【閲注TRPG】箱庭で鎖を鳴らしたら【CoC×KPC虎杖PC脹相】

  • 1125/10/18(土) 13:20:59

    このスレはKPCを虎杖、PCを脹相としてクトゥルフ神話TRPGを回していくものだよ

    今回は継続キャラシを用いるよ。この二人のデビュー戦はこちら

    【閲注TRPG】心臓がちょっとはやく動くだけ【CoC×KPC脹相PC虎杖】|あにまん掲示板このスレはKPCを脹相、PCを虎杖としてクトゥルフ神話TRPGを回していくものだよ閲覧注意は発狂した時の症状やグロテスクな描写用のため。CP要素はないからそういったレスはしないでね今回は因さま作成シナ…bbs.animanch.com

    閲覧注意は発狂した時の症状やグロテスクな描写用のため。CP要素はないからそういったレスはしないでね


    今回はサクライさま作成シナリオの『箱庭で鎖を鳴らしたら』をお借りしているよ

    このスレではシナリオのネタバレを大いに含むので注意してね。既にシナリオを知っている人は先の展開のネタバレはやめてね

    このスレやシナリオの感想やネタバレなどをSNSなどで言うのもやめてね。TRPGではシナリオの内容を人から見える所で話すのは厳禁だったりするよ

    通過シナリオである「心臓がちょっとはやく動くだけ」のネタバレも含むので注意、それ以外のシナリオの致命的なネタバレはやめてね


    ルルブは6版を使用、ハウスルールもあるけど詳しい説明はしないのでこの卓の処理が必ずしもルルブ的に正しいわけじゃないよ

    今回は行動安価あり、今まではシナリオの内容を知っている人の安価参加は禁止だったけど今回は解禁してるよ

    安価には気軽に参加していってね

    感想とか疑問でスレが賑やかだとスレ主も嬉しいよ


    分からないことがあればスレ主やスレ民が答えてくれるからスレの途中で聞いてくれて大丈夫だよ


    「なあ、いつまで続けんの。これ」

    銀色の鎖が手首に絡みつく、まるでどこにも行くなとでも言うかのように。

    答えを持たぬあなたはそれを前に黙ることしか出来ない。

    それでもそれを許すかのように、もしくは諦めたかのように、目の前の人物は小さく笑っていた。

  • 2125/10/18(土) 13:21:59
  • 3125/10/18(土) 13:22:59
  • 4125/10/18(土) 13:23:59
  • 5125/10/18(土) 13:24:59

    PC脹相

    iachara.com

    KPC虎杖 悠仁(シナリオ中の更新はナシ)

    iachara.com
  • 6125/10/18(土) 13:26:20

    ふと、意識が浮上するような感覚があった。

    そして耳に届くは小さな金属音。

    ぼんやりとする思考の中でその音の正体を掴もうとすれば、鎖のようなものが擦れる音だろうと気がついた。


    気付けばそこはごく慣れ親しんだ、脹相の家の寝室だ。

    カーテンが閉め切られた部屋は暗く、ベッドサイドに置かれた明かりだけが部屋の輪郭をぼんやりと浮かび上がらせている。

    目の前に居る人物の足首に付けられた、否、付けた枷はベッドのマットレスに軽く沈み込んでおり、そこから伸びる鎖はまるで蛇のようにシーツの上を這っている。

    惰性のようにその鎖を目で追えば、最終的には床に落ち、ベッドの足に強固に結ばれているのが目に入った。

    それは"知らない"ものではなく、"すでに知っている"ものだ。

    そこにあるのが当たり前なのだから、然して長い時間視線を向けることはなく、そこから更に視線を上げた。


    靴下もない、小さな傷やちょっとした痣などもある足。ゆったりとした裾から覗くのは鍛えていると一目で分かる脹脛。

    布で肌を隠された太腿に置かれた手を辿れば、手錠がつけられ両手が一纏めにされている。

    そのまま視線を上げていけば、腕を経てTシャツに辿り着く。落ち着いた色のそれは脹相の私物であった。

    そして、顔。

    そこに居るのは脹相のよく知る、虎杖悠仁その人だ。

    落ち着いた表情で、どこかつまらなそうにも見える。ほとんどベッドの上から移動できないのなら、当然かもしれなかった。

    脇に置いた本を読んだ痕跡はなく、変わらずに閉じられたまま。


    虎杖は今、監禁されている。

    脹相の目の前で。脹相の手で。脹相の寝室に。


    「なあ、いつまで続けんの。これ」


    静かな声で問うた虎杖の目には、監禁犯である脹相がまるで鏡のように映し出されていた。


    〈アイデア〉

    脹相(75) dice1d100=39 (39)

  • 7125/10/18(土) 13:30:09

    〈アイデア〉

    【成功】


    その言葉に対する答えを脹相は持ち合わせていなかった。

    なにせ、虎杖を監禁した方法も動機も覚えていない。同様に、いつからやっているのかさえも。

    ただ、自分が犯人であるという設定染みた確信だけがあり、それが違和感となり気持ち悪さが襲う。


    〈SANチェック〉0/1

    脹相(75) dice1d100=51 (51)


    「……は、これは。一体、何が」


    思わず蹈鞴を踏んだ脹相を虎杖はじっと静かに見つめている。


    「何がって、こっちの台詞だっての」


    確かに、そうだ。

    自分がこんなことをしているのならば、「何が起きた」と言いたいのは自分ではないはずだ。

    だというのに確信があることへの違和感のせいで思考が上手くまとまらない。

    それでも数度、深呼吸を繰り返せばどうにか落ち着いて来る。

    相変わらず虎杖は静かな目で脹相を見上げていた。


    探索可能箇所【自分自身/虎杖/寝室】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>9

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 8二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 13:38:23

    やったー継続シナリオ!犯人(?)なのに記憶喪失で何も知らない脹相さん(26)!?

    とりあえず探索→虎杖
    怪我はしてないかお腹は空いてないかメンタルヤバそうじゃないかとか確かめようとする

  • 9二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 13:45:44

    ともかくまず虎杖に目を向ける
    会話でこうなった経緯が思い出せないことも伝えておくか

  • 10二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 13:52:35

    新卓うれしいうれしい
    キャラシ前回からちょっと時間経っててそこそこ長い間監禁状態の可能性もあるか?

  • 11125/10/18(土) 13:57:36

    〈SANチェック〉

    【成功】


    ≪SAN減少≫

    なし


    ≪どうする?≫

    →虎杖に目を向け、こうなった経緯が思い出せないことを告げる


    このような状況になったことに混乱はしているものの、確認すべきはまず自分のこと……ではない。

    脹相が虎杖へと視線を向ければ、改めて今虎杖の置かれている、もしくは自分がそうしたらしい虎杖の状況が目に入る。

    足首に枷、そして手首には手錠。拘束を受けたままベッドの上に座っており、皺が寄ったシーツに視線を落とし、口を噤んでいた。


    「……すまない、悠仁。俺は一体何を……違う、どうしてこうなったのか教えてくれないか」

    「どうしてこうなった?そんなん脹相がこうしたからだろ」


    そう言いながら手首の手錠の存在をアピールするかのように手を軽く振れば金属が擦れる音が更に大きく響く。


    「本当に、思い出せないんだ」


    脹相はまっすぐ虎杖を見ながらそう告げる。

    虎杖はそれを受け口を開くも、そのまま少しの間動かずに二人の間に無言の時が流れる。


    「……脹相が言ったんだ、ここは安全だって。ここだけは安全で、だからずっとここにいるべきなんだって」


    探索可能箇所【自分自身/虎杖☑/寝室】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>13

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 12二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 14:12:58

    もしかして部屋の外の世界がどうにかなっちゃってるのか
    探索→自分自身

  • 13二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 14:14:15

    納得はしてないけど一応の同意はあるっぽい…?


    探索箇所自分自身

    会話できたら虎杖の>>8の確認も試みたいな

  • 14125/10/18(土) 14:23:47

    ≪どうする?≫

    →自分自身の確認、虎杖の様子(怪我の有無・精神状況・空腹かなど)の確認


    虎杖はそう言うも、脹相には当然そんなことを言った記憶もない。

    こんなことになる理由もどうしてこんなことをしたのかも分からないままなのだから当然だ。


    「俺が、そんなことを」


    思わず自分を疑うように自らの手を見るも、特に変わった点は見られない。

    家で過ごす時のラフな格好で、特に妙なものなどは見当たらなかった。

    暫し記憶を遡っているも、やはり答えは出なかった。

    だが逆に言えば、答えは出ないということは分かる。


    「もしかして、怪我でもしたのか?」

    「怪我してるように見えんの?」


    そう聞き返されれば、答えは否だ。

    仕事柄小さな怪我などはよくするのは知っていたが、露出している部分には目立つ怪我は見受けられない。


    「お腹は減ってないか」

    「別に」


    そう言って虎杖は脹相から目を逸らす。

    何かいつもと違うような気もするも、この状況こそが異常なのだからそれも当然と言われれば当然なのだろうか。


    〈心理学〉本来はシークレットダイスで結果が開示されないものの、今回はオープンで

    脹相(60) dice1d100=18 (18)

  • 15125/10/18(土) 14:31:12

    〈心理学〉本来はシークレットダイスで結果が開示されないものの、今回はオープンで

    【成功】


    虎杖の本音を探ろうとするも、どうにも何を考えているのかが分かりにくい。

    まるで機械か人形を相手にしているようだ、と思えば思い出すのは昔見た夢のこと。

    あの時は自分が機械、つまりはヒューマノイドであったわけだが。

    思わず自分の背中、夢の中で接合部があった場所を触れてみるもそこには皮膚の感触しかない。


    「悠仁……怒っている、のか?」

    「脹相はどう思う?」

    「それは……こんなことをされて怒らないはずはない、とは思うが」


    此方を振り返った虎杖にはやはり強い感情が見受けられない気がした。

    怒っていると言われても信じられない気がしたし、怒っていないと言われても信じられない気がする。


    「脹相の好きな方で良いよ。俺が怒ってるか、怒ってないか、何を考えてるのかも」


    それだけ告げると虎杖はベッドの上にごろりと転がる。

    脹相の方には背を向けて、投げ出された鎖だけが存在を主張していた。


    探索可能箇所【自分自身☑/虎杖☑/寝室】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>17

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 16二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 14:39:00

    虎杖への心理学ダイス難なく成功でさす兄を感じるけどあんまり手応えない?
    寝室の探索
    部屋全体に目星…初期値だけど何かわかるといいな!
    あと鎖と手枷についてもうちょい詳しく調べられたら調べたい

  • 17二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 14:45:44

    寝室全体に目星と虎杖の拘束が気になるのでそっちも確認
    鎖はどの程度の長さなのかとか新しさとか強度とか

    虎杖は手錠とか壊そうとしなかったのかな?できなかった?

  • 18125/10/18(土) 15:06:29

    ≪どうする?≫

    →部屋全体に〈目星〉ではなく〈アイデア〉(同じ情報が出るのでより成功率が良い方を選択)・虎杖の拘束具の確認


    寝室には当然、ベッドがある。その上で虎杖は寝転がったまま、脹相に背を向けていた。

    よく見ればベッドの上に枕は一つあり、虎杖が使っているものの隣にも枕が転がっている。

    確かにこの家、つまりは脹相の家にゲストルームはないが、自分を監禁している脹相と同じベッドで寝ているのだろうか。

    一応客用布団はあったはずなのだが、少なくともそれが床に敷かれているという状況ではない。

    ベッドサイドにはいくつか本が重ねられているものの、虎杖は興味がないらしい。


    そして同じくシーツの上に伸びている鎖だが、鎖の長さは思ったよりも長い。

    寝室から出てトイレに行けるくらいの長さはあるのではないだろうか。それでも玄関には届かないだろうが。

    手錠は背中を向けられているせいで分からないが、見える範囲の足枷には鍵穴があり――――ふと気付く。

    鍵がない。一応ポケットの中なども探しては見たが、鍵は出てこない。

    少なくとも足枷や鎖は丈夫そうに見える。虎杖が全力でそれを壊そうとすれば壊せるかもしれないが、実際に出来るかどうかまでは分からなかった。

    だが足枷がついている足には無理矢理千切ろうとして暴れた痕跡などはない。

    金属の輪がついている状態で暴れれば擦れた痕や切り傷が残るだろうが、それらも見当たらなかった。


    もしかするとこの監禁に虎杖自身の同意があるのだろうかと、だがそう考えるのはあまりにも都合が良過ぎるのではないかと、考えても結論は出ない。

    今分かっているのは自分がこの状況を作り出したのだろうこと。

    そして虎杖は脹相との会話にあまり乗り気ではないこと、そのくらいだった。


    〈アイデア〉

    脹相(75) dice1d100=11 (11)

  • 19二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:12:00

    スペシャルだ!さす兄じゃん

  • 20二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:16:03

    塩っぽいけど話はできるし暴れた痕跡もなく同じ場所で寝れるくらいなら決定的な対立とかはなさそうか
    脹相よりも虎杖の方が事情分かってそうに見える気も

  • 21125/10/18(土) 15:20:15

    〈アイデア〉

    【スペシャル】


    ぐるぐると思考を巡らせていて、ふと気付く。寝室のカーテンが閉められているとはいえ、部屋の中が暗すぎやしないだろうか。

    普段は夜でも月明かりや他の家の明かりがあるため、ここまで窓の外からの光が漏れ出てこないのは初めてだと思った。

    それに加え、おそらく外から何も物音がしない。ここに立って聞こえるのは虎杖の呼吸音と、僅かな衣擦れの音だけだ。

    傷のない足枷と同じく傷のない鎖がベッドサイドの明かりを反射して時折光っている。

    あまりにも目の前の光景には現実感と言うものが欠けている気がした。


    「なぁ、知ってる?手錠とか足枷ってさ、次第に体温が移るんだよ」


    唐突に虎杖はそんなことを言いながら、体を起こして脹相の方を見やった。


    「でも触れてない所は冷たくて、温度が移って冷たくなっての繰り返し。そうしてると、馬鹿らしくなってくる」


    その言葉通り、動けば手錠も足枷も微かにズレる。


    「冷たいって分かってんのに、なんで動くんだよ。ってな」


    脹相は虎杖の言っている意味はよく分からなかったが、虎杖からしても理解して欲しくて言っているわけではないのかもしれない。


    「だから今更、外せとはもう言わねぇよ」


    そう言いながら虎杖は脹相から目を逸らした。


    探索可能箇所【自分自身☑/虎杖☑/寝室☑/カーテン(窓)/本】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>23

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 22二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:31:32

    ずっとうっすら不穏だ

    虎杖に「窓の外を見たか」聞いて見てないとか特におかしな反応なければカーテン開けてみる
    外が大変なことになってる場合虎杖はそれ知ってるのかちょっと探りたい気持ちの安価

  • 23二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:35:44

    虎杖の身を守るために必要って事は虎杖も理解してるけどそのために脹相がやや無茶してるとか

    心はやレベルの無茶だったら虎杖の反応も違いそう

    安価なら>>22で!

