- 1二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:34:03
- 2二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:34:42
よくやった若い将校
- 3二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:35:28
このレスは削除されています
- 4二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:35:32
ロビフクとビビフクを忘れんじゃねぇ!
- 5二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:35:52
まずいな、このスレでナミのママみがバレてきてる
- 6二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:35:53
たて乙
ナミがケスチアで倒れた時フクが占いでドラムへの指針を決めた概念好き - 7二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:36:57
フクが末っ子属性だから誰に甘えても似合うねんな
- 8二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:38:14
- 9二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:40:39
水晶玉に桜が映って春島かと思ったら冬島じゃねーか!のやつすき
- 10二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:40:49
- 11二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:41:59
破廉恥すぎてフンギャローって叫ぶフクキタル!
- 12二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:42:58
- 13二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:45:08
- 14二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:45:42
ナミ「洋服買いに行くわよ。フク、サンジくん付き合いなさい」
フク「えー、私は今ある分で別に……」
サンジ「もちろんですナミすわぁん!!」
ウソップ「分かんねえけど普通リアクション逆なんじゃねえの?」 - 15二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:48:44
立て乙
ハートの海賊団のツナギ着てにっこにこのライス概念もいいぞ - 16二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 09:53:44
そら知ってるがあの2人に比べると可愛らしい体型やろ
- 17二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:15:25
ワンピ側がデカすぎてフクの158cmがめちゃくちゃ小さく見える
- 18二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:15:26
チケット「タイシンテストー!」ユッサユッサ
タイシン「ちょっと…!くだらないことやめてよ、部下も見てるのに」
チケット「えーっ」
通りすがったルドルフ「("怪物"の孫娘、ウイニングチケット中佐……侮れんな……)」 - 19二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:18:17
この世界ならタッパを多少盛っても許される可能性……?
- 20二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:19:20
- 21二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:24:25
- 22二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:25:33
>>200ならライスがデカくなる
- 23二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:25:50
ダメです
- 24二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:28:13
訂正
ロリキャラと貧乳キャラを盛ることは許さない! - 25二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 10:31:36
- 26二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 11:57:27
公式に削られたカフェの立場は貧乳か否か
- 27二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 11:57:53
麦わらの一味の日常は健康にいい
- 28二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:02:40
- 29二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:08:31
- 30二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:23:23
運営に削られたやーつ
- 31二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:31:37
- 32二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:33:36
- 33二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:35:00
(なんでエネルが降りてきてるんだ……?)
- 34二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:35:53
- 35二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:39:20
ワノ国編だからあまり言いたくないんだが、ヤマトと戦って引き分けるイナリを想像しちまった
- 36二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:44:24
- 37二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:45:15
そもそもコイツ来たら勝てるかどうかは別だけど大抵の国は滅ぶんだわ
- 38二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:45:32
やっぱりこいつ前半の海に出てくる敵じゃねぇよなぁ……
- 39二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:46:40
このレスは削除されています
- 40二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:47:22
ルフィが特効1000倍くらいあったおかげや
- 41二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 12:53:22
リンリンちゃんは殺せなくてもドットランドも滅ぼせるぞ
- 42二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:00:38
流れぶった切りですが
青キジ麾下設定を絡めたチケットのストーリーラインが浮かんだのでざっくり書き出してみた
【前提】
ウイニングチケット
・階級は中佐→大佐
・年齢は23→25
・三大将・青キジ麾下
・青キジの呼び方は「クザンさん」
・青キジのことは純粋に尊敬している。よく一緒に出かける仲
・海賊は基本生け捕りにしてる
青キジ
・チケットの呼び方は「チケゾーちゃん」
・チケゾーちゃんは見てて飽きねェなって思ってる
・チケットの明るさに救われている部分も
・その手の下ネタが通じないのもあって性的な目では見ていないが、それはそれとしてあの乳は目の保養になるとは思ってる - 43二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:01:12
【本編開始前】
○新兵時代
・同期のビワハヤヒデ、ナリタタイシンと共にゼファーの指導を受ける
○本編××年前
・大将青キジ麾下となる
【本編】
○デービーバックファイト編
・初登場。青キジと共に海上サイクリング
・ロングリングロングランドの大草原に興奮して走り回っていたところ、デービーバックファイトの現場を発見。立場も忘れて応援に
・ルフィ達と遭遇。「麦わらのルフィ」だとは全く気づかず意気投合
・フォクシー海賊団の卑怯さに憤るも、「部外者は黙ってろ!」と言われて引き下がる
チケット「そうだった!あたし、部外者だった!!」
ウソップ「素直かっ!!」
・サンジの蹴り技を絶賛したり例のアフロに「カッコいい〜!」と興奮したりルフィの「死んでもやらん!」に感涙したり感情のジェットコースター大忙し
・デービーバックファイト後、青キジと遭遇
青キジ「あらら、チケゾーちゃん。何してんのそんなとこで。そいつ、麦わらのルフィだけど」
チケット「えっ?…………ほ、ほんとだ〜〜〜っ!!」ガビーン
・トンジットを送り出した後、ロビンを殺そうとする青キジの普段とのギャップに驚く
・凍らされたロビンを砕こうとした青キジを見て咄嗟にロビンを助けるような行動を取りそうになるも、ルフィがロビンを庇った為未遂に終わる
青キジ「チケゾーちゃん……今、何しようとした?」
チケット「だ、だって……!そんなことしたら、その人死んじゃう……!」
青キジ「あらら、海賊を庇うたァ……。本当なら厳重処分モノだが……まぁいいか。おれしか知らないし、チケゾーちゃんのことは結構好きだし……」
チケット「く、クザンさん……」
青キジ「だからチケゾーちゃん。"何もしなくていい"から"そこで見てな"」
チケット「……!!」
・この後なんやかんやで激マブがくる
・チケットがマルゼン孫なのが判明。ただし青キジは以前から知っていた様子
- 44二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:01:39
○マルゼンvs青キジ後
・自転車の後ろでしょんぼりするチケットに、「……まァ、なんだ。なんも話さなかったのは悪かったよ」と青キジ
・ここで青キジ、「おれの私情に巻き込んだから」と"絶対に誰にも話さないこと"を約束させた上でオハラでの事件をチケットに明かす
・生まれ育ちのせいで滅ぼされるものがあることを知ってしまう
・ついでにマルゼンの孫であることは他言しないようにと念を押される
○頂上決戦
・かつて青キジからオハラの件を聞いたのもあり、エースの処刑でモヤを抱えることに
・「(確かに、あの人は海賊で悪い事をしたのかもしれない……。でも、こんな風に処刑されるのはロジャーの息子だから……。誰の血を引いてるとか、どこで生まれるとか、そんなの本人にはどうにもならないのに……)」
・そんなこともあってか頂上決戦では思うように動けず、早々に(多分離反したテイオー辺りに)破られる
○エピソードオブテイオー(仮)
・ビワハヤヒデ、ナリタタイシンと共にテイオー追跡任務を遂行するも、交戦の末ハヤヒデとタイシンの負傷により撤退を余儀なくされて任務失敗
・自身は軽傷だったのにハヤヒデ、タイシン両名は復帰に時間がかかる重傷を負ったことに負い目を感じる
・「(テイオーは、海軍だと守れないものを守りたいって言ってた……あたしは……)」
・青キジが海軍を離れた事で大将麾下でなくなったせいか、追跡任務失敗の責任を負わされるような形でG-5に左遷される
・左遷先でヴェルゴの言葉に力をもらい、悩みは晴れないながらも元気を取り戻していく
・ヴェルゴを「ヴェルゴさん」と呼び慕うように
- 45二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:01:59
○パンクハザード編
・スモーカー達と共にパンクハザードへ
・ローと交戦。たしぎがやられたのを見て「斬られるとまずいなら斬られない速度で動くだけっ!!」と向かっていくもシャンブルズで雪に埋められ軽くあしらわれる
・何故かこのとき、ローからはこれ以上の攻撃を受けていない
・テイオー追跡任務の際にハヤヒデとタイシンだけが重傷を負ったのを思い出し、「あたし……また……」と曇る曇る
・ヴェルゴに騙されていたのを知って更に曇る
・悩んだ末、ヴェルゴとの交戦を選ぶチケット
「あたしは……あたしは、テイオーみたいに強くないけど……!でも、これからもっと強くなる!海軍を変える為にまずあたしが変わる!間違ってることは間違ってるって、堂々と言えるあたしになる!!だから、あたしはここであんたを倒すんだッ!!ヴェルゴーーーーッ!!」
「――ヴェルゴ"さん"だ」
・一発ぶちかますことには成功するものの、やはり届かない
・が、サンジが助けに入り事なきを得る
・なんやかんやでスモーカーに同行しドフラミンゴの襲撃を受ける。スモーカーを庇い、ドフラミンゴに向かって行ったところで青キジの助けが入る
「ク゛ザン゛さ゛ん゛……!!あ゛い゛た゛か゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「あらら…別嬪さんが台無しだ」
・青キジと再会した喜びと感激で顔面ぐっちゃぐちゃになるチケット
・再び青キジと別れる際、敬礼ではなくVサインを送る
「クザンさん!…あたし、海軍の中で頑張る!海軍だとできない事があるなら、海軍でしかできない事もあるはずだから!いつか海軍を変えるよ!全力で!…たまに、肩の力を抜きつつ!!」
「チケゾーちゃん……暫く見ないうちに、随分いい女になったじゃないの」
おしまい
この後リハビリ中のハヤヒデタイシンの元にチケットから手紙が届き、タイシンは「へぇ……元気そうじゃん」と微笑むのであった
- 46二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:06:02
- 47二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:20:21
何が起こるかわからないのが新世界の海やぞ
- 48二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 13:55:38
大体流れは同じなのに草
- 49二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 14:01:18
- 50二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 14:29:41
チケゾーは味付け濃いのに善性の場所ならだいたいやっていけそうな癖の無さがある
- 51二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 14:33:11
前スレの話になるけどテイオーの父親について
一般海兵の場合
・海賊ルドルフと海兵の禁断の恋というそれっぽいエピソードが作れる
・ルドルフが海軍入りする理由が一つ増やせる
・4兄妹の父親がそれぞれ全く別の立場ということで、血は繋がっていないが固い絆で結ばれている関係が強調される
・ちょっとインパクトが弱い
ロジャーの場合
・頂上戦争でのテイオーの行動の理由付けに使える
・東の海の帝王、という名前が上手く繋がっている
・海賊王と皇帝の娘というインパクトは強い
・二股かけたロジャーと逆ぴょいのルドルフでどちらか、もしくは両方の株が下がる
こんな感じか。個人的には一般海兵推しだけど正直もの足りないって意見も分かる
海軍関係の大物ならセンゴク、ゼファー…いや無理に原作キャラと絡めてキャラ崩壊させるよりは、オリキャラにして早々にフェードアウトのがいいのか…? - 52二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 14:35:00
どっちもおいしいから両方楽しめばええで
- 53二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 14:48:40
正直ロジャー説が割と好きだな
- 54二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:04:12
とりあえずは海軍側って事にしとくのが無難そう
- 55二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:06:41
もしかしたらロジャーが某地上最強の生物みたく世界中に種をばら蒔いてた可能性も無くはないから、そうだった時にまた改めて考えてもいいしな
- 56二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:17:53
まあ誰との子とかはぼかすとしとくか、これ以上は不毛だし
- 57二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:18:35
(おっバスターコールか?)
