- 1節穴22/07/11(月) 08:48:46
このスレは安価で出していただいたもん娘や展開をダイスで取捨し、スレ主が話を書いていく安価風のスレです。閲覧注意とあるようにそういった描写が差し込まれることもあるのでご理解ください。
なんかスレ落ちてた……時間あった筈なのに……
前スレ
https://bbs.animanch.com/board/752713/?res=990
- 2節穴22/07/11(月) 08:49:47
前回までの人物関係
トロ 漁村に住む若者で穏やかで善良な気質、ひょんなことからウォナンビというもん娘に見出されて銛を片手にもん娘と戦うことに。ただの少年ではあるが、海で育っただけありそれなりに鍛えられている。
ウォナンビ トロの住む漁村、その近海を守り続けていた強力な精霊だがあるもん娘と相討ち、力と記憶を分け身のもん娘にしてしまうという形で失った。断片的な記憶の中で、トロに既視感を覚えているようで……
エチゼンクラゲ娘、エチ(クラゲ娘) 瀕死に追い込まれたウォナンビ、その精霊という特性から産まれ落ちた命ならざるもん娘であり、ウォナンビが力を取り戻す過程で消滅した……かと思われたが、自我をただの小さなクラゲに移した事で真っ当なもん娘として生まれ変わった。自分を憐れんでくれたトロに懐き、殺そうとしてきたウォナンビを毛嫌いしている。
アワニュ 角の生えた大海蛇であり、精霊型のもん娘。不漁に悩む漁師達の想いによって呼び寄せられた存在であり、人間に対して友好的なようだ。蛇繋がりなのかウォナンビとは面識があるようで…… - 3節穴22/07/11(月) 08:55:17
あー10まで行って無かったから……出来るなら保守お願いしますー
- 4二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 08:55:29
あと1レスなのに誰も書き込まなかったのか…
- 5二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 08:56:11
おつです
何か10行かないと落ちる時間を無視してすぐ落ちるんですよね - 6節穴22/07/11(月) 08:57:08
あと1レスくらい誰か書き込むやろの精神、まるで考慮していなかった……
- 7二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 09:28:28
保守
- 8二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 09:41:52
★
- 9二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 09:42:04
忘れてたぜ…
- 10二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 09:42:24
すまんな
- 11二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 09:42:51
10レスか
- 12節穴22/07/11(月) 10:38:53
「ほー、これがお前の娘さんか。ちっこくて愛らしいじゃないか」
「また、増えた、トロとわたしの家、なのに」
「妾の知己ではあるようだが、やはり思い出せんな。そしてこれを勝手に娘扱いするな」
人払いの結界という物を張り、ぼくの家に上がり込んだ彼女……アワニュ。何とも凄いもので話し声や姿を見られてもこの結界の中ならば、路傍の石の如く存在を気にされなくなるらしい。そんなこんなで着いてきたアワニュさん。ウォナンビさんとはやはり面識があるようだけれど当の本人は記憶の欠落で覚えておらず、エチはふんわりとした触手をふりふりしながら威嚇している、可愛い。
「まぁ改めて名乗っとこうか、俺はアワニュ。ウォナンビの同胞みてぇなもんなんだが……マジで記憶飛ばしてるんだな。状況的に怪しいだろうが、敵ではねぇよ」
「敵とか、どうでもいい、帰れ」
「ちっこい身体に執着心たっぷり」
「あいにくと全容は思い出せぬが、お前も大蛇か……何やら記憶に引っかかるものがある」
相変わらずエチは歯を剥き出しにして怒っているが、そのマスコットじみた小ささや緩さも相まってとても可愛い。あの大きく恐ろしかったエチゼンクラゲ娘は可愛いだけのいきものになってしまった……
ウォナンビさんは記憶が無いながらも何かしらの心当たりはあるようで、アワニュさんは心配を隠しながら背中をばしばし叩いている。 - 13二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 10:42:39
かわいい
- 14二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 10:50:29
可愛いだけの生き物…
- 15二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 11:39:30
- 16二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 12:11:01
前スレ>>998
>マイナーって言うと響きが悪いですけど、メジャーどころから外れたもん娘もオリジナリティー出やすくて良さげですね。まぁ情報が手に入れづらくて何をどうしてたらそれらしくなるのかが……
ズニ族、テワ族、ホピ族で信仰されててアートにもよく使われてるしポリー・シャーフスマっていうアワニュを専門に研究してる考古学者もいるから現地ではそれなりにメジャーっぽい?
- 17節穴22/07/11(月) 12:50:25
- 18二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 12:52:35
種族
ルスカ娘
外見
やや幼い顔立ちをした短めの赤い髪と眼の小柄な10代半ば程の少女
ちなみにスタイルは平均的
鮫の頭部及び胴体と蛸の足が合わさった巨大な海魔へと変身する能力を持つ
実は異世界に存在するとある南国の海域からワームホールを越えてやって来たUMAのもん娘
敵のもん娘の住まう海を第二のバミューダトライアングルにしようと企てていた
攻撃方法
鱶の素早い泳ぎと巨蛸の怪力を併せ持ち、更に海に関係する概念に対して絶大な権限と抵抗力を持つ
・Devil's Triangle
海水中の精霊を呼び寄せて作り上げた生きている大波で三方向から包み込む様に攻撃する
異世界ではローグウェイブ(悪党波)、ジャイアントウェイブ(巨大波)、キラーウェイブ(殺人波)など様々な名で呼ばれた、蒸気船をも両断する怪物的な高さの波浪
・Tropical Cyclone
成層圏まで及ぶ積乱雲から殺到する下降気流とそれによる水柱で対象を螺子切り深海へと沈める局所的なスーパーセル
・Crystal Pyramid
海底内のマントルの対流運動を操り破滅的な量のメタンハイドレートを融解・気化させ地上と海中を無酸素と猛毒の熱水が襲う
・Great Blue Hole
海底の磁場異常を発生させた事により生じた磁界と超重力により青い小規模のタイムトンネルを発生させて万物を平等に呑み込み消滅させる
異世界ではこの能力で遥か上空の飛行する船舶を消し去ってきた - 19二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 13:26:36
ん?ウォナンビと戦ったもん娘じゃなくて分体の方じゃないの?
ウミサソリ娘
エメラルドグリーンの眼の少女
艶やかな水色のロングヘアーで、ゆるやかにウェーブがかかっている
それをリボンで持ち上げて、ポニーテールにしている髪型
服装は、上半身は黒いビキニの上に南国風の開襟シャツを着込んでいる
下はその上にショートパンツを履いている
攻撃方法はお尻から毒針を出して突き刺すのと手を鋏に変えて捕まえる押さえ込み - 20二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 13:28:11
海竜娘 ケルピ
頭部が女性の顔になっている全長60メートルの巨大な首長竜。異形の姿を持ち全てを食い尽くす怪物
攻撃方法
自身の巨大な尾やヒレを使い叩きつけ攻撃や高波を起こす。口から水のブレスや水のミサイル攻撃、体を旋回させ渦潮をおこしたりできる。自身の巨大で粘ついた舌を伸縮させ小型の鯨や船を絡め取り丸呑みできる。 - 21二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 13:38:40
- 22二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 13:40:08
マグロ娘
未知の金属でできた甲冑を身に纏いながら泳ぐナイスバディの女性。おっとりした顔つきのすごい馬鹿 泳ぐのが好き
凄まじい速さで泳ぎ自身の遊泳範囲のものを無意識に攻撃する。 - 23二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 13:50:59
ケツァルコアトルス?
- 24二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 13:58:35
あー、それな
- 25節穴22/07/11(月) 14:17:08
ウォナンビが戦ったもん娘が今取った安価で、分体の方はまた別ですね。
全長が60mとしても小さい鯨とか船舶ムシャるってなると顔だいぶデカいなケルピ……ただのモンスターなんよ。マグロ娘はもん娘だとマグロじゃないんですよね(?)
1ルスカ 2ウミサソリ 3ケルピ 4ケツ姉 5マグロ
dice1d5=2 (2)
- 26二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 14:20:22
ウミサソリか
- 27二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 15:36:42
んー、それだったらウォナンビみたいに伝説の生物モチーフのもん娘の方がしっくり来たかも
ずっと分体の安価だと思ってた - 28節穴22/07/11(月) 15:38:48
既存、固有の生物か伝説的な存在であるかだけが強さを左右するんじゃなく、ただ強いみたいなのでも良いし……でも攻撃方法のハッタリだけ効かせにくくもあるっちゃあるな……
- 29二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 16:38:54
正体はメソポタミアの蠍座の神で水と魔法と魚を司るニングリマ神だったとかどうだろう
- 30二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 16:45:11
- 31二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 17:15:12
セルケトとかチェラムマとかだと海と関係無さ過ぎるしな
- 32節穴22/07/11(月) 17:26:20
なんで当然のようにそんな知識が……自分が無知なだけで神話とか好きな人の中ではメジャーだったりするのか
- 33二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 17:32:15
オラもわかんねぇ…
- 34節穴22/07/11(月) 17:33:48
よくよく考えたら酪農家がクッソ強かった世界もあるし別にウミサソリがクソ強くても文句ねーべ……ほんとかー?
- 35二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 18:51:48
- 36節穴22/07/11(月) 19:20:44
ウミサソリ娘の個体名、一人称、性格
>>41まで
- 37二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 19:28:55
ニンギリマ
私
陽気 - 38二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 19:45:53
キャリクス
僕
元気っ子 - 39二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 20:00:19
プワワ アタシ 真面目
- 40二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 20:03:22
チェラト
私
楽天家 - 41二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 20:06:28
ハイダ
私
威厳あり - 42節穴22/07/11(月) 20:08:53
1ニンギリマ 2キャリクス 3プワワ 4チェラト 5ハイダ
dice1d5=5 (5)
- 43二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 20:14:29
ブリティッシュコロンビア州沖の海岸インディアンか
- 44二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 20:19:40
このレスは削除されています
- 45二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 20:41:44
ウォナンビと性格かぶりそう
- 46節穴22/07/11(月) 20:50:48
「わたしには、関係ない……」
「関係はある。そこの人間……トロだったか、ウォナンビが力を取り戻せずにこの海を守れない以上、この漁村は衰退を強いられる」
エチは依然としてアワニュさんを威嚇している。彼女はどうやら、ぼくにウォナンビさんの分体などとは戦って欲しくないらしい。自分が一緒に居られないからなのかと思ったけど、理由はぼくに傷ついて欲しくないという思いやりのあるものだった。
しかしそうも言っていられない……というのが実情だ。ぼくらの村の繁栄はウォナンビさんが守ってくれていたからこそのもの。知ってしまうと彼女を利用している感じがして心苦しいけれど、ウォナンビさんの力が失われているのは不味い。
この近くにはここ以外に村はない。人間がいないならいないでもん娘も我慢はするらしいが、障害になるウォナンビさんがいなくなったことを知れば、雄に飢えたもん娘は大挙してこの村にやって来るだろう。そうなってしまえばぼくらの村はおしまいだ。
「この辺りにはウォナンビがやっぱり人間を隠していた、襲ってしまえとなりゃあ何の対策もないこの規模の村……どうにもなるまい」
「むぅぅぅぅ……!」
頬を膨らませて涙目になるエチ、そしてウォナンビさんはアワニュさんが話し始めてからずっと顰めっ面のまま黙ってしまっている。 - 47二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 21:14:02
キタキタ
- 48二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 21:22:50
ウォナンビさんがトロ君の海を守っていたから平和だったという事はこれまで陸地からくるもん娘はいなかったという事だよね
つまりトロ君の住んでるとこは島峡にある沿岸の村とかだったわけかな? - 49節穴22/07/11(月) 22:44:32
「妾には」
暫く沈黙を保ったままだったウォナンビさんがぽつりと呟く。アワニュさんもぼくも、エチも彼女へと視線を向けて続く言葉を待った。
「妾には漠然とこの海を守ってやらねばならんという想いだけがある。記憶さえ戻れば理由もわかるのだろうが、この曖昧な記憶というものだけにトロ、お前を突き合わせているのは申し訳なく思っている」
「……エチゼンクラゲ娘、そう分かれたもん娘は力無く脆弱、繁殖力と成長性に恐ろしさがあった。人間でも力を借りれば何とか出来る範囲にはあっただろう、だが他の奴らは違う」
虚空を見上げるウォナンビさん。虹色の瞳はやはり蒼く光って見え、言葉には表しきれない叙情的な顔をしていた。それを一瞥したアワニュさんは今度はぼくの方をまっすぐ見つめ、この先に待ち構えている脅威を語る。強力な力と眷属を行使するウォナンビというもん娘、そこから産まれたもん娘はあのエチゼンクラゲ娘でさえ直接的な戦闘力が高い方ではなく、残りの相手は更に手強くなるだろうと。
「何かって言えば俺が来たのはだなトロ。俺がこいつの記憶を取り戻させてやるってもんで……別にお前が戦う必要はねーって事なんだよ。まぁ俺がもん娘でそう易々と信用していいのかって警戒はしとくべきだが、そこは俺の元になってる信仰に誓って嘘は言わねえ」
ウォナンビさんから分離したもん娘はあと三人、そして彼女が守ってくれていたこの海を、この村を狙っているもん娘、ウミサソリのハイダというのが一人。いずれも人間よりも遥かに強大で恐ろしく、ぼくなんかでは相手にならないというそれら。アワニュさんはぼくの代わりにそれと戦おうと、ぼくがやる必要はないと、そう言っている。 - 50二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 22:55:35
- 51節穴22/07/11(月) 23:16:51
もん娘と人間は、同じような姿をしてはいるけど視座が違う。まずあの時のエチ、人と比べ物にならないほど巨大な彼女にとって人間はそれこそただの餌で、小さくか弱いものなんだろう。アワニュさんもまた強いもん娘で、ぼくなんかが戦うよりも確実にウォナンビさんの助けになれるんだろう。
人よりも長い寿命、人よりも強い力。それで彼女は、ウォナンビさんはそうだと知られる事すらなく一人でぼくたちを守ってきた。そのハイダというもん娘の事も、もしかしたら何とかなるのかもしれない。
けれど、それで良いんだろうか。彼女達の存在はあまりにも人間だけにとって都合が良過ぎる。精霊だからだとか信仰だからだとか、そんなもので海に住んでいる当のぼくたちはただ不安を抱えたまま過ごして、彼女たちが解決した事件をああなんとかなって良かった、で終わらせていいのだろうか。
「それじゃあ、トロは戦わなくて、いいんだ、それなら……」
「アワニュさん、あなたはさっき自分のことを紹介する時に自分は漁師達の苦悩から召喚された存在で、久しぶりに顕現しそれもついさっきの事だって、そう言いましたよね」
「……トロ?」
「ああそうだな、正にお前が船で魚を獲ろうとしてたあの時だ。それがどうかしたか?」
「ぼくの村に……◼︎◼︎さんって言うんですけど、その人はこのエチが力を持ってた時の、エチゼンクラゲ娘に襲われてて、ぼくがウォナンビさんの助けにならなかったら、今頃亡くなっていたんです」
「んー、へぇ……するってぇとお前、なんだ、俺は来るのが遅くて、今更頼りにはならねぇと? 次も自分が何とか出来ると?」
あえて挑発的に口にした言葉にアワニュさんは確かに苛立ちつつも、その瞳の中に微かな好奇を滲ませてわざとらしく凄む。風も無い家の中で、エチの入っているバケツの水面が激しく波立ち出す。正面から、神格を持ったもん娘がぼく個人に向けて圧力を飛ばす。
恐ろしい、歯が震えてへたり込みそうなそのプレッシャー。彼女がその気になれば、やはりぼくは何の気も無しに腕一振りで殺されてしまうのだろう。
だけどもぼくは、ぼくが抱いたこの思いは曲げられない。 - 52節穴22/07/12(火) 00:05:53
「ぼく達がエチゼンクラゲ娘というもん娘に、正確に言えば正体不明のもん娘に襲われた時……やっていた事はただ手をこまねいてどうしようもこうしようもないと、ただ待っていただけなんです。◼︎◼︎さんの事は仕方ない、と諦めて、ただどうにかなるだろうって、ウォナンビさんが守ってくれていたなんて知る事もないまま」
「……ふぅん?」
「けどぼくは知ってしまった。ぼくたちの為に、ただウォナンビさんだけが傷ついて、そしてまた現れたアワニュさんが戦ってぼくらは何もしないなんて……そんなのは間違ってる! ぼくみたいな戦士とかでもない人間がどうにか出来る問題では確かに無いのかもしれません、ですけど……ですけど、ぼくはっ!」
「あーあーわかった! わかったよ、俺も凄み過ぎた。俺達だけに投げっぱなしすんのは後味が良くねえか……何ともまあ、良いじゃねぇか」
ウォナンビさんの助けになりたい、色々考えたけど行き着く先はそれだった。ぼくの言葉を聞いてニッと笑ったアワニュさんはプレッシャーを霧散させ、ばしばしと背中を叩いてきた。彼女の癖なんだろうか。
「人は大抵頼りきりだ、肝心な時は神頼みだが解決しちまえば……まぁ感謝されなくもねぇけど困ってる時に比べりゃ些細なもんだ。だけど自分の力で何とかしたい、しなきゃならない、なんて……良い男見つけたじゃねぇかウォナンビ」
「妾と此奴はそんなものでは……だが、本当に良いのか?」
「少しでも早く力を取り戻せるならそっちの方が良い筈です。アワニュさんと、ぼくとウォナンビさん、二手で分かれたもん娘達を捕まえればその分……」
エチはずっと文句を言っていたが、ぼくが本心からそうしたいのだと言うと絶対に無理はしないでと念を押しつつも認めてくれた。 - 53二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 00:39:46
圧が強い…
- 54二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 00:53:27
感心はしてるがまだデレ期ではない?
- 55二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 08:39:23
★
- 56節穴22/07/12(火) 10:47:34
もん娘達との戦闘が起きるまでの最後のダイス
1顔見せ 2話し合う敵 3まともに漁 4いろんな所を見て回る
dice1d4=2 (2)
- 57二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 11:19:05
どうなる
- 58節穴22/07/12(火) 12:01:08
- 59二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:01:56
- 60二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:03:01
>>21のケツ姉
- 61二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:07:26
レヴィアタン娘
太古のマッコウクジラに変身するもん娘
特殊な能力はないがフィジカルがものすごい
人間形態時は黒く長い髪を首の後ろ辺りで一度結い、そのまま背中に流している。
切れ長の怜悧な瞳に、白い肌、先端の尖った耳をした美女。
上半身は素肌から袖のゆったりとした裾の長い白衣で、真っ白い手袋を身に付けている。
下半身も真っ白いズボンを履いており、靴も白いブーツ。 - 62二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:30:17
オゴポゴ娘
大きく細長い首を持つ首長竜に変身するもん娘
猛烈な吹雪や雪風巻を喚起し流氷の混じった凍りつく様な荒波のブレスを吐く
変身前は全くクセの無い、まっすぐな黒髪のロングヘアのメカクレ少女
半ば隠された顔はやや幼さを残しつつも端正
黒いシャツにジーンズのミニスカート
膝くらいまでの長さの薄いライトグレーのコートを羽織る - 63二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:36:10
ダンクルオステウス娘
ロリ巨乳の茶髪の八重歯の生えたもん娘
名前通りダンクルオステウスの姿になり素早い泳ぎと強烈な噛み付きで戦う - 64二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:37:09
種族
オルトセラス娘
やや色黒で細身、中性的な顔立ちの短めの赤い髪と眼の小柄な14歳ほどの少女
ジンとラム酒を痛飲し、よく葉巻を燻らせている
堅牢な殻を持つ古代の大型頭足類の海魔へと変身する能力を持つ
巨体を裏切らない剛力を持ち、触手は龍魚をも絞め殺し嘴はキャラック船を茹でた筍の様に食いちぎる
能力は潮汐を操作し海底を深海へと繋げる事によるブルーホールを形成して敵を深海に引きずり込む
奥の手として、海底から更に地層を突き破る程に掘り進んで呼び寄せたホットスーパープルームを際限なく吹き出させる人為的な噴火
強烈な溶岩流に加えて猛毒を含んだ熱雲と火山弾がその場に居る全ての生命を無差別に襲う
古生代の海を滅ぼした海底山の爆発の再現である - 65二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:40:19
数字被ったら一つ下にしもうす。それでも被ってたら上に、どうしようもなかったら……まぁ
1ムスカ 2ケツ姉 3リヴァイ 4オインゴ 5ウオノラゴン 6セラス
dice3d6=5 2 4 (11)
- 66二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 12:43:41
- 67二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 13:27:54
- 68二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 15:49:16
まあUMAと言うよりは悪魔や神霊の類だけどな
- 69二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 18:24:00
- 70二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 18:36:01
- 71二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 21:32:54
青空を裂く巨大な翼、魚雷の如き猛進、海を割と進む龍影、それぞれが強大な怪物を幻視させるもん娘達。彼女らは一堂に会すると、一人水棲ではない怪鳥の為に孤島の岩場へと場所を変えた。
「それで、エチゼンクラゲは死んだのか」
すらりと長い黒髪、スレンダーで均整の取れた身体とは裏腹に何処かあどけなさを残す顔立ちのもん娘、オゴポゴがまず話を切り出した。彼女達はウォナンビを元としそこから剥がれ落ちた精霊のもん娘、言葉にできない結びつきがある。その中で、自分達の同胞であるエチゼンクラゲの気配が数日前に断たれ、様子見を兼ねて間を開き、いまこの三人は話し合いに集った。
オゴポゴの懐疑、翼を畳み、岩の上に降り立ったグラマラスなもん娘。傘のような帽子を被った異国の風貌、ケツァルコアトルがそれを肯定する。
「そうみたい! あいつ、自分に残った僅かな力を人間に使わせてエチゼンクラゲの動きが止められたところをパックリ! 鳥達が言ってたから間違いないね!」
「自由を渇望し自由を手にしながら、元の主であったというだけで力量を及ばぬ相手に再び平伏させられる、なんと惨いことか」
水面から頭だけを出した、鉄兜のようなそれ。がしゃりと鈍い音を立てながら鎮痛といった様子で呟いた。アンバラスとまでは言わない、しかし少女と呼べる丈の身体に娼婦も目を見張るような胸を持つ……何故か頭だけを武装したもん娘、ダンクルオステウス。自由に生きられると爛漫に笑みを浮かべていた海月の姿を思い返し、彼女は胸の内に熱いものを激らせる。 - 72二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 21:55:35
会議シーンか
全員カッコいいな - 73二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 22:02:40
きたきた!
- 74二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 22:08:50
おっ!来ている
- 75二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 22:37:15
「ケツァル、鳥達がアワニュを見たと言うのも事実か」
「残念ながらねー、全く……人間に対して真面目なのは別に良いんだけど、それで割りを食うのは私達だってことも考えてほしいよねー!」
海に棲み、人々を守るもん娘。人間からすればこの上なく聞こえの良い言葉であり、あたかも善良な存在……そう思われる事だろう。しかしそれは人間だけの、そしてウォナンビのような者だけにとっての都合だ。
人間ともん娘とでは生物としての成り立ちが違う。彼女達にとって人間を襲うというのは確かに生きていく上で、必ずしも必要な事ではないかもしれない。だが人間をその目に見たことがなくとも、彼女らの魂には快楽とこの上ない美味を覚えさせるものとして刻み込まれているのだ。一度でも、そうは言わず叶うならばずっと味わっていたい。もん娘達にそう思わせるのが人間だ。
「エチゼンは一人だけ味わえたみたい! 羨ましいけど、死んじゃって……悲しいわ! どうしてもん娘なのに人を守るの! 好きな人間がいるならそれ一人と番っておけばいいのに!」
「……奴と交戦したハイダからも、打診は来ていた。共に戦うならば安全だろうと」
「受けたのか?」
「まさか、奴がこの機に我々を始末してウォナンビの復活を阻止しようとも考えかねん」
憤慨するケツァルコアトル。猫は鼠を襲う、ハブはマングースと争う、もん娘は人を襲う、善悪関係なくそれこそが彼女達の本懐であり、それを阻もうとするウォナンビの存在というのは近海に住んでいた多くのもん娘達にとって目の上の瘤。分体である彼女達にとっても、そんな迷惑な事はやめて不干渉にでもなってもらいたいもの、そして自由に喜んでいた同胞は一人……またあの牢へと入れられた。
「じきに奴は我々を特定するだろう。わたしたちに何かあればケツァル、罠かもしれんがお前はハイダの下に降れ。アワニュが戦力として加わっている以上、お前の権能はカウンターになる」
「そんな! ダンクル、勝手に決められてるけどいいの!」
「異存はない、何事もなければそれで良し。元よりあの村以外この付近に人間は住まない、いたとして内陸……離れるにはアテがない。奴をどうにかせねば、我々の運命は閉ざされたままなのだ」 - 76節穴22/07/12(火) 22:38:00
「……難儀な物だな。エチゼンの仇は討ちたい、だがしくじれば奴は力を取り戻しお前達にも危害が及ぶ……何故我らは、真っ当に産まれられなかったのだ」
近海の最たる実力者であるハイダが退けられた事で、まだ他のもん娘達も警戒はしているがそろそろ動き出すだろう。だがそれよりもウォナンビが自分達を特定する方が先だ、異端なれど海神が協力しているのなら多少の逃亡など無意味。迎え撃つ他にはない。
三人のもん娘はそれぞれ異なった想いを抱きながら海を、その先にいるだろう一人を睨み、また別れていった。 - 77二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:05:21
乙です
相変わらず高クオリティの展開と文章力ですな - 78二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:12:54
乙
- 79二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:17:35
>アワニュが戦力として加わっている以上、お前の権能はカウンターになる
ああなるほど、インディアン神話の角の有る蛇神(ホーンドサーペント)はサンダーバード、つまり雷の精霊によく倒されるからか
チョクトー族の水神シントホロとかトリンギット族の双頭の大蛇シシウトルとかそうだし
- 80二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:18:22
…?…?
- 81二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:23:40
いやケツァルコアトルス娘が風だけでなく電気技も使うみたいだから
神話でサンダーバードにやられる蛇神のもん娘も雷とか電気に弱いというロジックになったのかな、と思って - 82二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:40:24
なるほど
- 83二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 02:08:53
もん娘と人間が戦わずにすむ方法はないものか…、
- 84節穴22/07/13(水) 12:50:52
アワニュさんには椅子を組み合わせて作った簡素な寝台で寝てもらおうと思ったのだが、家主がまともに寝ないでどうするんだと突き返されてしまった。ウォナンビさんは遠慮なくベッドで寝てるけど……
「こいつがこんなにぐっすり眠るとはなぁ、それだけ疲弊が残ってるのか……或いはお前の家だからか?」
「ウォナンビさんとアワニュさんってどういう仲なんですか?」
特定されたもん娘達、ダンクルオステウス、オゴポゴ、ケツァルコアトル。明日ぼくたちはそれらを探し出して戦い、そしてウォナンビさんに力を取り戻させる。エチゼンクラゲ、エチが倒されたことは向こうもわかっているだろうということで、アワニュさんとは手分けせず一緒に行動することになった。
早めに寝るべきだとは思うけど、どうにも寝付けず同じように起きたままのアワニュさんと焚き火を囲む。彼女も蛇のもん娘らしいけど、角のはえた蛇というのも見覚えがなくて不思議な感じがする。
「あー、実を言うとそこまで深い仲って訳でもねぇんだこれが。昔に一時期この海に呼ばれてたってだけで、共同してあるもん娘と戦ったんだがな。そんときは大変だった」
「二人がかりでですか?」
「おぉ、俺もあいつも力ある方のもん娘だが……人間の意識が直接被害を受ける前に俺を召喚するくれぇに、ただの鯱の癖にイカれてんだろあいつ」
うんざりとした顔で毒を吐くアワニュさん。今のところウォナンビさんの全力がどれほど凄まじい物なのかは知らないが、一体どんな相手だったのだろうか。
ウォナンビさんを追いやったウミサソリ、ハイダも何か特別な力を持っている訳ではないらしい。色々特殊な力を持っているもん娘もいるが、遠距離から放つそれは避けられてしまえば意味はない。ある程度の実力者になるともん娘の戦いは結局至近距離での力比べで、ハイダはそうした戦いのやり方が巧いらしい。 - 85二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 15:58:51
キタキタ
- 86二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 18:24:13
>ウミサソリ娘
フジキド=サンみたいに特殊能力ないけどカラテと頭の回転の早さで闘うタイプかな
- 87二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 21:11:42
このレスは削除されています
- 88二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 21:19:37
もん娘とえっちするだけのエロくて明るい小説目的で来たら結構ハードかつシビアな作風でびびった
- 89節穴22/07/13(水) 21:24:05
ワイトもそう思います
- 90二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 21:42:06
悲しい戦いになりそうやな
- 91節穴22/07/13(水) 21:47:51
「……アワニュさんは、ウォナンビさんが戦う理由、知ってるんですか?」
「昔俺もそう思って聞いたけどな。まぁ……答えねぇだろ」
ウォナンビさんと関わった事があるなら知っているだろうかと思い聞いてみる、即答で知らないと返ってきた。友達とかって訳でもないらしいしそこまで期待はしてなかったけど、本当にどうして彼女はメリットにもならない……こんな事をしているんだろう。
「俺はあれだ、人間がそうあってくれって産み出したわかりやすい偶像だからいいんだよ。人が海に感謝する時、それは俺への感謝にもなる。だけどあいつは、お前以外に知られる事もなく今日この日まで海を守ってきた」
「ウォナンビさんと過ごしてまだそんなに長い訳じゃないですけど……こういうと悪口みたいになるんですが、聖人って雰囲気ではないんですよね」
「だろうな、お前から飯もパクるし我先に寝るし小さいの「エチ!」……エチは弄るし、つーか起きてたのかお前さん」
パチャリとバケツの水瓶が跳ねる、中から頭だけを出した可愛いいきもの、もといエチが不機嫌そうな顔で此方を見ている。起こしちゃったのだろうか、あ普通に起きてたんだ、なんで不機嫌なの? イチャイチャしてる? そう……見えるんだ……
「そういやエチ、お前元々ウォナンビの一部だったんだろ。記憶とかは引き継いでないのか」
「あんまり、あいつの意識とわたしの意識、別々だから。あいつはやられて5分の1になったけど、わたしも5分の1、うっすらとだけ、トロが助けてくれた」
「んーまるでわからん」
エチ、エチゼンクラゲ娘は残る三人のもん娘と何度も会っており、彼女らの情報を持っていた。しかしそれはぼくに対してであっても教えられないと悲しそうに彼女は言う。三人とも姉妹のようなものだから、ぼくが相手であっても三人は売れないのだと言う。
脳裏を過ぎる、死に恐怖したエチゼンクラゲ娘の叫び。ウォナンビさんはきっと、ただ人間を襲いたかった『だけ』のもん娘を手に掛けて来たんだろう。人間にとっては正義かもしれないけれど、もん娘である彼女がそうし続けるようになったというのには一体どんな理由があるのだろう。
「まあ考えてても仕方ねぇ、今のウォナンビはどうせ記憶を飛ばしてるし……記憶が戻ったなら締めて吐かせるか」
「いいね、わたしも気になる」
「そんなこと……」 - 92節穴22/07/13(水) 21:57:23
ウォナンビさんにそんな事をしたら尚更意地になって教えてくれない気がする。意外と子供っぽいところがあるからな……そんなやり取りをした後、明かりを消して眠りにつく。
アワニュさんを座ったまま寝かせるのは心苦しいが、自分は普通と違う身体だからとそのまま寝てしまったし大人しく即席の寝台に横たわった。我ながら結構良い寝心地な気がする、多分何処かしらは痛めそうだけど……
「……勝たないとなぁ」
いつも一人だった家の中が、ウォナンビさんが来てからはそうじゃなくなった。なんだか賑やかで嬉しくもあるけれど、帰ってこないお父さんとお母さんの事を考えると涙が出て来る。
けど今はウォナンビさんのことだ、アワニュさんという心強い味方もいる。もん娘との戦いに寝不足なんて笑い話にもならない、瞼を閉じ眠りにつく。意識がぐっと遠のいて行き微睡みが程なくしてやって来た。不安もあるにはあるが、今日はとても良く眠れそうだった。 - 93二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 22:02:05
こういう謎めいたストーリーって結構好きよ
- 94二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 22:03:21
壮大になってきやした…
- 95二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 22:06:40
変に分かりにく過ぎる作品もアレやけど
こういう徐々に真相が分かっていくの好みだな - 96節穴22/07/13(水) 22:44:51
「まず狙いであるオゴポゴら三人のもん娘だが、このうちダンクルオステウスとオゴポゴは両者行動を共にしている。唯一水棲でないケツァルコアトルは……離れた小島に停まっている、連中もこちらが仕掛けるのを警戒していると考えて良い」
「ケツァルコアトル、大人しくただの翼竜で止まってくれりゃあ良かったのにククルカンまで引っ張りやがって」
「オゴポゴかダンクルオステウス、どちらかにお前達が当たるとしてケツァルコアトルは任せよ。死んでも乱入などはさせん」
当日の朝、ウォナンビさんが分体達の位置を確認して作戦会議とまでは行かないが方針を固める。水棲のもん娘が二人と飛翔可能でアワニュさんと相性が悪いのが一人。それぞれが分担して相手をする事になる……ウォナンビさんの負担が大きいからやはり速攻で決めに掛からないとなんだけど……エチがとても悲しそうな目で此方を見ていた。
「ごめんね、トロ、わたしはなんにも出来ないから」
「エチが悪い訳じゃないよ、ありがとうね」
「役立たずの穀潰しではないか……」
「馬鹿な事言ってねぇでさっさと行くぞ」
アワニュさんに頭を叩かれ、エチに水を掛けられたウォナンビさんは静かに家を出て行く。その背中はとても小さく頼りなかった、流石に今のはデリカシーが無さすぎるし仕方ない本当に仕方ない。
「トロ、絶対無事に帰って来てよ」
「大丈夫、アワニュさんもいるし……」
「帰って来なかったら頑張って村の人襲って力を取り戻してでも助けに行くからね」
「うわぁ急に流暢に喋るなぁ!?」
「馬鹿な事言ってねぇでさっさと行くぞ」
アワニュさんに頭を叩かれ、ウォナンビさんに嘲笑され静かに家を出て行く。しょんもりとしながら船の準備をし、ウォナンビさんに先導されながら海を行く。確かに馬鹿な事はやってたけど、そのお陰か気がほぐれて変に緊張する事もなさそうだ。
「来た、な。まさかまた人間を連れて来るとは予想外だったが」
「話に聞けば……あの人間がエチゼンの仇か。譲ってもらうぞオゴポゴ」
「構わん、我々の友を殺めた事を後悔し泣き喚くまで陵辱してやれ」 - 97二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 22:59:45
めっちゃ怒ってるな
- 98二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:28:51
早く真相を話すんだトロよ
- 99二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 00:22:45
もしかして負けたら逆レ?
- 100節穴22/07/14(木) 00:35:35
申し訳程度のもんクエ要素……
- 101二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 01:18:16
そういえばここの漁村って何が獲れるんだろう
トロだけにマグロとかか? - 102二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 10:03:24
このオゴポゴは首長竜か?
- 103節穴22/07/14(木) 12:10:55
「向こうから来たか」
ウォナンビさんが動きを止めて目を細める。ただの人間で探知する力なんてものはぼくにはないが、それでもあんなものを見せつけられれば接近されていることなんて嫌でもわかる。海面を激しく波立立たせ、突貫してくる二つの影。巨大な魚と竜を幻視させるその姿、あれが……
「雲行きが急に悪くなってきやがった、鳥公め」
「トロ、エチゼンクラゲと違い奴らは相応の戦闘力を有しているだろう。人間であるお前の身体はそれと比べてあまりに脆弱だ」
「は、はい! 教えられた通りに!」
アワニュさんと一緒に銛を持って海へと飛び込む。目線の先には二人のもん娘、黒髪で細く長い印象を抱かせる綺麗な人と……頭だけに厳しい魚を模した兜を被った人。何故だか……いや、察しようと思えば察せる、兜を被った方のもん娘はぼくに激しい敵意を隠す事なく剥き出していた。
「っ……」
「なぁトロ、お前童貞か?」
「……い、いきなり何言い出すんですか!? そ、そういうのはぼくまだ……」
「そーかそーか、んじゃあ尚更気張れよ。自分の初めて大切にしたきゃな!」
「……行くぞオゴポゴ」
「ああ、アワニュは任せろ」 - 104二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 12:51:24
「我が同胞の為、その生命、貰うぞ」
「っ……負けない!」
大きな兜以外、どうにも普通の人間にしか見えない彼女……ダンクルオステウス。どんな攻撃を仕掛けてくるのかはわからないけど、見たところそこまで過敏に動けそうでは無い……が人間の尺度で測っても良い事はない。やられる前に銛を突き込むしかない。
トロ 体力300
dice1d100=54 (54)
ダンクル 体力300
dice1d100=28 (28)
- 105二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 12:59:48
バテる事はひとまず考えないで、素早く泳ぎ回って隙を窺う。まさか本領が海である彼女よりも器用に動けるというほど思い上がってはいないけど、案外十分撹乱出来る。
「おのれ、ちょこまかと……」
「そこだっ!!」
1 か、硬い!(50ダイス)
2 エチゼンクラゲとは違うのか(100ダイス)
3 手応えはある、けど……(150ダイス)
4 鈍いけどそれなりには(200ダイス)
5 そんな鈍が
dice1d5=5 (5)
- 106二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 13:01:58
どうなる!?
- 107二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 13:13:03
アワニュさん……
- 108二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 13:36:24
これダンクルオステウス側のカウンターってこと?
- 109二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 14:02:02
負けたら叡知なシーンくるか?