  • 24二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:45:23

    今更ってことは最初は普通に外してほしいって言ってたのか

  • 25125/10/18(土) 15:50:12

    ≪どうする?≫

    →窓の外を見たか虎杖に確認後、カーテンを開ける


    「……悠仁、外が暗すぎると思わないか?それに静かすぎる」

    「別に、もう慣れた」

    「慣れた?」

    「外が暗いのも、静かなのも。もうずっと変わんねぇよ」


    虎杖がカーテンへ視線を向けるも、立ち上がる気配はない。

    鎖の長さを鑑みれば立ってカーテンを開けるくらいは出来るだろうが、そうする気はないらしい。


    「…………カーテンを開けて良いか」

    「お好きにどうぞ、別にわざわざ許可なんて必要ないだろ」


    そう言いながら虎杖は自分の足を少し動かし、ジャラリと鎖が擦れる音が響く。

    まるでそれは「俺を監禁してるのは脹相なのに?」と言っているかのようにも思えた。


    その反応に脹相側も十二分に思う所は有れど、窓の方へと向かう。

    虎杖曰く、もうずっと変わらないらしいが、ずっと静かなことは有り得るかもしれないがずっと暗いことなど有り得るのだろうか。

    傍にマンションが立って日が遮られている、などの次元ではなさそうだ。

    そして脹相がカーテンに手をかけ開くも――――そこにあるのは空虚だった。

    見慣れた景色ではない、窓にペンキをぶちまけ、塗りつぶしたような黒。

    光さえ吸収するような虚空は窓ガラスの反射も無くし、ただガラス一枚を隔てているとだけ辛うじて分かる状態でそこにあった。

    まるで宇宙の果てに放り出されたかのようだ。


    「……は?」


    〈SANチェック〉0/1d3

    脹相(75) dice1d100=56 (56)

  • 26二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 15:57:12

    部屋自体は脹相の自室なんだよね?
    これ窓開かなさそうだな

  • 27125/10/18(土) 15:59:22

    〈SANチェック〉0/1d3

    【成功】


    ≪SAN減少≫

    なし


    一瞬、完全に思考が止まった。どう考えても尋常の沙汰ではない。

    見る角度を変えても見えるものは変わらず、そこにはただ漆黒の闇がある。

    何一つ音も聞こえて来なければ、明かりもない。窓の外がこんな風になっているのならば、光など差し込まないに決まっている。


    「相変わらず、真っ黒だよな。これならまだカーテンでも見てた方がマシだろ」


    ぽつりと虎杖はそう呟き、興味を失ったように窓から目を逸らす。

    何度も見て来たとでも言いたげな態度で、この異常な状況にも慣れてしまっているらしい。


    「これは、どういうことだ?」

    「俺が知るかよ。気付いたら全部、こうなってた」


    虎杖の告げる”こう”には自身の監禁のことも含まれているのかもしれない。


    「これをおかしいとは思わないのか」

    「おかしい?何が?俺の状況が?脹相がしてることが?窓の外の風景が?」


    責めるようにではなく淡々と虎杖は続けた後、「おかしくたって出来ることがないなら仕方ねぇだろ」と呟いた。


    探索可能箇所【自分自身☑/虎杖☑/寝室☑/カーテン(窓)☑/本】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>29

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 28二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:08:24

    とりあえず本を見てみたい
    本の中に気になることがあれば悠仁に聞いてみる

  • 29二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:10:24

    本を調べてみる
    本について悠仁に話題振ってみる

  • 30二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:10:57

    慣れちゃってる…
    本棚探索
    どのくらいこの生活が続いてるのか自分以外の人間からの接触はなかったか聞いてみたい

  • 31125/10/18(土) 16:24:39

    ≪どうする?≫

    →本について調べる・本について虎杖に聞く


    ベッドサイドに置いてある本は一冊だけではない。

    一番上に置いてあるものは脹相が書いたもので、その下に置いてあるものは資料として使ったものだったりと、見覚えがある。


    「……この本は、俺が持ってきたのか?」

    「暇だからこれでも読んでろってさ。読む気にもなれないから読んでねぇけど」


    そもそもが脹相の書斎にある本であり、そう言われてしまえばそうとも納得が出来る。

    監禁している相手に自分が書いた本を渡すとは、と覚えのない自分の行動を怪訝に思う。怪訝に思うことは勿論、それだけではないのだが。


    「……悠仁はどれくらいの時間、ここに居るんだ」

    「こんなんだから詳しい日付も分からねぇけど、ずっとだよ」


    ずっと。

    一日二日なら良いと言うわけではないのだが、ずっと。


    「悠仁には仕事もあるはずだろう」


    虎杖が自分の仕事に対し、消防士という職に対し誠実であったことを脹相は知っている。

    監禁している自分が言えることではないとも分かっていたが、思わずそんな言葉が口から飛び出していた。

    しかしそう告げれば、歪な笑みが返って来る。


    「俺がそう言っても出してくれなかったのはどこの誰だよ」


    虎杖がベッドの上で身動ぎすれば、重なっていた本が滑り落ちた。


    〈アイデア〉

    脹相(75) dice1d100=66 (66)

  • 32二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:36:34

    作家の仕事は監禁犯やりながらでもできそうだけど消防士は無理だよなぁ
    そもそも外もどうなってるのか…スマホとかPCとかはないのかな

  • 33125/10/18(土) 16:46:03

    〈アイデア〉
    【成功】

    「そ、れは……」

    脹相には虎杖の言う、その時の記憶がない。
    自分がどうしてこんなことをしてしまったのか、その理由も、方法も、全てがだ。
    しかし虎杖はそう告げた後、露わにしていた怒りを即座に引っ込める。
    まるでそうすることが無意味だとでも思っているかのように。

    「別に、責めてるわけじゃない」

    そして視線を彷徨わせ、最後には自分の手枷に目を落とす。

    「良いんだよ、これで。…………脹相がそう言ったんだろ」

    そう言ったっきり、虎杖は再び黙ってしまった。
    脹相もどう返せば、どう言葉を選べばいいのか分からずに黙っていれば、崩れた本の山が目に入る。
    見覚えのある本ばかりの中、たった一冊だけ真っ白な表紙にタイトルさえ書いてない本が混ざり込んでいた。
    職業柄だろうか、もしくはこの状況への焦燥と危機感だろうか。見覚えのないそれに自然に手が伸びるも、虎杖がそれに反応を示すことはない。
    相変わらず視線は手元に落とされたままで、時折響く鎖の擦れる音だけが虎杖の存在を主張する。

    脹相が手に取った本のその中身を確認すれば、そこにはごくごく普通に中身があった。


    《無名の本》
    ドッペルゲンガーとはある人物と瓜二つの人物の事を言う。
    同じ人物が同時に別々の場所に表れる現象を指すこともあり、自分のドッペルゲンガーを見ると死ぬなどドッペルゲンガー自体に死の性質を持たせる説もある。
    ドッペルゲンガーへの対処法としては、単に会わないようにするほか、ドッペルゲンガーの殺.害も挙げられる。
    しかし、医学における自己像幻視の場合もあり、現状にあった正しい対処が必要だろう。

  • 34二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:51:22

    これは
    お兄ちゃん弟のドッペルゲンガー監禁してる?

  • 35125/10/18(土) 16:51:54

    ドッペルゲンガー。

    仕事上多少のオカルトも扱うため、言葉自体は知っている。

    だが問題は何故そんな本がここにあるかだ。少なくとも脹相はこんな本を買った覚えはない。


    しかしその時、不意に文字がざわめいた。

    じっと羽を休めていた小さな虫が身体を震わせるように、あるいは群れた鳥が木から一斉に飛び立つようにしてざわりと紙面の上を動き出したのだ。

    行も文も関係なく活字一つ一つが自由に近づき、離れ、動き、止まる。その光景は随分と異様だった。


    手放すことも出来ずに強張った手と縫い付けられたような視線のまま、脹相は目の前の出来事を見届けるしか出来ない。

    やがて水がわずかな窪みへ収束していくように集まった文字たちは重なり、もはや一字一字ですら読めたものではなくなっていく。

    重なった線はより黒く、濃くなっていき、集合体になる。

    そうして真っ白に戻った紙の表面を液体のように滑り、本を持つあなたの手に移動した。

    皮膚をぞろりと撫でる無数の何かに怖気が走る。


    「……ッ!?」


    その感覚に耐え切れず、脹相は思わずその本を床へと放り投げる。

    音を立てて床にぶつかったそれは中身を晒すも、そこにはもう文字だったものは存在していなかった。

    ただの白い紙がノートのように製本されているだけ。そうとしか言いようがない。


    〈SANチェック〉0/1d2

    脹相(75) dice1d100=71 (71)

  • 36二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:56:38

    今のところダイス全成功か?

    >>11の虎杖のセリフ的に脹相は虎杖を外にいるドッペルゲンガーに会わせないためにここに閉じ込めてるってのもあるかな

  • 37二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 16:58:10

    今更だけど脹相一人暮らしでいいのかな
    さすがに寝室に弟鎖で繋いでたら他の兄弟びっくりするもんな

  • 38125/10/18(土) 17:13:28

    本を放り投げれば、それなりに大きい音が出る。
    虎杖は視線を動かし、床に放られた本だったものを見るもそれだけだ。
    常ならばそんなことをすれば小言の一つも飛んでくるかもしれない。
    締切間際の脹相の家に休みだからと掃除をしに来た時だって、あまりの荒れように呆れていたし、脱稿後はちょっとした説教もあった。
    「人間は食べなきゃ死ぬんだよ、分かってんの?」と言われた時に思わず笑ってしまったせいで、余計に怒られたなんてこともある。

    「……悠仁、俺は」

    何が理由であったとしても、こうして虎杖を監禁するようなことが許されて良いはずはない。
    もし虎杖が仕事を辞めたいと言い、それでこうして家に押し掛けているならば脹相としては問題がないことだ。
    自分の意志でそうすると決めたのならば、その意思を尊重したいと思う。
    だがこれはそうではないはずだと、手錠や足枷を見る度に心が痛んだ。
    それこそ万が一にでもドッペルゲンガーが存在していたとして、その存在に怯えてこんなことをしているのだとしても明らかにそんなことをする人物は正気ではないと、脹相はそう思う。
    言葉を選んでどうにか想いを伝えようとした脹相だが、ふいに口を開いた虎杖はそれを遮った。

    「さっきの気にしてんなら謝る。怒ってるわけじゃない、……ってよりも気力がないって言うかもだけど」

    そう言った虎杖は脹相の方へと視線を向け、どこか淡々と言葉を続ける。

    「これは所謂ストックホルム症候群、だっけ?なのか学習性無力感とかなのか、それとも俺が脹相の頼みを断れないだけか。……どう思う?」

    その質問の答えを脹相は持っていない。
    虎杖をこんな状況に陥らせているのが自分なのかもしれないと考えるだけで立っていられなくなりそうになる。
    兄として弟の邪魔をするなど、そんなことは許されて良いはずもない。

  • 39二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 17:21:05

    学習性無力感はちょっと思った
    何かでSAN値削れて虎杖のドッペルゲンガーがいるって思い込んだ脹相とそんな脹相みてじわじわSAN値すり減っていった虎杖とかかな
    在りし日の説教和む…

  • 40125/10/18(土) 17:23:51

    血の気が引いている脹相に気付いたのか、それともそれ以外の理由なのか、虎杖は不格好に口元を緩めた。


    「……脹相が望んだんだろ。いっそ、笑ってればいいのに」


    そう言いながら虎杖は寝室の扉を指差した。

    短い鎖に繋がれているせいで両手を掲げざるを得ないその姿を見れば、何とも言えない感情に襲われる。


    「こうなった理由が思い出せない、んだっけ。それが本当か嘘かは俺には分からんけど、色々見てくれば」


    上げていた手を再び下ろせば、ベッドに寝転がる。

    動くたびに擦れる鎖の音がなんとも哀愁を誘った。


    「俺は逃げねぇよ。だから……脹相も好きにしてれば」


    探索可能箇所【自分自身☑/虎杖☑/寝室☑/カーテン(窓)☑/本☑】

    追加箇所【リビング/キッチン/玄関】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>42

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 41二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 17:39:43

    無気力な虎杖がなんか心配だ
    うーんリビング探索

  • 42二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 17:41:10

    リビング探索
    トイレくらいまでなら移動できるようだけど虎杖も連れてくのは無理かな?少し寝室を出ないか声をかけてみる
    念の為目を離したくないのと脹相が探索してるのを見てなんか反応あるかなという期待で
    鎖の長さが見るからに無理だったら声かけはしない

  • 43二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 17:44:38

    >>42

    (もしリビングには届かないけどキッチンなら届く場合はキッチン探索で!追記申し訳ない)

  • 44二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 17:48:27

    玄関に行く
    ここにいるのは本当に脹相と悠仁だけなのかもまだわからないので念の為靴の数を確認したい。あと可能であれば玄関の扉は開くか、外の景色はまだ真っ暗なままなのかも調べる

  • 45125/10/18(土) 17:54:02

    ≪どうする?≫
    →リビング探索・寝室を出ないか虎杖に声をかける(リビングやキッチンには届かないので声掛けはなし)

    確かにここに居るだけでは何も分からない、のかもしれない。
    だが脹相は部屋を出る前に、虎杖に声をかけようとした。
    監禁しているであろう自分が言うことではないのかもしれないが、部屋の外に出ないか、と。
    だが鎖の長さを鑑みるに、リビングや玄関には届かない程度の長さだ。
    声をかけたとしても、廊下で立ち呆けることになるのが関の山だろう。
    それに今の虎杖が積極的に動きたがっているとは思えない。
    脹相は開きかけた口を一度閉じ、「……分かった。一度家の中を確認してくる」と答えてそのまま寝室を後にした。
    後ろ手に戸を閉め廊下に出れば、そこも勝手知ったる自分の家である。
    廊下を歩きリビングへと向かえば、当然そこには誰も居ない。
    そもそも実家を出て一人暮らしを始めたのは弟が家に居ればついついそちらを優先してしまうからで、現在の脹相は一人暮らしである。
    部屋を見渡せば記憶通りの自分の家のリビングであるが、窓はカーテンが締め切られている。
    だが照明は煌々と部屋を照らしており、過ごすのに何一つ不自由は無さそうだ。
    テレビは電源を落とされており、部屋全体を静寂が覆っていた。

    「至って普通に見える、が……」

    一応窓の外を確認してみれば、そこは寝室で見たのと同じ光景が広がっている。

    「問題は山積みだな。本当にどうしてこんなことになっているんだ」

    テーブルの上に転がっていたリモコンを手に取り試しにボタンを押してみれば呆気なく画面はついた。
    しかしそこに映っていたのはバラエティー番組でも報道番組などでもなく、――――虎杖悠仁の姿だ。

  • 46125/10/18(土) 18:08:18

    「悠仁……?」


    見間違えるはずもない。そこに映っているのは確かに虎杖の姿だ。

    だがそれはテレビに出演している、というよりはカメラで切り取っただけの映像のように見える。

    喫茶店の机と、その向かいに座る虎杖。運ばれてきた珈琲が手前に置かれ、そしてコーラは奥に。

    それを一口飲んだ虎杖は少し躊躇を見せた後、それでも口を開いた。


    『あー……、冗談じゃないって一応先に言っておくんだけどさ。なんかさ、居るらしいんだよ』


    それに対する誰かの返事は聞こえてこない。

    だが話し相手に何かしらの反応があったようで、虎杖は『いや、幽霊じゃねぇって。機械でもねぇし』と顔を顰めている。


    『ドッペルゲンガー。知ってる?』


    また少し間があり、『そう、俺の。ワケ分かんねぇよなぁ』と相槌らしきものが聞こえてきた。


    『ワケ分かんなくてもさ、自分のことだし放っておくわけにもいかないだろ?だからさ、その……調べるのを手伝ってほしい、っつーか』


    そう言ってから虎杖は『頼む!一人でどうにかするには時間も頭も足りる気がしない!!』と頭を勢いよく下げる。

    そしてそこまで見て、唐突に思い出す。

    脹相はその光景に見覚えがあった。そうだ、こうして頼んできた虎杖に対し、手伝うと約束したのだ。

    それで、ドッペルゲンガーについて調べ始めて。

    と、そこまで考えてまた分からなくなる。そのあとは、どうなったのか。

    ふと気付けばテレビ画面には虎杖が頭を下げたままの姿で停止している。だがリモコンを触った覚えはない。

    突然、虎杖の姿がぐにゃりと歪んだ。紙に描かれていた絵が折り畳まれるように、彼が小さくなっていく。

    代わりに画面の中は黒で溢れ返っていき、ついにはブツリと嫌な音を立てて電源が切れた。


    〈SANチェック〉0/1d2

    脹相(75) dice1d100=9 (9)

  • 47二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:12:39

    これは覚えがあるのか
    偽の記憶植え付けられてるでもなければ虎杖のドッペルゲンガーがいるのは現実?寝室にいるのはどっちなのか分からないけど

  • 48125/10/18(土) 18:17:33

    〈SANチェック〉0/1d2

    【成功】(クリティカル・ファンブル・スペシャルの適応なし)


