つしかないのかと考えつつも後継者指名されて注目されている以上、自力覚醒の方がユーハバッハの心証は良くなると考えた。
「茶渡くん、井上さん……」
　ユーハバッハの血で発現する点から、血を触媒にした完現術に近い能力が聖文字の正体と考える雨竜は、一番身近な完現術者の二人を参考にする事とした。
「イメージは血液から霊力を引き出す感じでいいのかな？」
　茶渡泰虎は肌、井上織姫は髪留めから完現術を発現させている。同じ要領で雨竜は体内の血から力を引き出すイメージを瞑想しながら行う。
　体内に張り巡らされた血管、管を流れる赤い血液から霊力を抜き取るイメージを脳裏で何度か繰り返す。しかし発現したという感覚は何分待っても感じる事はなかった。
「……血じゃない？」
　自分のイメージが悪いと考える雨竜であったが、ユーハバッハから受け取ったものは血の杯しかない。もっと赤血球や白血球など細分化した方がいいのかと考えるも、それをいちいちイメージするのは戦闘に適さないのでもっと簡単のはずだと思った。
「どうしたらいい……」
　悩む雨竜は、無難に自然覚醒するしかないのではと思い始める。
「能力名くらい教えてくれてもいいだろう」
　名から能力を放出する場所を推察出来るというのに、頭文字しか教えてくれないユーハバッハに雨竜は不満を漏らした。
「Ａ、Ａ……アンチトード、アトリエ、アビリティ……アニヒレーション？」
　雨竜はＡから始まる単語を上げるも、これだと感じるものがない。もっと日常使いしない単語ではないかと考え、持ち前の頭脳でＡから始まる英単語を思い浮かべていく。
「……漠然とした感覚だけど、アンチまで正しい気がする」
　アンチエイジング、アンチウィルス、アンチヒーロー。とりあえずアンチまで正しいと仮定した雨竜はアンチから続く英単語を思いつくままに発音していく。
「アンチマテリアル、アンチテーゼ、アンチ……アイス。アンチイズム」
　英語の暗記と思ったところで、雨竜は明日が期末テストである事を想い出し、学年一位は無理だと思った。

[23 ◆IDBtbvNH6A 25/02/15(土) 17:40:51]

展開ダイス

1.ユーハバッハ　2.虚圏　3.阿散井恋次　4.仮面の軍勢　5.死神（隊長）

dice1d5=4 (4)

5の場合

1.鳳橋楼十郎　2.朽木白哉　3.涅マユリ　4.京楽春水　5.更木剣八

6.砕蜂　7.六車拳西　8.狛村左陣　9.平子真子　10.日番谷冬獅郎　11.浮竹十四郎

dice1d11=1 (1)

[24 ◆IDBtbvNH6A 25/02/15(土) 22:47:37]

「『現世と尸魂界との間のクソめんどい世界のひずみお直し隊』結成や！」
　仮面の軍勢・猿柿ひよ里は尸魂界から平子真子・涅マユリの連名で送られてきた宅配物を使い、現世と尸魂界の間に生まれた歪みを修復する事を依頼され、嫌々ながらも彼女はそれを了承した。
「どうやるんだ、ひよ里隊長。お手本を見せてくれよ」
「勝手に任命すんな！」
　乗り気でなくジャンプを読む愛川羅武は、彼女に手本を見せるように言うと、彼女は隊長にされた事に不満だが渋々世界の歪みを直す手本を見せる事にした。
「ええかっ、しーっかり見ときや、ラブ！」
　ごく近くに歪みがあったので、猿柿は送られてきた宅配物の粘着カーペットクリーナー似の道具を片手に持ち、歪みの前へ移動する。
「まずは歪みの端にコロコロのシートを付ける！」
「ふむ」
　猿柿は口に出しながら歪みの端にシートを押し付けると、不思議と粘着部分が歪みに張り付く。その様子を頭だけ向ける愛川。
「そしたらなっ！　歪みをシートで隠すように反対方向の端まで伸ばす！」
　と猿柿はクリーナーを真横に動かし、歪みを自分から見えないようにシートで向かい端まで伸ばすとシートを切った。
「これであとは少し待つ。そうすると――」
　しばらく待つと、白いシート中央から水のような滲みが出始め、一気にシート全体へ広がった。その後、支えを失ったようにシートは歪みから剥がれ落ち、宙にあった歪みも綺麗に消えていた。
「これで修復完了や！」
「その吸水状態？　のシートはどうするんだ。捨てるのか？」
　愛川は色が変わりプルプルと揺れるシートを指差す。
「ん～と……吸い取ったんは歪みが生み出したエネルギーみたいやから、今後の研究に使うとか書いてあるわ」
　猿柿は同封の説明書に書いてあった内容を読み上げ、さながらスライムのようになったシートを指で摘み上げると、シートと共に用意されたバケツへ投げ入れた。
「これをシートが無くなるまでやる！　以上！」
「……結構数があるな。面倒だな」
　技と側面に書かれた箱に詰まった換えのシート数を見た愛川は途端にやる気が下がるも、仲間の頼みなのでしょうがなくやるつもりだった。
「四等分すればすぐ終わる！　ぶつくさ文句垂れてないで立ち上がって手と足を動かせや！」
　引き受けた仕事は文句を垂れながらもしっかりやる猿柿は、やる気の薄い三人に向かって檄を飛ばすのだった。

[25 ◆IDBtbvNH6A 25/02/15(土) 22:48:00]

展開ダイス

1.黒崎一護　2.バンビエッタ　3.浦原喜助＆京楽春水　4.聖章騎士　5.井上織姫＆茶渡泰虎

dice1d5=3 (3)

4の場合

1.バズビー　2.蒼都　3.ジゼル　4.ロバート　5.エス・ノト

6.ニャンゾル　7.グレミィ　8.ハッシュヴァルト　9.ぺぺ　10.BG9

11.キャンディス　12.マスキュリン　13.リルトット　14.ミニーニャ　15.アスキン

16.ナナナ

dice2d16=7 9 (16)

[27 二次元好きの匿名さん 25/02/16(日) 09:58:05]

アンチサーシスはドイツ語で読み直すと改めてアンチテーゼと分かるのが奇妙極まるよね
こんな変則的なものをよく理解したよ石田

[28 ◆IDBtbvNH6A 25/02/16(日) 11:50:57]

「いいんスか、総隊長が単独で現世に出かけて？」
「君がいるから一人じゃないよ」
　京楽春水と浦原喜助は、正規の穿界門で現世に向かっている最中だった。
　浦原は虚圏で開発した卍解を滅却師の卍解奪掠から守るため、卍解を瞬間的に虚化させる黒い丸薬『侵影薬（しんえいやく）』を開発し、京楽は丸薬で卍解を取り返し有効性を証明した。
「京楽総隊長はどのような用件で、現世に？」
「まぁ、黒崎家と一護クンの友人には筋を通しておこうと思ってね。彼らに渡したいものもあるからさ」
「そうなんスか」
　詳しく訊かない方がいいと考えた浦原は、それ以上は京楽に訊ねず別の話題を訊いた。
「総隊長は、ユーハバッハがどこを目指していると考えていまス？」
「……上かな？」
「そうなるっスよね」
　瀞霊廷は通過点に過ぎず、本命は千年前からずっと霊王宮にいる霊王。それが京楽と浦原の考えるユーハバッハの最終目的だと考えていた。崩壊する三界で彼は何をするつもりなのか、それが分からない二人であったが藍染惣右介以上にろくでもない事なのは理解していた。
「上の事は零番隊に任せて、ボクらは次の戦いに集中するよ」
「……砕蜂隊長、卯ノ花隊長、狛村隊長、浮竹隊長の霊圧が感じられなかったスけど、四人は流魂街に？」
「卯ノ花隊長以外はね……彼女はもういないよ」
「！」
　京楽の言葉に浦原は卯ノ花烈が死んだ事を悟った。だが、『初代・剣八』にして現護廷十三隊一の回道使いであった彼女が簡単に死ぬはずがなかった。
「何があったんスか？」
「ボクが頼んだのさ。更木剣八に斬術を教えてほしいって、そのおかげで彼はとても強くなった」
　一人の犠牲で数千人分の強さを持つ隊士が生まれた――悪道・邪道と非難されても、尸魂界のためなら決断し実行するのが京楽春水の戦い方。
「……そうっスか」
　護廷十三隊を抜けた身の浦原には、京楽の決断に何も言えずただ納得し頷くしかなかった。
「山じいぐらいにボクも強かったら、彼女を犠牲にしないで済んだかもしれないと自分の非力さを恥じるばかりさ」
「それでも更木隊長と戦う道を選んだのは、卯ノ花隊長スよ。あまり自分を責めたらダメっス」
「……ありがとう」
　きっと自分の流儀が途中で変わる事はないと解かっていた京楽だが、犠牲にした命が無駄にならないように護廷十三隊を牽引し続けると、最初の犠牲にした卯ノ花烈に誓った。

[29 ◆IDBtbvNH6A 25/02/16(日) 11:51:19]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆京楽春水　2.黒崎一護＆朽木ルキア　3.ユーハバッハ＆ハッシュヴァルト　4.四楓院夜一＆浦原喜助

dice1d4=1 (1)

>>27　先生のセンスには脱帽ですね。石田が聖文字を発現するシーンがあれば手探りで考えずに済んだのですが。

[30 ◆IDBtbvNH6A 25/02/16(日) 20:08:36]

「やぁ、探しちゃったよ」
　空座町で浦原喜助と別れた京楽春水は、黒崎一心・有沢竜貴たちと接触してからバンビエッタのアルバイト先を訪れていた。
「何の用よ。仕事の邪魔だから帰って」
　霊体に話しかけると、他人の眼には正面の宙に話しかけているようにしか見えないので、バンビエッタは店内で話しかけてほしくなかったため、小声で早々に帰るよう告げた。
「まあまあ、すぐ終わるから――ユーハバッハの聖文字（シュリフト）Ａの能力を教えてほしいな」
「――絶望するのに？」
　京楽の用件にバンビエッタは、こいつはドМなのかと思いつつ呆れ顔になる。
「女の子からの気遣いは嬉しいけど、総隊長としてボクは情報を把握しておかないといけないし、ボクが絶望したとしても誰かの力がユーハバッハに立ち向かえるかもしれないだろ？」
「ふ～ん。帝国の場所は訊かなくていいの？」
　新総隊長が京楽と初めて知ったバンビエッタは、彼の言い分に理解しつつ帝国の居場所よりもユーハバッハの能力を優先したのが不思議だった。
「そこは涅隊長が見つけたよ。見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）は瀞霊廷の影の中なんだろう？」
「――そうよ。向こうもそれを把握したら、明日には侵攻するんじゃない？　卍解は？」
「喜助クンが対策してくれたよ。おかげでボクの卍解を取り戻せた」
「あぁ、そうなの」
　虚圏に居た浦原の霊圧を感じた時に、もしかしてと考えていたバンビエッタは滅却師側が卍解に対して有効手段を失ったと知った。
「だから教えてくれないかい？　全知全能（ジ・オールマイティ）の全容をね」
「はぁ……全知全能は三つに分けられるわ。防御・観測・改変が連動して、あらゆる敵に対して陛下を勝利させる以上よ」
「もっと具体的に教えてよ」
　アルバイト中だから大雑把に説明するバンビエッタに、京楽は当然ながら具体的な説明を求めた。
「はいはい。防御は、陛下の体を既知とするあらゆる能力・技・卍解から護り決して傷つけさせない」
「……観測は？」
「観測は、陛下の瞳に現在から分岐する未来の全てを観測させる事が出来る。ゆえに開眼した陛下に未知はない」
「本当かい……」
「改変は、陛下の意思で全ての未来を書き換える。未来で全ての卍解を折る事も、未来で罠を設置する事も、己の死の運命を復活に改変する……それが滅却師の王が持つ『全知全能（ジ・オールマイティ）』よ」

[32 ◆IDBtbvNH6A 25/02/16(日) 20:09:57]

展開ダイス

1.死神（副隊長）　2.ユーハバッハ　3.黒崎一護　4.バンビエッタ＆浦原喜助

dice1d4=4 (4)

1の場合

1.檜佐木修兵　2.草鹿やちる　 3.雛森桃　4.大前田希千代

5.朽木ルキア　6.松本乱菊　7.射場鉄左衛門　8.伊勢七緒　9.虎徹勇音　10.涅ネム

11.阿散井恋次

dice1d11=4 (4)

[33 二次元好きの匿名さん 25/02/17(月) 01:40:07]

つくづく無茶苦茶な能力だな、唯一抜け穴があるとしたら観測した未来をどう解釈するかは陛下本人の意思で判断するくらいか

[34 二次元好きの匿名さん 25/02/17(月) 09:42:45]

全知全能はアンナ相手に一度発動させただけでも片目が使えなくなったもんな
和尚までにもう一度使わないといけない状況に追い込まれたらマズい

[35 ◆IDBtbvNH6A 25/02/17(月) 10:58:22]

「既知の攻撃から護られ、遍く未来を観測し、未来を改変する能力……確かに絶望してもおかしくないっスね」
　京楽春水にユーハバッハの聖文字（ジ・オールマイティ）を伝えたので、アルバイト帰りに浦原商店に戻っていた浦原喜助にも伝えた。
「千年前に封印されていなかったら、山本重國はまず勝てなかったわね」
　どんな超火力の炎でも、既知であれば全知全能の防御を突破出来ず初代護廷十三隊は敗北していた未来を兵主部一兵衛が百八十度変えた。
「そうスね……アンナサンはどのように迎え撃つ気なんスか？」
「――教えないわよ。“全てが片付いて仲間に説明する未来”を陛下に視られるから」
　絶対に誰にも教えない、墓場まで持って行くという不変の意志で、バンビエッタは黙秘を貫くと浦原に告げた。
「ですが、“誰にも教えない未来”を“誰かに教えた未来”に改変されるのでは？」
「そこは大丈夫。改変は、厳密には未来で起きた結果の改変なの。だから未来自体を改変している訳じゃないのよ」
　無数の未来を全て小石に置き換えるなら、人間は小石から小石へ飛び移る事で人類史を紡いできた。全知全能の改変は、今の小石から別の小石へ飛び移り着地する前に、別の小石と入れ替える力とも言えた。
「……現在進行中で結果の見えない未来の改変は出来ないと？」
「精確には陛下の瞳で観測出来ない未来ならね。目視・霊覚で観測可能な未来は全て改変対象よ」
　誰にも教えないという心の内で成立している未来は、目視・霊覚では観測出来ないので全知全能でも改変出来ない。
　全知全能の観測は未来視であって、心の内を読む読心ではないからだ。
「視えない未来スか…………藍染サンの鏡花水月は通じると思います？」
「――通じるでしょうね。弱点があるとすれば、全知全能は陛下の認識に依存している点よ。鏡花水月の完全催眠の誤認なら一回くらい効くと思うわ」
「なるほど、ユーハバッハの認識が弱点スか」
　バンビエッタの意見に、浦原は藍染惣右介をユーハバッハと戦わせる事も必要になるのではと思った。
「これほどの力、和尚サンはどうやって封じたんスかね？」
「言ってなかった？　あのハゲ坊主、封印に霊王の左腕を使ったのよ」
「霊王の左腕を――零番隊ですから一つくらい部位を持っていてもおかしくないっスね……」
　全知全能の再封印を検討していた浦原は、霊王の部位無しでは困難と悟った。

[36 ◆IDBtbvNH6A 25/02/17(月) 10:58:53]

展開ダイス

1.黒崎一心＆黒崎遊子　2.ユーハバッハ＆ハッシュヴァルト　3.バンビーズ　4.死神（副隊長）　5.黒崎一護

dice1d5=2 (2)

＊第二次侵攻を始めたいので、侵攻までの日数をダイスします。

第二次侵攻はdice1d10=9 (9)　ダイス後に開戦。

3の場合

1.ジゼル　2.ミニーニャ　3.キャンディス　4.リルトット

dice2d4=3 3 (6)

4の場合

1.雛森桃　2.虎徹勇音　 3.檜佐木修兵　4.阿散井恋次

5.伊勢七緒　6.涅ネム　7.射場鉄左衛門　8.朽木ルキア　9.草鹿やちる

10.松本乱菊　11.大前田希千代

dice1d11=9 (9)

>>34　片目の視力喪失は一時的なものなので、力の九年終了後に開眼すれば解消されます。現在は食らった死神たちの力で開眼前でも未来が視える状態なので同じ轍は避けるかと。

[37 二次元好きの匿名さん 25/02/17(月) 17:59:45]

ダイス9回分も猶予があったらかなり各所の動向が詳しくわかりそうで楽しみ

[38 ◆IDBtbvNH6A 25/02/17(月) 19:30:59]

「そうか……卍解を奪い返されたか」
「はい。メダリオンは死神たちには通じなくなったかと」
　ユーハバッハは皇室のソファーに座りながら、ハッシュヴァルトからの報告を聴くも驚きはない。想定よりもいささか速いが、浦原喜助か涅マユリのどちらかが卍解を取り戻す方法を生み出すと解かっていた。
「よい。第二次侵攻の準備状況は？」
「星十字騎士団は命あれば即時出撃可能です。瀞霊廷を影の領域（シャッテン・ベライヒ）に引きずり込む作業は、確実性を考慮するならば明後日の正午以降かと」
　見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）の第二次侵攻の初手は、瀞霊廷を影の中に引き込む事で死神の地の利を完全に消す事から始まる――小規模・中規模の範囲を影に引き込む実験は、何度も重ねてきたが瀞霊廷サイズの超広範囲は露見の危険性から一度も行われなかった。
「いいだろう――瀞霊廷の侵攻は明後日の正午過ぎに再開と、星十字騎士団に通達せよ」
「承知いたしました――次に聖章騎士出撃を分ける案ですが」
「うむ」
「出撃可能な聖章騎士は、神赦親衛隊を除いた十六名。そのため八名ずつの出撃を提案します」
　バンビエッタの滅却師完聖体対策に、聖章騎士の出撃を分ける事で彼女の戦闘力を抑えかつ死神の殲滅も行うため、ハッシュヴァルトは聖章騎士を二つのグループに分ける事にした。
「前半は、ハッシュヴァルト、バズビー、BG9,ジェイムズ、キャットニップ、マカロン、ナジャークープ、ジュエル……この人選にした理由は？」
「バズビー、BG9、キャンディスは広域攻撃を有していますので聖兵と共に隊士の殲滅に向き、マスキュリン、ミニーニャ、ナナナは対人戦を得意とし、ジゼルは死神のゾンビ化で場の制圧と前線での治療が可能です……私は総隊長・京楽春水の相手をしますので」
「後半は、ナックルヴァール、エス・ノト、ランパード、蒼都、ワキャブラーダ、アキュトロン、トゥミュー、ワイゾルか」
「はい。残る隊長・隊士は一定以上の実力と運を持った者になるので、聖文字の能力値が高い者を選びました」
　性格に難のある曲者が多くなったが、それを容認出来る程度に聖文字を扱えるメンバーをハッシュヴァルトは後半に選んだ。
「ハッシュヴァルト。聖章騎士であるはずの石田雨竜を入れないのは、何故だ？」
「……陛下の後継者だからです」

[39 ◆IDBtbvNH6A 25/02/17(月) 19:31:24]

展開ダイス

1.エリッタ　2.死神（副隊長）　3.黒崎一護＆麒麟寺天示郎　4.茶渡泰虎＆井上織姫　5.銀城空吾＆志波岩鷲

dice1d5=2 (2)

第二次侵攻は8ダイス後に開戦。

2の場合

1.阿散井恋次　2.松本乱菊　 3.伊勢七緒　4.雛森桃

5.檜佐木修兵　6.涅ネム　7.草鹿やちる　8.大前田希千代　9.射場鉄左衛門

10.虎徹勇音　11.朽木ルキア　12.吉良イヅル

dice1d12=8 (8)

[40 ◆IDBtbvNH6A 25/02/18(火) 00:51:34]

「砕蜂隊長、いつ帰って来るんだ？」
　二番隊副隊長・大前田希千代は、修行に出かけた砕蜂に置いてきぼりを食らい実家の縁側で好物の油煎餅を食べていた。
「どうするんだよ。あんな化物よ……」
　京楽春水からのメールで、ユーハバッハの聖文字の能力は隊長格全員に共有された。各々の反応は大前田には判らないが、彼の反応は絶望に近い感情だった。
　滅却師との戦争終結には、ユーハバッハ討伐は必須。既知に対する絶対防御と未来視に未来改変を突破しない限り、自分たちには未来はなかった。
「はぁ……隊長ー、早く帰って来て下さいよ」
　弱気の愚痴をこぼせば、問答無用に砕蜂の裏拳が顔に刺さる叱責される。それは面倒でウザイが、彼女の真面目さがあったので――夜一様ラブには目をつぶって――反省する気持ちにもなれた。
「……落ち込んでもしょうがねぇよな――こういう時は派手に騒ぐか」
　副隊長の仕事は書類仕事が得意な部下に任せてあるので、大前田は滅却師との戦う前に英気を養うため派手で豪華なパーティを思いついた。
「そうと決まれば、幹事を――檜佐木でいいか」
　万年金欠の檜佐木修兵ならばタダ飯と金一封のために協力するはずと確信し勝手に決め、次に大前田は誰を招待するか考える。
「阿散井は霊王宮だし、吉良はもういないからな。雛森は……平子隊長もセットで来るよな。松本は酒があれば来るだろうな。京楽総隊長は……難しいな。射場さんも狛村隊長の修行で難しいよな……虎徹は不眠不休だろうし、うーん……慰労会に変えた方がいいか？」
　すぐに思い付く人物たちの状況を考えて、大前田は慰労会にすれば隊士も当日参加してくれる気がした。
「うまい飯と旨い酒をたらふく用意すれば、溜まった疲れも吹き飛ぶからな……」
　戦いで死ぬ前の決起集会っぽくもあったが、自分は滅却師に殺される気も戦死する気もないと言い聞かせた大前田は煎餅を齧る。
「隊長が戻って来る前の、鬼の居ぬ間に洗濯ってな」
　慰労会の場所取りと日時を決めるため、伝令神機に登録している仲間たちに一斉メールをした。
「お、早速松本……参加費は取らねえよ。お次は斑目、何人でも参加させてやるよ。げ、京楽隊長――はいはい、かわいい子を用意しますよ」
　参加意欲が強い返信に、大前田は早めに慰労会をすると決め、続々と来る返信に対応し続けた。
「皆、やっぱりストレスが溜まってんだな」

[41 ◆IDBtbvNH6A 25/02/18(火) 00:51:55]

