【オリキャラ注意】「ドジって前世を思い出しちまったぜ」外伝

  • 1122/11/21(月) 21:34:59

    前スレ

    「ドジって前世を思い出しちまったぜ」|あにまん掲示板ひっくり返って呆然と青空を仰ぎながら、おれは手に持った一口分齧られた跡があるその実をまじまじと見つめていた。一気に頭の中に起こった記憶の濁流はひどい頭痛と吐き気と倦怠感と悪寒と等々重たい風邪症状をタイ…bbs.animanch.com

    の続編です。

    ナギナギの実を食べてすっ転んだら前世の記憶を思い出しちゃったコラさんの話。


    SS+ダイス+安価スレになると思います。

    思いついちゃったボスがボスなのでボリュームが広がっていくかもしれない。

    書き溜めゼロなのでライブ感で行くのをご了承ください。

  • 2二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:40:22

    続編!?外伝!?
    立て乙です!

  • 3122/11/21(月) 21:40:46

    【前回のあらすじ】
    ドジッて前世の記憶を取り戻したコラさん。ローを探しに行くぜ!と意気込んでいたが、船が転覆。
    流された島に漂着したら、ドフィの狂信 者に捕まって牢屋入り。
    しかもなんとそこが海軍だって~~~~~~??
    色々企みがあったようだけれど、同じく漂着した三馬鹿を引き連れその企みを打破!
    その最中、うっかりコラさんがまるっきりコラさんだったものだから普通にローに気付かれ、船に乗ろうと勧誘されたがまだ自分は子どもで弱いからと断る。……けれど、成長して、強くなったら乗せてくれという約束をする。
    企みを打破したあと、この島から出るために、近くの大きい港までハートの海賊団の船に乗船させてもらうことに。
    道中なんか友達になったようななってないような人物を、同じく大きい港に送り届けるため同乗。
    今回は、その大きな港までの旅路の話。

  • 4二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:43:04

    やった~~~~!!!!外伝だ!!!!!!!
    スレ立てありがとうございます!!!!

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:45:00

    外伝待ってました!!
    ありがとうございます!!

  • 6二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:45:12

    乙です!
    わーいネコチャンクオルんがまたみられるんですか!!

  • 7122/11/21(月) 21:50:08

    【このスレだけのオリジナル設定・オリジナルキャラ】

    ・コラさん
    一応色々あって今世の名前をロシーと自称しているが、ローもとい他の船員からはコラさん呼びされています。
    身長166㎝の伸び盛り。将来的には288㎝(ダイスで決定)
    治安悪めのスラムみたいなとこ生まれだけど特別な血統とか病気とかはないまま育った(安価で決定)

    ・クオル
    オリキャラ
    安価で悪い医者と出たせいで徹底的にローと対比を取られつつ、神絵師のネコチャンイラストによって野良猫要素が継ぎ足された属性過多男。
    不治の病の治療法を見つけるために勉強中の医者。
    現在同乗中。

    ・このスレの時系列はごちゃごちゃです。劇場版時系列と思ってください。
    ・ワノ国後っぽい雰囲気が見られたりするかも知れませんが、時系列はパラレル。
    ・ローはK・ROOM、R・ROOM使えるローなのか現状定めていませんが、『凪(サイレント)』は使う事はないと思います。

  • 8122/11/21(月) 21:51:44

    とりあえず、今回の話設定についてばんばん安価やダイスしていきますのでご協力いただけると……!

    というわけで、この外伝内でもオリジナルキャラを作るかどうか。


    >>12まで多数決を取る形で行きます。

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:55:19

    作る

  • 10二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:56:31

    アフロミンゴを超えるインパクトはそうそうないと思うのでどっちでもいいですが
    あえてつくるで

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:58:12

    つくろう
    目指せアフロ越え

  • 12122/11/21(月) 22:00:56

    この時点で賛成が多数だったのでオリジナルキャラも出すことにします。

    というわけでオリジナルキャラの性格、属性など、特徴などを>>20まであげてもらえると助かります。

    全部入れます。

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:03:20

    牧歌的、穏やか

  • 14二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:04:59

    多重人格

  • 15二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:05:11

    神父

  • 16二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:11:35

    う~んと子持ち

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:12:38

    天秤を持っている

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:13:27

    料理が上手い

  • 19二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:13:51

    自分なりの「正義」を信じている

  • 20二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:14:59

    金髪碧眼

  • 21122/11/21(月) 22:19:08

    ありがとうございます!
    この要素をこねにこねまくってオリキャラを建設していこうかなと
    この中の要素で何人作っていくかは決めていませんが、時折安価をしつつ組み上げていけたらと思います。
    でもやっぱりアフロミンゴ越えは無理かな………だって名前から全てバグったし………。

  • 22122/11/21(月) 22:30:58

    波の音が響く。ゆらゆら揺れる甲板の上。欄干に身体をもたれかけさせ、ぼんやりしていると、不意に波が持ち上がり――巨大な魚の頭が顔を出す。
    おれが悲鳴を出す前に、一気に船から飛び降りて行った船員がその巨大な魚に殺到する。

    シャチが胴体を蹴り飛ばした瞬間、ペンギンが勢いよく海面から飛び出し、鋭い槍を脳天に一発!
    背後でイッカクが台車を運びながら『血抜きもついでに済ませてー!』と声をかけている。
    いや、この海でこんなでっかい魚を、そんな血抜きするくらい血を流させたりしたら、海王類などが集まってくるんじゃねェか、とはらはらしていたが、なんのその。集まってきた獣は他の船員が蹴散らすか逆に捕らえて船上へと持ち上げていく。
    たくましい……と呆然と見ていると、なんやかんや駆り出されたクオルがイッカクに怒られながら台車を運んでいるのが目に入った。こき使われてやがる……。

    おれは今、ローの率いるハートの海賊団の船に乗せてもらっている。
    どうしてかと言われると、まあ色々あったのだが、別におれは船員になったわけではない。いつか来る未来でこの船に乗るという約束をしながら、しばしの別れをするために港町まで乗せていってもらっているというわけだ。
    そこで手伝わされているクオルもおれが前いた島で知り合った男で、おれと同じく港町まで乗せて行ってもらうために船に乗せてもらいつつ、タダ働きするなと働かされているわけだ。もっぱらそれ以外の時間はのんびりしているらしいが。

  • 23二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:36:18

    このレスは削除されています

  • 24122/11/21(月) 22:40:55

    「ほら、血抜き大体終わらせたぞ、引き上げてくれ~」
    「了解! あ、コラさん! 今日の魚料理は期待しろよー!」
    「この魚、結構美味いんだ。コラさん、待っててくれよな!」
    「うん……」

    クオルはこき使われつつ、おれはちょっと、ちょっとだけ特別待遇みたいな、というかなんというか……。
    ローがおれについて船員たちに説明した結果、なんと前世云々含めて彼らは――信じた。
    こんな信じられない話を、キャプテンが言っていたからと、信じてくれた。他でもないローはこんな嘘をつかない、と。
    そんな船員との美しい信頼関係を見せられたおれは涙ちょちょぎれるかと思ったが、逆を返せば、その……おれが、ローの恩人、みたいな感じで、いやおれはそんなじゃないと思ってるけど? そんな風に周りに認識されているらしく。

    なーーーーーーーーーんかみんなおれに甘い気がするんだよなーーーーー気のせいかなーーーーー!!」

    「まあおれがドジっ子で、悪魔の実の能力者だからかも知れねェけども!」
    「コラさん何一人でぶつぶつ喋ってるの?」
    「うわベポ! 後ろから話しかけるなよびっくりするだろ!」
    「ごめんなさい……」
    「打たれ弱ッ!? あ、いや、コラさん怒ってねェぞ~!!」

  • 25122/11/21(月) 22:48:09

    落ち込んじまったベポを励ましていると、船の中からローが出てくる。

    仕留めた巨大魚を手分けして運ぶ船員に声をかけてから真っすぐにおれたちの元まで来るのを見て、おれは傍にいたベポをぽんぽんと叩いてローを指さす。


    「ほらベポ、ローが来たぞ!」

    「あっ、キャプテーン!」

    「ロー!」

    「………」

    「うわ、キャプテンめっちゃご機嫌」


    おれとベポを立ち止まって何故かじっと見ている。どうしたんだろう、と顔を見合わせていたら、船にあがったペンギンが何やらローの傍でぼそっと何かしら呟き、肘で小突かれていた。仲いいな??


    「はあ……おい、ベポ、次の島までどのくらいでつく?」

    「あ、それを聞きに来てたのか。どうなんだ?」

    「うーんと……」



    1.「まだもうちょっとかかりそう!」

    2.「もうすぐつくみたいだよ!」

    3.「あれ……おかしいなあ」

    4.安価


    dice=1d4

  • 26122/11/21(月) 22:48:30

    安価ドジった!

    dice1d4=4 (4)

  • 27122/11/21(月) 22:49:08

    台詞安価


    >>28>>30

  • 28二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:58:16

    「もうすぐつくみたいだよ!」

  • 29二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:59:18

    >>27

    ベポのお腹が鳴る

  • 30二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 22:59:36

    気候が安定してないからまだかかりそうかな

  • 31122/11/21(月) 23:03:13

    1.「もうすぐつくみたいだよ!」

    2.ベポのお腹が鳴る

    3.気候が安定してないからまだかかりそうかな


    dice1d3=1 (1)

  • 32122/11/21(月) 23:12:56

    「もうすぐつくみたいだよ!」

    ベポが航海図とログポースを確認しつつ、空や波、そして耳をひくひくと動かしながら何かを確認し、そして答える。
    あの動いている耳触ったらだめかな、可愛いな……とそんなことを考えながらベポの耳を見ているおれのことなぞつゆ知らず、ベポは真剣な顔でローにこのあたりの海域の説明をしている。ごめんなおれだけベポの耳ばっかり見てて……。

    「多分明日頃には到着すると思う。そこで食料とか燃料を補給するって感じだよね?」
    「そうだ。……コラさん、久々の陸地だ。まだ港町じゃあないが、多少は休める」
    「おいおいロー。別におれはそんなに疲れているわけじゃねェよ」
    「船と潜水艦は違う。潜水艦にはある程度、適正を見て、訓練だって本来するべきなんだ。ただの船旅はともかく、潜水艦は密室であり、空気の届かない海中を進む。それに耐えられないやつだっている。……あんたはまァ、図太いから平気かもしれねェが」
    「図太いってなんだよロー! そういうローはしたのか?」
    「してねェ」
    「おい」

    人には言うが自分は気にしないやつだこれ。いけしゃあしゃあと言いやがる。お前こそ図太いボーイだぜ!