    ≪SAN減少≫

    なし


    今の映像の続きを見ようとリモコンを再び手に取り差し向けても応答はない。

    電源を再度つけることは出来なさそうだ。


    「ドッペルゲンガー。そうだ、悠仁のドッペルゲンガーが現れたと話を聞いて……」


    虎杖も職業柄多忙である。肉体労働が多く、寝不足で出勤するなど死活問題だ。

    だからこそ比較的都合のつけやすいじぶんが手伝うことは合理的だとも言えたし、そもそも弟(のような存在)に頼られて喜ばない兄は居ない(脹相の持論)。

    おそらく、自分は調べたのだと思う。もしや先程読んだ本もドッペルゲンガーを調べる上で買った、のだろうか。

    そもそも脹相とて、よく分からない夢を見た記憶がある。

    だからこそ「ドッペルゲンガーなんて居るはずもないだろう」とは思えなかった。おそらくは虎杖もそうなのだろう。

    そしてドッペルゲンガーが居ると仮定るのならば、当然の如く一つ疑問が湧き上がる。

    思わず寝室の方へと視線を向け、先程までの虎杖の様子を思い出した。

    自分の寝室に閉じ込めている”虎杖悠仁”は果たして何者なのだろうか。


    どちらにせよ、問題はそれだけではない。なにせ家の外が真っ暗なのだ。

    家がおかしいのか、外がおかしいのか。そこが分からなければどうしようもない。

    こうして少しずつ記憶を思い出せるのならば、やはり家の中に記憶の手掛かりがないか探してみるべきだろう。


    探索可能箇所【自分自身☑/虎杖☑/寝室☑/カーテン(窓)☑/本☑】

    追加箇所【リビング☑/キッチン/玄関】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>50

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 49二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:36:36

    うーんキッチン探索
    リビングも電気ついてるし冷蔵庫も普通に稼働してるかな
    中身の賞味期限の日付とかでなにか思い出したりしないか

  • 50二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 18:45:37

    ドッペルゲンガーはものを食べるだろうか

    キッチン探索&材料があれば軽食かおやつでも虎杖に持っていく

  • 51125/10/18(土) 19:03:07

    ≪どうする?≫

    →キッチン探索・軽食かおやつを虎杖に持っていく


    リビングからそのままキッチンへと向かおうとして、ふと気付く。

    虎杖は足枷があるため、殆どベッドの上から移動していない状態だ。

    それならば脹相が食べ物を持っていかなければ、彼は食事をすることさえ出来ないだろう。


    「何か食材が……いや、栄養補助食品なら確実にあるはずだ、多分」


    あまり自炊をしない脹相宅の冷蔵庫の中身は充実しているとは言い難い。

    原稿中なら尚のこと、ただ虎杖を監禁しているような状況ならば食べ物を用意しているはずだ、おそらくはきっと。

    この状況で食べ物が無くなったらどうするのだろうかともふと思ったが、まずはキッチンで食べ物を探すことを優先だと脹相はキッチンへと足を踏み入れる。

    一見するといつも通りだ。シンクが汚れている……なんてこともなく、冷蔵庫の中が腐ったものだらけなんてこともない。

    いつ買ったのかうろ覚えの漬物なんかが転がっているが賞味期限内である。つまりはセーフだ。


    「水と、あとは悠仁が昔好きだったおやつがこの辺りに」


    そう言いながらキッチンの棚を開くも、脹相は硬直した。

    そこには何もなかった。

    食料が、ではない。「何も」なかったのだ。

    レトルトのパックも、カップ麺も。おやつも。

    そもそも棚の内側の壁も、何もかもがそこにはなかった。

    奥行きも高さも幅もなく、ただの虚というべきものが広がっていた。虚無は白く、薄暗く存在しているだけだ。まるで平面な世界を覗き込んでいるようだった。

    クローゼットを開けた先、どこかの国に繋がっている。引き出しを開けるとタイムマシンがある。どこかで聞いた話が思い浮かぶ。

    だが棚の中に無があるとは聞いていない。


    〈SANチェック〉1/1d3。

    脹相(75) dice1d100=54 (54)

  • 52125/10/18(土) 19:11:07

    〈SANチェック〉1/1d3。
    【成功】

    ≪SAN減少≫
    脹相:SAN75→74 (不定の狂気ライン60)

    目を疑うような光景だったが、数度の瞬きをしている間に気付けば眼前にあるのはいつも通りの景色になっている。
    実際、探していた虎杖好みのおやつも無事に見つかり、それに手を伸ばせば普通に触れた。

    「さっき見たのはなんだ?幻覚か?それとも……」

    数度棚の扉を開いたり閉じたりを繰り返すも、先程の虚無は現れない。
    本当に一体何だったのだろうか。
    そう思っても答えが出ない以上はと、脹相は栄養補助食品とおやつもといポテトチップスと水を持って寝室へと戻る。
    一応ノックをするも、返事はなかった。

    「悠仁、入るぞ」

    中に入れば虎杖は脹相が部屋から出た時と同様に、暇そうに手錠や鎖に視線を落としている。

    「もう全部見たん?」
    「まだだ。だが悠仁がお腹を空かせているのではと思ってな。食べるか?」
    「くれるなら」

    今更ベッドの上で飲食は、とは言わずに脹相はそのままシーツの上にとって来たものを乗せれば虎杖はそのうちの栄養補助食品を手に取った。
    手錠のせいで動きにくそうだったため、脹相が封を開けて中身を差し出してやれば「あんがと」と応えが返って来る。

  • 53125/10/18(土) 19:20:32

    そうして食を進める虎杖を見ていれば、とあることに気付く。

    虎杖の食べる速度があまりに一定すぎる。測ってはいないため確実ではないものの、特に咀嚼し飲み込むまでの時間が同じように思えた。

    食べている途中でペースが落ちるなど、人ならば見られるであろう変化が一切ない。

    口を開け閉じ咀嚼し飲み込む。その様子が撮られた短い動画をループしているような無機質さ。

    通常の状況ではないとはいえ、果たして彼はこんな風な食事をする人間だっただろうか。

    ――――そもそも人間はこんな風に食事をするものだっただろうか。


    食事の時間は然程長くはなかった。だからこそ脹相がそのおかしさについて考えている時間もそこまで長くはない。


    「ごちそうさま。脹相は?」

    「あぁ、俺は……今は良い」

    「ふぅん?食える時に食っといた方が良いと思うけど」


    そう言いながら虎杖は話は終わった、とばかりに脹相から視線を外す。

    二つ入りの栄養補助食品一つだけとなって脹相の手元に戻って来た。


    「水はここに置いておくから、飲みたくなったら飲んでくれ。それと……俺に、何か言いたいことはあるか?」


    脹相がそう尋ねれば、虎杖が脹相を見つめる。そして数秒後、「脹相は俺に何か言われたかった?」と口にする。


    「いいよ、そんなこと言わなくても」


    そう言って虎杖は小さく笑った。まるで諦めきったような、もしくは脹相の望みを受け入れるとでも言いたげな、そんな矛盾した笑みだった。


    探索可能箇所【自分自身☑/虎杖☑/寝室☑/カーテン(窓)☑/本☑】

    追加箇所【リビング☑/キッチン☑/玄関】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>55

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 54二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:28:03

    外が真っ暗はギリ有り得ても棚の見え方が変わるのは脹相の方もなんか変なのか
    虎杖は自覚あるかはともかくドッペルゲンガーかなぁ…
    安価は叶えてやれるかどうかは分からないが虎杖になにかして欲しい事やしたい事はないか聞く

  • 55二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 19:29:40

    >>44

    こちらに追加で可能なら悠仁の鎖は取れないのか聞くor試してみる

    一緒に行動出来るかもしれないので

  • 56125/10/18(土) 20:00:16

    ≪どうする?≫
    →玄関に行く・靴の数や扉が開閉可能か、外の様子の確認・虎杖に鎖が取れないかを聞く(試してみる)

    「俺はここに居るから、脹相も程々にな」

    結局虎杖はそう言うとベッドにごろりと寝転がる。
    普段の虎杖を知っている脹相からすれば、こうしてだらけている、もしくはやる気がない虎杖の姿は珍しいを通り越して異常だ。
    だがそれを言い出せばそもそも脹相が虎杖を監禁していることの方が余程異常である。

    「……悠仁、やはり手錠も足枷もどうにか取れないか」

    虎杖の正体がなんであれ、こうも活動を制限する理由は見当たらない。
    目を離すならともかくとして、一緒に行動するのならば尚更だ。
    そもそもただ虎杖を監禁しているだけではない状況ではこの拘束にどんな意味があるのだろうか。
    もう一度足枷に触れれば、やはりそこには鍵穴がある。だがどうにか外すことは出来ないのだろうかと、脹相が足枷を引っ張れば、虎杖の足が動いた。
    然程威力はないが、虎杖の足が脹相の手を蹴る。痛みはない、だが拒絶は明らかであった。

    「やめろよ」
    「だが、このままだと困るだろう。俺がこうした……んだろうが、こんなことを続ける意味は」
    「脹相が、言ったんだろ」

    振り返った虎杖に表情と呼べる表情はなかった。乾いた唇が微かに震えるのを、脹相は見た。

    「あの時のことを少しでも申し訳ないと思うのなら、頼むからここに居てくれって。そう言ったのは脹相だろ」

    ガラス玉のような瞳が脹相を見つめる。
    虎杖の指すあの時、という言葉が分からない程脹相も愚鈍ではない。
    だがそれは脹相が言うはずもない台詞だ。だが同じように虎杖がそういった嘘を吐くことなどもっと有り得ない。

    「頼むからやめてくれよ。もう、……疲れたんだよ」

  • 57二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:06:34

    あの時のことって前シナリオの…!?
    そのカード切るの本当によっぽどの事態じゃん

  • 58125/10/18(土) 20:12:13

    まさしくそれは絶句だった。
    頭には様々な言葉が浮かんでは消えていくというのに、口からは意味のある言葉が1つたりとも出てこない。

    「…………今は脹相と話したくない。出てけよ。忘れたとか、覚えてないとか、そんなん言うなら俺だって」

    そうして虎杖は脹相に背中を向け、蹲る。
    ここから出ていけるものなら出ていきたいのかもしれないが、そうさせないのは脹相……だったのだろうか。
    そんなことを俺が言うはずはない。――――本当に?
    もしそう言ったとしても、そんなことを想ったことは一度もない。――――欠片も?
    覚えていない脹相が告げたとて、何の説得力もない。
    ふらつきながらも脹相は部屋を出て、後ろ手に戸を閉めればそのままずるずるとしゃがみ込む。

    何が起きているのか、微塵も分からない。
    仮にこの虎杖がドッペルゲンガーにしろ、では何故虎杖を監禁しているのか。部屋のそとが暗闇ばかりになっているのか。
    どうにか思い出そうとしても、思い出せるのは僅かなことだけ。
    子供の頃に夢に見た、自分が機械だった不思議な夢。あの夢の内容は覚えているが、起きたことを虎杖に償ってほしいと思ったことはただの一度もない。
    あれだけ鮮明なものを与えてくれた存在にあって見たいとは思った。もう一度隣を歩いてみたいとは思った。
    だがあの決断をした虎杖を、自分の体が燃え尽きていく感触を覚えていたとしても、恨んだ覚えはない。

    「何故だ。何故俺は……」

    思い出せない自身に腹が立つ。
    それこそあの虎杖がドッペルゲンガーとやらだったとしても、あんな顔をさせて良いはずはない。
    機械でしかなかった脹相を人間にしてくれた虎杖が相手ならば、尚のこと。

    「…………それを確かめるためにも、今は」

    動くしかない。
    真実を見つけるために、こんな所でしゃがみ込んでいるばかりでは居られない。
    あの時、一歩踏み出した虎杖のことまでも忘れたわけではないのだから。

  • 59二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:15:53

    もしかして脹相のドッペルゲンガーもいる?
    ドッペル脹相が虎杖を監禁してきてどこかで脹相にバトンタッチさせた?と思ったけどそれはそれで理由が謎すぎる

  • 60二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:27:52

    継続キャラシの旨味が効いててとてもいいな

  • 61125/10/18(土) 20:30:41

    若干覚束ない足取りで玄関へと向かえば、やはりそこも記憶通りだった。

    鍵は内側から掛けられているのが見えるが、チェーンや別の鍵が掛けられているわけではなさそうだ。

    玄関には靴が二足分、置いてある。虎杖のものと、脹相のものだ。

    ひとまず扉が開くかを確かめようとした――――その時だった。


    急にドン!と強く扉が叩かれる。

    ノックではない。ノックよりも粗野で、殴りつけているような音だ。間髪入れずもう一度扉が叩かれる。

    そこから起こったのは音の洪水だった。何人もが一斉に扉を殴りつけているのではないかと感じるほどの絶え間なさ。暴力的な打撃音。

    外から揺すられてもいるのか、扉がガタガタと揺れ蝶番が悲鳴をあげた。ガチャガチャとひっきりなしにドアノブが捻られる。

    極め付けに、誰かの声。

    無数の叫び声が扉の向こうから聞こえていた。

    幾つもの声が重なるそれは意味をなしている言葉としては耳に入ってこず、ただなんらかの声としてだけ脳が認識していた。

    まるで扉の向こう側、化け物のような何かが扉を叩き喚いているような想像。

    『……脹相が言ったんだ、ここは安全だって。ここだけは安全で、だからずっとここにいるべきなんだって』

    先程聞いたばかりの虎杖の言葉がフラッシュバックする。

    目の前で健気に扉を施錠している鍵だけが防衛ラインだった。

    その場から逃げることも出来ずに、ただただ扉を凝視する。

    少しでも目を離せば扉が破られるのではないかと、そんな未来が脳裏に過ぎった。

    辛うじて一歩だけ、後退りする。

    この音が虎杖に聞こえているのかと、こんな状況でありながらも脹相は聞こえていなければ良いと願わずにはいられなかった。


    〈SANチェック〉0/1d2

    脹相(74) dice1d100=87 (87)

  • 62二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:35:02

    明らかに外出ようとしない方がいいやつだ

  • 63125/10/18(土) 20:35:57

    〈SANチェック〉0/1d2

    【失敗】


    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN74 – dice1d2=2 (2)


    じわりじわりと滲んでいく汗の感触が気持ち悪くて仕方がなかった。

    それでも響き続ける音は否が応でも耳に入る。


    「は……はッ」


    これから何が起きたとしても、ここを通すわけにはいかないと脹相の体に力が入る。

    鎖で繋がれた虎杖は逃げたくても逃げられず、戦いたくても戦えない状況だろう。

    全身の神経が研ぎ澄まされ、せめて何か少しでも扉の向こうの情報が分からないだろうかと耳を澄ます。

    こんな状況になったとしても、それが弟を守る兄としての矜持だと信じて。


    〈聞き耳〉

    脹相(25) dice1d100=70 (70)

  • 64二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 20:45:17

    あかんお兄ちゃん気が動転しとる

  • 65125/10/18(土) 20:49:42

    ≪SAN減少≫
    脹相:SAN74→72

    〈聞き耳〉
    【失敗】

    扉の向こうから聞こえる叫び声は、全てが脹相の名前を呼んでいた。
    何度も何度も繰り返されるそれは聞いているだけで精神を摩耗する。

    しかしそれもやがて唐突に音が止む。
    自分の呼吸ひとつでさえ大きく聞こえるような静寂に、キンと耳鳴りがした。
    どうにか危険は去っていったらしい。

    「……一体、今のはなんだ?俺の名前を呼んでいたようだが、悠仁ではなく俺を狙って?」

    ドアスコープ越しに外を覗き込んでみれば、窓の外を見た時と同じような暗闇が広がっている。
    つまりのところ、何も見えないということだ。
    正しく言えば、闇を見ている。何もかもが存在し同時に存在しない深淵を見ている。

    先程のことがあるが、外に出られるかどうかは大きな分岐点である。
    脹相はアレに対しては悪足掻きに過ぎないかもしれないがと、しないよりはマシとチェーンをかけてから恐る恐る内鍵を回す。
    呆気なくも鍵は回り、脹相は拍子抜けした。
    そしてそのままドアノブに手をかけるも――――何故か扉は開かない。
    否、開かないのではなく開けられない。
    ドアノブに手を掛けることまでは出来ても、それ以降に繋がらないのだ。
    まるで扉を開けるための神経が無くなってしまったように。

