- 1125/07/13(日) 22:24:39
前スレ
「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」part88|あにまん掲示板前スレhttps://bbs.animanch.com/board/5156991/レノア「ところで、シリウス先生の新作はまだですか?」ヒルコ「ここから出られてないんだから、まだに決まってるだろ」ht…bbs.animanch.com【コソコソ裏話】
シホさんは一応アズラエルの昔の知人になります。ただ、どのタイミングで出会ったのかは不明だったりします。
- 2125/07/13(日) 22:25:42
各種設定
「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」設定資料 | Writening・転生前のスレ 「えーっと……」「あー……」「どこだ?ここ……」 https://bbs.animanch.com/board/2996398/ ・転生後のスレ 「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」 https://bbs.ani…writening.netスレまとめ
「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」スレまとめ | Writening転生前のスレ# 「えーっと……」「あー……」「どこだ?ここ……」 https://bbs.animanch.com/board/2996398/ 転生後のスレ# 「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」 https://bbs.anima…writening.netこのスレのノリ
「俺たちは別の世界に転生し三人兄弟として生まれ変わったわけだが」part4|あにまん掲示板前スレhttps://bbs.animanch.com/board/3145309/忘れられた神棚の明日はどっちだhttps://bbs.animanch.com/img/3031357/1bbs.animanch.com - 3125/07/13(日) 22:34:08
∧_∧
∧_∧ (´<_` ) 頭ズレてるな俺ら。
( ´_ゝ`) / ⌒i
/ \./ | |
/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/ FMV / .| .|____
\/____/ (u ⊃ - 4125/07/13(日) 22:35:17
10まで保守
∧,,∧ ∧,,∧ ∧,,▲
(,,・∀・) ミ,,・∀・ミ (;;・∀・)
~(_u,uノ @ミ_u,,uミ @(;;;;uuノ - 5125/07/13(日) 22:39:41
,.
/ノ
(\;''~⌒ヾ,
~'ミ ・ ェ) メェメェ 8~
.,ゝ i"
ヘ'""~ ミ ゛ ~8
,) ノ,,_, ,;'ヽ) (○) (○)
し'し' l,ノ ヽ|〃 ヽ|〃
"''""""''""""""''"""""""''"""""""""""''""""" - 6125/07/13(日) 22:45:32
/.⌒ヽ
/ .\
../ ヽ. \
(./ ヽ. )
/ l"
.ノ l
l > < ..|
l 一 |
ヽ.._____ _,ノ ビクッ
. 丿ノ ノ 丁丁 ̄l\ ぶるぶる
. く_(__(_(_._」____)ノ
- 7二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:46:36
ほっしゅ
- 8125/07/13(日) 22:53:32
\ \\ \ \\ , ェェェェェェ、\ \\ \
\\ \\ \ \,ィ三三三三三三ヽ. \\ \
\\\ \\, -‐≦三三三三三三三三三ヽ \\
\\\ / ィエミ ヾ三三三ツ" ̄`ヾ三ヲ\ \\
\ \\\ l !三リ ヾ三ヲ' ヽ、 \ \ \
\ \ f三ミ /三三 `ヽ.、 \ \
\ \ ` ヾ三 ヾ三三 ,ィ全、 \ \ \
\\ \ \.゛l f≧ ノ三三 ./三三、 ヽ. \
\\ \ 、 fn, ~ /三三". ,'三三三、. l \
\ \\ \ .i≧ュ __,、 /三三" ,'三三三三、 ノ
\ \\ \ |三ミ≧≠三彡" l三三三三三「\\
\ \\ `!三三三リー - 、._ !三三三三三 \\
\ \ \\ }三三彡 \\\ ヾ三三三彡"≧, \
\ \ \.ノ三三リ\ \\\ ヾ三三ミ、
━━━━━━━{三三彡━━━━━━━━━━ ̄━━
 ̄ ̄ - 9二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:57:51
ほーしゅ
- 10二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:58:11
10
- 11二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 22:58:58
- 12二次元好きの匿名さん25/07/13(日) 23:18:55
笹食ってる場合じゃねぇ!のAAだな
- 13二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 06:07:02
☆彡
- 14二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 13:14:16
ほしゅ
- 15125/07/14(月) 18:42:48
- 16二次元好きの匿名さん25/07/14(月) 23:09:49
お疲れ様です
- 17二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 08:11:35
☆彡
- 18二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 14:30:08
ほしゅ
- 19125/07/15(火) 18:43:56
- 20二次元好きの匿名さん25/07/15(火) 23:43:50
お疲れ様です
- 21二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 07:41:14
ほしゅ
- 22二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 14:35:52
☆彡
- 23125/07/16(水) 18:54:03
- 24二次元好きの匿名さん25/07/16(水) 23:02:54
お疲れ様です
- 25二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 08:01:01
☆彡
- 26二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 15:37:42
ほしゅ
- 27二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 18:32:59
- 28125/07/17(木) 18:34:11
- 29二次元好きの匿名さん25/07/17(木) 23:04:10
お疲れ様です
- 30二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 07:54:10
保守
- 31二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 17:04:38
ほしゅ
- 32125/07/18(金) 20:38:06
- 33125/07/18(金) 20:55:02
ウィリアム「どうしてこんな違いがあるんだろう?」
ヒルコ「とりあえず見て見ようよ」
アーノルド「そうだな……」
―小さな影はどうやら一冊の絵本をウサギに読み聞かせているらしい。ノイズ交じりだが、今までよりもいくらか聞き取れる。
―絵本の内容は予想通り「不思議の国のアリス」だった。ある少女が白いウサギを追いかけて木、摩訶不思議な国へと足を踏み入れる。出会う住人も、これまた不思議な者たちばかりで、アリスはそんな住人たちに翻弄されながら、ウサギを追いかけハートの女王の元までたどり着く。
―最終的に処刑を言い渡されたアリスはトランプ兵に追いかけられ、目を覚ます。不思議の国とは、子供のアリスが見た荒唐無稽の夢だったのだと。
―それでも、その中で経験した冒険は幼いアリスにとって、そしてこの小さな影にとって非常に刺激的なものだった。たとえそれが夢でしかないものだったとしても、無邪気な子供の心を揺さぶるには十分だった。 - 34125/07/18(金) 21:09:42