- 58二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:23:38
フクの鳴き声がバスターコールって言われてるの笑う
まあ荒れてるってほどじゃないしまだええやろ - 59二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:25:47
話題を変えるって意味ならフク鳴き(現バスターコール)は強い
- 60二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:27:46
普通に話題変えるかアニオリの1話完結回とかたまにあるけどその辺何かあるか?
- 61二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:30:09
- 62二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:30:55
世界のワンピだからな
- 63二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:34:40
アニオリならローグタウンで原作だとそれぞれ買い物数コマだったやつをアニオリで手に入れるまで1話に膨らませてたね。
フクキタルだと水晶か? - 64二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:35:46
なんならアニオリのウマ娘編もう一個作っていいかもしれん
- 65二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:36:18
フクキタルはローグタウン加入(or双子岬)だからなぁ……強いて言えばゾロとの描写が増量されるぐらいかな。
- 66二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:39:17
ローがライスをハートの海賊団に紹介する下りだけで丸々一話引き伸ばすのは分かる
- 67二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:42:19
ライスの過去編で1話くらいは使いそう
- 68二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 15:48:52
存在しない引き伸ばししてるの草
- 69二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:06:10
- 70二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:06:33
モリア対ジンベエみたいに
各所で戦闘が追加される頂上戦争 - 71二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:08:02
- 72二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:08:13
オグタマの海賊旗みたいなドクロに王冠とかかね
- 73二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:11:32
ドクロに王冠で周りにキラキラとか?
- 74二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:13:03
- 75二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:13:11
ドクロに王冠で旗の色は黒じゃなくて、
赤に金縁の舞台幕みたいなイメージかな - 76二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:15:23
オペラグラス(観劇用の双眼鏡)を片側に置くとか?
遠くへ目を届かせるみたいな意味も込めて - 77二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:19:24
- 78二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:35:26
- 79二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 16:46:19
- 80二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:02:56
- 81二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:04:00
それかオペラオーだけじゃなくて旗上げ当初からいる幹部(ドトウ、アヤベ、NTR、ウララ)の要素を入れるとか?
- 82二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:05:14
前はやたら挿入されるうえ毎回きっちり最後まで流れるライブシーン(雑cgの使い回し)とかもあったな
- 83二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:06:13
アヤベさんの要素は星だとして残りはなんだろう、ウララは蝶々とか花か?
- 84二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:07:01
普通ににんじんでいんじゃね
- 85二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:08:17
クソォ出先だから描けねぇ描きてぇ
- 86二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:09:50
何々? 最高の笑顔のウララちゃんを見て不治の病が完治した大泥棒の話?
- 87二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:15:50
ぶっちゃけ完全に兵器と化したくまを笑顔にしうる存在だからな、ウララちゃん。
- 88二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 17:30:33
いいね👍オペっぽい
- 89二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:12:17
トラ男の誕生日なので初投稿です
少し長めのライス過去編を投下します - 90二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:13:13
【エピソード オブ ライスシャワー】
【第一章 月下の出会い】 - 91二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:14:24
1.
夜の帳がすっかり下りて、灯りもまばらとなった道をコラソンは歩く。
北の海のとある街、シャントッセ。ここを根城としている海賊を潰すのが今回"ドンキホーテ海賊団・最高幹部"としてのコラソンに与えられた任務だった。
懸賞金はトータルでやっと1000万に届くような海賊だ。コラソンだけでも十分に潰せると、船長であり実兄であるドフラミンゴは判断したのだろう。逆に言えば、これをコラソンが潰せなければ信用を失うことになる。潜入任務を行っている"ドンキホーテ・ロシナンテ中佐"としてはそれだけは避けたい。
ひとまず今日のところは情報収集も程々に、数日滞在する宿に戻るところだった。
「……ぐすっ……ぐす……ふぇぇん……」
コラソンは思わず立ち止まった。
聴こえてきたのは子供の泣き声だ。それも灯りがほとんどない路地裏の方から。
海賊が住み着いてるような街で、こんな夜中に子供が出歩いているなんて。とても放ってはおけない。コラソンは声のする方へと歩き出した。
雲が流れて月明かりが照らしだせば、壁に持たれるようにして子供が膝を抱えて座り込んでいるのが見えた。
しかし、ただの子供ではない。
頭頂部から生えた二つの黒くて長い耳。石畳の上には同じ色の毛束が広がっている。
――ウマムスメ族。その名の通り馬の耳と尻尾を持つ、女性のみの種族だ。高い身体能力を持ち、特に走ることに関しては右に出る種族はいないだろう。海の魚人族、陸のウマムスメ族、とはよく言ったものだ。
その端麗な容姿のせいか人攫いの被害に遭い、物好きに売買される事件は未だ無くなっていない。海軍にいた頃からその手の話は嫌というほど聞いてきた。
そんなウマムスメ族の、それも子供がどうしてこんなところに一人でいるのだろう。
誰かに見つかるのはまずい。"能力"を使い、見えない防音壁を張ってから、コラソンは少女に話しかけた。
「なあ、君。こんな夜遅くに何を……」
「ひッ……!?」
ウマムスメの少女はコラソンに気づくと、小さな身体をビクッと震わせて顔を上げた。
目尻に浮かんだ涙が月明かりに照らされて光る。ひどく怯えきった表情を浮かべた彼女は、よろよろと立ち上がって後退った。
「こ……こないで!」
少女はカタカタと震えながらも鋭く叫んだ。
- 92二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:15:02
「お願いだからこないで!ライスがいると不幸になっちゃうの!」
見ず知らずのコラソンに対して怯えているというよりは、もっと別の何かを恐れているように見える。いずれにせよ尋常ではない様子だ。益々放っておけない。
目の前の少女を刺激しないようゆっくり距離を詰めようとしたその時、コラソンの視界いっぱいに石畳が広がった。直後、衝撃と痛み。
薄暗くて分からなかったが、古くなって剥がれ落ちた手配書を見事に踏みつけて転んだらしい。
「きゃあああああっ!?」
したたかに打ち付けた額の痛みに呻いていると、少女は悲鳴を上げてコラソンに駆け寄ってきた。
「ごめんなさい!ごめんなさい!ライスのせいだ……!ライスのせいでごめんなさい!」
つぶらな瞳から大粒の涙をぼろぼろ零し、少女は謝罪の言葉を繰り返す。
コラソンは起き上がると、少女に手を伸ばす。すると少女はビクリと肩を跳ねさせてぎゅっと目を瞑った。
そのまま小さな頭の上にそっと手を乗せて優しく撫でた。少女は恐る恐る目を開けると、コラソンを見上げた。
「泣くな。お前のせいじゃない」
「で、でも……でも……!ライスのせいで転んで、血だってこんなに……!」
「これくらいどうってことはねェよ。それにおれは元からドジっ子なんだ。今転んだのだっておれが勝手にドジっただけだ」
「あ……うぅ……で、でも……」
「だから泣かないでくれ。お前はなんにも悪くないんだから」
そう告げた瞬間、少女は息を呑んだ。見開かれた目から再び涙が溢れ始める。
「ひっく……うぅ……ぐすっ……うわあああぁぁぁぁん!!」
堰が切ったように声を上げ、少女はわんわん泣き出した。
改めてよく見てみると、少女の身なりはボロボロで薄汚れている。どうやらただ事ではなさそうだ。
少女が落ち着くのを待ってから、とりあえず宿まで連れて行くことにした。
- 93二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:15:35
このレスは削除されています
- 94二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:15:41
2.
