「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」part89

  • 1125/07/13(日) 22:24:39
  • 2125/07/13(日) 22:25:42
  • 3125/07/13(日) 22:34:08

              ∧_∧
        ∧_∧  (´<_`  ) 頭ズレてるな俺ら。
       ( ´_ゝ`) /   ⌒i
       /   \./    | |
      /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
    __(__ニつ/  FMV  / .| .|____
        \/____/ (u ⊃

  • 4125/07/13(日) 22:35:17

    10まで保守


       ∧,,∧    ∧,,∧    ∧,,▲
      (,,・∀・)   ミ,,・∀・ミ   (;;・∀・)
    ~(_u,uノ @ミ_u,,uミ @(;;;;uuノ

  • 5125/07/13(日) 22:39:41

             ,.
             /ノ  
        (\;''~⌒ヾ,
        ~'ミ  ・ ェ) メェメェ       8~
         .,ゝ  i"
     ヘ'""~   ミ    ゛  ~8
      ,) ノ,,_, ,;'ヽ)    (○)  (○)
      し'し' l,ノ       ヽ|〃  ヽ|〃
    "''""""''""""""''"""""""''"""""""""""''"""""

  • 6125/07/13(日) 22:45:32

           /.⌒ヽ

          /    .\

        ../      ヽ. \

        (./       ヽ. )

        /        l"

       .ノ          l  

       l  >   <  ..|

       l   一      |

       ヽ.._____       _,ノ ビクッ

    .   丿ノ ノ 丁丁 ̄l\ ぶるぶる

      . く_(__(_(_._」____)ノ

  • 7二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:46:36

    ほっしゅ

  • 8125/07/13(日) 22:53:32

    \   \\   \  \\  , ェェェェェェ、\  \\ \
    \\   \\   \  \,ィ三三三三三三ヽ.  \\ \
    \\\   \\, -‐≦三三三三三三三三三ヽ   \\
      \\\    /   ィエミ ヾ三三三ツ" ̄`ヾ三ヲ\   \\
    \  \\\  l     !三リ  ヾ三ヲ'   ヽ、  \  \   \
      \  \ f三ミ        /三三     `ヽ.、 \  \
    \  \  ` ヾ三        ヾ三三    ,ィ全、 \ \  \
    \\  \  \.゛l    f≧  ノ三三  ./三三、   ヽ. \
      \\  \    、 fn,  ~   /三三".  ,'三三三、.  l  \
    \  \\  \  .i≧ュ __,、 /三三"  ,'三三三三、 ノ
      \  \\  \ |三ミ≧≠三彡"    l三三三三三「\\
       \  \\  `!三三三リー - 、._ !三三三三三   \\
    \   \  \\ }三三彡 \\\  ヾ三三三彡"≧,   \
      \   \  \.ノ三三リ\  \\\     ヾ三三ミ、
    ━━━━━━━{三三彡━━━━━━━━━━ ̄━━
                ̄ ̄

  • 9二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:57:51

    ほーしゅ

  • 10二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:58:11

    10

  • 11二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:58:58

    >>8

    くっ・・・コレが何か分からない・・・!

  • 12二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 23:18:55

    >>11

    笹食ってる場合じゃねぇ!のAAだな

  • 13二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 06:07:02

    ☆彡

  • 14二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 13:14:16

    ほしゅ

  • 15125/07/14(月) 18:42:48

    今日はお休みです

  • 16二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 23:09:49

    お疲れ様です

  • 17二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 08:11:35

    ☆彡

  • 18二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 14:30:08

    ほしゅ

  • 19125/07/15(火) 18:43:56

    今日もお休みです

  • 20二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 23:43:50

    お疲れ様です

  • 21二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 07:41:14

    ほしゅ

  • 22二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 14:35:52

    ☆彡

  • 23125/07/16(水) 18:54:03

    今日もお休みします……

    素麺おいしい……

  • 24二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 23:02:54

    お疲れ様です

  • 25二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 08:01:01

    ☆彡

  • 26二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 15:37:42

    ほしゅ

  • 27二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 18:32:59

    今日もお休みです

    明日は一応出来るなら20:30頃の予定となります

  • 28125/07/17(木) 18:34:11

    >>27

    あ、名前……

    ちゃんと1が書いてます

  • 29二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 23:04:10

    お疲れ様です

  • 30二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 07:54:10

    保守

  • 31二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 17:04:38

    ほしゅ

  • 32125/07/18(金) 20:38:06

    それでは再開


    ―移動し、まだ明けてない部屋の前に立つ


    アーノルド「ここか?」

    ヒルコ「うん、多分」

    アーノルド「曖昧だな……まあいいや。とりあえず開けるか」


    ―アーノルドが扉を開ける。

    ―部屋の中には小さな影とウサギが一匹。

    ―ウサギは影とは違い、半透明だが姿がはっきりと見える。

    ―その姿に多少の見覚えがあったが、どこだったのか忘れてしまっていた。


    ウィリアム「あのウサギってもしかして」

    ヒルコ「アリスのそばに居たウサギで合ってると思う」

    アーノルド「なんか、あいつだけ他と違って姿がはっきりしてるな。いや、半透明だけど」

  • 33125/07/18(金) 20:55:02

    ウィリアム「どうしてこんな違いがあるんだろう?」
    ヒルコ「とりあえず見て見ようよ」
    アーノルド「そうだな……」

    ―小さな影はどうやら一冊の絵本をウサギに読み聞かせているらしい。ノイズ交じりだが、今までよりもいくらか聞き取れる。
    ―絵本の内容は予想通り「不思議の国のアリス」だった。ある少女が白いウサギを追いかけて木、摩訶不思議な国へと足を踏み入れる。出会う住人も、これまた不思議な者たちばかりで、アリスはそんな住人たちに翻弄されながら、ウサギを追いかけハートの女王の元までたどり着く。
    ―最終的に処刑を言い渡されたアリスはトランプ兵に追いかけられ、目を覚ます。不思議の国とは、子供のアリスが見た荒唐無稽の夢だったのだと。
    ―それでも、その中で経験した冒険は幼いアリスにとって、そしてこの小さな影にとって非常に刺激的なものだった。たとえそれが夢でしかないものだったとしても、無邪気な子供の心を揺さぶるには十分だった。

  • 34125/07/18(金) 21:09:42

    ―小さな影は満足そうにしながら読み聞かせを終える。そんな様子に、ウサギは小さな影にこう問いただした。
    ―「君は、今の生活に何の不満も無いのか」と。
    ―小さな影は答えた。「不満がないわけじゃないよ。けど、私はお母さんもお父さんも大好きだから、まだ二人と居たいだけ」と。
    ―ウサギは怪訝そうな顔をしながら言う。「なぜ?彼らは君を傷つけるだけの存在なのに」。
    ―小さな影は答える。「傷つけてるだけじゃない。二人はちゃんと私を愛してくれてる。その証拠に、二人は最後には必ず愛してると言ってくれる」と。
    ―ウサギは沈黙する。その言葉がただの詭弁だということをウサギは知っていた。彼らは目の前の小さな影を愛しているのではない。小さな影の愛に甘えているだけなのだと。
    ―目の前の無邪気な子供は、例え体を傷だらけにされても、弄ばれても、彼らを愛することで、彼らから愛が貰えることを信じて待っていた。
    ―無償の愛とはよく言ったものだ。しかし、子供の願いは叶うことは無いだろうと、ウサギは直感していた。なぜならあの二人は子供の愛情を貪るだけのただの虫なのだから。

  • 35125/07/18(金) 21:23:24

    ―ウサギはこの子供を何とかしてあの虫どもから救いたいと思っていた。しかし、どうするべきか迷っても居た。
    ―強い力のあるものは安易に人間を助けてはいけない。なぜなら、一度助けると、また次もと助けを望む。そのたびに助けていれば、キリがないし、それに人間の成長を阻害する可能性もあった。人間は強欲で怠惰な生き物でもあるから、この子供の将来がそのようになってしまうのは、ウサギの本意ではない。だから、どれだけ時間がかかろうと慎重に動くべきだとウサギは思っていた。
    ―こうしてウサギは、子供を外へと連れ出すことはしなかった。子供が望んでいたということもあるが、そもそもウサギは俗世に疎いせいで、どのように助ければ穏便に解決できるのか分からず、手をこまねいていたというのが正しい。
    ―この二人、正確には一人と一匹の間に誰かもう一人ぐらい話し相手が居たら、なにか変わっていたかもしれない。それこそ、チェシャ猫のような、もしくは狂った帽子屋のような存在が。
    ―しかし、結末を見ているならわかる通り、そんな存在が現れることは無く。結局、子供の母親の死が切っ掛けで、全てが崩れることとなった。

  • 36125/07/18(金) 21:41:50

    ―影が消え、再び現れると、小さな影はまるで人形のように床に転がっていた。
    ―手も足も、胸も何もかもがピクリとも動かない。
    ―こうなったのは、子供の母親が脳に異物が出来たことによる死が切っ掛けだった。子供の父親は母親が居なくなったことが皮切りになり、子供を■■■に時間や場所を気にしなくなった。
    ―母親が居なくなったばかりの子供は、その暴力に耐えらるはずもなく、今までも分も表に出て来たのか、急速に衰弱していった。
    ―そして、反応が悪くなった子供に父親は段々と興味を無くし、見捨てた。ウサギは無残な姿で転がる子供を見て、怒りに狂っていた。
    ―なぜ、この子供がこんな目に合わねばならないのか。なぜ、自分はこうなる前に助け出せなかったのか。
    ―ウサギはただ子供の遺体の前で、怒りに震えるばかりであった。
    ―■■■、■■■■■■■■■■■、■■■■。

  • 37125/07/18(金) 21:56:21

    ―影は唐突に消えた。

    ―影が居なくなった部屋は、他の部屋と同じ閑散としており、音がない。

    ―三人は沈黙する。これがおそらく、アリスと仮名した子供の末路だったと。そして、おそらくこれは、アリスを守ろうとしていたウサギの記憶だったということを。


    ウィリアム「……アリスは、暴力を振るわれても、自分の両親を愛していたんだね」

    アーノルド「でも、最終的に父親に捨てられた、か。やるせないな……正直、ここまでとは思わなかった」

    ウィリアム「ねえヒルコ、アリスって最後は父親のことを憎んで死んでいったのかな?」

    ヒルコ「わからない。けど、もしかしたら最後の最後まで希望を持ち続けていたかもしれないね。結果的にそれは叶わなかったけど」

    アーノルド「……なあ、ヒルコ。なら、父親を憎んでいたのは」

    ヒルコ「ウサギの方だったってことだね。アリスの死後、何があったのかは分からないけど、あのウサギは多分アリスと一緒になることで、今の状態になったんだと思う。なぜその必要があったのかは正直分からないけど。けど、結果的にそうなってるのは事実だから」

  • 38二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 22:16:06

    このレスは削除されています

  • 39125/07/18(金) 22:17:08

    アーノルド「一緒なのか?今までのを見たら、そんな感じしなかったけど……」

    ヒルコ「……ここに入って来た時から、よくわからない感情や記憶がボクの中に入ってきてたんだ。ボクは水子の原型となる怪異だけど、子供、とりわけ親からの愛情に飢えた子供にかなり同調しやすいらしくて、たまに感情や記憶を読み取ることがあるんだ。普段は微々たるものだけど、今回は処理するのに時間がかかるほどのものが流れ込んできてた。それで、さっきの迷路で起きたこと覚えてる?」※因みにコレはかなり前に家族と事務所全員に共有してる

    ウィリアム「うん。僕らが怪異に有って気絶した時だね」

    ヒルコ「気絶した時、シンは誰かの記憶を夢に見た。勿論その夢はボクにも共有されてるけど、それを見て違和感があったんだ」

    アーノルド「違和感って言うのは?」

    ヒルコ「"視点"だよ。ボクがここに来てから見たものはウサギやアリスの両親が居たけれど、シンが気絶して見たものは同じ場面でもウサギが居なくて、代わりにアリスが居た」

    アーノルド「なるほど。じゃあ、ヒルコが最初に見た記憶はアリスので、シンやウィルが見たのはウサギのだったってことか」

  • 40125/07/18(金) 22:25:46

    ウィリアム「だとしたら、アリスは復讐なんて望んでなかったけど、ウサギはそれを実行してしまったのかな?それで、えっと……復讐は終わったけど、アリスは感情が晴れなくて、アリスとウサギは一緒になっちゃってたから、成仏出来ずに彷徨ってる?ってことかな」

