【独自設定・閲覧注意】ヴァシリーサ・パヴリチェンコ【おしゃべり♀頭巾ちゃんSS】

  • 1二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 21:29:48

    R-18G。尾形→←♀頭巾ちゃんどちらも相手への一方的な性的関係の描写有り。
    レイ○、逆レ。ですね。エログロ有りますが描写は淡々としている。
    ♀頭巾ちゃんには軍隊経験がない雇われの猟師の娘で、過去は創作で特盛。
    頭巾ちゃんスレで考えられた設定もあるよ。
    ♀頭巾ちゃんは頭巾ちゃんより冷酷でブラックユーモア特盛で、モノローグでめっちゃ喋るよ。本編後は普通に喋るよ。
    尾形は原作尾形より自分勝手で情けないよ。♀頭巾ちゃんとの口調の差別化のために口調もなんか違うよ。
    始まりが樺太での尾形→♀頭巾ちゃんレイ⭕。
    エンディングは二種類。
    ①瀕死の尾形を逆レ
    ②尾形盲目を♀頭巾ちゃん母国へお持ち帰り(性描写なし)。関係性は♀頭巾ちゃん上位。
    OP、EP以外は冗長だが性描写はほぼない。
    元ネタはこのスレ。既に【閲覧注意】だよ。

  • 2二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 21:31:41
  • 31(尾形視点)22/07/26(火) 21:38:15

    また不幸な話をしなくてはならない。自分の人生の中で最上の獲物を仕留めた時、それを喜ぶ余裕がなかったのは数々の不幸に苛まれ続ける俺の人生の不幸の一つだった。
    冬の白樺の森で囮のふりをするのは不快だった。しかし射撃の腕前を誇示し続けなければ生き続けることはできない。とどまるだけで体力を奪っていく冷たい地にとどまり続けた。もし自分が寒さによって死ぬならば死に際に何を願うとすれば暖かい母の肉の一部に戻りたいと思っただろう。
    発砲により緊張から解放される。緊張が強く長いほど解放の喜びは大きい。
    すぐに現実に引き戻される。自分の道連れの元に帰れるほどの体力の保証はなかった。孤立の不安を人生で一番味わった。仲間の元に帰る可能性を高めるには一旦自分が仕留めた男で暖を取る必要があった。仲間がいるであろう場所より暖かい獲物が倒れている場所がずっと近かった。

  • 42(尾形視点)22/07/26(火) 21:47:12

    男の元にたどり着こうとしたときに半矢であることに気がつき苛立った。頭にはあたっていたのだが頬に当たっているとはな。そばにいた小鳥が名残惜しげに飛んでいくのが目についた。
    獲物は仰向けに倒れており、意識がないのだろうか?身動きが取れず自らの血で窒息しかかっていた。男のはずだが髭がなくて骨格は女その物だなあ。お前もそっちの苦労を味わったろ?傷がついて却ってよかったな?うつ伏せにして呼吸を助けながら暖を取る場所を探す。近くで一番大きな木と雪の虚に獲物を引きずった。
    死んでいればこちらは助かったが、生きていたほうが暖まるのに都合がいいか。男の鼻にたまっている血をすすり呼吸を助ける。お前病気持ちじゃないだろうな。血の味は不快だった。獣はこのような気持ちで獲物の血をなめとるのだろうか。皮の換わりに服を剥ぐと女が現れた。獲物は兵士の皮を被った女だった。この千枚皮め。さっきの同情を返せ。半矢にしたこと、真っ先に仲間の元に帰らなかったこと、血をすすったこと、服をはいだこと。すべて後悔した。ああ先刻の俺よ、獲物に目もくれず仲間の元に向かい、なんなら力尽きて死んでくれ。

  • 53(尾形視点)22/07/26(火) 21:53:39

    相手に話かけて承認欲求を満たそうとしてはならない。罪悪感を抱くかも知れないという恐怖はない。今自分が女に溺れつつある感情は自分の理性が本能に凌辱される憤りだ。相手のために苦しむ訳がない。俺は欠けた人間なのだから。じゃあなんで自分は感情から逃げるように意識を飛ばしていくのかな。いや違う、これはただの意識の低下だ、寒さによる生理現象だ。楽になっちまえよ、孤独から逃れ性欲に負けたんだろ?もっと揺すって気持ち良くなろうじゃないか。嫌だ今までが無駄になる。あくまで男であるということを示すためだけに女を抱いてきた。一時の感情や本能で抱いた父上とは違えば俺はおっ母にふさわしい息子なんだ、他人を求めてはいけない。腰が動いているのは寒いからだ。気持ち良くしようとしているわけがない。俺は楽しんではいけない。もう沢山だ快楽を長引かせないため自分から終わりにしよう、まるで豆腐と煮られるどじょうだなあ、もう死からは逃れられない。愉悦と苦痛を終わらせ白い肉の中で小さな死を迎える。その感覚から逃れようとして瞼を閉じても脳裏が白んだ。何も見えず、何も感じなければ良かったのに。

  • 64(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 21:59:07

    小鳥が私を少しだけ食べた。
    病院で頬の痛みのため眠れないとき性交の記憶を反芻しゆっくり消化した。
    私は頬の脂肪を幾分失い、それは雪のうえに飛び散り冷えて固まり小鳥がそれを啄んだ。身体が動かなかったのでそれを観察していると小鳥は飛んでいった。足音が聞こえそして止まる。男の顔が見えた。標的の狙撃手は女のような目と肌の色だった。男は私の鼻を吸った。髭が当たり不快であった。指が不能になっていたのだろう、互いの服は乱暴に剥がされた。少しの間私達は肌を外気に晒されて男は声を漏らし、私は堪えた。男の肉が男の薄く繊細な肌を通して私を暖めた。男が女より暖かいということを明け方の寒空の下の一方的な関係によって初めて知った。背面座位でお互いの顔は見えずただお互いの生暖かい湿った息を吸い込んだ。繋がった体は恥ずかしがるように何重の服に覆われていた。

  • 75(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:03:00

    獣が私が見捨てた仲間を幾分食べた。
    恐怖も怒りもなかった。もちろん冷静だったわけではない、これは逃避だった。終われば殺されるかもしれないと言う現実を直視できなかった。犯されながら雪の上の獣の足跡や糞尿を見ては放置された死体はどれくらい食われるのだろうかと考えた。しばらくするとその疑問に答えるように仲間の死体に獣がやって来た。
    罠にかかった獣は猟師や逃れられない自分を食べる獣を待ちながら生き続ける。たまに獲物は罠を見回りに来た猟師を見ても逃げないことがある。初めて見た幼い私は疑問に思った。今日理解した。それは諦念していたのだ。私は私の胴体に回された男の冷たい手ばかりを思い出す。男の腰が私の下腹部に鈍痛を与えながら私の冷たい尻を暖めた。私の身体が暖まるにつれて頬の痛みはまして下の痛みはどうでも良くなってきた。もう終わって欲しいと願ったのか?私は深く考えることもせずまだ冷たい手で男の暖まった手を握った。男の動きがピタリと止んで少し身体を震わせた。

  • 86(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:07:32

    私は猟師の娘だった。国境守備隊の道案内役に雇われた際彼らに銃の腕前を披露したことが私の数奇な人生の始まりである。木の枝に挟んだ瓶の空を標的にする。詳細に言えば口から底をぶちぬく。イリヤは出会った頃紳士的な口調で私に話しかけていた。「ヴァシリーサ、君は20メートル先の瓶の底を撃ち抜けるかい?」「可能です。でもしたくありません、綺麗な瓶を家に持って帰れば家族は喜びます」「撃ちなさい。成功したら中身の入った瓶をプレゼントしよう」私は20、25、30メートル先から旧式の銃でそれを成功させ、イリヤは驚嘆を隠しきれず私を称賛した。私は瓶入りの飲み物三本と警備隊の装備一式を送ってくれたイリヤを好きになった。モシンナガンは私の最後の愛銃となった。余談だが他の兵士がリスを撃ってみろと私をけしかけたことがある。まだ馴れていない愛銃で撃ち損ねて賭けに負け、扇情的な絵を描かされた。それ以降私の目に入った憐れなリスは大事なしっぽを吹き飛ばされた。私は負けず嫌いな性格ではない。ただ弾はいくらでももらえたし、リスは小さくて良く動くので狩猟欲を掻き立てただけだ。

  • 97(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:15:18

    私は幼少から絵を描くのが好きだった。冬の始めの獣は毛皮が一番美しい。父の仕掛けた罠の巡回を手伝うと気に入った獣を仲買人に売る前に描かせてくれた。ある日私は山猫を目撃した。私は山猫が罠にかからないか淡い期待を抱いた。冬の終わり山猫が罠にかかっているのを見つけた。見つけるのが遅れ、山猫はすでに死んでおり毛皮は鳥についばまれボロボロになっていた。私は山猫を罠から外してやり家に持ち帰って悼みながら絵を描いた。毛皮は値段がつかなかったので絵を描く場所の壁に飾った。父にせがんで銃の練習を始めた。私がもしあの山猫を銃で仕留めることができたら毛皮を損ねることはなかった。撃たれた獣をかわいそうだと思ったことはない。罠にかかったり他の獣の手にかかるほうが苦痛が長引くからだ。また、獣は人間と違って安らかな死を迎えることはほぼない。

  • 108(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:24:20

    イリヤは私の銃と筆の腕前を気にかけていた。裕福な貴族の愛人になるよう尽力しようかと冗談を言っていた。悠々と絵を描く暮らし。悪くない話であるが私は猟師の娘である。息子のいない父の名誉のために私は銃を持ち続けるつもりであった。でもまあ両親は生き遅れの自分を気にかけていたのだからそろそろ身を固めなければならないのもまた現実である。手配書を読みながらいつものようにお茶を飲んだ。将来の縁談から逃げるように私は手配書の人間を仕留める空想をした。まさか指名手配犯が本当に自分たちの監視地点を通ることになろうとはまだ思っていなかった。
    私は国境を通過しようとするトナカイ橇に乗っている人間がウイルタを擬装した指名手配犯一行である可能性が非常に高いと判断した。それを知ったイリヤの顔は瓶抜き遊びのときよりずっと真剣であった。私の観察眼をイリヤは信じていた。そして私をただの監視役に留めるつもりはなかった。
    「ヴァシリーサ、お前は自分の将来のために人が撃てるか?」
    「可能だが撃てない、人を殺して両親のもとに帰るつもりはない」
    「撃て。成功すれば俺達は出世する、お前を取り立てることを今ここで誓う」
    私は最優先標的を選定し発砲した。私は初めて殺意を持って人間を射った。
    私はサイコロを振ってしまった。