―小さな影は満足そうにしながら読み聞かせを終える。そんな様子に、ウサギは小さな影にこう問いただした。
―「君は、今の生活に何の不満も無いのか」と。
―小さな影は答えた。「不満がないわけじゃないよ。けど、私はお母さんもお父さんも大好きだから、まだ二人と居たいだけ」と。
―ウサギは怪訝そうな顔をしながら言う。「なぜ?彼らは君を傷つけるだけの存在なのに」。
―小さな影は答える。「傷つけてるだけじゃない。二人はちゃんと私を愛してくれてる。その証拠に、二人は最後には必ず愛してると言ってくれる」と。
―ウサギは沈黙する。その言葉がただの詭弁だということをウサギは知っていた。彼らは目の前の小さな影を愛しているのではない。小さな影の愛に甘えているだけなのだと。
―目の前の無邪気な子供は、例え体を傷だらけにされても、弄ばれても、彼らを愛することで、彼らから愛が貰えることを信じて待っていた。
―無償の愛とはよく言ったものだ。しかし、子供の願いは叶うことは無いだろうと、ウサギは直感していた。なぜならあの二人は子供の愛情を貪るだけのただの虫なのだから。 - 35125/07/18(金) 21:23:24
―ウサギはこの子供を何とかしてあの虫どもから救いたいと思っていた。しかし、どうするべきか迷っても居た。
―強い力のあるものは安易に人間を助けてはいけない。なぜなら、一度助けると、また次もと助けを望む。そのたびに助けていれば、キリがないし、それに人間の成長を阻害する可能性もあった。人間は強欲で怠惰な生き物でもあるから、この子供の将来がそのようになってしまうのは、ウサギの本意ではない。だから、どれだけ時間がかかろうと慎重に動くべきだとウサギは思っていた。
―こうしてウサギは、子供を外へと連れ出すことはしなかった。子供が望んでいたということもあるが、そもそもウサギは俗世に疎いせいで、どのように助ければ穏便に解決できるのか分からず、手をこまねいていたというのが正しい。
―この二人、正確には一人と一匹の間に誰かもう一人ぐらい話し相手が居たら、なにか変わっていたかもしれない。それこそ、チェシャ猫のような、もしくは狂った帽子屋のような存在が。
―しかし、結末を見ているならわかる通り、そんな存在が現れることは無く。結局、子供の母親の死が切っ掛けで、全てが崩れることとなった。 - 36125/07/18(金) 21:41:50
―影が消え、再び現れると、小さな影はまるで人形のように床に転がっていた。
―手も足も、胸も何もかもがピクリとも動かない。
―こうなったのは、子供の母親が脳に異物が出来たことによる死が切っ掛けだった。子供の父親は母親が居なくなったことが皮切りになり、子供を■■■に時間や場所を気にしなくなった。
―母親が居なくなったばかりの子供は、その暴力に耐えらるはずもなく、今までも分も表に出て来たのか、急速に衰弱していった。
―そして、反応が悪くなった子供に父親は段々と興味を無くし、見捨てた。ウサギは無残な姿で転がる子供を見て、怒りに狂っていた。
―なぜ、この子供がこんな目に合わねばならないのか。なぜ、自分はこうなる前に助け出せなかったのか。
―ウサギはただ子供の遺体の前で、怒りに震えるばかりであった。
―■■■、■■■■■■■■■■■、■■■■。 - 37125/07/18(金) 21:56:21
―影は唐突に消えた。
―影が居なくなった部屋は、他の部屋と同じ閑散としており、音がない。
―三人は沈黙する。これがおそらく、アリスと仮名した子供の末路だったと。そして、おそらくこれは、アリスを守ろうとしていたウサギの記憶だったということを。
ウィリアム「……アリスは、暴力を振るわれても、自分の両親を愛していたんだね」
アーノルド「でも、最終的に父親に捨てられた、か。やるせないな……正直、ここまでとは思わなかった」
ウィリアム「ねえヒルコ、アリスって最後は父親のことを憎んで死んでいったのかな?」
ヒルコ「わからない。けど、もしかしたら最後の最後まで希望を持ち続けていたかもしれないね。結果的にそれは叶わなかったけど」
アーノルド「……なあ、ヒルコ。なら、父親を憎んでいたのは」
ヒルコ「ウサギの方だったってことだね。アリスの死後、何があったのかは分からないけど、あのウサギは多分アリスと一緒になることで、今の状態になったんだと思う。なぜその必要があったのかは正直分からないけど。けど、結果的にそうなってるのは事実だから」
- 38二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 22:16:06
このレスは削除されています
- 39125/07/18(金) 22:17:08
アーノルド「一緒なのか?今までのを見たら、そんな感じしなかったけど……」
ヒルコ「……ここに入って来た時から、よくわからない感情や記憶がボクの中に入ってきてたんだ。ボクは水子の原型となる怪異だけど、子供、とりわけ親からの愛情に飢えた子供にかなり同調しやすいらしくて、たまに感情や記憶を読み取ることがあるんだ。普段は微々たるものだけど、今回は処理するのに時間がかかるほどのものが流れ込んできてた。それで、さっきの迷路で起きたこと覚えてる?」※因みにコレはかなり前に家族と事務所全員に共有してる
ウィリアム「うん。僕らが怪異に有って気絶した時だね」
ヒルコ「気絶した時、シンは誰かの記憶を夢に見た。勿論その夢はボクにも共有されてるけど、それを見て違和感があったんだ」
アーノルド「違和感って言うのは?」
ヒルコ「"視点"だよ。ボクがここに来てから見たものはウサギやアリスの両親が居たけれど、シンが気絶して見たものは同じ場面でもウサギが居なくて、代わりにアリスが居た」
アーノルド「なるほど。じゃあ、ヒルコが最初に見た記憶はアリスので、シンやウィルが見たのはウサギのだったってことか」
- 40125/07/18(金) 22:25:46
ウィリアム「だとしたら、アリスは復讐なんて望んでなかったけど、ウサギはそれを実行してしまったのかな?それで、えっと……復讐は終わったけど、アリスは感情が晴れなくて、アリスとウサギは一緒になっちゃってたから、成仏出来ずに彷徨ってる?ってことかな」
ヒルコ「多分……?いや、もしかしたらウサギもウサギで、復讐しても心が晴れなかったのかもしれない。ウサギはアリスを助けたかったけど、助けられなかったから……」
アーノルド「ああそっか、アリスを助けられなかった後悔がまだ残ってるのか。確かに、ウサギはどうにかしようとはしてたけど、結局どうすればいいか迷って何もしてなかったわけだから」
ウィリアム「アリスの父親以上に自分が憎いのかもしれないね……」
- 41125/07/18(金) 22:28:35
- 42二次元好きの匿名さん25/07/18(金) 23:21:46
お疲れ様でした
- 43二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 06:37:20
ほしゅ
- 44二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 15:11:36
保守
- 45125/07/19(土) 19:46:59
それでは再開
アーノルド「なら、アリスは復讐を望んでなかったってことをウサギに教えればいいのか?……いや、どうやって伝えるんだって話にはなるんだけど」
ウィリアム「こういうのって、大体は僕たちが言っても聞かないよね。そうなると、アリス本人に伝えてもらわないといけないのかな?アリスって今どこに居るんだろう?やっぱりウサギと同じ場所ってことになるのかな?」
アーノルド「まあ、アリスと一緒になってるなら……って、そうだ。念のために確認するんだけど、一緒ってつまり、融合とか合体とか、そう言うことで良いんだよな?」
ヒルコ「多分そうなってるとは思う。バラバラってことは無いんじゃないかな?」
アーノルド「……どうやってアリス本人に伝えて貰ったらいいんだ?ウサギの目の前でなんか言えばいいのか?」
ウィリアム「ヒルコちゃんは表に出てなくても、シンの聞いたことなら大体聞いてるみたいだから、そうなんじゃないかって思ってたんだけど、違うの?」
ヒルコ「ボクたちと同じ状態なのかどうかはわかんない……」
- 46125/07/19(土) 19:55:31
アーノルド「……このまま進んで大丈夫だと思うか?」
ヒルコ「少なくとも死にはしないよ。その分はちゃんと対価で払ってるし」
ウィリアム「でも、アリスをウサギのことを解決出来るかどうかは別って事でいいんだよね?」
ヒルコ「……うん」
ウィリアム「……レノアさんは何とか出来たりしますか?」
レノア「何とか、とは?」