    ヒルコ「多分……?いや、もしかしたらウサギもウサギで、復讐しても心が晴れなかったのかもしれない。ウサギはアリスを助けたかったけど、助けられなかったから……」

    アーノルド「ああそっか、アリスを助けられなかった後悔がまだ残ってるのか。確かに、ウサギはどうにかしようとはしてたけど、結局どうすればいいか迷って何もしてなかったわけだから」

    ウィリアム「アリスの父親以上に自分が憎いのかもしれないね……」

  • 41125/07/18(金) 22:28:35

    今日はここまでにします。明日は19:30頃の予定です。

    ここまで描写する予定なかったですけど、なんか筆が乗ってしまった……

  • 42二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 23:21:46

    お疲れ様でした

  • 43二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 06:37:20

    ほしゅ

  • 44二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 15:11:36

    保守

  • 45125/07/19(土) 19:46:59

    それでは再開


    アーノルド「なら、アリスは復讐を望んでなかったってことをウサギに教えればいいのか?……いや、どうやって伝えるんだって話にはなるんだけど」

    ウィリアム「こういうのって、大体は僕たちが言っても聞かないよね。そうなると、アリス本人に伝えてもらわないといけないのかな?アリスって今どこに居るんだろう?やっぱりウサギと同じ場所ってことになるのかな?」

    アーノルド「まあ、アリスと一緒になってるなら……って、そうだ。念のために確認するんだけど、一緒ってつまり、融合とか合体とか、そう言うことで良いんだよな?」

    ヒルコ「多分そうなってるとは思う。バラバラってことは無いんじゃないかな?」

    アーノルド「……どうやってアリス本人に伝えて貰ったらいいんだ?ウサギの目の前でなんか言えばいいのか?」

    ウィリアム「ヒルコちゃんは表に出てなくても、シンの聞いたことなら大体聞いてるみたいだから、そうなんじゃないかって思ってたんだけど、違うの?」

    ヒルコ「ボクたちと同じ状態なのかどうかはわかんない……」

  • 46125/07/19(土) 19:55:31

    アーノルド「……このまま進んで大丈夫だと思うか?」

    ヒルコ「少なくとも死にはしないよ。その分はちゃんと対価で払ってるし」

    ウィリアム「でも、アリスをウサギのことを解決出来るかどうかは別って事でいいんだよね?」

    ヒルコ「……うん」

    ウィリアム「……レノアさんは何とか出来たりしますか?」

    レノア「何とか、とは?」

    ウィリアム「えっと……と、とにかく、成仏させるにしてもなんでも、アリスとウサギの間にある誤解とかは解いてあげたいって思ってて!でも、多分僕たちだけじゃウサギに声が届くかどうかわかんないですから……」

    レノア「dice1d2=2 (2)

    1.でしたら、もう一つお探しいただきたいものがございます

    2.ありますよ

  • 47125/07/19(土) 20:12:25

    ウィリアム「あ、あるんですか!?」

    レノア「ええ、勿論」

    アーノルド「あるならあるって最初から言ってくれたら……いや、契約の中には含まれてないって言われそうだ……」

    レノア「ふふ、わかってきましたね。しかし、彼らを救い出すためには、過程を飛ばすわけには行きませんでしたから」

    ウィリアム「過程を?」

    レノア「ええ。怪異とは、人間の感情や記憶から構成されるもの。我ら神とて、それは同じことです。人間が居なければ生まれては来れず、人間によって生かされてる存在です。人間がその怪異にどう思うかで、その怪異の結末は変わります。人間が怪異を憎んだまま力を振るえば、力を振るわれたその怪異がその力で消えれば、永久に救われる未来を失います。その逆もまたしかりです。そして、救いたいのであれば、どう救うのかも重要なのです。それが例え、同情の類であったとしても」

    アーノルド「つまり、自発的に何としてでもアリスたちを救いたいって思って欲しかったって事か……まあ、記憶を見せられるまでもなく、ウィリアムは助けたいって思ってたけど」

    レノア「見る前と見た後では、感じ方も違いますから」

    アーノルド「なるほど……」

  • 48125/07/19(土) 20:31:24

    レノア「それと、やはりあるとわかってる状態で見るのとも違ってきます。そうですね……ネタバレを見て本編を見るか、それとも本当に何も知らずに本編を見るか。このぐらい差があります」

    アーノルド「な、なんでその例え……」

    ウィリアム「でも、なんとなくわかる例えだね……。よし、それじゃあノレアさん、アリスたちを助けるための方法って具体的に何をすればいいんですか?」

    レノア「先ほど話にありました、ロウソクをお出し出来ますか?」

    アーノルド「は、はい」(ロウソクを出す)

    レノア「では、そのロウソクを出したまま、我が使いの元まで行きましょう」

    ウィリアム「え?このまま行ってもいいんですか?」

    レノア「ええ。必要な物は、先ほどの記憶で全て揃いましたから。でしょう?」

    アーノルド「……?一体誰に言ったんですか?」

    レノア「ふふ、こちらの話です」

  • 49125/07/19(土) 20:40:17

    ~家の奥へ~


    ―他の部屋とは空気感が違う部屋にたどり着く


    アーノルド「明らかにここだな……」

    ウィリアム「……うん。これはもう、開けてもいいんですか?」

    レノア「その前に、お二人のどちらかが姉上をおぶってはいただけませんか?」

    アーノルド「え?なんで?」

    レノア「この部屋以降、我々は着いて行くことが出来ませんから」

    ウィリアム「アリスの所へは、僕らだけで行くって事?」

    レノア「はい」

    アーノルド「……わ、わかった。俺がヒルコを背負っていくから、ウィルは荷物を頼むな」

    ウィリアム「うん、まかせて」

  • 50125/07/19(土) 20:46:24

    ニャルラトホテプ「え?じゃあ私はお役御免かしら?なら、もう帰って……」

    レノア「ニャルラトホテプ、貴女にはまだまだ仕事がございますよ?」

    ニャルラトホテプ「……はーい」

    ヒルコ「ツクヨミ、お前はその間どうしてるんだ?」

    レノア「我が使いを抑えておきます。心配には及びません、誤って消したりなどはしませんから。それと姉上、ここから先はロウソクの火ともう一つの我が使いを頼りにしてください。そうすれば、例え暗闇の中であっても、迷うことはありませんから」

    ヒルコ「わかった。それと、もっふるとテスは連れて行けるよね?」

    レノア「ええ、勿論ですよ」

    ヒルコ「よかった。もっふるとテスも連れて行けなかったら、正直しんどかっただろうし」

  • 51125/07/19(土) 20:54:23

    レノア「では、三人とも扉の方向に体を向けたら、目を閉じて下さい。"決して、目を開けてはなりませんよ"」

    ウィリアム「は、はい!」(言われた通りにする)

    アーノルド「わかった」(同じく)

    ヒルコ「……」(同じく)

    レノア「私が扉を開けますので、合図をしたらまっすぐ走ってください。何かに呑まれるような感覚があったとしても、"その足を止めてはなりません"。わかりましたね?」

    ウィリアム「は、はい!」

    アーノルド「(シンを背負いながら走るのか……頑張ろう……)」

    レノア「では、行きますよ。3,2,1……走ってください!」


    ―合図と共に二人は走り出す。

  • 52125/07/19(土) 21:01:39

    ※因みにもっふるはカバンの中、テスはシン(ヒルコ)が握ってる


    ―部屋の中に踏み入れた三人は、異様なものがこちらに威圧してきてるのを肌に感じる


    ウィリアムdice1d100=53 (53)

    18以下で足を止めてしまうかもしれない(もう一度dice1d100=を振る)


    アーノルドdice1d100=41 (41)

    32以下で足を止めてしまうかもしれない(もう一度dice1d100=を振る)


    ヒルコdice1d10=8 (8)

    1でシンと強制交代

  • 53125/07/19(土) 21:09:42

    ―威圧を受けたが、何とか足を止めずに走ることが出来た。が、その後すぐにぶよぶよとした壁にぶつかり、呑み込まれていく。


    ウィリアムdice1d100= -10

    18以下で足を止めてしまうかもしれない


    アーノルドdice1d100=20 (20)

    32以下で足を止めてしまうかもしれない


    ヒルコdice1d10=4 (4) -2

    0または-になるとシンに強制交代

  • 54125/07/19(土) 21:11:22

    >>53 ウィリアム、振り直しdice1d100=17 (17) -10

    あと、ウィリアムとアーノルドの文章の後に(もう一度dice1d100=を振る)という注釈入れ忘れてました……

  • 55125/07/19(土) 21:14:15

    ―未知の感覚に足がすくむ。あの時と同じだ。振り返ってはならないと言われていたのに、振り返ってしまったあの時と


    ウィリアムdice1d100=39 (39) -20

    18以下で足を止めてしまう


    アーノルドdice1d100=14 (14) -10

    32以下で足を止めてしまう

  • 56125/07/19(土) 21:22:57

    ―ウィリアムは何とか気を持ち直し、なんとか重い足を持ち上げて先へと進む。

    ー一方、ヒルコを背負っているアーノルドは完全に足を止めてしまった。未知の感覚、それと鼻にまとわりつく腐乱臭。目を閉じているからこそ、恐怖が彼の心を蝕んだ。


    アーノルドdice1d100=39 (39) -20

    32以下で目を開けてしまう


    32以上だった場合dice1d10=10 (10)

    1.もう一度dice1d100=-20を振り、32以上だった場合、もう一度進むことが出来る

    2.ヒルコがアーノルドを正気に戻せるかdice1d10=で判定する

    3~10.レノアの言葉を思い出し、再び先に進む。

  • 57125/07/19(土) 21:33:28

    さっきから出目が低すぎてピンチ……


    ―そう、目を閉じているから恐怖する。だからこそ、その恐怖を払拭するのであれば、目を開けるほかないだろう。

    ―恐怖が頭を支配するあまり、神からの忠告を忘れ、その眼を開けてしまう。


    dice1d100=42 (42)

    32以下で気絶


    なおdice1d3=1 (1)

    1.ヒルコが手で目隠しをしてくれていたおかげで何も見えないため、気絶は無し

    2.目を開けそうになったが、ウィリアムの声で正気を取り戻した為、開けずに済んだ

    3.恐怖からは逃れられない

  • 58125/07/19(土) 21:35:20

    >>57

    あ、判定に-30の補正がありました……

  • 59125/07/19(土) 21:38:23

    ―目を開けたが、目の前は依然として暗いままだ。


    アーノルドはdice1d3=2 (2)

    1.パニックを起こし、ヒルコを振り落としてしまう

    2.少し冷静になったのか、再び目を閉じて足を進める

    3.固まって動けなくなっていると、誰かが手を取って前へと引っ張ってくれる。ウィリアムだろうか?

  • 60125/07/19(土) 21:45:39

    ―目を一度開けたことで、頭が少し冷静になった。アーノルドはゆっくりと呼吸をし、再度神の言葉を思い出す

    ―"決して、目を開けてはなりませんよ"

    ―"その足を止めてはなりません"

    ―その声を脳に刻み付けるようにして、再び歩き出す

    ―ゆっくりと、けれど確実に前へと進み、気が付いたころには、あのぶよぶよとした感覚は無くなっていた。


    ※因みに>>53からの判定には、今まで行った【霊媒能力】の成功数に応じて、-10ずつ(ヒルコは-1ずつ)の補正がかかってました

  • 61125/07/19(土) 21:51:26

    >>60

    ※【霊媒能力】の成功数とは、各自の【霊媒能力】の値より低い数字だった場合成功となります

    ※説明を書き忘れてて申し訳ありません……


    ―ここはどこだろうか。先ほどのぶよぶよとした感覚も、あの威圧感も、腐乱臭もしないこの空間は。


    dice2d2=2 2 (4)

    左からウィリアム、アーノルド

    1.目を開けてみようか?

