【CP・現パロ・閲覧注意】「ごめんシャンクス!ウタとの生活はもう無理だ!!」実質PART4

  • 1スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:24:36
  • 2二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:27:36

    おつ

  • 3二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:29:02

    立て乙!

  • 4スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:29:04

    ここまでの内容を時系列で簡潔に
    ・ルフィとウタ、恋人関係になる
    ・ルフィとウタ、8年の交際の末、同棲生活を始める。
    ・ルフィ、新人消防士として1週間の研修へ。行く前にウタと毎日電話をすることを約束する
    ・研修2日目にルフィ、携帯を壊す。電話をかけることができなくなり、ウタがひとりぼっちになる
    ・ウタ、地獄の3日間を過ごす
    ・ルフィが帰宅、ウタは号泣←ここまでが初スレ

    ・ウタ、ルフィと会えた喜びで大泣き。ルフィ、ウタを傷つけたことに後悔して大泣き
    ・一緒に寝る、これでウタは落ち着いた
    ・久々に2人でご飯、ルウタは幸せ
    ・仲良くお風呂、ルウタは気持ちいい
    ・"新時代"うっひゃー!
    ・ご飯を食べてから携帯ショップへ
    ・ルフィは携帯を買い替える。なぜかウタは自分の名義で契約し、その携帯をルフィにあげる
    ・買い物して、晩御飯食べてお風呂入って一緒に寝る
    ・次の日はデート!ファンに絡まれるが、ルフィが爆弾発言をかましながら回避
    ・その後、ルフィがウタの地雷を踏み、ウタちゃん暴走
    ・ルフィがウタにキスをして落ち着かせる
    ・ルフィはウタに説得←ここまでがPART2

  • 5スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:40:53

    >>4

    ・ルフィ、説得成功。ウタと"約束"を交わす

    ・ルウタ、デートの最中にキモいモブと遭遇しルフィが撃退

    ・ルウタ、水族館ではしゃぐ

    ・ルウタ、イルカショーでもはしゃぐ

    ・ルフィが飼育員と内緒話、ウタは嫉妬

    ・ウタのゲリラライブ開催

    ・夜、ルフィはウタに問い詰められる

    ・ウタ、激しい愛情と嫉妬、独占欲から大暴れ

    ・ウタ、勝手に"お仕置き"を"ルール"に追加

    ・ルフィ、ウタに"お仕置き"される

    ・前日のデートで世間は大騒ぎ、2人(特にルフィに)誹謗中傷の嵐

    ・ウタ、誰かの力を借りて、邪魔な人たちを"消す"

    ・ルフィ、子ども職業体験会でブース展開、子どもに懐かれる

    ・ウタ、子どもたちに嫉妬

    ・ウタ、たまたま聞こえて来た主婦たちの下衆な会話にキレる

    ・ウタ、最後の最後まで子どもたちに嫉妬

    ・夜、ウタはルフィに"お仕置き"を...←イマココ

  • 6スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:44:32

    【登場人物設定を整理】
    モンキー・D・ルフィ 23歳 消防士
    ・おっちょこちょいだが、仕事は真面目にこなす。ルフィ本人のステータスは高く、新人消防士のエース隊員
    ・語彙のバリューは比較的多く、料理や掃除などの家事もある程度できる(本人曰く、ウタほどではないと言うが世間からしたら十分すぎる)
    ・チャームポイントは『笑顔』

    ・ウタとは14歳の時から交際を始める
    ・常に自身のことよりもウタのことを優先している
    ・新人研修の時に、不可抗力ではあったが、ウタを1人にしてしまったことをいつも後悔している
    ・研修を境に、ウタが変わったことを薄々感じつつも、原因を作ったのは自分なので、甘んじて受け入れている
    ・ウタからの"お仕置き"はあまり好きではないが、そもそもこうなってる原因は自身にあると思っているので受け入れている

  • 7二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:46:27

    何処かのタイミングで自分がお仕置きされることはおかしくないかって正気に戻りそうだな...

  • 8二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:52:43

    待ってました!たておとぅぅ!

  • 9スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:52:50

    >>6

    ファガーランド・ウタ 24歳 歌手

    ・国内トップクラスの『歌姫』

    ・ルックス、スタイル、歌ともに完璧であり男女関係なく多くの人間を虜にしている

    ・配信活動はルフィと同棲するようにらなってから減少

    ・世界進出してもおかしくないと言われているが、彼女自身、そのつもりはない(ルフィと離れるのがイヤなため)

    ・ルックスや歌以外のステータスもめちゃくちゃ高く、歌手活動と家事を完璧に両立させている


    ・ルフィとは16歳の時に告白し、交際を始めた

    ・ルフィのことを深く愛しており、歌手活動と家事を両立できるのも『全てルフィとの生活のため』だから

    ・性格は自身が認めるほどの『甘えん坊で寂しがり』

    ・毎日何かしらでルフィと繋がらないと、極度の不安に陥る

    ・ルフィが研修中の3日間は酷いトラウマになっており、この後にルフィに対する依存度が増した

    ・ルフィが他人と仲良さげにしていると激しい嫉妬をする

    ・"ルール"に"お仕置き"を追加した。これはルフィが他の女に近寄らないようにするためのものであり、本人曰く決して暴力ではないとのこと

  • 10スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:55:27

    (以下、前スレのラストから)


    その後、ルフィが片付けを終えたため、2人は一緒に帰宅した。


    いつも通り夕食を食べ、入浴し、そして就寝へ...




    ギシッ


    「う、うた...?な...なにを...」


    「さぁ〜てと、ルフィ♪今日も"お仕置き"...するからね?」



    「う...うぅ...」

  • 11スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 18:58:49

    「今日はなんでか分かる?」


    「え...その...「分からないんだ?」 はい...」



    「はぁ...ルフィって全く学習してないんだね?毎回、私が丁寧に説明してあげてるのにさ」


    「まぁいいよ。今回もちゃーんと教えてあげるからね?」

  • 12二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 19:02:27

    ちゃんとここからハッピーエンドになるんれすよね!!
    スレ主ランドは嘘つかないれす!!

  • 13スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 19:30:56

    「あのさぁルフィ。いくらガキに懐かれてるからって"カワイイ"って言うのはどうかと思うよ?」


    「そもそもその言葉は私といつか生まれてくる私たちの子どもにだけ言えばいいじゃん!なんで見ず知らずのガキにポンポン言うの!?そんな安い言葉じゃないと思うんだけど!」

  • 14スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 19:32:24

    「ルフィさぁ!これ毎っ回言ってるけど、アンタ人に対して愛嬌振り撒きすぎなんだよ!いくら仕事だからってアレは流石にやりすぎだよ!!」


    「今日、私のルフィにしがみついてた雌ガキの何人かがアンタに惚れてたよ!キスしてだのちゅーしてだのふざけたこと言いやがって!私のルフィにキスできるのは私だけなのに!!」


    「本当はあのクソガキども全員消したかったよ!まぁガキに免じて今回は見逃したけどね!!次あんなことしたら絶対にユルサナイ!」

  • 15スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 19:35:37

    「それにガキだけじゃない!アンタねぇ、いつもの様にクソ雌豚どもにも狙われてたんだよ!?」


    「ルフィが私と釣り合ってないだの、ルフィが私を騙してるだの意味不明なこと言ってさぁ!!挙げ句の果てにはあんなゴミみたいな体で私のルフィを誘惑しようとしてたんだよ!?!?ホントありえない!!!あの時、私がルフィに抱きついたのって私のルフィをあの屑どもから守るためだったんだよ!?案の定、私のルフィは気づいてなかったからほんっとうに危なかったよ!!」



    「アイツら今頃消されてるかなぁ!!??私のルフィに手を出そうとしたんだからそれくらいのことはされても仕方ないよね!ほんっとざまぁないねぇ!!アッハッハッハッハッ!!!」

  • 16スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 19:37:15

    「まぁルフィは私のことを愛してるから絶対誘惑には乗らないだろうけどさぁ!!そもそも私は私もルフィにクソ共が触れるってこと自体がイヤなの!考えただけで吐き気がする!!」


    「ルフィも少しは周りに気をつけてよね!!アンタ、顔も名前も割れてんだから、ちゃんと気をつけてないとクソ共の餌食になっちゃうよ!?」


    「今回はたまたま私が守れたけどさぁ!!いつも守れるわけじゃないんだよ!!ルフィもちゃんと自分を守ってよね!!」


    「触られてからじゃ遅いんだよ!!私のルフィの体にクソ共の指紋がつくってのがもう気持ち悪い!!」


    「あーもうイライラする!!こうなったのも全部ルフィが悪いんだからね!!今日は徹底的に"お仕置き"してあげるから!!!」

  • 17二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 19:50:03

    ちょ、やば

  • 18二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 19:52:31

    これは夜逃げも致し方なしですわ…

  • 19二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:20:15

    part1の冒頭もそろそろか…?