  • 66125/10/18(土) 20:55:15

    すぐにはその事実を受け入れられず、脹相は何度も試した。

    しかし結果は変わらず、扉を開けることは出来ない。


    「扉が開けられないだけで、外に出ようと思えば出られるのか?だが先程のアレの正体も分からず仕舞いだ」


    何も聞こえてこない扉を前に、脹相はじっと観察するもやはり扉自体に違和感は見当たらない。

    おかしいのはやはり自分自身なのだろうか。

    一度、これについての話を虎杖にしてみようかと脹相は踵を返し玄関から離れ廊下を歩いていく。


    「なにか悠仁が知っていればいいが。……だが先程のこともある。俺は一体何をしたんだ。もしくは――――」


    明かりで照らされたその場所は、こうしてみるといつも通り且つ普通の場所だ。

    少なくとも外の様子がおかしいとはわからない。

    そんなことを考えていれば、不意に総毛立つ。

    脹相は反射的に体をこわばらせた。頭の中が本能的な警鐘で満たされている。

    これはまずい、と理由もわからずにそう思った。


    〈目星〉

    脹相(25) dice1d100=70 (70)

  • 67125/10/18(土) 20:58:11

    〈目星〉

    【失敗】


    そんなことは有り得ない。有り得るはずがない。有り得て良いはずがない。

    そう無意識に思っていたから、気づくのが遅れたのかもしれない。

    振り返った先、少し離れた場所にある床が無くなっていた。

    フローリングの板が無くなっているだけではない。あるはずの床材も何もなく、ただゼロ距離で深淵と繋がっていた。


    侵食されている。


    原理も分からないままそう確信する。

    そうしているうちにも床は少しずつ消え、今いる場所を虚空が飲み込んでいく。

    脹相はどうすれば良いかも分からないまま、反射的に逃げ出していた。


    〈DEX×3〉

    脹相(15*3,45) dice1d100=67 (67)

  • 68二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:02:48

    4連続失敗…
    なんかすごいヤバそうな現象が起きてるけどどこに逃げるんだ

  • 69125/10/18(土) 21:05:21

    〈DEX×3〉

    【失敗】


    事態の異常さのせいか、足がもつれて上手く走れない。

    それでも恐怖に突き動かされるようにして走る。今の脹相にはそれくらいしか出来なかった。

    安全な場所に行きたい。しかし、もとより行ける場所は家の中しかない。外はすでに空虚しかないのだ。

    自分の家とて、何処に安全な場所があるのだろう。そう考えているうちにもまた深淵と目が合う。あれに飲み込まれればどうなってしまうのだろうか。

    そもそも自分だけが助かっても意味はないのだ。自分のことよりも悠仁だけは助けなければと、そう思いはするものの助ける方法など分からない。分かるはずもない。

    このまま崩壊に巻き込まれて死ぬことになるのだろうか。

    死ぬことは初めてではない。この体では確かに初めてだが、夢の中の自分は確かにあの時死んでいた。

    だが悠仁は違うと、脹相は必死に考える。


    「悠仁、悠仁!!」


    どうすれば良いか分からないまま、気付けば叫んでいた。

    何か一つを食い荒らせばこれが収まるのならば、飛び込んだって良いと思う。だがその確証がない内には易々と死.ねるはずもない。

    ここで死.ねば、それこそ無駄死にだろう。あの時とは違うのだ。


    〈SANチェック〉0/1d2

    脹相(72) dice1d100=21 (21)

  • 70二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:09:12

    頑張れお兄ちゃんとダイス

  • 71125/10/18(土) 21:14:07

    〈SANチェック〉0/1d2
    【成功】

    ≪SAN減少≫
    なし

    頬に冷たい汗が伝った時、急に手を引かれとある場所に引っ張り込まれる。
    倒れ込むようにして柔らかいものの上に乗る。ベッドの上だ。どうやら寝室に引き摺り込まれたらしい。

    「……あー、良かった。間に合った。程々にしろって言っただろ」

    脹相の手を掴んだのは虎杖だった。その手は温かく、脹相の手をしっかりと握っている。

    「大丈夫かよ、脹相」

    先程脹相が気付いた部屋の崩壊はすぐそこまで来ている。
    ここで安堵など出来るはずもない……のだが虎杖はこんな状況を目にしても落ち着いていた。
    しかしどうしてか、ベッドを中心に円を描くようにして一定部分だけが浸食されないままそこにある。

    「これは……どういうことだ」

    壊れていく空間の中で虎杖はまるで“楔”だった。
    虎杖の足枷から伸びる鎖はベッドに付いたまま、虎杖自身を、そして脹相を繋ぎ止めている。

    「眠れば元に戻るから、そんなに気にしなくても大丈夫。あー、でも寝ていれば直っていた、が正しいか。時間経過が原因だとしても、時計がないから俺もよく分かってないし」

    そう言いながら虎杖は柔らかなベッドの上をポンポンと叩いて、隣を示す。

    「起きてても仕方ないし、とりあえず眠ろうぜ」

  • 72125/10/18(土) 21:23:44

    「さっきはごめん、俺も言い過ぎた。こうなるのも忘れてるってのを忘れてたんだよ」
    「こうなるのは初めてじゃない、のか?」
    「まあね、俺はこうなるって知ってたし。脹相も知ってたはずだけど」

    一つしかないベッドの上で二人は共に横になっている。
    虚空は未だ自分たちを捕らえる機会を狙うように静かにベッドの周りにあり続けている。
    これならば確かに床に布団を敷く、と言うわけにはいかないと納得もする。
    こんな状況でそれでも床で寝ると言い張るほどに聞き分けがなくはない。勿論、二人共がだ。

    「外も真っ暗だし、時間が経てばベッドの周りはこうなるし、もう考えてるのも馬鹿らしくなるだろ。仕事だって……こんだけ無断欠勤が続けば、どうなるかも想像つくし。どれくらい経ってるかは分かんねぇけど、諦めつく程には時間も経った」

    こういった時間を何回共に過ごしていたのだろう。
    いつから自分たちはここに居て、いつからこの夜を繰り返してきたのだろう。
    脹相は全く想像もつかず、隣で横になる虎杖を見つめた。

    やがて、睡魔がやって来る。
    うとうとと閉じ掛ける視界で、静かに目を閉じ横たわる虎杖の姿が見えた。
    胸の前で重ね置いてある手首は金属と擦れ少し赤くなっている。身じろいだ彼の足が自分の足と触れ合い、肌の生ぬるさと足枷の冷たさを伝えてきた。
    ほんの少しのこそばゆさ。それを感じられるのはここが危険でないからで。もしベッドから落ちでもすれば、どうなるのかは少しも分からない。
    試してみようとさえも思わない、ここは終わりの地。
    どこか、あの夢の中を思い出す。閉まったガラス扉の向こう側、ぼやけた視界の中で唯一鮮明に見えたもの。

    「ゆう、じ……」

    この場所だけが、境界線で安全圏だった。
    いつから自分はこちら側に来てしまったのだろうかと、そんなことを考えながらやがて脹相も眠りに落ちた。

  • 73125/10/18(土) 21:31:32

    虎杖が誰かと話していた。

    彼の焦りの混じった声に呼応するようにどこからか澄んだ音が鳴る。

    りん、と水晶を弾いたような細く美しい音だった。


    「俺のせいだ」


    顔を見なくとも、どんな顔をしているのか脹相には分かる気がした。

    そんなことはないと、告げようとしても声は出ない。


    「それがオマエの欲しい覚悟?」


    小さく笑った気配がする。そんなことかよ、とでも言いたげに。


    「終わりが分かっている箱庭にずっといていいはずがない。それは俺よりもアイツの方がよく知ってるんだよ」


    彼は誰と会話しているのだろう。何の話をしているのだろう。

    目の感覚がない。目を開いているのか、閉じているのかそれすらも分からない。


    〈聞き耳〉

    脹相(25) dice1d100=38 (38)

  • 74125/10/18(土) 21:35:04

    〈聞き耳〉

    【失敗】


    悍ましい何かの声が聞こえ、虎杖の声とそれに応える音がかき消された。


    ――――後に残ったのは静寂だ。

    脹相の意識はさらに奥深くに落ちていく。



    寝返りを打つ。意識がゆっくりと浮上する。布団の中はあたたかく心地よかった。

    ただ、目が酷く乾いていることが不愉快だった。眠りに落ちてからどれぐらい経ったのだろうか。

    ぱしぱしと幾度か瞬きをして改めて見たそこには誰もいなかった。周囲に忍び寄っていた虚空はどこにもなく、見慣れた自分の部屋が広がっている。

    しかし同時に、ともに眠っていたはずの虎杖の姿が見えないことに気付く。

    彼に付けられていた足枷の痕跡さえもない。


    「悠仁?」


    そう呼びかけながら体を起こす。

    枷が取れたのならば、それは良いことだ。

    だが突然姿が消えたことには安心は出来ない。


    〈目星〉

    脹相(25) dice1d100=25 (25)

  • 75二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:36:28

    こりゃ確かに全部覚えてたら無気力にもなるというかSANチェックの連続で普通じゃいられなくなるなという状況だ…虎杖をベッドから下ろしたくないというのも分かる

  • 76二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:38:06

    虎杖に関する目星はギリギリ初期値成功するの脹相すぎる

  • 77125/10/18(土) 21:40:24

    〈目星〉

    【(初期値)成功】


    そうして体を起こせば、すぐに違和感に気付いた。

    ベッドの近くの床に血だまりがある。それは乾き始めているものの量が多く、まだ液体のつややかさを残していた。


    「……悠仁?どこだ、悠仁!」


    その血だまりからは何かが引き摺られたかのように、一本の線が扉の向こう側に続いていた。

    良くない予感ばかりが胸を過ぎる。

    何故、隣に居ないのか。

    何故、返事がないのか。

    思わず自分の手を見るも、手が血で汚れていることはない。まっさらなままだ。

    だがそうだと言って安心も出来ない。

    嫌にうるさく存在を主張する心臓を落ち着かせるべく、一回だけ深呼吸をする。

    視界の端でカーテンの向こう側から漏れる光がちろりと床を舐めているのが見えた。


    〈SANチェック〉1/1d3

    脹相(72) dice1d100=57 (57)

  • 78二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:44:30

    !?
    虎杖大丈夫…?部屋明るくなってるけどそれどころじゃないな

  • 79125/10/18(土) 21:47:40

    〈SANチェック〉1/1d3

    【成功】


    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN72→71 (不定の狂気ライン57)


    何かが起きているのは確かだ。だが悠仁も弱くはない。

    むしろ悠仁の強さは自分にもよく分かっていると、脹相は胸に過ぎった不安を掻き消すように首を横に振った。

    自分が起きなかったということは、物音があまりしなかった……はずだ。

    落ち着けと自身に言い聞かせながら、脹相はベッドから降りる。


    「大丈夫だ。……大丈夫、悠仁は大丈夫だ」


    ≪どうする?≫

    行動の指定 >>81

    複数可、ただし何かしらのイベント発生時には打ち切りの可能性あり

  • 80二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 21:56:29

    虎杖の名前を呼んで探しながら血痕の後を辿る
    血溜まりの量が多くて乾き始めてるって虎杖のものだったら重症+時間経過ありってことだし早く安否確認したい
    何でもないならそれでいいし…

  • 81二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:00:11

    >>80

    とりあえず弟を探したい

    明るくなってる窓の外も気になるところだけど

  • 82125/10/18(土) 22:08:35

    ≪どうする?≫

    →虎杖の名前を呼んで探しながら血痕の後を辿る


    虎杖は大丈夫だと、無事だと考えることによってどうにか脹相は落ち着いて動くことが出来た。

    それは現状を鑑みればあまりにも甘い考えなのかもしれなかったが、そうでなければこうも落ち着いて動けなかっただろう。


    「悠仁、どうした。なにがあったんだ」


    そう口にしながら、血痕の後を追う。

    血の跡をたどり廊下に出れば、ひやりとしたフローリングの感触が足の裏に伝わった。

    静まり返った家を歩いていけば、風呂場へと続いていたことが分かる。


    「悠仁?」


    風呂場の扉は閉まっている。

    ここまでくれば開けない理由はない。脹相は扉に手を当て、きぃと微かな音を立てながらも押し開く。


    その時、目が合った。


    「…………ゆ、うじ?」


    見開いたままの目が、じっと脹相を見つめている。

    額から流れていたらしい血がべったりと張り付き、顔を赤く汚していた。

    零れ落ちそうなほどに開かれた瞳はすでに瑞々しさを失っており、黒色と言うよりは明るい茶色に近い色をしていたはずの角膜もまた白く濁り始めている。

    明かりが落とされた風呂場で転がる彼は床につけた右頬に暗い青紫の死斑をまばらに付けている。蒼白な肌とのコントラストが妙によく見えた。

    つまるところ、虎杖悠仁は死んでいた。

    存外、血の匂いはしなかった。ごうごうと稼働する換気扇だけがいやにうるさい。


    〈SANチェック〉1d5/1d10+1。

    脹相(71) dice1d100=75 (75)

  • 83125/10/18(土) 22:10:02

    〈SANチェック〉1d5/1d10+1。

    【失敗】


    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN71 – [dice1d10=7 (7) + 1 ]

  • 84二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:11:19

    えっ虎杖

  • 85二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:12:02

    虎杖もやばいし脹相もやばい

  • 86125/10/18(土) 22:12:21

    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN71→63 (不定の狂気ライン57)


    〈アイデア〉成功で一時的狂気

    脹相(75) dice1d100=72 (72)

  • 87二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:13:29

    そんなどうしようあからさま過ぎて逆に大丈夫だと思ってた
    でも分岐らしい分岐なかったよね血痕追う前になんかした方がよかったか

  • 88二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:14:39

    しかも成功すんのかい!!

  • 89125/10/18(土) 22:17:43

    〈アイデア〉

    【成功】目の前で起こったことを”理解”してしまったので一時的狂気を発症

    虎杖の死体の目撃によるSAN減少からの発狂なので、クトゥルフ神話に関する初発狂と見做さず〈クトゥルフ神話〉技能の成長はなしとする


    ≪狂気期間&狂気の参考表≫

    1.短期の一時的狂気([ dice1d10=7 (7) +4]戦闘ラウンド)

    2.長期の一時的狂気([ dice1d10=1 (1) ×10]時間)

    dice1d2=2 (2)

  • 90125/10/18(土) 22:18:48

    ≪長期の一時的狂気≫

    1.健忘症(親しい者のことを最初に忘れる;言語や肉体的な技能は働くが、知的な技能は働かない)あるいは昏迷/緊張症(短期の表を参照)

    2.激しい恐怖症(逃げ出すことはできるが、恐怖の対象はどこに行っても見える)

    3.幻覚

    4.奇妙な性的嗜好(露出症、過剰性欲、奇形愛好症など)

    5.フェティッシュ(探索者はある物、ある種類の物、人物に対し異常なまでに執着する)

    6.制御不能のチック、震え、あるいは会話や文章で人と交流することが出来なくなる

    7.心因性視覚障害、心因性難聴、単数あるいは複数の四肢の機能障害

    8.短時間の心因反応(支離滅裂、妄想、常軌を逸した振舞い、幻覚など)

    9.一時的偏執症

    10.強迫観念に取りつかれた行動(手を洗い続ける、祈る、特定のリズムで歩く、割れ目を跨がない、銃を絶え間なくチェックし続けるなど)

    dice1d10=10 (10)

  • 91二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:18:57

    ドッペルゲンガーかもしれないし幻覚かもしれない…けど

    >>58それこそあの虎杖がドッペルゲンガーとやらだったとしても、あんな顔をさせて良いはずはない。とか鎖に移る対応があったこととか考えるとしんどいよ!