展開ダイス

1.黒崎一護＆麒麟寺天示郎　2.ロカ・パラミア＆グリムジョー　3.四楓院夜一＆浦原喜助　4.ユーハバッハ＆石田雨竜　5.聖章騎士

dice1d5=2 (2)

第二次侵攻は7ダイス後に開戦。

5の場合

1.ミニーニャ　2.キャンディス　3.マスキュリン　4.蒼都　5.リルトット

6.ニャンゾル　7.BG9　8.アスキン　9.ぺぺ　10.グレミィ

11.ロバート　12.ジゼル　13.エス・ノト　

14.バズビー　15.ハッシュヴァルト　16.ナナナ

dice2d16=15 16 (31)

[42 二次元好きの匿名さん 25/02/18(火) 09:10:20]

仲間内に大金持ちで気前がいい奴いるとリフレッシュチャンス発生するのいいよね

[43 ◆IDBtbvNH6A 25/02/18(火) 12:51:06]

　虚夜宮。
　かつてザエルアポロ・グランツが虚圏中から集めた素材を保管していた保管庫は、彼の従属官だった女性破面が使用していた。
　ロカ・パラミア――ザエルアポロが生み出した人造中級大虚。藍染惣右介が虚圏の王として君臨していた頃は破面たちの治療を担当していた。
「――おい」
「グリムジョー様、お待ちしておりました」
　顔の右半分が虚の仮面で覆われたロカは、グリムジョー・ジャガージャックに一礼。茶渡泰虎たちの修行をネル・トゥたちに任せた彼は、浦原喜助の頼みで彼女に依頼した物を貰い受けるために虚夜宮に来た。
「頼んだもんは出来てんのか？」
「はい」
　元保管庫の中にグリムジョーを招いたロカは、頼まれた物の前に案内する。
　彼女は反膜（ネガシオン）の糸と呼ばれる能力があり、反膜を極細の糸状にしあらゆる物質と繋がり、霊力や情報を共有する特性を持ち。その特性を利用し、彼女は現世の建物や乗り物の情報を読み取り、虚圏で再現する事に成功していた。
「……似たものが多いな」
　グリムジョーは保管庫を歩きながら、彼女が反膜の糸を編んで再現した現世の物体に共通点が多い事に気付く。彼女が再現している物の多くが車であり、ほぼ全てがオープンカーだった。
「そうでしょうか？　あまり意識した事がないので」
「動くのか？」
「初期の物は本物と寸分違わずのため燃料がないと動きませんが、最新に再現した車は機構部分を霊力で駆動するように改造してありますので、霊力さえあれば走行は可能です」
　いつの日か慕う彼が運転する車で虚圏を駆けたい……そんな小さい願いがロカのやる気を動かし、ザエルアポロが遺した霊力駆動に関する論文を理解させた。
「こちらが、依頼されていたキャンピングカーです」
「でかいな」
　グリムジョーの前には、トラックと見紛うほどの大型キャンピングカーが鎮座していた。
「大きくして欲しいと要望されていましたので、独断で運搬車と融合しました」
「……黒腔（ガルガンダ）を走れるのか」
「足場の問題はありますが、走行に支障はありません」
　慕う彼と現世で一夜を過ごす。そんな夢のひと時をロカは考えて僅かに口角が緩む。
「そこはあの帽子が解決すんだろ」
　改造キャンピングカーを現世の浦原商店へ運ぶため、グリムジョーは黒腔を大きく開いた。
「今回は私の糸で走行させますので、グリムジョー様はお休み下さい」

[44 ◆IDBtbvNH6A 25/02/18(火) 12:51:35]

展開ダイス

1.浦原喜助＆握菱鉄裁　2.ユーハバッハ＆石田雨竜　3.死神（隊長）　4.バンビエッタ＆黒崎一心　5.阿散井恋次＆兵主部一兵衛

dice1d5=2 (2)

第二次侵攻は6ダイス後に開戦。

3の場合

1.平子真子　2.更木剣八　3.京楽春水　4.六車拳西　5.朽木白哉

6.日番谷冬獅郎　7.涅マユリ　8.浮竹十四郎　9.鳳橋楼十郎　10.砕蜂　11.狛村左陣

dice1d11=3 (3)

>>42　問題は侵攻再開前に出来るかです。催し中に侵攻が始まるのも危機感があっていいかもしれません。

[45 二次元好きの匿名さん 25/02/18(火) 20:27:58]

慰労会中に第二次侵攻開始になったらせっかくのお料理もお酒もぜーんぶ上書きされてパーになりそう
かわいそすぎる

[47 ◆IDBtbvNH6A 25/02/18(火) 21:28:47]

展開ダイス

1.井上織姫＆茶渡泰虎　2.聖章騎士　3.黒崎一護＆阿散井恋次　4.死神（隊長）　5.浦原喜助＆銀城空吾

dice1d5=4 (4)

第二次侵攻は5ダイス後に開戦。

2の場合

1.グレミィ　2.ニャンゾル　3.マスキュリン　4.蒼都　5.リルトット

6.ロバート　7.バズビー　8.キャンディス　9.アスキン　10.ナナナ

11.ミニーニャ　12.ジゼル　13.エス・ノト　14.ハッシュヴァルト　15.ぺぺ

16.BG9

dice2d16=13 13 (26)

4の場合

1.浮竹十四郎　2.更木剣八　3.狛村左陣　4.日番谷冬獅郎　5.鳳橋楼十郎

6.六車拳西　7.砕蜂　8.平子真子　9.朽木白哉　10.涅マユリ　11.京楽春水

dice1d11=7 (7)

>>45　金銭的に一番困るのは主催者の大前田と、金一封欲しさに幹事を頑張った檜佐木です。酒と女性に飯が目的で来た面々は滅却師に対する不満と怒気が上がりそうですね。

[48 ◆IDBtbvNH6A 25/02/18(火) 23:35:36]

>>46

　銀架城、地下闘技場。

「見せてもらおう。目覚めた聖文字（シュリフト）の力を」

「はい」

　石田雨竜はユーハバッハの前に立っていた。これから雨竜はユーハバッハに目覚めたばかりの聖文字の力を披露する事になった。

　他の聖章騎士なら聖文字の力を見せる相手はハッシュヴァルトかキルゲもしくは両方だが、雨竜はユーハバッハの後継者なので彼が直接確認する事になった。

「陛下。僕と戦闘して頂けますか？」

「……いいだろう、来い」

　直後、雨竜は滅却師十字を出して霊子兵装の弓矢を出してユーハバッハへ迷わずに矢を撃った。それに微笑を浮かべたユーハバッハは横に跳び、反撃の矢を指先から連射する。

　雨竜はその場で素早くしゃがんで回避し、そのまま跳ねるように皇帝へ突撃――ユーハバッハは動血装を発動させ、闘技場の床を踏みつけると畳返しの如く床が持ち上げられ即席の壁を作る。

　通常なら足を止めるか、壁を避けるために横へ行くはずが雨竜の駆ける勢いは止まらない。

「――潰れろよ」

　ユーハバッハの蹴りに壁はぐらりと揺れ、前へ倒れて雨竜を押し潰そうとした。

「アンチサーシス」

「！！」

　ユーハバッハが有する能力の一つに、他の魂魄が潜在的に持つ能力名を視る力があった。あくまで能力名は視えるが、能力の内容は判らない。

　そして雨竜の魂魄が持つ潜在的な能力名『Ａntithesis（アンチサーシス）』を口にした刹那、ユーハバッハの眼前にあった壁が消え、代わりに雨竜が現れた。

「何っ！？」

　驚愕するユーハバッハへ雨竜は弓を振り下ろし、彼は反射的に腕を前に出して振り下ろされた弓を防御した直後、雨竜の背後で倒れる途中だった壁が完全に倒れ土煙が起こった。

　位置が変わった？

　聖文字の力かと考えつつ、ユーハバッハは体術で雨竜を蹴り飛ばした。

「大聖弓（ザンクト・ボーゲン）」

　ユーハバッハは本気ではないが相応の威力がある巨大矢が発射され、それは真っ直ぐに雨竜に迫り彼の胴体を貫いた――とユーハバッハが確認した瞬間、全てひっくり返り大聖弓の矢は雨竜ではなくユーハバッハの胴体を貫いていた。

「……これがお前の聖文字か」

「はい」

　自身の矢で傷を負うユーハバッハではないので、彼は体を貫いている矢を粉砕する。

「ここまでだ、明後日の正午に瀞霊廷への侵攻を再開する。それまでに聖文字をより鍛えよ」

「はい、陛下」

[49 二次元好きの匿名さん 25/02/19(水) 08:37:11]

やっぱインチキだわアンチサーシス

[50 ◆IDBtbvNH6A 25/02/19(水) 11:14:59]

　流魂街の山奥、砕蜂は修行に明け暮れていた。
　山籠もりの最低限の装備に――瀞霊廷との連絡用に――伝令神機は忘れず持ち込み、卍解を護る浦原製の丸薬やユーハバッハの能力も把握していた。
　微塵の油断も出来ない力と評価したが、彼女は部下の大前田と違い出来る事を極めて戦うしかないと考え、ずっと未完成の瞬閧を完成する事に注力していた。
「大前田め、私がいない隙に宴など！」
　川魚を焚き火で焼き、大前田の一斉メールで慰労会を画策している事を知り、憤慨しつつも修行を優先し瀞霊廷に帰還後、あのでかい顔に拳を叩き込むと決めた。
「……あと少しで瞬閧を完全な形に出来る」
　焼けた川魚の内蔵もろとも齧り、砕蜂の瞬閧は完成まであと一歩のところまで仕上がっていた。だが、何かが足りないのか完成に至らない。
「霊力に不全はない。やはり身体操作か、いや私の才能的に鬼道の圧縮が不足しているのか？」
　独り言を呟きながら、彼女は原因を探り続ける。
「ここは恥を忍んで夜一様にご教授を……いや、浦原喜助の店に足を運ぶなど！」
　お慕いする夜一様に会えるが、嫌悪している浦原にも会う可能性が高い。浦原に会わないまま夜一様の教授を受ける方法はないかと、砕蜂は頭を抱えて悩む。
「どうしたら……」
　そんな事に悩まずひたむきに瞬閧の鍛錬をするべきだが、彼女は四楓院夜一が絡むと彼女の事ばかり考えてしまうのが悪い癖だった。
「くっ、雑念だ。こんなに悩むのは浦原のせいだっ！」
　全部浦原が悪いと結論付けた砕蜂は、大切な修行の時間を無駄にしたと持参した浦原の写真（盗撮）を死覇装の懐から取り出した。
「――許さんぞ、浦原！」
　砕蜂は天へ写真をばら撒くと瞬閧を発動させ、写真を高速の白打で粉砕や蹴撃で切り刻んだ。
「ふぅ～……今のは感覚が良かったな、何故だ？　……感情か？」
　紙吹雪の如く散り散りになった写真の中、砕蜂は自分が遠ざけていたものに気付く。
　暗殺者の家に生まれた彼女は殺しに感情は不要と、冷徹・冷静・冷淡な戦いを心掛けてきた。
「白打の奥義である瞬閧に、私の心を乗せる……ふむ、やった事がなかったな」
　物は試しと、瞬間的に最も強い感情を瞬閧に乗せる事にした
「浦原めっ！　高貴な夜一様にベタベタと！　私など一度もした事がない――絶対に許せん！！！」
　浦原に対する嫉妬の感情を瞬閧に乗せて、正拳突きを宙へ放った――。

[51 ◆IDBtbvNH6A 25/02/19(水) 11:15:24]

展開ダイス

1.浦原喜助＆銀城空吾　2.黒崎一護　3.茶渡泰虎＆井上織姫　4.聖章騎士　5.バンビエッタ＆四楓院夜一

dice1d5=4 (4)

第二次侵攻は4ダイス後に開戦。

4の場合

1.ぺぺ　2.ナナナ　3.マスキュリン　4.BG9　5.リルトット

6.ハッシュヴァルト　7.グレミィ　8.蒼都　9.エス・ノト　10.ニャンゾル

11.ミニーニャ　12.キャンディス　13.アスキン　14.ロバート　15.バズビー

16.ジゼル　17.石田雨竜

dice2d17=11 4 (15)

[52 ◆IDBtbvNH6A 25/02/19(水) 16:55:40]

「どうして陛下は、出撃を二つに分けたのでしょう？」
　再侵攻を明日に控え、ミニーニャ・マカロンは非常に珍しくバンビーズの面々ではなく、自分と同じ前半出撃のBG9とお茶をしていた。
「いくつか考えられる候補はある。一つは死神の隊長格を銀架城に誘い、城内で仕留めるため」
「？」
　サイボーグ滅却師のBG9は彼女の用意したお茶には手を付けず、抑揚の無い考察を述べるもミニーニャは小首を傾げる。
「現在、瀞霊廷内にいる隊長格は十六名。奴らは基本二人一組で動くのは前回の侵攻で理解しているだろう。上位席官と副隊長の組み合わせもあるが、例を出すときりがないので割愛させてもらう」
「つまり～？」
「一名ないし二名の隊長格は、自由行動が出来るという事だ。そして考える、今の内に陛下を倒そうと」
「後半出撃の人や待機している聖兵もいるのに、銀架城（ジルバーン）に突撃する人なんていないと思うの」
　BG9の考察にミニーニャは疑問しかない、隊長なら敵陣に単騎突撃の無謀さが判らないはずがない。それでも突撃するなんて人としてありえないと。
「人の感情は時に理性を超える。多くの同胞を喪い、仇を討ちたい感情は覚悟を生む。長命の死神ならなおさらその気持ちは強い」
「そういうものなの？　(･_･?)」
　他人の心情を理解するのが苦手な彼女には、BG9の発言に同意しかねた。それよりも折角用意したお茶が冷めてしまうから早く飲んでほしいと思った。
「他の候補として、陛下が零番隊と戦う前の肩慣らしに死神と戦闘をしたいと考えているからだ」
「……前線に出ればいいと思うの」
「将が前に出るなど愚行だ。陛下は我らの眼を掻い潜った死神が戦うに相応しいと考えている可能性がある」
　陛下は相手の格や質を気にしないタイプと思ったミニーニャだが、あくまで自分の考察で根拠もないから口に出さなかった。
「君はどのように考えている。ミニーニャ・マカロン？」
　BG9に水を向けられたミニーニャはしばし考えるポーズを取って固まり、十数秒後に考えが纏まったのか声に出す。
「バンビエッタちゃん対策だと思うの。だから半分に分けて後半の聖章騎士を影の中で待機させるのはそのためと思う」
「……」
　ミニーニャの予想にBG9は何も言えない。否定したい気持ちもあったが影の中で待機させる理由にも納得が出来た。
「そろそろ、お茶を飲んでほしいの」

[53 ◆IDBtbvNH6A 25/02/19(水) 16:56:14]

展開ダイス

1.黒崎一心＆四楓院夜一　2.浦原喜助＆銀城空吾　3.XCUTION　4.阿散井恋次＆朽木白哉

dice1d4=1 (1)

第二次侵攻は3ダイス後に開戦。

3の場合

1.沓澤ギリコ　2.雪緒・ハンス・フォラルルベルナ　3.ジャッキー・トリスタン　4.獅子河原萌笑　5.毒ヶ峰リルカ

dice2d5=3 1 (4)

[55 二次元好きの匿名さん 25/02/20(木) 07:45:37]

保守

[56 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 09:31:16]

「いや～悪いのう。奢ってもらって」
「一言も奢るって言った記憶がないんだけど？」
　バンビエッタの食事制限の影響か、また夜食が食べたくなった黒崎一護は外出すると散歩中の四楓院夜一と遭遇。会った流れで深夜営業のうどん屋へ入る事となった。
「ケチじゃぞ。医者なんじゃから儲けておるじゃろ？」
「儲けてませーん、零細企業でお小遣い制で～す。だから、もう食べないで！」
　うどんのバリエーションを完全制覇する勢いの夜一の大食いに、一心は懇願して待ったをかける。
「やれやれ、今回は我慢してやろう――で、どうじゃアンナの様子は？」
「どうって、今は期末テストでピリピリしてるぞ」
　一心は期末テストで神経質になっているバンビエッタの姿を脳裏に再生し、今は養子縁組の話どころじゃない状況だった。
「タイミング悪いかったなぁ」
「うむ。何のタイミングが悪いのか訊かぬが、あまり一人で抱え込むのはよくないぞ――ほれ、ちくわ天を食え」
　夜一は別皿に置かれたちくわ天を、一心のかけうどんの上に乗せた。
「ねえ、別皿に卵天とかき揚げあった？　時間差で追加注文していたの？」
「さての～？　ところで一心よ。アンナの妹も引き取るのか？」
「え。うーん……」
　一心の悩み事を察していた夜一は、バンビエッタの複製体であるエリッタも黒崎家で引き取るか訊いた。
　その問いに彼は腕を組んで悩み始める。
「正直面識のない子を引き取るのはなぁ……小学校低学年くらいらしいから、遊子と夏梨は義妹が出来たら喜ぶと思う。けど、我が家の経済的に難しいな」
「ポンポンと子供を三人もこさえるからじゃ」
　ズズッとうどんの汁を飲む元貴族の夜一から発言に、一心が鼻で笑う。
「そっちこそ浦原とどうなんだ？　暇さえあれば、夜はイチャイチャしてんだろ？」
　一心はオッサン思考で夜一に訊くも、彼女は無反応。
「……儂と喜助の間に情交はないぞ。付き合いの長い親しい間柄なのは認めるが、そもそも儂らに子育てが出来ると思っているのか？　幼少期の雨（ウルル）とジン太の面倒は、主に鉄裁がみておったぞ」
「え、おしめの交換も無理なの？」
「喜助は出来ると思うが、儂は不器用じゃからな……うむ、持ち帰りはうどんスティックと手作りプリンを二人前でいいじゃろ」
「さらっと、テイクアウトまで決めるなよ！」
　一心の財布は、夜一の大食いで急速に寂しくなるのだった。

[57 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 09:31:38]

展開ダイス

1.兵主部一兵衛＆曳舟桐生　2.浦原喜助＆銀城空吾　3.黒崎一護　4.バンビエッタ

dice1d4=4 (4)

第二次侵攻は2ダイス後に開戦。

[58 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 14:37:26]

「今日で期末テストも最終日……」
　学校に登校したバンビエッタは、テスト開始前のホームルーム後も教科書を見ていた。
　霊王宮へ連行された黒崎一護、虚圏へ向かった茶渡泰虎と井上織姫、見えざる帝国へ誘われた石田雨竜は、結局一度もテスト期間中に登校する事はなかった。
　世界の危機だから死神側で偽装工作や記憶改変などの、何かしらの対処をしてくれると思いつつバンビエッタは仮に今日侵攻が再開されても午前中に尸魂界へ行く気はなかった。
「アンナ、もうすぐ始まるんだから諦めたら？」
　本匠千鶴は、バンビエッタがテスト開始数分前でも教科書とにらめっこする彼女に促す。付け焼き刃の記憶なんて安定しないと彼女は分かっていた。
「別にいいじゃない。好きでやっているんだから」
　バンビエッタもそれは理解しつつも、待ち時間がもったいないから教科書を見ずにはいられなかった。
「ところで昨日の夜に、あの白い仮面の幽霊……ほ、う」
「虚（ホロウ）ね」
「そうそれ。久しぶりに見たんだけど、虚って案外弱いの？」
「ピンキリよ。この町に出るのは大型だからまあまあ強い部類と思うけど、それが？」
　空座町担当の死神二人は、最初の侵攻後から現世に戻っていないので、この町の虚退治は浦原商店が担当している状態にあった。
「黒猫に猫パンチで殴られていたのよ。それで虚が吹き飛んであたしビックリしたわ」
「あぁ、夜一ね」
「夜一？　それがあの猫の名前？　猫パンチでバシバシ虚が殴られる光景が、何だかカワイイなって」
　夜一の正体が褐色肌の美人と知ったら、本匠はどんな反応をするだろうと思いつつあえて言わない事にした。
「あんた、織姫以外をカワイイと判断出来たのね」
「失礼ねっ、ちゃんと綺麗やカワイイは分かります。でもヒメは別なの、あの天然無垢の姿は唯一無二の可愛さと素敵さなのよ！　ああ、ヒメ。あなたに触れていないせいであたしの性欲はずっと飢えているの！」
　くねくねしながら妄想している本匠の姿を見慣れたバンビエッタは、彼女の妄想が自然に治まるまで無視と放置する事に決めて、再び視線を教科書に向けた。
「ちょっとアンナ！　かまってよ！　ツッコミをして！　あたしがバカみたいじゃないっ」
　バンビエッタが相手してくれない事に本匠が吠えた。
「今はテストに集中したいのよ、悪いわね」
「こういう時だけ真面目に返さないでよ……」

[59 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 14:37:52]

展開ダイス

1.浦原喜助＆銀城空吾　2.黒崎一護　3.兵主部一兵衛＆曳舟桐生

dice1d3=3 (3)

第二次侵攻は1ダイス後に開戦。

[60 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 22:39:32]

　霊王宮・零番離殿『臥豚殿』。
　曳舟桐生は臥豚殿の裏庭に置かれた植木鉢の苗たちに、ジョウロで水をあげていた。
「おーおー、産褥（さんじょく）は順調に育っておるようじゃな。桐生よ」
　阿散井恋次たちの修行も一区切りした兵主部一兵衛は、各離殿の対ユーハバッハ戦の準備を見ていた。その気になれば、その場から動かずに見る事は出来たが味気ないのでわざわざ接触して様子を知るようにしていた。
「和尚。あまり近づくと、霊圧ごと命を吸われちまうよ」
「……うむ」
　兵主部の視界に並んだユーハバッハを閉じ込める用に使用される命の檻こと産褥の苗たちは、彼の霊圧に察知し枝をメキメキと伸ばし、霊圧の主を探そうとしていたからだ。
「そこから二歩下がるといいさ」
「ふむ」
　曳舟の忠告に兵主部は大人しく従い二歩下がれば、産褥たちは霊圧の主を見つけられず音をたてて枝を縮ませて鉢に収まるサイズの苗に戻った。
「あっちの方はどうなんだい？」
「天示郎たちの床張りはまもなく終わる。千手丸の垂れ幕はもうちと掛かるな。王悦は問題ないようじゃな」
　その瞳で霊王宮全体を視た兵主部は、零番隊の進捗状況を曳舟に伝える。
「和尚はどうなんだい？」
「わしか？　わしは黒崎一護が出立してからでも十分間に合うぞ」
　兵主部の役割は、本物の霊王宮をユーハバッハから隠すことのみ。しかしながら全体規模なので消費される霊力は尋常ではなく、個人でそれが長時間可能な霊力保持者は兵主部以外には死神では、黒崎一護と藍染惣右介しかいなかった。
「……こっちとしては、霊王宮に来ないでほしいけどね」
　曳舟は零番隊になり三界の真実を知った。自分が霊王を支える一柱になれる事に誇らしさはなかったが、誰かが担わないと世界がダメになるため零番隊である事を了承した。
「ほら、運ぶよ。そこをどいたどいた」
「おおっ、邪魔じゃったな」
　水やりを終えた彼女は、産褥の植木鉢を持ち上げて陽当りが良い場所に移動を始めたので、兵主部はひょいと近づく曳舟から離れる。
「――ん？　ふむ、これは……桐生よ」
「なんだい。和尚」
　産褥を置いた曳舟の背に、和尚が声をかける。
「奴等がまた動き出したぞ」
「！」
　緊張感の欠いた兵主部の発言に曳舟は振り向き、彼の遠くを見る眼に見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）の侵攻が再開されたと悟った。