  • 20スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 22:29:36

    ハァ...ハァ...ハァ...


    「あ...あぁ...うぅ...」



    ウタの言い分を休む間もなく叩きつけられたルフィは言葉を失っていた。

    もはや後半部分においてルフィが全く悪くないのは、決して気のせいではないだろう。


    今までも時折、"お仕置き"はされていたが、それらは一応真っ当な理由があった。

    しかし、今回のはそれらとは違う。

    後半部分はあの女たちが悪いのであって、ルフィは何も悪くないのである。


    もはやウタは"ルール"など関係なしに、ただ己の愛情・嫉妬・支配欲をごちゃ混ぜにした感情を八つ当たりするかの如くルフィにぶつけていた。


    ここまで来るともはやDVと言っても差し支えないだろう。

    しかし、ルフィ自身、今までの中で最も狂気の悪魔と化したウタへの恐怖でそこまでの思考に辿りなかったのだ。

  • 21スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 22:34:21

    「ふぅ...スッキリした...」

    「さてと...ルフィ。"お仕置き"、始めようか」



    「う...あ...や...やめ...」



    目の前の状況に思考が全く追いついてないルフィ。何とか言葉を発しようにも上手くいかない。


    「やーめない♪ルフィが私の言うこと聞いてくれるまで絶対にね」

  • 22スレ主 お疲れルフィ22/12/30(金) 22:42:16

    「う...た...ゆる..し...て...」


    「うーん♪それはルフィ次第かなぁ?」

    「取り敢えず"お仕置き"して、ちゃんと反省したら許してあげる♡」


    「うぅ...」



    「ルフィも私も明日はお休みだね...♪」

    「ルフィ♡」

    「今日は休ませないよ???」

  • 23スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:18:24

    この後ルフィは夜が明けるまでウタに"お仕置き"された。


    "お仕置き"の最中ルフィが許しを請うても、ウタは一切止まることはなかった。


    途中ルフィが泣き出してしまうこともあったが、それすらもウタにとっては逆効果。

    ウタ目線だと煽ってるようにしか見えなかったのである。


    「ヒック...ウエェ...グスッ...」


    「もう♪女の子みたいに泣いちゃってさあ♡何?煽ってるの?」



    「ウェ...チガ...ウゥ...」


    「あーもうムラムラするなぁ♡ルフィが可愛いのがいけないんだからね?」

  • 24スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:21:09

    (あ〜ルフィったらもう...可愛いなぁ...♡)

    (そこらの雌豚なんかよりもずぅーっと可愛い♡)

    (こんな可愛いのに、なんでアイツらはバカにしたりするのかな?)

    (まぁ可愛いルフィを知ってるのは私だけでいいんだけどさ♡)


    「ルフィ...愛してるよ...♡」

    「私たちはこれからもずーーーっと、一緒だからね???♡」

  • 25スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:23:35

    次の日...


    昼頃に目が覚めたルフィの顔は何とも言えない複雑な表情をしていた。

    隣では穏やかな顔をしたウタが眠っている。


    (ウタ...一体どうしちまったんだよ...)


    (いつもはあんなに優しくて...可愛くて...頼りになるのに...どうしてあんなことに...)


    (ちくしょう...これも全部おれが悪いのか...?)


    (あの時...おれが階段で転んで携帯を壊さなければ...今ごろこんなことにはなってなかったのか...?)

  • 26二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 00:30:12

    このレスは削除されています

  • 27スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:30:58

    ギュッ


    何を思ったのか...ルフィはウタを優しく抱きしめると彼女の頭を撫で始めた。


    「ウタ...おれはこれから...どうしたらいいんだ...?」ナデナデ

    「なぁ...教えてくれよ...」ナデナデ



    「ン...ルフィ...」



    「〜〜!!ウタ...!」ギューー

  • 28スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:31:28

    「ルフィ...ズット...イッショ...」



    「グスッ...あぁ...!ずっと...ヒクッ...一緒だぞ...!アグッ...ウタァ...!」

  • 29二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 00:34:02

    これは完全なるDV被害者……

  • 30スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:41:20

    もはやルフィに正常な判断力などはほぼ残っていなかった。

    普通であれば逃げるべき案件であり、そのチャンスは幾らでもあった。

    しかしルフィは逃げなかった。
    いや、違う。
    彼は逃げるという選択肢を作ろうとしなかった。
    自ら逃げるということを放棄していたのである。

  • 31二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 00:44:25

    今更だけどフィガーランドじゃなくてファガーランドなのは設定?

  • 32スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:46:47

    >>31

    思いっきり打ちミスしてますね

    脳内で訂正しといて下さい

    申し訳ありません

  • 33スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 00:58:04

    元よりルフィはウタと付き合うようになってからというもの、己を含めたありとあらゆることよりもウタを優先させてきた。
    それによって、ウタの甘えん坊で寂しがりな部分をカバーしてきたのである。

    学生時代は全体的に時間の余裕があったので、ルフィにととって全く負担にはならなかった。
    社会人になってからは学生時代よりも時間の余裕はなくなったものの、一緒に住むことによってカバーすることができたので、これも然程彼の負担にはならなかった。

  • 34二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 00:58:51

    このレスは削除されています

  • 35スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 01:01:04

    ウタの甘えん坊で寂しがりな性格を、ルフィがこまめな気遣いでカバーする。
    ルフィが日々命を張って人々のために働き疲れているのを、ウタが圧倒的な主婦力でカバーする。

    この釣り合いが取れていたからこそ、ルフィとウタの生活は成り立っており、両者幸せになれていたのである。

  • 36スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 01:16:57

    しかし、あの3日間の出来事によってこのバランスに歪みが生じてしまった。

    あの3日間以降、ウタの『甘えん坊』で『寂しがり』な性格がより濃いものになったのである。

    初めのうちはルフィがそれに応えることはできていた。
    しかし、ウタはルフィからの優しさに慣れると、次はさらにその上の優しさを求めるようになってしまったのである。
    さらに厄介なことに、ルフィの優しさを求め続ける中で、次第にルフィに対する独占欲や支配欲というのも大きくなってしまった。

    『私のルフィが愛していいのは私だけ』
    『私のルフィが笑顔で接していいのは私だけ』
    『私のルフィが...』

    ウタは1人重くなっていくのに対し、ルフィは特段変わらない。
    そのため、両者の関係を準えた天秤は、ついにバランスを崩し、大きく傾いてしまったのである。

  • 37二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 01:22:11

    じゃあルフィも重くなれば解決ですね()

  • 38スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 01:31:28

    そこから始まるのは純愛とは程遠い、ウタによってルフィが独占、支配されていくだけの生活だ。

    そして現に、ルフィはその生活によって自身の精神をすり減らしていたのである。

    しかしルフィは逃げようとはしなかった。

    『ここで逃げたらウタはどうなる?』
    『おれはまた前みたいにウタを1人にしちまうのか?』
    『おれはシャンクスとの約束、また破っちまうのか?』
    『おれはウタとずっと一緒にいるって約束したんじゃないのか?』

    いくらウタから理不尽な"お仕置き"をされようとも、自身に課した決意が【呪い】となって、ルフィの正常な判断力を的確に奪っていたのである。

  • 39二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 04:48:49

  • 40スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 11:06:30

    その後もルフィは気力を保ちながら、ウタとの生活を続けた。


    「ルフィ...おはよう♡」



    「おかえりルフィ!ご飯できてるよ!」



    「ルフィ〜あ〜ん♡」

  • 41スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 11:21:45

    「ルフィ!ほら!手繋ご!」



    「えへへ♡楽しいね!ルフィ!」



    「ルフィ〜♡ぎゅー!」



    「ルフィ...あたまなでなでして...♡」

  • 42スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 11:24:18

    「ルフィ...私、すっごく幸せだよ...」



    「ルフィ...愛してる...」



    「ルフィ...私たち...ずっと一緒だよ...?」



    いつものウタはこんなにも優しくて...可愛くて...頼りになるのに...