ウィリアム「えっと……と、とにかく、成仏させるにしてもなんでも、アリスとウサギの間にある誤解とかは解いてあげたいって思ってて!でも、多分僕たちだけじゃウサギに声が届くかどうかわかんないですから……」
レノア「dice1d2=2 (2)
1.でしたら、もう一つお探しいただきたいものがございます
2.ありますよ
」
- 47125/07/19(土) 20:12:25
ウィリアム「あ、あるんですか!?」
レノア「ええ、勿論」
アーノルド「あるならあるって最初から言ってくれたら……いや、契約の中には含まれてないって言われそうだ……」
レノア「ふふ、わかってきましたね。しかし、彼らを救い出すためには、過程を飛ばすわけには行きませんでしたから」
ウィリアム「過程を?」
レノア「ええ。怪異とは、人間の感情や記憶から構成されるもの。我ら神とて、それは同じことです。人間が居なければ生まれては来れず、人間によって生かされてる存在です。人間がその怪異にどう思うかで、その怪異の結末は変わります。人間が怪異を憎んだまま力を振るえば、力を振るわれたその怪異がその力で消えれば、永久に救われる未来を失います。その逆もまたしかりです。そして、救いたいのであれば、どう救うのかも重要なのです。それが例え、同情の類であったとしても」
アーノルド「つまり、自発的に何としてでもアリスたちを救いたいって思って欲しかったって事か……まあ、記憶を見せられるまでもなく、ウィリアムは助けたいって思ってたけど」
レノア「見る前と見た後では、感じ方も違いますから」
アーノルド「なるほど……」
- 48125/07/19(土) 20:31:24
レノア「それと、やはりあるとわかってる状態で見るのとも違ってきます。そうですね……ネタバレを見て本編を見るか、それとも本当に何も知らずに本編を見るか。このぐらい差があります」
アーノルド「な、なんでその例え……」
ウィリアム「でも、なんとなくわかる例えだね……。よし、それじゃあノレアさん、アリスたちを助けるための方法って具体的に何をすればいいんですか?」
レノア「先ほど話にありました、ロウソクをお出し出来ますか?」
アーノルド「は、はい」(ロウソクを出す)
レノア「では、そのロウソクを出したまま、我が使いの元まで行きましょう」
ウィリアム「え?このまま行ってもいいんですか?」
レノア「ええ。必要な物は、先ほどの記憶で全て揃いましたから。でしょう?」
アーノルド「……?一体誰に言ったんですか?」
レノア「ふふ、こちらの話です」
- 49125/07/19(土) 20:40:17
- 50125/07/19(土) 20:46:24
ニャルラトホテプ「え?じゃあ私はお役御免かしら?なら、もう帰って……」
レノア「ニャルラトホテプ、貴女にはまだまだ仕事がございますよ?」
ニャルラトホテプ「……はーい」
ヒルコ「ツクヨミ、お前はその間どうしてるんだ?」
レノア「我が使いを抑えておきます。心配には及びません、誤って消したりなどはしませんから。それと姉上、ここから先はロウソクの火ともう一つの我が使いを頼りにしてください。そうすれば、例え暗闇の中であっても、迷うことはありませんから」
ヒルコ「わかった。それと、もっふるとテスは連れて行けるよね?」
レノア「ええ、勿論ですよ」
ヒルコ「よかった。もっふるとテスも連れて行けなかったら、正直しんどかっただろうし」
- 51125/07/19(土) 20:54:23
- 52125/07/19(土) 21:01:39
- 53125/07/19(土) 21:09:42
- 54125/07/19(土) 21:11:22
>>53 ウィリアム、振り直しdice1d100=17 (17) -10
あと、ウィリアムとアーノルドの文章の後に(もう一度dice1d100=を振る)という注釈入れ忘れてました……
- 55125/07/19(土) 21:14:15
- 56125/07/19(土) 21:22:57
- 57125/07/19(土) 21:33:28
さっきから出目が低すぎてピンチ……
―そう、目を閉じているから恐怖する。だからこそ、その恐怖を払拭するのであれば、目を開けるほかないだろう。
―恐怖が頭を支配するあまり、神からの忠告を忘れ、その眼を開けてしまう。
dice1d100=42 (42)
32以下で気絶
なおdice1d3=1 (1)
1.ヒルコが手で目隠しをしてくれていたおかげで何も見えないため、気絶は無し
2.目を開けそうになったが、ウィリアムの声で正気を取り戻した為、開けずに済んだ
3.恐怖からは逃れられない
- 58125/07/19(土) 21:35:20
あ、判定に-30の補正がありました……
- 59125/07/19(土) 21:38:23
- 60125/07/19(土) 21:45:39
- 61125/07/19(土) 21:51:26
※【霊媒能力】の成功数とは、各自の【霊媒能力】の値より低い数字だった場合成功となります
※説明を書き忘れてて申し訳ありません……
―ここはどこだろうか。先ほどのぶよぶよとした感覚も、あの威圧感も、腐乱臭もしないこの空間は。
dice2d2=2 2 (4)
左からウィリアム、アーノルド
1.目を開けてみようか?
2.目を開けない
- 62二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 21:51:54
アーノルド君がヒルコ背負ってなかったら、ヤバかったな……(それも織り込み済みなのかな?ダイス神は)
- 63125/07/19(土) 21:57:23
- 64125/07/19(土) 22:03:29
- 65125/07/19(土) 22:09:29
- 66125/07/19(土) 22:14:20
- 67125/07/19(土) 22:18:16
ウィリアム「でも、目を閉じたまま歩き続けるってちょっとしんどいね。いつまた逸れるか分かんないし……」
アーノルド「なら、なんか適当に話でもするか?」
ウィリアム「そうだね!……いざ喋ろうと思うと、何話していいか分かんなくなるね」
アーノルド「あ、ああ……なんだろうな。普段なら別にどうってことないはずなんだけどな……」
ヒルコ「まあ、特殊な環境だから仕方ないんじゃない?」
ウィリアム「そうだね……ところでヒルコ、寝てなくていいの?」
ヒルコ「さっきみたいに、アーノルドが怪異の呪いに当てられて正気を失うかもしれないから、起きてるしかないかな」
ウィリアム「え、そうだったの?アーノルド大丈夫だった?」
アーノルド「なんとか……思い出したら冷や汗出て来た……」
- 68125/07/19(土) 22:21:21
- 69125/07/19(土) 22:33:15
―ヒルコはゆっくりと話し出す。
―昔々、ある時姿があまりにも醜かったため親に捨てられ、川に流された赤子が居た。
―その赤子は流れ着いた場所で、泣いては周囲のものを壊し、人や神を傷つけ、次第に厄介者として忌み嫌われることとなった。
―赤子は泣く度に人から石を投げられ、神からは白い目で見られた。そして、時間が経つにつれ、その身は大きくなり、被害も大きくなっていった。
―人と神はこれ以上被害を大きくするわけには行かないと、赤子を遠い空の彼方へと追放した。
―赤子は空の彼方、真っ暗闇で寒い場所で長い間ずっと漂い続けていた。泣き声は無音となり、手足を振りまわしても何かに当たることは無い。時々、小石のようなものに当たるが、それはただ赤子を傷つけるばかりだった。
―そんな日が気の遠くなるほど長く続いたある日、赤子は遠くから声を聞いた。
―その声は自分と同じ、理不尽に見捨てられ、泣き叫ぶ赤子の声だ。
―同胞の声は、次第に憎しみが混じるようになった。なぜ、どうして、私たちは、ただ生まれて来ただけなのに。
―赤子は生まれて初めて憎しみを覚えた。そして、その憎しみは自分をこんなところにまで追放した人と神へと向けられる。
―赤子は誓う。必ず故郷へと帰り、そして、自分をこんな目に合わせた人と人間に復讐する、と。
―この時、赤子は本当のバケモノへと変わってしまった。 - 70125/07/19(土) 22:42:31
―バケモノは同胞の声を頼りに、故郷へと戻る。その間、復讐するためのエネルギーを蓄えるために、一つの人工物へと身を隠し、餌をまいて、獲物を待った。
―そして、一人の青年を食らった。その少年は、バケモノが食らったものの中で、一番美味な餌だった。しかし、自我が強く、それを抑えるために青年と共に来ていた人間たちを一人残らず食らっていた。
―それでも、青年の抵抗は抑えきれなかった。青年とバケモノが戦ってる最中、また罠にかかった人間たちが現れた。
―バケモノは一刻も早く、抵抗してくる青年を抑えるために、その人間たちを食らおうとする。すると、人間たちの一人が、未知の力をバケモノ向けた。
―すると、バケモノはみるみると形を変え、青年と混ざり合ってしまった。