[61 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 22:41:03]

＊ここで千年血戦篇は終わり、遅いですが次より訣別譚に入ります。

編の終わりなので、バンビちゃんへの好感度更新

黒崎一護　141　+dice1d10=3 (3)　黒崎一心　97　+dice1d10=1 (1)

黒崎夏梨　90　+dice1d10=9 (9)　石田竜弦　72　+dice1d10=2 (2)

浦原喜助　116　+dice1d10=1 (1)　四楓院夜一　87　+dice1d10=6 (6)

本匠千鶴　81　+dice1d10=4 (4)　浅野啓吾　98　+dice1d10=6 (6)

バンビちゃんからの/死神からのバンビちゃんへの好感度

京楽春水　dice1d100=74 (74)　/　dice1d100=60 (60)

阿近　dice1d100=76 (76)　/　dice1d100=99 (99)

鳳橋楼十郎　dice1d100=82 (82)　/　dice1d100=6 (6)

滅却師からのバンビちゃんへの好感度

ユーハバッハ　dice1d100=21 (21)　

展開ダイス

1.死神（副隊長）　2.エリッタ　3.銀城空吾＆月島秀九郎　4.聖章騎士　5.黒崎一護

dice1d5=5 (5)

1の場合

1.虎徹勇音　2.涅ネム　 3.朽木ルキア　4.射場鉄左衛門

5.大前田希千代　6.松本乱菊　7.吉良イヅル　8.檜佐木修兵　9.雛森桃

10.阿散井恋次　11.伊勢七緒　12.草鹿やちる

dice1d12=7 (7)

4の場合

1.バズビー　2.リルトット　3.ぺぺ　4.ロバート　5.ジゼル

6.アスキン　7.BG9　8.石田雨竜　9.ナナナ　10.グレミィ

11.蒼都　12.キャンディス　13.エス・ノト　14.ミニーニャ　15.ニャンゾル

16.マスキュリン　17.ハッシュヴァルト

dice2d17=13 14 (27)

[62 ◆IDBtbvNH6A 25/02/20(木) 22:41:57]

霊王宮修行後

黒崎一護　戦闘力183　+dice1d200=107 (107)　　＊最低保証+80　　静血装dice1d100=41 (41)

阿散井恋次　戦闘力97　+dice1d100=13 (13)　　＊最低保証+60

朽木ルキア　戦闘力　dice1d200=103 (103)　　　＊最低保証100

朽木白哉　戦闘力148　+dice1d100=9 (9)　　＊最低保証+60

霊王宮・施術後

エリッタ　戦闘力140　+dice1d30=30 (30)　　静血装70　+dice1d30=25 (25)

黒崎アンナ（バンビエッタ）の期末テストの結果。

国語　dice1d100=71 (71)　数学　dice1d100=88 (88)　理科　dice1d100=51 (51)

英語　dice1d100=58 (58)　社会　dice1d100=98 (98)　保体　dice1d100=13 (13)

技家　dice1d100=8 (8)　音楽　dice1d100=11 (11)　美術　dice1d100=98 (98)

最低保証点数　dice1d100=35 (35)

赤点　dice1d65=51 (51)　以下

[63 二次元好きの匿名さん 25/02/20(木) 23:35:43]

5教科は理科だけギリ足りなかったか…

[64 二次元好きの匿名さん 25/02/21(金) 08:53:29]

保守

[66 二次元好きの匿名さん 25/02/21(金) 10:51:36]

悪いところは悪いが良いところは良いし5教科は大体できているしアンナ自身生き残るために懸命なのにここまでやれているのは上等だよなあ

[67 ◆IDBtbvNH6A 25/02/21(金) 12:33:57]

　零番離殿『鳳凰殿』。
　修多羅千手丸の特製死覇装を纏った黒崎一護は、斬魄刀『斬月』が生まれた二枚屋王悦の鍛冶場にいた。そこを選んだ理由は一番静かそうだと思ったからだ。

　わしらに用意出来る修行と用意出来る物はもう無い。あとの最終調整はおんし自身で行い納得し、瀞霊廷に戻ると決めた時は、わしに声をかけてくれ。

　と兵主部一兵衛に告げられた一護は、ここ半日自主鍛錬に費やしていた。
「ん～」
　二枚屋の手で打たれた『斬月』は二振りに変わり、黒い長い柄の長刀と黒い包丁のような短刀に分かれた。長さと重さの違う二刀を同時扱うのは、死神の才に溢れた一護でも使いこなすのに時間が必要だった。それでもいつ見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）が再侵攻して来るか判らない以上、急ピッチで仕上げる必要があった。
「なんか違うんだよなぁ」
　持ち手を握る位置を変え、長刀・短刀を握る手を入れ替えてみる一護だったがしっくりこない。重心なのかそれとも力の入れ具合なのか、剣術の知識に乏しい彼には分からなかった。
「Noん noん、チャンイチ。全然分かってないYo～」
「王悦」
　自分の仕事場で刀を振るう一護を叱らず、地上からやって来た二枚屋は一護の間違いを指摘し始める。
「頭で色々考えてあれこれやっても無駄なのSa、斬魄刀に体を委ねNa」
「委ねるって、どうやって……」
「イージィ。斬月を握り頭の中を空っぽにするDake、楽勝だRo！」
　ビシッと決めポーズして一護にアドバイスする二枚屋だが、つまりぼーっとしろという事だ。
「……本当にそれでいいのかよ」
　二枚屋のアドバイスを疑いつつも一護は言われた通り、両手に斬月を握りしめてぼーっとし始める。
「何も考えず、ただ斬月を感じていれば自然と型になるZe」
「……」
　一護は瞼を閉じて、何も考えない事に努める様子を二枚屋は腕を組んで見つめる。
　滝の水音が耳に届いていたが、やがて一護の体から力みが抜け、周囲の音が徐々に遠のく。
　斬月……。
　左右の手に掛かる二振りの斬月、自分をずっと支えてくれた相棒で、一護自身の力。
　バランス悪ィな。
　そう一護の魂は想い、彼の体は最適の姿勢と握りに調整されていく。
「イイNe」
　死神と斬魄刀が時間をかける部分を短時間で形にしていく様に、二枚屋は微笑を浮かべ見守り続けた。
「やっぱりチャンイチは飽きない死神だYo」

[68 ◆IDBtbvNH6A 25/02/21(金) 12:34:26]

展開ダイス

1.銀城空吾＆志波岩鷲　2.聖章騎士（前半組）　3.浦原喜助＆四楓院夜一　4.死神（瀞霊廷内にいる隊長限定）

dice1d4=4 (4)

2の場合

1.ハッシュヴァルト　2.バズビー　3.BG9　4.マスキュリン

5.キャンディス　6.ミニーニャ　7.ナナナ　8.ジゼル

dice1d8=8 (8)

4の場合

1.京楽春水　2.鳳橋楼十郎　3.平子真子　4.六車拳西

5.日番谷冬獅郎　6.更木剣八　7.涅マユリ

dice1d7=4 (4)

>>66　今後の中間・期末も同じくらいの点数が取れたらいいですけど、今回も追試と補修は避けられない運命でした。

[70 ◆IDBtbvNH6A 25/02/21(金) 22:31:33]

「おいっ、やってくれたな！」
　九番隊隊舎の中庭に居た六車拳西は地面から溢れ出した影に隊舎全体が呑まれ、洋風の建築物に入れ替わる光景に吠えた。
　見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）の侵攻が再び始まったのは明らか、涅マユリが瀞霊廷の影へ侵入する手段を見つけるよりも速く敵の動きが早かった。
「瀞霊廷全体で起きているのか……！」
　空を見上げれば遮魂膜に被せるように影が遮魂膜全体に広がり、急速に夜の如く周囲は暗くなり、やがて陽の光に当たり赤い影に見える影に瀞霊廷は覆われた……その時点で見えざる帝国の侵攻は完了し、死神たちは地の利を潰されいきなり敵陣の中で戦う事を強いられた。
「修兵っ！　白（ましろ）！」
　野暮用で隊舎に戻った事を後悔しつつ、六車は卍解習得の特訓をしていた檜佐木修兵とそれを手伝っていた久南白の霊圧を探るも、侵攻と同時に散布された高濃度の霊子で二人の霊圧を補足する事が出来ず、久南の伝令神機で連絡を取ろうとするも繋がらない。
「くそっ、簡単に合流させねえ気か」
　六車は二人と合流したい気持ちはあったが、周囲には突然異なる場所に移動させられ動揺を見せる九番隊隊士たちの姿が目に入る。
　隊長として優先すべき事は、敵が来る前に隊の混乱を鎮めて襲撃に構えることと六車を定めたが、滅却師たちはすでに九番隊を含めた他の隊舎も包囲しつつ、そして九番隊の警護区域だった位置で爆発が起きた。
　巡回していた隊士は展開された聖兵に真っ先に狙われ、矢か爆弾で遠距離から確実に仕留められていた。
「――ちっ」
　今から救援に向かっても間に合わないと悟る六車は舌打ちしながら、隊士たちが集まるのを待ちながら滅却師の襲撃に警戒し続ける。
「こっちに誰が来てやがる……！」
　バンビエッタの情報から敵主力の聖章騎士の能力は頭に入れている六車だが、近接戦を得意とする彼とは相性の悪い滅却師は何人か居た。そいつらに当たらない事を願いつつ、彼は始解状態の斬魄刀を握りしめていた。
「隊長、隊舎内にいる隊士はこれで全員です！」
「――解った」
　六車は隊士が揃うと全員に告げた。
「お前ら！　状況は見ての通りだ！　詳しい説明も無しだ！！　これから俺たちは八番隊と合流して滅却師どもを迎え打つ！　追いつけない奴は酷な言い方だが、置いて行くからな！　死に物狂いの全力で付いて来いッ！！」
『――はい！！』
「行くぞ！！」

[71 ◆IDBtbvNH6A 25/02/21(金) 22:32:26]

展開ダイス

1.聖章騎士（前半組）vs死神（瀞霊廷内の隊長限定）　2.銀城空吾＆志波岩鷲　3.外出組　4.エリッタ　5.バンビエッタ＆黒崎一心

dice1d5=2 (2)

1の場合

1.ジゼル　2.BG9　3.キャンディス　4.ミニーニャ

5.バズビー　6.マスキュリン　7.ナナナ

dice1d7=1 (1)

vs

1.涅マユリ　2.日番谷冬獅郎　3.平子真子　4.更木剣八

5.鳳橋楼十郎　6.六車拳西

dice1d6=5 (5)

3の場合

1.砕蜂　2.狛村左陣　3.浮竹十四郎

dice1d3=3 (3)

[72 二次元好きの匿名さん 25/02/22(土) 07:31:41]

相性いい相手前半組だとミニーくらいしかいなさそう

[73 二次元好きの匿名さん 25/02/22(土) 10:34:57]

六車の卍解って確かに微妙かもしれないが本人にデメリットがないという点にかけては当たりの卍解ではある

[74 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 12:51:56]

「……すげぇな」
「どうなってんだ……！」
　志波岩鷲は銀城空吾を相手に、志波邸の庭で修行中に瀞霊廷が影に覆われる光景を見届けていた。
「大方、滅却師がまた攻めて来たんだろうな。あの黒い膜で死神が外へ逃げないように見えるが……何だよ、脚が震えているぜ？」
　銀城が冷静に分析する横で、口をあんぐりと開けたまま岩鷲の脚は小刻みに震えていた。
「ば、ばか野郎ッ。これは武者震いだ！　ようやく岩鷲様の修行の成果をお披露目する機会が来たと思ってだな……！　ビビッてねえぞ！？」
　口では強気な事を言う岩鷲であったが、相手は死神を二千人近く殺した集団。死神でもない彼が本心では敵を恐れているのも無理はなかった。
「そーかよ、岩鷲。お前どのタイミングで行く気だ？　まさか今すぐ装備を整えて、死神に協力するのか？」
「え。だ、ダメなのかよ……？」
　今すぐにでも愛馬ならぬ愛猪のボニーちゃんに跨り、瀞霊廷に突撃する気だった岩鷲に銀城は溜息を吐いた。
「――お前、誰を手助けしたいと思ってあそこに行くんだ？」
「そりゃぁ……一護やチャドに織姫ちゃんと、あと石田に花太郎ぐらいだな」
　岩鷲が阿散井恋次と朽木ルキアの名を出さなかったのは、触れ合った時間の短さと薄さから。
「花太郎がどんな奴か知らねえが、少なくとも一護は霊王宮に行ったきり戻ってねえだろ。チャドと井上の嬢ちゃんは俺が入った時にはいなかったぜ」
「じゃあ……」
「――待ちゃぁいいんだよ。お前が本当に助けたい連中が来た時、イノシシに跨って参上すりゃあいいんだ。それまでは飯食って、準備運動して、装備の確認なりして時間を潰せばいいのさ」
「お、おう。そうだな、そうするぜ！」
　突撃まで時間の猶予があると分かった岩鷲は、ピタリと脚の震えが治まり普段通りの態度に戻った。
「銀城はどうするんだよ……？」
「俺か？　どうしたもんかねぇ……」
　死神の味方に付く気はないものの、滅却師と共に死神の殲滅に参加する意欲もなかった。だからと行った何もせずに三界の行方を見守る気持ちも薄い。相方の月島秀九郎に意見を求めても「銀城の決断に付いて行くよ」と言われるのも解っていた。
　結局、自分で決めるしかなかった。
「……ま、昼食を食べてから決めても遅くはねえだろ」
　と結論を先送りにした銀城は瀞霊廷に背を向けて志波邸へと歩き出し、岩鷲は自分も食事をしようと彼を追った。

[75 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 12:52:51]

展開ダイス

1.エリッタ　2.行木竜之介＆斑目志乃　3.浅野啓吾＆小島水色　4.聖章騎士（前半組）vs死神（瀞霊廷内の隊長限定）

dice1d4=1 (1)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくとも戦闘に入ります。

1.キャンディス　2.マスキュリン　3.ジゼル　4.バズビー

5.ミニーニャ　6.BG9　7.ナナナ

dice1d7=4 (4)

vs

1.平子真子　2.更木剣八　3.六車拳西　4.日番谷冬獅郎

5.鳳橋楼十郎　6.涅マユリ

dice1d6=3 (3)

＊滅却師側　最低戦闘力100　静血装最低保証55

マスキュリン　戦闘力dice1d170=158 (158)　　静血装dice1d100=39 (39)

バズビー　戦闘力dice1d170=132 (132)　　静血装dice1d100=95 (95)

BG9　戦闘力dice1d170=20 (20)　　静血装dice1d100=48 (48)

ミニーニャ　戦闘力　164　　静血装55

キャンディス　戦闘力　148　静血装55

ジゼル　戦闘力　126　　　　静血装70

＊死神側　最低戦闘力100（更木剣八のみ最低戦闘力200、日番谷冬獅郎と涅マユリのみ最低+50）

平子真子　戦闘力dice1d170=31 (31)　　鳳橋楼十郎　戦闘力dice1d170=104 (104)

更木剣八　戦闘力dice1d300=47 (47)　　六車拳西dice1d170=168 (168)

日番谷冬獅郎　戦闘力110　+dice1d100=98 (98)　　涅マユリ　戦闘力100　+dice1d100=53 (53)

>>72　バンビちゃん情報もあるので、ジェイムズをどうにか出来るのならマスキュリンともいい勝負出来そうな気も。

>>73　デメリット無しの使いやすい卍解とみるべきか、デメリットが生まれるほど強力な能力が無い卍解とみるべきか。

[76 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 19:08:24]

「だっしゅつ～！」
　エリッタ・バスターバインは第二次侵攻に乗じて、技術開発局の特注部屋から脱走を成功させた。
　それを誰も喜んでくれる人は近くにいなかったが、彼女のそんな事を気にする性格ではないので素早く技術開発局があった位置から離れた。
「……たたかい始まったんだ」
　瀞霊廷の景色が見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）の景色に変わった事で、エリッタは侵攻が始まったから自分はあの部屋から逃げられたと気付いた。
「どうしよう、ハッシュヴァルト様のところに戻ってもしゅくせいされないかな？」
　エリッタは前回の侵攻で狛村左陣に負けている。それは粛清対象になる条件を満たしている事になるため、皇帝補佐のハッシュヴァルトの下に戻っても拘束される予感がしていた。
「うぅ、姉さまたち助けてくれるのかな……」
　エリッタが今一番に頼れるのは、バンビーズの面々。しかし粛清対象になっている事は向こうも分かっているはずなので助けてくれるか分からず、彼女は建物の影で座り込んでいた。
　その間にも周囲では爆音が響き、帝国の滅却師たちが死神たちと戦っていると分かるも、今の彼女は滅却師の服以外何も持っていないので神聖弓を作る事が出来ないため、聖文字と血装だけで戦う事になる。
「……にげちゃおうかな」
　敵前逃亡など粛清確実と解ってしながらも、エリッタの気持ちは大きく萎えていた。
「かくれちゃダメなのかなぁ」
　まるで誰かに自分の方針を決めてほしい、そう言うように呟くエリッタに答えてくれる者は誰もいなかった。
「んーかくれよう」
　最終的にエリッタ影に沈んでやり過ごす事に決めた。
「ちょっと待った～～！！」
「ふぇ？」
　ずぶずぶと影に沈んでいくエリッタの耳に大声が聴こえた直後、彼女の服の襟首が掴まれて強制的に影の中から引っ張り出され、そのまま宙に投げ出された。
　それでもエリッタは反射的に宙で姿勢を変え、地面に着地してみせた。
「誰！？」
「――僕は四楓院家第二十三代当主・四楓院夕四郎咲宗だ！！」
　エリッタの質問に四楓院夜一が弟、女顔で小柄な四楓院夕四郎は胸を張って堂々と答えた。
「……しほぅいゆしろーさっきむぅね？　長いお名前！」
「四楓院夕四郎咲宗だ！　君は滅却師だな！　出会った以上、ねえさまに代わって僕が成敗してくれる！」
　名前を言い間違えられた夕四郎は激怒し、エリッタに襲い掛かった。

[78 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 19:11:07]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆四楓院夜一　2.麒麟寺天次郎＆曳舟桐生　3.聖章騎士（前半組）vs死神（瀞霊廷内の隊長限定）　4.浦原喜助＆握菱鉄裁　5.六車拳西vsバズビー

dice1d5=2 (2)

3の場合

1.マスキュリン　2.ミニーニャ　3.ジゼル　4.ナナナ

5.キャンディス　6.BG9

dice1d6=3 (3)

vs

1.日番谷冬獅郎　2.更木剣八　3.平子真子　4.砕蜂

5.涅マユリ　6.狛村左陣　7.鳳橋楼十郎

dice1d7=6 (6)

砕蜂　戦闘力dice1d170=141 (141)

＊最低戦闘力100

四楓院夕四郎　戦闘力dice1d130=111 (111)

＊最低戦闘力85

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入るようにします。

六車拳西（㏋200）　戦闘力168　dice3d252=76 87 182 (345)

vs

バズビー（㏋200）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=35 171 101 (307)

[79 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 19:15:47]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

六車拳西（㏋200）　戦闘力168　dice1d100=5 (5)

vs

バズビー（㏋200）　戦闘力132　静血装95　dice1d100=44 (44)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

新スレの初戦闘なので、戦闘ルール記載。

・戦闘方法は、ダメージダイスでの削り合い。

＊互いの㏋を200に設定（例外あり）、ダメージダイスの最大出目はその時に応じて変化させます（なるべくバランスをとりたい）。

・基本は三回ダイスを振り、戦闘力以上の出目はミス扱い、戦闘力以下の出目が多い方の勝ち。相手へのダメージ量は一番小さい出目。

＊帝国滅却師は静血装があるので、静血装の値分ダメージが下がります……動血装の値分ダメージ上昇のパターンもあります。

・滅却師戦の長期化を避けるため、静血装のダメージ軽減の有無をダイスします。

・戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目。

・双方の出目が戦闘力以上しかない場合、もう一度三回ダイスを振ります。

・展開にもよりますが、決着付かないまま終わる事もあります。

[80 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 23:48:00]

　霊王宮表参道から数百メートルほど離れた空中。
「オラッ、気合を入れろよ！　てめぇら！」
　麒麟寺天示郎はねじれハチマキを付け、金槌を片手に握り、床板に釘を打ち込んでいた。
　ユーハバッハが霊王宮に侵入して来ても零番離殿と大内裏に被害が及ばないよう、急ピッチで偽の表参道が建設されていた。
　麒麟寺が現場監督を務めつつ、自らも現場に出て神兵や彼の弟分たちと共に働いていた。
「精が出るね、天示郎」
「おう、飯か――お前ら、ちと遅ぇが昼飯だ！　一時間休憩！！」
　おにぎりと漬物にお茶を持って来た曳舟桐生の姿を見て、麒麟寺は声を張り上げて休憩を宣言した。
「……綺麗なもんだ」
　曳舟は張られた床一面を見つめ、あとは階段と柱の石材部分の設置で完成する偽表参道を見つめる。
「だろ？　一護は何してんだ？」
「鍛冶場で王悦と調整してるみたいだねぇ――間に合いそうかい？」
　まだ瀞霊廷侵攻が再開されて三十分程度しか経過していないが、限られた人数で本物と瓜二つの表参道を作るには時間が必要だった。
「黙って見てな。雷迅の天示郎がキッチリ間に合わせてやんよ！」
　麒麟寺は塩が効いた塩むすびをガブッと食べながら、彼女にユーハバッハが来る前に完成させると宣言した。
「なるべく急いでちょうだいね」
　産褥を偽表参道の周囲に設置してから、幹の段階まで育てるには曳舟でも相応の時間が必要になる。
「おう」
　塩むすびを完食し漬物を齧り、自分の離殿で偽りの離殿と大内裏を映す垂れ幕を製作する修多羅千手丸よりは早く完成させてやると麒麟寺は決めていた。
「あの生臭坊主は何してんだ？」
「さあ？　さっきアタシの離殿に来ていたけど霊王様に会っているのかもね？」
「いい気なもんだぜ」
　霊王サマに会う時間でこっちを手伝えと思う麒麟寺であったが、あの図体が忙しなく働く姿は想像出来ない上にどうせ手伝わないと思った。
「……阿散井と朽木妹は、今どの辺だろうな？」
　口に銜えたキセルを動かし、麒麟寺は夜明け前に霊王宮から出立した阿散井恋次と朽木ルキアを考える。霊王宮と瀞霊廷までは並の瞬歩では一週間も掛かる。零番隊用の天柱輦で下降すれば数時間だが、零番隊以外が使うのは許されない。
「ふふ、心配かい？」
「心配するかよ、あいつらは護廷の名をしょった死神だぜ」
「そうだったねぇ。アタシらもあの子らに負けないくらい働かないとね」