  • 92二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:20:53

    >>91

    ○体温


    強迫観念に取りつかれた行動か…まぁこの状況なら脹相自身はそこまで危険ではないか

  • 93125/10/18(土) 22:23:41

    ≪10時間に及ぶ強迫観念に取りつかれた行動とは?≫

    1.悠仁を蘇生しようとする

    2.血を拭って綺麗にしてやろうとする

    3.>>95

    dice1d3=2 (2)

  • 94二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:27:56

    ダメだ死滅回遊アニメの予告で手に付いた血を洗い流してた虎杖が浮かんでしまう…

  • 95125/10/18(土) 22:31:35

    脹相は目の前で起きたことを、理解してしまった。
    崩れ落ちるように虎杖の傍にしゃがみ込み、血で汚れた頬に触れる。
    既に温度はなく、冷え切った頬は生きているものの温度とは言い難い。

    「悠仁、どうしてだ。なぜ、悠仁……!」

    自分が眠っていた間に、こんなにも無残な姿になったというのか。
    誰がこんなことをしたのだというのだろうか。
    思考が巡る。こんなことをした犯人とやらが居るのならば、すぐにでも復讐してやりたい。地獄へと送ってやりたい。
    だがそれ以上に思うこともあった。悠仁を一人にしたくはない、と。

    「悠仁……」

    既に血は乾いているせいで、頬に触れたとしても拭うことは出来なかった。
    パラパラと破片が飛び散り、あちらこちらについて回る。
    自分の服の裾で拭ってやろうとしても、それは同じこと。かと言ってシャワーを使うと寒いのではないかと、そんなことを考えてしまったせいで水も出せない。
    どこか、おかしくなっているは理解していたのかもしれない。それでも他のことを考えられない。考えたくはない。

    「大丈夫だ。お兄ちゃんがここに居る。大丈夫だからな、悠仁」

    何度も、頬を拭ってやった。
    指先の感覚が遠ざかっているせいで、何度も手元が狂う。
    本来なら文句の一つでも飛んできそうだというのに、虎杖は黙ってそれを受けるがままだ。

    「大丈夫だ、大丈夫。怖いことはない。お兄ちゃんが守ってやる」

    開きっぱなしだった瞼を閉じてやれば、まるで眠っているかのようだった。
    だからこそ余計に肌の上にある赤と青が目立ってしょうがない。消してやりたいと、そう思うのにそう出来ない自分があまりにも無力だった。
    何かが自分を嘲笑う気がした。それに怒っている気も。
    だがその正体に今だけは気付きたくはなかった。気付いてしまえば指先一本たりとも動く気がしない。

  • 96二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:34:26

    前回は悠仁、今回は脹相が後に遺されるのか…
    おつらい…

  • 97二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:37:44

    これだけ派手にやられたなら脹相が眠ってる間に虎杖を手にかけたって事はなさそうなのが救いか
    現場がシャワールームだから返り血流したこと忘れてるって事もなさそうだし

  • 98125/10/18(土) 22:40:13

    気付けば視界が滲み、ぼたぼたと虎杖の顔の上に雫が落ちている。
    それが乾いた血を溶かし、余計に赤が広がっていく。
    分かっている。分かっていた。それでも認めるわけにはいかなかった。
    何が大丈夫だ。何が守ってやるだ。大丈夫じゃないくせに。守れなかったくせに。

    「ここは寒いだろう。温かい場所に行こう。大丈夫だ、連れていってやる」

    完全に脱力した虎杖は当然重い。虎杖よりも身長が高い脹相であっても、持ち上げるのは一苦労だ。
    抱き上げようとして、そのままずるずると重力に従い再び床に逆戻り。何度か立ち上がろうとしても、体が言うことを聞いてくれない。

    「すまない、悠仁」

    一度謝罪の言葉を口にすれば、もう駄目だった。
    せり上がってきたものを必死に飲み下し、胃酸のせいで酸っぱくなった口は何度だって吐き気を催させる。
    脹相が虎杖を動かそうとしたせいで、血の痕跡は広がっていた。
    排水溝の方へと続く血痕が擦れて服が更に赤く汚れていた。

    「どうして、どうしてなんだ……!!俺は、あの時の俺のようにはなれないのか!!」

    絶叫に近い叫びが空気を震わせた。
    機械人形でしかなかった脹相は自分が死ぬことで悠仁を救った。
    だがここに居る自分はどうだ。何も守れず、こうして悠仁を一人で死なせている。

    「俺が、俺が……!!」

    俺が死.ねばよかったんだ、と口にすれば怒ってくれないだろうか。そんなことは言うなと、そう言ってはくれないだろうかと情けない希望だけが縋るように胸中にある。

    「悠仁……!!」

  • 99二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:44:46

    夢かドッペルゲンガーであってほしい…
    家の中にいれば安全なんじゃなかったの…

  • 100125/10/18(土) 22:49:49

    冷たくなった手を必死に握りしめ、脹相は何度も虎杖の名を呼んだ。

    だが死人がそれで生き返ることはなく、応える者はここには居ない。

    半ば病的に血の汚れを拭こうとしても震える手では上手くいくはずもなく、広げてはそれを少し狭めを幾度も繰り返すしかなかった。

    爪の間に血が入り込むも、それを汚いとは思えない。

    ただひたすらにどうにかしてやらなければと、そんな強迫観念だけがあった。


    「悠仁、悠仁……」


    視界が滲む。涙を拭う。きっと鏡を見れば脹相の顔にも虎杖の血がついていたことだろう。


    「お兄ちゃんは悠仁のためなら、何度だって火に焼べられても良かったんだ」


    叶わぬ夢だけがここにある。

    あの日起きたことを虎杖が後悔していることも脹相は分かっていたが、守れないよりは余程良い。

    だが起こってしまったことは変えられない。

    あの夢のようにはならなかったのだ。ただ、それだけの話だった。


    〈目星〉

    脹相(25) dice1d100=11 (11)

  • 101二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 22:53:39

    意地の目星成功!

  • 102125/10/18(土) 22:54:14

    〈目星〉

    【(初期値)成功】


    ふと、力なく投げ出された虎杖の手首に傷がないことに気付く。

    眠りに落ちる前には確かにあった手錠とこすれ赤くなった跡が綺麗になくなっていた。

    今更ではあるが、足枷や手錠も無くなっている。

    ここに来るまでの間に目撃した覚えもない。

    だがそうと分かっても、ただ傷は一つでも少ない方が良いに決まっているとしか脹相は思えなかった。

    それをまともに理解するだけの思考能力は、今の脹相にはない。


    「悠仁、家に帰ろう。大丈夫だ、お兄ちゃんが一緒に帰ってやるからな」


    〈???〉

    脹相(⁇) dice1d100=8 (8)

  • 103125/10/18(土) 22:57:52

    〈???〉

    【??】


    そうして脹相が虎杖に触れていれば、突如ぐらりと視界が傾いた。

    それは今ここで起きるはずもないもの、眠気だった。

    眠気が自分を襲い、引きずり込もうとしている。あまりにも強いそれに抗うことができない。


    「こ、んなところで……」


    座ってさえいられなくなり、脹相は虎杖の横に倒れ込む。

    自分の放り出した手が虎杖に触れたまま、寝てたまるかと抗うも瞼は落ちていった。

    そのまま脹相は、気付けば意識を失いそうになる。


    〈聞き耳+30〉

    脹相(25+30,55) dice1d100=62 (62)

  • 104二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:03:31

    これ聞きたかったな!何だったんだ!

  • 105二次元好きの匿名さん25/10/18(土) 23:10:17

    脹相(⁇) のダイス何だったんだろう
    虎杖は手足の傷ないなら鎖に繋がれてた虎杖とは別個体でやっぱりこれはドッペルゲンガーじゃない?そうであってくれ

  • 106125/10/18(土) 23:51:37

    〈聞き耳+30〉

    【失敗】


    背後から誰かの声が聞こえた気がした。

    だがその声の正体に気付く前に、脹相の意識は完全に闇に落ちていく。



    脹相は飛び上がるようにして目を覚ました。

    汗でびっしょりと濡れた肌着が肌に張り付いている。

    蹴り飛ばした布団が、すでに虚空が消え去った床に落ちた。


    「ん、寒……。急に暴れんなよな……」


    聞き覚えのある声に隣を見れば、そこにいたのは虎杖だった。

    脹相が跳ね起きたせいで布団をはぎ取られ、居心地が悪そうに足枷が嵌められた足をすり合わせている。

    眠そうに、どこか不満げに脹相へと視線が向けられる。

    先ほどの死体は悪い夢だったのだろうか。それとも今見ている光景が夢なのだろうか。


    「ゆう、じ?」

    「なんだよ。俺以外の誰かにでも見えんの?それともついに俺のことも忘れたって?」


    探索可能箇所【寝室/リビング/風呂場】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>108

    複合も可、ただし途中で相手側のリアクションがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

    ※一時的狂気は気を失ったことで解除、ただし大幅にSANが減った影響がある程度

  • 107二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 00:07:02

    夢ェ!?
    一応虎杖の心身に異常ないか確認したい

  • 108二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 00:08:10

    現実もドッペルゲンガーもどっちがどっちなのわかんなくなってきた…

    虎杖の手首と足首に擦れ跡あるか確認したい
    それから自分は何か寝言言ってなかったか、誰かの声を聞かなかったかも
    ついでに掛け布団はしっかり戻してあったかくさせる

  • 109125/10/19(日) 00:23:25

    ≪どうする?≫
    →虎杖の傷の確認・寝言か何か言ってなかったか聞く・掛け布団かけてやる

    目の前の光景が信じられず、数秒フリーズした脹相だったが突如虎杖の髪を掻き上げて額を見る。

    「な、なに?」

    虎杖は戸惑っているようだったが、額に傷はない。
    ついでに顔色も脹相の知る生きている虎杖のものであるし、温度も温かなもの。
    そして次に手を持ち、足を持ちと確認すればそこには枷と擦れたような跡が残っている。

    「マジでなんなんだよオマエ……」

    呆れたように呟くも、虎杖は抵抗しなかった。
    脹相が先程まで見ていた何かと今目の前に居る虎杖の違いを確かめていけば、おそらくあそこで殺されていたのはこの虎杖ではないのではないか、と思い至る。

    「……本当に、怪我はないんだな?」
    「ないよ。ベッドの上から動けない状況でどうやって怪我するんだよ」
    「それならいいが……いや、良くはないが。なら俺が何か寝言を言っているのは聞いていたか?他に誰かの声が聞こえたりだとかは」
    「誰も居ねぇってのに誰の声が聞こえてくるんだよ。そういや脹相さっきまでブツブツ言っていた気がするけど、俺も寝てたからあんまし分かんねぇわ」
    「そうか……起こしてすまなかった」
    「別に、こんくらい気にすんなって」

    どうやら虎杖もよく分からないらしい。
    脹相は床に落ちた布団を拾い上げ、虎杖にかけ直してやる。
    虎杖は再びベッドの中に潜り込みつつ、「脹相はもう起きんの?」と声を掛けて来た。

    「目が覚めたからな、そのつもりだ」

  • 110二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 00:24:03

    どっちが現実っぽいかと問われると窓の外が明るい方なんだけど、(??)のダイスの件もあるし、何より虎杖が死んじゃってるしでメタ的にもそっちが現実とは考えづらくなってるんだよな

    監禁されてる方の虎杖が食事する時の描写がなんか変だったのも気になる……どちらの世界も現実ではない……?

  • 111125/10/19(日) 00:29:13

    「昨日の、あー、一応あれが来る度一日カウントってことで、床無くなったらここに戻って来いよ。落ちたらどうなるか、俺も分かんねぇし」

    「あぁ、気を付けるようにする」

    「俺はすることもないし、もうちょい寝てるから脹相は好きにしてたら。どうせじっとはしてらんないって顔してるし」


    分からないことだらけな以上、布団の中に逆戻りをしてずっと眠っているというわけにはいかない。

    失ったと思ったあの絶望も未だに全てを忘れたわけではなく、こうして普通に会話をしているだけで若干涙腺が緩みそうになったりしなかったり。

    ふと思い立ち、脹相は布団を被る虎杖へと声をかける。


    「俺が寝ている時であろうとも、それ以外の時だろうと、何かあったらすぐに声をかけてくれ」

    「こんな状況で何があるって?」

    「それでも、だ。頼む、約束してくれ」


    そう告げると顔だけでこちらを向き、「分かった分かった。約束する」と告げて再び布団の中に潜り込んでいる。

    一人にすることが少し落ち着かなくもあるが、部屋を(ほぼ)出られない虎杖と一緒に居るということは調べごとが出来ないことになる。

    脹相は一息つき、これからどうするべきかを考えた。


    探索可能箇所【寝室/リビング/風呂場】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>113

    複合も可、ただし途中で何かしらのイベントがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

    ※一時的狂気は気を失ったことで解除、ただし大幅にSANが減った影響がある程度

  • 112二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 00:39:04

    今のリアクションとかは普通に虎杖だなという感じだけど食事の件とかこっちの虎杖もちょっと人間味がない描写あるんだよな
    こっちが現実だけど脹相の認識と記憶がちょっと狂わされてる?

    寝室探索
    窓の外どうなってるかな

  • 113二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 00:55:19

    なんかこう虎杖にもこっちの空間にも分かりやすく目印でもつけておきたくなるな
    寝室探索のついでに壁の一部にサインでも書いておく
    賃貸だったら許せ脹相
    虎杖にも書いたら嫌がられるかな…

  • 114125/10/19(日) 00:57:50

    今日はここまで、また明日も進めていくからよろしくね
    時々スレ主がする存在しない盤外の話だけど、今回の二人はこの二人が自分たちでこのシナリオを選ばないだろ、ってことでシナリオクリアしないと出られない部屋に入れられた羂索(KP)と虎杖と脹相がSKP(サブキーパー)とPLしてるイメージがある
    前回のシナリオでは「おやすみ」を虎杖に言わせたくない脹相が「俺が悠仁になれば良いはずだ!!『オニイチャン!オヤスミ!』」って言ってたのが一番のハイライト
    羂索にはボロクソ言われてたし、結果的に虎杖が脹相の真似してたら普通にちょっと似てて「これぞ失敗作との差だね、あ、そこもRPだったりした(笑)?」とか羂索が言ったせいで場外乱闘になってたりで余韻がぶち壊れてたよ

  • 115125/10/19(日) 09:31:42

    ≪どうする?≫
    →寝室探索・壁にサイン・虎杖にもサイン……?