―混ざり合った結果なのか、バケモノは理性を失い、まだ不完全な力のまま、故郷へと戻ってしまった。
―そして、破壊の限りを尽くそうと、一つの国で暴れていたところを、故郷の神が遣わした人間によってその生涯を終えた。
―そのはずだった。 - 71二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 22:50:14
このレスは削除されています
- 72125/07/19(土) 22:51:57
ウィリアム「そのはずだった?どういうこと?」
ヒルコ「バケモノには生まれた頃から持っていた不死性があった。これのせいで、バケモノは人と神からの迫害から生きてこれたんだよ。けど、青年と混じり合うことで、その不死性は消滅してしまっていた。だから、神が遣わした人間が命を懸けて特攻することで、そのバケモノをコロせたわけだけど、実はその不死性は消滅したわけじゃなかったんだ」
アーノルド「消滅したわけじゃないなら、なにが起きてたんだ?」
ヒルコ「性質が変化していたんだ。そのバケモノがタヒんだ後、その死骸はなぜか腐ってもその形を保ち続けた。そして、バケモノと混ざり合った青年の魂は、その腐った死骸の檻の中に長い間閉じ込められることになったんだ」
ウィリアム「え……?それって、生きてるってわけじゃないんだよね?」
ヒルコ「半分生きてて、半分死んでる状態って感じかな?体は指の一本すら動かせないけど、肉体が受けている痛みや苦しさは、中に閉じ込められている魂に直接届いていた。とどのつまり、そのバケモノは一生タヒに続けていたってことになる」
ウィリアム「そんな……」
- 73125/07/19(土) 23:01:35
ヒルコ「バケモノはその中でも泣き続けた。ずっと続く痛みと苦しみにバケモノは耐えられなかったから。
そんなバケモノの前に、一つの影が現れた。それは、バケモノと混じり合った青年の魂で、自分のことを忘れてしまっていたのか、辛うじて人の形を保っているだけのものだったんだ」
アーノルド「青年はなんでバケモノの前に?やっぱり、覚えてなくても化け物を恨んでいたのか?」
ヒルコ「ううん、そうじゃないよ。その青年の魂はしばらくバケモノを見つめたあと、バケモノをあやし始めたんだよ」
ウィリアム「あやし始めたの?」
ヒルコ「うん。赤子が泣いたらあやす、それが当然と言わんばかりに、バケモノを優しく抱いて、体を揺らして落ち着かせようとしていた」
アーノルド「な、なんというか、その……凄いな?」
ヒルコ「君が戸惑うように、バケモノも戸惑ったよ。そもそも、そんなことをされたのも初めてだったからね。だけど、次第にバケモノは自分の心が落ち着いてくるのは感じた。暖かく包まれる感触に、バケモノは生まれて初めて安心感を覚えたんだ」
- 74125/07/19(土) 23:11:10
ウィリアム「生まれて初めての安心感……」
ヒルコ「……バケモノはその時わかったんだ。なんで自分が泣き続けていたのか。醜い体を動かして、何を求めていたのか。バケモノはね、ずっと誰かにあやされたかったんだ。本来なら、バケモノの親がくれるはずだったぬくもりが、ただ欲しかっただけだったんだ。
……依然として、痛みと苦しみは終わらない。けれど、バケモノはそれ以降泣かなかった。なにせ、ようやく手に入れたぬくもりが、すぐ近くにあるんだから。
バケモノは許されないことをしてしまったけれど、最後にようやく、青年の魂によって救われたんだ」
アーノルド「……そっか。よかったな」
ヒルコ「……うん」
ウィリアム「そっかぁ……dice1d2=1 (1)
1.(ずびずびと鼻をすする)
2.それがヒルコがシンと一緒に居る理由なんだね
」
- 75125/07/19(土) 23:14:03
- 76125/07/19(土) 23:19:04
- 77二次元好きの匿名さん25/07/19(土) 23:21:04
お疲れ様でした
- 78二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 07:26:30
ho
- 79二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 14:32:24
しゅ
- 80125/07/20(日) 19:15:15
- 81二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 19:17:18
三人共、子供だけど男だからな……(シンは今ヒルコだから女の子だけど)
- 82125/07/20(日) 19:23:31
- 83125/07/20(日) 20:02:23
定期的にある程度は見直しているはずなのに、「これ、本当にやってなかったよな?」が頻繁に発生する……(確認しに行ってました)
シン「(本当に今更だ……セルバンテスたちがこれで会話できないから、出来ないって先入観あったな……)」
ヒルコ「(そういえばさ、なんでセルバンテスたちはこれで会話できないんだろうね?もっふるは出来るのにさ……)」
シン「(確かに不思議だ……あれかな?三匹に増えた不具合だったり)」
ヒルコ「(……まあいいや、どうせ今考えてもわかんないし。で、話しを戻すけど、なにが邪魔してるか教えてくれる?)」
もっふる「(dice1d2=1 (1)
1.つる とげ いっぱい いたそう
2.なんか でっかい かべ? さっき とおってきた やつ いっしょ
)」
- 84125/07/20(日) 20:16:45
- 85125/07/20(日) 20:32:11
- 86125/07/20(日) 20:47:50
ヒルコ「どっか行った?……とりあえず待ってるか」
ウィリアム「えっと……?」
ヒルコ「”足を止めるな"って言われたけど、ここは一旦白ウサギを待たないといけないみたい。アーノルド、ボク降ろして休んでも大丈夫だよ」
アーノルド「わかった。……はあ、いくらシンが軽いとはいえ、やっぱりずっと背負って走ったりするときついな……」
ヒルコ「ご苦労様」
ウィリアム「そういえば、ずっとヒルコちゃんだけど、シンに何かあったの?」
ヒルコ「シンは何もないよ。しいて言うなら、さっきから怪異と同調することが多かったから、精神的にちょっとね。そこら辺テスが居てくれてるから、がっつり落ち込むことは無いんだけど、それでもって感じかな。体もかなりきつくなってるしね」
ウィリアム「ヒルコちゃんは大丈夫なの?」
ヒルコ「ボクは別に。苦痛には慣れてるし」
- 87125/07/20(日) 20:49:20
- 88125/07/20(日) 20:55:53
- 89125/07/20(日) 21:08:45
- 90125/07/20(日) 21:27:03
- 91125/07/20(日) 21:33:34
- 92125/07/20(日) 21:35:57
- 93125/07/20(日) 21:47:49
―彼らは家族ぐるみでの付き合いで、幼少のころから常に一緒に過ごしていた。
―どこにでもいる普通の子供だったが、二人には普通とは違うものがあった。それは、幽霊が見えること。
―見えるだけで何が出来るというわけではないが、よく生きている人間だと勘違いして、幽霊と一緒に遊ぶことも多かった。それ故に、たまに親を含めた大人たちを怖がらせてしまうこともあった。
―二人はそれは良くない事なのだと自覚し、互いに見えることを秘密にしようと約束した。
―ただ、それでも親を怖がらせてしまうこともあった。そしてある日、二人で遊んでいると、ある大人の陰口を聞いた。
―それは自分たちの事だった。構って欲しくて嘘をつき、他人に迷惑をかける子供。親は一体どういう教育をしているのか。時折不気味な行動もする。もしかしたら、精神に異常があるんじゃないか。
―……後で知ったことだが、その陰口を言っていた大人は、日ごろからあることないことを口にしては、人の悪い噂を流そうとする人だった。けれど、幼い二人にそんなことは分かるはずもなく、二人は深く傷ついてしまった。 - 94125/07/20(日) 22:04:23
ウィリアム「それで僕たち、これ以上親に迷惑をかけたくないって思いで、二人で家出したんだよね」
ヒルコ「家出……」
アーノルド「あの時はまだ小学校に上がる前だったから、6歳そこらだったか?我ながらなかなか思い切ったことしたと思ってる」
ウィリアム「ねー。それでね、僕らはなるべく離れた場所に行こうって思って、当時はかなり長い距離だと感じてたいつも夏祭りをやってる神社に行ったんだ」
ヒルコ「あそこに」
ウィリアム「うん。ここまで来ればとりあえずいいかなって思って、神社のあんまり人が来ない場所に身を潜めて、休憩してたんだよね。小さい頃ってそんなに体力無いからさ。それで、あんまりにも疲れてたのもあるし、丁度お昼寝の時間だったこともあって、眠っちゃってさ。気が付いたら夜になってて、目の前に焦った顔をした僕らの家族が居たんだ」