    2.目を開けない

  • 62二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 21:51:54

    アーノルド君がヒルコ背負ってなかったら、ヤバかったな……(それも織り込み済みなのかな?ダイス神は)

  • 63125/07/19(土) 21:57:23

    ―神の忠告を思い出す。"決して、目を開けてはならない"。そして、"その足を止めてはならない"。その言いつけ通り、目を閉じたまま、真っすぐ進む。しかし、やはり恐怖心というものは生まれるもので。


    ウィリアム「……ねえ、アーノルド。そこに居る?」


    アーノルドはdice1d3=3 (3)

    1.ウィリアムの横から返事を返す

    2.ウィリアムの後ろから返事を返す

    3.そもそもはぐれてしまっている

  • 64125/07/19(土) 22:03:29

    ウィリアム「……アーノルド?」


    ―ウィリアムは再度アーノルドの名を呼ぶ。しかし、帰ってくるのは無音。どうやら、いつの間にかはぐれてしまったらしい。


    ウィリアム「ど、どうしよう……」


    ―目を閉じた状態で一人進まなくてはいけない状況にウィリアムは焦る。


    dice1d2=2 (2)

    1.「こっち」という声が聞こえてくる

    2.目の前に青い光が灯る

  • 65125/07/19(土) 22:09:29

    ―青い光が瞼越しの目に届く。その光を眺めていると、とても落ち着く。

    ―ロウソクを持った手がほのかに暖かく感じる。顔の目の前にロウソクを持っていくと、光と同じ色の炎が付いているのが分かった。どうやら、いつの間にかロウソクに火が灯っていたらしい。

    ―再度、最初に見た青い光を見る。ゆらゆらと揺れているように明るくなったり、暗くなったりしている。近くに来たり、遠くに来たりしているのを見るに、もしかしたら、この光が自分を案内してくれるのかもしれない。

    ―ウィリアムはその光を追った。

  • 66125/07/19(土) 22:14:20

    ―しばらく歩くと、誰かの話し声が聞こえてくる。聞き覚えのある声に確信を持ち、大声を上げる。


    ウィリアム「アーノルド!シン!……あ、今はヒルコ?」

    アーノルド「ウィル!はあ、よかった……この状態でどう探すか困ってたんだ」

    ウィリアム「びっくりしたよ。名前を呼んでも返事が返ってこないんだもん。でも、目を閉じてても青い光が見えて、それを追ったら二人と合流できたんだ。これがさっきレノアさんがヒルコに言ってたことなんだね」

    ヒルコ「うん。このまま青い光を追っていこう。勿論、目は開けちゃだめだよ」

  • 67125/07/19(土) 22:18:16

    ウィリアム「でも、目を閉じたまま歩き続けるってちょっとしんどいね。いつまた逸れるか分かんないし……」

    アーノルド「なら、なんか適当に話でもするか?」

    ウィリアム「そうだね!……いざ喋ろうと思うと、何話していいか分かんなくなるね」

    アーノルド「あ、ああ……なんだろうな。普段なら別にどうってことないはずなんだけどな……」

    ヒルコ「まあ、特殊な環境だから仕方ないんじゃない?」

    ウィリアム「そうだね……ところでヒルコ、寝てなくていいの?」

    ヒルコ「さっきみたいに、アーノルドが怪異の呪いに当てられて正気を失うかもしれないから、起きてるしかないかな」

    ウィリアム「え、そうだったの?アーノルド大丈夫だった?」

    アーノルド「なんとか……思い出したら冷や汗出て来た……」

  • 68125/07/19(土) 22:21:21

    ウィリアム「なら、眠らないようにするためにも、ヒルコちゃんが何か話してくれない?」

    ヒルコ「なんで」

    アーノルド「俺たち、今話題に困ってるんだよ……まあ、苦手なら強制するつもりもないけど」

    ヒルコ「……なら、ちょっと気を紛らわすためにも、昔話を聞いてくれない?」

    ウィリアム「昔話?」

    ヒルコ「うん。あるバケモノの話」

  • 69125/07/19(土) 22:33:15

    ―ヒルコはゆっくりと話し出す。
    ―昔々、ある時姿があまりにも醜かったため親に捨てられ、川に流された赤子が居た。
    ―その赤子は流れ着いた場所で、泣いては周囲のものを壊し、人や神を傷つけ、次第に厄介者として忌み嫌われることとなった。
    ―赤子は泣く度に人から石を投げられ、神からは白い目で見られた。そして、時間が経つにつれ、その身は大きくなり、被害も大きくなっていった。
    ―人と神はこれ以上被害を大きくするわけには行かないと、赤子を遠い空の彼方へと追放した。
    ―赤子は空の彼方、真っ暗闇で寒い場所で長い間ずっと漂い続けていた。泣き声は無音となり、手足を振りまわしても何かに当たることは無い。時々、小石のようなものに当たるが、それはただ赤子を傷つけるばかりだった。
    ―そんな日が気の遠くなるほど長く続いたある日、赤子は遠くから声を聞いた。
    ―その声は自分と同じ、理不尽に見捨てられ、泣き叫ぶ赤子の声だ。
    ―同胞の声は、次第に憎しみが混じるようになった。なぜ、どうして、私たちは、ただ生まれて来ただけなのに。
    ―赤子は生まれて初めて憎しみを覚えた。そして、その憎しみは自分をこんなところにまで追放した人と神へと向けられる。
    ―赤子は誓う。必ず故郷へと帰り、そして、自分をこんな目に合わせた人と人間に復讐する、と。
    ―この時、赤子は本当のバケモノへと変わってしまった。

  • 70125/07/19(土) 22:42:31

    ―バケモノは同胞の声を頼りに、故郷へと戻る。その間、復讐するためのエネルギーを蓄えるために、一つの人工物へと身を隠し、餌をまいて、獲物を待った。
    ―そして、一人の青年を食らった。その少年は、バケモノが食らったものの中で、一番美味な餌だった。しかし、自我が強く、それを抑えるために青年と共に来ていた人間たちを一人残らず食らっていた。
    ―それでも、青年の抵抗は抑えきれなかった。青年とバケモノが戦ってる最中、また罠にかかった人間たちが現れた。
    ―バケモノは一刻も早く、抵抗してくる青年を抑えるために、その人間たちを食らおうとする。すると、人間たちの一人が、未知の力をバケモノ向けた。
    ―すると、バケモノはみるみると形を変え、青年と混ざり合ってしまった。
    ―混ざり合った結果なのか、バケモノは理性を失い、まだ不完全な力のまま、故郷へと戻ってしまった。
    ―そして、破壊の限りを尽くそうと、一つの国で暴れていたところを、故郷の神が遣わした人間によってその生涯を終えた。
    ―そのはずだった。

  • 71二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 22:50:14

    このレスは削除されています

  • 72125/07/19(土) 22:51:57

    ウィリアム「そのはずだった?どういうこと?」

    ヒルコ「バケモノには生まれた頃から持っていた不死性があった。これのせいで、バケモノは人と神からの迫害から生きてこれたんだよ。けど、青年と混じり合うことで、その不死性は消滅してしまっていた。だから、神が遣わした人間が命を懸けて特攻することで、そのバケモノをコロせたわけだけど、実はその不死性は消滅したわけじゃなかったんだ」

    アーノルド「消滅したわけじゃないなら、なにが起きてたんだ?」

    ヒルコ「性質が変化していたんだ。そのバケモノがタヒんだ後、その死骸はなぜか腐ってもその形を保ち続けた。そして、バケモノと混ざり合った青年の魂は、その腐った死骸の檻の中に長い間閉じ込められることになったんだ」

    ウィリアム「え……?それって、生きてるってわけじゃないんだよね?」

    ヒルコ「半分生きてて、半分死んでる状態って感じかな?体は指の一本すら動かせないけど、肉体が受けている痛みや苦しさは、中に閉じ込められている魂に直接届いていた。とどのつまり、そのバケモノは一生タヒに続けていたってことになる」

    ウィリアム「そんな……」

  • 73125/07/19(土) 23:01:35

    ヒルコ「バケモノはその中でも泣き続けた。ずっと続く痛みと苦しみにバケモノは耐えられなかったから。

    そんなバケモノの前に、一つの影が現れた。それは、バケモノと混じり合った青年の魂で、自分のことを忘れてしまっていたのか、辛うじて人の形を保っているだけのものだったんだ」

    アーノルド「青年はなんでバケモノの前に?やっぱり、覚えてなくても化け物を恨んでいたのか?」

    ヒルコ「ううん、そうじゃないよ。その青年の魂はしばらくバケモノを見つめたあと、バケモノをあやし始めたんだよ」

    ウィリアム「あやし始めたの?」

    ヒルコ「うん。赤子が泣いたらあやす、それが当然と言わんばかりに、バケモノを優しく抱いて、体を揺らして落ち着かせようとしていた」

    アーノルド「な、なんというか、その……凄いな?」

    ヒルコ「君が戸惑うように、バケモノも戸惑ったよ。そもそも、そんなことをされたのも初めてだったからね。だけど、次第にバケモノは自分の心が落ち着いてくるのは感じた。暖かく包まれる感触に、バケモノは生まれて初めて安心感を覚えたんだ」

  • 74125/07/19(土) 23:11:10

    ウィリアム「生まれて初めての安心感……」

    ヒルコ「……バケモノはその時わかったんだ。なんで自分が泣き続けていたのか。醜い体を動かして、何を求めていたのか。バケモノはね、ずっと誰かにあやされたかったんだ。本来なら、バケモノの親がくれるはずだったぬくもりが、ただ欲しかっただけだったんだ。

    ……依然として、痛みと苦しみは終わらない。けれど、バケモノはそれ以降泣かなかった。なにせ、ようやく手に入れたぬくもりが、すぐ近くにあるんだから。

    バケモノは許されないことをしてしまったけれど、最後にようやく、青年の魂によって救われたんだ」

    アーノルド「……そっか。よかったな」

    ヒルコ「……うん」

    ウィリアム「そっかぁ……dice1d2=1 (1)

    1.(ずびずびと鼻をすする)

    2.それがヒルコがシンと一緒に居る理由なんだね

  • 75125/07/19(土) 23:14:03

    アーノルド「……お前、泣いてるのか」

    ウィリアム「だってぇ……さっきから辛い話ばかり聞いてたからぁ……最後に報われたって聞いて凄くホッとしてぇ……」

    ヒルコ「……汚い」

    アーノルド「その返しもどうなんだ……ところで、その話って」

    ヒルコ「……」

    アーノルド「……いや、やっぱりいいや」

    ヒルコ「よろしい」

  • 76125/07/19(土) 23:19:04

    今日はここまでにします。明日も19:30頃の予定です。


    因みに今回のこの話は、ヒルコの初登場時に出そうと思って忘れてたせいで、出すタイミングを見失ってたやつです

    もう忘れてるかもしれませんが、シンの前世をちょろっと出した時の文章で「生き続けた」とありましたが、それはこれの事でした……

    一年以上出すタイミング見失ってたのなんなんだ、己よ……

  • 77二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 23:21:04

    お疲れ様でした

  • 78二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 07:26:30

    ho

  • 79二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 14:32:24

    しゅ

  • 80125/07/20(日) 19:15:15

    それでは再開


    ウィリアム「そういう話を聞くと、ますます頑張んなきゃって思うよね。最終的にどうなるのかはまだ分かんないけど」

    アーノルド「まあ、とりあえず先に進まないとな……ん?」

    ウィリアム「火が動かなくなったね。じゃあ、もう着いたのかな?」

    ヒルコdice1d2=1 (1)

    1.「いや、まだだと思う。何かに阻まれてるのかな?」

    2.「そうみたいだね。もう目を開けても問題ないと思うよ」

  • 81二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 19:17:18

    三人共、子供だけど男だからな……(シンは今ヒルコだから女の子だけど)

  • 82125/07/20(日) 19:23:31

    あ……時間まだちょっと早かったですね……


    アーノルド「何かに?目を開けられないから状況がわからないな……」

    ヒルコ「もっふる、何が邪魔してるかわかる?……いや、そう言えば喋れないんだった。あ、でも、凄く今更なんだけど、テス越しならもしかして喋れたりする?」

    もっふる「dice1d2=2 (2)

    1.〇×÷□(テス越しでも何言ってるのか分からない)

    2.すごく いまさら でも もっふるも きづかなかった

  • 83125/07/20(日) 20:02:23

    定期的にある程度は見直しているはずなのに、「これ、本当にやってなかったよな?」が頻繁に発生する……(確認しに行ってました)


    シン「(本当に今更だ……セルバンテスたちがこれで会話できないから、出来ないって先入観あったな……)」

    ヒルコ「(そういえばさ、なんでセルバンテスたちはこれで会話できないんだろうね?もっふるは出来るのにさ……)」

    シン「(確かに不思議だ……あれかな?三匹に増えた不具合だったり)」

    ヒルコ「(……まあいいや、どうせ今考えてもわかんないし。で、話しを戻すけど、なにが邪魔してるか教えてくれる?)」

    もっふる「(dice1d2=1 (1)

    1.つる とげ いっぱい いたそう

    2.なんか でっかい かべ? さっき とおってきた やつ いっしょ

    )」

  • 84125/07/20(日) 20:16:45

    ヒルコ「蔓、とげ……茨の蔓があるみたい」

    アーノルド「さっきの迷路の所みたいなやつか」

    ウィリアム「危ない、今触って確かめるところだったよ」

    アーノルド「お前は何をしようとしてるんだ」

    ウィリアム「だって、触って確かめられるかなって思って」

    アーノルド「怪我するかもしれないんだから大人しくしとけって……それで、これどうすればいいんだ?流石に目を開けて対処しろって事じゃないよな?」

    ヒルコ「普通に考えれば燃やせば良さそうだけど。丁度火種もあるし」

    ウィリアム「この火ってなにか燃やせるの?今触って確認してるけど、暖かいだけで火傷する感じには思えないけど」

    アーノルド「だから、お前なぁ……」

  • 85125/07/20(日) 20:32:11

    ヒルコ「でも、ウィルの言うことももっともか。燃やせるんだったら、僕らを案内してきたこの火っぽい光が燃やしてくれてるはずだし」

    アーノルド「た、確かにな。なら、どうするか……」

    ヒルコ「……そういえばもっふる、白ウサギって近くにいるの?ボクたちが会ったやつ」

    もっふる「(dice1d2=2 (2)

    1.いる けど なにか まってる ?