  • 43スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 11:27:48

    「ねぇルフィ。アンタ、今日も"ルール"破ったよね?」



    「また雌豚に笑顔振り撒いちゃってさぁ!!いい加減ヤメテくんない??」

  • 44スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 11:29:24

    「アンタさぁ!ホンット学習してよ!!」



    「あーもうイライラするなぁ!!ルフィが悪いんだからね!!!」

  • 45スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 11:33:03

    「ルフィは私だけのもの!!だからアンタは私だけを見てればいいんだ!!」



    「ルフィ、今日も"お仕置き"するからね。今夜は寝させないよ??」



    「ダメ、まだユルシテナイヨ。もっと"お仕置き"するからね」



    どうして...こんなにも変わってしまったのだろうか...

  • 46スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 12:15:26

    情緒が安定しなくなったウタを以前よりも気にかけながら生活し、時折"お仕置き"を受けるルフィ。

    いくら能天気で体力バカと呼ばれる彼でさえも、その生活には精神・体力ともにすり減らしていく他なかった。

    ついには仕事にも影響が出始まる。
    特に目立ったのは、空き時間に椅子に座ったままぼーっとしていることが多くなったことだ。

    いつもならウザいくらいに同僚に話しかけたりとかで騒いでいるのに、ここ最近はそんな様子が見られない。

    これには流石のキッドも心配したが、ルフィは
    『心配すんな!おれは大丈夫だ!』
    の一点張りで突っぱねている。

    (このままじゃいずれロクなことにならねぇぞ...)
    キッドがそんな心配をするようになってから数ヶ月後...

    その心配が嫌な形で現実となる出来事が起きてしまった。

  • 47スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 12:36:26

    「おいお前さんら!緊急出動じゃ!」
    「場所は市の郊外にある、高級住宅街にある豪邸!どうやら料理をしている間に家事になってしまったそうじゃ!」
    「既に火は広がっている!すぐに向かうぞ!」

    「「「おう!」」」


    ・・・・


    火事現場

    「こりゃあひでぇな...」

    「あぁ...この規模じゃ跡形も残らねぇだろうな...」

    余程のお金持ちなのだろう。
    立派に建っていたであろう豪邸は既に真っ赤な炎で包まれていた。
    ルフィとキッドはその規模の大きさに呆然としていたが、すぐさま消火活動に取りかかろうとする。

    しかし...

  • 48スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 12:41:20

    「ダメです奥さん!ここに居てください!」
    「スカーレット!行ってはダメだ!!」

    「行かせてください!!まだ...!まだ子どもたちがあ!!!」

    門の前には大粒の涙を流しながら燃え盛る炎に向かおうとしている女性と、女性を押さえつけている消防士、そして女性の夫らしき人物がいた。

  • 49スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 12:49:41

    「まだこの中に人が...」

    キッドは絶望を感じながら言葉を発する。

    建物全体が炎に包まれているのだ。
    この中に誰かが生き残っているとしても、救助するのはほぼ不可能に近い。下手に行って、道連れになってしまったら元も子もない。
    かといって消火が完了するまで生きているとも考えられない。

    『まだ生きている人がいるのに助けられない』

    消防士として活動する者としてこの上ない屈辱を、キッドを始めとした全員が感じていた。

  • 50二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 12:52:12

    このレスは削除されています

  • 51スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 12:52:39

    いや...全員というには語弊がある。

    そう...ただ1人、突きつけられた状況に絶望せず、『必ず助ける』と決意した男がいた。

  • 52二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 13:23:02

    >>51

    あ、やべ()

  • 53二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 13:33:10

    あーコレは(ウタのメンタルが)死にますね...

  • 54二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 14:10:00

    このレスは削除されています

  • 55二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 14:10:38

    このレスは削除されています

  • 56スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:11:45

    「おい...中には何人残ってるんだ?」


    ルフィは泣き叫ぶ女性の元に駆け寄ると、静かに話しかけた。

  • 57スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:12:54

    「3人です!!私たちの娘と...2人の友達です!」


    「分かった...3人だな」

  • 58スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:13:32

    「おい君!この火の中で助けに行くのか!?あまりにも危険だぞ!」
    「おいルフィ!お前死にたいのか!?」

    "残された人を助けに行く"
    この状況下において理解できない発言をしたルフィに、女性の夫や同僚らしき消防士はストップをかける。

  • 59スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:16:31

    「なぁ...その3人がどこにいるか分かるか?」

    「え...えっと、確か娘の部屋です!正面の階段を登って左側の!」
    「貴方...もしかして娘たちを...助けてくださるんですか...?」

    「だってまだ生きてるんだろ?なら助ける以外にやること、他にあるのか?」

  • 60スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:21:28

    覚悟を決めたルフィの言葉に女性とその夫はボロボロと泣き崩れてしまった。

    「どうか!どうか!お願いします!!!娘たちを...娘たちを助けてください!!」
    「ーーー!!私からも頼む!!!娘と娘の友達を助けてくれ!!!」

    「任せろ。子どもたちはおれが必ず助ける。だからみんなはそこで待っててくれ」

  • 61スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:25:30

    「おいルフィ...行くのか?」


    「当たり前だ...行くしかねぇだろ...」



    「チッ...仕方ねぇなぁ。おれも行くぞ...」

  • 62スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:33:34

    「ギザ男までは来なくていいぞ。これはおれが勝手にやることだからな」

    「いや、ここで人を助けることが出来ねぇ奴は消防士として格下だ。お前が何で言おうが、おれは行くぞ」

    「そうか...分かった。死ぬなよ?」

    「あぁ...お前もな...」

  • 63スレ主 お疲れルフィ22/12/31(土) 14:42:39

    「2人とも...行くんじゃな...」

    「あぁ...わりぃなジンベエ」

    「本来なら儂はお前さんたちを止めなくてはいけない...」
    「だが、儂が何で言おうが、お前さんたちは勝手に行くんじゃろう」

    「だから儂は止めん。お前さんたちのやりたい様にせぇ」
    「全ての責任は儂が負うからの」


    「「はい!ありがとうございます!!」」

    「お前さんたち...せめて水だけは被っていけ...」

  • 64二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 14:54:39

    ジンベエに言われた通りに水を被ったルフィとキッド。もう準備は万端だ。

    「よし...行くぞギザ男」
    「おれに命令するな、ルフィ」

    そうして、2人は燃え盛る建物の中に入っていった。

  • 65二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 14:57:40

    「あっちー...にしてもこりゃひっでぇな...」

    「早くしないとおれたち揃ってあの世行きだな...早く行くぞ」


    ・・・・・


    「確か階段を登って左だったよな...」

    「おいルフィ!もしかして此処じゃねぇか?」

    「よし!開けるぞ!」

    バァン!

    ルフィとキッドがドアを蹴り開けると、部屋の隅で3人の少女(レベッカ、ビビ、しらほし)が震えながら縮こまっている姿が見えた。

  • 66二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 15:05:09

    「おいお前ら!大丈夫か!?」



    「おにいさんたち...だれ...?」


    「おれたちはこの街の消防士だ!お前たちを助けるためにここに来た!」



    「ヒッグ...わたしたち...グスッ...にげおくれちゃって...こわくて...このまま...しんじゃうのかなって...」


    「たすげにぎてくれで、ありがとうございまずぅ!わだぐじとてもこわがっだですぅ!!うわ゛ーーん!!」

  • 67スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:07:35

    「もう大丈夫だぞ!おれたちが来たからな!お前たちは必ず守るぞ!」



    「「「うえ゛〜〜ん!ごわがっだよ〜〜〜!!!」」」


    3人はルフィとキッドに泣きながらしがみついた。

    本来なら慰めてあげたいところだが、生憎そんな時間は残されていない。


    次にすべきことは、この燃え盛る建物からの脱出である。

  • 68スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:08:47

    「ルフィ、おれはここから出るための道を作る!お前はガキを頼むぞ!」
    「お前はとにかくガキを守ることだけを考えろよ!いいな!?」

    「分かった!じゃあ行くぞ!!」

    ルフィとキッドは子どもたちを守りながら、慎重に確実に出口へ向けて進んでいた。

    だが...

