- 1機械羽25/04/26(土) 20:53:58
【一読推奨】
・復帰や新規、匿名での参加等、気軽にどうぞ
・キャラも匿名も強さや節度等は注意して守りましょう
・何事も、確定ロールは控えてください。
【只今の時系列】
・米軍突入後
【追加されたルール】
・泳者は他泳者の情報
──“名前” “得点” “ルール追加回数” “滞留結界(コロニー)”──を参照できる。
・泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる。
(11以降はまだ追加されていない)
次スレは>>190の方がお願いします
無理な場合は避難所へ伝えてください。
- 2機械羽25/04/26(土) 20:54:43
- 3機械羽25/04/26(土) 20:55:45
- 4機械羽25/04/26(土) 20:56:10
- 5二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 20:56:46
やせい の じゅつしがあらわれた!
- 6二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 20:57:49
じゅつしは こうげきを うけながした!
うしろのビルが ぶっこわれた! - 7二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 20:58:31
じゅつしは じゅりょくほうを つかった
じゅつしの しょうり! - 8二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 21:00:07
ヤッフー!ヤヤヤヤヤヤヤッフー!
- 9二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 21:00:13
なんと 〇〇はたちあがり なかまになりたそうにこちらをみている
なかまにしますか?
→ はい
いいえ - 10二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 21:00:53
じゅつしに なかまがふえた!!
じゅつしは キメラのつばさを つかった! - 11機械羽25/04/26(土) 23:18:40
(前スレ198)
【……女にとって裁くということは使命であった。どんな人間にも悪の心があって、いつか悪に身を委ね人を苦しめる化け物になるのだと。
母もそうだった。父もそうだった。どんなに優しくみえた人間でも、気がついた時には自分を裏切った。だからこそ殺した】
【許さない。人の負の感情から生まれたこの世のゴミとあまつさえ手を組み、自分こそが正義であるといった顔をするあの罪人を、決して許すことはしない。必ずや地獄へと送らないければならない】
───罪を、償ええぇぇぇ!!!!!!
【それは一瞬のことだっただろう。少女は自らの相棒の生存に気を取られて、周囲の警戒を怠った。
まだ、何も告知されていないというのに。コガネによる点追加告知。それがこの舞台における戦いの終了を意味することを理解していなかった。
だからこそ、これは少女の愚かさの報いとなって降りかかった】
───5点が追加されました。 - 12機械羽25/04/26(土) 23:23:06
───5点が追加されました。
【……血は、流れない。女が振り翳した執念の刃は、少女の眼前で動きを止めていた。
女の姿は、体の半分が消し飛んでいた。見ればそのほとんどが傷だらけで、幾つも傀儡によって補強されている。
その表情は最後まで罪人を捌こうとする女の狂気が見てわかるようで。
裁き手の執念は、後一つ届くことなく、静かに朽ちて少女の足元へと転がり落ちていった】 - 13臆病少女/悪霊(?)25/04/27(日) 00:53:04
─っ?、!
(死──)
【思わず腕で顔を覆って目を瞑る。視界がそのまま暗く意識と生命ごと落ちる─ということはなかった。しばらくして、ドサッという音に目を開けるとそこには自らが殺めた狂人の死体。欠損が激しい痛々しい死体を前に、これを本当に自分がやったのかと一瞬疑ってしまう。】
……14点、かぁ…
『ちょっ、歩美ぃ、顔真っ青やん もう』
『…殺した分だけ呪いを背負う。術師の宿命です。ですが、その優しさはどうかお持ち続けてください。この舞台が終わった時、皆様が私の舞台に上がってくれることを望んでおります』
『ご飯の時間だぞ…腑央、大丈夫か?』
『次は楽に逝けると思ってたんだけどなぁ…』
『………』
『はは、そう言ってくれると……心が軽くなるよ。』
『大層なことは言えないけど。そうして悔いていられるのなら、君はイカれちゃいないよ』
『へへ、きれいでしょ、きれいでしょ!あゆみ、もう涙出ない?』
『それじゃ、早速…んむ、美味し!』
『ここにお前たちより長くここにいる者からの警告だ。受け取っておけ』
【これまでを振り返ると、本当に色々な人たちに会ってきたな。それに、大変な呪いを背負って…もう背負う呪いはミミだけだと思ってたんだけど、なぁ……ああ、だめだ、眠たい。どこか、安全な、とこ、で…】
- 14司郎と桐原25/04/27(日) 01:23:44
【結界が崩れ去り、2人の姿は再び月明かりに照らされる。その影は廃墟に伸びていて、桐原の心の世界から現実に戻ったことを意味していた
司郎の手にあったはずの無窮の正義は、いつの間にやら姿を消していた。それも当然アレは理想そのものであり、現実とは相容れない力なのだ】
「…なぜ、オレを殺さなかった?あの瞬間にお前はあの剣の力でオレを殺せたはずだ」
【結界が崩れる寸前、桐原は双剣で無窮の正義を受け止めきれなかった。自分は成す術もなく剣に切り伏せられていたはずだった】
「運が良かった。ただそれだけだろう」
【司郎は桐原を殺せなかった。司郎の望む正義は桐原の望む正義とはまた別のもの
皆の命を守るための正義、悪を討つ桐原の正義とはまた別のものだった。故に命を守るものとして桐原は倒す対象ではなかった
故に、司郎の理想を反映した無窮の正義は武力こそあれど人の命を奪うことは絶対にない
司郎はそれを理解していた】
「運が良かった…か、つくづく私というのは悪運に好かれているのだな」
【桐原は子孫の糧となることを望んだ。だがそれは子孫の望みではなかった。こうして生かされた命、どうやって使うかが悩みどころだ】 - 15司郎と桐原25/04/27(日) 01:23:58
「…それで、まだやるか?」
【答えは明白だ。聞かずともわかること、互いの心から闘志はもう失われている。燃え上がった争いの炎は鎮火されたのだ】
「バカを言え、我々は既にどちらも満身創痍。これ以上戦ったらどちらにとっても良い結末にはならないだろう」
【そう、これ以上戦ったとしてもお互いに得るものなど何一つとしてない。もう戦う意味などないのだ
教えるべきことは全て教えた。今の司郎ならば、自分が至れなかった一種の高みへと至ることができるだろうと桐原はそう結論付けた】
「そうか、まあ…俺ももう戦いたくはないな」
【知るべきことは知った。後は己の力で前へと進む
だから安心しておくれ、アンタの子孫は強いぞ。そう語りかけるかのように司郎は桐原へ笑みを浮かべる】
「…ふっ、期待しているぞ剣崎司郎」
【桐原はその自信に呆れたかのような笑みを溢す
その司郎の笑みが、かつて愛した彼女と重なるような気がして桐原はどこか懐かしく思った
自分と彼女の子が、未来へと血を紡ぎそして今過去を超え希望を生み出そうとするその姿が、どうしようもなく嬉しくて、どうしようもなく寂しかった
そして桐原は今までのニヒルで挑発的な笑みとは違う。裏のない純粋な笑みを司郎へと向けて、その場から立ち去った】
「ああ、見ていてくれ。
俺はきっと正義の味方になってみせる」
【廃墟を後にした桐原の後ろ姿を見届け、司郎も廃墟を後にする。その司郎の決意は、より一層確かなものとなった】 - 16二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 22:54:16
このレスは削除されています
- 17臆病少女/悪霊(?)25/04/27(日) 23:01:05
はあっ…はぁっ…
「zzz…あゅみぃ…」
【あの後術式解放を解いてから暫く歩いて、近くのコンビニに転がり込んだ。もう大体めぼしいものは漁られてたけど、事務所の方に救急箱があったから、包帯を巻いたり絆創膏を貼ったり、頭から流れてた血の止血をして。】
…っはぁ……
【痛みはなぜだかあまり感じない。戦闘からか、はたまた人を殺したからか。かつてないほどのアドレナリンの放出がなされて、不思議な高揚感に身を委ねながら荒い息を吐く。】
ゔぁっ…っえ゛…
【あの半身が消し飛んだ死体、それに最期の糾弾がやけに頭の中で反芻して、コンテナに吹き飛ばされた時同様のものが喉元に来た感じがして、急いでトイレで吐き出す。えぼっ、げっ…と咳き込みながら、全体的な気分の良いすっきりした感覚と、胃と喉を中心に駆け巡る不快さの狭間に苦しみながら。】 - 18剣崎司郎25/04/28(月) 00:21:01
──仮拠点
【屋内の仮拠点にて、桐原との戦いを終えた司郎はそこで傷や疲労を癒すと同時に、あの戦いので知ったことを振り返っていた】
…それにしても、心を具現化する術式か
【言われてみれば腑に落ちるというか、どういうわけかすんなり受け止められた。恐らく心のどこかで理解はしていたのだろう
だがそれを納得させるための判断材料が足りていなかっただけだったのか、驚くほどにその事実への受け入れは早かった】
【だが一つ、気掛かりなことがある
あの男…桐原は一体どこで自分のことを知ったのだろうか】
多分…柊さんだよなあ
【寧ろそうとしか言いようがなかった
舞で戦い、自分のことを知っている泳者と言えば彼女しか居ない。一体なぜ自分のことを話したのか、一体桐原とはどういう関係なのか
色々と気になることは多いが、まずはひとまず…】
寝るか
【もう良い子は眠る時間、事前に安全確認は済ませてある。疲れを癒すためにもまずは眠る
簡易的な毛布で身体を包み、眠気に意識を委ねる。そして司郎の意識は徐々に薄れていった】 - 19アイさん25/04/28(月) 22:07:18
ワカメみっけ…
これでしばらくは持つ…はず
【どこかのお店に落ちていた乾燥ワカメの袋を拾って】
動き続けなきゃだけどお腹が減ったし……うん… - 20凡骨騎士25/04/29(火) 14:00:37
うーむ…あの兵士達、最初は発砲やら恐らく麻酔弾やらを放って来たが…何故か私の身体に当たってもキンキン弾くものだから諦めてしまったな
【鍛え上げた肉体に自信はあるが、それとこれは別。流石に銃弾を弾く筋肉は考えにくいから。やっぱり呪術とやらの力は凄まじいのか…?と思案に耽る。】 - 21怪盗ルビー25/04/29(火) 21:50:32
ったく、ここの食品も尽きてんのか
【愛知結界内のスーパーにて食品を漁ろうとして来たはいいが、どうやら既に他の泳者たちが全て回収してしまったようだ。怪盗と名乗りながらも、スーパーにきっちり代金を残して去る彼女はガックリと肩を落とした】 - 22りょう25/04/29(火) 22:47:49
【今日も今日とて少しづつ周辺を散策中】
あんまり戦闘とかには近づかないようにして…うん… - 23二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 22:52:57
このレスは削除されています
- 24二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 22:53:20
このレスは削除されています
- 25「も」な人25/04/29(火) 23:02:46
(結局なんか静かで自分はちょっと安心できる)
【と息抜きがてら柱の裏に隠れながらコガネを確認中】 - 26臆病少女/悪霊(?)25/04/29(火) 23:05:20
『芙羽涼音』…『日比谷透』……えっと、風鶴お姉さん…は多分生きてるかな
「まあアイツは強えが逆に戦いまくって危なっかしーんじゃねえのか?」
そうだけど…なんか生きてそうって感じはするよね
【ひとまずある程度気分も良くなったものだから、コガネを使ってこれまでに知り合った人たちの生存確認をしてみる。今の所全員特に生死とか得点に大きな変化は…】
『剣崎司郎』に、『大葉透浮』も大丈夫か
『変牛』『忍猪』…あれ、出てこないや 風鶴、みたいにあだ名だったりするのかな
「結界の仕様的に人間じゃないと泳者扱いされなかったりするんじゃねーのか」
さあ…どうだろね…
【そもそもあの人…人?達はなんなんだろう、ってふたりで話してみたり。生物実験で改造されて知能を得た動物だとか、実は動物じゃなくて呪霊説とか、色々考えてみてもわからなくて笑いあったり。】
元敷さんは確か……あ、ゆきちゃんは「ゆらぎ」って呼んでたかな…『元敷ゆらぎ』…も大丈夫だね
あー…あの人、糸居さん…下の名前わからないなぁ…
【そういえば、さっき……あの人を殺した時に思い返したみんなの姿って、もしかして走馬灯ってやつだったのかな……なんて、思ったりもして。でも勝てたし、みんなも無事そうだから今は取り敢えず休もう。コガネにありがとうを伝えてコンビニの事務所の床に身を委ねる。】 - 27銀蛇25/04/30(水) 22:31:39
…まだ残っては居るのか
【やけに静かなものだからほとんど居なくなったのではとコガネを呼び】 - 28がんじがらめの鎖25/04/30(水) 23:09:34
拠点がないと不安だな【独り言を呟きながら青年はコロニー内を歩く。何でもないような顔をしながらも周囲の警戒はし続けているようだ】
- 29銀蛇25/04/30(水) 23:12:52
- 30がんじがらめの鎖25/04/30(水) 23:21:50
- 31銀蛇25/04/30(水) 23:35:23
- 32がんじがらめの鎖25/04/30(水) 23:45:36
- 33銀蛇25/04/30(水) 23:49:04
- 34がんじがらめの鎖25/04/30(水) 23:53:38
- 35銀蛇25/04/30(水) 23:55:08
- 36がんじがらめの鎖25/04/30(水) 23:57:55
- 37銀蛇25/05/01(木) 00:04:50
- 38がんじがらめの鎖25/05/01(木) 00:13:19
- 39銀蛇25/05/01(木) 00:15:49
- 40がんじがらめの鎖25/05/01(木) 00:26:45
- 41銀蛇25/05/01(木) 19:45:43
よろしく
- 42二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 00:05:33
へへ、これぐらいの泳者なら俺でもやれるぜ
- 43二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 00:31:29
そんな術式で大丈夫か?