  • 119(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:34:27

    私は山猫の足を幸運のお守りとして持ち歩いていた。しかし私はあの日持ってきたかを確認せずに監視についてしまった。医者の説明で初めて舌の一部を失ったことを認識した。両親が病院にきても私は話すことができなかった。私は筆談できたが、両親は文盲だった。看護婦を間に挟み会話した。両親が悲しむのはもちろん私が事件のことを詳細に話さなかったので二人は困惑した。私は親不孝な娘になった。両親は以前縁談を幾つも用意していたが今娘は容貌を損ねその理由すら語ろうとしない。しかし自分が人を殺そうとしたことを語る必要性はない。娘は密入国者によって舌を削られ姦されたと知る必要性もない。しかしあれ以降私に月のものは来なくなった。ストレスによる月経不順か妊娠したかはまだわからない。病院からあの日身に付けていた服と装備を返してもらい、愛銃を整備し山猫の足を探した。お守りはやっぱり無くしていた。山猫の足のお守りを持っていれば私はこの運命から逃げられたのだろうか。数日後私は病院をからこっそり姿を消した。私の旅はここから始まった。

  • 1210(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:41:13

    私は執念深い人間ではない。男を追い始めたのは、もし妊娠したら自分の娘が私生児になる両親がかわいそうだから子供はなかったことにしようという親孝行のついでにである。天使に子育てしてもらってもいいし、無事産まれた後欲しい人に譲ってやっても良い。人に迷惑をかけるかも知れないが人に食い物にされることはない強い人間に育つだろう。親孝行のためには離れたところで行う必要がある。動物だって群れから離れて出産するのだろうし。後、顔の怪我を知れた人間に見られ、同情や哀れみを受けることに疲れ飽きていた。しかし良いこともあった。以前は私と性交を持ちかける男は多かったが、今ではお断りする言葉の返しは必要ない。ほら一人のヤポンスキーがわたしに求愛してきた。顔は悪くないが、ヘラヘラ笑う男を一部の露人が馬鹿にするということをこのたこ坊主は知るわけがない。マスクをよけて口を開けて舌の運動をしてやる。男はまるで数秒後に補食される猿のような表情でうへぇと声を漏らす。ようやく私は男があのお尋ねもの一行であると気がついた。坊主頭はこちらの素性を知らないらしい。マスクを外したことを後悔したがもう遅い。露人の私は愛想笑いの才能は乏しいが最善のパフォーマンスをしてやりその場を去った。

  • 13二次元好きの匿名さん22/07/26(火) 22:43:49

    (性描写ほぼ無いとは言っているけど)あにまんの規約で直接的にエッなのは禁止なんだけどそこ大丈夫?

  • 1410(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:48:41

    >>13

    ん…シコスレほどエロくないからまあ…と判断したけど…駄目だったらそれまでかなあ

  • 1511(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:49:56

    敷香にてようやく獲物の仲間を発見し彼らを尾行し張り込んで見たが獲物は一行に現れなかった。私のように近くに潜んで偵察しているのか、はたまたユルバルスと一緒にここを離れたのか。思いきって彼らに聞いて見ることにした。彼らが食堂で食事をして居るとき私は勝手口から入店した。一行を見つける。店主に酒を注文する。そしておもむろに一行のテーブルの空き席に座る。念のため窓から遠い席にした。突然の怪しい露兵にもちろん一同顔を見合わせる。まず坊主頭が怯えと面倒臭い気持ちの入り交じった顔をした。次にアイヌの娘が私を見たことがあると言う反応をしたこの娘は人の顔の覚えが良さそうだそして非常に目が良い。監視や偵察に向いている。国境で見かけなかった傷顔が娘が警戒心を私に向けているのを知って凄まじい殺気を放ってきた。顔が少し青くなっている。どうやら獲物の男とは別の種類の動物のようだ。まあさすがに丸腰の女を衆人環視の元で殺して人様の店の床を血で濡らすほど躾が悪いわけではなかろう?去る自分を追って来たら不意討ちに短銃で撃てばいい。

  • 1612(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 22:56:04

    私は勘違いされないようゆっくり胸元に手をやって油気のないテーブルの上に落書きを何枚も滑らせた。獲物の男の人相画か娘の元にたどり着く。娘の顔はさっき私を見たときよりもはるかに顔を強ばらせた。傷顔の男は娘の心配を忘れるほどたまらない様子である。髪の毛を逆立て顔色は青とピンクが器用に混じり人間に化けた七面鳥みたいなことになっている。坊主頭は男に敵意が少ないのかはたまたお人好しの馬鹿なのか気まずい顔で済んでいる。丁度良くテーブルに酒が運ばれてきた。さあ、情報交換をしようか。

  • 1714(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 23:01:37

    14私は時折珍道中の一行と親交を深めることが可能になった。大泊港で一行は他の仲間と決裂したので逃走を手助けした。一行に銃の腕前を披露し敵を足止めするため仲間を呼ぶ優先標的を排除した。兵士の頭に命中し満足した。馴鹿橇の優先標的を半矢にしたのは偶然だったのでしっかり仕留める経験が欲しかったのだ。
    北海道に渡った直後待ちわびた月のものが来た。来たのはいいがタイミングは少し遅かった。両親の元に帰ることが可能になったが、私はオガタを追ってうっかり海を渡ってしまった。まあいいか、これで心置きなく男を追えることに心が踊った。これは恋なのかもしれない。まあ猟師が大きな角や美しい毛皮に焦がれ、手中に納めるまで追跡することは同じ様なものである。

  • 1813(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 23:44:56

    私の標的に名前が付いた。オガタは樺太で一行を裏切り負傷し一行の元を去った。一行は旅の目的を得て今帰路の途中である。オガタは裏切りの際娘を排除しようとした。娘は一行の目的に必要な情報を握り開示していない。オガタは娘を優先標的にしている可能性がある。私が一行に酒と食事を提供し得た情報は大体こんな感じである。三人とは筆談が不可能なのでお絵かき会となり情報交換は難航したが良い交流であった。惜しくは傷顔が酒のせいで技量が下がっていたことくらいか。でも三人が遠慮したため酒代が少なく済んでよかった。私は三人の元を離れた。三人をそっと見守ることにしよう。獲物を追う旅に案内人と餌があらわれて嬉しい。

  • 1913(♀頭巾ちゃん視点)22/07/26(火) 23:46:06

    >>17>>18

    ここ、投下ミスで順番逆になっています。

  • 2015(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 00:21:42

    私のスケッチした刺青の男は皮を剥がされた。
    娘は手慣れた手付きで人間の皮を剥いだ。自分達を襲った男への報復だろうか。スギモトは何度も娘に謝っていた。いつもはこの男が剥いでいるのだろう。しかし今回は左腕を骨折していた。男の裸をスケッチしたのは初めてだった。私は自分の獲物の体を思い出した。刺青のない綺麗な体だった。仕留めた暁には石膏像の代用として描いてやっても良い。傷もない体だった。手袋にしてやるのも悪くない。薄い皮手袋は射撃のパフォーマンスを上げるだろう。私が仕留めるまで雌に背中を掻かれないようにしておくれ。無くした山猫の手の後釜に丁度良い。私には猟奇趣味は無いがお守りには思い出が必要なのだ。

  • 2116(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 01:36:23

    アシリパは私に多めの小遣いを寄越した。オガタを牽制しているからではなく狩りを手伝うからだろう。私はアシリパと同じくらい獲物の痕跡を見つけるのが得意だった。スギモトはいい年頃の少女がうんこを見つけるのをからかった。猟師がうんこを見つけることは猟果に直結するので私がアシリパの味方をするとアシリパは私に仲間意識を持って喜んだ。一緒にベリーを摘んでジャムも作った。
    私は獲物捕っても売るのが億劫なのでみんなアシリパやスギモトに渡した。シライシに渡したら換金しても分け前もくれずつまらない使い方をされた。腹いせに女の絵をせがまれたとき、肝心な場所を描かないで渡すと後日追加料金を持ってきた。スギモトはかわいいものが好きなので小動物を描いてやった。シマエナガの絵を描いてやったらなんとも言えない顔になったが理由は知らない。

  • 2217(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 03:05:41

    私達は右目のない鹿を見つけた。
    私が撃とうとするとアシリパが止めた。健康状態が落ちて肉質が落ちている。恐らくはそんなことを言っている。
    私は鹿の左目を撃った。瓶の入口を撃ったように。
    これは決意表明だった。アシリパは顔を曇らせた。やはりあの男に情を残していたか。
    アシリパは自分に言い聞かせるようにいい始めた。
    あの鹿は長生き出来ない。そして病気になれば他の鹿の害になる可能性もある。アチャも言ってた。弱い狼は仲間に庇われることもあるが、何を仕出かすかわからない個体は追放されるか排除されるって。そうしないと他の仲間が無用に危険な目に会うからだって。
    私は頷く。アシリパは鹿のほうへ向かいだし、私もそれにしたがった。
    オガタ。私はお前を撃つのは不具の獣に対する哀れみのためではない。私と万全を持って勝負すると私は信じている。ただ、娘には娘に都合のいい解釈をさせたほうが良いだろう?

