【閲覧注意】ここだけ共依存マシマシマシ その15

  • 1二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:12:36

    3つのスレを合体した世界線です


    ゴールデンウィーク何しよう……

    まさかのキラの誕生日が近づいてきたその15です


    次のレスから元スレの簡易紹介と簡易設定

  • 2二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:13:00
    ここだけ自爆した後コックピットに侵入し脳天に弾丸を数発食らわせたが|あにまん掲示板何故かキラが生きていた世界線bbs.animanch.com

    ①キラに人魚遺伝子(不老不死)が入ってます→アスランにも煮付け()を食べさせて不老不死(眷属化)しました


    閲覧注意はここの概念の為つけました

    元スレでグロが多いからですね

    あんまり役立ってない気もします


    人魚遺伝子の覚醒の原因は何度も命の危機に晒された上で殺された事

    ディスラプターが当たろうと復活するキラ

    回復速度はキラに劣るが同じく不老不死になったアスラン

    煮付け()を食べても適合出来ないと異形化します

    アスランに自分以外に食べさせたら反省するまで何度も殺すからなと言われたので、もう自主的には食べさせません(不老不死でも痛みはあります)

    人外はキラの血肉を摂取しても問題ないらしい


    鱗や焼き肉、デスリセットに涙が宝石になる、眷属の位置が分かったりミキサー事件に主従関係、休眠、転生や付喪神トリィなど設定が沢山あるのが特徴です

    吸血鬼や探偵事務所の話の途中で落ちてしまいました

  • 3二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:13:20
    ここだけアスランも|あにまん掲示板スーパーコーディネイターだった世界線bbs.animanch.com

    ②アスランもスーパーコーディネイターです


    そのままですね

    そして元スレでも納得の嵐でした


    ユーレンの実験体の一人で実の親は不明

    ザラの血は引いていません

    キラより後に生まれましたが、特に性能は盛ったりしていないそうです

    知ったタイミングは本編と同じ、メンデルでラウ・ル・クルーゼからです

    キラは狙撃が得意なのもこのスレからです


    元スレの三つ子、四つ子IF設定は本スレでは無しです

  • 4二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:13:39
    【一応閲覧注意】ここだけキラとアスランが|あにまん掲示板お互い一緒にいて喧嘩することもあるけど気を使わなくていいし楽しいせいで恋愛してない世界線。恋人?別に今はいいかな。アスランといる方が楽しいしね。付き合って欲しい…?どこに?いや今度の休みはキラと遊ぶ予…bbs.animanch.com

    ③ブロマンス(恋愛ではない男性同士の絆や深い友情の関係)な世界線


    元スレには一応閲覧注意がついてましたが、距離感のバグを考慮してなのでBLではありません


    二人でいて楽しい、気を使わなくていい

    いい意味で空気の様な存在

    友情度は100程重めのダイスで

    キラ76

    アスラン23

    キラの方が重いが、傍目にはどちらも重いです


    カガリやラクスのことも大切な人、尊敬する人と思ってます

    形は違いますが4人はお互いの瞳の色のロボット鳥をもっています


    読心対策はキラとの濃厚な友情(健全)

    カルラ戦はアスランとの友情で勝利しました


    ミレニアムにアスランの部屋があってキラが入り浸っていたり、子供の頃から同じベッドで寝ていて今もそのまま……なのもこのスレからです


    その3ではMS持ち出しバトルの詳細などを書いていただきました

    その7よりトリィとプルゥが付喪神化しています

  • 5二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:13:55

    簡易設定
    ⚫︎イージスで自爆しても脳天を銃で撃ってもキラは死なず、腹立ちからキラに煮付け()を食べさせられたアスラン
    ⚫︎メンデルで2人共最高のコーディネイターであることを知らされる
    ⚫︎グフが撃墜された時にアスランは致命傷を負い不死身に気づく
    ⚫︎20歳で加齢がストップ
    ⚫︎数百年後トリィとプルゥが付喪神化しました
    ⚫︎数万年後も仲良く2人とふたりは暮らしています

  • 6二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:16:28

    不死スレが主体にはなってますが、スパコスレだけでもブロマンススレの設定だけでも大丈夫です
    ネタの提供でも喜びます
    雑談も大丈夫です
    そこからネタを拾ったりしてます

    注意点は2個だけ
    ・カップリングはなし
    ・共依存に繋がりそうならそのものでなくても大丈夫

    偶にスレ主が書きにくいなあとか苦手だなあとか呟くことがありますが、書いちゃ駄目という訳ではないので気にしないでください

  • 7二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:17:00
  • 8二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:17:20
  • 9二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:17:40
  • 10二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:17:58
  • 11二次元好きの匿名さん25/04/26(土) 23:34:52

    スレ立てありがとうございます!

  • 12文字書き いちか25/04/27(日) 04:58:13

    スレ立て乙ですよー
    それじゃ早速いつものやつ行きますねー

    「もう藤の咲くころか…」
    「遊歩道に藤棚があるって変わってるね、ここ。こうやって手を伸ばすと垂れ下がってる花に届きそ…」
    「あ、ちょっと待て」
    「どうかした?」
    「…触るのはよした方がいい、藤の花には毒があるんだ」
    「え、そうなの?いい匂いするのに残念だなぁ」
    「花にだけではなく全体が毒だがな。まぁ触れただけでは大して影響はないだろうが…」
    「でも誰かが見てたら真似しちゃうかも、って?小さい子とか」
    「まぁそういうことだな…」
    「そうだ、アスランにはまた朝頑張って起きてもらって、早い時間にふたりも連れてこれ見に来ようよ。きっと喜ぶんじゃないかな、お誂え向きのベンチも真下にあるしさ」
    「桜のトンネルを見に行った時みたいにか」
    「うん、いいよね?」
    「……突然朝になって叩き起こされるよりはマシか(毒もあるが、花の色のせいか何だか溶け込んでいきそうな雰囲気がして少し怖かっただなんて、流石に現実的じゃないし言えないな)」
    「ねぇ今何か、考えてた?」
    「…いいや?」
    「ならいいけど…。偶に変というか、よく解らない反応するよね、君」
    「変とはなんだ」
    「べーつにー?何でもないよ」

  • 13文字書き いちか25/04/27(日) 05:14:42

    という事で、近所で咲き始めた藤の花を見て今回の話は決めました
    藤には雄しべと樹皮、それから種にそれぞれ違う種類の毒があります
    花言葉は「決して離れない」辺りがスレ的には合ってそうだなって思ったり
    それと、個人的には藤の花と言えばCLAMPのWishを思い出しますね

    さてさて、キラの誕生日に向けて、またネタ練らないと…
    そんな訳で、今スレもゆるゆるやっていきましょー

  • 14二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 12:45:00

    藤棚の下のベンチはそれなりに見ますが、藤に毒があるのは初めて知りました
    鬼滅の鬼特攻はそれが理由だったりするのでしょうか

    藤で消えそうで同じ話を思い出しましたが、前スレで間違えてHOLiCって書いてましたね
    Wishの主人公のお母さんの話でした
    キラと藤も似合いそうだと思っていたので、消えそうな気がするというのも何だか分かる気がします
    駆けつけ1発いつもありがとうございます

    時間掛かりましたが前スレ埋め終わりました
    今回は3,000字ないのでちょっと少な目ですね

  • 15文字書き いちか25/04/27(日) 15:09:46

    まとめお疲れさまでした
    お話はそんなに多くなかったので残レス分で足りるだろうなとは考えてましたが、時間が中々押してたのでこれ大丈夫かなぁみたいに思ってました
    何とかなったようで良かったです
    これが平日だったらエライことになってたでしょうね…
    今回はJRの描き下ろしと万博ネタ絡めてきて最後にクスッとさせて頂きました
    そうか、この手で来たか

    藤はマメ科の植物なので、鬼滅に出て来る藤に関しては鬼に対しては豆だからというのもあるんだと思われます
    藤の毒は食べたりしなければ影響のない毒ですが、アルカロイド系の毒を含んでいる部分があってその辺は注意が必要です(大抵は嘔吐や腹痛とかで済みますけど)
    そうなんですよ、キラは瞳の色と相俟って藤の蔦が巻き付いてるような構図でちょっと一枚描けそうな感じしますからね、もう放さないって感じのヤツが(この辺りに花言葉要素)

  • 16二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 18:52:12

    新スレとまとめありがとうございました。
    またのんびりとよろしくお願いします!

    まとめですが、万博とJRコラボを上手く組み合わせていてさすがだなと思いました。
    そしてまさかのパネルときましたかww
    確かにポーズもありえそうなラインで思わず吹き出しました。発想の天才…

    文字書きさんの駆けつけ一発もありがとうございます。
    藤が豆科なのと毒があるのは初めて知りました。鬼と豆…なるほど…
    藤も上から垂れ下がってる花で綺麗ですが不思議な感じがします。
    桜に攫われる、とは聞きますがキラの場合は藤になりますね…花言葉もピッタリで驚きました。

  • 17二次元好きの匿名さん25/04/27(日) 22:44:43

    お2人のレスを見てあれ?と思って推し旅サイト見直して気づきました
    推し旅企画ってガンダムと万博コラボだと思ってたんですよ
    新幹線に乗って万博に行こう!みたいな……違ったんですね(そういう狙いは多分あるでしょうけど)
    JR東海とガンダムのコラボでしたか
    万博にガンダムの立像があることもあって完全に思い違いをしてました
    ……まあ良い感じの話になったんであまり気にしないことにします

    顔出しパネルにしたのは、画像を使いたかったけど制服を着る理由付けが出来なかったので苦肉の策でした
    なんだか褒めていただけて恐縮です

  • 18文字書き いちか25/04/28(月) 05:30:02

    幾つかある藤の花言葉の中で、一際重かったんですよね…決して離れない、って
    他には、優しさ・歓迎・恋に酔う・忠実、っていうのもありました
    自分の住んでる近所は花ネタには事欠かなくて、ふらふらとお散歩している間にお話の取っ掛かりに出来そうなものを見付けたりしていることが多いですね(だから二人の遣り取りもお散歩してる体からのものになりがち)

    あの絵をどう遣ってネタにするんだろうって思ってたので、これは中々考えたなぁ…と思いましたよ
    そう言えば流石にキラの誕生日まではスレ続かないでしょ、って当時は自分も一緒になって言ってましたよね
    まぁ、そんな事はなかった訳ですけども…
    ともかく、行けるとこまで頑張りましょう

  • 19二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 11:55:58

    とても好きな花があるのですが、名前をだすと住んでる地域が特定されかねないので出せないのが残念

    藤の話も書きたいですが、まず前スレの残りから順番に書いていきます
    キラの誕生日までこのスレ持つかな?
    次スレになりそうな気もしてます

  • 20文字書き いちか25/04/28(月) 18:07:07

    そんな地元バレするくらい有名なお花があるんですね…
    なるほど、それはちょっと残念

    続き…そうですね一杯あるなぁ、自分ところもどれから手を付けていいか解らないくらいには(遠い目)

  • 21二次元好きの匿名さん25/04/28(月) 20:04:21

    前スレは1ヶ月弱続いてたのでこのスレもキラの誕生日までは持つかなと思いますが…(何事もなければ…)

    花と毒といえば彼岸花が思い浮かびました。
    彼岸花も綺麗で好きですがあの鮮やかな赤と“彼岸”という言葉からかどこか怖さ的なものも感じます。

    でもここのキラとアスランには縁遠いものになっていますが…

  • 22文字書き いちか25/04/29(火) 03:36:19

    彼岸花は赤い花のイメージが強いですが、自分は白いものの方が好きだったりします
    この花が田んぼの畦に植わってることが多いのは飢饉の時に非常食とする為だったとかいう話はご存知でしょうか
    この花の根からはでんぷん質が抽出出来るとの事で、よく水にさらして毒の成分をすっかり流してしまった後に加熱して重湯状態になったものを食べるのだとかなんとか…
    手間掛かり過ぎてて準備の間に他の事出来そうって思ってしまった自分はたぶん負けですねw
    あの花の赤さは他の花と違って血を連想してしまうのはどうしてなんでしょう

    界隈で突発的なイベント的なものが起きなければのんびり進行なのは間違いないので…たぶん誕生日までは大丈夫なような気がします(若しくは自分が発作的にスレの初期くらいのペースで投下したりとかみたいなことがなければ)

  • 23二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 10:37:55

    ゴールデンウィークは時間が出来るのでペース上げられるかなあというだけでした
    スレ掛け持ち状態が続くのでそこまで変わらないかもしれませんね

    とりあえず今日でCOCスレ終わらせて、アスラン視点を書き切りたい所存

    彼岸花いいですよね
    花単体だと綺麗だなあ〜なんですが、見てると地獄少女を思い出すので途端に縁起の悪さを感じてしまいます
    本当に彼岸に咲いているのかはともかく、確かにこのスレの2人には縁のないものとなってしまいましたね