- 110二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 14:17:27
「そこ……なっ!?」
「ふん」
こちらから向こうの視線が窺えない以上、ウォナンビさんに習った視線を散らす撹乱は効果がない。ないというよりは、ぼくから見て相手にちゃんと効果が出ているかわからない以上それを過信は出来ない。
だから単純な死角に回り込み、銛での突きを放ったが此方を一瞥することもなく頭を逸らしたダンクルオステウス。その堅牢な兜に銛は歯も立たず弾き返され、その衝撃で寧ろぼくが体勢を崩す形となった。
「そんな鈍が」
「ま、不味……」
dice1d50=23 (23)
- 111二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 14:21:51
それなりか?
- 112二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 14:29:48
そのまま頭突かれるように鉄兜が迫り、直撃を防ぐ為に銛を盾にして防ぐ。だが凄まじい硬度と質量のそれの衝突に、五体全てがビリビリと痺れた。兜を蹴り出して泳ぎ距離を取ったものの、やはり相手にはなんのダメージも入っていないようだ。
(ぐっ……何処からでもあれで……)
「確かに貴様ら人間からすれば、我々もん娘などただの害獣だろうがな……それでも我々は生きているのだ……貴様が殺めた、エチゼンクラゲもな」
トロ 23ダメ、体力277
dice1d100=58 (58)
ダンクルオステウス 体力300
dice1d100=82 (82)
- 113二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 15:07:56
強いな
- 114二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 15:11:00
アレだ、初期のスタプラみたいに純粋なパワーとスピードだけで勝負するタイプだ
- 115二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 15:21:23
ダイス神が大時化を起こさなければいいが
- 116二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:07:14
ごうんっと水が鳴る。距離を空けていたにも関わらず一瞬で肉薄された。その鈍重そうな外見には似合わない程のスピードを……さっきまでの様子見だったのか!
「この程度かっ……」
(な、なんとか最低限に……!)
1タックル(50ダイス)
2頭突き(100ダイス)
3水砲(150ダイス)
4甲冑顎噛(200ダイス)
5攻撃の隙を!(トロのカウンター)
dice1d5=4 (4)
- 117二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:09:39
- 118二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:10:26
アカン
- 119二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:13:43
描写用に先にダイス
dice1d200=60 (60)
- 120二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:19:31
多少は被害を抑えたか
- 121二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:26:21
トロ=サン負けないで!
- 122二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 16:39:59
実際ダンクルオステウスの噛みつきの威力と速度はかなりのものだったらしい
当時繁栄していた甲冑魚を補食するためだったとか - 123二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 17:16:14
エチゼン戦を順調なまま勝利したからダイスの振れ直しがきたのか
- 124二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:42:28
身体に似合わない大きさの兜が目の前でがばりと開かれる。茶色い髪、エチゼンクラゲ同様幼げな印象も抱くその顔は激しい怒りに染め上げられ、食いしばった口からは八重歯が覗く。
その威圧感に圧されてたじろいだその刹那、兜の口に当たる部分が、正に大きなアギトがぼくを噛みちぎらんと迫っていた。
「喰らってや……」
咄嗟に銛を振り上げて兜を打ち、それを勢いに変えて後退する。ばりばりと、肉が裂けた音がする。傷はどうやら浅いけれど……痛い、痛過ぎる、泣き叫んでのたうち回りたい。塩水が傷に染み込み、血液が海水に混ざって気が触れそうだった。
「ーーーーーーー!!!!!!」
「良い勘をしている、エチゼンが討られたのもマグレではなさそうだ」
トロ 60ダメ、体力217
dice1d100=46 (46)
ダンクルオステウス 体力300
dice1d100=99 (99)
- 125二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:44:28
アバーッ!?
- 126二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:45:58
オイオイオイブツメツかよ
- 127二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:47:17
負けないで
- 128二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:50:21
いや考え方を変えるんだお前ら。これでトロ=サンが童貞卒業だと思えばこの状況は寧ろご褒美なんだ
羨ましいが仕方ないんだ - 129節穴22/07/14(木) 18:52:53
「だがその程度では私には及ばんぞ……」
流血に歓喜するように兜がガチガチと打ち鳴らされる。傷を庇うように泳ぐものの彼女の方が圧倒的に速く、またしても攻めの体勢に入られてしまった。
1タックル(50ダイス)
2頭突き(100ダイス)
3水砲(150ダイス)
4甲冑顎噛(200ダイス)
5攻撃の隙を!(トロのカウンター)
dice1d100=6 (6)
- 130節穴22/07/14(木) 18:53:16
ミス
dice1d5=3 (3)
- 131二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:53:56
うーん
- 132二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 18:57:30
暗雲が立ち込めてきたな……
ダンクルオステウス娘も能力なしの雑魚キャラと思いきやかなり強えぞ - 133節穴22/07/14(木) 19:11:52
不味い、あの噛みつきがまた来る。再び開かれた鉄兜に最大限に足で水を掻き後退する……が彼女は口の辺りを開けたまま何もせずに……いや、兜の中が何かおかしい。彼女の顔がぐにゃぐにゃに歪んで、いやあれは水の流れが兜の中へ、となると……!
dice1d150=101 (101)
ダメージ2倍
- 134二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 19:14:31
あ…?あ…?
- 135二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 19:30:48
やばいお
- 136二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 19:32:25
ダンクルオステウス鬼つええ!
- 137節穴22/07/14(木) 19:41:18
圧縮された水の塊、無色透明な筈の海水が可視化される程の密度。まるで砲丸のように固められたそれが口元を離れ、一直線にぼく目掛けて飛来した。
回避は今からじゃ間に合わない。ガード、したところで何になる? だけど銛の先であれを突いて少しでも衝撃を離散させられれば……渦となって迫るそれを迎撃する、が。
ボンッ!!
「最善の手を取ったな、惜しいものだ。最早最善策でどうなるものでもない」
トロ 202ダメ、体力15
dice1d100=33 (33)
ダンクルオステウス 体力300
dice1d100=67 (67)
- 138節穴22/07/14(木) 19:42:12
彼はもう終わりですね……
- 139二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 19:42:54
アバッ…アバッ……、
- 140節穴22/07/14(木) 19:57:23
「当然だ、当然の事だ。そのような銛を持っていたところで人間ともん娘の力の差というのは埋められない……ましてや戦士でもない、人間の子どもが。だが賞賛などせぬぞ、お前はエチゼンの仇だ」
銛ももう手放してしまいそうだ、全身がバラバラになってしまったように痛む。このまま、どうしようもない……ごめんなさいウォナンビさん。すいませんアワニュさん。許してくれエチ。ぼくはもう……
1タックル(50ダイス)
2頭突き(100ダイス)
3水砲(150ダイス)
4甲冑顎噛(200ダイス)
5諦められない!(トロのカウンター)
dice1d5=1 (1)
- 141節穴22/07/14(木) 19:57:48
dice1d50=28 (28)
- 142二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 20:26:49
ゲームオーバー
- 143二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 20:27:59
パンツ脱いで待機
- 144節穴22/07/14(木) 20:44:07
まさか一回も攻撃出来ないまま終わるとは……最初にカウンター引いたところから流れを持って行かれた感じですね。一度敗北してバッドエンド、その後時間戻して敗北直前に助け舟って感じに展開します
しかしもん娘のダンクルオステウスならではの閲覧注意って何するんだろうか……という訳で閲覧注意がはたらきますが期待外れになったらゴメンなあっ - 145二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 22:06:12
ドキドキ
- 146二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 22:13:47
超強い咬合力任せのマウスとかか?
- 147二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 22:18:49
…ヌギヌギ
- 148節穴22/07/14(木) 22:46:21
「ゴボ、グブッ……」
勢いよく突進するダンクルオステウス。それに撥ね飛ばされたトロはとうとう意識を手放し、肺から息を全て吐き出した。死なれては搾れるものも搾れなくなる、トロを担ぎ上げ海上へ浮上したダンクルオステウスはオゴポゴへと声を掛けた。
「数的有利は取った、一時退こう」
「了解した」
「トロ! くそっ、させると思って……」
オゴポゴはまずダンクルオステウスが人間を、トロを仕留める事を確信していたし、自分より格上であるアワニュを相手にまともに戦うつもりなどなかった。足手纏いではないだろう、単純に手が足りなさ過ぎる。海神の一端とは言えアワニュの力の根源は不確かな信仰、この世界において彼女に対して直接的な祈りを捧げるものはいない。
人間を落とせばそれまで、それから精気を蓄えればアワニュと使い物にならないウォナンビくらいどうとでもなる。
ウォナンビの結界も限界に達し、ケツァルコアトルの落雷がアワニュの体を貫く。相性が悪いとはいえこれでやられはしないが、怯んだ隙を見てダンクルオステウス達は撤退していた。
「っ〜〜〜!! クソ、クソがっ!!」 - 149節穴22/07/15(金) 00:12:06
昏倒したトロはダンクルオステウスによって、彼女が拠点としている洞窟へと運び込まれた。波が岩を侵食して形成された天然の穴蔵、拠点とは言うもののそこにあるのはダンクルオステウスが簡素な調理に使う作業台と漂流物や植物で作られた寝台のみ。
半ば放り出されるようにして寝台に寝かされたトロ、ダンクルオステウスは出血が止まっているのを確認すると眠りについているのも構いなく彼の服を脱がせ、千切った。
性豪であり、並の人間では及びもしない手練手管、それらはもん娘にとってまばたきをするのと同じようなもの。ダンクルオステウスという発生したばかりのもん娘にとって、人間の男を襲うのは初めての事だがそのやり方は誰に教えられるでもなく知っている。
「ふむ、これが……まだ小さいが弄んでいれば大きくなるか」
兜の口を開き、ふにゃりとしなったままのソレに舌を絡める。海水に塗れて塩辛いがその程度の事は気にしない、唾液が絡みその塩気も取れる頃には無意識ながらもトロの竿は完全に聳り立っていた。
ダンクルオステウスは視界いっぱいに広がるそれに昂揚感を覚えつつも、これが姉妹のような存在であるエチゼンクラゲの仇であるという事を思い返し気を引き締める。これからこの男を穢し、犯し尽くしてやるのだから。
「っ……う、ぁっ……」
「意識は無くとも感じるのか、んむっ……くぷっ、ぢゅっ……」
年若く少年と呼べるトロの逸物は相応の大きさで、纏う雰囲気に反し幼げな体躯、顔をしているダンクルオステウスにとってそれはちょうど良いサイズ感であった。
舌で裏筋をなぞるように舐め上げ、境目の溝を穿るように舌先を尖らせる。トロは依然として眠ったままではあるが、半覚醒した意識の中で与えられる経験のない快楽に口を開閉させ呻き声を上げた。弱々しく情けないその様子がダンクルオステウスの嗜虐心を擽る。
「情けない男だ、児戯にも劣る前戯以前でこれとはな……だが出せぬ不能よりは此方の方が良い」
「ぁ、あっ……い、ぁぁ……」
「さぁ吐き出せ、お前の溜め込んだ精気を……!」
喉の奥にまで届くほど、全体を頬張り温かい喉肉が先端を刺激した影響でトロは達し、そこからどろついた欲望を吐き出す。知識としては知っていたものの、彼にとって初めてとなる吐精であった。 - 150節穴22/07/15(金) 00:13:08
ひとまず今日はここまでなのです。だらしない遅筆ですまない……
- 151二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 00:14:33
ふぅ…
- 152二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 00:14:54
乙です
- 153二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 00:15:36
エチチッ!
- 154二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 00:18:57
お疲れ様でした
- 155節穴22/07/15(金) 10:43:58
どくどくと脈打ち、びくびくと跳ねながら口内で暴れ回る肉棒を堪能するダンクルオステウス。どろりとして甘美な白濁に喉を鳴らし、吐き出されたそれらを胃に納めて吸収していく。彼女の顔は恍惚に蕩け、目尻は柔らかく垂れ下がる。
初めて味わった男の精、口の中で咀嚼しもっと味わえば良かっただろうか? いやこの搾り出したままの喉越しもまた薫り高く素晴らしいものだった。どちらにせよまだまだ味わえるのだ、とダンクルオステウスは竿から口を離すと舌舐めずりして姿勢を変える。
「だが、こうも静かでは味気ないな」
夢精するような心地で未だに眠ったままのトロ、その無防備な首元へガリッと齧り付いた。突然の痛みに意識を覚醒させたトロは目を見開き、朧げな意識の中でも状況を理解してしまった。己の敗北と醜態、もん娘に連れ去られた男の末路というものまで。
「づっ!? あ、ぁあっ!!?」
「良い声で鳴くな、だがエチゼンクラゲの味合わされたものはこんなものでは……」
ダンクルオステウスの特徴でもあり、それをもん娘へと落とし込まれた八重歯。人のそれより遥かに硬く、その気になれば首の骨をも噛み砕くだろうそれで甘噛みする。それでも肉は裂けて出血し、耐え難い苦痛がトロを苛むがダンクルオステウスはその反応にどんどんヒートアップしていく。
態とらしく傷口に舌を突き立て、吸い上げ、さながら吸血鬼のように血液を飲み下していく。
「噛み心地も堪らないな、柔らかく仄かに甘い……喰い千切ってしまいそうだ」
「っひ……」
抵抗する事も出来ず、助けも来られないだろうこの洞窟。ウォナンビとアワニュがどうなったのかも彼にはわからない事だが、自身がこうして攫われてしまっているということはあまりに良くない状況なのは察せられたし、そのことがより絶望を深めていく。
一頻り首を堪能したダンクルオステウスは、自身の服を脱ぎ捨てトロの腹に跨る。自責の念に駆られながらも、どうしようもない男のサガにトロは目線が釘付けになった。人外の肢体、たわわに実り村のだれよりも豊かなその胸部、むっちりと程よく脂肪のついた脚に腕、何処もかしこも柔らかそうで真白い……先の吐精が精通でもあった彼に、そのあまりに濃厚な『性』は激毒のようなものだった。
「見惚れるな、お前の為に裸体を晒しているのではない」
「い、それ、は……」 - 156二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 12:04:05
パンツ脱いだ
- 157二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 12:11:06
ほう…
- 158節穴22/07/15(金) 12:59:26
トロの視線にダンクルオステウスは不快だと眉を顰めた、が、何故だか心の奥底から湧き上がる驚喜に動揺する。この人間に女として見られているのがよほど嬉しかったのか? 自身はそこまで安い女なのだろうか? 訳も分からずその喜びに頭が痛んだが、この興奮が精感を高めるのならばそれで良い。
漁業で日に焼け、若いながらも引き締まったトロの身体。筋骨隆々とまでは言わずとも、確かに筋肉質で凹凸のある腹の上でダンクルオステウスは愉しむように腰を前後させる。濡れそぼった秘所は擦り付ける度に背筋が痺れ、じんわりとした快感に目を綻ばせる。
「んっ……ふっ、っぅ、あっ……」
ぬちょぬちょといやらしい音を立て、大きな乳を揺さぶりながら彼女はその男らしさを愉しむ。触れた事のない温かさ、ざらりとした肌触りは自慰とはまるで違う。
悔しさに歯噛みするトロもそのあまりに淫靡な光景に圧倒され、出した後縮まり込んだ竿が再び硬度を取り戻す。まだ滑りを残したそれが肉厚で柔らかい尻たぶに甘く擦られ、敏感になり充血した亀の頭をひっきりなしに上下させる。
「あぁ、これも中々堪らないが……こっちを愉しんでやらねばな?」
先走りで尻を汚す温かいそれに気づいたダンクルオステウス、上気した顔に笑みを浮かべてそれを握りこしゅこしゅと擦り上げた。指を少しずつずらし、掌でコリコリと先端を撫ぜ、竿と先端の境を爪先で優しく刺激する。その度に発せられる少年の喘ぎが更に彼女の雌を刺激し、今すぐに愛してやりたいという本能が湧き上がってきた。
「あぁ、これが貴方の、ずっとこうし……なんだ? ……まぁ良いか」
逸物の先端を割れ目に幾度も擦り付ける。入り口だけにちゅぷちゅぷと出し入れし、その瞬間を自ら焦らしつつ更に蜜を溢れさせる。トロの竿が彼女の体液に塗れた頃、ダンクルオステウスはじっくりゆっくりと腰を落とし自らの胎に雄を受け入れた。
「うっ、っ、あああっ!? は、ああっ!!」
昂り続けた彼女を怒張が貫き、乳を弾ませ弓なりになってよがり、吼えた。自身の息子が包まれた極上の名器の心地よさに舌を噛み、気を保とうとするトロだが屈強な男でさえ堕とすもん娘の肉壺にそう抗えるものでもない。快楽に顔は緩み、ダンクルオステウス同様に喘ぎ声を上げ出した。 - 159二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 15:07:16
ダメですエッチすぎます
- 160二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 16:57:27
ムヒョヒョ~
- 161二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 17:24:23
ショッギョムッジョ
- 162二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 21:59:56
ドキドキ
- 163節穴22/07/15(金) 23:17:48
大変遅くて申し訳ないですが今から書き始めますん……
- 164二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 23:21:03
ワクワク
- 165二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 23:22:21
期待
- 166節穴22/07/16(土) 01:06:16
「っ、だめ、ぇっ……! わたしがっ、おかしくなるっ♡」
胸板に手を置き、一心不乱に腰を振った。その熱い情欲が肉の壁を抉る度、ダンクルオステウスの脳を灼き焦がすような快感が襲った。これは不味いと自制しようとする理性とは裏腹に、抑えきれぬもん娘の本能が身体を突き動かす。
ダンクルオステウス本人としては、冷淡に事を進める筈だった。重ねて言うが、そもそもこの人間は姉妹であり同胞であるエチゼンクラゲの仇。ただ種を、精を搾る相手として鹵獲し、そのようにするつもりでいた。だがしかし、肌を重ねて交わる内にどもう彼女にはこの人間が堪らなく愛しい存在に思えて来てしまって仕方がなかった。
恋人のように抱擁してやりたい、胸の駄肉で包み込んでやりたい、愛を確かめ合うように口づけしたい。そんな甘ったれた想いがこんこんと湧き上がってくる、その混乱は凄まじかった。これももん娘の性分なのか、或いは……
「うっ……あ、はあっ♡ イイっ……! っ、違うっ……これ、わたしじゃ、あっ♡」
一度突き上げると脳にトロを愛しいと思う感情が刷り込まれ、二度三度と繰り返す内にその想いは倍々に膨れ上がっていく。止めなくては戻ってこられなくなる、そうと分かっていても彼女には動きを止める事が出来なかった。
されるがままのトロと赴くままのダンクルオステウス、互いに初めての交わり、味わった事のない未曾有のエクスタシーは両者の心をドロドロに融解させ混ざり合わせる。
「う、あああああっ!! すきっ、じゃないっ♡ ちがう、ちがうっ♡ っ、ああああっ♡」
トロの掌を絡め取り、恋人のように繋ぎ合わせてしまったダンクルオステウス。更に膨れ上がった女ととしての喜びを振り払う様に叫ぶが既に遅く、兜を脱ぎ去り食らいつくように唇を重ねていた。
こればかりはトロも足をバタつかせてもがくが、ダンクルオステウスの身体は一ミリ足りとも動かせない。口内にほんのりと鉄臭い、自身が吐き出した精の残り香が伝播し酷く気分が悪くなったが、それよりも遥かに多い唾液が余韻を吹き飛ばす。
「つがい、つがいだっ♡ あなたはわたしのつがいになるんだっ♡ もうはなさないっ♡ ここでいっしょにずっとずっとっ……」 - 167二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 09:51:57
堕ちたな(確信)
- 168二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 09:55:52
堕ちたな
- 169二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 12:06:47
これはもうダメかもわからんね
- 170二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 17:19:51
エチゼンクラゲとの戦闘で運を使い果たしたか
- 171節穴22/07/16(土) 23:04:02
モンハンやってて今日はあれですね……
- 172二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 23:06:31
パンツ履いた
- 173二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 23:06:59
履き履き…
- 174二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 00:49:02
ナムアミダブツ!
- 175二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 10:05:29
★
- 176二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 15:43:47
保守
- 177節穴22/07/17(日) 18:36:20
正常位のように身体を密着させたダンクルオステウスはトロの耳元で甘く囁く。もう逃しはしない、私とこの場で永遠に交わり続けるのだと。
腰を跳ねさせる度にだぷんだぷんと揺れ続け、柔らかさを主張し続けていた乳がトロの胸板に乗せられ形を変える。たっぷりとした脂肪の塊はスライムのようで、圧されてふにゃりと潰れるその柔らかさは本物のスライムにも劣らないだろう。
その上でもっちりとしてなめらかな人肌のぬくもりも兼ね備えた巨乳。その中に一点だけ存在を主張する固い蕾。身体を揺さぶるのと連動して胸板を動き回るそれと自身のそれとが先端同士で擦れ合い、背中に杭を打たれたようにトロの身体がビンと仰反る。
「ひゃああっ♡ したぁ……うごくのずるいっ♡ よすぎるっ♡」
自身の想定から外れた逸物の動きに不意を突かれ、甲高く鳴いたダンクルオステウスは涙目になりながらトロを睨みつける。緩み切った表情には凄みも何もないが、その瞳に浮かぶ情欲は目を合わせたトロにも伝播した。打ち付けられる極上の女体は性交の経験の無かったトロに得も言われぬ興奮を齎し、反抗しようという心を蝕んでいく。
「う、ああっ、ああっ!」
「あっ、ひゃめ、ぎゅってするなぁ♡ しあわ、ひぃああっ!」
そうしてダンクルオステウスがそうしてしまったのと同じように、未熟な少年の精神はこのもん娘の掌へと堕ちてしまった。背中に手を回し力一杯に抱き締める、身体はより密着し互いの肉が余すことなく睦み合った。
啄むように口同士を触れ合わせるキスから、互いの喉奥に舌を突き込まんとする深いキスへ。ダンクルオステウスもトロの後頭部に手を掛けて抱き寄せ、より深く混じり合った。
口づけし合い、言葉もないまま腰をくねらせていた二人は互いにそのまま達し、気を失うように眠りへとついた。
「んむ、ちゅ、ううっ……」
ダンクルオステウスにとりトロという人間は憎みさえしていた相手だと言うのに、今では伴侶として愛し合いたいとしか思えなくなっている。エチゼンクラゲへの罪悪感を抱えながらも、彼女にはもうこうする以外の考えが浮かばなかった。
トロより先に目を覚まし、その寝顔を見たダンクルオステウスは再び湧き上がった情動に突き動かされ、眠ったままの彼に口づけをする。より深く自身を刷り込み、マーキングするように…… - 178二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 18:39:51
純愛かな?
- 179二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 18:41:16
だな!
- 180節穴22/07/17(日) 19:03:47
暫く接吻に耽っていた彼女だったが、ふとある事を思い至るとそうするのを止め、力無く垂れ下がっているトロの左手を持ち上げる。しげしげとそれを眺め、ほうっと熱い息を吐いた彼女はそこから薬指だけを摘み、口に咥えた。
小さい口のその奥へ、指の付け根が門歯にまで差し掛かったところでダンクルオステウスは喰い千切らぬよう、しかし力を込めてそこに噛み付いた。
ほんのりと浮かぶ鉄の味、激痛に跳ね起きかけたトロだったが片手一本でそれを抑えつける。はぐはぐと何度も位置を調節し、痛みを和らげるよう舌を這わせて舐め上げる。
暫くして事が終わり、銀の橋を掛けながら口を離したダンクルオステウスはその成果に口を三日月のように吊り上げた。
薬指につけられた痕は婚約の印のようで、彼女はもうあなたを離しはしないと澱んだ目で少年を見つめ、誓った。 - 181二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 19:04:30
ハッピー()エンドやんけ〜
- 182二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 19:04:59
もん娘チョロい説
- 183節穴22/07/17(日) 22:15:02
という訳でダンクルオステウスのバッド終わったんですが、マジで惜しくも何ともない完敗だったからこっからどうしようって……
- 184二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:15:24
新しい奴やる?
- 185二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:15:42
次やる?
- 186二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:16:18
このレスは削除されています
- 187二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:24:27
モルトおじさんがヤバかっただけだから…
- 188節穴22/07/17(日) 22:30:09
トロくんは何とかなるのか
1なんとかなれーっ!
2中止です
dice1d2=2 (2)
- 189二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:31:09
わ…わ…
- 190二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:31:24
ならなかったねぇ
- 191二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:31:53
こんなんなっちゃった…
- 192二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:32:10
え?つまりコンテニューなしってこと?
- 193二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:33:04
多分せやな
- 194節穴22/07/17(日) 22:33:30
この世界線のトロくんはダンクルオステウスの巣穴で旦那様にされて永遠にイチャラブする事になってしまった……
コンテはどうしようかと - 195二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:34:09
まだ敵側の半分も出てないしもったいないよ
- 196節穴22/07/17(日) 22:36:19
都合上ダンクルオステウスにはウォナンビに還ってもらう必要があるんですが、一回勝ってんのに再戦で死なすのもなぁ(本来なら前回のバトサキュことリリティアもおいたんにぶち殺される予定だったけど勝ったので生き残る事になった)
- 197二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:36:23
ウォナンビさんの過去も分からなかったしにゃ
- 198節穴22/07/17(日) 22:39:06
- 199二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:40:38
エチゼンを殺してない事を言う
- 200二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:40:43
違う奴と戦う
- 201二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:41:35
ハイダを倒すまで休戦しようと提案
- 202二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:42:04
いまのエチゼンと会わせる
- 203二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:42:28
エチゼンを呼び出す
- 204節穴22/07/17(日) 22:47:21
- 205二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:51:13
なんだと?
- 206二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 22:51:34
オラァ!いけエチ
- 207二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 23:00:37
桐生…
- 208二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 23:02:27
- 209二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 23:02:46
- 210二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 23:02:59
すまん
- 211節穴22/07/17(日) 23:09:01
ちょっと考え直すので今日はこのへんで
ダンクルオステウスはエチゼンクラゲを手のかかる妹のように思い愛していました。それを手にかけたウォナンビ、そしてその手先(のように見える)となったトロに怒りを向けているんですね - 212節穴22/07/17(日) 23:11:10
逆レって体位が難しいですよね、マイさんの生えてる方向上男のレと違って大体騎乗位にならざるを得ない
- 213二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 02:47:12
- 214二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 11:17:29
ほ
- 215節穴22/07/18(月) 11:41:16
気づいた事
水中でどうやってエチの事伝えればいいんだっピ? - 216二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 11:48:10
わかんないっ…ピ
- 217二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 11:49:15
シンプルにこう…生きてますよと伝えるしかないね
^_^頑張って - 218二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 17:23:34
手話
- 219二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 19:47:21
★
- 220節穴22/07/18(月) 22:47:50
うーん、中々難しいのとダンクルオステウスに噛み心地を気に入られて全身を歯型塗れにされたい感とで話が進まない
- 221二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 22:53:19
この男に誰かを殺す事はできないと気付いた、から……?
- 222節穴22/07/18(月) 22:55:08
トドメ刺すのウォナンビでもあるし、そもそもエチが生きてるのも偶然の産物でトロが生かそうとした訳でもなく……多少強引でも和解したら、そしたらウォナンビが力も記憶も取り戻せなくなるし……
- 223二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 00:31:27
トロ君の話術に賭けるか
- 224二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 08:50:59
ウミサソリが乱入してきて有耶無耶になって逃げ出すのに成功して後でエチゼンのことを知ったとかは?
- 225節穴22/07/19(火) 08:58:36
ウミサソリ来て撤退戦して話し合ってもいいのか。争い合う状況じゃなくなるし……
- 226二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 14:20:40
まあ戦わなくてもね、何とかなりそう
- 227節穴22/07/19(火) 20:28:26
武装しているのは頭部だけ。だというのに身体へ放とうとする銛は尽く避けられ、或いは兜をぶつけられて逸される。向こうも胴体を狙っている事は……いや狙いを絞らせられるからこそ、こうも対処出来るのだろうか。
鈍い音を立てて大きく銛が逸される。手から離れようとする銛を何とか握り留めたが、仰け反った体勢……ダンクルオステウスに対してあまりにも大きな隙を晒してしまう。
「これで終わ……なに……?」
水中で突進しようとしていた彼女、その動きが中途半端な姿勢のまま固まり訝しげな声を漏らした。視線……はわからないが、傾いた兜の向きは明らかにぼくからは外れている。もっと遠くから、何かが……
「しゃらくせぇなあっ!!」
アワニュとオゴポゴ、両者の間には絶対的な力の差が存在している。アワニュはウォナンビ同格に近い存在であり、ウォナンビを構成する要素の一端に過ぎないオゴポゴが死力を尽くしたとて打破できる存在ではないだろう。だがそれもまともに戦ったならばの話。
水流を纏ったアワニュの拳がスンッとオゴポゴを捉えていたにも関わらずすり抜ける。その現象がもう何度となく続いており、その間オゴポゴからの攻撃は無いのだが、ならばトロの加勢に向かおうと動けばちょっかいをかけるように氷塊が放たれる。
「だーっ!! どんなインチキだてめぇ! なんだって『実態』がねぇ!」
オゴポゴとは首長竜である。オゴポゴとは蛇である。オゴポゴとは鯨である。オゴポゴは羊のような顔をしている。オゴポゴは蛇のような顔をしている。オゴポゴは存在している。オゴポゴは存在していない。
ある世界で、オゴポゴという生物は存在している『とされていた』。目撃例はある、数多くの人々がそれを証言しオゴポゴの存在に触れていた、にも関わらずその実在を示す物証というものは何一つ存在しないのだ。目撃例にしても、あるものはこう言いあるものはこう言う、見るものによって特徴が変わるもの。
非実在、未確認生物、それこそがオゴポゴでありもん娘となった今でもそれは変わらない。彼女は自分自身を存在している事にも出来るし、存在していない事にも出来る。これはただ単に実在が否定されているから起こしうる現象ではない、あくまでも存在している『かもしれない』事が重要なのだ。 - 228節穴22/07/19(火) 21:52:09
(ちょっとメタい内容にもなるけど、もん娘同士で元ネタとか出典マイナーじゃねぇかみたいな煽り合いして欲しい)
- 229二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 22:02:01
草
- 230二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 22:16:39
オゴポゴ強いな
- 231節穴22/07/19(火) 22:32:25
幻想に非ず、妄想に非ず、概念に非ず、実在に非ず。その世界の人間はヴァンパイアやフランケンの怪物、狼男をただの幻想と断じ切った。神話の怪物や伝承の精霊達は存在しない物として存在を認められた。だがオゴポゴは違う、それ故に彼女は自分をこの世界に存在させておくこともが出来るし存在させない事も出来る。
「海神アワニュ、ウォナンビの族類と聞くが他愛無い」
「チッ! うざってぇな……」
不敵に笑み、アワニュを挑発するオゴポゴ。しかしその内心、そして身体は外見にこそ現れないが相当な消耗を強いられている。この世の存在全てを無視するという無敵に近い埒外な力、そんな代物にデメリットが無い訳もなく。
その代償とでも言わんばかりに彼女の持つ存在そのもの……オゴポゴというもん娘を形作っているものが消費されているのだが、生身でアワニュの攻撃を受けていてはこれよりも早く打ちのめされている。
ダンクルオステウスが人間を倒し、ウォナンビがガス欠で拮抗が崩れた所で撤退し精力を確保。欠け身であるウォナンビと違い自分達の体調は万全、後は相応しい力を身につければ十分に勝ちの目がある。今アワニュを倒せなくとも良い、だが最後に勝つのは……
「……あぁ? あー、なんてこった、奴さんの方が軽傷だったか」
「ッ……この気配はっ……!」 - 232二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 02:34:05
アワニュ様ガンバ!p(^^)q
- 233二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 10:06:04
もしイエティ娘とかモスマン娘とかもいたらそいつらも自分を存在させたり存在しなかったりできるのかな
- 234節穴22/07/20(水) 12:47:37
降り注ぐ稲光、それを霧散させるターコイズブルーの結界。歯を食い縛り軋ませ、全身から汗を垂れ流しつつも術を解かないウォナンビ。拮抗を崩さない現状に歯噛みし、焦れる気持ちのケツァルコアトルス。
翼竜としても相手の限界が近い事は察している。だがその限界を死ぬ気で踏み留まり先延ばしにするだけの気概はあるだろうし、アワニュ達の戦いに決着が着くまではこの結界も解かれないだろう。
「もーしぶとい! さっさと崩れ、て……」
「不味い、不味すぎる。まだエチゼンクラゲの分しか力を取り戻せていないというのに……」
水を巻き上げ、大きな波となりながら迫り来る一つの影。絶対的な存在感を伴って現れたそれを全員が、人間であるトロさえもがその気配を感じ視線を向ける。
ケツァルコアトルスの脳裏には瞬間、彼女から共闘を打診された事が浮かんだ。だが彼女の満身に漲るような殺意、頭のてっぺんからつま先に掛けるまでに満ち満ちた鏖殺の意志。エチゼンクラゲが落ちた今、自分達を生かしておく事がウォナンビの復活にしか繋がらないと考えを改めたのだろう。
「っ、やめてよね!」
「わかっている」
ケツァルコアトルスは雷雲の座標を変えて進行方向へ、ウォナンビは結界を障壁へと貼り直し妨害に。アワニュは一瞬隙を晒したオゴポゴの胸元を引っ掴み、トロの元へ一息に泳ぎ切るとそのまま彼を掴んで船に引き下がる。瞬の事に不意を突かれたダンクルオステウスはバキリと兜を鳴らしてたじろぐ。
「オゴポゴッ!!」
「状況が違げーだろ! 今すぐどうこうはしねぇからお前も来い!」
「ア、アワニュさんあれが……」
「あぁ、来やがった。想定よりもだいぶ早え」
連続して叩きつけられる雷、その直撃をまるで意にも介さず突貫する。影はウォナンビの貼った障壁にまで達すると勢いを失う事もなく拳を振り抜き、薄氷のようにそれを叩き割った。
「おいどうするよ、ここで全員纏めて海の藻屑になるか。それとも多少のイザコザは飲み込んで抵抗するか」
「呉越同舟、私の苦手な言葉だが……」
「他に選択肢はあるまい」 - 235二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 12:50:16
胸の熱くなる展開だな
- 236二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 18:31:24
ただエロいだけじゃなくて普通のバトルシーンも面白いのがいいよね
- 237二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 21:59:23
このレスは削除されています
- 238節穴22/07/20(水) 22:17:22
翠玉の瞳がギョロリと蠢き、その場に集った者共を一瞥していく。石のように冷淡な色のその目がウォナンビを捉えたその瞬間彼女は、ハイダは動き出し……
「だらあっ!!」
「……っ!」
アワニュの放つ渦巻く水の柱がそれを阻んだ。蹴りでそれを打ち消したところにケツァルコアトルスの稲妻が直撃する。先程放たれたものよりも強力な一撃は、しかしハイダの空色の髪を僅かに燻らせる程度に終わる。
「チッ……っ!」
「え!?」
小さく舌打ちしたハイダが水を掻き蹴り一息に海上へ、上空へと飛び出すとそのまま空を蹴る。今し方自身へ雷撃をくれたケツァルコアトルスに肉薄すると、何が起きたかわからないままの彼女の脳天はダブルスレッジハンマーを叩き込む。
「ガ────」
「ケツァル!」
水切りのように海上を数度跳ね、大波を立てながら吹き飛ぶケツァルコアトルスを見やったハイダは慣性に従い落下。再び海中に戻ると残る面子を吟味して順位をつけ、今度は目標をアワニュへと定めた。
「ケツァルコアトルスさん!」
「い、いったぁ……なんであなたが助けてるのよー……」
「よく確保した、今喰らいなおして力を」
「それはせめて後にしませんか!!」
「ケツァ……このっ……」
勢いを失い、沈み掛けていたケツァルコアトルスを船に乗ったトロが回収。合流したウォナンビはそれを自身へ還元し力を取り戻そうとしたが、まだ話し合えていないとトロに静止を掛けられる。
同じくケツァルコアトルスを救出しようと泳いできたダンクルオステウスだったが、大元の存在であり憎んでさえいるウォナンビと人間に鹵獲されている同胞の姿に瞼を引き攣らせた。 - 239節穴22/07/20(水) 23:04:25
「……蛇、また蛇か、番人気取りが」
「へっ……ただのウミサソリでよヅッ"!?」
不可視の一撃、神速の拳がアワニュの腹へと突き刺さる。熱量に蒸発した海水が気泡を産み、ボコリとアワニュの吐き出した血に染まる。ハイダの目は冷淡なままであったが、その表情からは底知れない怒りが窺い知れる。
アワニュの言葉には何の意図も無かった。ハイダはウミサソリのもん娘である。尾に備えられた針や腕から展開されるブレード状の鎌を使う、ただそれだけのもん娘である。無論その身体能力は人間を優に超えてはいるが、『所詮』はただのウミサソリなのだ。
そのウミサソリでありながらそれだけの実力を手にしたというハイダへの賞賛、アワニュにとってはそういった意味合いでの言葉だったが……いや、だからこそそれはハイダの逆鱗に触れた。それは無自覚な傲慢であり、それこそが彼女を苦しめてきたものなのだから。
「貴様らは強い……だが、それだけだ……!」
「げぐっ"……あ"ークソッ!」
「ケツァルは連中とダンクルが保護した、退きつつあしらうぞ。今お前に落ちられては我々も困るのでな」
追撃を加えようとしたハイダと怯んだアワニュの間へ鋭く尖った氷柱が横殴りに吹き荒ぶ。氷柱を撒き散らしながら牽制し、並び立ったオゴポゴはくの字に曲がったままのアワニュの背を蹴り姿勢を戻させる。
「ぐおっ!? っ、あぁすまん」
「全く、何故我々を消しに来たお前たちとこんな……」
「貴様達も、結局は『そう』か。やはり消えてもらうぞ」 - 240二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 23:12:32
どうなるどうなる
- 241二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 23:18:40
さてさて
- 242節穴22/07/20(水) 23:21:27
【撤退戦】
アワニュとオゴポゴはそれぞれ75のダイス、ハイダは100のダイスを振る。アワニュ達はそれぞれの出目がハイダを上回っていれば点数1、合計6で撤退成功。ハイダはアワニュ達の体力300を削り切れば勝利。
「ヤロウ、相当すばしっこいな……遅れを取ったら叩きのめされかねん」
「私は奴の行動を妨害するのに徹する、まともにやり合えば瞬で砕かれかねん」
アワニュ
dice1d75=66 (66)
オゴポゴ
dice1d75=75 (75)
ハイダ
dice1d100=81 (81)
- 243二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 23:23:48
草
- 244節穴22/07/20(水) 23:29:56
(オゴポゴに至っては最大値なのに普通に上回ってる……)
即席の連携、初対面の間柄にありながらアワニュとオゴポゴのコンビネーションは相当なものだった。水流を繰り自在にぶつけるアワニュのそれにオゴポゴが氷塊を混ぜ合わせ、氷の渦を作り上げハイダへと嗾ける。撤退戦とはいえ仕留められるならこれ以上の事はない。故に十全な殺傷能力が篭っているその渦、迫り来る嵐を前にオゴポゴは深く腰を落とし、正拳を放てばどうだろうか。荒れ狂う暴威はより強い暴威に捩じ伏せられ、衰えぬ拳圧は勢いそのままに衝撃波となってアワニュとオゴポゴを襲うではないか。
dice1d100=61 (61)
- 245節穴22/07/20(水) 23:37:34
「コイツッ……相当出鱈目じゃねぇかっ!!」
(大人しく打診に乗っていれば……いやどちらにせよ……)
アワニュ、オゴポゴ 61ダメ 体力239
dice2d75=28 33 (61)
ハイダ
dice1d100=89 (89)
- 246二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 23:38:30
強し
- 247節穴22/07/20(水) 23:49:24
遠距離からの攻撃方法を衝撃波以外に持たないハイダに取り、中途半端な距離で戦い続けるのは彼女にとっても得策では無い。迫らせたくないアワニュ達と至近したいハイダ。暫く小競り合いが続いた後ら一瞬の隙を縫ってハイダがその中から抜け出した。
dice1d100=70 (70)
- 248節穴22/07/20(水) 23:56:34
猛烈な拳の暴風雨が吹き荒れる。直撃は防ぎつつも骨にヒビを入れられるアワニュに、存在を希薄にし回避するも消耗から顔色をどんどん悪くしていくオゴポゴ。状況は刻一刻と最悪な展開へと動いてしまっている。
(やべぇな……今回の俺がそう大した想いで呼ばれてねぇのもあるが、順当に強過ぎる……)
「ぎっ……ぐうっ……」
アワニュ、オゴポゴ 70ダメ、体力169
dice2d75=42 41 (83)
ハイダ
dice1d100=23 (23)
- 249節穴22/07/21(木) 00:09:45
「貴様らを始末すれば、残りの連中は他愛無い。とっとと終わらせて……」
「そこまで、無礼んなよっ!!」
バシリと拳の軌道を見切ったアワニュが突き上げた膝でそれを弾き逸らし、強引なまでのやり方でハイダの隙を作る。アワニュは浮き上がった上体、剥き出しになった脇腹、肋の隙間目掛けて手刀を作り貫手を放つ。
「づぐっ、はぁっ!?」
さしものハイダも急所に一点を狙ったこの一撃は堪えたようで、よろめきながらたじろいだところへ側頭部を狙ったオゴポゴの蹴りをモロに喰らう。
アワニュ、オゴポゴ 体力169
dice2d75=7 21 (28)
ハイダ 残り4
dice1d100=24 (24)
- 250節穴22/07/21(木) 00:13:18
「っ、貴様ッ!!」
痛手を負いこそしたが、継戦にはなんら支障はなく、激情を露わにしたハイダは痛む脇腹を無視しながら二人へと襲い掛かる。
dice1d100=8 (8)
- 251節穴22/07/21(木) 00:14:55
(見ている人がだいぶ少なさそうなので今日はここまでにします。やっぱり昼にちゃんと書かないとなんだけどなぁ……)
経過
アワニュ、オゴポゴ 体力161
ハイダ 撤退されるまで残り4 - 252二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 00:25:01
乙乙
- 253二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 00:25:19
お疲れ〜
- 254二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 02:40:53
乙です
続きを期待 - 255二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 08:03:20
★
- 256二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 12:27:01
「なかなか効いたらしいなっ!」
「だが調子づくなよ! まだ相手も本気ではなかろう」
アワニュ、オゴポゴ 体力161
dice2d75=63 63 (126)
ハイダ 残り4
dice1d100=58 (58)
- 257節穴22/07/21(木) 12:38:01
オゴポゴはウォナンビから剥離し、発生したばかりのもん娘だ。力量にしても中堅かその下のクラスに部類されるものだが、彼女にはウォナンビが積んだ経験や知識を記憶として引き継いでいる。より効率的に、より確実な方を、敵であるアワニュ達と手を取ったのも単に生き残る可能性が高かったというところにある。
直接的な実力に寄らずに言えば、アワニュもオゴポゴも一流の戦士と言える。全くブレのない連携、左右から放たれた回し蹴りがハイダを挟み込むように捉え、その身体をスピンさせる。
「ヌゥーッ……!!」
(……そうか、わかった。あと少し時間を稼ぐ、この調子で行ければ……)
アワニュ、オゴポゴ 体力161
dice2d75=41 37 (78)
ハイダ 残り2
dice1d100=80 (80)
- 258節穴22/07/21(木) 12:48:33
だがウミサソリという、種族に恵まれなかったハイダがまず磨き上げたのは打ちのめされようとも倒されきらないタフネス、肉体の持つ硬度である。
二人にとり間違いなく会心といった手応えを感じさせた蹴り、ハイダにとってもそれは痛手ではあったがその継戦能力は微塵も揺らいではおらず。勢いをグッと殺し切った彼女は追撃を避ける為、両者に掌底を打ち込み距離を突き放す。
dice1d100=8 (8)
- 259節穴22/07/21(木) 12:49:10
(進行的には嬉しいけどハイダの攻撃めっちゃ腐ってる……)
- 260二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 13:26:19
やっぱ多勢に無勢だからか?