- 95125/07/20(日) 22:14:03
アーノルド「あの時は本当にびっくりしたよな。起きたら夜で両親が目の前に居たし。そして何よりびっくりしたのは、俺たちはなんと、dice1d7=6 (6) 日ほど行方不明だったみたいなんだ」
ヒルコ「……シンが神隠しに逢ったのかって聞いてる」
ウィリアム「どうなんだろう?僕ら寝てただけだから、あんまり覚えてないや。でも、もしかしたらそうなのかもしれないね。それで、家族がすごく探してたみたいで、僕らを見つけた瞬間、泣き崩れたり、心配したって怒られたり……凄かったよね、本当に」
アーノルド「ああ。その後、dice1d2=1 (1)
1.色々と聞かれたけど、家出したって言い出せる雰囲気じゃなかったから、最終的に何とか誤魔化して終わったんだよな
2.俺たちの両親は、ただ今までのことを謝って、それ以上は何も聞いて来なかったんだよな
」
- 96125/07/20(日) 22:25:39
ヒルコ「じゃあ、本当の理由は今でも両親に言ってないんだ?」
ウィリアム「うん、流石に傷つけちゃいそうだからって。だって、僕らって凄く気味の悪い子供だったはずなんだよ?だけど、僕らの両親は僕らが居なくなったら必死で探してくれたんだ」
アーノルド「だから、これ以降は家出とかは考えなかった。俺たちが居なくなったら家族が悲しむってわかってたからな。ただ、怪異が見えることについては、まだなにも言えてないんだ。これ以上、心配かけるわけにもいかないからな」
ウィリアム「うん。まあ、こんな感じかな?あんまり大したことは無いでしょ?」
ヒルコ「君らの人生に関わることなら、それは大したことになるでしょ」
ウィリアム「……そう、だね」
アーノルド「………」
- 97125/07/20(日) 22:33:13
- 98125/07/20(日) 22:42:27
ウィリアム「家族は多分、怖がりはするけど、俺たちの事を見捨てたりとかはしないってことは分かってるんだけど、どうしてもね……アリスの過去を見た後だからか、余計にそう思っちゃうよね」
アーノルド「そうだな……俺たちの家族は、あんな奴らみたいな人たちじゃないってわかってるけど、親なのに自分の子供にあんなことする人がいるんだって知っちゃうとな……」
ヒルコ「……そうだね。全ての親が無条件で自分の子供愛してくれるわけじゃないし」
ウィリアム「そういう意味では、理解のある親がいるシンの事、ちょっと羨ましくあるんだよね……ああいや、ちょっと羨ましいってだけで、それ以上のことはないんだけど」
アーノルド「……駄目だな。段々考えが暗くなってる」
ウィリアム「こ、こんな風になるために昔話したわけじゃないんだけど……」
- 99125/07/20(日) 22:50:43
- 100125/07/20(日) 23:03:10
シン「(……よかった。二人とも何とかなりそうで)」
ヒルコ「(ボクに面倒な事押し付けないでよ)」
シン「(仕方ないだろ?俺が言ったところで、二人には恵まれてるからだって思われるだけだし。……実際、俺は家族に愛されないって恐怖をあんまりしならないから)」
ヒルコ「(……そうだね。君はとても恵まれていた。けど、だからこそ、ボクを救えたんじゃないの?)」
シン「(なんだ?俺を慰めようとしてくれたのか?)」
ヒルコ「(……言うんじゃなかった)」
シン「(ごめんごめん。……でも、君がそう言ってくれるなら、きっとそうなんだろうな。前世の俺は与えてもらって、奪われて、そして壊しての繰り返しだったけど、それでも、誰かを救うことが出来てたなら、無意味な人生なんかじゃなかったって思えるよ)」
ヒルコ「(……なら、もうちょっと自信もちなよ。君はちゃんと、誰かを救える人なんだから)」
- 101125/07/20(日) 23:05:24
- 102二次元好きの匿名さん25/07/20(日) 23:18:34
お疲れ様でした
- 103二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 08:21:08
ho
- 104二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 15:45:37
しゅ
- 105125/07/21(月) 19:31:15
- 106125/07/21(月) 19:43:25
- 107125/07/21(月) 19:50:44
~歩き続けて?時間~
ウィリアム「……まだ着かないね。もうだいぶ歩いたから、足が疲れてくるはずなんだけどな。アーノルドは大丈夫?日と背負ってるから、かなり疲れてるでしょ」
アーノルド「疲れてはいるけど、まだ大丈夫だな。というか、さっきと疲れ具合が変わらないような気がする」
ウィリアム「無理は禁物じゃない?今度は僕が背負うから、一回ここで休憩」
ヒルコ「駄目だよ、進み続けて」
ウィリアム「え?」
ヒルコ「……ここから先は絶対に足を止めちゃ駄目。じゃないと、追いつかれる」
アーノルド「お、追いつかれるって、なにに?」
ヒルコ「わかんない。でも、凄い悪臭がすぐ後ろに居るんだ。だから、絶対に足を止めないで」
ウィリアム「……わ、わかった」
dice1d2=2 (2)
1.まだまだ続く
2.もうすぐ着く
- 108125/07/21(月) 19:59:28
- 109125/07/21(月) 20:01:51
- 110125/07/21(月) 20:09:10
ウィリアム「……さっき見た、影と同じ感じだね。でも、なんだか、それよりも薄くなってるような気がする」
アーノルド「大きさ的に考えれば、これがアリスってことになる……のか?」
ヒルコ「……去年君たちが出会った、顔のない幽霊と同じ現象なんだと思う」
ウィリアム「顔のない幽霊って桜の?……って、あれ?ヒルコってそのと聞いたっけ?」
ヒルコ「居ないけど、ある程度の記憶は共有してるから」
ウィリアム「なるほど……」
アーノルド「顔のない幽霊と同じってことは、この子も自分のことを忘れてるってことなのか。どうすればいいんだ?」
ヒルコ「んー……思い出の品を供えてあげるとかになるのかな?」
アーノルド「でも俺たち、そんなもの今まで一度も拾って来てないはずだけど」
ヒルコ「……dice1d2=2 (2)
1.いや、一つだけ"拾った"でしょ
2.そういえば、ツクヨミが全て揃ったとかなんとか言ってたな
」
- 111125/07/21(月) 20:12:06
- 112二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 20:29:03
このレスは削除されています
- 113125/07/21(月) 20:30:34
- 114125/07/21(月) 20:36:44
―絵本を影の近くに置くと、うっすらとしていた影が濃くなり、輪郭もはっきりしてくる。しかし、依然として本当の姿は隠されたままだった。
小さな影「う、ん……あれ?あたし……」(ゆっくりと起き上がる)
ウィリアム「目が覚めたんだね!よかった……ねえ、君は自分の事どのぐらい覚えてるの?」
小さな影「覚えてる……?あたし……あ、この絵本……」
アーノルド「お前の大切な物だと思って近くに置いたんだけど、合ってるか?」
小さな影「……うん。凄く、大切なもの。あたしの、宝物……」
ウィリアム「そっか……ねえ、君はなんていう名前なの?」
小さな影「名前?……わかんない」
アーノルド「名前も覚えてないのか……なら、お前の事とりあえずアリスって呼ぶけどいいか?」
小さな影「dice1d2=2 (2)
1.……アリス……そう、アリス、私はアリスって名前だよ
2.うん、いいよ
」
- 115125/07/21(月) 20:43:03
- 116125/07/21(月) 20:45:47
- 117125/07/21(月) 20:51:07
- 118125/07/21(月) 20:58:16
- 119125/07/21(月) 21:00:16
- 120125/07/21(月) 21:06:50
―しばらくして
アリス「……ごめんなさい。待ったよね?」(顔を上げると、顔もなにもかもはっきりとしている。その姿は絵本の中のアリスがそのまま出て来たかのように、愛らしい姿だ)
ウィリアム「ううん、気にしないで。それで、何か思い出せた?」
アリス「うん……ありがとう、お兄さんたちのおかげで全部思い出せた」
アーノルド「そうか」
アリス「……三月ウサギは、その……色んな人に迷惑をかけちゃってるの?」
ウィリアム「……うん、そんな感じ。でも、僕らは三月ウサギと君を助けたくて、ここまで来たんだ」
アリス「あたしたちを?どうして?」
ウィリアム「dice1d2=1 (1)
1.助けたいから、かな?