少女の頭に布を被せて耳を隠し、宿の主人には追加の料金を渡した。軋む階段を登り、部屋へ向かう。
安宿だからだろうか。備え付けのシャワーからは待てども待てどもお湯が出ない。仕方がないので濡らしたタオルで身体を拭いてやれば、一応汚れはマシになった。
念の為周囲に音が洩れないよう能力を使い、コラソンは口を開いた。
「おれのことは……コラソンと呼んでくれ。君の名前は?」
「……ら、ライスシャワー、です……」
おどおどしながらも、少女はそう名乗った。
「どうしてあんなところで一人でいたんだ?ご両親は?」
「お父さまと、お母さまは……」
ライスシャワーは言葉に詰まり、目を潤ませて俯いた。コラソンにはそれだけで彼女に何があったのか察せられた。
「……ぐすっ……海で……嵐に、遭って……それで……」
「っ……!もういい、悪かった。つらいこと思い出させちまったな」
またぽろぽろと涙を溢し始めたライスシャワーの小さな背中を擦り、宥めた。
「……ずっと一人でいたのか?」
ライスシャワーは無言で頷いた。
「……どのくらいの間?」
「多分……一年、くらい……」
一年。一年もの間、誰にも守られることなく一人で生きてきたというのか。こんなにも幼い子供が。
- 95二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:16:17
「その刃物はどうしたんだ?」
少し気になっていたのが、ライスシャワーが大切そうに抱えた短剣だった。
鞘に入ってるのを抜いて確認したわけではないが、重さからして恐らく中身は本物の刃物だ。幾ら実を守る為とはいえ、この気の弱そうな彼女が持つには物騒な代物ではあった。
「……嵐になった時に、お父さまが持たせてくれたの……。これがライスを守ってくれるから、って……」
どうやらお守りであり、親の形見であったらしい。
確かに武器をお守りにする文化はある。この様子からして武器として使ったことはなさそうだ。
後は何を話すべきかと少し考える。数刻の沈黙。ややあって、静寂を破ったのはコラソンではなくライスシャワーだった。
「……ライスのせいなの……」
「何?」
「ライスがだめな子だから……。ライスが悪いから、みんな怒るの。みんなを不幸にしちゃうの……」
「どういうことだ?」
「ライスは"けだもの"で"きたない"から……だからビョーキになるって……」
「……!!」
「ぐすっ……ライスが、だめな子だから……だから、だから……きっとお母さまとお父さまも」
「バカなことを言うな!!」
「ひっ……!?」
思わず叫んでしまい、すぐ後悔した。大の大人に怒鳴られたライスシャワーは、青褪めた顔でコラソンを見上げている。
「……悪い。驚かせちまったな。怖がらせるつもりはなかったんだ。本当にごめんな」
できるだけライスシャワーに目線を合わせ、でもよ、と続ける。
- 96二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:17:01
「その先は絶対に言ったらダメだ。ご両親はな、ライスに生きててほしかったんだ。そのお守りを預けたのが何よりの証拠だろ?それなのに、生き残ったお前がそんなこと言っちまったら……ご両親はきっと、そっちの方がずっと悲しいはずだぜ」
ライスシャワーはぐすぐすとしゃくり上げ、小さな拳をきゅっと握った。
「……お母さま……お父さま……」
「……疲れただろ?今日はもう寝るといい。安眠は約束する」
ライスシャワーをベッドの上に運び、毛布を被せてやる。
不安そうな顔で見上げてくるので、「大丈夫だ」と頭を軽く撫でた。少しして寝息を立て始めたタイミングでライスシャワー自身に能力を使い、周囲の音が耳に入らないようにした。
頬に涙の痕が残る姿を見下ろし、改めて考える。
ウマムスメ族は今でこそ海軍将校を多く排出するなどしてその地位を向上させているが、差別意識が根強く残る場所も多いと聞いている。
あの怯えようや言動から察するに、きっと彼女は両親と生き別れてから酷い差別に晒されてきたのだろう。
にも関わらず、ライスシャワーは決して恨み言を吐かなかった。追い詰められても他者を憎まず、自分が悪いのだと泣いた。
なんて優しくて、なんて痛ましい。
父の姿が脳裏を過る。実の息子であるドフラミンゴに撃ち殺される直前になって尚、決して誰も憎まなかったあの善性が。
幼い寝顔を見つめながら、一筋の涙がコラソンの頬を伝った。
- 97二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:17:38
3.
翌日。
すうすうと寝息を立てるライスシャワーを見つめながら、これからどうするべきかを考える。
この街に来た目的自体は変わらない。問題はこの子をどうするかだ。事情を知った以上、見捨てることはとてもできない。しかし……。
「んん……」
目を覚ましたらしいライスシャワーがゆっくりと身体を起こす。眠たげな目を擦り、あくびを噛み殺しながらぐっと身体を伸ばした。
それからコラソンを見上げ、「ひえっ」と小さく悲鳴を上げた。驚いたように周囲をきょろきょろと見回す。それから漸く、昨晩の出来事を思い出したようだった。
「あ、あの……っ!お、お……おはようございまひゅ!」
思いっきり噛んだ。
昨晩のことを思うとなんだか微笑ましくて、つい笑みが溢れた。
「ああ、おはよう。よく眠れたか?」
「は、はいっ。こ、こんなにちゃんと眠れたの、本当に久しぶりで……」
どうやら、能力を使ったのは正解だったらしい。
ウマムスメ族は人間のそれよりも優れた聴力を持つ。孤独な生活で緊張状態にあったであろうことは容易に想像できた。微かな雑音すらも拾い上げてしまい、浅い眠りを繰り返していたのだろう。
「きっと、コラソンさんが傍にいてくれたから……ありがとう……」
昨晩よりもずっと穏やかな表情に安堵する。泣いているよりずっといい。
「言ったろ?安眠は約束するってな」
能力のことは話していない。同情はしているが、出会ったばかりの子供に必要以上に情報を渡すわけにはいかない。
それに、こちらの事情に彼女を巻き込むわけにもいかなかった。
- 98二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:18:10
ライスシャワーにはシーツを被って耳と尻尾を隠すこと、誰かがやってきても決して自分から扉を開けてはいけないこと、念の為コラソンの声がするまでは物陰に隠れていることを告げてから宿を出た。
向かったのは商店が立ち並ぶ通りだ。子供用の服をいくつか購入し、自身とライスシャワーの分の朝食を買ってからまた宿屋に戻った。
周囲を見回し、誰もいないことを確認。どうやら宿泊客はコラソンだけらしい。好都合だ。鍵を開けて部屋に入り、能力を使う。
「ライス。戻ったぞ」
「……!」
シーツをすっぽり被ったライスシャワーがベッドの陰から顔を出した。きちんとコラソンの言いつけを守っていたようだ。
「腹減ったろ?ほら、こっちきて飯にしよう」
這い出てきたライスシャワーの頭上からシーツが滑り落ち、細長い耳がぴょこんと飛び出した。
古びた小さいテーブルから埃を払って買ってきた食べ物を並べる。一つしかない椅子を引いて座るように促せば、ライスシャワーは不思議そうに椅子とコラソンを交互に見た。ほら、と椅子を数回軽く叩けば、やっと意図を理解してくれたらしい。どこか遠慮がちに腰掛けた。
「好きなだけ食っていいからな。あ、嫌いなもんとかあるか?」
「う……ううん。ら、ライス……なんでも、食べられるよ……」
「おっ、好き嫌いないのか。偉いぞ」
ライスシャワーは包み紙からおにぎりを一つ取り、躊躇いがちに口をつけた。小さな頬がもぐもぐ動いて、やがて嚥下する。
それから二口目、三口目と口にしていく。
「……んぐ……もぐ……ひっく……」
安心して自分も朝食にしようとしたところで、コラソンはぎょっとした。
半分ほどになったおにぎりを手にしたまま、ライスシャワーがぽろぽろと涙を溢れさせている。
「お、おい、どうした!?」
「ぁ……ち、違うの!ぐすっ……」
- 99二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:18:49
- 100二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:19:32
「……くすっ……ふふっ……」
目尻に涙を浮かべたまま、ライスシャワーの口元が緩んだ。
笑いを堪えるように片手を口元に当てる。
「ふ……うふふっ……ご、ごめんなさい。笑ったらだめなのに……」
「いや、ダメじゃねェよ。笑ってほしかったんだ」
「えっ?」
コラソンはライスシャワーの涙を親指で拭った。
「こんなに可愛い顔して、泣いてばっかりなんて勿体ねェじゃねえか。笑ってる方がずっといい」
「コラソン、さん……」
ライスシャワーは袖で目を擦ると、コラソンの真似をするように笑顔を浮かべた。
「うん……ありがとう、コラソンさん……」
- 101二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:20:03
4.
