ここだけNARUTO・BORUTOキャラが映画・アニメ見てるスレ(改)

1二次元好きの匿名さん22/05/16(月) 00:05:01

久しぶりに「映画クレヨンしんちゃんオトナ帝国の逆襲」を見ていて感じたこと↓
この映画はいくつかテーマを持つ映画だけど特に以下の3つがテーマ
(1)子供の頃に戻って責任を放棄したい大人たち VS 大人になりたい子供たち　の構造
(2)大人が持つ「懐かしさ」とは一体何なのか、懐かしいって本当にいいものなのか
(3)「人生」とは一体何なのか
他にも「未来への希望」や「過去への切望」、「大人っぽいことへの子供の憧れ」もテーマに持つ。

まず、(1)(2)について話す。この映画では序盤で「20世紀博」というテーマパークが春日部に開業し、大人たちが子供の頃の遊びに耽っている様子が描かれる。その後、子供の頃の「懐かしいにおい」がばらまかれ、大人たちも子供の頃に戻ったように遊び惚ける様子が描かれる。しかし、実際には当時なら小学校に行ったりだとか、子供時代にもあったはずの責任がそこにはないのである。
コンビニが上級生に占領されて食べ物も食べられなかったり、電気が消えていく様子は一見ギャグだけど、大人が責任を放棄するとどうなるか、を描いたかのようでもある。
要するに「懐かしい」というのは、過去そのままではなく、自分が理想としていた世界を映し描いているのだ。

大人になりたい子供というのも明確に描かれている。バーでリアルおままごとをするかすかべ防衛隊なんかは、大人になった理想の自分をそのまま現実に反映させているわけだし、最後のタワーを駆け上がった時のしんちゃんの台詞である
「オラ大人になりたいから…大人になってお姉さんみたいな綺麗ねお姉さんといっぱいお付き合いしたいから……！」なんかはそれを明瞭に描いている。

(3)の「人生」とはだが、これはもう伝説ともなった「ヒロシの回想」とタワーを駆け上がるしんのすけのシーンで存分に描かれている。「ヒロシの回想」では昔はヒロシも子供だったけど、大人になり上京して、家族の為に働いて、そして結果的に足が臭くなる、というのが描かれる。
タワーをしんのすけが駆け上がるシーンでは、みさえたちが犠牲になりながらもしんのすけを先に行かせる姿は、親が死んでもなお子供のためを思う親の姿が描かれているよう。
本当は現実は醜いのかもしれない。しかし、それでも愛と希望を夢見て生きていく。それを比喩したようなシーンである。