- 44二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 00:34:44
大丈夫だ、問題ない
- 45二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 00:44:15
ああ、やっぱり今回もダメだったよ
- 46剣崎司郎25/05/04(日) 01:24:06
…今はこんなことぐらいしかできない。すまん
【東京結界のどこか、赤髪の青年が冷たくなった数十ほどの色白の骸を並べている
恐らく戦いに巻き込まれたのだろう。この哀れな犠牲者たちを均一に寝かせ安置する】
来世では、こんなことに巻き込まれずに平穏に、幸福に、暮らせますように
【両手を合わせ、名も知らない亡者たちへの弔いの言葉を掛ける。やはり、これ以上の犠牲者を出させないためも死滅回游は終わらせなければならない
司郎は自らの決意を今一度固めた】 - 47臆病少女/悪霊(?)25/05/04(日) 02:53:53
ん゛っぁ……ぁれ、ねちゃっ、てた…?
「はわぁ…そう、みてえだな…」
【まだ頭に霧が立ち込めていながら、痛む身体にあの殺し合いが実体験だということをふたたび感じ取り目を覚ます。ゴシゴシと目を擦ろう…と思ったが擦る腕には傷も多くてばっちいかな、と諦めて。】
…お腹、空いたね……
「なんか食いもん見つけに行こうぜ、俺様も呪力ほぼ使い切って腹減ったからな」
【ぐぅ、と鳴るお腹に2人でくしゃっと苦笑して、起き上がる。ざっと見た範囲では今いるコンビニには碌に食糧は残ってなかったが、最初に見た時は戦闘直後で疲労や負傷、アドレナリンも凄かった故の見落としも多いだろうし、流石に全部取り尽くされてはないでしょと踏み店内を探すことに。】 - 48やどりぎ25/05/06(火) 14:14:47
ひっ、あ、猫…かぁ。びっくりした……。
【つい先日。パックリと左腕を切ってしまい、包帯求めて彷徨い早何日か、或いは数時間。廃れた薬局に侵入し、DX日輪◯を片手に恐る恐る歩を進める。無事見つかったはいいものの、飛び出す鴉や猫に慄き思うように進めず。少女はまたへたりと座り込むのだった。】 - 49アイさん25/05/06(火) 17:54:34
…大丈夫なのかな…
【随分と前に迷子になってしまい一緒に行動していたあの人の生死が心配になっている】 - 50やどりぎ25/05/08(木) 08:11:18
【ずくずくと痛む手の傷に、心許ない白い布を巻いていく。手慣れてしまった出血に傷の手当、いくら日が昇っても降りても帰れない現状に、今は諦念も見え隠れする。タッタッタッと去り行く野良猫は遠い場所で飛沫を上げ、無惨に果てたことも知らず、少女は蹲ったまま動かない。動けない。】
………いたい
【手も足も腕も頭も、何処も。心臓が脈打つ度に、肺が鉄線で縛られたかのように軋み悲痛を叫ぶ。立ちっぱなし動きっぱなしでは足首も太腿も脹脛も痛くて、今では動かすこともままならない。心身ともに擦り減って、減って減って痛みだけ残って、膝を抱えたまま玩具をその場に落とした。】
……………………かえりたい
【一度吐き出せば、留まることはできなくなる。コップの中の水が溢れたら次々に流れ出すのと同じで、ぽつぽつと言葉を吐き出す。】
………もどりたい、もどりたい……あいたい……ッ、かえり、たい、よぉ……!!
【日常へ。両親へ。友人へ。彼へ。伝えてないことややり残したこと、これからやりたいこと、まだ何もできていないのに。死にたくないのに。まだ、まだ、言わなきゃいけないこととか、たくさんあるのに。言えずに終わるのも嫌だし、二度と会えなくなるかもなんて考えたくもない。けれど、それが現実になろうとしてるのは見れば分かる。だからこそ、悲しい。辛い。苦しい。助けてほしい。】
【幾度も呟く。気が済むまでは何度でも。そうして言葉の濁流が治った後は、また心を擦り減らすだけだ。】 - 51雪少女25/05/10(土) 09:57:28
……あ、霜。
【冷気を漂わせ過ぎたのだろうか。右手に降り積もる白の跡が悴み、震えて痛みを訴えていた。周囲にも降り立つ霜の塊は、あまりにも早過ぎる冬の到来を告げる。それもこれも、少女の仕業なのだけど。】
……ふへ、これなら雪も溶けないですむかなぁ?
もうちょっと、お遊びしても、怒られない、よね?
【そう言って、また雪を出す。周囲にだあれも見えないから、咎める怖い人もいないから、いっぱい雪で遊ぼう。ゆきで、遊ぼうね。】 - 52やどりぎ25/05/11(日) 18:23:08
【思う存分泣き腫らした後は、淡々と夜の道を歩くだけ。点滅する心許ない街灯を無関心な目で一瞥し、ぱきりと小枝を踏みながら道路から逸れる。道なき道には雑草、蔓、コンクリートの廃ビル。もう良いや、今日はここで休もう。】
………ちゃんと、ねれるかな。
【ずっと寒くて、上手く眠れない。ベッドの柔らかさや毛布の暖かさから離れた今、有り難みを何度も思い返す。凍てつきが指先足先から心を冷やして、段々と心が動かなくなる。全て、疲労のせいなんだね。仕方がない。言い聞かせて、痕跡を残す衣服を視界に収めても怯えることなしに、非常階段から屋上へと向かう。上で、休もう。寒いけど、音も聞こえて周りも見渡せるから。】 - 53散花の舞ひ人25/05/13(火) 00:30:28
…ふぅ。
【1度眼鏡を外し目頭を抑える
徹夜は目に酷く悪いもので】 - 54伝書桜25/05/13(火) 07:46:13
……………散る散る満ちる、きっとまた…………
やめよう、邪推をするのは。
あんまり褒められた事じゃないだろ。
まァ、気に掛けとく位は…………いいか。
戻ろ
【カツリ、カツリ、冬の足音が聞こえて来る。
ヒタリ、ヒタリ、狂った笑い声を上げたナニカが押し迫って来る。きっと…………………。
スタリ、スタリ、桜は立ち退く。】 - 55みないちゃん25/05/13(火) 22:25:28
……うわ、寒……
【肌に触れる冷気は、明らかに冬の寒さを帯びていた。夜の天候も加わり、風邪を引いてしまいそうだとも思う。それなのに、すぐに体温は上昇して内包された寒気を打ち消し感触を無くす。遂に左手は申し訳程度の触覚しか残さなくなった。あるのに、ものを掴むのに温度はない。そのような感覚しか手に入れることはできなかった。まあ、それとして。】
暖、取らなきゃ……小枝拾おっと。
【周辺には折れた枝木が散乱している。これなら、火を焚いて暖かさを戻せるだろう。思案し、てとてとと歩いて枝を拾い始めた。】 - 56剣崎司郎25/05/13(火) 22:46:55
(どこまで行くつもりだ…!)
【駆ける。ただひたすらに街を駆ける
討ち取るべき呪霊を追い、この手で祓うために】
【だが呪霊は逃げ続ける。本能で勝てないと察しているからだろうか?低級呪霊であるのにも関わらず異様なまでに逃げ足が速いのも、きっと今までも自分より強い相手から逃げていたからなのだろう】 - 57アリスっ子25/05/14(水) 00:33:43
……うへぇぁ………さんみぃ………!