シャントッセに来て三日目の朝を迎えた。
一昨日、昨日と比べるとかなり緊張の解けてきたライスシャワーは、起きるとコラソンに向かって「お、おはようございます」とお辞儀をした。元々はそれなりに育ちの良い子だったのかもしれない。
「なあ、ライス。もしライスさえ良ければだが……今日は一緒に外へ行ってみないか?」
「えっ……?」
昨日、ライスシャワーに服を数点買った際に帽子も買っておいた。耳を通す穴がない帽子も尻尾用の穴が空いていない服も窮屈だろうが、ウマムスメの特徴を隠すことができる。
この街の海賊を潰したらコラソンはここを出なければならない。ライスシャワーをずっとこの安宿に置いておくことはできないのだ。外は怖いかもしれないが、今のうちに少しでも慣れておいてほしかった。
「ええと、その、なんだ。面白そうな店を色々見つけてな?是非ライスにも見てほしいんだ。……そうだ!なんなら好きなもの買ってやるぞ」
世界は怖いものばかりではないのだと知ってほしかった。
楽しいことも知ってほしかった。
「……うん。わかった」
「……!本当か?大丈夫か?怖くないか?」
「ちょっと怖い、けど……でも、コラソンさんが一緒だから」
昨日よりずっと自然に、ライスシャワーは笑った。
- 102二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:20:42
帽子を被せたライスシャワーを片腕に抱いて宿を出る。
本当は手を繋いで歩ければよかったが、身長差がありすぎて難しい。ライスシャワーはコラソンの腕の中で物珍しそうに街を見回した。
最初に会った時は路地裏で縮こまっていた。こんな風に街をゆっくり眺める余裕なんてなかったのだろう。
老若男女様々な人々が行き交い、明るい呼び込みの声が舞う。海賊のことさえなければそれなりに栄えた、中々悪くない場所なのだと先日の情報収集の時に知った。
「よう、おニイさん。可愛い子だね。妹さんかい?」
「あ……ら、ライスは……」
青果店の軽薄そうな店員が声をかけてきた。
ライスが何か言う前にコラソンが頷き、木箱に入ったりんごを指差す。次に指を2本立てた。コラソンがずっと無言でいることから何かを察したらしい店員は、これ以上踏み込むことなく「へい毎度。200ベリーね」と事務的に返す。コラソンは財布から200ベリー支払って、りんごを一つライスシャワーに渡し、もう一つを自分で齧りながらまた歩き始めた。
ライスシャワーはりんごを齧り、不思議そうにコラソンを見上げていた。
それから色々な場所を回った。
串焼きの肉や魚、色んな果物が混ざったジュースに舌鼓を打ったり。花屋に並んだ色とりどりの花々を眺めたり。何やら怪しい占い師に捕まって「大凶。アンタ死ぬわよ、近い内にね」と告げられたり。それを聞いたライスシャワーが「ライスがいたせいだ……」と泣き出したのを必死に宥めたり。
日が暮れる頃にはすっかり疲れてしまったのか、ライスシャワーはコラソンの腕の中で船を漕いでいた。
宿の部屋に戻ってから、コラソンはライスシャワーに声をかける。
「……疲れたか?」
「ちょっとだけ……」
「眠いなら寝ててもいいぞ。飯の時間には起こしてやるから」
「ううん……へいき……」
とは言いつつも今にも寝落ちてしまいそうだったので、コラソンはライスシャワーをベッドの上に降ろした。
「……コラソン、さん」
「なんだ?」
「……今日はあんまり、おしゃべりしなかったね……」
- 103二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:21:16
図星を指され、ぎくりとした。
この街にいる間、コラソンはファミリーにいる時同様"口を利くことができない男"を演じてきた。何がきっかけでファミリーの方にバレるか分からない以上用心するに越したことはない。ライスシャワーと話す時だって、能力を使ってこちらの声が外に洩れないようにしている。
しかし、これまでずっとコラソンと普通に話してきたライスシャワーからすれば不自然に思うのは当然だ。コラソンは咄嗟に言い訳した。
「あ……ああ。その、実はだな……おれはこう見えて結構"緊張しい"なんだ。人がたくさんいると上手く話せなくなっちまう」
「そう……だったんだ……。なのにライスのこと、いろんなとこに連れてってくれたんだね……」
ライスシャワーはベッドの中で柔らかく微笑んだ。
「ありがとう……。コラソンさんは、やさしいね……お父さまみたい……」
その言葉に、コラソンは目を見開いた。
「お……おいおい、お父さまはないだろ?おれはまだ20代だぞ?そんな歳じゃない。せめてお兄さまとか……」
「うん……そう、だね……」
どうやら本格的に眠くなってきたらしく、ライスシャワーは今にも寝落ちる寸前だ。
「今日ね……すごく楽しかったの……。ライス、コラソンさんと会えて……ほんとに……良かっ…………」
台詞が言い切られることはなかった。間もなくすうすうと寝息を立てる音が聞こえてくる。
コラソンは小さく息を吐いた。楽しいことを知ってほしいというコラソンの願いは叶った。だが、それ以上に今のライスシャワーの言葉が深く突き刺さっていた。
『お父さまみたい……』
――出会ったばかりのコラソンをこんなにも信用してくれた女の子を、置いていかなければならないなんて。
コラソンはガシガシと頭を掻いた。少し頭を冷やす為に、一度外に出て一服することにした。
数分後、コラソンの肩は盛大に燃え上がった。
- 104二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:21:45
5.
――四日目。
情報収集はもう十分。仕掛けるのは今夜だ。あまり時間をかけると向こうにバレる危険性も高まる。
一番の問題はライスシャワーをどうするか。やはり孤児院のような施設に預けるしかないだろうか。
ここは最初に思ったよりいい街だったが、少しばかり治安に不安が残る。ウマムスメも見かけないし、ここに置いていけばライスシャワーは苦労することになるかもしれない。
「……コラソンさん?」
声をかけられて我に返った。
さっきまでサンドイッチにかじりついていたライスシャワーが、コラソンをじっと見上げている。
「ん……?あ、ああ。悪い。なんだ?」
「え、えっと……なんだか、困ってるみたいな顔してたから……」
- 105二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:22:18
思わず自分自身に対して悪態をつく。よりによって顔に出てたらしい。この子に気を遣わせてしまうなんて。
「も、もしかして……ライスのせい?」
「い、いや!それは違うぞ!ちょっと……考え事をしてただけだ」
不安そうに見つめるライスシャワーに、コラソンは慌ててそう取り繕った。
「コラソンさん、何か悩んでるの……?」
「ま、まあ……そんな大したことじゃねェんだ。ライスが気にすることじゃ……」
「ら、ライスにも、お手伝いできない……かな……?」
コラソンは息を呑んだ。
そんなコラソンの様子には気づかず、ライスシャワーは俯いてぽつぽつと話す。
「あ……あのね。コラソンさんは、ライスにいっぱいいっぱい優しくしてくれたから……だから、ライス、何かコラソンさんの役に立ちたいの」
――何も言えなかった。
ただ、どうしょうもなく胸が痛んだ。
コラソンが昨日までしてきたことはあくまでその場しのぎに過ぎない。
他者から傷つけられ続けながらも決して優しさを失っていないこの少女を、本当の意味で救うことなどできやしない。
「……あ……ご、ごめんなさい。やっぱり、迷惑だったよね……」
「そんなことはないさ」
しゅんと耳を垂れさせたライスシャワーの頭をくしゃりと撫でる。
「その気持ちだけで十分だ。ありがとう、ライス」
ほっとしたように微笑むライスシャワーの姿に、罪悪感が募った。
- 106二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:22:49
……すっかり日が暮れてしまった。
この日、コラソンは街中を駆け回っていた。どうにかライスシャワーを引き取ってくれるような場所を探さねばと必死だった。
やはりこの街にはウマムスメは住んでおらず、差別的という程でもないが住民からの印象はお世辞にもいいものとは言えない。
しかし、どうもこの街から少し南下したところにある村ではウマムスメが暮らしているという。
今からでは流石に間に合わないが、距離的にはそう遠くはないようだ。ここの海賊を潰した後にでもライスシャワーを連れていってどうにか預かってもらえないか交渉してみよう。
先日の言葉や今朝のやり取りを思うと彼女を置いていくのは気が引けるが、だからといってファミリーに連れて行くなんて以ての外だ。あの場所にこれ以上子供を増やすべきではない。それに、あんな虫も殺せないような子供がファミリーにやってくるとなれば、ドフラミンゴは決していい顔をしないだろう。
宿屋の部屋の前まで辿り着き、深呼吸を一つ。
話をするなら全てが終わってからがいいだろう。せめてそれまでは少しでも明るくいよう。いつか彼女の思い出になるのなら、笑顔の記憶で残っていたい。
扉を開けて能力を発動。ライス、と呼びかける。
しかし、返事はない。それどころか物音一つしない。
「…………ライス?」
コラソンは急速に血の気が引いていくのを感じた。
ベッドの陰を覗く。――誰もいない。
毛布をひっぺがす。――誰もいない。
立て付けの悪い浴室の扉を開ける。――誰もいない。
ライスシャワーはどこにもいなかった。
紙に乱暴に文字を殴り書いてから、階段を駆け下りる。途中で足を踏み外し、ゴロゴロと転がって盛大な音を立てて壁にぶつかった。宿屋の主人が驚いたように悲鳴を上げる。
コラソンは何事もなかったかのように起き上がり、持っていた紙を突きつけた。
- 107二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:23:24
《オンナのコは?》
「う、ウマムスメの子ならお客様がおられない時に一人で出ていきましたよ」
それを聞いたコラソンは慌てて宿を飛び出した。周辺を見回すも、ライスシャワーらしき影はない。
もうすぐ日が沈み切る。探しに行く時間はない。そもそもいつ出ていったかも定かでないし、居場所の見当もまるでつかない。
痛いほど拳を握りしめて項垂れた。
どうして待っていてくれなかったんだという身勝手な思いが、おれが自惚れていただけであの子に信頼されていたわけではなかったのだという諦めが混ざり合って渦を巻く。
叫びだしたくなるのを必死に堪えて踵を返した。とぼとぼと宿に戻り、階段を登ろうとしたところでまた転んだ。
仕方なかった。きっと仕方なかったのだ。どの道あの子とずっと一緒にいてやることなどできなかった。
あの子だって、こんな出会ったばかりの素性も分からないような男など信用できるはずがなかったのだ。だって、彼女はただでさえ狙われやすいウマムスメで…………。
「…………おい、ちょっと待て……」
コラソンは誰もいない部屋でひとり、呟いた。
- 108二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:24:04
つい先程項垂れて階段を登っていった大柄だがドジな男が凄まじい形相で迫ってくれば、誰だって悲鳴くらい上げるだろう。
大きな手が乱暴にカウンターを叩き、宿屋の主人は身を縮こまらせた。
《なぜ しっていた!?》
《あのこがウマムスメだと!》
コラソンがそう書かれた2枚の紙を叩きつけると、宿屋の主人はみるみる青褪めていった。
ライスシャワーをこの宿屋に連れてきたあの夜から、コラソンはずっと徹底して彼女の種族を隠していた。
差別に晒された経験を持つ彼女が奇異の目で見られるのは可哀想だと思った。万が一人攫いにでも狙われればまずいと思った。だから室内にいる間も耳と尻尾を隠すように言ったし、素直なライスシャワーは律儀にそれを守り続けていた。それに、部屋には必ず施錠するようにしていた。
コラソンが借りた部屋に入ってライスシャワーの正体を確認できるのは予備の鍵を持つ主人だけだ。
「ゆ、許してください!仕方なかったんです!!」
主人は観念し、白状し始めた。
この街は毎月海賊に献上金を差し出すことで街や住民に手を出さないという約束をしていた。それ自体はコラソンも情報収集の段階で知っていた。
ところが、今月分の支払日が近づいてきて突然献上金の値上げを要求されたという。不足分は一朝一夕ではとても用意できない額。断れば街に、住民に危害が及んでしまう。
そこで主人が目をつけたのが、余所者のコラソンが連れていたライスシャワーだ。
なんでも件の海賊は幼い少女を特に好んでいるという。余所者の子供なら角も立たないと踏んで誘拐を決行し、不足分の穴埋めをしようとした。その時に彼女がウマムスメ族だと知ったのだ。
幾ら力の強いウマムスメ族とはいえライスシャワーはまだ育ち切っていない子供で戦う術も知らない。大人の力で簡単に抑え込めてしまう。
コラソンは唇を噛み締め、再度拳でカウンターを殴った。宿屋の主人が腰を抜かしてへたり込む。
すぐに部屋に戻り、準備を整えてから宿屋を飛び出した。
既に日は落ちて、夜の帳が下りていた。
- 109二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:24:34
6.