    「……ちなみにクオルは?」
    「自己責任だろ」
    「お前こう、仲いいのか悪いのかわかんね~なあ!!!」

  • 33二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 23:24:54

    あ~コラさんとクオルが本当にハートの船に乗ってる~~ってニコニコしてしまう……

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 23:33:50

    アフロミンゴのせいで昔見てたアニメでアフロを歌った曲を思い出してひたすらに笑ってる

  • 35二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 23:39:50

    ベポペンシャチとクオルが喋ったりもするのかと思うとなんか授業参観に行く親のようなきもちになる……コラさんはきっとすぐ仲良くなれるでしょ(信頼)

  • 36122/11/21(月) 23:47:01

    ちょっと今日はいつもより早いですがここまでにさせてもらいます。
    また明日書きにくるんで、どうか保守の方をお願いしてェ……!

  • 37二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 23:52:01

    外伝スレ立ってくれてとても嬉しい
    あらすじと登場人物紹介の段階でニッコニコになりました
    適度にほしゅります!

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 23:54:51

    ロシーがコラさんと自称するようになった…!なんか嬉しいなぁ
    うん、ベポ可愛いよね触りたくなる気持ちわかるぞロシー!

  • 39二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 00:14:41

    「めっちゃご機嫌」って言われてたキャプテンはコラさんとベポが並んでるのを見てハッピーになっちゃったんだろうか わかる

  • 40二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 00:26:40

    ハートの皆は潜水艦慣れてるだろうけど空気なくて光も届きにくい海中進むって絶対ストレス負荷高いよね…って想像しただけでちょっとハラハラする

  • 41二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 06:59:54

    保守

  • 42二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 07:27:48

    コラさんと一緒に旅が出来るって嬉しいね!ロー!!

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 14:16:14

    ボリューム、どんどん広がってほしい(その分長い間お話を読んでいられるので…)

  • 44122/11/22(火) 22:17:11

    保守ありがとうございます。今日も書き進めていきます。

  • 45122/11/22(火) 22:30:52

    まあ、とりあえずローの心配はありがたく受け取っておくことにしよう。どちらにせよおれのことを思って言ってくれたことに違いはないんだし。

    ――今のところ、この旅には期限がある。

    事前に説明を受けて、どこに港町で別れるかどうかは決めているのだ。
    以前おれたちが留まっていたような小さな島ではなく、大きく、尚且つ他の島と交流がある――連絡船がある――のが望ましい。政府加盟国であることも重要だ。それでいて、ローたちの航路を邪魔しないような感じで決定した。
    けれども、その島まで行くには距離があるし、幾つか島を経由する。
    故に、おれとローの旅の予習みたいな形で、少しのんびりした気分で航海をしているわけだ。

    けれどもそこは“新世界”、ずっとのんびりしていられるわけでもないし、さっきみたいに今のおれじゃ手も足も出ないやつが出てきたりする。
    最近自主トレしたりしているが、何分前世の記憶が戻ってからそう日も空いているわけじゃなく、まだまだ弱っちい一般人代表ってところだ。

    身のこなしには多少の自身はあるが、路地裏生まれの路地裏育ち、碌なもん食べてきてなかったし、筋肉のつき方はまだまだ。でもここ最近、おれの年齢が年齢だからと沢山食って育てよ!というノリで沢山ご飯を貰っているので、おれの成長計画も結構軌道に乗り始めているんじゃなかろうか!
    いつまでもローに守られているわけにもいかねェもんな。

    さて、じゃあ島に到着するまでの間、何しようかな。

    1.ロー、ベポと話す。
    2.ペンシャチと遊ぶ。
    3.クオルの様子を見に行く。
    4.みんなの手伝いをしに行くぜ!
    5.安価

  • 46122/11/22(火) 22:31:19

    ドジッてダイス忘れてたぜ

    dice1d5=1 (1)

  • 47二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:32:29

    やったぜ、最初の子分枠じゃん

  • 48122/11/22(火) 22:38:43

    「……ところで、ベポの毛ってもふもふだよなあ……」

    おれは目の前にある魅力的な白いもふもふにさっきからときめきが止まらない。何を隠そうコラさん、結構可愛い動物とか好きな方だ。勿論そんなことベポに言ったら落ち込むか拗ねられるので言わないが。
    周りの船員と同じくキャプテン大好きなベポは、ローによく抱き着く姿が見られる。けれどもさほどボディタッチを好まないローから一言も文句を言われないし、そのもふもふの毛並みに顔を埋めてどこか満足そうにしている様子が多々見受けられる。
    正直、滅茶苦茶羨ましいが! まだちゃんとした信頼関係を築いたと言えるほど日がたっていないうちに、幾ら元々ローの知り合いだからってそんなおれに抱き着かれたらそんなにいい気がしないだろう。
    なんか、毛並み目当てって言ってるような感じもするし……これ身体目当てって言い方みたいでヤダな……。

    けれどもやっぱり羨ましいものは羨ましい。ぴくぴく周りの音を聞く可愛い耳にちょっと、いやかなり胸をきゅんとさせながらも思わず言ってしまえば、ベポは首を傾げてから、……恐らく、褒められたのだと思ったのだろう。自慢げに胸を張る。

    「ふふん。おれの毛並みはね、キャプテンだってすやすや寝ちゃうんだぞ!」
    「え~~~!! そうなのか! ……つまりおれとベポは安眠仲間ってやつか?」
    「安眠仲間?」

    でも……つまりベポをクッションとか枕にして寝てるってこと!?
    く~~~! やっぱり羨ましいぜ!

  • 49二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:40:28

    ベポクッション+コラさんの安眠提供、ロー特効どころか誰もが羨むと思うぞ

  • 50二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:46:41

    信頼関係のない相手にみだりにスキンシップをしないコラさん大人で偉いな……あんなモフモフなかなか抗えないよ…

  • 51122/11/22(火) 22:48:20

    「何を言ってるんだお前らは」

    傍で聞いていたローが思いっきり眉間に皺を寄せている。おいおいそんな顔していたら皺が取れなくなるぜ!
    でも、羨ましいって思っちまったけど、考えてみると微笑ましい光景だよな~……。

    「あ、じゃあ今度ベポと寝てるローに、おれがサイレントかけてやるよ! そんでおれの子守歌付き! どうだ、完璧だと思わねェか?」
    「子守歌~? コラさん歌えるの?」
    「おうおう舐めるなよ。これでも前世ではなあ、今よりもっと低い声しててな。音程はともかく、落ち着く歌声だったって評判だったんだぜ」
    「へー。でもまだ高い声だよね」
    「うーん、声変わりの時期じゃねェのかな。どうなんだ?」
    「……一般的には12歳から13歳くらいだな。個人差はあるが、コラさんはもう充分身体もでかいし、そろそろなんじゃねェか」
    「そうか! だったらおれの美声聞かせてやれるぜ! おれ、前と姿とかそっくりだからさ、なんとなく前と同じような感じに成長しそうだからな~」

    そこまで考えて、ふと疑問に思う。
    よくよく考えれば、生まれ変わっても前世と似たような顔立ちとか普通に不思議だよな~。

  • 52二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:49:59

    今のコラさんミンゴとかに見られたら大丈夫かコレ

  • 53二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:52:35

    時系列的にインペルダウン行きだから無問題

  • 54二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:56:01

    まかり間違って賞金首とかにならない限りは…

  • 55122/11/22(火) 22:59:14

    その疑問をそのままぶつけるが、『流石に専門外だ』と言われてしまう。
    まあこういうの、医学とかではどうしようもないもんな。不思議現象って思っておけばいいのかな。

    「コラさんドジなんでしょ? だったらあれだよ、天国に行くはずだった魂が、ドジって落っこちちゃったんだよ」
    「お、おお? ドジだけどどういうことだよ」
    「つまり、こう……魂はコラさんだから、コラさん要素強く育っちゃったってことじゃない?」
    「そうか、全てはおれがドジなせいか……」

    なんだかんだ説得力がある。おれのドジはもう魂に染みついているもんな。

    「……確かに、もし魂ってものがあるとするなら……あんたの魂だからこそ、例え生まれた時がどうであれ、元のコラさんに似通った形で成長することがあるのかもな」
    「こういう話に乗るなんて珍しいな」
    「そりゃ証明する人が目の前にいるんだからな、なんでもかんでも否定出来ねェよ」
    「そりゃそうだ!」

    生き証人がおれそのものだもんなあ! いや本当、何がどうしてこうなったかわからないが、今のところ有力候補として“ドジったせい”が理由として挙げられそうだ。

    そんなおれたちを見て、ベポは嬉しそうな、けれども少し寂しそうな顔をする。

    「……ゼポ兄ちゃんも、生まれ変わったりしないかなあ」

    ……あ。

  • 56二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:02:01

    あ…

  • 57二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:02:06

    天国に行くはずだった魂がドジって落っこちちゃった、かぁ……なんか理屈じゃない説得力があっていいな…

  • 58122/11/22(火) 23:08:19

    小さな呟きだったけれど、それは確かにおれの耳に聞こえた。
    ……多分、言い方からして、きっともう死んでいるのだろう。
    ちょっとだけ気まずくなる。……この状況になったのは、おれがずるしてそうしたわけでもなく、本当に奇跡みたいな偶然なんだろうけれど、それでも傍から見たらきっと、不公平に映るんじゃないかって正直思ってた。

    そりゃおれはドンキホーテ・ロシナンテとして生きた記憶をまるっと持ち越しているわけだし。
    記憶を持っただけの別人とも言えるかもしれないし、精神年齢がたまにガキの身体に引っ張られる時もあるけれど、割と地続き……のような感覚もある。
    そういうの、特に大事な人を亡くした人から見てどう思うんだろう……とベポに申し訳なく思っていると、大きな手がおれの頬を包んで、むにゅっと潰してきた。

    「お、おうふっ、ひゃひするんだ……?」
    「ええと、ごめん! おれ別に、コラさんに対してこう……文句があるわけじゃないんだよ!」

    焦ったように言うベポ。
    おれはぽかんとしながらも、こう……手のひらのちょっともちっとした感触を味わっていた。肉球? いや、見た目では肉球みたいなのは無かった気がするけれど、この独特の動物的肉感……!
    と、そんな下心を持っているおれには気付かず、ベポは続ける。

    「羨ましいのは本当だけど! でも、よかったってすごく、すごく嬉しいんだ! キャプテンが、キャプテンの大事な人と出会うことが出来て。心の底からおれたちも嬉しいから、勘違いしたらだめだからね!」
    「へほ……」
    「生まれ変わってくれてありがとう、コラさん!」

  • 59122/11/22(火) 23:11:26

    そんなことを健気に、おれに勘違いさせてしまわないように必死に言うベポに。
    たった一言思わず口から出してしまった言葉が、おれを傷つけてしまわないかとこんなにも心配そうにしてくれるベポに。

    おれは一気に涙が噴き出た。

    「お、お、お前いいやつだなあ~~~~~~~~~!!!!!」
    「泣いちゃった!?!?! おれのせい!??!?! ごめんなさい!!!!!」
    「本当にいいやつだし可愛いやつだな~~~~~~~~~!!!!!」
    「うわーーーーーキャプテン、コラさん泣かせてごめ~~~~~ん!!!」

    もうベポが可愛くて可愛くて思わず抱き着くし、ベポはベポで何故か半泣きで叫び出した。
    そしておれはちゃっかりつなぎの上からベポの毛並みの感触も確かめた。
    これはかなりもふもふの気配……。
    いやにしてもベポっていいやつだな~~~~!! 流石ローの仲間なだけあるな~~~~~!!


