マンハッタンカフェ「今日はエスプレッソです」

1二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 21:59:10

前スレ

カフェ「焚き火ですか？」｜あにまん掲示板21時現在、仕事終わりの日課でも、と思って校舎裏で焚き火をしていたら、声をかけられた。ー君は、確かマンハッタンカフェ。こんな時間にどうしてここに？門限は？「…ちょっと、校舎に忘れ物を。ついでに、夜の散…bbs.animanch.com

マンハッタンカフェ「トルココーヒー…！」｜あにまん掲示板前スレhttps://bbs.animanch.com/board/74239/今日も今日とて火を起こす。1日の終わり。仕事の終わりにコーヒーを一杯。それが私の日課だった。最近、淹れるコーヒーが二杯に…bbs.animanch.com

午後19時、日がすっかり落ちきって、さあこれから最後の仕事だというところでトレーナー室にカフェが現れた。

─…？今日はエスプレッソ？

「はい。ずっと気になっていたんですが、あなたの机の上のそれ、エスプレッソメーカーですよね。」

─そうだよ。

「でしたら今日はエスプレッソが飲みたいです。」

─なかなか図々しくなってきたね。

「エスプレッソ用の深煎りの豆を頂いたので。」

─ミルはこの間のトルココーヒー用しかないよ。

「（…トルココーヒー用を持っているのに普通のミルを持っていない方が日本に何人いるのでしょう…）…もう既に挽かれてますので問題ありません。」

─なるほど。じゃあ、なるべく早く飲みきった方がいいね。

「はい。そうです。」

─わかった。あとちょっとだけ待って…

「いえ待ちません。すぐにいただきましょう。…あなたは働きすぎですよ。」

─えぇ…。……わかったよ。だからそんなに睨まないで…。

2二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 21:59:43

（書き溜めてませんのでゆっくりお待ちください）

3二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:06:30

─じゃあ火を起こすね。
「そういえば、いつもは火をつけてからお邪魔してました。」
─火付けは初めてなんだね。
「はい。」
─と言っても、着火剤に火をつけて、薪を上から置くだけなんだけど。
「そんなに難しくはないと？」
─そうだね。でも今日はエスプレッソだから、いつもみたいに強い火はやめといた方がいいかも。生木じゃなくて炭を使うね。
「炭ですか。」
─火はつきにくいし、あんまり派手には燃えないんだけど、でも長時間燃えるんだ。
「なるほど。」
─じゃあ、エスプレッソメーカーを載せるね。…ちょっと思ったより火が小さいから、時間かかりそうだ。
「…大丈夫ですよ。ゆっくりで。」

4二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:09:40

─よし、ついでにパンも焼こう。
「レンメルコーヒーの時と同じパンですね。」
─いちごジャムもあるよ。
「前から思ってたのですが、そのいちごジャム押しは一体なんですか…？」

5二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:15:14

「あっ、音がします…。」
─…そうだね。今、コーヒーが抽出されているんだ。もう少しすれば…
「音が変わって、口元から湯気が出てくるのでしょう？」
─あれ？知ってるんだ。
「まあ、…エスプレッソメーカーは持っているので…。」
─そうなの？じゃあわざわざ持って来なくても…。
「……一人で飲めと？」
─ああ、いや、そういうわけじゃ…。
「…私は、この時間が好きです。」
─……僕も。

6二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:15:33

いいね…

>>16

7二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:16:35

このレスは削除されています

8二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:17:58

─………あっ、音が変わったね。
「…湯気も出てます。火から下ろして確認しましょう。」
─…うん。完成だ。
「いい匂いですね。」

9二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:24:21

─はい。…どうぞ。
「…ありがとうございます。」
─いい香りだね。とても深い…。
「はい。この香りは素晴らしいですね。」
─…美味しい。
「……深い苦味。その中に感じる、独特の甘み。濃いコーヒーの味…。これぞまさしくエスプレッソですね…。美味しい…。」
─…このコーヒーの甘さはカカオ成分の高いチョコレートで感じる甘さに似ていると思うんだ。深い苦味の中にだけ存在する、甘さだ…。
「なるほど、確かに…。」

10二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:25:42

─パンも焼けたよ。いちごジャムたっぷりだ。
「…ありがとうございます。…サクサクですね。」
─でもパサついてないでしょ？…うん美味しい。

11二次元好きの匿名さん21/10/13(水) 22:36:20

「……寒くなってきましたね。」
─そうだね。そろそろ昼間に焚き火をしても、汗をかかなくなってくる時期だ。
「…季節の移り変わりを焚き火で認識してるんですか？変な方ですね。」
─今更？
「……もうそろそろ、菊花賞です。」
─…知ってるよ。…だから忙しい。
「…不安ですか？」
─いや、そんなことないよ。…でも、気づいたら、僕に出来ることを探してる。
「……この時間だけでも、充分ですよ。」
─……そう？

「…勝ちますね。」
─……うん。信じてる。