【そう言って腕を摩りながら、辺りを歩いているのは有栖。制服一枚、あとはヒートテックとカイロだけで東北の晩秋を乗り切ろうとしている莫迦な学生である。それはともかく、いつ何があっても、対処ができる様に、警戒は怠っていないのだが………。】
こんなんじゃ、薔薇もパンジーも、何でもかんでも枯れちまう。あんま、アイツ1人にさせたくねえし……一旦こっから離れるか。
【冷たい空気が肌を刺すようになり、ヒュルリと風が空間を切り裂く。冷たい冷たい白夜はすぐそこである。】 - 58ひつじ25/05/15(木) 22:17:46
【ぐわんぐわんと前後に揺れ動くような頭の痛みは、人を前にした際に良く似ている。頭部の両極端に位置する羊のツノが呪いの力を込める時、過去の疼痛が再発する。吐き気がする。湧き上がる衝動がある。夢のような心地がある。腹を切り裂くような鈍痛がある。視界が光る。全ての音が反響して、気持ち悪い、きもちわるい、きもち、わる、】
ッ!! …、はぁ、は………
【咄嗟に、ガラスの破片で手首を裂いた。赤い線の内側から、開いた管が新たな出口に向かって液体を出し、幾重にも重ねられた痛覚が脳の中枢に届き、別の痛みを訴えた。同時に、一種の快を覚える。熱が、感覚が、匂いが、かつて味わった味蕾を刺激する。急かされるまま血を舐めとれば、鉄臭さが体を包み込む。うん、おいしいわね。おいしい、けど、いたい。】 - 59散花の舞ひ人25/05/15(木) 22:41:28
今、時間を止めたね♪
1秒くらい、見惚れていたな〜んて言えなかったよ……
【どこかで聴いた、そんな歌を口ずさむ
大阪の片隅に歌声が小さく、響いていた】 - 60アイさん25/05/15(木) 22:52:08
(結局は自分の目標は無くただただ放浪しているだけで、点数を分け与えるような善人でなければ点数を採れるほどの者でもない…これからどうするべきか…)
【物陰に隠れながらそんな事を考えて】
(また…目が覚めたらどこかに行こう)
【そんなことを思いながら眠りにつく】 - 61凡骨騎士25/05/15(木) 22:52:40
1,2,3…ふむ、しっかり数日分の水分は詰め込めているな
多少重さにはなるが……まあ筋トレと思えば問題はない
【いつ急に移動することになるかわからない。防災バッグを拝借して、パッキング。】 - 62たまゆらさん25/05/15(木) 23:31:03
…はぁ。今日も成果は無かったか…
【愛知結界を丸一日放浪し、得られたちょっとの物資を抱えて道端の縁石に座り込む。まさか外に出た拍子で他の結界に飛ばされてしまうとは思わなんだ。桜島から東京に来た時だってそうだったのに、考えが浅かったと言わざるを得ない。力なくため息をついて、夕焼け空を開いた眼で見つめた。】
ゆきちゃんや歩美ちゃんが、無事ならいいんだけど。
【肩を落としつつ、飴玉を口に放り込む。糖分が染み渡れば多少は歩く気力も出てくるというもの。そら、もう暫く歩こうか。あの子の所に戻るためにも。】 - 63アイさん25/05/16(金) 22:43:56
…何時ぐらいかな
【目が覚めて周りを見渡す。物陰なので時計など見つけられず】
…まぁいいか - 64二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 00:11:15
…おーい
面白くないなぁ…なんでそんなボロボロなのさ 君から挑んで来たくせにさ
…ゲーム?
そんな何回も何回も何回もコンティニューできないんだよ?現実(ココ)じゃ
まぁじゃあはい お疲れ様
【1点が追加されました】 - 65鉄血と行灯25/05/18(日) 02:52:05
【かつての喧騒をすっかり失い、ネオンだけが目が眩むほど輝く夜の街の中、一人の少女が必死で駆ける。裸足をずたずたにして血を零しながら走って、走って、瓦礫に足を取られて転ぶ。怯え切って声も出せずに、何の守りにもならない細腕を顔の前で震わせ、追跡者が振り下ろす重量物に押し潰されるまさにその時。】
【――ガキン、と金属の衝突する音が響く。】
「あれ?ちょっと、邪魔しないでよおにーさん!」
『…貴様、受肉型だろう。話す意思があるなら武器を下ろせ。』
【軍服を着こんだ、いかにも堅物そうな青年が雑居ビルから姿を現す。その腕から伸びた流動する鉄塊が、少年の持つ街灯を弾いたようだった。青年が手を払い「逃げろ」の意を示せば少女は繰り返し頷き夜の街へ消えて行く。残された受肉体二人は、片や不満を露わに、もう一方は確信に変わりかけた疑心を持って見つめ合う。】
「ボクが?なんで?やだよ。…ああ、逃げちゃった。んもーっ、あとちょっとだったのに…あ、そうだ!」
『それが答えか。であれば――』
【点取得を邪魔し上から命令してくる、自分に都合の悪い人間。すなわち彼の定義における絶対悪を目にした少年は、蛍光色に負けないほど爛々と黄の瞳を輝かせ街灯を大きく掲げる。】
【明らかに一般人の子供を害そうとしていた、呪術に頭の侵され切った気狂い。反乱因子を眼前にして、青年は温度のない視線を据えて淡々と声を紡ぐ。】
「おにーさんが、代わりに死んでよ。」
「貴様の命、私がここで終わらせよう。」
【それ以上に言葉はいらない。夜明けを待つネオン街を舞台に、時代を超えた内戦が始まった。】 - 66二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 07:12:04
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- 67鉄血と行灯25/05/18(日) 21:03:25
【初めに手を出したのは、ツナギの少年。両手で街灯の柄を掴み、大きく横に薙ぎ払う。青年は脚に呪力を集め跳び上がり回避し、手首から触手のように複数伸びた鉄線を反撃に使おうと少年の方に向け、そして形状を変え防御に使わざるを得なくなる。】
『成程。それが貴様の術式か。中々に厄介だな』
「おにーさんこそ。うねうねしたりばーってなったり、不思議だね!」
【躱された街灯はネオン管を粉砕し、出来た無数の罅からは黒紫の鋭い枝が育っていた。盾代わりに広げられた鉄は術師を守り切ったものの、端の一部が枝に貫かれ切れ落ちる。少年は、先程の少女を追っていた際この色とりどりに光る棒が割れやすいと学んだ。学んだから、自分に実に都合のいい戦場として、この街の中心まで追い込んでいたわけだ。】
「おにーさんの顔色すっごく悪いのも、もしかしてそれのせい?」
『ああ。赤い血が通っていないものでな』
【少年はそのまま縦横無尽に得物を振り回す。ネオンが、窓が、アスファルトが割れて黒い枝を伸ばす。眩しい夜の街は、徐々に徐々にと侵食されていく。一方の青年は、襲い来る枝を防ぎつつ相手の得物を壊せないかと画策する。相手が距離の利を失えば、それで己の勝ちは決まる。見た所呪力と術式に頼り切った素人の動きなのだから、そのうち片方が失われれば後はどうにでも出来るだろう。】
- 68鉄血と行灯25/05/18(日) 21:43:35
「うー、そのぶわーってするのやめてよ。全然当たんないじゃん!」
『止める義理は無い。勝てないと思ったのなら投降すればいいだろう。』
【両者は均衡を保ち、周囲の惨状は表通りに沿って広がりゆく。少年は進まない戦況にむすっと頬を膨らませ、上から下へと街灯を振り下ろす。青年はそこにすかさず鉄線を巻き付け、腕を振り上げ後ろに引いた。少年は驚愕の声を漏らし、宙へ舞う得物にしがみつく。少年の小さく軽い体は容易く掴むものごと持ち上げられた。】
「――鳥さん、これ切ってッ!!」
【少年がそう叫ぶと、青年の背後に紅い渦が発生し、黄、黒とクレヨンで塗りつぶしたような色が増え、中心から灯火が姿を現す。ずんぐりした図体で地を踏みしめ、無数の黄の眼を開き――黒い鳥が咆哮する。四つに割れた歯を持つ嘴は呪力を乗せ鉄線を噛みちぎり、自由となった少年は足首を捻りつつも着地した。】
『…式神か。鳥には見えんな』
【その式神の影響か、周囲のネオンは光を失い、丸い鳥の瞳と手に持つランプ、加えて月が限られた光源となる。青年は鉄仮面を崩さず、冷たい目で新たな敵を観察した。速く動くわけでも飛ぶわけでもなさそうだが、嘴や爪は硬く面倒だろう。その上強く呪力を感じるランプには何か仕掛けがありそうだ。軍帽を目深く被り直し溜息を吐く。このままでは埒が明かん。】
- 69鉄血と行灯25/05/18(日) 22:11:10
【思考を巡らせ、青年はある結論に辿り着く。点で駄目なら面で、だ。急ごしらえの作戦を元に、相手が自らの墓穴を掘ることを予測し、あえてここは防御に徹する。少年は誘導など知らず、壁や地面を殴りつけては術式を発動させた。】
「…鳥さん?なにしてるの?」
『!…貴様も知らないのか?主だろうに』
【突然、枝の間を縫って歩き回っていた黒い鳥が手に持ったランプを揺する。炎がいっそう煌めき、闇に慣れ始めた二人の目には刺激が強かった。青年はなんらかの追撃を警戒し周囲を見回すが、何も見つけることは出来ず、先に思考を捨てた少年の振るう鈍器を足にまともに受ける。術式で体内の鉄を操りなんとかその場に留まるが、衝撃が消えたわけではない。頭が揺れる。足が痺れる。だが、もうこれで仕舞いだ。】
「――ッ!!?なにこれっ、地面が…!!」
【罅割れたアスファルトの隙間を辿り、密かに伸ばされた鉄は目的物へ到達していた。ダクタイル鋳鉄管。上下水道に使われる、混ざりものでこそあれど鉄の塊。】
【街が脈動する。少年も青年も鳥も巻き込み地面が崩落する。落ちる先は、巨大な剣山へ姿を変えた水道管。青年の呪力が通ったそれは、並の呪力強化では防ぎようがない。青年本人は自らの落下地点のみ平らにすれば済むのだから、これで勝敗は決まったものかと思われた。――そこに、ひとつの影が現れる。】
『…おい、何をしている!?逃げろと言っただろう!、…そうか、趣味の悪いことをしてくれる…!』
【裸足の少女が、ふらふらとおぼつかない足取りで、崩れ行く街に舞い戻る。その目は黄色く渦を巻き、正気の色を保っていなかった。】
- 70鉄血と行灯25/05/18(日) 22:56:42
【咄嗟に鉄を巡らし、金継ぎのように少女の足元の瓦礫同士を繋ぎ止める。そして肝心の本人を鉄線でぐるぐる巻きに拘束し、遠くへ放り投げ自身と切り離した。手荒だが、手段など選んでいられる状況ではないので許してほしい。後で解く。そしてこの動作でこれだけ広範囲に通わせる時点でギリギリだった青年の呪力がついに尽き、剣山のままの鉄塊へ、少年ごと突っ込んだ。高い悲鳴が夜を劈く。】
「ぎッ、あ、ぃたい痛い、なんで、なんで、ぇ…!」
【臓腑も四肢も貫かれ、少年は血を吐き出し呻く。痛みから逃れようと藻掻いては傷を広げる。もう長くないのは明白だ。一方青年はと言うと、皮膚のあちこちが破れ、衝撃に骨を軋ませながらも息を続けていた。本人の意思にかかわらず鉄のままの血液が幸いしたのだろう。表皮が千切れ金属が露わになる様は、さながら器の記憶にあった物語の機械人形のようだった。】
『…閻魔大王にでも、教えてもらえ。いつかは分かる日が、来るだろう。…』
【両者の意識が遠のく。呪力を使い果たした青年が、先に瞼を下ろした。何れ自身も向かう場で、貴様も私も然るべき罰を受け、果てしない時の末清く新たに生まれ来る。勝手な信念だが、器が考えていたように無に還るより幾らか希望的だろう。少年の行く末を願ったのを最後に、意識は途切れた。】
「……わかんない。わかんない、よ。」