    「喧しいと思ったら何しているんだトラファルガー」
    「うるさい。今噛み締めてるんだ」
    「は???」

  • 60二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:14:16

    ローも両者の事情知ってるだけに色々思うところあるだろうな…
    それはそれとして噛み締めるべき光景なのはめちゃくちゃ分かるぞってなって笑っちゃった

  • 61二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:15:37

    まだコラさんベポより小さいもんな、わかる

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:21:13

    不公平に映るんじゃないかって思いがあるのは聡いな…
    そんな事があったら戻って来れた本人よりも遺されたけど再会できた人への羨みも持っちゃいそうだなとも思った

  • 63二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:21:53

    噛み締めてるww

  • 64二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:23:43

    噛み締めるローwwww

    いや気持ちは分かるよ…

  • 65二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:29:28

    おっクオルかな!?

  • 66122/11/22(火) 23:41:15

    しばらくベポに抱きついてわちゃわちゃしつつ(その間近くをクオルが通り過ぎて行って気がした)、その間ローをほったらかしにしちまったんだけど妙に機嫌がよかったのはなんでなんだろう?

    おれが感極まって泣き出したせいで変な誤解を与えちまったからそれを訂正しつつ……なんだかちょっとだけベポと仲良くなれた気がする。

    その内一緒にお昼寝出来たらいいな~~~!! 港町に着くまでには達成したい目標が出来た。


    そんなことをしている間に時間は過ぎる。日が沈む頃には今日仕留めた魚から作られた夕飯が用意されており、確かにおすすめされていた通りにしっかり美味しくて噛み締めながら食べた。いや、船上で美味い飯食べることが出来るって最高だよな……。

    刺身とか、煮つけとか、全体的にワノ国風の作り方で調理されているのが見受けられる。

    なんでかっていえば、ローがご飯の方が好きだから、それに合った食事を用意しているうちにそうなったらしい。勿論残っている食材に応じて変わってくるし、絶対にそうするわけでもなく、リゾットとかドリアとかそういった風の料理も作るらしいけれど、ワノ国風が一番ご飯に合うんだとか。

    それもこれもローが船員に愛されているからだろう。というかローのファンで出来上がっているといっても過言ではない。まあ、おれもローのファンみたいなもんだしな!


    さて、夕飯を食べたあとも、おれには特にやることはない!

    これはもう、なんとかローに仕事を無理やり分捕りに行くべきか。

    でもおれのドジを心配されている風でもあるんだよな……。でも流石にドジってものを破壊とかそんなにしないだろうし、多分! 任せてくれてもいいんだぜ!


    さて、何しよう?


    >>67>>70まで安価

  • 67二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:44:14

    いい感じの仕事がないかペンシャチに聞いてみる

  • 68二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:44:59

    クオルのところに行ってみる

  • 69二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:47:15

    (夜の海だけど…)潜水艦の窓からなにか見えたりしないか観察

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:47:22

    艦内巡りしつつ道中で会った人に手伝えることないか聞く

  • 71122/11/22(火) 23:48:55

    1.いい感じの仕事がないかペンシャチに聞いてみる

    2.クオルのところに行ってみる

    3.(夜の海だけど…)潜水艦の窓からなにか見えたりしないか観察

    4.艦内巡りしつつ道中で会った人に手伝えることないか聞く


    dice1d4=3 (3)

  • 72122/11/22(火) 23:57:43

    それとな~く他の人に聞いてみたりしたものの、結果は惨敗。

    やっぱり初回皿洗いしてたら一気に数十枚割っちまったことが原因だろうか。でも次こそはちゃんと出来る気がするんだよ……!!


    ため息を吐きつつ、用意してくれた部屋に戻り、窓の外から夜の海を眺める。

    いずれ到着する港町でローと別れたとして、再びローと会うその日までになんとかドジを少なく出来るようにしていかなくちゃいけねェな…と決意を抱く。

    前世でいくら矯正しようとしてもセンゴクさんに『……まあ、ドジも愛嬌だしな……』と仕事に厳しいセンゴクさんらしくないフォローをさせてしまったこともあるおれだけれど、でもきっと今度こそやれるはず! スマートになんでもこなせるかっこいい男にだってなれるはずなんだ!


    そう未来の自分に期待を持ちつつ、窓の傍から離れようとした時。

    窓の外に何かが見えた気がして、もう一度目を凝らす。


    1.遠くに船が見えた。

    2.何か巨大な生き物が通り過ぎた……?

    3.特に何もなかった。

    4.安価


    dice1d4=2 (2)

  • 73二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 23:59:28

    <<やっぱり初回皿洗いしてたら一気に数十枚割っちまったことが原因だろうか。

    このドジっ子!!!!

  • 74二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 00:01:32

    ヒェ…海中巨大生物こわい
    センゴクさんのフォロー親心溢れるワードチョイスでフフ……

  • 75122/11/23(水) 00:09:00

    「はぇ……?」

    窓の傍を――何かが、通り過ぎた気がする。
    気がすると言っては語弊があるかもしれない。確かにおれはそれを見たけれど、なんだかそれがやけに非現実的に見えてしまって、ちょっとだけ本当にあったことなのか自分で自分を疑っているからだ。

    おれの顔程もある銀の鱗が見えたんだ、と思う。魚とも、ドラゴンとも言い難い、不思議なそれは身体をくねらせながらあっという間に去って行った。
    部位が船に掠るんじゃないかってくらい近くを凄い速さで通り過ぎて行ったはずなのに、何故か船はこれっぽっちも揺れなかった。
    そして船には見張りの者がいるはずなのに、去ってからしばらくたっても他の人が騒ぎ出すことがない。

    お、おれしか見えなかった……のかなあ!
    窓に貼りついてあちらこちらを見るけれど、もう通り過ぎたそれはどこにもいない。というか暗い景色の中、はっきり見えたのがおかしいんだ。――多分、少し発光していた、気がする。

    「ゆ、夢かな……」

    白昼夢みたいなものを見ていたんだろうか。
    おれはちょっとそわつきながら窓から離れる。
    なんとなく、それのことを他の人に話すこともなく、おれはその日就寝することにした。

  • 76二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 00:14:11

    他の誰も気付かず船も揺れない…なるほど不思議生物だな(わかってない)

  • 77二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 00:19:34

    やだ急に怖い……って思ったけどこの船にはローもクオルもハートのクルーも皆乗ってるから…って思い直したら心強い

  • 78122/11/23(水) 00:55:40

    次の日、起きて朝食をとった後、甲板で次の島が見えてくるのを待つ。
    天気は雲一つない晴天で、眩しいくらいだ。

    昨日見たよくわからないものについて、誰かに話そうと思ったけれど、なんとなく話すタイミングがないままここまで来たわけだけど、次の日になっても話に出てこない以上、やっぱり見たのはおれだけだったのだろうか?
    なんか怖ェな~……。別に不穏なもののようには思えなかったけれど、それでもやっぱりあまりに理解が及ばなすぎるものは怖いものがある。
    でかいし長いし光ってるし他の人には見えてないし。やっぱり誰かに相談しようかなあ。

    「あ、コラさん! 島が見えてきたよ~」
    「え、マジ!?」

    けれども、そんな考えはベポの声かけによって一気に忘れた。
    いやだってさあ! 新しい島とか普通に楽しみじゃんかよお! おれって結構旅行好きなんだぜ!

    欄干を掴みながら身を乗り出して島を眺める。けれどうっかりバランスを崩してそのまま前に向かって落ちそうになったが、次の瞬間には欄干から少し離れた場所に立っていて、――恐る恐る背後を見ると、すげェ怖い顔をしたローがおれを睨んでいた。……わ、悪かったって! もう少し気を付けるから!!

    ローに向かって手を合わせ謝罪のポーズを取りつつ――ふと、離れたところにクオルが立っているのに気が付く。

    ……クオルな~~~、馴染んでいるのか馴染んでないのかよくわかんねェんだよな~~~~~。

    いや、結構他の船員とかはクオルに対してかかわりを持とうとしているのをよく見かけるけど、あいつ自身が素っ気ないというか、気まぐれというか。
    別に拒絶しているわけじゃねェんだろうけど、多分元々の性格故に仕事以外に面倒なことはしなさそうというか……ん?ということは船員との交流を面倒くさいって思ってるってことか? なんて野郎だ! おれが説教してやる!!

