【閲注TRPG】心臓がちょっとはやく動くだけ2【CoC×KPC脹相PC虎杖】

  • 1125/10/13(月) 17:38:30

    このスレはKPCを脹相、PCを虎杖としてクトゥルフ神話TRPGを回していくものだよ
    閲覧注意は発狂した時の症状やグロテスクな描写用のため。CP要素はないからそういったレスはしないでね

    今回は因さま作成シナリオの『心臓がちょっとはやく動くだけ』をお借りしているよ
    このスレではシナリオのネタバレを大いに含むので注意してね。既にシナリオを知っている人は先の展開のネタバレはやめてね
    このスレやシナリオの感想やネタバレなどをSNSなどで言うのもやめてね。TRPGではシナリオの内容を人から見える所で話すのは厳禁だったりするよ
    単発スレなので過去通過シナリオのネタバレは控えてね

    ルルブは6版を使用、ハウスルールもあるけど詳しい説明はしないのでこの卓の処理が必ずしもルルブ的に正しいわけじゃないよ
    今回は行動安価あり、今まではシナリオの内容を知っている人の安価参加は禁止だったけど今回は解禁するよ
    安価には気軽に参加していってね
    感想とか疑問でスレが賑やかだとスレ主も嬉しいよ

    分からないことがあればスレ主やスレ民が答えてくれるからスレの途中で聞いてくれて大丈夫だよ

    これは泣いて笑って、そして心臓がちょっとはやく動くまでの物語
    きっとただそれだけの話でしかないけれど、それだけで十分だった話なのだ

    あらすじ
    ミッション:脹相を"完成"させろ
    ロボットは兄弟の夢を見るか
    喜怒哀楽が終われば、その次は?

  • 2125/10/13(月) 17:39:30
  • 3125/10/13(月) 17:40:30

    今回お借りしてるシナリオ

    心臓がちょっとはやく動くだけ

    #クトゥルフ神話TRPG #CoCシナリオ 【CoCシナリオ】心臓がちょっとはやく動くだけ - 因の小説 - pixiv※以下の内容は『心臓がちょっとはやく動くだけ』の利用規約であり、他のシナリオの利用規約とは異なります。 ・再配布、転載、自作発言、他言語への翻訳を禁止します。シナリオはこのページでのみ公開しています。 ・シナリオをプレイすることによって発生したあらゆる問題に対して、当方は責任を負www.pixiv.net

    このシナリオは、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です

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    PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION

  • 4125/10/13(月) 17:41:30
  • 5125/10/13(月) 17:42:35

    PC虎杖悠仁

    iachara.com

    KPC脹相

    ???(→終了後に公開予定)

  • 6125/10/13(月) 17:43:38
  • 7125/10/13(月) 18:00:55

    〈目星〉
    【成功】

    本を閉じようとしてから、ページの間に紙が挟まっていることに気付く。
    どうやら別の本の広告らしい。

    マルティン・ハイデッガー「存在と時間」
    『ドイツの哲学者マルティン・ハイデッガーの主著「存在と時間」を徹底解説! 20世紀最高の哲学書をあなたの手元に。
     ”__人間は自らの死を自覚することで人間になる”』

    「こういうのって向いてねぇんだよなぁ……」

    チラッと脹相の方を見てみれば、脹相も本を手に取って読みを繰り返しているようだった。
    虎杖の手伝いをしている、と言うよりは手持ち無沙汰だからそうしているというような印象を受ける。

    「脹相、なんかあった?」
    「本が沢山あるな」
    「了解、特にないってことね」

    そんな会話を挟みながらも再び新たに本を取る。最早これが何冊目かどうかも分からない。
    それからまた少しして、次に見つけたのは喜怒哀楽について書いてある本だった。

    『喜怒哀楽とは
     喜び、怒り、悲しみ、楽しみといった人間感情のこと。
     五情では「喜 (よろこび)、怒 (いかり)、哀 (かなしみ)、楽 (たのしみ)、怨(うらみ)」の五つ
    七情では「喜、怒、哀、楽、愛、悪、欲」の七つとされる』

    「……怨と悪、欲は初めて見たな。愛は蛇足っぽく書いてあった、けど」

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 18:17:46

    この不穏なラインナップもこれから搭載されてしまうのか?

  • 9125/10/13(月) 18:18:02

    知れば苦しくなる感情はある。
    でもそれが蛇足だと言われれば、虎杖としては腑に落ちない。
    それが愛ならば、尚のこと。
    問題はそう、脹相が人間であると扱うか、ロボットであると扱うか。その違いだ。
    ただのロボットには、愛という感情は扱い切れるものではないのかもしれない。
    それを与えたいと思うことは人間のエゴでしかないのかもしれない。
    それでも、ロボットだから必要ないだろうと与えずに取り上げてしまうことも正しいはずはないと、虎杖は思う。