[81 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 23:48:47]

展開ダイス

1.聖章騎士（前半組）＆死神（瀞霊廷内の隊長限定）　2.六車拳西vsバズビー　3.浦原喜助＆握菱鉄裁　4.エリッタ＆四楓院夕四郎　5.ユーハバッハ＆石田雨竜

dice1d5=4 (4)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくとも戦闘に入ります。

1.マスキュリン　2.BG9　3.ミニーニャ　

4.ナナナ　5.ジゼル　6.キャンディス

dice1d6=3 (3)

＆

1.砕蜂　2.狛村左陣　3.涅マユリ　4.日番谷冬獅郎

5.更木剣八　6.鳳橋楼十郎　7.平子真子

dice1d7=6 (6)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入るようにします。

六車拳西（㏋165）　戦闘力168　dice3d252=221 47 168 (436)

vs

バズビー（㏋200）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=73 68 178 (319)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

[82 ◆IDBtbvNH6A 25/02/22(土) 23:51:30]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

六車拳西（㏋165）　戦闘力168　dice1d100=78 (78)

vs

バズビー（㏋200）　戦闘力132　静血装95　dice1d100=32 (32)

[83 二次元好きの匿名さん 25/02/23(日) 08:21:06]

ほ

[84 二次元好きの匿名さん 25/02/23(日) 10:35:18]

拳西には原作の不遇を覆してほしい

[85 ◆IDBtbvNH6A 25/02/23(日) 11:31:41]

「待て、逃げるな！」
「やだっ！」
　護廷十三隊と聖章騎士が戦う中、四楓院夕四郎は見つけた滅却師エリッタ・バスターバインを追跡していた。
　あの子、逃げるのが上手い！
　隠密機動と同等の鍛錬を積んでいる夕四郎の瞬歩は姉には及ばないものの、四楓院家当主と認められる程度の速度と体技を習得していた。
　それでも自分より足が遅いはずのエリッタを捉える事が出来ないのは、彼女の動きが不規則かつ地の利が向こうにありさらに運が抜群に良かった。
　夕四郎が踏んだ瓦礫が砕け、先回りしても建物の一部が落下と環境そのものがエリッタに味方していると思う部分もあった。それが滅却師の上位層が持つ聖文字じゃないかと考える彼だったが、自分よりも幼い子が上位層のはずがないと思った。
「なんで追いかけて来るの！」
「君が滅却師で、ねえさまの敵だからだ！」
　エリッタの質問を律義に返答しながら夕四郎は地面の礫を掴むと、彼女の前方に投擲。素早く進行方向を予想して宙を蹴り、再び先回りして今度こそ捕まえて成敗すると意気込んだ。もちろん自分よりも幼い子をボコボコにしたら大好きな姉に褒められるどころか嫌われると解っているので、動きを封じてから気絶に留める気だった。
「ぎゃっ」
「あっ！」
　夕四郎が投げた礫はエリッタの背中に当たり、衝撃で彼女は前のめりに転んでしまった。四楓院家当主がこの距離で狙いを外すなんてと反省しつつ、彼はエリッタへ急接近する。
「う～～ぅ！　もうおこった！！　ゆしろうなんとか！」
　エリッタは夕四郎と戦う気はなかったが、散々追いかけられた挙句に石まで投げられた事で珍しく憤慨して振り向いて迫る彼を睨み付けた。
「わたしの可能性（ノイア・アングァング）！！」
「！！」
　怒るエリッタの全身が発光し、夕四郎は反射的に宙を蹴って後ろに跳んで地に着地した。
　体の発光が消えた時、『可能性（ジ・イヴェンチュアリティ）』は別の聖文字Eに変わる……変化したエリッタの姿に夕四郎は目を見開く。
「大きくなった！？」
「あやまっても、ぜ～ったい許さないからね！　ゆーしろ！」
　バンビエッタとほぼ同じ外見年齢と背丈になった黒髪長髪のエリッタは、手に霊子を集めて球体にするや夕四郎に投げつけた。
　かわすまでもない、と判断した夕四郎は地面の礫を拾い霊子の玉へ投げ付けた――瞬間、霊子は大爆発を起こし周囲を爆風が襲った。

[86 ◆IDBtbvNH6A 25/02/23(日) 11:32:05]

展開ダイス

1.六車拳西vsバズビー　2.死神（瀞霊廷内の隊長限定）　3.バンビエッタ＆浅野啓吾　4.聖章騎士（前半組）　5.鳳橋vsミニーニャ

dice1d5=4 (4)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

六車拳西（㏋165）　戦闘力168　dice3d252=224 250 33 (507)

vs

バズビー（㏋153）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=149 147 16 (312)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

2の場合

1.更木剣八　2.日番谷冬獅郎　3.涅マユリ　4.狛村左陣

5.砕蜂　6.平子真子　7.京楽春水

dice1d7=3 (3)

4の場合

1.マスキュリン　2.ハッシュヴァルト　3.BG9　4.ナナナ　5.ジゼル　6.キャンディス

dice1d6=6 (6)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋200）　戦闘力104　dice3d156=56 154 149 (359)

vs

ミニーニャ（㏋200）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=40 186 13 (239)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

>>84　もし負けてもジゼルのゾンビになるルートが待っていますので、出番の不遇は解消されるかと。

[87 ◆IDBtbvNH6A 25/02/23(日) 11:33:56]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

六車拳西（㏋165）　戦闘力168　dice1d100=11 (11)

vs

バズビー（㏋153）　戦闘力132　静血装95　dice1d100=85 (85)

[89 ◆IDBtbvNH6A 25/02/23(日) 18:06:01]

　バリバリと雷鳴を響かせながら落雷が、隊士たちの頭上へ落ちる。
『ぎゃっあぁぁああ！！』
　絶叫を上げながら全身を焦がされていく隊士は、ドミノ倒しの如くバタバタと倒れて行く様をキャンディスは宙から見下ろしていた。
「よーしっ、ここら辺のザコ共は片付いたな！」
　一区域を制圧したと判断したキャンディスは、隊士の死体をその場で放置して次の区域へと向かう。放置された死体は、あとでジゼルの血でゾンビにさせるからだ。
　そのためにジゼルは輸血パックから血を大量に摂取し「お腹タプタプする」とぼやいていた。
「……ミニーニャ、戦闘してるじゃねえか」
　侵攻時に散布された高濃度の霊子は時間経過でどうしても薄くなるため、ある程度の濃度まで下がると再散布する予定になっていた。今は濃度が下がり始めた事で霊圧知覚が有効なため、キャンディスはミニーニャの霊圧を捉える事が出来た。
「どうすっかな……」
　同時にエリッタの霊圧も捉えたキャンディスは、頭を軽く掻いた。
　エリッタに関しては何も言われていないものの、死神に敗北した者は公平に粛清対象となっている。点数稼ぎをするなら彼女を捕まえるのも悪くはないが、キャンディスは気が乗らなかったので無視を選んだ。
「誰かと戦闘してんのか、逃げているのか知らねえけど、あたしらに捕まるなよ」
　前半組で、エリッタを捕まえようとするのはユーハバッハへの忠誠厚いナナナか面白半分のジゼルぐらいと思いながら、キャンディスは標的となる死神を捜す事に意識を向ける。
「ん～？」
　キャンディスは妙な霊圧に頭を傾げ、宙を進むのを止めて建物の屋上に立つ。
「なんだ、この霊圧……デカくねぇけど」
　妙に鼻に付く、そんな印象を与える霊圧にキャンディスは追うべきか悩んだ。
　死神の何かしらの罠を考えるも、霊圧を使用した罠がある情報は入ってきていない。仮にそれが出来るとしたら涅マユリだとキャンディスは思い至った。
「やめよう……」
　罠かもしれない霊圧を追う必要はない。引き続きザコ死神たちを狩る仕事に専念すればいい、それが正しいと強く言い聞かせ、彼女はその場から去ろうとした――矢先。
「フム、行かないのは賢明だネ」
「ッ！？」
　背後から聴こえた声にキャンディスは驚愕し、振り向きざまに電撃を宿した右手を振ったところで、彼女の意識はぶつっと途切れてしまった。
「まず、一人目だヨ」

[90 ◆IDBtbvNH6A 25/02/23(日) 18:06:23]

展開ダイス

1.死神（瀞霊廷内の隊長限定）＆聖章騎士（前半組）　2.京楽春水＆ハッシュヴァルト　3.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　4.六車拳西vsバズビー　5.井上織姫＆グリムジョー

dice1d5=1 (1)

1の場合

1.狛村左陣　2.平子真子　3.日番谷冬獅郎　4.砕蜂　5.更木剣八

dice1d5=2 (2)

＆

1.ナナナ　2.ジゼル　3.マスキュリン　4.BG9

dice1d4=1 (1)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋187）　戦闘力104　dice3d156=113 61 120 (294)

vs

ミニーニャ（㏋200）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=46 109 221 (376)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

六車拳西（㏋149）　戦闘力168　dice3d252=43 202 125 (370)

vs

バズビー（㏋153）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=144 157 3 (304)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

[91 二次元好きの匿名さん 25/02/24(月) 02:07:41]

元仮面組だけを選ぶダイスだな

[92 ◆IDBtbvNH6A 25/02/24(月) 10:12:57]

「はぁ～……ほんまやってくれたわ」
　見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）内でも、高い建物の一つである時計塔の天辺に平子真子は立ち、帝国全域で起きている戦況を見ながら、副官である雛森桃の霊圧を捜していた。
「拳西とローズは、もう敵と戦闘中みたいや――なァ？」
「知るかよ」
　平子が視線を横に向けると、天辺のへりにナナナ・ナジャークープが耳を小指で掻いて立っていた。
「おもろい頭と歯しとるな。なんや前職は大道芸人か？」
「テメェはあれか、自称オシャレだろ？　アートは判らないが、てめえにファッションセンスがねぇのは判るぜ。おかっぱ」
　お互いにまずは口撃しつつ、ナナナは観察し平子は斬魄刀を始解する。
「名乗れや、オセロ歯」
「……星十字騎士団ナナナ・ナジャークープだ」
　ナナナの名乗りを聴き、平子は記憶していた敵主力の聖文字と名を照合し彼の能力に敵霊圧の観察が重要だと思い出した。
　おもろい能力やんか、逆撫とどっちが上か比べようやないか。
　平子は微笑し、柄の先にあるリング状の持ち手で斬魄刀を回し始めると、ナナナはニヤッと口角を上げる。
「おいおい、こっちはてめえの斬魄刀の能力は把握済みだぜ？」
「奇遇やな。こっちも色々知っとるで、能力は無防備（ジ・アンダーベリー）やろ？」
「――チッ、バンビエッタか。あの売女」
　ナナナはバンビエッタからの情報漏洩に舌打ちし、今度会ったら問答無用で仕留めると決めた。
「残念やな。卍解はもう奪えへん、能力も知られとる……ドンドン優位が無くなっとるなぁ」
「確かにな――それでもこっちが勝つ事は揺るがねえ！　そっちの最高戦力だったじじいは、もういねぇんだからな！」
　言い切った瞬間、ナナナはリング状の弓を展開し平子へ針の矢を放つ。
「――当たるわけないやろ」
　矢が当たるよりも速く、平子は飛び込み台から飛び降りるように時計塔の天辺から落下。
「逃がすか、よ！？」
　ナナナは飛び降りて宙にいる平子へ追撃しようとしたが、彼がニヤリ顔と指先を自分に向けていると気付いた。
「破道の四・白雷」
「――うおっと！」
　ナナナは素早い回避で鬼道をかわすも、その行動で平子は敵から大きく距離を取る事に成功した。
「……ケッ、誰が追うかよ」
　ナナナは下から漂う逆撫が出す甘い匂いを手で何度も払い、平子が落ちた側とは反対側から時計塔を飛び降り彼を追う事はなかった。

[93 ◆IDBtbvNH6A 25/02/24(月) 10:13:23]

展開ダイス

1.バンビエッタ＆有沢竜貴　2.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　3.技術開発局　4.聖章騎士（後半組）　5.六車拳西vsバズビー

dice1d5=4 (4)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋141）　戦闘力104　dice3d156=51 102 29 (182)

vs

ミニーニャ（㏋200）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=144 234 123 (501)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

4の場合

1.アスキン　2.エス・ノト　3.リルトット　4.蒼都

5.ペペ　6.ロバート　7.グレミィ　8.ニャンゾル

dice2d8=1 4 (5)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

六車拳西（㏋149）　戦闘力168　dice3d252=220 193 43 (456)

vs

バズビー（㏋153）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=167 26 52 (245)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

>>91　もっと他のキャラにもスポット当てたいのに、なんか偏るんですよね。

[94 二次元好きの匿名さん 25/02/24(月) 19:35:04]

言われてみると仮面の軍勢の出番多いな

[95 ◆IDBtbvNH6A 25/02/24(月) 20:25:14]

「待っているだけのも、ただ暇だな……」
　後半組の一人であるアスキンは銀架城で待機し、暇を持て余していた。バンビエッタの滅却師完聖体対策で影の中にいるので、やる事が寝る以外にない。
　前半組との交代は侵攻開始から八時間後の予定なので、アスキンたちが動くのにまだ七時間近くあった。
「なーにしてんのさ？」
「……瞑想だ。邪魔をするな」
　胡坐を掻く瞼を閉じる蒼都に話しかけるも、取り付く島もない様子でアスキンを拒絶する。
「真面目だねぇ」
　と蒼都を見てから、他の面々に視線を向ける。
　エス・ノトは仮眠なのか立ったまま眠り、リルトットはつまらない顔でお菓子を食べ続け、ペペは浮遊盤に座りながら動かず、ロバートとニャンゾルは沈黙、一番危険なグレミィはフードを深く被りながら浮遊物のように影を漂っていた。
「瞑想もいいけどさ――俺と組まないか？」
「……何故？」
　瞑想していた蒼都はアスキンの案に反応する。
「知っての通り、俺の戦闘スタイルじゃぁ死神を殺るのに時間が掛かる。そこで俺たちの中でも屈指の体術使いであるアンタと組めば迅速に死神を仕留められるし、隊長格が出てきても対処しやすいだろ？」
「……」
　アスキンは聖文字『致死量』で敵を倒す事を流儀にしている。本人が言う通り時間が有する一方で、蒼都は迅速に拘りなく敵を殴殺しているので確かに早くはあった。
「君にメリットがあるようには見えない」
「あるさ。俺は無駄に強い奴と戦う必要はなくなる上に、アンタは俺のサポートで隊長格とも余裕で戦える」
「……君が横取りしない保証がない」
　星十字騎士団は仲良し集団ではないので、獲物（手柄）の横取りを目論む者は多い。この第二次侵攻は、親衛隊と共に霊王宮へ同行する聖章騎士の選定も兼ねていると蒼都は知っていたので、余計にアスキンが信用出来なかった。
「保証か、それを言われると証明が難しいな……けど、そんな事をすれば陛下の罰が下るんじゃね？」
　ユーハバッハは明確に禁止していないが、横取り行為に否定的で罰が下った者も少なからずいる。アスキンが選定の件を知っているのなら、横取り行為が自分の首を絞める事になると判らないはずがなかった。
「少しだけなら……いい」
「――仮契約ってことだな。致命的な損はさせねぇから期待していいぜ、蒼都」
　似合わない笑顔のアスキンは、これで楽が出来る事に内心で喜んだ。

[96 ◆IDBtbvNH6A 25/02/24(月) 20:25:41]

展開ダイス

1.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　2.六車拳西vsバズビー　3.浦原喜助＆握菱鉄裁　4.死神（隊長）　5.石田雨竜＆ユーハバッハ

dice1d5=5 (5)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋141）　戦闘力104　dice3d156=124 86 86 (296)

vs

ミニーニャ（㏋200）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=246 203 202 (651)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

六車拳西（㏋123）　戦闘力168　dice3d252=132 159 221 (512)

vs

バズビー（㏋153）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=153 157 42 (352)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

4の場合

1.平子真子　2.涅マユリ　3.更木剣八　4.京楽春水　5.日番谷冬獅郎

6.狛村左陣　7.砕蜂

dice1d7=2 (2)

[97 二次元好きの匿名さん 25/02/25(火) 04:05:42]

惜しい
どちらも静血装が間に合わなければ結構なダメージが見込めたんだが

[98 ◆IDBtbvNH6A 25/02/25(火) 11:16:36]

　侵攻開始から一時間半が経過し、帝国内でいくつも煙が立ち昇っていた。
　銀架城の最上階である玉座の間から、ユーハバッハの御供として死神と滅却師の交戦を見つめる石田雨竜は、この時間をもったいないと思った。
　帝国全体に散布された高濃度の霊子で霊覚は死神よりは感度が良いものの、精度はいささか疑問が出る状態では正確な戦況を把握出来ないからだ。
「……バンビエッタは姿を見せませんね」
「そのようだな……雨竜、何を考えている？」
「差し出がましい事とは存じますが、彼女が不在なら後半組も前線に出すべきでは？　そちらの方が陛下の命である敵全軍の殲滅も速やかと思います」
　そうなって欲しくはないものの、今の自分は敵の立場に居るので死神に優位な発言は出来ない雨竜はユーハバッハに進言した。
「一律ある。だがそれにはまだ早いな」
「何故でしょう？　後半組の聖章騎士（ヴェルトリッヒ）の出撃に――」
「――霊王宮に連行された者たちが、まだ瀞霊廷に戻って来ていない」
　ユーハバッハの発言に雨竜は、零番隊に連行されたと聞いた彼らの存在を失念した事に気付く。霊王宮で力を付けた彼らにぶつける戦力に後半組を差し向けるつもりと知った。
「彼らを失念していました。申し訳ありません」
　頭を下げようとする雨竜を、ユーハバッハは手で制した。
「よい――……雨竜。手持ち無沙汰のお前に仕事を与えよう」
「拝命いたします」
　ユーハバッハからの直接な指令はすなわち王命、雨竜はその場で傅き頭を下げた。
「技術開発局か銀架城（ジルバーン）正門のどちらかに向かい、死神を討て」
「……はい」
　この展開がいつか来るのは、最初から想定していた。これで瀞霊廷側にとって完全な敵認定される事に雨竜は覚悟を再確認しひっそりと拳を作る。
「両方、向かう必要はない」
「承知しました」
　立ち上がった雨竜はユーハバッハに背を向けて、玉座の間から出る。
　一人になったユーハバッハは静かに微笑を浮かべる。雨竜に命じた王命は踏み絵のようなもの、指示通りに動けば死神側に居場所はなくなる。黒崎一護たちは、この程度では石田雨竜に対する信頼を損なう事はないと考えるユーハバッハは、今後も雨竜には活躍してもらう予定でいた。
「早く戻って来るといい、黒崎一護。そうしなければお前の友人は、お前の仲間を何人も殺める事になるぞ」
　ユーハバッハは空を見上げた。

[99 ◆IDBtbvNH6A 25/02/25(火) 11:17:00]

展開ダイス

1.聖章騎士（前半組）　2.石田雨竜＆死神（隊長）　3.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　4.黒崎一護＆二枚屋王悦　5.六車拳西vsバズビー

dice1d5=3 (3)

1の場合

1.ジゼル　2.ナナナ　3.キャンディス　4.マスキュリン　5.BG9

dice1d5=4 (4)

2の場合

1.更木剣八　2.平子真子　3.狛村左陣　

4.砕蜂　5.日番谷冬獅郎　6.涅マユリ

dice1d6=6 (6)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋141）　戦闘力104　dice3d156=143 134 126 (403)

vs

ミニーニャ（㏋169）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=95 50 125 (270)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

六車拳西（㏋123）　戦闘力168　dice3d252=235 246 226 (707)

vs

バズビー（㏋116）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=16 66 70 (152)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

>>97　それよりもここまでダイスに避けられているのが不思議です。そろそろ㏋100を切りそうですから援軍のダイスもやろうかと考えてます。

[100 二次元好きの匿名さん 25/02/25(火) 20:09:25]

一進一退な戦況だ

[101 ◆IDBtbvNH6A 25/02/25(火) 20:40:05]

「少し疲れちゃいました」
「……奇遇だね。ボクも同じ事を思っていたよ」
　ミニーニャ・マカロンは、瓦礫を挟んだ向こう側にいる鳳橋楼十郎に話しかけた。二人の戦闘が始まりすでに四十分近く経過し、バンビーズの体力と力自慢のミニーニャも疲労をこぼすようになり、彼女が聖文字を使用した状態で投げる瓦礫や地盤に苦戦し、つい今しがた頬に拳を受けたばかりの鳳橋も同意した。
　相性の悪い相手だ、彼女の相手は拳西が向いている。
　ミニーニャの『力』は鳳橋の斬魄刀『金沙羅（きんしゃら）』と相性が悪かった。始解し鉄の鞭になるのでリーチでは圧倒しても鞭部分を掴まれ、そのまま建物に投げ飛ばされ、投擲も剛速球を超える速度で掠るだけでも体の肉が削られる。
　まだ卍解と虚化は使用していないものの、向こうも滅却師完聖体を出していないため先に出すべきか鳳橋は悩んでいた。
「……ダンベルダスター」
「！！」
　ナックルダスターとダンベルが融合した桃色の霊子兵装を手に装着したミニーニャは、瓦礫を飛び越えて鳳橋に殴りかかる。
「近づくのは勘弁してほしいな」
　鞭形態の斬魄刀でインファイトは難しいため、鳳橋は始解を解き刀に戻して応戦。
　ミニーニャの戦闘スタイルはかわいい見た目に反してボクシング、それに聖文字が生み出す怪力が乗り、その一撃は顔面陥没もしくは粉砕骨折は必須。鳳橋も直撃がまずいと知っているので攻撃の回避と捌きに必死だった。
　その腕力がなかったら、白打で対応出来るのになぁ。
　あるいは四楓院夜一や砕蜂のような白打の達人なら、柔よく剛を制すといった具合に彼女の『力』に対応出来るのではないかと考えた。
「せい――」
「ぐぅッっ！」
　ここでミニーニャは初めてローキックを繰り出してきた。
　戦闘開始から一度も見せていない蹴り技に鳳橋の反応が遅れ、彼の脛に蹴りが命中し体勢が崩れた。
「死んでくださいね～(^_^)」
　そこを見逃さず、ミニーニャは右腕の筋肉を著しく肥大化させると、やや振り下ろし気味の右ストレートを鳳橋の顔面を狙って繰り出した。
　殺人パンチに鳳橋が出来たのは、斬魄刀を盾にして力に抗わず殴り飛ばされる事だけ、
　地面に頭を叩き付け衝撃で体ごと跳ね上がり、地面を何度も転がって瓦礫に埋もれて止まった。
「……死にました？」
　体半分が埋もれた鳳橋に、ミニーニャは警戒しつつ近づいて行った。