  • 79二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 01:04:41

    島にテンション上がって落っこちかけるコラさんと無言の圧力をかけるローさんで笑ってしまう
    ローに世話焼かれつつクオルの世話焼こうとするコラさんかわいいな

  • 80122/11/23(水) 01:09:14

    「おいクオル! ちゃんと他のやつらとも仲良くしてるのか~??」
    「……お前は何目線なんだ?」

    おれがクオルに対して説教してやるため近づけば、冷めた目で見られてたじろぐ。やめろよ、それちょっと悲しいんだぞ。

    ――クオルは前にいた島から同乗してきた医者だ。
    まあ……色々あって、元々敵みたいな感じだったけれど、ローの活躍によって今まで自分を縛り続けていた苦しみから脱却し、前を向こうとしている真っ最中な……うん、つまり頑張っているやつなのだ。
    おれとしてはせっかく同じ船に乗っているわけだし、クオルもみんなと仲良くやればいいと思うが、どうもやり取りが事務的というか、仕事以外ではあまりかかわりを持とうとしない。
    これはおれの予感だが、ふてぶてしいながらもちょっと人見知りの気があるのも一つの理由だと思う。大部分はこいつの生来の出不精的性格故だと思うけれど、元々他動的に関わるようなやつではないのだ。

    それがおれはどうにも気になる。
    うーん、つまり余計なおせっかいなんだろうけれど、おれはクオルにも友達が出来てほしいのだ。
    折角少しずつ前を向き始めたのなら、独りぼっちにならないでほしい。
    確かに友達を作りにくい性格のやつだけれど、でもそれは性格だけじゃなくて、自分から人との関係性ってのを断絶してそうで、そういうところコラさんは気になるんだよ!

    「クオルはおれ以外にも友達を作らねえとな」
    「……!? 別にお前とも友達じゃ」
    「あ、ベポはどうだ? あいつ可愛いやつだぞ! もふもふでさ~」
    「……聞いてねェ。どんだけ自分勝手なんだ」

  • 81122/11/23(水) 01:15:34

    と、今日はここまでにさせていただきます。
    久々にダイスで道先決めるの楽しい~、という心地と、どうなるんだろうという冷や汗とドキドキがたまらねェと癖になりかけてる。
    感想もいつもありがとうございます! 滅茶苦茶書く活力になるし見ていてすごく嬉しいです!
    また保守の御協力どうかよろしくお願いします。

  • 82二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 01:15:49

    コラさんによるクオルくん友達大作戦(強制)…!?

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 01:18:03

    お疲れ様です〜
    何目線…保護者目線かな?(見た目は子ども)

  • 84二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 08:56:44

    クオルの年齢イメージ設定は24~26だったか…と思い出してる お友達できるといいね!

  • 85二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 15:14:33

    安価とダイスによる選択なのになんだか重要そうなシーンが挟まった…?でも新世界の海なら不思議生物も日常の可能性も…

  • 86122/11/23(水) 21:45:16

    >>85

    これが重要な伏線になるかロシーくんの不思議体験になるかはダイスと安価にかかっています。


    保守ありがとうございました!今日も書いていきます!

  • 87122/11/23(水) 21:55:56

    おれがクオルの腕をぐいぐい引っ張れば、されるがままに歩いてくる。けれど顔には『やる気は毛頭ない』とデカく書いてあるもんだから、多分おれが仲良くしろよ!って言っても無駄な気がする。おれが取り持とうとした次の瞬間には消えているだろう。

    でも、こう……拒否されればされるほど燃える性質でもあるのだ。お前のその面倒くさげな仏頂面を満面の笑みに変えてやるぜ……!というやる気が湧いてくる。そんなおれとは裏腹にクオルは欠伸をしている。お前さっき昼寝してなかったっけ? まだ眠いのか?


    「ううむ……」


    おれは考える――なんかこう、奇をてらった作戦で行こうと思うのだ。まともに引き合わせても最初から拒否するのと、少し関わってから拒否するのでは大分違う。

    ハートの海賊団のやつらは海賊だけど、略奪とかしない気のいいやつらなんだ! だって悪い事してたら流石におれもローの船乗れねェし。

    せっかく島が見えてきたし、なんかいい方法思いつかねェかな~。


    誰と dice1d4=2 (2)

    1.ロー

    2.ベポ

    3.シャチ

    4.ペンギン


    どうする?

    >>88>>90からダイスで

  • 88二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 21:59:58

    皆の予定を聞きに行く

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:10:36

    とりあえずベポとコラさんと一緒に島で遊ぶ

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:11:09

    う~ん思いつかない…
    島で医療関係の本探しとか?

  • 91122/11/23(水) 22:14:19

    1.皆の予定を聞きに行く

    2.ベポとコラさんと一緒に島で遊ぶ

    3.島で医療関係の本探し


    dice1d3=3 (3)

  • 92二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:18:14

    クオルが興味がある分野で共通のミッションをこなそう、みたいな感じか

  • 93122/11/23(水) 22:21:17

    普通に誘っても、恐らくクオルは来ない。マイペース人間だから、人に強制されるとするりと抜け出すだろうし、単純に嫌がりそうだ。嫌がってることを無理にさせられない。
    じゃあ何をするんだって話だけれど、単純にクオルの目的に沿ったやり方でやれば、多少じゃ妥協という形で一緒に居てくれるんじゃないかと思ったのだ。

    奇をてらった作戦……ではなく手堅い形になったけれど、これでいこう、と決意する。
    にこやかにクオルを見たら嫌そうな顔をされた。おい、もっと仲良く行こうぜ!

    ……ともかく、おれはクオルの元から離れてベポの元へ行き、作戦を伝えれば、少し考えた後に頷いてくれた。
    ベポ曰く『何考えてるかわかんないし、きつい言葉ばっかだからおれ嫌われてるよー』という不安があるらしい。
    断言するけど絶対嫌われてないと思う。
    多分、全方面に向けて愛想がないんだあいつ。

    その島には特に騒ぎになることなく船をつけることが出来た。恐らく、海路的にも海賊が来てもおかしくない場所だから『お前らには売らん!』みたいなこともないと思う。せっかく来たからさー、なんか変わった飯とか食べてェよ~。

    「よし、クオル! 一緒に降りようぜ!」
    「断る」
    「行こう行こう。あ、ロー! ベポとクオルと遊んでくるな~」
    「断る」
    「おいコラさん、別にいいけどドジってトラブル起こすなよ」
    「わかってるって! 大丈夫だぜ!」
    「大丈夫! おれがコラさんを見てるからね!」
    「む、おれだってやれる時はやれるんだって!」
    「誰も話を聞きやがらねェ」

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:27:17

    一言ごとに断り入れるクオル律儀で笑ってしまう
    美味しいご飯と医学書あるといいね

  • 95122/11/23(水) 22:58:37

    強引にクオルを引っ張りつつ船を降りる。――案の定、なんだかんだ着いて来てくれるから、諦めたのだろう。
    『医学書探しに行こう!』という言葉も効いたのか、ちゃんとクオルにとって利があるならしょうがないと思えるくらいの情は持ってくれているようだ。おれにそれはニコニコだ!

    港に降りれば、そんなに小さい港、というわけでもないようで、それなりに賑わっている。
    遠くの方で採れた魚を網で焼いて売っている人たちもいて、少しだけお腹がそわつく。あれ無いかな、貝をバターで焼くやつ。
    飯に誘ったらついてくるかな、こいつ。ちらっとクオルを見上げるが、食べ物屋には見向きもしない。

    「コラさん、その医学書ってどこにあるの?」
    「……どこにあるんだ?」
    「知らねェで誘ってきたのか?」
    「本屋か!?」
    「……無いわけじゃ無ェが、需要と供給が一致しないと、すごく栄えているわけでもない島の本屋にぽんと置いてあるとは考えにくい。だったら病院……医療施設を見た方が建設的だ」
    「へ~」
    「は~」
    「……マジでなんで一緒に来てるんだ」

    クオルが呆れた顔をしている。そりゃ親交を深めるためだろうが!

    「だったら本屋にはないのか?」
    「……古い本を売っているんだったら、見る価値はある。何も知らねェやつが親類が死んだからと言って雑に売っぱらう場合もあるからな」
    「なるほど! ……だったらまず本屋に行ってみようぜ! あるかも知れないんだろ!?」
    「一人で行っていいか」
    「一緒に行こうぜ!」
    「……はぁー……」

    すごく深いためいきを吐かれたけど、すごく拒絶してきたわけじゃないから許してもらえてると思い…てェな!

  • 96122/11/23(水) 23:10:54

    とりあえず、本屋を探すという名目でクオルと一緒に歩くということが成功した。
    あとはどうやってベポとクオルを仲良くさせるかが問題だ。

    ベポはいいやつだ。それに間違いはないが、何分クオルが不愛想すぎて『嫌われてるんじゃないかなあ』とベポが落ち込んでしまうのが問題だ。
    こんなに可愛いベポを落ち込ませるとは何事だー!と怒りたいけれど、そもそも素がそれだからなあ。


    「さぁさぁ、見てらっしゃい聞いてらっしゃい嗅いでらっしゃい! 活きのいい魚が入っているよ~! 今から行う実演販売、是非ともみなさん見てって損はない。お腹も空いてきた頃合いだろう? ぱくりと一口食べてみりゃ、口の中が蕩けるような美味の宝庫! 海賊の宝以上のすばらしさをお届けしよう!」

    お、なんか威勢のいい声! 見てみれば多少の人だかり。それからうまそ~な匂い。
    じゅうじゅう焼ける油の音。醤油の匂いが食欲をそそる。
    これは屋台か何かをやってるな~? と思いながら人だかりの向こうを見れば。

    ……裾が長い紺色の頭巾。本来長くてひらひらしているは二の腕くらいまで捲り上げているが、重たそうなワンピースはどうにも屋台販売には不向きそうで―――

    「……シスターさんが鉄板の上ででかい魚焼いてる……」

    修道女ってそういうのあり…なのか??

  • 97122/11/23(水) 23:11:57

    オリキャラ名前


    >>97から>>100までダイスで


    オリキャラ特徴追加


    >>101から>>103

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:12:16

    マリー

  • 99二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:16:06

    ルカ

  • 100二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:18:17

    ビルカ

  • 101二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:20:33

    刺青

  • 102二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:21:29

    眼鏡

  • 103二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:22:45

    嗅覚が優れている

  • 104122/11/23(水) 23:26:10

    ちなみにイメージはマザーカルメルの若い頃ををもっと若くした感じです。


    1.マリー

    2.ルカ

    2.ビルカ


    dice1d3=1 (1)


    特徴はいけそうなので全部入れます。

  • 105二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:27:12

    オリキャラ追加だ…!マリーさん
    屋台の描写が上手くてお腹すいてきた

  • 106122/11/23(水) 23:34:01

    「ベポ、ベポ! あそこの出し物派手だよなあ!」
    「美味しそうな匂い……」
    「……クオル!」
    「なあ、一人で行っていいか?」
    「一緒に行こうぜ! クオルも焼き魚好きだろ!」

    おれが取ってきてやるよ、と言えば、呆れた顔のまま――けれども近くにあったベンチに座りに行ったから、待ってくれるらしい。
    なんだかんだ優しいやつだよな~! と思いながらそのシスターさんの元へとベポと向かう。
    近付いてきたおれたちに気が付いたシスターさんは、お洒落な色付き眼鏡の奥のおっきな目を、ぱちぱちしてからベポを見つめた。

    「……驚いた! でかいシロクマだ!」
    「シロクマですみません……」
    「あっはっは! 別に責めちゃいないよ! どうだい、お客さんたちも一つ。お安くしとくよ!」

    落ち込ませたお詫びに少しおまけだ!と、確かにちょっとだけ安くしてくれた上に大きい身の部分をくれた。
    差し出してきた腕を見れば、蔦のような黒い線が腕を張っている。上を見上げれば二の腕部分には十字架のマーク。
    ……ファンキーなシスターさんだなァ!と思いながら、ベポは一つ、おれはクオルの分併せて二つ分の焼き魚を貰ってその場を離れた。

    「はふっ、……おいし~。コラさん、これ身がとろとろ。すっごく美味しいよ!」

    ……すでにお腹ぺこぺこだぜ!