- 261二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 15:22:02
今度のダイス神は気まぐれだな
- 262二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 20:28:38
今も昔ももん娘同士のイクサはカラテを極めた者が上をいくもんやで
- 263節穴22/07/21(木) 20:55:36
「厭がったな、けどよぉ……距離を離したのは失策じゃねぇのかっ!」
弾き飛ばされたアワニュとオゴポゴ、だが本来距離が開けば有利なのは此方の方なのだ。連撃を喰らわぬよう突き放したハイダだったが、どちらを選択するにしてもリスクは負うことになる。
だが余計な手傷を負ってしまうと、ダンクルオステウスやウォナンビが支援に回りこの場で討伐しようという流れになるかもしれない。そう考えたが故の離脱ではあった。
アワニュ、オゴポゴ 8ダメ 体力153
dice2d75=4 66 (70)
ハイダ 残り2
dice1d100=3 (3)
- 264二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 23:26:27
草
- 265二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 23:40:49
うおおお
- 266二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 23:46:15
ウォナンビとのイクサでダメージが抜けてないのか?
- 267節穴22/07/22(金) 00:01:57
「……そうか。ハイダ、一手遅かったな」
「! 逃すと思って……」
指をこめかみに当て、目を瞑っていたオゴポゴがやおらにそう言った。それを横目に怪訝な顔を浮かべるアワニュだったが、撤退しようとしだすオゴポゴに倣って彼女も踵を返した。
勿論ハイダはそれを追う、せめて片方どちらかだけでも討る……腕の中央から刃を展開し、その背を追おうとしたところではたと気づく。海上から凄まじい速度で飛来する何か、銀色の凶弾が一直線に自分目掛けて。
「っ、ダンクル───」
トロの船を土台に、ケツァルコアトルスが気圧を爆弾の如く圧縮し、ウォナンビがその指向性を定める。堅牢な兜を持つダンクルオステウスの顔面を砲弾に見立てて発射、殺人的風圧により加速された彼女の身体はウォナンビの支配力によって揺らぐ事なくハイダへと突貫。
ゴシャリと何かがひしゃげるような音を立てながら衝突した。当のダンクルオステウスの身体にも相応の負荷と衝撃が加えられたが、意識を飛ばし掛けつつも負傷はない。足に括り付けられた縄を引っ張られ、船へと回収される。
「グバハアッ!! ッッ……」
「良いのが入ったな、だが攻勢に移るには……ちっ、足の早い」
海中へ気泡を吐き漏らしたハイダだが、痛みを無視して後退しあっという間な泳ぎ去っていった。あわよくばこれが戦局を変え決着にまで持ち込めるかと画策していたオゴポゴだが、ハイダの踏ん切りの早さにみすみす逃す展開となってしまった。
「……ここから、敵同士か?」
「卑劣な真似は好きじゃねーんだがな、ダンクルオステウスもケツァルコアトルスも今あの船に乗せてる、ウォナンビも一緒にな」
「……どちらにせよ、お前達は我々の事を消すつもりで」
「エチゼンクラゲは生きてる、その事も含めて一旦話し合わせろ。つっても提案者はあの人間、トロってやつなんだがな」 - 268二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 00:17:52
きたぜ
- 269二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 01:07:16
なんとか話し合いできそうになったな
- 270二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 12:35:57
とりあえず一安心
- 271節穴22/07/22(金) 12:44:22
ケツァルコアトルスさんが打たれ弱かったのか、ハイダの攻撃が苛烈だったのかはわからない。わからないが彼女はわりと限界に近いようで、弱りきった彼女を人質という形にしてしまっているが……
「……」
「はぁぁぁ……」
「……」
空気が重過ぎる。船の上でオゴポゴさんはアワニュさんを睨んでいるし、ダンクルオステウスさんは事情こそ説明はしたが変わらずぼくを敵視しているようで……当然といえば当然だ。結果的にエチはああして生きているというだけで、ぼくがウォナンビさんに生かしてもらうよう掛け合った訳でも何かした訳でもない。
「んで、まず談合するつったってどうすんだよ。ウォナンビの記憶も力もこいつらに分割されてる以上、どうにかしない理由はねぇんだろ? エチゼンクラゲみてぇにやれるってんなら死ぬ必要はねぇが、だからってむざむざ弱体化すんのを受け入れられるほどお前らも馬鹿じゃない」
「当たり前だ」
「だよなぁ……」
ざぶざぶと船に揺られ、海岸が見えて来る。アワニュさんの力はこの人数でも誤魔化しは効くんだろうか、もし寝泊まりする事になったら寝る場所はどうしよう……片づけちゃったお父さん達の寝具も引き摺り出さないとかなぁ…… - 272二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 14:38:36
ハーレムルートくるか?
- 273二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 14:57:23
やったぜ
- 274二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 23:08:25
ウミサソリ娘もしかして弱い?
- 275節穴22/07/22(金) 23:20:03
ぼくの家は元々狭い家って訳でも無い、この村も土地ばっかりは広いからね。ただ一人暮らしするようになってからは持て余し気味というか、無駄に広いだけではあったんだけど……ウォナンビさん、アワニュさんに、通称ダンクルさんとケツァルさんにオゴポゴさん。そしてバケツ入りのエチ、中々みっちりしてるというか……女のひとばっかりで落ち着かないな。なんでもん娘は娘だけなんだろう、息子がいてもおかしくないのに。
「エチゼン……本当に……可愛い事になって……」
「ほっぺ、ひっぱらないで」
ダンクルさんはエチの入っているバケツを抱えて彼女のほっぺたをもちもちしている。元々彼女達は仲良しだったそうで……申し訳なさ、罪悪感が込み上げてくる。だけども、エチゼンクラゲが人を襲うもん娘だったのも事実であって……なんだかやるせない気持ちになる。 - 276二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 23:42:28
これでいつでも6Pできる喃
- 277節穴22/07/22(金) 23:45:20
(今日は色々キツイ日だった……更新ペースも亀みたいになってきてるし何とかせんとなぁ。反応が無いと見られている気がしないのはある、もっと安価活かせ)
- 278二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 23:50:50
頑張って
- 279二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 23:51:03
このレスは削除されています
- 280二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 23:51:33
無理だけはしないようにね
- 281二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 23:59:20
カラダニキヲツケテネ!
- 282節穴22/07/23(土) 11:52:32
ウォナンビさんの力の一端、そして記憶ごと彼女から剥がれ落ちる事で生まれ落ちたオゴポゴさんら四人のもん娘。彼女達には何か特別目的と言うような物がある訳では無く、ただ自由になったその身でこの世界に生きていたいというもの。
「戯言だな、お前たちに魂など存在しない」
せせら嗤い、冷たくそう吐き捨てるウォナンビさん。けどその言い方はあまりにも酷過ぎるんじゃないだろうか……オゴポゴさんも押し黙ったままではあるが、その目には確かな憤りと……何かの憐憫が浮かんでいるようで。
「我々にそう思うのは、元たるお前自身がそうだと思っているからか?」
「……」
「バラバラだが私にはお前の記憶もあるのだ。特に私にはその根源、その起源がな」
彼女達にしかわからないやり取りもあるんだろうけど、その発言はどういう意味なんだ? ウォナンビさんはなんかエチにも辛辣だったし、そんな物言いもしていたけれどウォナンビさんが……?
オゴポゴさんは寝台に寝かされたケツァルさん。横目にし、ため息をつく。未だにぼくたちは敵同士という形になるが、仲間を大切にしている彼女は手荒な真似には出られないのだ。だからと言って大人しくウォナンビさんの力として還元されるつもりもない。 - 283二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 12:20:22
どうなるんや
- 284二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 12:42:57
ワクワク
- 285二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 12:43:15
話が壮大やな
- 286二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 18:58:38
どうなってしまうのか
- 287二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 21:32:01
三毛猫がほぼメスしか産まれてこない様なもんか?
- 288節穴22/07/23(土) 22:29:26
今この場のパワーバランスはアワニュさんを頂点に据えるとしても、そこからオゴポゴさんにダンクルさん、今はダウンしてるケツァルさんとその次にウォナンビさんと拮抗しているとも言い難い状況だ。お互いの言い分は相容れないもので、何かをきっかけに触発となりかねない。
「だが、だがなぁオゴポゴよ。ケツァルは陸上のもん娘にしろこうしてくたばってるし、海から上がってる以上はお前の存在を曖昧にする特性は使えねー。ダンクルにしろここじゃ動きが鈍重になるだろ」
「……っぐ」
「ウォナンビはお前らの存在を否定気味だけどな、俺はこいつが言うようなもんとは思わん。だが実力の程を言えばお前ら三人の力とフルパワーのウォナンビを比べりゃどうしたってウォナンビの方に旗が上がる」
睨み合うオゴポゴさんとアワニュさん、まぁ確かに水棲の生物のもん娘が陸上でも変わらないように強いのなら、人間と遭遇する機会の少ない海にいる理由がない。この場で本領は発揮できないのだろう、そう考えると確かに今はぼくたちのほうが有利……なんだろうか。 - 289二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 22:47:16
キター!(゚∀゚ 三 ゚∀゚)
- 290二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 01:03:24
さてさて
- 291二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 03:29:38
わりとハーレム状態?
- 292二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 11:33:01
ほ
- 293節穴22/07/24(日) 13:58:51
エチがそうしたのと同じ要領でケツァルさんは鳥に。ダンクルさんは魚に、オゴポゴさんは蛇に。それぞれ近しい生き物に自分の魂を卸す事が出来れば、命を保ったままウォナンビさんが力を取り戻せるだろうということ。そう提案されたオゴポゴさんだが、その顔はやはり険しい。
「まさか、弱体化したお前らを確実に始末するなんてこたぁ思ってねーよ。それに、こうして転生すりゃあお前らは確かな生命体、もん娘としてこの世に存在出来る」
今でこそエチは可愛いだけのもん娘になってしまっているが、そこには成長性があり大きくなれば強いもん娘にもなれるのだという。今ダンクルさんやオゴポゴさん達は十分な力を持ってはいるけれど、ここから力の上限が伸びていく事はなく、あくまでもウォナンビというもん娘の破片である事からは抜け出せないのだと。
「今のお前らは産まれたてにしちゃまぁまぁな強さだが、そっから伸び代は無い。それでお前らの存在が固定されてっからな」
「……だが、ウォナンビが力を取り戻す事には変わりない」
「そこが問題か?」
「あぁ、当然だろう。我々にとっても……あのハイダにとっても、この近海に棲まう全てのもん娘にとってもな?」
「なに?」
オゴポゴさんのその言葉に、静観していたウォナンビさんが訝しむような声を上げた。ウォナンビさんが力を取り戻す事でもん娘達が不自由すること……といえば、ああそうか。ウォナンビさんは人を襲おうとするもん娘からこの村を守ってくれている。逆に言えばもん娘たちを襲っている訳で…… - 294二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 14:00:10
おっきてる
- 295二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 17:42:53
どうなるどうなる
- 296二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 20:13:05
オゴポゴは首長竜やモササウルスの生き残りっていわれてるからなるならヘビよりウミトカゲとかじゃないかな
- 297節穴22/07/24(日) 22:15:51
「人間よ、名前は確かトロだったか。お前はエチゼンを、我々の同胞であるもん娘を家に上げているようだが将来的に彼女をどうするつもりでいる」
「しょ、将来的にって……言われると……」
オゴポゴさんは横目にぼくを睨み、問いかけてきた。エチがぼくに好意を抱いてくれているのはわかっているけど、ぼくとしては彼女の事が異性として好きとは思えていない。
もん娘と人の感性の違いなんて言ってしまう訳じゃ無いけど、まだエチとは暮らしだして数日だ。彼女には一目惚れされているのかどうなのかわからないけど……うーん……
「わたしは、トロと番になる、から……そうだ、みんなもそうしたら、人襲わなくても」
「えっ」
「……この人間にそれだけの甲斐性と生命力がある訳なかろうが」
今とんでもないことを言われ掛けたぞ。そして否定するなら即答してほしかったです、考慮しないでくださいそんなことを。
「いやオゴポゴ、やりようはあるだろう。精力をつけさせる方法なりは」
「なんでダンクルさんはそんなに乗り気なんですか?」
「……何故、と言ったってお前、他の人間を襲うのならばウォナンビが相手になるのだぞ? リスクは避けたいものだ」
「お、襲う方向で考えなくても……」
ダンクルさんが会話に割って入ってきた、けどなんでその方向性で進めようとしてるんですか。エチもほらそんなキラキラした目で見ないでくれ。でも襲うようなことをしなければ、と軽い気持ちで答えを返すとダンクルさんは呆気に取られたような顔になって言葉を失っていた。何か変なこと、言っただろうか? - 298二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 22:25:14
順調……なのか?
- 299二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 22:29:26
もう少しでデレが来るか?
- 300節穴22/07/24(日) 22:38:37
「トロ、お前もしやもん娘が頼みさえすれば人間が我々を受け入れてくれるとでも思っているのか?」
「えっ? それは……受け入れない、んですか」
「……ハァ、ウォナンビがもん娘を突き放し続けた結果か」
呆れたようにため息をついたダンクルさんは非難する視線をウォナンビさんへと投げ掛けたが当の本人はつゆ知らずと言った面持ちだ。しかし、襲うところから入るのではなく話し合いから入ったならもん娘って大抵綺麗な女の人達だし、ちょっとアレな話だけどみんな受け入れてくれるんじゃないだろうか?
「き、聞いてみる前からそんな風に……」
「まず一つ質問だが、お前達は自分と同じ人間さえ差別する生き物ではないのか? お前はちがうのかもしれんがな、この村という集団の全員がそうだと言えるか?」
そうやって言われると……確証は無い。これまでウォナンビさんが海からのもん娘の侵入を阻み、陸地は街へと繋がる道に平野しか無いものでもん娘が棲むような場所もない。もん娘の存在を直に確認したことのある人は少ないけれど、それでもみんないるかもしれないという状況の時から警戒していたし、エチが◼︎◼︎さんを襲った時にもその風潮は確かなものになった。
「人間というものは肌の色に髪の色、瞳の色に身体つき。人間は自分と違うものを病的なまでに排除しようとするもの、そんな人間がまるで姿形の違うもん娘をコミュニティー全体で受け入れられると思うのか?」
「そ、そう言われるとそれも……」
「もし仮に多くの人間が我々を受け入れるものとしよう、全員が全員もん娘を受け入れることなどありえない。融和出来る存在ではないのだ、人間ともん娘はな」 - 301二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 22:43:34
やはり共存は難しいのか……
まあ今の社会でも撤回された筈の身分階級や肌の色、同じ神への祈り方の違いという理由でさえも争ってるもんな - 302二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 23:03:17
やろなぁ…
- 303二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 23:03:54
現実でも難しい話を…
- 304二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 23:03:58
壮大なだけでなく奥深い話になってきたな
- 305二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 23:13:20
こういう差別思想はたとえ表面上は問題なくなった様でも多少の異変で噴出するからな
今回の新型コロナでも米国で露骨なアジア人差別や暴動が起きたし - 306節穴22/07/24(日) 23:30:58
「で、でももん娘と結婚してる人の話とか聞いたこと……」
「個人と個人ならばそれも良いだろう、だがその関係性は当人達の間だけのものだ。価値観のおおらかな者もいるだろう、それだけだ。私たちは人を襲ったりしない善良なもん娘ですと言って、それを誰が信じる? それが寝首を掻くためのものでないと」
ダンクルさんが、オゴポゴさんが言おうとしている事はこういうことだ。結局のところ今ウォナンビさんと敵対するにしても、後で敵対するにしても同じ事なのだと。もん娘は人に信用されないからその営みに入っていけるとは思えないし、そうしようとするつもりもない。だから人を襲うのだと……
「……お前は、人間はどんな時に自分が幸せだと、幸福だと感じる?」
「いきなり何を……そう、ですね。美味しい物を食べたり、天気の良い日は船の上で昼寝したり……」
「もん娘と人間の和解、共存、聞こえの良い言葉だな。だがもん娘にとっての幸福はなんだと思う? それこそは避けられない罪業、人間の雄を組伏せ犯す時こそが、もん娘にとって最大の喜びだ」
目線を落としているウォナンビさんと、その言葉を突きつけてくるダンクルさん。もん娘として産まれたばかりの筈の彼女が何故こんな風に、まるでそうだと知っているかのように言えるのか。それは彼女にウォナンビさんの記憶があるから、ウォナンビさんもそう思っているから……
「人間を襲わないもん娘? それはただ単に忍耐を矯正しているにすぎない、もしくは人間の伴侶という一人の生贄の上に成り立っているものだ。人間を襲うもん娘は悪なのか? ただ幸福になろうと思っただけで? 似ているようだが根本的に違う、相容れるようで根幹が噛み合わない、そんな存在なのだよ我々は」 - 307二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 23:33:49
人間でも一個人同士ならともかく国ぐるみになると全然違ってくるもんなぁ
- 308二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 23:39:44
難しい話やで
- 309二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 00:35:11
俺もん娘くえすとエアプなんだけどそんなにもん娘ってエッチなの?
- 310節穴22/07/25(月) 00:37:51
- 311二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 00:38:54
「エッチだし危険」ここテストにでます
- 312二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 00:39:24
ごっくん()
- 313節穴22/07/25(月) 00:41:44
もんむすでりしゃすはまた違った趣でそれもまた良し!!(玉壺)
わりと本気で個人個人ならいいけど種全体で和解とか無理だわこれってなる - 314二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 01:28:59
エラー終わったか
- 31530922/07/25(月) 02:23:31
- 316二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 08:27:39
ほ
- 317節穴22/07/25(月) 12:58:12
「……じゃあ、どうすればいいんですか。このままの考えで話が進むならあなた達は……」
「なんだ、お前はまさか私達がどうするか、どうなるかなんて事を気にしているのか?」
「え、そりゃあ……そうですよ。エチだってこういう風に大人しくしてくれてて、ダンクルさんとも仲良しで……なんとか、なって欲しいじゃないですか」
話が行き詰まっているのは間違いない。人と結ばれる事が一番の喜びであるもん娘と、そうはなりたくない人間。無理矢理襲ってでもそうしたいというもん娘と、そうはさせじと退治するウォナンビさん。
もん娘本人が悪いことをしようと思っている訳じゃない、人が美味しい物を食べるのに感謝はすれどもそれを悪いことだとは思わないように。
対話ができる捕食者と被捕食者、あのウミサソリのハイダですら……きっと悪の存在ではないんだろう。どうすれば、みんなが幸せになれる方法は無いのか?
「人間は、勝手だな。何故私達のような存在だけは助けようとする? 命の価値に変わりはないとは言わないが、人を襲うもん娘も人を襲う獣にもそう違いはあるまい?」
兜の隙間から見えるダンクルさんの目は何処までも透き通っていて、その言葉にはなによりも正しいのではないかという重みがあった。そう言われると、確かにそうなのかもしれないけれど……
「……だがその考えこそが、妾が人間を……そう、なのだろうか、勝手に……人が……」 - 318二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 12:58:38
ワクワク
- 319二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 14:14:27
どうも過去に何かあったっぽいな
- 320二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 20:36:03
どきどき
- 321二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 22:59:36
ハイダも悪いもん娘じゃないっぽい?
- 322節穴22/07/25(月) 23:54:37
話し合いの結果、ケツァルコアトルス、オゴポゴ、ダンクルオステウスはその力をウォナンビさんに返還。それぞれ鳥と蜥蜴、魚にその霊と記憶を写し込む事で転生。ウォナンビさんは彼女達に手出しをしないし、また彼女らもこの村の人間『は』襲わないという形で話がついた。
「海賊、人間のはみ出し者、如何様にしても問題の無い連中はいるだろう。そういった連中を襲うのならば妾としても……恐らく、良いのだろうな」
「トロ、お前が気にする話じゃない。俺は信仰からの産物で成り立ちがもん娘とちょっと違うのもそうだが、我慢する……で抑えきれるもんじゃねぇんだよ」
彼女達としてはより生き延びられる選択の方が取りたかったようだ。ウォナンビさんの力を彼女達が持っている以上、完全復活を阻止しようとするハイダの標的には含まれてしまう。それならばもういっそ一時の弱体化のリスクを背負ってでも重荷は捨て去ろうという考えらしい。
「エチゼン、お前がやった時はどういった要領でクラゲに御霊降ろしを?」
「トロのこと、思い浮かべて、水中から引き上げてもらう感じ、知らないけど、そうされたような……わかる?」
「……」
とは言っても、元からそういった事が出来るというわけでもなく偶然そうなったエチの体験を元にやってみようとするのだけど、彼女が感覚派なのもあっていまいち要領を掴み得ないみたいだ。ダンクルさんも押し黙ってエチが入ったバケツを抱えてしまっている。 - 323二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 23:55:51
- 324二次元好きの匿名さん22/07/25(月) 23:56:19
そしたらもん娘全滅してるよ
- 325節穴22/07/26(火) 00:33:28
さらさらと砂金のように煌びやかな髪をたなびかせ、不思議な形の帽子の鍔から綺麗な翠色を覗かせる彼女。ハイダによって負わされた負傷から回復し、先の取り決めにも同意したケツァルコアトルスさんは何を考えているのか、ぼくのことを息巻きながら見つめていた。
「あの、な、なんでしょう……」
「いやね! エチゼン改めエチ、呼びやすくしてエッちゃんが言うにはあなたの想いがあっての転生だったんでしょう! だったらもっとあなたのことを知ったり仲良くしたいなーって!」
昨日までベッドで眠り込んでいたのが嘘だったかのように明るく、快活な様子を見せるケツァルさん。ぼくの手を取って近づき、真正面から見つめられてしまいなんだか気恥ずかしい感じがしてきた。
なんといっても、やっぱりとても綺麗なんだ。もん娘の特徴に魔性の美しさというのがあるとこの間知ったばかりではあるけど、スラっと背は高く引き締まっているのに出るところは出ていて……その、ね。
「実を言うとね、なんとなーく私もあなたのこと気に入ってるの! なんでだろう、不思議よね! あなたとは初対面だったかしら!」
「しょ、初対面ですよ……なんかウォナンビさんにもそんなこと言われたなぁ」
ズイズイと身体を寄せてくるケツァルさん、もん娘というのもあってその力はとんでもなく強いんだけど、背も高くてぼくより全体的に圧が強いからこう……気圧されてしまう。これだけ目立つように話したり出入りしたりしているのに、彼女らの事が村のみんなにバレないのはアワニュさんの魔法みたいなものがよっぽど凄いんだろうか。 - 326二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 00:40:18
我が世の春が来たとはまさにこの事
- 327二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 01:36:24
- 328二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 09:16:05
- 329節穴22/07/26(火) 10:40:12
- 330二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 12:44:09
なるほど…
- 331節穴22/07/26(火) 12:53:30
「むふーっ! 可愛い! ねえトロくん、トロくんって好きな女の子とかいるのー?」
「っ、ええいやその……そういう、人は……」
グイグイと押し込まれ、下がってを繰り返す内にドンと背中が壁に当たった。もう下がれない、呼吸までもなんだかフルーツみたいに良い匂いが……どうなってるんだこれ。
目を逸らしながらも応対しようとするけれど、いかんせん大きいから……あっ、エチがじとっとした目でぼくのこと見てる。今はまだ好きな女の子とは言い切れないんだよ……
「じゃあさじゃあさ! 私と仲良くなるついで、いーっぱい気持ちいコトしてみない?」
「んぐうぇっ!?」
「ケツァル!!?」
彼女の人差し指が服の襟を引っ掛け、ぐいっと引き下げた。隙間からはその大きな……丸みを帯びた物が見えて……どぐんどぐんと心臓の鼓動が高まっていく。
そんな中、バケツから勢いよくエチが飛び出すとそのままペトリとケツァルさんの後頭部に張り付いた。そのまま小さい手で帽子をばしばし叩いたり、高い帽子の先端を押し込んで凹ませたりしている。 - 332二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 12:55:13
かわいい
- 333二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 13:17:34
- 334二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 16:31:01
- 335二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 20:19:05
仲間にも恵まれたよな
- 336節穴22/07/26(火) 22:14:40
「あー帽子崩れる! 崩れちゃうから!」
「ねぇ、ケツァル。トロはわたしが最初に好きになったんじゃない……それを横から……取るなんて……ダメだよ……ケツァル……ねぇ……」
夜の闇よりも深く、沈み澱んだ目で帽子を弄くり回すエチ。その様子はなんだか幽霊みたいでとても恐ろしかった。
じゃれ合う二人は一回放っておくことにして、倉庫にしまってある寝具を取りに行く事にする。現状寝る場所があまりにも足りないし、オゴポゴさん達を床で寝させてしまっているのが申し訳ない。
戸を開けると中はひんやりとしていて、少しカビ臭い。たまに掃除はするからそこまで埃なんかは酷くないけどそればっかりはどうしようもなかったか。ごそごそと作業をしていると、背後に誰かの気配を感じた。
振り返ってみるとそこには絶妙な顔をしたウォナンビさんが、どんな顔って言われても本当に絶妙な顔なんだ。怒ってるわけでも悲しんでるわけでも喜んでるわけでも、どんな感情とも言い難い、絶妙な顔だった。
「あ、あのー……ウォナンビさん、なんか用でもありましたか?」
「いや、無い、無いのだが……何だろうな、忘れてくれ」
そのままふらりと立ち去っていく。本当に何がしたかったんだろう、だけど何か様子が変だったなぁ。もしかしてオゴポゴさん達とは関係なく何か記憶が戻ったんだろうか、それにしてもびっくりした。 - 337二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 22:19:26
- 338二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 22:32:32
昔トロ=サンに助けられたとかか?
- 339二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 22:44:03
乙です、待ってました!
ちなみに>>337のスネークダンスは白人にも結構人気らしくてセオドア・ルーズベルト大統領も式典に来たくらいだけど観光客が多くなりすぎて1950年に非インディアンは参加出来なくなったとか
ちなみに元々は雨乞いの儀式なのん
- 340二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 22:49:44
博識ニキ サンクス
- 341節穴22/07/26(火) 22:53:37
- 342二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 22:56:53
ふざけとるみたいやけど当人たちは大真面目な宗教的・魔術的儀式なんやで
- 343二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 23:24:14
プエプロ族は8月の下旬にこの儀式を始めるけどその前に精神的な修養に16日かかって儀式に使用するヘビを集めるのに4日くらいかかるとか
単なるセレモニーやホームパーティーならそこまで手間暇かけたりなんかしないよな - 344二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 23:24:24
直った
- 34533722/07/26(火) 23:36:21
- 346二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 23:44:37
- 347二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 23:49:13
部外者立ち入り禁止になったのも悪さをする観光客のせいだからな
- 348二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 00:09:48
- 349節穴22/07/27(水) 00:14:44
奥の方に仕舞い込んで枠組みと布団を引き摺り出す。一人でやるにはそこそこ重かったな、どうせならウォナンビさんにも手伝って貰えばよかった。そうして物を動かしている中、奥まった場所にある棚に不意に意識が向いた。
これ何の棚だったっけ、というかだいぶ古いなぁ……中には何が入ってるんだろう。折角の機会だし、特別何があるって訳じゃないだろうけど棚の引き出しを開けて中を確認する。
「ん、これは……鮫の牙かな? だいぶ古い……」
中には鮫の牙、それを加工したネックレスと謎の箱。ネックレスの革紐の部分は少し傷んでしまっているけど、経年による物で大切に保管されていたようだ。
たり、と謎の汗が頬を伝った。なんでもない事のはずなのにさっきケツァルさんに迫られた時よりも心臓がバクバク言っている。ネックレスの引き出しに戻し、今度は箱を手に取りその蓋を開いた。
中から入っていたのは霞み、鈍い光を放っている地金に艶々した質の良い赤珊瑚の玉が嵌め込まれた綺麗な指輪だった。金の部分は少し洗浄すればすぐにでも輝きを取り戻すだろう、しかしこんなお宝みたいな物がこの家にあるなんて思わなかった……
「んー、細さ的にお母さんのなのかなぁ。でもこんなの付けてるの見た事ないし……」
指で輪を摘み、じっと見つめる。審美眼なんて物は無いからこの指輪がどれだけ価値のある物なのかはまるでわからないけれど、とても貴重なものではありそうだ。よく見ると輪の内側に何か文字が彫られているようだ、埃も詰まっているので服の裾でそれを拭い確認する。
「ウォ……ナン……ウォ、ナンビ……?」 - 350二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 00:17:43
え、これってもしかして……
- 351二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 00:21:27
不倫?
- 352二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 00:42:41
えっえっ
- 353二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 09:49:57
同名の人違いだった
- 354二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 13:04:53
トロパパの前妻?
- 355二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 14:11:32
トロ=サンの父が異世界人でオーストラリア西部のヌンガー族出身だったからウォナンビとも知り合いだったとか?
- 356節穴22/07/27(水) 14:19:21
「な、なん……っ、えぇ?」
同じ名前の人違い、なんて事があるんだろうか。震える手で指輪を箱に戻し、蹌踉めきながら近くの椅子に腰掛ける。ウォナンビ、ウォナンビと言うとあのウォナンビさんしかいない。
どうしてこんな古い棚の中に、ウォナンビさんの名前が彫られた指輪があるんだ。よくよく考えるとあの鮫の牙のネックレスも、いつもウォナンビさんが身につけているものと同じものなんじゃないのか?
突然の出来事に理解が追いつかない。頭が変に痛むようだ、ウォナンビさんは……何を忘れているんだ? さっきふらっと現れた時も様子がおかしかったし、振り返ってみればぼくに見覚えを感じていたりこの家に何かの感慨を抱いていたり……
「どう、するんだこれ……」
この事はウォナンビさんに話した方がいいんだろうか。いやそりゃあするべきなんだろうけど、出てきた物が物だ。それにこの指輪が誰のものなのかという問題もある。
ウォナンビさんが持っていたものなのか、ウォナンビさんが誰かに贈ったものなのか、経緯がわからないし、もしかしたらもん娘ではなくウォナンビという名前の『人』がいたのかもしれない。
「……」
もん娘は人間では理解が及ばない力を持っている。今だってそうだ、アワニュさんがオゴポゴさん達の存在を覆い隠しているお陰で、村のみんなは彼女達を目にしても何も気にしたりしない。
ぼくにもそういった何かが掛けられている可能性は本当にないか? 本当はぼくはウォナンビさんに会った事があるけど、それを忘れてしまって……この指輪ってもしかして母さんのでウォナンビさんは……
「……やめ! やめやめ! これ一回ほっとこ! 無視無視!!」
凡ゆる事に対して首をもたげ出した疑念、指輪の箱を棚に戻すのと同様にそれを押し留める。何か怖くなってきたし、ただでさえエチとかダンクルさん達をどうすればいいのかわからないのにこれまで抱え込んだら頭が吹き飛んでしまう。
とりあえずこれを出したら海に行こう、波に揺られてちょっと泳いでさっぱりしよう。そうしないと、もうどうしようもない。 - 357二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 14:25:39
きたきた
- 358二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 16:55:04
謎や……
- 359二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 22:10:05
ソフトハウスシール的なSSのスレかと思ったら随分と真剣で謎めいた展開だな
- 360二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 23:47:29
★
- 361節穴22/07/28(木) 00:31:11
魚達ももん娘がいる海というのに慣れたのか、はたまたオゴポゴさん達が今はぼくの家にいるからなのか、数は戻ってきているようで漁さえすればそれなりの魚達が獲れるだろう。ちょくちょくみんなも近くに船を出したりしているし……
「はぁ、あ〜……なんか一人でこうして静かなの、久しぶりな気がするなぁ」
海鳥の鳴き声とさざなみを耳に、クッションを頭に当てて腕をお腹で組む。逃避の気持ちはやはりある、ちょっとさっきのことは衝撃的が過ぎた。でもこうやって気持ちが落ち着かない時は波に揺られてりらっするのが一番なんだ。
「……」
お母さんもお父さんも随分と前に居なくなってしまったけれど、顔はしっかり覚えている。声は、残念だけどどんなものだったかは忘れてしまった。その記憶が確かならウォナンビさんお母さん説はまず間違いなく無いだろう。あとそれだったら流石にアワニュさんからもっと情報出てそうだし、ずっと昔から海を守ってたっていうのも話が拗れてくる。
「まぁこればっかりは考えててもどうしようもないよなぁ」
とりあえずちょっと一眠りしよう。晩ごはんの時間までは結構あるし、一応アワニュさんにはことわりを入れて出てきたから何かあれば呼びに来る筈だ。瞼を閉じて、波の揺れに身を任せながらぼくは意識を手放した。
『お姉、ちゃん……どうし、て、わたしたちは、幸せになっちゃ、いけないのかなぁ……』
『ロード、そんな……そんな滅多なことを言うんじゃ、ないっ』
『だって、悪い、ことなんでしょ? 人を襲うのは、悪いことで、だから私たちは、幸せになっちゃいけないんでしょ? 知らな、かったよ、そんなこと』
『おのれ、おのれおのれ■■■■■!! ナメクジ野郎がっ……腐れ鼠の、ど畜生が……!! 何が海を守るだ、何が人の為だ、返せっ……私の妹をっ、私の家族をっ……』 - 362二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 00:32:43
のんびり回に見せかけたきつい奴
- 363二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 00:45:41
これは……どういうことや!?