  • 24二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 19:06:16

    後画像だけなんで今日中にはいけそうです
    ちょっと保守時間内にいけるか自信がなかったので延長しておきます

  • 25二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 20:17:30

    【癒えないもの?】


    目が覚めた瞬間から落ち着かない気分になった

    それだけで、今日が何をした日だったかはっきりと思い起こされる

    いい加減忘れろとまでは言わなくとも、過去を引き摺りすぎだと思われるだろう

    俺だって、何年何十年もすれば……瘡蓋に触れずにさえいれば傷が薄くなっていくものだと思っていた

    だがそうは問屋が卸さないとばかりに…忘れることは許さないとばかりに毎年騒ぎ続けるものがいる

    ーー♪ 〜〜


    「アスランただいま〜」

    「おかえりキラ……その手の箱はなんだ?」

    「ケーキ。美味しそうだったから買ってきちゃった。一緒に食べようよ」

    「今から晩御飯だ。甘いものなら後にしろ」

    「じゃあご飯の後ね、約束だよ」

    冷蔵庫にケーキを仕舞い手洗い場に消えていくキラを見送る

    キラに当たるつもりはないのだが、どうにもささくれだっていて語気が強くなる

    毎年のことで慣れてしまったらしく、キラからは心配するような眼を向けられるのが申し訳なくなる

    悪いのは俺の方だというのにな

    どうすればこいつは大人しくなるのか、俺には理解できない

    〜♪〜♪

  • 26二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 20:20:03

    夕食後、ケーキとコーヒーを準備しているとキラが近寄ってくる

    「今日は僕から選ばせてもらうね」

    「いつもお前から選んでるだろうが…別にいいが」

    「今日は特別なのっ!」

    「特別って今日は……俺に対する嫌味か?」

    普段なら気にならない些細な言葉に苛ついてしまうのもこいつのせいだろうか

    失敗したという顔をするキラを見ているようで自分の内側に沈みこんでいるアスランの様子に、腹を括ったのはキラの方だった

    「そういう反応すると思ったから言わなかったのに。昔僕が言ったこと忘れたの?」

    「昔と言われてもな」

    今日という日について話したことなどあったか?と考え込む

    それなりの時間を掛けて思い出したのは、いつだったか車内で話したことだ


    『やっぱり始まりはストライクとイージス戦かな』

    『……コペルニクスやヘリオポリスじゃないのか』

    『僕達が出会ったり、再会したりならそうなんだけど、あの日は2回目の誕生日だから』


    「2回目の誕生日」

    「1回しか言ってないのに覚えてたんだね」

    「僕はね、4月17日を生まれ変わった日だって…君と同じになった日だって大事に思ってるんだよ」

    「死んだ日じゃなくてか?」

  • 27二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 20:22:22

    「もう散々話したからそこについて論じる気はないよ。命日と誕生日が同じ日なんてことはそうおかしな話でもないでしょ」

    「それはそうだが……違う人とならともかく、どちらも本人だとまず有り得ないがな」

    「真面目な話をしてる時に突っ込まないでよ……ともかく、君がそんなに苛立つのは"ソレ"のせい?」

    と言いながらいつも首からさげている鱗のネックレスを指差す

    鱗自体が問題じゃないんだけどソレには実体がないからね

    でもアスランには何のことを言いたいのかは伝わったみたいなので話を続ける

    「どんな存在かもよく分からないけど、君には何かが聞こえてるんでしょ?」

    「……そこまで分かっているなら言うが、毎年この日になるたびに騒ぐんだよ。何を言いたいのかは理解できないが……俺を責めているんだろ」

    「んーーー?」

    自嘲するアスランには悪いけどそう深刻な話ではない気がする

    勘でしかないけど、元になったものを考えると……

    「それさあ、今日が生まれた日だから騒いでるだけじゃない?」

    「は?」

    長年悩まされていた理由がそれだとしたらあまりにも馬鹿らしいではないかと思っていると、呼応するように騒ぐ感覚が強くなった

    「…………どうもお前の言っていることが正解のようだ」

    「僕の影響があるなら君を責めるようなことする訳ないからね」

    これだけ話していれば、淹れていたコーヒーも湯気がなくなっていた

    「あーあ、コーヒー冷めちゃったや」

    「味は落ちるだろうが再加熱するか」

    「それでいいよ」

    冷めたコーヒーを温めなおしながら長年の悩みを一瞬で解消したキラについて想う

    「やはりお前には敵わないな」

  • 28二次元好きの匿名さん25/04/29(火) 21:04:45

    思ったより長くなりました
    これもまたアンジャッシュ、すれ違いネタといったところでしょうか
    眷属くんは主人と自分の誕生日だ!わーい!と騒いでいただけ
    それをアスランは責められていると勘違いしてただけ、そんな感じの話です
    眷属くん以前喋ってなかった?と思われそうですが、そこまで主張するのは主人の危機だけじゃないかなあと思ってます
    人魚の夢は夢かもしれない話ですし

    同じものごとに対してアスランは悲観的な、キラは楽観的な見方をするなあと思っています
    キラは本当に楽観視しているというよりは、周囲を不安にさせないように楽観してるフリというのもありそうですが

    1スレ目の話なので回想風にしてみました
    セピア調の画像とまた殴り跡消した画像を作ったり
    鱗のネックレスも使いたいなあと思っていたので使わせていただきました
    ありがとうございます

  • 29文字書き いちか25/04/30(水) 05:57:43

    昨夜は帰って来た時点から既に規制されていて感想を書こうと思ったところを出端を挫かれてしょんぼりしてました
    ハートぽちぽちも出来なかったですし
    それで自分の方の執筆が進んだかと言われると、まったくそう言う訳でもないんですがね…

    ずっと思い悩んでいたことも誰かの一言で救われたり、違う答えが見えたりします
    今回のこれに関しては眷属くんの喜怒哀楽がアスランの側に伝わって来ていないことが割と大きかったような気もしますが
    そのせいで何か毎年自分の中で騒いでるな、くらいしか解ってなかった訳ですから
    それがまさかお祝いしてたとか…まぁアスランじゃ解らないよなぁ(たぶん主人からそれが伝わって来てたというのも大きそう)
    でもこれで今度からは少しは心穏やかに過ごせそうで、良かった良かった…

    確かにネガポジで言うならアスランがネガティブ、キラがポジティブ寄りの反応になるのはどこも一緒のような気はしてます
    どんな事でも受け止め方次第で自身の居る場所が天国にも地獄にもなると物の本にもありますからね
    うちのキラはスレ主さんの言うところの後者の方で真性のポジティブ思考をするタイプではなく、表面上そう見せていることがあるタイプになります
    故に取り繕うのが上手い、ということでもあります
    アスランの思考の後ろ向きさというか、つい何でも深刻に受け止めてしまう部分が目立つので、その分かなり前向きに見えていますけど

  • 30二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 07:08:52

    アスランと眷属くんのアンジャッシュネタ面白かったです。
    キラが分かったのは“主人”だからというものあるかもしれませんが、アスランが分からなかったのは眷属くんに対する好感度の低さもありそうですね。

    アスランは真面目にというか色々と考えすぎたり疑い深い部分があり、キラはまあなんとかなるよ!みたいな考えですからね。
    どっちとも良い悪いはあり、違う見方だからこそ上手くやってるのかなと

    これで長年の悩みが解消されてこれからの2回目の誕生日は少しだけ心が軽くなってるのは良かったです。


    それと純粋に主人と自分の誕生日だ、わーい!と喜んでる眷属くん可愛い……

  • 31二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 13:28:50

    スレを跨いだせいか宿題が終わった気分です
    でも何か忘れている気もするような……思い出したら書き足すかもです
    次は藤の話の予定

    しかしまさか眷属くん可愛いという反応が出るとは思いませんでした
    紛らわしい!って怒られる方向性のキャラ付けだったので
    以降はおめでとうまでは言わなくても、穏やかに過ごせる日になってほしいと思ってます

  • 32文字書き いちか25/04/30(水) 17:08:54

    可愛いって言われてるのはたぶん、純粋にわーいってなってるのに無邪気感があったせいかとw
    何かと苦悩を抱えてぐるぐるするような宿主とはタイプがだいぶ違うのだけは確かでしょうし
    そう言えば自分ところのはキラの救出話と以前アスランが高熱出した話で勝手に身体乗っ取って歩き回ってた際に、ちろっと出したきりですね
    アスラン自身が「彼」に対して警戒感剥き出しなのと、あんまり大々的に出してはいけない存在ではあるのでどんな存在かは不明瞭にしてはありますが、一応ちゃんと細かい設定は付いています
    そうだなトリィたちの話書き終わったら、その辺もそろそろ踏み込んでもいいかも知れないですねぇ…

  • 33二次元好きの匿名さん25/04/30(水) 22:42:22

    >>31

    すみません…スレ主さんの言葉をそのまま受け取ったら誕生日ではしゃぐなんて可愛いところあるじゃんって思いまして…


    自分は文字書きさんとは逆に主人と眷属についてはあまり細かい設定はないですね…

    改めて考え直してもいいなと思いました。

    でもお二人のところよりは一番共存しているといいますかキラと主人、アスランと眷属の境界線が割と曖昧なイメージでしょうか


    こちらは今体調不良ものを書いてますがもう少しかかりそうです。

  • 34文字書き いちか25/05/01(木) 02:33:03

    「アスラン、はいこれ」
    「……鈴蘭?正直花なんて柄じゃないぞ」
    「今日、何の日か知ってるよね?」
    「一応解ってはいるが、でもそういうものは似合わないだろう?」
    「そういう問題じゃないんだけど。相変わらず君に物あげるのは苦労するなぁ…」
    「…確か、身近な人の幸せを願って鈴蘭を贈る日だったろうオーブの風習ではない筈だが」
    「うん、それで合ってるよ」
    「花が合わないというのもあるが……何だかこう不釣合いな気がしてだな」
    「だーかーらー、そういう考え方やめなよって言ってるじゃないか」
    「……」
    「有難う嬉しいよ、って言ってそのまま受け取ればいいだけなんだけどなぁ。何でこう…物貰う度に何でくれるの?って顔するんだろうね…」
    「そんなに露骨に顔に出ていたか?」
    「僕じゃなかったらそこまでわかんないかな。カガリもラクスも結局僕が教えてあげるまでずっとそれで困ってた訳だし」
    「でもやっぱりこういう物は…」
    「君はそう思っていなくても、そうあって欲しいと願う気持ちは受け取って欲しいんだ。駄目かな?」
    「……すまないキラ、否定したくて言った訳ではなくて…その、有難う」
    「あ、この後カガリとラクスが同じもの持って来ると思うから、今みたくちゃんと受け取るようにね」
    「…は?い、今何て…?」
    「3人でさ、揃ってプレゼント攻勢したら免疫付くんじゃないかって思ったんだよね」
    「おまっ、これは悪戯か!?」
    「え、何でこの日にしたかわかってるの?鈴蘭に託した気持ちに嘘はないんだけどな」
    「…だからって」
    「はいはい、いいから二人からの分も受け取ってよね。それじゃ、僕は頼まれた用事があるからこれで」
    「え、ちょ、キラ!?」

  • 35文字書き いちか25/05/01(木) 02:54:57

    5/1はメーデーですが、すずらんの日とされていて身近な人にすずらんを贈る風習がある国がある…というのを思い出して軽くネタにしてみました
    時期はアメトリンのタイピンとカフスやアレキサンドライトの話があった辺りと、ここ最近の話からすれば相当昔のことになりますね
    この頃の、自己肯定感が地を這うほど低いアスランはとても久し振りに書きました
    相変わらずこの辺りの彼は物を渡そうとしても全然受け取ろうとしてくれなくて本当に大変で大変で…

    人魚遺伝子と呼ばれていたものをを生まれた時点から持っていたキラは、実は覚醒する前の段階から既に同化していたようなもので、ほぼイコールみたいな感じなんですよね
    何というか普段から意識に溶け込んで夢を見ているような…そんな感じです(要は蝴蝶の夢みたいな?)
    その辺からして、降って湧いた後付けの眷属くん(仮)とは全然立場が違うという設定の小出しを始めてみたり…

  • 36二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 07:03:57

    謝らないでください主さん

    文字書きさんが噛み砕いてくれたので、どこら辺が可愛いと思われたのかやっと分かりましたので

    確かにわーい!は無邪気な感じでしたね


    あんまり細かく詰めると後々困りそうなので眷属くんに関しては簡単にしか考えてません

    各々好きなように設定するのが1番でしょう

    自分のところでは『異物』これにつきるかと


    >>34

    メーデーも詳しいことは知りませんが、今日が鈴蘭を贈る日というのは初めて知りました

    子供の頃ゴールデンウィークに遊園地いったらやってたなーくらいの印象です

    海外は花を贈る文化に事欠きませんね


    この頃のアスランも懐かしく感じます

    花くらい素直に受け取ろうよと思ってしまいます

    幸せを願ってという風習も知っているなら尚更です

    そこで困惑するのが文字書きさんのところらしいとも思いますけどね

  • 37文字書き いちか25/05/01(木) 12:55:47

    鈴蘭の花言葉は「幸せが戻って来る」なんですよね
    この頃のアスランは兎に角、幸せになることや満たされることへの意欲が薄くて周囲が心配しているような感じでしたからね…
    良く言えば無欲…とも取れるのですが、こういう遠慮は自ら幸せを遠ざけているようなものですからあんまりいい事じゃありません
    この悪癖は徐々に改善されていきますが中々原因含めて根深いのがキラの苦労ポイントであり、気長に根競べしていたものの一つになります
    キラは、計らずとも自分が引っ張り込んだ形になっているのをだいぶ後々まで引き摺っていますから、尚更といったところですね
    なお、アスランがオチのところでキラに置いて行かれてちょっと呆然としているところが個人的な可愛いポイントです

  • 38二次元好きの匿名さん25/05/01(木) 21:21:33

    主さんが次のお話構想中のようで何よりです
    自分はまだゴールデンウィークじゃないので…週末が待ち遠しいですね

    文字書きさんの設定もどう考えてあるのか興味深いです
    いずれ書かれそうなので楽しみにしておきます

  • 39文字書き いちか25/05/02(金) 04:41:57

    こういうのはお正月の時と同じで、例え大型11連休だのと言われようとそこで休みじゃない人が居るからこそ世間は滞りなく回っている…本当に有り難いことです

    さてさて、うちの眷属くんとアスランの関係は主導権を奪われて身体を勝手に使われたり、何かと行動の妨げになることもしていますから、寧ろ警戒されて当たり前ではあります
    彼からしたら正に異物そのもの、確かにその通りでしょう
    加えてそのお陰で幼馴染を独りきりにしないで済んだという部分以外では、特に初期は自身の体質に関しても良い捉え方はしていないので…ちゃんと書こうとするとシリアスで重いのをお出しするしかないと思われます
    もっと軽くはならんのかとは思うんですけどね、自分でも

    取り敢えず自分のところのを練りつつ、お二人の次のお話に期待させて頂きますか

  • 40二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 10:36:06

    キラはミレニアムで行われた報告会と会議が終わるやいなやターミナルのメンバーとして出席していたアスランの腕を掴み、早々に自室へと引っ込み、ずっと感じていたことを単刀直入に切り出した。


    「アスラン調子悪いよね」

    「いやそんなことはーー「ないわけないよね?」

    有無を言わさないように問えばアスランは目を逸らしながら少しな……と答える。自分とアスランの前髪を掻き上げて額と額を合わせると確かに普段よりも熱い気がするので今日はもうベッドに寝かせることにした。

    しばらくすると寝息が聞こえてくるが、いつもならこれくらい大丈夫だと反抗するはずなのに今日は素直に従ってくれたのを見て安心よりも不安が勝っていき、アスランが寝ているベッドにもたれかかりながら力の入っていない白い手を握る。プルゥは静かにアスランの枕元へと羽を下ろし、トリィはキラの肩に止まり気遣うかのように見つていた。

    大丈夫、明日になればきっと元気に……そう心の中で祈りながらキラは眠るアスランを見つめ続けていた。



    どこか息苦しさを感じて目を開ける……が、どこか視点が定まらない。

    (あれ……僕なんで……こんなところに……あ……そうだ……)

    重い頭を動かすと寝ているアスランが目に入り、自分が何をしていたのかを思い出す。どうやら看病途中で寝てしまったようで、アスランの顔を見ようと立ちあがろうとして……

    「あれ……?」

    視界がぐにゃりと歪むと体を支えることができずにアスランの上に倒れ込んでしまった。体はひどく熱く、頭は鈍い痛みに襲われる。苦しいよ……と縋る思いでアスランを見るが彼も息遣いが荒く、汗が吹き出して、本来白いはずの頬は紅潮していた。

    何度も名前を呼ぶがそれが声になることはなく、手を伸ばそうとしてもその手は動かない。

    途切れ途切れに自分の名前を呼ぶ声と二つの羽ばたき音が聞こえたのを最後にキラの意識はプツリと切れるのだった。

  • 41二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 10:42:25

    思ってたよりも長くなってしまったのと後半部分を書き直してるため前後半に分けることにしました。


    確かにアスランはプレゼントを進んで受け取らない感じがしますね。
    心の奥底では自分に幸せになる資格があるのだろうか…と思ってるようなそんな気もします。
    だからこそキラは別枠としてもぐいっと引っ張ってくれるカガリや背中を押してくれるラクスがいてくれて良かったと思います。
    頑固なくせに3人には弱いアスラン…