  • 2318(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 04:34:11

    ヴォジャノーイが仲間に加わった。仲間を私が撃ったのは知らないらしい。安堵と戦果を横取りされたような複雑な気分で河童をスケッチした。久しぶりの生の魚卵に気分を良くし私はウォッカを振る舞った。河童は家族が一杯欲しいと語っているようだった。私の生まれ育った寒村では子供を増やすのは合理的ではあるが冷徹なことでもある。飢饉の際妹のアナスタシアは肺病に患り母は泣く泣く森に連れて行った。妹は帰って来なかった。私は悲しむ気力もなく前より幾分増えた食事にありついた。
    まあ河童なら魚を捕るのは上手かろう、飢饉は余計なお世話かもしれない。私は母国の河童を描いた。架空の存在を描くのは珍しく、目敏いアシリパは興奮した。私はアシリパの珍しく幼稚な姿に妹を見た。無垢で守ってやらねばなかったはずの妹を。

  • 2419(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 05:54:09

    脳ミソはうまいのか?どうやって捕まえるんだ?恐らくはそのようなことを言っている。私はそれに答えるほどの想像力は持ち合わせていない。適当に頷きながら、実在架空織り混ぜたいろんな動物の絵を描いてやる。象の絵を描いてやった時もいろいろ聞いてきた。
    象の皮膚は硬く分厚く毒矢は有効ではない、銃を使う。じゃあ私が象のいる国に行く必要がある日が来るまでに銃が撃てるようにならないとな、頭巾ちゃんそのうち教えてくれ。
    私は快諾した。狩猟能力のある娘に父のように銃を教えることに興味が沸いた。

  • 2520(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 06:31:51

    アシリパに銃を教える日は来なかった。
    ビール工場で花火に照らされたオガタを見つけ私は父の娘で有ると言うことを再認する。見知らぬ猟師は敵である。そして一度交戦したらどちらかが負けるまで戦わなくてはならない。私は馴鹿橇のウイルタを撃ち、オガタはイリヤを撃った。私達は人間の猟師であった。幼い自分は山猫をあわよくば罠にかけたいと思ったが、今の私はオガタを必ずや討ち取ると闘志に燃えている。山猫は厚かましくも妹のナーシャに忍びよっている。
    私が引き金を引くのと同調してオガタは後方に身を捩らせた。もちろん手応えがあったわけではない。射線から逃れたのだ。どういう勘が男に働いたのかわからないが私はあまりの理不尽な事象を呪った。食卓で酒が入って口が軽くなった父が私に語りかける。
    ある猟師はそのような獣には悪霊の加護があると考える。ある猟師は人間の魂が入っていると考える。忍耐だよヴァーシャ。獣の悪運がつきるまであきらめなければ、猟師は毛皮を得られるかもしれん。

  • 2621(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 06:49:17

    白い外套をはためかせた悪霊の挑発に応じて発砲してしまう。私は懲りずに親鳥を追ってしまう狐であった。オガタは鷹をからかうリスのように建物に身を投げ入れる。自分の居場所を撹乱させるかのように山猫は兵士を一人仕留める。これには私も舌を巻いた。オガタが撃ったと言う確信があったが何処から撃ったかがわからない。隻眼の男は私を失望させなかった。それに勇気付いて再び持ち場を変えて機会はもう一度来たのだが、私は怖じけ付いてしまった。猟師と狙撃手は少し違う。狙撃手は猟師より逆襲を受けやすい。いくら狩るのがお上手でも狩られたら一貫の終わりである。

  • 27二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 07:15:26

    >>13

    ここ画像のエログロはかなり厳しいけど文章のが削除されてるの見たことないしよほど克明に性器描写とかしない限り大丈夫だと思う

    劣情スレとかものによってはかなりエグい内容のもあるけど黙認されてるし

  • 2822(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 07:16:36

    父がしばらく家に帰らなかったことがある。自分が帰って来るまで山に入るなと言う言い付けを破った私は、父が余所者の猟師の骨を肉から外す所を見てしまった。普段は寡黙で穏やかで家族を殴らない父はこの時は縄張りを持つ獣になっていた。警戒心が強いはずの父は遠くにいる自分と目を合わせなかった。人間と識別できる部位は土に埋められ肉は獣の餌となった。当時の物言わぬ父は今の私に悟らせる。私はいよいよ本腰に入る。一行から離れ私のモラトリアムの旅は佳境を迎える。
    生きて勝負を終えれば私は帰路につく。

  • 29二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 07:22:10

    >>27

    コメントありがとう。冒頭くらいの描写でこのSSは済みますので大丈夫そうだったら幸いです。

  • 3023(尾形視点)22/07/27(水) 07:27:25

    五稜郭の朝、断眠による軽躁のせいでゆっくりとした走馬灯に俺は身を委ねている。尻が痛いのを紛らせたい。思い出すのは自分の無力さばかり。身内を殺して後悔しているかもしれないとぼんやりと考える。おっ母を殺しても父親は来なかった。勇作どのを殺しても神は俺を見なかったんだろうな。ばちの一つも当たらないなんて。いや、杉元に顎はカチ割られたし、アシリパは図らずも俺の目を射ってくれた。父上はつまらない男だが鶴見中尉は今でも慕っている。でも向こうは俺のことを何とも思ってないんだろうな。あの狙撃手だけが俺の価値をわかってくれる。もし俺を仕留めたら俺の死体をしっかり検分してくれるかな。俺の義眼に気付いて健闘を讃えて欲しい。それとも腹いせに俺を去勢するかもな。いいぜ、俺だって自分の玉なんてなくなればいいと思っている。頬を撃ち抜いて悪かったな。でも俺だって顎を割ってるんだ。同情してくれ。

  • 3124(尾形視点)22/07/27(水) 08:01:39

    どうやらその願いは敵わないようだな?ガラスの反射を見つけて俺はカラスのように喜んだ。やっぱりさっきの弱音はナシだ。運命が俺に味方してしまったんだからしょうがない。双眼鏡を振っているな?愛嬌があるじゃないか。俺が間違いを犯すのも無理はない可愛い女だ。今度はしっかり仕留めてやるから安心しろよ。故郷に帰れないことには同情するが、実は俺も同じだ。話し合いわかってもらいたいが、その日がくることはないだろう。普段はもっと自分は慎重だ。この距離から狙うことはない。しかし今の自分は自信に満ちている。俺は正しい。
    引き金を引く。勝利の確信を持って遥か遠くの発砲炎を凝視する。宿敵の応酬。自分の左足に穴が空いた。
    少なくても即死ではなかった。でももう無力化したはずである。
    高揚感は強かったが思いもよらず早く引いてしまった。
    脅威を排除して自由になったはずだ。自分の人生の内でも最高の狙撃だったはずだ。射撃の腕こそ自分の自尊心そのもので気にくわない事象はその力で排除してきた。…でもそれで自分の人生はうまくいったか?
    …さっさと権利書を追うか。俺は今度こそお前には近寄らないがお前の死体を見たくないからじゃない。あの過ちはたまたまだ。狙撃手としてのお前に敬意を払う。ここでお別れだ。

  • 3225(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 08:41:57

    半矢のオガタが馬に乗ってアシリパ達を追うのを確認してから私は左腕の傷の処置をした。良い勝負だったが不完全燃焼さも否めない。しかし今や私は今の状態のオガタを狩る能力はない。銃創は肩に近い位置で完全な止血は難しいが命を脅かす可能性は引く、興奮のため痛みも少ない。
    馬を得てオガタの馬の足跡をゆっくり追い始める。今や私は傍観者である。先ほどの闘志は引きつつあった。私は猟師であり続けるだろうか。オガタは獣であり続けるだろうか。オガタの馬の足跡は線路を並走していた。

  • 3326(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 10:04:22

    私は馬でゆっくり線路をたどった。もしオガタが手負いになったらあわよくば一勝負。しかし私は何故かあの山猫を思い出す。冬の終わり私の預りしれない所で勝手に死んでしまった山猫を。不安が私を駆り立てた。喪失の予兆を感じた。私の人生の節目には常に喪失があった。
    遠く線路の果てに不安感の答えがあった。私の予想より早く力尽きたオガタがいた。

  • 3427(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 10:18:00

    私の旅は終わりを迎えようとしている。
    私はオガタの死体を検分し始めた。左目から後頭部へ瓶の口から底に抜けるように撃ち抜かれていた。私がそれを成せたらイリヤをまた感嘆させただろうが。右手には銃が握られている。おそらくは近接戦に持ち込まれ、相手の銃を掴んでそのまま撃たれたのだろう。狙撃手としては締まらない最後である。何だその諦念の笑みは。左目からはまだ脳漿が混じった血がにじみ続けている。死んで時間は経っていない。念のため死亡を確認するため無事な右目を私の指でする。そうだ、お前の右目は義眼だったな。信じ難かったが本当だったとは。湿り気のある鼻息が私の手にかかる。オガタはまだ死にきってはいなかった。といってももうお互いに何かができる状態ではなかったが。いっそのことすでに死んでくれていた方がありがたかった。

  • 35分岐注意。22/07/27(水) 10:23:00

    ここからルートが二つに別れます。

    内容は>>1で説明した通り。

    先に①のエンディングに行きます。

  • 36e1-28(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 10:29:17

    さっきまで生きているかどうかわからぬ虫の息だったが低酸素状態に対する反応か僅かに口を動かし始める。私はオガタの鼻をつまみ息を吹き込んでやる。右手の銃を外し、線路脇から身体を移動させる。私はこの男への未練と向き合うための希望が欲しい。射撃の才能のある子供に故郷の鳥獣を撃たせたい。まだ死んではならない。お前はさしずめ終わりかけのろうそくだ、最後の燃え上がりを利用させてもらおう。獣の生命力の最後の足掻き。今の私に必要なのは其だけだ。脈拍が強くなって体温が上がり始めている。私は息を吹き込み、一ヶ所だけの愛撫を繰り返す。最早どちらが獣なのか。獣を追い獣に成り果てる。いつでも子種をうけても良いように生殖器をみちびいて男の腰を私の両腿で挟み包み込む。慎み深く私の外套で二人の腰を覆った。

  • 37e1-29(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 12:06:14

    きまずさから遠くの景色を見ながら、これから何処へ行こうかと見当違いのことを考えながら、来るかわからない射精を腰を揺らしながら待ち続けた。オガタの腰の薄い皮膚にたった鳥肌と私の行き止まりの鈍痛が徐々に私をあの日の雪の風景に引き戻す。私の両頬が疼き、あの時とは違い男の体を求め始める。私はオガタを愛し始めたのだろうか?自分の舌を損ね一方的に求めた男でも、命がけの遊戯のために海と季節を跨ぎ追い掛け続け情熱を注いでしまったのなら。違う。私は獲物に情けをかける女じゃない。獣に身体と心を委ねる頭の悪い女でもない。オガタを求めるのは征服欲だ。同意のない相手に愛を求め与えようとするなんて馬鹿馬鹿しい。男の血で獣がよって来ないか監視を続けないと。自分以外に気をやった抗議だろうか。男の両手が静かに挙がる。無情な仕打ちへの抵抗かそれとも手を握って欲しいのか。思わず男の両手を自分の両手で包み込む。微かに身体が強ばり動きが止まる。オガタはようやく眠り息を抜いた。声音は安堵のため息のそれであった。

  • 38e1-30(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 12:20:00

    獣が獲物の血を舐めとるように私はオガタの体を拭いた。人の体に執拗に触れるのは初めてである。身体中の傷がこの男の旅の壮絶さを物語っていた。左の眼窩には火薬がこびりついた火傷があった。射出孔は思っていたより上にある。撃ち抜かれた瓶とは訳が違った。小銃は銃底を下にし下から構えられていた可能性がある。自殺か?普通は裸足の指で引き金を引く。知恵を絞って他の方法を思いついてまで死にたかったのか。お前は獣の様にさ迷い生きたが、最後には人として幕を降ろしたのだろうか。顎には手術の後があり、私の頬の傷より古い。何の因果で私の頬を撃ち抜いてしまったのか。私のようやくの追撃は左足を撃ち抜いていた。私からこの男への最後の贈り物である。

