- 1二次元好きの匿名さん22/06/26(日) 05:50:00
- 2二次元好きの匿名さん22/06/26(日) 05:50:17
…テイオーが、泣いている。
ただ頬を伝い流れている涙。悲しみに濡れる頬。
なくなとは言えない。言えるわけがない。
その静かに流れる涙が、お互いの心を締め付けて…
「…貴方に、どれほどのものを…」
彼女にはたくさんのものを貰ってきた。
今となっては私の一部となるものすら。
あの彼女の走る喜びに満ちた笑顔を…失いたくはない。
だから励ましたかった。 - 3二次元好きの匿名さん22/06/26(日) 05:50:31
…レースに向かう。
ボクは今、ここ最近を振り返っていた。
…ウマ娘はデビューした以上、いつかは引退する。それは避けられない。
でも、こんな終わり方なんて嫌なんだ。
マックイーンには…まだ諦めてほしくないんだ。 - 4二次元好きの匿名さん22/06/26(日) 05:50:47
…雨の中泣き叫ぶマックイーン。
もう走れない。その言葉はお互いを締め付ける。
マックイーンが…きっと絶対に言いたくなかった言葉。
メジロを背負って走り続けてきたマックイーン。
まだメジロを背負って走る覚悟があったマックイーン。
そのマックイーンの普段の表情は…すっかり悲しみで歪んでいた。
…それはとても辛かったんだ。 - 5二次元好きの匿名さん22/06/26(日) 05:50:57
…ゲートイン前。
そこまでの思考を整理しきって、ふと観客席の方を見る。
「…マックイーン、見てくれるかな」
いや、見てくれるかな、じゃないね。
マックイーンはきっと見てくれる。
だったらボクは…彼女のためだけじゃない、自分のためにも。
全力で、奇跡を起こすだけだ。 - 6二次元好きの匿名さん22/06/26(日) 05:51:57