  • 42二次元好きの匿名さん25/05/02(金) 19:23:32

    単なる不調というわけではなさそうで気になる引きですね
    アスランの不調に敏感なのも流石のキラです
    続きがとても気になります!楽しみにお待ちしております

    やっと週末です!
    やりたいことは色々あるので楽しみつつ、書きたいものも書き進めるぞー
    皆さんもゴールデンウィーク楽しんでくださいね

  • 43二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 03:34:05

    続きを全力待機

  • 44文字書き いちか25/05/03(土) 03:34:07

    続きものはやっぱり引きが肝心
    これは凄く先が気になるところです
    そして通常営業とはいえ、おでここつんで熱を確かめててここの二人ならこれだよなぁと納得してました
    しかもトリィとプルゥ、付喪神化する前から賢過ぎてヤバい(本編からしてあれなのでそこまで不思議じゃないのが更にヤバいんですが)

    スレ主さんところの藤の話も楽しみにしてますよ

    観察の結果自スレは案の定、保守や待機って書かれたものばかり狙われてる感じ
    試しに自分も敢えて何か書き込み易いように雑談増やしているのですが、本文やそういうものへの反応の方が消される確率低い感じがします(それでも消されてるのもありますけど基準は何?)
    待たれているというのを意識するのでそういう書き込みを見る度に気負いはありますが、それを勝手に消すのは余計なお世話ってところですね…やれやれ

  • 45二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 03:35:35

    念の為保守

  • 46二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 11:49:53

    藤の話と書きましたが主題は別だったり……
    多分導入にしか出ません
    まだ書いてないので予定ですけど

  • 47文字書き いちか25/05/03(土) 16:48:49

    何かを話のつかみとして使うけどメインじゃないというのも書いてて割とある話…

    というか、早朝()の保守被りが凄かったなぁとw
    纏ったお休みでも正直書くもの多くてどこから手を付ければ、って感じになってるのは内緒です
    取り敢えずメルヘンに癒しを求めるか…(他は内容としても直ぐに終わりそうにないので)

  • 48二次元好きの匿名さん25/05/03(土) 23:35:50

    文字書きさんならその時間に保守してもらえるだろうなとは思ったのですが、まだ起きていたので念の為保守したらだだ被りしました
    落ちるよりはいいですよね

    藤の話はそろそろ書き上がりそうです
    見直しに画像探しがあるので今日は無理でした

  • 49二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 06:59:02

    結構レス被りしますよね
    自分も何回か保守しようと思ったら直前にスレ主さんや文字書きさんのレスが入ったのでそっと引っ込んだことあります。

    藤の話もうすぐで見れそうで楽しみです!
    こちらは後半がまだ少しかかりそうです…その間に何か小話的なのを入れたいところですが丁度ネタ切れですね…
    キラ誕の準備もしないと

  • 50二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 11:58:54

    「ふじ」

    藤棚がとても綺麗だから外でお茶をしようと誘われやってきたキラとアスラン
    発起人のカガリとお茶を準備するラクスと共に藤棚下のお茶会と相成った
    「ラクス、手伝うぞ」
    「お客様は座ってお待ちくださいな。先にカガリさんとお話しでもされていてはいかがでしょう」
    「そうだぞアスラン、準備はこちらでするから。ほらいつまで立っているつもりだお前は」
    「ほらほらアスランも座って!」
    「手伝いくらいさせてくれてもいいだろうが。それとキラ、何故真っ先に座ってるんだ」
    ゆっくりとした動作で準備するラクスには手伝いを断られ、座ったまま使用人にお茶受けを頼むカガリには座れと手で示され、アスランは仕方なく席につく
    真っ先にテーブルについたキラに一言言うのもいつもの流れである
    「どうだ、この藤の花は」
    「紫のカーテンみたいで圧巻だね〜。手が届きそうで届かない位置なのも絶妙な感じ。ちょっと意味が違うけど高嶺の花ってこういうイメージだよ」
    「派手さはないのにこうも咲き揃っていると圧倒されるな。密度が高いからか日陰になってちょうどいい」
    「いいだろう!この時期はここが過ごしやすくてなあ」
    「私も好きですわ。香りも良いのですよ」

  • 51二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 11:59:57

    藤とお茶を楽しみながら近況などを話していると、孤児院の子が絵本を持って駆け寄ってくる
    「ねえーこれよんでー」
    「いいですよ。ではあちらに行きましょうね」
    カガリに席を外すことを告げラクスは少し離れた場所に子供を連れて行く
    付き添いの職員の申し訳なさそうな顔での謝罪には笑顔を返していた
    「ラクスは子供に好かれるな。しかしかぐや姫か……」
    子供の持っていた絵本のタイトルを呟き藤を見るカガリ
    話が切れたこともあり、その呟きと憂う顔が気になった
    「何か気になったの?」
    「2人は竹取物語を読んだことあるか?」
    「俺はないな」
    「僕はあるよ。古典で習ったくらいだからうろ覚えだけど」
    「じゃあアスランはかぐや姫知ってるか」
    「そちらはキラの家で子供の頃に読んだことがある。光る竹から女の赤子が出てきて翁が連れ帰り夫婦で育てる物語だったよな」
    「そうだな。その先はどうだ?」
    「確か有り得ないスピードで成長した後5人の貴族に求婚されるが無理難題を突きつけて追い返し、最後は月に帰るんだったか」
    「アスラン端折りすぎ。あってるはいるけど」
    「合ってるならいいだろうが」
    いつもの2人のやりとりに笑いながらカガリは本題に入る
    「お前の知っているかぐや姫はそのバージョンなんだな」
    「絵本は時代によって内容が変わることもある。今は違うのか?」
    「いや違わないぞ。ただ帝が出てくるパターンの方が元の竹取物語に近いんだ」
    「そういえばそうだね。僕の家にあったのには帝は出てこなかったよ。でも竹取物語では重要なキャラだったね」
    「どんな話しなんだ?違う部分だけでいいから教えてくれ」
    「そうだね。都にいる帝にもかぐや姫の美しさが伝わって求婚されるんだよね。こっちは普通に断って文通するんじゃなかったかな?」
    「少なくとも珍しい宝は要求していないがそこは主題とズレるから置いておくぞ。最後に月に帰るのも同じではあるんだが、そこからが絵本と竹取物語の大きな違いだ」
    「えっと、帝がかぐや姫を月へ帰さないように翁の家を軍勢で囲むんだよね。でも月からの迎えが来るとみんな戦意が無くなって、無力化されてる隙に帰っちゃうんだっけ」
    「およそ合ってるが少し足りない。地上は穢れているからと迎えのものが薬を差し出すんだが、それを手紙と共に帝に渡してほしいと将官に託すんだ」
    「そうだっけ?全然覚えてなかったや」

  • 52二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 12:00:56

    「……その薬はな、飲むと不死になるそうだ」
    「…………何故そんなものを贈ったんだ」
    「さてな、理由は分からない」
    「不死と藤、響きは似てるけどそれだけじゃない?」
    「その分だとキラ、最後の方も覚えてないな?」
    「月に帰るとこまでしか覚えてないなあ」
    「不死の薬を贈られた帝だったが、かぐや姫がいないのに不死になっても意味がないと捨てさせるんだ。彼の国で1番高い山で焼くように命令してな」
    「この古典は日本から伝わった話だったよね。なら1番高い山は…」
    「富士山と言ったか」
    「そうだ。不死の薬を焼いたことからふじの山と名付けられたらしい。あくまで竹取物語ではそうなっているという話で本当かは分からないがな」
    「昔からあるものだな。不死だなんだという物語は」
    「ある意味人の夢だからな」
    「……夢ねえ」
    お前達を見ているとそんなに良いものとは思えないという感想は飲み込みカガリは話を締めくくる
    「そろそろ私はラクスの手伝いに行ってくる」
    「僕達は……」
    「ここは私の庭だ。とはいえ、あまりお前達の顔を覚えられるのも後々……な?だからここでお開きとしよう」
    「すまないなカガリ。お茶も藤も楽しませてもらった。ではまた」
    「今日はありがとう。ラクスにも美味しかったって伝えておいてね」
    「ああ頼まれた」

  • 53二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 12:01:37

    帰りながら話すのは先程のお茶会のこと
    「竹取物語なんて久々に思い出したよ」
    「思い出せていたか?ほとんどカガリが概要を話していた気がするが」
    「君だってかぐや姫の内容省略しまくってたでしょ」
    「概要としてはあれで正解だろう」
    「もう……藤に不死に富士山かあ。あの国は響きの似た言葉が多いけど不思議な感じ」
    「元を辿ると同じものが由来というならともかく、関係ないものも多いから尚更な」
    「……不死の薬を贈るなんて何考えてたんだろうね。しかも自分は月に帰るくせにさ」
    「さてな。だが帝は不死になる道を選ばなかった、それだけだろう」
    「無責任すぎでしょ。選ぶなら側にいないと意味がないよ」
    「物語に怒ってどうするんだ」
    ぷりぷりと怒るキラを宥めながら藤を思い返す
    キラは藤を手の届かない高嶺の花と称したが、俺は藤をつかまえたのだろう
    藤にとらえられたのかもしれないが…どちらも同じことだろう
    藤色の瞳した不死の幼馴染を見ながらそう思っていた

  • 54二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 12:09:05

    理由があってカガリとラクスの画像を入れないつもりだったのですが、そうするならもう画像なしでいいやとなりました
    理由は伝わったでしょうかね

    ただの言葉遊びというか連想ゲームでした
    藤で不死を思い出し、そういえば竹取物語って不死の薬と富士山が出てきたなあという
    単純ですね

    出しておきながら早々に席を外してもらったラクスですがエミュが難しくてですね
    それとかぐや姫を出す理由になってもらいました
    カガリとアスランのセリフ回しが似ているのも難しい……ってこれ前も書いたような気がします

  • 55文字書き いちか25/05/04(日) 15:17:41

    珍しく画像なしと思ったら…文脈から色々察しました
    藤はふし…不死と読めることもあり実は縁起のいい花と言われることもあるのですが、響きが不治の病を連想させるので病人に対して贈るのは不向きな花ともされてれます
    あと、匂いは幸運を呼び魔よけになるという言い伝えもあるそうです
    そう、言葉遊びとスレ主さん仰ってましたけど、実際こういう風な部分もあるのであながちそこまで…という感じですね
    今回画像を使わなかったことや文面から恐らく映画本編辺りから年月が結構経っているのと、それから一緒に歳を重ねられない悲哀というものを自分は読み取りましたが、狙い通りでしたでしょうか
    キラがお話の登場人物に腹をたてるのは、ふたご座の逸話の時もでしたね
    不死の薬はかぐや姫が月からの遣いに渡されたのを、帝に文を付けて残したもの
    ということで実は彼女、不死捨ててるんじゃないですかね、という風にも読み取れなくもないんですよね…寿命自体が凄い長そうな気もするんですけど

    ラクスのエミュはですねぇ…お嬢様言葉を意識するより凄く丁寧に話してるって感じにした方がそれっぽい、らしいとか何とか言ってる人を見掛けました
    自分も出す度に話し方で頭を抱えてるんですよね…
    それからカガリは自スレでもぼやいたことありますけど、アスランと一緒に居ると言葉遣いが似ているので書き分けで非常に困ってます、地の文がないとパッと見で見分け付かなくてもう目も当てられないんですよ
    彼女の言葉遣いは儀典言葉というか上に立つが故の言い回しで男言葉ではないのですけど、本当に良く似ていて毎度参ります
    そんな訳でその辺の苦労はよーく解るんですよねぇ

  • 56二次元好きの匿名さん25/05/04(日) 22:33:55

    ラクスとカガリの画像が入れれなかった理由に胸がぎゅっとしました…
    これが人間と成長が止まった不老不死の違い…

    スレ主さんの言葉遊びのセンスがすごい好きです。


    こちらの言いたいことも大半を文字書きさんが言葉に表してくださってる…
    自分が表現できないところまで…さすがです…
    そして藤と不死と不治にそんな繋がりがあるとは知らなかったですね。
    相変わらずの物知りで脱帽しました!

  • 57二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 07:35:56

    続き待機保守

  • 58文字書き いちか25/05/05(月) 07:39:23

    何やら大量に書き過ぎちゃったなぁと少し反省しているところです
    読み返したら一気に捲し立ててるオタクみたくなってる…(事実その通り)
    そんな訳でかぐや姫ってお伽話ですけどSF味もあるなって話も実はしたかったんですが、長くなるのであれでも一応色々割愛しました
    …十分長いんですがね

  • 59二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 14:22:29

    レス被りは保守時間計算するとどうしても集中する時間があるんですよね
    それだけこのスレを気にかけていただいているんだとありがたく思います

    そして文字書きさん正解です
    分かってもらえると嬉しくなりますね
    不治の病も思いついたのですが、結末を決めてしまうことになりかねないのでやめました
    文字書きさんの解説も楽しみなんで長文は歓迎ですよ

    ラクスのエミュの難易度が上がっているのは、ブロマンススレでのラクスとカガリの距離感を掴みかねているからってのが大きいです
    本編でも絡みが少ないのに更に仲の良さが上がってますからね
    ここは主さんにお任せした方が間違いないところかなあって思ってます

    縁起担ぎって多いですね
    病院に鉢植えが駄目(根付くから)くらいは聞いたことありますけど、同音まで気にするとは知りませんでした
    確かに"し"は縁起悪いと言われればそうなんですけど……当たり判定が広すぎません?って思ってしまいます

  • 60二次元好きの匿名さん25/05/05(月) 23:45:50

    「……アスラン…ネクタイが締めれないよ……」

    「おいキラ起きろって。もう少しで駅に着くぞ」


    「…ん……ふぁ……アスラン……帽子忘れてるよ……?」

    「今日は朝から帽子は被ってないぞ、この寝坊助君」

    「あれ……なんだ夢か……すごく似合ってたのに……」

    「とりあえず降りるのが先だ。忘れ物がないかもちゃんと確認しろよ」

    「分かってるって」


    『ドアが閉まります。ご注意ください』


    「それで今度はどんな夢を見てたんだ?」

    「えっとね、僕とアスランが車掌さんになる夢だったよ。アスランの制服姿かっこよかったなあ」

    「……お前な……こんな外で良くそんなこと平然と言えるな」

    「だって本当のことだもん。あ、僕の制服姿はどう思う?」

    「俺はそんな夢見てないんだが」

    「イメージイメージ」

    「……似合ってないこともないんじゃないか」

    「もう少し分かりやすく!」

    「……ネクタイがちゃんと自分で締めれるようになったら教えてやる」

    「ずるい」「ずるくない」

    「ケチ!」「ケチで結構」



    「ほら次の電車の乗り換え時間が迫ってるから急ぐぞキラ!」

    「あ、待ってよアスラ〜ン!」

  • 61二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 07:42:24

    危なかった…また寝落ち…
    2行オーバーだったので無理やり詰めたのでセリフの並びが変なところありますが…

    キラってネクタイ結ぶの下手でアスランにやってもらってそうだなと思ってます(偏見)


    カガリとラクスの距離感も近いんですが、感覚的にこれくらいかなーって感じなので言葉にすると難しいですね
    ラクスは友達が〜みたいなセリフはありましたし、カガリも性格的に友達がいそうですが、元々の性格や家の立場を考えると親友みたいな深い付き合いはなさそうかなと
    女の子特有?の近さはあります。

    ラクス→カガリは隣にいると暖かいですわ(太陽)
    カガリ→ラクスは心が落ち着くんだよな(月)

  • 62二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 12:09:10

    可愛い…可愛い…しか言えなくなりました
    キラがネクタイ結べなさそうはよく分かります
    本人は結べてるつもりのところをアスランになおされるのでも良き!
    寝坊助キラに照れアスランいいですね〜

    女の子同士のやりとりって難しい
    自分の性格の問題ですが、主さんの2人や文字書きさんのスレ見てると尚更そう感じます
    いつかは書けるようになりたいものです

    1度打ち切ったものを再開するのは腰が重たくなります……もう今日が最終日なのに
    準備はもうちょっとなんですけどね

  • 63二次元好きの匿名さん25/05/06(火) 20:09:03

    ありがとうございます!
    いつもの?可愛い2人です!

