- 1高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:16:15
- 2◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:19:42
キャラ紹介
高渕ツカサ
ミレニアムサイエンススクール所属、トレーニング部の部員。
最先端や最新鋭ってカッコいいという理由でミレニアムへの進学を希望、天文学的確率を引き当て入試に合格したという経歴を持つ少年。スミレのトレーニングに参加して自分の足で帰れる1%未満側の生徒だが、本人はその事を全く知らない。セミナーのユウカとは幼馴染の間柄。 - 3◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:20:46
学年 1年生
部活動 トレーニング部
年齢 16歳
誕生日 8月18日
身長 174cm
趣味 スポーツ全般、トレーニング、ゲーム
武器 RL(ロケットランチャー) - 4◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:21:07
体型 細め
筋肉 56(普通より少し付いている程度)
顔 64(男性寄りの中性顔)
髪の長さ 33(肩甲骨よりは少し上)
髪色 https://bbs.animanch.com/arc/img/4338036/16
瞳の色 https://bbs.animanch.com/arc/img/4338036/17
目の形 垂れ目
- 5◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:22:46
現在の好感度
ツカサ→ユウカ
76+dice2d12=1 3 (4)
ユウカ→ツカサ
33+dice2d33=8 31 (39)
- 6◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:24:10
- 7高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:25:42
「か、可愛い!?いきなり何言って…!」
…あ、やっちゃった。恥ずかしさとか気まずさが色々混ざった僕は、直ぐに顔を逸らす。
「ごめん、僕がこんな事言ってもその……気持ち悪いだけだよね。次からは気を付けるから。」
どうしよう。またうっかり口が滑っちゃった……これってもしかしなくても駄目だよね。いきなり、好きでも何でもないのがこんな事言ったら嫌いになるよね。…失敗した……。
「…べ、別に気にしてないわ。ツカサくんって昔からそういう所有るし、うん。…本当に気にしてないから。」
「…本当?」
そう言われてユウカちゃんの方を振り向くと、そっぽを向いている。…やっぱり気にしてるんじゃ……。
実際の様子は?
dice1d3=1 (1)
1.突然の事に困惑していた
2.少しドキドキしていた
3.かなり照れていた
- 8高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/12(土) 23:52:12
…やっぱり気にしてそう。いや、だけど本人が気にしてないって言ってるから僕の思い過ごしなのかな……?
そうしてしばらく気まずい空気が流れていると、dice1d2=2 (2)
1.モモトークの着信音が鳴った
2.その場を通りかかった>>10さんが声をかけてきた
- 9二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 00:50:47
ノア
- 10二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 01:00:21
アリス
- 11二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 10:01:59
保守
- 12二次元好きの匿名さん25/04/13(日) 19:09:49
スレ立てありがとうございます
落としてしまい申し訳ない - 13高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/14(月) 01:07:29
「アリスはユウカ達と遭遇した。コマンド、話す。」
「あ、アリスちゃん!?」
「天童さん!よく来てくれました!!」
よ、良かった…!誰も来なかったら気まず過ぎて終始微妙な空気になる所だった……
「魔物使いツカサよ…何か困り事かね?」
天童さんはまるで、ゲームの王様みたいな口調で聞いてくる。…コロコロと口調が変わってるのは、多分気の所為じゃないよね。
それにしても、困り事か…。…これ、素直に言った方が良いのかな……。
dice1d2=2 (2)
1.実は…
2.特には有りません
- 14二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 09:55:48
悩みとかは無しか
- 15二次元好きの匿名さん25/04/14(月) 19:02:11
保守
- 16高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/14(月) 23:50:32
…いや、止めとこう。余計な事を言ってまた気まずい空気になったら…
「いや、悩みは特に…それより、天童さんは何をしてたんですか?」
すると、天童さんは嬉しそうに口を開く。
「アリスは今、冒険活動中です!ツカサ達と会う前は、>>18とエンカウントしました!」
- 17二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 08:52:04
保守
- 18二次元好きの匿名さん25/04/15(火) 16:18:17
ネル先輩
- 19高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/15(火) 23:54:46
「美甘部長にですか!?」
「はい!ネル先輩とゲームをしていました!」
美甘部長って、ゲームとかやるんだ……意外だなぁ。
あれ。っていうか今気付いたけど、天童さんの武器大き過ぎない?……もしかして天童さんって、僕が知らないだけで実はとても凄い人なんじゃ…dice1d2=1 (1)
1.ゲーム開発部って、やっぱり凄い人達の集まりなんだなぁ。
2.前も不良達をぶっ飛ばしてたし、美甘部長とどっちが強いんだろう。
- 20二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 08:53:52
まあ、ある意味凄い奴等の集まりだな
- 21二次元好きの匿名さん25/04/16(水) 17:54:44
さらには実績もすごいぞ
- 22高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/17(木) 00:55:52
「では、アリスは冒険活動を再開します!また会いましょう!」
そう言って、天童さんは行ってしまった。…だけど、おかげで微妙だった空気が少しだけ和らいだ。
「…じゃあユウカちゃん、今日も宜しくね。」
「ええ。少しずつだけど頑張りましょう!」
やっぱり、ユウカちゃんは優しい。周りからは冷酷な算術使いって風に言われているらしいけど、そう見えるなら多分、彼女なりの理由があるんだと思う。だって、僕みたいなのにも根気よく付き合ってくれる彼女が冷酷とは思えないから。
だけど最近、このままで良いのかって風に考える様になった。勿論最初に勉強を教えて欲しいって頼んだのは僕だけど、その好意に、優しさに。僕はズルズルと甘えているんじゃないかって。…後で、思い切って聞いてみようかな。 - 23二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 08:58:00
覚悟を出そうとしてる感じか
- 24二次元好きの匿名さん25/04/17(木) 16:21:07
保守
- 25高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/17(木) 23:57:19
「ユウカちゃん。…前にも聞いたかもしれないけど。」
僕は意を決して、聞いてみる事にした。
「どうしたの?解らない所でもあった?」
「そうじゃなくて、その…セミナーのお仕事の方、大丈夫?……こうして勉強を見てもらえるのは有り難いと思ってるけど、他にもやる事があるのに付き合わせてるとしたら、何だか申し訳なくて…。勿論これは自惚れだと思うし、僕に言われなくても解ってると思うけど。」
つ、遂に言っちゃった……正直かなりドキドキしながら、僕はユウカちゃんの返事を待つ。
「dice1d2=2 (2) 」
1.心配してくれてありがとう。実は…
2.……先に言われちゃったわね。
- 26二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 09:02:52
保守
- 27二次元好きの匿名さん25/04/18(金) 18:31:15
ほ
- 28高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/18(金) 22:57:33
「え?」
「実は今日、その事について話そうと思ってたの。…まさかそっちから言われるなんて思ってなかったから、ちょっとびっくりしちゃったけど。」
やっぱり、無理させてたんだ…
「そうとは知らずごめん。…そうだ、言い方ちょっと上から目線じゃなかった?そこ少し不安だったんだけど……」
「気にしなくて良いわ。ひとまず、進められる所までやってみよう」
取り敢えず今後の事を話そうって事になって、その日は小学6年のdice1d2=1 (1) までやって早めに切り上げた。
1.1学期の範囲の途中
2.1学期の範囲完了
- 29二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 08:06:06
保守
- 30二次元好きの匿名さん25/04/19(土) 16:55:18
互いに心配してたのか
- 31高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/20(日) 00:10:23
「…それにしても、まさかユウカちゃんが言い出せなかったなんて思わなかったよ。言いたい事ははっきり言うタイプだって思ってたから…」
一緒の帰り道、僕は思っていた事をユウカちゃんに言う。
「いつもならそうしてるけど……流石に、中学生どころか小学生の問題すらちょっと躓いている以上ほっとく訳にもいかないって思っちゃったし。」
「それは………。…本当にごめんね。僕の頭が悪いばっかりに…」
本当に自分が不甲斐ない。最初に心配してた通り、こうして迷惑をかけちゃってるし……。
「あと、ついでに一つ良いかしら。…dice1d3=2 (2) 」
1.そうやって自分を卑下するの、あまりやらない方が良いわよ?