    2.いた けど どっか いった

  • 86125/07/20(日) 20:47:50

    ヒルコ「どっか行った?……とりあえず待ってるか」

    ウィリアム「えっと……?」

    ヒルコ「”足を止めるな"って言われたけど、ここは一旦白ウサギを待たないといけないみたい。アーノルド、ボク降ろして休んでも大丈夫だよ」

    アーノルド「わかった。……はあ、いくらシンが軽いとはいえ、やっぱりずっと背負って走ったりするときついな……」

    ヒルコ「ご苦労様」

    ウィリアム「そういえば、ずっとヒルコちゃんだけど、シンに何かあったの?」

    ヒルコ「シンは何もないよ。しいて言うなら、さっきから怪異と同調することが多かったから、精神的にちょっとね。そこら辺テスが居てくれてるから、がっつり落ち込むことは無いんだけど、それでもって感じかな。体もかなりきつくなってるしね」

    ウィリアム「ヒルコちゃんは大丈夫なの?」

    ヒルコ「ボクは別に。苦痛には慣れてるし」

  • 87125/07/20(日) 20:49:20

    ウィリアム「dice1d2=2 (2)

    1.そう?ならいいけど……

    2.でも、辛い事には変わりないんでしょ?珍しく自分の昔話しちゃったのも、それが原因なんだろうし

  • 88125/07/20(日) 20:55:53

    ヒルコ「……自分の昔話って一言も言ってないんだけど」

    ウィリアム「言ってるようなものだったじゃん。そこら辺はシンと似てるよね。シンも昔の事全然教えてくれないし、教えてくれる時は、君みたいに遠回しに教えようとするし」

    アーノルド「お前らのそういうところ、本当に面倒くさいよな」

    ヒルコ「…………」

    ウィリアム「ああ、勘違いしないでね?別に嫌ってるわけじゃないから。こら、アーノルド。その言い方じゃ二人に勘違いされるでしょ」

    アーノルド「事実なんだからしょうがないだろ?……まあ、確かにちょっと言い方変えたほうが良かったかもしれないけどさ」

    ヒルコ「別に……」

  • 89125/07/20(日) 21:08:45

    アーノルド「下手に同情されたくないって気持ちもわからないでもないけどな」

    ヒルコ「お前らにもそういうのあるの?」

    ウィリアム「dice1d2=1 (1)

    1.……僕らも、怪異が見えることで色々あったからね。シンやヒルコちゃんほどじゃないんだけど

    2.一般論だよ。勿論、昔から怪異が見えてたから、その苦労はあったけど

  • 90125/07/20(日) 21:27:03

    ヒルコ「……確かにそっか」

    ウィリアム「深く聞こうとはしないんだね」

    ヒルコ「ボクには人の過去を詮索する趣味は無いから」

    ウィリアム「そっか」

    アーノルド「……そういえば、過去の事あんまり教えたがらない部分は、俺たちもシンやヒルコと同類になるのか」

    ウィリアム「だねぇ。僕ら、面倒くさい隠したがりの集まりだったんだね。こういうのを類は友を呼ぶって言うんだっけ?」

    ヒルコ「略して類友……。最近動画見て学んだやつ」

    アーノルド「なんか、そう言われると凄い心外だな……」

    ウィリアム「あ、なに自分はまともですって顔して逃げようとしてるの?」

    アーノルド「今顔見れないだろ……」

  • 91125/07/20(日) 21:33:34

    ウィリアム「でもさ、ヒルコちゃんの過去を聞いて、僕たちは喋らないのも、なんだか不公平だよね」

    アーノルド「それは確かにそうだな」

    ウィリアム「……白ウサギって、まだ戻ってこないのかな?」


    白ウサギはdice1d2=1 (1)

    1.まだ戻ってきてない

    2.三人が話終わるまで待ってた

  • 92125/07/20(日) 21:35:57

    ウィリアム「じゃあ、もうちょっとだけお話ししようか。と言っても、大したものじゃないんだけどね」

    ヒルコ「無理しなくていいのに」

    アーノルド「無理してないから安心しろ」


    ―そうして二人が話すのは彼らがdice1d2=1 (1) の頃の話

    1.幼少

    2.小学生

  • 93125/07/20(日) 21:47:49

    ―彼らは家族ぐるみでの付き合いで、幼少のころから常に一緒に過ごしていた。
    ―どこにでもいる普通の子供だったが、二人には普通とは違うものがあった。それは、幽霊が見えること。
    ―見えるだけで何が出来るというわけではないが、よく生きている人間だと勘違いして、幽霊と一緒に遊ぶことも多かった。それ故に、たまに親を含めた大人たちを怖がらせてしまうこともあった。
    ―二人はそれは良くない事なのだと自覚し、互いに見えることを秘密にしようと約束した。
    ―ただ、それでも親を怖がらせてしまうこともあった。そしてある日、二人で遊んでいると、ある大人の陰口を聞いた。
    ―それは自分たちの事だった。構って欲しくて嘘をつき、他人に迷惑をかける子供。親は一体どういう教育をしているのか。時折不気味な行動もする。もしかしたら、精神に異常があるんじゃないか。
    ―……後で知ったことだが、その陰口を言っていた大人は、日ごろからあることないことを口にしては、人の悪い噂を流そうとする人だった。けれど、幼い二人にそんなことは分かるはずもなく、二人は深く傷ついてしまった。

  • 94125/07/20(日) 22:04:23

    ウィリアム「それで僕たち、これ以上親に迷惑をかけたくないって思いで、二人で家出したんだよね」

    ヒルコ「家出……」

    アーノルド「あの時はまだ小学校に上がる前だったから、6歳そこらだったか?我ながらなかなか思い切ったことしたと思ってる」

    ウィリアム「ねー。それでね、僕らはなるべく離れた場所に行こうって思って、当時はかなり長い距離だと感じてたいつも夏祭りをやってる神社に行ったんだ」

    ヒルコ「あそこに」

    ウィリアム「うん。ここまで来ればとりあえずいいかなって思って、神社のあんまり人が来ない場所に身を潜めて、休憩してたんだよね。小さい頃ってそんなに体力無いからさ。それで、あんまりにも疲れてたのもあるし、丁度お昼寝の時間だったこともあって、眠っちゃってさ。気が付いたら夜になってて、目の前に焦った顔をした僕らの家族が居たんだ」

  • 95125/07/20(日) 22:14:03

    アーノルド「あの時は本当にびっくりしたよな。起きたら夜で両親が目の前に居たし。そして何よりびっくりしたのは、俺たちはなんと、dice1d7=6 (6) 日ほど行方不明だったみたいなんだ」

    ヒルコ「……シンが神隠しに逢ったのかって聞いてる」

    ウィリアム「どうなんだろう?僕ら寝てただけだから、あんまり覚えてないや。でも、もしかしたらそうなのかもしれないね。それで、家族がすごく探してたみたいで、僕らを見つけた瞬間、泣き崩れたり、心配したって怒られたり……凄かったよね、本当に」

    アーノルド「ああ。その後、dice1d2=1 (1)

    1.色々と聞かれたけど、家出したって言い出せる雰囲気じゃなかったから、最終的に何とか誤魔化して終わったんだよな

    2.俺たちの両親は、ただ今までのことを謝って、それ以上は何も聞いて来なかったんだよな

  • 96125/07/20(日) 22:25:39

    ヒルコ「じゃあ、本当の理由は今でも両親に言ってないんだ?」

    ウィリアム「うん、流石に傷つけちゃいそうだからって。だって、僕らって凄く気味の悪い子供だったはずなんだよ?だけど、僕らの両親は僕らが居なくなったら必死で探してくれたんだ」

    アーノルド「だから、これ以降は家出とかは考えなかった。俺たちが居なくなったら家族が悲しむってわかってたからな。ただ、怪異が見えることについては、まだなにも言えてないんだ。これ以上、心配かけるわけにもいかないからな」

    ウィリアム「うん。まあ、こんな感じかな?あんまり大したことは無いでしょ?」

    ヒルコ「君らの人生に関わることなら、それは大したことになるでしょ」

    ウィリアム「……そう、だね」

    アーノルド「………」

  • 97125/07/20(日) 22:33:13

    ヒルコ「……"家族を心配させたくないから隠し事するのは分かるよ”」

    ウィリアム「ヒルコ?」

    ヒルコ「シンからの伝言。アイツもお前らと同じで、家族に隠し事する癖あるから」

    ウィリアム「あはは、確かにそうだね。そこも僕ら似た者同士なんだ」

    アーノルド「……はあ、なんだかな。本当に俺たち面倒くさいな」

    ウィリアム「ねー。……本当の事、話す勇気があればよかったのに」

  • 98125/07/20(日) 22:42:27

    ウィリアム「家族は多分、怖がりはするけど、俺たちの事を見捨てたりとかはしないってことは分かってるんだけど、どうしてもね……アリスの過去を見た後だからか、余計にそう思っちゃうよね」

    アーノルド「そうだな……俺たちの家族は、あんな奴らみたいな人たちじゃないってわかってるけど、親なのに自分の子供にあんなことする人がいるんだって知っちゃうとな……」

    ヒルコ「……そうだね。全ての親が無条件で自分の子供愛してくれるわけじゃないし」

    ウィリアム「そういう意味では、理解のある親がいるシンの事、ちょっと羨ましくあるんだよね……ああいや、ちょっと羨ましいってだけで、それ以上のことはないんだけど」

    アーノルド「……駄目だな。段々考えが暗くなってる」

    ウィリアム「こ、こんな風になるために昔話したわけじゃないんだけど……」

  • 99125/07/20(日) 22:50:43

    ヒルコ「こんなところにずっと居れば気分も落ち込むからいいんじゃない?でも、いつかは勇気を出して言ってみたほうが良いかもね。どんな反応が返ってくるか分かんないけど、少なくとも君らを必死で探してくれた家族が、君らの事愛してないってわけないと思うし」

    ウィリアム「君が言うと説得力あるなぁ……」

    アーノルド「……はあ。でも、そうだな。今は理解のある人たちと出会えたんだし、それに俺たちは今からアリスとウサギを助けようとしてるんだ。俺たちも、目をそらし続ける訳には行かないな」

    ウィリアム「……そうだね、アーノルドの言う通りだ。アリスとウサギに前を向かせるためにも、僕らは前を向かないと」

  • 100125/07/20(日) 23:03:10

    シン「(……よかった。二人とも何とかなりそうで)」

    ヒルコ「(ボクに面倒な事押し付けないでよ)」

    シン「(仕方ないだろ?俺が言ったところで、二人には恵まれてるからだって思われるだけだし。……実際、俺は家族に愛されないって恐怖をあんまりしならないから)」

    ヒルコ「(……そうだね。君はとても恵まれていた。けど、だからこそ、ボクを救えたんじゃないの?)」

    シン「(なんだ?俺を慰めようとしてくれたのか?)」

    ヒルコ「(……言うんじゃなかった)」

    シン「(ごめんごめん。……でも、君がそう言ってくれるなら、きっとそうなんだろうな。前世の俺は与えてもらって、奪われて、そして壊しての繰り返しだったけど、それでも、誰かを救うことが出来てたなら、無意味な人生なんかじゃなかったって思えるよ)」