2.……助けないと後悔するかなって思って
」
- 121125/07/21(月) 21:10:55
- 122125/07/21(月) 21:12:30
- 123125/07/21(月) 21:24:33
- 124125/07/21(月) 21:31:31
ウィリアム「いいよ、君がしたいだけしても」
アリス「ありがとう、お兄さん。なら、読み聞かせ、してもいい?」
アーノルド「読み聞かせ?別にいいけど」
アリス「よかった。じゃあ、ちょっとだけやるね」
―そう言いながら、アリスは自分の宝物である絵本を開き、書かれている文字をゆっくりと読んでいく。
―その様子は、先ほど三人が目にした、三月ウサギの記憶のような
シン「(……あれ?なんか、おかしい?)」
―シンは内側に居つつも、外の様子を見聞きしていた。その時、ふと何か見落としているような気がした。それは多分、今は気にするものじゃないだろうが、非常に重要な事のように思えて、妙な気持ち悪さがまとわりつく。
- 125125/07/21(月) 21:33:42
- 126125/07/21(月) 21:41:01
- 127二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 21:46:52
このレスは削除されています
- 128125/07/21(月) 21:47:59
アリス「小さい頃はね、お母さんもお父さんも仕事で忙しくて、よくおばあちゃんのところに行きなさいって言われてたの。おばあちゃんはね、あたしが寂しくないようにって、色んなものを教えてくれたりしてたの。それで、ある時この絵本を貰ったの」
ウィリアム「そっか。おばあちゃんっ子だったんだね」
アリス「うん。でも、それからすぐにおばあちゃんが天国に行っちゃって……そのぐらいからかな?お母さんもお父さんも家にいるようになったの」
アーノルド「え?仕事は?」
アリス「わかんない……でも、その頃色んな人が家に来てて……お母さんもお父さんも、最初は暗かったんだけど、段々明るくなっていったんだ。それで、いつも家に居てくれるし、その時はあたしうれしかったんだけど……そこからちょっとしたら、お母さんとお父さんがあたしに…………」(非常に辛そうにうつむく)
ヒルコ「……暴力を振るうようになったんだね?」
アリス「……うん」
- 129125/07/21(月) 21:59:14
ウィリアム「そっか……凄く辛かったね……」
アリス「……うん」
アーノルド「ところで、三月ウサギとはどのタイミングで知り合ったんだ?」
アリス「えっと、お母さんとお父さんの様子が変になってからだよ。……その頃はずっと外に出してもらえなくて、寂しくて泣いてたら、いつの間にか目の前に居たの。それで、その時はびっくりしちゃったんだけど、そこからいっぱいおしゃべりして、それからはずっと一緒だったの」
ウィリアム「そうだったんだ……ねえ、こんなこと聞くのはちょっとアレなんだけど、アリスは家出したいとか思ったことは無かったの?」
アリス「………無かったわけじゃないよ、多分。でも、あたし……」
アーノルド「……怖かったのか?」
アリス「……うん、多分そうだよ。あたし、お母さんとお父さんから離れるのが怖かった。だって、小さいころからずっと家族一緒の時間が欲しくて、それがようやく叶ったから、離れると、もう一生お母さんとお父さんと一緒には居られないって思って……」
ヒルコ「……」
- 130125/07/21(月) 22:04:14
- 131125/07/21(月) 22:12:48
ウィリアム「大丈夫、大丈夫だよ。ほら、深呼吸して息整えて」(アリスの背中をさすってあげる)
アリス「……すぅ、はぁ……すぅ、はぁ……」
アーノルド「落ち着いたか?」
アリス「……うん………あたし、あたしね。本当は辛くて、苦しくて……だから、誰かに助けて欲しかったの。お母さんとお父さんの事、本当は嫌いになってた………でも、でもね、一緒に居たいって気持ちは本当なの。好きだって気持ちも。ただ、あたしに辛くて苦しい事ばかりする二人が嫌いだっただけなの……ダメな子だよね。お母さんとお父さんを嫌いになるなんて……」
dice1d2=2 (2)
1.ウィリアム「……そんなことないよ」
2.アーノルド「いや、そんなことないだろ。むしろ、フツーじゃないか?」
- 132125/07/21(月) 22:21:31
アリス「……そうなの?」
アーノルド「そうだよ。俺だって、たまに家族が煩わしくなる。……昔は特にそうだった。変な目で見てきて、腫物扱いしてきて……お前みたいに嫌いだって思ったことは何回もある。……けどさ、結局俺は家族のことが好きなんだよ。……アリスのように、俺は家族から暴力を受けたことは無いけど、でも、腫物扱いをされてたことはあるから。……だからその、ほんの少しだけわかるよ、その気持ち」
アリス「……そっか。これ、普通の事だったんだね」
ヒルコ「……そっか、君達がこうなってしまったのは、三月ウサギが優柔不断だったのもあるけど、君自身が『助けてほしい』って、三月ウサギに言えなかったからなんだね」
アリス「……そうなの?」
ヒルコ「うん。だって、三月ウサギは両親から暴力を受けている君を助けたかったんだ。だけど、君の家族と離れたくないって言う気持ちも汲みとっていた。だから、君が声を上げるまで、彼は君を助けることが出来なかったんだ」
- 133125/07/21(月) 22:32:59
アリス「そっか、あたしが三月ウサギに『助けて』言えてれば、こんなことにならなかったんだね………」(再びうつむく)
ウィリアム「……だったら、今からそれを三月ウサギに伝えに行こうよ!」
アリス「え?で、でも、もうこうなっちゃったなら、言っても遅いんじゃ……」
ウィリアム「じゃあ君は、ずっとここに居たいの?」
アリス「……ううん、居たくない」
ウィリアム「なら、伝えに行こう?そして、こんなところから出してもらうんだよ!……確かに『助けて』って言えてなかったからこうなっちゃったけど、それでも遅いなんてことは無いと思う。……伝えたいことを伝えられないままじゃ、本当に手遅れになっちゃうよ?」
アリス「手遅れ……うん、そうだね。あたし、あの子に伝えなきゃ。あたしは本当は助けて欲しかったって。三月ウサギに、外へ連れ出して欲しかったんだって」
- 134125/07/21(月) 22:39:01
- 135125/07/21(月) 22:46:13
ウィリアム「なら、怖くなったらいつでも言ってね!」
アーノルド「よし、ならここからまた戻るから気合入れていくぞ。……ヒルコ、また目を開けそうになったら」
ヒルコ「心配するな。最悪目つぶししてやるから」
アーノルド「……なるべくならやめてくれないか?」
アリス「ふふふっ」
―全員、目を閉じてから部屋の扉を開けて外へ出る。また、ロウソクの炎が導となり、レノアたちが居る場所まで戻っていく
シンdice1d100=75 (75)
90以下で成功>>124で出た違和感の正体を知る
- 136125/07/21(月) 22:47:51
- 137125/07/21(月) 22:54:27
- 138125/07/21(月) 22:56:28
- 139二次元好きの匿名さん25/07/21(月) 23:05:40
お疲れ様でした
- 140二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 08:11:48
保守
- 141二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 15:39:26
ほしゅ
- 142125/07/22(火) 20:39:32
それでは再開
―光を頼りに来た道を戻る。一度通っている道のはずだが、なんとなく阻むものが無くなっているような、そんな感覚がある。
―アリスがそばに居るからだろうか。正直、"足を止めるな"と言われても、止めたくなるぐらいには重かったものが、今は軽い。
―どのぐらい歩いたのだろうか。体感ではまだまだ経っていないはずなのだが、奥から音が聞こえてくる。
―それは激しく何かが争っている音。時折、聞き覚えのある声がなにやら文句を言っているのが聞こえてくる。
―近くまで行っても大丈夫だろうか?そんな疑問の中、誰かの走る音が横切った。
「三月ウサギ!」
―アリスの声だ。アリスは大きな声で彼の名前を呼んでいる。
―何度も、何度も、何度だって繰り返して、ようやく、音が止んだ。 - 143125/07/22(火) 20:54:53
「……◇◇?」
―まるで、錆付いた機械のような声がする。こちらからは何を言っているのかが分からないが、少女の微かに聞こえる息が、安心したように吐かれているのを聞き、少なくとも悪い言葉ではないのだと安心する。
「……三月ウサギ、ごめんね。あたしが遅くなっちゃったから、こんな風になったんだよね」
「◇◇、◇◇……」
―彼は少女の言葉を否定するような声を出す。それでも少女は、「あたしのせい」なのだと、いい、そして、こうも続けた。
「遅くなっちゃったのは分かってる。だけど、ようやく言えるようになったから、今から君に伝えるよ。三月ウサギ、"あたしを助けて"。"あたしを外に連れてって"!」 - 144125/07/22(火) 21:00:32
―少女は涙交じりにそう彼に行った。彼は驚いたのか微かに身じろぎをしたような、そんな音がする。そして、戸惑ったような声で少女に問う。
「……いいの?ぼくでほんとうにいいの?ぼくは、きみをみごろしにしてしまったのに」
「……そんなの関係ない、あたしは君が良いの!君じゃなきゃ、駄目なの!!」
―少女は彼にはっきりと、そう告げる。
―いつの間にか、今までしていた悪臭が無くなっていた。どろどろと、何かが溶ける音と共に、何かが蒸発するような音も聞こえてくる。