――ナギナギの実。それがコラソンの持つ悪魔の実の能力。
あらゆる音を消す無音人間。直接的な攻撃力こそないものの、"知られない"ことに関しては最大限力を発揮する。
自身が出す音のみを消し、海賊の根城である屋敷に潜入。完全に油断しているのか、見張りすら立てていなかった。コラソンにとっては好都合だ。
暗い廊下を進んでいくと、大きな扉の隙間から光が漏れているのが見えた。そっと中の様子を伺う。
そこではやはり、件の海賊達が酒盛りをしながら下卑た笑いを浮かべていた。
部下の人数は5人ほどか。その一番奥に、船長と副船長らしき姿があった。
レード・ジル。この海賊団の船長である、髭を生やした人相の悪い男だ。よりによってドフラミンゴとの取引を反故にしその怒りを買った。こいつこそ、コラソンがこの街にやってきた目的だ。
大層な革張りの椅子にどっかりと座り込んだジルの隣には無骨な檻が置かれていた。その中に閉じ込められた小さな姿を見つける。
(ライス――!)
カッと頭に血が上るのを感じる。
落ち着け、落ち着けと自身に必死に言い聞かせた。ここで感情に身を任せて動いては彼女を助けられない。
檻の中でライスシャワーは啜り泣いていた。耳を力なく垂らし、狭い檻の隅で自分を抱きしめて縮こまっている。
「――しかし、ウマムスメか。どんなケダモノかと思えば、存外可愛らしいじゃねェか」
酒を貪っていたジルが赤ら顔を檻に近づける。ライスシャワーは怯え、逃げるように頭を抱えた。
それを見たジルは品のない笑い声を上げた。
「おいおい、そんなに怖がるな。これから長い付き合いになるんだ。可愛がってやるよ……少なくともガキの間はな」
ライスシャワーの目からぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。
「しっかし本当に愛らしい……こりゃ大人になっちまう前に殺して、剥製にしちまうのもいいかもなァ!ギャハハハハ!!」
- 110二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:25:09
……その時、コラソンは見た。
ライスシャワーの口が動いたのを。
この騒ぎだ。音は聞こえない。けれど、口の動きを読むくらいはできる。
――たすけて、コラソンさん
コラソンは――耐えられなかった。
ドアの隙間に銃口を差し入れて発砲。銃声を鳴らさずに放たれた無音の銃弾が天井のランプを正確に撃ち抜いた。
「なんだ!?」
「急に明かりが……!」
"ナギナギ"の能力によってコラソンの影響による音は全て消える。ランプが割れた音すらせず、海賊達は困惑するばかり。
コラソンはそこへ飛び込んでいった。目は既に闇に慣れている。不意を打たれた海賊など既に烏合の衆に過ぎない。混乱する海賊に音もなく近づき、その横っ面を思いっきりぶん殴った。
当然、殴打音も無い。コラソンはそのまま海賊達の顔面を殴り、顎を蹴り抜き、次々と気絶させていく。
後は、船長のジルと副船長だけ――!
「動くな!!」
「!?」
鋭い声が飛び、コラソンは目を見開く。
副船長がライスシャワーの頭に銃口を突きつけていた。
ジルがランタンに火を点け、僅かながらも明かりが戻り、コラソンの姿が照らし出される。
- 111二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:25:44
「へへ……図体のデカい男がこのウマムスメを取り戻そうとしてるって聞いてたんでな。こんな奇妙な手品を使えるとは予想外だが……」
「――!!」
あの宿屋の主人か――!
ギリ、と唇を噛む。おそらくコラソンが出ていった後、電伝虫を使ってジルに連絡を入れていたのだ。
「コラソンさん……っ!」
「おおっと、動くなよ。下手なマネしたらこのガキの頭撃ち抜くぞ。……ほら、銃を捨てな」
「おれとしては今すぐ剥製にしちまっても構わねェんだぜ?」
「……ッ!!」
コラソンは言われた通り、持っていた拳銃を床に投げ捨てた。
ジルは満足そうに笑うと、下卑た笑みを浮かべたままコラソンに近づく。
次の瞬間、ジルの拳がコラソンの頬を殴りつけた。
「いやあぁぁぁっ!!」
ライスシャワーの悲鳴が響く。
この程度の海賊の拳など、コラソンからすればどうということはない。ギロリと睨み返せば、それが気に入らなかったのだろう。二発、三発と続けて拳を打ち込んでくる。
「やめてぇぇぇーーっ!!コラソンさん!!コラソンさぁんっ!!」
檻に縋りつきながら、ライスシャワーは泣き叫ぶ。
- 112二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:26:27
(あァ……ライス……。お前はやっぱり、優しい子だ……)
無抵抗で殴打を受けながら、コラソンはぼんやり考えていた。
自分だって怖い目に遭っている筈なのに、自分のことよりもコラソンの身を案じている。この奇跡のような優しさを……守ってあげたかった。
(ごめんな、ライス。怖かったよな。辛かったよな。また泣かせちまったな……)
何十発もの殴打の末に、とうとうコラソンは膝をついた。
ジルは腰から提げていた拳銃を手にし、その銃口をコラソンに向ける。
……例えば。ライスシャワーを見捨てれば、この脅しに屈しなければ、コラソンはすぐにでもこの三流にも満たないような海賊を始末できる。
センゴクが託してくれた任務。実兄ドフラミンゴの暴走を止めるという目的。様々な事柄が浮かんではぐるぐると回る。
――それでも、できない。
泣いているあの子を見捨てるなんてできるはずがない。
「……くたばれ」
「……っ」
指が引き金にかけられた。
刹那。
「だめぇぇぇぇーーーーッ!!」
何故だろうか。ライスシャワーの叫び声がやけに近く聞こえた。
- 113二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:27:13
「ぐおっ!?」
突然ジルが声を上げ、拳銃を取り落とした。
――信じられない光景がそこにはあった。
先程まで檻に閉じ込められていた筈のライスシャワーが何故か檻の外に出ていて、ジルの足に体当たりを食らわせていた。
一瞬呆気に取られたコラソンだったが、この好機を逃す手はない。ジルが拳銃を拾い上げる前に素早く立ち上がり、散々殴ってくれた仕返しとばかりに勢いよく顎を蹴り砕いた。
泡を吹いて倒れるジル。
副船長の方も何がなんだか分からず混乱しているようで、間抜けな顔で空になった檻とライスシャワーを交互に見つめている。
コラソンが駆け出したことに気づいたところでもう遅い。銃の照準を合わせる暇も与えず、握り締めた拳を顔面に叩きつけた。
勢いで壁にぶつかった副船長はずるずると座り込み、そのままピクリとも動かなくなった。
肩で息をしながら血の混ざった唾を吐く。唇を袖で拭っていると、背後から何かが倒れたような音がした。
「……!?ライス!!」
倒れ伏したライスシャワーに駆け寄って抱き起こす。息はあるが顔色が悪く、ぐったりとして動かない。
コラソンはその小さな身体をしっかりと抱き締めた。
- 114二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:27:41
7.