- 364二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 02:59:10
深まる謎
- 365二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 09:08:57
ほ
- 366二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 10:51:54
ほ
- 367二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 15:51:01
もしかしてウォナンビ様昔は不良だった?
- 368二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 20:12:09
こいつは読めんな
- 369節穴22/07/28(木) 21:59:36
「ゔっ……」
酷い夢を見た、気がする。寝汗もべっしょりと掻いていたようで、日差しの良さがそれを乾かしてぱりぱりにしてしまっている。何とも嫌な気分になる状態だ。
うーん、寝入るまでは気持ちよかったのになぁ……
ぽきぽきと節々を鳴らして伸びをする。目覚めは良くなかったけど睡眠自体はよく取れたようで、変に疲れているとかはなさそうだ。
「ぐえー……どうしよ、もう帰っちゃうかぁ」
錨を巻き取り、村へ向けて船を動かす。アワニュさん曰く、ハイダはいつぼくらを襲いに来てもおかしくないとは言っていた。オゴポゴさん達は上手くやれるのか、焦る気持ちもある……あの変な夢も不安の現れなんだろうか。
「んで、実際のところどうなんだよ」
「実際のところ、とはなんだ」
アワニュとウォナンビ、今は二人だけのその部屋で何をするでもなく座り込んでいたところをアワニュが切り出す。アワニュの目に浮かんでいるものは疑心、というものでもないが疑念。今彼女が、ウォナンビが胸に抱いている感情がわからない。アワニュからして今の彼女は著しく挙動不審であった。 - 370二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 23:56:38
そういえばここの海って何が水揚げされるんだろう
- 371二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 23:57:52
さてさて
- 372二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 00:20:16
「あいつらと合流して何かあったか、それともお前もやっぱり『もん娘』だったか? トロん周りを子どもみてぇにぐるぐるぐるぐる、フラフラしててそそっかしいったらありゃしない」
「……そんなに、おかしかったか」
「おう」
ケラケラと笑いながらに言うアワニュと沈痛な面持ちのウォナンビ。永き時を生きている筈の彼女がまるで幼子のように彷徨い歩いている今の状況がアワニュからすれば愉快である反面、並々ならぬ様子に危うさも覚えていた。
「欠けた記憶の、残滓はあるのだろうな。しかしなまじエチゼンクラゲの破片だけを回収した事、そこで不明瞭に記憶を思い出した事……そしてトロに……懐かしさを覚えた事。全てを綺麗さっぱり忘れてはおらぬだけに、泥沼に嵌っているようなものなのだ」
「……昔っからそうだったなぁ、この海で人を守るってこたぁこの村の人間を守るって事と同義だ。お前も奉られでしてたんじゃねぇか?」
ウォナンビの頭にある自身の記憶はエチゼンクラゲのそれを取り戻した事で著しく中途半端な状態となり、ピースの欠けたパズルのように何となくの全体像かわかるものの細部がまるで足りていない状態になっている。
自身の性格を形成したのであろう出来事や経験、それらの中に初めてあった筈のトロの顔がチラつく。そのことがウォナンビに多大な困惑を与えていたのだ。
「この村に神職などおるまい」
「時代の移り変わりで忘れられたんじゃねぇのか? まま有る話だろ」
「……はぁ、無様なものだな。この妾がこのような醜態を晒しているとは」
「俺が見てる分には多少おもしれーけどな」
天を仰ぐウォナンビ、天井を見上げる虹色の瞳は感情に呼応でもしているのか、このところめっきり青く染まって見えてしまう。思うところは本当に多いのだ、自身に何のメリットもないもん娘との戦いを続けていたその理由。他の海に足を伸ばすのでもない、あくまでもこの海にこだわって居着いていた理由というものなどに対して。 - 373二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 00:22:17
ふーむ
- 374二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 00:35:36
昔部族ぐるみで異世界に来たとか?
それからウォナンビさん忘れ去られし神って言うとなんかカッコいいな - 375節穴22/07/29(金) 00:49:37
「以前の妾が何を思い戦っていたのか、それすら思い出せなんだ。そして奴らの話を聞き、思った……確かにそうだ。人間を守る、理由がない……生き物は須く命を奪って生きるものだ。それはどのような、善人とされる人間でさえ変わらない」
「ああそうだ、エゴだろ結局は。ただ、そうだよな、お前さんはそんなエゴでも人間を守る! なんて事言う質のもん娘じゃねぇ。決定的な何かがねぇとこんなことはしねぇだろ」
記憶を失った事で改めて見つめ直す自身の行動、その歪さ。理由がわかれば腑に落ちるのかもしれないし、そのアテもすぐ近くにありはする。だがどうしても近道をして真実を知りたがってしまう。
「エチは最初からああだったけどよ、殺意すら持ってたダンクルももう絆されかけてる。ケツァルはそういうイザコザ関係なくあわよくば喰っちまいたいみてぇで、オゴポゴが自分のスタンス貫いてるくらいか? 親によく似てんじゃねーか」
「巫山戯るなよ……」
義理堅く、誠意を第一とするダンクルにとりトロは仇でこそあったものの本人が無事であった事、そしてトロの人間性に触れた事でその態度を軟化させている。それは果たして本人の心だけの問題なのか、その内にあるウォナンビの因子がそうさせているものなのか。
「ま、ハイダがまた仕掛けて来る前にお前の力と記憶が戻りゃ万事解決なんだけどな。エチの教え方じゃいつになるかわからんが、いざ間に合わなかったら死ぬ気で時間稼いでやるよ」
「すまんな」
何処からか取り出したパイプを咥え、火をつけたアワニュに小さく詫びたウォナンビは立ち上がって部屋を後にする。その背中は力を失っていることを抜きにしても、ウォナンビという力あるもん娘のそれとは思えない程に儚く、弱々しく見えるものだった。
「ハイダとの戦い、トロはまず戦力外だが……何かと連れて行った方が良さげかもしれねぇなあ」 - 376二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 00:55:06
- 377節穴22/07/29(金) 00:56:03
- 378二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 00:58:58
- 379二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 01:05:46
- 380二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 07:59:36
★
- 381二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 14:08:44
ハイダもハーレムに入るかな?
- 382二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 19:03:07
保守
- 383二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 23:20:11
ハイダについてはまだよく分からんな
- 384節穴22/07/29(金) 23:25:17
今日はくたびれていてまるで書けなかったですね、こいついっつも疲れてんな
ところでハイダは何日後くらいに再び襲いに来るのか
dice1d6=4 (4)
- 385節穴22/07/29(金) 23:26:57
猶予としては十分ありそう。オゴポゴ達は幽体離脱出来たのか。一日ごと判定
1出来た 2駄目
オゴポゴ
dice1d2=1 (1)
ダンクル
dice1d2=2 (2)
ケツァル
dice1d2=2 (2)
- 386二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 23:29:24
一人か
- 387二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 23:36:34
むずかしいのか
- 388節穴22/07/30(土) 00:08:43
意外にも一抜けしたのはもん娘達のリーダー格、オゴポゴさんであった。曖昧なエチの説明に対しても何か得心がいっていたようだし、オゴポゴさんの性格自体だいぶウォナンビさんと近い感じがするから何か思い当たるものがあったのだろうか。
「私の記憶は核心に近いが、全て揃わねば理解できまい。せいぜい無様を晒し続ける事だな」
「言葉を慎めよ数週間児が」
「そういえばさん付けしてたけど皆さんぼくよりめちゃくちゃ歳下なんですね……」
抜け殻となった元のオゴポゴを飲み下し力を取り戻したウォナンビさん。ぐーぱーと手を握り締め、開くというのを何度か繰り返したあとぼくのほうをじっと見つめた。
流石にもうぼくとウォナンビさん、直接的に何かあったのかはわからないが何らかの縁がある相手なのだという事はわかる。彼女が記憶を取り戻したのだとすれば、多少なりともぼくに対して何かリアクションはあるだろう。そう思い様子を伺っていた、のだけれど……
「……ふむ、なるほ、どっ……?」
「ウ、ウォナンビさん?」
「まさか、あの顔のまんま、泣くなんて、ばかみたい」
「走って逃げてっちゃったしねぇ……」 - 389二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 00:13:10
コトダマ空間に置いてきた記憶がフラッシュバックしたのか
- 390二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 05:14:07
このレスは削除されています
- 391二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 10:26:16
わくわく
- 392二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 16:55:44
オゴポゴ=サンも手の平サイズ?
- 393節穴22/07/30(土) 18:49:48
それはそうと小さくなったオゴポゴさん。彼女もまたなんともゆるりとした姿になり、エチ同様バケツの中に入って生活することになった。力の大部分はなく、移動するにしても身体のサイズが小さすぎるあまりに徒歩では億劫だそうな。
しかし不思議なのは、力と一緒に記憶も返したはずのエチやオゴポゴさんには記憶の欠落が見受けられないところだ。エチはわからないとだけ言っているが、オゴポゴさんには推測が出来ているようだ。
「私にある力と記憶、これはウォナンビから簒奪したものではあるが両方が結びついているものではない。力の根源というべきものはエネルギーとして定量が決まっているが、記憶などは幾らでも写しが効く」
「それは魂の方に焼き付けたってところか。もん娘はわりかしスピリチュアルな点もあるからな、上手くやったもんだ」
胡座をかき、指で顎をさすりながら感心するアワニュさん。聞かされても全然わからないけど、上手くいったならそれでいいか。仲間が同じサイズになったのが嬉しいらしいエチはぱしゃぱしゃとオゴポゴさんに水を掛けて戯れている。 - 394二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 00:19:58
あ、更新来てた!!乙です
- 395二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 00:22:09
乙乙
- 396二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 00:35:05
- 397二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 08:56:33
保守
- 398二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 15:43:14
cdやビデオをコピーしても元のデータはなくならないのと同じか?
- 399二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 21:00:09
どうなる
- 400二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 21:53:14
ワクワク
- 401節穴22/07/31(日) 21:57:35
沈み行く身体、煌めく逆光の中を大きな影が進み来る。逞しく厳しい、それでいて温かいその腕に手を取られ、私は海上へと引き揚げられた。
どうしてこんな事をするのか、助けて欲しいなど言わなかったのに。それどころか、私はああして消えてしまいたかったというのに。私が溺死などは出来るはずもないが、せめて海の奥底にまで沈んで行って、そのまま覚めぬ眠りにつきたかったのに。
『な……ん、で……』
『ん、キツかったらあんまり喋らんでもいいぞ。しかしこんな海のど真ん中に姫さんみたいなのがなぁ……』
陽光にも劣らないその笑みが、その時はまだ何も抱かぬ私の心に錨を降ろし、繋ぎ止めたのだろう。それが私の、妾の根源。あの海から、あの日から、この海こそが妾の……
兜を外し、その表面を磨き上げているダンクルさん。鈍く黒光りする特徴的なその兜は、ハイダと衝突した時僅かに歪んでしまったらしい。傷取りと修正に必要なものを持ってきて彼女の横に、ついでに飲み水を……
「恩に着る」
「なんというか……なんで頭だけしかないんですか?」
初めて会った時からその珍妙さには目を惹かれたが、やっぱり兜だけこんなしっかりしてて鎧とかは着てないってのは違和感がすごい。それと……その厳しさに反して服は薄着なのに肉感的だから…… - 402二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 22:15:18
乙です
- 403二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 22:28:27
トロ=サンのパパとチンチンカモカモ関係だったのか?
- 404節穴22/07/31(日) 23:12:28
「ウォナンビ、彼奴から我々の成り立ちは聞いているのか」
「あ、はい。確か……不思議ですけど、滅んでしまった異世界の生き物の精霊、そのもん娘なんでしたっけ?」
「然り、私ダンクルオステウスはただの生き物であった頃より頑強な頭蓋と頭部を持っていたが……反面それより下の胴、身体は並の生物とそう変わらない硬度だったのだ。その特徴がもん娘となったわ 私にも現れているのだろう」
なるほど、つまりこれはダンクルさんが発展途上とかウォナンビさんの欠片だからという理由じゃなくて、本当に頭だけがこうして硬い生物ということなんだなぁ。
しかし、もん娘でもなしにこうも恐ろしい姿形の生き物がいたなんて……そういえば鯨とかイルカ、鯨のもん娘とイルカのもん娘の分かれ方の違いってなんなんだろう。御伽噺に聞くドラゴンというのは完全にいなくなってドラゴン娘しかいなくなったらしいのに、なんでそういう元の生物が残ったままのもん娘もいるんだろう。
「それは……気にしていると良からぬ事柄に巻き込まれかねんぞ」
「そう、ですねぇ……あと他に何か必要なものとかありますか?」
「いや結構、感謝する」
兜の修繕に意識を戻したダンクルさんを見て、ぼくも多少酷使した船の点検に向かう。直接どうこうなったわけではないけど、大人数乗せたり戦いの余波を受けて何処かが悪くなってるかもしれないしなぁ…… - 405節穴22/07/31(日) 23:14:46
ハイダ襲来まであと三日
ウォナンビは今50%力を取り戻している
幽体離脱出来たか出来なかったか
1出来た 2出来なかった
ダンクル
dice1d2=2 (2)
ケツァル
dice1d2=1 (1)
- 406二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 23:47:34
そういえばダンクルオステウスって他は軟骨だから頭部だけしか化石になってないんだったな
- 407二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 23:56:15
まあイルカもクジラも同じグループの仲間だけどな
体長5メートル以下のクジラ目の種類をイルカと呼ぶわけ - 408二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 01:18:03
なるほどあの兜も自分の一部だったのか
- 409二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 10:44:55
なるほどね
- 410節穴22/08/01(月) 12:47:43
「ぶー、結局トロくんとエッチ出来ないまま小さくなっちゃった!」
「ケツァルコアトルス」
「あ」
翌日、ケツァルさんが幽体離脱に成功した。蛇なのか鳥なのかよく区別が付かなかったが、とりあえず鳥に憑依してもらって彼女もエチ達の仲間入り。彼女は水棲のもん娘ではないし、普通に飛んで移動が出来るのでバケツなどは使わず机の上に立っている。
ケツァルさんが何か言っていたが、バケツから伸ばされたエチの触手に捕まり、水の中に引き摺り込まれていった。怖い。
そして帰ってきていたウォナンビさんだったが、あれからそれとなく挨拶をしたくらいでまともに会話は出来ていない。彼女がオゴポゴさんから取り戻した記憶で何を思い出したのか、何を想ったのか。ケツァルさんのそれも取り戻して、ウォナンビさんはどうするのだろう。
「……トロ。今お前には父親がいないと前に話していたな」
「え、っ、ああはい……そうです、ね。顔は大丈夫なんですけど、声は覚えてないくらいには昔の事ですが……」
「そう、か……そうなのだな。その、父親の名前を教えてはくれぬか」
記憶を頭の中で咀嚼し、整理をつけたウォナンビさんは手を組みながら、静々と口を開いた。その質問は……もしかして、本当にそういうことだったんだろうか。
母さんとウォナンビさんの印象は一致しないけれど、人として紛れようとしたなら多少姿も変えられたんだろうか。息が詰まりそうになりながら、震える声で父さんの名前を告げる。
「ぼくの、ぼくの父さんの名前はショート、です」
「……な……違、う?」 - 411二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 14:04:28
あれ違うのか
後ショートって何のショートなんだろ? - 412二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 14:12:07
ルーク・ショートとかの名字としてのショートか?
いやこの地域だと名字とかはないっぽいしな - 413二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:20:09
トロ=サンの前世とかか?
- 414二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:59:12
こいつは読めん
- 415節穴22/08/02(火) 00:01:33
今日は暑さも疲れも酷いのでお休みします……ほしゆがてらに……
- 416二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 03:09:35
乙です
- 417二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 11:38:10
ドーモ
- 418節穴22/08/02(火) 14:42:35
悠久の時を経て、父なる大地、母なる海から全ての生命は滅び去った。繁栄し文明を築いた者共も、小さく潜み生きた者共も、みな等しく滅んでいった。だがそれは悲しみなどではなかった、もう私達の誰も傷つく必要はないのだから。
もう二度と産まれることのない命の形、滅び消えた生き物の魂。いつの時代、いつを視点としたものかはわからないが、気付いた時私はそういった存在として海に浮かんでいた。
終わった筈のものが、死んだ筈のものが生きている。定められた命の理を歪めて死に生きる。そうしてまで再び生き続けなければならないのか。
だからせめて沈み、深い海の底ででも眠ろうとしていたというのに。
『んっ、起きたか? ほら水飲んどけ水、飯は今作ってるからな』
だがそれでも、あなたが生きる理由を押し付けたから、妾は……
ウォナンビさんを中心として、みんなの中に混迷が広がっている。その質問の意味は詳しく把握出来ないけれど、ウォナンビさんの記憶の中でそれは核心を突こうとした質問だった筈だ。
父さんの名前を教えてから、俯いて黙ったままのウォナンビさん。どうするんだこの空気感、泥沼みたいになってるぞこれ。
「ア、アテが外れたのはあれだけどよ……もうすぐダンクルの記憶も取り戻せるだろうし、んなに早まらなくてもいいんじゃねぇか?」
「……そう、だが、そう……か」 - 419二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:10:17
きたきた
- 420二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:01:08
もっと昔のトロ=サンの先祖に助けられたとか?
- 421二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 20:11:24
さてさて
- 422二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 21:49:38
原作もこれくらいシリアスだと物凄くぬきづらかっただろうな
- 423節穴22/08/02(火) 23:35:20
もうちょっと脳みそ溶かしてえっちなもん娘の話書きたいぞ俺よ、なんでこんなことになってるんだ俺よ
- 424二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 00:17:22
分からん…
- 425二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 00:17:49
ドツボにハマると言うやつじゃよ
- 426二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 00:18:30
設定にキャラが押し潰されてるのよ
- 427二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 00:40:16
まあ練り込んだストーリーだとどうしても辛気くさく感じるかもしれないけどね
- 428節穴22/08/03(水) 08:19:07
「今から言うことは……忘れよ」
そう前置いたウォナンビさんを囲むような形でぼくたちは座り込む。今の段階でウォナンビさんが取り戻した記憶、その中にぼくの家に関わった何かがあることは間違いなくて。この海に棲まうもん娘達を脅かすという形で存在し、ハイダとの因縁も産み出したその要因になった……義理として、その胸中を打ち明けると言う。エチも今ばかりは神妙な顔をしていた。
「かつて妾はこの世界に発生した時……かつて絶滅し、死に絶えた身。そのような存在である妾は、この世界で生きていく事自体に、仄暗い厭悪を抱いていた」
彼女の口から語られるその言葉。オゴポゴさんだけは納得がいったような顔をしていたけれど、アワニュさんを含めてぼくらにあったのはただただ驚きだけだった。ウォナンビさんがそんな事を思っていたなんて、まるで考えられない。だけど、彼女が分体のみんなに対して辛辣だったのは心の奥底に……自分とそこから産まれた彼女達にそんな考えがあったからなんだろうか。
「生きている以上、命を絶つような真似は出来ない。可能ではあった……だが妾の命は妾一人の物という訳でもなかった。そこにいるそれらのように、分たれる事もある程度には多様な魂を内包していたからな」 - 429二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 09:04:31
ふむふむ
- 430二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:29:29
ええ人や…
- 431二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 17:32:09
ウォナンビが絶滅したのって4万年くらい前の事だから結構最近なんだよな
- 432二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 22:31:39
最…近?
- 433節穴22/08/03(水) 22:37:14
「暫し、世を見た。この世界というものでも命は奪い奪われる、弱肉強食の在り方は変わらない。それを否定する訳ではないが、死した者の為に生者が死なねばならんなど馬鹿らしい……故、妾は海底にでも沈み、眠りにでもついていようと思っていたのだ、がな……」
言葉を区切り、浅くため息をつくウォナンビさん。そうしてからしばらくの間、重く長い間があった。彼女にとってそう簡単に言葉に出せる事では無かったのだろう。めいっぱい溜めを作って、絞り出すような震える声で話を続けた。
「陽気で、何を悩むようでもない男が、妾の事を溺れそうなただの人間とでも思ったようでな……此方の都合を聞くでもなく、勝手に妾の事を引き揚げおったのよ」
「……ウォナンビさんは、それをぼくの父さんだと思ったんですか」
「状況としてな。だが……落ち着いて考えてみればわかる話、それではあまりに最近過ぎたな」
不老長寿、精霊として存在しているウォナンビさんは若い女性の姿こそしているもののその在り方は人とは大きくかけ離れている。経過する時間の流れとかも違ってくるんだろう、それでてっきり……って感じなのかな。
「ウォナンビお前幾つだっけ、何百か?」
「2は行っているだろう……詳しく数えた訳ではないが。妾は……トロ、お前の中にあの人と似た何かを感じた……きっと……お前は、彼の子孫なのだろう」
「は、ぁ〜……不思議な、っていうよりは凄い縁があったもんですねぇ」 - 434二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 23:22:45
初めて見たときはコイツどうしようと思ったもんだけどいい人でえがっだ
- 435二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 00:04:19
やはりトロ=サンの先祖との思い出によるソーマト・リコール現象だったか
- 436二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 08:43:37
まあ三葉虫とか恐竜とかに比べたらね?
- 437節穴22/08/04(木) 20:23:01
このところ職場は連日35度を越えへばり倒しているのです……s sスレで一日数回更新はそら埋もれるのだわよ……
- 438二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 20:26:49
お大事に
- 439二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:09:32
乙です
スレの進行も結構ですが自分の体調も大切になさってください - 440節穴22/08/04(木) 21:46:30
ウォナンビさんと、そのご先祖との間にどんなやり取りがあったのかは言葉だけではわからない。けれど生きる事を拒絶していた彼女を引き戻し、考え方を改めさせたという事を恩義に思ってウォナンビさんはもん娘達からこの村を守ってくれているのだと言う。
「補修によって変わったところもあるが、この家に感じた懐かしさ、そういうことだったのだな……それにしても出来すぎた話だ。まさか力を失った妾を助け、引き揚げたのが……あの人の子孫とは」
「私たちに分けられた記憶はバラバラ過ぎて認識しづらかったからね! そんな事があったなんて!」
オゴポゴさん、ケツァルさん、そしてエチ……ダンクルさんもウォナンビさんの記憶を欠片として持ってはいたけれど、バラバラのパズルのピースでは全体を把握出来ないように、記憶をただ知識としているようなものでそのような事情があることには辿り着かなかったらしい。
「妾がこの記憶を取り戻せた事は喜ぶべき事だが」
「自分で、言うんだ……」
「ええい黙らんか。だが、記憶を取り戻した事で奴との因縁……ハイダとの因縁も思い起こした」
アワニュさんとオゴポゴさんがそれぞれ眉を顰めた。アワニュさんにとっては彼女が呼び出された主たる原因、オゴポゴさんにとっては自分達の命を脅かしうる最も大きな脅威だ。
彼女達はもうウォナンビさんに力こそ返し、もう排除される可能性は低くなったとは言うものの、結託したこと自体を詰められるかもしれない。それにダンクルさんは未だに狙われる可能性が残っている。
「……トロ、お前はその生涯で初めてもん娘と出逢い、その宿痾を知ったな。もん娘とは、人を愛さずにはいられぬ性を持ちながら、人にとっての悪とならざるをえない、その宿痾を」
「あ、あ……はい、そうですね……悪気があってそうするってでもない、なんてことを」
これまでに無かった海の異変、攫われてしまった村人、そして……出逢ったウォナンビさん。生を懇願したエチゼンクラゲ娘に、もん娘からしたら不条理な人の味方になるアワニュさん。
考えたことも無かった命のやりとり、ぼくたち人間が気づきもせずウォナンビさんにだけ背負わせていたその因果。ウォナンビさんと戦い、この村へ襲いくるウミサソリ、ハイダですら悪ではない。 - 441二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:58:01
乙です
- 442二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:58:51
さてさて
- 443二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 22:02:27
ハイダさえも悪ではない、か
トロ=サン考え方が大人だな - 444節穴22/08/04(木) 22:22:12
それでも、彼女を止めるにはその命を奪うくらいしかないのだと、決して相入れる存在ではないと言うのをケツァルさんの記憶から思い出したらしい。
一度記憶を失い、本能としてあった自分の記憶、オゴポゴさん達分体と向き合った今だからこそウォナンビさんも、その因縁を重く受け止めているのだと言う。
「思えば妾は、お前達が、この村の人間が背負うべき課題に、勝手な手出しをし過ぎたのやもしれん。今となってはその事を、少しばかり悔やんでもいるが……だがひとまずはハイダとの決着はつけねばなるまい」
「つってもハイダとやり合ったのはついこの間、それが初めての衝突だろ? そんなに言うほどバチバチにやり合う理由があんのか?」
アワニュさんはそんなウォナンビさんの口振りに何処か腑に落ちないものを感じているようだ。確かにこの村にやって来ようとするハイダとウォナンビさんが数年だとか、そんな長い期間争い合っているのなら互いの関係が固まりきっているのもわかるけれど……
ウォナンビさんはその疑いに自嘲を含んだ笑みを浮かべ、苦悩を吐き漏らすような声色で絞り出した。懺悔するようなその言葉に、ぼくが言葉を失うのもまた必然だった。
「ウミサソリのもん娘、ハイダには妹がいた。もん娘の本能がそうさせるままに人を襲いにこの海へと踏み入り、そして嘗ての妾が何の感慨も抱かず殺した者がな」 - 445二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 22:26:59
何て事を……
- 446二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 22:32:44
回想でそれらしきものを見たけどやはりウォナンビへの復讐か……
謎が解き明かされていくに連れてどんどん厳しい物語になってきてるな - 447節穴22/08/04(木) 22:55:57
話が終わった後、やりきれない顔をしたアワニュさんは外に出て行った。何度も酷い言い方をすれば、彼女の存在はあまりにも人間贔屓だ。もん娘達にとってのアワニュさん、人を襲うのに力を貸す神様だっていないと不平等なのに……しかも、絶対に人の味方になるという性質を持った上で、彼女は人間の事だけを最善としない精神が備えられている。
ある意味で、どんな道理も無視して人を守る規律のような存在ならばあんな顔はしないだろう。だと言うのに彼女には色んな事を公平に考えられる頭があって、ハイダを敵としなければならない。
「トロ、やっぱりわたしも、トロと一緒にはなれないのかなぁ」
ウォナンビさんは気晴らしに海に潜ると言って、ダンクルさんも早く自分も感覚を掴まねばとそれに続いた。家の中には哀しそうに目尻を提げて翼をはためかせているケツァルさんと、黙り込んでしまって水の中に浸かったオゴポゴさん。そしてバケツの縁に身を乗り出して、寂しげな顔をしているエチとろくだけが残された。
「……どう、だろうね。エチも暫くしたら普通のもん娘に戻るだろう、その時にはアワニュさんはもういなくなってるだろうし……村のみんなにいつまでも誤魔化しは効かない。その時、みんながどうするのか……」
「……まるっきり違う生き物だった、トロもわたしを倒すのに、迷わなかったのかな? なんでもん村のは、人そっくりに産まれたのかな?」
……知らない国の話だ、人種の差別というものがあるらしい。ただ身体の特徴が少し違うというだけで、同じ人なのにその人であるということすら認めないような、分かり合えないような事が起きているのだと。
確かに、エチがエチではなくて……言葉も話せない大きなエチゼンクラゲの怪物だったら、ぼくはその存在をただやっつけるものとして区別していたかもしれない。そうでないが故にエチは今こうして生きているけれど、そうであるが故にその先行きは暗い。
「この世界を創り出した存在がいるとすれば、相当な悪辣であろうな。きっと性根がドブ川のように腐り切っているに違いない」
「酷いこと言うねオゴポゴ、だけど……そうかもね」
途中から話を聞いていたのか、いつの間にか顔を水から出していたオゴポゴさんがそんな所感を口にした。あんまりな言い方ではあるけれど、特にもん娘である彼女達からするとそんな物言いもしたくなるのかもしれない。 - 448二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 23:21:53
誰かの正義は誰かの悪か…
- 449二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 23:24:18
何が最善なんや……
- 450二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 23:54:16
やり辛え……
- 451二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 23:54:19
難しい…
- 452二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 09:18:35
ショッギョムッジョ
- 453節穴22/08/05(金) 10:37:43
「前にも言った事ではあるが、個人ならば良い。一人の男がもん娘を受け入れ、互いに愛し合えるのならばな。だがこの村というコミュニティの中で、エチゼンクラゲ娘という存在は受け入れ難い存在だろうな。何よりエチゼン、お前は既に村民を襲っている……そしてまた、トロという人間を手篭めにした。そうとしか思われまい」
「う、ううん……」
苦しげに呻くエチ……本当に、彼女がぼくのことを好きだっていうなら、その気持ちが変わらないなら……他人事で考えている場合じゃない。だけど、ぼくはあまりにも無力過ぎる。
父さんも母さんもいない、たった一人の子どもに何が出来るだろう。ここでは生きていけないと村を出て、漁しかしてこなかったからぼくがアテもなくよそで暮らしていけるのか。この村で生きていくにしろ、みんなを説得するとか……出来るんだろうか。
「ハイダを倒せばそれで解決、なんて事にもならないし……そのハイダだって、本当なら……」
「……あいつ、なんでそこまでして戦ったんだろう」
ハイダは、ウミサソリ娘は元々強いもん娘ではない。ただ妹の命をウォナンビさんに絶たれ、その怒りが彼女を修羅へと変えたのだと言う。さまざまな海を渡り、人を襲いもん娘を撃ち倒し力を蓄えてきた彼女を相手には和解の余地も無いだろう。
戦力となるアワニュさん、ウォナンビさんが敗れればそれでもうおしまいだ。ケツァルさん曰くウォナンビさんが恨みを買っているもん娘というのはあまりにも多く、アワニュさんが此方にいる事を知ったハイダはそれらを扇動して数をぶつけてくるかもしれないらしい。
憂いばかりがある中で、エチの漏らした呟きが妙に引っ掛かった。彼女もさっきウォナンビさんの話は聞いてた筈で、その理由に関しても……と考えたところであの倉庫にあった指輪、そしてネックレスの事を思い出す。
「奉仕なんて、しないでしょ、ふんぞりかえって、村人に感謝させるくらいはしないと、性格に合ってない」
「……それだけ、ご先祖様に感謝して、たんじゃ……」
ウォナンビさんの人となりはこの一週間と少しだけど、分かりやすいものだった。ちょっと我儘なところはある、だけど線引きはしているし自分が悪かったと思えば素直に謝ってくれもする。それはそれとして、なんだろう……これまで何の見返りも無しに助けてもらっておきながらこんな事を言うのはなんだけど、聖人という感じではない。 - 454二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 11:31:49
- 455二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 11:51:16
和を以て貴しとなす、とはいかないんだよなもん娘の場合は
- 456二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 19:52:54
余談だけど今のサソリの祖先はウミサソリらしいよ
- 457二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 23:19:18
保守
- 458二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 01:27:56
★
- 459二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 09:45:13
保守
- 460二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 18:27:40
マジでどうなっちゃうんだろう
- 461二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 22:28:57
★
- 462節穴22/08/06(土) 22:42:58
確かにご先祖様に感謝しての行動であったとしても、この村で守り神として語られてるくらいの事はあっても良い筈だ。ウォナンビさんが産まれてから人間のぼくでは体験しようもない程の月日が流れ、それだけの時間何の見返りも無しに戦い続けて来たなんて、ウォナンビさんの人物像と何処か噛み合わない。
ウォナンビさんは意図して言わなかったのか、それとも記憶が戻っていない事での無自覚なのか、彼女はご先祖様の元から去ったのだろう……その理由を言わなかった。
「トロくん、トロくんはただの人間だよね。なんでウォナンビと一緒に私たちと戦おうとなんてしたの? 危ないのはわかってたよね?」
ケツァルさんがぼくの肩に飛び移り、間近で目を覗き込みながらそう聞いてきた。そう言えば彼女達はぼくが戦う理由なんて知らないのか。でも、自分の住んでる村が危なかったらそうするとは思うけど……
「……ぼくたちの暮らす海でぼくたち自身が戦わなくてどうするんだって気持ちもありましたし、力を失ってまで戦ってくれたウォナンビさんの助けになりたい気持ちもあります。危ないのはそうかもしれないですけど、でも、ぼくらがやらないと……」
「……そうなんだねえ」
何処か懐かしむ、慈しむようなケツァルさんの眼差し。もん娘と人間、複雑な関係で混ざり合わないながら決して切れない縁のある二つの種族。この先どうなるにしろ、この村は生き方を変えていかなければならないだろう。例えウォナンビさんがいるのだとしても、ぼくたちは彼女にだけ頼らずに……と言ってもウォナンビさんが先にもん娘と出会う訳だろうしなぁ…… - 463二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 22:55:59
立派になったなトロ=サン……
いやもう大人になったと言ってもいい - 464二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 23:03:31
そういえば謎だったな
何故ウォナンビ様の苦闘を村の人々は知らないのか - 465節穴22/08/06(土) 23:37:27
ハイダ襲来まであと二日
ダンクルの判定
1分離出来た 2まだできない
dice1d2=2 (2)
- 466二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 23:39:35
ぎーやー
- 467節穴22/08/06(土) 23:44:29
今更だけど何故この節穴はエチ以外の分体達の性格とか一人称の安価を取らなかってのか、お陰でオゴポゴとダンクルとウォナンビの書き分けがクソほど出来とらんのじゃあ……
- 468二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 23:55:38
節穴さん初めての安価スレだったみたいだし気にすることないよ
ダイジョブダッテ! - 469節穴22/08/06(土) 23:57:11
他所の安価スレ見てて、キャラクター性は安価で持たせるんだなって最近ずっと思ってるところ……自分の中で話書くのに詰まるのもそういうところかもしれない
- 470二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 02:42:48
自分らしくほどほどでいいんやで
- 471二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 11:00:36
せやな
よそはよそうちはうちの精神で行こう - 472節穴22/08/07(日) 21:02:19
『ウォナンビ!!! どこだ!! どこにいるんだ!!』
海へ出て、彼女の名を叫ぶ。ウォナンビが突如として姿を消してから早くも一月が経とうとしている。手掛かりは殆どない、何せこの海は広すぎる……その上彼女は本来海中に棲まうもん娘なのだ。海底の穴蔵、岩場、俺では探せない場所へと幾らでも隠れる事は可能だ。
解せないのは……どうして、そんなことをしているのかだ。もし彼女の身に何かが起きているのであれば、それは決定的な形で現れてくる。それはこの近海で唯一と言っていい人里、村の男を狙ってやってくるもん娘が姿を露わにする筈だ。
だがウォナンビが姿を消してからそれらは同じようにめっきりと姿を消し、村の衆たちも安心して漁に取り組めている。それは良い、俺の仕事も楽になる。だが……
『どうしてなんだ、ウォナンビ……』
「兜だけではなく頭の中まで硬いとみえるな、ハイダが来るまでに力を取り戻せなかったらどうするつもりだ」
「ぐ、っぅ……」
ダンクルさんは未だに大きいまま、つまり精霊のままでウォナンビさんに力を返せていない。ただ一人こうして残ってしまった焦りもあるのか……技術とか計算とかでもない、精神的な問題だろうからどうにかしようとして出来るものでもないし、完全に泥沼へハマってしまったようだった。
オゴポゴさんやケツァルさんも、自分たちがどんな状況で分離出来たかを話して協力しあっているが、どうも芳しくないようだ。
「しかしどうやらエチゼン、エチはトロの先祖に掬い上げられたという原初の記憶を引き金に。ケツァルはこの村で先祖と暮らした記憶をトロとの生活で。オゴポゴが早かったのは先祖と共に、人間と共にもん娘と戦った記憶の名残りからか……」
なんだか恥ずかしいようだが、ぼくとの触れ合いを取っ掛かりに彼女達は自分の命を自分のものとして確立させていったらしい。それも過去のご先祖様とウォナンビさんの行いをなぞるような形で……よくわかんね。
オゴポゴさんの追憶、そしてウォナンビさん曰く元々ご先祖様はこの村で漁の傍らでもん娘を追い払う仕事をしていたらしい。もん娘と戦ったりしてたなんて凄いなぁ……
「トロが、あんなにびゅんびゅん泳げたのも、その子孫だからなのかな」
「私相手では至らぬところも多かったが、動き自体は悪くなく……」
「そうだったの!? わたしも見てみたかったなー!」 - 473二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 21:13:07
ワクワク
- 474二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 21:24:39
先祖の記憶というのは前世のことか
- 475二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 00:44:50
間に合うのかこれ
- 476二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 03:07:59
なんというモンムス・ブッダの悪戯か!
- 477二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 06:42:36
★
- 478二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 15:39:11
ダンクルオステウス分離できないとやっぱりヤバいっぽい?