【残された少年がぽつりと呟く。自分と同じ黄色の、鳥の目と目を合わせる。最期まで無知で、幼く、頭の足りないままだった。ツナギに広がる血の斑点はもはや一つの塊となり、保持できない分が地に垂れる。見るだけで酷く痛かった。だから、前を向きなおした。迫る鋭い歯を認識する間もなく、少年の頭は食いちぎられ吞み込まれる。】
【主人を想った式神は救いを施した。術者を失えば式神もじき消えて行く。渦の門に飲み込まれるなか取り落としたランプだけが、少年への唯一の手向けだった。】
- 71鉄血上等兵25/05/18(日) 23:13:06
【ぱちり。朝の光が目を焼いて、青年は慌てて軍帽を被り直した。己の目は随分と光に弱いのだ。時間をたっぷりかけて目を慣らし、周囲を見渡せば、少年の遺骸と式神のものであろうランプが落ちている。コガネに問えばきっちり5点が増えており、泳者を打ち倒せたことと少女を巻き込まなかったこと両方に安堵し息を吐く。埋葬しようにも瓦礫が多く困難だったため、読経だけを済ませ、鋳鉄管を体と切り離して外へ這いあがる。】
…無事だな。大きな怪我も無い。
【巻かれた鉄を除いて少女の容態を見る。脈も呼吸もはっきりとしており、命に別状はなさげだ。打撲程度は当然あるだろうが。緊急時だったとはいえ酷なことをしたと自省しつつ、周囲の建物から調達してきた道具で出来る範囲の手当てをしておく。】
【数日分の食料品と、サイズが合っているかは分からないが拝借してきた靴を添え、戦地から遠い建物内に少女を寝かせた。その場しのぎに過ぎないだろうが、その場を乗り越えられるなら十分だろう。高専と言ったか、そういう勢力が死滅回游を止めに動いているとの話も聞いたしな。達者でな、と手を振って少女の元から離れる。先ずはボロボロになった服の代わりを探そう。それが終わればまた、国のため人々のため、それらに仇なす泳者を狩る。私の命はそのためだけにあるのだ。】
- 72二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 22:30:50
【────時刻、─時─分。〇〇結界にて。】
【ガチリ。かたかたかた。壊れ冷え切った金塊の山に手を入れ続け遊んでいると、次第に先端からの違和感を受信した。前腕から上腕にかけて収まらずとめどない、産毛を逆立たせた換気。奥に奥に突いていた手を引っこ抜くと、指先から掌に掛けて凍てついた青い皮膚が露となった。小刻みに振動を行う己の手に、無関心に手を振り回し雑な暖を取れば、痙攣した手を大丈夫になったのだと錯覚して、ざりざりと藁草履を鳴らし、冷徹なコンクリートに引き摺り擦らせる。】
……あれぇ、おさまんないなぁ。
変なの、さよに教わってからはこんなことなかったのに…。
【がたがたがた。腕の震えは止めることを知らないまま、握った手の内から粉雪が零れ落ちる。溢れた雪は人の涙のように、或いは梅雨入り前の初夏の夜に降る小雨のように、しとしとと地面に垂れ続けた。落ちる雪を拾いかき集めれば、何事もなかったかのようにがむしゃらに球体を作り始める。薄氷に溶ける瞳の奥に狂気と言えるほどの怪しく寂しい光を輝かせながら。】 - 73二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 22:38:54
歩いても歩いても、景色が変わらん。
ほんまに、何なんやここは……
【既にどの程度歩いたのか、何処を歩いているのか、今はそれも定かではなく。凝り固まった額の血液を爪で剥がして、重い体と金属の塊を引き摺り足を動かす。蓄積される疲労が影を伸ばし、まっさらな脳味噌は認識する情報の全てをこと細やかに精査しては海馬に受け入れさせる。その度に、投げつけられるような痛みに悶えて額を押さえて蹲るのだ。】
……疲れた。
人にも合わん、死体だらけ、街は廃れてる……なんでこないなとこにおるんやろう…
【寒風に棚引いたターコイズブルーが、目尻を掠めて擽ったい。嫌、今では痛い。確かに長くなる髪の毛が揺れるたび、脳の奥の奥に潜む温度が再生され、気持ち悪い。視界も、腹も、心臓も、全部痛い。付けられた傷が膿んで湿って、纏う鉄の臭いが鼻腔を捻じ曲げるようで。それはもう、ひどいものなのだ。】 - 74二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 22:48:23
【焦点が曇天を見据え、やがて地に落ちる。カランと地面に伏せた大鎌を横目に、散乱する腐敗の肉塊から視線を外して雑草を見た。酢漿だ。何処へ行っても必ず咲いている黄色の小さな花。片喰み、なんて当て字もあったっけ。どうやったっけ、知らん。何も覚えとらんのに。また頭に錘が乗せられたような感覚を覚えた。】
……ねむいな
【前傾する背中は丸まり、どさりと土草へ手足胴体を沈ませた。体に空いた穴が塞がらないのに、触れたら雑菌で更に悪化するのだろうか。そんな医療知識もないから、考えようもないけど。暗い方へと舵を切る思考に、面倒臭さを感じ取ってため息混じりの浅い呼吸をする。疲れたな、眠いわ、寝たってええかな、誰もおらんし、なぁ、ええかな、……?】
- 75二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 22:52:38
【弱さに負けて瞼が落ちゆく。澱んだ藤色の双眸はまともに光を受け付けなくなって、匙を投げた頭は休息を求めた。本能に導かれるままに四肢を放り出して目を閉じる。風の切る音が肌を裂くが、今はどうでもいい。眠れば感じなくなる。起きても、非常で変わらない現実が待っているのだとしても、今は、今だけは】
「───人だ、あ、あの!大丈夫……」
【ふと、耳に届く音がある。自分よりは少し高い、若い男性の声。誰やろ、知らんけど。今は起こさんといてや。肩に受ける軽い衝撃を感知しつつ、固く閉じた眼の垂れ幕を上げることなく、男は意識を下へ下へと堕とした。】
- 76りょう25/05/21(水) 00:26:44
お兄さん…だ、誰!?
『…黙っとけ』
【刀を持っていてりょうの足を斬りつけ蹴り飛ばす】
……ったい! 痛いよ! なんでそんなこt
【もう1度蹴る】
『殺すか殺されるかの場所だぞ、騒ぐなガキ』
…だ…だって……
【じわっと自分の服に血が滲んできて、痛い、嫌だ、】
死にたくない……
【小さく声を漏らして】 - 77伝書桜25/05/21(水) 00:32:15
- 78二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 00:37:06
- 79伝書桜25/05/21(水) 00:40:59
- 80二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 00:42:44
- 81伝書桜25/05/21(水) 00:44:17
- 82二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 00:45:39
- 83雪少女25/05/21(水) 02:02:00
……ん、できた!
ゆきうさぎ!
【雪だるまに雪うさぎ。家屋の外壁に沿って並べられたそれらはとても愛らしく、術式の影響もあって形を保ち直立を続けている。ニコニコと少女は笑いながら掌いっぱいの雪を落とし、出来栄えににぱ!っと笑った。】
へへ、えへへ……みんなにも見せたいなぁ。
ゆらぎに、しろうに、あゆみに……あれ、
【そう言えば、離れちゃダメって誰かに言われたなかった?思い出した途端しゃがんだ姿勢から立ち上がり、キョロキョロと見渡す。人影は愚か気配すらない、冷気と霜が降り立つ空間には一人だけしかいなかった。】
……どこ、いっちゃったの?
【勿論、その声に答える誰かの声も、いなかった。】 - 84伝書桜25/05/21(水) 21:50:06
- 85二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 22:06:35
- 86二次元好きの匿名さん25/05/21(水) 22:49:37
【住宅街の中央に、円状の巨大な破壊痕が広がっている。薙ぎ倒された建物の残骸があちらこちらに存在し、動物か人間かも分からない死体もいくつか拉げて転がった、そんな惨状の開けた中心。そこに、二人の人間が横たわっている。背骨がおかしな方向に折れ曲がった一方は明らかに事切れているが、その傍のもう一方、赤と黒に分かれた髪の青年は、全身に刀傷を作り溢れる自らの血に浸りながらも弱々しく息をしているようだ。】
- 87空鼠25/05/21(水) 22:55:28
- 88幽霊帆船25/05/21(水) 23:01:50
- 89空鼠25/05/21(水) 23:06:40
- 90幽霊帆船25/05/21(水) 23:15:48
- 91空鼠25/05/21(水) 23:20:11
- 92幽霊帆船25/05/21(水) 23:34:49
【誰もいないと思っていた空間から声が響き、反射で辺りを見回すけれど他に人も見当たらず。気のせいかと視線を下げると、手のひらサイズの毛玉。かわいい。いやそうではなく。流石にハムスターが喋るなんてありえない、と妙にファンタジーな思考を頭から消そうとしたその時、また声が聞こえ肩が跳ねた。】
ぇ、ええ…?ハムスターが喋って…?
【誰がどう見ても困惑している青年は至極真っ当な疑問を口にする。呪術だなんだに関する事も記憶から消し飛んでいるから、訳の分からない現状を上手く認識できない。身じろぎして、乾きだした血で硬くなるワイシャツに背を擦られる。】
さっきまでの、記憶…?す、みません。思い出せないです。そもそも今日って、えっと、何日ですか?
【訳が分からないので、何か知っていそうな相手に聞いてみることにする。痛む腕を摩って、包帯の感触を指先に覚えた。何があったら、こんな大怪我をするんだろうか。どうして、出血抜きでもやけに寒い気がするんだろうか。何一つ記憶にない。】
- 93空鼠25/05/21(水) 23:40:23
- 94伝書桜25/05/21(水) 23:45:54
- 95幽霊帆船25/05/21(水) 23:53:26
いや、えぇ…?そういうものなんですか…?
【目の前でマントを着込むハムスターを見やる。そういえば昔、親に強請って買ってもらったことがあったなぁ、ハムスター。死んじゃった時が悲しくて、ペットはそれっきりにしたけど。今はどうでもいいか、そういうの。微睡んでいた頭がだんだんと働きだすのを実感して、また口を開く。】
○○日、ですか?なんでそんなに日が経って、…
【聞いた日付に目を見開き、指折り数えて記憶をたどる。10月の、31日。それが思い出せる最後の記憶だ。二週間以上の記憶がすっぽり抜け落ちていることをようやく認識して、可笑しな現状に空笑いが漏れた。】
ええ、と。確かに俺はここ最近のことを思い出せませんけど、11月になる前のことは、ちゃんと覚えてるみたいです。
【記憶喪失、というと語弊がある気がしてそう話す。ここ二週間ほどのことは思い出せないが、他のことなら覚えている。ハロウィンの日に遊んだクラスメイトも、寝る前に弟と交わしていた会話も、自分の名前も分かる。と、当人は認識している。】
- 96空鼠25/05/21(水) 23:57:51
- 97二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 00:04:39
- 98幽霊帆船25/05/22(木) 00:05:25
…?はい?ええと、コガネ?今の自分の点数は何点ですか?