2.もしかして、やっぱり自力でやれば良かったって風に考えてない?
3.ツカサ君はもう少し、自分に自信を持って良いと思うのよね。
- 32二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 09:33:06
保守
- 33二次元好きの匿名さん25/04/20(日) 18:39:14
ほ
- 34高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/21(月) 00:20:16
「えっ…どうして?」
確かに一瞬そんな考えが頭を過った。だけど、どうして解ったんだろう?
「当たり前でしょう?ツカサくんの性格は昔とあまり変わって無いから、どんな事を考えてるかは大体予測がつくわよ。…一応、幼馴染なんだし。」
「……そっか。」
という事は、ひょっとして僕もユウカちゃんの考えてる事が解るのかな……そう思って、彼女の事をじっと見つめてみる。
「…今度はどうしたの?」
「ユウカちゃん。今、dice1d3=1 (1) の事考えて無かった?」
1.先生
2.凄く難しい数学の問題
3.今日の晩御飯
尚、当たったか外れたか
dice1d2=2 (2)
1.当たり
2.外れ
- 35二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 09:10:39
保守
- 36二次元好きの匿名さん25/04/21(月) 17:57:42
ほ
- 37高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/21(月) 23:56:03
「えっ!?いや、全然考えてないけど!?」
「そっか…」
もしかしたら僕もユウカちゃんの考えてる事が解るかなって思ってたんだけどなぁ。…なんて、そう上手くはいかないよね。
「さっきの話に戻るけど…もしあの時、貴方がセミナーに来なかったら勉強について行けなくて、ただ途方に暮れる状態が続いてた筈よ。そもそも基礎が出来てなかったんだから。」
そう言われて僕はハッとする。確かにあの時行ってなかったら、僕は1年前のようにずっと問題集とにらめっこして、確実にまた留年していただろうからだ。
「…そうだね。何が解らないのかすら解らない体たらくだったわけだし。」
「でしょう?自分が困っているのに、変に周りに気を使っちゃうその癖は直した方が良いわよ。…それで一番苦しむのは、結局ツカサくん自身なんだから。」
「はい、善処します……」
…それからユウカちゃんが勉強を教えてくれるのは、彼女の時間が空いている時という話になり、それ以外は自主勉強したり、部活動をやったりするという風に纏まった。 - 38二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 09:02:45
保守
- 39二次元好きの匿名さん25/04/22(火) 18:25:25
ほ
- 40高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/22(火) 23:50:22
翌日。家を出た僕は学校に着いた後何をするか考えていた。
「う〜ん…今日は昼休みにちょっと勉強して、放課後は久し振りに部活に行こうかな。最近はフィットネスセンターに寄る事も少なくなっていたし。」
…けど、その日は登校中に問題が起こった。何でも、dice1d3=2 (2) とかで電車が遅延するらしいのだ。
1.これから来る筈だった電車に車内トラブルが起きた
2.1+それが原因で運転手の生徒がストライキを起こした
3.車両が大爆発した
- 41二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 08:37:47
まだ運行再開は見えそうな感じだ
- 42二次元好きの匿名さん25/04/23(水) 17:35:24
確でどこかに泊まらなければならないレベルじゃなくてよかった
- 43高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/23(水) 23:56:21
困ったなぁ…これじゃあ学校に遅刻しちゃうかも。周りも結構ざわついてきたしどうしよう……貧困な頭を振り絞った末に、僕が思い付いたのはdice1d3=2 (2) 事だった。
1.線路を走って直接目的の駅まで行く
2.駅から出てミレニアムまで走る
3.電車が止まってる場所まで行ってどうにか騒ぎを収める
- 44高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/24(木) 01:23:18
事情を話して駅の前に出た僕は、ミレニアムの方向を調べる。
「あっちの方角か……。」
…普通に行ったら間違いなく間に合わないだろう。だから最短距離……つまり、ここから学校まで真っ直ぐ突っ切る!
そうして極力真っ直ぐ進むと、当然建物が道を阻む。だから僕は建物を>>47して先へ行く事にした。
- 45二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 09:24:56
ロケットランチャーで壁を破壊
- 46二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 18:05:42
避けてジグザグ移動
- 47二次元好きの匿名さん25/04/24(木) 21:51:10
壁をよじ登る
- 48高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/24(木) 23:56:50
「お、おい!何をやってるんだ!?」
壁を登り始めた所で、通行人に声を掛けられる。
「あぁ…電車が遅延するみたいなので、壁を登って真っ直ぐ学校に行こうかなと」
僕は一旦壁を降りて、その発言に答えを返す。
「どうしてそんな発想になった!?落ちたら危ないだろう!」
「落ちる…?」
確かに、落っこちたら痛いだろうなぁ…それにこの人、見た所僕の事を心配してくれているみたいだし。…だけど。
「まあ、何とかなりますよ。とにかく時間がないので僕はこれで。」
そうして再び建物の壁を登り始める。……今急がないと学校に間に合わなくなっちゃう。遅刻だけはなんとしても避けなきゃ……!! - 49二次元好きの匿名さん25/04/25(金) 08:38:36
一般人(ヒフミの類)の因子を感じる
- 50高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/25(金) 08:51:49
屋上が近付いてきた頃、下から何か騒がしい声が聞こえてくる…それと同時に、ヘリコプターの音が近付いてきた。
「こちらクロノスチャンネルの川流シノンです!現在私達は、建物の壁をよじ登る生徒に取材をしに来ました!」
え……クロノス?何でクロノスがこんな所に…あれ。じゃあまさか、今僕の姿はキヴォトス中に見られてるって事……?
「では質問なのですが、貴方は何故壁をよじ登るという行為をしているんでしょうか?」
もしかして壁を登るのって、かなり変な事だったんじゃ………。
「あっ、えっと、その……すみませんでした!!!」
「あれ!?ちょっと!!」
急激に顔が熱くなるのを感じる。僕はいつもこうなんだ、毎回周りをドン引きさせる様な事をやっちゃって、その所為で友達が出来ても直ぐに気まずくなって……!!高校に入ってからは極力変な事しない様に気を付けて、最近まで上手く行ってたのに、これでまた白い眼で3年間見られる!!いや、クロノスに配信されてたって事は一生……?考えただけで恐ろしくなってもう無我夢中で壁をよじ登り、屋上は眼前に迫って来た。此処に手をかければ……!
「dice1d2=1 (1) 」
1.よし、到着!!