  • 107二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:40:52

    ご飯食べた後なのにお腹空いてきた

  • 108二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:41:38

    安価全部盛りだ!癖のあるシスターいいな…
    魚の鉄板焼きめっちゃ美味しそう

  • 109122/11/23(水) 23:45:35

    戻ってクオルに差し出せば、ちゃんと軽く礼を言って受け取る。こういうところはしっかりしているよなあ。

    おれもぱくり!と齧り付けば、ぱりっとした皮を破って熱い身が口の中に溢れて吹き出しそうになる。

    それをなんとか堪えて、はふはふとしながら咀嚼する。

    ベポの言う通り、口内でとろとろになった魚の肉。淡泊ながらにほのかな甘みがあって、それが醤油のしょっぱさと兼ね合いまさにベストマッチ。背びれの部分が当たったが、そこもかりかりしていてなんとも美味しい。

    クオルは猫舌なようで少し息を吹きかけて食べていた。はく、はく、とゆっくりした調子で食べていたが、目を細めて、心なしか美味しそうな顔をしている……気がする。わかりにくいんだよな~~!


    「美味しかった! あのシスターさん料理上手だね~」

    「なかなかロックなシスターさんだったけど、まぁシスターも屋台くらいするんだろ」

    「聞いたことはねェ」

    「個人の自由だって!」


    食べ終わったあと串は屋台の近くにあったゴミ箱に捨てて、さて本来の目的の医学書探しだな!

    心なしかベポもクオルに対して少し気安きなってきた気がする。

    やっぱり一緒に飯を食べるってのは大事だからな。


    三人できままに島を歩きまわる。時折同じハートの海賊船のやつを遠目に見つけたりしながら歩いていたら、古そうな本屋を見つけた。

    おっ、雰囲気あるぜ! クオルの求めるようなもんあるかな~!


    クオルの興味の引くような本が

    1.ある

    2.ない


    dice1d2=1 (1)

  • 110122/11/23(水) 23:55:57

    中はまさしく古本屋!って感じで、正直に言えば少々ボロかった。

    奥には青年と呼べるような年齢の、大きな丸眼鏡をした男が、うとうとしながら頬杖をついている……おいおい、大丈夫か? 泥棒入ったらどうすんだ?

    ボロ屋でも店は店、ちゃんと本は綺麗に本棚に並んでいるし、埃も被っていない。ボロすぎる場所には補修後があるし、大事にしてそうな暖かみのある店だ。

    おれは意気揚々と店に入って……脛を本棚にぶつけた。……ドジったぜ!


    「ふわっ! ……あれ、お客さんだ! おはようございます! 違う、いらっしゃいませ!」

    「(激痛による沈黙)」

    「あわわわ……うたたねしていたから怒っている……?」

    「こいつはほっとけ。医療の本はあるか」

    「あ、ハイ! あそこらへんにあるのが医学関係です!」


    クオルは素っ気なく、店員さんに話を聞くだけ聞くと、そのまま本棚の方に向かって行ってしまった。

    おれを心配するのはベポだけである。


    「コラさん、大丈夫?」

    「うう~……クオルめ……。おれのドジが原因だけど……」

    「いつものことだね」

    「お前もお前で辛辣……その通りだけど……!」



    「……あの、大丈夫です?」


    顔をあげれば、ここまで来た店員さんがおれを見て心配そうな顔をしてくれている。

    ベポ以外にも心配してくれる人がいた。優しさに心が暖まるぜ……。



    店員さんの名前

    >>111>>113

    追加特徴

    >>114>>116

  • 111二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:56:07

    買い食いも大当たりだし良さそうな本もあって順調だ!

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:57:14

    レミ

  • 113二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:58:04

    エドガー

  • 114二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:59:44

    目立つところに傷がある

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:02:58

    仕草が幼い

  • 116二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:03:45

    独り言が多い

  • 117122/11/24(木) 00:05:30

    1.レミ

    2.エドガー


    dice1d2=1 (1)


    仕草が幼い……のが描写できるかどうかわからないけれど、特徴全部追加!

  • 118二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:06:21

    (変なところに感想を入れてしまい大変申し訳ない…)

  • 119122/11/24(木) 00:07:38

    >>118

    感想をくれてありがとう。気にしないで!


    というところで今日はここまでにさせていただきます。

    また明日も書きに来るので、保守の方をよろしくお願いしたいです。

  • 120二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:10:57

    突然の飯テロにも遭ったけど三人のぶらり旅なかなか順調そうでよかった

    >>118

    秒数的にこれはドンマイ…!

  • 121二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:12:10

    保守了解です
    あと何も考えずにレミって書いたけどレミリオとかの方が良かったですかね…
    すいませんでした

  • 122122/11/24(木) 00:16:31

    >>121

    >>112の人です? だったら愛称レミで本名レミリオにしようかな、ということをお前に教える。

  • 123112、12122/11/24(木) 00:29:43

    >>122

    あ、そうです

    気を遣って頂いてすみません、ありがとうございます

    これからも楽しみにしてます

  • 124二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 06:59:43

    保守

  • 125二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 08:05:36

    熱々の魚食べて吹き出さなくて良かったねと思ったら次のターンでしっかりドジってた
    ベポとコラさんはだいぶ気安くなってるようでなにより

  • 126二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 17:07:53

    クオルが放っていくの、もう慣れちゃったんだろうなぁ

  • 127122/11/24(木) 22:32:40

    保守ありがとうございます! 続きを書いていきます。

  • 128122/11/24(木) 22:45:49

    おれの具合を聞いた店員さんは、脛をぶつけたと伝えると、氷嚢でも持って来ましょうか、と言ってくれたけど、いつものことなので遠慮しておいた。
    ベポには『コラさん気を付けようね』と子どもに言うような口調で言われてしまい、少しばかり情けなさと悲しみが湧きおこった。仮にも26歳まで生きた記憶があるってのに! でもおれ、センゴクさんにもドフィにも『落ち着きを持て』って言われたことあったんだよな。最近はローにも言われてるな。あれ、おれ駄目じゃねェか?

    「店員さん、心配してくれてありがとな」
    「いえ、怪我がないならよかった」

    優しそうな丸眼鏡の店員さんだ。痩せ型で身長はすらーっとしていてクオルと同じくらい。けど、頬の横から首を渡って多分胸の方まで、大きな傷があるのがよく目立つ。かなり痛そうな傷だ。傷がでかい分出血も酷かっただろうし。
    どうしたのかな、と気にならないこともないけど、触れられたくない場合もあるだろうから、おれはお礼だけ言って店員さんと離れ、クオルの方を見に行く。
    見に行って、おれには理解できないだろう難しい本をパラパラ読んでいるのを見て、そっと離れる。

    「……ベポ~、なんか面白い本あったか?」
    「海の戦士ソラがあったよ。キャプテン、これ好きなんだ~」
    「そうなのか? うーん、名前だけ聞いたことあるけど」
    「キャプテンの部屋にあるからさ、読んでみたら?」
    「お、いいかもな~」

    確かヒーローものみたいな話だった気がするけど、きちんと読んだことねェや!
    ローに聞いたら教えてくれるかな。あいつの好きな物語も知りてェし!

  • 129122/11/24(木) 22:55:41

    おれはおれで、何か面白いもんは無いものかと本棚を物色してみる。

    結構以外に思われるかも知れねェが、読書量は多かった方なんだ。センゴクさんの家にはたくさん本が置いてあったし、勧められた本を読んでいくうちに自然と増えていったというか。まー医学書とかそういう小難しい専門書に関してはマジで目が滑って読めねェけど!


    せっかく本屋に来たんだ。路地裏生活の時は読む機会本当になかったし、実際ちゃんと本に触れることが出来たのはローの船に来てからだもんなァ。


    おれは本棚に詰められている本の背表紙に書かれている文字を左から右へと順繰りに読んでいく。



    気になる本を

    1.見つけることは出来なかった。

    2.見つけた。


    dice1d2=2 (2)

  • 130122/11/24(木) 23:37:08

    「―――うん?」

    本棚の中に、背表紙に何も書いていない、ボロボロの本を見つけて、好奇心からそれを抜き取る。
    手帳サイズの薄い本だ。というかこれ、マジで手帳じゃねェか? 留め具とかはないけど。
    パラパラと捲ってみたけれと、破れている箇所が多い。……流石に売り物じゃねェよな。誰かが悪戯で挟んだのか?
    経年劣化だろうか。何かしらの要因で傷んだのだろうか。ドジって破ってしまわないように、妙に気になったそれを丁寧に一枚一枚捲っていく。

    「……でもやっぱりほとんど読めねェな~」

    破かれていたり、何故か塗りつぶされていたり、滲んで読めなくなっていたりと散々だ。
    濡れたような形跡もあるし、これでもかってくらい苛められた手帳って感じだ。
    だがしかし、その中にもかろうじて読める文章がある。


    “豊穣の🔳として存在した”、“🔳🔳がない年は生贄が🔳げられた”、“🔳🔳以外は助からない”
    “🔳🔳だけは助かる理由は🔳🔳の繋がりがあるためである”
    “その🔳🔳は🔳の🔳🔳に他者無理やり引きずり込む”、“🔳🔳するために引きずり込んだものを🔳の🔳🔳でその人にとっての🔳🔳を見せ。弱らせるのだ”
    “ただし、🔳🔳であればその🔳🔳の繋がりによって片方の🔳の🔳🔳に入り込むことが出来る”