【この際意味はまだ分からなくともいいと、とりあえず復唱。虚空に向かって問いかけるのはなんだか恥ずかしい気もして、声が先細りに小さくなってしまった。これでいいのか、と疑問に思う間もなくそれは現れる。】
「おうダンナ!!!ダンナの今の点数は33点だぜ!!!!」
ッヴワァーーーーッ!!??なに、なんですこの、虫!?何!?喋った!!??
【眼前に出てきたのは、虫らしき喋る何か。しかも結構でかい。思わず飛びのいて距離を取ったら近づいてきた。腕を顔の前に回し防御の姿勢になったが、どうやら攻撃はしてこないらしく、それを知って俺はようやくおずおずと腕を下げた。まじまじと見るとやっぱりクリーチャーにしか思えない。怖い。】
- 99空鼠25/05/22(木) 00:14:25
- 100伝書桜25/05/22(木) 00:17:23
- 101二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 00:19:33
- 102幽霊帆船25/05/22(木) 00:19:44
- 103空鼠25/05/22(木) 00:23:43
- 104伝書桜25/05/22(木) 00:24:43
- 105二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 00:29:55
- 106幽霊帆船25/05/22(木) 00:32:55
えっあっはい、帰って!!!…あ、ホントに消えた…ありがとうございます。
【聞いた通りに勢いで叫べば、さっきまでの圧はなんだったのか一瞬で消え失せる。はあ、恐ろしかった。ほっと胸を撫で下ろし、包帯の中でいつのまにか開いた傷に触れて血がにじむのを感じた。そして、次に投げかけられた言葉に思考が止まる。】
死滅、回游?デスゲーム、って、そんなの…
【あるわけない、と続けようとした。言葉が出てこなくなった。今現在が、俺の知る現実とは大きく剥離していることくらいは、もう解っていたから。代わりではないけれど、別の言葉が漏れ出る。】
じゃあ、点って、
【腕を摩る。乾いた血のざらつきが付着している。深呼吸をして足元まで見降ろしてみれば、どこの部位にも、赤、赤、赤!途端に返り血に思えてきたそれが途轍もなく恐ろしくて、次の息が吸えなくなる。33。頭の中で、あの虫の妙に明るい声が跳ね返る。三十、三。それにどれだけの重みがあるのだろう。】
- 107空鼠25/05/22(木) 00:36:37
- 108幽霊帆船25/05/22(木) 00:46:07
いや、いやいや、善意って言ったってこんなに渡すわけないでしょう…?
【頻りに瞬きをして、数字を反芻する。あなたの気遣いを掻き消すように悪い想像ばかりが働いて、頭がくらくらする。点数相場を知らずとも、33が少なくない数字だってのは理解できる。人殺しがポンと他人に渡すものじゃない。それに、例え仮にまるまる33点貰い物だったとしても、受け取る俺も俺だ。間接的か、直接的かの違いしかない。】
ほんとに、殺したんですか。おれが、 誰かを
【動悸が激しくなる。吐き気がするほど気持ち悪い。目の焦点が定まらない。海馬の中をいくら探れど、問いを証明してくれるものは見つからない。ただひたすらに長い空白が広がっているだけだ。頭が痛い。罵声がきこえる。誰の、誰の声?ぼやけて入り混じってわからない。俺の幻聴か被害妄想か、きっとそういう何かだ。】
- 109二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 00:49:06
──少年は夢をみる。
目を閉じるだけでいい。そこには笑う子供たちがいて、大好きだった大人がいて、苦しくとも笑顔に満ちていた空間があった。
心の中にある意味の知らない寂しさには誰にも気づかれずに。自分でさえも。
──少年は羨んだ。
この地獄で出会った人たちの、それでも生きようとする姿に。
夜の帳が下りる。
少年はきっとその日を迎えるだろう。誰にも気づかれないまま、喪失と報酬を得た日に - 110空鼠25/05/22(木) 00:53:07
- 111散花の舞ひ人25/05/22(木) 00:59:25
『ようやく気づいた?本質。』
…えぇ、まぁ。
【身体から伸びた、うねる枝
今まで直線的に固定された物だと思い込んだ自らを嗤う
仕方ないことではあると思う、今まで呪術のじも知らなかったもんね】
【枝は伸びる、曲がる。うねる】 - 112バット持ち25/05/22(木) 01:00:00
あれは…
- 113物語の紡ぎ手25/05/22(木) 01:01:54
はあ、ところどころ断章こそ見られるものの…
段々と物語に相対できることが減ってきたな
【好戦的な結界の回り方ではあるが、この日は腰に差した刀を抜く事も、自らが知り尽くした物語を基盤とした式神を呼び出す事もなく。退屈そうにしながら、結界を練り歩く。】
……この回游の終幕もそう遠くない頁の出来事なのだろうか
【その先のことは、考えない。考えたら、あの言葉がまた呪いとなり足を引っ張ってくるから。】 - 114幽霊帆船25/05/22(木) 01:06:25
【ひゅうひゅうと風の抜けるような息をして、全身が軋むのを感じながらあなたに背中を摩られ続ける。こんがらがった思考が、だんだんと解けていく。滴る涙が服を濡らして、冬の風に攫われより一層寒さが増した。ただ、提示された可能性というよりは、あなたの気遣う心が気休めになったらしかった。】
……すみません、その、取り乱して。
【はは、と力なく笑って青年はまた深く息を吸って吐く。結局のところ、俺自身が覚えていない以上、分からないものは分からないのだ。だから許される、などということは全くもって思っていないが、これ以上ここで考え込んでいても彼に迷惑を掛けるだけなので一旦後に回す。死滅回游とやらのことを知り切ってから、またその重みを考える。】
…俺がこんなに怪我してるのも、そういう事なのかなあ。
【腕の包帯を見下ろして、そう言葉を零す。そうだ、彼は俺が倒れてた時のことを知ってるんじゃないか?それなら聞いてみようか。何かわかることがあるかもしれない。】
あの、俺の事手当してくれたのってあなたですよね?お陰で助かりました、ありがとうございます。
それで、一つ聞かせてほしいんですが…俺のこと見つけた時って、どんな感じでした?周りの様子とか、俺自体とか。
【問いながら、記憶をまた辿ろうとして頭痛に遮られる。やっぱり思い出せない。これも、どうしてなんだろう。】
- 115空鼠25/05/22(木) 01:10:38
- 116みないちゃん25/05/22(木) 01:39:01
……あ、良いベッド!
【家具店に散乱する瓦礫を退けて中に入ると、薄汚れてはいるが幾分か新品そうな寝具が設置されてあった。展示の為の物だろう。腰を下ろして一息つき、そのまま寝そべる。ふかふかとした感触は心地良く、何日かぶりの柔らかな毛布は格別であった。】
………あとで髪濯がなきゃな、服は変えられないけど汚れを落として……。
皮膚は、もう濡らしても痛くないだろうから……五右衛門式やろうかな。
【懐中電灯を天井に向けて、今後の計画を少しずつ立てる。ぐう、と響く腹の音に、今日のエネルギー消費量を計算して、バサっと起き上がった。お風呂に入ろうと決めたなら早くドラム缶探そう。探して、少しはマシな清潔を戻したい。】
【まるで呆気ない様子に、非現実さは感じられない。慣れをも感じて、今は恐怖も何もない。当たり前だ。再び見えるその日まで、この心は動かさず壊さず、涙も落とさないと決めた。炎が燃やし心を薪に盛り続けるなら、生きる意思が残るなら、例え瞳の光は消えても、未来の希望の光は消さないと誓った。だから、変わらないを維持するのだ。わたしのために繋いでくれた彼のためにも。】
……その前に菓子パン食べよう。
【もう、だいぶ飽きたけど。口に出せばまたお腹が鳴って、空腹に再度ベッドに鎮座する。手提げのバッグからチョコスティックを取り出して雑に開封し、ふわりとした生地を噛み締めた。】 - 117二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 01:43:43
【パンッと弾けた音と一緒に鮮血が飛ぶ。どこからともなく、方向もわからぬままに飛来する銃弾によってまた一人地面へと倒れる】
- 118二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 02:46:12
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- 119幽霊帆船25/05/22(木) 20:10:52
- 120伝書桜25/05/22(木) 20:29:38
- 121辮髪/鍬の男25/05/22(木) 20:33:14
【得物を振り翳された、反応した俺の耳を掠め視界の端を通過した
見えるのは刃ではなく柄。俺の背後に伸びた先端は槍の穂か斧の刃か鉄塊、それは戟か、まさか大鎌
奇襲であったためにその武器の形質を詳らかに捉えることは叶わなかった
そいつが握った柄を引き戻した、もう一度構え直すつもりか、否先端の何かで俺の首を刈り取る狙いだ】
【昼間に首を落とされれば俺は常人と変わりなく絶命する】
【青筋を立たせ柄を手繰る両手首の行く先に柳葉刀を突き刺すと刃に触れかけた手を放し片手で長柄の重量を物ともせず握りしめたまま、はね上がるように武器を俺の頭の横から旋し迂回させ引っ込めた】
やる気ですか?
【後ろ走りでで距離を取り、やっと捉えたのは頭が動くほどひゅるりひゅるりと靡き渦を巻く灰色の前髪
黒白縞のマフラー、コート、首から下げた大きなカメラ
唇の下から顎まで縦一列何故か穴が開き素肌を点々と露出する奇妙な形に整えられたあごヒゲとナマズの感覚器のようなこちらも奇妙な口ヒゲ
なにより奇妙なのはその手の得物、鍬だ、畑の土を耕すくわ「鍬形」のくわ】
【鍬の男はもう一度膝を落とし、その鍬を構え、】
待っっった、何故攻撃されるのか聞いても?口きいてくれません?
【数秒の間】
「…あぁー??あーえっと、うーん、そっかあ、そうだな、肩のソレ、祓(と)ってあげた方がいいのかな、と思って」
「後頭葉を耕しに来た」の言い誤りには無理がありますね、それに日本でもペットを勝手に殺しちゃ罰金でしょう?事後報告は勘弁してください
「いーじゃないの耕せば、どの道おハゲさんでしょ」
私は剃ってるんですよ、ハゲはアンタでしょ - 122空鼠25/05/22(木) 21:11:29
- 123幽霊帆船25/05/22(木) 21:21:45
ハムスターさんが喋ってるだけでも十分魔法みたいなものですしね。…あ、人間さんって呼んでるようなものか、これだと。すみません、お名前お聞きしていいですか?
【改めてその小さな体を観察しても、ただのハムスターにしか見えない。けれども俺と同じように喋って、立って動いて、その上器用に大きな人間の手当てまでするのだから驚きだ。そんなことを思いながら頭を休ませて喋っていると、ひとつの失礼に気づいたので追加で質問。】
やっぱりあるんですね、そういうの。術式、って言っても…あんまり実感湧きませんけど。ははは。
【うっすらしていた予想の通り、何かしらの超常がこのデスゲームにはあるらしい。とは言っても手から火が出たり、人の心が読めたりとかは無いし、よく分かんないな。それでも物は試しと自分の内に意識を向けてみる。】
…あ、これ…?