    ネクタイ結べてるつもりでもぐちゃっもなっててアスランに直されるのも大変良き…

    例のスレですね……
    どんな結末になるのかドキドキします……

  • 64二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 00:07:04

    ごめんなさい
    例のスレはちょっと待ってほしいです
    今建てるとGジェネでざわついてる影響が来そうで……
    あらすじとか番外編は準備できてるんですけど
    ……引き延ばすと更に腰が重くなりそうだなあ

    しばらくはキラの誕生日とかそっちに注力したいです
    まだなーんにも考えてないので

  • 65文字書き いちか25/05/07(水) 04:37:14

    生存確認兼ねて保守をば
    外出から帰って来たら感想書こうって思っていたんですけど、まさかの頭痛で先ほどまで轟沈してました…

    ブロマンスさんところの可愛い話の二人は相変わらず語彙が家出して可愛いしか出なくなりますね
    このキラの手の掛かる感とアスランの世話焼き具合、それから子供っぽい言い合いのバランスが絶妙だなと毎度思います
    これはアスランに遣って貰いたくて何だかんだで結び方を敢えて習得してないのではという気もしますが
    そう言えばネクタイというと学生時代ネクタイのある制服の学校だったんですが、購入時に並んでる人の少ないところを選んだら自分で結ばないといけない仕様で、どうやら注文受付していた人の多いところは後ろに留め具付いててネクタイ結んだ状態のものを着けるだけのものだったのを思い出しました(自分で結べた方が絶対カッコイイとは思うんですけどね)

    女の子同士の遣り取りですが、自分ではそれほど上手く書けている気はしないんですよね
    何しろ身近に普通の女の子が少なくてまともな会話パターンがわからないっていうのがありまして…(中身オッサンみたいな子とか変り種多くて参考にならない)
    なので、想像力限界まで働かせて頑張ってエミュってるだけなんですよ

    あぁ確かにちょっとざわざわしてますよね、アスラン周りが特に
    神経尖らせて気にしても仕方がないんですが、気になってしまうのが人情ってもんですからねぇ
    でもあんまり先延ばしにすると折角その気になった遣る気が萎えるんですよね…
    いっそのこと開き直るというのも一つの選択肢ではありますが、まぁその辺は当人のメンタルの余裕次第なのでご無理せずに

  • 66二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 11:50:22

    メンタルにきたので打ち切りにしたので、注意書き増やして再開したいと思ってたんですよ
    後せっかく考えたルートを走りたいなって
    需要とあってないのは分かっていても、私は出たダイスに沿って進めたかったんです
    ……まさか新シナリオがなんてくると思わないですよね
    またあの界隈の熱量が上がりそうな感じの

    さてこのスレと関係ない話をしたのは伏線だと思っていただけると
    キラの誕生日前に1本思いついたものがあるので、これから書いていきたいと思ってます

  • 67文字書き いちか25/05/07(水) 17:39:36

    そのお気持ちは痛いほど解ります
    自分はダイススレとか遣りませんけど、遣りたい事へ水を差されることや気持ちを無関係なところからの横槍で削がれることを今まで嫌と言う程味わってきましたからね(本気出してそういう無遠慮な人への苦言を全部言っちゃうと削除されるレベルになるのでこの辺にしときますが)

    ともあれ何か来る予告ですね、何が来るのか楽しみにしておきます
    自分もキラ誕に向けて仕込みしないと…(加えてアスランの時にワンドロしたので今回も描きたい気持ちだけはあります)

    それはともかく、何だかんだと自スレが6スレ目行きそうなんですが…(遠い目)
    もうネタの残量的に無理かなって思ってると何故か弾の追加が来るのって怖いw

  • 68二次元好きの匿名さん25/05/07(水) 20:07:04

    スレ主さんの心の赴くままで大丈夫ですよ!
    伏線とやらも気になりますね

    自分もダイススレやってたので気持ちは分かります……
    GジェネのSEEDはもうすぐスタート出来そうなのでそのネタでスレ立てしようか迷いますね…ただほぼ100%お労しい感じにしかならないという……
    字書きさんの読んでると女の子アスランもやりたい…
    (前にも言った気がしますが…)

    のんびり構えてたらキラの誕生日が近くに迫ってますね。前後半と分けた話の続きもやらないと…

  • 69文字書き いちか25/05/08(木) 02:14:47

    自分としても途中のもの抱えてるんでどうしようとは思うんですが、別のを書きたい衝動には毎度勝てません
    まぁその辺はとうに諦めていますけど…(ここももう15スレ目ですし)

    遣ってみたい事は幾らあってもいいと思います(確かに女の子なアスランについては以前聞きましたね)
    取り敢えず自分、どんな新スレが立とうと何食わぬ顔して出入りする気だけは満々ですよ

  • 70二次元好きの匿名さん25/05/08(木) 09:06:26

    どんなスレでも主さんのものなら良いスレになるでしょう
    楽しみにしております

    皆さん書きたいものが渋滞しているようで羨ましい限りです

  • 71文字書き いちか25/05/08(木) 16:07:50

    合間でキラ誕用のネタ仕込んでるつもりが、筆が乗り過ぎて現在2500文字超になりまして…(最早暴走の域)
    スレ立て準備しなきゃなのに何をしてるんだと自分に全力ツッコミ入れてるところです
    加えて、誕生日の話なのに何かしんみりしそうな悪寒もします
    まったく、どうしてこうなった…orz

  • 72二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 00:17:48

    筆が乗りすぎて予定オーバー、あるある過ぎて…

  • 73文字書き いちか25/05/09(金) 05:16:07

    自分としては軽い仕込みのつもりが、気付いたらガチで書いてた訳ですが…まぁ、無事スレは立てられました
    裏作業の量がいつもより多いのに何をしているんだ、って状態でしたけども
    今まで割と自制出来てたんですけどねぇ(文字数的な意味で)
    個人的な進捗はキラ誕以外だとメルヘンの続き書きたいのです、中々手を付けられてないのですが
    まぁ、お話が過去寄りになると今みたいなふたりが出て来なくなるので急に色々書きたくなると言うか、そんな感じです

  • 74二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 10:55:28

    >>71

    もっと暴走していいんですよ!!

    アクセル全開でいきましょう


    こちらも今日明日で出すつもりが付け足しすぎてしっちゃかめっちゃかになり始めたので修正しないといけなくなってます……

  • 75二次元好きの匿名さん25/05/09(金) 12:07:19

    今回こそ本当に誕生日はお任せしようかな
    アスラン誕生日でも言いましたが、誕生日に思い入れなさすぎて全く浮かばないんですよ
    ハロウィーンのついでになったくらいですし
    まだ時間はあるので考えてはみますけど

    書こうと思っても時間も体力もない……ので土日で出せたらいいなあくらいの予定
    お2人がボリュームたっぷりそうでそちらの方が楽しみすぎます

  • 76文字書き いちか25/05/09(金) 16:37:27

    何だかんだで自分、アスランの誕生日の時もクリスマスも(+それ以外の季節的イベント事の思い当たる節)割とちんまりとしたものしか書いてなかったですからね
    誕生日への思い入れは自分のものにいい思い出がそんなにないのもあって然程なんですが、根がお祭り気質なもので誰かの誕生日になると波に乗れとばかりに張り切ってしまうところがあるのは否定出来ません
    実は自分もキラ誕のネタに関しては数日前まで全然浮かばなくて、これは無理かなぁって思ってはいたんです
    まぁ、急にポンと出て来ましたけどw
    そんな訳で任されたとまでは申しませんが、無理をしないのも大事ですよ
    だって、出て来ないものは出て来ないのですからね
    無理矢理に捻り出してもしんどいだけですし、余裕がないなら尚更です
    なので、スレ主さんがお書きにならない分は自分の大量の文章で埋めさせてもらうことにしましょうか
    …3000文字行きそうなので戦々恐々ですが

  • 77二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 00:08:59

    長ければ長いほど私は喜びますので大歓迎です!

    今書いてるのが終わらないと頭の切り替えも難しそうですし、とりあえずは先送りですね
    ただこういう話にしたい!ってのは浮かんでるのですが、出力が納得いかない感じもひしひしとするので時間掛かりそうな気もしてます
    気長にお待ちいただけるとありがたいです

  • 78二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 07:22:34

    >>40


    「……ん……こ、こは……」

    目を開けるとそこには見慣れない部屋であった。


    ぼんやりと天井を眺めているとキラは最後に聞いた声を思い出してアスラン……!!と勢いよく起き上がるが、世界が回転してそのままベッドに倒れ込む。すると自分が誰かの手を握っており、またその手もこちらを握り返していることに気づき、大人が2人寝ていても十分な広さのベッドの上、隣で寝ているその人物に飛びつきたくなるのをぐっと我慢してゆっくりと顔を覗き込む。

    呼吸は落ち着き、頬の色も戻っているのを見たら全身の力が抜けて、そして涙が二つ、コロリと転がった。


    その直後ゆっくりとドアが開く音がして、誰かが入ってくるのをぼんやりと眺めていると……

    『クゥ』『ブルー』

    『アカンデー!』

    「こらこら静かにしないと駄目ですからね」

    「……ラ、クス……?」

    「!…目が覚めたのですね」

    「うん……あの……僕達は……それに君はどうして……」 

    「聞きたいことはたくさんあるとは思いますが、今はまだゆっくり寝ていてくださいな」

    「ちゃんと休むから……今聞きたい……」

    こうと決めたら折れないキラの様子からラクスは仕方ありませんわね……とベッドの横に椅子を置いて座ると、これまでの経緯を話し始めた。


    遡ること24時間前

    コノエやハインライン、マリュー達は他のメンバーよりも一足先に集まり本日の業務内容や今後の予定を確認していた。すると緑と紫の小さな鳥が勢い良く飛んできて、それぞれハインラインとマリューの前で何かを訴えるかのように必死に羽ばたいたり、服の裾を啄んでどこかへ案内するかのような仕草をした。普段ならあり得ない様子とこのロボット鳥達共通する人物達から、何かあったことはすぐ察せられ、トリィとプルゥの後を追うようにキラの自室への急行したのだった。

  • 79二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 07:28:36

    「そこで艦長さん達がひどい熱を出してるお二人を見つけたのですわ」

    「そっか……トリィとプルゥが……みんなにお礼言わないと……」

    もちろん君たちにもお礼しないとね……ありがとう……と自分達の枕元でお休みモードに入っているトリィとプルゥをそっと撫でる。


    そしてここはコンパスの本部にあるゲストルームだと教えてくれた。

    「ミレニアムのお部屋よりはこちらの方がゆっくりと休ませることが出来るとの判断で移したそうですわ」

    さらには意識が無い状態でもキラとアスランは互いの手だけはしっかりと握り締めて離すことがなかったので(また離そうとしても離れなかったので)一緒に寝かせるために広いベッドが必要だったのも理由の一つであると聞き、キラは手に力を込め直した。



    キラとアスランの秘密を知っているミレニアムの船医が診ても熱の原因は不明であり、薬も効果がないため自然に熱が下がるのを待つしかない…とのことだった。

    二人が倒れたという知らせはオーブにいるラクス達の元にも届けられ、すぐに動くことができたラクスがいの一番に駆けつけた。

    「カリダおば様とハルマおじ様も今シャトルで向かっていますわ」

    「母さんと父さんまで……心配かけさせちゃったな……ラクスもごめんね……でも来てくれてありがとう……あ、もしかしてブルーって……」

    「はい、カガリさんが自分は動けないから代わりに連れて行ってくれ、と。アスランの目が覚めたましたら一緒に元気な姿を見せてあげてくださいな」

    「そうだね……」


    熱の原因は自分達の中にあるモノであると確信はしているが、心の中で問おうとも返事が来ることはなく詳細は分からない。アスランも同様だろう。

    キラにもアスランにもどうすることが出来ないことはこれからも起きてしまうことを、そしてそのせいでみんなに迷惑をかけることをとても申し訳なく思い、熱で鈍っている思考がぐるぐると回る。誰かさんのように頭ハツカネズミになっているみたいだった。

  • 80二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 07:30:02

    けれど優しくて凛とした声が思考の海に沈んでいるキラを引き戻し、幼い子どもをあやすかの様に頭を撫でられる。

    「キラ…大丈夫ですわ。わたくしもカガリさんもおば様達も……何が起ころうとも、お二人の手を離すことはしませんから」

    「……うん……」


    ラクスが話終えるとキラは自分の瞼が重くなっているのを感じ取り、最後にもう一つだけお願いごとをする。

    「ラクスの歌が聴きたい……」

    ラクスがふわりと微笑を浮かべると、綺麗な歌が静かな部屋に響き渡る。

    子守唄というには些か贅沢ではあるが、心が落ち着く歌声を聞きながらキラは再び目を閉じるのだった。

  • 81二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 08:03:37

    思ったよりも長くなりましたが熱の話、後半です。
    最初だとマリューさんが母性というかキラのお姉さんっぽい感じで登場する予定でしたがキラが弱味を見せるのはラクスのほうがいいなと思って変更しました。

    いつかアスランとカガリの話も書きたいですね。


    同じく長ければ長いほど喜びます!!
    (自分は多分短い話になりそうなので……)
    スレ主さんのものんびり楽しみに待たせていただきます!