―誰かが自分たちの肩を叩く。何の意図でそうしたのか、普通は言われていなければ分からないはずだが、その時の三人には、それが目を開けてもいい合図なのだと直感的に察することが出来た。
―三人は目を開ける。そこは、先ほどいた少女の部屋でもなく、今までさ迷い歩いてきた不思議の国でもない。まるで、何もかもが浄化されたような、暖かく優しい空間だった。
―そして前を見れば、やっと再開することのできた少女とウサギが、涙を流しながら寄り添い合っていた。 - 145125/07/22(火) 21:10:51
ウィリアム「……よかった。何事もなく二人が再開出来て」
ニャルラトホテプ「何事も無いわけないじゃないの。こっちは危うくこの肉体が消えるところだったわ」
アーノルド「そうなのか。それは大変だった……って、うわっ!?な……え?なんで生きてるんだ!?」
ニャルラトホテプ「そんなの、人間じゃないから人決まってるでしょ。ああもう、やっと終わったわ。これで、やっと、帰っても、いいわよね?」(手足など色んな箇所が欠損しており、腹部は抉れるどころが大部分が消えてなくなっている)
レノア「ええ、お疲れ様。じゃあ、今後はもう少し注意して"遊んで"頂戴?」
ニャルラトホテプ「……そうね。"遊び相手"はもうちょっと吟味するわ。じゃあね、おこちゃま達」
ウィリアム「はい。今日は助けてくれてありがとうございました」
ニャルラトホテプ「……」(一瞬、苦虫を潰したような顔をしたが、いつもどおりの表情でこの場を去っていった)
- 146125/07/22(火) 21:15:00
- 147125/07/22(火) 21:20:01
―寄り添い合っているふたりの傍にロウソクを立てる
アリス「あ……とても、暖かい」
三月ウサギ「……□□」
アリス「……うん、そろそろ行こう?ちゃんと、離れないように、手を繋いで」
三月ウサギ「うん……ぜったいに、きみのそばから、はなれないから」
―ふたりは抱きしめあったまま、徐々に消えていく。そして、ロウソクの火に導かれるように、光の粒となって、天上に昇って行った。 - 148125/07/22(火) 21:24:10
- 149125/07/22(火) 21:32:57
- 150125/07/22(火) 21:39:58
- 151125/07/22(火) 21:45:56
- 152125/07/22(火) 21:51:14
- 153125/07/22(火) 22:00:34
- 154125/07/22(火) 22:15:39
―回想終了―
アスラン「―ということでな、今回の騒ぎの首謀者に関してはもうすでに捕まった。学校もあの黒い空間が消えたら元通りになっていた」
シン「そうなんですね、よかった……でも、積年の恨みって、その叔父さんって人はオルガさんになにやらかしたんですか?碌な事じゃなさそうですけど」
アスラン「軽く聞いたが、オルガに対して洗脳紛いなことして呪術を教えていたらしい。それと、オルガの両親の事故に関与していた疑いもあるあるみたいでな。オルガはそれに関して気づいていたものの、なんだかんだ世話をしてくれた恩人でもあったから、どうするべきかずっと悩んでいたそうなんだ」
シン「それで出た結論が、歯が折れるほどの力で一発ぶん殴る、ですか」
アスラン「それと、余罪もしっかり告発して、ちゃんと裁いてもらうとのことだ。それから、退魔師との関連も発覚したから、今は確かそれに関しての取り調べを受けているとのことだな」
- 155125/07/22(火) 22:25:48
シン「……なるほど、そうですか。そうだ、今回あの中で起きたことって、ウィルたちから聞いてますか?」
キラ「勿論聞いてるよ。それと、彼らがわからないところはレノアさんからも聞いてる。あ、そうだ、レノアさんで思い出したけど、君に伝言を預かってるんだ」
シン「伝言?」
キラ「うん。
"貴方がそれについて伏せるのであれば、それに敬意を払い、あなた方人間にすべてを任せるとしましょう。今後、もし困ったことがございましたら、私の所へいつでも来てください。快くおもてなしさせていただきます。対価は……そうですね、貴方の生まれ故郷である世界のことを記した小説、というのはどうでしょうか?一ファンとして、末永く楽しみに待っておりますよ”
だってさ。ねえ、、君何をしたの?」
シン「あははは……そうですね、今話します」
- 156125/07/22(火) 22:33:22
- 157125/07/22(火) 22:50:27
シン「経緯はこうです。まず、アリスの両親はある日、同じタイミングで突然仕事をクビになります。仕事がなくなった二人は、これからどうするかと悩んでいるところに、あらゆる相談を請け負っているという団体が近づきます。その団体はうまい事二人をある集会へと引き込み、そして徐々に洗脳していきます。アリスはある時両親が家にいるようになったと言っていましたが、多分そのタイミングで洗脳を受けたんでしょうね」
アスラン「なるほど、洗脳か。しかし、なぜアリスの家族を狙ったんだ?」
シン「いえ、アリスの家族だけを狙ったわけじゃなく、同じようなことを他の家庭でも行ってます。そうやって、元々普通だった家族を洗脳で壊し、崩壊させる。その時、人間が好きな怪異をバレないよう誘導し、その家庭の子供と仲良くさせます。そして、その子供を救い出そうとするときに、彼らは取引をするようなんです。"助けるための手助けをする代わりに、自分たちに協力しろ"と」
- 158125/07/22(火) 23:02:54
キラ「なにそれ、自分たちが家庭を崩壊させたくせに……ていうか、それバレないの?」
シン「洗脳する人たちと、怪異と取引をする人たちは全く別にしてるみたいなので、基本はバレないみたいです。バレそうなら消したり、子供を人質に取ったり……そうすることで、従順な怪異を増やしてそれで実験を行ってるようです。因みに、子供の生死に関してはあんまり関係がないようです、現に三月ウサギが契約を交わす際、アリスは無くなってましたから」
アスラン「……退魔師は全ての怪異を忌むべきものだと考えていると教えられたが、随分な二枚舌の様だな」
シン「まあ、強力な怪異に挑むんだったら、より強力な怪異が必要だって事なんでしょうね……吐き気がしますが」
キラ「じゃあ、三月ウサギはそいつらにまんまと騙されちゃったってわけだね。それ、レノアさんに言わないといけないんじゃ……いや、もしかしてあの伝言」
シン「……騙されてたとは言え、同意の上でのことでしたから。でも、やはり神の使いを騙したのですから、それ相応の罰を与えようとしてたとは思います。とはいえ、俺が記憶を見る前の段階では、レノアさんもまだ確証はなかったようですけど」
- 159125/07/22(火) 23:19:51
キラ「……教えても良かったんじゃない?だって、レノアさんは自分の使いが騙されて酷いことになったんだよ?そりゃ、その人たちは神様の使いに手を出したんだから、酷いことになるかもしれないけど……」
シン「いや、多分スケープゴートを用意してたと思うんで無理だったと思います」
アスラン「スケープゴート……もしかして、オルガの叔父のことか?」
シン「はい。三月ウサギは強力な怪異ですが、多分退魔師たちの手に余ったんじゃないでしょうか。それに、常に月詠命にバレて呪われるかたまったものじゃなかったと思います。だから、研究もほどほどに、オルガさんの叔父に三月ウサギを渡し、代わりにスケープゴートになって貰うことにした。あの段階でレノアさんが彼らを呪おうとしても、オルガさんの叔父が全ての呪いを引き受けるだけに終わったと思います」
キラ「……そいうことか。でも、なんでそんな記憶をシンは見れたの?」
シン「……実はよくわからないんですよね。アリスの父親の遺体があったので、彼の記憶の可能性が一番高いでしょうけど、なんというかその、どちらかと言えば、"記録"を見せられてるような感じでしたから、ちょっと違和感があるんですよね。それに、多分ウィリアム達が見ていた黒い影も俺が見た記憶のものだったんじゃないかな、とも思って」
キラ「それは……なんでそう思うの?」
シン「……最後の記憶、三月ウサギとアリスの交流の記憶をウィルたちが見ていた時、三月ウサギとアリスが登場してましたけど、これ、三月ウサギの記憶だとしたら、三月ウサギが見えてるのはおかしいと思ったんです」
アスラン「……ああ、なるほど。もし三月ウサギの記憶が作り出したものなら、視点である三月ウサギは姿が見えてない方が正しいのか」
- 160125/07/22(火) 23:32:16
- 161125/07/22(火) 23:33:27
- 162二次元好きの匿名さん25/07/22(火) 23:55:30
お疲れ様でした
- 163二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 07:23:56
ほしゅ
- 164二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 14:30:54
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- 165二次元好きの匿名さん25/07/23(水) 23:02:04
ほしゅ
- 166二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 07:54:22
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- 167二次元好きの匿名さん25/07/24(木) 14:52:30
しゅ
- 168125/07/24(木) 18:59:44