- 479二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 21:31:55
先祖がもん娘と闘っていたってことは当時の海にはリバイアサン娘とかクラーケン娘とかいたのかな
- 480節穴22/08/08(月) 22:50:51
色々とみんなで相談し合った結果、一度ぼくとダンクルさんが二人きりになって話してみるという事になった。エチにしろオゴポゴさんたちにしろ、この分離は半ば儀式じみた側面があるようだ。
ウォナンビという精霊、その分たれた身である彼女達が生物として転生する、精霊の要素を削ぎ落とし還すという儀式。自分達の根幹であるウォナンビさんの要素にぼくが働きかけた結果がこれだとオゴポゴさんは推察していた、けど……何を話そうか。
「むー……」
「……」
ダンクルさんにはあの強面の魚兜は外して貰っている。視界の情報的に流石にノイズ過ぎるし、こう言う時はお互い先顔を突き合わせて話した方が良いんだろうけど……話題がなぁ。
しばらくお互い無言だった。普段どんな生活をしていたのかとか、そんな事を聞いても良いのかもしれないけどダンクルさんの纏うオーラ? 雰囲気がそんな気を無くさせて、いや人のせいにするのは良くないな。単純にぼくがいくじなしだからだ。
「トロよ」
「あっ……なんでしょう?」
「お前はエチゼンクラゲ娘……我らの同胞エチゼンはエチと愛称で呼び、私やオゴポゴ、ケツァルにはさんと敬称をつけるのは何故だ?」 - 481二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 22:58:41
ケツとかだとちょっとアレな感じがするからじゃろ……
- 482節穴22/08/08(月) 23:10:55
5分ほど経って、ダンクルさんから話のタネを振ってくれたのだけど……敬称つけ、あぁなるほど。いやでもエチは幼い感じがするし、ってあれ……いやもしかして……
「そ、その……なんかぼくダンクルさんとかオゴポゴさんの事勝手にぼくより歳上だと思ってて、エチはちっちゃい女の子って感じだからエチって呼んでたんですけど……よく考えたら……」
「っ、そんな理由だったのか? いや、確かにエチゼン、エチはウォナンビの原初……幼さを引き継いだもん娘でもあるが、我々がこの世に産まれ落ちたのは同じ時。歳の差は無いどころか、年齢で言えば一歳にも満たずトロ、お前よりも歳下だぞ? 我々は……」
オゴポゴさんもダンクルさんもクールで大人びてるし、ケツァルさんはその……い、色々おっきいから大人の女性っぽいイメージが強すぎたんだけど、エチもこの人達と産まれた時は同じなんだった。
いやなんかね、風格がもう悠久の時を生きてきた〜って感じだしぼくなんかよりも考えが回るから意識もしてなかったけどそうかぁ……
「……となると、トロさんと呼んだ方がよかったかな?」
「や、やめてくださいよ……うん、やっぱりそんな感じはしないんでさん付けで通させてください。エチのことは……エチって感じだしなぁ」
ぼくを揶揄いつつ軽い笑みを見せたダンクルさん、雰囲気こそ大人びてはいるけれど彼女の顔立ちにはほんのりと幼さがあるし、人ならざるもん娘の美貌を持っているその表情にちょっと心がドギマギしてしまう。
そんな様子に気づいたのかいないのか、ダンクルさんはずいと距離を寄せてぼくの隣へと座り直した。 - 483二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 23:13:02
さて…
- 484二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 23:18:03
- 485二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 23:33:39
飯テロはやめなされ…
- 486節穴22/08/09(火) 00:43:14
「……不思議だな、エチゼンを殺め、憎悪すら抱いていたお前に対して、何か言い知れない安堵を感じる……だがこれは、きっとわたしの感情ではない。ウォナンビの感情なのだろうな」
肩に頭を乗せ、ずいと体重を預けてきたダンクルさんは瞼を降ろし、物思いに耽るように長く息を吐いた。そうして外から聞こえる波の音だけが部屋の中に染み渡った頃、おもむろに目を開いた彼女はその両手をぼくの後頭部にまわし、何故だかぼくの腿の上へと跨った。
「ダ、ダンクルさん……? どうしたんで、いやあのこれ……」
「……だが、どうすれば良いのだろうな。自身の抱く想いが何者かに植え付けられたものだとして、それを抱え続けるのも拒絶するのも、どちらにせよわたしには益体もない」
悩ましげに唸り、諦めたように笑ったダンクルさん。不躾な言い方だけどその姿はとても綺麗で……儚く美しいものだった。それはそうと、ダンクルさんの肌はとてもやわらかくて乗っかられてるだけでも変な気分になってしまいそうだから降りて欲しいところ。
ただ今はどうしようもないのでなされるがままにしているが、少しは解決の糸口になれたのだろうか。もしそうだったなら嬉しいけれど、まるでそんな気は……
「……なるほどな、そういうことだったか、ウォナンビ……存外にお前は、弱い存在だったのだな」
1〜4 ウォナンビに力を返せた
5 まさかのダンクルオステウス本格化
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- 487二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 00:47:11
やった……
- 488節穴22/08/09(火) 10:47:24
「トロ、私はお前とのやり取りでウォナンビの記憶に触れ、その真意も知った
奴は力あるもん娘だが、それだけだ。心はただ一つの生き物でしか無く脆い
お前が奴の助けになるというのなら、その事も噛み締めて理解しておけ」
「……」
沖合、村からかなり離れた海上……水面の上に降り立ったウォナンビさんは地面と変わらないようにその上を歩き、身体の調子を確かめるようにゆらゆらと手足を振るう。その身から感じられる力は計り知れない、それこそ初めて出会った時のプレッシャー……あれがやはり虚仮威しでしか無かったんだという事を理解させられるくらいには、その存在感には厚みと重さが伴われていた。
「はっ」
パチンと指が鳴らされる、正しく天変地異なのだろう……晴れ渡った青空が瞬きする間もなく黒雲に包み込まれ、猛々しい轟音を響かせながら稲妻が一つ二つと降り注いでいく。いずれもケツァルさんが落とそうとしていたものとは比較にもならない、そんな威力……雷を撃ち落とされた海面は飛沫を上げて爆発し、聞いたこともないような水温が耳膜を叩く。
続け様にそのまま手首を下へ向けると、黒雲からは一抱え程もある白い塊……まさかとは思うがあれは雹なのだろうか。落石と見紛うような氷塊は彼女の意図する通りにドボドボと降り注ぐ。もしあんなものが当たれば、人間ではひとたまりもないだろう。
「シィッ……」
指先を強ばらせ、牙のように突き立てる形にしたそれを下から上へと突き上げる。何も無かった筈の海中から、鯨か何かが浮上するような気配が……圧力に波が生まれ船が激しく揺れる。へりにしがみつきながらもそれに耐えているとそれは遂に姿を現した。
ワニのような顔、しかしそれは遥かに大き過ぎる……予感した鯨にも引けを取らないような巨躯、大きく開かれたアギトが海上へと飛び出すとバクリとその口を閉じて再び海中へと戻っていく。あそこにもし何か生き物がいたとしたら、それはもう無事では済まないだろう。 - 489二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 16:29:58
つええw
- 490二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 17:11:08
こんな相手と闘ったもん娘たちはもう生きた心地がしなかっただろうな
- 491節穴22/08/09(火) 23:12:56
巻き上げられた水飛沫が雨のようにパラパラ降り注ぐ。役目を果たした途端に空を覆っていた雲は晴れ、降り注ぐ日差しでうっすらと虹が掛かる……その中に佇むウォナンビさんの姿はとても幻想的で、力強いものだった。
隣で腕組みして見守っていたアワニュさんも、ほぉ……とかふぅん……とか頷いている。ウォナンビさんの本当の実力はこれほどまでに圧倒的なものだったのか、と驚く一方でこれと相打ったハイダが果たしてどれほどの物なのかという疑念も渦巻いてくる。
「こないだのは不確定要素に意識を向けまくった上での様子見だったからな、しかしウォナンビのやつ前とは比べもんにならねぇくらいの力を……いや、それにしたってこれとタメ張ったハイダが、スタイルにしてもな……」
「そうですよね、今のウォナンビさん……別に強くなった訳じゃなくて、ただ力が元に戻っただけなんですもんね……」
ウォナンビさんの戦闘というのは天変地異を巻き起こし、召喚する魑魅魍魎をけしかける事で相手を殲滅する術師のような形態であるのだという。勿論近接戦闘ができないと言う訳でもなく、寧ろそこに関して得手でさえあるというウォナンビさんだけれど……それでもハイダとは以前の戦いでは引き分けていたらしい。
「……きなくせぇな、執念が実力を凌駕してるにしては些か強靭過ぎる。ともすれば……」
「ともすれば、なんですか?」
「聞いても愉快じゃねぇぞ、もん娘でもこれやるやつ稀だからな」
アワニュさんには何か思い当たる要素があるようだけど、ぼくには詳しく知らない方が良い事だそうだ。人を襲う……って事でもないだろうし、そこまで言うって事は相当な事をハイダはしているのだろう。
「シャアッ!!!!」
ひとつひとつ、確かめるようにその強大な力を振るうウォナンビさん。少しずつ全容が見えてきたこの海で、だけどまだわからない事が多過ぎる。他でもないこの海に住む当事者なのに、結局ぼくはただの傍観者だ……
「そう気負うなよ、お前にも絶対にできる事がある、何かしらな」
「そうだと、いいんですが……」 - 492二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 23:16:24
ハイダもハイダで謎だな
- 493節穴22/08/09(火) 23:40:24
「……終わった」
ぽつりと一言告げて腕慣らしを終えたウォナンビさんは、ダンクルさんの力を取り戻してからずっと暗いままの顔で船に乗り、項垂れた。ダンクルさんが離脱に成功し、その瞬間まではいよいよだと上機嫌だったのにそれからはずっと……こうだった。
何があったのかを聞いても答えてくれないし、ただずっとぼくを見つめては名状し難い色の瞳で言葉を出せなくされる。ダンクルさんはぼくにあんなことを耳打ちしたけれど、彼女には何かわかったのだろうか……
「はあーっ、しっかりしろよなウォナンビ。今の俺は格が低過ぎる、直接やり合うにゃちとスペック不足なんだ。メイン張るお前がそんなザマでどうするよ」
「わかっている、わかっているとも。妾がすべき事ぐらいはな……」
……何はともあれ、無事ウォナンビさんはその全ての力と記憶をその身に取り戻し、オゴポゴさん達はウォナンビさんに縛られることのない、この世界の確かな命として転生出来た。後は……ハイダをやっつけるだけの筈。
結局、ぼくがこれまでまともに役に立った事はエチと戦った時くらいで……もん娘、かぁ。どうしてこんなに人と変わらないような姿をしているのに、こんなにも違いがあるものなんだろうか。ぼくも、もっと…… - 494二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 10:23:01
☆
- 495二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 10:25:34
乙です
最近あにまん不安定みたいですね - 496二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 13:39:02
もん娘ってなんだろうね
- 497二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 19:26:07
ほしゅ
- 498二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 21:38:41
>アワニュさん
今の俺も弱ってるとか衰えてしまったとかではなく今の俺は格が低すぎるか……。ちゃんとした召喚の手順を踏んでいないで喚び出されたからポテンシャルがいつもより低いってことか?
- 499二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 21:50:36
★
- 500節穴22/08/10(水) 22:29:58
村に帰り着いた後、一人になった僕は倉庫へと足を運び、あの箱を棚の中から取り出した。つるりと丸みのある光沢、朱が映える珊瑚の金指輪、ウォナンビさんの名前の掘られたこの指輪。
全ての記憶を取り戻し、それまでとは打って変わって憔悴したような、苦しげな顔を浮かべる事の多くなった彼女。一連の様子とこの指輪は無関係な気がしない、やはりこの指輪を渡して聞いてみるのが一番早いのだろうか。
「……この指輪は、ウォナンビさんのものなんだろうか。それとも、ウォナンビさんのものになれなかったものなんだろうか」
予想、予想に過ぎない。この指輪は……きっとご先祖様が彼女へ贈ろうとした物なのではないだろうか。ウォナンビさんはとても綺麗な人だし、恋に落ちてそういうことをしていたとしても不思議じゃない。だけどウォナンビさんはこの家で暮らしてもいた筈なのにいつしかまた海に戻っていて、渡す事は叶わなかった物なんじゃないだろうか。
どんな背景だろう。やはりもん娘である彼女がこの村では受け入れられなかったとか、それとも仲違いでもしてしまったのか……いや、まだそうと決まった訳でもないけれど。
ただでさえウォナンビさんの精神は一目で分かるほどにぐらついているんだ。この指輪を渡したとして、果たして必ず良い影響を及ぼすものだろうか……そんな懸念があった。 - 501二次元好きの匿名さん22/08/10(水) 22:58:53
どきどき
- 502節穴22/08/10(水) 23:11:40
- 503二次元好きの匿名さん22/08/11(木) 00:16:54
箱?
- 504二次元好きの匿名さん22/08/11(木) 03:15:47
- 505二次元好きの匿名さん22/08/11(木) 08:01:16
★
- 506二次元好きの匿名さん22/08/11(木) 11:57:12
謎だ
- 507二次元好きの匿名さん22/08/11(木) 17:13:36
トロ=サンの祖先が給料3ヶ月分で買ったのかもともとウォナンビ様のなのか実際謎だな
- 508二次元好きの匿名さん22/08/11(木) 22:41:00
さてさて
- 509節穴22/08/12(金) 00:11:15
今日も、ダメだった。彼女がこの海にいるという痕跡はあるのに、意図して姿を隠されている……広く深いこの海で呼吸の心配の無い彼女、隠れようと思えば幾らでも隠れられる訳だ。
だけれど……諦めたくは、ない。自分という男はどうしても、あの人ならざる精霊の彼女に、美しくも儚げなあの生き物に心を奪われてしまった……そんな、微かな下心が彼女を俺から遠ざけてしまったのだろうか。だとすれば滑稽極まる、好ましく思っていたのは俺だけで、なんともみっともない事だ。
『……オート』
『ん、おぉ長老。今帰ったばかりでな、今日は貝がよく採れたんだが……』
『いつまで、そんなことをしている』
村へ戻り、収穫物の入った網を担ぎ家に帰る。だが玄関の前には枯れ木のような老人、この村の長老が俺を待ち構えていた。もう80にもなるだろうに、未だに衰えない眼光がギッと俺を睨め付ける。言いたい事も、わかってる、わかってんだよ。
『……何度言ってもな、俺ぁ……』
『自由にさせてはやりたい、これは儂の偽りなき本心よ。だが、だがな……儂がどう思おうが、皆の衆が受け入れる筈もない、もん娘など……』
『隠してたのは悪かったさ、だがあいつは、ウォナンビはいい奴だ。みんなも会ってみりゃわか』
『善良か邪悪かなど問題ではない! ……わかるだろう』
瞼がひくつき、飛び出しそうになる怒りを舌を噛んで押し留めた。わかっちゃあいる、ウォナンビがもん娘だからって理由だけで……気の良いワサラだろうが呑気なチハマだろうが、あいつを拒絶しかねないってことは。さしずめ俺がやろうとしてることはこの村をもん娘に差し出すような行為で、袋にされてもおかしくねぇことだ。
『……っ、見つかりゃ、村から出てってやるよ……それなら問題ねぇだろ』
『そういう、話ではないのだオートよ……』
この指輪は箱も含めてそんなに大きいものではない……女性用の、薬指に入るような、指輪だ……持っておいてもそう嵩張らない。もし今ウォナンビさんに何か思い当たるようなことがあるのなら、これを渡してみるのもいいだろう。 - 510二次元好きの匿名さん22/08/12(金) 00:32:23
禁断の恋かお
- 511二次元好きの匿名さん22/08/12(金) 08:17:37
★
- 512二次元好きの匿名さん22/08/12(金) 11:48:33
何があったんや
- 513二次元好きの匿名さん22/08/12(金) 19:10:15
今はなき剣豪妖怪スレ世界の様に男たちも性欲絶倫な世界観だったらもん娘との共存共栄もワンチャンあったか?
- 514二次元好きの匿名さん22/08/12(金) 22:58:01
エロは世界を救う
- 515二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 02:16:51
★
- 516二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 09:48:33
★
- 517二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 18:14:30
★
- 518二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 18:16:59
世界じゃなくて地球だお
- 519節穴22/08/13(土) 21:44:45
昨日はバテたのか更新がなく申し訳ありません。口だけじゃねぇかお前
- 520節穴22/08/13(土) 21:44:55
指輪と箱をポケットに入れ、倉庫を出るともう日が沈み始め海が紅く染まっていた。いつもと変わらない綺麗な海……だけど、この平和だと思っていた海には様々な想いが交錯していて、そこで暮らしているというのにぼく達はあまりにももん娘達と無関係だった。
……ハイダというもん娘、その妹はウォナンビさんに命を奪われていて。でも当然その妹ももん娘として人を襲おうとしていた訳で、ハイダがウォナンビさんに抱いている怒りというのを……人間であるぼくには理解しきることは出来ないんだろう。でも、本当に今からでも……分かり合えたりしないのだろうか。
「……わかり合うったって、どうするんだ。ハイダが、妹を失った事を受け入れて許せって? 一方的に……そんなの……」
そこまで自分勝手にはなれない。どうあがいても命を奪い合う事は避けられないんだろうなと考えると、一体誰がもん娘は人を襲いたくなるように産み出したのだと詰め寄りたくなる。
家に戻り夕飯の支度を終える。ウォナンビさんとアワニュさんは万一の事を考えて、この村を覆う障壁を作りに出ていっている。目には見えないけれど、暫くはもん娘達が寄り付かなくなるようになるらしい……それも、ハイダが襲って来れば破壊されてしまうものらしいけど。
ごろりとベッドに横たわった。元より勉強なんかしてこなかったぼくだ、考えは浅いし教養もそんなにない。このところ複雑な事を考えすぎで頭が爆発してしまいそうだ。 - 521二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 23:52:39
乙です
ご無理はなさらないで下さい - 522二次元好きの匿名さん22/08/14(日) 00:29:00
トロ=サンはほとんどブッダ
- 523二次元好きの匿名さん22/08/14(日) 09:48:42
了解
- 524二次元好きの匿名さん22/08/14(日) 15:30:43
このレスは削除されています
- 525二次元好きの匿名さん22/08/14(日) 18:15:00
”人間ともん娘。
あいいれぬ二つの生命が平和に共存する世界。
それは私が望んでやまない理想郷だ。”
ーートーマス・ライト - 526二次元好きの匿名さん22/08/14(日) 22:24:52
当時のモンスター娘スレのスレ民たちも後世にここまで奥深いssが作られるとは思わなかっただろうな
- 527二次元好きの匿名さん22/08/14(日) 23:30:35
エロ…
- 528節穴22/08/15(月) 10:54:46
「ここにいたか」
暫く横になっていると扉が開かれ、黒い目をしたウォナンビさんが部屋の中に入ってくる。初めて見る目の色だ。しかしここにいた、という事はぼくのことを探していたんだろう。起き上がって用を聞こうと思ったのだが、ウォナンビさんに片手でそれを制されてしまう。
「いや、そのままでいい」
「え、えぇでも」
「動くな」
有無を言わさずといったその様子に大人しくいう通りにすることにした。つかつかと歩み寄って来るウォナンビさん、何の用事だろうと呑気に考えていたぼくは彼女の次の行動に心臓が飛び出しそうなほど驚愕した。
「は……え? ウォナンビさ、ん? なにを……」
軽い足取りで彼女はベッドに乗ると、そのまま覆い被さるように両手をそれぞれ顔の横に置いた。仰向けのぼくとそれを見下ろすウォナンビさん……もん娘であるとはわかっていたけど、彼女がそんなことをする素振りは無かったし、今更こんなことをするのも何かおかし……
「トロ……妾に、抱かれてはくれないか」 - 529二次元好きの匿名さん22/08/15(月) 12:50:39
ついに…
- 530二次元好きの匿名さん22/08/15(月) 12:50:59
逆○か
- 531二次元好きの匿名さん22/08/15(月) 13:17:51
キタキタ
- 532節穴22/08/15(月) 14:07:39
伊吹ちゃん欲しくて一万円入れたら孔明がすり抜けやがった……もう終わりだ……
- 533二次元好きの匿名さん22/08/15(月) 23:16:52
ド、ドンマイ……
- 534節穴22/08/15(月) 23:20:33
伊吹童子のもん娘クエスト適正めちゃくちゃ高いと思う……それはそうと最近あにまん落ち過ぎですね
- 535節穴22/08/16(火) 00:03:38
「っ、う……ぅう、は、あっ……」
抱くのだと、もん娘に言われて連想する事は一つしかない。ウォナンビさんにはそのような素振りは見えなかったとはいえ、分類状彼女はやはりもん娘という事になるから……まぁあり得る事なのかなとも思っていた。
もん娘の人ならざる域外の力。それを支える物は生き物が持つ精気であり、それを補充するのには人の男と交わるのが最も効率的で、その悦楽を楽しむのだと。
ただ下卑た欲があるとは考えなかった、オゴポゴさんに事前に言われていたんだ。もしハイダを相手取る時、自身の力量に不備があるとすればやはり雄を……ぼくを……そうする事で解決も出来るのだろうと。
だから……覚悟はしていたし、正直に言ってしまえば彼女はとても美しいから、期待が無かったとは言えない。けれど首を縦に振り、身体を密着させたウォナンビさんは……ただぼくに抱擁し、子どものように啜り泣いていた。 - 536二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 00:23:12
ワクワク
- 537二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 01:24:51
パンツ脱ごう
- 538二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 08:15:31
★
- 539二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 12:22:44
ここまで長かったな
- 540二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 13:39:29
ヌギヌギ…
- 541節穴22/08/16(火) 14:41:45
『もん娘の、精神年齢ですか?』
記憶の全てを思い出したウォナンビさん、その胸中がどんなものなのか……少なくとも良い物ではないのだろう。か細く泣き続けているウォナンビさんを横目で見守っている内に、アワニュさんと二人きりになった時教えられたことを思い出した。
『もん娘は長命の種も多い、平気で数百歳になるようなのも少なくないしウォナンビだってそうだ。だがな、その精神性が人間よりも強固だったり超越してたりって言い切れはしねぇんだよな』
ダンクルさんやオゴポゴさんがそうであった通り、もん娘の外見と年齢は一致していない事もざらにあるようで……彼女達は年齢に見合わない程大人びていたけれど、逆にウォナンビさんは年齢に見合わない程のお年寄り、というには語弊があるけど、人間からするととても長い月日を生きている。
『発生して間もなく人間に拾われて、んでそこで過ごした時間が果たしてどれだけのものかはわからねぇが……せいぜい数十年、それからはあいつはずっとこのだだっ広い海で誰と過ごすでもなく、同族の筈のもん娘さえ討ち倒して……それを繰り返してただけだ』
数百歳であるのならその精神も老成したものなのだろう……と思うところだけれど、アワニュさん曰くそうと言い切れるものでもないらしい。ウォナンビさんは、アワニュさんとは違ってただ長く生きているだけでその本質にはまだ幼さが残っているのだと。
分たれたもん娘達にある、オゴポゴさんとダンクルさんのような成熟し大人びた心とエチやケツァルさんのような朗らかで幼げな心。本人が気づいていないだけで彼女はその狭間で迷いが産まれているのだとアワニュさんは予想していた。
『実力は間違いねぇし、年月を生きてるだけの自負も不遜もあるだろう。だけど、あいつの根幹は……心の丈は、もしかしたらお前とそう変わらんかもしれん。俺にはどうしてやるにも、ちょっと力にゃなれなさそうだからな。だから……それを何とかするのはお前に任せるぜ、トロ』 - 542二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 15:01:59
人間でも精神的に成長したり円熟するのは難しいからなあ
- 543二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 21:26:56
★
- 544二次元好きの匿名さん22/08/16(火) 22:21:39
アワニュ様も大人だ
- 545二次元好きの匿名さん22/08/17(水) 01:27:42
★
- 546二次元好きの匿名さん22/08/17(水) 01:40:06
トロさんどうするんだろ
- 547節穴22/08/17(水) 10:37:28
ぼくは兎に角、ウォナンビさんが泣き止むまで待つことにした。今のウォナンビさんにはそれをやめさせる事より一度泣き切ってしまった方が良いと思ったから。止めどなく溢れ出てくる涙に嗚咽……ぼくの上でしがみつくようにしている彼女の身体は、あれだけの猛威を振るうもん娘であるというのに、やはり見た目通りに軽かった。
「……っ、すまぬ、な……少し、抑えきれなかった」
「いえいえ、大丈夫ですよ。ちょっとびっくりはしましたけどね」
長い間抑圧してきたのだろう、感情が収まりを見せるのにはそれなりの時間があった。赤く泣き腫らした目のウォナンビさんはまだ声が上ずってはいるけれど、ひとまずは落ち着く事が出来たようだった。
「突然のことでお前もただ困惑したばかりだろうが……そうだな、お前には……聞いて欲しい、妾の……私が愛した人の、子孫であるお前には……」 - 548二次元好きの匿名さん22/08/17(水) 11:41:54
ワクワク島
- 549二次元好きの匿名さん22/08/17(水) 13:05:29
きたぜ
- 550二次元好きの匿名さん22/08/17(水) 13:11:28
ムヒョヒョ~
- 551二次元好きの匿名さん22/08/17(水) 21:32:04
むふふな展開はまだですか!
- 552節穴22/08/17(水) 23:13:44
- 553二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 00:08:05
ええんやで
- 554二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 10:37:59
星
- 555二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 11:53:46
★
- 556二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 12:46:16
嘘やろ工藤
- 557二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 19:31:20
また誤解されるような言い回しを……
- 558二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 21:52:08
関係ないけど漫画版ローゼンメイデンで真紅の抱いてという言葉をジュンがエッチな意味で受け取った事があったな
- 559二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 23:46:58
多分何もかも終わってからだと思う
- 560節穴22/08/18(木) 23:57:33
「命には、生きとし生ける者には必ず辿るべき道筋があるな。産まれ、育ち、育み、営み、笑い、嘆き、悲しみ、抗い、怒り……限られた生命の中で、命ある者は全身全霊でそれらを謳歌する。そうしていつか……死ぬのだ」
耳元で、震える声で囁くウォナンビさん。ぼくの身体を抱き締めながら、そして声と同じく微かに身体を震わせている。まるで親とはぐれて不安な子どものように覚束ない彼女の言葉。
「……妾が、妾がぁっ……私があの人の元を去り! もん娘達と戦うようになったのは恩返しなんてものの為じゃない! ただ、ただ……私は、私は怖かった……」
感情の爆発に込められる力が更に増す。少し苦しい、痛い程ではあるけれど、寄せては返す波のように鎮まり縮んでいく語気。チラリと横目に見えた彼女の目は燃えるように緋く、怒りに染まっていた。だけどその理由は、何に対して怒っているのかというのは自然と思い当たった。
「どんな生物であれ、死は等しく訪れる……神霊たるアワニュであれ、いつか無形の信仰さえ廃れれば零落し、姿形を失うだろう……精霊たる私であれ、妾であれ、月日が経てば摩耗し……きっと、いつかは」
「ウォナンビさん、あなたは……」
「だが、死ぬ事が恐ろしいのではないのだ、我が身の事など……結局どうでもよい。一度滅んだ妾には……だが、だが、どうしても……認めたくなかった……! 妾を救い、妾を愛し、妾が愛したあの人が……たかだか数十年とない、ほんの瞬きするような瞬で、死にゆくなど……!」
「だから、あなたは逃げたんですね。ぼくのご先祖様から……この村に語られる事もなく、ただ、そこに住む人間に……ご先祖様がもん娘に襲われなくても良いようにする、そう言い訳して……」 - 561二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 23:58:58
きたぜ
- 562二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 00:18:44
せつねえ
- 563二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 00:26:20
そう言う事だったんだね
- 564節穴22/08/19(金) 00:35:42
きっと、ずっとそうして生きて来たんだろう。ウォナンビさんはただご先祖様が自分よりも早く天寿を全うする、死んでしまうという事実を……好きになった人とどうしても共にはいられないという事に恐怖して、もん娘から村を守るだけの存在に徹した。
万全であった頃のウォナンビさんは、きっとこの村の人間と……ぼくと接触するような事は無かったはずだ。だけど予想外の強敵……ハイダと戦い力を離散させられてしまったせいで、ウォナンビさんは自身が戦っている理由さえも忘れてしまった。
だから……あの時の彼女には、ただ自分は強い存在であるという不遜さと生来の義理とがあっただけで、避けようとしていた村との接触を……そして何の因果なのか、彼女が愛した人の子孫であるぼくと出逢ってしまった。
「きっと……これは、罰なのだろう、な……お前が存在している……この世に産まれている、その事が何よりも……っ、ぁあ、哀、しい……自分で、勝手に、去っておいて……彼が、あの人が、別な人と……別の女と……」
「ウォナンビ、さん……」
「当たり前だ、そんなこと……いつまでも彼のような、快活で力強く、雄々しい男が……人間という弱き者の集まりの中で独り身でいさせられる訳も……っ、いや元より妾の事なぞ、っ何を被害者ぶっている……全ては、妾が、私が……」
叶わぬ恋の行く末であったとも予想していた。人ともん娘は相容れないものだと、分体であるオゴポゴさん達を含めて彼女の意思はずっとそれを訴えていたから。だけど実際は違った、いやそうなったかもしれないところはあるが……ウォナンビさんは、あれだけの力を持つもん娘で人ならざる長寿であっても…… - 565二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 00:37:12
おお、二本立てや!!
- 566二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 02:06:55
トロ=サンがんばって
- 567二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 10:48:32
ほし
- 568二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 14:40:32
どうなるんじゃ
- 569二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 20:49:29
…ふぅ
- 570二次元好きの匿名さん22/08/19(金) 22:46:16
保守
- 571二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 00:01:25
今日はなしか……
- 572節穴22/08/20(土) 00:34:00
「……早すぎるではないか、あの人の元を去ってどれだけの月日が経ったかなど妾は考えもしなかった、だがそれでも大層な時ではない……比較したのは、数億にものぼった嘗ての生でもあったが、お前の父親でさえもなく、とっくの昔に……」
前にウォナンビさんが父さんの名前を聞いたことを思い出す。確かにあの時答えた名前はウォナンビさんが想定していたものとは違うもので、きっとその程度の時間しか経っていないものとまで思っていたんだろう。もん娘にとっての、ウォナンビさんにとっての一瞬は人間にとってはご先祖様の子どもが更に子どもを作って、別の代になるほどのものだった。
もしぼくだったらと考える。ぼくが初めて好きになった人、ぼくを初めて好きになってくれた人……見た目だけはおんなじ人間なそんな人が自分は8歳くらいまでしか生きられないと言って……遺されることを考えると、逃避してしまいたくもなるかもしれない。
「……妾の自業自得だ、そうなのだ……だが、それでも、自分勝手だとしても……あの人が他の女を選んで、ああいや、もうよそう……妾の事など、最早どうでも良かったのだろうしな」
言葉を締めたウォナンビさんは、自嘲したように笑うと息をしゃくらせながら再び啜り泣き始めた。人の……恋の過敏は未だにぼくはよくわからない。無責任かもしれないけど、それでもご先祖様と一緒にいればよかったと思わなくもない。
そうなるとぼくは産まれないのかもしれないけど……彼女は全てが手遅れになってしまってから、それが取り返しのつかない事だと言うのに気がついてしまった。記憶を取り戻す過程で、今と比較してむざむざと過去を見せつけられた……それは間違いなくウォナンビさんのせいだけど、ひとつだけ違うと言えることもある。 - 573二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 00:36:47
キタキタ
- 574節穴22/08/20(土) 00:54:11
「ウォナンビさん」
「……なんだ、これは」
のし掛かったままのウォナンビさんを少し起こし、上体を上げたところで懐へ閉まっておいたあの箱を手渡す。突然の事でウォナンビさんも何が何なのかわからず動揺しているようだったが、無言のままそれを開けるように目で促した。一瞬怪訝そうな顔こそしたものの、冗談の類いではない事に気がついた彼女は首を傾げながらも箱を開ける。そうして……
「……なんだ、これは、こんな、なん、で」
「少し前に倉庫の奥で見つけたものです。そこにはウォナンビさんがつけているものと似た、鮫の歯のネックレスも丁重に、保管されていました」
「っっ」
彼女の瞳の色が、鮮やかに移ろっていく。赤く、青く、藍く、水に、虹に、空に……震える指先でそれを摘む彼女の手にあるものは、ウォナンビさんの名前が掘られたあの指輪……もう疑いようもないものだ。
確かにご先祖様は、ぼくのまたご先祖様になる女性と結婚して愛し合って、子どもを作って……こうしてぼくの代まで血を繋げて来たんだろう。だけど、それでもきっと諦めきれなかった想いは……当時を知る訳ではないからこの指輪がいつのタイミングで作られた物をはわからないけれど、こんなにも想いの籠ったものが彼女のネックレスと共に保管されていたんだ。きっと、ずっと待っていた筈だ。
「や、やだ……いやだ……今更、そんな、こんなの……知りたく」
「駄目です、ウォナンビさん。これからも逃げたら……ウォナンビさんはずっと、これから先もずっとご先祖様とこの海に縛られたまま生きる事になる! 誤魔化して、罪悪感と後悔の中で、ずっと……!」 - 575二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 01:32:33
うおー!来てた!!
- 576二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 01:50:54
トロ=サン立派というかすごい漢だ……
- 577二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 11:05:35
アワニュさんの言った通り内面は子供だったか
- 578二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 16:10:01
保守
- 579二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 20:25:01
★
- 580二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 20:28:54
トロ「そなたは美しい」
- 581二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 22:26:37
久し振りにもんむすくえすとでもやるか……
- 582二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 22:32:59
アリクイ娘とキメラタンが好きです
- 583二次元好きの匿名さん22/08/20(土) 22:33:12
瀬戸内…
- 584節穴22/08/20(土) 23:18:42
伊吹童子に三万円使いました
……なにも!!!な"かった……!!! - 585二次元好きの匿名さん22/08/21(日) 10:17:16
ドンッ!
- 586二次元好きの匿名さん22/08/21(日) 10:42:26
ヤンナルネ……
- 587節穴22/08/21(日) 18:25:07
「……どうすれば良かったんだ、変わらぬぞ、人は妾よりも先に死ぬ。命を自ずと断てというのか? それこそ……」
「……ウォナンビさん。あなたは滅んでいった命達の化身だからこそ、ぼくと命の価値観において違いがあるんだとは思います。けど、離別する事を悲しいと思う事自体は同じな筈です」
どちらにせよウォナンビさんがご先祖様より長寿であって、死が二人を分かつという結末は変わらない。だけどこれだけは断言出来る。ウォナンビさんがご先祖様と一緒にならないことを選んだこの現実よりも、別れがあるとわかっていても一緒に暮らしていた方が絶対に幸せになれた筈だ。
「なにを、知ったような」
「人間だっておんなじなんですよ。同じ日に産まれて同じ生活をしてたって、同じ日に死ぬ訳じゃないんです。必ずしも次の日に命の保証があるなんて事もない、死の裏に生きているんですよ」
「そんなことがなんになると」
「だからこそ、人は愛した人と毎日を大切に、一歩ずつ生きていくんです。出来るだけその手を離さないように、出来るだけその人と幸せになれるように。そうしたら……お別れするときも、あんなことがあって楽しかったと、嬉しかったと、哀しみに暮れるだけでいずに済む……かもしれないですし」
最後は少し断言出来なかったし、ぼくがそう言う経験をした訳じゃないから理想ではあるけど、やらない後悔よりやって後悔する方がずっと心残りは無いだろう。そんなことを思いながら、目の前のウォナンビさんは静かにぼくの言葉を反芻していた…… - 588二次元好きの匿名さん22/08/21(日) 18:27:09
子供を超えた子供だ
- 589二次元好きの匿名さん22/08/21(日) 19:22:03
オイオイしっかりし過ぎだろ。本当に子供なのかトロ=サン
- 590二次元好きの匿名さん22/08/21(日) 19:57:36
きたきた
- 591節穴22/08/21(日) 23:44:17
「……あの人は、お前のように細身ではなかった」
「はい」
「面影こそ感じはする、だが彼は猛々しい益荒雄であった。無論数代と経っているのだ、直接の血は薄かろう」
「はい」
「だが、だが……お前は、あの人の子孫なのだなぁ」
彼女が柔らかく微笑む。涙の痕を残しながらも、きっとその心は晴れ渡ったんだろう。そっと彼女が左手を掲げ、あの箱を手渡して来た。ぼくはその中から指輪を取り出し、祈りを籠めながら彼女の薬指へとそれを通す。ウォナンビさんに掛かった束縛はもう何も無い。
愛おしそうにそれを眺めるウォナンビさん。その眼差しは慈母のように穏やかで、今度流れた涙は透き通った美しいものだった。
「トロよ。妾はハイダを倒した暁には一度この海を離れようと思う。今の世がどうなっているのか、命がどう巡っているのか、それが見たい」
「はい」
「だが、その……な、もし妾が帰って来た時にも、な……妾を受け入れてくれるだろうか?」
「勿論ですよ」
「そういえば、あの人って言い方ばかりしてましたけど、ご先祖様の名前ってなんて言うんですか?」
「む、そういえば言っていなかったか。あの人は、そうだな、オートと……そう呼ばれ、呼んでいたな」
「んー、トロにショートとチュートとオート……曽祖父かぁ」 - 592二次元好きの匿名さん22/08/21(日) 23:47:33
復活しました
- 593二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 01:04:12
大トロ、中トロ?