  • 82二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 17:11:48

    ブロマンス世界線でもラクスの包容力の高さは安心感がありますね
    トリィとプルゥは賢いですし、ブルーにクーにハロまでいてマスコットキャラ大集合
    以前のダイス結果だったマリューさんとハインライン大尉もいますしでキャラも大集合
    ボリュームたっぷりなお話でしたね
    倒れても手を離さないのが流石の2人でした
    原因の分からないことばかりですが周りが良い人達ばかりなのは幸いですね

  • 83文字書き いちか25/05/10(土) 17:31:22

    二人して熱出してたお話の続き、お待ちしてました
    看病といえばラクス、というイメージが付いているのは自分だけでしょうか
    ふたりはこの頃まだロボ鳥だった筈なんだけど、既に中身入ってませんかねと思うくらいの判断能力に脱帽
    それからこちらのスレでは名前こそ出ていましたが、ブルーやクゥまでちゃんと同じ場所に出揃ったの初めてですよね、そう言えば
    とは言え結局、熱の原因は薄々察してはいても本当のところは判らずじまい
    まぁこれは神の視点を持っていない二人には仕方のない話で、書き手と読み手にしかわからない事ですからね…
    でも考えたらこの時点では不死だというところは理解されてはいても不老の部分は気付かれていないし、気付いてもいないんですよね
    そういうのも含めて能力の発現初期の不安さとかそういうのが伝わってくる、割と真面目なお話だったんだなと
    怪我の治りが早いくらいならともかく、急に休眠はするし熱を出せば原因不明…これで不安になるなと言う方が難しいですし(そしてそもそも死なない)
    こんな状況だというのにお互いの手を離さないのも二人らしくていいなって、シリアスなのに何故か少し安心していました

    そうですか、長いのご所望ですか…既に普通に3000字超えましたし4レス占有しそうですよ(しかもまだ書き上がってない)
    要素詰め込み過ぎたのがいけないんですが…これはもう誕生日だしってことにしておきたい…
    そんなキラ誕まであと1週間くらいですか、流石にそれまでには書き上がるとは思うんですけども

  • 84二次元好きの匿名さん25/05/10(土) 23:21:57

    自分の方はほとんど進まなくてですねえ
    煮詰まってるとかじゃなくて、お気持ちにならないように気をつけてるからなんですけど
    とある画像を見て強烈に思ったことがあるのですが、上手く落とし込めるか悩みながら書いてるせいでしょう

    18日までもう1週間ほどしかないのに……
    4レスでも5レスでも存分にどうぞ!
    文字書きさん普段は分割が多いので一気読み出来るのは期待大です

  • 85文字書き いちか25/05/11(日) 06:02:29

    言葉選びに気を付けたりすると筆が進まないというの割と思い当たる節がある話ですね
    これはこれで煮詰まるのとは別種のしんどさがあります
    しかもそういう時に限って狙ったような単語出て来ないんですよ(そして仕方なく類語辞典などの辞書を引く)

    そう言えば今日は母の日ですか…書けそうなら即興直打ちで一筆と思って途中まで打って…纏らなかったので出せたら夕方以降にでも

  • 86二次元好きの匿名さん25/05/11(日) 14:55:48

    人魚遺伝子という名前と不老不死(不老の部分はもう少し年数が経ってからになりますが…)であることくらいしかまだ分かってないので、原因やそういった部分は分からないままだろうなと…
    自分達の中にあるものと意思疎通が出来ればまた違ったかもしれませんが、それすらも出来ないですから…


    字書きさんが書きたい分だけ、書ける分だけどんどんお出ししてくださっていいのですよ……
    その分楽しみが増えますから…ふふふふふ…

    母の日は……ちょっと今思いついたのが上手くまとめれたらそっとお出しするかもです…

  • 87二次元好きの匿名さん25/05/11(日) 22:52:26

    やっと調子が上がってきましたがやっぱり今日は間に合いそうにないです
    母の日は今日言われてから思い出しましたが、脳内がそれどころではない状態です
    書いていただけるなら喜んでお待ちしておきますね

  • 88文字書き いちか25/05/12(月) 06:21:48

    買い物の途中、通りの片隅にある花屋の前でふと足を止めた。
    目に留まったのは赤いカーネーション。そう言えばそろそろ母の日だったか…。
    そんな事を考えていると一緒に歩いていたキラが、足を止めた俺の動きに気付いて同じように立ち止まる。
    「母の日……か、あの頃は母の日には毎年あげてたよね」
    「子供の頃の話か?」
    「それもだけど、君は母の日はいつも花を買ってたなって…」
    母上がまだ健在だった頃は確かに毎年のようにカーネーションを用意していた。
    …ただ、仕事が多忙で家に帰って来ない日も多く、生花だったこともあって渡す前に花が萎れてしまったことも度々あったのはキラは知らない。
    白いカスミソウとセットにされセロファンに包まれた一つを手に取りながら、遠い記憶の中の自分をそっと思い出す。今となってはそんな一抹の淋しさえも懐かしいと思えるほど彼方にあった。
    「だが、それはお前もだったろう?」
    指摘すると、まぁねと答えた後キラは花の束を見ながら呟いて、懐かしそうに微笑む。
    「今日買って帰って当日までもつかなぁ」
    「心配なら花持ち剤でも付けて貰えばいいだろう」
    そうして二人でカーネーションにカスミソウが添えられたささやかな花束を買った。
    どこか淋しそうに赤色のその花を見る横顔に、お互いに捧げる相手がとうに居なくなってしまったのまで同じになってしまってだいぶ経つことを今更ながらに実感する。
    「ねぇ、そう言えば花を活けられるものあったっけ?」
    ぼつりと彼が訊ねてきた。
    「この前空けたボトルがあっただろう?ガラスの色が綺麗だって言って買った酒が入っていたヤツだ」
    「あれ、珍しく捨ててなかったんだ?」
    「誰かさんが気に入ってるのにすぐに捨てるなって言ってたからな」
    「む、僕のせいなの?お陰で助かったけど…」
    「男所帯にちゃんとした花器なんてある訳がないのは、諦めて貰おうか」
    「…ふふっ、そうだね」
    小さく笑った後、キラは何気なく荷物を持っていない方の手を握ってきた。
    そして遠い遠いあの頃のように二人、家路を辿る。同じようにその手を繋いで。

  • 89文字書き いちか25/05/12(月) 06:31:37

    昨日中にと思ったのですが結局夕方過ぎても行間がいい感じに埋まらなくて、うんうん唸ってこんな時間に
    雰囲気的にもあと数行、何か欲しいなとも思ったのですが…一晩経っても出なかったので一先ず諦めました
    この後少し話が続くのですが、蛇足感があったのでそっちは後でお出しする事に
    自分も当日の朝に降りて来たので、本当に勢いだけの付け焼刃です
    そして何となくふんわりさせましたけど、やっぱりほんのり暗いですね…

  • 90二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 13:18:33

    花が萎えてしまい渡さなかったことは隠して、キラにはきっと渡せたよ、と言っていたんだろうな…としんみりしました……

    レノアさんが亡くなってからも命日だけではなく母の日にもお花供えてたのかな…
    でも自分とレノア(パトリックもですが)が本当の親子じゃなかったことを知ったときは色々と葛藤もありそうですね……

    えっと…自分が考えているのが字書きさんと雰囲気が真逆な感じになりそうです…(幼少期視点です」

  • 91文字書き いちか25/05/12(月) 18:48:22

    母の日に何てもの書いてるんだ、と自分でも思ってたくらいにはしんみりしたもの書いてしまいました(うっかり母へ捧げるバラードなんて聴くんじゃなかった…)

    ご想像通り、バレンタインの日と同じように母の日にも彼は献花してると思います

    この世界線だと二人それぞれ両親は実の親ではない(キラの場合は赤の他人ではないですが)という共通点がありながら、明らかな明暗出てるのもあって余計にお労しさが増量していていて何とも言えないですが

    会話の中で花器に関しての遣り取りを挟みましたが、これは年に何度も花を飾る事もないので毎度あり合わせの瓶やコップなどに挿してそうだと考えてたせいです

    それとアスランと違ってキラは買った花を部屋の写真の前に供えるように飾るイメージですね


    >>90

    母の日の話なんですから、こういう重いのは自分くらいでいいでしょう

    可愛いのが見られそうな予感がします

  • 92二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 22:45:54

    【ーーないで】


    起きてまず思ったのは

    "今すぐアスランの顔が見たい"

    "今すぐキラの顔が見たい"


    だった


    ベッドを飛び出し部屋を出ると隣の扉も同じ勢いで開く

    顔を見合わせるとキラは泣いていて、アスランは薄っすらとだが暗い表情をしている

    宝石化した涙が落ちる音が響く中、先に動いたのはアスランだった

    「どうした、悪い夢でも見たのか?」

    そう声を掛けながら涙を拭う

    自分だって焦って部屋から出てきたのに、人のことを気にするアスランの態度により一層夢を思い出して涙が止まらなくなる

    泣き続けるキラの姿に、アスランも夢を想起し顔色が変わっていく…が俯いて泣いているキラにはどう変化したのかは映っていなかった


    肩を抱かれながら連れてこられたアスランの部屋のベッドに腰掛ける

    無理に話さなくてもいいとばかりに背中撫でられると、やっと夢から現実に引き戻されていく気がした

    「そろそろ落ち着いたか?」

    「…………うん。でももうちょっとこのままで」

    「そうか」

    それ以上は何も聞かずに寄り添いあって時が過ぎていく

  • 93二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 22:46:18

    しばし経って落ち着いたキラが途切れ途切れに話し出す

    「……夢を…見たんだ」

    「……」

    同じ様に夢を見て飛び起きたアスランは口を挟まず目で続き促す

    「アスランにとてもとても悲しいことがあったはずなんだ……でも…アスランは笑ってた。僕じゃない誰かの前でとても綺麗に笑ってた」

    「……」

    「……目の前にいたのが僕じゃなかったことなんて…どうでも…はよくないけどいいんだよ。それ以上に……あんなに綺麗に笑ってほしくなかったんだ」

    「どうしてだ?」

    「だって……辛いことがあったなら泣いてもいいんだよ?でもあのアスランは泣かずに…何にもなかったかのように笑ってた。あんな…あんな綺麗な笑顔見たくなかった。まだ怒ってた方がマシだった……でもそんな姿を見せられないほど…アスランの周りの状況も良くないんだってことも伝わってくるんだ」

    「……それは…目の前にいたのがお前じゃなかったからじゃないか」

    「…僕の前なら泣いてくれる?」

    「…………」

    ああ泣いてやるともと言えるほど感情を表に出すのは得意ではないので無言になってしまう

    でもキラは気にした様子はなく先を続ける

    「ううん。泣かなくてもいい、怒らなくてもいい。でも僕の前で辛い時に笑うのはやめて」

    「……出来ない約束はしない」

    「分かってるよ。君ならそう返すだろうって思った。だからそんな顔見たらほっぺたひっぱるから」

    「そうか」

  • 94二次元好きの匿名さん25/05/12(月) 23:08:09

    一旦ここまでで出すことにします
    1番書きたかった所まで書いたので……全部書き切ってからだといつになることやらとなりまして
    残りを書いてからネタバラシします
    ……別に否定しているわけではないということは先に念押しておきますね

    悩み過ぎてスレお任せ状態になってしまっている間に色々増えていて嬉しいやら有難いやらです

    母の日ですねえ…自分が書くとしても明るい話には出来そうにないかなあと思います
    レノアさんの情報が無さすぎるのと早逝されているのがですね
    カーネーションが出てくるだろうと予想はしていましたがこうくるとは……切ない
    過ぎた時間の長さも合わさって尚のことしんみりとしてしまいました

    主さんの明るそうな母の日話にも期待ですね
    自分の方は明るくなりそうにないので

  • 95文字書き いちか25/05/13(火) 03:57:53

    恐らく何の事なのかは薄っすら察しました
    ですが、一先ずネタばらしされるまでは黙っておくことにしますが
    ともかく目の前でキラが泣いているという現状を前に、すぐに自分の方を引っ込めてしまうのがやっぱりアスラン…
    例に因って感情の出力がド下手糞で不器用、弱っているところを見せるとなれば尚の事出来ないのも彼らしいとは思いますけども

    レノアさんの人となりがよく解らないのは仕方ないので自分は設定からの類推と、ないものは作れの精神で補完した感じですね
    勿論、初めの頃にお出しした遠い追憶からの雰囲気も加味してます
    そして、これは未来になればなる程どうしても暗くならざるを得ないなと痛感
    母の日のカーネーションと言えば赤って感じですが、赤い花は花言葉は「母への愛」
    でも後から少し調べたら白でもいいような気がしましたね…こちらは「あなたへの愛情は生きている」でした

    キラ誕の話ですが、合間でぼちぼち加筆して現在3500文字弱…もうちょっと増えそうです(つまり4レス分は確定)
    なお、書けたところまでをツールに付いているサービスの感想を書いてくれるAIに試し読みして貰ったら、ちょっと痛い部分を突かれてデスヨネーと遠い目になったのは内緒…これは耳が痛いw

  • 96二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 12:37:07

    ネタバレといっても大した話ではないですけどね
    ご配慮感謝です
    ひとまずこの話は後回しにしてキラの誕生日の方を考えたいと思います
    何かしらとっかかりがほしい今日この頃

    AIの進歩が凄い!感想まで書いてくれるとは!
    後からでいいのでどんな感想が出たのか良ければ教えてください
    とても興味があります!

  • 97二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 14:21:56

    今日は母の日であるが、アスランの母レノアは出張により不在であった。

    いつものようにヤマト家でお世話になり、カリダにはキラと一緒にお祝いのプレゼントを渡したが、アスランはやはりどこか寂しそうでもある。それでも平気そうな顔をするアスランを見ているとキラも悲しくなってきて、何か良い方法はないかと必死になって考える。

    そして少し前にテレビで見たあるものを思い出し、これなら……!とアスランに飛びついた。

    「うわ…!キラ危ないだろ!?」

    「アスラン!僕、良いこと思いついたよ!!」



    母の日から数日過ぎ、レノアが出張から戻ると自宅にはアスランだけではなくカリダとキラも来ており、3人から明るく出迎えられた。

    「お帰りなさい」

    「ただいまアスラン。……いつもごめんなさいね」

    「大丈夫です、母上のお仕事が大変なのは分かってますから」


    レノアのお土産のお菓子でそのままお茶にしようと母親達がその準備をしている間にキラとアスランはアスランの自室へ向かい、この日のために用意したある物を取りに行く。


    「キラー!アスランくーん!降りてらっしゃーい!」

    「「はーい!!」」

    呼ばれて降りていくと、ギリギリまでそれが見えないようにキラがアスランの前を歩き、レノアの前まで辿り着く。

    レノアはさっきと様子の違う2人を疑問に思うが、カリダは変わらずニコニコとしているので心配するようなことではないらしい。

    そしてキラの後ろから出てきたアスランが口を開く。

    「母上に渡したいものが……」

    「何かしら?」

  • 98二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 14:22:37

    恥ずかしそうにしながらアスランが差し出したのは折り紙で作られたカーネーションであった。

    「これって……」

    レノアは折れないように、壊れないようにそっと受け取り、アスランとカーネーションを交互に見遣る。

    「……キラが……これなら枯れないし、いつでも渡せるって……」

    「キラ君が……」

    レノアがキラの方を向くと、キラは元気よくピースをした。

    「過ぎてしまったけれど……母の日のお祝いです」

    「……っ……ありがとう……とても嬉しいわ」

    レノアは泣きそうになるのを堪えてアスランを強く抱き締ると、アスランも抱き締め返した。



    「キラにしてはいいアイディアだったわね」

    「僕だってやるときはやるんだからね」

    感動シーンを邪魔しないようにカリダとキラは静かに話しながら、2人を温かく見守るのだった。

  • 99二次元好きの匿名さん25/05/13(火) 14:35:55

    期待されていたような可愛い話とはなりませんでしたが……一番平和で、純粋な気持ちでいられた頃のお話です。

    レノアさんのキャラが本当に分からなすぎるのが悲しいですね……
    なので自分もアスランの回想やSUIT CDなどで僅かに出てきた情報から想像して書いてます。
    カリダさんとの出会いとか色々知りたい!!!