    ヒルコ「(……なら、もうちょっと自信もちなよ。君はちゃんと、誰かを救える人なんだから)」

  • 101125/07/20(日) 23:05:24

    今日はここまでになります

    明日も同じ19:30頃を予定しております

  • 102二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 23:18:34

    お疲れ様でした

  • 103二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 08:21:08

    ho

  • 104二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 15:45:37

    しゅ

  • 105125/07/21(月) 19:31:15

    それでは再開


    ヒルコ「……さてと、白ウサギも戻って来たみたいだし、そろそろ先に進もう」

    アーノルド「戻って来たのか。えっと……目閉じながらだとやっぱ距離感が分かんないな」(ヒルコの居場所を手探りで探す)

    ヒルコ「もっふる、手伝って」

    もっふる「。」(服を引っ張りながら誘導する)

    ウィリアム「ところでさ、白ウサギはどこに行ってたの?」

    ヒルコ「道具を撮りに行ってたみたい。そこら辺にデカいハサミがあるってさ」(近くを手当たり次第に触って発見)

    ウィリアム「ハサミ?……あ、あった。これで蔓を切ればいいの?」

    ヒルコ「そうみたい。さっさと切って先に進もう」

  • 106125/07/21(月) 19:43:25

    ~蔓を切って~


    ウィリアム「目を閉じながら使うハサミってこんなに怖いものなんだね……」

    アーノルド「お疲れ。……なあ、あとどのぐらい歩けば着くんだ?」

    ヒルコ「さあ?もうすぐかもしれないし、もしかしたらまだまだかかるのかもしれない」

    ウィリアム「それって、例えば一日以上かかるとかもあるの?」

    ヒルコ「体感でならそういうのもあり得ると思う。とにかく僕らはツクヨミに言われた通り、”目を閉じて"、"足を止めない"。これだけ守っておけば、どれぐらい時間がかかろうと、必ず目的地には着くよ」

    アーノルド「……まだまだ続くのか。はあ、体力持つか心配だな」


    dice1d2=1 (1)

    1.まだまだ続く

    2.もうすぐ着く

  • 107125/07/21(月) 19:50:44

    ~歩き続けて?時間~


    ウィリアム「……まだ着かないね。もうだいぶ歩いたから、足が疲れてくるはずなんだけどな。アーノルドは大丈夫?日と背負ってるから、かなり疲れてるでしょ」

    アーノルド「疲れてはいるけど、まだ大丈夫だな。というか、さっきと疲れ具合が変わらないような気がする」

    ウィリアム「無理は禁物じゃない?今度は僕が背負うから、一回ここで休憩」

    ヒルコ「駄目だよ、進み続けて」

    ウィリアム「え?」

    ヒルコ「……ここから先は絶対に足を止めちゃ駄目。じゃないと、追いつかれる」

    アーノルド「お、追いつかれるって、なにに?」

    ヒルコ「わかんない。でも、凄い悪臭がすぐ後ろに居るんだ。だから、絶対に足を止めないで」

    ウィリアム「……わ、わかった」


    dice1d2=2 (2)

    1.まだまだ続く

    2.もうすぐ着く

  • 108125/07/21(月) 19:59:28

    ~歩き続けて??時間~


    ヒルコ「……二人とも、もう止まってもいいよ」

    ウィリアム「い、いいの?」

    ヒルコ「うん、お疲れ様」

    アーノルド「……はあああ、体はそこまでなのに、疲労感が酷い……」

    ウィリアム「正直、これ以上は気が狂いそうだったよ……」

    ヒルコ「……ここが目的地みたい。目も開けていいって」

    ウィリアム「目も?」

    アーノルド「正直、目を閉じてる状況に慣れてきたところだから、今更目を開けていいっていうのは、なんかこう……」

    ウィリアム「変な感じだね……でも、開けてみようか」


    ー三人が目を開けると、そこは先ほど散々見た部屋の中のよう。しかし、窓の外は明るく、部屋も整えられており、綺麗な印象だ。

  • 109125/07/21(月) 20:01:51

    ウィリアム「あれ?この部屋……」

    アーノルド「あの家の中の部屋だな。戻って来たのか?」

    ヒルコ「戻ってきたわけじゃないと思うけど……」

    ウィリアム「あ、見て。ベッドに誰か寝てるみたい」


    ベッドに寝ているのはdice1d2=1 (1)

    1.輪郭が非常にぼやけた黒い影

    2.綺麗な見た目をした一人の少女

  • 110125/07/21(月) 20:09:10

    ウィリアム「……さっき見た、影と同じ感じだね。でも、なんだか、それよりも薄くなってるような気がする」

    アーノルド「大きさ的に考えれば、これがアリスってことになる……のか?」

    ヒルコ「……去年君たちが出会った、顔のない幽霊と同じ現象なんだと思う」

    ウィリアム「顔のない幽霊って桜の?……って、あれ?ヒルコってそのと聞いたっけ?」

    ヒルコ「居ないけど、ある程度の記憶は共有してるから」

    ウィリアム「なるほど……」

    アーノルド「顔のない幽霊と同じってことは、この子も自分のことを忘れてるってことなのか。どうすればいいんだ?」

    ヒルコ「んー……思い出の品を供えてあげるとかになるのかな?」

    アーノルド「でも俺たち、そんなもの今まで一度も拾って来てないはずだけど」

    ヒルコ「……dice1d2=2 (2)

    1.いや、一つだけ"拾った"でしょ

    2.そういえば、ツクヨミが全て揃ったとかなんとか言ってたな

  • 111125/07/21(月) 20:12:06

    ヒルコ「白ウサギ、必要な物持ってるなら、さっさと頂戴。そこにいつまでも隠れてないでさ」

    白ウサギ「………」(物陰からヒョコっと顔を覗かせる)

    ウィリアム「あ、君が噂の白ウサギ?」


    白ウサギ二人はdice2d2=1 2 (3)

    左からウィリアム、アーノルド

    1.微かな記憶がよみがえる

    2.何もない

  • 112二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 20:29:03

    このレスは削除されています

  • 113125/07/21(月) 20:30:34

    ウィリアム「………あ、君、どこかで」

    白ウサギ「………」(ウサギは無言でウィリアムとアーノルドを見つめた後、物陰から一冊の絵本を三人の前に出す)

    アーノルド「この絵本、あの影が持ってたやつか?」

    白ウサギ「……」(うなずく)

    アーノルド「じゃあ、これが思い出の品ってことになるのか。確かにかなり大事そうに持ってたからな。ウィル……ウィル?」

    ウィリアム「……え!?あっ……な、なに?」

    アーノルド「いや、なんかボーっとしてたからさ」

    ウィリアム「……ううん、今はいいや。それよりも、早くそれを返してあげようか」

    アーノルド「?わかった」

  • 114125/07/21(月) 20:36:44

    ―絵本を影の近くに置くと、うっすらとしていた影が濃くなり、輪郭もはっきりしてくる。しかし、依然として本当の姿は隠されたままだった。


    小さな影「う、ん……あれ?あたし……」(ゆっくりと起き上がる)

    ウィリアム「目が覚めたんだね!よかった……ねえ、君は自分の事どのぐらい覚えてるの?」

    小さな影「覚えてる……?あたし……あ、この絵本……」

    アーノルド「お前の大切な物だと思って近くに置いたんだけど、合ってるか?」

    小さな影「……うん。凄く、大切なもの。あたしの、宝物……」

    ウィリアム「そっか……ねえ、君はなんていう名前なの?」

    小さな影「名前?……わかんない」

    アーノルド「名前も覚えてないのか……なら、お前の事とりあえずアリスって呼ぶけどいいか?」

    小さな影「dice1d2=2 (2)

    1.……アリス……そう、アリス、私はアリスって名前だよ

    2.うん、いいよ

  • 115125/07/21(月) 20:43:03

    ウィリアム「じゃあ、アリス。なにか、微かでもいいから思い出せることってある?」

    アリス「思い出せること……dice1d2=1 (1)

    1.誰かを、止めないと……って

    2.大切な誰かを待ってたような……

  • 116125/07/21(月) 20:45:47

    アーノルド「誰かを止めないとって……やっぱ、あのウサギの事か?」

    アリス「ウサギ?」

    ウィリアム「うん。君とお友達だったウサギのこと。思い出せる」

    アリス「ウサギ、うさぎ……あ、dice1d2=2 (2)

    1.みつき

    2.三月ウサギ

    のこと?」

  • 117125/07/21(月) 20:51:07

    ウィリアム「多分そう?」

    アリス「三月ウサギ……そう、あの子を止めないといけなくて……でも、なんで止めたいんだっけ?」

    アーノルド「……因みにさ、自分の現状もわかってないんだよな?」

    アリス「う、うん……」

    アーノルド「……その、俺たちここに来るまでに、三月ウサギの記憶の一部を見て来たんだ。主観だし、それに……お前にとって辛い事だと思うけど、それでも、なにか思い出すために必要だと思うから、良ければ話すか?」

    アリス「……dice1d2=1 (1)

    1.う、うん

    2.い、いや、こわい……

  • 118125/07/21(月) 20:58:16

    ウィリアム「辛くなったら止めるから、いつでも言ってね」

    アリス「……わかった」

    アーノルド「それじゃあ―」(今まで見て来たものを話す)

    アリス「………」


    話しを聞いたアリスはdice1d2=2 (2)

    1.全て?思い出すが、依然として黒い影がまとわりついている

    2.ボロボロと泣き出し、次第に黒い影が少女から離れていく

  • 119125/07/21(月) 21:00:16

    アリス「あ、ああ……あああ……」(ボロボロと泣いている)

    ウィリアム「……」(しばらく泣かせてあげようと目くばせする)

    アーノルド「……」(うなずく)

  • 120125/07/21(月) 21:06:50

    ―しばらくして


    アリス「……ごめんなさい。待ったよね?」(顔を上げると、顔もなにもかもはっきりとしている。その姿は絵本の中のアリスがそのまま出て来たかのように、愛らしい姿だ)

    ウィリアム「ううん、気にしないで。それで、何か思い出せた?」

    アリス「うん……ありがとう、お兄さんたちのおかげで全部思い出せた」

    アーノルド「そうか」

    アリス「……三月ウサギは、その……色んな人に迷惑をかけちゃってるの?」

    ウィリアム「……うん、そんな感じ。でも、僕らは三月ウサギと君を助けたくて、ここまで来たんだ」

    アリス「あたしたちを?どうして?」

    ウィリアム「dice1d2=1 (1)

    1.助けたいから、かな?