    “🔳🔳=🔳”
    “🔳🔳は🔳の重さである。そしてそれと🔳の重さは同一である。これを以て🔳に🔳🔳を🔳げ、片側に🔳を置き同一にしなければならない”
    “つまり誰かは死ななければならないのだ”
    “目を隠せ”


    「……………」

    あの、なに? コレ……。

  • 131二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 23:41:38

    わお、不穏ワードがいっぱい見えるな~~

  • 132122/11/24(木) 23:58:39

    おれはその本をぱたん、と閉じて、先ほどあった場所にしまっておく。
    なんか……なんかあんまり見ちゃいけないようなやつ、読んじまった気がする……。

    「コラさん、どうしたの?」
    「うおひぃっ!?」
    「何その悲鳴」
    「なっ、なななななんでもねェよ! 急に声がかけられてびっくりしたんだ!」
    「すいません……」
    「あっ、ベポを責めたわけじゃなくて!」
    「何やってるんだお前ら」

    急にベポに声をかけられてスッ転びそうになりつつ、思わず誤魔化しのために大声を出したらベポを落ち込ませちまった!
    慌てて言い訳しようとしたら、既にお会計を終えていたクオルが面倒くさそうにおれたちを見ていて、とりあえずどうにかしたもんかとクオルに雑に話を振った。

    「な、なあクオル! お前は海の戦士ソラ見た事あるか!?」
    「は? ……まあ、読んだことはあるが」
    「あるんだ!? やっぱ北の海ではメジャーなのかな……」
    「ソラ派? ジェルマ派?」
    「だからその問いかけはなんなんだ? どちらかと言えば……ジェルマだったな」
    「キャプテンはソラ派だからキャプテンの前で言っちゃ駄目だよ。大ファンだから」
    「なんなんだいったい」

  • 133二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 00:13:17

    どっち派?って聞いて答えてくれるのはかなり打ち解けた様子な気がしていいな…

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 00:16:03

    本屋のレミリオさんはとても善良な感じだけど手帳の内容も手帳そのものもとっても怖いれす…

  • 135122/11/25(金) 00:20:05

    とりあえず、なんとか落ち込むベポを励ましてから、古本屋を出る。
    あの人の良い店員さんが見送ってくれたけれど、なんとなく、なんとなくこう、あの手帳のことが気になってならない。
    あれなんだったのかな……。生贄って文字見えたし。売り物じゃないだろうし。
    なんかさ~~! 不穏な気配しかしなくて怖ェ! 怖いもん無しだなって言われることはあるけど、ホラーが得意なわけじゃねェんだ!

    「はーーー! 飯食って帰ろうぜ! な、ほら、屋台色々あるだろ。さっき魚食べたらさらに腹が減ってきた!」
    「うん、おれもお腹空いてきたところなんだ。何食べる?」
    「ことわ」
    「クオルも行こうぜ! 何が好きなんだ!?」
    「せめて最後まで言わせろ」

    問答無用!とクオルの腕を掴んで引っ張る。
    諦めたのかされるがままだ。でもこういう、されるがままに甘んじてくれるところ、割とクオルの可愛げだって思ってる。なんだかんださっきも魚食べてたし。

    何食べるかおれとベポで(クオルはほぼ無言)話をしていたら、再び教会の前を通りかかった。

    「さぁさぁ、見てらっしゃい聞いてらっしゃい嗅いでらっしゃい! アタシ特性屋台料理、通り過ぎちゃもったいない! ほらほら、わかるだろう? 焼けた魚はご存知の通り格別だ。なにしろ旨みの出汁がでる。そんな魚のうま~いところを凝縮した出汁で作った麺もまた特別さ! お手製ソースと搦めて焼きゃあ、これで美味くないわけがない! お昼過ぎの腹減る時間、どうだい一皿食べにきな!」

    先ほども効いた威勢のいい声。
    おれは鼻をくんくんと鳴らしながら、じゅうじゅうぱちぱち鉄板の奏でる音を聞いて―――、

    ……あのファンキーなシスターさんが、鉄板の上で、……焼きそば焼いてる~~~~~~~!!!!!
    海鮮焼きそばだアレ~~~~~~~~~!!!

    「べ、ベポ!! クオル!!!」
    「うるせェ」

  • 136二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 00:29:54

    お姉さん口達者の商売上手だァ……!

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 00:32:37

    今日寝落ちて夕飯食べ損ねたからマジで飯テロ
    おにぎりでも握ろうかな……

  • 138二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 00:39:03

    こんなん明日の昼飯は海鮮焼きそばに決まっちゃう

  • 139122/11/25(金) 01:41:46

    おれは腹をぐうぐう鳴らしながらベポとクオルを引っ張って屋台の前まで行く。
    するとシスターさんをおれを見て『さっきも来てくれたね!』と豪快に笑ってくれた。シスターさんってこう、楚々とした感じの静かなイメージだったから、そのイメージがぶち壊されまくりだぜ! あ、いい意味で。

    「さっきのシロクマと男前な兄さんも一緒じゃないか。どうだい焼きそば一つ。アタシ特製の海鮮焼きそば、食べて損はさせないよ。どれも今日獲れたばっかりのやつさ!」
    「三つください!」
    「お、元気いいねェ! 特別に大盛りにしてあげようじゃないか!」

    そう言いながらへらで上手に紙皿に山盛りにしてくれる。屋台の近くにテーブルと椅子が合って、そこを使っていいとのことらしいから遠慮なく三人で座った。

    「いただきまー熱ッッッ!!!」
    「形式美!」

    ちくしょうさっきの焼き魚は食べれたのに!
    早速食べようとして熱すぎて一旦吹き出してしまったおれは、ベポにツッコまれ、クオルに冷たい目で見られてさめざめ泣きながらちゃんと息を吹きかける。
    丁度いい頃合いになってから一気にずずずっと啜る。

    お手製と言っていた濃厚なソースにちゃんと出汁の風味がついている。少し油っこいところも“わかる”。そうそうこういうのじゃなきゃあ!
    しゃくしゃくとレタスやキャベツは芯が残っていて噛み応えがある。そしてこれでもかってくらい贅沢に盛り込まれた海鮮の数々。海老とかぷりっとしてるぜ。ちゃんと丁寧にした処理してくれているおかげで変なえぐみもなく、一気に頬張って、そのまま咀嚼して、飲み込む。

    「う、うめェ~~~!!」

  • 140122/11/25(金) 01:42:28

    と、今日はここまでにしておきます。外伝だからこういう描写もたくさん書いちゃう。
    ボリュームどんどんえぐくなりそうだけど……。
    また保守の方どうかよろしくお願いします!!

  • 141二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 01:53:09

    コラさんがクオルのいい所によく気づくのとてもいいな
    センゴクさんローベポドフィにまで落ち着きを持つように言われてるのは笑うけどドジは愛嬌と形式美だからね…!

  • 142二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 01:53:12

    何だろロシー君の子供っぽさが増してる気がする…人生2周目楽しんでるな
    地味に海鮮に反応が良いロシーを見てると前世の海の男感を感じて好きです

  • 143二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 08:32:16

    グルメ紀行かな?具だくさん海鮮焼そば美味しそ…

  • 144二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 12:14:48

    全然関係ないけど、このシスターさんヘルシングに出できそうなビジュアルイメージだな
    マシンガンぶっ放しそう

  • 145二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 16:50:54

    手帳の伏字部分を勝手に予想してセルフでこわい気持ちになってる

  • 146122/11/25(金) 22:03:18

    保守ありがとうございます!今日は少ししか書けないけど続き書いていきます!

  • 147122/11/25(金) 22:15:58

    「なんだい、いい食べっぷりじゃないか!」


    ガツガツと焼きそばを食べていると、集まってきた人だかりを見事にさばいたのだろうシスターさんがおれたちの方へとやってくる。そして自分の分の皿をテーブルに置いて自分も座ってくる。隣にいたクオルが『何故席につく』という顔をしているが、シスターさんは堂々としたものだ。


    「アタシはマリー。まぁしがない教会のシスターさ」

    「やっぱり本物のシスターさんなのか……。おれはロシー! んでこっちはベポとクオル」

    「やっぱりもなにも、見たまんまさ。どこからどう見てもシスターだろう?」

    「いやおれは……あんたみたいな豪快なシスター見た事ねェなあ」

    「もっと清楚なイメージだもんね」

    「ああん? アタシが清楚じゃないって?」


    シスターさん、もといマリーさんに凄まれたベポはあわあわと慌てだす。だがマリーさんはすぐにぷっと噴きだし、豪快に大口を開けて笑った。


    「アッハッハ! なァに、わかってるサ。アタシみたいなのがシスターやってるなんて、ちゃんちゃらおかしいものね」

    「なんとも姐さんって雰囲気だな……シスターさん何歳?」

    「女に年齢を聞くもんじゃないよ。別に隠すほどのことでもないけどね」



    15+ dice1d3=3 (3)

  • 148122/11/25(金) 22:33:59

    「18。花も恥じらう乙女さ」

    失礼だが、そんな楚々とした乙女には見えない。……本当に失礼だが!
    でも思っていた通り随分と若い。若いのに堂に入った姐さん口調。豪快に口を開けて焼きそばを啜っているし、手慣れたヘラさばきとか見ていると、その筋の職人とすら思える。
    ファンキーなシスターさんだ。でも話していると、その人柄も大雑把ながらおおらかで気風がいいように感じる。

    「ていうか教会かー。ステンドグラスある? あれ綺麗で好きなんだよな、見てっていいか?」
    「勿論いいとも。ついでにお布施でもしていっておくれよ。最近は神に祈ることは流行らないから商売あがったり。こうして屋台出さなきゃ生活していけない世知辛い世の中さ」
    「あ、そういう理由でやってたのね」
    「シスターさんがそんなこと言っていいの……?」
    「祈って金が降ってくるわけじゃあないけどね。それでもちゃんと教えは守って、悪い事はせずにまっとうに生活する、そんくらいのことだけは守ってる」

    まァでも、それは海賊相手に言うことはないか、となんでもないように言われて、一瞬間が空いた後にびっくりする。
    えっ、おれらのこと知ってるの!? とベポと二人顔を見合わせていたら、マリーさんが呆れたように『いや、そのマーク有名だろ。流石に知ってるよ』とベポのツナギを見て言われた。確かに~!!