【ピタリと動きを止める。何か、血とも違うものが通っているような、不思議な感覚がする。思考の全てを集中させ、それを掴み取ろうとした。そうしたら。】
- 124空鼠25/05/22(木) 21:26:26
- 125幽霊帆船25/05/22(木) 21:36:41
【微かに青年の持つ呪力が膨れ上がり、煙のように立ち昇る。青年は一つ瞬きをして、それから手を握って開くを数回繰り返し、口を開いた。】
…うーん?出来た気はしますけど…ハムスターさんには何か分かりました?
【些細な違和感程度の事象だけれど、あなたの特殊な目をもってすれば、それが術式によるものだと見抜けるだろう。頭を捻って、先程の感覚を捉えようと拳を握り込んで、何かに気づいたのか、また声を発す。】
ああ、これだと人間さんって呼んでるようなものですよね。すみません、お名前お聞きしても?
【リピート再生したように、そっくり同じ内容の言葉が、何ら淀みなく紡がれる。言った当の本人は、それに対して疑問も持たずにただあなたの目をじっと見つめていた。】
- 126空鼠25/05/22(木) 21:44:17
- 127幽霊帆船25/05/22(木) 21:51:43
- 128空鼠25/05/22(木) 21:58:29
- 129幽霊帆船25/05/22(木) 22:09:04
二週間より前は確かに覚えてますが、そもそもここが何処なのか分からないので…あ、待って、書いてます。
【頭を上げ、問いに「わからない」の答えを返そうとして視界の奥の青看板に気づく。傍で戦いでもあったのか若干潰れて焦げが付いているが、地名は読み取れそうだ。目をぎゅうっと細めてなんとかその白い塗装を捉える。】
…俺の家からは、全然遠い所みたいですね。来たことも確か無かったはず…
【具体的に地名を上げ、ここまでは電車でも一時間以上かかるのだと伝える。知らない土地で知り合いもいないとなると、なおさら今が恐ろしい。空鼠さんに会えて本当に運が良かった。そうでなければ死んでいたはずだ。――死んでしまっても良かったんじゃないか、なんてネガティブ思考には、一旦蓋をする。】
- 130空鼠25/05/22(木) 22:12:20
ふむ・・・つまりその二週間の間に訳があって離れたという訳か・・・【まさか・・・嫌、その可能性は考えたくは無い、もしそうだとするならあまりにも救いが無さすぎるからだ】
ともあれ家族が心配しているかもしれん、一旦家の場所に向かう・・・というのはどうであろうか?【何も無いならそれでいい、だがもしそうだった場合は・・・】 - 131幽霊帆船25/05/22(木) 22:29:53
そうなんでしょうね…その訳も思い出せませんけど。ははは…
【自虐的に笑って、頭の後ろをわしわし掻いて脱力する。結局思い出せない以上謎だらけのままだ。空鼠さんだって、会う前の俺のことを知ってるはずもないし。何とかして失くした記憶を取り戻すか、何をしていたか究明するか、どちらかは必ず達成しないとならないだろう。】
…家族、…そうだ、父さんも母さんも爺ちゃんも、景翔だって、きっと心配してますよね。
ちゃんとかえらないと。
【言われたことを認識し、四つの顔が鮮明に脳裏に浮かぶ。帰ってきた息子が人殺しになってたら、あの人たちは、何を思うんだろう。拒絶されたって当たり前のことだ。でも、それでも、顔を見せるくらい、しておかないと。膝を起こして、手を支えになんとか立ち上がる。】
そうですね、一旦家に帰ろうと思います。あんまりお世話になるわけ、にも、い、かな――
【数歩歩いて、そこで言葉は途切れる。地面に膝をついて、顔から地に伏せそうになりすんでのところでバランスを保った。ひどく眩暈がする。目の前が真っ暗だ。典型的な貧血症状が現れている。どれだけ血を流したかさえ覚えていないから、こんな無茶をしようとしたわけだ。】
- 132二次元好きの匿名さん25/05/22(木) 22:37:22
- 133空鼠25/05/22(木) 22:42:10
- 134幽霊帆船25/05/22(木) 22:47:44
- 135空鼠25/05/22(木) 22:50:11
- 136幽霊帆船25/05/22(木) 23:00:17
- 137空鼠25/05/22(木) 23:03:54
- 138幽霊帆船25/05/22(木) 23:20:15
【当初こそ安らかだった寝顔は、徐々に季節外れの汗が滲んで歪んでいく。悪夢にでも魘されているのだろうか。冬の風が伝う液体を攫って、乾いた跡を残していく。速いテンポの寝息は、あなたに掛けられた声で断ち切られた。】
…、あれ、も、着いたんですか…?
【潤んでいる気がする眼を擦って、小さくお礼を言い周囲を見渡す。人の気配のない街。似たり寄ったりの一軒家が立ち並び、横断歩道の多くには信号機がついていない。小さな公園には、ブランコと滑り台と鉄棒。頭の奥を探せば、そこはたしかに見覚えのある景色だった。】
…ここ、中学の時の通学路だ。ってことは、こっちに曲がれば…!
【精神はともかく肉体は休息を取れたようで、多少は動けるようになったと思えたので、一言謝罪を入れて地面に降りる。記憶の中の道を順繰りに辿って、ブロック塀に時折もたれながらなんとか進んでいく。】
- 139空鼠25/05/22(木) 23:25:53
- 140幽霊帆船25/05/22(木) 23:33:56
着きました、ここです、俺の家…!!
【そのまま暫く道なりに進んで立ち止まる。二階建てで綺麗な赤い屋根の一軒家、表札には「幡ヶ谷」の文字。幸い大きな戦火に巻き込まれてはいないのか、そのままの状態で残っている。逸る心のままにポケットから鍵を取り出して玄関を開け、中に立ち入ると、】
……だれも、いない?
【返ってくる声も、足音も、死体さえもなく、空っぽになった生活がそこに転がっていた。最後に記憶している日付との差異の無い景色。キッチンには残りの味噌汁が放置され腐臭を放ち、洗濯物は取り込まれないままベランダで風になびいている。死滅回游の始まりと同時に、羂索に連れられて結界外に出たと考えるのが妥当だろう。】
- 141空鼠25/05/22(木) 23:47:31
- 142幽霊帆船25/05/23(金) 00:01:14
【浅く速くなる呼吸を抑えようと襟を掴んで、脳内の嫌な想像を必死に追い出す。考えるなと言い聞かせる。その脆弱な精神防御システムが駄目になる前に、欲していた言葉が投げかけられて、はっと顔を上げた。】
そうなん、ですか…?皆、ちゃんと無事なんですね?
~~っ、良かった…!
【あなたの言葉が単なる慰めで無い事を直感的に汲み取って、心底安堵して胸に張り詰めていた息をどっと吐きだす。今会えずとも、生きているならいずれは会えるはずだ。希望はちゃんと、ここにある。安心に浸り十分息を落ち着けたら、一つあなたに聞いた。】
あの、着替え取ってきてもいいですか…?
【自室に続いているであろう廊下の先の扉を指さす。刃物に裂かれて血塗れ状態の服をそのまま着ているわけにもいかないし、着替えておきたい。ついでに何か持ち出せるものもあるかもしれないし。】
- 143空鼠25/05/23(金) 03:15:58
- 144伝書桜25/05/23(金) 06:50:13
- 145幽霊帆船25/05/23(金) 07:37:05
そうですよね、物流だってロクに機能してなさそうですし…
それじゃ持ち出せるもの探してきます!
【そう返事して、青年は部屋の中に引っ込んでいく。物を漁るような音はじきに聞こえなくなるが、作業が終わったわけでもないのか出てくる気配が無い。】
【あなたが部屋に立ち入れば、ベッドの上に突っ伏して寝息を立てる幡ヶ谷の姿がある。家まで連れてきた時のように魘されている様子もなく、ぐっすり夢も見ず眠っているようだ。着替えは済んだのか白いワイシャツにベストを着込んだ姿で、着てきた血だらけのワイシャツなどは床に転がったままになっている。】
【部屋の隅の学習机の上に、一つの写真立てがある。薄く埃の積もったそれの中身は、夏の海を背景にした家族の集合写真だ。中学生くらいに見える、サーフボードを脇に抱えた幡ヶ谷に、両親であろう男女や彼によく似た弟、祖父母らしき老夫婦まで皆一様に笑顔で映り込んでいる。仲睦まじい家庭なのだろう。】
【28年と2週間が欠けた空白に沈んで、青年は思考を止める。思い出もカラダも借り物であることなんて知らずに、これまた借り物の幸福に浸って。復讐心しか残されていなかった青年にとっては、それも悪くないのかもしれないけれど、内に押し込められ持っていた全てを奪われた魂は、億が一にも「それでいい」なんて言えないよね。】
- 146空鼠25/05/23(金) 10:34:08
- 147二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 19:22:37
- 148雪少女25/05/23(金) 21:31:10
【しめやかに降り積もる新雪は、少しずつ辺りを雪で覆い尽くした。初冬とは考え難い深く軽く大きな白が家屋を覆い、一帯の車一台分の通り道は、氷が張られて冷え切っていた。鼠色の地面に薄く敷かれた粉雪の上には、雪だるまと雪うさぎの大名行列。いくつも並べられた先には、縮こまり座る女の子がいた。】
…で、きた。えっと、これは……みゆきの分。
あとは、……だれの、分、いるっけ?
【呂律の回らない口で名前を呼び、自身が奪った女の子のためのうさぎを足元に置く。錫色の目をした幼女を思い浮かべ、ニコニコと微笑みながら再び雪を掴もうとすると、ゆきはあることに気付いた。】
……? うご、かない、?