2.あっ手が
- 51高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/25(金) 18:12:32
柵を乗り越え、建物の屋上に入り込む。…勝手に入るなんて本当は行けないけど、此処から真っ直ぐ進むのが一番の近道になる。この際仕方が無いって割り切ろう。
それにしても、まさかクロノスが来るなんて思ってもみなかった……これから何かと冷やかされる毎日が始まるのかな……これからの生活に不安を感じていた矢先、ブロロロという忌わしいプロペラの音が聞こえてくる。
「ご覧下さい!なんと彼は見事にビルの壁を登りきりました!!」
「ん?あれはまさか…晄輪大祭の時に好成績を残したミレニアムの生徒じゃ!?」
そう、クロノスのヘリコプターがもう追いついてきた。しかもまだ中継中みたいだ。
「何で…どうしてこんな事に……」
多分、僕は今キヴォトスで最も見られている男なのかもしれない。ただでさえ人の多い所は苦手な上、人に注目されるのが苦手だったので、何だか少し立ち眩みがしてきた……いや、これ以上キヴォトス中に生き恥を晒す訳にはいかない!一体どうすれば……そうだ!!dice1d2=2 (2)
1.クロノスの人達には申し訳ないけど、これでヘリを撃ち落とそう……!!
2.全速力で登校して撒こう!!
- 52高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/26(土) 00:23:49
最早躊躇なんてしている場合じゃない。助走を付け、柵を飛び越えて別の建物の屋上、家の屋根とどんどん飛び移っていく。しかし、クロノスは依然として僕を追い掛けてきた。
「駄目だ、全然撒けない……!!」
彼女達も仕事なのは解っている。だってクロノスはキヴォトスで起こった事を報道するのが仕事なんだから。…だけど、それでも。僕だって遅刻と今後の生活が掛かっているんだ……此処で諦めたら、きっとまたあの頃に逆戻りになってしまう。だから、なんとしても此処で彼女達を引き剥がさないといけない…!まだ何か方法が有る筈だ、考えなくちゃ……!!再び貧困な頭をフル稼働させた末、僕はdice1d3=3 (3)
1.急に方向転換をすれば良いんじゃないかとひらめいた
2.先生に助けを求める事にした
3.結局、何も思い付かなかった…
- 53高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/26(土) 09:40:52
気が付けば、もうミレニアムは目の前だ…終わった。もうおしまいだ………
「……あれ?」
プロペラの音が聞こえ無くなった事に気が付き、ふと後ろを振り返ってみる。無い。ヘリコプターが居なくなってる。
「…何かよくわからないけど、ラッキー……じゃないよね。」
そもそも僕の顔は壁を登ってる最中でバッチリ映っているんだった…学校を欠席する事も考えたけれど、病気とかでもないのに自分の都合で学校へ行かないのはズルいと思ったからそのまま行く事にした。
学校に到着して、直ぐに周りからの視線が向けられる。逃げ出してしまいたい気持ちを抑えながら歩いていると、なんと乙花部長が声を掛けてきた。
「ツカサくん、お久しぶりです。先程のクロノスの中継を拝見させていただきました。」
「うっ…やっぱりそうですよね。いきなり壁をよじ登るなんて事しちゃったから…その……引きましたよね?」
「引く…?いえ、全くそんな事は有りませんが。」
若干困惑した様子で乙花部長が答える。
「まあ、ある意味では驚かされました…というのが適切ですね。dice1d2=1 (1) 」
1.まさか暫く会わない間に、あんなトレーニング方法を考案していたとは…!
2.改めて、貴方のポテンシャルの高さを再認識させられました。
- 54二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 18:24:10
おっと?
- 55高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/26(土) 20:37:20
「………え?」
トレーニング…?
「まさかボルダリングとパルクールを併用し、且つそれを町中で行うとは……恥ずかしながらその発想は有りませんでした。あれがフリーランニングというものなのですね。」
……本当だ!今気が付いたけど、あれ全部同じだ!!とにかくもう頭の中が一杯だったから、全然意識してなかった……。
「いやそれ全然恥ずかしくないですよ!?寧ろ普通ですからね!!」
すると僕達の話を聞いていた野正さんが口を開く。やっぱりそうだよね……
「レイさん。彼のあの行動は、例えどの様な場所であってもトレーニングを行う事は可能なのだという事をキヴォトス中に知らしめてくれました。…同時に、ここまでされたら私も素直に認めざるを得ません。こんなキヴォトス史に残るであろう偉業を成し遂げた彼は最早『天才』と言っても過言では無いと!!」
天才って…ちょっと照れ臭いなぁ。
「しかもあれほど大掛かりな運動をしたのに、全く疲れている様子がない…ツカサくんが戻ってきた時の為にトレーニングメニューを組んでいたのですが、どうやら大幅な見直しが必要になってきた様ですね!」
「えぇ!?あのただでさえ超ハードなメニューを書き直すんですか!そんなの可哀想ですよ!!」
「いえ、彼なら必ずやり遂げる筈です!…それでは放課後、フィットネスセンターでお待ちしてますね。」
そう言って乙花部長と野正さんは行ってしまった。…超ハードって、どのくらいだろう……?
今更ながらツカサとレイの関係
ツカサ→レイ
dice1d100=7 (7)
レイ→ツカサ
dice1d100=83 (83)
- 56二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 00:54:26
このレスは削除されています
- 57高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/27(日) 01:43:05
(書き直し)
放課後、乙花部長に言われた通りフィットネスセンターまで足を運んだ。
「此処に来るのも随分久し振りだなぁ……」
多分あの二人は既に到着して、トレーニングを始めている頃だろう。僕も急がないと…
二人の居る部屋に入ると、野正さんが疲れた様子で倒れていた。…腕立てしてたのかな?
「ゼェ…ゼェ……!や、やっと終わった…」
「よく頑張りました!ではあとワンセット頑張りましょう!」
「やっぱり増えてますよね!?これ以上は流石にもう…!」
……野正さんは正直苦手なタイプだけど、個人的な好き嫌いで態度を変えるのは良くないし、第一あんな状態ではトレーニングを続行出来ないのは目に見えていたので、僕は2人の間に割って入る。…先生と出会う少し前、周りにドン引きされない為に校則や約束事を絶対だと思い込んで、それを守れない人は何をされても文句は言えないと考えていた頃の僕なら、そんな事思わないできっと「泣き言をいう暇があるならやりなさい。それが野正さんのやる事です。」って頭ごなしに言ってたんだろうな…
「野正さん、暫く休んで下さい。そんな状態でトレーニングしたら逆効果になってしまいますよ?」
「あ、ありがとうございます……」
ふらふらの状態で、野正さんはベンチに座り込む。…乙花部長のトレーニングを受けた人は皆疲れた顔をしているけれど、どうしてなんだろう…?僕はそれが不思議でしかたない。
「お待ちしてましたツカサくん、こちらが改善したトレーニングメニューになります。」
モモトークからメニュー表が送られてくる。…えっと、50kgのプレート2枚を使ったバーベルでスクワット12回、ランニングマシンの傾斜45度で2分、片手腕立て伏せを12回、これを1セットとしてdice1d8=7 (7) (最低保証値4)セットか……よし、頑張ろう!
- 58高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/27(日) 11:29:11
4セット目に差し掛かり、片手腕立て伏せをしている途中、僕は乙花部長に声をかける。
「部長。…以前、なりたい自分とやりたい事の話をしてくれましたよね?」
「ええ。あの時貴方は、『規律を守らない人間を力で制圧出来る為にもっと力を付けたい』と言ってましたね。」
「はい、最初はそれが目的でした。…だけど最近、なりたい自分の姿が変わってきた…と言うよりは、どうなりたいのか解らなくなってきたんです。先生みたいに誰かの為に行動出来る人にもなりたいし、ユウカちゃんみたいに頭の良い人にもなりたいし。……二人みたいに、例えば周りの誰かが何か駄目な事をやっちゃったとしても許せる様な優しい人にもなりたい。これって、やっぱりおかしいんでしょうか?」
これまで抱えていた悩みとか、思っていた事を全部吐き出すと、乙花部長はこう答えてくれた。
「…そんな事は有りませんよ。何かを追い求める内に自分の理想像が変わっていくというのはよくある話です。それはきっと、ツカサくんの心が以前と比べて成長したのではないでしょうか。」
「成長……」
「それにきっと、今のツカサくんが目指しているものは両立出来ると私は考えています。どれか一つを目指すのではなく、それら全てを目指してみては如何でしょうか?」
全部を目指す……僕にそんな事が出来るのかな…いや、出来る出来ないとかじゃなくてやらないと!