    あれがただの夢だったのか、それともここが夢なのか。
    思い出す度に全身が震えそうにもなるが、目を逸らしてばかりでは居られない。
    現時点での違いはカーテン越しに光が見えるかと、虎杖が拘束されていたかそうではないか。
    どちらが本物であるかを考えるのは後にするとしても、咄嗟に判断が出来ないのは困る。
    一目で違いを分かるようにするには、それだけの違いを作ってやればいい。

    「…………よし」

    このマンションの一室は現在の担当の内の一人によるおすすめで引っ越した賃貸物件ではあるが、背に腹は代えられない。
    一度寝室から出て、油性ペンを書斎から取って来た。そして脹相は躊躇なく壁の前に仁王立ちをしてから、ペンを大きく走らせた。
    作家たるもの、否が応でもサインには慣れるものだ。
    余分なものがあるわけではなく、勢いがありながらも字としては纏まっているサインが寝室の一画、扉から入って見えやすい壁に残される。

    「……何やってんの?」
    「サインだ」
    「壁に?」
    「一応扉にもな、見えやすい場所にあった方が判断しやすいだろう」

    虎杖は暫し考え込むように黙った後、ツッコミを諦めたらしい。「ナルホド」と何も分かってなさそうな顔でそう言った。
    しかし脹相の奇行(?)はこれで終わらない。

    「悠仁」
    「この流れで声掛けられるのは嫌な予感しかしないんだけど」
    「手を貸してくれ、もしくは顔でも良い」
    「……その二択なら手で」

  • 116125/10/19(日) 09:47:30

    虎杖は一括りにされている両手を脹相の前に揃えるようにして置けば、脹相は虎杖の右手の甲にペンを走らせる。

    違いを見分けるサインを書くマシーンとなった脹相は手の甲を綺麗に使い切るように大きくサインを書く。

    「一番分かりやすいのは顔だが……」と若干不穏なことを呟いたからか、虎杖はすぐに手を引っ込めてしまった。

    このまま同じ体勢で居れば今度は額か頬にでもペン先が迫ることを察したのだろう。


    少なくともこれで違いが分かるようにはなった。

    同じ夢、もしくは違う場所に行ったとしてもサインがなければこことは別の場所だと分かる。

    違いを作った気になってもそれが意味のない行動の可能性は十分分かっているが、何もせずに居られないのは先程の光景があまりにも脳裏にこびりついてしまっているからなのだろう。


    ついでに一応カーテンの外を確認してみれば、やはり黒い。

    テキパキとカーテンを閉めた後、改めて寝室を見回せば何も変わっていない(サイン以外)ようにみえたが、脹相はふと違和感を抱いた。

    しかしその違和感の理由は分からずに、答えは出ない。


    〈聞き耳〉

    脹相(25) dice1d100=69 (69)

  • 117125/10/19(日) 09:53:20

    〈聞き耳〉

    【失敗】


    どこからか聞き覚えがある音がした。音の正体は分からないものの、音の出所を探し視線を巡らせば、思い出す光景がある。


    目の前で虎杖が笑っているその姿、脹相の家を訪ねてきた彼は軽く手を掲げていた。

    ドッペルゲンガーについて調べたことをまとめようと、そう約束した時間には随分と早かったのを覚えている。

    脹相は理由を尋ねたが、彼はただ目を細め口を開いた。

    聞こえたのは妙な言葉の羅列だった。返事などではなかったのは確かだ。


    脹相はそれを知っていた。それが良くないものであることも分かる。

    呪文、と。そう呼ばれるものは日常を生きる自分たちには異質なもので、深くかかわってはいけないもの。

    不思議な夢を見た時から、その夢をただの夢だとは思えずにオカルトめいたことにも少しハマったからこそなんとなく知っていた。

    有り得ないと切り捨てるよりも、有り得るのかもしれないと思わされたもの。


    その言葉は音となり、脹相の耳に届いた。

    同時に脹相の意識が薄れていく。途切れていく。


    そうして、そうして――――。


    「脹相」


    視界が閉じた。

    瞼に重なる生暖かい温度に、手で覆われているのだと気づく。首筋に少しだけ当たる鎖の温度は冷たい。

    脹相の背後から手を伸ばし、記憶に蓋をするように視界を奪った彼……虎杖は、そのまま優しい声で囁く。


    「悪夢のことなんて思い出さなくていいだろ」


    〈聞き耳〉

    脹相(25) dice1d100=53 (53)

  • 118125/10/19(日) 10:10:50

    〈聞き耳〉

    【失敗】


    悪夢のことなんて思い出さなくていいだろ。

    それは言葉だけなら優しいものだ。声音も見合ったもので、本当に思い出したくなくなるような。

    あれは夢だったのだろうか。本当にただの悪夢でしかなく、この状況に対して理解が及ばないあまりに見てしまっただけなのだろうか。

    真っ暗な視界と瞼を覆う温かさと、僅かな冷たさのみしか分からない。


    「悠仁、それは」


    脹相がその言葉の真意を確かめようとすれば、視界が開ける。

    虎杖はパッと手を離し、脹相を元気づけるかのようにいつも通りの顔で微笑んだ。

    視界が明らかになると同時、いつも通りのはずの寝室の風景が戻って来る。

    でかでかと書かれたサインだけはいつもと同じ、とは言えなかったが。


    「ごめん、急にぼんやりするからさ。驚いたんだよ。何とかしなきゃって思って、ついな」


    正面に回り込んだ虎杖は脹相の顔色を確認しているのだろうか。

    脹相はそれに反射的に「大丈夫だ」と、不安を払拭してやろうと口を開きかけるも虎杖が再び脹相へ話しかけてくる方が早かった。


    「もう大丈夫そ?」


    〈心理学〉

    脹相(60) dice1d100=62 (62)

  • 119125/10/19(日) 10:22:47

    〈心理学〉

    【失敗】


    まっすぐと向けられた言葉に、いつもならば「大丈夫だ」と答えたはずだ。

    大丈夫ではなくとも、弟の前で大丈夫ではない姿を見せるわけにはいかないと。

    虎杖が夢を見たと、そう言ったあの日から二人の関係はほんの少しだけ変わったと、脹相は思っている。

    おそらくあれは罪悪感だ。そう気付かずに居るほど、今の脹相は人の機微に疎いわけではない。

    だからこそ脹相は虎杖があれを夢だったと、過去のものであったと思えるように一層に努力したつもりだった。

    はるか昔、幼い頃にあの夢を見た脹相と、大人になってから夢を見た虎杖。二人が夢をどう思うかに違いが出るのは当たり前のことだ。

    元より一人で頑張りがちな弟を脹相は支えてやりたかったというのに、こうも頑なになられては振り出しどころかそれよりも悪いくらいだと、そんな状況から半年かけてどうにか元の関係に近付いたはずだ。

    ドッペルゲンガーについて頼られた時も、嬉しかったのだ。そうすることを自分に許せた虎杖の変化をも脹相は黙って見届け、受け入れている。


    ここに来てから分かりにくいと感じていた、虎杖の考え。心のどこかでは薄らと分かっていたのかもしれない。

    それでも、今は尚更その答えを受け入れにくくなってしまった。

    この虎杖がもしドッペルゲンガーとやらで、本物ではないとすれば――――――目の前の虎杖の言う、悪夢の中で死んでいた虎杖こそが。


    「おーい、脹相?」


    名を呼ばれ、ハッと我に返る。脹相が改めて虎杖を見れば、澄んだ目でこちらを見上げていた。


    「あんまり無理すんなよ。どうせまた、ここ以外は消えちまうんだから」


    そう言ってベッドの上に戻る虎杖の居る場所こそが安全で、――――それ以外の場所はそうではないとすれば脹相はどうするべきなのだろう。


    探索可能箇所【寝室☑/リビング/風呂場】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>121

    複合も可、ただし途中で何かしらのイベントがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 120二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 10:28:03

    リビングを調べる
    またあのテレビが付かないか一応試してみる

  • 121二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 11:17:21

    場外の脹相で爆笑した

  • 122二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 12:06:16

    風呂場はちょっと後回しにしようかな
    リビングの探索

    やんわり探索を遮った?ようなのが気になったので虎杖に時間が経ったら空間が消えること以外に知ってることがあれば聞いておきたい

  • 123二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 12:14:53

    賃貸の壁と弟にサイン書く脹相の合理と思い切りの良さ大好き

    >>114

    元シナリオも読んだけど失敗作呼ばわりが改変なしなの驚いたよね

    虎杖におやすみ言わせる安価出したとき辛すぎたから脹相の気持ちわかるぞ

  • 124二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 12:37:31

    賃貸だったかって笑っちゃった
    敷金や担当からの印象は死ぬかもしれないが弟の安否も関わるなら躊躇なくいくだろうし油性じゃないと簡単に落ちちゃうかもしれないからね
    虎杖はちょっとここへきて無気力とも違う言動も見せた…?

  • 125二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 13:02:46

    脹相はもしかしたらこっちの虎杖がドッペルゲンガーかもって思ってる感じか
    気力がないのはともかく悪夢のことは忘れていいって目を塞ぐのは確かにちょっとやらなそう?とはいえ向こうの虎杖は既に…

  • 126125/10/19(日) 13:14:31

    ≪どうする?≫(安価下採用)
    →リビングの探索・虎杖へ何か知っていることはないかの質問

    「悠仁は他に何か知っていることはないのか?」
    「俺の知ってることなんて脹相も知ってると思うけど」
    「記憶が曖昧な部分がある。だからこそ聞いておきたい。……それに、さっき悠仁は”悪夢”と言ったな?」

    虎杖は先程脹相へと”悪夢”という言葉を使った。だが脹相は自分が見た光景を虎杖に伝えてはいない。
    訝しむ、というよりは単に不思議だった。責めるでもなくそう尋ねれば、虎杖は「あー、それね」となんてことないように返す。

    「寝言で何言ってるかは分かんなかったけど、一回起きた時に魘されてんなって思ったんだよ。それで悪夢でも見たんかなって思ってカマかけた」
    「俺がどんな悪夢を見たのかも、悠仁は知らないんだな?」
    「言われてもないってのに分かるかよ」

    呆れたように虎杖はそう零す。
    脹相の夢についてそれ以上虎杖が知っていることはないらしい。

    「そうか、分かった。なら俺はまた家の中を調べてくる」
    「へいへい、了解」

    そう会話が一段落し、脹相は寝室を出てリビングへと向かった。
    風呂場のことも意識には引っ掛かったが、どうにも足が進まない。

    そして辿り着いたリビングはいつも通りの光景、のはずだ。
    だが昨日とは違い、ソファの上に本が置いてあることに気付く。

  • 127125/10/19(日) 13:37:25

    何か違和感の解消の手掛かりにならないかと手に取って見れば、表紙に書いてあったのは件の「ドッペルゲンガー」ではなく、聞いたこともない何かについて書かれているようだった。



    ≪異次元の吸血鬼の影について≫

    それは恐るべきものである。普段私たちが住む3次元の世界ではなく2次元の世界にしか生息できず、しかし人間を捕らえようと虎視眈々と狙っている。

    彼らは自力では2次元の世界でもなお水平方向にしか動けない。姑息な性格を持つ彼らは常に安全な場所にいようとするだろう。

    また彼らは従者を生み出すことができ、その従者は別次元に行くことができる。

    その次元の生物の形を真似ることで、主人へ捧げる獲物を探し精神を2次元へと送り込む。

    犠牲者の目は見開かれ、まるで別次元を見ているようだと言われている。



    そこまで読んだ時、脹相はひどい頭痛に襲われる。まるで頭の中で何かが暴れ回っているようだ。

    喉の奥から無意識に声にならない悲鳴が漏れ、床に崩れ落ちる。


    「う……っ、ぐ、ゥ」


    ソファのすぐ横に蹲るようにしながら、勝手に藻掻く足が床を蹴る。

    痛い。痛い。痛い。痛い!

    自然と涙が滲み焦点を失う視界の端で、とっくに手放していた本が燃え上がったのを見た。

    これは罰だ、と何故か思う。

    自分自身がそう思ったのか、それとも誰かにそう思わされているのか。どちらにせよ痛みは強烈で、心を折ろうとしてくるようだった。


    〈SANチェック〉1/1d2

    脹相(63) dice1d100=82 (82)

  • 128二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 13:43:32

    ああまた脹相のSANが…
    その次元の生物の形を真似るってこれドッペルゲンガーっぽい

  • 129二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 13:48:57

    これもしかして虎杖の姿真似た従者によって脹相の精神が二次元に送り込まれてるのでは

  • 130125/10/19(日) 13:50:31

    〈SANチェック〉1/1d2

    【失敗】


    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN63 – dice1d2=1 (1)


    全身を貫くような痛みには覚えがあった。

    幼い頃に体験した、全身が燃え上がるあの夢だってそうだ。

    指先が崩れていく感触が、体を支えられなくなって床に崩れ落ちるしかなくなる無力さが、呼吸をするだけで体の内側までもが焼けていく感覚が、その全てが脹相を襲っていた。

    トラウマと呼べるほど、精神的な傷になっているわけではない。

    それでもあの夢を見た日から数日間は熱を出したし、暫くの間は火が怖かった。

    だからこそ脹相は自分の命が終わる、死を迎える辛さを知っている。

    本が燃えた次は自分が燃えるのではないかと、思わずそう思ってしまうも自分の体に火が移ることはない。

    それでも罰のような痛みは終わらず、脹相を揺さぶった。


    やがてその痛みが引いた後も、脹相はすぐに立ち上がることが出来なかった。

    自分の手が黒く焦げ付いていないかを確認し、いつもと変わらぬ姿であることに安堵する。

    弟のために死んだことを、火の中に焼べられたことを後悔はしていない。それがトラウマになるほどに気を病んでいるわけでもない。

    だが、容易に忘れられるほどにあの記憶は軽くない。

    忘れたいと願ったことなく、むしろ忘れたくないとも思っているものの、それは決して忘れられない記憶。


    「……この程度で俺が足を止めるとでも思ったか」


    沸々と湧いてくるのは怒りに近しいものだった。

    あの夢の中、冷え切った体があのまま放置されることなど脹相は許せない。

    この場に居る虎杖が自由になれないのも許せない。

    だからこそ脹相はここで負けるわけにはいかない。立ち止まるわけにもいかない。

    自身の体を燃やし尽くしても尚、希望を失わなかった男がただの痛み程度で止まるはずはなかった。

  • 131二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 13:53:50

    ドアの外でドンドンしてたのが脹相の名前呼んでたしロックオンされてる(主人に捧げるための獲物)は脹相っぽい
    目が乾くみたいな描写もあったし別次元=虎杖が死ぬ悪夢
    を見させられた?

  • 132125/10/19(日) 13:56:41

    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN63→62 (不定のラインは50)


    未だに続く痛みの中、脹相は這いつくばってでも起き上がらんと床に手を着いた。

    しかし全身の痛みは消えず、手は滑る。

    ぼたぼたと垂れ落ちた汗が床に広がった。


    あの時とは違い、脹相は自由だ。

    自分を閉じ込めるガラス扉もなく、足元から立ち上る炎もない。

    ただの痛みだ。

    それこそ、死ぬよりは余程容易い。


    前を睨みながらも脹相は再び起き上がろうと、手に力を入れた。


    〈聞き耳〉

    脹相(25) dice1d100=8 (8)

  • 133二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 13:56:45

    揺らぐし動揺することもあるけど人間性の根底の部分が強いの脹相っぽくて好き
    頑張ってくれ

  • 134二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 14:00:05

    初期値で戦いまくってるけどここで拾えるの熱い
    かっこいいよ兄貴

  • 135125/10/19(日) 14:07:05

    〈聞き耳〉

    【(初期値)成功】


    その時だった。どこからか鈴のような音が聞こえてくる。

    思わず意識がそちらに向くと同時、痛みがスッと治まっていく。

    本は煤すら残らず消え去ってしまっていたが、脹相の体にはまるで何もなかったかのように元通りだ。

    床に残る汗の痕だけが先程の痛みの証拠のようで、脹相は多少ふらつきながらも立ち上がることが出来た。


    「……この痛みはなんだ。罰か?」


    ならばその罰は誰が下したものなのだろう。それに脹相に与えられるべき罰とは?