- 594二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 03:12:25
ほ
- 595節穴22/08/22(月) 10:43:03
「んで、どうなんだよ、ヤったのか?」
「な?! なんにも無いですよなんにも!」
「トロ、浮気、したの?」
あれからしばらくウォナンビさんはぼくに抱きついていた。抱くというのはそのままの意味だったようで、それでもこんなに綺麗な女性に包み込まれているというのはとても心臓に悪かった。
ただその途中でアワニュさんが来てしまい、二人して盛大に揶揄われエチも闇を煮詰めたような瞳でぼくを睨んでいた。ベッドでこんな事になってたらそう思われるのも仕方ないけど……
「妾にも義理というか……愛していたのはあの人だったからな。それが既に亡く、からといって子孫に色目をすぐに向けるほど腰は軽くない」
「すぐに、でも、あとにでも、許さない」
「勘違いするな、選ぶのはトロだ。そうだろう?」
「そ、そうなんですか……?」
「なんでお前が疑問形なんだよ」
内にある蟠りは解消された。あとはその顛末をどうするにしろ、ハイダと戦うだけだ。アワニュさんはハイダの動向を探っていたらしく、この衝突に乗じて近海のもん娘達もこの村を目指して動いているらしい。
「ハイダがいなけりゃ、もうウォナンビの守護が絶対的になるだろって考えだからな。人間を抱くのはもん娘の本懐だ、ここに全ツッパってとこだろう」
「薄情だが、ハイダを倒した後は人間達自身に頑張ってもらうつもりなのだがな。連中がそう考えるのも無理はないことか」 - 596二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 11:52:55
ウォナンビさん貞淑だ
- 597二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 12:53:41
ヤらなかったのか……
- 598二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 15:21:26
- 599二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 20:48:02
ネギトーとかカマトーとかの親戚もいたりするかも
- 600二次元好きの匿名さん22/08/22(月) 23:17:02
ブリくんもおるぞ
- 601節穴22/08/22(月) 23:50:27
「……というか、その指輪、なんなの、ふざけてるの」
「あぁ? んー、おぉよく見りゃなんだそりゃあ。小洒落た指輪なんぞ付け……ほほーん、見かけによらず大胆だなぁお前も」
晩御飯を食べながら団欒を取る。もうすっかり慣れ切ってしまったけれど……この事案が解決すればアワニュさんは消えるというか、いなくなってしまうそうだし、ウォナンビさんも彼女が満足するまでこの海を去る。オゴポゴさん達も他所の海に行く事を考えているようだし、エチだけは残ると断言しているが……寂しくなりそうだなぁ。
「人間の食事も暫し食い納めか、否……惜しいな」
「ダンクル、お前がその気なら私は止めんぞ。最もこの人間が受け入れるかどうかは別だが」
「それよりも私は早く元の体格を取り戻したいな! こんなちっちゃい体じゃエッチも出来ないだろうし!」
「お前はある意味で最ももん娘らしいなケツァル」
道は分かれるだろうけど、必ずしも二度と逢えない訳じゃない。こうしてまた歓談して食卓を囲むにも……うん、ハイダは、この中には入れないのだろうか。何度も結論を出したつもりになっては、納得しきれないものがある。
ウォナンビさんが再び世界を知るためにこの海を出るとなったら、結局この村の誰かがもん娘に襲われる可能性も高くなってしまう訳で……なぁ。
「ねえトロ、そんな顔しないで? わたしはあなたの、そんな優しさに救われたから、そこがあなたの好きなところで、忘れちゃいけないことだけど、その事でトロが哀しむのは、わたしも哀しくなる」
「あ、あぁ、ごめんねエチ。どうしても、どうしてもね」
「トロ、お前はこの村に生きる人間の意志としてハイダと相対する訳だが、なにも無理をする必要はな」
「そう言ってやるなよウォナンビ、これが男の覚悟ってやつだ。こういうのを乗り越えてこそ、大人になんだよ」 - 602二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 00:02:35
確か某ゲームはサーヴァントとの別れがテーマとか言ってたけどやっぱり寂しいな
- 603二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 00:23:50
もしかしてエンディングまでHシーンなし?
- 604節穴22/08/23(火) 00:30:15
(基本負けるかend後しか無い閲覧注意を舐め腐った仕様です)
- 605二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 01:09:28
なるほど
- 606二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 01:28:03
そうやったか……
- 607二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 10:02:00
★
- 608二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 18:03:37
保守
- 609二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:18:06
いやトロ=サンはもう大人になったな
- 610節穴22/08/23(火) 23:25:23
翌朝、曇天の空の下ぼく達は海へと漕ぎ出した。見送るエチ達の視線を背に、ウォナンビさんに授けられた銛を握り締める。
残っていたサメの歯のペンダント、それをウォナンビさんが今まで使っていた銛に組み合わせた物だけど……なんだか長巻きだっけ、あんな感じの武器になってるし、大きいのに軽くてしかも切れ味抜群なんて……もうやれる事が凄すぎるなぁ。
「ハイダを相手に気休めくらいにはなろう……隙を見て、だ。お前に切った張ったを求めるつもりもないし……その、あまり危険に身を晒すなよ」
「わかってますよ、気をつけて安全第一に」
「このあたりでいいだろ、っと。おおいるわいるわ、有象無象が多勢に無勢と……」
掌を眉間に当てて遠くを望むアワニュさん、その視界の中にはぼくらの村を目掛けてやってくる数多くのもん娘……そしてハイダ。分担は決まっている、ぼくとウォナンビさんがハイダを、アワニュさんがもん娘の軍勢の露払いを。いくらアワニュさんが強大であるとはいえ、一騎当千を望み続けるのも酷だし出来る限り早期の決着が求められる。
「んじゃあ、気張れよウォナンビ! そしてトロ!」
「了解した」
「はい、いってきます!」 - 611二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 02:59:16
乙です
ついに最終決戦か…… - 612二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 08:57:23
この村そんなに魅力的か
- 613節穴22/08/24(水) 12:06:42
他所に流れていったところでそこで居場所がある保証も無いし、何より目先の人間に食いついてしまう……ということでどうか……
- 614二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 14:20:55
あとは警察や軍隊とかの治安維持機構の目が届きにくいからとか?
- 615二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 14:59:16
きっと他の海はもう先客が縄張りを構えとって入り込む場所がトロ村しかないんや
- 616二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 16:27:47
最初にこの海にいたのは人間ではなくもん娘だったとかか
- 617二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:13:46
基本的に自制が効かないからなあ
- 618二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 21:21:12
素行が極悪過ぎて他のもん娘からも居場所を追われた奴らを集めたとかかなぁ
- 619節穴22/08/24(水) 22:28:12
ゴボリと噴き出した泡沫は気炎の如く、閉じ切った瞼を徐に開く海蠍。我らが怨敵、我らが怨嗟。今度こそ殺しきり、八つ裂きにしてくれる。息巻く妖女は満身に殺気を漲らせ、躙り寄るその気配の源は泳ぎ始めた。
海面が揺れ、塩水が噴き上がる程の暴威。互いが互いの存在を感知した。大蛇は過ぎ去りし思い出を胸に破れぬ誓いを、海神は大蛇の誇りと人間の勇気に敬意を、少年は純粋なまでの慈しみと覚悟を。
「っ───! ウォナンビさん!!」
「あの時はよくもやってくれたものだなハイダ、今度こそは相打たぬ決着を……勝利を掴ませてもらおう」
「ほざけっ……ウォナンビィイイイイッ!!!」 - 620二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 22:30:04
始まった……!
- 621節穴22/08/24(水) 22:42:14
トロはウォナンビのダイス勝利時に50のダイスを振り、追撃の判定を行います。
「貴様の暴虐、貴様の欺瞞、貴様の悪辣に因果応報を突きつけてやろう。その首を捻り斬り、ふやけ朽ちるまで晒してくれる……」
「もう迷いはない、闘るぞ」
ウォナンビ 体力400
dice1d100=2 (2)
ハイダ 体力300
dice1d100=66 (66)
- 622節穴22/08/24(水) 23:03:52
超至近にて繰り広げられた攻防、傍目に映るのはブレるウォナンビとハイダは上半身のみ。機を慎重に窺うトロでさえ、その動きはまるで捉えられない。一発一発の衝突が海中で炸裂し異音を奏でる、もしこの場に他の生き物が挟まり込めばたちまちミンチに姿を変えるだろう。
「ここがっ……貴様の墓場だぁ!!」
「グッ……ゥ!」
超高速の攻防、まず先に制したのは武技に長のあるハイダだった。浮かび上がり、緩んだガードを弾き飛ばした彼女は大きく隙を作ったウォナンビの肉体へと打撃を叩き込む。
1発勁(50ダイス)
2地獄突き(100ダイス)
3鎌連拳(150ダイス)
4シルリアの絶槍(200ダイス)
5あれの前で不甲斐なくはおれんのでな
dice1d5=1 (1)
- 623二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 02:47:29
★
- 624二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 07:59:37
あちゃあ
でもまだマシな方か - 625二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 08:34:43
- 626節穴22/08/25(木) 10:36:36
「イィヤッ!!!」
空いた胴に打ち込まれる掌底、僅かな空間を縫い針のように通したその一撃がウォナンビへと迫った。
dice1d50=41 (41)
ゾロ目2倍
- 627節穴22/08/25(木) 10:41:05
「っ、ぐぅおっ!?」
「腑抜けたかウォナンビ! 戦場に男など連れ立って、この様か!」
水中で逃げる余地の無い衝撃は余すことなくウォナンビの四肢へと広がり、苦しげに呻いて蹈鞴を踏む。その手応えにハイダは口角を吊り上げたが油断なくウォナンビを凝視。また彼女は逆襲を狙い、堪えながら姿勢を整える。
ウォナンビ 82ダメ、体力318
dice1d100=58 (58)
ハイダ 体力300
dice1d100=19 (19)
- 628二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 13:42:44
反撃開始か?
- 629二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 13:59:32
ガンバルゾー!
- 630二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 14:36:00
ナマコ娘とかもイソギンチャク娘もいるのかな
- 631二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 18:22:48
アワニュ様はまだか
- 632節穴22/08/25(木) 20:59:06
「ふっ」
「軽、いや、ちいっ!」
ドンッ、とハイダの胴を蹴りつける。しかしその一撃に威力はなく、ただ推進力を得るため、そしてハイダを突き放す為のそれを放ったウォナンビ。距離を作り狙いを定めた彼女は印を結んで幻霊を嗾しかけた。
1ダツの魚群(50ダイス)
2ショニの突貫(100ダイス)
3姿無きネッシー(50ダイス、次回被弾半減)
4古生の海嘯(200ダイス)
5くだらん小細工ッ!!
dice1d5=5 (5)
- 633二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:12:09
うげげげ
- 634二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:20:56
- 635二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:21:59
キタキタ
- 636二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:25:06
- 637二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:32:30
- 638節穴22/08/25(木) 21:42:23
「くだらん小細工ッ!」
肉が裂けるような音が、いや事実、裂けていた。背中から突き出した三対の脚……後方に追いやられる身体を展開したそれらが止まらせ、グンと水を掻いてウォナンビに急接近する。想像以上の反応速度に目を剥く彼女にそれを機とするハイダだったが、その瞬間に投げ放たれた銛が二人の中に割って入る。
ハイダ
dice1d50=41 (41)
トロ
dice1d50=26 (26)
- 639二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:43:06
ああ、そんな!
- 640二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:46:46
トロ(アワニュ=サン!インディアンストームゴッド・アワニュ=サン!俺に道を示してくれ!)
- 641二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:49:50
- 642節穴22/08/25(木) 21:51:48
「チイッ!」
投げ放たれた銛を振り払うとともに、ウォナンビの肌が浅く斬り付けられる。だがその威力は文字通りの横槍によって減衰しており、大した痛手を与えるものではなかった。とはいえ攻勢を逃したウォナンビとしては苦々しい。特殊な力で銛が手元に返ってきたトロも、ハイダがこっちを標的としたときの為に身構えていた。
ウォナンビ 15ダメ、体力303
dice1d100=62 (62)
ハイダ 体力300
dice1d100=1 (1)
- 643二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 21:57:52
ベネ!
- 644節穴22/08/25(木) 22:08:08
ウォナンビが腕を薙ぐ。刹那、突発的な荒波が発生し両者の間を障壁となって塞ぎ込んだ。ハイダはその思惑に感付き、身を縮めて奔流を突っ切るが……
1ダツの魚群(50ダイス)
2ショニの突貫(100ダイス)
3姿無きネッシー(50ダイス、次回被弾半減)
4古生の海嘯(200ダイス)
5この、執念がっ!?
dice1d5=1 (1)
- 645二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 22:08:18
ブッダ!
- 646二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 22:14:55
次はマキモサウルスとかメガロドンとかレヴィアタンとか出そうぜ
- 647節穴22/08/25(木) 22:16:51
奔流を迂回するか、回避や防御に専念するだろうと予測していたウォナンビは面食らう。彼女は生まれついて強いもん娘だ、だが生まれついて強いからこそ、基礎的な能力でのゴリ押しが罷り通るのが常である。同格のもん娘との交戦経験があまりに少ないのも、以前ハイダと相討った理由の一つであった。
高速で迫り来るハイダの正面へ、鋭く尖った嘴のような口の魚、ダツの魚群を召喚しハイダへと一斉に突貫させる。時に人体をも貫くその口は波の勢いも相まって恐ろしい凶器と化す。
dice1d50=3 (3)
トロの追撃
dice1e50=
- 648節穴22/08/25(木) 22:17:18
ミスdice1d50=22 (22)
- 649節穴22/08/25(木) 22:23:39
「なっ!?」
ガガガカゴンッ!! と異音が海中に広がった。ハイダ目掛けて突き進んだダツの群れ、だがそれらは彼女の肉体をまともに傷つけることなく……逆にその口をへし折られて大半が霧散していった。
もん娘は、基本的に人間に近い肉体を持っている。柔らかい肌は剛性こそ持っているがそう大層なまでの硬度ではない。剣などで切り付ける事は可能だが、肉の密度で深手を負わせられないという点はある。
だからこそ、その光景は異質だった。他ならぬハイダの肌が、ダツの口を外骨格のように弾き飛ばしたのである。もん娘にも鱗や甲殻を持ち防御に秀でた者はいるが、ハイダがダツ、接触した部位は間違いなく肌。貫くとまではいかずも軽く刺さりはする筈だ。 - 650二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 22:28:32
強いな……
- 651二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 22:44:50
どないしよう
- 652節穴22/08/25(木) 23:03:03
「でええっ!!」
「何、なんだお前はっ、何だお前はっ!」
ウォナンビの正面にまで迫ったハイダだが、その隙にトロが果敢に突きを放つ。右腕を盾にするようにして直撃を防いだが、ウォナンビの力が施された銛の性能故か多少の手応えはあった。
ウォナンビ 体力303
dice1d100=9 (9)
ハイダ 25ダメ 体力275
dice1d100=61 (61)
- 653二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 23:13:42
何故こうも不利が続くんだべ(´・c_・` )
- 654二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 23:14:31
アカン
- 655二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 23:30:26
勝ってほしいわ
- 656二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 23:35:04
アワニュはまだ戦闘中?
- 657節穴22/08/25(木) 23:47:27
「邪魔だぞ小僧ッ!」
1発勁(50ダイス)
2地獄突き(100ダイス)
3鎌連拳(150ダイス)
4シルリアの絶槍(200ダイス)
5パリィ
dice1d5=2 (2)
- 658節穴22/08/25(木) 23:49:33
一息に人間を、トロを振り払うなり殺してやろうというハイダだが、ウォナンビも妨害しつつトロも案山子では無いのでそう易々とはいかなかった。だが防戦が続く中、ハイダの放った手刀……その一閃がウォナンビの喉元に突き刺さる。
dice1d100=78 (78)
- 659節穴22/08/25(木) 23:53:15
「ディイヤァッ!」
「ガ、バハッ!?」
「ウォナンビさん!!」
貫通こそしなかったが、的確な急所への攻撃にダメージを負うウォナンビ。吐き出した血液が海中に滲み、泡と混ざって彼女の周囲を濁した。
(……馬鹿な、何故だ? 奴とて妾との交戦でただでは済んでおらぬ筈……トロは、余計にはなっていない。だのに、以前よりも強くなったというのか?)
ウォナンビ 78ダメ 体力225
dice1d100=29 (29)
ハイダ 体力275
dice1d100=53 (53)
- 660二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 00:04:48
ぐぬぬ……
- 661二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 00:05:32
カラテだ!カラテあるのみだ!!
- 662二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 00:26:09
やべえ
- 663二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 02:40:48
アワニュ様もハイダがやったみたいに自分の住み処から仲間を喚べばよかったんじゃ
力の神ホン、秩序と調和の神エウイロ、慈悲の神イエイ、猟の神クエオ…… - 664二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 09:54:00
ふう
- 665二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 09:54:49
ウミサソリ娘強いな
- 666二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 14:49:29
- 667二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 19:57:05
- 668二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 21:26:20
- 669二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 21:28:37
- 670二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 21:28:39
「疾くに死せ、すぐ死せ、地獄で悔い詫びて、死せッ!」
ぐらりと傾いたウォナンビの身体にハイダが再び接近する、怒りに狂いながらも正確無比な動きで攻撃を仕掛ける。
1発勁(50ダイス)
2地獄突き(100ダイス)
3鎌連拳(150ダイス)
4シルリアの絶槍(200ダイス)
5パリィ
dice1d5=5 (5)
- 671二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 21:29:15
危ない危ない
- 672二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 21:39:33
来たぜ
- 673二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 22:06:37
シルリアの樹槍のオマージュか
- 674節穴22/08/26(金) 23:16:05
怒りが冴えを鈍らせたのか、それともウォナンビの気合いか。腕から鎌を展開してウォナンビの臓腑へ突き立てんとしたそれを、短く結んだ印から放たれた甲皮類が弾き飛ばしハイダの腕を弾き上げた。
dice1d50=18 (18)
- 675節穴22/08/26(金) 23:20:07
「チ、イッ!」
振り抜かれたウォナンビの右足。しかし流石と言うべきかハイダは弾き上げられた勢いを利用して大きくのけ反り、その蹴撃を僅か顎先を掠めたのみに留まらせる。苦々しい顔を浮かべるウォナンビ、未だまともな攻撃を見舞えていないことに歯噛みしている。
ウォナンビ 体力225
dice1d100=23 (23)
ハイダ 18ダメ、体力257
dice1d100|
- 676節穴22/08/26(金) 23:20:24
dice1d100=86 (86)
- 677節穴22/08/26(金) 23:20:44
(ウォナンビダイス腐りすぎとちゃう?)
- 678二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 23:34:54
ウボァー
- 679二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 23:46:58
アワニューー!!!!はやくきてくれーーっ!!!!(画像略
- 680節穴22/08/26(金) 23:52:43
(前も書いた事なんですが、展開があまりにも動かなかったり出目が連続すると書くことに困る。ウォナンビやられっぱなしじゃんけ……)
1発勁(50ダイス)
2地獄突き(100ダイス)
3鎌連拳(150ダイス)
4シルリアの絶槍(200ダイス)
5パリィ
dice1d5=1 (1)
- 681二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 23:55:59
ジリープアー
- 682二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 00:09:38
オイオイオイオイ厄日かよ今日は
まあ明日になっちゃったけど - 683節穴22/08/27(土) 00:29:27
徐々に瀕していく、互いに小手調のような応酬が続くもののウォナンビが流れを掴みきれない。何より、全ての動きが、思考が見透かされているような感じさえする。得意とする攻撃には僅かにだが溜めが必要な以上、インファイトで攻めかかってくるハイダとの相性は最悪と言えた。
dice1d50=34 (34)
- 684節穴22/08/27(土) 00:31:22
ハメに投げてる小説の事もあって書くのが途切れ途切れになってますね。申し訳ないが途中で一旦区切ります……
- 685二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 00:51:41
乙でした
- 686二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 01:14:06
乙でした
毎度楽しんで見ております
でも何でこんなにダイス神は主人公側に厳しいんだろう - 687二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 11:00:43
保守
- 688二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 15:16:22
節穴氏はハメの書き手さんだったのか
- 689節穴22/08/27(土) 17:28:36
バキッバキバキッ
我が名はコーカサスカブトムシ
まぁ興味がありましたら……というか読んでみて欲しいですね、いいのかなこれ、自分のスレだしいいか…… - 690節穴22/08/27(土) 18:54:16
勢いを作る必要のない、至近距離から放たれるワンインチパンチ。ドグンと衝撃が胴体を打ち抜き、ウォナンビの心中に焦りが滲み出す。前回の戦いを通して、自分はただハイダと引き分けただけだが、奴は自分の戦闘スタイルを学習して徹底的に対策をしてきているのだ。
「ぐうっ……このままでは……」
「生温いな、この程度かっ!」
ウォナンビ 34ダメ 体力191
dice1d100=46 (46)
ハイダ 体力257
dice1d100=9 (9)
- 691節穴22/08/27(土) 19:04:17
しかしハイダの動きに慣れつつあるのはウォナンビも同じ、種としての頑強さもまた攻撃を受けつつ観察に徹する猶予を産ませた。
「そこ、か!」
1ショニの突貫(100ダイス)
2メガロストーム(150ダイス)
3モサの大顎(200ダイス)
4原初の大海嘯(300ダイス)
5やらせはせんぞ!
dice1d5=1 (1)
- 692二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 19:13:43
反撃開始か
……これ言うの二度目だけど - 693二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 20:10:04
メガロストームってメガロドン?
- 694節穴22/08/27(土) 20:34:05
ショニサウルス、イルカのような姿をしたその魚竜。白い光を伴って呼び出したそれの背鰭を掴み、諸共ハイダに向かって突撃して行く。
dice1d100=50 (50)
トロの追撃
dice1d50=43 (43)
- 695二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 22:43:20
いやあの嵐のドラゴンブレスか?
- 696節穴22/08/27(土) 23:28:15
(シャークネードみたいにメガロドンが渦になったグシャグシャしにきます)
- 697二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 23:58:59
- 698二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 01:44:25
★
- 699二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 01:48:01
- 700二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 08:11:00
やっとまずまずの数字が出たか
- 701二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 14:09:58
保守します
- 702二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 18:13:12
確かアレって魚竜の中では最大で鯨よりデカいんだよな
- 703節穴22/08/28(日) 20:29:12
「ゴボッ、ぐぶ……っ!」
「浅いか!」
ミサイルの如き速度で水を割り突き進むショニサウルス、狙いを過たずに突撃こそしたがハイダも際でそれを避ける。だが圧倒的質量、速度を伴ったその衝撃は掠めただけでも相応のショックを与えた。しかしすれ違うようにショニサウルスの体へ鎌を突き刺し、ウォナンビの元へとにじり寄って行くハイダ。
「そこだ!」
「ガ、貴……様! 邪魔立てするか!」
ザクリとハイダの腕を投げ放たれた銛が切り裂いた。そのままショニサウルスの体にも突き刺さり、幻霊は泡となって消えたがハイダにも確かなダメージが入っている。しかしこれでハイダはトロの事を注視すべき相手として認識しなおした、ここから隙を見せる事はないだろう。
ウォナンビ 体力191
dice1d100=100 (100)
ハイダ 93ダメ 体力164
dice1d100=36 (36)
- 704二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 23:14:56
草
- 705二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 23:15:08
100やんけ!
- 706二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 23:30:06
このレスは削除されています
- 707節穴22/08/28(日) 23:31:34
(最大値だしカウンター無しでもいいかな……)
- 708二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 23:34:30
大逆転か?
- 709二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 23:44:49
ゴ、ゴウランガ!?
- 710節穴22/08/28(日) 23:47:08
1ショニの突貫(100ダイス)
2メガロストーム(150ダイス)
3モサの大顎(200ダイス)
4原初の大海嘯(300ダイス)
dice1d4=1 (1)
最大値のクリティカルでカウンター無し
- 711節穴22/08/28(日) 23:47:20
うーんこの
- 712節穴22/08/28(日) 23:47:46
dice1d100=80 (80)
- 713二次元好きの匿名さん22/08/28(日) 23:54:34
原初の大海嘯見たかったな
- 714節穴22/08/29(月) 00:09:07
海上に召喚し、雨のように降り注がせその身体を槍のように使われる翼竜達。メガロドンやモササウルス、プレシオサウルスといった海棲の強者達、上下を強力な幻霊達に挟まれながらも決死の形相で喰らい付くハイダ。
「ガアアアアアォォオオオッ!?」
「が、っしゃあああああっ!!」
この世の終わりをも予感させるようなモササウルスの大顎。それがハイダの身体を捉え噛み砕かんとするも、あり得ない程の怪力を見せる彼女は両手でそれをこじ開け、二つ折りになるほど強引に脱出する。
その様に恐々としつつ、ウォナンビは召喚し直したショニサウルスに捕まり旋回する。トロも好機を窺っては銛を打ち放つが、先の一撃で警戒されてしまったのか悉くが弾き返される。
「ゥ……オナンビィィイイイ!!」
「何という執念か……っ、妾の勝手によって、お前もそうなったのだろうが、妾もそれでも……負けられん」
浮上すると急降下してくる翼竜に嘴に貫かれ、かと言って下方に逃げるには追跡者も多い。ハイダには油断も慢心も無かったが、それはウォナンビという宿敵に対してのみであった。何故だかこの場にいたどうでもいい人間。その横槍の影響はほんの僅かであれども、その僅かが狂いを産ませ、ウォナンビが召喚する隙を作り追い詰められつつあった。
「今だ、征け!!」
「ぐ、っおおお……」
ハイダの腹部、真正面に最大速度のショニサウルスが突進を見舞った。ひとたまりもなく血反吐を吐くハイダ、その姿にトロは僅かな罪悪感を覚えるものの、彼女の瞳から覗く褪せることない憎しみと戦意に言葉を失わされた。
ウォナンビ 体力191
dice1d100=80 (80)
ハイダ 160ダメ 体力4
dice1d100=45 (45)
- 715二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 00:09:48
流れがきたぜ
- 716二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 00:47:41
あと一息か
- 717二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 09:39:38
長かったな
- 718節穴22/08/29(月) 10:38:27
1〜4 人間の、狗め……
5 まだ、まだ終わらん……
dice1d5=4 (4)
- 719二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 10:39:55
やったぜ
- 720二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 11:43:15
終わった?
- 721二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 14:17:22
どやろ
- 722二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 20:30:02
アワニュさんはどうなってるんだろ
- 723節穴22/08/29(月) 20:31:59
「だああああああああ!!!!」
海流を纏い、渦を巻きながらその圧を増大させていくハイダの尾針。岩盤をも貫き、大地を割るその一撃は、力を溜め込んでその余波だけで召喚されていた幻霊達を吹き飛ばす。
対面するウォナンビもまた広げた両腕の間に圧縮した水流を作り出し、島一つをも押し流す程の海嘯を放たんとしていた。
渦と波、その神話的衝突は離脱し、遠く離れた場所から見ているトロにでもわかるほど強大なもので、本当にどちらもただ一つの生命であるのかというのを疑わせる程であった。
「ウォ、ナンビィッ……人間の、狗め……」
「……そうだな、そうなのかもしれぬ。結果だけを見れば、だが……この海はあの人の愛した海だ。これより先の時分は人に託すが、お前のようなもん娘がいては」
「貴様が……貴様がそれを言うのか!!!」
激昂し、これ以上無いほど目を血走らせたハイダ。互いに力を集約させ、それて共に海が揺れて鳴る。これ以上無いほどに互いの力が高まった時、その瞬間は訪れた。
ゴウ───────ンッ……
「ウウウウオナンビィイイイイイイイイイイイ!!!!???」
「さらば……」 - 724二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 20:32:49
やったぜ
- 725二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 20:34:45
終わった……何もかも
- 726節穴22/08/29(月) 21:31:59
─
やりにくい、ともすれば不気味であった。言うまでもなくそれは自身が請け負ったもん娘達、ハイダの攻勢に乗じてこの海を、村を掌握しようとしているものだと思っていたが……
「……ナ……ゥ……ィ」
「んだってんだ、よっ!!」
幽鬼のように堕ち窪み、昏い瞳でアワニュへと襲い掛かるもん娘達。海豹や一角、海豚といった海獣からカジキやハゼ、魚類に蝦蛄、蟹と甲殻類……ありとあらゆる種族のもん娘達が差別なく、しかし順当にアワニュの拳や蹴りに散らかされていく。
「ウォ……ビ……」
「ボソボソボソボソとうざってぇなぁ! 何が言いてえって……ん、おお」
海象のもん娘の尾鰭を掴み、回転しながら放り投げたところでウォナンビとトロがハイダを打ち倒した事を悟ったアワニュ。最早このもん娘達にも勝機は尽きた、これ以上無駄に傷つく必要も傷つける必要もない。彼女は停戦を呼び掛けるために距離を取りつつも大声で呼び掛ける。
「悪いお知らせがあるぜ、お前らの大将はウォナンビがブッ飛ばしちまったみてぇだ。これ以上お前らがどうしたところで」
「ナン……ィ……」
「っはぁー! うっせぇってんだよ! せめてもっとしゃんと……」
「ウ"ォ"ナ"ン'、ビィ"ッ"……!!」
「……あ、あ?」
ある者は自らの首をへし折り、ある者は手を臓腑へ突き立て、ある者は……一様に、そこに集っていたもん娘達は自害、自決した。そのあまりに異質な光景に、アワニュの背筋にもゾッ……何処か冷たいものが走る。決死隊、などと言うものではない筈だ。別段ハイダはこいつらと連んでいた訳でもないだろうし、せいぜいが利害の一致程度のものだと、そう思っていた。
だが……目の前で起きたその現象に理解が追いつかぬのもまた仕方ないことで……
「な、んだ、こいつら……まるで、待てよ……っ、だとすると」
アワニュは海を蹴り、ウォナンビとトロの元へと駆け抜ける。いったい、一体どれほどになる、これまであいつが重ねてきた怨み、これまで重ねてきた怨嗟、晴れる事なくこの海へ押しとどめられ、そうかハイダは……依代であって、故にあの強さが……
曇天の空は更にその黒さを増す。この海の全てを呪うように - 727二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 21:34:48
うおおお!
- 728二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 21:38:52
ワッザ!?ハイダ=サン最後のヒサツ・ワザか?
- 729二次元好きの匿名さん22/08/29(月) 22:56:57
DOUGH YOU COURT NANO!?(訳:どういうことだ!?)
- 730節穴22/08/29(月) 23:55:01
『グ、ハァーッ……! ハァーッ……! ハァーッ……ッ、う、ぁあ……』
死に瀕した妹を連れ、逃げ帰るように穴蔵へと身を投げた。あの人間の狗は去り行く私達になど興味も無いのか、はたまたもうこの負傷では生き残る目など無いと踏んだのか。追おうとする素振りさえ見せず、見逃されたとすら言えないような風態で今に至る。
何の事も無いはずだ、人間を犯したかった。包み込み、味わうように舐り尽くし、逃れようの無い快楽をもってその精を吐き出させる。交わりの快楽こそが、白く粘ついた糖蜜こそがもん娘にとって何よりの至高至福。ただそれを、感じてみたかっただけだというのに。
『お姉、ちゃん……どうし、て、わたしたちは、幸せになっちゃ、いけないのかなぁ……』
足はあらぬ方向を向いてひしゃげ、鬱血し全身を酷く圧っされた私の妹……ロードはか細くもあの悪魔のような女が宣った言葉に、心を病まされたようだ。
あんなもの、ただ力があるだけの者が手前勝手な都合を他者に押し付けているだけの暴論だ。何が人を襲うもん娘は悪だ、人間が魚や貝を傷つけずに生きているとでも言うのか。命の価値に違いなどあるとでも言うのか。だが心優しい妹は、あのような戯言でも間に受けてしまったらしい……
『ロード、そんな……そんな滅多なことを言うんじゃ、ないっ……馬鹿げてい……』
『だって、悪い、ことなんでしょ? 人を襲うのは、悪いことで、だから私たちは、幸せになっちゃいけないんでしょ? 知らな、かったよ、そんなこと』
そんなことがあるものか。そんなふざけた道理があるものか。震えながら喉を鳴らし、消えてしまいそうな声で語る言葉には、計り知れないまでの絶望や罪悪感が織り交ぜられていた。ウォナンビ、貴様は私の妹を殺すのみならず、その魂までも蝕み、否定し、穢していくというのか。
『おねえ、ちゃ……わたし、こんどは、ひとをおそわな……いい、いきものに……』
『ロー、ド……』
産まれた時からいつも一緒だった。母さまが下衆な人間共に追われ、私達だけでもと逃してこの海にやって来て、漸く幸せを掴もうとしただけの、ロードを。
『おのれ、おのれおのれウォナンビ!! ナメクジ野郎がっ……腐れ鼠の、ど畜生が……!! 何が海を守るだ、何が人の為だ、返せっ……私の妹をっ、私の家族をっ……』 - 731節穴22/08/30(火) 00:08:24
べしゃり、と赤黒い塊を吐き出した。それは最早血などとは呼べないまでに、命そのものを吐き出したようなドス黒い塊。今日の朝は何を食べていただろうかなどと場違いな考えが浮かび、歪んだ顔のまま眠りについたロードの隣に突っ伏す。
ただ、ただ悔しかった。あんな信念も何も無いような、力だけがあるばかりに全ては我が意のままと振る舞うあのもん娘に、結局私達は何が出来るわけでもなく死んでいく。私とてただ、ロードより成熟しているから死ぬのが遅い、それだけの事だった。
『う、ぐ、ぁ……あぁっ……い、っ……』
口から漏れ出すのは最早意味を為さぬ嗚咽。痛みに悶え苦しむようにしか聞こえぬそれは、しかしなによりも強い魂の絶叫であった。
ウォナンビに報いを、どうかあの悪逆に応報を、そう願い、その意識を闇へと……
殺す……殺せ……奴を……殺せ……殺せ…殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ
だがこの海のでそう願い、散って行った者はハイダとロードだけでは無い。幾百年の月日、ウォナンビはもん娘達の屍を重ね続けた。大義という言い分に、恩義という言い分に、逃避という本音を隠して。
まだ死に切らぬハイダに、自分だけではない、何よりも大切だった半身の死に怒り狂い、全てを捨ててでもウォナンビに報いを与えたいというその心に。蓄積され続けたもん娘達の無念、怨嗟は漏れ出した。
例え肉体が死のうとも怨嗟は滅びることはなく、どれだけの月日を隔てようとも必ず蘇るぞ
その時こそ
【殺す、べし……】 - 732二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 00:12:23
アイエッ!?
- 733節穴22/08/30(火) 00:14:40
(ヘッズが何故か湧いて出て来てたからどうしようかと思ってたんですが、ハイダはマジでフジキドやる予定だったんですよ)
- 734二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 00:16:08
どうなるんです?
- 735二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 00:22:08
- 736節穴22/08/30(火) 00:35:21
「終わった、んですか……? これで……」
「あぁ、そうだな」
海中が、海水が幾重にも歪み光さえ捻じ曲げる程の水圧波。ハイダの放った水流の槍こそ、あんなものを受けてはウォナンビさんも……と思わせるものだったが、彼女の放った波はそれさえも掻き消しながらハイダを包み込み……直視もできないような有様になった。
何処か後味の悪いものは残るけれど……この大自然では、命の奪い合いは必ず起きてしまうことだから、仕方ないとは言えるけど……だけど、ぼくがこう思うのも彼女が人の形をしているからで……偽善に過ぎないものなんだろう。
「……喜べぬのも、無理はないか。だが……敢えて言うぞ、お前は……よく闘ってくれた」
「っ……はいっ……」
「世辞でも何でもない、お前がいなければ勝敗はまた変わっていたかもしれん。比べるつもりでもないが、やはりお前は……」
「ウォナンビ!! トロ!! 無事か!?」
そうこうしていると、向こうから全速力で海を走るアワニュさんがぼくらを呼びながらやって来た。言葉を遮るような形になってウォナンビさんは一瞬顔を顰めたものの、呆れたように笑うとぼくへ向けて柔らかい微笑みを浮かべた。その表情にドキッとしながらもアワニュさんを迎え……
何か様子がおかしい。ただ全てが終わって駆け寄って来たっていう感じじゃない、鬼気迫るようなその表情にはのっぴきならない物を感じるし、ウォナンビさんもすぐに顔を引き締めた。
「アワニュ、一体どうし」
「闘ったのはここだな! 一旦離れるぞ! ちょっとでも考えておかねーと、即接敵じゃヤベェ事になるっ!!」
「な、何があったんですかアワニュさん!?」
有無を言わさず彼女に首根っこを引っ掴まれ、近くの小島に連れて行かれた。ウォナンビさんもついて来ていたが、何かを感じ取ったのかその顔色は病的なまでに酷くなっている。
「呪いと海に底はなく、か? えれぇ恨まれようじゃねぇかウォナンビ、えぇ?」
「こ、こんなものを……わ、妾が……わたし、が……」
人の形をした、悍ましい呪詛溜まり。見上げる程の巨躯は海を穢しながら、少しずつ進んでいく。その先にあるものは……ぼくの、ぼくらの村だった。 - 737二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 00:41:31
ヤバイよヤバイよ
- 738二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 08:31:37
★
- 739二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 12:42:12
どうなるんじゃ……!
- 740節穴22/08/30(火) 14:29:47
【◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】
歪ながらも手足、顔のようなものが見受けられる血みどろの巨人はゆったりと、だがその大きさもあってそれなりの速度で進んでいく。ウォナンビさんは素早く両手を重ね合わせ、凄まじい勢いで水圧のレーザーを発射したものの、巨人は顔面を貫かれながらも気にも止めずに無視していた。
「なっ……何故だ……! 狙いは妾では無いのか!?」
「どうするにしても、不味いぞ。アイツは、もう洒落にならん。神霊と高位の精霊相手に海蠍が鍛えあげてたとしてもああなんの自体不自然だったんだ。だがハイダ、奴がこの海に沈んだもん娘達の怨念……それを燃やす薪、器として存在してたってんならあの強さにも説明がいく。最早あれはもん娘じゃねぇ、モンスターだ、正真正銘のな」
歯を食い縛り、冷や汗を垂らしながらあの巨人……ハイダであったものを見つめるアワニュさん。愕然とした様子のウォナンビさんは、また何処か自罰的な顔で俯き、両手を震わせている。
「と、兎に角あれを止めないと!」
「そうだな、慄いてても始まらねぇ、があの様子じゃあどうも核になるハイダの周りを濃密な呪詛が防壁になって守ってやがる。あれ全部を引っ剥がすとなると……」
「……妾が、あれを産み出したのなら、命を賭してでも始末をつける義務があろう」 - 741二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 15:04:53
深海棲艦みたいな感じか
しかしヤバイなおい - 742二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 20:08:40
怪獣ものになってきたぜ!
