- 1二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:35:52
- 2二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:37:12
勝った!
確かに、そう思った。
今日は調子が良い。脚が軽く感じる。
最後のコーナーを曲がる頃には、背後の足音なんて聞こえなかった。
誰も私に追いつけない、私だけの舞台。
後はゴールを通過するだ…
ドッ
「え?」
刹那、まるで地面が抉られるような鈍い音が聞こえた。
ドッ、ドッ、ドッ、ドッ
その音はどんどん近づいてくる。
得体の知れない、何かと共に。
本能が告げている。
逃げなければ、喰われると。 - 3二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:37:40
デビュー戦から長距離なのか。
- 4二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:37:43
「(逃げ…ッ!)」
そう思った時には遅かった。
私のすぐ横を、青鹿毛が過ぎ去っていく。
一瞬彼女の目が視界に入った。
ただ前だけを向いている、曇りなき眼。
だが、違う。
あの時、私に恐怖を呼び起こした何かの正体は彼女じゃない。だったらアレは一体…?
そんな一瞬の気の迷いは、レースでは命取りだった。
あっという間に、私のはるか向こうで彼女は勝利を手にした。私は何とか2着でレースを終えたものの、その差は漠然だった。
脚が軽いとは何だったのか。
レースを終えた今、まるで脚が縫い付けられたかの様に動かない。呼吸が整わない。
あの時の恐怖が頭から消えない。
そして何より…
彼女が私を抜いた瞬間、私は安心してしまったのだ。
喰われずに済んだ、と。 - 5二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:38:05
トレーナーに抱えられながら、私を打ち負かした青鹿毛の少女を見遣る。
一瞬、彼女がこちらを向いてニヤリと笑った。
『アナタハ、イラナイ。』
そう、言われた気がした。
一瞬瞬きすると、彼女は既に背を向けていた。いや、そもそも彼女は私の方を振り返っていたのだろうか?
先ほど振り返ったのは『彼女』だったのだろうか?
考えはまとまらないまま、私の意識はゆっくりと闇に溶けていった。 - 6二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:39:08
- 7二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:39:54
ふと思いついたネタなのでここに供養。
後でpixivに上げようかな。 - 8二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:40:23
モブ娘二次はいくらでも流行っていい
できればハーメルンでがっつりと - 9二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:41:26
- 10二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:43:58
- 11二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:51:37
- 12二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:56:25
- 13二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:57:38
- 14二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 20:59:26
- 15二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 21:08:48
- 16二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 21:10:13
丁度良い画像が無くて、あの子が一緒に写ってるやつを探したらこれでした…。
- 17二次元好きの匿名さん22/05/04(水) 21:27:47
もしよろしければ感想・コメントお聞かせください。保守はしなくて大丈夫です(pixivに投稿済)。
- 18二次元好きの匿名さん22/05/05(木) 09:22:44
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