「……部長。僕、頑張ってみます!」
「ええ。…古くから、健全な精神は健全な肉体に宿ると言います。よってその理想を叶える為には、やはりトレーニングあるのみです!!」
「はい!!」
話している間に何回片手腕立てをしていたか忘れた僕は最初からやり直す事にして、そのまま残りのトレーニングも最後までやり切った。…何だかやり終えた後も1セットずつ増えていた気がするけど、やっぱりそれは気の所為だと思う。 - 59高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/27(日) 21:11:09
休日の事。近所に新しいトレーニングジムが出来たらしいので僕はモモトークを開き、先生を誘ってみた。
「おはようございます先生。最近近くに新しいジムが出来たらしいのですが、良かったら一緒に行きませんか?」
"そうしたいのは山々だけど…実は今日大切な仕事が有って、そっちに行けそうも無いんだ。"
「そうでしたか…そうとは知らずにすみません。お仕事頑張って下さいね。」
お仕事か…先生がキヴォトス中を駆け回っているのは、この前僕もついて行ったから解る。それなら次は、ユウカちゃんを誘ってみようかな。…乙花部長達は、まあ伝えなくても行ってるかもしれないし。
「ユウカちゃん、今日って時間空いてる?」
暫く待つと、彼女から返信が来た。
「ごめんね、今日はセミナーの仕事で忙しいの。用事が有るならまた今度お願い。」
ユウカちゃんにも断られた……仕方ない。一人で行こう。
家を出て直ぐ、僕はジムの場所を調べようとポケットに手を入れる。
「…えっと、ジムの方角は……あれ、スマホが無い。dice1d3=2 (2) 」
1.まさか…無くした?
2.家に置いてきたかな……
3.まあ良いか、歩けばその内着くよね
- 60高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/28(月) 03:29:22
「スマホは……有った。良かった…」
これが無いとジムまで行けなくなる所だった。それじゃあ気を取り直してジムへ行こう!
……そう思っていた時期が僕にもありました。道の途中でスマホの電源が切れ、何処へ行けば良いのか分からなくなっちゃったんだ。しかも財布を家に忘れて来たからバスや電車にも乗れない…
悩んでいても仕方ないと思って、取り敢えず歩いてはみたけれど……歩いても歩いてもジムに着かないどころか、気が付けば全く知らない場所に立っていた。電源が切れる前のナビでは直進した後曲がれって言ってたけど、本当にこの先にジムが有るのかな……?まさか道を間違えたんじゃ。そう思い引き返そうとしたら、dice1d2=2 (2)
1.突然激しい銃撃戦に巻き込まれた
2.遠くから先生の姿が見えた
- 61二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 12:25:49
偶然かな?
- 62二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 16:24:26
このレスは削除されています
- 63高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/28(月) 16:40:59
丁度良い所で会った。先生に事情を話せば助けてもらえるかも……そうして先生の近くまで歩いて声を掛ける。
「こんにちは、先生。」
すると、先生も僕の事に気が付いたみたいだ。
"あれ、ツカサ。こんな所で会うなんて奇遇だね。もしかして、ジムもこっちの方向なの?"
「それが…よく解らなくて。ナビ代わりに使ってたスマホの電源が切れちゃって、うろ覚えで適当に歩いていたら偶然先生をお見かけしたんです。それで、少々助けて欲しいな〜と。」
事情を話すと、先生はポケットから何かを取り出す。
"それなら、私のモバイルバッテリーを貸してあげるよ。このまま闇雲に歩いてたら、帰り道も解らなくなっちゃうかもしれないからね。"
その申し出に、僕はついこう答えてしまった。
「それは流石に申し訳ないですよ!先生の物を貸していただくなんて……」
"大丈夫、今度会った時に返してくれれば良いから。"
「…では、有り難くお借りします。」
そうしてモバイルバッテリーを借りると、スマホが再起動。再びマップにジムの名前を入力すると、dice1d3=1 (1) 事が発覚した。
1.全く違う方向に進んでいた
2.曲がる角を間違えて、気付かない間に通り過ぎていた
3.ぐるっと遠回りしていた
- 64高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/29(火) 00:13:47
「あ、ジムの方向間違えてた…。」
家に出た時よりも遠くなっている事を知り、暫く呆然と立ち尽くす。…やっぱり学校とかの慣れた場所以外は、ナビが無いと行く事すら困難なんだなぁと自分の方向音痴を思い知らされた。
「それでは、暫くバッテリーはお借りしますね。」
"うん。それじゃあね。"
よし、今度こそ行くぞ……!
それからは特に困った事もなく目的地の直前まで行く事が出来た。知っている場所に着いた時はとても嬉しかった……んだけど、最後の最後にとんでもない事が起こった。
「あれ、なんだろうあの人達…角が生えてるからゲヘナの生徒かな?沢山居るけど、もしかしてトレーニング……に………?」
ようやく辿り着いたジムが、何か爆発した。………何で??
「ハーッハッハッハッ!これでミレニアムにも温泉が湧く様になるぞ!」
「やったねカスミ部長!ミレニアムの人達も大喜びするんじゃないかな!?」
おん、せん?…dice1d3=2 (2)
1.此処って温泉湧くの!?
2.まさか、その為に爆破した?
3.この人達は何を言ってるんだろう?
- 65高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/29(火) 08:20:35
あの口ぶりは多分、そういう事だよね?でも爆破して温泉って湧くものなのかな……いや、そうじゃない!