    「……愛、か」

    喜怒哀楽について書かれた本を本棚へと戻し、虎杖はまた新たな本を手に取る。
    脹相を起こしたのは虎杖だ。脹相をここまで連れて来たのも虎杖だ。
    何も知らず、ロボットでしかなかった脹相に喜びを教えた。怒りを教えた。哀しみを教えた。楽しみを教えた。
    知ることは不可逆で、それがロボットであれば尚のこと。脹相は何も知らなかった頃の脹相にはもう戻れない。
    どうするべきかを考えていたからか、次に虎杖が手に取った本はその”愛”について書かれているものだった。

    『愛にも様々なカタチがある。
     親子・兄弟などがいつくしみ合う気持ち。
     相手を慕う情や恋。
     ある物事を好み、大切に思う気持ち。
     個人的な感情を超越した、幸せを願う深く温かい心。
     そのどれもが、認められるべき愛のカタチ』

    視線を上げれば、脹相の横顔が目に入る。数秒後に顔を上げた脹相と目が合った。
    そこには数時間前まで感情がなかったとは思えない程、自然に笑う脹相が居る。

    ≪脹相に『愛』は必要か≫
    先頭に★をつけた上で『必要』か『不必要』か指定、先に三票揃った方を選択
    言いたい言葉、伝えたいことなどもあればどうぞ(全部入れ込めるかは分からないよ、ごめんね)

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 18:32:57

    ★必要
    メタではあるけど、原作お兄ちゃんがあまりにも愛の塊な生き方だったので…

  • 11二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 18:35:36

    ★必要
    +で家族愛みたいのについて話すとか

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 18:37:56

    ★必要
    爺ちゃんと暮らしてきた虎杖にとっては愛は必要だし蛇足でもないって言い切れるけど脹相にとってか…確かにこれを与えたがるのはエゴなのか?
    でもやっぱり喜怒哀楽の揃った脹相を虎杖は「人」だと思うと思うので必要に一票
    メリーゴーランドのところで今度は俺が手を振る番だって言ってくれた脹相が好きなのでその事を嬉しかったありがとうってお礼言いたいな

  • 13125/10/13(月) 19:08:35

    ≪脹相に『愛』は必要か≫
    →必要

    「……脹相」

    名前を呼べば脹相は本を本棚へと戻し、虎杖の元へとやって来る。

    「さっきさ、愛はロボットには蛇足って書いてあっただろ?愛を加えるのは蛇に足を生やすようなことで、今の脹相はナカミが完成してる状態だ、ってさ。俺は蛇足じゃないと思うって、そう言った。でも自信はなかった」

    虎杖がそう話しかければ、脹相は「そうだな」と静かに相槌を打つ。

    「だからちゃんと考えた。脹相にとって愛は蛇足なのか、必要なものなのかって」
    「……答えは出たのか?」
    「俺は、脹相にとって愛が必要なものか、蛇足かはやっぱり分かんねぇ。それはきっと俺が決めることじゃないし、他の誰かが決めることでもない。本当は脹相が決めなきゃいけないことだけど、知らないものを選べってのも酷だとは思う。だから俺なりに出した答えを、脹相に伝えることにした」

    虎杖は一つ息を吸い、そしてゆっくりと吐く。

    「俺の家族は爺ちゃんだけで、本当は血の繋がってる人間がどこかに居るのかもしんねぇけど顔も知らない誰かを血が繋がってるだけで家族だとは思えない。家族に対して向ける想いが家族愛だって呼ぶなら、俺はその家族愛ってのも爺ちゃんが死んだ時に失ってる」

    友人に向ける愛もある。他人に向ける愛もある。だけれども、今の虎杖には家族へと注ぐ愛はない。同じように、家族に注がれる愛だってない。

    「今の俺にはさ、ないもんだよ。無くしたもので、もう記憶の中にしかない。それでもさ、今の俺は失うことが怖いからって愛を知らない方が良かったとは思えない」

    失うのなら、最初から手に入れなくても良いとは思わなかった。
    だからこそ虎杖は脹相が家族が欲しいのならと、いつ終わるかも分からないままそのごっこ遊びのような戯れに乗って見せた。

    「だから俺はこれが俺自身の我儘だって分かった上で、脹相が今知らない『愛』を知って、それを蛇足だって思わずに生きて欲しいって願うよ」

  • 14二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 19:24:34

    冊子では蛇足とか台無しとか言われてたからドキドキするけどすごく虎杖らしい伝え方と言葉だ…

  • 15125/10/13(月) 19:26:23

    結局は蛇足かどうか、必要かどうか、決められるのは本人だけだ。
    だから虎杖が出来るのは、それを蛇足だと思わない生き方をして欲しいと願うこと。その手助けをすること。それだけだ。

    「知らなきゃよかったって思ったとしても、知らない頃には戻れない。なら俺は知って良かったって思えるように、脹相に生きて欲しい」

    ここで喜びを知ったこと、怒りを知ったこと、哀しみを知ったこと、楽しみを知ったこと。
    まるで人間のように感情を得たロボットが、ロボットだからと愛だけを取り上げられることを虎杖は受け入れたくはなかった。
    蛇足だとしても、無い方が幸せかもしれなくとも、勝手にそれを決めて取り上げてしまいたくはない。