    「なんにせよ、異次元の吸血鬼の影とやらがこうなったきっかけなのかもしれん」


    吸血鬼までは覚えがあるが、”異次元の吸血鬼の影”なんてものを脹相は聞いたことがない……はずだ。

    内容は覚えているが、従者とやらが人に化けられるのならばドッペルゲンガーのようだと思われてもおかしくはないかもしれない。

    とはいえ、そうなると疑わしいのは虎杖ということになって来る。

    記憶の中の、呪文を唱えていた虎杖。あれは確実に”虎杖悠仁”ではないと見做して良いのだろう。


    「ターゲットは俺、なのか?」


    思わず寝室の方を振り向くも、ベッドの上に居るであろう虎杖の姿は当然見えない。

    未だ結論は出ないまま、一度脹相は深く深呼吸をした。


    探索可能箇所【寝室☑/リビング☑/風呂場】


    ≪どうする?≫

    探索箇所の指定、行動の指定、もしくは会話内容の指定など >>137

    複合も可、ただし途中で何かしらのイベントがある場合は途中で打ち切られる場合もあり

  • 136二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 14:15:02

    夢の内容的に何かありそうで怖いけど風呂場を調べる
    シャワーなど使った形跡が無いか確認する。排水溝などに血の跡等も無いか見る
    夢だけどどこまでが夢なのかまだわからないからね…

  • 137二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 14:22:17

    >>117で待ち合わせに現れた虎杖は脹相をロックオンした従者として今の虎杖がどっちなのかはやっぱり絶妙に分からない…

    意味あるか分からないけど安価>>136に加えて自分自身にも目印付けときたいな

    サインじゃなくてお気持ちでも何でも油性ペンで書いといてみないか

  • 138二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 14:29:01

    >>73

    鈴の音どこかで出たような気がしてたけどここでりんって音がしてた

    痛みを引かせてくれてるし良い存在っぽいけど過去いくつかの聞き耳ダイスはこれ関係だったりしたのかな

  • 139125/10/19(日) 14:36:39

    ≪どうする?≫

    →風呂場の探索(シャワーや排水溝の確認)・自分にも目印


    自分の手を見下ろして、ふと気付く。

    自分が今居る場所がどこなのかを判断するのならば、自分にも目印をつけておいた方が良いのでは?と。

    脹相はリビングの棚から油性ペンを取り出し、少し迷った後に簡易的な猫のイラストを掌に描いた。

    少しくすぐったかったのもあって多少歪んだが、だからこそこれと全く同じものを他人が描くのは難しいだろう。

    ペンを仕舞ってから脹相はこれ以上見て見ぬふりは出来ないと風呂場へと向かった。


    ぺたぺたと、冷たいフローリングを歩く感触は先ほど一人で目が覚めた時を思い起こさせる。

    だが先程までとは違い、今目の前に血の跡はない。

    けれど。もし、もしだ。風呂場に、行き。同じ場所に悠仁が倒れていたら。変わらぬ姿で死んでいたら。そんな想像が止まらない。


    「……大丈夫だ。悠仁は部屋に居た。血の跡もない。ここに悠仁が居るはずはない」


    そう自身に言い聞かせながら、風呂場の閉じた扉の前で一つ息をする。

    きい、と微かな音を立てて扉が開いた。

    ――――そこには誰もいなかった。代り映えのしない、自分が普段見る風呂場だ。

    安心しつつも、タイルに水気がないか、排水溝に血の跡がないかなどを確かめるも、使った形跡はない。


    「あれは、ここではない場所で起きたこと……ということになるのか?」


    何が夢で何が現実かは分からない。

    だからこそ少しでも手掛かりを探すべきだった。


    〈目星〉

    脹相(25) dice1d100=28 (28)

  • 140125/10/19(日) 14:41:01

    〈目星〉

    【失敗】


    何もない。代り映えのしない風呂場。いつも通り。

    そんな感想を抱くにもかかわらず、どうにも違和感が拭えない。寝室やリビングで感じたのと同じ違和感だ。


    「何が。何が違う?」


    違和感の欠片を探すように脹相は一つずつ視線を移していく。

    浴槽。シャワー。排水溝。タイル。それと――――鏡。

    本来ならば鏡を見れば、鏡の中の自分が見つめ返しているはずだった。

    だというのに、そこに居たのは自分ではない。

    そこに映っていたのは黒い何かだった。


    「は、……ッ!?」


    鏡は脹相の正面にあるのだ。ならば映っているのは自分でなければならないにも関わらず、そこにあるのは自分ではなく影だ。

    窓の外にあったもの、この部屋を覆うもの。闇のようで闇ではない、桎梏と同じ色をした虚無。

    それが脹相が居るべきはずの場所に、代わりに鏡に映っていた。


    〈SANチェック〉1d2/1d5

    脹相(62) dice1d100=96 (96)

  • 141125/10/19(日) 14:42:32

    〈SANチェック〉1d2/1d5

    【失敗】 ファンブル適応なし


    ≪SAN減少≫

    脹相:SAN62 – dice1d5=1 (1)

  • 142二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 14:45:36

    精神だけ2次元世界(ここ)に連れてこられてるなら現実に戻った場合目印の猫は消えるはず…かな?
    風呂場何もなくてよかったけどやっぱ脹相取り憑かれてそうだよ

  • 143125/10/19(日) 14:53:20

    〈SANチェック〉1d2/1d5
    【失敗】 ファンブル適応なし

    ≪SAN減少≫
    脹相:SAN62→61 (不定のラインは50)

    ドッと胸が跳ねる。
    目を見開いたまま鏡を凝視すれば、”それ”は脹相をじっと見つめている。
    見つめている。見つめて、見つめて、見つめ、笑うように揺れた。
    思わす一歩後退るも、それがきっかけになったのかはたまた気まぐれなのか、脹相の中にずるずると吸い込まれるように戻っていく。
    やがてそれは見えなくなり、顔色を悪くした脹相だけが映っていた。

    「い、まのはまさか……」

    自分が得体の知れない何かになったような心地がした。
    あれはなんだ。自分はどうなっている。
    掌を見つめれば、そこには先程描いた不格好な猫があるままだ。

    「俺は、一体どうすれば」

    そうぽつりと呟いても教えてくれる者は誰も居ない。
    ただその代わりとでも言うかのように、寝室の方から「脹相―?」と微かに声が聞こえて来た。
    そうなれば気を取り直さなけ得ればいけないと、風呂場を出ながらその声に応えようとした、その時だ。

    空気が一変する。記憶している限り2度目のそれは一瞬にしてやってきた。
    崩れ落ちる部屋とそこからのぞく虚空。ただの闇。虚無。何の音もなく砂の城が崩れていくように端から世界が無くなっていく。

    ≪どうする?≫
    先頭に★をつけた上で『虎杖の元へと向かう』or『虎杖の元へと向かわない』を指定 三票先に集まった方を選択

  • 144二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 14:56:43

    ★虎杖の元へと向かう
    どうなってるんだこの世界

  • 145二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 15:03:54

    なんか脹相の中にいる…脹相自身に記憶の欠けがあるのも気になってるんだよな…

    虎杖の元へ向かう
    本物かは分かんないけど脹相がこの状況で虎杖を一人にするはずないというのとベッドの上は安全地帯っぽいのでダッシュで向かいたい

  • 146二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 15:26:20

    ★虎杖の元へと向かう
    何かあったら呼んでくれって約束したの守ってくれてるし

  • 147二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 15:43:35

    ★虎杖の元へ向かう
    上に同じく急いでベッドに戻ろう

    結構SANチェック失敗してるし元シナリオのキャプションだけちらっと見た感じストーリーが長そうだったから不安…ロスト率は低めって書いてたけど、どうか2人とも無事に進めますように

  • 148125/10/19(日) 16:52:45

    ≪どうする?≫

    →虎杖の元へと向かう


    脹相は再び走る。目指すべき場所はもう分かっていた。


    「こっち!脹相!早く!!」


    寝室の扉から顔を覗かせた虎杖が脹相を呼び、脹相もまた手を伸ばす。

    周囲が崩れていく最中、焦燥感に急かされ――――


    高く、美しい音が聞こえた。


    凛としたそれは今まで何度か聞いてきたものだ。焦り正確さを失おうとしていた意識を無理やり引っ張り上げるような音。

    目の前が歪み、崩れていく世界で無事だったはずの虎杖の姿が、かすれたのが見えた。

    映像が乱れるように、広がる虚空に虎杖は飲み込まれていく。

    声の一つさえ上げずに虎杖は消え失せ、伸ばした手は何にも触れることなく、脹相は一人ベッドの上に転がった。


    「……ゆう、じ?」


    慌てて振り向くも、そこにだって虎杖は居ない。

    それだけではない。安全だと思われていたベッドの端もまた浸食されている。

    虚空はベッドさえも侵し、ただ自分だけを残して存在している。

    安全圏には脹相一人だけが残されていた。


    〈アイデア〉

    脹相(75) dice1d100=32 (32)

  • 149125/10/19(日) 17:02:42

    〈アイデア〉
    【成功】

    本当に安全なのは、どこだったのだろうか。
    ベッドの傍?虎杖の近く?
    ――――違う、それらと共に居たのは脹相だ。
    本当に安全だったのは自分以外の何かではなく、自分自身ではないのだろうか。

    朧気だった推測が少しずつ纏まっていく。
    だがそれでも、宙を切った手の感覚は心地良いとは言えない。

    脹相が一人で残ったベッドの上で、意識が奪われていく。
    それはどこか、夢から覚めるのにも似ていた。

  • 150二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:06:23

    姑息な性格を持つ彼らは常に安全な場所にいようとするってところで虎杖がベッドから離れないのもしかしてそういう事か?って思ってたんだけど全部消えてもうた

  • 151125/10/19(日) 17:08:14

    目が覚める。

    脹相はまた、ベッドの上で一人眠っていたようだ。

    乾いた眼球を半ば無理やり動かし周囲を見る。

    一つ分の枕。開けられたカーテン。窓から見える夕焼け。

    違和感のない部屋に、虎杖の死体があった場所と同じだと脹相は思った。

    それを証明するかのように、壁にサインもない。自分の手を見ても猫も居ない。


    ベッドから起き上がれば、床の血だまりが消えていることに気付く。

    だが微かな赤さだけはそこに残っており、脹相が見たものも確かにここにあったものだと分かる。


    「……これは」


    夢か。現実か。

    真実の欠片を組み立てていけば、ここが現実なのではないかとも思う。

    しかしそう思ったとして、思い出すのは風呂場での凄惨な光景だ。

    居ても立っても居られずに誘われるように再び風呂場へと行こうとすれば、枕元に一冊の本が置かれていることに気付く。

    それは夢占いの本のようで、とあるページには栞が挟まれていた。

    自分が用意したものではない。となればこれは誰がここに置いたのだろうか。

    そう思いながらも、気付けば脹相はその本を手に取っていた。



    ≪夢占いの本≫

    自分自身を殺す、つまり自殺についての夢は不吉なものと思われがちだが、実際には運気上昇を示す夢だ。

    特に大量の出血を伴う死に方をする場合、とても良い吉兆の兆である。死と再生は同一だ。

    今あなたがなんらかの苦境に立たされているのなら、事態の好転が望めるだろう。



    〈目星〉

    脹相(25) dice1d100=95 (95)

  • 152二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:11:27

    突然の全崩壊びびった
    虎杖も含めてあっちは全て夢というか2次元の世界…?こっちの風呂場がどうなってるのか怖いよ

  • 153二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:13:49

    寝て起きた時いつも目が乾いてるのってこれ目ぇ開けっぱなし……

    >犠牲者の目は見開かれ、まるで別次元を見ているようだと言われている

    …ってコト!?

  • 154二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:14:56

    おおサインが役に立ってる
    目星ギリファンブル回避してよかった

  • 155125/10/19(日) 17:19:04

    〈目星〉
    【失敗】

    読みはした、だがその中身は上手く頭に入って来ない。
    少しの間だけ呆けていれば、突如背後から声が掛けられた。

    「脹相、良かった。ずっと意識が戻らないから心配してたんだ」

    それは聞き覚えのある声で、聞きたかった声で、脹相は姿を確かめるべく振り向いた。
    そこに立っていたのは声の通り、虎杖だ。
    肌は血色がよく、目には脹相を案じる色を湛えている。
    手錠がない。足枷もない。脹相が書いたはずのサインもなく、そして何より――――生きている。
    脹相が混乱の中、虎杖の両肩を掴もうとすれば張本人は待てと言うかのように掌を脹相へと向けた。

    「悪ぃ。色々混乱してるとは思う。でも説明してる時間もあんまないんだ。要点だけ言う、今脹相は死にかかってる」
    「俺が、死にかけて。だがそれよりも悠仁は、あの風呂場での」
    「だからもうそれはいい!アレは気にしなくて良い、忘れろ!!」

    虎杖はそう叫び、「脹相が意識を保ってられる時間は短い。多分また相手の次元に引き摺り込まれるから、それまでにだな」と続けた。
    するとどこからか鈴に似た、しかしそれよりも細く美しい音が聞こえて来た。
    それに対して恐怖は感じず、安堵だけを感じる。
    虎杖自身も聞こえているだろうそれにしかし反応することはなく、虎杖は脹相だけを見据えている。

    「一応聞く、生きたい?」

    しかしそう告げた後、虎杖は「あー、違うか」と言葉を迷ったかのように視線を一瞬宙に彷徨わせた。

    「――――このまま何もせず殺されたい?脹相は理由があるなら死んでもしょうがないって、そう思う?」

  • 156二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:21:52

    >>150

    これ影が脹相に潜んでた?のも脹相自身が安全地帯だったからで辻褄合うんだな

    とか思ってたら虎杖生きてた!!!

  • 157二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:24:08

    心はやのヒューマノイド脹相の選択を踏まえての質問って感じだ

  • 158二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:32:44

    なになになに!?怖い、いきなりすごい重い質問きたな
    これなんか理由があって脹相が死にそうになってるぽいな…でもその内容がわかんなきゃそもそも答えられないよね

  • 159二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:35:42

    脹相の場合「それが悠仁のためになるなら」って秒で死をえらびそうなのがなぁ

  • 160125/10/19(日) 17:40:59

    確かに脹相は一度、自分の死を受け入れたことがある。
    虎杖に自分を殺させ、そして体の中にあった鍵を取り出させたことがある。
    そのあとのことは脹相も詳しくは知らない。虎杖も語らなかった。

    「俺が死ぬことは悠仁の助けになるか」
    「ならない」
    「そこに嘘はないな」
    「俺はもう、対価は払った。ってよりも自分のケツは自分で拭いた、ってだけだけど。だから脹相が何もしなかったら俺は頑張り損、ってだけ」
    「そうか、分かった」
    「で、どうする?諦める?」

    虎杖はただまっすぐに脹相を見つめている。瞳には焦燥も感じられたが、それ以上にあったものは信頼だった。
    きっと虎杖も脹相がどう答えるかなど、分かっていたのだろう。
    なにせ、あの時とはもう何もかもが違う。

    「いいや、ここで死ぬ気はない。殺されてやる気などあってたまるか。無駄死にはごめんだ」

    あの時と同じく、脹相の死を虎杖は望んでいない。
    だが何が違うのかと言えば脹相は人間で、そしてここで死.ねば誰の胸にも傷しか残らない。
    そう答えた脹相に虎杖は頷き、表情を緩めた。

    「まあ殺されても良いってふざけたこと言ってたらぶん殴ってたけど」
    「よし、話は終わったな?なら次は俺の番だ。あの死体は」
    「終わってねぇの!どうすりゃいいってまだ言ってないだろ!?」

    脹相としてはここまで来れば風呂場の死体に関しての凡その想像は出来ているが、それにしても虎杖と同じ見た目の死体がどうして生まれたかについては聞いておきたいものではあった。
    なにせそれが出来たのがたった一人であろうというのなら尚更。
    そして虎杖はベッドをポンポンと叩き、「時間もないから、今すぐ俺と一緒に寝て」と真面目な顔で言う。

  • 161二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:45:31

    脹相が死んでも悠仁のためにはならないっていうのを見てすごくホッとした…上の方も言ってるけど、悠仁のためになるならすぐ死ぬことを選びそうだから…
    あと悠仁の喋り方が心なしかいつもの調子に戻ってる気がして嬉しい、無気力さや冷たさが抜けたというか

  • 162二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 17:50:02

    悠仁は悠仁でなんか色々やってたっぽい?
    各所に本を置いて何か気付かせようとしてたのは悠仁か?
    ってか対価ってなんだ……

  • 163125/10/19(日) 17:50:31

    「無理やり引きずり込まれるよりも前に、自分から眠ることでもう一度脹相を相手の次元に送り込む。武器付きで、な。……どんな形になっているかは分からないけど、後は上手くやって欲しい。死にたくないんだろ?……死んだら恨むから」

    ごろりとベッドの上で寝転がった虎杖の手には手錠も足枷もなく、そして停滞を望むあの感情がいまいち感じ取れない瞳など欠片の気配もない。
    脹相も同じようにベッドの上に逆戻りすれば、虎杖は言葉を続けた。

    「相手は必ず脹相の近くにいるはず。脹相の近くにいて、かつ安全な場所で動向をずっと見守っている」

    おそらく虎杖は虎杖で脹相の知らない間に色々なことがあったのだろう。
    それを説明する余裕がないのも事実だろうが、何があったのか言う気が無いのも事実なのかもしれない。

    「それはつまり、少なくとも今、余裕なうちは相手は自分の意思では動かない。だから脹相は相手がどこにいるのかを見極めて、その場所に武器で攻撃するだけでいい。動かない相手なら誰でも当てられる」
    「それはその相手を殺せということか」
    「そう。その相手を殺さなければ脹相は死ぬ。殺せば脹相は生き延びる。簡単だろ」

    そう言いながら虎杖は脹相の胸辺り、かつて鍵が眠っていた場所を軽く拳で小突いた。

    「前よりもずっと簡単だ。勝てば終わる。俺達のどっちの犠牲も必要ない」

    前は決められた道を辿ることしか出来なかった。
    でも今は違う。新しい道を自分たちの手で作り、あとは駆け抜けるだけ。

    「大丈夫。相手を殺しさえすれば、脹相のことは絶対にこっちに戻す。今度は俺の番。何があっても守るから、俺を信じて」

    虎杖はそう告げ、脹相の手に触れた。互いの手は温かく、その温度は失われていない。

  • 164125/10/19(日) 17:57:17

    「今は眠って。……子守歌がなきゃ眠れないとか、そんな馬鹿なこと言うなよ?」

    虎杖の声が優しく響き、それと共に水晶のような音が絶えず鳴り、緩やかに意識を引き摺って行く。
    枕が一つしかないベッドの上で枕なしで隣に寝ころぶ虎杖は、こうしてみるとあの箱庭で見た虎杖よりもずっと表情が豊かだった。
    脹相を心配しながらも、必ず戻って来てくれると信じている。
    然程広くないベッドの上で触れ合う足に冷たい枷はない。
    誰の強制されるでもなく、ただ脹相のために今の虎杖はここに居る。
    瞼が落ち、視界が暗くなった。
    ぼんやりとする意識の中、何かを堪えたような吐息が気にかかった。
    そして意識が落ちる寸前、小さな。とても小さな一言が脹相の耳に届く。

    「おやすみ、脹相。……今度は絶対におはようって、そう言わせてみせる」

    決意に満ちたそんな声と共に、手が強く握られた。
    ――――最後にひとつ、ひときわ澄んだ音が鳴る。
    そうして脹相は再びあの部屋へと戻っていく。

  • 165二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 18:01:53

    虎杖は絶対に脹相に「生きたい」って言って欲しくての質問だろうなと思ったので脹相がど真ん中で応えてくれてすごい熱いしじわっときたよ
    真面目な顔して今すぐ俺と一緒に寝ては何事かと思ったけど前シナリオとのリンクもとてもいい…

  • 166二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 18:24:41

    そうだよなぁ!せっかく虎杖とも会えてこうやって生きてるんだから何もせず殺されてやるなんてごめんだよな
    夢占いの内容と合わせると風呂場で死んでた方の虎杖こそがドッペルゲンガーか?