    2.……助けないと後悔するかなって思って

  • 121125/07/21(月) 21:10:55

    アリス「助けたいから……?」

    アーノルド「あー、気にするな。こいつはそういうやつなんだ」

    ウィリアム「アーノルドだってノリノリだったくせに」

    アーノルド「俺はお前が無茶すると思って一緒に来ただけだ」

    ヒルコ「そうか……?」

    アーノルド「なんでお前まで疑ってくるんだ」

    ヒルコ「だって、シンもそう言ってるし。"アーノルドはあれこれ言うけど、ウィルと人助けしてるときが一番生き生きしてる"って」

    アーノルド「あいつ……」

    アリス「……ふふっ、お兄さんたちは仲がいいのね」

    ウィリアム「そうでしょ?」

  • 122125/07/21(月) 21:12:30

    アーノルド「でも、お前だって三月ウサギと仲が良かっただろ?」

    アリス「……dice1d2=1 (1)

    1.そう、なのかな。そうだといいな

    2.うん。あたしの一番の友達なんだ

  • 123125/07/21(月) 21:24:33

    ウィリアム「……自信がないの?」

    アリス「……うん。本当に仲が良かったら、あの子にあんなことさせなかったと思うし」

    アーノルド「あんなこと……お前の父親に復讐したことか」

    アリス「うん……復讐するために、辛い思いまでして……」

    ヒルコ「ねえ、アリス。ボクたちこれから君を三月ウサギの所まで連れて行かなきゃいけないんだけど、行きたいって思ってる?」

    アリス「……dice1d2=2 (2)

    1..わかんない

    2.うん。でも、その前にちょっとだけ、自分の気持ちを整理したいの

  • 124125/07/21(月) 21:31:31

    ウィリアム「いいよ、君がしたいだけしても」

    アリス「ありがとう、お兄さん。なら、読み聞かせ、してもいい?」

    アーノルド「読み聞かせ?別にいいけど」

    アリス「よかった。じゃあ、ちょっとだけやるね」


    ―そう言いながら、アリスは自分の宝物である絵本を開き、書かれている文字をゆっくりと読んでいく。

    ―その様子は、先ほど三人が目にした、三月ウサギの記憶のような


    シン「(……あれ?なんか、おかしい?)」


    ―シンは内側に居つつも、外の様子を見聞きしていた。その時、ふと何か見落としているような気がした。それは多分、今は気にするものじゃないだろうが、非常に重要な事のように思えて、妙な気持ち悪さがまとわりつく。

  • 125125/07/21(月) 21:33:42

    ヒルコ「(シン、どうしたの?)」

    シン「(あ、いや……今は読み聞かせに集中しよう)」

    ヒルコ「(……よくわかんないけど、わかった)」

  • 126125/07/21(月) 21:41:01

    ―アリスの読み聞かせが終わり


    アリス「―おしまい」

    ウィリアム「読み聞かせ上手だね」

    アリス「そ、そうかな?」

    アーノルド「その本、三月ウサギにそうやってよく読み聞かせてたのか?」

    アリス「うん。この絵本はね、dice1d2=1 (1)

    1.大好きだったおばあちゃんが、小さいころくれたものなの

    2.お母さんとお父さんがあたしの誕生日に買ってくれたものなの

  • 127二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 21:46:52

    このレスは削除されています

  • 128125/07/21(月) 21:47:59

    アリス「小さい頃はね、お母さんもお父さんも仕事で忙しくて、よくおばあちゃんのところに行きなさいって言われてたの。おばあちゃんはね、あたしが寂しくないようにって、色んなものを教えてくれたりしてたの。それで、ある時この絵本を貰ったの」

    ウィリアム「そっか。おばあちゃんっ子だったんだね」

    アリス「うん。でも、それからすぐにおばあちゃんが天国に行っちゃって……そのぐらいからかな?お母さんもお父さんも家にいるようになったの」

    アーノルド「え?仕事は?」

    アリス「わかんない……でも、その頃色んな人が家に来てて……お母さんもお父さんも、最初は暗かったんだけど、段々明るくなっていったんだ。それで、いつも家に居てくれるし、その時はあたしうれしかったんだけど……そこからちょっとしたら、お母さんとお父さんがあたしに…………」(非常に辛そうにうつむく)

    ヒルコ「……暴力を振るうようになったんだね?」

    アリス「……うん」

  • 129125/07/21(月) 21:59:14

    ウィリアム「そっか……凄く辛かったね……」

    アリス「……うん」

    アーノルド「ところで、三月ウサギとはどのタイミングで知り合ったんだ?」

    アリス「えっと、お母さんとお父さんの様子が変になってからだよ。……その頃はずっと外に出してもらえなくて、寂しくて泣いてたら、いつの間にか目の前に居たの。それで、その時はびっくりしちゃったんだけど、そこからいっぱいおしゃべりして、それからはずっと一緒だったの」

    ウィリアム「そうだったんだ……ねえ、こんなこと聞くのはちょっとアレなんだけど、アリスは家出したいとか思ったことは無かったの?」

    アリス「………無かったわけじゃないよ、多分。でも、あたし……」

    アーノルド「……怖かったのか?」

    アリス「……うん、多分そうだよ。あたし、お母さんとお父さんから離れるのが怖かった。だって、小さいころからずっと家族一緒の時間が欲しくて、それがようやく叶ったから、離れると、もう一生お母さんとお父さんと一緒には居られないって思って……」

    ヒルコ「……」

  • 130125/07/21(月) 22:04:14

    ウィリアム「……そっか。家族と離れたくなかったんだね」

    アリス「うん……」

    アーノルド「そうだよな。ずっと仕事で家族との時間が取れてなかったなら、そう思うよな……」

    ヒルコ「……でも、それだけじゃないでしょ?」

    アリス「え?」

    ヒルコ「"アリス、この場にはどんなことを言おうと、君を責める奴はいないよ。それに、相反する気持ちを抱えるのは、何も変な事じゃない。だから、正直に全部話してくれ"……ってシンが」

    アリス「……dice1d2=1 (1)

    1.あ、あたし……(ガタガタ震える)

    2.あたし……あたしは……

  • 131125/07/21(月) 22:12:48

    ウィリアム「大丈夫、大丈夫だよ。ほら、深呼吸して息整えて」(アリスの背中をさすってあげる)

    アリス「……すぅ、はぁ……すぅ、はぁ……」

    アーノルド「落ち着いたか?」

    アリス「……うん………あたし、あたしね。本当は辛くて、苦しくて……だから、誰かに助けて欲しかったの。お母さんとお父さんの事、本当は嫌いになってた………でも、でもね、一緒に居たいって気持ちは本当なの。好きだって気持ちも。ただ、あたしに辛くて苦しい事ばかりする二人が嫌いだっただけなの……ダメな子だよね。お母さんとお父さんを嫌いになるなんて……」


    dice1d2=2 (2)

    1.ウィリアム「……そんなことないよ」

    2.アーノルド「いや、そんなことないだろ。むしろ、フツーじゃないか?」

  • 132125/07/21(月) 22:21:31

    アリス「……そうなの?」

    アーノルド「そうだよ。俺だって、たまに家族が煩わしくなる。……昔は特にそうだった。変な目で見てきて、腫物扱いしてきて……お前みたいに嫌いだって思ったことは何回もある。……けどさ、結局俺は家族のことが好きなんだよ。……アリスのように、俺は家族から暴力を受けたことは無いけど、でも、腫物扱いをされてたことはあるから。……だからその、ほんの少しだけわかるよ、その気持ち」

    アリス「……そっか。これ、普通の事だったんだね」

    ヒルコ「……そっか、君達がこうなってしまったのは、三月ウサギが優柔不断だったのもあるけど、君自身が『助けてほしい』って、三月ウサギに言えなかったからなんだね」

    アリス「……そうなの?」

    ヒルコ「うん。だって、三月ウサギは両親から暴力を受けている君を助けたかったんだ。だけど、君の家族と離れたくないって言う気持ちも汲みとっていた。だから、君が声を上げるまで、彼は君を助けることが出来なかったんだ」

  • 133125/07/21(月) 22:32:59

    アリス「そっか、あたしが三月ウサギに『助けて』言えてれば、こんなことにならなかったんだね………」(再びうつむく)

    ウィリアム「……だったら、今からそれを三月ウサギに伝えに行こうよ!」

    アリス「え?で、でも、もうこうなっちゃったなら、言っても遅いんじゃ……」

    ウィリアム「じゃあ君は、ずっとここに居たいの?」

    アリス「……ううん、居たくない」

    ウィリアム「なら、伝えに行こう?そして、こんなところから出してもらうんだよ!……確かに『助けて』って言えてなかったからこうなっちゃったけど、それでも遅いなんてことは無いと思う。……伝えたいことを伝えられないままじゃ、本当に手遅れになっちゃうよ?」

    アリス「手遅れ……うん、そうだね。あたし、あの子に伝えなきゃ。あたしは本当は助けて欲しかったって。三月ウサギに、外へ連れ出して欲しかったんだって」

  • 134125/07/21(月) 22:39:01

    アーノルド「よし、なら話はまとまったな。なら、今度はアリスを三月ウサギの所まで連れて行くわけだけど……」

    ウィリアム「また目を閉じたままあそこ通らないといけないんだね……あ、そうだ。このままアリスを連れて行くって感じで、本当にいいの?」

    白ウサギ「……」(うなずく)

    ウィリアム「そっか。じゃあ……覚悟決めないと。あ、アリス、ここからは目を閉じながら歩いて行かないといけないんだけど、大丈夫?怖いなら手をつなごうか?」

    アリス「dice1d2=1 (1)

    1.……大丈夫だよ、ありがとう

    2.う、うん

  • 135125/07/21(月) 22:46:13

    ウィリアム「なら、怖くなったらいつでも言ってね!」

    アーノルド「よし、ならここからまた戻るから気合入れていくぞ。……ヒルコ、また目を開けそうになったら」

    ヒルコ「心配するな。最悪目つぶししてやるから」

    アーノルド「……なるべくならやめてくれないか?」

    アリス「ふふふっ」


    ―全員、目を閉じてから部屋の扉を開けて外へ出る。また、ロウソクの炎が導となり、レノアたちが居る場所まで戻っていく


    シンdice1d100=75 (75)

    90以下で成功>>124で出た違和感の正体を知る

  • 136125/07/21(月) 22:47:51

    シン「(……こ、これて、まさか)」

    ヒルコ「(シン?さっきからどうしたの?)」

    シン「(………)」


    シンはこのことをテスを通して外に居る人たちにdice1d2=2 (2)

    1.伝える

    2.思いとどまる

  • 137125/07/21(月) 22:54:27

    シン「(……いや、今はまだやめておこう。外にいる人たちもなんかオルガさんが居なくなって大変そうだし。それに……)」

    ヒルコ「(?なに一人で納得してるんだ?)」

    シン「(こっちの話)」

  • 138125/07/21(月) 22:56:28

    今日はここまでにします

    明日ももし出来たら、20:30頃に開始する予定です

  • 139二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 23:05:40

    お疲れ様でした

  • 140二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 08:11:48

    保守

  • 141二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 15:39:26

    ほしゅ

  • 142125/07/22(火) 20:39:32

    それでは再開

    ―光を頼りに来た道を戻る。一度通っている道のはずだが、なんとなく阻むものが無くなっているような、そんな感覚がある。
    ―アリスがそばに居るからだろうか。正直、"足を止めるな"と言われても、止めたくなるぐらいには重かったものが、今は軽い。
    ―どのぐらい歩いたのだろうか。体感ではまだまだ経っていないはずなのだが、奥から音が聞こえてくる。
    ―それは激しく何かが争っている音。時折、聞き覚えのある声がなにやら文句を言っているのが聞こえてくる。
    ―近くまで行っても大丈夫だろうか?そんな疑問の中、誰かの走る音が横切った。

    「三月ウサギ!」

    ―アリスの声だ。アリスは大きな声で彼の名前を呼んでいる。
    ―何度も、何度も、何度だって繰り返して、ようやく、音が止んだ。

  • 143125/07/22(火) 20:54:53

    「……◇◇?」

    ―まるで、錆付いた機械のような声がする。こちらからは何を言っているのかが分からないが、少女の微かに聞こえる息が、安心したように吐かれているのを聞き、少なくとも悪い言葉ではないのだと安心する。

    「……三月ウサギ、ごめんね。あたしが遅くなっちゃったから、こんな風になったんだよね」
    「◇◇、◇◇……」

    ―彼は少女の言葉を否定するような声を出す。それでも少女は、「あたしのせい」なのだと、いい、そして、こうも続けた。

    「遅くなっちゃったのは分かってる。だけど、ようやく言えるようになったから、今から君に伝えるよ。三月ウサギ、"あたしを助けて"。"あたしを外に連れてって"!」

  • 144125/07/22(火) 21:00:32

    ―少女は涙交じりにそう彼に行った。彼は驚いたのか微かに身じろぎをしたような、そんな音がする。そして、戸惑ったような声で少女に問う。

    「……いいの?ぼくでほんとうにいいの?ぼくは、きみをみごろしにしてしまったのに」
    「……そんなの関係ない、あたしは君が良いの!君じゃなきゃ、駄目なの!!」

    ―少女は彼にはっきりと、そう告げる。
    ―いつの間にか、今までしていた悪臭が無くなっていた。どろどろと、何かが溶ける音と共に、何かが蒸発するような音も聞こえてくる。
    ―誰かが自分たちの肩を叩く。何の意図でそうしたのか、普通は言われていなければ分からないはずだが、その時の三人には、それが目を開けてもいい合図なのだと直感的に察することが出来た。
    ―三人は目を開ける。そこは、先ほどいた少女の部屋でもなく、今までさ迷い歩いてきた不思議の国でもない。まるで、何もかもが浄化されたような、暖かく優しい空間だった。
    ―そして前を見れば、やっと再開することのできた少女とウサギが、涙を流しながら寄り添い合っていた。