「すみません!何でいきなり爆破なんてしたんですか!?」
茶髪の小柄な女子生徒に声を掛けると、彼女はこう答えた。
「うん?決まっているじゃないか!この辺りに源泉の気配を感じたので盛大に爆破したという訳さ!ハーッハッハゥハッ!」
「そうそう!…あ、もしかして貴方はミレニアムの人?やったねカスミ部長!もしかしたらこの人がミレニアムの温泉好き第一号になるかも!」
「そんなの滅茶苦茶ですよ!?僕はさっき爆破されたトレーニングジムに行きたくて、道に迷いながらやっと着いたのに……!!」
僕のその訴えを聞いて、カスミさんと呼ばれた女子生徒が口を開く。
「そうか…それは気の毒な事をしてしまったな。此処までの道はとても大変だったろう。その怒りは正当なものだ……しかし、少々考えてみてくれ。トレーニングで疲弊した身体を癒すのに温泉はうってつけだとは思わないかね?なんなら、温泉が湧いたらいの一番に入れても構わんぞ?」
………話が長くて何言ってるのか全然解らない。本当なら女子相手に手荒な事はしちゃ駄目だけど…いきなり爆破するし、あんまり悪いと思ってなさそうだし、もう頭に来た。
「折角楽しみにしてたのに…絶対に許しません!」
武器を取り出し、それをカスミさん達の至近距離でぶっ放す。……こうなったら、気が済むまで大暴れしちゃおう。
その場にいた温泉開発部のメンバー(カスミとメグを含む)
dice1d200=56 (56)
- 66高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/29(火) 17:34:40
「な、何だぁ!?」
「いきなり部長達が撃たれたぞ!?」
その場に居たハンマーを持ってる人達が慌てた様子で武器を構える……ランチャーが武器の人が結構多い。後はショットガンか。アレって小さい弾頭が散らばってくるから、当たった時あちこちが結構痛くて嫌なんだよね……。
最初に黄緑の髪の人達がこっちにグレネードランチャーを発射し、其処から続いてロケットランチャー、ショットガンが発射される。グレネードから発射される手榴弾はサッカーの要領で相手の方へ蹴っ飛ばし、ロケット弾はどうにもならないから身体を捻ったり上半身を下げたりで避け、ショットガンから発射される弾は全て手でキャッチした。…小学5年生の頃にテレビで銃弾を掴むシーンを見て、やってみたくなったからこの6年間必死に練習してたんだよね。
…とは言え、流石に対処しきれない分は食らっちゃったけれど、この程度で止まる程ヤワな鍛え方はしていない。まずは目の前にいた相手に頭突きを食らわし、攻撃されたら気絶させた女子を盾にした後、投げる。他にも殴ったり蹴ったりの繰り返しで、大体dice1d56=48 (48) くらいはやっつけた。
- 67高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/30(水) 00:59:53
「残りは…後7人か……。」
何も考えないで暴れ回ってたけど、そろそろ限界が近付いてきたかもしれない…
「あの人凄いねカスミ部長!武器を一切使わないで此処までやっちゃうなんてさ!」
「あぁ、風紀委員長とは別の意味で恐ろしい奴だ…しかし見た所、そろそろ限界が近い様だな。このまま押し切ってしまうぞ!」
こうなったら一か八かだ。ロケットランチャーを構え、残りの7人に向けて弾を発射した……筈だったんだけど、弾は全く見当違いの方向に飛んで行った。…僕が近距離でロケット弾を発射するのは、遠距離だとこういう風に外しちゃう事がよくあるからなんだけど…せめて今だけは当たって欲しかった。
やっぱり近付いて撃った方が良いんだろうけど……もうあちこちが痛くてちょっと動けそうに無い。これは…もしかしなくてもピンチだ。
「一時はどうなる事かと思ったが、これで漸く温泉開発を再開できそうだな!」
「dice1d2=1 (1) 」
1.ほ〜う?その為にこんな騒ぎを起こしたって訳か。
2.やっと見付けたわよ、カスミ。
- 68二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 09:53:37
なるほろ
- 69高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/30(水) 13:00:10
この声…美甘部長!という事は、C&Cが来た!?
「あっ!リーダーあの子!この前話したワニの子だよ!」
「そういや前そんな話してたな…って、お前はあん時の奴じゃねーか。…もう何人かぶっ倒れてるけど、これお前がやったのか?」
「はい…行きたかったトレーニングジムを爆破された腹癒せに暴れたらこうなりました。」
正直に話すと、美甘部長は目を点にしてこう言った。
「何だそりゃ……ま、詳しい話は後だ。こっからはあたし達に任せとけ」
それからは早かった。残っていた人数が少なかったっていうのもあったんだろうけど、爆破した人達は2分足らずで鎮圧された。
「我々の学園の生徒が申し訳有りませんでした。この死た…負傷者達は救急医学部が責任を持ってゲヘナ学園に送り届けます。」
「頼むわ。…ったく、ゲヘナの温泉開発部は相変わらずとんでもねー奴等だな……」
青い服の人達が現れて、さっきの人達を車に乗せていく。僕も連れていかれそうになったけど、怪我は帰って寝ればその内治るからお断りしておいた。
「そう言えば死た……負傷者達の事でお聞きしたい事が有るのですが、大多数の方が打ち身等、銃撃戦ではまず起こらないような怪我をしていました。何かご存知ありませんか?」
「あぁ?あたしらはそんなの知らねーぞ。聞くんだったらあのロン毛に聞いてくれ、あたしらが来る前にそいつ等と交戦してたのはあいつだからな」
それを聞いた白い髪の人が、僕の方に近付いてくる。dice1d2=2 (2)
1.まさか、またおかしな事やっちゃった……?
2.…だけど打ち身って何だろう。切り身と似たような物かな?
- 70高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/04/30(水) 22:23:29
「失礼します、私はゲヘナ学園救急医学部の部長、氷室セナと申します。温泉開発部の死た…負傷者の大多数が貴方に倒されたという話をお伺いしたのですが、どの様な戦闘をなさったのですか?」
「えっと…無我夢中で暴れていたらいつの間にか。」
「ではその際、殴る蹴るといった行動をしたでしょうか?」
「まぁ…はい。武器を使わなくても行けるかな〜と思って。……やっぱりおかしいんでしょうか、こういう考え方。」
「ゲヘナでもそうそう見かけないくらいには斬新な思考ですね。」
ゲヘナでも見かけない…?と言う事は、相当おかしいって事なのかぁ……もう少し武器を使いこなせる様にならないと。やる事は山積みだ。
「それでは、最後に貴方の事を納品させて頂きますね。」
「……のうひん?」
何か言う暇も無く僕は車に放り込まれてしまい、そのままゲヘナで治療を受ける事になった。…家に帰れたのは、それからdice1d3=1 (1) だった。
1.直ぐ
2.何日か経った後
3.大体1週間程度
- 71高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/01(木) 01:29:01
「それじゃあ今日の範囲は此処まで。…最近になって、急に覚えるのが早くなってきたわね。」
「予習復習の時間をちょっと増やしてみたんだ。いつまでも、ユウカちゃん達に苦労は掛けられないから。」
今日はユウカちゃんが珍しく時間を取れたので、勉強を教えてもらっていた。やっぱりと言うか…彼女は教え方が上手だ。将来は先生になるのかな…?
「へぇ〜、それは良い事ね!予習復習をしっかりやれば勉強の定着率が上がるし…それに……」
その時、バタリとユウカちゃんの身体が倒れる。
「あれ、ユウカちゃん!?」
最初はパニックになったけれど、顔を見た感じどうやら寝ているみたいだ。…こんな所だと寝づらいだろうから、僕はユウカちゃんの背中と膝の裏を持って保健室まで直行した。
保健室の人の話だと、ユウカちゃんが急に寝ちゃったのは疲れによるものだったらしい。調月会長の失踪に、反省室を抜け出してはトラブルを引き起こす黒崎さん……ユウカちゃんの悩みのタネが結構多い事はこの時初めて知った。忙しいのは何となく解っていたけれど、そんなに沢山あるとは思っていなかったから……。
「う〜ん……このままじゃおよそ150000円の損失が………」
寝言を聞いてみると、ユウカちゃんは夢の中でもお金に苦しめられているみたいだ…。多分彼女は、今のミレニアムで一番苦労が多いんじゃないかと思う。…いつもお世話になってる分、何かお返しがしたいって前々から思っていたけれど……ひょっとしたら今がその時なのかも。
とは言え、僕に何が出来るのかな…。こういう時は、dice1d2=1 (1) に相談しよう。
1.先生
2.ノアさん
- 72二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 09:51:36
信頼の先生
そしてお疲れ様ですユウカさん - 73高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/01(木) 19:07:33
「━━というわけなんです。助けてもらえないしょうか?」
モモトークでこれまでの事を簡単に説明すると、先生から返信が来た。
"解った、今からそっちに行くから待ってて。"
「ありがとうございます!」
先生が協力してくれるならきっと大丈夫。…だけど、頼り切りって訳にもいかないからやっぱり僕も色々考えてみよう。
"お待たせ。ユウカの調子はどう?"