  • 39e1-31(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 12:25:58

    死体の検分を続けるとあの日無くした山猫の足が懐から出てきた。私を無力化した戦利品か、それとも獣でもお守りが欲しかったのか。返して貰おうか。いやこれは冥土の餞別にくれてやる。しかし私にもお守りが必要だ。さすがにお前の脳漿で鞣した皮手袋は作るのが面倒だが。てっとり早く義眼を貰おう。いや義眼を外すより先に、折角だからスケッチをしよう。
    見晴らしが良い場所にオガタを連れていき、身体は見つけた時と同じ姿勢に復元する。銃も安心するよう返してやった。すでに笑みは無いが清拭されたためこざっぱりとしておりくつろいでいるように見える。硬直が始まるまでにここに連れてきて良かった。死体の回収を待ちながらスケッチをする。
    私は山猫の死を再び悼みながら獣の道から外れようとしている。私はこの男の死から学ばなければならない。それにしても筆が進む。この旅でオガタは私が生来の絵描きであると再認識させた。仕留め損なったのは残念だが、もはや未練はない。
    時おり遠くを見ると誰かがこの男の死体を見つけ担架を呼ぶのに気づいた。
    私の旅は終わりを迎えたのだ。

  • 40e1-32(母頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 12:39:46

    e1-32私の息子が26歳の誕生日を迎えた。
    息子が早死にした父親の享年を越えたことは嬉しいが私はオガタの顔を忘れつつり、私はそれを寂しく思っていた。
    息子は父親に良く似ていた。私の記憶のオガタの顔は息子の顔が上書きしていった。息子は狙撃手にも画家にもならなかった。息子は狩猟欲も緻密な絵を描く集中力も持ち合わせていなかった。おまけに良い嫁を貰うためにパイロットになると言い出し有言実行した。良縁になるためにパイロットになる必要はないと私は力説したが、狙撃手になったら母さんみたいな女が寄って来るんでしょ、俺やだよ母さんみたいな風変わりで冷酷な女、と言われてグウの声も出なかった。
    まあ息子は父親と違って良妻賢母な嫁を貰って良かった。私はまた山猫を自分の余暇に描き始める。義眼を息子の眼に近づけて見たが息子の光彩の方が幾分薄かった。私はまた喪失と向き合わなければならない。オガタよ、お前の容姿を息子に譲っておくれ。息子を見るたびにお前の面影を探すのは、息子の人格を認めていないようなものだから。
    お前の亡骸を今度こそ埋葬するよ。墓標は私の狩猟の初恋の山猫だ。オガタは私の最後の男だ。墓標の下のもっと深い場所にもっと大切にお前を隠そう。

  • 41二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 13:18:45

    ホラールートのエンディングなのにこれはこれでいいな

  • 42e1-33(頭巾ちゃん二世視点22/07/27(水) 13:43:05

    母が亡くなり数年が経った。母が僕に家宝にして欲しいと残した山猫の絵をとうとうチャリティーオークションに出品してしまった。
    僕はこの絵の良さがわからない。だって猫の死骸の絵だよ?僕は数年は我慢して自分の家に飾っていた。でも、猫の死骸の絵を飾るのは陰気臭いよね。嫁さんはお人好しが服を来ているような人だから、まるで微笑んで眠っているようじゃない、お義母さんは悪趣味な人じゃないと豪語していたけど。でもやっぱり母はその風変わりさで僕の人生に陰を落とし続けた。僕の娘が可愛がっていた大型犬が死んだとき業者に頼んで剥製に仕上げてもらい娘の誕生日のサプライズにしたとか快挙に暇がない。でもオークションに出したのは復讐じゃない。あくまでチャリティーのためと絵を色々な人に見て欲しいからだった。

  • 43e1-34(頭巾ちゃん二世視点22/07/27(水) 13:46:53

    山猫の絵は思ったより高額で落札され、北海道の美術館に寄贈された。めでたしめでたし。しかしこのお話には余談がある。学芸員が母のファンだったため、山猫の死骸はX線検査にかけられ、息子の僕は招待された。下書きにはボロボロの軍人が描かれていた。僕はその下書きが印刷されたコピー紙を持って以前リビングに飾られていた絵を観覧した。やまねこくん、キミは随分出世したね。嫁さんにはキャラクターグッズを買って帰るよ。コピー紙でのびている男性にも話しかける。
    …もしかして、あなたは僕のお父さんですか?あなたも母には苦労させられたんでしょうね、同情しますよ。僕には父親は要らなかったと晩年の母に言ってあげましたが、母は複雑な顔をしていましたよ、あなたにはなんと言えばいいか…絵のあなたでも逢えて良かった。例えあなたが山猫の下に隠れていたい恥ずかしがり屋でも。そしてたぶん僕は顔も性格もあなたに似たんでしょうね。見れば分かる気がします。
    お洒落な軍人の父さんは何も言わず何かを諦めたような笑みを浮かべたままだった。

  • 44二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 13:51:35

    このレスは削除されています

  • 45分岐注意。22/07/27(水) 13:55:04

    エンディング①はここまで。次からはエンディング②。
    尾形生存で無難ですが、文の量は少ないですごめんなさい。

  • 46二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 14:40:41

    すげえもんを読んでる気持ちだ

  • 47分岐注意。22/07/27(水) 15:27:11

    >>41>>46

    コメントありがとう。

  • 48e2-28(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 15:42:28

    オガタは自殺を完遂できなかった。
    盲目以外の後遺症はほとんど現れず、まるで頭が無くても生きられる鶏のように小屋の前を歩けるまでに回復した。
    線路脇で生きてることに気付いた時は正直迷惑だったが、他にすることもなく看取ることにした。いつまで経ってもくたばらないので私はまたもや根比べに負けて病院に連れていった。病院から治療費用を請求されて踏み倒そうと病院から逃げ出そうとしたとき、お人好しの士官が駆けつけた。樺太でアシリパ一行と決裂した将校である。あり得ないほど呑気に死にかけの男に金を積んだ。私の周りの部下達はみんなしぶとい。金を惜しんで死んだらさすがにかわいそうだといっていた。こんなところで気前よく振る舞っても自分の印象が良くなることはなかろうに。その後何故かオガタは意識を取り戻し、私達は掘っ立て小屋で療養を楽しんでいる。

  • 49e2-29(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 16:19:44

    オガタの後頭部の傷が乾き、一段落がついた時期、私は故郷へ帰ることにした。生きてる事が悪趣味な盲目の男を両親に紹介するかは戸惑ったが、まあ母国に連れて行ってから会わせるか決めてもよい。
    しかしオガタは断固として拒否する。国を捨てるなんて真っ平だ。そもそも助けろだなんていっていない。まるで生まなくても良かったと駄々を捏ねる子供である。だいたいお前は家に帰れるのか良かったなとか機嫌が良いとき言ってただろ。私は足りない舌で譲歩案を持ちかける。ならせめてお前の子をはらませろ。北海道土産にしてやる。医者はお前の予後を予想できない。さっきまでいつ死んでも良いと言っていた男はあきらさまに怯え始めた。でも俺は愛のない交わりはしない。してほしかったら愛してると証明してくれ。私は愛は簡易には証明できないものだと説明する。でも私はお前の世話をしている。先日発作を起こして小便を漏らしたな?ほら、お前は長生きする保証はない。愛がないなら下の世話はしない。

  • 50e2-30(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 17:30:38

    少しばかり言い過ぎた。だがオガタは減らず口を叩き続ける。俺はもっと慈悲深い女に世話を受けたかった。無償の愛と言うものを一度も得られず死んでいくなんてと。私は通告する。残念だがお前はもう相手を選ぶ価値も機会もない。お前に人生の選択肢は残っていない。これがお前の余生だ。オガタは消え入るような声でようやく言い返す。ほっといてくれ。こんな惨めな目に合うなら一人の方がましだ。
    ならお望み通り一人にしてやる。お好きにどうぞ。私は食事だけ提供して放任した。今度こそ根比べに勝ってやる。私は一切オガタの呼び掛けに答えず触らなかった。一週間後オガタは私のモシンナガンを勝手に使ったが、もちろん私は実包の火薬を砂に詰め替えていた。正直引き金を引く前に止めたかったが、根切りのためだ、一旦心を折らなければこの馬鹿は自分の問題に向き合わない。獲物を逃した猫が顔を洗うように手汗を服で拭っているところで、私は話しかける。いい加減風呂に入れと。オガタは再びようやく言い返す。お前はがさつな狙撃手だな、整備不良だぞ。

  • 51e2-31(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 18:35:28

    オガタ、私の勝ちだ。いや、お前の勝ちかもしれないな。そこは解釈による。再び自殺に失敗し無力感にうちひしがれたオガタを湯浴みさせ、裸のまま寝台に追いたてる。自分も同じようにして同じ布団に潜り込む。オガタは壁際に逃げるが、もう減らず口を叩くことはなかった。私は満足して眠りにつく。一週間ろくに眠れやしなかった。その間、オガタは私に触らない。どうした?私は弱っているぞ…こいつひょっとして寒さで死にかけないと発情しないのでは?冗談だ。焦らず、こいつが父親になるまで生きることを祈るばかりだ。オガタに問いかける。
    触って見たらどうだ?
    愛のない女に触るなんて。
    私はやぶさかではない。始めは愛が無くても良い。触って見ろ。
    オガタは恐る恐る私の手を弄び始めた。
    どうだ?愛が芽生えて来たんじゃないか?
    ああ、試して見るもんだなあ。
    私は手を握ってやる。
    …お前は優しい女だな…

    なんてチョロい男だろう。やっぱり私の勝ちだ。
    一ヶ月後私達は海を渡った。今の所子供ができているかはわからない。

  • 52e2-(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 18:45:42

    エンディング②はここまで。
    後はエンディング②につくオマケをちらほら投下するかも。
    ♀頭巾ちゃん過去スレで描き足りなかったこと…他ルート、SS、小ネタ…劣情…書きたいことがあったら是非。

  • 53e2-(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 18:46:56

    元ネタの♀頭巾ちゃんスレ楽しかったのでついつい筆が進んだけどどこのスレに投げ込めば良いのかもわからず初めてのスレ立てとなりました。全文投げ込めました。いろいろとごめんなさい。もし全文読んでここまで来た人がいたらありがとう。

  • 54二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 18:56:24

    面白かった
    エンディング1は壮大で余韻に浸れる話だった
    エンディング2はその後が読みたい

  • 55e2-(♀頭巾ちゃん視点)22/07/27(水) 19:00:23

    >>54

    エンディング②のSSは草案中ですがブラックコメディーになりそう。書くとは思う。リクエストありがとうです…!