- 743二次元好きの匿名さん22/08/30(火) 22:40:54
どうするんや……
- 744鎧22/08/30(火) 23:47:32
★
- 745節穴22/08/31(水) 00:04:26
- 746二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 00:20:38
- 747二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 00:30:25
乙です
伊吹童子いーなー - 748二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 02:19:48
- 749二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 08:35:47
保守
- 750二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 11:41:50
保守
- 751二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 13:28:21
どきどき
- 752二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 17:13:41
FGOにアワニュさんとウォナンビさん出ないものか……
- 753二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 19:35:07
★
- 754節穴22/08/31(水) 23:00:44
「……妾への、当てつけか」
「うんにゃ、あいつの核は確かにハイダだろうが、人間と交わらずに死んだってもん娘達の無念の情も強えーだろうからな。まぁどちらにせよ、ハイダはお前が守ろうとしてるモンもぶち壊せるし言う事無しなんだろ」
ぽつぽつと雨が降り始めた。曇り切った空はごろごろと癇癪を起こし、波も機嫌を悪くしたように荒れ始めた。
心や感情というのは目に見えるものではないけれど、あの巨人は……この海で死んでいったもん娘達の無念の想いは、その怒りや哀しみは目に見えるものとなって現れている。それだけの憎悪に、剥き出しになった負の感情に、ぼくは少し……怖気付いた。
「……おいウォナンビ、お前まだハイダと闘った時のダメージが抜け切ってねぇだろ。トロとちょっとばかりここで休んでろ」
「は? 何を……」
そんな中パンッと手を打ち、アワニュさんはすっくと立ち上がった。ウォナンビさんは確かにハイダとの戦いで快勝したとは言えないし、致命的とは言わずも傍目に見ても弱っているのは伺える。
だけど、だけどアワニュさんの口振りでは……今から一人であのハイダと、あんなものと戦おうとしているようじゃないか。確かにアワニュさんも凄い存在なんだろうけど……身も蓋も無い事を言うなら、ウォナンビさんと比べると……という感じはする。
「んん〜、ご尤もな懸念だな。確かに今の俺は大したスペックじゃねぇ、今のハイダに村の連中が気づいたんならもっと鬼気迫るだろうが……現界出来る様になったタイミングが悪かったな」
「いや、どの道分体のオゴポゴ共はお前がいなければどうにもならなかった……間違ってはいまい」
「ん、だな。じゃ凌ぐ事だけ考えて……んー、いや有効打が判明してねー以上直接鬱陶しくしねぇと無視されるかもわからんな、切り出しといてなんだが成果には期待すんなよ」
ぼくには彼女達が交わしている言葉にどんな意味があるのかはわからないけど、少なくともアワニュさんに止まる気は無さそうだった。 - 755二次元好きの匿名さん22/08/31(水) 23:31:31
頑張って
- 756二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 01:09:12
アワニュさん無事でいて!!
- 757二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 01:54:57
乙です
- 758二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 02:30:00
乙乙
- 759二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 07:40:49
★
- 760節穴22/09/01(木) 07:48:25
「で、でもそれじゃアワニュさんが……」
「気にすんな気にすんな、この俺が潰されたところで俺が死ぬ訳でもねー。勝率上げるってんならこれが」
「……なんで、アワニュさんがそこまでするんですか? ウォナンビさんがって言うならまだわかりますよ、理由もわかった事ですし、そりゃそうするかもなってお話でしたけど、アワニュさんの場合は、ただ……」
「んんんー……俺としちゃあそういうもんだから、としかなぁ」
あっけらかんと言い放つアワニュさんに対して、何処か噴き上がる想いがある。どうしてこの人は……そんなに理由もなく、人を助けようとするのか。彼女にだって自分の意思がある筈だ、どうして自分が死んでしまいそうなことさえ、そういうもので割り切ってしまえるんだ。
「まぁまぁ、こんなとこでツメられたってほら、あいつがどんどん進んじまう。トロ、お前もハイダとは多少なり闘りあったんだろ? 人の子にゃキツい相手だったろ、俺に任せときゃいーんだよ」
「で、でも……どうして、こんな理由も無いのに」
「理由なんてもん、大した意味ねーんだよ。俺は……そうだなぁ、ただ人間達に、どういたしましてって言いてぇぐらいでな」
暗雲に乗じて嵐を、竜巻を引き起こしヘドロみてぇな奴等へとぶつける。近づいていっても反応も寄越さなかったこいつだが、こればかりは流石に無視しきれなかったのかその顔と思しき物を俺の方へと向ける。
「ハイダ、いや、お前ら。同情はしよう、憐みもしよう、だが死者は大人しく死者であれ」
【◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】
『音』を叫ぶだけの巨人はぐずぐずと腐肉のように全身から呪詛を漏れ流しつつ、体全体で俺と対面した。なに、どうって事もねぇ。俺の負けっていうのはあの村やトロを守れねぇってことだ、この場の俺の安否なんぞ気にしなくてもいいんだからよ。 - 761二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 08:19:33
★
- 762二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 09:16:04
アワニュ様ええ神様や……
- 763二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 09:55:21
乙です
アワニュさんといい前作のミノタウロス娘のアステリオスといい味方がめちゃくちゃクールだな - 764節穴22/09/01(木) 10:40:48
『おおーっ!! 海の神よーっ! どうか鎮まりたまえーっ!』
馬鹿みてぇに叫ぶ猿の、人間の叫びで覚醒したのが俺の始まりだった。がらがらとしわがれた声はきっと、もう長い事そうし続けていたんだろう。ふよふよと浮かぶような視線、俺は何処からどうやってそいつの事を見ていたのかはわからねぇが、少なくともそいつに対して興味を惹かれた事は確かだった。
服と呼んでもいいのかわからねぇくらい擦り切れて薄っぺらい上着は潮風やら汗やらでひでぇ有様だったし、穴でも空いてるのかと思う程にドス黒く窪んだ隈がまともな睡眠さえ取っていない事を窺わせる。痩せこけたその身体、飯も碌に食ってないんだろう。
んで、そこまでしてやってることが無機物の……感情も何も、意思も無い海に対してその荒波を鎮めてくれだと。馬鹿らしくて笑えてくる、事実その時に俺に実態があったのなら膝を叩き、腹を抱えて大笑いしていただろう。
石につまづいて転び、よくも転ばせたなと石に怒鳴りつける……こいつがやってる事はつまりそう言う事だ。こいつがいくら声を張り上げたところで波はおさまらない、そんな事もわからねぇほど困窮してると言ゃあ哀れなもんだが、俺はこいつがどうなるのかをただ見守る事にした。元よりほかにできる事もない。
『おお、おおおお! 波が引いていく! ありがとうございます! ありがとうございます!』
そうして暫く、陽が何度か浮き沈みした後、荒波はおさまった。なんて事はない、雨が無限に降り続けねぇように波がおさまったこともただの自然現象だ。別に海がこの人間の声を聞き届けた訳でも、願いを叶えた訳でもねぇ、だと言うのにこの馬鹿はありがとうありがとうと、感謝の言葉を述べ続けるのだ。 - 765二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 13:36:42
きたきた
- 766二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 14:29:33
彼等の真摯さに心を打たれたのか
- 767二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 15:02:05
プエブロ族の人か?
現在のニューメキシコ州やアリゾナ州に辿り着いて集落を作る前の - 768二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 15:10:06
神っぽい
- 769節穴22/09/01(木) 16:57:32
(自分は原典のアワニュに対して全然知識がないので、信仰から生まれた神っていうのをそれっぽい感じで書いていきます)
- 770二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 19:46:10
決着はいつかな
- 771節穴22/09/01(木) 20:44:04
この人間の、人間共の馬鹿らしさと来たら、本気で海の神とやらが波をおさめてくれたもんだと思っているらしいところだ。無知も極めりゃ何かが見えてんのかもしれねぇが、海以外に糧を探しゃあいいものを。
それにしたって祈りに祈ってたあの人間、あいつがどれだけの時間を費やしていたのか知らねぇが、アワニュ様アワニュ様と……全く無駄な事とは言え、自分が努力した事には変わりあるまい。よくもああしてひたすら感謝が出来るものだ。あれだけのことをしていたのだからああし続けた自分も、と少し驕ってもバチは当たらんだろ。 - 772二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 00:03:41
ワクワクよりドキドキの方が強いな。
決戦前にモノローグ式の回想やるとか漫画とかゲームだと絶対アレなヤツやん……。 - 773二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 00:11:57
なるほど……なるほど
それで愛着が湧いてしまったのか - 774二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 03:13:01
ホピ族の伝承にあるカッスカラ(太平洋に沈んだ伝説の島。ムー大陸とかアガルタみたいなもん)の人か?
- 775二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 08:27:58
保守
- 776節穴22/09/02(金) 10:24:32
よく獲れたらしい魚を焼き、大騒ぎしてドンチャンやる人間達。賑やかで明るいその光景に一寸ばかり頬が弛んだが、それも長くは続かなかった。
というのも連中が神と崇めているアワニュとやらだ、角が生えた蛇ってぇ奇妙な風体。偶像の崇拝ってのもまた……と思いながらふと重みを感じる身体に目? をやると、そこには鱗に覆われて細長い、蛇の身体があった。自分の意識を動かす度に追随して動かすその肉体……慌てて海の方へすっ飛んでいき海面で改めると、そこにはあいつらが祀ってるアワニュ様とおんなじ姿の蛇がいた。
『……アワニュって俺かぁ!?』
それからずっと、連中には俺の姿は見えていないようだったが……あいつらが俺に、いやアワニュに祈りを捧げる度にこの肉体に温かい何かが宿っていくのを感じた。だが、だがな、腑に落ちない……いや納得いかねぇんだよ。
『貴方様のお陰で此度もまた大漁でした』
『俺はなんにもしてねーよ勝手に感謝すんな』
『アワニュ様の像を持たせた時から娘の病も吹き飛んだのです……ありがたや……』
『ただの風邪だろ、勝手に俺のお陰にすんな』
誓って言うが、俺は何もしていない。大漁だったからなんだ、魚達に海が……俺が? いやアワニュとやらが人間の為に食われてやれと指示したとでも思ってるのか? 発熱が起きたところで少しばかり不調を拗らせていただけだ、その快気と俺……アワニュの像は何の関係もない。
第一、俺に祈ったって不漁の時は不漁だし波に呑まれて人も死ぬ。厄介な病に罹れば手出しも出来ずに死ぬし、結局はこいつらがただ自分の努力で成果を、助かっているだけに過ぎない。だと言うのにだ、都合の良い事は全部俺のお陰にして、その癖悪いことがある時は自分達のせいなのだ。信仰をどんなものかは知らんが、普通そういうのは逆なんじゃねぇのか。
何にせよ、俺自身が何かしてやってる訳でもないのに一方的な感謝を送られるのは不愉快だ。せめて俺の行動に対して感謝するってんならわかるんだがな……どういたしましてとも言えねぇのに、ありがたがられても仕方ない。 - 777二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 12:19:57
どうなる
- 778二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 12:58:15
ホピ族の教義にも宇宙の根元である精霊に感謝を捧げるようにあるよな
- 779節穴22/09/02(金) 14:23:29
んで、俺が自分の意思を持ってどれくらいの月日が経ったのか。海はもうエライ荒れようで、湾岸に家を持ってた奴らは奥の方へ避難していったかと思えば、押し寄せた濁流がその家々を呑み潰しちまうほど。こりゃあ海の神様はカンカンだな? などと思いつつ、結局自分に出来る事は何も無いのでただ連中を見守るだけ。
こいつらは……なんかよくわからんのだ。何処までもアワニュ様アワニュ様と神様頼り、他人頼りなようで問題を解決するのはいつも自分達。ありとあらゆる吉兆を何かのせいにはするものの、その何かを責めるような真似はしない。万象を擬人化でもしているのか、つくづく滑稽だが……不思議と憎めない連中ではあった。
だが、だ。だが……そりゃあねぇだろうと、そればかりはおかしいだろうと思った。
しっかりおめかしされ、晴れ晴れとした顔で海に向かっていく一人の娘……村人達が『アワニュ様』に生贄にした、その娘が名乗り上げた生贄が、ごうごうと唸る海へ近づいていく。
黒く艶のある長髪は……ああ、この村で一番美しいとか言われてた娘だな。こんがりと焼けた褐色の肌を祭事で使う独特な衣服で包みんだ、まだ若く小柄であると言うのにその顔には何の不安も憂いも無さげだった。
『っっ……ざけてんのかてめぇ!!!』
声を荒げているつもりでも、俺の声はそいつに聞こえやしない。当たり前だ、俺はただ単にこいつらが信仰してるアワニュ様にそっくりなだけのよくわからん霊体。どれだけ酒を捧げられても、どれだけ飯を捧げられても、どれだけ舞いを捧げられても、感謝されようが祈られようが、何も、してやれたことなんて一つも無かったのだから。 - 780節穴22/09/02(金) 14:35:41
そんな穀潰しだかなんだかなアワニュに、なんだって人間が死んでやる必要がある? お前らは……いつもいつも、自分達の力だけで何とかしてみせたじゃねぇか。
『おい馬鹿てめぇ何してやがる!』
『アワニュ様、どうか我が身でその怒りをお鎮めください』
『話聞けや! 誰が! 誰がキレてるつってんだよ! 勝手に崇めんな! 勝手に祀んな! 勝手に死のうともしてんじゃねぇ!!』
俺に、俺に魂のようなものがあるとしても、神だと崇められてるとしても、それが人間より優れているなんて誰が言える? 今こうして馬鹿やろうとしてる人間を触って止める事さえ、呼びかける事さえ出来ない。
身体を巻き付けるようにして止める、ようなフリをしても娘の足が止まる事はない。当たり前だ、こいつの身には何も起きていないのだから。
『アワニュ様、どうか、どうかみんなを、御守りください……!』
『や、やめろって言』
ざばり、と牙を剥いた波は娘の背丈を大きく超え、圧倒的な質量と勢いでその身体を呑み込む。そのままどうともならずに引き摺り込まれた娘は、まだ死んではいないだろうが時間の問題だ。
あぁクソと毒づき、娘に巻き付いたまま意識を何処かへともなく放り投げる。最初に見たあの男だって、海がおさまんなきゃそうなるまで祈りを続けて、無意味に死んでたんだろう。自分達が助かるための物に、自分達を擲ちやがって、まるでこれじゃ俺が殺したみたいじゃねぇか。 - 781二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 14:44:02
ベーリング海を渡ってシベリアからアメリカ大陸に移住してくる前のネイティブアメリカンが既に崇めていたのかもな
アワニュと同じ角のある海蛇ってプエブロだけじゃなくて北米中のインディアンが信仰してるし
アラバマ族、チェロキー族、ユチ族、スー族……
カナダだとクリー族とかオジブワ族とか - 782二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 15:21:25
ベーリング海峡横断説以外に、南米大陸にはもう住人がいてそれらが北上して今のネイティブアメリカンになったという説もあるみたい。
アワニュ様の出るホピ族伝承にも、自分達の祖先は太平洋に浮かぶ島に住んでて、大洪水で沈んだ島から舟を漕いで海岸から今の場所に移り住んだそうだ。
ちなみにこの大洪水は氷河期の氷が溶け出した事による海面の上昇が原因だとか。 - 783二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 15:33:14
- 784二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 20:03:57
生け贄ってなくならないよなぁ
2012年にもメキシコでサンタムエルテへの生け贄という理由で殺人が起きたし - 785二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 21:51:47
乙です
これは北はカナダから南はメヒコまで崇拝されますわ - 786節穴22/09/02(金) 22:58:22
無駄死に、させんのか。波に呑み込まれてぐっちゃぐちゃにされていく村娘。意識があるのかないのかわからんが、あったところで、生きているところで苦しみが待つばかりだろう。
重ね重ね言うが、人間が俺に捧げた祈りなんてのは悉く無意味だ。ただ自然の持つ様々な顔がそこにあっただけで、それに干渉したようなことは一切無い。人間の生贄なんて、人間の生死なんて大層なことでは無いのだ。毎日多くの生き物が産まれては死んでいく海という揺籠の中では。
だが……ありもしない救いを本気で信じて、その救いを掴む為に命さえ犠牲にして、それでもやっぱり何の意味もありませんでしたなんて……あんまりじゃねぇか。神とやらが本気でいるなら、俺が神とやらならこいつらのその想いにはなんとしても応えてやるというのに、つまり……俺は、何でもない、ただの……
無力感か罪悪感か、したって何故俺がこんなことを思わなきゃならない。いい迷惑だ、勝手に期待されて、俺には何も出来ないってのに……
(じゃあ、何で俺はずっとこの村を、こいつらを見続けていたんだ?)
そう思った時、巻き付いていた娘の身体が突如として動き出し、俺の身体を包むように優しく抱擁した。俺は突然の事に驚いて声も出なかった。感極まったような娘の思惑は水中である為声にも出ていない筈、しかしそれはすとんと……まるで一心同体であるかのように胸の内へと染み渡ってくる。
『あぁ……ああ! 形が! アワニュ様、貴方の形が見えました……!』
『あ、おま……俺が』
『あぁ、貴方は……! 貴方様はずっと、ずっと私達の事を、やはり、見守ってくださっていたのですね……!』 - 787二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 23:00:48
\(゚∀゚)/
- 788二次元好きの匿名さん22/09/02(金) 23:33:43
キタキタ
- 789節穴22/09/02(金) 23:36:33
勘違いじゃねぇ、こいつは俺の事を認識したし話しかけてきてる。だがこれもなんだ……死に瀕した人間に目覚める感覚とか、そういう類いのモンであって俺がどうにかなった訳じゃねぇ。依然としてアワニュ様は無力なまんまだ。
『そんな、そんなことをおっしゃらないでください……』
『あぁ? ……ッチ、俺のも思ってる事まで筒抜けなのか? だったら話は早いな、残念ながらお前さんはアワニュ様への生贄にもなれず、ただ酔狂に入水自殺を試みただけなんだよ』
下手に希望を持っていられるよりも、現実を突きつけてやる……のは良いことか悪いことかはわからんが、偽りの中に死ぬのも惨め過ぎる。そう思い、突き放すような気持ちで伝えたのだが……その返しは俺には予想出来ないものであった。 - 790二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 00:00:02
なんやろ
- 791二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 03:59:55
シリアスだなおい
- 792二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 08:43:40
★
- 793二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 13:42:15
どうなるんやこの子……
- 794二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 16:54:11
ブッダ起きろ
- 795節穴22/09/03(土) 20:36:22
『あぁ……良かった……』
『……は?』
どうやら娘は限界だったらしい。何故だかそんな、良かっただなどと言い残してこいつは勝手に事切れやがった。最後に何を想っていたのか、何を意図して良かったなどとほざいたのか。その真相はもう闇の中だ。
『ッッ〜〜!!! クソがっ!! なぁにが良かっただぁ!? 勝手な事言うだけ言ってくたばりやがって!!』
意味もなく身を投げ、意味もなく死んでいった。アワニュ様の為に、俺の為に。言い表しようのない理不尽に全身の鱗がささくれ立つようだった。いい迷惑が過ぎる。
命懸けの他力本願、それが成果を結ぶ事は無い。人間一人死んだところで何になると思っているのか、この大嵐ではそんなものより多くの生き物が死んでいるだろう。そもそも避難が間に合わずに既におっちんだ村民だって幾らかいただろう。こいつらは一体……何を信じてこんな馬鹿げた事をしているんだ? - 796二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 20:42:49
アイエエエ……駄目だったか
- 797二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 21:01:35
悲しい
- 798二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 21:16:39
過去か…
- 799二次元好きの匿名さん22/09/03(土) 23:59:48
この人達カッスカラ大陸の人かな
- 800二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 10:44:02
保守
- 801二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 14:27:27
重い
- 802節穴22/09/04(日) 20:17:24
海も割れるような嵐が、一筋の光と共に晴れていく。避難していた村民達はその光条に意図せず涙を流した。神々しさ、その威容に平伏した……光は海から、海中から溢れ出している。
まるで嘘だったかのように晴れた空と静まった海、恐れ慄く人々は海中から現した人影に息を呑んだ。自分達の為に、アワニュ様の為にその身を捧げた村一番の美しき娘。だがその頭、側頭部には湾曲した凛々しい角が天を衝くように伸びていた。
『おぉ、おおお……あれは、もしや……』
『……色々言ってやりてぇことはあるが、この娘の献身において、後にしてやる
我はアワニュ、嵐より出ずりし水神なり』
それよりアワニュという存在は生贄の娘に受肉し、もん娘という形の神霊となった。人を守護し、戦う彼女の心中にはその元となった娘への……その死に意味を与えるためという想いがあった。
ただ無為な感謝を捧げられる存在ではない、実益を与えられる意義のある存在として、身体を得た彼女は進め続ける。良かったと、自分が神で安心出来る存在に近づく為に…… - 803二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 20:22:42
SO YOU COURT CAR……(訳:そう言う事だったのか……)
- 804二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 20:32:03
アイエエエ……
- 805二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 20:33:05
なるほどね
- 806二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 22:20:32
このレスは削除されています
- 807節穴22/09/04(日) 23:02:09
【◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】
声には聞こえない、それは到底生き物が発する音では無いような……兎角不気味な嘶きと共にアレは接近する俺に気づくと身構えた。身構えると言うには棒立ちに見えなくもない、いや実際そうなのだが……ドラゴン娘が野兎を狩るのに全力を出すかって言えば、まぁそういうことだよ。
この海全てを犯し尽くすような呪いの苗床、でっぷりと肥えた呪詛溜まり。その脅威は、最早俺やウォナンビにどうこう出来る領域ですらない。ウォナンビが文字通り捨て身になれば叶うかもしれないが、それでも分の悪い賭けだろう。ならせめて、俺がその確率を高めてやらにゃ話にならんだろう。
【◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】
排娜 体力800
dice1d100=68 (68)
「だが……この怨嗟、核にまで響きかねんぞ……っ!」
アワニュ 体力300
dice1d100=15 (15)
- 808二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:06:13
アウチ!
- 809二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:09:08
うわらば
- 810節穴22/09/04(日) 23:09:29
【◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】
不快な音色を奏で、巨体を軋ませながら腕を振るう怪物。生命の一切合切を拒絶するようなあの身体、まともに受けたならば呪いが全身を侵すだろう。避けるにしろ何かしらで受けるにしろ、難儀することは間違いない。
dice1d100=30 (30)
- 811節穴22/09/04(日) 23:14:29
水の流れとは物を清める力がある、塩水ともなれば尚更だ。しかしそれに全身を包まれながらも……いや、海から産まれた呪いにそのようなことは些事に過ぎないのか。海水をブロックのように浮き上がらせ、高速で回転させながら激流の盾を産み出すも奴の腕は何ら異常なく水塊ごと俺をぶち抜いた。
幸いクッションにようになって肉体へのダメージは軽微だったが、あれは凄まじい衝撃だ。
「っぐ、クソッタレ……」
排娜 体力800
dice1d100=42 (42)
アワニュ 体力300
dice1d100=8 (8)
- 812節穴22/09/04(日) 23:16:07
(ミス、体力270)
緩慢な動きではあるが、巨体というのはそれ自体が武器になる……余計な反撃をさせないとばかりに連続して振るわれる大木のような腕が再び迫っていた。
dice1d100=63 (63)
- 813二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:16:37
ダイスが……
- 814二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:17:41
死んでる
- 815節穴22/09/04(日) 23:20:29
「だが、さっきみてぇにしてりゃ……」
再び激流の盾を産み出し、自分と奴の間に挟み込むように展開させる。だが驚くべきことに……奴には考える頭があるらしい。衝突するかのように思われた直前、奴の腕がグニャリと裂けてイカの触腕に似た形に変化。展開した水の盾を器用に避けたそれらは鞭のようにしなって俺を打った。
「ぐ、が、あああっ!?」
【◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】
排娜 体力800
dice1d100=15 (15)
アワニュ 体力207
dice1d100=34 (34)
- 816二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:21:18
やっと来た
- 817二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:22:03
アワニュ様はどんな技なんやろ
- 818二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:24:55
このレスは削除されています
- 819二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:30:15
頼むぜ~
- 820節穴22/09/04(日) 23:36:33
物理攻撃は、まぁ見ての通り触れたくねぇ身体をしてる。さっきの鞭撃だけでも触れた部分がじくじくと呪いで痺れている。ともすりゃあ決定打になるもんは無いんだが……気を引くってんなら点よりも面で叩いてやろう。
バン、と海面を踏みつけるように蹴る。ザバリと打ち上がった波、小さい波はより大きな波となって押し返し、幾度となくそれを繰り返す内に奴の巨体をも呑み込むような大波となって襲い来た。
【◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎】
dice1d100=1 (1)
- 821二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:37:54
なん……やと
- 822二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:39:40
ナ、ナムアミダブツ!?
ここで百分の一の出目を引くとはなんたるダイスブッダの悪戯か!! - 823節穴22/09/04(日) 23:40:57
「……っ、はぁーっ、いや予想はしてたが、してたがなぁ……」
【◼︎◼︎】
「ノーダメかよこんちくしょうが!」
まるで水浴びでもしたかのようで、気にする様子もない奴はぐりぐりと頭を動かすと付着した海水を振り払う。単に煩わしい程度の影響しか与えられなかったのか……いや、それでも注意が引けているなら御の字だろう。それはそれとして、一介の海神として信仰されてる者としてはプライドが傷つくところもある。
排娜 体力799
dice1d100=63 (63)
アワニュ 体力207
dice1d100=87 (87)
- 824二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:44:32
今度こそいけるか!?
- 825二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:44:49
次こそ
- 826節穴22/09/04(日) 23:50:19
俺は海神、だがやれる事はウォナンビほどに多彩では無い。波やら水やら……普通のもん娘や、荒くれの人間相手にゃそれでも十分、どちらかと言えば殴り合いが主なところなんだが……あれが全く通じなかった以上、アプローチは変えてみるか。
あのヘドロみてぇな身体、輪郭だけの雑多な身体でどこが目やら口やらというのもわからんが、海水が着いたままなのを嫌がる程度の感覚器官はあるらしい。ならば少しばかり……お取り寄せだ。
奴から少し距離を取り、片腕を海面へと突っ込んで流れを操作する。うんうん……この辺だな。開いた拳を握り込み、手繰り寄せるようにして腕を引く。局所的な激流で北の方から冷たい海流を呼び寄せた、それに連なって凄まじい勢いで突っ込んでくる流氷。サイズはそこそこだが、激突すればそれなりの衝撃にはなるだろうが……
dice1d100=94 (94)
- 827二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:53:19
このレスは削除されています
- 828二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:54:15
あ、勝ってる!!
- 829節穴22/09/04(日) 23:55:27
ドゴッシャアと派手な音を立てながら氷塊と奴がぶつかった。氷の方は砕け散り、巨人の方も紫色のヘドロを撒き散らしながら揉んだら打って倒れ込んだ。予想外の手応えだったな、これなら存外ウォナンビの召喚する……いや、下手に霊体をぶつけると逆に取り込まれるかもしれん。こればかりは純粋な質量攻撃が功を奏したと考えよう……
【◼︎◼︎◼︎、ィ◼︎◼︎◼︎】
「……あ?」
排娜 体力708
dice1d100=72 (72)
アワニュ 体力207
dice1d100=65 (65)
- 830二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 23:59:34
惜しい
- 831節穴22/09/05(月) 00:02:25
【ゥ◼︎◼︎◼︎、◼︎◼︎……◼︎】
飛び散っていった体液が海洋を汚染しないかは気になるとこだったが、それよかまずは目の前のこいつだ。ウォナンビと人に排斥されしもん娘共……勝手に排娜とでも呼んでやろう。グネグネと身体を震わせている奴の動向に目を光らせてはいるが、何を仕掛けてくるかは到底わからん。先程のように身体の一部は変形させられるものと見ていいだろうが……
dice1d100=85 (85)
- 832二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:03:10
オイオイブツメツかよ
- 833二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:05:01
このダイス神の意図はなんだろう
- 834節穴22/09/05(月) 00:09:37
鞭のように再び枝分かれした腕に呼び寄せた流氷を砕いて打ち出していく。ばちばちと弾けるように潰えていくが、それ自体にはダメージが無いようだ……やはり本体に見舞ってやらんとな。そう思っていた刹那、がしりと足首が何かに掴まれたように硬直し、動きが取れなくされる……見やるとそこには手のような形となった紫色のヘドロが。まさか、飛び散ったあれらは自由に……
「っ、ヤベ───」
【◼︎◼︎ナ◼︎◼︎◼︎……】
排娜 体力705
dice1d100=70 (70)
アワニュ 体力122
dice1d100=46 (46)
- 835二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:10:29
偏るな……
- 836二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:12:44
グワーッ!
- 837節穴22/09/05(月) 00:19:58
「が、バハッ……ぐ、そが」
dice1d100=59 (59)
- 838節穴22/09/05(月) 00:20:17
(今日はここまでにします)
- 839二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:22:06
乙でした
- 840二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:23:13
おつした
- 841二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 00:26:53
乙です
- 842二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 08:56:06
ヤバイな
- 843節穴22/09/05(月) 10:27:55
ボールのように海面を跳ねながら吹っ飛ばされた俺はふらつきながらも立ち上がる。だがその時にはもう彼方が追撃の体勢に入っていたようで、続け様に大砲のような巨腕が胴へと突き刺さる。
「ガ、ぐあああっ!!」
【◼︎◼︎◼︎ン◼︎ィ◼︎◼︎◼︎◼︎】
奴の注意が俺を外れ出している、血反吐を吐き砕けた肋を何とか修復しながら排娜を睨む。この程度で俺を完全にやっつけたと思ってんじゃねぇぞ……だがそろそろ、あっちも充分ではあるはずだ。
排娜 体力705
dice1d100=98 (98)
アワニュ 体力63
dice1d100=21 (21)
- 844節穴22/09/05(月) 10:34:01
dice1d100=100 (100)
- 845二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 10:37:17
アバーッ!?アババババババーッ!?
- 846二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 10:43:14
逆ポコロコ
- 847節穴22/09/05(月) 10:43:25
【ゥ◼︎ナ◼︎◼︎ィ……ウォ◼︎◼︎ビィ……ウォ、ナンビィ……ウォナンビィイイイイッ!!!】
「な……っ!?」
奴の、巨人のような顔の……人間やもん娘であらば口があるであろう部分。そこが突如としてばかりと開き、その中が露わになったかと思うと……そこには全身に呪いの紋様を浮かべ、赤黒い瞳で憤怒の様相を為す海蠍……ハイダ、その人が耳をちぎって捨てたくなる程の声量で咆哮を上げた。
そして徐々に、巨人のような姿をしていた呪詛も形を変える。それこそ……正しく海蠍のような姿に、ハイダはその頭部から上半身だけを生やしたような姿になった。
「おい嘘だろ……こん、なことが」
【去ね!!!】
「ッッ!!」
ぐるりと過敏にその巨体を回転させたハイダ、その巨大な海蠍の尾には渦潮よりも大きく、勢いのある水流が纏わりついていた。狙いなど考えるまでもない、俺を過たずに穿ったその絶槍。
「ぐ、おぁっ……」 - 848二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 10:49:08
こんなん何分の1の確率なんだ……
- 849二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 10:52:02
ダイス運強すぎ
- 850二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 11:05:23
ハイダもとい排娜つええな
- 851二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 11:06:05
やばいやばい
- 852二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 16:35:36
1万分の1くらい?
- 853二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 19:08:22
ブッダは今モン娘の過去ログを覗いてるんだ、俺は詳しいんだ
- 854二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 21:09:07
ブッダ起きろ
- 855節穴22/09/05(月) 21:28:58
1〜9 後は任せた
10 よく保ってくれた
dice1d10=5 (5)
- 856二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 21:30:56
ワッザ!?
- 857二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 21:38:48
あいぎゃげへぇ!!
- 858二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 21:43:40
ウボァー
- 859節穴22/09/05(月) 21:51:26
右腕から脇腹にかけて、捩じ切られるようにしてぶつけられた渦潮の槍は俺の命にまで届いた。ゴボリと口から……断面から漏れちゃいけねぇモンも溢れ出す。耐え切れずにぐっと膝が折れた。脂汗を浮かべながら顔を上げると、睥睨し気焔を吐くハイダ……排娜の姿が。
残った左腕、震える指先で悪足掻きをしようにも寸の間も無く伸びてきた鎌がスパンと腕を刎ね飛ばす。首にやりゃあトドメだろうに、先程までの理性もないような姿は別としてハイダ自身は俺の事を据え兼ねてたのかね。
「ぎっ、づぅ……っ!!」
【……奴は、ウォナンビは何処に潜んでいる】
「けっ、誰が言う」
【ならば足だ】
ざぶりと不快な感触がする。肉付きの良い足ごと、大腿骨もざっくばらんに一刀両断。とめどなく噴き出す血は気化するように光の粒子になったが、痛みだけは本物だ。
四肢の内三つも無くしたとなりゃ這う事すらままならん、とそのまま堪え切れず海面に身を擲つ。クソ……くたばるだけならまだしも、あの娘の身体をこんな傷物にしやがって……
「この、代償は、高くつくぜ……」
【……ウォナンビは見捨てるども、あの餓鬼は飛び出してくると思ったが、人を守っておきながら人に見捨てられた気分はどうだ】
「残念ながらなぁ、俺としちゃ望むとこなんだこれが」
俺の言葉を鼻で笑った排娜は何を言うでもなく、残った左足に鎌を振るった。どこぞで見たマトリョーシカだか達磨だかみてぇにされちまって、顔の向きさえ碌に変えられず水平線を望む。ちょうどよく二人を置いてきた島が見えるが……おーおー、とびだそうとしてるトロと食い止めてるウォナンビ。
そうだ、それが正しい。この排娜相手にほんの僅かにでも可能性があるとすりゃあ、ウォナンビが万全になっておくことだけなんだからよ。 - 860二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 21:52:47
うええ
グロいなおい - 861二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:01:03
アワニュ様漢やわ
やはり今もなおプエブロで崇められる神霊なだけはある - 862二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:08:05
どうやって勝つんだ
- 863節穴22/09/05(月) 22:14:43
だが、だがな排娜……いやハイダ。お前流石に俺の事を舐めすぎだ、四肢をブッ飛ばしただけで俺の事を打破ったと思うなよ。完全に俺を視界から切り、トロの村へと進んでいく奴の背後で、俺は全ての力を一点へと集中させていく。
「見誤った、なあああああ!! 俺にゃあまだ角が残ってんだよおおおお!!!」
【っ、何っ!?】
四肢が無い? 上等、俺は蛇。四肢が無いなんてそう不自然な状態でも無いんだぜ。不恰好には変わりないが、全身をしならせて頭部の角で海面を思い切りぶっ叩く。魔力の奔流を暴発させて宙へ舞った俺は最後の力をこの角へと込めていく……
エチやらトロやら、ウォナンビがこれから先どうなるかまで見たいところではあったが仕方ねぇ。今この時はこの怪物に……目に物を見せてくれようっ!!
「うう、ウウォオオオッオオオオオオーーーッ!!」
【ッ、消し飛ばしてくれるっ!!】
我は祀られし水神、虹に翔ける角蛇なれば。人の身を捨て空を翔び、虹の軌跡を描きながらアワニュは七色に輝く角を煌めかせて排娜へと急襲した。迎え撃つ彼女もまた、悍ましき躯体にて迎撃の構えを取るがその翼を捥ぐ事は能わず。
後は、任せたぜ。ウォナンビ、トロ
1〜3 っ、所詮は、悪足掻きよ
2〜6 侮れぬものだな、人の神も
7〜9 よくもやってくれた……!
10 オーオーオオー
dice1d10=10 (10)
- 864二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:17:48
うおおお
- 865二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:20:47
どうなるんや!?
- 866二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:27:52
きたぜきたぜ
- 867節穴22/09/05(月) 22:31:10
「お前、っ、いい加減に……」
「ああっ……っ、ううううう!! アワニュさあああああああああん!!!」
鮮やかで美しい光と共に、アワニュは聖なる献身に果てた。天を劈くような裂光が排娜を容易く呑み込み、怨念と呪詛に塗れたその肉体を際限なく浄化していく。それでも、それでも彼女達はこの海に沈み続けた数百年の怨嗟。容易に消し去れる物でも無かったが、それでもダメージは十分以上のものだった。
【ぐっ……が、ああああ!! おのれぇっ……何がそうさせる、何が貴様らを突き動かす、人間、人間と貴様ら……おのれぇっ!!】
光の内から姿を現した排娜の姿は先と比べ、威圧感や絶対的存在感を損なってこそいるものの、その瞳に宿る狂気的なまでの憎悪は損なわれていない。その憎悪が欠損を補填するように、欠けた海蠍の巨体が修繕されていく。大声で叫んでしまったトロの声も、気に止まらぬ程には懸命であったが。
「……いや、もう充分か。奴と決着をつけるとしよう、弱ってこそいる今なら……」
「で、でもウォナンビさんこそま……え?」
「どうしたトロ、何を見て……」 - 868二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:44:56
最後の最後でダイス・ブッダが微笑んだな
あとはトロ=サンがなんとかするしかないっぽいが - 869二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:46:40
なんという…、
- 870節穴22/09/05(月) 22:46:41
オオオオオオオオオオオ
空気を震わせるような掛け声と共に、押し寄せてきた幾つもの船舶。乗り込む男達は戦士ではなく、兵士でもなく、ただ一人一人この海に産まれこの海に育つ漁師に過ぎない。だが、だがだからこそ彼等も立ち止まったままではいられなかったのだろう。
【っ、ぐがあっ!? 火、火だと!?】
バリン、バリンと投げつけられたガラス瓶。その中には油や可燃性の物質が詰められており、それらは勢いよく排娜や海蠍の身体にぶつかり割れると中身をぶち撒ける。そこに放たれた火矢が、油に塗れた彼女の体表を一気に燃え上がらせ悲鳴を上げさせる。海水を巻き上げ、溢れ出る呪いがそれらを飲み潰したが、排娜というモンスターそのものと言える相手に充分な成果だ。
「海神様と……ああ、本当だ。いつも俺達を助けてくれたあん人は……幻なんかじゃ無かったんだな。だとすれば……俺達助けられっぱなしでいいのかあっ!!」
「んな訳ねぇだろ!」
「やってやるぞ俺も!! アワニュとウォナンビだったか、そんでトロの為にも!!」
「トロオオオオオオオオオ!!!」
「何を……しているのだ、あいつは……あいつらは……!」
「えええええええええ!!!? エチィイイイイイイイ!!? そして何でみんな来てるのおおお!!!?」 - 871二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:52:11
来てくれたのか
ユウジョウ!! - 872二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 22:58:31
おお来てくれたんだね
これで形勢逆転か? - 873二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 23:02:28
アワニュさんの事は心配だがこれで取り敢えずは勝算が出てきたか?