「まだぐっすり寝ています。…お金の事で魘されていましたけれども。」
会計って立場上、やっぱりお金関連の悩みが多いのかな…
"そう言えば、ノア達にこの事は話したの?"
「いえ…何となくですけど、ユウカちゃんなら自分の事で心配はかけさせたく無いんじゃないかなと思って。やっぱり伝えた方が良いんでしょうか?」
"ううん、確かにユウカならそう考えると思う。流石幼馴染だね!"
「最近まで疎遠でしたけどね……。あ、そうだ。先生が来る前に思い付いた事が有るんですけれど。」
"どんな事?"
「dice1d3=2 (2) 」
1.何か美味しい物を作るんです。やっぱり美味しい物を食べると幸せになりますから。
2.規則やルールを盲信していた頃のあの僕に戻れば、ユウカちゃんの仕事も減るんじゃないかな〜って。
3.何か難しい計算問題を作るってものなんですが…僕の頭では思い付かなくて。
- 74二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 04:36:12
少々重めの内容が来たな
- 75高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/02(金) 13:13:54
"それって…私と初めて会ったあの頃の?"
「はい。具体的には何かルールを破った人や社会通念上良くない事をしている人を見かけたら、武力で鎮圧するんです。あの頃の僕はどんな事情があろうとルールとか決まり事は絶対に守らなくちゃいけないって風に考えていました。それを破ったら何をされようが自業自得としか……先生と出会ってその価値観は変わりましたけれど、あの頃みたいに振る舞っていれば、ユウカちゃんも苦労しなくて済むんじゃないかって。」
考えていた事を素直に先生に打ち明ける。……正直に言って、これは本意とは言い難い。だってそれは、今の僕がなりたい自分とは、あまりにもかけ離れているものだからだ。だけどこうするしか、もう他に方法は無い。 - 76高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/02(金) 13:14:06
……けれど、先生は真剣な表情で僕にこう言った。
"私は、そうは思わないかな。"
「…えっ?」
"ちょっと前の話になるんだけど…連邦生徒会の代行が一時的に変わった事は覚えてる?"
「はい。たしか…防衛室長だったふちか…ふちび?いや…あっ、しらないさんって人ですよね?」
"…うん。まあ、そうかな。その時のキヴォトスの様子はどうだったか覚えてない?"
「確か、D.U.で手榴弾とかの持ち込みが禁止されていましたよね。僕もD.U.に行った時にカイザーの人に声をかけられました…逮捕して下さいって懇願した時は何だコイツ?って態度を取られましたけど。」
知らなかったとは言えルールを破ってしまったんだから、逮捕されるのは当然だと思ったんだけどな…今考えてもおかしな事はしてないはずなのに、何であんなに引かれたんだろう?
"その生徒も今のツカサと同じ様な考えになっていたんだ。武力と法案っていう違いはあったけどね…そしてカヤは、最終的にサーモバリック弾を使って恐怖政治をやろうとした。それは勿論私達が止めたんだけど。"
「そんな事が…」
"今のツカサがやろうとしている事は、それに似ていると思う。色々な問題を力で無理矢理抑えつけたとしても、それは良い結果には繋がらないと思うんだ。"
「ですけど、他に方法が…!」
"それをこれから一緒に考えよう。二人ならきっと何か良い案が思い付くかもしれないし…私だって、ユウカにはいつもお世話になってるからね。"
「先生……。…わかりました。それじゃあ改めて、一緒に考えてくれませんか?」
それから二人で色々話し合った結果、dice1d2=2 (2) という方向性に纏まった。
1.ユウカちゃんを労う会を開く
2.何かプレゼントをする
- 77高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/02(金) 22:47:58
「プレゼント…と言っても、何を渡せば……そうだ。」
こういう時は、自分が貰って嬉しいものを考えると上手く行くって前に何かで見た様な……僕が貰って嬉しいもの……腹筋ローラーやダンベルかな。そう思って先生に提案してみたけれど、その反応はあまり良いものとは言えなかった。
"ユウカの好みなら寧ろ、化粧品とか電子機器、後は寝具が良いんじゃないかな?この前カフェに来た時、そういう物をあげたら喜んでた記憶があるよ。"
「そうですか…」
どれも高そう……。いや、感謝を伝えるならそのくらい気にしちゃ駄目だ!
「どういう物が有るか、教えてもらえますか?」
"良いよ。ちょっと待っててね。"
すると先生は、ポケットから僕達指揮する時に使っているタブレットを出して検索をする。気になって覗いてみると、「サミュエラ」っていう化粧品メーカーの商品が出て来た。
「うわぁ……やっぱりどれも高い…」
"これなんてどうかな?"
先生が見せてくれたのは、お肌が透明になるって触れ込みのBBクリームという物だった。……dice1d2=1 (1)
1.BBってBB弾のBBかな?いや、多分違うよね……
2.つまり、これを食べ物に使えば透明人間になれる…?
- 78高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/03(土) 02:51:43
…それにしても女の子って、こういうのを貰うと喜ぶんだ……化粧品の事はよく知らないけれど、これで喜んでくれるなら…。
「先生。ユウカちゃんへのプレゼントはこれにします。」
"解った。それじゃあシャーレまで取りに行ってくるね、確かまだ有った筈だから。"
「えっ、持ってるんですか!?」
"まあ、仕事の都合上ね。"
そうなんだ…。こんな高い物を買えるなんて、大人ってやっぱり凄いなぁ。
"それじゃあ取りに行ってくるね、ちょっと待ってて。"
先生を待ってる間、特にやる事が無かった僕はユウカちゃんの寝顔をじっと見つめていた。……こうして改めて見ると、dice1d3=3 (3)
1.やっぱり可愛い顔してるなぁ。
2.とても気持ち良さそうに寝ている。
3.2.+僕も段々ウトウトしてきちゃった……。
- 79高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/03(土) 12:41:59
…そのまま眠りに落ちて、どれくらい経っただろう。
「う〜ん…あっ!」
起きて直ぐに、僕は辺りを見回す。すると近くにさっき先生が見せてくれたBBクリームが置いてあった。
「これ…そっか、先生が持ってきてくれたんだ。」
折角持ってきてくれたのに寝ていたなんて、失礼な事しちゃったな……僕がBBクリームを手に取ったと同時に、ユウカちゃんが目を覚ます。
「あれ…私、いつの間に寝て……」
「ユウカちゃん!おはよう、目が覚めたんだね。」
「うん…そう言えば、その手に持ってる物は?」
「あぁ、これ?BBクリームだよ。先生と一緒に選んだんだ。」
そう言って、僕はBBクリームを手渡す。
「ユウカちゃんには、いつもお世話になってるから。僕達も何かお礼がしたいと思ってプレゼントを渡す事にしたんだ。…喜んでくれたかな?」
そう聞いてみると、ユウカちゃんは微笑みながらこう答えてくれた。
「ありがとう、これは大切に使わせてもらうわ。」
「うん!気に入ってくれて良かった…!」
それからユウカちゃんと別れた後、僕はモモトークで先生にお礼のメッセージを送る。…自分の行動で誰かが喜んでくれる事の嬉しさを噛み締めながら、僕は帰路に就いた。 - 80高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/03(土) 20:24:25
今日はシャーレの当番として、先生のお仕事のサポートをしに行く。…この前のスケジュール管理は上手くやれたとはとても言えないけれど、今度こそ任された仕事は責任をもってやり遂げなくちゃ。…今日は雨が降っているから、傘を持っていこう。
外に出ると、ザーッという雨の音が聞こえる。傘を差して駅までの道を歩いていると、運が悪い事にその道は通行止めになっていた。
「これは…ちょっと困っちゃったな。」
方向音痴の僕にとって、知っている道が通れないというのはかなり大変な事だ。何故なら下手に別の道を進むと、全く違う方向に行ったり、違う道に迷い込んでしまったりする事がよくあるから。
迂回ルートを探す為に、僕はスマホのマップを開く。ついでに、先生に到着が遅れるかもしれないというお詫びをモモトークに送った。…そして道のことだけど、dice1d2=1 (1)
1.来た道を戻って左から迂回すれば到着するようだ。
2.やっぱりこの道をどうしても進まなくちゃいけないみたい。
- 81高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/04(日) 00:24:24
シャーレに着いた後、傘立てに傘を入れ、そのまま執務室まで歩いていく。
「先生、お邪魔します。……先生?」
何をやっているんだろうと思って近付いてみると、先生はロボットのプラモデルを組み立てている真っ最中だった。…暫くその様子を見ていると、先生は僕に気が付いたみたいだ。
"うわっ、ツカサ!?いつから居たの!?"