  • 56二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 20:06:44

    元スレがサラブレッド交配か絶滅動物繁殖プロジェクトっぽいって言われててそれを「怖い…怖い…でも妙に気になる…」って見てた
    その概念に沿いながらなるべくそのキャラっぽくしながらSS完成させたスレ主すごいよ
    導入の尾形視点のグルグルグルグル思考が巡ってる感じに惹かれてそのまま読み切った
    読ませてくれてありがとう

  • 57二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 20:23:18

    >>56

    尾形は普段マグロですから冒頭みたいになるには複数の要因がなければならず、標的に対する嗜虐心、孤独や寒さ、意識の混濁…きっと頭はいっぱいいっぱいだったんだろうと…それを表現したくて。

    感想ありがとう。

  • 58二次元好きの匿名さん22/07/27(水) 22:09:18

    語彙力がなくて文章が下手な上にやたらと長文になってしまいましたが感想書いたので置いときます
    序盤の尾形の独白何度も読み返してしまうくらい好き
    父のようにはなりたくないのに極限状態で本能に抗えずそのことを認めたくなくて必死に逃れようとする尾形が性癖すぎて最後まで読もうと決めました
    病気のことを気にするの歯茎とかに毒が入ったら嫌な尾形らしさを感じて良いし途中少し口調が幼くなってるところも好き
    「小さな死」はフランス語のあれかな? 作中の状況にピッタリすぎる
    尾形の独白が自問自答や自己暗示を繰り返してぐちゃぐちゃしてるのに対し頭巾ちゃんのは状況や感じたことを淡々と書いているのも両者の性格の違いを感じて良い
    頭巾ちゃんとアシリパさんの絡みも新鮮だし房太郎を河童呼びしてるのも可愛かったし白石のくだりも面白かった
    ルート①で最初狙撃をやらせようと思って作った子だけど結局強制したりしなかったのは子への確かな情を感じる
    あと剥製のエピは良くも悪くもズレてて情に疎い頭巾ちゃんらしさと彼女なりの孫への思いやりを感じてフフッてなった
    そんな母と比べて普通の人っぽい息子が自分は父に似たのではないかと思ったのも尾形の「欠けた人間なんかじゃなくて〜」の証左のようでジンときたし、でも尾形よりサッパリしてそうなところは頭巾ちゃんの遺伝も感じるようで好き(育ちの差によるものが大きいかのかもしれないけど)
    あと家族にやってきたことが全て返ってくるような死に方をした尾形に対して頭巾ちゃんにしたこともまた返ってきたこと、そしてその頭巾ちゃんも家族になった(あの状態をそう呼べるのかわからないけど)ことは何か因果を感じた
    ルート②冒頭の鶏のくだりとか生きてる事が悪趣味とか酷すぎて笑ったし状況が状況だったとはいえ一度は自分から行為した相手に愛の無い相手とは嫌とか言っちゃうの尾形だなあって感じで酷い状況の筈なのに微笑ましくなった
    尾形の色々な意味で弱ってて情けない感じが可愛くて好き
    どっちのルートも独特の余韻があって面白かった
    素晴らしいssを有難うございます 気が向いたらまた何か書いてくれると嬉しいです

  • 59二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 04:16:49

    >>58

    血をばっちいがるのはまあ尾形だから…と自分石田三成が柿要らねのエピソードが好きなのもある。今そう言う?みたいな。

    フランス語のあれで合ってます笑適当に使って今ググりました。光に包まれてる臨死体験に近い感もある。三途の川じゃないのは西洋思想ですね。

    樺太では一方的な行為なんで当たり前ですが、♀頭巾ちゃん普通の青姦でも周りを警戒したり珍しい鳥観察してそうで気持ちいいどころじゃなさそうな笑

    二世が狙撃手にならなかったのは生育環境ののんびりさでハングリー精神が育たなかったのもある。母を反面教師にしているところもあり、恋愛にたいしては超現実的であり学生時代にさっさと唾つけてますね…

    樺太の一方的な行為では頭巾ちゃんに妊娠に対する不安を与え、函館では妊娠に対する希望をちらつかせてしまうのは因果ですね…

    ♀頭巾ちゃんと尾形のcpなら絶対ブラックユーモアが似合うという趣味の元書かせて貰ったSSなんで楽しんでくれる方がいて幸いです。長文ご馳走さまです。

  • 60二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 12:02:51

    エンド①でも②でも尾形の手を握ってやる頭巾ちゃん♀良いな…
    狙撃手としては勝てても男女の関係では尾形が色んな意味で情けなくなっちゃって頭巾ちゃんが強いの分かるかわいい

  • 61二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 12:03:31

    たしかにこのCPはブラックユーモア合うな
    楽しみ
    ほしゅ

  • 62e2-e1-122/07/28(木) 12:11:32

    俺の大事な息子が金持ちのボンボンに耳を食われた。
    ええっと語弊のある言い方だったなボンボンと言う名前の黒いバカ犬にと言う意味だ信じられるか?最初に家に帰って来たかわいい息子を出迎えたのは俺だが、息子は平然としていたから事態の深刻さに気がつかなかった。血が出ているな、どこを噛まれたんだと呑気に聞くと続いて母親のヴァーシャが惨状に気が付き俺を怒鳴りつけた。慌てて俺は怪我の心配をした。眼は無事だった。息子は陰険な狙撃手ではなく華々しいパイロットを目指していたこれは息子の談だこんなことを言われた父親の気持ちを想像してくれ。母親は冷静に息子の傷を洗浄しおしどり夫婦で病院に連れて行った。雪がヴァーシャと俺の顔の傷の思い出を思い起こさせた。帰り道、息子に菓子を選ばせ買わせ、自分も数口分けて貰う。
    息子はもう眼鏡が掛けられないと意気消沈したから、お前は父さんと母さんの子供じゃないか眼鏡はいらないだろ将来パイロットになるならなおさらだと励ましたが、まあ伊達眼鏡が掛けられないのはかわいそうかもしれない。母さんは伊達眼鏡が必要な様な軟弱な職業につく必要はないと硬派に言い放った。

  • 63二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 12:18:14

    >>59

    二世くんはのびのび育ったんですね良かった…

    返信と解説有難うございました

  • 64二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 14:53:18

    >>62

    どっちのルートでも息子が狙撃手をナチュラルにdisってて何か笑ってしまうw

    息子くん耳欠けちゃったのか大丈夫なのかな

  • 65e2-e1-222/07/28(木) 18:37:20

    私達家族は舐められないよう精一杯の正装をしてボンボンの屋敷に行った。
    新旧違えども顔に堅気らしからぬ傷をこさえた色物家族三人が戸口に現れたので家主は恐縮したが最初関与を認めなかった。そこに調度良いタイミングで息子の耳を咥えた回収犬がやって来た。好都合なことにオガタは何も知らず泣かせて同情を買おうと息子の尻をつねっていた。息子は息子で父親の痛覚の耐性と母親の空気の読めなさで呑気に父親を見つめている。私は感情を抑えつつ、ボンボン、お座りとよそ様の犬に言いつけた。息子の名を呼び、目を閉じなさい、と言いつけた。犬の口から取り上げて息子の残っている耳にちぎれた耳を寄せる。示談金をお支払い頂ければこれは差し上げますが…事態を察した父親は息子の眼を自分の手で覆う。家主は家内に金を集めさせる。そのけだものの頭を撃ち抜けとオガタは家主に提案したが家主は犬を愛しておりそれを拒んだ。せめて去勢をするべきですと私は譲歩案を出した。主人も大切な一対の器官を失って幾分おとなしくなりましたしと夫の右の義眼と左の眼帯の中を触ってやると場の空気が凍りついた。しかし家主は私の要求に応じずバカ犬の性線を差し出すことすら躊躇った。示談金が集まり終わりそそくさと私は家族を連れて屋敷を後にした。私の要求に応じようとしなかったことを後悔させてやる。

  • 66二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 18:42:51

    視点載せるの忘れたけど最初は父尾形、次は母頭巾ちゃんです。

  • 67二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 22:27:04

    主人もおとなしくなりましたのくだり笑った既に面白い
    尾形がヴァーシャ呼びになってるのも頭巾ちゃんがオガタ呼びのままなのも好き
    これからも楽しみにしてます

  • 68二次元好きの匿名さん22/07/28(木) 22:33:40

    尾形<おしどり夫婦
    頭巾ちゃん♀<色物家族

    各々の視点での表現の違いに草
    息子の眼鏡について励ます尾形と硬派な頭巾ちゃん♀も良い…
    「棒鱈です」みたいな状況にしようと息子の尻を抓る父とぽけーっとしてる息子と冷静に交渉する母なのめちゃくちゃ面白い家族

  • 69二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 00:18:36

    尾形と頭巾ちゃん♀で感性が違うなりに息子大事にしてて仲良し家族なの好き
    両親共に自分の怪我に動じない人達だけど息子も受け継いでる上に両方の特性も混じってるのいいなあ
    この一家が普通に日常生活送ってるだけで何故かアダムズファミリーみたいなシュールな雰囲気まとってて楽しい

  • 70e2-e1-3(息子視点)22/07/29(金) 03:53:14

    息子のトラウマをケアするのは母親の責務よ、ノスリ、子犬は好き?マーマは僕に聞いてきた。母さん、家にはアグロが要るでしょ、またパーパに世話させる気なの?と心配した。犬を飼ったら毎日が楽しいわよスーリカ、犬は嫌い?今でも毎日が楽しいよ、母さん、犬は多分好きだよ飼ったことないけど。決まりね。父さん昨日の散歩で犬に吠えられてビビってたけど大丈夫?それは昨日の話よ、明日からは多分大丈夫よノスリーチカ…でもまだオガタにはまだ言わないでおきなさい。
    こうして家に子犬がやって来た。父さんはやっぱり難色を示した。マズルはぶってえし、足もデカイ、これ護羊犬だろ?家庭犬にはやばいんじゃないのか?と子犬を触りながら心配し始めた。僕、今度は耳で済むのかな。犬の躾は父親の責務だ心配するな今日から俺がパパだ勇作さんとすでに犬に名前をつけた。パーパ、チョロすぎるよ。僕はいろいろと心配になった。ユウサク?やはり私が犬を選んで正解だったな、その子は雌犬だ。お前はボディチェックも上手くできないのか?マーマはいつものようにパーパをけなし、雌かあパーパは雄が良かったnと言いかけたところで、…スギモト、お前は今日から不死身のスギモトだ…とふしぎなことを言い始めた。父さんはたまにこんな感じになる。スギモト…良い名前ね…とマーマまで思い出にふける顔になって僕と子犬は取り残された。なんとなく犬を飼い始めた理由が単純ではないことを僕は子供らしく子犬を撫でながら感じていた。