    「確かに脹相は俺とは違ってヒューマノイドってやつで、違う存在なのかもしれない。でもこうやって一緒に考えて、笑って、怒って、苦しんで、哀しんでって出来るなら、それは人間と同じ生き方が出来て良いと思う。ヒューマノイドだから不必要ってことにはしたくない」

    人間とロボットの違いはその構造か。それとも心の在り方なのか。
    虎杖はそれを心の在り方だと決めた。だからこそこうして感情を知って人間に近付いた脹相を今更ロボットだとは思えない。
    それはもしかすると酷いことなのかもしれない。希望を与えるだけ与えて、残りの全てが絶望だということもあり得るかもしれない。
    それでも絶望だけではないのだと、そう願った。そうあって欲しいと祈った。

    「俺は脹相がメリーゴーランドで手を振ってくれたのも嬉しかったよ。爺ちゃんのこと思い出して、少し哀しくて寂しかったけど、それだけじゃなかった。そんな言葉を言えるのに、今更脹相に愛は必要ないとか、そんなん思えねぇよ」

    まっすぐと脹相を見つめ、一歩二歩と歩みを進める。
    身長差は変わらないものの、やはり脹相は人間と同じように表情や瞳に感情を滲ませているのが見れば分かる。

    「ありがとう、脹相。こんなよく分からない場所で会ったけど、俺は脹相に会えて良かったと思う」

    そして告げるのは『愛』の言葉。本曰く、愛というのはいろんな形があるらしい。
    だからこそ「愛している」だの「好き」だの、そういう言葉でなくても十分だ。

    「俺は脹相が兄じゃなくても、家族じゃなくても。ロボットでもヒューマノイドでも、人間でもなんだっていい。俺はオマエが幸せでいてくれたらなって、そう思うよ」

  • 16125/10/13(月) 19:43:37

    その言葉を聞いた脹相は自分の胸にそっと触れる。
    もう脹相が光ることはなく、ただただ静かに時が流れていく。

    「……俺も、悠仁が幸せに生きることを願うこの気持ちが蛇足ではないと、そう思いたい」

    劇的な変化はなかったのかもしれない。元から脹相の中に芽生えかけていたそれがゆっくりと花開く。
    人を想うこと、人を愛すること、それらはきっと特別なことでありながらも、どこまでもありふれたもの。
    そして脹相は虎杖に向かって手を差し出す。
    まるでそれは兄が弟と手を繋ぎ、迷わずに家に帰る時のようでもあった。

    「行こう、悠仁。次が最後だ」

    虎杖は少し戸惑ったものの手を取れば、自分よりも少し温度が低いものの温かな温度が伝わって来る。

    「最後って、脹相は次の部屋に何があるか分かってんの?」
    「あぁ、そうだ。黙っていてすまない」
    「謝ってほしいとは思ってねぇけど、何があんの?」

    虎杖の質問には答えず、脹相は足を進めていく。
    手を繋いだまま歩いた先、そこには一つだけ扉が残されていた。

    「……俺はこの扉を一度しか開けない。解錠して良いか?」
    「オネシャス!」

    脹相は扉に手を伸ばすも、ほんの一瞬その手が動きを止める。
    だがすぐに扉へと触れ、今までと同様に扉が開いた。

    「この先に行きたくないなら、脹相の嫌なもんがあるなら俺は」
    「大丈夫だ、なんでもない。この先はきっと俺の幸せにも繋がっている」

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 19:44:08

    こんな真っ直ぐで素直な言葉が後々呪いの言葉にならないといいな
    絶対なって欲しくねぇよ

  • 18125/10/13(月) 19:55:53

    扉が開くと、その先は暗く長い不気味な通路だった。

    足元すら見えない闇で、虎杖は思わず怯む。


    「悠仁、こっちだ」


    しかし脹相は見えているのか、虎杖と繋いでいる手を軽く引く。

    少し前を歩く脹相と、その斜め後ろを歩く虎杖はゆっくりとだが少しずつ前へと進んで行った。


    「……脹相には見えてんの?」

    「あぁ、悠仁には見えないようだな」


    握り締めた手は変わらずに温かいままだと言うのに、やはり脹相と虎杖は違うものであるらしい。


    「脹相はさ、本当にこれでよかったと思ってる?」

    「俺が悠仁に教えられたもので、必要なかったものなど一つもない。知らずにあそこで朽ちるぐらいならば、ずっと眠っているくらいならば、俺は何度だってこの道を選ぶだろう」


    薄らと、予感があった。

    どことなく感じていたような、何か。ただそれの正体は今も分からない。


    「俺は、脹相がうちに来ればいいって誘ったのも本気だからな」

    「分かってる。……分かっているさ、俺は悠仁のお兄ちゃんだからな」

    「兄って設定忘れてたんじゃなかったのかよ」

    「忘れてたわけじゃない。忘れるはずないだろう」


    <聞き耳>

    虎杖(60) dice1d100=25 (25)

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 20:08:26

    明るい空間から一変すごく不穏な空気が漂ってて怖い

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 20:12:45

    覚めたくない夢から覚める予感のような寂しさを感じる

  • 21二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 20:42:54

    ダイス結構頑張ってるね?