【覚束ない動きの指が視界に入り、力を込めようとしても上手に動かすことができない。黒い斑点に水疱が目立ち、爪の内部は血痕で溜まりに溜まって醜い小さな手を引き、雪を掴むことなく地に落とす。とさ、なんて軽い音に耳を傾け、右手を膝に置き、ゆきは背を丸めて俯いた。】 - 149雪少女25/05/23(金) 21:39:26
こまっちゃうなぁ、うごけないと
【たくさん作ったうさぎやだるまを、もっともっと作って、いつかみんなに見せたいのに。そう思えど意思にそぐわない身体は、無理を訴えるゆきの命令に従うことなく鎮座される。仕方なしと霧に染まる息を吐き出し、陳列するそれらに目を向けながら、ゆきは一つ一つを思い出す。】
きつねのおめんに、しろうに、みどりのひと、しろのひと、おおきいひと、やぶわら、あゆみ、ゆらぎ、………
【並べられた大小様々の白い塊を目で追いつつ、出来事を逡巡させた。ゆきが雪で遊んでる時に話しかけた和装の人物に男の子、女の人。これら全ては、心を温めた彼らのためと自己満足に肖って作られた物だ。小さいのはあの子、背面が厚ぼったいのはあの人、丸が二つ付くのはあの人。想起する度に見えない姿と離れる影に悲しみを覚え、楽しさに委ねた己の足元を睨む。血豆にあざに、ボロボロとなった足は既に冷え切っていて、その様は無理に働かされていた頃を思い出させた。この足は過去のゆきのものではない、みゆきのものなのに。ゆき、悪いことをしてしまった。でも、悪いことといえばそれだけではない。】
あそんでくれてたのに、はなれちゃった
おてて、はなしちゃだめ、いわれてたのに、はなしちゃった
【一緒に遊んでくれた子。泣いたあの子を抱きしめてた優しい人。離別を許した自分のせいで、いつの間にか姿は見えなくなってしまっていた。彼や彼女だけでなく、誰もかも。全てはゆき自身のせい。叱責と後悔を重ねて、微かに感じた暖かさがちょっとだけ恋しかったため、少し甘えたあの時を追想する。回想の中にある温度に耽り、垂れ下がり脱力した左手に目を遣った。人の手どころか雪すらも握れない、指先から凍てついて青く黒く染まる汚く醜いものだ。】 - 150雪少女25/05/23(金) 21:47:52
………ゆき、わるいこと、ばっか
あや、まんなきゃ
【さよにも、他の人にも、謝らなければ。身勝手に動いてごめんなさいって。お詫びに作ったこの雪の塊で、どうか許してくれないかな。なんて考えたりするけれど、どうだろう。優しいけど、もしかしたら打たれるかも。打たれるだけで許してくれるなら、ちょっとは痛いの我慢できるかな。】
【今更過ぎる思考を重ねた後、横目に深雪を見つめる。知れず起こった術式暴走の果てに積もったそれらが、目印にでもなってくれたら良い。彼らが良いけど最早誰でも良い。何となく今は人にいて欲しい。そばにいてほしい。寒いから。そこまで至って、伏せた目を瞬かせて薄く笑った。ここまでのことぜんぶぜんぶ、ゆきのせいなのにね。】
………みゆきも、ごめんねぇ
【頭部に降り立つ粉雪がさらさらと落ちる。同時に降った謝罪の言葉は白い息となって消失する。凍てつく頬に唇に、段々と寒気が身を纏う。脳髄から分泌される尋常な量の誘いが、ゆきを微睡へ手を引く。ふるりと震えた睫毛が、どうしようもなく冷たくて。握る手が欲しいと感じた。】 - 151ゆき25/05/23(金) 21:55:37
さむい
【そう言って、唯一の暖を逃さないように背中をまあるく、頭を膝に埋めて目を瞑る。口を一文字に固く結び、瞼の裏に見える映像を回想として共に流す。】
さむい、な
【再度呟く。言葉にすれば急激に震え始める体躯を着衣越しから右手指がくしゃりと掴んで、歪ませる。止まらない暴走に抑えることもできないと判断して、しんしんと音を鳴らす積雪に暖を求めた。結局、冷たいままだった。】
______
【最果てから手を引かれ、眠りの誘いに抗うことなく、ゆきは意識を闇へ闇へと落としてゆく。上に堕ちる美しい宵闇を視界いっぱいにさせて、行き着く夢の後に雪景色を見る。遠くに霞む朧月の下、ただ温度を感じて、それで───】 - 152やどりぎ25/05/23(金) 22:02:02
……なんか、急に冷えてるなぁ……よく見たら道に霜も降りてる。
何でだろう…?
【まるで、早めの冬が到来したみたいだ。冬初めには似合わない溶け掛けの深雪が朝日に照らされ、少女は眩しさに薄目となり、視界の上に右手を翳す。映えてキラキラと輝く様はダイヤモンドの山。ダイヤモンドダストなんて言葉もあるし、強ち間違いの例えではないのかも。】
【にしても、何故一帯のみ雪だらけに?急な天候によるものだろうか。思案に身を沈めて一歩一歩と進んでいけば、肺腑に冷気が注ぎ込まれる。僅かな喉の痛みを感知し首筋に触れ、暖を取るように腕を摩り続けていると、道の角、家屋と積雪の合間を縫って人影が存在するのを認知する。】
……?ひと?こんなに寒いところに……?
【陽光に反射する横髪と思しき部分を視界に入れて、うんともすんとも鳴ることのない影を見つめて近付く。微かに希望的観測が芽生える。もしかしたら、生きている人かもしれない。ここで一息吐いた誰かなのかも。思考後、溶けた新雪にローファーの足跡を残しながら、その人影を見た。】 - 153やどりぎ25/05/23(金) 22:10:32ファイルなう - アップロードされたファイルIMG_8058.png (523 KB)d.kuku.lu
………え
【完全に容貌が確認された時、少女は絶句した。着物に裸足で眠りに耽る幼女がそこにいたのだ。薄氷の長髪はじっとりと濡れて、着衣の隙間から覗かれる肌は血豆に斑点に水疱に切創と痛々しく、少女は逃げ惑うように視線の行き場を求めて彷徨わせた。】
……これ、うそ、?
あ、あの、すみません……!
【しゃがみ込み、肩を叩こうと右手を触れさせる。白装束をポン、と。あまりにも軽い音を立てて話し掛けると、幼女の体躯は左へ崩れた。濡羽の髪を揺らす少女が戸惑いの声を上げると同時に、どさりと雪に埋まった幼女の双眸が目に収まる。】
【穏やかに思われたその表情は、決して良いものではない。薄く開いたその目は冷えで怯え切ったまま硬直していて、乾燥した唇は変色し頬ごと青ざめている。加えて、少女は己の右手を今一度観察し、再度少女に触れた。】
………………………うごいて、ない
【肩から頬。頬から首筋、頸動脈の真上に位置する部分に触れると、内部に響く脈動は既に止まっていた。死んでいた。あまりにも静かに。自分よりも明らかに小さな女の子が。幾度も見た腐乱体よりも酷くないのに、硬く結ばれた腕が、瞳孔も開き切ったまま生を途絶えた目が、今にもぎょろりと蠢きそうなそれが、目に焼きつく。死体の冷えが指頭を伝い少女の動作を鈍くして、切羽詰まる息が絶えない。痛い、いたい、冷気で気道が凍て付き、上手く呼吸ができない。今までだって見なかったわけではないのに、この亡骸が嫌に刺さってしまった。】
《人間の死体を見る》
【正気度ロール】
dice1d100=52 (52)
1/dice1d3=1 (1)
- 154やどりぎ25/05/23(金) 22:18:28
【正気度ロール:成功】
《SAN値:58/65→57/65》
【外傷が見当たらない辺り、凍死が妥当だろうか。それを判別する力など勿論ないため分かるはずもない。慄いた少女は死骸から離れ、離れ、振動を続ける己の右手を見る。見っともなくガタガタと震えて、戦慄く双眸は恐怖を隠さない。自分よりも小さい子供がこうやって死んでるんだ、自分が死なないのは奇跡にしろ、いつ死んだっておかしくない。だったら、わたしも、死ぬの?今まで見てきた人たちみたいに、この子みたいに?】
【頭を強く振り被り、髪をギュッと握って俯く。違う、違わない、違う。脳内で行き来する言葉を溢そうとするように、ぶんぶんと振り続け、数秒後だらりと腕を放置させた。今一度、目の前の死体とその周囲を見る。】
………………………………………。
【哀れにも凍って死んでしまった女の子。隣に陳列する雪の塊は既に溶けて、酷く醜い白がアスファルトに染み込む。何も知らない少女からして、とても物悲しく思えて涙が溢れ、凍り、つららとなって落下した。きっと、悲しさだけの涙ではないのだろう。】
【愕然とした状態で、少女は暫くその場から動くことはできなかった。ただ震え怯えることしかできない体躯を抱きしめて、言葉を発する。】
……たすけて
【投げられた嘆きの言葉を聞くのは、二人分の魂が抜け、虚な眼となった死体のみ。朝焼けが希望を照らす、とある結界の隅っこ。物悲しい薄氷の風が、どんな思いも言葉を攫っていった。】 - 155風霊の舞姫25/05/23(金) 22:19:04
あら?これは…
【ふと視界に何かが写った。手のひらで救ってみるとひんやりと冷たさを感じた。粉雪だ】
雪の降る天気では無いはずですが…不思議なものですね。
【空を見上げても、天気が荒れるような様子はない。青空も見える快晴で。
手のひらに落ちた雪はすでに水になってこぼれ落ちていく】
…ふふ、似たようなものでしょうか。
【微笑みかけて、再び歩みを続ける。特別なことなどない。そう遠くない未来、自らの手で溶け落ちるのだから】 - 156伝書桜25/05/23(金) 22:35:29
- 157一般(自称)会計士25/05/23(金) 22:42:06
【またその一方、
コガネ越しに泳者の生死を見ていた】
…亡くなりました、か
【首に下がったロザリオを手に
天使の梯子、雲の隙間からさす光柱がいつか
魂を天に運ぶように】
永遠の休息を。
あらゆる重みを忘れ、昇らんことを。
罪あろうとその赦しは此処に。私が誓おう
_____かの魂に、憐れみを。 - 158二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 22:42:19
- 159伝書桜25/05/23(金) 22:44:38
- 160りょう25/05/23(金) 22:48:52
- 161二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 22:50:50
このレスは削除されています
- 162伝書桜25/05/23(金) 22:53:27
- 163りょう25/05/23(金) 22:54:21
- 164二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 22:55:21
【結界外の街には雪も届かず、微かに熱を持つ朝の光に窓越しに照らされ、目元に色濃い隈を拵えた青年は一睡も出来ずにまた夜を明かした。何度も手から滑り落ちるスマートフォンに打撃を与えられた鼻っ柱が痛む。横になっていたって眠れないのに、起き上がる力も湧かないから、寝返りだけ打ってうつ伏せになり液晶画面との睨めっこを再開した。】
れんらく、つかねえなあ。アオイ、大丈夫かな。
【既読もつけられない自分からの送信履歴に、埋め尽くされたトーク画面。もうずっと、どこに居るのかわからないあなたの顔を思い浮かべては、今この時に意識が立ち返り胸の痛みが呼び覚まされる。警察機関もロクに機能しない中、無い足で必死に駆けずり回って探したさ、探したとも。それでも会えなかった。あなたの影も形も、捉えることはできなかった。いや、本当はあるだろ。探せていない場所。壁のような柱が天に昇る、あの中が。】
……殺し合いのゲーム、って、いってたよな。
【アオイと連絡が付かなくなってまだ二日三日くらいのころ、一度、壁の際まで重たい車椅子を引き摺って向かったことがある。その時出会った、「コガネ」と名乗る謎生物がそう言っていた。オレはその場を引いて、他の場所の捜索に戻った、気がする。今ここに居るんだからきっとそうしたんだ、よく覚えてないけど。】