  • 71二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 03:54:51

    尾形すっかり奥さんと息子に骨抜きで笑った 仲良し家族で良い
    めいっぱい祝福されてるししてるんだろうな

  • 72二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 03:56:44

    いろんな方感想ありがとう。いろいろと気づいてくれて嬉しいです。
    アダムスファミリー良いですね。自分は汚いスパイファミリーとよんでましたが…

  • 73二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 11:41:13

    尾形ちょっと尻に敷かれ気味で笑う
    変わった一家のようでいてよくある家族っぽさも微笑ましい

  • 74二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 11:50:39

    子犬に対して今日から俺がパパだ勇作さん
    が何気にヤバくて笑ったけど尾形そういうところありそうなの分かる

  • 75二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 20:33:14

    SSのストック尽きちゃったんで、ほしゅ…頭巾ちゃん過去スレで描き足りなかったこと…他ルート、SS、小ネタ…劣情…書きたいことがあったら是非書き込んで下さいまし当たり前の様に頭巾ちゃんオガタ呼びしていたけど二次創作みたいにヒャクノーチカ呼びもあるんだろうか。

  • 76二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 20:46:37

    突然のスギモト呼びで二人の間で納得してるのいいな

  • 77二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 20:50:01

    「私の要求に応じようとしなかったことを後悔させてやる。」
    からの大型犬の子犬♀飼って不死身のスギモトって名付けた理由知りたいな
    尾形も頭巾ちゃん♀の思考を察して名付けたのかなって思ったけど頭巾ちゃん♀の作戦が分からなくて

  • 78二次元好きの匿名さん22/07/29(金) 20:56:07

    なんか頭巾ちゃん♀はオガタ呼びずっと続けてるイメージある
    姓はどっちなんだろ
    パヴリチェンコ?国際結婚だから別姓かな?

  • 79二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 00:52:27

    元スレで息子の容姿が西洋風の尾形って言われてたからそれで想像してる
    あんこうペリメニ鍋をつつくネタも好きだった

  • 80二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 06:19:32

    ほしゅ。

  • 81二次元好きの匿名さん22/07/30(土) 17:23:13

    頭巾ちゃんのあの頭巾は民族衣装で子供用女性用もあるみたいだから♀頭巾ちゃんも普段の外出時被ってたらかわいいな

  • 82e2-e1-4(母頭巾ちゃん視22/07/30(土) 18:34:20

    オガタはスギモト二等兵と名付け犬を可愛がった。私が外飼いにしろと言ったときオガタは抗議して犬と庭に寝たほどである。結局私が折れ、家に入れたが成長するにつれ子犬は外で寝ることが多くなった。餌に蛋白質を多く与えねばならず、私は時間を見つけて鳥獣を撃った。オガタは息子に空気銃の座学を仕込み、息子もスギモトの食料の調達を手伝った。オガタは息子の狩りに同行し、助言や息子が疲れたときポンピングを代わりに行った。子犬はスクスク育ちオガタはスギモトに庭で攻撃訓練を施した。逆に散歩では攻撃性を一切出さないようしつけた。スギモトは近所の雄犬達のマドンナになった。もちろんボンボンもメロメロである。スギモトの体重が増えオガタが攻撃訓練でもて余すようになった頃スギモト一等兵は犬生二度目のヒートを迎えた。

  • 83二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 00:44:17

    続き待機保守

  • 84二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 01:49:29

    このレスは削除されています

  • 85二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 02:01:11

    >>81

    若ソフィアベースに民族衣装頭巾被った♀頭巾ちゃんコラ作った

  • 86二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 02:10:05

    こんな場末のスレにコラ職人が来てくださるとは…ありがとう…

  • 87二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 06:53:41

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  • 88e2-e1-5(父尾形視点)22/07/31(日) 07:06:15

    ヴァーシャに散歩ついでに買い物を頼まれた。今日は家でゆっくり過ごすから、ちょっと良いワイン、チーズは高いの安いのどっちも、ベイクドミルクの牛乳足りないからそれも、あとは任せると。ユーリを庭に放らず家に入れておけよと言葉を返し、息子と犬を連れて散歩に繰り出す。スーリカ、ボンボンを恨んでいるか?と一応聞いた。恨んでないよ、今さらだけど友達との度胸試しだったんだ。そうか、ならこれから起こることはあくまで父親と母親のためのことだ。いいか、金持ちの屋敷の門を開けるような悪戯はするなよ俺はかわいい息子をこっぴどくしかるハメになるしかり過ぎたと反省して画材を買ってやることになる。お前が道草を食ってはぐれている間俺はうっかりスギモトのリードをくくらないまま店で買い物をするが、嫌な予感がして引き返し発情期の愛犬を放してしまったことに気がつきダッシュで家に帰る。僕、紙は安いやつでいいよでも僕が先に家に着いたら鉛筆多めに買って貰うね、と一言言い息子は何処に行くかは知らんが駆け出して行った。
    杉元、俺はお前の暴力性を信じているからな。

  • 89二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 10:15:38

    このレスは削除されています

  • 90二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 10:17:11

    このレスは削除されています

  • 91二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 10:18:42

    どうしてそんな事するの……?
    やるかでいったらやる

  • 92二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 10:21:06

    >>85

    髪色濃すぎたから修正再up


    何回か上げるの失敗してスレ無駄に消費したスマソ…

  • 93二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 14:02:50

    >>92

    やっぱりかわいい…ありがとう。

  • 94二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 14:09:46

    >>92

    かわいい!かわいい!

  • 95e2-e1-6(母頭巾ちゃん視22/07/31(日) 19:42:12

    私は家で料理をしながら、時折庭に洗濯物を見に行った。偶然家の犬が散歩ではぐれ帰って来たので庭の入口を閉めたあと思わぬ来客に気がついた。なんてことでしょう!うちのバカ犬がよその家のワンちゃんをオモチャにし始めたのです!私は怖くて近寄れません!オガタは買い物もせず息を切らし帰ってきて庭の柵の外から息子を肩車して息子に状況を報告させスギモトに檄を飛ばし続けました。ボンボンの両耳が食いちぎられた頃ようやく私は勇気を振り絞って庭を開け、ボンボンは失恋したボロ雑巾と化して逃げ出し自分の屋敷の庭から出ることなくおまけにインポテンツを煩い余生を過ごした。オガタはボンボンを庭から追い出したあとも、興奮して追いかけようとしたスギモトを取り押さえ腕を噛まれたが、その後も名犬スギモト上等兵を可愛いがり続けた。男の友は銃と犬、夫がよく言っていた言葉である。余談だが女の友は所詮石ころとクソをするぬいぐるみだとのたまっていたが、いざ猫を飼うと一番それに気を使うのはコイツ自身である。

  • 96二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 19:45:46

    ワンちゃんSSはここまでです。時間がかかったためほしゅしてくれて有り難うです。至らずパッとしないオチでしたが。>>77さんがすでにいろいろと予想してました。

  • 97二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 19:48:46

    乙乙
    段々上がっていくスギモトの階級が杉元本人を超えてて笑った

  • 98二次元好きの匿名さん22/07/31(日) 21:21:30

    三人共白々しくて笑うし以心伝心でほっこりする
    息子も立派に銃使い&お絵描き好きになってるようで何より
    乙です!

  • 99二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 06:06:16

    ワンちゃんSSが完ということは他にもエピがあるのかな
    ほしゅ

  • 100二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 15:11:08

    SSの草案は考えているのですが…夫婦が頭巾ちゃん♀の両親を訪ねる話なんで暗くて物騒なストーリーしか浮かばなくて需要あんのコレみたいな気分で遅筆してます。書き終えるのが先かスレを落とすのが先か…期待はしないほうが良いです汗

  • 101二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:36:50

    ほしゅ

  • 102二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:31:39

    マイペース仲良し一家の光の未来があると思うとニヤニヤできる

  • 103二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 01:12:51

    >>100

    ご両親に挨拶か!

    突然娘が盲目の日本人男性連れてきたらめちゃくちゃビックリしそうで気になる

    この2人なら暗くて物騒な話になるのも凄くそれっぽいから読みたいなあ

    (もちろん無理そうでしたら無理せず)

  • 104二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 09:56:31

    ほしゅ。

  • 105二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 20:02:20

    ほしゅがてら後々少しずつ投稿して行きます。前作より冗長なのをお許しください。また二人のキャラが崩れています。後頭巾ちゃん♀は両親と離すとき口調がいつもと変わっています。あとオガタのほうが出番が多いです。頭巾ちゃん♀SSなのに…あと大したオチはないです。

  • 106二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 00:42:15

    楽しみに待ってます
    ほしゅ

  • 107e2-e2-1(妻頭巾ちゃん視22/08/03(水) 04:58:51

    私は親不孝な娘になることを決めた。
    夫に油っこい獲物を食べさせ髪質を良くし、肌に照りを付け、爪を磨いた。散髪に出して新しい眼帯をかけてやった。俺は品評会に出されるのか?と聞いてきたので、両親に見せる、と告げると、いや、質問に対する対策を立てようと提案された。ありのままを伝えるつもりだと説明すると、絶対俺は殺される。お前俺のガキが欲しいんだろ、まだ俺は死なないほうが良いだろ?と少し慌て始めた。じゃあ念のため今種付けしとこうか?とからかうと、不受胎だったらそれまでだ、俺は殺されないしおらしい夫として振る舞う。お前は俺の理想の妻として振る舞えよ、と妙に偉そうに私に命令してきた。理想の妻?このままがベストだ。

  • 108e2-e2-2(尾形視点)22/08/03(水) 07:21:43

    俺はヴァシリーサの理想的な夫を演じることにした。
    と言ってもねえ…今はせいぜい妻について歩くしかできない。何の挨拶もなしに病院を抜けて失踪した放蕩息子ならぬ放蕩娘…可愛い一人娘が嫁にいきおくれ顔には傷をこしらえ見繕った旦那は目が潰れている。親からしたらたまった物ではない。それでも会わなくてはと妻は言った。お前は私の自慢の夫だと言われ俺は無理やり背中を伸ばす。愛してるよ、と息を吐きながら呟く。まるで鳥の夫婦のさえずりだ。家までどれぐらいだ?と聞くと妻は俺の背中を擦りながら、後400メーターぐらい、軒下で父がロッキングチェアに揺られながらショットガンを持ってる。と答えた。気付いてるのか?勿論よ。お義父さんは癇癪持ちか?いや、温厚よ。父親はお前の冷酷な人格形成に影響を与えたか?勿論よ。