  • 69スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:10:06

    「よし...あとはこの階段を降りれば...「おい!避けろギザ男!」 うぉ!あぶねぇ!」

    天井が崩れ落ちたせいで、ルフィとキッドが分断されてしまった。
    「おいルフィ!大丈夫か!?」

    「おれたちは大丈夫だ!ギザ男!お前は先に行っててくれ!!」

    「お前たちはどうすんだよ!!階段は此処しかねぇぞ!!」

    「こっちはおれに任せろ!取り敢えずギザ男はここを出ることだけを考えてくれ!」

    「クソッ...!分かった...ルフィ!死ぬなよ!」

    「おう!こんなとこで死んでたまるか!」

    そうしてキッドは一足早く外へ向かっていった。

  • 70スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:16:49

    「さて...こっからどうやって出ればいいんだ...?」



    此処は2階だが、瓦礫で塞がれてしまったため、階段は使えない。

    つまり1階に降りて玄関から出るという方法を取ることはできなくなっている。


    子どもたちもヤバい状況だと察しているのかボロボロと泣き始めた。


    「おにいざん...ヒッグ...私たち...ウェ...大丈夫かなぁ...?」

    「わたぐじ...じにたくないですぅ...うえぇぇん!」

    「やだぁ...こんなどごでしにだぐないよぉ...!」

  • 71スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:21:04

    「おまえら泣くな!!おれが命に換えてもお前たちを助けるからよ!!!」



    「ヒック...う゛ん!わがっだ!!」ゴシゴシ

    「グスッ...はい゛!わがりまじだ!!」ゴシゴシ

    「エグッ...うん!!わがっだよ゛!!」ゴシゴシ


    「よし!いい子だ!!お前ら、おれからぜってぇ離れるんじゃねぇぞ?」



    「「「うん!!!」」」

  • 72スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:30:58

    「よし...取り敢えず、火が回ってないところへ...あり...?」フラッ...

    子どもたちを慰めたルフィは立ちあがろうとした時、タイミング悪く立ちくらみが起きてしまった。
    ルフィはすぐに意識を現実に戻そうとする。

    「やべっ...こんなところで...なんで...」

    「「「おにいさん危ない!!」」」

    「あ...やば...!」

    ガッシャーン!!!

  • 73スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:35:12

    ルフィの頭上にある天井が崩れ落ち、ルフィめがけて落ちてきたのだ。
    ルフィが巻き込まれたと察した子どもたちは絶望し、絶叫した。

    「おいにさん!!だいじょうぶ!?しんじゃやだよお!!!」
    「うわあああぁぁ!!おにいざぁぁぁん!!」
    「おにいさん!!やだよ!!しなないでよ!!!」

  • 74スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 15:39:55

    「...ふぅー、危なかったぞ...」
    「あと少し受け身が遅れてたら死んでたかもな...」


    「「「え...?」」」

    なんと瓦礫の隙間からルフィが這い出てきたのだ。
    ルフィは瓦礫がぶつかる寸前に受け身を取っていたため、ダメージを最小限に抑えていたのだ。
    その後、若干の生き埋め状態にはなったものの、持ち前の馬鹿力でなんとか這い出てきたという訳である。

  • 75二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 20:01:40

    ルフィやべえな…(いい意味で)このあとの展開が>>60の奥さん?のセリフから想像できてしまう… 

  • 76二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 22:14:37

    「心配させて悪かったな!おれは大丈夫だ!」


    「「「うえ〜ん!よかっだよお〜〜!!」」」


    「ししし!まぁちょっとしくじっちまったがな!」


    ルフィの体には少しでもはあるものの、顔に火傷をしたような箇所があった。

    おそらく熱を纏った瓦礫を喰らった際に皮膚に触れてしまったのだろう。

    消防服も焦げたり、裂けたりしており、もう服としての機能がほとんど失われている。

  • 77二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 22:20:24

    「おにいさん...だいじょぶ...?」


    「あぁ!これくらいなんともねぇ!心配すんな!」



    ボロボロな見た目をしながらもルフィの元気な姿に少女たちは安堵した。



    ・・・・・



    「とはいえこりゃあかなりまじぃな...」


    既に火はかなり回っており、天井部には煙が充満している。

    このままでは建物が崩れて潰れるか、酸欠でみんな死んでしまう。

    一刻も早く、脱出への道を見つけなければならない。


    (階段は使えねぇ...非常階段もねぇのか...)


    ルフィはチラッと窓の方を見た。

    窓の外には消火活動にあたっている隊員や救急車、警察、さらには野次馬の姿も見える。


    (こうなったら一か八か...やるしかねぇな...)

  • 78スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 22:32:18

    「おいお前ら。おれがこれから言うことをよく聞いてくれ」


    真剣な顔で話しかけるルフィに少女らの顔は引き締まる。


    「おれたちは今かなりやべー状況だ。このままだとみんな死んじまう」


    「階段は使えねぇから歩いて脱出することは出来ねぇ。だから、おれたちはこれから一か八かの大勝負に出るぞ」

  • 79スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 22:37:50

    そういうとルフィは身に纏っていた消防服を脱ぎ、力ずくで千切る。

    そして紐状にしたものをレベッカらに着けると、それを自分の体ごと巻きつけた。


    「よし...これでいいな」

    「お前らよく聞け。これからそこの窓から飛び降りるぞ」



    「「「え...?」」」

  • 80スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 22:41:59

    あまりにもぶっとんだルフィの提案にレベッカらは困惑の表情を浮かべる。


    「本当ははしご車があればいいんだが、なんせこの火だからな。そんなの待ってるうちにおれたちは死んじまう」


    「だから、これからおれが下になるようにしてそこの窓から飛び降りる。お前らはしっかり捕まってろよな」


    「落下のダメージとかは全部おれが受ける。お前たちはぜってぇ怪我をさせねぇから安心してくれよな」

  • 81スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 22:43:15

    「おにいさんはだいじょぶなの...?ここけっこうたかいよ?」


    「おれは丈夫だ!こんな高さから落ちても死にやしねぇよ!そんなことよりも、おれはお前らの命を守ることを優先させてえからな!」



    飛び降りるといってもルフィたちがいる場所の高さは8m程と、通常の建物よりもずっと高い。

    下手に落ちれば致命傷を負う可能性もある。

    ビビは自分たちを守るために全てのダメージを負うことにしているルフィが心配になった。


    しかし、ルフィは持ち前の笑顔をビビたちに向ける。

    ルフィはとにかく『笑顔』を大事にしている。助けに来た人たちが不安にならないように、常にどんな状況でも笑顔を忘れないのだ。

  • 82スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 22:58:34

    既に火は目の前まで迫り、辺りは崩れ始めている。

    もうじき、この場所も火の海となるだろう。


    ルフィは窓ガラスに付近に落ちていた瓦礫を全力でぶつけ、ヒビをいれる。


    「よし...これでいい...」


    ルフィは窓ガラスから少し離れると、自身の体に必死にしがみつく少女たちに作戦決行の合図をした。


    「もう時間がねえ!行くぞお前ら!しっかり捕まってろよ!!!」



    「「「はい(うん)!!」」

  • 83スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 23:00:20

    「しっかり歯ァ食い縛れよ!!」
    「うおおおおお!!!!!」

    ルフィは雄叫びを上げると、助走をつけ、勢いよく窓ガラスに突っ込んだ。

    窓ガラスは割れ、ルフィたちは空中に放り出される。

    ドッガーン!!

    直後、ルフィたちが飛び出した窓から炎が噴き出した。
    あと数秒、あの場所にいたら揃って瓦礫に潰されていただろう...

  • 84二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 23:11:05

    このレスは削除されています

  • 85スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 23:11:55

    【補足】

    >>81

    2階の時点で8m程っていうのは通常よりもずっと高いです。

    一般的な建物だと地面から2階の床までの高さが大体3.5m程なので...