[102 ◆IDBtbvNH6A 25/02/25(火) 20:40:28]

展開ダイス

1.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　2.茶渡泰虎＆井上織姫　3.エリッタ＆四楓院夕四郎　4.浦原喜助　5.死神（隊長）＆聖章騎士（前半組）　6.六車拳西vsバズビー

dice1d6=1 (1)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

＊㏋100を切ったので援軍ダイス

援軍は――dice1d2=1 (1)　1.来ない　2.来る

来る場合、誰来るダイス。

1.狛村左陣　2.更木剣八　3.砕蜂　4.日番谷冬獅郎　5.涅マユリ　6.平子真子

dice1d6=2 (2)

鳳橋楼十郎（㏋91）　戦闘力104　dice3d156=39 98 36 (173)

vs

ミニーニャ（㏋169）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=243 227 96 (566)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくとも戦闘に入ります。

1.涅マユリ　2.砕蜂　3.日番谷冬獅郎　4.平子真子　5.狛村左陣　6.更木剣八

dice1d6=3 (3)

vs

1.ナナナ　2.ジゼル　3.BG9　4.マスキュリン　5.石田雨竜

dice1d5=2 (2)

6の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

六車拳西（㏋107）　戦闘力168　dice3d252=140 155 161 (456)

vs

バズビー（㏋116）　戦闘力132　静血装95　dice3d198=70 79 171 (320)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

[103 ◆IDBtbvNH6A 25/02/25(火) 20:47:40]

六車拳西とバズビーの戦いは、六車の勝ちとなりました。

バズビーの処遇ダイス。

1.その場に放置　2.拘束して連行　3.聖章騎士乱入

dice1d3=3 (3)

3の場合

1.BG9　2.エリッタ　3.マスキュリン　4.ナナナ　

[104 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 06:17:30]

乱入人員選出ダイスは書き漏れ？

[105 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 09:30:55]

マスキュリンやアスキンのように順次死ににくいように強化されるタイプでなければ拳西も勝利しうるパターンもあったと思いたい

[106 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 11:01:14]

「……簡単には死なないよ」

　瓦礫から這い出た鳳橋はミニーニャに答えつつ、ゆらりと立ち上がった。

　頭部を地面に打ち付け流血していた彼であったが、戦意はまだあるようでミニーニャを静かに睨む。

「しぶといと思うの」

「ボクは隊長だ。簡単に死ぬ事は出来ない、いや許されない……血が出て少し思考がクリアになったよ。ありがとう」

「？　あっ」

　ミニーニャは瓦礫から出て来た鳳橋の斬魄刀が始解していると気付いた瞬間、地面から金沙羅が飛び出しそのまま鞭が彼女の全身に絡みついて拘束する。

　彼は瓦礫の中で始解し、金沙羅で地中を掘ってミニーニャに奇襲を仕掛けて成功した。すぐにミニーニャは『力』を発動させて強引に鞭を引き千切ろうとした。

「金沙羅奏曲第十一番“十六夜薔薇”」

「！！」

　それよりも速く鳳橋は金沙羅先端の薔薇をミニーニャの肩に刺し、鞭の部分をギターの弦を指先で掻くように擦った瞬間、ミニーニャは連続した爆発に呑み込まれた。

　……これくらいじゃ終わらないだろうね。

　滅却師には霊子を血管に流す防御技があるのだから今の攻撃も軽減されたはず。そう考えた鳳橋は金沙羅の先端を自分の足下に戻し、次の行動に備えながら後方に下がり黒煙をじっと見つめる。

「ひどいと思うの……」

　軍服の肩部分が破れて、やや焦げ臭いミニーニャは黒煙から出てくる。

　頑丈な子だ。巨大虚なら消し飛ぶ威力なのに……と鳳橋は思いながら縛道を放った。

「縛道の三十・嘴突三閃」

　逆三角形を描き頂角と底角に霊力の鳥の嘴が作られ、ミニーニャへ発射される。それに彼女は素早くダンベルバスターを装着し、真正面から迫る縛道をボクシングで打ち砕いた直後を狙い、鳳橋は金沙羅を振り先端をミニーニャへ矢の如く直進させる。

「当たらないの」

　ボクシングのステップで攻撃をかわしたミニーニャは、流れるように鳳橋へ猛進を始める。両手を前に出し手でダイヤの形を作る。

「――ダイヤモンド・プッシュ」

　飛廉脚で一気に加速し鳳橋の胸部を狙うも、彼は瞬歩で一気に距離を取りかわす。

「破道の六十三・雷吼炮！」

　詠唱破棄の雷がミニーニャへ襲い掛かるも、彼女は手早く腰のハート型ベルトポーチから神聖弓を取り出し神聖滅矢を速射。

　宙で破道と矢の衝突で爆発が起こる中、鳳橋は虚の仮面を被った。

虚化　+dice1d100=59 (59)

最低保証50

[107 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 11:02:59]

展開ダイス

1.浦原喜助　2.黒崎一護＆コン　3.六車拳西＆マスキュリン＆バズビー　4.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　5.日番谷冬獅郎＆ジゼル　6.石田雨竜＆死神（隊長）

dice1d6=6 (6)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋91）　戦闘力（虚化込み）163　dice3d245=73 54 138 (265)

vs

ミニーニャ（㏋133）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=174 75 243 (492)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋200）　戦闘力208　dice3d312=132 93 292 (517)

vs

ジゼル（㏋200）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=140 82 35 (257)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

6の場合

1.涅マユリ　2.砕蜂　3.平子真子　4.狛村左陣　5.更木剣八

dice1d5=1 (1)

>>104　雨竜ですよね？　ハッシュヴァルトは京楽を牽制中、キャンディスはマユリに捕獲され、ジゼルは日番谷と戦闘になるので助けられません。雨竜は陛下の命で動くので元から助ける気がないので除外しました。

>>105　バズビーに勝ったので原作よりも好待遇です、ここからマスキュリン戦になっちゃうかもしれませんが。

[108 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 11:05:17]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

日番谷冬獅郎（㏋200）　戦闘力208　dice1d100=94 (94)

vs

ジゼル（㏋200）　戦闘力126　静血装70　dice1d100=68 (68)

[109 二次元好きの匿名さん 25/02/26(水) 15:46:00]

>>107

>>104は>>103の事かな

バズビーの処遇ダイスで放置・拘束連行・乱入があって乱入だった時の選択肢がBG9・エリッタ・マスキュリン・ナナナがあるけど、乱入の場合この4人の内誰になるかのダイスが振られてないやつ？

[110 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 17:58:12]

>>103

>>109

すいません、自分の見間違いでした！　放置・拘束・乱入で決まったダイスの出目をなぜかそのままマスキュリンが当たったと思っていました！　ごめんなさい。

訂正します。

3の場合

1.BG9　2.エリッタ　3.マスキュリン　4.ナナナ

dice1d4=2 (2)

[111 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 22:18:44]

「あれは……」

　ユーハバッハの王命から技術開発局を選んだ石田雨竜は、開発局があった十二番隊隊舎の座標に到着した。

　本来、影に呑まれて何も残らないはずの技術開発局の入口があった。どうやって影から逃れたのか判らない雨竜であったが、どちらにしても彼の仕事は変わらない。

「涅マユリ……」

　死神側の参謀的な立場にいる討つべき死神。特記戦力ではないにしても、重要度は高く彼を討つ行為は死神に甚大なダメージを与え、技術的な補助を喪失させるのは確実だった。

「会うのは三度目になるのか」

　一度目は旅禍だった自分の敵として、二度目は自分の味方として助けられ、今回は滅却師の祖に仕える自分の明確な敵として戦う事になる。

　重い息を吐いてから、雨竜は入口に向かって歩き出す。監視カメラの類がない事を不用心と思わず、すでに罠が用意されていると予想し、五メートルも進めばドアに触れるところでドアが開く。

「――オヤオヤ、私の技術開発局に何の用かネ。石田雨竜？」

「随分と面白い姿をしているじゃないか、涅マユリ」

　ドアの向こうから姿を見せたのは、顔面以外は全身を発光した服と奇抜な衣服を着る涅マユリ。その服にどんな意味があるのか考えようとした雨竜だが、今どうでもいい事と切り捨て敵の行動に意識を集中させた。

　手数の多さなら浦原喜助に匹敵するからだ。

「やれやれ、滅却師にはこの服の用途が解らないか――さて、この私が直々に用件を聞こうじゃないか」

「――陛下の命により、涅マユリ。僕はお前を殺しに来た」

滅却師十字を袖から出した雨竜は神聖弓を構築する。その姿にマユリはつまらないものを見るような視線を彼に向けた。

「フム、君がそちら側に付いた理由は何かネ？」

「あえて言うなら、僕が滅却師だからだ」

　そう答える雨竜にマユリは溜息を吐き、ゆるりとした動きで袖から斬魄刀を出し抜刀する。

「その服を着ているという事は、ユーハバッハから力を得たのだろう？　聖文字は興味深いものが多い、実験体は多い事に越した事はないからネ」

「本気でそう思っているのなら、お前はおめでたい奴という他ない！」

　開戦を告げるように、雨竜は矢をマユリの眉間を狙って放った――。

石田雨竜　戦闘力75　+dice1d100=28 (28)　　静血装dice1d100=91 (91)

最低保証　+60　　最低静血装保証　55

[112 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 22:21:22]

展開ダイス

1.日番谷冬獅郎vsジゼル　2.石田雨竜vs涅マユリ　3.六車拳西＆エリッタ＆バズビー　4.バンビエッタ＆小島水色　5.浦原喜助　6.鳳橋楼十郎vsミニーニャ

dice1d6=3 (3)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋200）　戦闘力208　dice3d312=43 209 75 (327)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=46 57 11 (114)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=55 68 14 (137)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋200）　戦闘力153　dice3d230=51 145 174 (370)

6の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋91）　戦闘力（虚化込み）163　dice3d245=139 8 139 (286)

vs

ミニーニャ（㏋79）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=164 89 43 (296)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

[113 ◆IDBtbvNH6A 25/02/26(水) 22:26:41]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

鳳橋楼十郎（㏋91）　戦闘力（虚化込み）163　dice1d100=13 (13)

vs

ミニーニャ（㏋79）　戦闘力164　静血装55　dice1d100=9 (9)

[114 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 06:17:22]

早速活用している静血装91
マユリの攻撃は基本的に入ったら終わる類だと骨身で知ってるからねー

[115 二次元好きの匿名さん 25/02/27(木) 10:45:27]

静血装によって体の表面から浸透させることなく外的な毒素を阻めるならそれに越したことはないですよね

[116 ◆IDBtbvNH6A 25/02/27(木) 11:36:08]

「――俺の勝ちでいいな」
「ざけんなっ。俺は、まだっ……戦える」
　大の字で倒れるも闘志を示すバズビーを六車拳西は見下ろす。二人の戦いは『灼熱』による火傷を負った六車の勝利で終わった。
「聞いてるぜ、死神に負けたら粛清されんだろ？　大人し――！？」
　六車が降伏を勧告しようとした寸前、彼の頭上を誰かが素早く通り過ぎ、素早く六車は左側を向いた。
「――誰だ、隠密機動？」
　六車の眼に見えたのは、小柄な後ろ姿で髪を縛った死覇装ではない黒装束から隠密機動と判断した直後、今度は彼の後方から爆発が起きた。
「今度は何だよ！」
「ゆぅしろさきどり！　どこ行った～！！」
　爆発と共に四楓院夕四郎を追っていた憤怒のエリッタが怒鳴りながら、六車の視界に現れた。
「ぁ？　なんだ、雰囲気が違う……」
「……エリッタかよ。くそ」
　バズビーの呟きが届き、六車は狛村左陣からの情報でエリッタ・バスターバインに聖文字と肉体を変化させる技があると聞いた事を思い出し、視界に入っているのがバンビエッタではなく妹の方だと理解した。
「脱走したのかよ……」
　肉体のダメージ的に小休憩が欲しかった六車だが、滅却師と遭遇したからには対処するしかなかった。
「あっ、バズビーだ。どうしてねているの？」
「休憩だ。テメェこそ何してやがる……」
「ゆーしろぅ見なかった？　えっとね、しほぅいんゆーしろ」
　六車を無視してバズビーに話しかけるエリッタの発言に、彼は自分の頭上を通り過ぎたのが四楓院夜一の身内だと知った。
「知らねえよ。つーかお前状況分かっているのかよ？」
「うん？　――ぁ、死神だ」
　ここでやっと六車の存在に気付いたエリッタに、六車は自分が眼中になかった事に苛立った。
「こっちは一向に構わねえぞ」
　ゴンッと両拳を合わせて威圧する六車にエリッタは即答する。
「やだっ。ゆうしろーが先なの！　あいつひどいの、エリッタを追いかけて石を投げてきたの！　だからお返しする！！」
　エリッタは夕四郎に『爆撃（ジ・エクスプロード）』で、やり返すまで他の死神に興味がなかった。
「チ、じゃあさっさと追え。あっちに行ったぞ」
「ほんと！？　ありがとう、モヒカン！」
　やる気を削がれた六車は夕四郎が逃げた方向を示せば、エリッタはお礼を言ってバズビーを置いてその場を去ってしまった。
　残された男二人は、微妙な空気になっていた。

[117 ◆IDBtbvNH6A 25/02/27(木) 11:36:59]

展開ダイス

1.京楽春水＆ハッシュヴァルト　2.浦原喜助＆握菱鉄裁　3.鳳橋楼十郎vsミニーニャ　4.死神（副隊長）　5.石田雨竜vs涅マユリ　6.日番谷冬獅郎vsジゼル

dice1d6=5 (5)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

鳳橋楼十郎（㏋91）　戦闘力（虚化込み）163　dice3d245=139 84 104 (327)

vs

ミニーニャ（㏋71）　戦闘力164　静血装55　dice3d246=190 108 26 (324)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

4の場合

1.伊勢七緒　2.松本乱菊　 3.大前田希千代　4.雛森桃

5.虎徹勇音　6.草鹿やちる　7.阿散井恋次　8.檜佐木修兵　

9.朽木ルキア　10.涅ネム　11.射場鉄左衛門

dice1d11=6 (6)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=127 128 104 (359)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

vs

涅マユリ（㏋186）　戦闘力153　dice3d230=193 114 82 (389)

6の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋189）　戦闘力208　dice3d312=84 299 278 (661)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=186 23 58 (267)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

>>115　千手丸戦時にマグマ？を静血装で防いでいたので、高熱や酸は防げると思うので経皮吸収系の毒は静血装で防げる気がします。

[118 ◆IDBtbvNH6A 25/02/27(木) 11:42:14]

鳳橋楼十郎とミニーニャの戦いは、鳳橋の勝利となりました。

ミニーニャの処遇ダイス。

1.聖章騎士乱入　2.放置　3.拘束

dice1d3=3 (3)

1の場合

1.エリッタ　2.BG9　3.ナナナ　4.マスキュリン

dice1d4=3 (3)

[120 ◆IDBtbvNH6A 25/02/27(木) 22:04:06]

　侵攻開始から二時間が経過、技術開発局の入口前で行われている石田雨竜と涅マユリの戦いは、現在雨竜が優勢で進んでいた。
　……なんだ、この違和感は？
　マユリから距離を維持し、飛廉脚で的を絞らせない事を心掛けながら矢を連射して攻撃する雨竜は何かしらの違和感を覚えていたが、それが何なのか彼には分からなかった。
「全く……やってくれるネ」
　発光する衣服には刃に耐性があるのか、霊子の鏃が貫通しないままマユリを衝撃で吹き飛ばすだけである事に雨竜は服に違和感はないと思った。
　何かしらの薬を散布している？
　袖口の広い衣服から何かしらの薬品を撒かれているのではないか、と予想する雨竜は鏃の強度と矢の速度を上げてマユリの服の破損を狙ってみた。
　――ギッン！　雨竜が放った矢はマユリの斬魄刀に弾かれ後方に飛び、マユリはニヤリと嗤った。
「いやはや見事な速度だヨ、私の眼では反応するので精一杯だ」
「……その鍔か」
　以前と斬魄刀の鍔が変化していた事に気付いていたが、その理由までは分からなかった雨竜だったが矢が弾かれた事で、変化の理由を知った。
　マユリの斬魄刀『疋殺地蔵』の巻貝めいた鍔から、さながらカタツムリの眼が複数飛び出していた。
「先日、疋殺地蔵にセンサーを付けてネ。周囲二尺以内に入った刃に反応する機能に矢を対象に加えた事で、常に六十度以上の角度をつけて接触するように設定した。つまり、君の矢に自動で受け切るという事だヨ」
「――それはどこまで対応出来る？　光の雨（リヒト・レーゲン）」
　単発では対処されるなら、数の暴力で突破すると決めた雨竜は大量の矢をマユリに斉射。瞬歩でかわせばいいものをマユリは真正面から矢の群れを迎撃した。
　忙しなく動く斬魄刀は矢を迎撃して行くも、一本の刀で守れる範囲には限界があるのでマユリの衣服に矢が刺さって行く様に雨竜はまた違和感があった。
　……行動だ。
　矢の雨が撃ち終わった時、雨竜は違和感の正体にたどり着く。それはマユリの行動が彼らしくない事にあった。妙に好戦的で回避せず正面から向かい撃つ様は、雨竜が抱く涅マユリの科学を使用した戦術家のイメージと合わないからこそ違和感があったのだと。
　その理由はなんだと思いながら、雨竜は強烈な一射でマユリの太股を貫通させた。
「ぐぅっ！！」
　痛みに唸るマユリの姿に雨竜は確信する。眼前の敵は本物でない偽物だと。

[121 ◆IDBtbvNH6A 25/02/27(木) 22:04:34]

展開ダイス

1.死神（副隊長）＆聖章騎士（前半組）　2.鳳橋楼十郎＆ミニーニャ　3.日番谷冬獅郎vsジゼル　4.石田雨竜vs涅マユリ　5.死神（隊長）　6.浦原喜助＆握菱鉄裁

dice1d6=5 (5)

1の場合

1.虎徹勇音　2.射場鉄左衛門　 3.大前田希千代　4.雛森桃

5.檜佐木修兵　6.草鹿やちる　7.松本乱菊

dice1d7=6 (6)

＆

1.ナナナ　2.BG9　3.マスキュリン

dice1d3=1 (1)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋163）　戦闘力208　dice3d312=299 211 224 (734)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=72 180 160 (412)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=187 126 182 (495)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋82）　戦闘力153　dice3d230=221 23 77 (321)

5の場合

1.砕蜂　2.平子真子　3.狛村左陣　4.更木剣八

dice1d4=4 (4)

[122 二次元好きの匿名さん 25/02/28(金) 01:10:36]

霊王宮組が降りてくる前に前半組全滅状態になったら流石に後半組も出さざる負えないか

[123 二次元好きの匿名さん 25/02/28(金) 10:04:01]

ほしゅ

[124 ◆IDBtbvNH6A 25/02/28(金) 14:29:45]

「……寝過ごしたな」
　特記戦力・更木剣八は十一番隊隊舎の縁側で昼寝し起床すれば景色が一変していた事には、流石にびっくりする彼であったがすぐに滅却師が攻めて来たのだと理解し、自然と笑みがこぼれた。
「あいつら、俺を置いてきぼりにしやがって。やちるもいねぇし」
　副隊長・三席・五席と一番自分に関わって来る面子に置いてきぼりにされた事に更木は苛立ちつつも、敵を捜すために歩き始めた。
「霊圧も感じづれぇ……どっかで戦闘してんだろうな」
　寝ている間に誰も攻撃してこなかったのは、何故かと不思議に思う更木であったが特記戦力を起こして戦うよりも、数の多い隊士を倒した方が死神側の総力を削られると聖兵たちが判断したからだ。
「全く地形が解らねえな」
　方向音痴である更木にとって見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）内は巨大迷路に等しく、普段の案内役である草鹿やちるもいないので勘頼りに進むしかなかった。
　いちいち壁やら瓦礫を壊すのも面倒くせぇな……適当に敵を捕まえて案内させるか。
　壁やら建物を飛び越えて目的地を見つけられるならば、瀞霊廷でやっていたがそれでも迷うので更木に残された手は、地形を把握している奴を見つけて道案内させるしかなかった。
「ま、霊圧出しておけば誰か来んだろ」
　普段よりも霊圧を出した更木は、また適当に帝国内を歩き出す。その場で敵が来るのを待てばいいのに、勝手に歩くから迷子になる。
「お――来たな」
　しばらく歩くと、飛んで火にいる夏の虫と更木は聖兵の集団が目に入り口角を上げる。道案内に一人残しておけばいいと決め、彼の正確な位置を掴んでない彼らの前に堂々と姿を見せた。
「よお、道に迷ってんだ。道案内してくれよ」
『！！』
　更木から声を掛けると聖兵は驚きの挙動を見せるも、すぐに神聖弓を構えて矢を敵に向ける。
「へっ、準備運動程度にはなってくれよぉ！」
　叫んだ瞬間、更木は嗤いながら聖兵たちへ突撃。真正面から来る特記戦力に彼らは一斉に矢を放つ。
　更木は避ける素振りも見せず矢は直撃、爆発が起きて土煙が舞うも更木はすぐに煙から姿を見せて整列する聖兵たちに突っ込んだ。
「――ハッ！」
　そして更木剣八の横薙ぎで聖兵の体がまとめて切断され、胴体が血飛沫と共に宙を舞った。
　斬られた聖兵たちは血装が間に合わなかったのか、それを仲間が判断する間もなく更木は暴れ続けた。

[125 ◆IDBtbvNH6A 25/02/28(金) 14:30:13]