    心配かけたくないから綺麗に笑うけれど、受ける取る側は気持ちに蓋をして綺麗に笑うくらいなら泣いてほしい…相手を思う故のすれ違いはしんどいですよね…
    続きとネタバレも楽しみにお待ちしております。

  • 100文字書き いちか25/05/13(火) 20:56:02

    ちょっと何を仰いますか、これが可愛くなかったら大抵のが可愛い枠のが外になりますからね!?

    何も知らず無邪気に笑っていられた頃…思えば後々の彼らにとっては本当に掛け替えのない日々なんですよね

    この後は重いのとかお労しいのとかが一気に押し寄せて来ますし…

    原作アスランがあれくらい慕ってるというのを鑑みるに、忙しい中でもしっかり愛情を注いでいる良い母親っていうのが本来の人物像なんだろうなというイメージです…まぁ、この世界線だともうちょっと違ってくるのかもしれませんけど


    >>96

    AIが文面のニュアンス等の判読が出来るようになるなんて、ちょっと前まで考えられなかったですからね

    何やらスレ主さんから思わぬ反応頂きましたし、後で一部抜粋した感じのでもお見せしますか…

  • 101二次元好きの匿名さん25/05/14(水) 01:38:36

    >>100

    ありがとうございます!

    そう言っていただけて嬉しいです。


    この世界線だとヤマト家以上に血の繋がりもないのに多忙で家を空けることが多かったとは言え本当の親子のように愛情注いでますからね


    あとCDにも出てきてたコーディネイターは器が大きくなっただけ、という言葉も単純にコーディネイターとナチュラルにそんなに違いはないって意味なのか、何か深い意味があるのか……

    情報がない分想像の幅が広がるのは楽しくあったりはするんですよね…


    AIの感想確かに気になりますねw

    キラ誕はまああれです……ほぼいつものキラって感じになりそうですw

  • 102文字書き いちか25/05/14(水) 05:05:55

    少ない情報から人物像を推測するのは本当に大変ですよね…

    コーディネイターの器の大きさの話は、個人的にはナチュラルに比べて出来る事が多くなっただけみたいな解釈してましたが…これ実際のところどうなんでしょうね(その辺に野良の特殊な人材がゴロゴロいますけど、マリューさんとか)

    実際のところ血が繋がってない設定になったことでの差が顕著なのはパトリック氏の方だと思うので、レノアさんに関してはあまり設定色々難しく考えなくてもいいかなって今回書いてて思いました


    そう言えば利用している執筆サイトに作家タイプ診断というのがあったので気分転換を兼ねて何となく気になって試しに遣ってみたんですが…まぁ案の定、物語に憑依されていると出ましたw

    事実、キャラを憑依させて書いてますからね…

    わたしの診断結果は…メッセンジャー【作家タイプ診断 Presented by Nola】メッセンジャーの診断結果を読んでみましょう。作風の傾向や相性の良い作家タイプなどを見ることができます。nola-novel.com
  • 103二次元好きの匿名さん25/05/14(水) 12:15:13

    やっと誕生日話の方向性が決まり心にゆとりが出来ました
    主さんの切なさとほのぼのさの入り混じった母の日話にも助けられました
    子供らしい発想の柔軟さでお祝いを用意して後ろから見守るキラがお兄ちゃん感あって好きでした

    お2人のレスを横で見ていて思ったのが、自分は0から考えるの苦手だということです
    この世界線自体他の方が建てたスレの合体ですし
    レノアさんについてもほぼ情報なくて分かんない!で投げてしまってますから
    発想力のなさを痛感します
    レノアさんは血のつながりがあろうとなかろうと、本編と違いはないだろうなあくらいは思ってたくらいです

  • 104文字書き いちか25/05/14(水) 19:14:52

    猶予的には当日除けばあと3日ですからね…追い込みかけねば(自スレの投下止まってますし)
    自分のところも、大体いつものうちの二人ではあります
    文章のボリュームだけはいつもどころではないですが

    とは言え考えても出ないものは出ないですし、ソースがないから結局は想像の域を出ないのは変わらないんですけどね
    この辺は得手不得手がありますし、「これ書けないや」となれば自分でも後回しにしたり回避することは勿論あるんですよ、一応
    妄想している時が一番楽しいので、気付けば本来ない筈の設定が生えてるなんて日常茶飯事ですけども

  • 105文字書き いちか25/05/15(木) 03:23:19

    保守がてら雑談
    ここ数日でスレ数が爆発的に増えてるのかシャッフルタブ選択するとだいたい見付かっていたこのスレが全然ピックアップされて来なくて、更新順を辿って探すことが増えました(自スレもですが)
    しかも多くて4ページくらいだったのが8ページって…新作効果って凄いなとちょっと遠い目になっちゃいますね
    なお、自スレの続きをと思っていたのに、気付いたら帳の方開いて加筆し出してたのに途中で我に返ってツッコミ入れてたのは内緒
    それもこれも、そう言えばと読み返して序盤の描写足りないところが気になりだしたのがいけないんですが…

    気配がありませんが皆さん寝落ちでしょうかね、ちゃんとしたところで寝て下さいよ?

  • 106二次元好きの匿名さん25/05/15(木) 07:13:32

    寝る前に保守しとこうと思っていたら……おっしゃる通り寝落ちしてました……
    目を開けたらお空が明るかった……

    ジークアクスのポメちゃん見ててふと思い出したのが、ここのキラとアスランは動物に警戒されるよなと
    不老不死スレではそんなレスがありましたし

    自分が前に書いた滅亡世界での休眠期では動物達が集まってましたがあれは状況が状況なのと島の主がいたおかげですね

  • 107二次元好きの匿名さん25/05/15(木) 13:58:43

    寝る前にレスしようとは思ってました……気づいたら朝でした…保守ありがとうございます

    気に入っているスレはタブ開きっぱなしにしているので見逃すことはないのですが、新スレは最近追いきれてなかったりします
    8ページは多いですよ

    動物は不思議ですよね
    何をもって判定しているのでしょうね
    ただアスランはその警戒心をトリィである程度再現しているのが更に謎なんですけど

  • 108文字書き いちか25/05/15(木) 19:52:22

    一応、キラ誕のお話は書き上がりました
    最終的に4723文字…マジで5レス消費(画像なし)だけど、知りませんよこれ
    でも掛け持ちしてますし流石にワンドロ出来るかはちょっと不明、頑張りますけど

    動物のそういう感覚って不思議ですよね
    勘が鋭いというべきなのか、よく解らない時もありますけど(動物好きなのに寄って来ない事もありますし)
    人であって人でなし、という何かが違うというのを動物の側から嗅ぎ取られて遠巻きにされるという二人は何となく想像が付きます
    アスランはまぁ…考えれば色々とイレギュラーなとこありますからねぇ、ある種のバグなのかと思うくらいには

  • 109文字書き いちか25/05/16(金) 02:24:48

    今回の話、ツールが途中で通信エラー吐いて保存が出来ず、未保存の部分を破棄しますかと出るのでページ移動するに出来なくなった瞬間が執筆中一番の修羅場でした
    一旦全文コピーしてメモ帳に貼った後ログインし直してから上書きして事なきを得ましたが…
    自スレので一回遣らかしてるので、もうヒヤリなんてもんじゃなかったです

    そんな訳で山場を越えたので自スレの方にやっと意識が向けられるように…
    女の子たちがわちゃわちゃしている話は書いていて楽しいのですが、エネルギーが結構必要なのが困り物なんですよね
    問題はそろそろ激甘()が書きたくなって来た、ってことでしょうか

  • 110二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 06:25:34

    5スレ…超大作ですね!
    めちゃくちゃ楽しみです…(満面の笑み)


    人外度は主人ということもあってキラの方が上なのでごく稀にアスランなら触れる動物がいるものありですね。(これで何か書けそう)


    激甘!激甘!!言質取りました!!!

  • 111二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 12:44:00

    5レス分の誕生日話楽しみです!
    自分の方は間に合えばいいなあ(理想)
    土日で書く予定です

    激甘も期待していますよ

  • 112文字書き いちか25/05/16(金) 21:52:10

    激甘()は…降りて来るの待ちですね、書きたいって気持ちの方が先にあるだけなのでw
    いつも書いててこれって甘いのかな?と自問自答してるので正直わかってないですし

    取り敢えずお時間がヤバいので

  • 113二次元好きの匿名さん25/05/16(金) 21:56:37

    「キ〜ラ〜……痛いからそれやめろって」

    (別に痛くはないけどな)

    「別に痛くないよね」 

    癇癪を起こした子供のようにポカポカとアスランの背中を叩いてるのは齢〇〇歳になるキラ・ヤマト君である。


    「動物達に警戒されるのは今に始まったことじゃないだろ?」

    「……なんで君だけ触れるのさ……」

    「お前の方が人外の気配が濃いからな」

    「……それはそうだけどさ……やっぱりずるい……」

    「いやずるいと言われてもな……お前そんなに犬好きだったのか?」

    「そういうことじゃないんだよ……アスランのば〜か〜」

    「誰が馬鹿だ……おい今度はグリグリするな」

     

    拗ねるモードに入ったキラはめんど……少々手を焼くので早々に手を打つことにする。


    「全く……今日の夕飯はお前の好きなメニューにしてやるから機嫌直せよ」

    「じゃあハンバーグ……チーズ入ってるやつ……それとポテサラも……」

    「分かった分かった」

    「あとデザートも欲しい……」

    「さりげなく要求を増やすな」


    フルーツ缶とソーダ水でフルーツポンチなら作れるなとアスランはキラの要求を全て叶えることにした。


  • 114文字書き いちか25/05/17(土) 04:25:44

    夕方に書き込めなくて慌てて滑り込みで保守ったところに、これで何か、と言われてたやつが来るとは思ってませんでした

    毎度ながら可愛い(最早それしか言えないのがツライ)
    不貞腐れたキラが面倒臭いと内心言われ掛けてたところが個人的にツボ
    しょうがないなとご機嫌取りで食べたい物のリクエストを受け付けたところに、追加が入るところも実にらしくて笑ってました
    しかもご機嫌斜めになるのが自分だけ触れられなかったからという、いつもならアスランもなので大して気にも留めない小さなことだったんでしょうから
    そもそも触らせてくれたのも根本的に警戒心薄いわんこだっただけなんだろうなとは思うけど、大抵は彼らの纏う気配に好奇心で寄って来かけても何だコイツ!?って感じで唸られたり、そもそも近づいて来すらしないだろうというのは簡単に想像出来ますからね
    それでも覚醒前までだったらたぶん何事もなく触れてたんでしょうけど
    そしてそんな野生の勘的なものを失ってるのが殆どだから、何事もなく人間たちの社会に紛れ込めてるのだとも言いますが…読みながらそんな事を考えてました

    さて残すところあと1日、暇見てワンドロしたいと思います(希望的観測)
    問題は、キラは描くの少し苦手というか…納得した絵にならないんですよね、あくまで主観的なものなんですが

  • 115二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 12:28:32

    今週は保守お任せばかりで……
    来週からは何とかなると思います(多分)

    思いつかれてからお出しされるのが早い!
    何歳になろうとも心が若くて可愛いなあ
    キラが触れる動物は警戒心が無い=自然界では生きていけないのでいなさそうなのが可哀想
    ペットならワンチャンありませんかねえ
    ちょっと面倒くさいと思っているアスランがいいですね

    ワンドロは可能だったらくらいに思っておきますね

  • 116二次元好きの匿名さん25/05/17(土) 18:00:14

    >>114

    自分もふわっとしか考えてなかったことを文字書きさんに全て言語化していただいたので何も言うことがないですね!!!!

    皆さんこちらが解説になりますよ!!



    >>115

    そうですねえ…実はコピペミスで抜けてしまってたところなんですが今回アスランが触れたのがその警戒心がとても薄いペットのわんこだった設定なので……

    キラは難しいですねえ……


    とは言いつつも明日誕生日でもありますし…希望をかけて🎲でも……


    キラに奇跡は…

    dice1d2=2 (2)

    1.起きる

    2.起きない

  • 117文字書き いちか25/05/17(土) 18:36:30

    おやおや、ダイスの神に慈悲はなかったか…南無

    とは言え、自分のところは迷子の黒猫で逆に懐かれるパターン書いてるんですよね、そう言えば…
    警戒心薄そうなわんこ…差し当たってシベハス辺りでしょうかね(能天気な子が多いイメージがある)

  • 118文字書き いちか25/05/18(日) 00:13:27

    午後になって少し見晴らしのいい遠くへ行こうかとアスランが言うので、誘われるまま二人でドライブをする事になった。
    今日は僕の誕生日のはずなんだけど、律義な彼がそれを一度たりとも忘れた事なんてなかったから、たぶんこれは何かあるんだろうなとは思ってた。
    そして行き先は任せて欲しいと言う彼にハンドルを預けて市街地を抜けると、次第に景色に濃い緑が混じりだす。
    窓を開ければ心地のいい風が車内に入って来て、髪がバサバサと靡いた。
    「いい天気だよね。この季節辺りが何をするにも一番快適な気がするよ」
    夏の暑さも冬の雪も嫌いじゃないけど、やっぱりのんびりするなら今くらいが一番いい。
    そんな事を思いながら運転席のアスランの方を見る。そして車に乗った時から気になっていた事を何気なく問い掛けてみた。
    「ところでさ、後ろに積んであるのって…」
    「言わなくてもどうせ訊かれるだろうなとは思っていたが、早速か」
    言ってアスランはちらりとミラー越しに後ろの座席を見たあと、直ぐに正面に視線を向けなおした。
    そこにあるのはリボンが掛けられた小さな包みと三脚の付いた今となってはかなり型の古い小型の天体望遠鏡。
    それはだいぶ前にど素人でも見られると話題になって、余り荷物を増やすなと言われながらも買った当時の小型ながらも機能的な逸品だった。でも結局何度か使ってそれ以降はすっかり寝かせてしまっていたのだけれど。
    「今夜は満月だそうだから、どうせだしそれで眺めるのもいいだろうと思ったんだ」
    「大丈夫これ、傷んでなかった?」
    背もたれ越しに後ろを覗き込みながら訊ねると、解ってるならちゃんと手入れくらいしろという小言の後で彼は言葉を続けた。
    「そうだな。だいぶ埃が付いていてレンズも曇っていたし、三脚もすっかり傷みかけていたが…」
    でも持って来たという事は、それをちゃんと使えるように直したってことだよね。
    見たところ新品同然とまでには行かないけどかなりキレイになっているし、痛んだ部分も修理したんだろうなというのも見えた。
    買った当人の僕ですら存在を忘れ掛けていたのに、とまでは流石に言わないでおく。
    「こんな、本来だったらこんな早々壊れない筈の物が傷むのを身を以って理解出来るのは俺たちくらいだろうけどな」
    経年劣化との付き合いは段々と慣れては来たけど、それでも気に入った物が壊れてしまうのだけは避けられない。