――ゆめをみた。とってもとっても、こわい夢を。
おふねが大きく揺れて、外からはごうごうと風の音。
まるで怪物の鳴き声みたいで、こわくて、こわくて、震えて泣くことしかできなかった。
お母さまも泣いていた。ライスのことをぎゅっと抱きしめて、震えてた。
「お願いします、三女神様……!どうかこの子だけは、この子だけは……!!」
お父さまも泣いていた。つらそうな顔をして、子どもはさわったらいけないはずの刃物をライスに持たせた。
「ライス……これがきっとお前を守ってくれる……!だから……!」
――そして、お父さまとお母さまはライスの目の前からいなくなった。
「おねがいします!お父さまとお母さまを助けてください!きっと海でおぼれてるの!誰か……!」
ライスを見ると、みんながこわい顔をした。
「おい、なんだこいつ!?頭から何か生えてるぞ!」
「ウマムスメ族だ!あっちに行け、けだものめ!」
「ちょっと、触らないで!汚いわね!うちの子が病気になったらどうするつもり!?」
ライスがみんなを、不幸にした。
「クソっ、息子の熱が下がらない……!お前!一体何したんだ!?」
「あんたのせいで子供が転んで怪我したじゃない!」
「――何もかもお前のせいだ!!」
- 115二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:28:12
みんながライスのことを怒った。
ライスがだめな子だから。ライスがみんなを不幸にしちゃう悪い子だから。
ライスは誰ともいられない。だから、ひとりで。ずっとひとりで。まっくらでつめたい夜の中で…………。
………………
…………
……
…………ふと、つめたい身体があったかくなった。
おおきくてあったかいなにかが、ライスのことをすっぽりとつつみこんだ。
――だれ?
――お父さま?お母さま?それとも……
まっくらだったおそらに、いつのまにかお月さまが浮かんでいた。
きんいろの光がぬくもりの正体を映しだす。
ライスよりもずっとずっとおおきな身体。おおきな手。そして……不器用だけど、優しい笑顔。
『――ある日、しおれてしまった青いバラの前に、一人の青年が現れました』
『青年は穏やかな笑みを浮かべて言いました』
『「青いバラなんて、とっても素敵だね。きっと綺麗に咲くに違いない。どうか譲ってくれませんか?」』
- 116二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:28:42
8.
あの後"始末"をつけてから、ライスシャワーを抱いてシャントッセの街を出た。流石にもうあの街にはいられない。目的を果たした以上いる理由もない。
暫く歩いていると丁度洞窟を見つけたので、今夜はここで過ごすことにする。
薪を燃やし、少し離れたところに毛布(どさくさに紛れて宿屋からかっぱらってきた)をかけたライスシャワーを寝かせた。
少し顔色は悪かったが脈は正常だった。怪我もなく発熱もない。あんなことがあった後だから、気が抜けてしまったのかもしれない。
「ん……んん……」
赤々と燃える火と、照らし出されるライスシャワーの寝顔を見つめて数十分間。眠っていたライスシャワーが微かに身動ぎした。
瞼がゆっくりと持ち上がり、ぼんやりとした瞳がコラソンの姿を捉えた。
「……コラソン、さん……?」
「ライス!よかった……!どこか、身体に違和感とかは……」
「ッ、コラソンさん!!」
毛布をはねのけ、ライスシャワーは飛び上がるように跳ね起きた。
「ごめんなさい!ライスのせいでたくさん殴られて……怪我させて……ごめんなさい!!」
コラソンは虚を衝かれ、言葉を失くした。
ライスシャワーが浮かべていたのは、最初に出会ったあの夜のような痛々しい泣き顔だった。
「やっぱりライスはだめな子だ……!コラソンさんのことまで不幸にしちゃうなんて……!ごめんなさい、ごめんなさい……!!」
まただ。彼女は何も悪くないのに、周囲の悪意のせいで押し潰されそうになっている。
コラソンにはそれがどうしても許せなかった。
――だってあんまりじゃねェか、そんなの。
- 117二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:29:16
「……ライス。おれは今、ちっとも不幸なんかじゃねェ」
「え……?で、でも……」
「不幸なもんか。お前をこうして助けることができた。しかもお前は、怪我一つ負ってなくて無事そのものだ。不幸どころか……幸せだよ」
に゛こっと笑いかける。
ライスシャワーは目元にたっぷりの涙を蓄えた瞳をぱちぱちと瞬かせた。その、直後。
「ふぇ、うぅ……うええぇぇぇぇん……!!」
――結局泣かせてしまった。
コラソンはライスシャワーに近づいて膝をつき、戦慄く小さな身体を抱き締めた。
「ありがとう、ライス。助けてくれてありがとう……無事でいてくれてありがとう……」
「ひぐっ、ひっぐ……!コラソン、さん……ライスは、ライスは……ふええぇぇぇん!!」
「うん、うん。怖かったよなぁ。本当にがんばったなぁ……」
背中をぽんぽんと優しく叩いて、ライスシャワーが落ち着くまでそうしていた。
……ライスシャワーが落ち着いたところで、しなければならない話があった。
「ライス……少し聞きたいことがあるんだが、構わないか?」
ライスシャワーは鼻を啜ってこくりと頷く。
「お前、あの時一体どうやって檻から出たんだ?」
- 118二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:29:51
それは、ジルとの戦いで最も不可解な部分だった。
あの後屋敷から出る前にライスシャワーが入れられていた檻を確認したが、扉は鍵がついたままで、檻そのものが壊された形跡も見られなかった。
ならば……ライスシャワーはどうして檻から出ることができたのか。
なんとなく予想はついているが、できるならライスシャワー自身から確認したかった。
ライスシャワーは逡巡し、ややあって口を開いた。
「あ……あのね。ライス、時々……魔法が使えるの」
「魔法?」
コラソンが聞き返すと、ライスはこくりと頷いた。
「いつもよりずっとずっと速く走れるようになって、壁とか、物にぶつからなくなるの。使うととっても疲れちゃうから、たくさんは使えないけど……」
「いつから使えるようになったんだ?」
「……お父さまとお母さまが……いなくなった頃……」
「なあ、ライス。お前、その頃……見たことのない変わった果物を食べなかったか?」
コラソンの言葉に、ライスシャワーは目を丸くした。
「う、うん。どうしてもお腹が空いちゃって……どうして分かったの?」
「……やっぱり、か……」
ライスシャワーはコラソン同様、悪魔の実の能力者だ。
何の実を口にしたかは定かではないが、分かっている能力は現状二つ。"物体のすり抜け"と"高速移動"。おそらく体力消耗のデメリット付き。
思えば、それまで普通に両親と暮らしていたような子供が、いきなり両親を失って約一年もの間一人で生きてこれたのがまず不思議な話だった。
本当に危険な時には無意識の内に能力を使用し、危機を切り抜け、それを魔法だと思い込んできたのだろう。
- 119二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:30:27
「ライス……よく聞いてくれ。お前のその魔法のような力は、魔法とは少し違うんだ」
それからコラソンは、ライスに悪魔の実のことを教えた。
悪魔の実と呼ばれる不思議な果実の存在。一口食べることで能力を得ることができること。そして能力者になったら最後、海に嫌われ、一生泳げなくなってしまうことを。
全てを説明し終えてから、コラソンは告白した。
「そして、実はな……おれもお前と同じ能力者なんだ」
「コラソンさんが……?」
「見てな。……"凪(カーム)"」
呟き、自分の手で自分自身に触れる。
不思議そうに見つめるライスシャワーの前で、コラソンは手を叩いて見せた。確かに手のひらと手のひらが打ち合わされているのに、音が全く聞こえない。奇妙な状況にライスシャワーは目をパチクリさせる。
続いて取り出したるは陶器のティーカップ。ライスシャワーに破片が飛ばないよう十分距離を取ってから、思いっ切り叩き割った。当然、音はしない。
能力を解除し、得意げにしてみせる。
「どうだ?おれの影響で出る音は全て消えるの術だ!」
「す……すごい……!!」
純粋な尊敬の眼差しと、やや遠慮がちながらも拍手を贈られ、コラソンは益々得意げになった。
「……実はわけあって、"口をきけない"フリをする必要があってな。本当は別に緊張しいでもなんでもねェんだ。ごめんな、嘘ついてて」
「ううん。コラソンさんはそうしないといけなかったんだもん。ライス、大丈夫だよ」
「そうか、ありがとう。……さて、ここからが本題だが……」
- 120二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:31:07
そう。問題はこれからライスシャワーをどうするかだ。
悪魔の実の能力者である以上、孤児院や一般家庭に預けるのは危険だ。能力の使い方をきちんと把握できていない以上、いつ能力のことがバレてしまうかも分からない。
その上この能力。まだ詳細は分からないとはいえ、コラソンの予想が正しければ危険なものに化けうる能力だ。悪用されてしまう危険性を考えると、やはり放っておくことはできない。
一番良いのは海軍に預けることだが、現在コラソンはドンキホーテファミリーに潜入中の身。表立って堂々と海軍と接触するのは避けたい。
「……ライス。おれはお前を、最悪の場所に連れて行こうと考えてる」
「…………」
それならばいっそ――手の届く場所に置いておくべきか。
「おれと一緒に来るなら、お前はきっと怖い思いをすることになる。今日の出来事なんか比じゃないくらいに。だが、学ぶことはできる。身の護り方や能力の使い方を……」
本当にどうかしていると自分でも思う。こんなにも優しい女の子をわざわざファミリーに連れて行こうなんて。
だが、この子を一人捨て置いておくことなどできない。何も見なかったことにして忘れることなんてできない。
生前の両親のような善性を持つこの子を、見捨てたくなかった。
- 121二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:31:33
「……どうする?」
「……あの、ね」
ライスシャワーはおずおずとコラソンを見上げた。
「コラソンさんさえ迷惑じゃなければ……ライス、連れてってほしい」
「ライス……いいんだな?さっきも言ったが、怖い目に遭うぞ?」
「でも、コラソンさんが一緒だから」
「…………おれは、おれ自身のことを全然話してないんだぞ。それでも信じられるのか?」
ライスシャワーはまっすぐにコラソンを見つめ返し――こう言った。
「コラソンさんが誰でも……ライスを助けてくれた、とっても優しい人なのは変わらないよ」
コラソンは目を見張った。
泣いてばかりの気弱な少女の内側に確かな"芯"が見えた。