展開ダイス

1.日番谷冬獅郎vsジゼル　2.黒崎一護＆コン　3.死神（副隊長）＆聖章騎士（前半組+2）　4.石田雨竜vs涅マユリ　5.六車拳西＆鳳橋楼十郎

dice1d5=5 (5)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋91）　戦闘力208　dice3d312=28 312 189 (529)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=17 47 112 (176)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

3の場合

1.雛森桃　2.大前田希千代　 3.射場鉄左衛門　4.虎徹勇音

5.檜佐木修兵　6.松本乱菊　7.草鹿やちる　8.吉良イヅル

dice1d8=1 (1)

＆

1.グエナエル　2.マスキュリン　3.BG9　4.ナナナ　5.シャズ

dice1d5=3 (3)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=12 165 102 (279)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋82）　戦闘力153　dice3d230=144 61 75 (280)

>>122　もしくは親衛隊が尻拭いに出撃するパターンもありですね。

[126 ◆IDBtbvNH6A 25/02/28(金) 22:33:03]

「やぁ、随分と男前になったね。拳西」
「うっせーよ」
　それぞれ戦いを終えた六車拳西と鳳橋楼十郎は、二人とも技術開発局を目指していたので十二番隊隊舎があった方向を進む途中でばったりと出くわした。
「……そのデカイ女が相手だったのか？」
「そうだよ、虚化しなかったら負けていた。そっちは――放置したの？」
　鳳橋は気絶したミニーニャを金沙羅の鞭と縛道で雁字搦めにして担ぎ、対照的に六車は一人だった。
「もう戻れねえよ。俺たちに負けたら粛清らしいからな」
「厳しい規律だ……君がそれでいいと判断したのなら、ボクから言う事はないけど」
「あァ」
　もしも、負けた後に死神を殺し続けていたらその時は責任をもってバズビーを殺すと決意しているだろう六車に鳳橋はそれ以上言う事はなかった。
「それで拳西はどうして技術開発局に？　傷を癒すなら四番隊の方だよね？　ちなみにボクは彼女を眠らせておこうかなって」
「涅なら研究室を残す方法くらい用意してんだろ。技術開発局には白の妹もいるからな、ついでに白と修兵と合流出来る可能性はある……ついでに火傷の治療も出来るだろ」
「なるほどね。治療と休憩したらあの城に向かう？」
　鳳橋の目線は、見えざる帝国（ヴァンデン・ライヒ）で最も高い建造物である銀架城に向けられる。あそこにユーハバッハがいるのは火を見るよりも明らかだった。
「――いかねぇよ。明らかに外に出ている主力の滅却師が少ねぇのに、他の主力どもが待機している場所に一人で行くほど俺は酔狂じゃねえ」
　冷静に戦況と不定期に感じ取れる霊圧の大きさと数から、六車は敵の主力が少ない事を看破し城で待ち構えていると推測していた。
「それもそうだね。ところで彼女を担ぐの交代してくれない？」
「やだね。引きずればいいだろ」
「かわいそうだよ。女の子なんだから――さっきから爆発音が随分とするね。誰の仕業だろう？」
「ほっとけ、狛村に負けたあいつの妹が四楓院の身内を追っているんだと」
「え。それって、あの子が脱走したって事だよね。拳西、面倒と疲れているからって色々と見逃し過ぎじゃないか？」
「……」
鳳橋の意見に六車が無言を貫くのは自覚していたからだ。
「――ま、あのガキの面倒は遭遇した奴がすりゃあいいんだ」
「すぐ他人任せにする。檜佐木副隊長の苦労が伺い知れるよ」
　鳳橋は苦労人の檜佐木に強く同情するのだった。

[127 ◆IDBtbvNH6A 25/02/28(金) 22:33:39]

展開ダイス

1.死神（隊長）＆聖章騎士（前半組+2）　2.石田雨竜vs涅マユリ　3.エリッタ＆四楓院夕四郎　4.バンビエッタ＆四楓院夜一　5.日番谷冬獅郎vsジゼル

dice1d5=1 (1)

1の場合

1.砕蜂　2.平子真子　3.狛村左陣　4.更木剣八

dice1d4=2 (2)

＆

1.BG9　2.ナナナ　3.マスキュリン　4.グエナエル　5.シャズ

dice1d5=5 (5)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=83 88 158 (329)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋82）　戦闘力153　dice3d230=20 119 65 (204)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋74）　戦闘力208　dice3d312=247 225 12 (484)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=69 119 52 (240)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

[128 二次元好きの匿名さん 25/03/01(土) 07:13:42]

ほ

[129 二次元好きの匿名さん 25/03/01(土) 07:15:21]

雨竜と戦ってるマユリは端末かな

[130 二次元好きの匿名さん 25/03/01(土) 09:56:10]

戦闘力は強いのに圧倒されてるわと本編同様ゾンビルートが近づいてそうなのが

[131 二次元好きの匿名さん 25/03/01(土) 10:11:50]

日番谷がシンプルにマズイ

[132 ◆IDBtbvNH6A 25/03/01(土) 13:09:48]

「ここは今のところ大丈夫みたいやな」

　平子真子は、瀞霊廷で中央四十六室があった位置に来ていた。そこに真新しい戦闘の痕跡はないため、臆病な賢人たちはどこかに隠れていると判断した。

　……助ける義務と義理はないんやけど。

　百年前に藍染惣右介の手で虚化させられた時、彼らは問答無用で自分たちを虚として処分しようとした。当時の彼らは藍染たちの手で始末されてしまっているので、現在の四十六室に何の因縁もないが良い印象はなかった。

　それでもここに来たのは、中央四十六室が司法機関で全滅すると今後の瀞霊廷復興が停滞する上に、また新しい賢人たちが決まるまで事務的な負担が、護廷十三隊に回ってくる可能性が高いからだった。

「お～い！　誰かおるか～、五番隊の平子真子やけどー…………誰も返事せんか」

　ダメもとで呼び掛けてみた平子だったが、案の定誰の返答もなかった。再び高濃度の霊子を散布されたので霊覚も不安定、地道に探すしかないと考えていた彼の背後から視線を感じた。

「なんやおるやんか。はよ、出て来たらどうや――滅却師？」

「チ、死神かよ」

　あっさりと平子の前に姿を見せたのは、前回の侵攻で技術開発局を襲撃し黒崎一護に倒されたと思われていたシャズ・ドミノだった。

「ここに来たちゅうことは、目的は四十六室か」

「あん？　そうだとしたらなんだよ」

　ガラの悪い喧嘩腰のひよ里みたいな奴。そう評価した平子は正面の滅却師が衣服から主力の一角と判断したものの、バンビエッタからの情報にいないので彼女がいない後に加わったか忘れられた奴と予想した。

「そうかーやったら、普通に敵や思うてな。俺は平子やけど、そっちの名前は何なん？」

「――シャズ・ドミノだ！」

　名乗ると同時にシャズは三本のクナイを投擲した。やっぱり情報に無い奴と確信した平子は、倒しておくべきと瞬歩で回避とシャズへ接近を同時にこなし、居合切りの如く抜刀と同時に彼の腹を真一文字に切り裂いた。

「先手必勝や。文句ないやろ？」

「……あァ、クソおかっぱ！！」

　シャズは自分が斬られた事よりも、聖章騎士用の一張羅が破れた事に激怒しながらクナイを再び平子に投げた。

「元気な奴やな。ま、倒してやるけどな」

シャズ・ドミノ　戦闘力dice1d150=137 (137)　　静血装dice1d100=3 (3)

最低戦闘力100　最低静血装50

[133 ◆IDBtbvNH6A 25/03/01(土) 13:11:56]

展開ダイス

1.石田雨竜vs涅マユリ　2.日番谷冬獅郎vsジゼル　3.黒崎一心　4.茶渡泰虎＆井上織姫　5.平子真子vsシャズ

dice1d5=2 (2)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=109 15 3 (127)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋82）　戦闘力153　dice3d230=211 137 45 (393)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋22）　戦闘力208　dice3d312=254 280 32 (566)

＊㏋50を切ったので援軍ダイス

援軍は――dice1d2=1 (1)　1.来ない　2.来る

来る場合、誰が来るダイス。

1.更木剣八　2.吉良イヅル　3.狛村左陣　4.松本乱菊　5.砕蜂　6.雛森桃

dice1d6=4 (4)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=50 49 4 (103)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋200）　戦闘力100　dice3d150=63 149 99 (311)

vs

シャズ（㏋200）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=177 181 78 (436)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=11 (11)

>>129　小説に出てくるアレです。

>>130　一応救済措置をやります。ゾンビルートでも別にいいかな。

[134 ◆IDBtbvNH6A 25/03/01(土) 20:56:22]

「フフン♪　ボクの勝ちはもう目前だね！　君もゾンビに――へ、へっくしゅ！」
　ジゼル・ジュエルは陽気な声で勝ちを宣言しながら、氷漬けされたゾンビに囲まれた日番谷冬獅郎を見下ろしていた。
「……ッ」
　戦況は圧倒的に日番谷の不利で続いていた。ゾンビ化した隊士と聖兵による物量攻撃に彼は氷漬けでゾンビの動きを封じ、ジゼルの血が死神をゾンビ化させるとバンビエッタからの情報で知っていたので、卍解+全身に氷の鎧を纏い体に血を届かないように対策した。
「寒いよー。温めて！」
　それでも彼が一方的に追い詰められたのは、ジゼルが抱きつく一体の男性ゾンビが原因だった。
　赤黒く濁った肌に黒髪ポニーテール、生気の無い瞳ながらもきりっとした顔貌、死覇装を着るので死神であると解るものの、隊長を追い詰める実力と顔に日番谷は憶えがなかったが、彼が握る炎を吹く斬魄刀を見て正体に気付いた。
　男性ゾンビが握る斬魄刀は流刃若火――それを扱える者など、瀞霊廷に一人しかいない。
「君たちってバカだよね～。ボクの能力を知っているのに、あんな場所に遺体を安置するなんて。だから大改造したんだー、おじいちゃんゾンビって好きじゃないからさ」
「――ッ」
　敵に頬擦りされる男性ゾンビが、初代総隊長の山本重國であるなど誰の眼にも判断出来ないが流刃若火を扱う以上、彼であると認めるしかなかった。
「あ、安心してね。君は顔がいいから着せ替えるだけにしてあげる♪」
「ハァァ――ッ！」
　ウィンクを向けるジゼルに日番谷は裂帛の声を上げながら氷輪丸を下段で振り上げ、地表を走る氷の剣山をジゼルに放つも、その間に山本ゾンビが入り込み、火炎を帯びた一撃を放ち氷の剣山を容易く氷解させた。
「ッ」
「もう諦めてゾンビになりなよー。大切に扱ってあげるよ～？」
「黙れ！」
　護廷十三隊の象徴だった山本重國に泥を塗るだけではなく、死者を弄ぶジゼルに怒りを見せた日番谷に刃を向けるのは変わり果てた山本重國そのもの。
「うぉおおお！」
「……」
　氷と炎の衝突に大量の水蒸気が発生し白煙が周囲を包む。
　日番谷の狙いはジゼルであり、瞬歩で十数メートルの間合いを詰めてジゼルの背面を取ると氷の斬撃で氷結粉砕するつもりだったが――、
「がっ！」
　山本重國は瞬歩で追いつき、流刃若火の石突で日番谷の腹部を突きジゼルを護った。
「ありがとう！」

[135 ◆IDBtbvNH6A 25/03/01(土) 20:56:51]

展開ダイス

1.日番谷冬獅郎vsジゼル　2.浦原喜助　3.平子真子vsシャズ　4.石田雨竜vs涅マユリ　5.京楽春水＆ハッシュヴァルト

dice1d5=1 (1)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

日番谷冬獅郎（㏋18）　戦闘力208　dice3d312=238 174 158 (570)

＊㏋50を切ったので援軍ダイス

援軍は――dice1d2=2 (2)　1.来ない　2.来る

来る場合、誰が来るダイス。

1.松本乱菊　2.吉良イヅル　3.雛森桃　4.更木剣八　5.砕蜂　6.狛村左陣

dice1d6=6 (6)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=32 109 63 (204)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋200）　戦闘力100　dice3d150=45 52 21 (118)

vs

シャズ（㏋148）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=26 69 117 (212)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=15 (15)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=81 12 163 (256)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋79）　戦闘力153　dice3d230=227 5 128 (360)

[136 ◆IDBtbvNH6A 25/03/01(土) 21:01:52]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

平子真子（㏋200）　戦闘力100　dice1d100=6 (6)

vs

シャズ（㏋148）　戦闘力137　　静血装50　　dice1d100=27 (27)

石田雨竜（㏋200）　戦闘力135　　静血装91　dice1d100=22 (22)

vs

涅マユリ（㏋79）　戦闘力153　dice1d100=39 (39)

[137 二次元好きの匿名さん 25/03/01(土) 22:14:53]

援軍に狛村隊長！？
これは理性が飛ぶほどマジギレしそう

[139 ◆IDBtbvNH6A 25/03/02(日) 10:23:57]

「ちく、しょう……」
　日番谷冬獅郎は氷の世界で仰向けに倒れた。それを青年の外見に改造された山本重國のゾンビは無言で見下ろしていた。
「イエーイ♪　ボクの勝ちぃ♪」
　ジゼル・ジュエルは拳を突き上げて勝利宣言をした。
「君、霊力高いから肌色が変わると思うけど、銀髪翡翠眼は映えると思うなぁ」
　指先を嚙み血を垂らすジゼルはゾンビ化した日番谷の姿を想像し表情が綻ぶ。その様に彼は嫌悪の視線を向け、あと少しで卍解『大紅蓮氷輪丸』が完成するまでの時間が欲しいと思いつつも、猶予はない。
「……くそっ」
　日番谷が悔しさを滲ませた直後、隊士のゾンビたちを封じる氷山上部が折れた。その瞬間、山本重國がジゼルを護るように落下して来る氷塊へ飛び上がり流刃若火の猛火を放ち、瞬時に氷山が氷解し再び水蒸気が発生した。
「わわっ！？　ぷっげぇ！」
　ジゼルが驚くと同時に、何者かが日番谷とジゼルの間に着地するや拳を振り上げてジゼルを殴り飛ばした。
「――大丈夫か、日番谷隊長」
「こ……狛村、か？」
　日番谷の眼前に立つのはずんぐりとした全身鎧を付けた大柄な人物で、日番谷は声から狛村左陣だと分かった。
「すまない。七番隊隊舎に迫る敵兵の対処をして遅れた」
「い、いや助かった……」
「もぅ～ひどいなぁー。頬骨が砕けちゃったよ」
　ジゼルは文句を垂れながら立ち上がり、殴られた頬を押さえつつ日番谷たちに近づく。
「……日番谷隊長。あの者の後方に立つ総髪の死神は何者だ？」
「――……山本総隊長のゾンビだ。あのアホ毛が若い肉体に改造した」
　狛村には言いたくはなかった日番谷だが、情報共有は必要なため簡潔に伝えた。その瞬間に狛村の雰囲気が一気に変化したのを日番谷は背中から感じ取った。
「元柳斎殿に死を与えただけでは飽き足らず、その亡骸すらも弄ぶというのか……！　卍解・黒縄天譴明王！」
　憤激の狛村は卍解を使用し、彼の後方に巨剣を持った巨大な鎧武者が出現した。
「わぁおう。でっかいね～ぇ！」
　見上げるほど巨大な鎧武者の卍解を前にしても、余裕を見せるジゼルをよそに狛村は傷ついた日番谷を明王の手で持ち上げた。
「――日番谷隊長。ここより先は儂が対応する、貴公は傷の治療を優先してくれ」
「こっ、狛村！！　おい、まさか――ま、待て！」
　何をされるか察した日番谷を無視した明王は、四番隊隊舎があった方角へ彼をぶん投げた。

[140 ◆IDBtbvNH6A 25/03/02(日) 10:26:22]

展開ダイス

1.平子真子vsシャズ　2.黒崎一護　3.石田雨竜vs涅マユリ　4..死神（副隊長）＆聖章騎士（前半組+1）　5.狛村左陣vsジゼル　dice1d5=2 (2)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋174）　戦闘力100　dice3d150=112 18 94 (224)

vs

シャズ（㏋148）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=75 6 95 (176)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=17 (17)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋195）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=122 156 90 (368)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

vs

涅マユリ（㏋79）　戦闘力153　dice3d230=44 90 52 (186)

4の場合

1.松本乱菊　2.檜佐木修兵　 3.射場鉄左衛門　4.草鹿やちる

5.大前田希千代　6.雛森桃　7.吉良イヅル　8.虎徹勇音

dice1d8=1 (1)

＆

1.BG9　2.ナナナ　3.グエナエル　4.マスキュリン　dice1d4=2 (2)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋200）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=72 175 228 (475)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=172 48 28 (248)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

>>137　理想としては単身銀架城に突撃した狛村がユーハバッハと戦闘して負ける展開を考えていましたが、これも悪くない展開かと思ってます。

[141 ◆IDBtbvNH6A 25/03/02(日) 10:29:27]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

狛村左陣（㏋200）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice1d100=26 (26)

vs

ジゼル（㏋177）　戦闘力126　静血装70　dice1d100=18 (18)

[142 二次元好きの匿名さん 25/03/02(日) 19:32:24]

ほしゅ

[143 二次元好きの匿名さん 25/03/02(日) 22:05:10]

なんてダイレクトな明王救急トス
隊長じゃなかったら死んでる所です

[144 ◆IDBtbvNH6A 25/03/02(日) 22:27:38]

　霊王宮。
　黒崎一護は最終調整を終えて、瀞霊廷に戻る事を決めた。その時点で第二次侵攻開始から、もうすぐ三時間が経過しようとしている事を彼は知らない。
「なんで、帰るだけでこんなに厚着しないといけないんだよ」
　死覇装の上から修多羅千手丸が用意した衣装を着るように二枚屋王悦から言われ、一護は文句を言いながら外套や帽子にスカーフなどを重ね着して、最終的に彼は顔と足首以外をすっぽりと隠す姿になった。
「――行くか」
　敵が来る前に瀞霊廷へ戻って先に出立した朽木ルキアたちと合流して迎え撃つ。その意気込みで、一護は鳳凰殿の鍛冶場から外へ出た。
「……あ、コン。あいつどこ行った？」
　空を見て何故かコンの存在を思い出した一護は、勝手についてきたぬいぐるみを探す。また自分の衣服にしがみついているんじゃないかとバシバシ服を叩くも手応えはなかった。
「ルキアの方について行ったのか？」
　それならそれでいいかと思った一護は、最後に二枚屋へ挨拶しておこうと偽鳳凰殿へ向かった。
「御屋形様なら、ここにいねーぞ」
「え、いないのか？」
　偽鳳凰殿に働く女性たちと一緒に、裏方の男性にマッサージをさせていた二枚屋親衛隊の燧ヶ島メラは二枚屋がいない事を告げた。
「どこに行ったんだ？」
「大方、保管庫だろうけど場所は機密だから言えない」
「そうなのか……分かった。世話になったありがとうって王悦に伝えてくれ」
「伝えておく――表参道で零番隊が待っているぜ」
　その後、メラに離殿移動に使用される打ち上げ装置で飛ばされて一護は表参道に到着。すでに麒麟寺天示郎と修多羅千手丸が表参道の末端で待っていた。
　曳舟桐生と兵主部一兵衛の姿はなかったが忙しいのだろうと思った一護は、麒麟寺たちに近づいて行く。
「そっちは準備できてンだろうな！？　一護！！」
「おう！」
　麒麟寺に返事をした一護は霊王宮に来た時に乗った柱を捜し始めるも、表参道のどこにも天柱輦が置かれていなかった。
「アレは？　あんたたちが来る時に乗ってた柱の――」
「ねえよ。帰りは徒歩だ」
「はぁ？」
　麒麟寺の発言に間の抜けた返事をする一護をよそに彼は修多羅に階段を出すように告げる。
　頷いた修多羅が床の一点を突くと、床下から厚さの無い螺旋階段が展開され瀞霊廷に向かって伸びて行った。
「瞬歩で一週間ぐらいかかる距離だ。頑張って瀞霊廷に帰れよ、一護！」

[145 ◆IDBtbvNH6A 25/03/02(日) 22:28:13]

展開ダイス

1.浦原喜助＆バンビエッタ　2.狛村左陣vsジゼル　3.バズビー　4.平子真子vsシャズ　5.死神（副隊長）　6.石田雨竜vs涅マユリ

dice1d6=6 (6)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋200）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=187 96 134 (417)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=50 107 137 (294)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋168）　戦闘力100　dice3d150=117 64 87 (268)

vs

シャズ（㏋148）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=205 41 142 (388)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=3 (3)

5の場合

1.射場鉄左衛門　2.草鹿やちる　 3.吉良イヅル　4.檜佐木修兵

5.大前田希千代　6.松本乱菊　7.虎徹勇音　8.雛森桃

dice1d8=4 (4)

6の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋151）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=100 65 146 (311)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋79）　戦闘力153　dice3d230=219 139 84 (442)

>>143　四番隊の周辺に日番谷が着地出来るかは彼の運次第です。

[146 ◆IDBtbvNH6A 25/03/02(日) 22:31:36]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

狛村左陣（㏋200）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice1d100=16 (16)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice1d100=54 (54)

石田雨竜（㏋151）　戦闘力135　　静血装91　dice1d100=88 (88)

vs

涅マユリ（㏋79）　戦闘力153　dice1d100=40 (40)

[148 二次元好きの匿名さん 25/03/03(月) 09:23:32]

日番谷も狛村も当たったらアウトのジジの血液は回避してるんだ

[150 ◆IDBtbvNH6A 25/03/03(月) 20:48:26]