  • 22125/10/13(月) 21:30:47

    〈聞き耳〉

    【成功】


    脹相との会話の中、左右からゴウンゴウンと機械の重い音がすることに気付く。

    暗闇に多少目が慣れてきた証拠なのだろうか、音の在処に視線を向ければそこに何があるのか薄らと見えた。

    そこにあったのは最初の部屋と似たような工場で、人形が延々と製造されている場面だ。


    「ここにあるのは、まだ動いて……」


    最初の部屋にあった機械は全て動きを止めていた。

    埃が積もっていたことや白骨化死体があったことを鑑みると、新たな人形を作るのは当の昔に終わったことだと思っていた。

    だが実際はそうではなかったらしい。


    〈目星-20〉暗闇補正で-20

    虎杖(75-20,55) dice1d100=36 (36)

  • 23125/10/13(月) 21:39:48

    〈目星-20〉

    【成功】


    どうにか作られている人形の姿が見えないかと、虎杖は更に凝視する。

    幾つも作られているそれが流れていき――――ふと、気付く。

    それには見覚えがあった。

    知らないものではない。なにせ、虎杖はそれを知っている。


    今も尚製造が続くその人形。その全ては脹相と全く同じ見た目をしていた。


    それに気付き、思わず足が止まりそうになる。

    だが脹相は変わらず歩きながら手を引くものだから、虎杖も着いていくしかない。

    ここで手を離されたとして、上手く目的地に辿り着ける自信はなかった。

    声をかけるべきだと、そう思うものの喉の奥で声が詰まる。

    何を言えばいい。ここで作られてるのは脹相なのかって?

    その答えがイエスであっても、ノーであっても何も変わらない。

    こうして大量に作られ続ける、その内の一つが脹相というだけなのだ。


    そして虎杖がどう声をかければ良いか分からぬまま歩き続けているとやがて声が聞こえて来た。

    ノイズや雑音混じりの、聞き取りにくい声。


    「嘘吐きめ。本当は憎いんだろう?恐ろしくて仕方がないんだろう?」

    「知らなければよかった。知らなければよかった。知らなければよかった!」

    「人間なんかの肩を持つから、こうなるんだ!」


    それらが聞こえて来ても、虎杖の手を引く脹相が足を止めることはない。


    〈アイデア〉

    虎杖(80) dice1d100=89 (89)

  • 24125/10/13(月) 21:45:09

    〈アイデア〉

    【失敗】


    ノイズや雑音が酷いせいで、何を言っているかは分かるもののその声についてそれ以上は分からない。

    責め立てるような声が続くせいで落ち着かなかった。

    一人ならば足を止めていただろうが、こうして脹相が手を引いてくれるおかげで、もしくは手を引かれるせいで止まれない。

    手を引かれているせいで脹相の後ろ姿しか見ることは出来ず、どんな顔をしているのかも全く分からない。

    どうにか声をかけようと思っても、響き渡る声のせいで言葉が上手くまとまらない。

    これが聞こえているのは自分だけなのだろうか。

    思い出すのは看板の裏に書いてあった、殴り書きの文字。

    もしかするとここに居る何かが、誰かが、自分を恨んでいるのだろうか。


    「……悠仁、大丈夫か。足が遅れている」


    そう声をかけられ、足取りが遅くなったせいで脹相の腕がピンと張っていることに気付く。

    慌てて足を早めれば、心なしか脹相の歩みも早くなった気がした。


    〈目星-20〉暗闇補正で-20

    虎杖(75-20,55) dice1d100=55 (55)

  • 25二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 21:45:29

    量産型!?この人形達は成功作なのかこちらも全て失敗作なのか
    他の出目悪くないのにアイデア失敗がちなの心配でもどかしい

  • 26125/10/13(月) 21:50:46

    〈目星-20〉

    【成功】


    その背中を見ていて、気付いた。

    自分にしか聞こえていないと思っていたこの声は脹相にも聞こえているのだと。

    でも脹相は常にない頑なさでそれを意図的に無視しているようだ。

    何かを耐えているようだとも、そう感じた。


    責め立てる声は続く。

    それは二人を追い立てるように、もしくは縋るように。


    しかしそれもやがて終わった。気付けば怨嗟の声が遠のいていく。

    ふと脹相が足を止めると同時に、虎杖の視界が白く染まった。

    暗闇に慣れていた目を今度は光に慣らすために暫く瞬きをすれば、突然、頭上から強い光が差し込んだせいで視界が染まっていたのだと分かる。


    「ここ、は……」


    そこは四方をレンガの塀に囲まれた空間だった。

    20m以上はあるであろう高い塀のさらに上、頭上には真っ青な空が広がっている。

    地面は湿った土で出来ており、雑草や見知らぬ花がところどころに咲いている。


    「……外?」


    目の前に広がっているのは美しく、素朴な草原だ。

    しかし振り返っても先程まで歩いていたはずの暗い道や出入り口は見当たらない。


    〈目星〉

    虎杖(75) dice1d100=70 (70)