「途中からです。…それにしても先生、凄く手際が良いですね。」
"まあ、プラモデルは昔から作り慣れているからね。"
そう言った直後、先生は真剣な眼差しで僕の顔をじっと見つめる。
"……それと、これを買った事はユウカには内緒にしてもらえないかな?"
「え、何でですか?」
"理由は聞かないでほしい。男同士の約束って事で、此処は一つお願い。"
「…?まあ、先生が仰るなら。」
どうして内緒にしなくちゃいけないのか解らないけど…他でもない先生の頼みだから、聞かない理由は無い。
「それで、僕は何をすれば良いでしょうか?」
"それじゃあ…事務仕事を手伝ってもらえるかな。"
「dice1d2=2 (2) 」
1.ジム仕事ですね。解りました、任せてください!
2.えっ、シャーレってジムが有ったんですか?
- 82二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 10:16:36
保守
- 83高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/04(日) 18:06:00
"うん…と言うか、シャーレの仕事は基本的に事務仕事が中心だよ"
「えぇ!?」
知らなかった…先生って普段そんなに鍛えてたんだ……。でもその割には乙花部長とトレーニングしている時かなり疲れてそうだけどな…
"そんなに意外だった?"
「いえ…解りました、任せてください!」
ちょっとビックリしたけど、気を取り直して先生の仕事を手伝う事にした。…ところが、その主な内容は電話応対や書類仕事のアシスト。……おかしいな、これってジム仕事じゃない様な……?それでも任された以上、しっかりやり遂げなくちゃ。
途中先生が教室へ授業をしに行く事になったので、暫くの間僕がお仕事を任される事になった。…書類仕事の方はデータを入力したり、簡単な計算だけで良いと言われているのでそれ程困る事は無いんだけど、問題は電話応対の方だった。
「もしもし。こちらは連邦捜査部S.C.H.A.L.Eですが、どうかされましたか?」
やってみて判った事だけど、シャーレに掛かってくる電話は、自治区で起こった問題を解決して欲しいという物が多い。対応が終わったと思ったらまた別の所から電話が掛かるなんて事も有る。…この時掛かってきた電話は、dice1d10=8 (8) の人からだった。
1.アビドス 2.ゲヘナ 3.トリニティ 4.ミレニアム 5.百鬼夜行 6.レッドウィンター 7.SRT 8.山海経 9.アリウス 10.ハイランダー
- 84高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/05(月) 00:39:30
「先生はおるか?少々頼みたい事が有るのじゃが。」
変わった喋り方人のだなと思いながら、僕は相手の方にこう説明する。
「現在先生は授業で席を外しております。ご用件が有りましたら、私が伝言をお預かり致しますね。」
「そうじゃったか、ではこう伝えてもらえるかの。…山海経の竜華キサキが呼んでおる、と。」
「かしこまりました、その様にお伝えさせていただきます。」
電話が切れたと同時、先生が執務室に戻って来た。
"ツカサ、誰と話してたの?"
「先生!…ついさっき伝言を預かったんです。山海経の竜華さんという方が呼んでいるとか。」
"判った、それじゃあ山海経に行ってくるよ。"
そうして支度を済ませると、先生はさっさと山海経へ行ってしまった。…僕も本当はついて行きたかったけど、誰も居なくなるのは良くないからシャーレに残る事にした。
暫くして、インターホンの音が鳴る。先生が帰ってきたのかなと思って確認すると、其処に映っていたのはまさかの人物だった。
「えっ……dice1d2=2 (2) !?何でこんな所に……」
1.調月会長
2.ユウカちゃん
- 85二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 10:23:48
保守
- 86高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/05(月) 16:10:30
その時真っ先に思い至ったのは、あのプラモデルを隠す事。ユウカちゃんには秘密にしておいてという男同士の約束を果たさなくちゃ!
「えっと、丁度いい隠し場所は…!」
プラモデルを持ちながら、何処に隠せば良いか周囲を探す。棚……は直ぐにバレるし……そうだ、引き出し!咄嗟に机の引き出しを開けると、ギリギリ入れられそうなスペースがあったので、突っ込んで閉めようとしたら…パーツが引っかかって閉まらない。此処は駄目だと思って他の場所を探そうとしたら…バッチリユウカちゃんに見られた。
「……何やってるの?」
ああ、終わった。…いや、此処から挽回する方法が何かある筈……諦めちゃ駄目だ!えーと、えーと……!
「………dice1d3=1 (1) 」
1.その…置き場所に困って。
2.…外、雨降ってるね。
3.………あっ、あれってUFOじゃない!?
- 87高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/05(月) 23:49:12
「それだったら、其処に置いておけば良いんじゃないかしら?」
「そ、そうだね!うん。そうすれば良かった…ところで、ユウカちゃんは何でシャーレに?今日は雨降ってるし、授業も有ったと思うけど…」
プラモデルをテーブルに戻してから、それとなく話をそらしてみる。
「先生は散財癖が有るから、偶にこうやってお金を無駄遣いしていないか見に来てるの。…所でそのプラモデル、誰の?」
話をそらす作戦はものの見事に失敗した。…だけど、このプラモが先生の物って事は隠さなくちゃ…!