  • 119文字書き いちか25/05/18(日) 00:14:35

    本来なら、永遠に存在し続けるものなんて存在しえないんだから。
    例えそれが、半永久的に使えると言われているような物だったとしても。
    「でも何で今日はこんなの持って来たの?満月なんていつも肉眼で見てるじゃない」
    「知ってるか、今日はブルームーン…三ヶ月の間に来る4回目の満月なんだ」
    「あれ、同じ月の間に来る2回目じゃなくて?」
    「本来はこっちの方が正しい。お前の知ってるやつは後年になってから言われるようになったものだな」
    「ふうん…。それと見るからにな後ろの包みは?」
    「隠してもどうせバレるだろうから敢えてわかるようにしてあるだけだ。流石に今日が何の日かは自分が一番解ってるだろう?」
    「ホント、自分のは毎年気にもしてないのに僕のだけはきっちり憶えてるよねー」
    「…悪かったな」
    どこか決まり悪そうにぼそりと言ったアスランは、通り掛った洋菓子店の駐車場へと一旦車を停めた。
    「月を見てからじゃ流石にどこも店は開いてないだろうから、先にここで買って行く事にしよう。」
    「コンビニのならたぶんあるだろうけど?」
    そんな提案に冗談半分で混ぜっ返すと、彼は車のキーを抜きながら僕からの軽口に小さく嘆息する。
    「折角の誕生日にそれは味気がないだろう?実際そんなことしたら拗ねる癖に…」
    「そんなの当たり前だよ」
    何でもない日ならともかく、今日は仮にも特別なのだからその程度で済まされるのは流石にちょっと嫌だ。
    「取り敢えず多くても3個くらいにしておけ。一応クーラーボックスくらいは持って来ているが過信も出来ないからな」
    予想通りの反応が返ってきたのか苦笑してそう言って、やっぱり釘を刺してくるのも勿論忘れてない。
    そんなこんなで、再び車で走り出して辿り着いたのは街から遠い見晴らしのいい高台だった。
    周囲には視界を遮るようなものが殆どなく、街灯りも遠くに見えるだけ。
    西の空にはゆっくりと傾いた夕日がオレンジ色の光を投げ掛けながら静かに沈んでいくのが見える。
    「ここなら遮蔽物も少ない、月もしゆっくり見られるだろう…」
    僕が街中では余り見られない雄大な風景を眺めていると、運転席を降りて来て運転中の緊張から開放されたアスランが、そう言って小さく伸びをしながら周囲の景色に目を向けていた。
    「ところであの包み、一体いつ渡してくれるのさ?」

  • 120文字書き いちか25/05/18(日) 00:16:30

    見るからにプレゼントですと言いたげな見た目なので彼がその内出して来ると思ったのに、いつまでもその様子がないので思わず訊ねてみる。
    「設置が終わったらな。それと何でこんなところまで来ようと言ったかもちゃんと説明するから」
    取り出した古めかしい天体望遠鏡は案の定痛んだ箇所を最近の素材で補修がされていて、彼が曇っていたと言っていたレンズはやっぱりぴかぴかになっていた。
    そうして設置が済むと、ようやくこれ見よがしに持って来ていたプレゼントらしい包装がされた小さな包みを差し出してアスランが誕生日おめでとうと言って小さく笑う。
    「……待たせて悪かった。さっき今夜の月はブルームーンだと言ったと思うが、本来滅多にないもの貴重なものを指すこの満月とお前の誕生日が重なったのも何かの縁だろうなと思ったんだ。それならいっそ景色のいいところで見た方がいいだろう?」
    つまり、この景色やこの後東から昇ってくる満月もプレゼントの内ということらしい。どれだけ手が込んでいるんだろう。
    「ありがとう。…もう、一体君はいつから準備してたのさ」
    お礼を言いながら包みを受け取り開いてみると、中から出て来たのはコンデジ。
    …ただ、新品のようにも見えるのに何故か目新しい雰囲気のものでもないものだった。
    「まぁ型は最新ではないし、そこの天体望遠鏡と繋いで画像が撮れるように改造するだけのつもりだったんだが、色々と手を入れている内に気付いたら別物になってしまった」
    どうやら彼に魔改造されロストテクノロジーの塊になったものらしい。
    「ねぇアスラン…ひょっとしなくてもまた遣り過ぎたの?」
    一瞬思わず呆れた後、くすくす笑いが出てしまう。
    それに反応して彼はどこか拗ねたような顔で気不味そうに答えた。
    「そうなるな…」
    機械弄りの興が乗った勢いで改造して遣り過ぎ気味になるのはいつもの事だ。
    「まぁ、使うの僕だからいいんだけど…折角のプレゼントだしあんまり表に持ち出せないようなものは控えてよね」
    今日はお留守番にさせてきたトリィやプルゥも、今となっては簡単に再現出来ない技術で出来ているせいもあって、最近は互換性のある予備パーツが手に入らなくなって来ているのをつい思い出してしまった。
    やがて日が沈み、辺りは夜の闇の中へとゆっくりと染まっていく。

  • 121文字書き いちか25/05/18(日) 00:17:36

    「月が昇って来た。そう言えば5月の満月はフラワームーンというそうだ…花の時期らしい呼び方だな」
    「本当に、月には色んな呼び名があるね」
    少し思い出すだけでも幾つも花の名前が思い浮かんだ。
    「……ただ、俺たちがもうあの月に行くようなことはないだろうけどな」
    ゆっくりと姿を現してきた月を見詰めながら彼は小さく呟いて目を伏せた後、手許の天体望遠鏡のピントの微調整を始めだすと、ふとこちらを見て手を差し出してきた。
    「キラ、それを貸してくれ」
    僕は言われるまま、手の中のコンデジを彼に渡す。
    天体望遠鏡と連携するように機能を付けたと言っていたし、この場で使うつもりでいたのくらいは直ぐに想像出来る話だった。
    アスランはカメラの電源を立ち上げると少しの間交互に操作してからコンデジの方を返してモニターを確認するようにと僕へ指示してくる。
    画面には肉眼で見るよりもずっと大きく映った月、天体望遠鏡が捉えているだろうその姿が映し出されていた。
    「こういうのは一々覗き込むのもいいんだろうが、天体は自転に沿って動くからな。ずっと見ているとなるとこういう旧式のものは都度角度を調整しなければいけなくなるからな」
    「こういうのってさ、本来端末に繋ぐもんだよね?」
    「それはそうなんだが…今日の月を一緒に見ようと思った時にこれのことを思い出したからな」
    言って、彼は天体望遠鏡の胴の部分を軽く叩くような素振りをする。
    どうも彼の口振りからすると、どうやらプレゼントを決めた順番が何やら僕が思っていたの違うところから始まっているっぽい感じだ。
    「これくらい拡大しても案外見えないもんなんだね…」
    手の中に収まるサイズのモニターから見えるその表面には、月面にあるはずの人口的な施設の痕跡はまったく見えなかった。
    「ああ見えて月は大きいし、おまけにその倍率だしな。レンズを替えればもう少し大きくはなるが…今日はそういうものを見る為に来た訳じゃないからな」
    アスランが僅かに目を細め、どこか遠くを見るような眼差しで月を見上げる。
    きっと彼が今思い描いているのは僕と同じ光景のような気がした。
    それはこんなに近くに見えるのに、今では遠い遠い場所。記憶の中のあの風景は、今もまだ変わらずにまだあの場所に残っているんだろうか。
    「ところで思ったんだけど、改造したのってその望遠鏡もでしょ?」

  • 122文字書き いちか25/05/18(日) 00:18:22

    シンプルな円筒形の見た目をしたそれは、改めて見ると明らかに修理されたと思われる箇所だけではなくて手に入れた当時とは違う装備が幾つか増えていた。
    確か旧式だけあって割とアナログで、ピント調整も手動なら何かと連動するような機能も特にない…そういった単純明快さという意味で初心者向けの物だったと記憶していた。
    ただ買ったばかりはそれで十分楽しめてたけど、その内設置が面倒だとかで興味をなくして彼の懸念通りに荷物の奥底に埋もれる事になってしまっていた訳なんだけど。
    「興味がないようだから荷物になるし、いっそ捨ててしまおうかとも思ったんだがな…」
    彼は軽く笑ってから、ちゃんと軌道を追尾出来てるかと訊ねて来る。
    画面の中の月は一切動いていないように見えていたけど、実際はすっかり位置が変わっていた。
    「だけどこうも凝った事されちゃうと、今年の君の誕生日のハードル上がっちゃうなぁ…」
    そんな事をぼやきながら手許のコンデジの画面に映る月を見詰めた。
    改造が加えられていることを考えると、シャッターを切ればそのままの月が撮れるのは間違いないんだろうと思う。
    「どうかしたか?」
    「なんでもないよ、独り言」
    滅多に見られないというブルームーンを一緒に見られるだけでも中々の特別感だっていうのに、ここまでされては本当に敵わない。
    「ねぇアスラン、さっきのケーキ食べたくなってきたんだけど」
    「…やっぱり家まで持って帰るのは無理か」
    しょうがないな、と溜め息を吐いて彼は苦笑する。
    きっと帰った後もお祝いの続きをするつもりだったんだろうな、そんな事を考えたけど今夜はもう少しこの月を眺めていたかった。
    ……たぶん明日も明後日、それからずっとずっと先の未来も僕たちはこうして一緒に同じ月をこうして見上げて歩いて行くんだろうけれど。
    どうか、この手を離さずにいられますように。
    僕は祈るような思いで、中天へと差し掛かる青白く煌々と夜空を往くその天体を見上げてそんなことを考えていた。

  • 123文字書き いちか25/05/18(日) 00:33:57

    キラ、誕生日おめでとう
    初めて君を見た時にその綺麗な紫色の眸に目を奪われてからもうかれこれ20年以上経ちます
    本放送時に録画していたにも拘らず見るのがしんどくて、未だに2度目が視られないのだけはどうしようもないので諦めて下さい
    君は結構な難物で、素直な癖に中々裏腹な言動で書き手であるこちらは毎度振り回されているけど、それでも沈みがちな物語を引っ張ってくれるムードメーカーで助かっています
    …どうか君の歩く先に光があるように


    すみません、やっぱりワンドロはSSと同時では間に合いませんでした
    今日中にあげられれば、ということで…

  • 124文字書き いちか25/05/18(日) 05:40:51

    という事で、色々詰め込んだ結果5レス分ぶち抜いちゃいました

    今回の話はネタ探しの際に満月絡めたいなと思ったところから始まりまして、そこから少し検索したら数年前の5/18にブルームーンがあったという記事に辿り着き、これはとなってそこから爆速でだいたいの部分が出来上がった感じです

    締め部分は筆に任せましたが、5000文字がチラついてて流石にちょっと焦りましたね…

    いつも投下しているものに比べて少し描写は細かめになるように心掛けたのですが、どうだったでしょうか

    これでも細部までは書いては居ない部分も多くて、実は事前に軽食を持ち込んでいたりとか、そういう裏事情みたいな部分までは書けてないんですよね…(ちなみに即席でバゲットに適当に挟んだ感じのものとコーヒーくらい)

    月に関しては以前に月蝕なんかもネタにしましたけど、お話としての時期は今回の話の方が早いです(ふたりはまだ付喪神化してない)

    ブルームーンの解説は文中でアスランが説明した通りですが、青い薔薇然り、今回のブルームーン然り青が冠された言葉は珍しいものによく付けられてますよね(以前は青薔薇は実現不可能だとされていたので叶わぬ夢という意味がありましたが、現在では夢の実現などの意味になりました)

    ちなみに、アスランからの誕プレが欲張りセット状態になった経緯ですが、分解改造目的で型の少し古いコンデジ買う→そういえば誕生日近かったな→調べたら満月らしい、しかもブルームーンか…という感じで段々と連鎖してったのが原因です

    なので満月に気付かなければいつも通り自宅でささやかにパーティをしてたと思いますね…


    と、お話は投下しましたのでご所望でしたAIからの感想文の一部を鍵付きで置いていきます

    キーワードは今日の日付4桁で

    Writeningwritening.net
  • 125二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 13:24:35

    投下乙です…!

  • 126二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 13:42:36

    すごい読み応えのあるお話しでした……

    ブルームーンはその呼び名自体は聞いたことありましたが滅多に見られない特別なものだったんですね。
    そんな月をプレゼントとは……望遠鏡の準備からお出かけの計画までを考えると壮大な愛ですね…
    しかも2人にとって元々“月”は特別な思い入れがあるので、これからはさらに大切なものになるんですね。

    そしてフラワームーンは初めて聞きました!
    こっちは可愛い名前ですね!

    しんみりとしましたがケーキを我慢できないキラはいつものキラらしくてクスッと笑いました。
    綺麗なお話しありがとうございました!