  • 27125/10/13(月) 22:02:43

    〈目星〉

    【成功】


    急に知らない場所に放り出されたが、ここはどういう場所なのだろうか、何をする場所なのだろうかと見渡していれば一箇所、塀の下の方がキラリと反射したことに気付く。

    そして塀の上には煙突のようなものがあることにも。

    手を繋いだままであった脹相の横顔を隣から覗き込むようにすれば、眩しそうに青空を眺めていた。


    「ここは綺麗だな」

    「そういやこういう感じの場所来るのは初めてだっけ。遊園地は外だったけど、緑って感じじゃなかったし」

    「綺麗だが、ずっと立ち止まっているわけにはいかない」


    自然と手が離れる。温もりが遠ざかり、脹相は虎杖の前を歩いていく。


    「そっちになんかあったけど、そこに行くん?」

    「あぁ、そうだ」


    虎杖は脹相の背を追い、隣に並ぶ。

    歩いている最中に視線を感じて脹相を見上げれば、脹相は穏やかに小さく笑っていた。


    「……脹相?」


    胸が騒めく。やはりその正体は分からない。ただ何となく、自分はこれを知っているのかもしれないとも思った。

    やがて辿り着いたのは、両開きのガラス扉だった。どうやらこれが光を反射していたらしい。

    いつの間にか脹相は足を止めていた。ガラス扉の前まで来た虎杖よりも少し後ろで立ち止まっている。

    何かに急かされるように虎杖がそれを開けば、人が立ったまま入ることのできる大きさのウロになっている。

    内部はコンクリートで出来ており、煤がついているのが分かった。下にはレールが付いているが、それに引っ掛ける何かはない。


    〈知識〉

    虎杖(55) dice1d100=55 (55)

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:11:55

    ひとまずピンチは抜けたのか?
    でも虎杖がずっと悪い予感を感じてるようにも見える

  • 29125/10/13(月) 22:12:11

    〈知識〉
    【成功】

    虎杖は目の前にあるそれを知っていた。
    全く同じものではないが、似たようなものを見たことがある。
    一人っきりでこれを見た。一人ぼっちで見送った。
    ドッ、と心臓が嫌な音を立てる。

    虎杖の目の前にあるものは人間の火葬に使われる炉、――――火葬炉だ。

    慌てて後ろを振り向けば、脹相は変わらずに笑っている。
    少し寂しそうに、哀しそうに、それでも確かに笑っていた。

    「脹相、オマエ、なんで……」

    虎杖の手の中で冊子が歪む。
    ここまで脹相を作り上げるために指針となったそれが無惨にぐしゃりと潰れていった。

    「悠仁、大丈夫だ」

    大丈夫という言葉の意味さえ知らなかったロボットが、虎杖へとそう声をかける。

    「大丈夫だから」

    繰り返されるそれは分かっていないからではないのだと、虎杖も理解してしまった。
    皺の寄った冊子を虎杖の手の中から抜き取れば、いつの間にか表紙の文字が変わっていたことに気付く。
    そこには「初心者かんたん! 失敗しない『鍵』の作り方」、と書いてあった。

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:14:28

    うわああああああ…
    やめてくれ…

  • 31二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:14:40

    一人用の脱出ポッド的なものかと思ったらこれは

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:20:13

    焼くんですか…

  • 33125/10/13(月) 22:27:08

    思い返せば、脹相は言っていた。『当機体の完成により入手可能と推測』と。

    「悠仁、これで最後なんだ。これで鍵は出来上がる」

    脹相はそう言いながら、虎杖の手に冊子を手渡そうとする。
    だが虎杖は咄嗟にその手を振り払い、叫んでいた。

    「嫌だ!」

    美しい緑の上、冊子が転がった。パラパラとページがめくれ、最後のページが開かれる。
    子供の駄々のように、分かってしまった現実を否定するべく叫ぶ虎杖を嘲笑うように最後の方法が提示された。

    「ここまで上手に作れていれば、もう完成。
     名前はとても大切なもの。あなたの声で名前を呼んで、「おやすみ」をしてあげて。これで鍵は出来上がり」

    曖昧な説明ではあったが、脹相の表情とここにあるものが何かを知ってしまえば何をするか、何が起きるか、どうなるかは分かってしまう。
    つまりはそう、鍵を作るための最後の方法は――――人間のように心を得た脹相をこの火葬炉で燃やせと、そういうことなのだ。

    「なんだよ、こんなのおかしいだろ。オマエは、なんで、なんでだよ……!!」
    「おかしくはない。何一つ、おかしいことなんてなかった。悠仁は俺に色んなことを教えてくれた。だから最期に、ここで眠るんだ」

    どこまでも脹相は冷静だった。哀しみを帯びた笑みを浮かべているものの、虎杖のような怒りも動揺も見られない。
    だが虎杖は脹相にも怒りがあることを知っている。だからこそ脹相が怒り方を知らないのではなく、知った上で怒っていないことも分かってしまう。

    「俺は最初から自分の役目を知っていた。だから大丈夫なんだ、悠仁」
    「大丈夫なんて言うなよ!!」
    「こういう時に大丈夫だと、そう言えばいいと教えてくれたのは悠仁だろう」
    「こんな時に使うために教えたんじゃねぇよ!!」