「あっ、え〜と…僕のだよ。最近プラモデルにハマって…」
「ツカサくんが?…何か怪しいわね。貴方は真面目だから、当番の仕事を放り出してプラモデルを作るなんて絶対にやらない筈だし、それにこういう小さい部品を組み立てるのは苦手じゃなかったかしら?」
す、鋭い……!このままじゃ誤魔化しきれない。こうなったら不意打ちでユウカちゃんにロケランを撃って気絶させるしか………いや駄目だ!何もしてない相手を撃つのは間違ってる……
「…もう一回聞くから正直に答えて。そのプラモデル、誰のもの?」
dice1d3=1 (1)
1.もう駄目だ、こうなったら洗いざらい白状しよう……
2.「………言えない。」
3.「…あれ、雨の音に混じって何か聞こえない?」
- 88二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 09:34:54
保守
- 89二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 18:54:23
ホルス
久しぶりに読みかえそう - 90高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/06(火) 23:55:55
全てを白状した後、ユウカちゃんが口を開く。
「…つまり、プラモデルを購入した事を内緒にして欲しいっていう事だったのね。」
「うん。…だけどこうして約束を破っちゃったし、帰って来たら先生に謝らないと…こういう時ってやっぱり土下座した方が良いよね?」
不安になりながらそう聞いてみると、ユウカちゃんはこう返した。
「そこまでする必要はないと思うわ…それにしても、この分だと他にも無駄遣いしてるかもしれないわね。」
次の瞬間、ユウカちゃんは引き出しを開けて先生の領収書の確認を始めた。
「ユウカちゃん?勝手に引き出しとか開けるのってマズいんじゃ……」
「ミレニアムの会計として、誰が何にどの程度のお金を使ったのかは把握しておかないといけないでしょ?だからこれも仕事の内よ……ほら、やっぱり思った通りだったわ。」
ユウカちゃんは引き出しの中からdice1d8=1 (1) 枚の領収書を取り出す。……それら全てはロボットの玩具やゲームソフト、プラモデル等の仕事には使わなさそうな物ばかりだった。
- 91高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/07(水) 09:17:41
「…一度にこんな沢山買い物するなんて、これが大人買いかな。」
「感心する所じゃないわ!…先生ったら、5000円以上の物を買う時は相談してっていつも言ってるのに……」
隣でユウカちゃんが呆れた様に呟く。……だけど。
「…ユウカちゃん。これって、自分のお金で買ってるんだよね?だったら何も問題ないんじゃ…」
「ツカサくんの言いたい事は解るわ。だけど…先生の場合はね、玩具を買う為に食費まで切り詰める始末なのよ?この前だって……」
そこからユウカちゃんは先生のお金の使い方についての不満を話し始める。……話が長かったから内容はよく覚えていないけど、不思議と本当に嫌そうだとは感じられなかった。寧ろそれも悪くないって思っていそうな……?
「━━━そういう訳で、先生には私がついてないと駄目なの。解った?」
「……dice1d3=2 (2) 」
1.まあ、うん。
2.確かに食費まで切り詰めるのはやり過ぎかな。
3.ユウカちゃんって、やっぱり先生の事好きだよね?
- 92高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/07(水) 18:39:08
「解ってくれたみたいね。…それじゃあ、頼み事をしても良い?」
「良いけど、何?」
「これからシャーレに立ち寄る事が有ったら、先生の出費について調べて欲しいの。具体的には増えてたレシートの写真を撮るだけで良いから。」
「…うん、わかった。それが先生の為になるならやるよ。」
頼み事にOKの返事を出したと同時、先生が山海経から戻って来たみたいだ。
"あ、ユウカ……。"
「お待ちしてましたよ先生。……ところで、こちらのプラモデルは何ですか?」
「すみません先生…誤魔化しきれませんでした。」
ユウカちゃんは怖い顔で先生に詰め寄る。…僕はそれを見てる事しか出来なかった。
丁度その時、シャーレ宛の電話が鳴った。
"そうだ。私、電話応対しないとだから……"
「ツカサくん、代わりに電話に出てあげて。」
「う、うん。」
これは言う事を聞いておいた方が良い。本能のような物で察知した僕は言われた通り電話に出る。
「もしもし、こちらは連邦捜査部S.C.H.A.L.Eです。…先生ですか?……現在諸事情により応対が不可能なので、ご用件が有りましたら私が預かります。」 - 93二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 23:04:00
電話の向こうは誰かな?
- 94二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 08:33:37
当番の子とかだろうか?
- 95高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/08(木) 17:21:44
この前は大変な目に遭った…まさか電話を掛けてきたのが災厄の狐だったなんて。でも、先生が注意したら人が変わった様に大人しくなったなぁ……。やっぱり大人って凄い。
「そう言えば今日って、シャーレの先生がミレニアムに来るみたいだよ!」
「へぇ〜。何をしに来るんだろう?やっぱり仕事なのかな?」
えっ、先生来るんだ……。フィットネスセンターにも寄ってくれたら良いな…
「あれ?」
偶々帰りのホームルームが早く終わったので部活に直行したら、珍しく他の部員さん達が居る。…いつもは見ないけど、そうか。皆早く来ていたんだ。
「あっ、ツカサくん。何か久し振りだね。」
「そうですね。あまりにも見ないから、皆さん辞めたのかと思ってました。」
「ううん、私達は早めに来てトレーニングしてたの。…ツカサくんは兎も角として、私達はスミレ部長のトレーニングにはついていけそうにないからさ。」
…乙花部長のトレーニングってそんなに過酷?取り敢えず僕もトレーニング…何しようかな。そうして暫く考えてから、dice1d3=2 (2) をやる事にした。
1.バーベルを使ったデッドリフト
2.ベンチプレス
3.スクワット+片手腕立て伏せ
- 96二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 00:31:20
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- 97高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/09(金) 00:37:40
暫くして、乙花部長がやって来ると皆は『そろそろバイトの時間』とか『急用が出来た』とかで居なくなってしまった。その様子を見た部長は感心した様子で言う。
「…皆さん、それ程までに逼迫した状況だったのですね。そんな状況下に置かれてもトレーニングをやろうとする姿勢には尊敬の念を覚えます。」
「そう、ですね……?」
ベンチプレスを中断して、部長に相槌を打つ。…何か皆別の理由を言っていた気がするけれど……まあ、そんなに気にしなくても良いかな?
「ところで、ツカサくんは用事等は無いのですか?」
「はい。特には…」
「それなら安心しました……本日は久し振りに、動体視力のトレーニングを行おうかと考えています。」
「…えっ?」
今、動体視力のトレーニングって…?
「部長。まさかとは思いますが……本当にやるんですか?」
「はい。動体視力を鍛える事も、大切なことですからね。」
僕がこんな反応をするのには理由がある。何故なら部長の言う動体視力のトレーニングとは、部長の持っているショットガンみたいなダンベルから放たれる纏まった弾を避けろという物で……僕が一番苦手なトレーニングだからだ。
…とは言っても。このトレーニングのおかげで僕は小学5年生からの夢だった銃弾を掴むという事が出来る様になった。数字で表すなら、元々がdice1d10=9 (9) だとして今はdice1d90=70 (70) くらい上がったかな……?それでも当たると痛いから、苦手なのは変わらないけど。
- 98二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 09:52:10
伸び代高いな
- 99高渕ツカサ◆Dsq5d8.Z8225/05/09(金) 18:59:40
その反応を見た野正さんが不安そうに聞いてくる。
「あの…ツカサさん?動体視力のトレーニングってそんなに恐ろしい物なんですか?何かこれまでよりは随分マシな気がするんですけれど……」
「野正さん。簡単に説明するとあのトレーニングは…」
トレーニングの内容を説明すると、野正さんは乙花部長に抗議を始める。
「スミレ先輩!そんなの無茶苦茶ですよ!?銃弾を避けろなんて無理に決まってます!!」
「確かにこのトレーニングはかなり難易度の高い物になります。ですがレイさん、よく考えてみて下さい。もしも銃弾の弾道を見切る事が出来たならば、野球ボールの動きが遅く見えるようになるとは思いませんか?」
「………言われてみれば、確かに一理ある様な…?って、それでも無理ですよ!どう考えても出来ません!!」
「…そこまで仰るなら、それが可能である事をお見せします。…ツカサくん、準備は出来ましたか?」
「…はい。」
そうして、1分間の動体視力トレーニングが始まる。僕が避けられた弾は撃たれた銃弾のdice1d9=5 (5) 割程度だった。