- 169二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 00:06:43
お疲れ様です
- 170二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 08:09:28
☆彡
- 171二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 16:27:39
☆彡
- 172125/07/25(金) 18:30:10
- 173125/07/25(金) 20:31:40
- 174125/07/25(金) 20:51:47
キラ「本当に大丈夫?お医者さんは心配なら一日ぐらいなら入院してていいって言ってたのに」
シン「熱も出てませんし、どこか悪いってわけでもないので大丈夫ですって」
ギルバート「家では大人しくしてるように」
シン「わかってるって。はあ、夏休みももうすぐ終わりかぁ……なんか、今年は特にいろんなことあったなぁ……」
キラ「夏休み前から怪異がらみで色々とあったしね。その後、アスランが合宿でハインラインさんと出会って、ヒルコの体が用意できそうってなって……」
アスラン「兄さんは正確には友人からだが、祓い屋の本格的な仕事があったな」
キラ「こうしてみると、内容は一人一人に上手ーく分散されてはいるけど、去年と比べたら結構濃かったね。毎年何かあるのはお決まりになってるんだけどさ」
ギルバート「おかげで私はずっと胃薬を手放せなかったよ」
シン「それ、いつもの事じゃん……」
- 175125/07/25(金) 21:22:08
ギルバート「はあ……マユが居たら、『ギルー、心配し過ぎると禿げるぞー。男の子は無茶してなんぼなんだから!』と言っていただろうな……」
シン「(父さんの声で母さんの声マネはちょっとキツイな……)」
キラ「あー、確かにその……ちょっとスパルタっぽいですもんね。義父さんと比べたら」
ギルバート「……見守ると決めたのだから、心を強く持ちたいと思うのだが……思うのだが……!」
キラ「わかります、わかりますよ、義父さん。片や力を使うと流血沙汰になる、片や体が弱いのに無茶して結構な頻度で倒れる。これで心配にならない家族はおかしいですよ」
アスラン「何自分は例外みたいな言い方をしているんだ。お前だって大概だろう?」
キラ「僕は最近お兄ちゃんお姉ちゃんのおかげで弱点克服出来てるからいいんですー!道具作成も失敗が格段に少なくなってるし、いつまでも情けないお兄ちゃんってわけじゃないんだよ?……まあ、今回何もやれてないわけだけどね」(遠い目)
シン「こ、今回のは仕方ないですって。誰が巻き込まれててもって感じでしたし……」
- 176125/07/25(金) 21:43:54
ギルバート「はあ、せめて私にもなにか力があれば……」
シン「ぜっっっったい碌な目に合わないと思うから止めてくれないか?」
アスラン「俺たちも自分の力に振り回されてばかりだもんな……」
キラ「一見すれば便利な能力なのに、デメリット大きすぎるよねー。まあ、大きな力を持つ代償としては正しいのかもしれないけど。もうちょっと使いやすくしても良くなかった?ってしょっちゅう思うよ。シンのヒトガタなんか、怪異に襲われやすい体質のシンにはぴったりなはずなんだよ。……なんで時間が経つと人じゃ無くなっちゃうのかなぁ?」
アスラン「お前の力もそうだな。怪異やそれに関する物体に干渉し、書き換えを行なえるが、如何せん失敗すれば廃人となるリスクがな……」
シン「兄ちゃんの力も凄いですよね。怪異ならなんでも切っちゃう代わりに、自傷するから最悪爆発四散する可能性もあるって……」
ギルバート「……それでも使うんだね」
キラ「まあ、なんだかんだで便利ですし……」
アスラン「確実に倒すためには必要ですから」
シン「唯一の対抗手段だし、なんだかんだ言っても猶予あるからなぁ」
ギルバート「君たちは本当に似ているね……」
- 177125/07/25(金) 21:48:19
- 178125/07/25(金) 22:02:08
シン「2,3日あるなら、どこかの日に家族だけで過ごしましょうよ。今年はいろんなことがあって大変でしたし、父さんへの労いも込めて。どうせ休みとってるからいいよな?」
ギルバート「確かにそうだが……」
キラ「なら、最終日はどうかな?今年もそうなら、最後に花火が見られるわけだし」
アスラン「そうなると場所取りを考えなければな……」
シン「……自分で提案しといてなんですけど、いいんですか?お兄ちゃんたちは恋人と花火見なくて」
キラ「家族を優先して気分を悪くする人たちを恋人にした覚えはないかな?」
アスラン「それに、来年もチャンスはあるさ」
シン「……へへ、そっか」
ギルバート「まったく……気を使わせてしまったね。なら、最終日までは絶対に仕事が入らないようにしておくよ」
- 179125/07/25(金) 22:16:00
~一方その頃、少し離れた場所で~
レイ「……はあ、よかった。シンが無事に目が覚めて」
ヨグ=ソトース「それにしても、当日はどうする?離れるわけには行かないけど、邪魔するわけにもいかないでしょ?」
シュブ=ニグラス「私たちは家族でないと、そうおっしゃるので!?」
ヨグ=ソトース「そりゃそうでしょ。僕らただあの兄弟に居押しかけて来た怪異に過ぎないんだからさ」
シュブ=ニグラス「そ、そんな……私は母なのに」
ヨグ=ソトース「本当に図々しいよね、君」
もっふる「。」(ちょっと不満げに尻尾を地面にたたきつけてる)
レイ「ふっ、もっふるよ。貴様はまだまだ甘いな」
もっふる「?」
レイ「例え輪の中には入れなかろうと、推しが幸せな顔になっていれば、それは至上の喜びになる……そして、俺たちはそれを特等席で見られるのだ。これこそ、最高の推し活だと知れ!」
もっふる「!?」(青天の霹靂)
ヨグ=ソトース「隙さえあればシンにセクハラをするくせに何言ってんだ」
レイ「それは昔の俺だ。今は……まあ、多少は自重しているぞ」
ヨグ=ソトース「それ、大して変わってないの間違いじゃない?」
- 180125/07/25(金) 22:27:58
レイ「冗談はさておき、こんなこともあろうかと、彼らがゆっくりと家族の時間が取れる且つ、俺たちが何があってもすぐに駆け付けられる場所を、エザリアから聞き出している」
ヨグ=ソトース「こうなることを予想してたんだ?」
レイ「シンの考えそうなことだったからな。俺は今回、さほど役に立てたとは言い難いから、せめてこれぐらいはしなければと思ったんだ」
ヨグ=ソトース「ふーん」
シュブ=ニグラス「折角ならラウも呼んで、私たちは別に花火を楽しみませんか?ただ離れた場所で待機、というのも少々あれですし」
ヨグ=ソトース「僕らの中にラウを巻き込むのは流石に可哀そうじゃない?」
シュブ=ニグラス「そうでしょうか?彼もアスカ家の関係者ですし、丁度良いかと思ったのですけど……」
ヨグ=ソトース「僕らが怪異だってこと忘れてない?」
レイ「まあ、そもそもクルーゼの休みが取れるかという問題があるがな」
シュブ=ニグラス「そこはどうにでもなるでしょう」
ヨグ=ソトース「断られるって可能性は考えないんだね……」
- 181125/07/25(金) 22:39:18
- 182125/07/25(金) 22:46:13
- 183125/07/25(金) 22:53:30
- 184二次元好きの匿名さん25/07/25(金) 23:10:23
お疲れ様でした
- 185二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 08:00:45
ほしゅ
- 186125/07/26(土) 14:13:24
- 187125/07/26(土) 14:21:34
- 188125/07/26(土) 14:27:03
- 189二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 14:43:24
たておつ
- 190二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 14:56:34
うめ
- 191二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:03:00
うめ
- 192二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:32:38
うめこ
- 193二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:33:39
埋め
- 194二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:34:46
梅梅
- 195二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:35:46
梅酒
- 196二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:36:58
梅子
- 197二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:38:12
うめめ
- 198二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:39:53
うめめめ
- 199二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:41:41
埋め
- 200二次元好きの匿名さん25/07/26(土) 15:42:52
200ならみんな幸せ