　石田雨竜vs涅マユリの戦いは佳境を迎えていた。
　夥しい数の矢を速度に差をつけてマユリの動きを誘導し、その先に最速の矢が迫り彼の傷口をさらに抉った。
「ぐっぅぅッ！！　滅却師風情が！！」
　額に汗を浮かべながら雨竜に吠えるマユリとは対照的に、彼は非常に冷静と敵の醜態を見つめながら次の矢を用意していた。
　内心で偽涅と呼んでいる雨竜は、本物と涅ネムはいつ奇襲してくるのかそれとも偽物を囮にして開発局内部にいる局員たちを避難させているのか用心と想像をしながら、自分はどう行動するべきか悩んでいた。
「色々と考えているようだね」
「お前と違って、僕にはやるべき事が多いからね……涅、僕はお前がかつて滅却師たちに行った非道な実験を知った」
「……それがなんだネ。まさか彼らの墓前で首を垂れて謝罪し、その上で割腹しろというつもりかな」
「まさか――そんな事をお前が出来るとは思えない……いや、仮に出来たとしても貴様にオモチャにされた遺族として赦すはずがない！」
　遺族――雨竜の言葉に涅の脳が働き、最後に実験した老体の滅却師を思い出した。
「あァ、あの老人は君の親族だったか……確か名は、石田――」
「――宗弦だ！」
　叫ぶように師の名を告げた雨竜は、強烈な一撃の矢をマユリに放った。
　さすがに偽物でも矢を放つ瞬間を見ていれば、瞬歩でかわす事は十分可能だった。
「感情的だヨ。そろそろ本格的に反撃をさせ……――何だと！？」
　宙に回避したマユリは地上の雨竜へ反撃の麻痺毒でも散布しようと考えた矢先、彼の体に回避したはずの矢が刺さっていた事に驚愕の声を上げた。
　直後にマユリの脳がフル稼働し時間差、無痛の矢、錯覚、勘違いなどいくつかのパターンが浮かび、その中には過去改変も浮かぶが明確な答えにたどり着く事は出来なかった。
「――ッ」
　雨竜はつい感情的になり奥の手である『完全反立（アンチサーシス）』を使用した事を反省しながら、素早く腰のベルトフックに吊るしていたゼーレシュナイダーを一本取り出し、弓にあてがい霊子の刃を展開する。
「消えろ――」
　雨竜はマユリの心臓を狙ってゼーレシュナイダーを射つ。
「くっ」
　高速で迫るゼーレシュナイダーにマユリは反射的に手を伸ばし、叩き落そうとした。
「ぐっ、おおぉァ！」
　霊子の刃はマユリの腕を刺し貫くも、彼の狙いである心臓は護る事が出来たが宙から落下した。

[151 ◆IDBtbvNH6A 25/03/03(月) 20:48:56]

展開ダイス

1.平子真子vsシャズ　2.技術開発局　3.狛村左陣vsジゼル　4.石田雨竜vs涅マユリ　5.浦原喜助＆バンビエッタ

dice1d5=3 (3)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋168）　戦闘力100　dice3d150=116 122 115 (353)

vs

シャズ（㏋87）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=63 166 157 (386)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=23 (23)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋150）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=57 180 67 (304)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=69 94 132 (295)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋151）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=31 149 6 (186)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

vs

涅マユリ（㏋14）　戦闘力153　dice3d230=118 210 76 (404)

>>148　ジゼルの血が危険なのは隊長内で共有してますので、日番谷は氷で防御し狛村は全身鎧を纏っていますので防げてます。

[152 ◆IDBtbvNH6A 25/03/03(月) 20:52:01]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

狛村左陣（㏋150）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice1d100=57 (57)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice1d100=11 (11)

石田雨竜（㏋151）　戦闘力135　　静血装91　dice1d100=77 (77)

vs

涅マユリ（㏋14）　戦闘力153　dice1d100=21 (21)

[153 二次元好きの匿名さん 25/03/04(火) 01:26:08]

メッチャギリギリで耐えてるマユリになんか笑う

[155 二次元好きの匿名さん 25/03/04(火) 11:05:06]

滅却師も静血装が間に合うのは２分の１だからまじで運任せ

[156 ◆IDBtbvNH6A 25/03/04(火) 17:40:27]

「う”おおおぉッ！！」
　狛村左陣は獣の咆哮を上げながら解凍されたゾンビ隊士たちに斬魄刀を横一閃――連動した卍解・黒縄天譴明王の明王が巨剣をゾンビたちに横一閃した瞬間、突風と共に百体はいるゾンビが吹き飛び切断される。
「わ～すごい！　すごい！　ドンドン行け～！」
　ジゼル・ジュエルは山本重國の背後で、映画さながらの巨人とゾンビの戦いに感嘆しながらさらにゾンビを狛村へ突撃させる。
　それに狛村が激怒しないはずもなく割られた兜の隙間から射殺すような視線をジゼルに向けつつ、今度は刀を縦に振り下ろし、明王の刃もジゼルに迫るも最強のゾンビが跳んで迎え打ち、超音波めいた金属音と共に巨剣を弾いてみせる。
「元柳斎殿！！　貴方はそのような低俗の術に操られるべき死神ではない！！」
「だから～無駄だって言ってるにゃ～。死体をゾンビにする時に色々とボクの自由に出来るから、性格と人格も変えられるって。わっかんないかな～？」
　挑発しながら再度狛村に説明するジゼルを無視し、狛村は敵に叫ぶ。
「元柳斎殿を見くびるな！！　千年もの間、護廷十三隊を牽引し続け多くの死神を育ててきた総隊長の気高い魂を、貴様風情が操り従えられるものではないと知れッ！！」
「え～？　そんな事ボク知らないしーってか、実際に操れていますけどぉ～？」
　狛村への挑発を止めないジゼルは、山本重國は自分の人形とばかりに彼の腕を掴んでぶらぶらと揺らしてみせる。それが狛村の感情をさらに燃え上がらせるのは言うまでもなく、明王の巨剣がジゼルに襲い掛かり山本が迎え打つ。
「……」
　今度は巨剣が弾かれる事なく鍔迫り合いになる。それは狛村の姿勢は見えない何かと鍔迫り合う姿勢で固まる事となるので、そこにゾンビが殺到するも知性が低下しているのか鎧の表面を爪で掻くか、隊長羽織を破る事しか出来なかった。
「あちゃ～」
　狛村に血を吹き付けてやろうと考えていたジゼルを失敗した事に髪を掻く。
「――綴雷電！」
　狛村は自分に鬼道を発動させ全身に雷が纏い、連動して明王の全ても帯電した。
「あっ」
　帯電した巨剣からさらに帯電した山本は体が硬直し力が抜けた刹那、巨剣は横に動き出し山本とジゼルを纏めて氷塊へと叩き付けた。
「貴様はユーハバッハ同様、必ず斬り伏せる！　儂の命が尽きようとも！」
「へ～犬のくせに――決めた。お前はゾンビの餌にしてやる！」

[157 ◆IDBtbvNH6A 25/03/04(火) 17:42:14]

展開ダイス

1.狛村左陣vsジゼル　2.平子真子vsシャズ　3.浦原喜助＆バンビエッタ　4.技術開発局　5.石田雨竜vs涅マユリ　6.死神（隊長）＆死神（副隊長）

dice1d6=6 (6)

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋150）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=156 127 12 (295)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=80 70 123 (273)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

2の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋105）　戦闘力100　dice3d150=76 145 36 (257)

vs

シャズ（㏋87）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=122 189 25 (336)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=12 (12)

5の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

石田雨竜（㏋151）　戦闘力135　　静血装91　dice3d203=105 92 133 (330)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

vs

涅マユリ（㏋8）　戦闘力153　dice3d230=20 9 223 (252)

6の場合

1.六車拳西　2.鳳橋楼十郎　3.砕蜂　4.更木剣八　5.日番谷冬獅郎　dice1d5=3 (3)

＆

1.草鹿やちる　2.松本乱菊　 3.虎徹勇音　4.雛森桃　5.大前田希千代　6.檜佐木修兵　dice1d6=6 (6)

>>153　変に耐えないでしっかり負けて欲しかったのが本音ですね、展開が遅くなるので。

>>155　運任せだから本編の主人公が活躍しないのです。

[158 ◆IDBtbvNH6A 25/03/04(火) 17:49:15]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

狛村左陣（㏋150）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice1d100=12 (12)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice1d100=55 (55)

平子真子（㏋105）　戦闘力100　dice1d100=48 (48)

vs

シャズ（㏋87）　戦闘力137　　静血装50　　dice1d100=99 (99)

石田雨竜vs涅マユリ（偽）の戦いは、石田雨竜の勝ちになりました。

処遇ダイス

1.連行　2.放置　3.救援

dice1d3=1 (1)

3の場合

1.六車拳西＆鳳橋楼十郎　2.更木剣八　3.涅ネム　4.四楓院夕四郎

dice1d4=3 (3)

[159 二次元好きの匿名さん 25/03/04(火) 20:04:03]

距離の問題があるので可能性としては限りなく低いけど、もしなんかの拍子に明王の方にジジの血がかかったらアウトっぽいのでハラハラするなあ
狛村さんと完全連動してるのもあるけど明王は鎧が本体だから

[160 二次元好きの匿名さん 25/03/05(水) 02:44:25]

偽物と分かっててもとりあえず連行すれば一応体裁は保てるか

[161 二次元好きの匿名さん 25/03/05(水) 10:13:47]

推定偽物のマユリは本国に持ち帰りたくはないよね
灼眼のシャナのように体にまとわりつく邪魔なものを取り除く浄化法でもあればまだしも

[162 ◆IDBtbvNH6A 25/03/05(水) 13:58:43]

「――待って下さい、砕蜂隊長！」
「遅いぞ」
　建物の屋上で戦況を霊圧知覚で探る砕蜂に遅れて、――偶然、別行動をした久南白を捜していた時に彼女と合流した――檜佐木修兵が到着する。
「……戦闘の気配が薄いな。さしずめ小康状態か、あそこ以外は」
「狛村隊長……！」
　二人の視線は狛村左陣の卍解で出現する明王に向けられていた。高濃度の霊子でどの滅却師と戦闘しているのか不明だが、明王の動きは狛村の動きなのでかなり激しく攻防をしている事は分かった。
「砕蜂隊長！　助けに行きましょう！」
　狛村の安否を心配する檜佐木は、砕蜂に彼を支援する事を提案するも彼女は横目で檜佐木を見つめる。
「……狛村は、お前に助けてもらう必要があるほど弱いか？」
「いえ、そうは思いません。ですがっ」
「優先順位を考えろ。隊長・副隊長である我らにしか今出来ない役目はなんだ？」
「役目……」
　砕蜂の静かにして厳格な口調に、檜佐木は自分の役目を考え――死神側の主力として敵の主力と首魁を早く倒す。それが多くの隊士たちの命を護り、ひいては瀞霊廷を護る事にも繋がる。
「……一人でも多く敵主力を倒す事です」
「そうだ」
　檜佐木の答えに砕蜂は断言した。
「お前と狛村は仲が良いのは知っている。だが、これは戦争だ――友の為の私情など捨てろ、冷徹な戦士として動き、味方を犠牲にしてでも敵を背から斬れ」
　明王を見つめる砕蜂の心情は、檜佐木には分からない。
　任務のためならば、自分・仲間の命を犠牲にするのも厭わない隠密機動。暗殺者の家系の出である彼女は隊長という表舞台で生き辛いのではないかと思う檜佐木だが、恐れ多くて口には出せなかった。
「……砕蜂隊長。俺はあなたの言う冷徹な戦士にはなれません……行かせて下さい」
　考えた末、私情と仲間を捨てられない死神の檜佐木は狛村を助力する選択をした。
「好きにしろ」
「へ？」
　砕蜂の返答は予想外にあっさりしたものだった。
「私は行くなとは言っていない。優先順位を考えろと言ったのだ……考えた末が助力ならば、私に部下ではないお前を引き留める権利はない」
「……」
「貴様は感情で動こうとした。隊長格として正しくない行動ゆえに考えさせた。私情は否定しないが時に思考を放棄させるぞ――さっさと行け」
「はい、ご指導ありがとうございます」
　砕蜂に一礼した檜佐木は、屋上から飛び降りて行った。

[163 ◆IDBtbvNH6A 25/03/05(水) 13:59:10]

展開ダイス

1.浦原喜助＆バンビエッタ　2.六車拳西＆鳳橋楼十郎　3.狛村左陣vsジゼル　4.日番谷冬獅郎＆死神（副隊長）　5.石田雨竜＆ユーハバッハ　6.平子真子vsシャズ

dice1d6=3 (3)

3の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋80）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=39 79 145 (263)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=22 67 88 (177)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

4の場合

1.松本乱菊　2.虎徹勇音　 3.大前田希千代　4.草鹿やちる　5.雛森桃

dice1d5=1 (1)

6の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋80）　戦闘力100　dice3d150=31 37 42 (110)

vs

シャズ（㏋87）　戦闘力137　　静血装50　　dice3d206=150 35 106 (291)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=29 (29)

>>159　個人的には明王の鎧に血が付いても問題ないと考えてます。狛村は隊長で霊圧も高く、ジジの血は霊圧が高い相手をゾンビ化する場合は心臓で増殖させないとゾンビ化できませんが、鎧に心臓があるはずもないので。断鎧縄衣は、心臓が狛村の体から離れていますので増殖しようがなく、全身に血を被らないとゾンビ化出来ないと考えてます。

>>160　ただ、陛下に見せると偽物と看破されると思いますが。

>>161　あるいは城に入る前に聖兵の前で処刑すれば大丈夫では？

[164 ◆IDBtbvNH6A 25/03/05(水) 14:01:30]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

狛村左陣（㏋80）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice1d100=8 (8)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice1d100=76 (76)

[165 二次元好きの匿名さん 25/03/05(水) 22:46:41]

戦闘力の差をダイス運で補いまくってるな

[166 ◆IDBtbvNH6A 25/03/05(水) 23:45:38]

　狛村左陣とジゼル・ジュエルは佳境に入っていた。
「元柳斎、殿……っ！」
　流刃若火の炎を浴びて火達磨になるゾンビたちが道を開き、その道を闊歩する山本重國の姿はさながら煉獄の具現かゾンビの王のように見えた狛村は魂が震えつつも、流刃若火の猛火を避ける事に意識を向ける。
「やっちゃぇ！　その犬を焼肉にしちゃぇ！」
　ジゼルの叫びに山本は流刃若火から炎を吹き出し、火炎は流水の如く周囲のゾンビを呑み込み炭に変える。
　そして、山本重國は駆けた。
「うおぉぉ！」
　全神経を斬魄刀の軌道と炎をよける事に向けた狛村は叫びながら、下段からの振り下ろしをかわすも炎の熱風が全身鎧の表面を溶かし服も焦がす。そのまま山本は流れるように刃の向きを変え、斬魄刀を振り下ろす。
「ぐっ！」
　狛村は左拳を突き出して流刃若火の柄を叩き勢いを殺し斬撃を止めるも、炎の熱は手甲を通して狛村の左腕をじんわりと焼いて肉の匂いがした。
「おおっ！！」
　素早く流刃若火ごと山本の右手を掴み、裂帛を上げながら狛村は山本の体を斬ろうとした――が。
「いっただきいぃ♪」
「！！」
　焼けるゾンビたちの影から静血装を全身に帯びたジゼルが飛び出し、その両手には霊子の弓と鏃がドクロマークの矢を握り、近距離で狛村の胴側面から連射した。
「ぐっぉお！？」
　霊子の爆発で狛村の巨体は横に吹き飛び、燃えるゾンビたちの中に転がる。
「どんどんい！　？！」
　ゾンビもろともジゼルは狛村に追撃しようとしたが、頭上から明王の巨剣が降り落ちて地面を砕く。
「お”おお”おぉぉ！！」
　咆哮を上げゾンビの中から姿を見せる狛村の脇腹は露出し、そこにジゼルが舌なめずりをしてから指を自傷しドクロの矢に血を付け、露出した脇腹に狙いを定めた。
「焦らない、焦らな――もうっ、邪魔だにゃあ～！」
　少々ゾンビを減らす事を選んだジゼルは、山本を動かして射線を作ろうとしたが狛村の眼光は敵を捉え、地に刺していた斬魄刀を横に振った事で巨剣が地を裂きながらジゼルたちに迫る。
「しつこいよッ！」
　感情的な一射に狛村は機敏に反応して、隊士のゾンビを盾に矢を防ぐ。
「ウ”オ”オォォ”ッ！！」
　天を向いてあげる咆哮は、人ではなく狼の遠吠えであり怒りと悲しみを含んで、それにジゼルはもっと壊してやろうといじわるな笑みを浮かべ、再び山本を突撃させる。
「骨の髄まで堕ちちゃえ！！」

[167 ◆IDBtbvNH6A 25/03/05(水) 23:46:43]

展開ダイス

1.平子真子vsシャズ　2.檜佐木修兵　3.エリッタ＆四楓院夕四郎　4.狛村左陣vsジゼル　5.浦原喜助＆バンビエッタ＆四楓院夜一　6.石田雨竜＆ユーハバッハ

dice1d6=2 (2)　

1の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

平子真子（㏋80）　戦闘力100　dice3d150=103 114 38 (255)

vs

シャズ（㏋85）　戦闘力137　静血装50　　dice3d206=85 110 99 (294)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=4 (4)

4の場合　＊同時進行なのでダイスが当たらなくともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋58）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=100 192 173 (465)

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=57 18 27 (102)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

檜佐木修兵　戦闘力dice1d120=116 (116)

＊最低戦闘力69

[168 ◆IDBtbvNH6A 25/03/05(水) 23:51:24]

平子真子vsシャズの戦いは、シャズの勝ちになりました。

処遇ダイス

1.放置　2.救援　3.連行

dice1d3=1 (1)

2の場合

1.砕蜂　2.四楓院夕四郎　3.雛森桃　4.更木剣八　5.吉良イヅル　6.京楽春水

dice1d6=2 (2)

[169 二次元好きの匿名さん 25/03/06(木) 07:05:00]

仮面は温存したか
朝保

[170 二次元好きの匿名さん 25/03/06(木) 10:07:55]

原作の吉良の侘助がシャズに対してとても相性良好だったのでしょう
平子は隊長としては１対１に向かない
というよりも卍解しないと霊圧が上がらない一般死神なのに卍解そのものはと効率良くないというか味方がいると使えないとかどうにもならない

[171 ◆IDBtbvNH6A 25/03/06(木) 13:15:22]

　狛村隊長……！

　砕蜂と別れた檜佐木修兵は、狛村左陣とジゼル・ジュエルの戦場に踏み入った。

　氷漬けのゾンビがいる点から日番谷冬獅郎もいたと思ったが、彼の霊圧は感じないので近辺にいないと解りながら、巨大鎧武者に接近――崩れかけの建物の影に隠れながら、戦闘中の狛村とジゼルを目撃しその苛烈さと狛村の不利な状況を悟った。

「なんだよ、あれ……っ」

　燃え盛るゾンビに包囲されながら、強者感漂う総髪のゾンビ死神と滅却師を相手に孤軍奮闘する狛村の普段とまるで違う獣の如く荒々しい暴れっぷりに、実は更木剣八じゃないかと考える檜佐木だった。

　ここまで来たんだ、やるしかねえだろ……。

　事前に始解をしてよかったと思いながら、檜佐木はジゼルとの距離を目測――短く見ても五十メートルの距離はあり、瞬歩なら一秒もかからない。

　最もその距離は直線、敵は戦闘中で動きゾンビもうろうろしているのだから瞬歩で一気に近づくのは困難を極め、さらに護衛のゾンビもいる。

　一撃で仕留めるしかねえ……。

　切れ味は抜群の『風死』を見つめながら、檜佐木は霊圧と足音を限界まで抑えて距離を詰める事を選択した。

　――射場さんは何してんだ？

　不意に檜佐木は七番隊副隊長の射場鉄左衛門の事を考える。七番隊の隊士たちを率いている可能性もあったが、狛村に敬服している面もあったのでどこかで見守っている可能性もあった。

　……それでは俺は横槍入れさせてもらいます。

　檜佐木はジゼルまでの距離を三十メートルほどまで縮め、溶け始めた氷塊の影から再度様子を窺う。

　ジゼルは狛村に夢中のようで、背後を警戒している様子がない。それが演技なら役者と思いつつ彼は攻め方を考えた。

　瞬歩で一気に接近し被弾覚悟で首を斬るか、投擲で首を断つか。敵滅却師の能力が血でゾンビを作るのは確実なので生存率を考えれば後者を選ぶべきと思った。

「それじゃダメだろ……っ」

　狛村隊長が命懸けで戦っているのに、自分の命は安全圏に置こうとしながら敵の命を奪おうとするのは卑怯で油断を生むと檜佐木は考え直し、ゾンビ化覚悟で接近する事を選択した。

　……チャンスは一度だ。

　檜佐木は暗殺者の如く気配を殺し、息を潜め、ゆっくり敵との距離を詰める。

　護衛のゾンビが、ジゼルから離れる瞬間を狙って――。

　檜佐木の不意打ちダメージ　dice1d116=106 (106)

[172 ◆IDBtbvNH6A 25/03/06(木) 13:17:45]

展開ダイス

1.狛村左陣＆檜佐木修兵vsジゼル　2.浦原喜助＆バンビエッタ＆四楓院夜一　3.銀城空吾＆月島秀九郎　4.死神（隊長）vs聖章騎士（前半組+1）　5.平子真子＆バズビー　6.エリッタ＆四楓院夕四郎

dice1d6=5 (5)

1の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります。

狛村左陣（㏋40）　戦闘力177（卍解補正+30込み）　dice3d266=44 101 211 (356)　

＊+檜佐木の不意打ち106ダメージは、狛村がダメージを与えると確定した場合のみ。

vs

ジゼル（㏋105）　戦闘力126　静血装70　dice3d189=165 83 138 (386)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

4の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

1.六車拳西＆鳳橋楼十郎　2.京楽春水　3.砕蜂　4.更木剣八　5.涅マユリ

dice1d5=2 (2)

vs

1.グエナエル　2.マスキュリン　3.BG9　4.ハッシュヴァルト　5.ナナナ

dice1d5=4 (4)

京楽春水　戦闘力dice1d180=97 (97)　+総隊長補正50

グエナエル　戦闘力dice1d150=128 (128)　静血装dice1d100=91 (91)

ハッシュヴァルト　戦闘力dice1d180=31 (31)　+騎士団長補正50　静血装dice1d100=26 (26)

＊最低戦闘力100　最低静血装55

>>170　平子の場合は戦闘力が低いのが負けた大きな原因かと、ダイスで当たれば虚化させるのもありでしたが運の無さも敗因の一つかもしれません。

[173 ◆IDBtbvNH6A 25/03/06(木) 13:21:45]

訂正

4の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずとも戦闘に入ります

1.六車拳西＆鳳橋楼十郎　2.京楽春水　3.砕蜂　4.更木剣八　5.涅マユリ

dice1d5=4 (4)

vs

1.グエナエル　2.マスキュリン　3.BG9　4.ハッシュヴァルト　5.ナナナ

dice1d5=3 (3)

[174 ◆IDBtbvNH6A 25/03/06(木) 13:26:52]

狛村左陣vsジゼルは、狛村の勝ちが確定しました。

処遇ダイス

1.連行　2.放置　3.救援

dice1d3=2 (2)

3の場合

1.エリッタ　2.グエナエル　3.ハッシュヴァルト　4.マスキュリン　5.ナナナ

dice1d5=3 (3)

[176 二次元好きの匿名さん 25/03/06(木) 21:02:36]