【中にアオイが居るなら、入る理由は十分だと思った。でも、こんな脚も頭も足りない人間が一人いたところで、何が出来るって言うんだ、とも。きっと意味もなく死ぬだけだ、そこまでを考えて、はたと気づく。】
…そうだ。別に死んでも、いいんだった。
【明かりもつかない部屋の中。オレは誰に答えるでもなく頷いた。】 - 165二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 22:55:59
- 166伝書桜25/05/23(金) 22:58:33
- 167二次元好きの匿名さん25/05/23(金) 23:00:44
- 168伝書桜25/05/23(金) 23:03:52
- 169りょう25/05/23(金) 23:05:28
- 170伝書桜25/05/23(金) 23:08:40
- 171りょう25/05/23(金) 23:12:54
- 172伝書桜25/05/23(金) 23:16:00
- 173りょう25/05/23(金) 23:25:28
- 174幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/23(金) 23:46:36
【オフィスビルの一角の隅に縮こまる6歳程の子どもに手を焼く大人がいた。ボロボロだけれど、休める安息の場所として選んで入ったは良いものの子どもの警戒が消えない。黒髪の男性は木製の椅子に腰掛けたままどうしようかと悩む】
「悪いが、君は泳者判定なんだろ。子ども一人でいるべきではないんだ。嫌だと言われても連れて行くぞ」
「大人がこどもに縋って恥ずかしいと思わん?いざとなったらすずを点にするとか、そんなんじゃないの」
「…はあ、君が持ってた剣を没収したのは謝る。だが返すつもりはない」
「ちっ」
【初対面で殺される前に死ぬ!を目の前でやられたところからどうにかしたが、子どもと信頼関係を気づけるほど自分に愛想がないのを思い出して、実感もする。死んでしまった家族のことが気掛かり、遺体も残ってるか分からない状況。本当にどうするか…、蛇でも見せて仲良くさせるしか分からない】
「きゃぁ!」
【あんま好きではないらしい】
「ミミズに似てる!!きもっ!!」
【この選択肢はBADのようだ】 - 175怪盗ルビー25/05/23(金) 23:47:33
にしても…なぁ
俺様も呪術界については詳しくねーが、ここまで大胆なテロなんてやるもんなのか?普通
【木の枝の上に座る女性はため息と共に呟く、こんなことに首を突っ込む自分も自分だが、ここまで大規模なことをするとは、首謀者の呪詛師とやらは相当に大胆な者なんだろうなと考える
おかげさまで呪術の秘密が大っぴらに広がってしまったし、大学生活もめちゃくちゃだ
私怨と義憤を織り交ぜた感情が脳に渦巻くが、呪術に詳しくもない自分がどうにかできることではないよな、と彼女は思った】 - 176剣崎司郎25/05/24(土) 00:22:42
ここら辺にはあんまり人が居ないな
【そう言って東京第一結界の中を歩く赤髪の青年、彼は周囲への警戒を怠らずに進んでいる
一歩、一歩と、割れたコンクリートを踏み締め鳴らす音が響く。人の居ない街に音は虚しく響く
人の喧騒で掻き消されるはずの小さな音ですら、今の街では失われた日常を思い出させる起因、そんなこともいざ知らずに青年は歩き続ける
どこへ向うわけではなく、行先すら定めずに路を進む彼には関係のないことであった】
………やっぱり、1人ってのは寂しいな
【そう彼は息を吐き孤独に歩いてゆく、ただ1人であることへの嘆きも、人の居ない街に木霊する
空気の微弱な揺れが、辺りに伝播する。彼の孤独が、周囲に響いた
青年はそれをどこか、嫌に感じた】 - 177伝書桜25/05/24(土) 06:59:48
- 178りょう25/05/24(土) 07:07:24
- 179伝書桜25/05/24(土) 07:11:27
- 180りょう25/05/24(土) 07:17:05
- 181伝書桜25/05/24(土) 20:39:00
- 182りょう25/05/24(土) 21:37:52
- 183幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/24(土) 21:48:33
「うわっ、巻きついてきた…」
【白い蛇が子どもの右腕に絡みつき、チロチロと赤い舌を見せる。丸くなって寝始める蛇に左手の人差し指でつんつんとつついて距離感を測る。相手のペットだから敵対心はない…し、危なくない。ずっと観察してたらかわいく見えた気もする】
【割れたガラスに誰かの右腕が転がってる。蛇に食わせておいて、男性は椅子から立ち上がりコーヒーメーカーは稼働するのか試しに行く】
「珈琲の袋が破けたのは虫が湧いているな。無事なのは…む、これで良いか」
【安物の一つが無事だった。十分後、ビルに残っているものだけで作られたコーヒーを片手に持ち、子どもの前に戻ってくる】
「それ、こーひー?すずの前で飲まんでよ」
「個人の嗜みに文句をつけるな」
「水ある?」
「勝手に持っていけ、瓦礫にこぼれてなければ残ってるさ」
「……」
【やつれた男をひと睨みしていそいそと動く】 - 184追加25/05/24(土) 21:52:12
【日時11月16日、晴天とも曇りとも雨とも何とも言い難い午後。未だ殺戮が続き、強者や強運の持ち主が生き残り、手を取り合い支え合う者もいれば蹂躙を辞めない輩もいる。そうして今日も非日常を過ごすはずなのに、突如として事は進んでしまう。】
《総則追加》
総則11『泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる。』
総則12『泳者は結界を自由に出入りすることができる。』
【順調に進行する遊戯は、泳者たちの混乱を押し退けどこまでも深淵へと進む。明日にしか行けない現状で響く絶望の足音は、これだけに留まらない。】
「────────契闊」
【何処かで、おどろおどろしい音が聞こえた。】 - 185猫天与25/05/24(土) 21:56:14
- 186散花の歩み人25/05/24(土) 21:57:47
- 187りょう25/05/24(土) 22:03:46
あ! やったー出れるって!
- 188伝書桜25/05/24(土) 22:05:20
- 189泡のクラゲ使い25/05/24(土) 22:06:47
総則追加…?
【ふとコガネの報告によって足を止める。追加されたルールを改めて確認して思考】
…離脱の総則と結界の移動総則。
これは恐らく高専あたりの追加。けど…結界移動のルールは失敗じゃないの?折角結界内に止まってた連中が外に出てくることになるじゃない
【高専組織ってやっぱりアホだったりするの?とか思いながら歩いてるその時。
──一つの銃声が、広島の空に静かに鳴り響いた】
- 190アリスっ子25/05/24(土) 22:07:21
- 191二次元好きの匿名さん25/05/24(土) 22:10:10
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- 192みないちゃん25/05/24(土) 22:12:25
【存在を感知し視界に収めることは叶わない。それは、元より少女に掛けられた呪いがゆえに。しかし、それ以外ならば辛うじて感じ取ることが可能だ。目以外ならば、五感のあらゆるものを酷使して感知することができる。だから、僅かな人のざわめきと、永遠にそばにいる式神の声を聞き取った。】
……、出入り、と離脱……?
【騒々しい周囲の空気、耳を劈く忌々しい音、一変した気配に寝そべっていた体を起こして建物内から外を見た。壁も何も見えない。いつでも外に出れそうな澄み渡る希望の青が覗けるだけ。首を傾げ、理解に頭を悩ませて、足元の水を胃へ流し込んだ。仕方がない、分からないのだから。】
【だが、もしも外に行けるならば……愛知に向かうことはできるのだろうか?拙い足でも、行ける?皆の元へ──そこまで考えて、思考を止めた。馬鹿なことを考えた、何もお荷物の人間がいない方がマシだ。探されてるわけでもないだろうし。】
………もう少し体を休めよう。
【陽光が差し込めど闇色の消さない眼を瞼で覆い隠し、逃げるように内部の奥へ進んだ。動かないでいよう。変に体力を消耗するべきではない。】
- 193猫天与25/05/24(土) 22:14:20
・・・おい毒兎、とりあえずそいつら連れてサクッと逃げられるか?【四足歩行で出口へと近づき、扉を開けた】
- 194幼い頃の巫女/蜷局のヒト25/05/24(土) 22:14:51
「……飲めたもんじゃない」
【オフィスビルが軽度ながら揺れる。屋上からコンクリートの欠片が落ちてきて、男性の飲んでいるコーヒーの表面へ付着する。上を見上げ、ため息をつく。蛇の口を大きく開けさせて、腕を突っ込み杖を取り出した】
【子どもが水分補給をしている所に場面は代わり、上の階層からの大きな揺れにピクリと反応。右腕に巻き付いた蛇に引っ張られて体が右方向に転がる、ぐわんとした感触、自分の意思と関係ない動作を突然されてキレそうな子どもは右腕に「なにするんだ!」と言葉を吐く。
次に落下してきた警戒色のトカゲに目を奪われる。トカゲのいる場所は子どものいた位置、動いてなかったら容易く潰れてたな…と楽観した思考の中で、閉じることのない扉の奥へ走る】
「やはり、子どもは大人が側にいないと危険でしかないな。此処(東京)なら尚更だ」
【石突きの標準をトカゲの瞳孔に合わせて撃つ。硝煙は華麗に上がり、トカゲの動作が一瞬鈍くなる】
「あっ、れ、…が。おばけ!?人じゃないし、ただんバケモンじゃ!」
「呪霊だな。狭くてやりづらい。外に出る」
「ここ三階!」
「平気だ。君は離すと死ぬからきちんと捕まってて」
「いやだー!!」
- 195アリスっ子25/05/24(土) 22:14:55
- 196臆病少女/悪霊(?)25/05/24(土) 22:16:12
…っ、ルール追加……?!しかも2つも同時に…
…え、このルール…
ミミ、やったね!結界から出られる…!
【驚きつつも追加された総則を確認すると、目を丸くして喜色を浮かべ。消えかけていた瞳に、再び明るさが戻って来る。】
「おー、早速出ようぜ こんなことろさっさと出るに限る……離脱の方は意図がわからねえがな、100点も持ってる奴がわざわざ抜けたがるか?」
ま、まあそこは関係ないから…取り敢えずあたし達は泳者のまま結界外でも過ごせるって事だよね…?
【外なら物資は尽きないし、そもそも大人達に保護してもらえる──お母さんにお父さん、おじいちゃんおばあちゃんにも会えるんだ!それに、今は別の結界の友達もきっとこれで無事だろう】
- 197毒兎25/05/24(土) 22:17:04
- 198炎の剣使い25/05/24(土) 22:17:13
…なんだと?
【その総則の追加を知り、最初に浮かんだ感情は疑問。離脱…それは恐らく高専側の追加した総則だろう。だが出入り、それはどこか心に引っかかった
対しかに高専側が結界出入りの手段を欲しているのが確実だろう…が、しかし何の条件も付けずに追加するものなのだろうか】
【考えれば考えるほど不可解で、この総則には利益よりも不利益が多いこともよく考えればわかることだ
出入りが自由になるということ、それはつまり結界に閉じ込められていた危険な泳者が解き放たれることを意味していた】
どう考えても、危険だ
…一旦は状況が悪くなったとでも考えよう
- 199りょう25/05/24(土) 22:17:30
どういうこと? でれるようになったじゃん!
- 200猫天与25/05/24(土) 22:18:44