    「気付いたのは今さっきだけどね。でもま、だからどうということはないサ。こんなにも飯を美味そうに食われちゃ、怖がる気も通報する気も起きやしない。アタシは人に腹いっぱい食べさせるの好きなんだ」
    「マリーさん……」
    「あ、でもあんたらの船長イケメンだよね。彼女募集してない?」
    「マリーさん……」

  • 149122/11/25(金) 22:50:00

    冗談はさておき、食べ終わったからにゃ行くかい?とマリーさんがそう言いながら立ち上がる。おれたちの食べ終わった皿も回収して片付けてもくれる。面倒見のいい人だな。
    仕込みついでに教会の方に行くから案内してやるよ、とマリーさんに言われ、おれたち三人でお邪魔することにする。

    「そういえばサ、もう一人海賊が来てたんだ。教会に行ったきりだけど寝てるのかね」
    「え、マジ?」

    それってハートの海賊団……じゃねェよな。だったらつなぎ見ればわかるし、ローの顔も知っていたわけだし。
    もしかして別の海賊団の人間だろうか。
    ……まさか襲ってきたりしねェよな!? おれまだまだ弱っちいから戦ったら負けるぞ多分!
    でも、教会に行くくらいだから信心深い人……? こう、乱暴なこととかせずに、マリーさんに断って行っているような言い方だったし……。

    「ど、どんな海賊だったんだ?」
    「んー? タロットカードみたいなの持ってたなァ」
    「タロットカード……?」
    「!?」

    何故か隣のベポは凄い勢いで反応した。え、知ってるやつ?

  • 150二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 22:59:51

    ホーキンス??

  • 151122/11/25(金) 23:11:55

    ぎい、と重たい扉を開いて中に入る。
    中は薄暗くて、すごく静かだ。よく見る教会みたいに、長い椅子がいくつも並んでいる。
    壁に貼りつけられているパイプオルガンは天井に届きそうなくらいでかい。
    その奥に祭壇みたいなのがあって、大きな十字架がある。そしてそのさらに奥の窓に、おれが期待していたステンドグラスがあって―――首を傾げる。

    いや、綺麗なんだ。色とりどりのガラスがはめ込まれて、それが太陽の光を通して薄暗い教会の床に綺麗な模様を描いている。
    組み合わされたガラスの色合いも綺麗で、日の光を透過したあとの色合いが滲んで、境界線の少ないあやふやなそれらもすごく素敵で。

    ――でも、見覚えがあるというか。

    “銀色の鱗を持つ、魚ともドラゴンとも言い難い”何かが、モチーフとしてステンドグラスに貼られているというか。

    「あれェ……?」

    おれは首を傾げていると、ベポが『あ゛ーーー!!』と大きな声を出す。
    おいおいどうしたんだ、と、ステンドグラスのモチーフのことは後回しにするとして、ベポの方へと駆け寄ると、わなわなとしながら指先がどこかへと向いている。
    見れば、その指のさす方には一人の男が長椅子の端に座っているのが見てとれた。

    「ま、“魔術師”バジル・ホーキンス……!」

    ――金色の長い髪をした男が、なんかパンをもそもそ食べてる。
    誰だ? 友達か?

  • 152122/11/25(金) 23:13:42

    ※時系列あやふやなので、ワノ国でのことは話題に出しません。
    ホーちゃんは1%をつかみ取ってるという信じたい気持ちがありつつ、前後関係とかはあやふやにしますのでご了承を……。

    というところで今日はここまでにします。
    明日は遅くなると思うので、出来たら保守の御協力をお願いします。

  • 153二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 23:27:01

    ホーキンスだ!!なんでいるんだワレ!好きなので嬉しい
    コラさんは路地裏暮らしだったし最悪の世代のことも知らないんだよな

  • 154二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 23:36:13

    コラさんが目撃した不思議生物と似たなにかが信仰されてる…?
    マリーさんが意外に年若くてびっくりしたしっかり者だ

  • 155二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 08:36:19

    保守

  • 156二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 10:19:02

    何故か原作キャラが追加で登場する想定が全然なかったのでホーキンス!!(歓喜) ってなっちゃった
    穏便にパン食べてるのジワジワくる

  • 157二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 15:37:23

    パンってまさか……

  • 158二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 22:19:29

    このレスは削除されています

  • 159二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 22:20:19

    お節介だと思いますが、スレ主さんここも転載禁止の旨表記した方がいいかと思われます
    他のロシナンテ系列のSSスレが動画にされたらしくて…

  • 160122/11/27(日) 02:59:46

    保守ありがとうございます。


    >>159

    また無断転載が蔓延っている……??

    流石に20スレあった話の外伝だし、動画にされないと……思うけれども……!

    ひとまず教えていただきありがとうございました!!

    ↑ここまで転載禁止

    ↓ここからも転載禁止

  • 161122/11/27(日) 03:25:47

    おれはきょとんとしつつも、そのやや長いパンを食べている海賊……ホーキンスとやらを観察する。
    金髪で色白、何考えているかわかんない表情、衣服はちょっとフリルついててお洒落さんだ。
    ――信心深い人だったりするのか?
    ベポの様子がおかしいところを見ると、知り合いであるのは間違いない……と思うけれど、流石に友達の反応ではない、よなあ……?

    けれども、ホーキンスのやつはパンをもそもそ食べているだけで、ベポが大きなリアクションをしているというのに、特に反応を見せない。おいおい、無視するんじゃないよ、と思いながら様子を見ていたら、ゆっくりとパンを咀嚼し、ごくりと飲み込んでからこちらを向いた。

    「トラファルガー・ローの配下たちか」
    「あ、ちゃんと飲み込んでから話すんだ……」

    妙に上品だな……と思いながら、がるるるっと威嚇しているベポを落ち着かせる。威嚇している姿も可愛いな。

    「安心しろ……別に敵対するつもりはない」

    ホーキンスはそう言って、食べ終わったパンの包み紙を綺麗に折りたたんでしまう。
    敵対するか否か、のような発言が出てくるってことは、友達ではないのだろう。おれは少し警戒度を強める。

    「……なんで海賊がここにいるんだ?」
    「この島に来る前、別の島にちょっとした事故で漂着することになった」
    「なんて???」

  • 162122/11/27(日) 03:51:48

    漂着……!? お前も……!?
    前回おれは海難事故のようなものにあってとある島に漂着したことがある。
    んで、それはローたちも同だった。さらにはその時敵対していた者たち含めほぼほぼ漂着したことがある人間の割合がやけに濃かった。
    今も考えて見ろ。この場所に四人いるうちの半数は漂着経験ありという意味が分からない状態だ。稀有すぎるだろ!?

    とりあえず、今はホーキンスの話を聞くべきだろう。
    ベポは威嚇したままだし、クオルは多分話す気ないだろうし、おれが問いかけないといけない。

    「その……漂着してどうなったんだ?」
    「仲間とはぐれた。あの島から出てこの島に来た方が、仲間たちと出会える可能性が高いからここに来た」
    「可能性が高いって……」

    どういうこと?と首を傾げれば、ホーキンスはタロットカードを出す。
    あ、占い?とおれが納得していると、そのカードを徐に空中に貼りつけ、―――悪魔の実か? 貼りつけて何かを占う。
    占ってから、眉を寄せあまり楽しくなさそうな顔をする。

    「……死相が出ている」
    「はっ……?」

    急になに!? なんか物騒なこと言わなかったかこいつ!

  • 163122/11/27(日) 03:52:35

    短いですが今日はここまでで。
    明日また投稿しに来ます。ので、もし昼に来れなさそうだったら保守の方をよろしくお願いします。

  • 164二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 10:51:57

    みんな能力者なのに漂流しがちででもちゃんと生き残ってるの運が強くてえらいぞ
    死相が誰のものか気になる……

  • 165二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 14:49:57

    改めてアフロミンゴさんフラムちゃんデコくんの能力者三人組が小舟で出航したの豪気でフフってなる

  • 166122/11/27(日) 20:18:50

    保守ありがとうございました~! また少しずつ書いていきます。

  • 167122/11/27(日) 20:27:20

    「お前たち“も”か」

    はあ、と物憂げにため息を一つ。
    おれたちにお構いなしにタロットカードを片付け、そしてそのまま立ち上がり、出て行こうとする。
    っておいおい、待て待て!

    「ちょっと! いきなり死相だかなんだか言うだけ言って去ろうとするのはどういう了見!? なんかすごいこう……こう! 嫌な気分だけ残して去っていくのずりィぞ!?」
    「……?」
    「そのわかってなさそうな顔はなんなんだよ!」

    何を言っているんだ?と言いたげなホーキンスにがんがん近づこうとして――クオルに首根っこを引っ掴まれてつんのめる。おい何しやがんだ! と怒った顔を向けるが、クオルはこちらをちらりとも見ない。

    「今の意図はなんだ」
    「……ただの確認だ」
    「確認?」

    クオルの手を引き剥がそうとするが、それよりも前にがしっとベポに肩を掴まれてしまった。
    なんでみんなおれを止めるんだ! 敵か味方かわからない海賊相手に近寄ろうとしたからか! うん、それはおれが悪いな。ごめん。
    激情家である自覚があるにはあるので、ちょっと大人しくしておく。

    「死相が出ている。お前たち三人に」
    「!?」
    「……そして、おれにもだ」

    えっ……? 全員……!?

  • 168二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 20:34:15

    おっと、これはこの島に外から上陸している人全てに死相が出てたり……?

  • 169122/11/27(日) 20:39:57

    正直に言えば、おれは別に占いとかすごく信じているわけじゃなくて、例えば雑誌の占いで自分の結果がいい結果だったら嬉しいし、悪い結果だったらやだな~、と思うくらいの感情しかない。
    だがしかし、魔術師と呼ばれているような、いかにも雰囲気ある海賊に言われてしまうと……な、なんか不安になるな~~~!!

    「それだけじゃなく。あのシスターも、神父も、この島にいるものほとんどにその兆候は出ている」
    「は!?」
    「――この島にはいない方がいいだろう。何かが起こる」

    なっ、ななななに怖いこと言ってんだァ!?
    おれはひしっとベポに抱き着く。
    こう……オカルト風なことを言われちまうと、妙な不安感が出て来ちゃうだろうが!

    「……おれは占いは信じたことはない」
    「く、クオル……?」

    きっぱりとそんなことを言うクオルに、おれはもしや今からかっこいいことを言うのでは…!と期待する。

    「死相ってのは顔に出るもんじゃねェのか。タロットカードでわかるもんなのか」
    「言い方が悪かったか。確かに死相というのは第一にその意味だな。おれが言いたかったのは、死の運命が出ているということだ」
    「そうか」

    ………。
    ……んっ、アレ? それだけ?
    …………ああ単純に気になっただけ!?
    とことんマイペースだなお前!?