  • 145125/07/22(火) 21:10:51

    ウィリアム「……よかった。何事もなく二人が再開出来て」

    ニャルラトホテプ「何事も無いわけないじゃないの。こっちは危うくこの肉体が消えるところだったわ」

    アーノルド「そうなのか。それは大変だった……って、うわっ!?な……え?なんで生きてるんだ!?」

    ニャルラトホテプ「そんなの、人間じゃないから人決まってるでしょ。ああもう、やっと終わったわ。これで、やっと、帰っても、いいわよね?」(手足など色んな箇所が欠損しており、腹部は抉れるどころが大部分が消えてなくなっている)

    レノア「ええ、お疲れ様。じゃあ、今後はもう少し注意して"遊んで"頂戴?」

    ニャルラトホテプ「……そうね。"遊び相手"はもうちょっと吟味するわ。じゃあね、おこちゃま達」

    ウィリアム「はい。今日は助けてくれてありがとうございました」

    ニャルラトホテプ「……」(一瞬、苦虫を潰したような顔をしたが、いつもどおりの表情でこの場を去っていった)

  • 146125/07/22(火) 21:15:00

    アーノルド「……これで、終わりですかね?」

    レノア「あともう少しです。ロウソクはまだお持ちですよね?」

    ウィリアム「はい」

    レノア「では、火も灯っていることですし、そのままふたりの傍に置いてあげてください」

    アーノルド「わかりました。ヒルコ、ロウソク貰っていいか?」

    ヒルコ「ん」(アーノルドに自分のロウソクを渡す)

  • 147125/07/22(火) 21:20:01

    ―寄り添い合っているふたりの傍にロウソクを立てる

    アリス「あ……とても、暖かい」
    三月ウサギ「……□□」
    アリス「……うん、そろそろ行こう?ちゃんと、離れないように、手を繋いで」
    三月ウサギ「うん……ぜったいに、きみのそばから、はなれないから」

    ―ふたりは抱きしめあったまま、徐々に消えていく。そして、ロウソクの火に導かれるように、光の粒となって、天上に昇って行った。

  • 148125/07/22(火) 21:24:10

    ―ふたりが完全に消えた後、周りの空間がガラスが割れるような音と共に、強烈な光を放つ。そして


    シンdice1d2=2 (2)

    1.気が付くと、月の光に照らされた部屋に一人残されていた。

    2.光によって閉じた目を開けると、消毒液の匂いと、心配そうに顔を覗かせる、家族がそこに居た。

  • 149125/07/22(火) 21:32:57

    ~病院~


    シン「……父さん?それに、おにいちゃんと兄ちゃんも」

    ギルバート「シン!……ああ、よかった。やっと、目を覚ましてくれて」

    シン「……俺、あの後」

    キラ「君達三人……いや、四人があの黒い空間を消してくれた後、レノアさんが気絶した君たちを運んできてくれたんだ。で、その後病院に行って精密検査をやって、目が覚めるまで入院ってことになったんだけど……」

    シン「……ウィルとアーノルドは?」

    アスラン「二人とも、気絶した当日には目を覚ましてもう退院している。だがお前は無理をしたせいなのか、

    dice1d6=6 (6) +1日間ずっと目を覚まさなかったんだ」

  • 150125/07/22(火) 21:39:58

    シン「一週間って……俺、そんなに寝てたんですか?ヒルコは?」

    キラ「一瞬だけ表に出て来たけど、体を十分休ませたいって言って、すぐ引っ込んだよ。そのおかげで変な想像して心配することは無かったけど、やっぱり少し辛かったよ……」

    シン「ごめんなさい、心配かけちゃって」

    ギルバート「まったく、その通りだ。……もう、こんな無茶はやめてくれ」

    シン「……ごめん、父さん」

    ギルバート「……どっちのごめんなのかは、あえて聞かないよ」

    シン「うん……」

  • 151125/07/22(火) 21:45:56

    シン「あの、それで結局居なくなったオルガさんについてはどうなってんですか?」

    アスラン「ああ、それについてだが」


    ―回想―


    ~妖たちの森の中~


    ―オルガを探す面々はdice1d2=1 (1)

    1.非常にすっきりした顔のオルガと、オルガの足元に倒れている40代ぐらいの男性を発見する

    2.意気消沈気味のオルガと、男性の首を掴み持ち上げているエザリアを発見する

  • 152125/07/22(火) 21:51:14

    アスラン「……」

    レイ「……」

    ムウ「……あー、オルガ?状況を説明してくれるか?」

    オルガ「ん?なんでお前らがここに」

    ムウ「お前が何も言わずに消えるから探しに来たんだよ。それで、そこで伸びてるのはお前の叔父さんってことでいいのか?」

    オルガ「んだよ、わざわざこんな所まで探しに来たのかよ……そうだよ。そんでこいつが今回の騒動を起こした犯人だ。証拠も押さえてるから、さっさと特務課んとこにしょっ引いてもらうぞ」

  • 153125/07/22(火) 22:00:34

    レイ「……ふむ、一発KOというやつだな。随分と強い力で殴ったみたいだな。歯も何本か折れてないか?」(倒れている男性の頭を持ち上げて確認する)

    オルガ「そりゃもう、積年の恨みってやつがたんまりあったからな。丁度いい機会だから、呪術も使って死なない程度にってな」

    アスラン「呪術はそう言うことも出来るのか……凄いな」

    オルガ「こんな風になるから普段は使わないけどな。でも、そのおかげでかなりすっきりしたわ」(紫色に変色した手を見せる)

    ムウ「お前……はあ、いや、説教は後回しだな。今はこいつを特務課の前に突き出すのと、お前を病院まで連れて行くことが先だ。……まあ、無事でよかったよ」

    オルガ「……おう」

  • 154125/07/22(火) 22:15:39

    ―回想終了―


    アスラン「―ということでな、今回の騒ぎの首謀者に関してはもうすでに捕まった。学校もあの黒い空間が消えたら元通りになっていた」

    シン「そうなんですね、よかった……でも、積年の恨みって、その叔父さんって人はオルガさんになにやらかしたんですか?碌な事じゃなさそうですけど」

    アスラン「軽く聞いたが、オルガに対して洗脳紛いなことして呪術を教えていたらしい。それと、オルガの両親の事故に関与していた疑いもあるあるみたいでな。オルガはそれに関して気づいていたものの、なんだかんだ世話をしてくれた恩人でもあったから、どうするべきかずっと悩んでいたそうなんだ」

    シン「それで出た結論が、歯が折れるほどの力で一発ぶん殴る、ですか」

    アスラン「それと、余罪もしっかり告発して、ちゃんと裁いてもらうとのことだ。それから、退魔師との関連も発覚したから、今は確かそれに関しての取り調べを受けているとのことだな」

  • 155125/07/22(火) 22:25:48

    シン「……なるほど、そうですか。そうだ、今回あの中で起きたことって、ウィルたちから聞いてますか?」

    キラ「勿論聞いてるよ。それと、彼らがわからないところはレノアさんからも聞いてる。あ、そうだ、レノアさんで思い出したけど、君に伝言を預かってるんだ」

    シン「伝言?」

    キラ「うん。

    "貴方がそれについて伏せるのであれば、それに敬意を払い、あなた方人間にすべてを任せるとしましょう。今後、もし困ったことがございましたら、私の所へいつでも来てください。快くおもてなしさせていただきます。対価は……そうですね、貴方の生まれ故郷である世界のことを記した小説、というのはどうでしょうか?一ファンとして、末永く楽しみに待っておりますよ”

    だってさ。ねえ、、君何をしたの?」

    シン「あははは……そうですね、今話します」

  • 156125/07/22(火) 22:33:22

    シン「まあ、事の真相というか、補足みたいなものなんですけど、実はアリスを連れてレノアさんたちのところまで戻っていく時に、俺なんでか分からないけど、誰かの記憶を見たんです」

    ギルバート「記憶?」

    シン「うん、アリスと三月ウサギとは全く違う記憶。それは、アリスの家族がなんでああなったのか、ウサギがどうしてアリスを取り込んであんな怪異になったのか、それに関する記憶でした」

    アスラン「どんなものだったんだ?」

    シン「まず、アリスの家族の状態は、意図的に引き起こされたものだったみたいです。新興宗教を装った退魔師たちが、自分たちに体のいい怪異を生み出すための実験なのだと」

    キラ「は?実験?」

  • 157125/07/22(火) 22:50:27

    シン「経緯はこうです。まず、アリスの両親はある日、同じタイミングで突然仕事をクビになります。仕事がなくなった二人は、これからどうするかと悩んでいるところに、あらゆる相談を請け負っているという団体が近づきます。その団体はうまい事二人をある集会へと引き込み、そして徐々に洗脳していきます。アリスはある時両親が家にいるようになったと言っていましたが、多分そのタイミングで洗脳を受けたんでしょうね」

    アスラン「なるほど、洗脳か。しかし、なぜアリスの家族を狙ったんだ?」

    シン「いえ、アリスの家族だけを狙ったわけじゃなく、同じようなことを他の家庭でも行ってます。そうやって、元々普通だった家族を洗脳で壊し、崩壊させる。その時、人間が好きな怪異をバレないよう誘導し、その家庭の子供と仲良くさせます。そして、その子供を救い出そうとするときに、彼らは取引をするようなんです。"助けるための手助けをする代わりに、自分たちに協力しろ"と」

  • 158125/07/22(火) 23:02:54

    キラ「なにそれ、自分たちが家庭を崩壊させたくせに……ていうか、それバレないの?」

    シン「洗脳する人たちと、怪異と取引をする人たちは全く別にしてるみたいなので、基本はバレないみたいです。バレそうなら消したり、子供を人質に取ったり……そうすることで、従順な怪異を増やしてそれで実験を行ってるようです。因みに、子供の生死に関してはあんまり関係がないようです、現に三月ウサギが契約を交わす際、アリスは無くなってましたから」

    アスラン「……退魔師は全ての怪異を忌むべきものだと考えていると教えられたが、随分な二枚舌の様だな」

    シン「まあ、強力な怪異に挑むんだったら、より強力な怪異が必要だって事なんでしょうね……吐き気がしますが」

    キラ「じゃあ、三月ウサギはそいつらにまんまと騙されちゃったってわけだね。それ、レノアさんに言わないといけないんじゃ……いや、もしかしてあの伝言」

    シン「……騙されてたとは言え、同意の上でのことでしたから。でも、やはり神の使いを騙したのですから、それ相応の罰を与えようとしてたとは思います。とはいえ、俺が記憶を見る前の段階では、レノアさんもまだ確証はなかったようですけど」

  • 159125/07/22(火) 23:19:51

    キラ「……教えても良かったんじゃない?だって、レノアさんは自分の使いが騙されて酷いことになったんだよ?そりゃ、その人たちは神様の使いに手を出したんだから、酷いことになるかもしれないけど……」

    シン「いや、多分スケープゴートを用意してたと思うんで無理だったと思います」

    アスラン「スケープゴート……もしかして、オルガの叔父のことか?」

    シン「はい。三月ウサギは強力な怪異ですが、多分退魔師たちの手に余ったんじゃないでしょうか。それに、常に月詠命にバレて呪われるかたまったものじゃなかったと思います。だから、研究もほどほどに、オルガさんの叔父に三月ウサギを渡し、代わりにスケープゴートになって貰うことにした。あの段階でレノアさんが彼らを呪おうとしても、オルガさんの叔父が全ての呪いを引き受けるだけに終わったと思います」

    キラ「……そいうことか。でも、なんでそんな記憶をシンは見れたの?」

    シン「……実はよくわからないんですよね。アリスの父親の遺体があったので、彼の記憶の可能性が一番高いでしょうけど、なんというかその、どちらかと言えば、"記録"を見せられてるような感じでしたから、ちょっと違和感があるんですよね。それに、多分ウィリアム達が見ていた黒い影も俺が見た記憶のものだったんじゃないかな、とも思って」

    キラ「それは……なんでそう思うの?」

    シン「……最後の記憶、三月ウサギとアリスの交流の記憶をウィルたちが見ていた時、三月ウサギとアリスが登場してましたけど、これ、三月ウサギの記憶だとしたら、三月ウサギが見えてるのはおかしいと思ったんです」