- 874節穴22/09/05(月) 23:10:45
〜
遡る事、トロ達が出立してからほんの少し後の事。普段通りバケツの中に浸かって無事を祈っていたエチは、突如として光り輝き出した自身の肉体に困惑の色を浮かべた。
「ええええええなにこれえええ!?」
「光って、いるな」
「ああ、ピカピカだ」
「わああああ、ゴージャスゥ! エチってそんな光るタイプのクラゲだったの!」
眩いばかりの光にオゴポゴとダンクルは眉を顰め、ケツァルは大はしゃぎしていたが、次の瞬間弾けるようにして家の中を光が暴発する。一様に皆悲鳴を上げ、なんとその様子は人払いの結界さえ突き抜けるものに。
「お、おい今の!」
「トロの家からだよなぁ、何があった!?」
「目……目が……エチィ……」
「えっ、えっ、嘘、わたし、大っきくなってる……大っきく、やったぁ!」
「わああああすっご……でも前ほどじゃないね! エチゼンクラゲのもん娘じゃなくて、クラゲのもん娘だからかな!」
直前にガシャリとおろされたミニサイズの兜、雷鳴を繰る為耐性のあるケツァル、光を発していた当の本人エチ。そして一人なんの防護もないオゴポゴはその閃光に目をやられ、瞼を抑えて悶えていた。
何かといえば、元エチゼンクラゲ娘であるエチ……力を失い、まるでマスコットのようなサイズになっていた彼女の身体が普通の少女と言えるまでの大きさに急成長したのである。ただ単純に身体という器に充分な力が溜まったからなのか、その理由は不明だがエチはこの瞬間ただのマスコットから一もん娘として再起を果たす。 - 875二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 23:18:02
- 876節穴22/09/05(月) 23:31:11
「……これなら、今ならトロ達の助けに……」
「いや、姿こそ大きくなったとはいえ今のお前はただのクラゲ娘……連中の戦いにはとてもついてはいけま」
「おーうトロ大丈……」
「あ」
「あっ……」
ちょっと眠気が凄いので今日はここまでにします。しっかり10を撃ち抜くとは…… - 877二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 23:35:57
乙でした
おいはイラブー汁ば断つど - 878二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 23:42:26
おつしたー
最後の最後でダイス神がいい意味でやらかしましたね - 879二次元好きの匿名さん22/09/05(月) 23:45:43
おつ
- 880二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 08:37:11
★
- 881二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 13:06:45
保守
- 882節穴22/09/06(火) 14:45:09
不味い、とバケツの中に入ったままのオゴポゴは瞼をびくつかせる。
エチを責めるつもりはない、この事態を引き起こしたのは彼女ではあるが不可抗力だっただろう。あの閃光がトロの家からも溢れ出し、認識をすり抜けてこの家に村民を招いてしまった事も、そう彼女の責任ではないのだが……目をやられた事も相まっておのれと恨みたくなる気持ちが湧いて来た。
ぞろぞろとやって来た人間達、トロとは浅からぬ仲なのだろう。言葉からは気やすさを感じるが……我々の存在、正体にもすぐ当たりは着くはずだ。そうなればどうなるかなど、考えたくもない。エチも多少大きくなったとはいえ複数人の男に囲まれても平気な強度ではあるまい、まだ小さいままの私達は言わずもがなだ。まるで蛇に睨まれた蛙のようではないか、本来の立場は逆であるというのに……逆であるからこそ、ここからどうなるかが恐ろしい。
「……えーっと、トロの、なんだお前ら」
「わたし? わたしは、トロのお嫁さんだよ?」
びきりとオゴポゴの額に青筋が浮かぶ。
どうしてこう修正の効かないような方向にいきなり話を飛ばしてくれやがったのか。まだ双方の合意も無いとかそういう事はさておいて、そもそもお前はこの村の人間に被害を出していただろうが。被害者本人と会ったらどうするつもりなんだ。 - 883二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 16:31:10
おごご
- 884二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 17:02:45
村人「友達とか知り合いとかではなくヨメ?
アイツ大人の階段登り過ぎじゃろ……」 - 885二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 17:31:32
ちくしょう
めちゃくちゃ
興奮しち
まってるぜ
俺たち!! - 886二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 20:19:16
もうスレ主さんがもんむすの続編書けばいいんじゃないのかな
- 887節穴22/09/06(火) 21:21:42
傲慢が過ぎる……
- 888節穴22/09/06(火) 21:51:01
「で、本当のところなんなんだお前さん達は」
彼等は牧歌的な雰囲気こそ纏っているものの、この海の異常に煽りを受けた者共でもある。ましてやその内の一人は既にもん娘に襲われてもいるし、家主のいない室内に明らかな人外達。あのまま流して貰えるはずもなく、縛られなどはしてはいないが銛やらをもって武装した村民達に囲まれる。
「わ、わたしは」
「いい、エチ。私が変わる、お前ではまともな話し合いにならん」
「ん? そっちのチビちゃんが話……しっかりしてんな色々と」
「……処遇を良くさせる為に、自分達に都合の良い嘘はつかない事を約束する。故に……生殺与奪は其方が握っているものと考えておいて欲しい」
包み隠す事なく……私達の正体、行動していた事、目的、トロとの関係、ここにいたアワニュとウォナンビ、そして……エチが既に村民に被害を出した事を明かした。ダンクルからは懐疑の眼差しが突き刺さり、目の前の人間達もどよめき、多少の敵意が見え隠れしている。
だが……現状我々とウォナンビ達は完全に和解した訳でも無い。嘘をついて村民達を騙したともなれば心象は悪くなる、その前に彼等の不信を買ってどうするのかと言われればその通りでもあるが……バレてしまった以上は賭けになろうと全容を教え、その経緯や背景に考えを巡らせてくれた方が情けを見せる目もあるだろう。 - 889二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 22:00:15
賢いなオゴポゴ=サン
- 890二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 22:10:25
- 891二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 22:19:25
キタキタ
もう少し早くダイス神に来てほしかったな
ダイスで1や100を見たのはたまにあるけど一度の展開で二度見たのは初めてです - 892節穴22/09/06(火) 23:12:14
「んで、本人を連れて来た訳だが」
「……そん時のこたあんま覚えてねぇけども、お前がなぁ」
「うぅ」
エチが襲ったという人間、度々あのトロから話に上がってはいたが……村民達によって連れられたその男は、以前自身を腹の内に捉えて陵辱したエチに対して……やはり良い顔はしない。当然も当然だ、ここが正念場ではあるが、そもそも存在自体を良く思われないのがもん娘。ましてや人を襲った事のある……
「まぁええか、そういうのはちゃんと好きな子にすんだど」
「っ……え?」
「は?」
呆気に取られたような声を出したのは、きっと私だけでは無かったんだろう。ダンクルも兜を外して自身の耳が不調を起こしたのかと疑っているし、ケツァルも目を白黒させてその言葉を反芻している。
まるで少し肩をぶつけて、それを謝罪して許して貰えたというような……あまりにも軽い調子で、この男はエチがした事を気にせず、許すのだという。そんな、そんな馬鹿げた話があるものか。
「いやぁなに、思い返してみれば……ありゃ役得だったんじゃないか?」
「よせよカンマ、嫁さんにそんな事伝わったら百叩きじゃすまんぜ」
「おおそうだったそうだった、いやー悪いなエチ。つーことで今言ったこと内緒って事で」
「……なん、で?」
「なんでって……そりゃあほら、一応襲われたって形とはいえカミさん以外の娘に……」
「なんで、そんな簡単に、もっと、あるでしょ?」
その男達の言葉に、此方を謀ろうというような悪意も揶揄おうとする意もなく、ただただもう済んでいる事だと、許された。まだこれが人間同士という話ならば、痴情の縺れや恋横暴という話なら口だけで簡単に解決もしうるだろう。だが、私達はもん娘だ。人類にとって不倶戴天の敵だ、憎むべきで唾棄すべき害悪、異形の徒だ。
エチの声も震えている。嘲りや罵声、あるいは暴力が飛んでくる可能性さえも考えてはいただろう。そんな中で、ある意味予期せぬこの仕打ちに完全に混乱を極めていた。 - 893二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 23:19:04
このレスは削除されています
- 894二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 23:20:06
満更でもなかったのか?
- 895二次元好きの匿名さん22/09/06(火) 23:34:18
トロムラの人々はほとんどブッダだな
このマッポー的なもんむす世界において珍しい - 896二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 00:51:33
純ぼくな人達だ
- 897二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 08:29:46
★
- 898二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 13:57:37
許された?
- 899二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 20:24:04
そもそも怒ってないっぽい
- 900節穴22/09/07(水) 22:56:26
おそらくは、だ。ウォナンビという対もん娘の絶対的守護者の存在がこの村の人間からもん娘への危機感を薄れさせ、目の前にいる無力なもん娘四人にも脅威を感じていない……という可能性が高い。害が無いのなら、益になるのなら安心と片付けられるほど人間は呑気な生き物では無いはずだ。
無知が故に差異を知らず、無知が故に恐れる事もない。そうした蒙昧の輩であったか、ならば良しと内心でほくそ笑む。ウォナンビは随分と人間を甘やかし過ぎたようだ、平和ボケしているようで助かった。
そう思わされたのも、ほんのいっ時の事だった。
「あー、あー? そんな簡単につったって……そう言うもんだろ」
「そう言う……違う、でしょ」
「いいや同じだ。海に出て、死ぬ時は死ぬ。お前さんらもん娘は確かに人を襲うのかもしらんな。けど人間だって、この海に生きる命を貰って生きてる。俺らがこの海に生きる事、この海に死ぬ事、嬉しくもあり悲しくもあるがどっちも同じ事なんだよ」
「え、えぇ……? ち、そんな、違うでしょ」
気の抜けた、間延びしたような口調で。まるで世間話でもするかのような軽さでカンマと呼ばれた人間は、あっけらかんともん娘に襲われる事を許容した。その果てにあるものが己の死だとしても、当たり前のようにそれを受け入れていた。
頭をハンマーで殴りつけられたような……衝撃、いやこれは……ウォナンビの残滓。世を見て回り、人に触れ、拒絶もされたこの経験……そうだ、間違いはない。人間ともん娘は種族単位で相容れない、その認識自体は間違っていない筈だ。だが……
「勿論もし海でもん娘に襲われたってんなら俺も抵抗する。現にしてただろうしな、だからって恨みっこ無しだ。おんなじ海に生きる命じゃねぇか、上手く付き合っていこうぜ」
「っ……う、うっ……ごめんな、さい……!」
「え、あーっ! 泣ーかした泣ーかした! こんな女の子泣かせてどーすんだお前!」
「今俺悪かったか!? ええっ、あーくそ、ほら泣くな泣くな、誰も怒ってないから、な?」 - 901節穴22/09/07(水) 23:02:48
トロという、あの呑気で純心な人間の善性が何に育まれたものか。親もなく、一人で生きている少年の、規範となるものはなんだったか。ここが、そうだったのだ……ただ特異な村ではあるのだろうがな。
平和ボケというのもある意味間違ってはいないのかもしれない。そも、この人間……カンマが自身の死を受け入れる精神性だったとして、その家族がもん娘を悪しように思わぬという事も無いはずだ。
だが、だがそれでもウォナンビ……奴は自身が逃避から無意な殺戮を繰り返したと言っていたが、もん娘に犠牲者を出させぬ期間を長く作った結果、もん娘に対する憎悪を抱かぬ環境になったのだ。しかしそれでも海という環境ならば人は死ぬ、だからもん娘も海も……同じように、自分達と同じ、生きている者、命なのだと。
【妾】のしてきた事は、きっと無駄では無かったのだろう。そう思うと……何処か、何処か奥底が、熱を帯びたように……
「って、こっちの娘……全員泣いてんじゃねぇか! おいカンマァ!」
「俺のせいじゃねーだろだから!」
どうやらそれはダンクルも、ケツァルもエチも同じだったようだ。あり得るのだろう、この村ならばきっと……人と共に……ッッ!!
【◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎】 - 902二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 23:08:39
うぽつです。
いよいよラストバトルも佳境に入ったか - 903二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 23:13:05
- 904二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 23:28:47
わからぬ。だがともに生きることは出来る
- 905節穴22/09/07(水) 23:29:36
悍しいケダモノのような咆哮、暗雲がより濃く暗い物へと変わり、ぞわぞわと肌を削ぐような悪寒が駆け巡った。村民達もそれを感じ取ったようで、ただならぬ異常事態に不安の色を浮かべていた。
ともすれば、ウォナンビ達はハイダに敗れたのか。いやこの現象はそれでは説明がつかない……ともすれば、アワニュも抱いていた懸念通りになったと見るべきか。だが、今のところ我々はただ三人を待つしか無い。
「お、おいなんだあれは! 何がどうなってるんだ!?」
「……先程話した通り、ウォナンビはこの村をもん娘から守り続けていた。だが人を襲えず、あまつさえ同じような存在であるウォナンビに駆除するように殺められたもん娘達の怨念が、恐らく……」
「っ……くっ! トロも、そこにいるのか」
震えながら拳を握り込む男達。トロという歳若い子どもがいるのに対し、自分達が何も出来ぬままにいたというのは恥ず思いなのだろう。しかしそれも仕方のない事だ、乗りがかった船でもあったのだろうが他人の為に平然と命を擲てる者などそうは……
「……行こう! この海は、この村は俺達人間が自らの手で守り抜かにゃならん!」
「おおそうだ! しかもあのトロがウォナンビとアワニュってのと一緒に戦ってるって言うじゃねぇか!」
「あいつも最近コソコソしてると思ったら、そんなに俺たちが頼りなかったか……? くそ、船を準備しろ! みんなであいつらを助けるんだ!」 - 906二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 23:32:37
キタキタ
- 907二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 23:33:11
ガンバルゾー!
- 908二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 23:41:58
大人らしい大人だ
- 909節穴22/09/07(水) 23:50:39
「なっ……正気なのか!? 言っておくがウォナンビとて歴戦の精霊、そしてアワニュも此度は……」
「そんな御託はいいんだよ! 行ってもう勝っちまってたら出迎える! 負けちまってたら……敵討ち! まだ戦ってるんなら、加勢するしかねぇだろ!」
「銛もかき集めろ! 使えそうなものを準備するんだ! みんなに挨拶してくのも忘れずにな!」
その場のノリと言うかの如くトロの為に、アワニュやウォナンビの為に死地へ赴こうとする人間達。外を見れば動き出した人々の中には男の大人だけではない、女子供までもが共にあくせくと動き出していた。耳を顰めて聞けば、海神様へやらトロが大変やら……誰も、不平不満なぞ漏らす事なく、厭うこともなくもん娘を受け入れ、また立ち向かおうとしている。
「オゴポゴ、どうやら私達は……随分な思い違いをしていたようだな」
「全てがこうであるなどと思うな。おかしいのはこの村だ、だが……このような村も、きっとここだけではないのかもしれんな」
男達は高らかに謳い、勇ましく海へと発った。案内を兼ねて、エチは希望してトロ達の助けになろうと船に乗った。村に残った者達も、我々になんの嫌悪を向ける事もなく共に待とうと席を同じくした。
彼らの加勢が、果たしてハイダへの打撃になり得るのかは微妙なところだ。いや寧ろ邪魔にさえなりかねないかもしれない……だが戦いとは力の強弱だけではない。味方になる者、己を支えてくれる者がいる、それだけでもきっとウォナンビの精神は更に強く、硬いものになるだろう。
「海神様と……ああ、本当だ。いつも俺達を助けてくれたあん人は……幻なんかじゃ無かったんだな。だとすれば……俺達助けられっぱなしでいいのかあっ!!」
「んな訳ねぇだろ!」
「やってやるぞ俺も!! アワニュとウォナンビだったか、そんでトロの為にも!!」
「トロオオオオオオオオオ!!!」
「何を……しているのだ、あいつは……あいつらは……!」
「えええええええええ!!!? エチィイイイイイイイ!!? そして何でみんな来てるのおおお!!!?」 - 910二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 00:17:07
ゴウランガ!カワバンガ!
今や彼等はコーベインよりも貴い絆で結ばれているのだ! - 911二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 00:27:52
助力は嬉しいけど相手がアレだしどうなるんだろ
- 912二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 00:43:49
やったぜ
- 913二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 08:11:34
★
- 914二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 11:55:34
保守
- 915二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 15:35:48
保守スライム
- 916二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 22:32:17
徳間書店に持ち込もう
でもってスピンオフ形式でコミックリュウに連載しようぜ - 917節穴22/09/08(木) 22:48:53
斯くして人間ともん娘は手を取り合い、強大で邪悪な怪物に挑んだ彼らは見事に勝利を勝ち取った。二つの種族は融和を果たし、平和になった海でいつまでも幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし。
【巫山、戯るな……】
そんなことの為に、そんな事の為に私達は踏み躙られ続けたのか。人間を守るもん娘、もん娘を助ける人間、そんな光景を前に吐き気と苛立ちを抑えられなかったわたしはがりがりと肌を搔き毟る。
何を、何を【私達】だけを除け者にしてハッピーエンドにしようとしている。どれだけのもん娘が、その女の独善と逃避の為に犠牲にされたんだ、私の妹はこの大団円の為の生贄か、巫山戯るな、巫山戯るな巫山戯るな!!
【もう、良い】
この海の、生きとし生ける者全てに絶望の破滅を。ウォナンビの、その業に報いを。哀れなる我等に慈悲を。その為ならば、私自身という自我など惜しくも無い。
我は全てを怨じよう、全てを忌み呪い、殺し尽くそう。この身に宿し魑魅魍魎、怨讐に跳梁せしこの身体全てで、今こそ全ての怨嗟を祓う時だ。 - 918二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 23:16:55
悲しい戦いだな
もう少し早くこう出来ていれば良かった - 919二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 23:19:22
保守
- 920二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 23:22:16
どうすりゃよかったんだろう
- 921二次元好きの匿名さん22/09/08(木) 23:51:04
ショッギョムッジョ……!
このマッポーのもん娘世界にはタワもグレートスピリットもいないのか - 922節穴22/09/09(金) 00:22:04
【Wooooooooonambiiiiiiiiiiii!!!!】
もん娘、いや、怪物と成り果てた者。大蛇は改めて知るだろう。自身の犯した業と罪、そして罰を受けるのだと。取り戻した人の姿は更に混沌とした物へ、海蠍の呪詛と再び一体化し、島をも見下すような巨躯となった排娜は海よ割れろと吼え狂う。
あの姿こそが罪の証、自身を裁くに値する復讐者……そうと理解しながらそれでも、大蛇はその身を灼かれるのは今では無いと憤怒を押し返す。
集いし人々はみな、その正体が何であるのかは知らずとも彼女に感謝していた。もん娘に襲われかけた者も、波に呑まれ死に掛けた者も、無論全てを救えた訳では無いが、多くの者が救われていた。
「ウォナンビ、さん」
「……ああ、そうだな。決着をつけるとしよう」
「トロと一緒に、わたしは!」
「野郎共、小便チビんじゃねぇぞ! 此処が命の張りどころだ!!」 - 923節穴22/09/09(金) 00:22:42
今から戦い出してもあれなので明日には……
- 924二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 00:43:24
乙でした
- 925二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 01:03:13
ゲームとか漫画だと復讐は空しいとか価値がないとか自分も復讐され返すぞ、とかいうけど
そりゃ他人事だから言ってるだけだもんなあ - 926二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 11:53:04
保守
- 927節穴22/09/09(金) 13:02:03
「お前達、投げ銛はまともな痛苦にもならんだろう! 火炎瓶ならば効果的かもしれん、極力接近せずに戦え! 余るものは銛を縄で括り、拘束具にしておけ!」
「ウォナンビさん、僕は!」
「……共に、来てくれるか」
「勿論です……!」
【DIEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!】
姿形を変え、怨念に身を膨らませようともアワニュによって負わされた損壊は変わらない。だがそれでも純粋な憎しみに変容したハイダは悍ましき怪物である。ウォナンビにとってもハイダにとっても、今この時こそが互いにとって、積み重ね続けた宿業を祓う時。
怨嗟と慟哭の坩堝、排娜 体力700
dice1d100=88 (88)
虹蛇、ウォナンビ 体力500
dice1d100=81 (81)
- 928二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 14:01:19
ああ惜しい
- 929二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 14:17:51
うごごご
- 930二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 15:06:02
ナムアミダブツ!
- 931節穴22/09/09(金) 19:56:58
今の排娜、ハイダは到底ウミサソリのもん娘とは言えない状態にある。如何にこの巨人の中核となっている存在とは言えども、数百はくだらないもん娘達と融合している彼女は様々なもん娘の特性を持っている。
正しく負の坩堝、変容しきったその身体からどの様な攻撃が仕掛けられるか検討もつかない。
1 ケルピーの嘶き(50ダイス)
2 クラーケンの乱脚(100ダイス)
3 シルリアの絶槍(150ダイス)
4 メイドインアズール(200ダイス)
5 そうはさせない!
dice1d5=5 (5)
- 932二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 20:34:30
おお、カウンター一閃!
これはトロ=サンの声かな? - 933二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 20:40:40
必殺技のネーミングセンスが秀逸だな
- 934二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 21:44:28
俺・・・トロさんが勝ったらTDともんむすくえすともんぱら全部やるよ!
- 935節穴22/09/09(金) 22:20:17
先手を取ろうとしたのは排娜、ウォナンビとトロへ一直線に向けられる殺意。びゅごうと風を裂きながら繰り出された巨拳は、ただのパンチングの形ではあるものの鯨を優にノックアウトするだけの衝撃があるだろう。さながらウミボウズ、ギョロリとした瞳が攻撃の炸裂する瞬間を待ち侘びたが……
「そうはさせない!」
村民達が繰る船から勢いよく飛び跳ね、宙を舞ったエチがそのまま眩いばかりの光を発する。完全に偶然の産物ではあったが、クラゲ娘となったエチが会得した発光能力……それが排娜の瞳を塗りつぶし、怯ませる。
「助かった、そしてそこだ!」
dice1d50=27 (27)
- 936節穴22/09/09(金) 22:27:27
「アノマノカリスよっ!!」
ドンと勢いよく海面を踏みつけ、2本の指を立てながら前へ突き出すと何とも奇妙な姿をした海老の様な……アノマノカリスがバリスタボルトのように排娜へと射出される。ぎちぎちと湾曲し、ギザついた牙を唸らせながら巨人の腕へと喰らい付く。
それ自体に大したダメージは無く、すぐにもう片方の腕で体を掴まれるとそのまま引きちぎる様に始末され消えてしまったが、即興のカウンターにしてはまずまずの成果だ。
「よくやった」
「トロも、気をつけて!」
「わかってる!」
慟哭と怨嗟の坩堝、排娜 体力673
dice1d100=38 (38)
虹蛇、ウォナンビ 体力500
1d100=
- 937節穴22/09/09(金) 22:27:43
ミス
dice1d100=65 (65)
- 938二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 22:28:03
50ダイスならそこそこか?
- 939二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 22:29:56
- 940二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 22:37:44
アノマロカリスカッコいいよね
エデンの檻に出なかったの残念だった - 941節穴22/09/09(金) 22:38:24
1 タニストロの撃鉄(100ダイス)
2 メガロストーム(150ダイス)
3 原初の大海嘯(200ダイス)
4 煌星ラサルハグェ(300ダイス)
5これでも食らってろ!(50ダイス)
dice1d5=1 (1)
- 942節穴22/09/09(金) 23:02:15
ウォナンビは続きざまに指をスナップさせ、傍に不気味な程首の長い竜、タニストロフェウスは召喚する。その長大な体躯は排娜にも比肩するだろう。ウォナンビはその顔に近い首根っこを鷲掴みにすると、腕に青筋を浮かべながらもその巨体を持ち上げ……振り回す。
「そ、そんなパワーが!?」
「黙って、見て、いればいいっ!!」
ぐるん、ぐるんとその巨体が振り回される度に突風が吹き海面を波立てる。そうして回転の速度が十分な程に早まったそのタイミングで……一気に距離を詰めたウォナンビは持っていかれそうになる体を強引に縫い止め、遠心力により悪魔的速度に達したタニストロフェウスの胴体をハンマーのように打ち付けた。
dice1d100=82 (82)
- 943二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 23:14:43
おお、今度はこっちに流れが来てるな
- 944二次元好きの匿名さん22/09/09(金) 23:52:40
- 945二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 08:23:45
★
- 946節穴22/09/10(土) 11:56:41
迫り来る胴体を前に、排娜も腕を交差させて防御体勢を取る。ウォナンビの細腕から繰り出されているとは思えない程の怪力を以てタニストロが衝突、阻みきれないそのインパクトに排娜を大きく後退させた。
【beast……!!】
「効いてる!」
「が、まだ余裕がある……! 畳み掛けられるか……」
慟哭と怨嗟の坩堝、排娜 体力591
dice1d100=44 (44)
虹蛇、ウォナンビ 体力500
dice1d100=66 (66)
- 947二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 12:17:42
乙です
今回のダイス神はこっちに着いたか
それはそれとして煌星ラサルハグェとか原初の大海嘯とか見てみたい - 948節穴22/09/10(土) 14:17:40
1 タニストロの撃鉄(100ダイス)
2 メガロストーム(150ダイス)
3 原初の大海嘯(200ダイス)
4 煌星ラサルハグェ(300ダイス)
5【wonambi……!!】
dice1d5=5 (5)
- 949節穴22/09/10(土) 14:18:44
(飛行機でも解消できないカスみたいな巻き込み規制……そしてカウンター……)
- 950二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 14:37:38
アイエエエ!
- 951二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 16:45:34
このレスは削除されています
- 952二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 18:42:27
ここのダイス・ブッダはゲイのサディストだ
- 953節穴22/09/10(土) 22:06:50
飛行機飛ばしても解除出来ない方の規制に引っ掛かってました。管理人ちゃんさぁ……個人設定とかお気に入りと紐付けない?
- 954二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:51:34
保守
- 955二次元好きの匿名さん22/09/10(土) 22:56:13
規制の仕組みは良くわからないけどお問い合わせから件名不具合報告で解除できないかな
- 956節穴22/09/10(土) 23:57:45
【guguhuuuuuu……!!】
「オ、オオオオオ!!」
両手にノコギリザメを持ち、独楽の様に回転しながら排娜の腕を切り刻んでいくウォナンビさん。隙を見て僕や村のみんなも銛を投げつけていく、微量ではあるけれどあの呪いも無制限に存在するものでは無いはずだ。
順調に、確かに連携して攻撃を見舞えているような気はする。それでもやはり、あの巨人は圧倒的に打たれ強かった。
【Wonambi……!!】
「ッ!?」
大木を優に越える太さの腕が爆発した。当然そこにいたウォナンビさんも巻き込まれはしたものの、まさか自分の腕諸共……いや、奴の腕は何事も無かったかの様に再生していく。自分で形を変える分にはダメージにならないのか。
「っく……好機を逃したっ!」
「次です、切り替えていきましょう!」
dice1d50=31 (31)
- 957節穴22/09/11(日) 00:01:03
破れ被れか、咄嗟に敢行した攻撃だったからか、あの質量の腕が弾け飛んだ衝撃の割にウォナンビさんの傷はそう深くない。それでもダメージレースに持ち込んでしまうと圧倒的に不利なのは此方側だ。なんとかして優勢をキープしないと……!
「ぼくに、もっと出来る事は無いのか……!」
dice1d10=1 (1)
慟哭と怨嗟の坩堝、排娜 体力591
dice1d100=62 (62)
虹蛇、ウォナンビ 体力469
dice1d100=54 (54)
- 958節穴22/09/11(日) 00:03:38
1 ケルピーの嘶き(50ダイス)
2 クラーケンの乱脚(100ダイス)
3 シルリアの絶槍(150ダイス)
4 メイドインアズール(200ダイス)
5 錨をぶち込めぇ!!
dice1d5=2 (2)
- 959二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 03:25:09
うぬぬ
- 960二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 10:26:44
保守
- 961節穴22/09/11(日) 12:24:21
再生した排娜の腕がそのまま形を変え、グネグネと蠢く巨大な烏賊脚……クラーケンのそれに形を変える。ネットのように広がったその脚が覆い被さるようにウォナンビの頭上へと拡がり、幾つもの脚でしなりながら彼女の身を打つ。
dice1d100=35 (35)
- 962節穴22/09/11(日) 12:25:02
折角の休みなのに今日もWi-Fi切ったら規制掛かるので出先だと書けなさそうですね。お問い合わせしても直らん……
- 963二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 14:22:00
大規模な規制とかあったでんすかね
- 964節穴22/09/11(日) 17:36:26
「ぐうっ、ぐっ、はっ!!」
四方八方からウォナンビさんを滅多打ちにするクラーケンの触脚だったが、打撃をその身に喰らいながらも的確に一本一本を爪で切り裂いていく。そこまでの効果が見込めないのを悟った奴は掌で押し潰すようにウォナンビさんへ迫るが、海中へ潜り後退した事でそれからは逃れた。
【gurorororooooo……】
「理性も何もあったものではないが、闘法が似通ったのも何かの冗談に思えるなっ!」
dice1d10=8 (8)
慟哭と怨嗟の坩堝、排娜 体力591
dice1d100=41 (41)
虹蛇、ウォナンビ 体力434
dice1d100=41 (41)
- 965二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 17:45:19
第3ラウンドはゴジュッポ・ヒャッポか
それはそうと規制解除ヤッター!! - 966節穴22/09/11(日) 17:52:21
家のWi-Fiです……切ったらまだ規制です、うーんこの
どうしようこれ、再ダイスか。100ダイスで同値なんて稀な……
排娜
dice1d100=41 (41)
ウォナンビ
dice1d100=53 (53)
- 967節穴22/09/11(日) 17:59:53
1 タニストロの撃鉄(100ダイス)
2 メガロストーム(150ダイス)
3 原初の大海嘯(200ダイス)
4 煌星ラサルハグェ(300ダイス)
5 こっちだ化物!!(50ダイス)
dice1d5=1 (1)
- 968二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 18:24:07
えっ、またか
- 969二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 19:55:15
ゴウランガ!
- 970節穴22/09/11(日) 20:56:37
味を占めた訳では無い、そういった思惑がある訳ではないが大質量での打撃にはそれなりの効果があったように思える。引き下がりつつ再度タニストロを召喚したウォナンビは、今度はハンマー投げの要領でその巨体を振り回し、放り投げた。
dice1d100=21 (21)
- 971二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 21:46:32
イマイチ
- 972節穴22/09/11(日) 21:49:19
【Woooooo……!】
「むぅっ……奮わんか」
轟音と共に軌跡を描いたタニストロは排娜に衝突した、が直撃という事もなく、迎え撃つように突き出された拳に勢いを相殺されて大したダメージにはならなかったようだ。
慟哭と怨嗟の坩堝、排娜 体力570
dice1d100=30 (30)
虹蛇、ウォナンビ 体力434
dice1d100=10 (10)
- 973節穴22/09/11(日) 21:49:45
dice1d10=9 (9)
- 974節穴22/09/11(日) 21:52:19
1 ケルピーの嘶き(50ダイス)
2 霊船の狂乱(100ダイス)
3 シルリアの絶槍(150ダイス)
4 メイドインアズール(200ダイス)
5 錨をぶち込めぇ!!
dice1d5=4 (4)
- 975節穴22/09/11(日) 21:52:40
dice1d200=190 (190)
- 976二次元好きの匿名さん22/09/11(日) 22:17:42
キタキタ!
- 977節穴22/09/11(日) 23:15:25
その予兆に最初に気がついたのは、意外にもトロであった。ウォナンビはあの排娜とも互角に戦っているように見える、だがそれも何かおかしい気がしたのだ。なんせあの巨人はハイダというもん娘が無数の悪霊達と同化して変貌を遂げたもの、小回りが効いたり苦手としていた接近戦よりも同じ土俵に上がって来た事を鑑みても腑に落ちない。
最早ただの勘に過ぎないが、騒めく内心を抑えようとする内にそれは起きた。
【Ra、aaaaaaaaaa】
「なんだと?」
これまでとは何処か質の違う、甲高く透き通るような声と共に排娜は海中へと潜航していった。逃げた……なんて訳はないだろう。だとするとこれもまた作戦なのか、或いは……
「……ッ、トロ! 奴らに船を下げさせろ!! お前もだ、出来る限りで……いや、送る!!」
ガボンと音がしたかと思うと、船の下に召喚されていた小柄な鯨に乗せられて運ばれる。何を……と思ったのも束の間、先程までぼくらのいた場所にとてつもない大きさの渦潮が発生していた。
「ウォナンビさん!?」
「っぐ……狙いは、妾だ!」 - 978節穴22/09/12(月) 01:07:36
これまでにウォナンビというもん娘が排除してきた敵というのは有象無象ばかりではない。今回のハイダが特例として、名を挙げるならば上位の人魚や水虎、果てには大鯨やレプンカムイにクラーケン、名だたるもん娘達を捩じ伏せて来たのだ。
今、この排娜と呼ばれる怪物はそれらの総合体だ。先ほどまでは、そのあまりにも膨大な力をまだ制御出来ていなかっただけであり、それが慣らされつつある。
【Killlllllll……!!】
「っ、これがっ!?」
深淵に見詰めたような、名状し難い碧。渦の中心から湧き出たその球体は筆舌に尽くし難いエネルギーを秘めている、その事を確認するまでもなくウォナンビは理解させられた。
咄嗟に召喚したモササウルスに自身を呑み込ませ、肉の防護とし自分も遠ざかろうとするが僅かに遅く。坩堝となり、溶け混ざったもん娘達の伊吹が炸裂した。 - 979二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 01:30:02
うげえ
今回のダイス神は主人公サイドにやたらと厳しいな - 980二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 02:04:11
もう既に嫌な予感がしてきた
- 981節穴22/09/12(月) 08:37:01
「がっ!? がぶっ、ぐば……はあっ……!?」
炸裂した魔力の残滓に塗れながら、跡形も無く消し飛んだモササウルスの中から吹き飛ばされて海面を跳ねるウォナンビ。負傷は甚大、トロはその様子を見て素早く泳ぎ近寄ったが、やはり傷が深いようだ。
「っく……酷い……」
「づ、ぁ、トロか……」
焦点も合わないまま、虚な目でトロを見上げるウォナンビ。無力感に打ちひしがれる、ウォナンビでさえこの有り様なのだ。ただの人間、子どもでしかないトロでは場違いなまでに力不足だった。
【Ha、aaaaaa……】
「奴め……調子づいて、このままではいかんな……」
慟哭と怨嗟の坩堝、排娜 体力570
dice1d100=25 (25)
虹蛇、ウォナンビ 体力244
dice1d100=98 (98)
- 982二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 08:48:07
このレスは削除されています
- 983節穴22/09/12(月) 08:48:36
1 甲冑顎噛(150ダイス)
2 姿なきオゴポゴ(100ダイス、次被弾半減)
3 原初の大海嘯(200ダイス)
4 煌星ラサルハグェ(300ダイス)
5これでも食らってろ!(50ダイス)
dice1d5=4 (4)
- 984二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 15:23:07
おおお!なんか凄そうな技キタ!!
- 985二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 17:50:09
ヒサツ・ワザ!イヤーッ!!
- 986節穴22/09/12(月) 17:50:42
dice1d300=133 (133)
- 987節穴22/09/12(月) 18:01:04
ウォナンビの顔に焦りと苦悶が滲んだ。ここから先、排娜の調子がさらに上がっていくとなれば自分だけではもう手のつけられない事になる。そうなれば……あの人の愛した海も、守った人々も、そして……トロも。
だが自身の引き起こす海嘯で痛打を与えられるのか、それも少し自信がない。あれだけの巨体、人と同じサイズであったハイダ……もん娘相手ならばまだしも、あれだけの巨体が相手では……
「もん娘、か」
「ど、どうしたんですかウォナンビさん? 何か考えが……」
思い至りもしなかった事だが、一応……妾はもん娘だ。もん娘という、同じ体型の人間と比較して埒外なまでの力を引き出す我々の、その動力源となるのは悩むまでも無い。それを求めて、彼女達はああも恐ろしい怪物へと成り果てたのだから。
「トロ、少し……もらうぞ」
「へ……なに、をっぅ!?」
傍に立ったトロの身体を抱き寄せ、後頭部へと手を回しその唇を奪う。側から見れば正気を失ったようにも見える光景だろうが……何か欠けたような体に、柔らかく熱いものが満ち溢れる感覚を覚える。そしてまた、愛する者の……あの人への義理立てとはなんだったのだろうなと心の中で自笑した。だが今は……排娜の事を考えてだ。 - 988二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 18:12:38
◼️健全な◼️猥褻は一切ないと思う◼️
- 989二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 18:25:43
魔力供給的なやつ?
- 990二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 19:53:51
どんな技なんや……
- 991二次元好きの匿名さん22/09/12(月) 21:51:31
ククククク
恥ずかしがることはないよ
キスだけなら不貞行為にはならないよ - 992節穴22/09/12(月) 23:46:29
- 993二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:33:08
ゴウランガ! おおゴウランガ!!
モンスター・ムスメ・オデッセイもついに遂に第4章へと突入した! - 994二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 02:11:49
感慨深いな
- 995二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 12:23:18
梅