    きっとこの家の階段は多くの踊り場があるのか、立派な、螺旋階段とかだったんでしょうね。

  • 86スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 23:25:22

    「「「キャアアアアアァァァァァァ!!!!」」」

    「下を見るな!目を閉じろ!あと、ぜってぇ手を離すなよ!!!」

    ルフィは人並外れた身体能力を駆使し、空中で姿勢を整えると、自身の背中を地面に向け、腹の上に少女らを抱える体勢となった。

    (おれの体はどうなってもいい!だからこいつらの命だけはぜってぇ守る!!)

    そしてルフィたちは一直線に地面に落下し...

  • 87スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 23:28:29

    ドガン!!!

    「があっっっ!!!!!!」

    (チクショウ...!よりによって石の上かよ..!)

    飛び降りた場所が悪かったのか、なんと石畳の上に落下してしまう。
    さらに運が悪いことに、背中から落ちたルフィは全身だけでなく、自身の頭を思いっきり石に打ちつけてしまったのだ。
    その結果、彼の頭からは赤い液体がとめどなく流れ出しているのである...

  • 88スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 23:32:05

    (こいつらは...よし、怪我はねぇな...)

    「おにいさん!!おにいさん!!しっかりして!!」
    「だれがぁ!おにい゛ざんをたすげでくだざいぃ!だれがあああァァァァァァ!!」
    「おにいぢゃんのちがとまらないよお!やだよお!!しんじゃやだよお!!」

    「お...まえら...ぶじ...で...よかっ...た...」

    大きな怪我一つなく助けることができたことに安堵し、目の前で泣き叫ぶ少女らに声をかえようとしたが、思うように口が開かない。

    だんだんと薄れていく意識。
    その中でルフィの頭にはとある女性の姿が思い浮かんだ。

  • 89スレ主 ルフィかっこいい22/12/31(土) 23:35:42

    (ルフィ...私、すっごく幸せだよ...)



    (ルフィ...愛してる...)



    (ルフィ...私たち...ずっと一緒だよ...)



    「ウ...タ...ごめん...な...」


    少女たちの悲鳴、キッドやジンベエらの大声が響き渡る中、ルフィの視界は真っ黒に閉ざされた。

  • 90二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 23:43:07

    あーこりゃ確かにウタちゃんこわれちまうわ

  • 91スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 00:51:23

    ルフィとキッドとジンベエという謎メンツの人間関係に気に入っている自分がいる...

  • 92スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 01:06:22

    sideウタ


    19時30分過ぎ...


    「ルフィ遅いなぁ...」



    「電話しても出ない...メールしても返事が来ない...よっぽど仕事で忙しいのかな...」シュン

  • 93スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 01:13:38

    20時30分


    グスッ...ヒック...


    「あれがらいっぱい連絡じだのに返事がごない!」


    「こんなのぜっだいおがじいよ!」


    「もじがじで!るぶぃ゛になんがあっだのがなあ゛??」


    「ぞんなのやだあ!はやぐへんじじでよるふぃ゛!!」


    「ひどりはやだよお゛!ざみじいよお!!はやぐがえっできでよおるふぃ゛!!」

  • 94スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 01:19:47

    prprpr.....

    ウタの携帯に着信が入った!

    「るふぃ゛!?」

    一筋の光が見えたウタは、光の速さで携帯を手に取り画面を開く。

    しかしそこには...

    「え...?がーぷ...さん...?」

    全くの想定外であったガープの名前が映し出されていた。

  • 95スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 01:34:31

    ルフィの祖父であるガープからの着信。

    ウタは恐る恐る通話ボタンを押した。


    「もしもし、ガープさん?」


    『おお!繋がったか!!病院から連絡しても繋がらないもんだから焦ってたところじゃわい!」


    「病院...?一体どういう...」



    『そうか...ウタちゃんはまだ知らんのか...』

    『今から言うことは、ウタちゃんにとって相当辛いものじゃろうが...落ち着いて聞いてくれ...』


    『実は...ルフィがな...』


    ・・・・・


    ガタン!


    『ウタちゃん!?大丈夫か!ウタちゃん!!』


    ウタはガープから伝えられた衝撃の内容に思わず携帯を落としてしまった。

    床に落ちた携帯からはガープの焦った声が出ている。

  • 96スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 01:35:16

    「うそ...でしょ...」


    「るふぃが...いしきふめいの...じゅうたい...?」

  • 97スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 01:37:31

    今夜はここまで
    みなさん、あけましておめでとうございます

  • 98二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 01:47:04

    うわぁぁぁぁ!!!
    おめでとうございますぅ!!

  • 99二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 02:03:27

    明けましておめでとうございます!
    お仕置きどころじゃないぞ!

  • 100二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 05:48:25

    ウタが壊れるゥゥゥ!!!

  • 101二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:03:35

    このレスは削除されています

  • 102二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:19:47

    あけおめ ウタなんか壊れそうだな

  • 103スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 08:33:14

    【補足】
    最初は軽いやけどによる入院ってことにしようとしてました...どうしてこんなことに...

  • 104二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:42:28

    あけおめ
    胃がキリキリしてきたし早く二人の新時代が待ち遠しいぜ!

  • 105二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:59:32

    まさか頭打った衝撃で…

  • 106スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 09:11:37

    >>96

    「は...はは...もう...がーぷさん...ったら...」


    「けいさつがうそをつくのは...ねえ...あはは...」


    ウタはふらふらとした足取りで椅子に座ると、何を思ったのか、何を思ったのかテレビのリモコンを押した。


    テレビの画面がつく。

    今はニュースをやっているようだ。

  • 107スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 09:13:50

    『次のニュースです』

    『本日の午後5時ごろ、◯◯市郊外の高級住宅街にて住宅1軒が全焼する火災が発生しました』

    『警察と消防からの情報によると、一時、この家に住む9歳の女の子と、遊びに来ていたクラスメイトの2人が取り残されるという非常事態になりましたが、◯◯市の消防局に所属する消防士2名による決死の救助活動の結果、目立った怪我もなく、無事救助されたとのことです』

    『救助活動に当たっていた消防士のうち1名が、脱出の際に3人の女の子を抱えたまま、2階の窓から飛び降りおりるという前代未聞の救助もあったものの、この燃え盛る炎の中から無事に救出することができたのは奇跡といえるでしょう』

    『しかし、この救助を行った消防士についてですが、落下の際に全身を強く石畳に打ちつけ、現在意識不明の重体にあるとのことです』

    『警察と消防は火元が調理室であるとみて、現在捜査を進めています...』

  • 108二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 09:23:08

    このレスは削除されています

  • 109スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 09:30:58

    『これから流すのは、救助活動にあたった消防士2名の内、1名に対して行ったインタビューの映像です』


    あいつ...おれの同期なんだ...誰よりも元気で...頼もしいやつで...

    今日だってそうだ!みんながただ見ている中、あいつだけは"必ず助ける!"って...

    クソッ...!あの時、無理をしてでも瓦礫をどかして道を作ってればこんなことには...!

    本当にすまねぇ!詫びなら後でいくらでもする!だから...!頼むから目を覚ましてくれ...!"ルフィ"!!

  • 110スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 09:40:32

    あ...あぁ...


    うそじゃ...なかった...


    いやだ...いやだよぉ...


    るふぃが...るふぃがぁ...


  • 111スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 09:40:50

    ・・・



    ああああああああアアアアアァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!


    るふぃいいいいいいいいィィィィィィ!!!!!!!

  • 112スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 09:48:26

    そこから何をしたのか、ウタは全く覚えていない。

    気づいたらガープと一緒にルフィが入院している病院に来ていた。

  • 113スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 13:46:29

    「ルフィさんのご家族ですね...現在ルフィさんは505号室に...」


    「るふぃぃぃぃぃぃィィィィィィ!!!!」ダッ!



    「ウタちゃん!?ここは病院...行ってしもうたか...」


    「あの...先ほどの方ってもしや...」


    「あぁ。あまり大事にはしないで欲しいが、彼女はルフィと一緒に暮らしているウタちゃんじゃよ」


    「あ、そうなんですね...」

  • 114二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 13:48:41

    誰かが火事でしねってコメントしてたなぁ…

  • 115二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:28:42

    保守

  • 116スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 15:01:22

    ハァ...!ハァ...!