  • 167二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 18:30:51

    やっと活路が見えてきて嬉しい反面、急に事が円滑に進みすぎてるような気がしないでもなくて怖い
    大丈夫?その倒さないといけない相手とやらが本で見たように姑息な生き物で、脹相に襲われそうになったら悠仁に化けて反撃してきたりとかしない?全て憶測でしかないけど

  • 168125/10/19(日) 18:42:09

    「おはよう、起きた?」

    聞き覚えのある声で脹相は目を開く。
    ベッドに腰掛けた虎杖が横になっている脹相を見下ろしていた。
    そんな虎杖の両手には手錠があり、手の甲には脹相のサインもあった。

    「まだ部屋は直らないんだよなぁ。寝たら直るかと思ってたけど」

    目の前の虎杖が言う通り、部屋の周りは未だ小さな面積だけを残し虚無に覆われていた。

    「ま、でも仕方ないか。どうせどこにも行けないんだし」

    きゅ、と目を細めた彼が謳うように語り掛けてくる。頬を撫でる手は人肌にしては冷たい。
    冷え切っているわけではない。だが先程まで手に触れていた温かさに比べれば、別物だ。

    「ここは安全だよ。どこにも行けないけど、ここだけは安全で、一緒に生きていける。脹相が傷つくこともないし、俺が傷つくこともない」

    それはどこか甘やかすような声音でもあった。そして脹相と目が合ったことに気付けば、それに返すように微笑む。

    「俺はさ、このままで良いと思ったよ。だってここに居れば痛いことも苦しいことも、何にもないんだから」

    手錠が擦れて、音が響く。冷たいそれが脹相の顔をくすぐった。

    「だからさ、脹相。脹相もここに居てよ。一緒にこの箱庭で過ごすんだ。今度こそ、何も失わなくて良い」

    目の前の虎杖は、ただただ脹相だけをその瞳に映していた。

    「全部俺のせいにしていいから。俺のためだと笑って、仕方ないって呆れてそれで、――――全部を投げ出して一緒に居ようよ」

    目の前の”虎杖悠仁”は美しく――まるで人形のように、綺麗に笑っていた。

  • 169二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 18:53:15

    相手を殺して生き延びるかここで二人とも無駄死にするかの選択を強いられる前シナリオと比べたら甘くて生ぬるい停滞を強いられるの真逆の雰囲気でいいな

  • 170125/10/19(日) 19:07:11

    こうして見れば、ここに居る”虎杖悠仁”はやはり何もかもが脹相の知る彼とは違っていた。

    もし脹相が監禁だなんてしようとすれば、虎杖はぶん殴ってでも止めるだろう。

    そこでもし脹相があの夢のことを万が一にでも持ち出したって、傷付き苦しむだろうがそれを理由に流されることもない。


    どんなに苦しくとも、辛くとも、少しでも方法があるなら足掻こうとするだろう。

    あの時の脹相はそんな虎杖を表す言葉を知らなかったし、見つけられなかった。

    だが今の脹相はそれを優しさだと、強さだと、そう思う。


    確かに小さな箱庭に居れば、傷付くことはないのだろう。

    消防士という危険な職に就いていればいつ死ぬかは分からない。

    大怪我を負うかもしれないし、命を失うことだってあり得る。

    だがそれを理由に虎杖が立ち止まることなどないことを脹相は知っている。


    痛みも苦しみもなくたっていいものだ。

    それでも痛みや苦しみを理由に、全てを投げ出そうなんて虎杖がするはずもない。


    「それが悠仁の望みなのか」

    「そうだよ。俺がそうしたいって脹相に望んであげる」


    瞼を閉じれば、夢の中の光景が蘇ってきた。

    確かにあの時、二人で無駄死にを選ぶことがただ無駄に死ぬだけ以外の意味もあったのかもしれない。

    それでも選ばなかった。選ばなかった、過去の話だ。

    そしてこれからも選ぶことのない選択である。


    〈目星〉

    脹相(25) dice1d100=74 (74)

  • 171二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 19:21:50

    今の人間の脹相がかつての心はや虎杖をもう一度捉え直してるような視点いいな

  • 172125/10/19(日) 19:27:46

    〈目星〉
    【失敗】

    ただし現状を打ち破るためのものが、虎杖の告げた武器とやらが見当たらない。
    視線を彷徨わせていた脹相に気付いたのか、虎杖が更に言葉を重ねる。

    「脹相だって、俺に安全な所に居て欲しいって思ってるんだろ?脹相が願ってる結果でもあるのに、俺を置いてくの?」

    毒を吐きながらも目の前の虎杖は脹相へと縋るように、頬を撫でた。

    「……確かに俺は、悠仁に危険な目に遭って欲しくはない。弟へとそんなことを望む兄など居るはずもないだろう」

    どこか人形のようにも見える虎杖を見上げながら、脹相は静かにそう語りかける。
    いつかの誰かが、そうして貰ったように。

    「だが、ずっと安全な場所に居れば良いとも思ってない」
    「脹相は俺に苦しんで欲しいんだ」
    「違う。俺の望みは昔から変わらない。ただ、幸せで居てくれればいいだけだ」

    あの時だってそう願った。
    幸せであれと、傷を抱えても前を進めるようにと、そう祈った。

    「俺はただの一つも傷を負わないままでいることが幸せだとは思わない」

    そう思うのならば、あの機械でしかなかった”彼”はあの時停滞を受け入れただろう。
    だがそう思えはしなかったから、虎杖の、そして脹相の今がある。

    「幸福とは自由であるべきだ。箱庭の中でもなく、閉じられた世界でもなく、自分の意志で選び、足掻き、生きていくこと。そこに痛みがあっても、苦しみがあっても、たとえ辛くとも、その先にあるものを目指し続けることを悠仁が選ぶなら、その背を見送ることだって兄として必要なことだ」

  • 173二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 19:46:17

    そうだよなとかみ締めている
    虎杖が傷つくと分かっててもその先に幸福があるはずだからと心はや脹相も強い意志を持って送り出したからね

  • 174125/10/19(日) 19:54:17

    その言葉を目の前の虎杖は拒絶として受け取ったのだろう。
    そしてそれは強ち間違いでもない。
    そんな脹相を見て、目の前の”虎杖悠仁”の姿をした何かは脹相の首に手を掛けた。

    「じゃあ、もういいよ」

    生ぬるい手の温度が首全体を覆い、無感情に気道が塞がれる。
    視線の先には歪に唇の端を上げた何かが見えた。
    喉の奥で音が鳴り、それが悲鳴なのか細くなった呼吸なのかさえも分からなくなる。
    目の前が暗くなり、焦点が定まらない。
    すぐ近くで誰かが笑っているのが分かるものの、それだけだ。
    元より虎杖の腕力が強いのは分かっていたが、だとしても抵抗しようとしても腕以外はろくに動かない。
    馬乗りになるように圧し掛かられているが、そうだとしても脹相の方が上背がある。
    だが辛うじて動く腕で何かを押し退けようとしても、びくとも動かない。
    その力の強さと、こんなことをすること。それらを突き付けられれば目の前の存在が脹相の知る”虎杖悠仁”ではないのだと改めて突き付けられる。

    「ゆ……じ」

    ここで殺されるわけにはいかない。
    先程の虎杖が「おやすみ」という言葉をどんな思いで発したのか、脹相も分かっている。
    どうにかしようと動かした腕がふいに何かに当たる。
    纏まらない思考の中、手探りで確かめれば――――それは拳銃だった。

    虎杖の言葉が蘇る。
    『相手は必ず脹相の近くにいるはず。脹相の近くにいて、かつ安全な場所で動向をずっと見守っている』と。
    今までのことを思い出せば分かるはずだ。一番安全な場所で脹相の動向を見守っていたものが、どこに居るか。
    虎杖が与えた武器を使わぬ理由はない。ならば、撃ち抜くべきは――――

    ≪拳銃を向ける先は?≫
    先頭に★をつけた上で何を撃つか選択 三票先に集まったものを選択

  • 175二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:02:55

    ★虎杖
    言動からして絶対悠仁じゃない...!お兄ちゃん的には偽物だとしても弟を撃つのは苦しいだろうけど頑張ってくれ

  • 176二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:06:29

    ★脹相自身
    安全圏=脹相(の中?)という解釈が合ってるならこれかと思うけど……
    一か八かすぎて怖ぇ

  • 177二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:07:08

    虎杖を撃つか自分を撃つか…?
    虎杖の払った対価が明かされてないのと風呂場の鏡に脹相じゃないものが映ってたのが地味に気になるから迷う

  • 178二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:09:23

    異次元の吸血鬼の影は水平方向にしか動けないって言われてるけどこの虎杖にそういう様子も無さそうだしおそらく生み出された従者の方だから本体は別にいそう

  • 179二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:11:22

    みんなの考察見てるとなんか不安になってきた...一回考える時間欲しいとか思ったけどすぐ三票集まりそうでどうしたら良いんだ(葛藤)

  • 180二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:16:09

    ★虎杖
    この言動が虎杖ではないのは確定…だと思う
    悠仁の助けにならないなら殺されてやる気などあってたまるかという脹相の意識を貫いて脹相自身を撃つのは除外して
    虎杖=脹相が心底大事にしてるもの=一番安全!の理論でやっぱここにいるんじゃないかと…!

  • 181二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:21:05

    >>149

    とりあえずここのアイデア成功で一番安全なのは脹相自身ってなってるのは大きなヒントだよね

  • 182二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:25:52

    >>181

    うわー確かに...!でも脹相撃ってもし間違ってたらリスクがデカすぎる...最悪ロストするかもしれなくて決められない

  • 183二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:26:58

    名前からして影だし水平方向にしか動けないってのも影の特徴だから脹相の影とか?

  • 184二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:35:29

    脹相は多分「二次元世界に精神が引きずり込まれてる状態」でその状態で自死したら最悪植物状態とかになりそうで怖い
    その点虎杖はもう偽物なのを隠す気ないから撃っても大丈夫そうではあるんだけどなぁ
    答えっぽい要素もあるけど間違ってた時のリスクがデカそうなのも脹相って感じで脹相自身を撃つの躊躇ってまう

  • 185二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:37:48

    >>163

    余裕なうちは相手は自分から動かないって悠仁が言ってるね

    でも脹相が覚悟を決めて自分の意思を伝えた今、余裕が無くなったからこうして襲ってきてるんじゃないかと言われればそれまでだけど

  • 186二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:45:16

    「――――このまま何もせず殺されたい?脹相は理由があるなら死んでもしょうがないって、そう思う?」
    これに対する脹相の返答が正解なのかなと直感的には感じる
    既に”虎杖悠仁”の姿をした何かと形容されてるしこれを撃って本物の虎杖がいる場所に帰るべきなんじゃないかなぁどうだろ

  • 187125/10/19(日) 20:50:44

    最悪絶対に間違えたくない!ってことなら〈アイデア〉使っても良いけど、万が一〈アイデア〉でファンブルしたらそれは取り返しがつかないのでスレ民が選べるなら選んだ方が安牌ではあるかな

    技能の失敗はあったけど全ての情報を拾えば答えに辿り着ける、って感じ
    メタ的な質問(PLがKPに向けて聞きたいこと)があれば答えるよ

  • 188二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:53:11

    >>187

    これ聞いたらネタバレになるかもだから無理そうであれば答えてもらわなくて良いんだけど、これ間違えたら問答無用で即ロストありますか?

  • 189二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 20:57:56

    >>127

    異次元の吸血鬼の影→風呂場に映った脹相の中にいたやつ

    その従者、犠牲者の精神を二次元に送り込む→虎杖の姿をしてる偽物

    だと思っててこの場合今殺せるのは従者だけなんじゃないかと思うので、色々考えた結果虎杖撃つかな…

  • 190125/10/19(日) 20:58:24

    >>188

    一応元シナリオでは間違えたものを撃つ→とある技能の失敗→ロスト


    今回はとりあえず間違えた方選んだら〈アイデア〉に成功で回避、それも駄目でもあともう一個🎲振ってそこも失敗だったら発砲、上記にあるとある技能を🎲して失敗したらロストの流れにしようかとは思ってた


    今回推奨技能の〈目星〉〈聞き耳〉が初期値で取り零した情報もあるのもあって、そのためのセーフティって感じかな

  • 191二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:00:41

    脹相自身撃つのは怖いし鏡の中に変なものが映ってた件もあるから鏡の中の脹相撃ってみたらどうだろう

    寝室とリビングにも鏡あって不思議ではない気がするしそれまでの違和感の目星で拾えてなかったから>>140では目星失敗しても重要な情報として鏡のなかの影に気がつけたのかなってのもある

  • 192125/10/19(日) 21:03:07

    >>191

    現在脹相は動けないので、場所の移動は不可能かな

    手に届く範囲のものの内、その内の何かはシナリオ上の正解とされているものになるよ

  • 193二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:06:51

    なるほど...失敗するの怖いからアイデア振るかとか思ったけどスレ主さん曰くこれ失敗したら本当に後が無さそうなのでやっぱり選ぶ方が良いよね...
    脹相が死んだら取り返しがつかなそうだから、やっぱりここはひとまず虎杖撃つで良いのかなと自分は思う...スレ主さんをずっとお待たせしてしまうのも申し訳ないし

  • 194二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:10:52

    そういやこの虎杖って一度もベッド降りてない?

  • 195125/10/19(日) 21:11:03
  • 196二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:16:20

    ★虎杖を撃つ

    >>180

    >>186

    >>189

    この辺りの要素で虎杖を撃つ説得力を感じてるけど既に2票入ってて尻込みしてた

    1票入れますすまん!

    >>194

    降りてないし拘束外そうとした時にはやんわり拒絶してたね

  • 197125/10/19(日) 21:17:47

    OK、じゃあ〆
    選択は為されたってことで進めていくよ
    続きは次スレの方で

  • 198二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:20:35

    決まってた!怖い!
    でも色々考えたからあとは見守るだけ

  • 199二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:23:10

    うおおおドキドキする
    エンド分岐かかってる事も分かってしまったので尚更だ
    最後まで見守るぞ…!

  • 200二次元好きの匿名さん25/10/19(日) 21:24:51

    200なら2人とも生きて!!!!!!!!!

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