他者を信じる強さが、そこにはあった。
「……分かった。それじゃあ、一緒に行こう」
「……うん」
炎は赤々と燃える。口元を緩め、穏やかに見つめ合う二人を照らしていた。
- 122二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:32:02
――翌日。
スパイダーマイルズへ向かう航路の途中。小さな船の上で、コラソンは改めてライスシャワーと向き合っていた。
「いいか、ライス。昨日も言ったが、おれはわけあって口をきけないフリをしてる。その理由は今はお前にも話せねェ」
「うん。ライス、大丈夫だよ」
「ありがとう。そしてこれから先、おれが本当は口をきけることと、おれが悪魔の実の能力者であることは絶対に誰にも話さないでくれ。……守れるか?」
ライスシャワーは力強く頷いてみせた。
「ライス、約束守れるよ……!」
「よし……頼むぞ」
「うん!……あ、あのね……」
ライスシャワーは俯いて、躊躇いがちにこぼす。
「ライスからも、ひとつだけお願い、いいかな……?」
「ん?なんだ?」
「あの、ね……」
少し迷っていたようだが、やがて意を決したように口を開いた。
- 123二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:32:31
「コラソンさんのこと、"お兄さま"って呼んでもいい?」
あまりにも予想外の一言に、コラソンは丸くした目を瞬かせた。
「そりゃまた、どうしてだ?」
「えっとね……コラソンさんが、"青いバラのお兄さま"みたいだったから……」
「兄貴がいたのか?」
「ち、違うの。えっと、ライスの好きだった絵本のお話なんだけど……」
――【しあわせの青いバラ】
それはかつてライスシャワーの両親が存命だった頃、母親に何度も読み聞かせてもらった思い出の絵本だという。
物語はバラの庭園から始まる。そこでは色とりどりのバラが咲き、訪れる人々に幸せを与えていた。
ところがある日、庭園に誰も見たことのないような真っ青なバラがつぼみをつけた。
周囲のバラや庭園を訪れた人々は気味悪がり、『きっと不幸の花だ』と蔑むようになった。
やがて青いバラ自身も『自分はだめな花だ』と思い込むようになり、少しずつしおれていってしまった。
そこへ現れたのが"お兄さま"だった。
心の優しいその青年は青いバラを引き取り、毎日毎日声をかけて大切に育てた。
その甲斐あって青いバラは元気を取り戻していき、やがて立派な花を咲かせたのだ。
美しく咲いた青いバラは窓辺に飾られ、道行く人々を幸せにした――という話だ。
- 124二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:33:07
「おれがその"お兄さま"だって?」
「う、うん。とっても優しくて、素敵で、本当に絵本のお兄さまみたいって思ったの」
きっとライスシャワーにとって、絵本の中の優しい"お兄さま"は強い憧れの存在だったのだろう。
そんな"お兄さま"とコラソンを重ねているということは、それだけ彼女がコラソンを信頼してくれているという証。
「……だめ、かな……?」
つぶらな瞳が不安げに揺れる。
断る理由はなかった。
「……わかった。それなら今日から、おれはライスの"お兄さま"だ!」
「ほ、ほんとう?いいの?」
「ああ、二言はねえ!」
「……!ありがとう、コラソンさん!」
「おいおい、"お兄さま"じゃなくていいのか?」
「あ……そ、そう、だね……!」
それに、彼女がこうしてささやかな"願い"を口にしてくれたのが嬉しかった。
「――よろしくお願いします、お兄さま!」
きっと、絵本の本当の"お兄さま"からは程遠いかもしれないけれど。
この少女の笑顔を、優しさを、傍で守ってやりたいと――コラソンは願った。
- 125二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:33:40
9.
――北の海、スパイダーマイルズ
「う……嘘だすやん……!」
「コラさんが……コラさんが……!」
「「子供を連れてきた〜〜〜〜ッ!!?」」
実弟コラソンが連れてきた"土産"に、ドンキホーテ海賊団船長であるドフラミンゴは眉を顰めた。
「コラソン……なんだそのガキは?」
問いに答えるように、コラソンは予め用意しておいたらしい一枚の紙を取り出す。
《きにいった》
「…………」
コラソンが連れてきたのはウマムスメ族。その種族についてはよく知っている。
人間を上回る身体能力を持っていて、特に脚の速さが飛び抜けている。身体も丈夫で、人間ならば死んでしまう毒すらも耐えうるという。
確かに戦力になり得る種族ではある。問題は、コラソンが連れてきたウマムスメ族の目があまりにも弱々しい点だ。
コラソンに連れられて一歩部屋に入った瞬間からドフラミンゴに対して怯えきり、先程からずっと縋るようにコラソンの服の端っこを掴んでいる。
相手の強さを理解しているとか、そういうレベルではない。こんなのはただの被食者。一歩でも外に出れば食い千切られて終いだ。
「まさか、そいつをファミリーに入れろってんじゃねェだろうな?」
コラソンは無言で頷いた。
ドフラミンゴはわざとらしく溜息をついて見せた。
あのやたら子供を嫌っていたコラソンが連れてきたというからには興味がないわけではないが、こんな見るからに甘ったれた子供をファミリーに入れるのは正直気が進まない。
- 126二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:34:11
「……ガキ。名前は?」
「っ……!ら、ライスシャワー、です……」
「親はどうした?」
「い、一年くらい前に……海で、嵐に遭って……」
なるほど、親無しで行く宛はないらしい。
コラソンは無言で――そもそも口はきけないが――ドフラミンゴを見つめている。
……やがて根負けしたのはドフラミンゴの方だった。
「分かった、好きにしろ。面倒はお前が見ろよ」
コラソンは頷き、ライスシャワーを伴って踵を返す。
――我ながら身内に甘いな、おれは。
ドフラミンゴは内心そう呟いた。
TO BE
CONTINUED
- 127二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:34:33
以上になります。長々と失礼しました
【キャラクター解説とか】
○コラさん
ほぼ今回のメイン
原作でローを連れ出したのがきっかけがDとはいえ同情心が強かったので、ライスを一緒に連れてきた理由は「亡き両親の善性を思い出したから」「可哀想でほっとけなかったから」と私情強めに
ライスの前では煙草控えるイメージがある。吸おうとしてライスを足元に見つけてスッ…と煙草をしまう感じ
○ライス
いくら曇らせてもいい。嘘です
能力を得たタイミングは海難事故後。流れ着いた浜にたまたま悪魔の実が打ち上げられてて空腹に耐えられなくて食べちゃった
お母さま達がまだ溺れてるかもしれない!と近くの村に助けを求めたのが運の尽きだった
お父さまは実はワノ国出身の刀鍛冶とか、短剣は刀を打ち直したものとか、そういう裏設定があるかもしれないしないかもしれない
ちなみに一番書きたかったのはアプリ版参考にしたコラさんを「お兄さま」と呼ぶようになる下り
○ドフィ
これライスのこと弟が連れてきたペットか何かだと思ってる説あるわ
○レード・ジル
モブ海賊の名前が浮かばなかったのでジルドレを名前の元ネタとして使用。どっかで名前とかモチーフ被りとかあったら単に確認不足なので申し訳ない
二度と出てこないので覚えなくてもよい
次章【白い町の少年】(予定) - 128二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:35:47
このレスは削除されています
- 129タマバイクの人21/10/06(水) 18:37:18
- 130二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 18:40:28
なんと言うか満足感がすごい(語彙力)
- 131二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 19:16:35
ジョースター卿の言葉に従い、逆にドフィのウマ娘による曇らせ概念を考えてみる
ある時ウマ娘奴隷を買う。変わり者のドンキホーテの血か、何かしらに惹かれていく。
ホーミング聖の下界下りに際しついてくる奴隷ウマ娘。原作通り迫害。幼いドフィとコラさんを連れて逃げる奴隷ウマ娘。しかし、人間の攻撃により瀕死に。ドフィに何かを言い残しドフィの前で息絶える。
その後、ドフィの心の奥底に奴隷ウマ娘が刻まれる。ドフィの影響の受け具合は何でも良い。奴隷ウマ娘の言動が理解出来ないという疑問でも、純粋な想いでも良い。影響は見かけ上受けていなくても良い。
ただ、ライスとの決戦時に何故か奴隷ウマ娘のことを思い出して欲しい。「何故アイツのことなど」ってなって隙を付かれて敗北とかだとなお良い。敗北の際に奴隷ウマ娘のことを思い浮かべながら倒れるのでも良い。 - 132二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 19:21:37
満足感がすげえなフルコース食べた気分
- 133二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 19:24:42
凄いんだけど感想が出せねえ…
面白かったの一言で終わらせるのは味気ないし、かといって筆者に響くような感想を書けるような文才もないし… - 134二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 19:29:52
エピソードオブライスシャワーの人ですが
感想書くの難しいっていう気持ちは凄く分かるので、個人的には言及してもらえるだけでも大満足です。嬉しい
まだプロットの段階ですが次章執筆もがんばります。目指せローライス - 135二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 19:35:53
すごい……なにがすごいって”重さ”がすごい。
まるでメガ盛りのカレーセットを食べた後のような満足感。
そして必然的にいつかライスにすっごい曇らせが待ち構えていることなの。
次章楽しみにしています。 - 136二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 19:41:12
ありがとう。とにかくそれしか言えない。語彙力が少なくて大した感想が言えなくて申し訳ないが、このコラソンとライスのssを書いてくれた事に感謝をどうしても伝えたかった
- 137二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 20:07:42
そういや空島でフクキタルは黄金捜索チームだよね?