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:31:48

    マジか……

  • 35二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:34:35

    なんで脹相がこんな仕打ちを受けなければならないんだとめちゃくちゃ悲しい気持ちになると同時になんで虎杖がこんな仕打ちを受けなければならないんだの気持ちも同じくらいあり…
    冊子の言葉だけ優しいのが余計辛くて嫌だ…

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:38:11

    この感じもう無理…?分岐ってあったのかな…
    虎杖爺ちゃんをひとりぼっちで見送った子供の頃にちょっと精神が戻ってそうでつらい

  • 37125/10/13(月) 22:45:50

    「悠仁、聞いてくれ」

    そう言いながら脹相は虎杖の手を握った。
    嫌になるくらいに温かくて、虎杖はそれを振り払えない。

    「悠仁は俺を人間のように扱ってくれた。それは俺にとって確かに幸福なことだったんだ。でも、俺は作られたヒューマノイドで、ロボットだ」

    込み上げる何かを虎杖は必死に堪えた。それは自分に許されて良いものではないと、歯を食いしばる。

    「人間には生まれることに理由も目的もないのかもしれない。きっと悠仁に言わせればそれでも良いからこそ、人間なんだろう。誰に許されることもなく、誰に認められなくとも、生きていていい。それが許されるということは、きっと幸せなことなのだと思う」

    生きている、と虎杖は思う。
    温かくて心があって、こうして人を想える。それが生きていないのなら、何が生きていると言えるのだろう。

    「でも俺には、俺というロボットには生まれたことに理由がある。目的がある。俺の生まれた理由は、初めからここで死ぬことだった。俺の生きる目的は初めからここで死ぬことだった」

    命は確かに尊いものだ。
    だけど命がないからと言って粗末に扱っていい理由にはならない、はずなのに。

    「悠仁、これで本当に最後なんだ。オマエが帰るべき場所に帰るため、最後に『おやすみ』を教えてくれ」

    ≪脹相に『おやすみ』を言える?≫
    先頭に★をつけた上で『おやすみと言う』『おやすみと言わない(言えない)』の指定は必須
    『おやすみを言う』の場合はイベント進行、『おやすみを言わない(言えない)』ならこの状態がもう少し続く(言わないを選んでも即時のルート決定ではない、の意)
    言いたい台詞、したいことなどもあれば複数指定可能(全部拾えるかは不明、〆のタイミングは参加数を見ながら調整)

  • 38125/10/13(月) 22:49:40

    ごめん補足、大まかな『言う』『言わない』は三票集まった時点で選択と見做して進めるよ

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:49:49


    おやすみと言えない
    消防士の悠仁が人と思ってる脹相を火で焼く選択ができると思えない…

  • 40二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:49:56

    四方の壁が20メートルらしいから脹相背負って登攀で登るとか…
    無理ありすぎるよなぁ機材もなしに自分より大きい男…壁垂直だろうし失敗したら普通に死にそうだし…

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 22:55:57

    「人間は自らの死を自覚することで人間になる」なら焼くことでヒューマノイドから人間になったりしないかな…?
    間違ってたら取り返しがつかないから試すのも躊躇するけど

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:00:14

    ★言えない
    最終的に言うにしても、説得を試みたい
    別れは哀しいと言う話はしたし、なんとか一緒にいられないか手段を模索したい
    それでもダメなら…言うかなあ…

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:02:48

    ★おやすみと言わない
    もう本当にどうしようもないって分かったら虎杖はお休みを言えると思うんだけど爺ちゃんの時と違って脹相はまだ生きてて自分がスイッチを入れなければ猶予があるならすぐには難しい気がする
    この空間には他に何もないのかな?元来た道に戻れたりとか探してみたり、あとアイデアで何か代用になるもの思いついたりとかしないかな…
    希望薄くても脹相が助かる可能性あるならそれを探そうと行動しそう

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:23:43

    よりにもよって火葬か…消防士的にも原作の死因的にも選びにくいなぁ
    おそらくは焼くのが正規のルートぽいけど帰る為にすんなり脹相を犠牲に出来る虎杖じゃないし何か二人で帰る方法はないのかな

  • 45125/10/13(月) 23:29:29

    ≪脹相に『おやすみ』を言える?≫
    →言わない/言えない

    「…………だろ」

    自分の手の震えを虎杖はもう抑えられなかった。

    「ンなこと言えるわけねぇだろ!!」

    確かに虎杖は見送った。冷たくなった祖父の亡骸が骨と化したさまを見た。
    だが脹相はまだ生きている。温かな熱を持ち、こうして自分と話すことが出来ている。

    「俺に、オマエを殺せって言うのかよ。俺が炎で人を殺せって言うのかよ!」

    虎杖はいつだって、何もかもを奪う炎から人やもの、カタチのないものまで守りたいと思っていた。
    それなのにどうして容易く燃やすことが出来るだろうか。それを是と出来るのだろうか。

    「……悠仁、それは」
    「他に方法があるかもしんねぇだろ。探せば出入り口があったり、どうにかなる可能性だって。こんな所でそんなこと言われてもはいそうですか、って聞けるかよ!」