  • 109e2-e2-3(妻頭巾ちゃん視22/08/03(水) 08:47:00

    家にたどり着く前に母が玄関から飛び出し、私達母子は抱擁を交わした。今まで何処にいってたの?あなたがどこかへ消えるなんて想像もしてなかった。南へ旅をしたの、北海道の南端まで。ヴァーシャ、あなたなんとか喋れるようになったのね!必要にかられてね。夫を寂しがらせるわけにはいかないわ。娘が夫を捕まえて来た、抱き締めても良いかしら。アンナ、まだやめなさい。この人は目が見えていない。ヴァーシャ、良く帰って来た。父はいつもと変わらず私に声をかける。隣にいる人はお前の男と見なしていいな、歓迎しよう、入りなさい。
    お茶を入れるわと言う母に対して、早めの夕食にしようと父は押しきった。私はオガタから外套を剥ぎ取りさっさと席に着かせた。父はウォッカを持ってくる。父さん、その人には一杯までに留めておいて日本人は酒が強くないのと釘を指した。丁度良かったわ、今日の晩御飯はあなたの好きな棒鱈のウハーよと母がいい、魚が好きなのはナーシャよ私が好きなのはペリメニよと言い返し、魚は好きですとオガタが気まずくなりかけた場を取り持った。母さん一緒にペリメニ作りましょうよと母を誘い、俺は鱈のスープで十分だから一回席に座ってくれとオガタは懇願したのだが、我が家のペリメニを是非振る舞いたいと私はテーブルにはつかなかった。

  • 110二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:50:28

    ほしゅ。

  • 111二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:05:25

    冷徹ででも愛のある頭巾ちゃん♀可愛いなあ
    あとここのほんのり情けなくて可愛げのある尾形も好きだ

  • 112e2-e2-4(尾形視点)22/08/03(水) 19:59:10

    かくして俺は娘の父親と二人きりでテーブルに座ることになった。お互い緊張するなと義父は言い、ショットグラスにウォッカを注いだ。グラスに指が触れた途端、相手のグラスが小突かれる。乾杯。ウォッカをあおる。飲み物と言うよりは燃料だった。水とジビエの冷燻を出された。家には豚のサーロはないんだ…としんみりと言われたが、別に俺はサーロは好きではない。私には学がないし口下手でね、と義父は俺に謙虚に優しそうに話しかける。かまいませんゆっくり料理を待ちましょうお義父さんと返した。取り敢えずこれを食べてねと義母から棒鱈のウハーを出される。魚料理は好きです実家でもしょっちゅう食べてました。と評すると私も日本兵は好きだ戦場でしょっちゅう撃ってたと全然脈絡のない切り返しをされた。
    …え?お互いまだ緊張しているなウォッカが足りないな。グラスを握らされ、ウォッカが注がれる。乾杯。どうした?私の酒が呑めないか、日本兵。もう一杯だけですよ…妻には飲み過ぎるなと言われていたが、さっさとテーブルに着かなかったお前も悪い。

  • 113二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 20:01:23

    当方BLが無理な人間なんだけど頭巾ちゃん♀と生存If尾形はお似合いだと思う
    こう、キュンとしてしまう

  • 114e2-e2-5(妻頭巾ちゃん視22/08/03(水) 20:24:07

    肝心なことをオガタに言い忘れていた、父親は年甲斐もなく日露戦争に従軍していた。娘に多くは語らなかったがよりにもよってこのタイミングで語り始めた。君は露兵は好きかね。好きですよ鴨を撃つより簡単です、あちらから撃たれにやって来ますので。同感だ、君は重機関銃の射手は撃ったかね。撃ちましたよ、雑兵より手柄になりました。やはり君は見込んだ通りの猟兵だよ。さあ、もう一杯飲んでくれ。父さん、あまりオガタに酒を進めないでと言ったが無理そうなのでいったんペリメニづくりを諦めて席に着いた。父親は私にも酒を注ぐ。酔いが回り始めたら語りなさい。父さんは受け入れるから。ペリメニは可愛い旦那様とヴァーシャの分で大丈夫かしら、私も話を聞かなくちゃと母も乗り気である。

  • 115e2-e2-6(妻頭巾ちゃん視22/08/03(水) 20:58:09

    さあここでオガタと打ち合わせしたシナリオを披露する時が来た。両親を喜ばせる話をしよう。
    …実はあの日交戦したのは北海道から来たテロリストだったの。今まで言わなくてごめんなさい。でもイリヤに悪かった。父さんの戦友だったんでしょう。イリヤは悪くないわ、私から戦闘に参加した。私は怖れなかった。父さんの娘ですもの。どうして病院から抜け出したんだい。看護婦が意地悪だったの。あんたはもう妥協するしかないってならず者や顔がボロボロの不細工な患者とお見合いさせようとしてきて…私は面食いだから…ハンサムさんお名前は?母が訪ねる。尾形百之助です。名前がオガタなの?百之助です。ヴァーシャ、なんで下の名前で呼んであげないの?私は舌が足りないの、オガタで十分よ。
    …コイツが私の舌を削った。だから長い名前で言う必要はない、とは口を滑らさなかった。

  • 116e2-e2-7(尾形視点)22/08/03(水) 21:16:00

    段々妻は酔いが回り始めたらしい饒舌になってきた。義父は今度はワインを進めてくる。何で北海道までいっちゃたの?お義母さんが訪ねる。復讐よ、かわいそうなイリヤ、かわいそうな同志…私は敵を取ると決めました。私は愛国者になりました!あれ?俺そこまで盛れって打ち合わせたか?お義父さん疑ってるかもよ?さてはお前自分を撃った男に入れ込んだな?お前は昔から獲物に執着していたと義父は切り込んだことを言ったのでそこで俺は話をずらした。妻は以前より北海道のバカンスに憧れていたようです。トロフィーハンティングだな?お義父さんが切り返す。北海道は楽しかったわ。妻が長々と語りだす。
    話が終わる頃、義父は一番聞きたかったであろうことを聞いてきた。
    狙撃手はどうなった。
    俺が頭を撃ち抜きました。俺は切り返した。まあ間違ってないよな?

  • 117二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 21:58:15

    >俺が頭を撃ち抜きました。まあ間違ってないよな?

    間違ってないけどさあ!間違ってないけど!笑うわこんなんwww

  • 118二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 22:46:08

    ブラックジョーク感溢れる会話の雰囲気が好きすぎる
    俺が頭を撃ち抜きましたクッソwww

  • 119e2-e2-8(尾形視点)22/08/03(水) 23:45:52

    狙撃手は俺の所属する部隊の兵士を何人も斃しました。そこで実力と人望のある俺に白羽の矢がたった。俺は最初は単独で行動しましたが妻と出会い目的が合い妻がさっき言ったように共に北海道を旅しました。魅力的でした自分を理解してくれる女ほど理想の人間はいないでしょう。だけど彼女は狙撃手の囮になり肩を負傷してしまい私は彼女に別れを告げました。これ以上危険にはさらせません。再び単独で狙撃手を追い遂に仕留め私は狙撃手の肉親の復讐を受けました。そうしてこの様です。でもね、少しほっとしました。万人に仇をしても気にかけてくれる人間が存在すると言うことが。そしてその存在は私にも。治療中の妻と盲目になり運ばれた俺は病院で再会しました。妻に再度プロポーズされて今に至ります。情けない話ですが。
    妻はいつものようにスケッチをしている。今それ必要か?

  • 120二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 00:20:21

    修羅場になりかねない中頑張って作り話をプレゼンしてる最中にスケッチww
    ♀頭巾ちゃんらしいマイペースさ可愛い

  • 121二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 00:34:21

    ツッコミどころで笑いつつ所々でじんわりさせてくる尾形の語り良いな


    >人望のある俺 >今それ必要か?

    ここ草生え散らかす


    >私は狙撃手の肉親の復讐を受けました。そうしてこの様です。でもね、少しほっとしました。万人に仇をしても気にかけてくれる人間が存在すると言うことが。

    第三者の狙撃手の話をしている、という体で勇作殿のこと話すのスレ主上手すぎない…?

    ちょっと不意打ち食らって情緒がめちゃくちゃになったわ

    そして「その存在は私にも。」で頭巾ちゃん♀への愛をも言葉にしてるの好きすぎる

  • 122二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 06:03:23

    感想ありがとうございます…流氷のあんこう鍋が食べたいなあ…の尾形語り好きなもんで。作話の中に願望と自己開示が混じってる感じがもうね。幸次郎宅の語りもtdkn目当てに何十回も聞いた。ほしゅ。

  • 123二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 15:26:34

    続きワクワク待機保守

  • 124二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 15:30:32

    ほしゅ
    原作尾形も作中で情けない本性というか精神が漏れ出てて最後なんか曝け出してたから自害してぶち撒けちゃった後はもう気を張る必要もないし基本ちょっと情けなくなるのも何か分かるなあ

  • 125二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 15:31:18

    >あれ?俺そこまで盛れって打ち合わせたか?

    ここ好き。めっちゃ好き

  • 126e2-e2-9(お義父さん視点22/08/04(木) 18:34:27

    いい話だった。娘を撃った男がくたばって満足だ君は娘の相手に相応しいところで小便がしたくなってきた。君もだろう共に連れションといこうじゃないか。酔いが回った男は従順に席をたった。お義父さんゆっくり歩いてください、足音を追いますから。男を外に連れ出し小便をさせる。家に入る前に少し風に当たっていこうじゃないか、私のお気に入りのロッキングチェアに乗せてやる。男は少し不審に思ったに違いないが従った。男を椅子に納めてからもう獲物は手中に納めたと安心して小便をする。そうして私はまじまじと自分の娘を傷物にした男を観察した。同じ靴を履いていた。君は狙撃手のことをどれだけ知っていた?何も知りませんよ、あの男自身すら自分を省みなかった。あの男は娘に何をした?妻は何も語りませんでした。私は男の肩に手を置いた。私は現場に出向いたんだ。そして全てを理解した。男の足跡と小便の跡を見つけたよ。私は狼のように鼻の利く男だ濃縮尿だまるで猫の小便のように匂ったな。靴だって同じものを履いていた。おそらく長期戦だったんでしょうね、伏せがまり中に小便を漏らすわけにはいかんでしょう。それにこの靴は官給品です皆履いている。そろそろ白状しないのか?同じ匂いの小便だったからな。小便の匂いなんて皆同じですよ。

  • 127二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 20:58:28

    お義父さんにバレてるのめちゃくちゃハラハラする

  • 128二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 22:21:45

    >>何も知りませんよ

    これしらばっくれてて笑えるけどセルフヘッショ直前まで自分のことを何もわかってなかった(目をそらしていた)からある意味本当なのが酷い

  • 129二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 22:48:20

    このレスは削除されています

  • 130e2-e2-10(お義父さん視22/08/04(木) 23:08:01

    さあ、私の意を汲んでくれ山に向かって歩いて貰おうか、私達家族の前から存在を消してやる。何が頭を撃ち抜きましただ嘘をつけお前はまだぴんぴんしてるじゃないか。
    男は立ち上がり、両手を軽く挙げる。目が見えないのに命乞いに私を見つめたような気がした。そして手はすぐに降ろされる。
    貴方に従う気はやまやまですが、私は妻の意を汲まなくては。
    主が私めを生かされた。今死を持って償うのも少し違う気がするのです。
    試してやろうか?