  • 127二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 18:18:16

    ブルームーン…聞き覚えはあるけれど青く見える月のことなんだろうくらいに思ってました
    気になって調べてみましたら、3ヶ月の間に4回満月が来る際の3回目がブルームーンらしいですね(小声)
    なんでそんな分かりづらい数え方するのか……
    まあそれはともかく、そんな珍しいものを一緒に見て過ごすのが誕生日プレゼントとはロマンティックだなあと感心してました
    古びてしまった望遠鏡を直したり、コンデジを改造したりと手間がかかっているのもらしくていいですね
    ボリュームたっぷりな誕生日に相応しいお話ありがとうございます

    AIの感想が結構具体的で驚きました
    ですよねーと言われていたのは長さについてでしょうか
    自分はすごいと思います
    ここまで緻密に書けるなんてですね

    実は自分の書いてる誕生日話の後書きでアスランが手作りする機械について触れようと思ってましたが、先に書いてしまいますか
    自己肯定感の低い彼のことですから、自分が作るロボット等はおもちゃレベルで誕生日プレゼントには相応しくない…と考えているイメージでした
    メインのプレゼントのおまけとしてならいいか…くらいの
    ……誕生日話間に合うかな
    駄目なら前半だけでも今日出します

  • 128文字書き いちか25/05/18(日) 21:41:56

    ワンドロしようとしたんですがガサガサ描いた感じだとどうしてもキラに見えず頭を抱えたまま、結局時間を切らずに普通に描くことにした結果がこちらになります…
    アスラン以上に絵柄が安定しないので時間切れと思ってここで手打ちにしました

    このAIはハチワレにゃんこのアイコンでして、それがのじゃのじゃ言ってるのが可愛いなとは思ってます
    自分は話の長さより、内容の取り止めのなさと緩急が足りないって意味で解釈してましたね
    今回の話は主観こそキラ目線ですが、実はプレゼントの内容は降ろしてたアスランに要望を訊きながら最終的に固めたので…
    そんな訳で、お祝いだということで構成関係を一切気にしないで書いたから多少は仕方ないかなと(耳は痛いですが)

  • 129二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 21:48:37

    【特別だけど普通な日】


    キラの誕生日を1週間後に迎えるというのに、アスランは誕生日プレゼントが決まらず悩んでいた

    トリィやハロのようなロボットは、そもそも課題だったり訪問時の手土産で誕生日プレゼントというには特別感がない

    毎年キラの様子から欲しそうなものをチェックしておいて渡していたが、過ぎ去った年月を暦から計算しないと分からなくなるほど共に歩めばネタが尽きてくる

    あまりに悩み過ぎて、トリィとプルゥにキラが欲しがっているものがないか聞いてみたりもした

    ふたりがキラに突撃しそうになって慌てて止めることになったりとらしくないことをしたものだ


    ……結局決まらないまま誕生日前日になってしまった

    プレゼントを渡さないくらいならキラに直接聞こうと決断するまでに時間が掛かったせいだ

    …なるべくなら取りたくない最終手段だからな

    「キラ、ちょっといいか?」

    「どうしたの?」

    「あー、明日はお前の誕生日だろう。ずっとプレゼントを考えていたんだが良さそうなものが浮かばなくてな。何か欲しいものはあるか?」

    「君がくれるなら何だって嬉しいよ……まあこれじゃあ君も困るだろうし、ずっと考えてくれてたってだけで胸いっぱいな気もするけど」

    余計なことを言ってしまったという顔しているアスランを見て少し困らせたくなった

  • 130二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 21:49:50

    「そうだなあ、明日1日アスランを頂戴って言ったらくれる?」

    「……どういう意味だ」

    「変な意味はないよ。明日はお小言なしで僕の思い通りに過ごさせてほしいなってだけだよ」

    「お前のやることにケチをつけるなということか?」

    「大雑把に言えばそうだけど悪いことはさせないよ」

    「させる?つまり俺にしてほしいことがあるのか」

    「そんなとこ。どう?」

    今から物を準備して誕生日を過ぎてしまうよりはいい話だと思う……何を要求されるかは少し不安だが

    「では明日1日はお前の好きにするといい」

    「うん!楽しみだな〜早く明日にならないかな〜」

    ……本当に何をさせられるのだろうか

    不安が増してきたが、1度承諾したものを覆すのは性に合わない

    ウキウキしているキラの横で少しだけ早まったか?と思うアスランだった

  • 131二次元好きの匿名さん25/05/18(日) 22:02:29

    ごめんなさい!やっぱり間に合いそうにないので前半だけ

    キラ、お誕生日おめでとう!
    主人公に感情移入して物語に没頭するタイプの楽しみ方をするのが自分なのですが、映画前にアニメを見返した時はあまりキラには入れ込めなかったんです
    あまりにもキラの置かれている環境が辛くて
    でも映画での笑顔を見てようやく「ああ良かった。やっと笑えるようになったんだ」と好きになれました
    泣いてる姿を見るのは悲しくて、極力明るくなれるような世界観を作ろうとしたのがこの合体世界線です
    ……ちょこちょこ泣かせて申し訳ないのですが
    3次創作でくらい戦争から離れて笑っていてほしい
    そんな自分の願いが込められたスレがまさか約1年も続けられ、あなたの誕生日まで祝えるとは思ってもいませんでした
    まだまだ初心者らしい文ではありますが書き続けていきたいです
    今後ともよろしくお願いします

  • 1323525/05/18(日) 23:29:41

    テーブルの中央に置かれたホールケーキが半円になったのを見て、アスランは呆れ気味に息を吐く。

    「朝からほんとに良く飽きないな…」
    「だってこんな贅沢、アスランが許してくれるのって今日くらいでしょ?」


    数日前に誕生日に欲しいものを訊かれ、キラが所望したのは『甘味尽くし』だった。
    アスランは若干眉を顰めたが、特別な日だからと大目に見る事にした。


    そして迎えた今日。
    朝食はシロップたっぷりのパンケーキ(おかわりし放題)。
    昼食はアイスクリームとフルーツ大盛りのあんみつ。
    そして今、夕食として食べているのはチョコレートをふんだんに使ったホールケーキ。
    様々なチョコで作られたクリーム・スポンジ・ムースが重ねられたそれは、3切れ食べ続けても全く飽きの来ない逸品だ。
    勿論すべてアスランお手製。これを贅沢と言わず何と言おうか。
    幸せそうにケーキを頬張るキラに、アスランは苦笑を浮かべながら自分の食事を終えた。

  • 1333525/05/18(日) 23:31:13

    アスランが食後のコーヒーを淹れて席に着くと、4切れ目を食べ終えたキラが立ち上がって食器棚に向かい、小皿とフォークを手に戻って来る。そして中央の皿からケーキを1切れ乗せてアスランの前に置いた。
    唐突に差し出されたそれに目を丸くするアスランを余所に、キラは最後の1切れを自分の皿に乗せている。

    「流石に全部はきつかったか?」
    「違うけど、アスランも食べようよ」
    「俺は味見したからもう十分だ。そんなに気に入ったなら全部お前が…」
    「アスランと一緒に食べた方がもっと美味しいの!」

    頬を膨らませながら主張するキラに、そこまで言われると断り切れずアスランはフォークでケーキを掬い取る。
    それを見たキラも満足気に自分のケーキを口に運ぶ。

    「ね、美味しいでしょ?」
    「…そうだな」

    確かに、嬉しそうなキラと一緒に食べるケーキは味見したものより美味しく感じた。
    朝から甘い匂いに包まれ続け若干胸焼け気味であったが、キラがここまで喜んでくれたのならば甲斐があったと言うものだ。

    最後に取っておいた『Happy birthday to Kira』と書かれたチョコプレートをゆっくりと味わっているキラに、アスランは改めて告げた。

    「ハッピーバースデー、キラ」

  • 1343525/05/18(日) 23:31:41

    めっっっちゃお久しぶりです

    思うように筆が乗らなくて数ヶ月経ってしまいましたが、キラ誕は出したかったので投下させていただきました


    >>122

    彼らが月で暮らしていた頃からどれくらい経ったのか…郷愁にふけるふたりにしんみりしました

    そしてちょっと改造のつもりが結果大仰になってしまうアスランがらしいですね

    素敵なお話ありがとうございました


    >>131

    キラが何をしてほしいのか楽しみです!

    最初のスレから来月で1年になりますね

    わんこなシンとか懐かしい…

  • 135文字書き いちか25/05/19(月) 05:19:47

    >>129

    プレゼントが決まらなくて、なんてある意味幸せな悩みだとは思うのですけど、当人からしたらだいぶ追い詰まってそうな話

    思わずふたりに相談してたりして、何それ可愛いんですけど…って当人の前では絶対に言えないw(代わりに訊いて来ようとするふたりも勿論可愛い)

    でもまぁ、結局素直に訊いた方が早いんですよね、こういう時って得てして



    >>132

    お久し振りです、お元気そうで良かった

    特に何かを書(描)かなくても雑談にしれっと混ざりに来てくれてもいいんですよ?


    こんなの確かに誕生日くらいしか許されないですね

    朝から晩まで甘いものなんて、随分と思い切ったリクエスト

    しかも手ずから作って貰ったヤツという…間違いなくこれは贅沢以外の何物でもないでしょう

    ほっこりしました

    いやぁ、これは甘いですね(物理的に)

    薄いコーヒー(ブラックは飲めない)か渋い紅茶淹れて来なきゃ…

  • 136二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 14:15:53

    >>128

    キラ可愛い!

    髪のツンツン具合が難しいのでしょうかね?

    文字書きさんはタッチが柔らかいので、濡れ髪のキラという感じに見えて自分は好きです

    絵の投稿ありがとうございます


    >>132

    35さんもお久しぶりですね

    レスだけでなく誕生日のお祝い話までありがとうございます


    食事が嗜好品化できる世界観設定だからこその甘味づくしとも言えますね

    そうでなくてもやりそうな気がしなくもないですが

    丸1日アスランお手製のデザート食べ放題は見ているだけでお腹いっぱいになれますね

    甘い!甘すぎます!(2重の意味で)

  • 137二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 14:26:57

    タイミング悪く昨日の夜にちょっと色々とあったので顔出しが出来ませんでした…

    キラ誕は今日の夜に改めてお出しします。

    ちょっとスレ主さんと系統?が似てる気もしますが…そのままお出しさせてもらいます……


    >>131

    相手の1日をもらうというのもある種の贅沢ですね〜

    キラの目的が何か…アスランが何をさせられるのか…楽しみにしてます!

    悩んだ末にトリィとプルゥに聞いて、そのふたりが本人に直撃しようとするのは笑いました。

    キラだけではなくトリィとプルゥにも振り回されるアスラン頑張れ〜



    >>134

    お久しぶりです!

    やったー!35さんのお話しだー!!


    アスランのお手製甘味づくし…なんて贅沢な…

    ほのぼのしさ全開の可愛いお話しありがとうございます……癒される……(溶けた)

  • 138文字書き いちか25/05/19(月) 18:08:57

    >>136

    アニメキャラ特有の髪の毛束感が上手く描けないだけなんですよ…で、描けないから余計に線が多くなって更に難易度上がってるというか

    それもあってアニメ塗り風にしようとすると毎度境界がよく判らなくて、塗り潰して塗り分けする時にいつも苦労させられてます

    迷い線を減らせばいいだけというのは理解してるんですがね…

  • 139二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 20:01:21

    このレスは削除されています

  • 140二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 20:02:58

    両肩にそれぞれトリィとプルゥを乗せてキラは満面の笑みで時計の針を眺めていた。

    5…4…3…2…1…


    5月18日0時0分

    「誕生日おめでとう、キラ」

    『トリィ!』『プルゥ!』

    「ふたりもありがとう♪」


    みんなからの祝いの言葉を受け取りながらどこかソワソワする様子のキラにアスランは苦笑する。

    「楽しみにいていたところ悪いが待望の誕生日プレゼントはまだないからな。ひとまず寝るぞ」

    「え〜」

    「まあお楽しみは後に取っておくもの…ということだな」

    「そんなこと言われちゃったら期待して待ってるからね。おやすみ!」

    「ああ、おやすみ」

    キラはアスランを抱き枕にし、アスランはキラに抱き枕にされて、2人は朝までぐっすりと眠りについた。


    起きてからアスランお手製の朝食を取ったあとは4にんでボードゲームをして遊んだ。それからお昼ご飯は何にしようかと話しているとピンポーンとチャイムが鳴り、届いたものの大きさに珍しくキラは目を丸くする。

    「大きいね〜」

    「これが俺からのプレゼントだ」

    このタイミングとアスランの態度からもちろん想像は付いていたけど、あのアスランがこんな大きなものを買うなんて……とワクワクとドキドキが交差しながら丁寧に開封していく。

    「これって!!」

    「前にあったらいいなって言ってただろ」


    袋から出て来たのは僕ら2人が余裕で乗れそうなサイズのビーズクッション、所謂人をダメにするクッションだった。有名なメーカーのもので感触もすごく良い。

    そして、プレゼント自体も嬉しくはあるが何よりも嬉しかったのは、別の会話のときにボソッと言ったものをアスランがちゃんと聞いて、覚えてくれてたことだーーうん、ニヤつきが止まらないけど仕方ないよね。

  • 141二次元好きの匿名さん25/05/19(月) 20:04:41

    「アスランありがとう!!」

    「どういたしまして」

    ただしあれにかまけてやるべきことをやらないようなら没収するからな、といつもの如くアスランのお小言も添えられたが、今日だけはこれも誕生日プレゼントだと思って受け取っておく。

    「気をつけるよ。そうだ……お昼は何かのデリバリーにしてさ、午後からはこれ使って一緒に映画でも見ようよ」

    どうせなら夜ご飯も何か頼もう!と提案する

    「せっかくの誕生日なのにそんな過ごし方でいいのか?」

    「せっかくの誕生日だからこそ何もしない日を過ごすんだよ」



    あ、でもケーキは買いに行こうね。

    お前が気に入りそうなケーキ屋を見つけたからそこに行くか。

    さすがアスラン!

  • 142二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 04:18:24

    ささくれ立った心が癒やされてく…

  • 143文字書き いちか25/05/20(火) 04:40:36

    >>137

    お待ちしておりました

    リアル側で何かあるとどうしようもないですからね…どんまいです


    >>140

    確かにある意味いつも通りの通常運転…なのかもですが、それがいいので仕方ありません

    本当、何遣ってても可愛いなこの二人…(例に拠って語彙は脱走しました)

    少なくとも誕生日というだけで十分特別なのですから、それ以上何かをしなくてもそれだけでその日一日がスペシャルなんだと思います

    とは言え、ケーキだけは別ですよねー

    それにしても、一度座ったら立ち上がるのが億劫になるというそれがプレゼントですか…居心地良過ぎて没収されないといいね

    なお、そこでふたりと一緒にお昼寝してて、毛布掛けられてるところまで想像出来ました

  • 144二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 07:15:40

    おそくなってしまったけどキラ誕生日おめでとう!

    たくさん辛いこともあったけれど映画でまた笑顔が見れて嬉しかったです。

    またこのスレで祝えて本当に良かったです。


    これからのキラにもたくさんの幸あれ!!


    >>128

    字書きさんのキラ可愛いです…!!


    癒されていただけたのなら本望です。

    ふたりとお昼寝して毛布かけるのいいですね……(メモメモ)

  • 145二次元好きの匿名さん25/05/20(火) 13:32:50

    可愛い……やっぱり可愛い
    話の方向性が確かに被りそうですが、自分の方はここまで可愛くはならないでしょう
    ビーズクッションに寝転がるよにんは更に可愛いでしょうねえ

  • 146文字書き いちか25/05/20(火) 22:14:53

    キラの絵はもうちょっと年齢上げたかったんですがね…手癖で描いてるとその時々で幼くなったり大人っぽくなったりとブレが出るんですよ、毎日のように絵だけ描いていた頃ならもっと安定してたんでしょうけども
    ワンドロとして時間切らなかったのでいつもより丁寧には描けたんですが、心残りはその辺ですねー

    自スレ、甘いのの片鱗みたいなのが降りて来たのでこそこそと練り出しました
    今書いてる話のオチも書かないとなんですが…
    それから、眷族くん絡みの少しシリアスな話まで降って来たのでそっちもちょっと(メモすることが多くて焦る)
    取り敢えず、キャパらない程度に頑張りますね

  • 1473525/05/20(火) 22:26:00

    >>141

    一緒に美味しいもの食べたり遊んだり、楽しい時間を過ごすのが何よりのプレゼントですね!

    みんなで仲良くビーズクッションに埋まってるのを想像しただけで和みます

スレッドは5/21 08:26頃に落ちます

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