    手を振り払ってしまえれば楽だった、のかもしれない。
    だが結局、虎杖は震える量の手を脹相に包まれたままだ。

    「俺はずっとオマエが殺される準備をしてたなんて、そんなこと……」

    認めたくはなかった。だが結果的に事実はそうなってしまった。
    脹相がこうしてここで死ぬための準備を虎杖は手伝っていたのだ。何も知らずに自分の知っていることを教えていき、それは最後ただの灰となる。
    虎杖の知る脹相を殺さなければ、ここから出られないのだと最初から知っていればどうしただろうか。
    その答えは全てを知った今の虎杖でさえも分からない。

  • 46125/10/13(月) 23:44:20

    「ここから出るには、鍵がなければどうしようもない」

    淡々と脹相は自分を死ぬことを、自分が生まれた目的を達成する終わりを迎えることを願っている。

    「そうじゃない可能性だって」
    「ないんだ、悠仁。ここで生まれた俺が一番よく分かっている」

    脹相は握り締めた手を己の額に押し当てる。それはどこからどう見ても、祈りの姿勢だった。

    「悠仁は俺に、俺の正体が何であっても幸せで居てくれたらと望んでくれた。それは俺も同じなんだ」

    これが全て嘘ならば、まだ良かった。
    でもそうではない。ここで穏やかに笑う脹相は、本気で自分がここで終わるべきだと思っている。

    「俺は人間でもなく、もはやヒューマノイドとしても欠陥があるのかもしれない、弟に自分を殺せと言うのは兄失格だと言うのならば、オマエの兄でもないのだろう」

    違う、と虎杖はそれだけを告げた。二度、三度と告げれば気付けば声は掠れている。

    「誰でもない俺だったとしても、俺もオマエが幸せで居てくれれば良いと、そう思う」

    これが脹相という、ヒューマノイドの答えだった。
    喜びを知り、怒りを知り、哀しみを知り、楽しみを知り、そして愛を得たロボットの出した答え。
    虎杖が導いた、心の結末。

    「だから俺は、今目の前に居るのが悠仁であって良かったと思う。他の誰よりも、悠仁で良かったと。俺に心を教えてくれたことに、こう思えることに感謝しているんだ」

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:51:48

    シナリオ的には脹相を焼かないとクリアできなさそうな感じだ…
    つらすぎる
    自分の手で心を教えて人間にした相手を殺さないといけないなんて悠仁にはあまりにも酷だなあ

  • 48二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:54:18

    虎杖は100%そんなことはしないし出来ないけどもし元来た道を戻れたとしたら量産型脹相一人連れてきて代わりに鍵生成できるんだろうか
    喜怒哀楽何も知らない脹相とは顔も違うロボットだったとしてもやっぱり虎杖は絶対そんな事しないけど
    たった一人の家族をもう一度一人で見送らなきゃいけないのしんどすぎる…

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:57:07

    どうしよう明日も仕事なのに続き気になりすぎて眠れないし辛すぎて今涙止まらない
    もうルート確定してるのかな、まだ分岐残ってないのかな

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/13(月) 23:59:44

    無機質だったロボットに心を与えたらこんなにも人間になるって脹相で分かっちゃってるからこそ他のロボット身代わりにもできないよなぁ
    脹相と同じじゃんって思っちゃうよね…そもそも元の空間に戻る術も残されてなさそうなんだけどさ…

  • 51二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 00:05:55

    ここまで読んでたけどあまりにもどちらにとってもひどい仕打ちたなぁ
    これ誰が仕組んだんだ?仕組んだやつがひどすぎる
    あの恨みの言葉は…?

  • 52125/10/14(火) 00:06:11

    もし。そんな意味のない仮定が、こうしていればよかったと後悔が、胸の中に過ぎる。
    脹相に感情を教えてなかったら、どうなっていただろうか。自分はどうしただろうか。
    人の形の機械だと割り切っていれば、簡単に「おやすみ」が言えたのだろうか。
    自分が助かるためには仕方ないと、ここで死ぬわけにはいかないからと少しの罪悪感と共に燃える機械を見送ったのだろうか。
    考えても分からない。分かるはずもない。
    知ってしまったのは脹相だけではなかった。虎杖だって脹相というロボットを知ってしまった。
    人間と同じように喜怒哀楽を知り、愛まで理解しているということを。
    他ならぬ虎杖が教えたのだから、知らなかったと逃げることなど出来るはずもない。

    「悠仁、大丈夫だ」

    虎杖が教えた言葉を脹相は何度も繰り返す。

    「オマエはただ、あるべき姿に戻すだけだ。読み終わった本を閉じるように、俺というロボットを終わらせるだけでしかない」
    「そういう風に思えるわけねぇだろ!じゃあもし脹相は俺が同じことを言ったら、はいそうですかで終われんのかよ!」
    「……そうだな、きっと言えないだろう。だからここに立っているのが俺で良かったと、心底そう思う」