  • 170122/11/27(日) 21:13:20

    なんかおれたちとホーキンスが向かい合う形でちょっと膠着状態になっていた時、一旦奥の部屋に行っていたらしいマリーさんがやってきて、おれたちを見て眉間に皺を寄せた。

    「あんたら、ここでドンパチはやめておくれよ? ここは教会。神の御許で暴れたら罰が当たるよ」
    「暴れる気も敵対する気もない。おれはもう行く」
    「あ、そういや次いつ島から船が出るかってアタシに聞いて来たよね。さっき確認したら三日後だって。なんか連絡船が向こうで海賊に襲われて半壊したもんだから、しばらく来れないらしい」
    「………」

    マリーさんの話を聞いたホーキンスは、マジか……と心なしかショックそうな顔をしている。さっさと出る気だったんだな。
    前の島に漂着していたって言っていたし、今自分の船とも離れているんだろう。少し可哀想になってきた。
    けれども、おれらの潜水艦に乗せてやるわけにもいかないし。ベポががるがる威嚇をしているところを見ると、なんか因縁がありそうな気がするんだよな~。

    「と、悪いね。案内するって言ってさっさと奥に行っちまって。ちょっと今焼いてるものの確認をしてきたんだ」
    「別にいいよ。って何を焼いているんだ?」
    「焼き菓子だよ。良い感じに焼けていたからあとであんたたちにもあげるよ」
    「マジで! やったー!」

    マリーさんの料理は美味かったから期待大だ!
    ……と、死相のことを忘れてつい無邪気に喜んじまった。

  • 171122/11/27(日) 21:25:33

    と、まぁマリーさんがその焼き菓子を持ってきてくれて、おれたちで美味しくいただいているわけだが。
    同じく、ホーキンスも椅子に座って満足そうに食べているのは……どうしたもんなのかな。
    ベポは相変わらずがるがるしているし、クオルは興味なさそうだし、おれは気まずいし、……なんか逆に面白くなってきたな。

    にしても焼き菓子は美味しい。焼きたてのあつあつなそれはバターの香りがたっぷりする。はぐりと一口噛んだらとってもふわふわだし、じゅわりと感じる上にかけられた蜂蜜の甘さといったら!
    不穏なこととか物騒なこととか忘れちまいそうだな~、とほにゃほにゃになりながら、咀嚼し飲み込む。

    「まったく、美味しそうに食べてくれるねェ」
    「だってすっげェ美味いから! な、ベポ」
    「おいし~……」

    ベポも幸福そうに焼き菓子を食べている。がるがるしていた顔はすっかり蕩けていて実に可愛い。
    ……思えば海賊四人(一応おれとクオルも含めて)で教会でお菓子食べている絵面ってとんでもねェよな。マリーさんは全く気にしていないようだが、おれはちょっと気になるぜ。
    気になる、といえば。そういえば、とおれはマリーさんに問いかける。

    「あのさ、あのステンドグラスに描かれているドラゴンみたいなの……あれ、なんなんだ?」
    「ああ、あれはアタシらが信仰している神様さ」

  • 172122/11/27(日) 21:41:17

    「神様……?」
    「ああ、生と死の神――または輪転の神だと伝えられているよ」

    マリーさんはステンドグラスを見上げながら、真面目な顔で教えてくれる。

    「命は死に、天に至る。そして天に至った命がそこで注がれ、再び地に戻ってくる。それを輪転と言い、それが自然のあるべく姿。アタシたちはそれを教えとして、今を精一杯生きることをみんなに伝えているのさ」

    そう誇らしげに語るマリーさん。それは立派なシスターさんの姿だ。

    「――――――」

    そして、その話を聞いていたおれは――背中にどっと汗が流れるのを感じていた。

    生と死。輪転。自然のあるべく姿。
    本来ならこんな話を聞いても、おれは気にしないはずだった、けれど―――。

    ステンドグラスを見上げる。
    まるで銀色のそれが、おれをじっと見つめてくるような気がして、そのまま目を伏せた。
    ベポは気付いていない。気付いていたとしても、“そのように伝われている”話だから信じるも信じないもないのだろう。
    だけれどおれは、見てしまったのだ。つい最近。
    まるで、おれの目の前に現れたかのようなそれを。

  • 173二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:56:20

    おっ…安価のあれが伏線に……
    ホーキンスとクオルちょっと空気が似てて笑ってしまった
    なんかカッコイイこと言うのかと思ったらマイペース

  • 174二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:59:29

    コラさんはある意味自然の輪転に反した存在…とも言える?
    誰も見てない神様をみちゃったのは怖いよなぁ…

  • 175122/11/27(日) 23:49:44

    「……………」

    その神様とやらは、おれを見つけたのだろうか。
    輪転の神様だというなら、その道理から外れたおれのことをどう思うのだろうか。
    なんだろう、とてもじゃないが、いい予感はしない。
    ふるりと身体が震えた。――確かに、この島にはあまりいない方がいいのかも……しれない。

    「……おい、顔色が悪いが」

    流石医者というべきか、クオルがおれの顔を見て訝し気な顔をする。
    ……これじゃローにも気付かれちまいそうだな。なんでもない、と誤魔化すが、クオルは眉間に皺を寄せるだけだ。まあ、いつもの表情だけれども。
    でも心配させちまうのもよくねェ。さらに言い訳を続けようとしたとき、――教会の扉がドンと開かれた。

    振り返ればそこには――神父姿の男が。
    にしては首元や手首に腕輪やらネックレスやらじゃらじゃらつけているが。
    金髪に碧眼の男は、二、三歩前に進んで――そのまま膝から崩れ落ちた。
    ……え、急にどうした!? 体調悪いのか!?
    そんなおれの焦りとは裏腹に、マリーさんが落ち着き払った声で声をかける。

    「……あんたいくらスッたんだい」

    え?

    「マリーちゃんからの……お小遣い全部……!」
    「だからやめろって言ったのに。今月はもうギャンブルは無しだよ」
    「そんな~~~~~!!」

    な、なんだなんだ。駄目な感じの匂いがしてくるぞ。

  • 176122/11/27(日) 23:50:42

    神父の名前安価します。

    >>177>>179までお願いしたいです。


    ついでに追加特徴安価

    >>180>>182

  • 177二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 23:55:28

    グルックシュピア

  • 178二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 00:04:26

    ゲーテ

  • 179二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 00:13:19

    クリストファー

  • 180二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 00:22:59

    過保護

  • 181二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 00:37:45

    シケモクを咥えている

  • 182二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 01:11:59

    肉体に欠損がある

  • 183122/11/28(月) 01:26:41

    1.グルックシュピア

    2.ゲーテ

    3.クリストファー


    dice1d3=3 (3)



    追加特徴安価、全部入れられるけど、シケモクって本来の意味の短くなった煙草か、サンジ由来の湿気った煙草どっちがいいんだろう。

    というところで今日はここまでにします。

    また安価をお願いしたいです。

    明日はキャプテンを出したい……。

  • 184二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 01:52:51

    これはしっかり者の娘さんとゆるゆるなパパ…?
    クオルがコラさんの顔色に気づいたりしっかり首根っこ確保してるの良さを感じる

  • 185二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 07:03:32

    保守

  • 186二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 08:37:08

    >>183

    シケモク安価とった者ですが、本来の意味の方のシケモクをイメージしてました。

    拘っていた訳ではないので、どちらでもスレ主様が書きやすい方で書いていただければ……。

  • 187二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 11:48:36

    輪転の話聞いて一気にドッ…ってなってステンドグラスの神様から目を伏せるロシーくんかわいそうだね…
    食べてたお菓子なんだろ蜂蜜カップマドレーヌとかかな…

  • 188二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 17:37:21

    (なんとなくだけどやや長いパンとか連絡船が海賊に襲われたとか面白い気配がする)(気のせいかもしれない)
    シスターマリーうちにも来てご飯とかお菓子作ってほしい

  • 189二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 17:53:21

    漂着経験あるキャラたくさん集まってて笑っちゃうな

    平和にテーブル着きながら改めて『ロシー13歳 漂着経験アリ』ドン!って全員キャラ紹介のプレート出てる図が浮かんだ

    >>188

    (おじいさんの試作パンとアフロに船を取られる運命の海賊だったり…?)

  • 190122/11/28(月) 22:04:34

    保守、コメントありがとうございます!


    >>186

    シケモク追加情報ありがとうございます! なら本来の意味の方にさせてもらいますね……!


    >>187

    焼き菓子あんまり詳しくないので、蜂蜜カップマドレーヌにします。ありがとう。


    感想スレの最後の方も読んでくれているみたいで嬉しい。ちなみにホーキンスが食べていたパンは半分くらい食べられていましたが、もしまだ形が残ってたら見覚えのある形をしていたかもしれない。

    もうちょっとしたら新しいスレ立てて書き始めます。

  • 191二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 22:30:37

    もうちょっと早く教会に入ってたら食べかけのパン見て「アレェ…?」ってなるコラさんがいたかもしれないのか
    ニコニコしてしまう情報だな…

  • 192122/11/28(月) 22:49:53
  • 193122/11/28(月) 22:56:59

    そういえばクリストファー氏の欠損部分決めてなかったのでダイスで

    1.右腕

    2.左腕

    3.右足

    4.左足


    dice1d4=1 (1)

  • 194122/11/28(月) 22:58:25

    アフロミンゴとお揃いじゃん………。

  • 195二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 23:02:10

    アフロミンゴが自分でやったのも右腕なんだっけ!?こんなところでお揃いとは……

  • 196二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 23:02:58

    アフロミンゴからは逃れられない……?

  • 197二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 23:07:15

    隻腕の神父様か~
    アフロミンゴは人形の腕つけてたしなんなら両利きレベルで器用そうだけどクリストファー氏は不便ないのかしら

  • 198122/11/28(月) 23:09:19

    小ネタですけどスレ主の好みでマリーさんは銀髪で180㎝くらいあるシスターかも知れない。
    クリストファー氏は230㎝くらいあってもいいかな……。

  • 199二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 23:11:44

    デカくてシュッとしてそうで見栄えの良さそうな親子だ…

  • 200二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 23:15:36

    長身で銀髪でカラッとしたシスターさん、いいな!

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています