キット「シュライグに用意した超強力催淫媚薬をルガルにぶちまけてしまったあああああ！！！」

1二次元好きの匿名さん22/05/26(木) 17:51:59

ルガルが目を覚ますとベッドの上だった。
世界の認識が曖昧で、記憶が飛んでいる。
なんとか手繰り寄せた記憶は、フェリジットの想いを無理やり遂げさせようとシュライグに媚薬を盛ることを画策するキットの姿。
そして目に余る行為を咎めようとした自分から逃げようとしてすっ転び、薬品で満たされた試験管が顔面目がけて勢いよく飛んできて……
そこまで思い出し、ルガルは自身が何故か全裸であることに気づく。
輪郭を取り戻していく世界の中で、耳が隣から聞こえる静かな寝息を捉えた。
片翼で自らの裸体を覆いながら眠るシュライグの姿がそこにはあった。
「うおっ！？」
思わず短い悲鳴を上げて飛び退けば、その動作でシュライグを目覚めさせてしまったようだ。
起きたばかりだと言うのにその物憂げなかんばせには疲労の色が濃い。
「…………ああ、安心しろルガル」
その疲労を抑えるように、ルガルを安堵させるよう努めて柔らかな声音で言葉を紡ぐシュライグ。
「俺はこれを傷だなどとは思わない、だからお前は誰も傷つけていない」
その言葉の意味を理解してルガルの顔から血の気が引いた。
「大丈夫だ、お前は誰も傷つけていない」
そう繰り返すシュライグの前で、ルガルは尻尾を丸めながら両手で顔を覆って項垂れることしかできなかった。