    それはあまりにも酷い言葉だった。
    死ぬのが自分で良かったと、大切な人が死なずに済むならその方が良いと、そう告げる。
    だからか、冊子に書いてあった文字が虎杖の脳裏に過ぎった。
    「親しい人のために苦しむことにも、人は喜びを感じる」
    「ケンカするほど仲が良い。相手を想うから怒るのです」
    「哀しみには慣れがある。慣れないこともあるけれど」
    「楽しい思い出は一生のもの。それを抱えてなら、大丈夫」

    あぁ、そうだ。脹相が感情を得たからこうなっている。
    きっとそれらの感情を知らなければ、互いにここまで苦しまなかっただろう。
    だが虎杖は脹相に言ったのだ。
    会えて良かったと、知って良かったと思って欲しいと、愛を蛇足だと思って欲しくないと、生きて欲しいと、そう願った。
    その内のたった一つ、生きて欲しいと言う願いだけは自分のせいで叶わないとも知らないで。

  • 53二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 00:15:15

    読み終わった本を閉じるようにって穏やかすぎる言い方だけど虎杖からしたらそんな道具のように思えないよね
    立場が逆だったらなぁ…脹相はどうしてたかな…

  • 54125/10/14(火) 00:23:30

    「このままここに残ったとして、悠仁は俺よりも先に死ぬだろう。俺は自分が為すべきことを為さなかったから悠仁が死ぬということが一番辛い」

    脹相の動力源がどうなっているのかは虎杖も知らない。
    だがただの人間でしかない虎杖が飲まず食わずで生きられる時間などたかが知れている。
    まるで互いの命を人質にしているかのように、大切なものを正しく大切にするというあって然るべき道を選べない二人は意地を張り合うしかない。

    「ロボットとしても、悠仁のお兄ちゃんとしても、そんなことが起きれば俺はその時漸く自分がここに居ることに、悠仁の目の前に居たのが俺だということに後悔するはずだ」
    「死ぬのが嫌だって、言ってくれよ。まだ他の方法があるかもしれないって、そう言ってくれよ。もしそんなものなくたって、それでも」
    「悠仁」

    脹相はキツく握り締められた虎杖の手を持ち上げ、人間ならば心臓がある場所の上へと押し当てる。

    「大丈夫だ」

    嫌になるほど聞いたその言葉。
    手の温度は変わらずに温かく、だけれど鼓動は感じない。

    「俺にとって死は怖いものではない。ただ、心臓がちょっとはやく動くだけだ」

    ≪脹相に『おやすみ』を言える?≫
    先頭に★をつけた上で『おやすみと言う』『おやすみと言わない(言えない)』の指定は必須、三票先に集まった方の選択となる
    『おやすみを言う』の場合はイベント進行、『おやすみを言わない(言えない)』を選んだ場合は何をするかまで指定も必須
    言いたい台詞、したいことなどもあれば複数指定可能(全部拾えるかは不明、〆のタイミングは参加数を見ながら調整)

  • 55125/10/14(火) 00:27:15

    二回目の『おやすみ』の安価を出しつつ、今日はここまで
    無理すれば今日で終わらせられるけど明日ゆっくりやった方がスレ主もスレ民も良いと思うので

    質問などもあれば答えるよ

  • 56二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 00:27:42

    ★言えない
    もうヤケクソだけど、一緒になんとか壁を登ろうとしてみる 無理そうならせめて何か使えるものは無いか、抜け道など無いか探す

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 00:42:53

    脹相は大丈夫って言うけど虎杖だって脹相だって大丈夫な訳ないじゃん…でも大丈夫じゃなくても最後はやるしかないんだろうな…

  • 58二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 01:47:41

    おやすみと言う

    死ぬほどつらいけどこれかここに残るかしか選択肢がなさそうなので…

    確かにここに残って脹相の前で悠仁が死ぬのも自分の代わりに相手につらい思いをさせる残酷な仕打ちになるなぁと思ったので

    でも言う前に本当に他に方法は無いのかとなにかしてほしいことはないかを脹相に聞きたい


    >>54

    シナリオタイトルがこんなにしんどい意味だとは

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 06:39:55

    ★おやすみを言う
    脹相の決意が固すぎる
    もうこれは変えられないと見た

    続き楽しみに仕事頑張るわ

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 06:43:32

    ★おやすみという
    出来る事は全部してそれでもそれしかないとしたら悠仁が犠牲になる選択を絶対に望まないのがお兄ちゃんだと思うから
    原作の宿儺戦でしたように弟を守らせてやりたい

  • 61二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 06:46:37

    ★おやすみを言わない(言えない)
    脹相のそばを離れ、部屋の壁を殴り始める。 火葬炉も壊す。
    この部屋そのものを疑い、出口を探してでも、生きる方法を見つけ出す。

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/14(火) 08:33:27

    言う三票だ!
    ロボット三原則が脹相にも適用されるなら死のうとするなとか一緒に生きる方法を考えろとか「命令」も可能なのかなと思ったけど第一条に阻まれそうだし今度こそ呪いの言葉にもなりそうでそれを使うのは躊躇してしまった
    最初からここで死ぬ気だったなら遊園地で言った冗談もひでえよ~~~!あんなの後から思い出して泣いちゃうよ…
    悪あがきみたいに小さくあの冗談へのダメ出ししてほしい

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