    ウタはルフィの病室目指して院内を爆走していた。

    肝心の部屋は5階にあるのだが、エレベーターを使わずに階段を駆け上がっている。

    もうじっとしてなどいれないのだろう。


    るふぃ...だいじょうぶだよね...?


    わたしがへやにはいったら...『よおウタ!』ってはなしかけてくれるよね...?


    めをさまさなかったり...しんじゃったりしないよね...?


    もしそんなことになったら...わたし...わたし...!!

  • 117二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 16:24:52

    どうなるんすかね・・

  • 118二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 16:36:05

    こ、これもハッピーエンドになるんれすよね・・?画像略

  • 119二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 16:56:33

    こんな思いをさせてしまった負い目があって尚、これ以上同棲は無理だってなるとかマジで何があったんだよ麦わら

  • 120二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 17:40:23

    これこの後どうなるんだ…

  • 121二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 17:49:58

    >>120

    退院したら外出禁止にされそう

  • 122スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 20:44:19

    >>116

    505号室



    バァン!



    「ルフィ!!!!!」


    「「!?」」


    ウタが病室のドアを思いっきり開けると、既に中にいたキッドとジンベエがウタの方を凝視する。


    ウタは2人の存在に気づくことなく、目線の先で眠りについている青年に目を意識を向ける。

  • 123スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 20:46:04

    「あ...あぁ...るふぃ...るふぃぃ...」



    ベッドの上で眠っているルフィの姿を見たウタは、フラフラとルフィに近寄っていく。


    ウタの目の前には、全身に包帯を、胸部や足をギプスを巻かれて固定され、口には酸素吸入器を付けた状態で眠りについているルフィの姿が...


    機械を見る限り脈はあるようだが、誰がどう見ても大怪我を負っているのは明らかだった。

  • 124二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:48:17

    このレスは削除されています

  • 125二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:49:22

    このレスは削除されています

  • 126スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 20:50:39

    ウタはルフィの側にたどり着くと、ギプスで覆われた腹部を優しく撫でる。


    「ねぇるふぃ...おぎでよ...」ユサユサ


    「わたじだよ...?うただよ...?」ユサユサ


    「よるごはん...もうでぎてるよ...?」ユサ...


    「るふぃががえっでぐるの...ずっどまっでだんだよ...?」


    「ほら...はやぐいっじょにたべようよぉ...」ユサ...


    「ねぇ...るふぃっでばぁ...」

  • 127スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 20:51:44

    ・・・・・・




    「うわああぁぁぁァァァァ!!!!るふぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛!!!!!!!!」


    「やだあぁぁぁぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーーーーーー!!!!!わだじをひどりにしないでええぇぇぇぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ーーーーー!!!るふぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ーーーーーーーーーー!!!!!!!!」


  • 128スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 20:53:06

    ウタの必死の呼びかけにもルフィからの一切反応がない。
    ウタは絶望のあまり、ルフィに抱きつき、そのまま大声で泣き叫んだ。

    このまま目を覚まさなかったら...
    もし容体が悪化して死んでしまったら...

    ウタの心はルフィを失ってしまうかもしれないという恐怖と絶望に支配されかけていた...

  • 129二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:58:06

    保守

  • 130スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 21:01:30

    ガシッ!

    「!?」

    「落ち着けお前さん!ルフィくんは無事じゃ!!」

    「うぇ...?」

    「ルフィくんの治療をした医者がそう言ってたんじゃ!決して間違いはない!!」

    「じゃあ...るふぃは...?」

    「ああ!心配せんでも、じきに意識は戻るじゃろう!!」

    「ほ...ほんと...?うそじゃない...?」

    「ああ!儂は嘘をつかん!今言ったのは全て本当のことじゃ!!信じてくれ!!」

  • 131スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 21:04:41

    「うえええぇぇぇぇぇぇん!!!!!よがっだよおおおおぉぉぉぉぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ーーーーー!!!!!」



    今度は安堵のあまりに泣き始めてしまったウタ。

    ジンベエとキッドは動揺しながらも、発狂しているウタを落ち着かせることに専念するのであった。

  • 132スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 21:09:13

    ジンベエのセリフが難しすぎる...

  • 133二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 21:42:24

    頑張ってください!

  • 134スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 22:31:35

    「グスッ...ヒック...ありがとうございます...もう...大丈夫です...」



    「そうか、落ち着いてくれてよかった」


    「それで...貴方たちは...?」



    「ああ...お前さんを落ち着かせることに夢中で、肝心の自己紹介を忘れておったの...では儂からするとしよう」

  • 135スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 22:34:12

    その後、ジンベエとキッド、ウタは簡単な自己紹介を行った。


    「ではウタくんは今ルフィくんと...?」


    「はい...彼とは今、結婚を前提にお付き合いを...」



    「そうか...」

  • 136スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 22:36:50

    少しの沈黙の後、ジンベエとキッドはウタに向けて深々と頭を下げた。

    「ウタくん!この度は誠に申し訳ない!本来であれば上司である儂が止めるべきじゃったが、彼の"必ず助ける"という強い意志に反対することができなかった...!全ての責任は儂にあるんじゃ...!」

    「ジンベエさんだけの責任じゃねぇ!」
    「おれがあの時...無理をしてでも瓦礫をどかして道を作っていれば...!ルフィと子どもたちを放ったらかしにしなければ...!ルフィに全てを押し付けちまったおれにも責任がある!本当にすまなかった!!」

  • 137二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 23:08:01

    この3人トリオ斬新で好き

  • 138二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 23:25:32

    世界観的に当然っちゃ当然なんだけど、丁寧な口調のキッドで笑っちゃう

  • 139二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 23:40:04

    水をさすようで申し訳ないんだが
    ニュースとかで伏せてる名前って言っちゃっていいの?

  • 140スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 23:44:55

    【補足】
    ルフィ…SBSの通り
    キッド…ルフィの同僚を決めたい→一味はSBS通りの職がある→ロメオも何か違う→三馬鹿のうちローは医者→じゃあキッドにしよう!
    ジンベエ…原作でも水を使った技を繰り出すので丁度いい→ルフィにとっての恩人でもあるから上司にしよう!

  • 141スレ主 ルフィかっこいい23/01/01(日) 23:49:21

    >>139

    編集するのを忘れて出てしまったってことにしといてください(ご都合主義)

    主はそういう系のことに関してあまり詳しくないです...

    気に障ったようでしたら申し訳ありません

  • 142二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 02:19:14

    まぁあくまで二次創作だし気にしなくて良いとは思う
    あんまり設定というか現代の常識でおかしいとかじゃ無いなら

  • 143スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 06:39:56

    >>136

    「お二人とも...顔を上げてください...」



    「いやしかし...」


    「彼...いつも言ってるんです。おれはまちの皆んなを守る消防士だから...救える命は全部救う...そして、助けた人たちをとびきりの笑顔で迎えたいって...」



    「...そういえばルフィくんが意識を失う時も笑顔じゃった...きっと助けた子どもたちを安心させたかったんじゃろうな...」



    「それに彼...いつも無茶ばっかりするから...普通ならありえない飛び降りなんてことをして...たまたま落ちた場所が石の上で...たまたま頭を打ったんだろうなって...」

  • 144スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 07:00:22

    「ホンット馬鹿ですよね...るふぃって...!」グス



    「グスッ...!るふぃい...!ヒグッ...ぶじでンクッよがった...!!」

  • 145二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 07:02:19

    このレスは削除されています

  • 146二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 07:02:53

    このレスは削除されています

  • 147スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 07:03:50

    「ごめんなさい...わたし...また...」グスッ


    「儂らのことは気にすんな。大切な人がこんな目にあったんだじゃ。お主が不安になってしまうのは当然じゃろう」


    「しっかしルフィのやつ...嫁をこんなに泣かしちまうとか、男として格下じゃねぇのか?ああ?」

  • 148スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 07:05:51

    「ふふ♪それでも普段は私のために色々としてくれてますから...」


    「まぁ...その...しばらくは色々大変だろうが、おれたちも何か出来ることがあれば協力する。ルフィみたいに一人で抱え込むんじゃねぇぞ」


    「はい!ありがとうございます!」

  • 149スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 07:35:38

    【補足】

    おれは今回ルフィの治療を担当したトラファルガー・D・ワーテル・ローだ。

    長いからローと呼んでくれ。

    え?なぜルフィのことを名前呼びしてるかって?