チョッパーと一緒にゲダツ様と戦うけど、どうやってチョッパーと合流するかって疑問が上がっていたけど、それこそ占いで合流できたでいいんじゃないかな? - 138二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 20:34:19
クオリティやばすぎて俺の語彙力じゃ何も言えねえ
- 139二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 20:39:25
- 140二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 20:40:37
いいね、フクキタルらしさにあふれている。
- 141二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 20:53:01
- 142二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:07:11
そいつはやたら展開早いわ
大海賊時代前は王下七武海制定されてるか怪しいし
ルドルフ元王下七武海設定抜きにしても
オペラオーが黄金世代以上の年齢の物語開始時40越えか
10歳で天竜人殴り飛ばして回る悪魔を超えたサタンの子になるわ
- 143二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:12:38
ローライスが先走っていたから濃厚なコラソンライスいいぞ。
- 144二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:16:06
10年以上面倒見ておいてお兄様判定に成功しなかった41歳を煽るロー概念好き
- 145二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:32:09
テイオーがロジャーとルドルフの子とか二股とか逆ぴょいは初期の勢いで出た設定だけあって考察するほど無理が出てくるのがな
そもそもの問題として海賊とはいえロジャーを二股する糞野郎にするのか?とかルドルフってそんなキャラか?ってのもあるし
そこら辺気になる厄介オタクなんでテイオーの父親はロジャーではなそうだけど詳細不明と思っておく
ぶっちゃけ両親の詳細分かってないキャラの方が多いし別にええやろ - 146二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:38:33
両親といえば黄金世代でキングはちょっと語られたが他はまだ何もなかったよね?
というか、そもそもロジャー海賊団に入る理由とか決まってたっけ?
まあシャンクスとバギーがいる経緯も不明だから難しいけど - 147二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:41:12
ややこしいのやめようシャンクスバギー辺りはまた語られるだろうからその後で語ろう!はいバスターコールお願いします!
- 148二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:42:13
ルーナッナッナッナッナッナ!
- 149二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:42:56
エコエコアザラシエコエコアザラシ
- 150二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:43:08
なんかまた新しい鳴き声が…
- 151二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:43:12
オドレノー
オドレノー - 152二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:43:36
ライオン丸ルナちゃんがバスターコールにダイナミックエントリーか。
バスターコールブースターパック第二弾完成の日も近いな - 153二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:43:52
コワイネェ~コワイネェ~
- 154二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:43:53
オーグーリ!
オーグーリー! - 155二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:45:12
そろそろオマツリ島フクキタルを語る時か・・・
- 156二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:45:22
よっしゃ黄猿も鳴いたぞ! あと一人でバスターコール三大将セット完成だ!
- 157二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:45:33
海軍大将が増えたぞ!
- 158二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:46:06
ところでコラさん生きてたら無音状態で奇襲仕掛けてくるライスとか生まれてたんだろうか
- 159二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:46:40
青雉は口癖をそのまま持ってくるか
- 160二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:46:43
トラウマやめいや
- 161二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:47:05
白ひげ「グラララ」
カイドウ「ウォロロロロ」
ルナ「ルーナッナッナ」
アーロンさんのシャハハハとかもあったか…やっぱ個性的な笑い声多いな - 162二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:48:10
尾田特有の無理のある笑い方
- 163二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:49:27
スペちゃんも笑い声がスペペペペペって可能性がワンチャンあるな
- 164二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:52:13
メジロドーベルは悪魔の実とか、関係なく天然物のフェロモンで多くの人に襲われてるとか。
- 165二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:52:41
この世界のウマ娘、みんな個性的な笑い声説…ダメだ、色々とんでもない事になる。
- 166二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:54:54
ライス「お兄さま!"ライスの影響で出る音はみんな消えちゃうの術"して!」
コラソン「よしきた!」
こうなってた世界線があったかもしれない - 167二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 21:56:23
- 168二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:00:22
”繋がった”な……
- 169二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:01:37
普段は「フフフフ」みたいな笑い方なんだけど本気で笑う時だけ「グララララ」になりそう
- 170二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:07:57
このレスは削除されています
- 171二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:09:57
生来の機械音痴なので、デカい船に乗る系の劇場版では出禁になるミホノブルボン
(FILM GOLD、カラクリ城、ガシャガシャ特攻のスタンビート) - 172二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:11:04
- 173二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:11:30
FNS歌謡祭でウィーアー流れた時に画面にスペが写ってないのに違和感を感じてしまった…
- 174二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:12:44
年取って育ってくると、バンダナ取った白ひげみたいになるのかなぁその部分
- 175二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:20:03
尾田先生が「ウィーブルが本当にかっこいいと思えるシーンがあります」っていうくらいだし、
先々にグラスとウィーブルが怪物二世として覇を競う展開は見てみたいですね - 176二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:21:34
怪物二世が白ひげの子でもなんの違和感もないの草
- 177二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:22:01
流れ切りますがビワハヤヒデの戦闘考えてみたss
海軍の船に部下を残し、一人で海賊船に飛び込んできたビワハヤヒデ中佐
周囲をサーベルやマスケット銃で武装した海賊に囲まれる中、眼鏡をクイっと上げて勧告する。
「さて諸君、私は無駄に手荒な真似は好まない。おとなしく投降すれば傷一つつけず連行することを約束しよう」
「「「はあ!?」」」
海賊たちの間に困惑が広がる。今まさに一方的な戦いが始まると思っていたところに、ギャングのごとき上から目線である。
2000万ベリーの賞金首の船長が訝しさと笑いを混ぜながら返す。
「どういう冗談だ? こっちは完全に囲んでる状態でそっちは銃も抜いてねえ、抜こうとしたらぶっころす。投降なんてするわけねえだろうが」
「すでに計算は完了している、勝負は終わっているのさ。それに君たちが気づいてないだけでね」
「ちっ、お高くとまりやがって。海兵ごときが俺の船に乗り込んできてデカい面すんじゃねえよ」
ピタリとビワハヤヒデは動きを止めた。やれ、と船長が号令をかけようとしたがそれより早く狂乱の祭りが始まる。
「がはっ、なんだ」
「うでが、腕が折れた!」
「おれは足が!」
「……く……くび」
海賊たちの四肢がねじ曲がり、骨が折れる音と悲鳴が甲板に響いた。 - 178二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:22:12
静かな怒りに体を震わせ、ビワハヤヒデの講義が始まる。
「……一つ、教えてやろう。私は生命帰還という技術を極めていてね、自分の髪を一本単位で操ることができるのさ」
「て、てめえらおちつ――もがっ」
見聞色の覇気や視力に優れたものならば気づいただろう。ビワハヤヒデの長く伸びた毛先が海賊一人につき三本ずつ結びつき、力を加えていることを。
武装色の覇気や警戒心に優れたものならば、三人分の力がかかろうと抵抗できたかもしれない。
もっとも、そのような優秀な海賊がいないと知っていたからこその単騎なのだが。
そして不幸なことに船長は屈強な体躯の持ち主であり、不用心にもおしゃべりをしていた。
"髪"という単語から口に詰め込まれているものに気づいたときにはもう手遅れである。
ビワハヤヒデの言ったように勝負はついていた。船長が口を開いたことに返答をした時に。
「それゆえにこうして、臨戦態勢になったときは髪が浮き上がる。つまり」
「もごご、もがごんが」(やめろ、ちかづくな)
「私の頭は、デカくない!!!」
おびえる男の足を払い、怒りを込めて(やたらと範囲の広い)禁句を言ってしまった口を踏み抜いた。
「……また、やってしまった。今度こそ説得で済ませたかったのに」
甲板で一人呟くビワハヤヒデの髪は、とてもひどい寝癖のようだった。
付け加えると櫛も通らないくせ毛なうえ海風にさらされてしまったので基地に帰るまでこのままである。
おしまい - 179二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:39:06
ある一時期より以前の手配書は誰にも見せたがらないルドルフ
- 180二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:41:18
- 181二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:43:52
ライオン丸時代のルドルフすき
- 182二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:44:49
子を作ってなくてもロジャーと何かしら交友はあっただろうな、ロジャー達もトレセン諸島には行ってるだろうし
- 183二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:46:13
メスガキルナちゃんの調子こいた手配書写真好き
- 184二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:46:51
皇帝時代の手配書はキリッとした顔、ルナ時代のはロジャーの手配書みたいな顔してそう
- 185二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:48:39
諸島滞在時のロジャーレイリーさん辺りに突っかかっていじめられてそう
- 186二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:49:25
めっちゃ悪いドヤ顔で指を3本立てて写真に写るルナちゃん概念
- 187二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:52:55
大物ウマ娘海賊の手配書のコレクターとか絶対いるよね
- 188二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:54:29
定期的におちょくられるルドルフさん
- 189二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:56:33
- 190二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:56:54
マルゼンさんが手配書ネタにしてからかったりしてるんだろうなって
- 191二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:57:49
レイリーさん辺りにもおちょくられてそう
- 192二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:58:07
マルゼンさんとレイリーさん多分仲いいよね
- 193二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 22:59:00
一度航海しただけで七武海になったハンコックとか、
初版しかないだろうから手配書は激レアになってるんだろうな
唯、ルフィの写真に対して、「もっと悪そうなのないのか!?」って言われてたから、
美人であっても、出来るだけ影を掛けた悪そうな写真にするかも知れないな・・・ - 194二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:00:29
ロビンの手配書とかずっと少女時代の写真だけだったしな……
クザンはどんな心境だったのかな - 195二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:03:06
- 196二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:03:10
カレンチャンの写真はカワイイカレンチャンが写ってる物しか無いから選定が大変そう
- 197二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:06:50
- 198二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:07:02
なんならサンジも集めてる
- 199二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:07:54
クソコックさん…
- 200二次元好きの匿名さん21/10/06(水) 23:07:59
200ならレイリーさんと酒飲み仲間のマルゼンさん