檜佐木の奇襲はいつかのときのように斬魄刀を突き立ててからの始解かな？
風死の特性がゾンビ化を防いだみたいな

[177 二次元好きの匿名さん 25/03/07(金) 01:18:38]

二番隊よりよほどアサシンしてるな

[178 ◆IDBtbvNH6A 25/03/07(金) 09:36:06]

「ふ～……相性が悪かったわ」
　シャズ・ドミノに敗北した平子真子は、肩や背にクナイが刺さったまま立ち上がる。
「再生怪人やら、あんなんパワー系の奴が相手せな。俺みたいなテクニック系はむかん…………うん？」
　肉体を再生させる能力持ち滅却師の相手は他の奴に任せると決めた平子は、伝令神機で情報共有を流すため文章を作成していると、霊圧を背後から感じた。
「よぉ……死神」
　やって来たのはバズビーであり、彼の汚れた衣服からすでに誰かと戦った後と分かった平子は警戒しつつ伝令神機を懐に収めた。
「なんや、モヒカン……そんな喧嘩に負けた顔して」
「ッ――バズビーだ。俺は負けてねぇ！　テメェこそシャズの野郎に負けたばかりだろ！」
「見とたんか、あれか？　後始末するために来たんか？」
　もし戦闘になったら虚化して相手になると内心で決めた平子に対して、バズビーは溜息を吐いた。
「してやるほど、シャズの野郎とは仲良しでもねえよ……」
　なんか殺伐とした集団やな。
　平子は仲間想いの雰囲気がない滅却師たちに、チームワークで攻める方が勝率上がる気がしていた。
「別にええけど、何しに来たんや？」
「決まってんだろ。おかっぱ頭！　滅却師と死神が遭遇したらやる事なんて一つだろ！」
　バズビーが叫び、人差し指を平子に向けた直後、かなりの遠方から眩しい光が生まれた。
「――なんや！？　あれ！？」
　驚愕する平子の視界には火炎の火柱が煌々と天に伸びて遮魂膜に衝突している光景が入り、噴水の如く火の玉を周辺に降り注いでいた。
　それが檜佐木修兵の奇襲で胴を断たれたジゼルからの最後の一撃、流刃若火と山本重國のゾンビによる自爆とは二人が知る由もなかった。
「……ジゼルの奴、やりやがったか」
「山本のじいさん……？」
　広範囲に高濃度の霊子が炎の燃料になった事で濃度が薄くなり、平子は火柱が流刃若火によるものと理解した。
「どうなって――！　お前ら、山本総隊長の遺体をゾンビにしたんか！」
「俺が知るか……ま、そうだろ。ジゼルが強い死体を見逃すはずないからな」
「クソ！」
　平子は現地に向かうと決めるや、肩に刺さっていたクナイを一本引き抜き素早くバズビーへ投擲。彼が反射的に体をのけぞらせた隙に瞬歩で移動を始めた。
「おら、待て！」
　一秒遅れでバズビーが飛廉脚で平子を追跡した事で、二組目の追いかけっこが始まった。

[179 ◆IDBtbvNH6A 25/03/07(金) 09:36:59]

展開ダイス

1.死神（隊長）vs聖章騎士（前半組+1）　2.石田雨竜＆ユーハバッハ　3.死神（副隊長）　4.浦原喜助＆バンビエッタ＆四楓院夜一　5.狛村左陣＆檜佐木修兵　6.更木剣八vsBG9

dice1d6=4 (4)

1の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずとも戦闘に入ります

1.砕蜂　2.京楽春水　3.涅マユリ　4.六車拳西＆鳳橋楼十郎（㏋　dice1d100=5 (5)　回復）

dice1d4=4 (4)

vs

1.マスキュリン　2.グエナエル　3.ナナナ　4.シャズ（㏋　dice1d100=91 (91)　回復）

dice1d4=4 (4)

3の場合

1.大前田希千代　2.虎徹勇音　 3.松本乱菊　4.草鹿やちる　5.伊勢七緒

6.射場鉄左衛門　7.吉良イヅル　8.雛森桃　9.涅ネム

dice1d8=2 (2)

6の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

更木剣八（㏋200）　戦闘力200　dice3d300=1 297 244 (542)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice3d150=121 42 36 (199)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

>>176　風死の特性とゾンビ化は打ち消し合う関係で檜佐木はゾンビ化しないけども、斬魄刀の特性を一時に失いようになると想像してます。初撃はあえてジゼルにかわされ油断したところに、対の鎌が背後からズバッと断つみたいな感じの予定でした。

>>177　本気の隠密機動は檜佐木が意識しないと出来ない事を自然に出来ているはずです。

[180 二次元好きの匿名さん 25/03/07(金) 10:46:28]

意識の外から来る一撃には耐えられないという事例がしっくりはまった檜佐木の奇襲の見事さを誇るべきか

[182 ◆IDBtbvNH6A 25/03/07(金) 21:42:17]

「いつの間に、こんな改造キャンピングカーなんて作ったのよ。これ、車道を走って大丈夫？」
「外注スよ。元から現世を走るつもりはないので、何の問題ないっス」
　浦原商店地下の勉強部屋で、バンビエッタはトラックサイズのキャンピングカーに積荷を搬入して行く握菱鉄裁と四楓院夜一を見ながら、彼女は浦原喜助と話していた。
「そう……にしても三時間半も前に侵攻が始まったのに、その連絡が霊王宮を出た一護からって――あんた、みんなに存在を忘れられていない？」
「いやいや、通信障害で出来なかっただけと思いますよ」
　浦原を頼りにすると涅マユリの機嫌が悪くなるので技術開発局の局員は通信機能を復旧させても、誰も彼に連絡しなかっただけだった。
「そうじゃない気がするけど……積荷を終えたら、どうするの？」
「まずは井上サンたちを回収してからでも――あ、夜一サン、ちょっと」
　浦原は夜一を呼ぶ、「人使いの荒い奴め」と文句を言いつつ夜一は二人の方へと近づく。
「なんじゃ、喜助。お前もさっさと手伝え」
「これが済んだら、手伝いまスよ――アンナサン、崩玉に侵入してくれないっスか？」
　と告げた浦原は、崩玉を乗せた手をバンビエッタに差し出した。
「あまりこの手段は取るべきではないですが、崩玉でアタシたちの能力強化を行います」
「――喜助、それで良いのか？」
　夜一はすぐに難色を示す。浦原の案に理解はしているものの、一度私的に利用すれば封印を続けるという意志が緩み、大義を理由にまた使用すると思ったからだ。
「迷いはあります。ですが、打てる手段を取らずに負けるというのは……後悔になるっス」
　多くの手練手管を用意した上で戦う浦原の理念としては、バンビエッタの力があれば崩玉の力を簡易に使う事が出来る状況でそれを用いずに戦い、もしも敗北した時の後悔が大きくなるのが彼としては嫌だった。
「……藍染が知ったら小言を言われそうだけど、夜一は道具を使って勝つ事が嫌な訳じゃないでしょ？」
「…………はぁ、仕方ないのう。ただし、これ一度だけじゃぞ。喜助」
「分かってまス。再封印の際には夜一サンを鍵役にしましょう」
　戦時下だからと夜一は自分の気持ちと折り合いをつけ、浦原の案に同意した。
「じゃあ、崩玉を使うけど強くなる事を真面目に願いなさい」
　そう告げたバンビエッタは、浦原の手より崩玉を指先でつまみ上げた。

[183 ◆IDBtbvNH6A 25/03/07(金) 21:42:49]

展開ダイス

1.六車拳西＆鳳橋vsシャズ　2.狛村左陣＆檜佐木修兵　3.ミニーニャ＆キャンディス　4.更木剣八vsBG9　5.エリッタ＆四楓院夕四郎　6.ジゼル・ジュエル

dice1d6=1 (1)

1の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

六車拳西（㏋112）　戦闘力168　dice3d252=52 50 8 (110)

鳳橋楼十郎（㏋96）　戦闘力104　dice3d156=93 31 77 (201)

vs

シャズ（㏋176）　戦闘力137　静血装50　　dice3d206=52 76 186 (314)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=29 (29)

＊勝利時の攻撃先、1.六車拳西　2.鳳橋楼十郎　dice1d2=2 (2)

4の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

更木剣八（㏋164）　戦闘力200　dice3d300=239 249 83 (571)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice3d150=105 80 18 (203)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

[184 二次元好きの匿名さん 25/03/08(土) 03:59:19]

「骨の髄まで堕ちちゃえ！！」
うーん、これは邪悪！
ジジの声がめちゃくちゃ鮮明に聞こえたし

[185 ◆IDBtbvNH6A 25/03/08(土) 10:44:23]

　技術開発局で治療をして、滅却師を涅マユリに明け渡した六車拳西と鳳橋楼十郎は再び外に出て滅却師たちと戦う事を選び、しばらく行動したのち――平子真子を倒したシャズ・ドミノと交戦する事になった。

「――オラッ！」

「ぐぷっへ！」

　拳西の拳がシャズの腹部へ垂直に叩き込まれ、彼の体はゴム玉の如く地面を跳ねてから叩き付けられる。

「ぃ、いてぇだろ……静血装しても衝撃はあるんだよ」

「そうかよ。とりあえず、テメェの面がムカつくから泣くまで殴る」

　シャズは開戦早々「平子真子はすでに倒した」煽った事で六車の顰蹙を買った。だからか彼の拳のキレがよかった。

「そうかよ――！」

　シャズは複数のクナイを並列に投げて六車に攻撃するも、鳳橋のしなる鞭が全てのクナイを全て叩き落した。

「ダメだね。そんなクナイ捌きじゃあ曲芸レベルだね！」

　螺旋を描きながら金属鞭はシャズに突撃。彼も喧嘩を買ったので技のキレが良くなり、鞭のしなりは本物の蛇が如く敵に食らいつく。

「ぐおっ、っ！」

　クナイの二刀流で鞭を捌くシャズの側面から六車が攻める。

「ぶっ飛べ！！」

「おぎぃ！」

　六車の斬魄刀『断風』の斬撃がシャズの脇腹を裂いた直後、その太刀筋が炸裂し敵を真横に吹き飛ばす。

「ほら――ボクも忘れないでくれよ！」

「！？」

　追い討ちに高く跳んだ鳳橋が鞭を振り下ろす。それは巨象の長鼻で叩き付けられたかのように重く強烈でシャズの体を地面にめり込ませた。

「がはっッ！」

　肺の空気を吐き出すシャズの姿にローズは呆れる。

「彼、とても真子を倒したとは思えない体たらくぶりだね」

「同感だな。法螺吹き野郎か、もしくは――！」

　二人が敵の評価をしていると、シャズの体は急速に周囲の霊子を取り込み今し方六車に受けた傷が綺麗に消え、彼は上半身を起こした。

「再生能力か――真子の奴、わざと負けたんじゃねえだろうな」

「確かに相手としては面倒くさいからね……一気に片付けるべきかな？」

「ああ、虚化するぞ」

　鳳橋の提案に六車は同意し、二人は顔の前に手を置き仮面を被る動作をして虚化した。

六車の虚化　+dice1d100=27 (27)　　鳳橋の虚化　+dice1d100=75 (75)　　最低値45

[186 ◆IDBtbvNH6A 25/03/08(土) 10:47:21]

展開ダイス

1.更木剣八vsBG9　2.ジゼル＆バズビー　3.銀城空吾＆浦原喜助　4.六車拳西＆鳳橋vsシャズ　5.狛村左陣＆射場鉄左衛門　6.死神（隊長）vs聖章騎士（前半組+1）

dice1d6=2 (2)

1の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

更木剣八（㏋146）　戦闘力200　dice3d300=35 189 210 (434)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice3d150=82 45 125 (252)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

4の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

六車拳西（㏋112）　戦闘力213　dice3d319=66 82 63 (211)

鳳橋楼十郎（㏋96）　戦闘力179　dice3d268=258 9 109 (376)

vs

シャズ（㏋176）　戦闘力137　静血装50　　dice3d206=50 171 54 (275)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=28 (28)

＊勝利時の攻撃先、1.六車拳西　2.鳳橋楼十郎　dice1d2=2 (2)

6の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずとも戦闘に入ります

1.京楽春水　2.涅マユリ　3.砕蜂

dice1d3=3 (3)

vs

1.ナナナ　2.グエナエル　3.マスキュリン

dice1d3=3 (3)

>>184　檜佐木のおかげで、闇落ち狛村にならずに済んで良かったです。

[187 ◆IDBtbvNH6A 25/03/08(土) 10:51:18]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

更木剣八（㏋146）　戦闘力200　dice1d100=38 (38)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice1d100=93 (93)

[188 ◆IDBtbvNH6A 25/03/08(土) 16:30:17]

　山本重國のゾンビが自爆しクレーター状に地面が抉れた爆心地、黒焦げや炭化したゾンビが積み重なって出来た山がもぞもぞっと動いた。
「――ハー、はぁー。ハーァァ……クソクソ、あのイレズミ～！！　犬～～ゥゥ！」
　山の中から、煤と土に汚れ上半身が重度の火傷にあるジゼル・ジュエルが叫びながら這い出た。
　下半身は檜佐木修兵の斬魄刀で切断され、自爆の火炎で完全消失。下半身の切り傷と炭化した左腕は、死体操作の応用で血の流失を防いでいた。
「血～、血が、足りない。も、ぉ、誰でも、ぶっころしやる～……血、ちがほしいっ」
　血でゾンビ化させる能力の都合、ジゼル本人もゾンビであるため体内の血が著しく減ると生身に戻るため、ゾンビ化させた死神か聖兵の血を強く求めた。
　だが、自爆の火力はジゼルの想定以上であったため周辺のゾンビは尽く炭化し血は蒸発していた。
「――派手にやったな」
「あ”～、バズビ～だァ？　血ィ、ちょうだーい」
　平子真子の斬魄刀で感覚を狂わされて見失ったバズビーはジゼルを見下ろし、自分以上の惨めな姿に哀れみの視線を送った。
「献血してやるかよ。大人しく死んどけ」
「えー、せめてさ、ここからは連れて行ってよーぉ？　血が欲しい、ボク死んじゃうよ～」
「うるせえよ、いつまで女のフリしてんだ！　――ゾンビ野郎」
　ジゼルの性別が男である事は、バンビーズでは禁句なのでそれを指摘されジゼルの表情が暗いものに変わる。
「……はぁ？！　モヒカンなんてダサくて古臭い髪型してるクセにっ！！　世紀末野郎！！」
「ァ？」
　刹那、バズビーの指から灼熱の火が横一文字に迸り、ジゼルの首元を境に焼き切った。
　唖然とする首と頭部だけになったジゼルに近づいたバズビーは、彼の黒髪を掴んで持ち上げた。
「また、ボクの血がもうすごく減って、血を、ちち、血が飲みたい。ね、バズビー……」
「心臓と切り離しても死なねェのかよ、マジでゾンビだな」
　ウィルスとか無いよな、そんな事を思いながらバズビーはクレーターの外へ出るや、彼を適当な瓦礫へ投げ捨てる。受け身など取れるはずもなく、ジゼルの頭部は瓦礫を転がって顔を傷つけた。
「後は手前で何とかしろ」
「ひど、血が、ほしい……ボク、ち血が吸いたい、体、ボクの」
「フンっ」
　うわ言を呟く意識朦朧のジゼルを見捨てたバズビーはつまらない表情を作り、その場から去って行った。

[189 ◆IDBtbvNH6A 25/03/08(土) 16:31:06]

展開ダイス

1.ユーハバッハ＆ハッシュヴァルト　2.砕蜂vsマスキュリン　3.銀城空吾＆月島秀九郎　4.石田雨竜＆狛村左陣　5.六車拳西＆鳳橋vsシャズ　6.更木剣八vsBG9

dice1d6=3 (3)

2の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

砕蜂（㏋200）　戦闘力141　dice3d211=132 121 197 (450)

vs

マスキュリン（㏋200）　戦闘力158　静血装55　dice3d237=185 153 12 (350)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

5の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

六車拳西（㏋112）　戦闘力213　dice3d319=89 95 303 (487)

鳳橋楼十郎（㏋96）　戦闘力179　dice3d268=237 214 137 (588)

vs

シャズ（㏋141）　戦闘力137　静血装50　dice3d206=179 164 192 (535)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=7 (7)

＊勝利時の攻撃先、1.六車拳西　2.鳳橋楼十郎　dice1d2=1 (1)

6の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

更木剣八（㏋101）　戦闘力200　dice3d300=263 24 70 (357)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice3d150=138 103 120 (361)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

[190 ◆IDBtbvNH6A 25/03/08(土) 16:33:30]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

砕蜂（㏋200）　戦闘力141　dice1d100=24 (24)

vs

マスキュリン（㏋200）　戦闘力158　静血装55　dice1d100=8 (8)

[191 二次元好きの匿名さん 25/03/08(土) 23:59:51]

こんがりテケテケがゾンビ飛頭蛮にされちゃった……

[192 二次元好きの匿名さん 25/03/09(日) 09:04:11]

ほ

[193 二次元好きの匿名さん 25/03/09(日) 11:00:19]

死なないねえジゼル
これぐらいでないとゾンビの名が泣くと言えばそうかもしれないが

[194 ◆IDBtbvNH6A 25/03/09(日) 11:18:36]

　滅却師の侵攻開始から四時間が経過し、瀞霊廷の景色は徐々に橙色へ変わっていた。
「――銀城、決心はついたのかい？」
　志波邸の居候である月島秀九郎は、かれこれ一時間は瀞霊廷を見ている銀城空吾に話しかけた。しかし彼は相棒の問いに何も答えず、月島に背を向けたままの姿勢は「まだ決めていない」と語っていた。
「珍しいね。君がそこまで悩むのは」
「おいおい、まるで人が普段から何も悩んでいないような発言すんじゃねえよ……」
　そう月島に反論する銀城の頭では、もう答えが出来ていた――死神に協力して、現世で暮らす仲間たちを護る。それを口に出さないのは、彼の心が長年憎んでいた死神たちと共闘する事を拒んでいたからだ。
　うまく折り合いがつけられない銀城の背後で、月島は最寄りの木に寄りかかり腕を組む。
「もう答えが出ているんだろ」
「……あァ」
「気まずいのは分かるけど、メリットを考えよう。瀞霊廷の内情に踏み込んで僕らが討つべき死神を見極められるとか、ね？」
「それも……ありか」
　銀城の中では四大貴族の綱彌代家がかなりの有力候補だが、証拠や確信に動機さえ明確に判らない。それを探るための足掛かりに死神と共闘する価値はある事を月島に言われ、銀城は賛同する頷きをした。
　月島は、そんな事が分からない君じゃないよね。銀城は誰かに背を押してほしいと思ったから望み通り、気持ちという名の背中を押した。
「そうだよ。ついでに言えば岩鷲くんを助ける事で間接的に、志波さんへの恩返しにも繋がるだろ？」
「まあ……それもあるな」
　流魂街住みの住民としては上等に位置する食事と寝床を貰っている以上、弟を鍛える程度で恩を返せているとは銀城も思っていなかった。
「月島、お前の意思を聞かせてくれ」
「――銀城に従うよ」
　即答されて銀城はあまりに予想通り過ぎてちょっと嫌な表情を作る。だが、それが月島秀九郎という人間のぶれない意思と考えれば頼もしいとも思えた。
「はぁ～――よし」
　気合いと覚悟を決めたように両頬を叩いた銀城は、月島に振り向く。
「月島、一護たちに協力するぞ」
　それは滅却師たちと戦う事になるが、銀城の瞳と表情に迷いは無くなっていた。やるべき方針が決まったリーダーの姿に月島は微笑し頷いた。
「それはいいね」
「一護が戻って来るまで、俺の稽古に付き合えよ。月島」
「うん。分かった」

[195 ◆IDBtbvNH6A 25/03/09(日) 11:21:17]

展開ダイス

1.六車拳西＆鳳橋vsシャズ　2.石田雨竜＆狛村左陣　3.更木剣八vsBG9　4.バンビエッタ＆浦原喜助　5.エリッタ＆死神（副隊長）　6.砕蜂vsマスキュリン　　dice1d6=3 (3)

1の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

六車拳西（㏋112）　戦闘力213　dice3d319=226 318 295 (839)

鳳橋楼十郎（㏋96）　戦闘力179　dice3d268=128 225 217 (570)

vs

シャズ（㏋59）　戦闘力137　静血装50　dice3d206=167 190 195 (552)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=1 (1)

ダメージ軽減が間に合わない場合、聖文字による回復dice1d30=28 (28)

＊勝利時の攻撃先、1.六車拳西　2.鳳橋楼十郎　dice1d2=1 (1)

3の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

更木剣八（㏋101）　戦闘力200　dice3d300=262 73 183 (518)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice3d150=1 122 19 (142)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

5の場合

1.草鹿やちる　2.虎徹勇音　 3.涅ネム　4.吉良イヅル　5.伊勢七緒

6.檜佐木修兵　7.松本乱菊　8.雛森桃　9.大前田希千代

dice1d9=8 (8)

6の場合　＊同時進行のためダイスが当たらずともダメージが入ります

砕蜂（㏋200）　戦闘力141　dice3d211=85 89 58 (232)

vs

マスキュリン（㏋134）　戦闘力158　静血装55　dice3d237=8 10 220 (238)

静血装のダメージ軽減、1.間に合う　2.間に合わない　dice1d2=2 (2)

>>191　ギリギリでゾンビ状態が維持され、血の巡りも悪いので意識と思考がかなりぐしゃぐしゃになってます。

[196 ◆IDBtbvNH6A 25/03/09(日) 11:31:31]

戦闘力以下の出目が互いに同数の場合、一回ダイスを振り出目が大きい方の勝ち。ダメージ量は先の三回ダイスの一番小さい出目です。

更木剣八（㏋101）　戦闘力200　dice1d100=15 (15)

vs

BG9（㏋200）　戦闘力100　静血装55　dice1d100=52 (52)

六車＆鳳橋vsシャズは、六車＆鳳橋の勝ちが確定しました。

処遇ダイス

1.死亡　2.救援　3.放置　4.連行

dice1d4=2 (2)

2の場合

1.エリッタ　2.グエナエル　3.ナナナ　4.石田雨竜

dice1d4=1 (1)

[197 ◆IDBtbvNH6A 25/03/09(日) 20:03:49]

新スレ

【🎲・SS・閲覧注意】バンビちゃんの聖文字『E』の能力が　12｜あにまん掲示板

[198 二次元好きの匿名さん 25/03/09(日) 20:23:35]

乙です

[199 二次元好きの匿名さん 25/03/09(日) 21:06:44]

立て乙！次スレのスレ画もかわいい

[200 二次元好きの匿名さん 25/03/09(日) 21:07:51]

うめ