    あいつとは前々から色々あってな...っといけねぇ、話が逸れるとこだったな。


    ルフィの容体についてなんだが、一言で言うなら『奇跡』だ。

    子ども3人を抱えてあの高さから落ち、石畳に頭を含む全身を強打...。

    普通の人ならまず死ぬか、よくても植物状態だが、アイツの体は丈夫すぎたな。


    頭に関しては血が流れたり、頭蓋骨にヒビが入ったりはしたが、脳には一切のダメージなし。

    その他についても、肋骨や足の骨が数本折れてたくらいで、脊髄などの損傷は全くなかった。


    少なくとも数日から数週間は眠ってるだろうが、99.9%目を覚ますだろうな。記憶障害なども起きないだろう。


    ただ、他にも全身の至る所に裂傷や火傷があってな...コイツらに関しては跡が多少残っちまうだろう。まぁアイツなら特に気にはしねぇだろうが...


    あとこれは完全に別件だが...今後の参考のために体重とかも測ったんだ。そしたら、3ヶ月前の健康診断の時よりも3kgほど減っていたんだよな。

    アイツ、ダイエットでもしてたんか?


    一応アイツの上司と同僚には伝えておいたが、まぁ今回の件とはあまり関係ねぇから、そこまで気にすることじゃねぇだろうな...


    お、もうこんな時間か。この後診察があるから、おれはこれで失礼するぞ。

  • 150スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 08:05:25

    それからウタは毎日病院に通い詰めた。

    ルフィは眠っているが、その体は暖かい。

    ウタはルフィの手を握りしめたり、体に抱きついたりしながら彼の温もりを感じていた。


    本当なら一晩中一緒にいたいが、そうはいかないので時間いっぱいまで病室にいてから帰宅する。


    「ただいま...」


    "おかえり"は聞こえてこない。




    「いただきます...」

    「おやすみ...」


    ひとりぼっちの夕飯を済まし、ひとりぼっちで眠りにつく。

  • 151スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 08:07:42

    あの3日間程ではないにしろ、ウタにとっては寂しくて、苦しくて、辛い日々であった。


    「ウゥ...るふぃ...さみじぃよぉ...グスッ...」


    「はやぐかえっできてよぉ...」

  • 152スレ主 ルフィかっこいい23/01/02(月) 08:21:40

    そんな生活が1週間ほど続いた日のこと...


    今日もウタはルフィの病室で、彼の温もりをめいいっぱい感じていた。


    「ルフィ...」スリスリ



    ピクッ



    「!!!」


    なんと、ウタが優しく握りしめていたルフィの手が僅かに動いたのだ。


    「ゥ...ウゥ...」


    さらにはルフィの口から呻き声も漏れる。

    ルフィの意識が戻り始めたのだ。


    「ルフィ!?あ!えっと!ナースコールナースコール!!」


    ルフィの意識が戻り始めたことに驚くウタであったが、ナースコールは忘れずに行う。

  • 153二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 08:49:35

    おお

  • 154スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 10:43:46

    意識が戻り始めたルフィにウタは必死に呼びかける。


    「ルフィ!私だよ!ウタだよ!!」


    「起きて!!起きてよぉ!」



    「そしたらふたりで一緒にかえろ!そして一緒にご飯を食べて...いっじょに...うあぁぁ...」


    「お願いルフィ...わたしをひとりにしないでぇ...」

  • 155二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 11:01:39

    これを機にお仕置きの回数を減らして欲しいんすがね...

  • 156二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 12:59:48

    おもしろい、ウタちゃんはやく正常に戻ってくれ

  • 157スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 14:28:55

    「ウ...タ...?」


    「ルフィ!?そうだよ!!わたし!ウタだよ!!」



    「ゴメ...ンナ...」


    「オレ...マタ...ウタヲ...ヒトリニ...シチマッタ...ナァ...」


    「ヤクソク...シテタ...ノニ...ゴメン...ナ...?」

  • 158スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 14:53:52

    「ルフィは謝らなくていい!」

    「わたしは...!ルフィが戻ってきてくれただけで...もう...いいの...!」

    「ルフィが居てくれれば...わたし...さみしくないから...」

    「だからルフィ...一緒にお家に帰ろうよぉ...」



    「シシシ...ソウダナ...」


    そしてルフィは陽だまりのような暖かい笑顔を浮かべ...

  • 159スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 14:57:54

    「ウタ...ただいま...」



    「おがえりぃ!!!おがえりルフィぃぃ!!!うわあぁぁぁーーーん!!!」

  • 160二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 15:03:23

    こっから何があったんだよ…

  • 161スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 15:26:41

    その後、駆けつけた看護師によって大泣きしていたウタは落ち着きを取り戻した。

    意識を取り戻したルフィも次の日にはしっかりと受け答えできるほどにまで回復していた。
    記憶障害などは一切なし、まさに奇跡を体現した男である。

  • 162スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 15:30:01

    それから1ヶ月後、骨折していた箇所が無事治り、1週間のリハビリが始まった。


    この間、ルフィはめちゃくちゃ元気であり、好き勝手動けないこと、病院食が少ないだのあまり美味しくないことなどを嘆いていた。


    ウタに関しては、ルフィが入院してからというもの、平日は仕事終わりに、休日は午前中から夕方までルフィの元に通い詰めていた。


    ルフィはもちろん、時折訪れるキッドやジンベエ、挙げ句の果てにはローにまで体の心配をされたが...


    「私はルフィと一緒にいる時間が一番元気になれるんです!!」



    と満面の笑みが帰ってきたので、その心配も杞憂に終わった。

  • 163スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 16:24:53

    ・・・・・・・

    ここからはルフィが入院中の時にあった『余談』である。

    入院中のある日。
    平日なので、ウタがやってくるのは夕方ごろだ。
    それまでやることがないルフィは、ベッドで横になりながら雑誌を読んでいた。

    コンコン

    「ん?だれだ??」

    ルフィくん。儂じゃ、ジンベエじゃ。
    今、大丈夫かの?

    「おお!ジンベエか!!入っていいぞ!」

  • 164スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 16:30:16

    「よおジンベエ!ってギザ男!?お前もいたのかよ!ちゃんと言えよなぁ!」


    「チッ...!暇だったからジンベエさんについてきただけだ...別にお前が心配だったからとかじゃねぇ!」


    「ししし!来てくれてありがとな!おれ暇で仕方なかったからよ!」


    ・・・・・・


    「それでおれになんか用か?」


    「あ、すっかり話し込んでしまったわい。ルフィくん。今日は君にお客さんが来とるんじゃよ」


    「ん?おきゃくさん???」


    「おい、待たせて悪かったな。もう入ってきていいぞ」

  • 165スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 16:33:07

    「「「おにいさん(ちゃん)!こんにちは!!!」」」

    「あ!もしかしておまえら!!」

  • 166スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 16:34:17

    ルフィが驚くのも無理はない。

    何を隠そう、この子たちは以前ルフィが身を挺して救助した少女たちなのだ。
    そんな彼女たちが、ルフィがあの時の怪我で入院していることを知り、"お見舞いに行きたい"と、彼女らの両親を通じて、消防局にお願いをしたのだ。

    少々無理のあるお願いだったため、窓口の人が困っていたところに偶々ジンベエが駆け寄り、話は大きく加速した。

    『あの子たちがルフィくんのお見舞いに行きたいじゃと?ワッハッハ!それなら大歓迎じゃ!ルフィくんもきっと喜ぶ!!』

    そして、ジンベエは子どもたちと、ついでにキッドを連れ(子どもたちがルフィと一緒にキッドにもお礼をしたいため)ルフィの所にやってきたという訳である。

  • 167スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 16:53:03

    「そうかぁ!お前ら無事だったかぁ!よかったよかった!!ニッシッシ!」



    「あのとき、おにいさんたちが助けてくれたおかげだよ!ありがとね!!」

    「あの時おにいちゃんたちがいなかったら...わたしたち、死んじゃってたから...本当にありがとう...!」

    「おにいさんたちのおかげで、わたしたち、こうして生きているんです!本当にありがとうございます!うえ〜ん!!」


    「ししし!お前らが元気ならいい!」

    「おれたち頑張った甲斐があったな!なぁギザ男!!」



    「...まぁほとんどお前が助けたようなもんだけどな」

  • 168スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 16:57:19

    「ギザ男?さんも助けに来てくれてありがとう!私、本当に嬉しかったよ!!ありがとね!」

    「私も!ギザ男?さんが来てくれて嬉しかったよ!本当にありがとう!!」

    「私からもお礼を...ギザ男?さん、私たちを助けに来てくださって、本当にありがとうございました」


    「良かったなぁ!ギザ男!!」



    「チッ...あんがとよ...」ニヤ

  • 169二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:03:32

    何か嫌な予感がする

  • 170二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:05:25

    女の子…笑顔…あっ…(察し)