  • 131e2-e2-11(お義母さん視22/08/04(木) 23:11:15

    あなたは一目惚れをしたのね、と私は一人娘に語りかけた。夫に?そう、国境で貴方を撃った男に。違うわよ。娘は母親を心配させまいと否定した。あのお節介な看護婦は貴方のスケッチを一枚くすねたの。看護婦は心配していたから貴方を止めたくてお見合いを持ち込んだのよ。貴方はいなくなり、看護婦はその事を私に話した。私は男が描かれたスケッチを娘に渡す。母さんごめんなさいと娘は珍しく弱気になる、でもそれは私の本意じゃない。貴方がそんな相手を後々愛するような人間に変わるなんて、案外貴方は元々は合理性を後回しにする変わっているけど優しい娘なのかも知れないわ。私はそうできなかったけど。いいのよ、貴方は私達を心配させまいと振る舞うのではなく、今日から自分の気持ちに問いかけて生きなさい。あの可愛い旦那様も一つのヒントになるはずよ。おしっこにしては長いんじゃないかしら、そろそろ迎えに言ったほうが良さそうよ。私は貴方の好きなペリメニを茹でておくわ。

  • 132e2-e2-12(妻頭巾ちゃん22/08/04(木) 23:29:29

    私が迎えに言ったとき丁度二人は取っ組み合いを終えてオガタは父親からショットガンを取り上げていた所だった。娘よ本気じゃなかった、本気なら日本兵に傷病兵にはさすがに負けないと父は言い張り、老兵とは言えイワンに近接戦に勝ったぞとオガタは勝ち誇った。撃たれなくて良かった小銃弾はぎりぎり耐えたけど散弾銃の弾ならさすがに頭が半分無くなるわせっかく散髪に出したばかりなのに。…え?と父さんは聞き返す。見て見ます?この髪型隠すのには丁度いいんですよと夫は切り返す。どうやって生きてるんだ?俺にもわかりませんが見ての通り歩くのも食うのも支障はないです。健康でしょ?父にショットガンを返した。
    風邪を引くわ、中に入って。夫の肩に手を回し家の中に招き入れると夫は呟いた。
    たとえ死の影の谷を歩むとも、貴方は私と共におられ、貴方の鞭と杖が私を慰める。お前は聖書が好きだな。迎えに来てくれて助かった。

  • 133e2-e2-13(妻頭巾ちゃん22/08/04(木) 23:42:15

    私達は故郷に帰るよ。と父親は申し訳なさそうに切り出した。老後は故郷で狼や鹿を撃ちたいんだ。貴方はそればかりね私に出会った時は俺はこんな田舎嫌だサンクトペテルブルクで鹿を撃って成り上がるとかいってたっけと母が返す。故郷はどこですか?とペリメニを頬張りながらオガタが訪ねる。エレニンカだよ、知らんだろう遥か西だ。遠すぎるわ。お前達まで来いとはいってない。この家はお前達にやる。私達は未踏地を目指すわ毛皮を沢山取って稼いだら大きくなった子供をもう少し都会に近い方で育てるの。お前は父親と変わらず毛皮が好きだなまあ気が向いたら住めばいい。今回で今生の別れになるかも知れんどうだ息子よバーニャで裸の付き合いといこうか?やめといて父さんオガタは暑さに当たりやすいの。母が隣にいたオガタの背中を襟から覗く。あらあこれは父親には見せないほうがいいわね。父は知りたくなかったと言う顔をしながらいろいろとお節介だったなと呟いた。オガタは知らぬ顔で母のお手製のリャジェンカを味わっていたがふと私を抱き寄せて互いの耳を刷り寄せると珍しいな耳が熱いぞととぼけていった。アグロをやると父が言う。良い血統の馬だ不受胎が続き産駒には恵まれなかったがお前は馬が好きだったろ可愛がってくれと言ってくれた。やはり家を訪ねて良かった。私は三人のスケッチを続けた。

  • 134二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 23:45:51

    SS、ここで終了です。ワンちゃん編、ご両親に顔見せ編、本当に妄想力の賜物で本編からかけ離れたけど、読む方いてくださって良かった。感想ありがとうございます。頭巾ちゃん♂だったら無理だっただってモノローグすらフンフンしか言わない。頭巾ちゃん♀ならそれなりにしゃべっても許された。まあ実際は完全な発音はできないけど意志疎通はできそうくらいで喋ってるんだろうなと。あと頭巾ちゃん冷徹と言うより悪趣味になっちゃた。尾形は尻に敷かれた。独特なCPになったなあ…読んでくれてありがとうございましたまたどこかのスレで!
    雑談書き込みたい方いたら使って下さい。

  • 135二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 23:51:46

    ありがとう、目覚めたんだ
    責任とってくれ……
    こんなところで出会うのがもったいない程のいい小説だったよ 2人別に推しじゃないのに可愛いという気持ちが芽生えたんだ

  • 136二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 00:44:22

    情に疎くて物事に動じない冷酷さ、尾形を追いかけて大事にする情熱的な愛、銃と絵の技量とかわいいマイペースさ、という頭巾ちゃんの芯の部分はそのままに魅力的な♀アレンジが匠の技でした!
    グダグダ思い詰めたり願望入れ込んだりする癖もしっかりあって、生存Ifで憑き物がとれた本来の(?)情けなさも出て、尻に敷かれつつ頭巾ちゃん♀と息子と仲良し家族な尾形はいいものだと思いました!
    ♀頭巾ちゃんの相手はやっぱ尾形がいいなと思ったし尾形も♀頭巾ちゃんと家庭を築くと祝福し合える未来があって尊いCP!これは目覚めてしまうわ…
    淡々と繰り広げられるブラックユーモアとキュンとくるラブ要素が最高でした。
    ルート1も2も心地よい読後感でここ最近の楽しみになっていました!有難うございました!!

  • 137二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 01:22:30

    このレスは削除されています

  • 138二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 01:25:55

    ご両親編乙です
    撃った犯人がこの男だと分かりつつ最終的に受け入れるご両親が頭巾ちゃん♀の親感凄い
    レ◯◯に関してはお義母さんにはバレてなさそうだけどお義父さんにはバレてる…?バレてない…?疑ってるけど確証はなかった感じなのだろうか

    いや本当とんでもなく奇妙な道筋辿った夫婦なのにしっかり愛があるの最高だったよ
    頭巾ちゃんらしい冷徹さと情熱があった
    そしてスレ主は頭巾ちゃん悪趣味になっちゃったと言うが尾形が「…お前は優しい女だな…」って言ったのに共感する気持ちになったよ

  • 139二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 01:48:35

    >>138

    蛇足ですが、解説するとお義父さんにはばれてる。撃たれた場所から引き摺られたあとを発見してしまった。でも娘は語らないので問い詰めなかった。あと裏設定で娘をイリヤ達に紹介したのはお義父さん。その落ち目もあったのかと。感想サンクスです。

  • 140二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 12:56:00

    尾形盲目生存エンドの頭巾ちゃん♀は1940年に尾形が死んだりして『山猫の死』を描くのかなあとか想像する

  • 141二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 17:51:52

    >>140

    猫が横たわる場所が線路脇じゃなくなってるかもしれない

  • 142二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 17:53:22

    褒め言葉なんだけどわっと来る文体が海外文学読んでるみたいで面白かった 楽しかったよありがとう

  • 143二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 18:05:39

    >>142

    あんまり小説読まないのですが読んだ時は海外文学の和訳だなあと。これを機に小説読もうと思います。いつかまた長文拵えて投下したいです。

  • 144二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 19:55:42

    尾形はどのルート辿っても性格がアレだから結局最悪の結末になって救われねえって色んなスレで言われてるけどここの生存if尾形は原作のやらかし全部通ってきたのに何か幸せな余生送ってら...

  • 145二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 19:56:55

    >>144

    生存ifの方は一回死んだも同然だからかな…

    盲目でもう狙撃できないし

  • 146二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 21:10:02

    >>145

    そんな状態の人間を助けて看病してくれる人がいるかどうか

    再自殺を止めて理解し愛してくれる人がいるかどうか

    生存した後にこの条件が幸せ余生に必須なんだけど何か揃っちゃったのが尾形生存if頭巾ちゃん♀ルート

  • 147二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 01:10:16

    頭巾ちゃん♀は淡々と喋ってるけど文字通り舌足らずな喋り方なんだなと思うとたまらんねぇ

  • 148二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 12:03:04

    エンディング②の愛についての問答がめちゃくちゃ好き
    愛…愛だなあ〜…

  • 149二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 22:45:13

    頭巾ちゃんは頭巾ちゃんになってからあまりに可愛いから男性ファンが多かったり女性キャラと勘違いする読者がいたりと女体化ifとは相性が良いんだよね

  • 150二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 22:52:07

    ここまでの魅せる小説は、キャラの素養はあれどやっぱりスレ主である作者さんの力量かと

  • 151二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 23:11:17

    >>150

    それはそう!

  • 152二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 23:15:23

    >>149

    頭巾ちゃん化してからの印象で女性スナイパーだと思ってたって感想を稀に見かけるよな

    挙動が可愛い、目以外が常に隠れてる、その目が睫バシバシ、コートで体型が誤魔化されてる

    女体化if適正高い

  • 153二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 10:09:09

    頭巾ちゃんの一人称が元々「私」なのもポイント

  • 154二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 10:11:33

    実は挙げられてる内容全くピンと来てなかったんだけど女体化スレコラのスレ画やソフィアコラとなによりこのスレのSSではー!頭巾ちゃん♀ありやんけ!となりました。あと情けない尾形みてあれっかわいい……?と思ったよ、ありがとう

  • 155二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 16:52:17

    頭巾ちゃんの男性人気が高い理由は「かわいい」だからな...

  • 156二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 20:57:05

    武器を扱う美女・美少女は男性人気がある気がする
    スナイパー+言動に愛嬌がある無口枠+コートと頭巾でパッと見女性、っという感じだろうか?

  • 157二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 22:03:15

    妖精だマスコットだリュウだ言ってるから愛玩動物を愛でる感覚に近いのかもしれない
    もちろんキャラデザが愛らしいのも要因の一つだが

オススメ

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