    アスラン「……ああ、なるほど。もし三月ウサギの記憶が作り出したものなら、視点である三月ウサギは姿が見えてない方が正しいのか」

  • 160125/07/22(火) 23:32:16

    シン「はい。実際、ヒルコが見ていたアリスの記憶と、俺がさ迷ってる怪異に共鳴して見たおそらく三月ウサギの記憶は、その記憶の持ち主視点のものでしたから」

    キラ「だとすると、父親らしき影も登場してるから、ますます変になるのか……なら、シンは誰の記憶を見たんだろう?」

    シン「うーん……とりあえず、アズラエルさんたちに相談してみます」

    ギルバート「そうだね、そうしなさい。ところで、そろそろ医者を呼んできてもらって、シンの状態を看てもらおう。退院時期も早く知りたいしね」

    キラ「はい、そうですね。なら、ナースコールを……」(ナースコールを鳴らす)

  • 161125/07/22(火) 23:33:27

    今日はここまでにします

    やっと終わりが近くなってきました……長かった……

    明日はお休みします

  • 162二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 23:55:30

    お疲れ様でした

  • 163二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 07:23:56

    ほしゅ

  • 164二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 14:30:54

    ほしゅ

  • 165二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 23:02:04

    ほしゅ

  • 166二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 07:54:22

    ho

  • 167二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 14:52:30

    しゅ

  • 168125/07/24(木) 18:59:44

    今日もお休みです

  • 169二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 00:06:43

    お疲れ様です

  • 170二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 08:09:28

    ☆彡

  • 171二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 16:27:39

    ☆彡

  • 172125/07/25(金) 18:30:10

    今日は20:30頃の開始予定です

  • 173125/07/25(金) 20:31:40

    それでは再開


    ~検査を終え~


    シンはdice1d2=1 (1)

    1.即日退院でOKとなった

    2.1日だけ様子を見て、明日退院

  • 174125/07/25(金) 20:51:47

    キラ「本当に大丈夫?お医者さんは心配なら一日ぐらいなら入院してていいって言ってたのに」

    シン「熱も出てませんし、どこか悪いってわけでもないので大丈夫ですって」

    ギルバート「家では大人しくしてるように」

    シン「わかってるって。はあ、夏休みももうすぐ終わりかぁ……なんか、今年は特にいろんなことあったなぁ……」

    キラ「夏休み前から怪異がらみで色々とあったしね。その後、アスランが合宿でハインラインさんと出会って、ヒルコの体が用意できそうってなって……」

    アスラン「兄さんは正確には友人からだが、祓い屋の本格的な仕事があったな」

    キラ「こうしてみると、内容は一人一人に上手ーく分散されてはいるけど、去年と比べたら結構濃かったね。毎年何かあるのはお決まりになってるんだけどさ」

    ギルバート「おかげで私はずっと胃薬を手放せなかったよ」

    シン「それ、いつもの事じゃん……」

  • 175125/07/25(金) 21:22:08

    ギルバート「はあ……マユが居たら、『ギルー、心配し過ぎると禿げるぞー。男の子は無茶してなんぼなんだから!』と言っていただろうな……」

    シン「(父さんの声で母さんの声マネはちょっとキツイな……)」

    キラ「あー、確かにその……ちょっとスパルタっぽいですもんね。義父さんと比べたら」

    ギルバート「……見守ると決めたのだから、心を強く持ちたいと思うのだが……思うのだが……!」

    キラ「わかります、わかりますよ、義父さん。片や力を使うと流血沙汰になる、片や体が弱いのに無茶して結構な頻度で倒れる。これで心配にならない家族はおかしいですよ」

    アスラン「何自分は例外みたいな言い方をしているんだ。お前だって大概だろう?」

    キラ「僕は最近お兄ちゃんお姉ちゃんのおかげで弱点克服出来てるからいいんですー!道具作成も失敗が格段に少なくなってるし、いつまでも情けないお兄ちゃんってわけじゃないんだよ?……まあ、今回何もやれてないわけだけどね」(遠い目)

    シン「こ、今回のは仕方ないですって。誰が巻き込まれててもって感じでしたし……」

  • 176125/07/25(金) 21:43:54

    ギルバート「はあ、せめて私にもなにか力があれば……」

    シン「ぜっっっったい碌な目に合わないと思うから止めてくれないか?」

    アスラン「俺たちも自分の力に振り回されてばかりだもんな……」

    キラ「一見すれば便利な能力なのに、デメリット大きすぎるよねー。まあ、大きな力を持つ代償としては正しいのかもしれないけど。もうちょっと使いやすくしても良くなかった?ってしょっちゅう思うよ。シンのヒトガタなんか、怪異に襲われやすい体質のシンにはぴったりなはずなんだよ。……なんで時間が経つと人じゃ無くなっちゃうのかなぁ?」

    アスラン「お前の力もそうだな。怪異やそれに関する物体に干渉し、書き換えを行なえるが、如何せん失敗すれば廃人となるリスクがな……」

    シン「兄ちゃんの力も凄いですよね。怪異ならなんでも切っちゃう代わりに、自傷するから最悪爆発四散する可能性もあるって……」

    ギルバート「……それでも使うんだね」

    キラ「まあ、なんだかんだで便利ですし……」

    アスラン「確実に倒すためには必要ですから」

    シン「唯一の対抗手段だし、なんだかんだ言っても猶予あるからなぁ」

    ギルバート「君たちは本当に似ているね……」

  • 177125/07/25(金) 21:48:19

    シン「あっ、ところで今年の夏祭りってどうなってましたっけ?」

    キラ「dice1d2=2 (2)

    1.シンが寝てる間に終わっちゃったよ

    2.もうすぐだったね。今年はどうしようか?

  • 178125/07/25(金) 22:02:08

    シン「2,3日あるなら、どこかの日に家族だけで過ごしましょうよ。今年はいろんなことがあって大変でしたし、父さんへの労いも込めて。どうせ休みとってるからいいよな?」

    ギルバート「確かにそうだが……」

    キラ「なら、最終日はどうかな?今年もそうなら、最後に花火が見られるわけだし」

    アスラン「そうなると場所取りを考えなければな……」

    シン「……自分で提案しといてなんですけど、いいんですか?お兄ちゃんたちは恋人と花火見なくて」

    キラ「家族を優先して気分を悪くする人たちを恋人にした覚えはないかな?」

    アスラン「それに、来年もチャンスはあるさ」

    シン「……へへ、そっか」

    ギルバート「まったく……気を使わせてしまったね。なら、最終日までは絶対に仕事が入らないようにしておくよ」

  • 179125/07/25(金) 22:16:00

    ~一方その頃、少し離れた場所で~


    レイ「……はあ、よかった。シンが無事に目が覚めて」

    ヨグ=ソトース「それにしても、当日はどうする?離れるわけには行かないけど、邪魔するわけにもいかないでしょ?」

    シュブ=ニグラス「私たちは家族でないと、そうおっしゃるので!?」

    ヨグ=ソトース「そりゃそうでしょ。僕らただあの兄弟に居押しかけて来た怪異に過ぎないんだからさ」

    シュブ=ニグラス「そ、そんな……私は母なのに」

    ヨグ=ソトース「本当に図々しいよね、君」

    もっふる「。」(ちょっと不満げに尻尾を地面にたたきつけてる)

    レイ「ふっ、もっふるよ。貴様はまだまだ甘いな」

    もっふる「?」

    レイ「例え輪の中には入れなかろうと、推しが幸せな顔になっていれば、それは至上の喜びになる……そして、俺たちはそれを特等席で見られるのだ。これこそ、最高の推し活だと知れ!」

    もっふる「!?」(青天の霹靂)

    ヨグ=ソトース「隙さえあればシンにセクハラをするくせに何言ってんだ」

    レイ「それは昔の俺だ。今は……まあ、多少は自重しているぞ」

    ヨグ=ソトース「それ、大して変わってないの間違いじゃない?」

  • 180125/07/25(金) 22:27:58

    レイ「冗談はさておき、こんなこともあろうかと、彼らがゆっくりと家族の時間が取れる且つ、俺たちが何があってもすぐに駆け付けられる場所を、エザリアから聞き出している」

    ヨグ=ソトース「こうなることを予想してたんだ?」

    レイ「シンの考えそうなことだったからな。俺は今回、さほど役に立てたとは言い難いから、せめてこれぐらいはしなければと思ったんだ」

    ヨグ=ソトース「ふーん」

    シュブ=ニグラス「折角ならラウも呼んで、私たちは別に花火を楽しみませんか?ただ離れた場所で待機、というのも少々あれですし」

    ヨグ=ソトース「僕らの中にラウを巻き込むのは流石に可哀そうじゃない?」

    シュブ=ニグラス「そうでしょうか?彼もアスカ家の関係者ですし、丁度良いかと思ったのですけど……」

    ヨグ=ソトース「僕らが怪異だってこと忘れてない?」

    レイ「まあ、そもそもクルーゼの休みが取れるかという問題があるがな」

    シュブ=ニグラス「そこはどうにでもなるでしょう」

    ヨグ=ソトース「断られるって可能性は考えないんだね……」

  • 181125/07/25(金) 22:39:18

    ~視点は戻って~


    キラ「……」

    アスラン「キラ、どうしたんだ?」

    キラ「いやね、ヨグ=ソトースが気を使って僕らだけで花火楽しませようとしてくるだろうなーって思って」

    シン「別に気にせず、レイたちも一緒に参加すればいいのに。もう家族なんだから」

    ギルバート「……しかし、気を使ってくれたのだったら、それに合わせてもいいんじゃないかい?4人だけというのは、確かに久しぶりな気がするしね」

    アスラン「……確かに、あいつらが来てから、4人だけの時間って言うのも、あまりありませんでしたしね」

    シン「……そっか。それじゃあ、お言葉に甘えましょうか」

    キラ「うん、そうだね」

  • 182125/07/25(金) 22:46:13

    と言ったところで、シン編終了です

    ついでに夏休み編(3回目)も終了となります


    今回のこの夏休み編は、個人的な目標として、三兄弟以外のキャラにスポットを当てるというものがあったので、ちょっと三兄弟の出番というか活躍を抑えてたので(とはいっても、キラ編ではあんまり出来なかった……)、最後は三兄弟とお父さんで締めです


    あと、シン編の後に予定していたヨグ=ソトース編なんですけど、ちょっと内容が固まり切らなかったので、後回しにさせてください……

  • 183125/07/25(金) 22:53:30

    因みに後日談として、ウィリアムとアーノルドは自分たちが今でも幽霊を見ているということに関して、家族に告白すると決めたわけですが


    dice2d3=3 3 (6)

    (左からウィリアム、アーノルド)

    1.家族の仕事の都合でタイミングをつかみ損ねて頭抱えてる

    2.ちゃんと話したら、家族は「知っていたが、話題に上げるのは良くないかもしれない」と思っていたため、あえてそう言う話題を避けていたことが判明した

    3.話したが、完全に理解が得られるまで時間がかかりそうだったので待つことにした

  • 184二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 23:10:23

    お疲れ様でした

  • 185二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 08:00:45

    ほしゅ

  • 186125/07/26(土) 14:13:24

    昨日の続き


    あと、退魔師がらみのことについてはdice1d2=1 (1)

    1.後日、情報を得た特務課が迅速に対応し、被害者を救出及び、首謀者など構成員を逮捕した

    2.被害者を救出しているが、件数が多い上、件の退魔師たちが隠れるのが上手いため、解決までまだかかりそう


    2だった場合は、シンが今までの人脈ならぬ怪異脈を使って情報収集に協力することになる(とはいえ、学校を休んで調査などをするのことは無い)

  • 187125/07/26(土) 14:21:34

    特務課があまりにも優秀過ぎる……

    この後は通常運行ではありますが、折角なので話に出てた夏祭りをやってもいいかなと思いつつ……


    とりあえず、次のスレを作ってきます

  • 188125/07/26(土) 14:27:03
  • 189二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 14:43:24

    たておつ

  • 190二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 14:56:34

    うめ

  • 191二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:03:00

    うめ

  • 192二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:32:38

    うめこ

  • 193二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:33:39

    埋め

  • 194二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:34:46

    梅梅

  • 195二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:35:46

    梅酒

  • 196二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:36:58

    梅子

  • 197二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:38:12

    うめめ

  • 198二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:39:53

    うめめめ

  • 199二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:41:41

    埋め

  • 200二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:42:52

    200ならみんな幸せ

オススメ

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