  • 171スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 17:06:57

    ・・・・・・・

    「あ、そうだ!」
    「わたしたちね!今日、おにいさんたちにわたしたいものがあるの!!」

    「「渡したいもの???」」

    「「「はいこれ!!」」」

    彼女らが鞄から取り出したのは、サイズの大きい立派な封筒だった。

  • 172スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 17:07:50

    「わたしたち、おにいさんたちにお礼がしたくてお手紙を書いたの!」
    「それで、せっかくならちょくせつ手紙を渡したくて...」
    「ジンベエさんの許可をいただいて、本日ここに来たというわけです」

    「わたしたち!いっしょうけんめいお手紙を書いたので、ぜひ読んでください!!」


    「「「おにいさん(ちゃん)たち!このまえは助けに来てくれて本当にありがとうございました!!」」」

  • 173二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:16:45

    このレスは削除されています

  • 174スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 17:18:26

    「手紙かぁ!お前らありがとな!!!」


    「チッ...!///あんがとよ!!!」




    「「「おにいさん(ちゃん)たち!だーいすき!!!」」」


    手紙を受け取ってくれたことが余程嬉しかったのか、少女らはルフィとキッドに抱きついた。


    「ししし!おれもお前らのこと大好きだぞ!!」

    「はぁ...おれも...」


    「ギザ男!もっとはっきり言え!大好きだーーってな!ニッシッシ!」

    「うるせぇよ!!!」

  • 175スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 17:28:03

    (よかったのぉ...ルフィくん、キッドくん...)

    離れたところから様子を見ていたジンベエは、微笑ましい光景を笑顔を浮かばせていた。

    その後はジンベエを交えてみんなで雑談を楽しんだ。
    ルフィたちの仕事の話、彼女らの学校生活などたわいもない内容ではあったが、とても楽しいひと時であった。

    しかし、そんな楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
    日か傾き始めたころに、彼女らの親が迎えに来たため、3人は帰ることとなった。


    「やだあ!まだかえりたくない!!」
    「わたしも!まだおにいちゃんたちとおしゃべりしたい!!」
    「私も...まだいっしょにいたいですう...うえ〜ん!」

    なかなかルフィとキッドから離れない子どもたちに彼女らの親は困っていたが...

  • 176二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:35:43

    く、来るのか…?

  • 177二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:36:56

    このレスは削除されています

  • 178スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 17:46:41

    「おいお前ら!今日はこれでお別れだが、もう二度と会えなくなる訳じゃねぇ!」

    「おれたちはこのまちの消防局で働いてるからよ!機会があればまた会えるぞ!」



    「ルフィの言うとおりだ。見学会とかがあればまた会えるからよ」

    「その...なんだ...今日は楽しかった...また会おうな」



    「うん...分かった!また会おうね!おにいさん!」

    「またね!おにいちゃん!!今度はいっしょにあそびたいな!!」

    「グスッ..はぃ...わがりまじだ!ズビッ...まだあいまじょう!!」

  • 179スレ主 ルフィ起きろ23/01/02(月) 17:48:29

    一旦ここまで、次は夜にでも
    これPART5の序盤に冒頭シーンに行けそうだな...

  • 180二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 19:58:02

    頑張ってくだせェ

  • 181スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 20:55:31

    「「「おにいさん(ちゃん)たち!ばいば〜い!!!」」」

    「またな〜!!」
    「...」(手を軽く振る)

    3人はそれぞれの両親と一緒に病室を去った。

    「さて...そろそろ儂らも戻るとするかの...」

    「そうっすね...結構長居してましたから...」
    「それに、そろそろアイツが来ますからね。おれたちはさっさと行きましょう」

    「そうじゃな。ウタくんの邪魔にならないように早く出ていくとしよう」

  • 182スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 21:15:33

    「えぇ、もう帰るのか?」


    「こっちはまだ仕事が残ってんだよ。それにルフィ、もうすぐUTAが来るだろ?おれたちが居たらぜってぇ邪魔だろうが」


    「もうそんな時間か!じゃあ仕方ねぇな!」


    「では儂らはこれで失礼するぞ。くれぐれもお大事にな」


    「おお、ありがとな!わざわざ来てくれてよ!」


    「早く戻ってこいよ。お前がいねぇからこっちは大変だわ」


    「わりぃな!もうちょっとだけ頑張ってくれ!直ぐに戻れるようにするからよ!」


    「せいぜい期待しないで待ってるぞ。じゃあな」


    「またな〜」

  • 183スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 21:30:20

    ジンベエとキッドも病室を後にし、あれだけ賑やかだった部屋も今やルフィ1人である。

    「そろそろウタが来る時間かぁ。それまで寝てるか」

    特にすることなどなかったので、ウタが来るまで寝ることにしたルフィ。
    ベッドに横になり、目を瞑る。
    そして10秒も経たないうちにいびきを立てながら眠りについた。

  • 184二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 21:33:07

    来たか

  • 185スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 21:34:11

    ルフィが寝てから30分後...


    コンコン


    「...んぁ...?」


    ルフィ?起きてる?わたしだよ、ウタだよ


    「ふわあぁ〜。うたかぁ〜!入っていいぞ〜」


    「お邪魔しま〜す。ってルフィ...さっきまで寝てたの?」


    「おう!ついさっきまでな!」


    「ごめんルフィ。起こしちゃったかな?」



    「ん〜いや!おれもウタが来るまで寝てるつもりだったからよ!ちょうど起きれてよかった!にしし!」



    「そう...ならよかった♪」

  • 186スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 21:50:15

    それから2人はいつものように一日の出来事などを喋り合った。


    「それで今日事務所でね...」



    「ししし!それはすごいな!」



    話の種は次から次へと生まれ、すぐに消化されていく。

    そしていつの間にか、会話のお題が今日のお見舞いについてことになった。

  • 187スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 21:52:33

    「へ〜ジンベエさんとキッドさんが」



    「おう!暇だったから話し相手が来てくれてありがたかったぞ!」

    「それに今日はあの子たちも来てくれたからなぁ〜!」

  • 188スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 21:55:05

    「ん?あの子たちって?」



    「あぁ!おれとギザ男があの時の火事で助けた子どもたちだ!みんなおれたちにお礼がしたいからってことで、わざわざ来てくれたんだぞ!」

  • 189スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:00:52

    「・・・」


  • 190スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:01:28

    「...ねぇルフィ...その子たちって男の子?それとも...女の子?」


  • 191スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:02:04

    「え...?みんな女だけど...なんでそんなこと聞くんだ?」


  • 192スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:03:30

    「・・・」



    「ウタ...?どうかしたか?」

  • 193スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:05:30

    「ううん。何でもないよ」



    「よかったね!お見舞いに来てくれて」



    「あぁ!すっげぇ嬉しかったぞ!」

  • 194スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:07:10

    一区切りついたんで次スレタイムですね
    次でやっと冒頭シーンに入れます
    あ〜長かった...

    もう...終わっていい...()

  • 195二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:08:58

    あかん(アカン)

  • 196二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:10:01

    初期からいるけどまさかここまで長くなるとは…面白いから完走まで頑張ってくれスレ主

  • 197二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:10:10

    地雷ワードが踏み抜かれている。
    もう助からぬ。

  • 198スレ主 ルフィ起きた23/01/02(月) 22:11:53
  • 199二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:16:05

    立て乙!

  • 200二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:45:04

    立て乙です
    続きが怖いけど楽しみ

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています